JPH08314049A - 硬膜組成物 - Google Patents

硬膜組成物

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JPH08314049A
JPH08314049A JP8113865A JP11386596A JPH08314049A JP H08314049 A JPH08314049 A JP H08314049A JP 8113865 A JP8113865 A JP 8113865A JP 11386596 A JP11386596 A JP 11386596A JP H08314049 A JPH08314049 A JP H08314049A
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hardener
sulfate
vinyl sulfone
homopolymerization
hardeners
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JP8113865A
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Lewis Robert Hamilton
ロバート ハミルトン ルイス
Peter A Marr
アンソニー マール ピーター
Philip Raymond Martell
レイモンド マーテル フィリップ
Kristine F Ohman
フレッチャー オーマン クリスティン
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Eastman Kodak Co
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    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03CPHOTOSENSITIVE MATERIALS FOR PHOTOGRAPHIC PURPOSES; PHOTOGRAPHIC PROCESSES, e.g. CINE, X-RAY, COLOUR, STEREO-PHOTOGRAPHIC PROCESSES; AUXILIARY PROCESSES IN PHOTOGRAPHY
    • G03C1/00Photosensitive materials
    • G03C1/005Silver halide emulsions; Preparation thereof; Physical treatment thereof; Incorporation of additives therein
    • G03C1/06Silver halide emulsions; Preparation thereof; Physical treatment thereof; Incorporation of additives therein with non-macromolecular additives
    • G03C1/30Hardeners

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 写真要素の製造に使用される親水性コロイ
ド、例えば、ゼラチンを処理するための硬膜組成物を提
供する。 【解決手段】 前記硬膜組成物は、ビニルスルホン硬膜
剤、例えば、ビス(ビニルスルホニル)メタンを含有す
る。前記硬膜組成物には、硫酸塩、例えば、硫酸ナトリ
ウムが、有効な伝導率マーカーとしてかつそのような硬
膜組成物の単独重合の有効な抑制剤として利用される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、概して写真要素に
利用される親水性コロイドの硬膜に、詳細には、硬膜剤
として、2つ以上のビニルスルホニル基を有する化合物
を含有する硬膜組成物を用いるそのようなコロイドの硬
膜に関する。より詳細には、本発明は、前記硬膜剤およ
びそのような硬膜剤の単独重合を抑制する安定剤を含有
する、改良された硬膜組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】写真技術分野では、親水性コロイド(典
型的にはゼラチンを称する)が、輻射線感受性層(例え
ば、ハロゲン化銀乳剤層)、中間層、下塗り層およびオ
ーバーコート層などの層を形成するために、写真要素に
用いられている。層に存在する親水性コロイドの性質を
変えるための添加剤を包含する種々の添加剤が、通常層
に混合される。特別な改質を行うことなく、親水性コロ
イド、例えば、ゼラチンを水溶液と接触させると、それ
は容易にすりへらされて大量の水を吸収し、それによっ
て望ましくない程の膨潤を引き起こすことは当該技術分
野で既に認められている。また、改質されていないコロ
イド塗膜は比較的低温で融解しやすく、その結果それら
の使用温度範囲が制限される。これらの欠点を事前に除
去するために、「硬膜剤」と一般的に称される特定の添
加剤が、写真要素層を形成する際に使用しようとする親
水性コロイドに混合される。無機および有機の両硬膜剤
が知られている。硬膜剤についての概要は、リサーチ・
ディスクロージャー(Research Disclosure), Item 365
44, 1994年 9月に記載されている。「フォア硬膜(fore
hardened)」および「フォア硬膜剤(forehardener)」
なる語は、硬膜剤を、写真要素を製造する間に親水性コ
ロイドとかかわりを持たせるときに使用する。「プレ硬
膜(prehardened)」および「プレ硬膜剤(prehardene
r)」なる語は、硬膜剤を、要素の現像浴の前に処理溶液
中で写真要素の親水性コロイドとかかわりを持たせると
きに使用する。
【0003】活性オレフィン型の硬膜剤の中で、フォア
硬膜剤として特に有用である好ましいクラスの硬膜剤
は、2つ以上のビニルスルホニル基を含む化合物であ
る。これらの化合物は以下本明細書では「ビニルスルホ
ン」と称される。この型の化合物は、例えば、米国特許
第 3,490,911号、同第 3,642,486号、同第 3,841,872号
および同第 4,171,976号明細書を包含する多数の特許に
記載されている。ビニルスルホン硬膜剤は、コロイドを
つくる重合体を架橋するそれらの能力により、硬膜剤と
して有効であると信じられている。ビニルスルホン硬膜
剤を用いる際に観察される1つの欠点は、これらの硬膜
剤、特により活性なもの、例えば、ビス(ビニルスルホ
ニル)メタン(BVSM)が単独重合することである。
単独重合は、硬膜剤に親水性コロイドとかかわりを持た
せる前に生じる可能性もあるし、かかわりを持たせた後
の競争反応として生じる可能性もある。硬膜剤が単独重
合する傾向は、硬膜剤調製および取扱条件に注意深い選
択を要求し、硬膜剤と親水性コロイドとの所望の架橋反
応が利用できなくなるようにするので不都合である。こ
のような単独重合の結果として、硬膜溶液において硬膜
剤を所望の濃度に維持する能力がなく、そして形成され
る重合体が供給ラインおよび別の装置を詰まらせること
により、掃除および保全のために時々停止時間を要す
る。
【0004】写真ゼラチンの硬膜のために組成物に用い
られるビニルスルホンの単独重合の問題は、長い間写真
技術分野で認識されてきた。従って、例えば、D.M. Bur
ness他,米国特許第 4,171,976号明細書,1979年10月23
日発行,には、この問題が開示されており、そして特定
の抑制剤、例えば、3,5−ジニトロ安息香酸を用いて
ビス(ビニルスルホニル)アルカン硬膜剤の単独重合を
防止するかまたは最小限にすることが開示されている。
同様に、Burness 他,米国特許第 3,841,872号明細書,
1974年10月15日発行,では、ヒドロキノンをビス(ビニ
ルスルホニル)アルカン硬膜剤の調製の際に安定剤とし
て利用している。
【0005】ビニルスルホン硬膜剤を含有する硬膜溶液
の調製および取扱では、伝導率マーカー、すなわち、比
較的不導性の硬膜溶液に添加して、それを電気的伝導率
をモニターするのに都合良くすることにより確認を助
け、それによってコーティング・ステーションへ正しい
硬膜溶液が供給されているか確かめる物質を利用するこ
とは有利である。従って、例えば、BVSM溶液に望ま
しい伝導率は、 2.6〜3.0 mhos/cm である。伝導率マー
カーは、硬膜溶液の質もしくは取扱に悪影響を与えるべ
きではない。
【0006】伝導率マーカーとして写真硬膜組成物に常
用されている化合物は、硝酸カリウムである。しかしな
がら、硝酸カリウムは、ほんの数ppm のレベルでも第二
鉄イオンが存在するとき、ビニルスルホン硬膜溶液にお
いて単独重合体の形成に寄与しかつ促進するので、硝酸
カリウムの使用は不利である。そのようなレベルの第二
鉄イオンは通常存在しており、その主な供給源は鉄パイ
プおよび硬膜溶液を運搬するのに用いられる別の装置の
表面に形成される酸化鉄であり、小供給源はその合成由
来のビニルスルホン単量体に存在する鉄である。従っ
て、伝導率マーカーとして硝酸カリウムを用いるとき、
要求される品質規格を満たすことは難しく、生じる単独
重合によって供給ラインが目詰まりし、写真製造工程が
時々中断される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記のように、写真技
術分野では、低いコストで、有害なセンシトメトリー効
果をもたらすことなく、第二鉄イオンの存在下で単独重
合を抑制する際に非常に有効であり、そして伝導率マー
カーとして有用である、ビニルスルホン硬膜組成物用の
非常に有効な安定剤が必要とされていることは明白であ
る。そのような新規かつ改良された安定剤を提供する目
的に、本発明は向けられている。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明に従って、硫酸塩
が、有効な伝導率マーカーでありかつビニルスルホン硬
膜組成物における単独重合の有効な抑制剤であることが
見いだされた。この目的に有用な硫酸塩には、硫酸アン
モニウム、アルカリ金属硫酸塩、例えば、硫酸リチウ
ム、硫酸ナトリウムもしくは硫酸カリウム、ならびにア
ルカリ土類金属硫酸塩、例えば、硫酸マグネシウムが含
まれる。アルカリ金属硫酸塩の使用が好ましく、硫酸ナ
トリウムの使用が特に好ましい。本発明の実施に際し
て、ビニルスルホン硬膜剤は、硬膜剤、すなわち、親水
性コロイド架橋剤としてのそれらの有用性を妨害するこ
となく、硬膜剤と単独重合抑制量の硫酸塩とを合わせる
ことにより、単独重合を抑制する。
【0009】ある態様では、本発明は、ビニルスルホン
硬膜剤および前記硬膜剤の単独重合を抑制するのに十分
な量の硫酸塩を含む写真硬膜組成物に向けられている。
別の態様では、本発明は、ビニルスルホン硬膜剤で少な
くとも部分的にフォア硬膜された親水性コロイドを含む
写真要素の層として有用な水性塗布組成物に向けられて
いる。前記組成物は、硬膜剤の単独重合を抑制するのに
十分な量の硫酸塩を含む。また別の態様では、本発明
は、ビニルスルホン硬膜剤を親水性コロイドに添加する
ことを含む、写真要素の層として有用な水性塗布組成物
の硬膜方法に向けられている。改良には、硬膜剤の単独
重合を硫酸塩で抑制することが含まれる。
【0010】また別の態様では、本発明は、親水性コロ
イドを含有する塗布組成物にビニルスルホン硬膜剤を添
加すること、そして前記組成物を写真支持体上に被覆す
ることによる、写真要素の親水性コロイド含有層の硬膜
方法に向けられている。改良には、硬膜剤の単独重合を
硫酸塩で抑制することが含まれる。別の態様では、本発
明は、支持体、ならびに支持体上に被覆された1つ以上
の層(少なくとも前記層の1つが、輻射線感受性であ
り、ビニルスルホン硬膜剤で少なくとも部分的にフォア
硬膜された親水性コロイドを含有する)を含む写真要素
に向けられている。改良には、硬膜剤の単独重合を抑制
するのに十分な量の硬膜剤と共に存在する硫酸塩を含
む。前記態様では、ビニルスルホン硬膜剤が、好ましく
は次式のものである。 (H2 C=CH−SO2 n −Z 上式中、nは、2〜6の値の整数であり、そしてZは、
nと等しい原子価を有する有機連結基である。
【0011】
【発明の実施の形態】ビニルスルホン硬膜剤により硬膜
できる任意の親水性コロイドを、本発明の実施に際して
使用することができる。写真フィルムおよび写真印画紙
を包含する写真要素にフィルム形成性親水性コロイドを
使用することは周知である。これらのなかで最も常用さ
れるものは、ゼラチンであり、ゼラチンは本発明に使用
するのに特に好ましい物質である。有用なゼラチンに
は、アルカリ処理ゼラチン(牛骨もしくは獣皮ゼラチ
ン)、酸処理ゼラチン(ブタ皮ゼラチン)およびゼラチ
ン誘導体、例えば、アセチル化ゼラチン、フタル化ゼラ
チンなどが含まれる。単独でまたはゼラチンと組み合わ
せて使用できる別の親水性コロイドには、デキストラ
ン、アラビアゴム、ゼイン、カゼイン、ペクチン、コラ
ーゲン誘導体、コロジオン、寒天、クズウコン、アルブ
ミンなどが含まれる。また別の有用な親水性コロイドに
は、水溶性ポリビニル化合物、例えば、ポリビニルアル
コール、ポリアクリルアミド、ポリ(ビニルピロリド
ン)などが含まれる。
【0012】本発明の写真要素は、感光性ハロゲン化銀
乳剤の層を有する支持体を含む単一黒白もしくはモノク
ローム要素であってもよく、または多層および/または
多色要素でありうる。本発明のカラー写真要素は、典型
的には、3種の主要なスペクトル領域の各々に感光性で
ある色素画像形成性単位を含有する。各単位は、単一ハ
ロゲン化銀乳剤層または所定のスペクトル領域に感光性
である複数の乳剤層からなることができる。画像形成性
単位の層を包含する要素の層は、当該技術分野で周知で
ある種々順序で配列できる。
【0013】本発明に従う好ましい写真要素は、イエロ
ー画像色素供給性物質と組合わさった少なくとも1つの
青感性ハロゲン化銀乳剤層、マゼンタ画像色素供給性物
質と組合わさった少なくとも1つの緑感性ハロゲン化銀
乳剤層、およびシアン画像色素供給性物質と組合わさっ
た少なくとも1つの赤感性ハロゲン化銀乳剤層を有する
支持体を含む。前記要素は、その少なくとも1つの層
に、ビニルスルホン硬膜剤と、ビニルスルホン硬膜剤の
単独重合を抑制する安定化量の硫酸塩とを含有する硬膜
組成物で硬膜された親水性コロイドを含有する。
【0014】乳剤層に加えて、本発明の要素は、写真要
素に通常の補助層、例えば、オーバーコート層、スペー
サー層、フィルター層、中間層、ハレーション防止層、
pH低減層(酸性層および中和層と称されることも多
い)、タイミング層、不透明反射性層、不透明光吸収性
層などを含んでもよい。支持体は、写真要素に用いられ
る任意の適当な支持体でありうる。典型的な支持体に
は、ポリマーフィルム、紙(ポリマーコート紙を包含す
る)、ガラスなどが含まれる。支持体および本発明の写
真要素の別の層についての詳細は、リサーチ・ディスク
ロージャー(ResearchDisclosure), Item 36544, 1994
年 9月に記載されている。
【0015】本発明の写真要素に使用される感光性ハロ
ゲン化銀乳剤は、粗、レギュラーもしくは微細ハロゲン
化銀粒子結晶またはそれらの混合物を含み、かつ塩化
銀、臭化銀、臭ヨウ化銀、塩臭化銀、塩ヨウ化銀、塩臭
ヨウ化銀およびそれらの混合物のようなハロゲン化銀か
らなりうる。乳剤は、例えば、平板状粒子感光性ハロゲ
ン化銀乳剤でありうる。乳剤は、ネガ型もしくは直接ポ
ジ型乳剤でありうる。それらは、主にハロゲン化銀粒子
の表面にまたはハロゲン化銀粒子の内部に潜像を形成で
きる。それらは、慣用に従って化学もしくは分光増感で
きる。典型的には、乳剤はゼラチン乳剤であるとはい
え、慣用に従って別の親水性コロイドを用いることがで
きる。ハロゲン化銀乳剤に関する詳細は、リサーチ・デ
ィスクロージャー(Research Disclosure), Item 3654
4, 1994年 9月およびそこに引用された文献に記載され
ている。
【0016】本発明に利用される写真ハロゲン化銀乳剤
は、写真技術分野における別の通常の添加剤を含有する
ことができる。有用な添加剤は、例えば、リサーチ・デ
ィスクロージャー(Research Disclosure), Item 3654
4, 1994年 9月に記載されている。有用な添加剤には、
分光増感色素、減感剤、カブリ防止剤、マスキングカプ
ラー、DIRカプラー、DIR化合物、汚染防止剤、画
像色素安定剤、吸収物質、例えば、フィルター色素およ
びUV吸収剤、光散乱性物質、塗布助剤、可塑剤ならび
に滑剤などが含まれる。写真要素に使用される色素画像
供給性物質に依存して、それはハロゲン化銀乳剤層にま
たは乳剤層とかかわりを持つ別個の層に混合される。色
素画像供給性物質は、当該技術分野で既知の多数のもの
のいずれか、例えば、色素生成性カプラー、漂白可能な
色素、色素現像剤およびレドックス色素放出剤、ならび
に要素の性質および所望の画像の型によって特別に使用
されるものでありうる。
【0017】別個の溶液で処理するように設計された従
来のカラー材料に使用される色素画像供給性物質は、好
ましくは色素生成性カプラー、すなわち、酸化された現
像主薬とカプリングして色素を生成する化合物である。
シアン色素画像を形成する好ましいカプラーは、フェノ
ールおよびナフトールである。マゼンタ色素画像を形成
する好ましいカプラーは、ピラゾロンおよびピラゾロト
リアゾールである。イエロー色素画像を形成する好まし
いカプラーは、ベンゾイルアセトアニリドおよびピバリ
ルアセトアニリドである。当該技術分野で既知である任
意のビニルスルホン硬膜剤を、本発明の実施に際して利
用できる。先に本明細書中に記載したように、本発明に
使用する際に好ましいクラスのビニルスルホン硬膜剤
は、下式の化合物である。 (H2 C=CH−SO2 n −Z 上式中、nは、2〜6の値の整数であり、そしてZは、
nと等しい原子価を有する有機連結基である。Zで表さ
れる有機連結基の適する具体例には、アルキル、アルケ
ニル、アルキレン、アリール、アリーレン、アラルキル
およびアルクアリール基が含まれる。さらに具体的に
は、Zは、ヘテロ原子、例えば、窒素原子もしくはエー
テル酸素原子でありうる。
【0018】前式では、好ましくはZが、 −A− −O−A−O−、または −D− である。上式中、Aは、置換されていなくても置換され
ていてもよい1〜8個の炭素原子を含有するアルキレン
基(アルキレン鎖は1つ以上のヘテロ原子もしくは有機
基で中断されていてもよい)、または置換されていても
置換されていなくてもよいアリーレン基であり、そして
Dは、三価アルキレン基、1つ以上の追加のCH 2 =C
H−SO2 −基で置換されていてもよい三価アリーレン
基、1つ以上の追加のCH2 =CH−SO2 −基で置換
されていてもよい三価環状アルキレン基、または1つ以
上の追加のCH2 =CH−SO2 −基で置換されていて
もよい三価複素環基である。Aに好ましい置換基には、
−OH、フェニル、アラルキル、例えば、フェネチル、
またはCH2 =CH−SO2 −基が含まれる。アラルキ
ル基のアリール部分は、スルホネート化されていてもよ
い。アルキレン基は、1つ以上の以下のもの:酸素原
子、アリーレン基、シクロアルキル基、−NHCONH
−、もしくは−N−R(ここで、Rは、1〜8個の炭素
原子を含有するアルキル基である)で中断されていても
よい。
【0019】本発明で使用するのに特に好ましいクラス
のビニルスルホン硬膜剤は、次式のビス(ビニルスルホ
ニル)アルカン硬膜剤である。
【化1】 上式中、xは、1〜3の値の整数である。
【0020】本発明で使用するのに好ましいビニルスル
ホン硬膜剤は、次式で示されるビス(ビニルスルホニ
ル)メタン(BVSM)である。
【化2】
【0021】本発明で使用するのに好ましい別のビニル
スルホン硬膜剤は、次式で示されるビス(ビニルスルホ
ニルメチル)エーテル(BVSME)である。
【化3】
【0022】本発明に有用である別のビニルスルホン硬
膜剤の特定の具体例には、以下のものが含まれる。
【化4】
【0023】
【化5】
【0024】ビニルスルホン硬膜剤の単独重合を有効に
抑制するように、硫酸塩に硬膜剤とかかわりを持たせる
と、すべてのまたは一部の硬膜剤がその未反応単量体型
で残る。硫酸塩および硬膜剤は、任意の従来の方法で組
み合わせることができる。例えば、硬膜剤の添加の際に
硫酸塩が既に存在しているように、硫酸塩を親水性コロ
イドとブレンドして硬膜することができる。硬膜剤を親
水性コロイドとブレンドする前に、硫酸塩を硬膜剤とブ
レンドすることは一般的に好ましい。前記ビニルスルホ
ン硬膜剤は、親水性コロイドを硬膜するのに有効な任意
の量使用することができる。適量は、典型的には、親水
性コロイドの重量を基準として、 0.5〜10重量パーセン
トの範囲内であり、そしてより好ましくは1〜3重量パ
ーセントの量である。
【0025】硫酸塩は、広範囲の濃度に渡って伝導率マ
ーカーおよび単独重合抑制剤として使用できる。適する
硫酸塩の濃度は、典型的には、ビニルスルホン硬膜剤1
モル当たり0.05〜0.6 モルの範囲内であり、より好まし
くはビニルスルホン硬膜剤1モル当たり 0.1〜0.4 モル
の範囲内である。硬膜組成物に重合体を形成するのに要
する時間は、ビニルスルホンに対する硫酸塩のモル比が
増加すると増加する。硬膜溶液の確認を促進するため
に、伝導率マーカーとして硫酸塩を使用する。伝導率
は、そのような溶液の別の特性よりもモニターするのが
非常に容易であり、そして硫酸塩を用いることにより、
所望のレベルの伝導率が容易に確率されうる。
【0026】ビニルスルホンは、通常対応するハロエチ
ルスルホニル化合物から、強有機塩基、例えば、トリエ
チルアミンを用いて脱ハロゲン化水素により調製され
る。そのような化合物、特により活性なもの、例えば、
BVSMを合成する際に伴う問題の1つは、それらが強
塩基の存在下で単独重合する傾向があることである。こ
の問題は、硫酸塩をハロエチルスルホニル前駆体化合物
と合わせることにより多少解決できるだろう。このよう
に、硫酸塩安定剤は、初めからビニルスルホン硬膜剤と
かかわりを持たされる。本発明の重要な特徴は、痕跡量
の第二鉄イオン、例えば、2〜20ppm の存在下で単独重
合を防止する、硫酸塩の能力である。製造装置における
そのようなレベルの鉄を排除することは極めて困難であ
り、本発明は、鉄のレベルを低減するよう特別警戒する
必要をなくした。硫酸塩が第二鉄イオンと相互作用し
て、効果的にそれを溶液から「除去」し、それによって
ビニルスルホンの単独重合を抑制または遅延するのを助
ける。
【0027】ビニルスルホンは、単独重合の一部は合成
生成物に依存して起こる傾向があるが、多数の異なる機
構、例えば、ラジカルイオン(エーテルカチオン性もし
くはアニオン性)ならびに塩基触媒重合によって単独重
合を行うことができると信じられている。形成される重
合体は、高分子量のものであってもよく、また高度に架
橋されていてもよい。特に単独重合を行う傾向があるビ
ニルスルホン硬膜溶液では、重い沈殿が急速に、例え
ば、数時間以内に沈むだろう。沈殿の程度は、多数のフ
ァクター例えば、組成物のpHにより影響を受ける。硫酸
塩が第二鉄イオンと相互作用して、少なくとも一部は、
Fe3O4 およびFeO(OH) からなる黄色着色沈殿を形成しう
ることは注意すべきである。しかしながら、形成される
そのような沈殿の量はわずかであり、ビニルスルホン硬
膜剤の単独重合の結果として生じうる程度などというほ
どの、供給ラインおよび別の装置を詰まらせる問題は存
在しない。
【0028】
【実施例】本発明を、その実施についての以下の具体例
によりさらに具体的に説明する。例1〜5 様々な濃度の第二鉄イオン(Fe+3)および硫酸ナトリウ
ム(Na2SO4)を、BVSMの単独重合する傾向における
これらの薬剤の効果を測定するために混合して、BVS
Mの水溶液を調製した。各溶液のBVSMの濃度は、0.
92モル/リットルであった。最初、すべての溶液は透明
であった。それらを室温に維持し、そして3日間保存し
た後に、そして再び2週間保存した後に重合体形成につ
いて調べた。総溶液を基準として0〜20ppm の第二鉄イ
オン濃度範囲を評価した。硫酸ナトリウムの効果を、
0、BVSM1モル当たり 0.1モル、BVSM1モル当
たり0.2モル、およびBVSM1モル当たり 0.4モルの
濃度で評価した。溶液は、透明、すなわち、観察可能な
沈殿がないことを意味する「CL」;BVSMの単独重
合よりもむしろ第二鉄イオンとNa2SO4との相互作用に起
因するきわめて少量の黄色沈殿を意味する「CL* 」;
わずかな沈殿を意味する「SP」;中程度の沈殿を意味
する「MP」;大量の沈殿を意味する「HP」;バッチ
ごとの結果が透明から中程度の沈殿の範囲で変化しうる
ことを意味する「CL**」;およびバッチごとの結果が
透明から大量の沈殿の範囲で変化しうることを意味する
「CL** * 」で評価した。得られた結果を下記第I表に
まとめる。
【0029】
【表1】
【0030】第I表にまとめた試験結果によって示され
るように、重合体はNa2SO4を含ませなかったすべての溶
液で沈殿し、形成される重合体の量は、第二鉄イオン濃
度が高レベルのとき、そして保存期間が長いときに増量
する。有効な濃度でNa2SO4を使用すれば、第二鉄イオン
濃度が高レベルのとき、そして保存期間が長いときでさ
え、重合体形成を低減または排除することさえ認められ
る。前記試験を、硫酸ナトリウムの代わりに、硫酸リチ
ウム、硫酸カリウム、硫酸アンモニウムおよび硫酸マグ
ネシウムを用いて繰り返すと、実質的に同じ結果が各々
の場合で得られた。
【0031】製造供給ラインにおいてビニルスルホン硬
膜溶液の単独重合の結果として形成される不溶性かつ処
置しにくい重合体が、写真製品の被覆中に液体流れの崩
壊もしくは流れのとぎれを誘発することは知られてい
る。流れの崩壊は、供給ライン(調節バルブ、ストレー
ナおよび/またはポンプ)の部分閉塞により発生し、一
方流れのとぎれは、供給ラインもしくは供給ライン成分
の全体閉塞により生じる。これは、概して無効であった
これまでに提示された問題に対して、写真製造工程およ
び溶液を長いこと苦しめてきた重大な問題である。従っ
て、例えば、米国特許第 4,171,976号明細書のニトロ置
換芳香族化合物がビニルスルホン製造の合成段階および
使用に有効な保護を提供するが、それらはゼラチンもし
くは別の親水性コロイド組成物の調製および被覆に伴う
段階で望まれるほど有効なわけではない。驚くべきこと
に、硫酸塩が、ビニルスルホン硬膜剤の単独重合を防止
する安定剤として有効であることが見いだされた。それ
らを用いることにより、溶液におけるビニルスルホン硬
膜剤の濃度は、製造時点から使用時点で著しく変化する
ことがない。従って、溶液の濃度について厳しい規格を
維持できる。供給系の保全性は、重合体による目詰まり
により妥協されることなく、そして保全および掃除の負
担はかなり軽減する。また硫酸塩は、有効な伝導率マー
カーとして供給されるといった更なる利点を有する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 フィリップ レイモンド マーテル アメリカ合衆国,ニューヨーク 14612, ロチェスター,ビーチ アベニュ 1312 (72)発明者 クリスティン フレッチャー オーマン アメリカ合衆国,ニューヨーク 14624, ロチェスター,ラレド ドライブ 35

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 写真要素の層に混合される親水性コロイ
    ドを硬膜するのに有用であり、ビニルスルホン硬膜剤お
    よび前記ビニルスルホン硬膜剤の単独重合を抑制するの
    に十分な量の硫酸塩を含む硬膜組成物。
JP8113865A 1995-05-10 1996-05-08 硬膜組成物 Pending JPH08314049A (ja)

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