JPH08311524A - 転炉吹錬用ランスノズルの熱遮蔽方法 - Google Patents
転炉吹錬用ランスノズルの熱遮蔽方法Info
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- JPH08311524A JPH08311524A JP11322595A JP11322595A JPH08311524A JP H08311524 A JPH08311524 A JP H08311524A JP 11322595 A JP11322595 A JP 11322595A JP 11322595 A JP11322595 A JP 11322595A JP H08311524 A JPH08311524 A JP H08311524A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 本発明は転炉吹錬用ランスノズルの先端部を
熱遮蔽する方法に関し、特にセラミックス材料のタイル
を貼り、輻射熱から銅または銅合金の先端金属部を保護
する熱遮蔽方法を提供する。 【構成】 複数の吹錬用酸素吹出し孔と冷却水通路を有
し、熱伝導性に優れた金属からなるランスノズルの先端
部を熱遮蔽するに際し、熱伝導率/厚みの熱抵抗値が1
000kcal/m2hr ℃以下で、タイル1個の溶鋼と対向す
る面積が1000mm2 以下で、タイルの最大長さが10
0mm以下であるセラミックス材料からなるタイルを、溶
鋼に対向するランスノズル外表面に配設し、かつ前記タ
イルの面積率が30%以上になるようにしたことを特徴
とする。
熱遮蔽する方法に関し、特にセラミックス材料のタイル
を貼り、輻射熱から銅または銅合金の先端金属部を保護
する熱遮蔽方法を提供する。 【構成】 複数の吹錬用酸素吹出し孔と冷却水通路を有
し、熱伝導性に優れた金属からなるランスノズルの先端
部を熱遮蔽するに際し、熱伝導率/厚みの熱抵抗値が1
000kcal/m2hr ℃以下で、タイル1個の溶鋼と対向す
る面積が1000mm2 以下で、タイルの最大長さが10
0mm以下であるセラミックス材料からなるタイルを、溶
鋼に対向するランスノズル外表面に配設し、かつ前記タ
イルの面積率が30%以上になるようにしたことを特徴
とする。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は転炉吹錬用ランスノズル
の先端部を熱遮蔽する方法に関し、特にセラミックス材
料のタイルを貼り、輻射熱から銅または銅合金の先端金
属部を保護する熱遮蔽方法に関する。
の先端部を熱遮蔽する方法に関し、特にセラミックス材
料のタイルを貼り、輻射熱から銅または銅合金の先端金
属部を保護する熱遮蔽方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、転炉吹錬用ランスノズルは、銅ま
たは銅合金からなるランスノズルとそれを冷却する冷却
用二重水管を締結一体化して使用されている。この際、
酸素ジェットを溶鋼面に吹きつける吹錬用酸素吹出し孔
の先端部は、輻射熱による熱変形および熱損傷を大きく
受けることが問題となっていた。
たは銅合金からなるランスノズルとそれを冷却する冷却
用二重水管を締結一体化して使用されている。この際、
酸素ジェットを溶鋼面に吹きつける吹錬用酸素吹出し孔
の先端部は、輻射熱による熱変形および熱損傷を大きく
受けることが問題となっていた。
【0003】従来のランスノズルとして、吹錬用酸素吹
出し孔が5孔よりなる例を図3および図4に示す。図3
では、酸素供給管9の先端部には、吹錬用酸素吹出し孔
11が複数設けられ、純酸素を気体酸素ジェット流15
として溶鋼面に吹きつける状況を示している。これらの
図で、吹錬用酸素吹出し孔11の周辺の冷却は、冷却水
内管8の通路から冷却水を供給し、導水孔16a、16
b、16cを通って吹錬用酸素吹出し孔11の外周部が
冷却される。同時に、受熱面12には大量な冷却水流を
供給でき、そして、最終的には冷却水管7の通路を通り
排出される構造となっている。
出し孔が5孔よりなる例を図3および図4に示す。図3
では、酸素供給管9の先端部には、吹錬用酸素吹出し孔
11が複数設けられ、純酸素を気体酸素ジェット流15
として溶鋼面に吹きつける状況を示している。これらの
図で、吹錬用酸素吹出し孔11の周辺の冷却は、冷却水
内管8の通路から冷却水を供給し、導水孔16a、16
b、16cを通って吹錬用酸素吹出し孔11の外周部が
冷却される。同時に、受熱面12には大量な冷却水流を
供給でき、そして、最終的には冷却水管7の通路を通り
排出される構造となっている。
【0004】この際、図3に示すように、輻射熱等によ
って吹錬用酸素吹出し孔11の先端部は、繰り返し加
熱、冷却されるために変形部13およびコーナー損傷部
14が発生する。特に、変形部13では吹錬用酸素吹出
し孔の形状は偏平ないし楕円状になり、気体酸素ジェッ
ト流15は、その噴出方向成分が屈折することになる。
このため、溶鋼精錬時の安定した操業に支障をきたし、
また鉄分歩留りが低下することが問題となっている。
って吹錬用酸素吹出し孔11の先端部は、繰り返し加
熱、冷却されるために変形部13およびコーナー損傷部
14が発生する。特に、変形部13では吹錬用酸素吹出
し孔の形状は偏平ないし楕円状になり、気体酸素ジェッ
ト流15は、その噴出方向成分が屈折することになる。
このため、溶鋼精錬時の安定した操業に支障をきたし、
また鉄分歩留りが低下することが問題となっている。
【0005】この分野の公知技術として、特開昭61−
295313号公報には、製鋼用ランスノズルにTi
N、TiCあるいはTi(C、N)を被覆する製鋼用ラ
ンスノズルの保護方法が開示され、また、特開昭61−
295313号公報には、転炉内に装入され、その下端
から炉内の溶鋼に酸素ガスを吹付ける転炉吹壊用ランス
において、ランス本体の下端に設置されたノズルの下端
面の周縁に沿ってその下端面から下方に突出する防湯壁
と、この防湯壁に囲まれた領域のノズル下端面を覆うセ
ラミック製ガードと、このセラミック製ガードを防湯壁
に固定する固定手段とを有することを特徴とする転炉吹
壊用ランスで、前記防湯壁とセラミック製ガードとの間
にセラミックファイバ製シールが介装されている転炉吹
壊用ランスが開示されている。しかし、これら従来のラ
ンスノズルの表面被覆材は、溶湯からの熱負荷により亀
裂を生じ剥離消失する問題があった。
295313号公報には、製鋼用ランスノズルにTi
N、TiCあるいはTi(C、N)を被覆する製鋼用ラ
ンスノズルの保護方法が開示され、また、特開昭61−
295313号公報には、転炉内に装入され、その下端
から炉内の溶鋼に酸素ガスを吹付ける転炉吹壊用ランス
において、ランス本体の下端に設置されたノズルの下端
面の周縁に沿ってその下端面から下方に突出する防湯壁
と、この防湯壁に囲まれた領域のノズル下端面を覆うセ
ラミック製ガードと、このセラミック製ガードを防湯壁
に固定する固定手段とを有することを特徴とする転炉吹
壊用ランスで、前記防湯壁とセラミック製ガードとの間
にセラミックファイバ製シールが介装されている転炉吹
壊用ランスが開示されている。しかし、これら従来のラ
ンスノズルの表面被覆材は、溶湯からの熱負荷により亀
裂を生じ剥離消失する問題があった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記の吹錬用酸素吹出
し孔11の変形部13およびコーナー損傷部14の発生
について、種々解析を進めた結果、変形は一定のパター
ンによって生じることが明らかとなった。すなわち、輻
射熱等による加熱と吹錬終了時の待機による冷却の繰り
返しが、ランスノズルに残留圧縮歪みを発生し、これが
加熱冷却のサイクルとともに累積し加算され、変形が拡
大していく。初期の段階では、一端変形部13は外側に
膨らみ、熱膨張差によって反対側の内側に収縮すること
が繰り返され、最終的には初期形状から約10mmぐら
いの変形を残留した形状に変化することになる。
し孔11の変形部13およびコーナー損傷部14の発生
について、種々解析を進めた結果、変形は一定のパター
ンによって生じることが明らかとなった。すなわち、輻
射熱等による加熱と吹錬終了時の待機による冷却の繰り
返しが、ランスノズルに残留圧縮歪みを発生し、これが
加熱冷却のサイクルとともに累積し加算され、変形が拡
大していく。初期の段階では、一端変形部13は外側に
膨らみ、熱膨張差によって反対側の内側に収縮すること
が繰り返され、最終的には初期形状から約10mmぐら
いの変形を残留した形状に変化することになる。
【0007】この変形はマクロ的には、酸素ジェット流
15の成分が内側に曲げられ、そのため全体としてのジ
ェット流が内側に曲げられ、噴出衝突経路が定常の位置
からずれることになる。このため、溶鋼面の酸素ジェッ
ト衝突位置である火点位置をずらしてしまい、定常的な
操業に支障を来すことになる。本発明は、吹錬用酸素吹
出し孔における以上のような変形およびコーナー部の損
傷を防止することを目的に、転炉吹錬用ランスノズルの
先端金属部および受熱面表面を輻射熱から保護するため
に、セラミックス等のタイルを貼り熱遮蔽する方法を検
討し、従来の遮蔽体の剥離消失を発生しない転炉吹錬用
ランスノズルの熱遮蔽方法を提供することにある。
15の成分が内側に曲げられ、そのため全体としてのジ
ェット流が内側に曲げられ、噴出衝突経路が定常の位置
からずれることになる。このため、溶鋼面の酸素ジェッ
ト衝突位置である火点位置をずらしてしまい、定常的な
操業に支障を来すことになる。本発明は、吹錬用酸素吹
出し孔における以上のような変形およびコーナー部の損
傷を防止することを目的に、転炉吹錬用ランスノズルの
先端金属部および受熱面表面を輻射熱から保護するため
に、セラミックス等のタイルを貼り熱遮蔽する方法を検
討し、従来の遮蔽体の剥離消失を発生しない転炉吹錬用
ランスノズルの熱遮蔽方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記の課題を
解決するものであり、その要旨とするところは、 (1)複数の吹錬用酸素吹出し孔と冷却水通路を有し、
熱伝導性に優れた金属からなるランスノズルの先端部を
熱遮蔽するに際し、熱伝導率/厚みの熱抵抗値が100
0kcal/m2hr ℃以下で、タイル1個の溶鋼と対向する面
積が1000mm 2 以下で、タイルの最大長さが100mm
以上であるセラミックス材料からなるタイルを、溶鋼に
対向するランスノズル外表面に配設し、かつ前記タイル
の面積率が30%以上になるようにしたことを特徴とす
る転炉吹錬用ランスノズルの熱遮蔽方法。
解決するものであり、その要旨とするところは、 (1)複数の吹錬用酸素吹出し孔と冷却水通路を有し、
熱伝導性に優れた金属からなるランスノズルの先端部を
熱遮蔽するに際し、熱伝導率/厚みの熱抵抗値が100
0kcal/m2hr ℃以下で、タイル1個の溶鋼と対向する面
積が1000mm 2 以下で、タイルの最大長さが100mm
以上であるセラミックス材料からなるタイルを、溶鋼に
対向するランスノズル外表面に配設し、かつ前記タイル
の面積率が30%以上になるようにしたことを特徴とす
る転炉吹錬用ランスノズルの熱遮蔽方法。
【0009】(2)前記セラミックス材料が、Zr
O2 、Al2 O3 である(1)記載の転炉吹錬用ランス
ノズルの熱遮蔽方法。
O2 、Al2 O3 である(1)記載の転炉吹錬用ランス
ノズルの熱遮蔽方法。
【0010】(3)ランスノズルの先端部を熱遮蔽する
ために、熱伝導率/厚みの熱抵抗値が1000kcal/m2h
r ℃以下で、タイル1個の溶鋼と対向する面積が100
0mm 2 以下で、タイルの最大長さが100mm以下である
セラミックス材料からなるタイルを、前記タイル中央部
でランス地金から離間して吊下するに際し、配列する該
タイル毎に、輻射熱による損傷を防止するために頂部を
断熱材で保護した取付金具の端部に前記タイルを係止
し、前記タイルを係止した取付金具の他端を前記ランス
地金に係止し、その隅部を溶接により固定し、さらに前
記タイルと前記ランス地金との空隙を断熱するために、
前記空隙に耐火物キャスターが介装することを特徴とす
る転炉吹錬用ランスノズルの熱遮蔽タイルの取付方法に
ある。以下に、本発明の作用について説明する。
ために、熱伝導率/厚みの熱抵抗値が1000kcal/m2h
r ℃以下で、タイル1個の溶鋼と対向する面積が100
0mm 2 以下で、タイルの最大長さが100mm以下である
セラミックス材料からなるタイルを、前記タイル中央部
でランス地金から離間して吊下するに際し、配列する該
タイル毎に、輻射熱による損傷を防止するために頂部を
断熱材で保護した取付金具の端部に前記タイルを係止
し、前記タイルを係止した取付金具の他端を前記ランス
地金に係止し、その隅部を溶接により固定し、さらに前
記タイルと前記ランス地金との空隙を断熱するために、
前記空隙に耐火物キャスターが介装することを特徴とす
る転炉吹錬用ランスノズルの熱遮蔽タイルの取付方法に
ある。以下に、本発明の作用について説明する。
【0011】
【作用】従来の表面被覆材では十分な熱抵抗がないため
溶鋼からの熱を遮蔽することができない、そこで本発明
では、熱伝導率/厚みで表される熱抵抗が大きなセラミ
ックスタイルとして、熱抵抗が1000kcal/m2hr℃以
上では熱遮蔽の効果がないため、これ以上の熱抵抗を有
するセラミックス材料を用い所定の断熱効果を得た。本
発明では、ランスノズル表面のうち溶湯と対向する面の
30%以上をセラミックスタイルで被覆することによっ
て、ランスノズル全体の温度を低下させ変形および損傷
の軽減化を図ることを実現した。前記セラミックスタイ
ルはある大きさ以上になるとタイル自身の内部に発生す
る熱応力により破壊するため、本発明者等は各種の実験
によって、適性なタイルの寸法条件を見出した。
溶鋼からの熱を遮蔽することができない、そこで本発明
では、熱伝導率/厚みで表される熱抵抗が大きなセラミ
ックスタイルとして、熱抵抗が1000kcal/m2hr℃以
上では熱遮蔽の効果がないため、これ以上の熱抵抗を有
するセラミックス材料を用い所定の断熱効果を得た。本
発明では、ランスノズル表面のうち溶湯と対向する面の
30%以上をセラミックスタイルで被覆することによっ
て、ランスノズル全体の温度を低下させ変形および損傷
の軽減化を図ることを実現した。前記セラミックスタイ
ルはある大きさ以上になるとタイル自身の内部に発生す
る熱応力により破壊するため、本発明者等は各種の実験
によって、適性なタイルの寸法条件を見出した。
【0012】図1は本発明のタイルを配設した状態の一
例を示し、図2はタイル1の取付方法を示す図である。
この図1において、タイル1個の溶鋼と対向する面積が
1000mm2 以下で、タイル1の最大長さが100mm以
上であるセラミックス材料からなるタイルを、溶鋼に対
向するランスノズル外表面の地金2に配設するものであ
る。タイル1個の溶鋼と対向する面積が1000mm2 超
で、かつタイルの最大長さが100mm未満では、熱応力
で破壊し易くなるために、本発明の範囲に限定した。ま
た、本発明では、セラミックスタイルの材質は、熱抵抗
が1000kcal/m2hr℃以下のものであればよく、好ま
しくはジルコニア、アルミナ、珪酸質耐火物等を含有し
たものであればよい。その形状は四角形、多辺形または
円形等いかなる形状であってもよく、特に限定するもの
ではない。
例を示し、図2はタイル1の取付方法を示す図である。
この図1において、タイル1個の溶鋼と対向する面積が
1000mm2 以下で、タイル1の最大長さが100mm以
上であるセラミックス材料からなるタイルを、溶鋼に対
向するランスノズル外表面の地金2に配設するものであ
る。タイル1個の溶鋼と対向する面積が1000mm2 超
で、かつタイルの最大長さが100mm未満では、熱応力
で破壊し易くなるために、本発明の範囲に限定した。ま
た、本発明では、セラミックスタイルの材質は、熱抵抗
が1000kcal/m2hr℃以下のものであればよく、好ま
しくはジルコニア、アルミナ、珪酸質耐火物等を含有し
たものであればよい。その形状は四角形、多辺形または
円形等いかなる形状であってもよく、特に限定するもの
ではない。
【0013】図1のように、本発明のセラッミックスタ
イルの配列は、ランスノズルの先端部表面の地金2に平
均的に配列できればよく、好ましくは吹錬用酸素吹出し
孔周辺の変形領域を重点的に配設する。しかし、セラミ
ックスタイルによって、吹錬用酸素吹出し孔から噴出す
る酸素ジェットに影響ないし障害を及ぼすような位置、
例えば吹錬用酸素吹出し孔の空隙の一部を覆い遮蔽する
ような配列は、避けるべきである。さらに、図2に示す
セラミックスタイルとランスノズルの締結方法として、
本発明で限定する第一の要件は、タイルの剥離を防止す
るために、拘束状態としない方法として、ランスノズル
表面地金2とタイル1間にに空隙を有して吊下方式とし
た点である。
イルの配列は、ランスノズルの先端部表面の地金2に平
均的に配列できればよく、好ましくは吹錬用酸素吹出し
孔周辺の変形領域を重点的に配設する。しかし、セラミ
ックスタイルによって、吹錬用酸素吹出し孔から噴出す
る酸素ジェットに影響ないし障害を及ぼすような位置、
例えば吹錬用酸素吹出し孔の空隙の一部を覆い遮蔽する
ような配列は、避けるべきである。さらに、図2に示す
セラミックスタイルとランスノズルの締結方法として、
本発明で限定する第一の要件は、タイルの剥離を防止す
るために、拘束状態としない方法として、ランスノズル
表面地金2とタイル1間にに空隙を有して吊下方式とし
た点である。
【0014】第二の要件は、タイルを吊下する取付金具
4と地金2との固定方法の改善した点である。すなわ
ち、取付金具4はステンレス鋼等の耐熱金属からなる
が、これに対して、地金は銅または銅合金からなり、こ
の両者の締結方法を改善した。先ず取付金具4と地金2
との隅肉溶接による固定方法を採用した。好ましくはT
IG溶接により固定するとともに、この溶接部を含め地
金−タイル間の空隙に、キャスター6等により、輻射お
よび伝熱による影響を遮蔽する。このことによって、吊
下タイルに負荷される機械的な振動等に対しても十分耐
えることになる。さらに、繰り返しの輻射による熱負荷
から取付金具頂部を、断熱材3で熱遮蔽し防御したこと
により、タイルの剥離消失なく熱遮蔽効果を長期間にわ
たって維持可能とした。以下に、本発明について実施例
に基づいてさらに詳述する。
4と地金2との固定方法の改善した点である。すなわ
ち、取付金具4はステンレス鋼等の耐熱金属からなる
が、これに対して、地金は銅または銅合金からなり、こ
の両者の締結方法を改善した。先ず取付金具4と地金2
との隅肉溶接による固定方法を採用した。好ましくはT
IG溶接により固定するとともに、この溶接部を含め地
金−タイル間の空隙に、キャスター6等により、輻射お
よび伝熱による影響を遮蔽する。このことによって、吊
下タイルに負荷される機械的な振動等に対しても十分耐
えることになる。さらに、繰り返しの輻射による熱負荷
から取付金具頂部を、断熱材3で熱遮蔽し防御したこと
により、タイルの剥離消失なく熱遮蔽効果を長期間にわ
たって維持可能とした。以下に、本発明について実施例
に基づいてさらに詳述する。
【0015】
【実施例】本発明の実施例として、セラミックス材料
(ジルコニア、アルミナ他、熱伝導率/厚みが1000
kcal/m2hr℃以上では満足する断熱効果が得られな
い。)からなるタイル1に、ランスノズル本体と締結す
る取付け金具3が挿入される穴を設ける。このタイルは
1個の面積が1000mm2 を越えると、あるいは一辺の
長さが100mmを越えると使用中の熱負荷により亀裂を
発生し問題を生じる。このタイルを、事前にランスノズ
ル本体にねじ込、あるいは溶接により取付け済みの先程
の取付け金具に挿入し、挿入後取付け金具のセラミック
ス側を溶接止め、あるいはかしめて止める。その後セラ
ミックスタイルの穴部を断熱材4で充填する。セラミッ
クスタイルの配置は平均的に配置されておれば、特に厳
密に行う必要はなく全体の面積で30%以上覆われてお
ればよい。30%未満であれば満足する断熱効果が得ら
れない。
(ジルコニア、アルミナ他、熱伝導率/厚みが1000
kcal/m2hr℃以上では満足する断熱効果が得られな
い。)からなるタイル1に、ランスノズル本体と締結す
る取付け金具3が挿入される穴を設ける。このタイルは
1個の面積が1000mm2 を越えると、あるいは一辺の
長さが100mmを越えると使用中の熱負荷により亀裂を
発生し問題を生じる。このタイルを、事前にランスノズ
ル本体にねじ込、あるいは溶接により取付け済みの先程
の取付け金具に挿入し、挿入後取付け金具のセラミック
ス側を溶接止め、あるいはかしめて止める。その後セラ
ミックスタイルの穴部を断熱材4で充填する。セラミッ
クスタイルの配置は平均的に配置されておれば、特に厳
密に行う必要はなく全体の面積で30%以上覆われてお
ればよい。30%未満であれば満足する断熱効果が得ら
れない。
【0016】本実施例では、ランスノズル外直径φ35
0mm×5孔×吹錬用酸素吹出し孔出口直径80mmに、ア
ルミナ材で厚みが20mmのセラミックスタイルを面積率
30%に被覆したノズルを実機に使用した。その結果で
は、従来120回の使用で変形量が吹錬用酸素吹出し孔
の変形が12mmであったものが、3mm以下とすることが
できた。本実施例では、セラミックスタイルを設けるこ
とによりランスノズルの入熱量を減少させ、吹錬用酸素
吹出し孔全体の変形、損傷を防止できる。また、吹錬用
酸素吹出し孔の長期間使用による変形に対し、酸素ジェ
ット流れを所定の流れに保つことができ、鉄歩留まりの
低下防止、酸素原単位の増加防止、操業の安定化を図る
ことができることがわかった。
0mm×5孔×吹錬用酸素吹出し孔出口直径80mmに、ア
ルミナ材で厚みが20mmのセラミックスタイルを面積率
30%に被覆したノズルを実機に使用した。その結果で
は、従来120回の使用で変形量が吹錬用酸素吹出し孔
の変形が12mmであったものが、3mm以下とすることが
できた。本実施例では、セラミックスタイルを設けるこ
とによりランスノズルの入熱量を減少させ、吹錬用酸素
吹出し孔全体の変形、損傷を防止できる。また、吹錬用
酸素吹出し孔の長期間使用による変形に対し、酸素ジェ
ット流れを所定の流れに保つことができ、鉄歩留まりの
低下防止、酸素原単位の増加防止、操業の安定化を図る
ことができることがわかった。
【0017】
【発明の効果】本発明によれば、セラミックスタイルの
断熱効果により、ランスノズル全体の温度を低下させる
ことができ、吹錬用酸素吹出し孔の変形、損傷防止がは
かれる。さらに、吹錬用酸素吹出し孔の長期間使用によ
る変形、損傷に対し、酸素ジェット流れを所定の流れに
保つことができ、ランスノズルの長寿命化を図ることが
できる。
断熱効果により、ランスノズル全体の温度を低下させる
ことができ、吹錬用酸素吹出し孔の変形、損傷防止がは
かれる。さらに、吹錬用酸素吹出し孔の長期間使用によ
る変形、損傷に対し、酸素ジェット流れを所定の流れに
保つことができ、ランスノズルの長寿命化を図ることが
できる。
【図1】本発明に係るセラミックスタイルを配設した状
態を示す概要図である。
態を示す概要図である。
【図2】本発明に係るセラミックスタイルの取付方法を
示す概要図である。
示す概要図である。
【図3】従来の転炉吹錬用ランスノズルを示す図であ
る。
る。
【図4】従来の転炉吹錬用ランスノズルを示す図で、図
3のAA矢視図である。
3のAA矢視図である。
1…セラミックスタイル 2…地金 3…断熱材 4…取付金具 5…TIG溶接部 6…キャスター 7…冷却水外管 8…冷却水内管 9…酸素供給管 10…冷却水流 11…吹錬用酸素吹出し孔 12…受熱面 13…変形部 14…コーナー損傷部 15…酸素ジェット流 16a、16b、16c…導水孔
Claims (3)
- 【請求項1】 複数の吹錬用酸素吹出し孔と冷却水通路
を有し、熱伝導性に優れた金属からなるランスノズルの
先端部を熱遮蔽するに際し、熱伝導率/厚みの熱抵抗値
が1000kcal/m2hr ℃以下で、タイル1個の溶鋼と対
向する面積が1000mm2 以下で、タイルの最大長さが
100mm以下であるセラミックス材料からなるタイル
を、溶鋼に対向するランスノズル外表面に配設し、かつ
該タイルの面積率が30%以上になるようにしたことを
特徴とする転炉吹錬用ランスノズルの熱遮蔽方法。 - 【請求項2】 前記セラミックス材料が、ZrO2 、A
l2 O3 である請求項1記載の転炉吹錬用ランスノズル
の熱遮蔽方法。 - 【請求項3】 ランスノズルの先端部を熱遮蔽するため
に、熱伝導率/厚みの熱抵抗値が1000kcal/m2hr ℃
以下で、タイル1個の溶鋼と対向する面積が1000mm
2 以下で、タイルの最大長さが100mm以下であるセラ
ミックス材料からなるタイルを、該タイル中央部でラン
ス地金から離間して吊下するに際し、配列する該タイル
毎を、輻射熱による損傷を防止するために頂部を断熱材
で保護した取付金具の端部に係止し、該タイルを係止し
た取付金具の他端を該ランス地金に係止し、その隅部を
溶接により固定し、さらに該タイルと該ランス地金との
空隙を断熱するために、該空隙に耐火物キャスターが介
装することを特徴とする転炉吹錬用ランスノズルの熱遮
蔽タイルの取付方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11322595A JPH08311524A (ja) | 1995-05-11 | 1995-05-11 | 転炉吹錬用ランスノズルの熱遮蔽方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11322595A JPH08311524A (ja) | 1995-05-11 | 1995-05-11 | 転炉吹錬用ランスノズルの熱遮蔽方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08311524A true JPH08311524A (ja) | 1996-11-26 |
Family
ID=14606745
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP11322595A Withdrawn JPH08311524A (ja) | 1995-05-11 | 1995-05-11 | 転炉吹錬用ランスノズルの熱遮蔽方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH08311524A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE102010011170A1 (de) | 2010-03-12 | 2011-09-15 | Sms Siemag Ag | Düsenkopf für eine Blaslanze |
DE102012016142B3 (de) * | 2012-08-08 | 2013-10-17 | Saarstahl Ag | Heißwindlanze mit einem am Heißwindaustritt angeordneten Düsenstein |
-
1995
- 1995-05-11 JP JP11322595A patent/JPH08311524A/ja not_active Withdrawn
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE102010011170A1 (de) | 2010-03-12 | 2011-09-15 | Sms Siemag Ag | Düsenkopf für eine Blaslanze |
EP2369019A1 (de) | 2010-03-12 | 2011-09-28 | SMS Siemag AG | Düsenkopf für eine Blaslanze |
DE102012016142B3 (de) * | 2012-08-08 | 2013-10-17 | Saarstahl Ag | Heißwindlanze mit einem am Heißwindaustritt angeordneten Düsenstein |
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