JPH0831425B2 - プラズマ気相反応方法 - Google Patents

プラズマ気相反応方法

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JPH0831425B2
JPH0831425B2 JP29597494A JP29597494A JPH0831425B2 JP H0831425 B2 JPH0831425 B2 JP H0831425B2 JP 29597494 A JP29597494 A JP 29597494A JP 29597494 A JP29597494 A JP 29597494A JP H0831425 B2 JPH0831425 B2 JP H0831425B2
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舜平 山崎
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はプラズマCVD (化学蒸
着)装置に関する。本発明は反応容器内にフ−ドおよび
枠よりなる枠構造によりプラズマ化した反応性気体を閉
じ込める筒状空間を設け、この空間内部に配設された被
形成面を有する基板に反応性気体を供給するとともに、
この空間の反応性気体をグロ−放電またはプラズマ状態
とせしめることにより、反応容器の内壁への不要反応生
成物(フレ−ク(雪片)状)の付着を防止するに加え
て、被形成面上に形成される反応生成物の生成収率(被
膜になった反応生成物の重量/供給された反応性気体の
重量)を向上させるプラズマCVD 装置に関する。本発明
はかかる目的のため枠構造に構成するフ−ドおよび枠を
絶縁物で設けたプラズマCVD 装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、プラズマCVD 装置としては、図1
に示された構造がその代表的なものであるが、以下にそ
の概要を述べる。反応容器(2)は、抵抗加熱ヒ−タ
(16)の上面に負電極(23’)(接地電位レベル)を有
し、この負電極上面に被形成面を有する基板(5)を配
設している。さらにこの負電極に相対した平行平板型の
正電極(23)を多孔状に設けている。反応性気体は供給
系(10)の(33)(34)(35)より流量計(52)、バル
ブ(51)を経由して(27)の供給側に至り、正電極(2
3)の穴より下方向に噴出し、13.56MHz等の高周波電源
(21)により、電極(23)(23’)間に電気エネルギが
供給され、反応空間(100') にプラズマが発生し、反応
生成物の被膜が基板(5)上に形成される。反応性気体
は主として(86)のごとくに流れるが、この反応空間に
おける電極周辺部が平等電界を呈さず、反応容器側面方
向に分散してしまう。このためこの分散する電界により
多くの反応生成物が(87)方向に乱れ拡散し、反応容器
(2)の内壁に付着してしまう。
【0003】さらに基板(5)に供給する熱は抵抗加熱
シ−タ(16)で行い、このヒ−タカバ−等が装置に連結
しているため、高周波電源の一方(23')は負電極即ち接
地側としなければならない。このため反応性気体は即ち
正電極の穴の吹き出し口で強い反応が起き、結果として
生成物の一部が口の近傍で「つらら」のように垂れ下が
り、それがフレ−クとなって基板表面に落下し、ピンホ
−ルを誘発してしまうという欠点を有する。さらにこの
プラズマCVD 装置は電極に平行に1枚の基板(5)を置
くのみであるため、多量生産性に乏しく、さらに不要の
反応生成物の排気を基板の外側(28')に設け(基板の下
側にはヒ−タが入っている)ているため、反応性気体の
流れも層流を構成せず、中央部より周辺部へ放散する流
れとなる。このため基板上の中央部と周辺部とでは被膜
の膜厚にばらつきが生じやすく、また、その被膜成長速
度も十分でなく、0.5 〜1Å/秒程度であった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は反応容器内に
設けられた供給手段と排気手段とを相対し、その間に基
板ホルダを用いて筒状空間を作り、この空間の内部にプ
ラズマ状態にある反応性気体を閉じ込めるとともに、一
対の電極を対称性を有する構成とし、基板に対する等電
位面電束(平等電界)を有せしめるため、枠構造は絶縁
物により設けられたことを特徴としている。さらにグロ
−放電によりプラズマ化した活性反応性気体をこの枠構
造内に閉じ込め、反応容器の内壁にまで至らしめないよ
うにすることにより反応容器の内壁に付着するフレ−ク
の発生を防止し、さらには装置のメンテナンスを容易に
することを目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明はこれらの多くの
欠点のすべてを解決してしまうもので、プラズマCVD装
置としてはまったく画期的な発明といえる。本発明は上
記目的のため、反応性気体が供給手段より網目状または
多孔状の電極を通り、筒状空間でプラズマ放電をし、さ
らに不要反応生成物およびキャリアガスが他の網目状ま
たは多孔状の電極を通り、排気手段にいたって真空排気
せしめたガスカ−テン構造(基板に平行または概略平行
の層流構成)または電界をカ−テン構造(基板の被形成
面に平行または概略平行に電界を印加する)としたこと
を特徴とする。
【0006】加えて本発明はかかる筒状空間を構成する
枠構造をその内部に設けられたホルダ(基板保持用冶具
ともいう)および基板をこの反応容器の一方の側に連設
させた予備室より供給させ、さらにプラズマCVD の後こ
の予備室または他の第2の予備室に至らしめるいわゆる
ロ−ドロック方式をとらしめた。さらに本発明は、図2
に示す如く、一度に多数の基板を同時に反応空間に配設
し、しかもその生成収率を大きくしたいわゆる多量生産
装置に関する。
【0007】本発明は図1に示した従来例とはまったく
逆に、反応性気体が反応空間より外側の反応容器内に分
散してしまうことを防ぎ、絶縁物の枠構造により活性反
応性気体を閉じ込め、この枠の内面を利用して筒状空間
を設け、この筒状空間の内部にホルダまたはホルダの大
きさの大面積基板またはホルダ内に保持された基板の被
形成面を裏面を互いに密接して配設し、かつこの複数の
間隔をそれぞれ一定または概略一定とした。なぜならば
各間隔でのプラズマは正帰還をしやすく強いプラズマが
起こると他部のプラズマを弱めてしまう。この減少は間
隔のばらつきにより強く依存しているため、あるホルダ
と隣のホルダとの間隔は互いに一定または概略一定とす
ることがきわめて重要である。そしてその距離例えば2
〜10cm代表的には6cm(±0.6cm 以内)離して平行に配
列し、この基板が林立した筒状空間においてのみ均一な
膜厚の被膜形成を行わしめ、活性反応性気体がこの空間
のみにしか存在しないように導き、結果として反応性気
体の生成収率を従来の1〜3%よりその20〜60倍の20〜
30%にまで高めたことを特徴としている。
【0008】本発明は被膜作製を多数回繰り返して行う
と、その時反応容器上部に付着形成された生成物がフレ
−クとなり、基板の被形成面上に落ち付着してピンホ−
ルの発生を誘発してしまうことを防ぐため、基板の被形
成面を重力にそって配向せしめた。本発明において、例
えば6cm(±0.6cm 以内)の一定の間隔を経て被形成面
を概略平行に配置した基板の上部、下部および中央部、
さらに周辺部での膜厚の均一性、また被膜の均質性の最
も重要な要素が電界電束を「碁盤の目」のごとく等電
界、等電束とすること(以下平等電界という)であり、
このため枠構造即ち側部の枠の内壁およびその上部、下
部のガイド(フ−ド)を絶縁物(一般には石英ガラス)
とし、加えてこの筒状空間より外部に電界が局部的に放
散されることを防ぎ、さらにまたはこの空間内に平等電
界を乱す可能性を有する導体が局部的に存在しないよう
にしたことである。加えて基板例えば10cm×10cmまたは
電極方向に10〜40cmを有する巾15〜120cm の基板(この
場合の最大の反応空間は、上下(40cm)×前後(120 c
m)×左右(120cm )を期待できる)方向がその温度分
布において、100 〜400 ℃例えば所定温度210 ℃±10℃
好ましくは±5℃以内とした。
【0009】かくの如くに本発明は連続製造方式(ロ−
ドロック方式)を基本条件としているため、それぞれの
反応容器内での被膜の特性の向上に加えて、チャンバ内
壁に不要の反応生成物が付着することを防ぎ、逆に見掛
け上の反応容器の内壁を筒状絶縁空間を構成する枠とす
ることにより、被膜作製の際、新たに枠およびホルダ、
基板を反応容器内に挿着する度に、あたかも新しい内壁
が作られるため、くりかえしの被膜作製によっても被膜
が従来のプラズマCVD 装置の内壁のようなフレ−クの発
生を防止できるという大きな特徴を有する。本発明はさ
らにこの反応容器内を単純化するため、基板の発熱は加
熱部を石英板を介して上方、下方から離れた赤外線ラン
プ(例えばハロゲンランプ)で設け、反応性気体にとっ
て反応容器内にはホルダおよび基板とこの筒状空間を構
成する供給フ−ド、排気フ−ドおよび相対した電極のみ
とし、反応性気体および電界を被形成面に平行な層流と
することにより単純構造のプラズマCVD 反応をせしめた
ことを特徴としている。以下に図面に従って本発明を説
明する。
【0010】
【実施例】実施例1 図2に従って本発明のプラズマCVD 装置を示す。図2に
おいて反応容器(2)はその一方の側に基板を装填する
ための予備室(1)を有する。予備室(1)と反応容器
(2)との連結部はゲ−ト弁(43)を有し、基板、ホル
ダ(5)および枠(7)(7’)の反応室への移動時に
関しては開となり、プラズマ反応中および予備室(1)
での基板(4)、枠(6)(6’)の取り出しにおいて
は閉となる。装填、取り出しの際、予備室(1)は大気
圧となり、(20)より大気圧にするための窒素が供給さ
れる。予備室(1)において、大気圧にて外部より基板
(4)(4’)を枠(6)(6’)に挿着し、移動機構
(通称レ−ル)(図示せず)上に配設し、扉を閉める。
基板上の吸着物を加熱真空脱気させるため、赤外線ラン
プ(15)(15')、真空排気手段(19')(29)を動作させ
る。この予備室のバルブ(18)を閉としタ−ボ分子ボン
プ(19')を利用して10-7torr以下に真空引きをし、さら
にバルブ(16)を開として赤外線ランプ(15)(15')を
も真空引きをした。この後ゲ−ト弁(43)を開け、予め
タ−ボ分子ポンプ(19')により10-7torr以下に真空引き
がされている反応容器(2)内に基板、ホルダ(5)枠
(7)(7’)を移動させた。
【0011】反応容器(2)内での機構を記す。反応容
器(2)は反応性気体の供給系(10)と真空排気系(1
1)を具備する。反応性気体を供給するド−ピング系(1
0)はバルブ(51)、流量計(52)とキャリアガス(3
7)、反応性気体(33)(34)(35)(36)よりなっている。
反応性気体として珪化物気体、ゲルマニュ−ム化物気体
のごとく室温で気体のものは(34)より、またPまたは
N型用のド−ピング用気体(例えばジボラン、フォスヒ
ン)は(35)より供給することが可能である。またメチ
ルシラン、ヒドラジン等の室温において液体のものは、
バブラ−(36)より供給される。 これらの気体は減圧
下にて気体となるため、流量計により十分制御が可能で
ある。また蒸発にはこのバブラ(36)の電子恒温槽によ
る温度制御を行った。これらの反応性気体は供給口(2
7)より供給ガイド(フ−ドともいう)(7)に至り、供
給手段 (24)の穴(8)(1〜2mmφ)より下方向に均
一な層流になるように放出される。
【0012】さらにこの穴の下側にはプラズマ放電用の
一対の電極の一方(23)を有し、これは電気エネルギ供
給用のマンチングトランス(25)および発振器(21)に
接続させている。他方の端子(22)は排気手段(24')の
フ−ド(7')上に設けられて網目状または多孔状の一対
の電極(23')が対称構造として配設されている。この一
対の電極に対応してマッチングトランスは中点を接地と
し、電極のいずれをも接地レベルに対し対称とさせた。
【0013】排気手段(24’)は供給手段(24)と概略
同一形状を有し、ともに絶縁物の透明石英により作られ
ており、全体の穴より均一に筒状空間に気体を層流にし
て排気口(28)圧力調整バルブ(18')を経てタ−ボ真空
ポンプ(19)に至る。
【0014】反応性気体は供給口(27)より下方向に枠
(3) (3')で囲まれた筒状空間(101 )を経て排気口
(28)に至る。筒状空間(101 )は外側の枠(3)
(3')を矩形の絶縁物の石英で作り、その内壁に被形成
面を有する基板(5)(5')が一定の間隔例えば6cmをと
って互いに裏面を接して配設されている。
【0015】この基板の加熱は上側の赤外線ランプ(1
6)と下側の赤外線ランプ(16')とが互いに直交して金
メッキされた放物面の反射鏡を有して設けられ、筒状空
間の均熱化を計っている。この加熱用のランプ(16)(1
6')が設けられている空間と, 反応容器内の反応室とは
フ−ド(7) (7')の一部を構成する透明石英板(13)
(13')によってしきられ、反応生成物が赤外線ランプに
至り、ランプの表面に付着することを防いでいる。この
反応容器とランプ加熱部との圧力調整は、反応性気体を
流していない時、例えばオ−バ−ホ−ル用の大気圧にす
る時、また真空引きをする時、バルブ(11')を開として
等圧とし、また反応性気体が供給されている時は閉とし
て赤外線ランプ内に反応性気体が逆流入することを防い
でいる。
【0016】図3は図2における枠構造の空間をよりわ
かりやすく示すための斜視図を示した。図面において、
この直方体の枠構造は枠(3) (3')および上方、下方
のフ−ド(7)(7')は縦断面図の約半分を示している。
これらの図番等は図2と対応しているが、フ−ド(7)
に対し供給口(27)より供給された気体は供給手段(2
4)の穴(8)より基板(5)の表面にそって流れ(9)
(9')さらにフ−ド(7) 排気手段(24')を経て不要な
反応性気体(28')が排気される。枠構造の内部は筒上空
間(101 )よりなり、かつそのうちの有効な空間即ち反
応空間(100 )がこの枠内の内面より2〜8cm代表的に
は3〜5cm内側の空間として絶縁物の枠構造においてす
らも多少乱れる電界を防ぐため内側に設けて位置づけら
れる。このため左右方向(80) 前後方向(80')の補助空
間を設けて反応空間を補正して設けた。かくすることに
より電位的に一対の電極及び枠構造より浮いた(フロ−
ティングポテンシァルを有する)基板、ホルダ(5)
(5')上に被膜をその均一性として±10%以内代表的に
は±4%のロット間ばらつきを考慮しても保持させるこ
とができた。このため平等電界を乱し得る機械的な理由
でやむなく発生してしまう隙間(5mm以内)(9")の存在
を極力少なくすることが重要であり、また枠構造端部で
の電界の乱れを誘発する導体等は完全に除去して、この
枠構造、上側、下側フ−ドに同じ材料の絶縁材料を設け
た。この枠構造を絶縁体とすることは、被膜形成を繰り
返し行い、被膜の積層される部分と積層されない部分が
局所的に存在してしまう時においても平等電界の乱れを
極力少なくすることができるため重要であった。特に形
成される被膜が絶縁体または半導体においては枠構造が
絶縁物であることがきわめて重要な要件である。
【0017】さらに図3より明らかなように、不要空間
(80)(81)を設けることにより、この有効反応空間
(100 )を直方体(含む立方体)とすることができ、結
果として基板の充填率を円筒型の反応空間よりもさらに
高くすることができにようになった。例えば基板を20cm
×60cmを20枚6cmの間隔で配設させんとする時、延べの
被形成面は24000 cm2 、これに必要な空間は70cm×70cm
×30cm(有効空間60cm×60cm×20cm)=147000cm2 であ
る。即ち単位体積当たり16.1%もの面積(24000cm2/14
7000cm2 )を被膜形成面積とすることが可能である。こ
のため供給する反応性気体のうらの被膜となる生成収率
も従来の図1に示した放散型の1%程度に比べ20%〜25
%と著しい高収率を得ることができるようになった。か
くして図2に示された如き反応容器と予備室との間での
プラズマ気相反応を連続的に操作させることができた。
【0018】実施例2 図4は本発明の他の実施例を示す。図4は実施例1の図
2に対応して図面の概要を示したものである。その他は
図2および実施例1と同様である。図4において、枠構
造はフ−ド(7)(7')、枠(3)(3')を有し、反応性気
体は(27)を経て供給手段(24)より電極(23)を経て
筒状空間 (101 )でプラズマ反応をし、さらに不要反
応生成物およびキャリアガスは排気手段(24')、電極
(23')を経て排気系(11)に至る。この実施例において
反応空間(100 )内には基板(5)(5')が基板ホルダ
(5)上にテ−パ状 (この望み角(81)は3〜10゜と
できるだけ小さい方が基板を多量に挿着できる)に配設
され、基板の導入口側より排気口側に向かって若干狭く
なり、基板の落下を防ぐに加えてその基板上に形成され
る膜の均一化をさらに促進させた。この実施例において
も補助空間(80)が反応空間の周辺部に設けられ、基板
(5) ホルダ(50)が枠構造より電気的にフロ−ティン
グとされている。この構造においてはフレ−クが被形成
面にテ−パを有しているため若干付着するという欠点は
あるが、シリコンウエハを多数枚同時に固定冶具を付け
ることなく挿着できるいう点では実施例1より優れたも
のであった。
【0019】実施例3 この実施例は実施例1のプラズマCVD 装置を用い、反応
性気体として(34)よりシランを供給して珪素半導体膜
を作製したものである。基板温度は210 ℃とした。被膜
の成長速度は3Å/秒を高周波(13.56MHzを使用)電界
を200Wとし、シランを200cc /分加え、プラズマCVD 中
の圧力を0.1torr とした時得ることができた。その結
果、図1に示した従来の平行平板型の電極方式における
1.5 Å/秒の2倍を有せしめることができる。従来のPC
VD装置の反応容器においては1回の被膜形成で最大50cm
×50cm1枚のみ(この場合もシランの量は200cc /分を
必要とする)のロ−ドが可能であった。他方、本発明の
プラズマCVD 装置においては20cm×60cmの基板20枚を1
バッチで挿着(ロ−ド)でき、その結果1バッチの延べ
の形成面積は20cm×60cm×20と従来例よりも即ち9.6倍
も多量生産を可能にできた。加えて被膜の成長速度を考
慮すると、合計19倍の多量生産が可能になった。
【0020】さらに重要なことは、従来は1〜2回のCV
D 作業を行うと、チャンバの内壁には0.3 〜1μのシリ
コンのフレ−クが沈着し、掃除をしなければならなかっ
た。しかし本発明のプラズマCVD 装置においては、0.5
μの膜厚の被膜生成を繰り返して行い、その回数が100
回になっても、反応容器の内壁にはうっすらとフレイク
が観察されるのみであった。このため装置のダウンタイ
ムを少なくでき、加えて被膜のピンホ−ル等の不良発生
を防ぎ得るといえる二重、三重の長所を有していた。
【0021】かくして形成された半導体層は、プラズマ
状態での反応性気体のドリフトの距離が長いにもかかわ
らず、光伝導度は2×10-5〜7×10-4(Ωcm)-1、暗伝
導度3×10-8〜1×10-10 (Ωcm)-1を有していた。こ
れはプラズマの電界方向が被形成面に垂直の従来の方法
が、光伝導度として3×10-7〜1×10-10 (Ωcm)-1
あることを考えると、十分なディバイスへの応用が可能
であることが判明した。この実施例は不純物を積極的に
添加しない場合であるが、PまたはN型用の不純物を添
加しても同様のP型またはN型の半導体膜を作ることが
できる。
【0022】実施例4 この実施例は実施例1のプラズマCVD 装置を用いて、窒
化珪素被膜を作製した。即ち、図1の場合においてジシ
ランを(34)より100 cc/分、アンモニアを(35)より
500cc /分導入した。周波数13.56MHz、出力500W、基板
温度は350 ℃とし、0.1torr として1バッチで5インチ
ウエハを120 枚ロ−ドできた。ここに500 〜5000Åの厚
さに被膜形成速度185 Å/分で形成させることができ
た。被膜の均一性において、ロット内、ロット間におい
て±5%以内を得ることができた。
【0023】実施例5 この実施例は酸化珪素を形成させた場合である。即ちモ
ノシランを100cc /分として(34)より、また過酸化窒
素を(35)より300cc /分導入し、同時に(33)より窒
素を200cc /分導入した。高周波電力は200Wとした。基
板温度は100 〜400 ℃において可能であるが、250 ℃で
形成させたとすると、1 バッチに5インチウエハ120 枚
をロ−トして被膜の均一性を0.5 μ形成した場合±5%
以内におさめることができた。その結果、100 回の連続
製造をしてもフレ−クはまったく観察することができな
かった。
【0024】実施例6 この実施例においては化合物導体例えば珪化タングステ
ン、珪化モリブデンを作製した。即ち実施例1において
バブラ−(36)に塩化モリブデンまたは弗化タングステ
ンを導入し、さらにモノシランを(35)より供給し、タ
ングステンまたはモリブデンと珪素とを所定の比、例え
ば1:2にしてプラズマCVD を行った。その結果250
℃,20Wにおいて0.4 μの厚さに1〜2Å/秒の成長速度
を得ることができた。この化合物金属と耐熱金属とを反
応性気体を調節することにより、層状に多層構造で作る
ことができる。
【0025】
【発明の効果】以上の説明より明らかなごとく、本発明
のプラズマCVD 装置は、半導体、導体または絶縁体のい
ずれに対しても形成させることができる。特に構造敏感
な半導体、またはPまたはN型の不純物を添加した半導
体層を複数層積層させることも可能である。さらに導体
の形成において、耐熱金属であるチタン、モリブデン、
タングステンを形成させることも可能である。さらに基
板上に導体─半導体─絶縁体─絶縁体─導体と漸次積層
して作製させることもできる。本発明のプラズマCVD 装
置として図2は1つの反応室を示した。しかしこれを複
数個連結し、マルチチャンバ方式とすることも可能であ
ることはいうまでもない。なお非単結晶半導体の従来例
においてはプラズマCVD 装置に同時にプラズマエッチン
グ装置としても動作可能である。しかし図2および以上
の説明より明らかなごとく、従来より公知の局部的に選
択エッチ化用プラズマエッチング装置は本発明方法とは
まったく思想を異にする。即ち本発明は反応性空間を有
効に多量の基板を同時に配設してもので、この意味でエ
ッチング方式とは異なることがわかる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来のプラズマCVD 装置の概要を示す。
【図2】本発明のプラズマCVD 装置の概要を示す。
【図3】図2のプラズマCVD 装置の筒上空間を構成する
付近の斜視図を示す。
【図4】他のプラズマCVD 装置における筒状空間および
反応性気体の供給口と排気口との関係を示す。
【符号の説明】
1 予備室 2 反応容器 21 発振器 22 端子 25 マッチングトランス

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一対の電極に挟まれかつ前記電極に対し
    フローティングポテンシャルを有せしめて基板を配設
    し、前記一対の電極はマッチングコイルの一端および他
    端と連結し、マッチングコイルの中点を接地レベルに置
    くことで前記一対の各々の電極に印加する電圧を接地レ
    ベルに対して互いに対称に設置することで、反応性気体
    をプラズマ化することを特徴とするプラズマ気相反応方
    法。
JP29597494A 1994-11-07 1994-11-07 プラズマ気相反応方法 Expired - Lifetime JPH0831425B2 (ja)

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JP29597494A JPH0831425B2 (ja) 1994-11-07 1994-11-07 プラズマ気相反応方法

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