JPH08311505A - 防振部材 - Google Patents

防振部材

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JPH08311505A
JPH08311505A JP11805395A JP11805395A JPH08311505A JP H08311505 A JPH08311505 A JP H08311505A JP 11805395 A JP11805395 A JP 11805395A JP 11805395 A JP11805395 A JP 11805395A JP H08311505 A JPH08311505 A JP H08311505A
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JP
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vibration
metal
damping member
high damping
sintering
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Application number
JP11805395A
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English (en)
Inventor
Ryutaro Motoki
龍太郎 元木
Shigekatsu Hisai
茂勝 久井
Atsushi Funakoshi
淳 船越
Kazuyuki Inui
一幸 乾
Takashi Nishi
隆 西
Akira Kosaka
晃 小阪
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Kubota Corp
Original Assignee
Kubota Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 例えば、前記振動物体が重量物であっても、
その振動物体を振動伝達抑止状態に支持可能な防振部材
を提供する。 【構成】 金属粉末を熱間静水圧圧縮を含む処理で焼結
した金属多孔体にて、振動物体を支持可能な支持部を形
成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、振動物体を、その振動
の伝達を抑止しつつ支持するのに適した防振部材に関す
る。
【0002】
【従来の技術】前記防振部材としては、従来、防振ゴム
等の防振材料にて、前記振動物体の支持が可能な形状に
形成されたものが採用されていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このような従来の防振
部材にあっては、その素材である前記防振ゴム等の防振
材料が、高強度材ではなく、十分な強度・剛性を有しな
いため、例えば、前記振動物体が重量物である場合にお
いては、その重量に起因して変形・破損等が生じて、前
記重量物である振動物体を支持し切れないことがある、
という問題があった。本発明は、このような実情に着目
してなされたものであり、例えば、前記振動物体が重量
物であっても、その振動物体を振動伝達抑止状態に支持
可能な防振部材を提供することを目的としている。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明に係る防振部材
(以下、本発明部材という)の特徴構成は、金属粉末を
熱間静水圧圧縮(通常、HIPと略称されているので、
以下、HIPという)を含む処理で焼結した金属多孔体
にて、振動物体を支持可能な支持部を形成してある点に
ある。
【0005】
【作用】本発明部材を構成する前記金属多孔体は、HI
Pを用いた焼結によって形成されているため、その内部
に、多数の気孔が適度な気孔率に調整されつつ形成され
て焼結されるようになる。従って、前記適度な気孔率に
調整された気孔の存在によって、前記振動物体の振動が
有効に吸収されるようになる。即ち、前記振動物体の振
動が前記金属多孔体に伝達されても、その振動エネルギ
ーが、前記適度な気孔率に調整された気孔の部分で、熱
エネルギーに有効に変換されて放散されるため、前記振
動物体の振動は、前記金属多孔体の内部に有効に吸収さ
れるようになる。しかも、前記焼結が一般の焼結ではな
く、HIPによる焼結であるため、前記焼結反応による
粒子同士の結合が、一般の焼結による場合に比し、より
均質に生じることになり、前記金属多孔体の強度が一般
の焼結体よりも向上するようになる。
【0006】
【発明の効果】従って、本発明部材によれば、前記振動
物体が、例えば重量物であっても、その重量物である振
動物体の振動を吸収して、その振動の伝達を抑止した状
態のまま、前記振動物体を支持できるようになり、もっ
て、本発明の目的が達成されるようになる。
【0007】
【実施例】以下、本発明の実施例を説明する。
【0008】振動物体としての鉄道のレールと、そのレ
ールを担持するコンクリート枕木との間に、前記レール
を支持する部材として、本発明の防振部材を設ける実施
例が考えられる。前記防振部材は、金属粉末を、HIP
を含む処理で後に詳述するように焼結した金属多孔体に
て構成されている。尚、前記金属多孔体は、具体的に
は、気孔率:7.0〜50.0%で、500μm以下の
気孔径を有する焼結体である。
【0009】前記HIPを含む処理について詳しく説明
する。先ず、適宜材質(例えば、ステンレス鋼、工具
鋼)の金属粉末を加圧成形して予備成形体を得る。前記
加圧成形の方法としては、一軸プレス成形、押出成形、
冷間静水圧圧縮(CIP)成形等から適宜に選択された
方法が採用される。例えば、CIP成形を選択した場合
は、大型サイズの予備成形体を形成するときも、均質性
の高い予備成形体を成形できるという点で好適である。
このような加圧成形で得られる予備成形体の相対密度
は、約95%以下(例えば、30〜80%)である。前
記加圧成形で得られる予備成形体の気孔の分布(気孔
径、気孔率等)は、原料粉末の粒径や成形の加圧力等に
より制御される。加圧力の適正条件は、使用する原料粉
末の材質や粒子形態等により異なるが、例えば、ステン
レス鋼や工具鋼のアトマイズ粉末のCIP成形では、約
50〜500MPaの加圧力を選択するとよい。この程
度の加圧力を選択する場合は、開気孔が豊富に分布した
粉末成形体の成形を容易に達成することができる。前記
金属粉末の粒度は、通常使用されるもの(例えば、1〜
200μm)が任意に使用されるが、粒度が比較的粗い
粉末(例えば、約200〜1000μm又はそれ以上の
粉末)を使用する場合は、大きな孔径の気孔(約500
μm以下)が分布する多孔質体を容易に形成することが
できる。前記予備成形体の焼結としては、静水圧媒体
(Arガス、窒素ガス等の不活性流体)中に配置した前
記予備成形体に対し、一定時間にわたって、適宜温度に
加熱し適宜圧の静水圧加圧力をかけた状態を保持するH
IPを適用する。前記HIPによる焼結時における適正
な加圧・加熱条件は、予備成形体の金属材質や気孔径・
気孔率により異なるが、加圧力は、例えば、約0.5〜
150MPaの範囲が適当である。また、加熱温度は、
焼結反応の促進の観点から、高緻密性焼結製品を製造す
る通常のHIPと同程度の温度又はそれに近い比較的高
い温度を適用することができる。その処理温度は、約
0.5MP〜0.95MP(但し、MPは融点)の範囲
(例えば、融点が1400℃の場合は、約700〜13
30℃)が好ましい。約0.5MP以上とすることによ
り、焼結反応が効率良く行われるようになる。また、約
0.95MP以下とすることにより、粒子同士の過度の
凝集を抑止でき、その抑止によって、多孔質体の機能を
容易に確保することができる。
【0010】このような処理によって得られた金属多孔
体の製造条件の詳細及び諸特性を表1に示す。
【0011】
【表1】
【0012】金属粉末(ステンレス鋼(SUS310S
相当)のアトマイズ粉末、工具鋼(SKD61相当)の
アトマイズ粉末)を原料とし、ゴム型に封入してCIP
成形により予備成形体(成形体サイズ:300mm×3
00mm×300mm)を形成し、その予備成形体をH
IP装置に装入し、焼結処理を行って金属多孔体(金属
多孔体サイズ:300mm×300mm×300mm)
を得た(供試材No.1〜5)。供試材No.1〜5
は、本発明例であり、供試材No.11は、粉末成形体
を真空雰囲気中で加熱焼結して得られた比較例である。
表中、「孔径分布」欄の数値は最大気孔径(μm)、
「ガス抜き性」欄の数値は、エアーの通過に必要な圧力
(kgf/cm2 )であり、「曲げ強度」欄の数値は、
JIS B1601の曲げ試験法(スパン距離:30m
m)による3点曲げ強度(kgf/mm2 )の測定結果
を示している。本発明例は、No.1〜3に示されるよ
うに、比較例のNo.11を大きく凌ぐ強度を備えてい
る。特に、本発明例のNo.2は格段の高強度化を達成
している。本発明例のNo.4は、比較例のNo.11
と同等の強度を維持しながら、大孔径を有しており、ま
た、本発明例のNo.5は、金属材質を異にするが、改
良された強度を具備し、比較例のNo.11との差異は
歴然である。
【0013】また、前記HIPを含む処理としては、前
記粉末成形体の加圧成形を含む方法の他に、前記金属粉
末をカプセルに真空密封し、そのカプセルに対してHI
Pを施す方法(以下、カプセル使用のHIP処理とい
う)が考えられる。そのカプセル使用のHIP処理の条
件としては、高緻密質の焼結体の製造を目的とする通常
の焼結条件と異なって、比較的低温・低圧・短時間の処
理条件が選択される。例えば、ステンレス鋼や工具鋼の
粉末を原料粉末とする、前記カプセル使用のHIP処理
では、温度:約400〜800℃、加圧力:約50〜1
50MPa、処理時間:約0.5〜4.0Hrの条件が
適当である。前記焼結によって得られる金属多孔体の気
孔径や気孔率は、前記HIP処理での加熱温度、加圧
力、処理時間等を制御因子として調整される。前記カプ
セル使用のHIP処理の後処理として、適当な温度域
(好ましくは、融点の60〜90%の温度域)に適当時
間(例えば、約2〜10Hr)保持する熱処理(強化熱
処理)を施すことが好ましい。この強化熱処理は、焼結
体の気孔率・気孔径に実質的な変化を生じさせずに、粒
子同士の結合を強化する上で有効であり、殊に、高い強
度・剛性が要求される金属多孔体の製造時には、この強
化熱処理の実施が推奨される。前記強化熱処理は、焼結
体をカプセルに封入したままの状態で実施することがで
きる。カプセルに封入したままの状態で実施することに
より、雰囲気ガスとの反応による変質・劣化を阻止しな
がら前記熱処理の効果を生じさせることができる。ま
た、カプセルのない状態でのこのような強化熱処理は、
真空中又はArガス中で行うとよい。
【0014】このような処理によって得られた金属多孔
体の製造条件の詳細及び諸特性を表1に示す。
【0015】
【表2】
【0016】金属粉末(ステンレス鋼(SUS310S
相当)のアトマイズ粉末、工具鋼(SKD61相当)の
アトマイズ粉末)を鋼製カプセルに充填し、脱気密封
(1×10-2Torr)した上で、HIP装置に入れてHI
P焼結を行った。次いで、カプセルのまま、加熱炉に装
入して強化熱処理を行った。その熱処理の後、カプセル
を機械加工で除去して金属多孔体(金属多孔体サイズ:
300mm×300mm×300mm)を得た(供試材
No.6〜10)。供試材No.6〜10は、本発明例
であり、供試材No.12は、粉末成形体を真空雰囲気
中で加熱焼結して得られた比較例である。表中、「孔径
分布」欄の数値は最大気孔径(μm)、「ガス抜き性」
欄の数値は、エアーの通過に必要な圧力(kgf/cm
2 )であり、「曲げ強度」欄の数値は、JIS B16
01の曲げ試験法(スパン距離:30mm)による3点
曲げ強度(kgf/mm2 )の測定結果を示している。
本発明例は、No.6〜8に示されるように、比較例の
No.12と平均孔径等は略同等でありながら、比較例
のNo.12を大きく越える高強度を具備しており、ま
た、No.9やNo.10のように、比較例のNo.1
2と同等の機械強度を保持しながら、気孔径をすること
も可能であり、従来の材料との差異は歴然である。
【0017】上述した製造法で得られた、本発明の防振
部材を構成する金属多孔体は、HIPを用いた焼結によ
って形成されているため、その内部に、多数の気孔が適
度な気孔率に調整されつつ形成されつつ焼結され、その
適度な気孔率に調整された気孔の存在によって、前記振
動物体の振動が有効に吸収されるようになる。即ち、前
記振動物体の振動が前記金属多孔体に伝達されても、そ
の振動エネルギーが、前記適度な気孔率に調整された気
孔の部分で、熱エネルギーに有効に変換されて放散され
るため、前記振動物体の振動は、前記金属多孔体の内部
に有効に吸収されるようになる。しかも、前記焼結が一
般の焼結でなく、HIPによる焼結であるため、前記焼
結反応による粒子同士の結合が、一般の焼結による場合
に比し、より均質に生じることになり、前記金属多孔体
の強度が一般の焼結体よりも向上するようになる。ま
た、前記金属多孔体は、金属そのもの(非焼結品)に近
い状態になっている部分を有するので、前記防振部材に
溶接構造を取り入れたい場合に容易に対処できる。更
に、前記HIPによる焼結を実施する場合、例えば、H
IPにかける被処理物の気孔状態を、外部に開口する開
気孔と、気孔が外部に通じていない閉気孔とが混在する
状態にしておくことにより、HIPにおける静水圧媒体
の圧力を、粉末成形体の外表面とその表面に開口した前
記開気孔を介して被処理物の内部に作用させることがで
きる。そして、被処理物の焼結反応は、その被処理物の
外部及び内部に対する前記圧力の作用下で進行し、その
焼結の過程では、前記開気孔の圧着消滅を生じさせるこ
となく、即ち、前記開気孔を残存させたまま、前記閉気
孔のみの焼結反応による結合を生じさせ、前記金属多孔
体の強度を向上させることができる。そして、上述した
ように残存させた開気孔は、前記気孔の部分で前記振動
エネルギーから変換された熱エネルギーを有効に金属多
孔体の外部へ放散させることができる。
フロントページの続き (72)発明者 乾 一幸 大阪府枚方市中宮大池1丁目1番1号 株 式会社クボタ枚方製造所内 (72)発明者 西 隆 大阪府枚方市中宮大池1丁目1番1号 株 式会社クボタ枚方製造所内 (72)発明者 小阪 晃 大阪府枚方市中宮大池1丁目1番1号 株 式会社クボタ枚方製造所内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金属粉末を熱間静水圧圧縮を含む処理で
    焼結した金属多孔体にて、振動物体を支持可能な支持部
    を形成する防振部材。
JP11805395A 1995-05-17 1995-05-17 防振部材 Pending JPH08311505A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11805395A JPH08311505A (ja) 1995-05-17 1995-05-17 防振部材

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11805395A JPH08311505A (ja) 1995-05-17 1995-05-17 防振部材

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JPH08311505A true JPH08311505A (ja) 1996-11-26

Family

ID=14726860

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Application Number Title Priority Date Filing Date
JP11805395A Pending JPH08311505A (ja) 1995-05-17 1995-05-17 防振部材

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JP (1) JPH08311505A (ja)

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