JPH08310205A - V字型方向性低傾斜溝を有する空気入りタイヤ - Google Patents
V字型方向性低傾斜溝を有する空気入りタイヤInfo
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- JPH08310205A JPH08310205A JP7122717A JP12271795A JPH08310205A JP H08310205 A JPH08310205 A JP H08310205A JP 7122717 A JP7122717 A JP 7122717A JP 12271795 A JP12271795 A JP 12271795A JP H08310205 A JPH08310205 A JP H08310205A
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- B60C—VEHICLE TYRES; TYRE INFLATION; TYRE CHANGING; CONNECTING VALVES TO INFLATABLE ELASTIC BODIES IN GENERAL; DEVICES OR ARRANGEMENTS RELATED TO TYRES
- B60C11/00—Tyre tread bands; Tread patterns; Anti-skid inserts
- B60C11/03—Tread patterns
- B60C11/0318—Tread patterns irregular patterns with particular pitch sequence
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- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
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- B60C—VEHICLE TYRES; TYRE INFLATION; TYRE CHANGING; CONNECTING VALVES TO INFLATABLE ELASTIC BODIES IN GENERAL; DEVICES OR ARRANGEMENTS RELATED TO TYRES
- B60C11/00—Tyre tread bands; Tread patterns; Anti-skid inserts
- B60C11/03—Tread patterns
- B60C11/0302—Tread patterns directional pattern, i.e. with main rolling direction
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- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B60—VEHICLES IN GENERAL
- B60C—VEHICLE TYRES; TYRE INFLATION; TYRE CHANGING; CONNECTING VALVES TO INFLATABLE ELASTIC BODIES IN GENERAL; DEVICES OR ARRANGEMENTS RELATED TO TYRES
- B60C11/00—Tyre tread bands; Tread patterns; Anti-skid inserts
- B60C11/03—Tread patterns
- B60C2011/0337—Tread patterns characterised by particular design features of the pattern
- B60C2011/0339—Grooves
- B60C2011/0374—Slant grooves, i.e. having an angle of about 5 to 35 degrees to the equatorial plane
Landscapes
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Mechanical Engineering (AREA)
- Tires In General (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 本発明の目的は、方向性低傾斜溝を含むパ
ターンを備えた空気入りタイヤにおいて、ユニフォーミ
ティーのレベルを改良し、かつ騒音(打撃音)を低減す
ることである。 【構成】 パターン・センターを挟み左右に、周方向
に対して5乃至30度、好ましくは10乃至20度の比
較的小さな傾斜角度でV字状に延びる多数の方向性低傾
斜溝がタイヤ周方向に間隔を置いて配置され、該方向性
低傾斜溝によってV字型センター・ブロックが形成され
ているトレッド・パターンを備えたタイヤにおいて、タ
イヤに内圧を充填する前の状態で、該V字型センター・
ブロックの表面が、V字型の先細先端部から太幅部に向
けて徐々に浅くなるように、該方向性低傾斜溝の周方向
間隔であるピッチの40%以上の領域に亙って面取りさ
れ、タイヤをリム組みし内圧を充填した状態で、該V字
型センター・ブロックの面取りされた表面が周辺のブロ
ックの表面とほぼ同じレベルとなることを特徴とするタ
イヤ。
ターンを備えた空気入りタイヤにおいて、ユニフォーミ
ティーのレベルを改良し、かつ騒音(打撃音)を低減す
ることである。 【構成】 パターン・センターを挟み左右に、周方向
に対して5乃至30度、好ましくは10乃至20度の比
較的小さな傾斜角度でV字状に延びる多数の方向性低傾
斜溝がタイヤ周方向に間隔を置いて配置され、該方向性
低傾斜溝によってV字型センター・ブロックが形成され
ているトレッド・パターンを備えたタイヤにおいて、タ
イヤに内圧を充填する前の状態で、該V字型センター・
ブロックの表面が、V字型の先細先端部から太幅部に向
けて徐々に浅くなるように、該方向性低傾斜溝の周方向
間隔であるピッチの40%以上の領域に亙って面取りさ
れ、タイヤをリム組みし内圧を充填した状態で、該V字
型センター・ブロックの面取りされた表面が周辺のブロ
ックの表面とほぼ同じレベルとなることを特徴とするタ
イヤ。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は空気入りタイヤに関する
もので、特に、パターン・センターを挟み左右に、周方
向に対して5乃至30度、好ましくは10乃至20度の
比較的小さな傾斜角度でV字状に延びる多数の方向性低
傾斜溝がタイヤ周方向に間隔を置いて配置され、該方向
性低傾斜溝によってV字型センター・ブロックが形成さ
れているトレッド・パターンを備えた空気入りタイヤに
関するものである。
もので、特に、パターン・センターを挟み左右に、周方
向に対して5乃至30度、好ましくは10乃至20度の
比較的小さな傾斜角度でV字状に延びる多数の方向性低
傾斜溝がタイヤ周方向に間隔を置いて配置され、該方向
性低傾斜溝によってV字型センター・ブロックが形成さ
れているトレッド・パターンを備えた空気入りタイヤに
関するものである。
【0002】本明細書において、「方向性傾斜溝」とは
周方向に対して傾斜して延びる溝であって、該溝の傾斜
して延びる部分のタイヤ赤道面に近い側が先に接地し
て、赤道面に遠い側が後に接地するように車両に装着す
る際のタイヤの回転方向が指定されている、いわゆる方
向性トレッド・パターンが形成される溝を意味する。
周方向に対して傾斜して延びる溝であって、該溝の傾斜
して延びる部分のタイヤ赤道面に近い側が先に接地し
て、赤道面に遠い側が後に接地するように車両に装着す
る際のタイヤの回転方向が指定されている、いわゆる方
向性トレッド・パターンが形成される溝を意味する。
【0003】
【従来の技術】パターン・センターを挟み左右に、周方
向に対して比較的小さな傾斜角度でV字状に延びる多数
の方向性低傾斜溝がタイヤ周方向に間隔を置いて配置さ
れ、該方向性低傾斜溝によってV字型センター・ブロッ
クが形成されているトレッド・パターンを備えた空気入
りタイヤのパターン・センター寄りの領域では、V字型
センター・ブロックの先細先端部のネガティブ比が大き
く、V字型センター・ブロックの太幅部のネガティブ比
が小さい。この結果、加硫時のトレッド・ゴムの流動が
不均一になり、ブロックの厚さが先細先端部で大きくな
る。理解を容易にするためにやや大仰に表現すれば、加
硫終了時のモールド内ではタイヤの内面が周方向に波を
打っていて、V字型センター・ブロックの先細先端部で
はタイヤの内面が内側に凸となっていて、タイヤに内圧
を充填する前の状態ではほぼ同じ内側に凸の状態である
が、タイヤをリム組みし内圧を充填した状態では、V字
型センター・ブロックの先細先端部寄りではブロックの
表面がタイヤの外側に凸となる。
向に対して比較的小さな傾斜角度でV字状に延びる多数
の方向性低傾斜溝がタイヤ周方向に間隔を置いて配置さ
れ、該方向性低傾斜溝によってV字型センター・ブロッ
クが形成されているトレッド・パターンを備えた空気入
りタイヤのパターン・センター寄りの領域では、V字型
センター・ブロックの先細先端部のネガティブ比が大き
く、V字型センター・ブロックの太幅部のネガティブ比
が小さい。この結果、加硫時のトレッド・ゴムの流動が
不均一になり、ブロックの厚さが先細先端部で大きくな
る。理解を容易にするためにやや大仰に表現すれば、加
硫終了時のモールド内ではタイヤの内面が周方向に波を
打っていて、V字型センター・ブロックの先細先端部で
はタイヤの内面が内側に凸となっていて、タイヤに内圧
を充填する前の状態ではほぼ同じ内側に凸の状態である
が、タイヤをリム組みし内圧を充填した状態では、V字
型センター・ブロックの先細先端部寄りではブロックの
表面がタイヤの外側に凸となる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このようなことから、
パターン・センターを挟み左右に、周方向に対して比較
的小さな傾斜角度でV字状に延びる多数の方向性低傾斜
溝がタイヤ周方向に間隔を置いて配置され、該方向性低
傾斜溝によってV字型センター・ブロックが形成されて
いるトレッド・パターンを備えた空気入りタイヤは、ラ
ジアル・ランアウト(ラジアル方向の寸法的な不均一
性)が大きくなり、ラジアル・フォース・バリエーショ
ン(ラジアル方向の力の変動)が大きくなって、タイヤ
のユニフォーミティー・レベルが悪化しやすく、また走
行時にタイヤから発生される騒音(打撃音)が大きい。
パターン・センターを挟み左右に、周方向に対して比較
的小さな傾斜角度でV字状に延びる多数の方向性低傾斜
溝がタイヤ周方向に間隔を置いて配置され、該方向性低
傾斜溝によってV字型センター・ブロックが形成されて
いるトレッド・パターンを備えた空気入りタイヤは、ラ
ジアル・ランアウト(ラジアル方向の寸法的な不均一
性)が大きくなり、ラジアル・フォース・バリエーショ
ン(ラジアル方向の力の変動)が大きくなって、タイヤ
のユニフォーミティー・レベルが悪化しやすく、また走
行時にタイヤから発生される騒音(打撃音)が大きい。
【0005】本発明の目的は、上記のような従来技術の
不具合を解消して、パターン・センターを挟み左右に、
周方向に対して比較的小さな傾斜角度でV字状に延びる
多数の方向性低傾斜溝がタイヤ周方向に間隔を置いて配
置され、該方向性低傾斜溝によってV字型センター・ブ
ロックが形成されているトレッド・パターンを備えた空
気入りタイヤにおいて、ユニフォーミティーのレベルを
改良し、かつ騒音(打撃音)を低減することである。
不具合を解消して、パターン・センターを挟み左右に、
周方向に対して比較的小さな傾斜角度でV字状に延びる
多数の方向性低傾斜溝がタイヤ周方向に間隔を置いて配
置され、該方向性低傾斜溝によってV字型センター・ブ
ロックが形成されているトレッド・パターンを備えた空
気入りタイヤにおいて、ユニフォーミティーのレベルを
改良し、かつ騒音(打撃音)を低減することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明の空気入りタイヤは、パターン・センター
を挟み左右に、周方向に対して5乃至30度、好ましく
は10乃至20度の比較的小さな傾斜角度でV字状に延
びる多数の方向性低傾斜溝がタイヤ周方向に間隔を置い
て配置され、該方向性低傾斜溝によってV字型センター
・ブロックが形成されているトレッド・パターンを備え
た空気入りタイヤおいて、(1)タイヤに内圧を充填す
る前の状態で、該V字型センター・ブロックの表面は、
面取り深さがV字型の先細先端部から太幅部に向けて徐
々に浅くなるように、該方向性低傾斜溝の周方向間隔で
あるピッチの40%以上の領域に亙って面取りされ、
(2)タイヤをリム組みし内圧を充填した状態で、該V
字型センター・ブロックの面取りされた表面が周辺のブ
ロックの表面とほぼ同じレベルとなることを特徴とする
空気入りタイヤである。
めに、本発明の空気入りタイヤは、パターン・センター
を挟み左右に、周方向に対して5乃至30度、好ましく
は10乃至20度の比較的小さな傾斜角度でV字状に延
びる多数の方向性低傾斜溝がタイヤ周方向に間隔を置い
て配置され、該方向性低傾斜溝によってV字型センター
・ブロックが形成されているトレッド・パターンを備え
た空気入りタイヤおいて、(1)タイヤに内圧を充填す
る前の状態で、該V字型センター・ブロックの表面は、
面取り深さがV字型の先細先端部から太幅部に向けて徐
々に浅くなるように、該方向性低傾斜溝の周方向間隔で
あるピッチの40%以上の領域に亙って面取りされ、
(2)タイヤをリム組みし内圧を充填した状態で、該V
字型センター・ブロックの面取りされた表面が周辺のブ
ロックの表面とほぼ同じレベルとなることを特徴とする
空気入りタイヤである。
【0007】上記目的を達成するために、本発明の空気
入りタイヤは、該V字型センター・ブロックの表面が、
V字型の先細先端部から太幅部に向けて徐々に浅くなる
ように、該方向性低傾斜溝の周方向間隔であるピッチの
50乃至85%以上の領域に亙って面取りされているこ
とが好ましい。上記の目的を達成するために、本発明の
空気入りタイヤは、該V字型の先細先端部の最深面取り
深さが該方向性低傾斜溝の溝深さの3乃至20%である
ことが好ましく、5乃至15%であることがさらに好ま
しい。
入りタイヤは、該V字型センター・ブロックの表面が、
V字型の先細先端部から太幅部に向けて徐々に浅くなる
ように、該方向性低傾斜溝の周方向間隔であるピッチの
50乃至85%以上の領域に亙って面取りされているこ
とが好ましい。上記の目的を達成するために、本発明の
空気入りタイヤは、該V字型の先細先端部の最深面取り
深さが該方向性低傾斜溝の溝深さの3乃至20%である
ことが好ましく、5乃至15%であることがさらに好ま
しい。
【0008】上記の目的を達成するために、本発明の空
気入りタイヤは、該V字型センター・ブロックの面取り
された表面が、タイヤの表面に凸となる実質上単一の曲
率半径で形成されることが好ましい。
気入りタイヤは、該V字型センター・ブロックの面取り
された表面が、タイヤの表面に凸となる実質上単一の曲
率半径で形成されることが好ましい。
【0009】本発明の空気入りタイヤは、周方向に対し
て45乃至90度、好ましくは60乃至80度の傾斜角
度で延びる多数の方向性高傾斜溝を備え、該方向性高傾
斜溝の本数が該方向性低傾斜溝の本数より多いことが好
ましい。
て45乃至90度、好ましくは60乃至80度の傾斜角
度で延びる多数の方向性高傾斜溝を備え、該方向性高傾
斜溝の本数が該方向性低傾斜溝の本数より多いことが好
ましい。
【0010】
【作用】本発明の空気入りタイヤは、パターン・センタ
ーを挟み左右に、周方向に対して5乃至30度、好まし
くは10乃至20度の比較的小さな傾斜角度でV字状に
延びる多数の方向性低傾斜溝がタイヤ周方向に間隔を置
いて配置され、該方向性低傾斜溝によってV字型センタ
ー・ブロックが形成されているトレッド・パターンを備
えた空気入りタイヤであるから、このようなトレッド・
パターン構成の必然的な結果として、パターン・センタ
ー寄りの領域ではV字型センター・ブロックの先細先端
部のネガティブ比が大きく、V字型センター・ブロック
の太幅部のネガティブ比が小さくなり、タイヤの周方向
にネガティブ比の不均一が発生することは避けられな
い。しかしながら、本発明の空気入りタイヤは、タイヤ
をリム組みし内圧を充填した状態で、V字型センター・
ブロックの表面が周辺のブロックの表面とほぼ同じレベ
ルとなるように、タイヤに内圧を充填する前の状態で、
該V字型センター・ブロックの表面は、該方向性低傾斜
溝の周方向間隔であるピッチの40%以上、好ましくは
50乃至85%の領域に亙って面取りされていて、その
面取り深さがV字型の先細先端部から太幅部に向けて徐
々に浅くなっているので、タイヤの転動時に接地反力が
均一化され、ラジアル・ランアウトひいてはユニフォー
ミティー・レベルの悪化および騒音(打撃音)の発生を
抑制することができる。
ーを挟み左右に、周方向に対して5乃至30度、好まし
くは10乃至20度の比較的小さな傾斜角度でV字状に
延びる多数の方向性低傾斜溝がタイヤ周方向に間隔を置
いて配置され、該方向性低傾斜溝によってV字型センタ
ー・ブロックが形成されているトレッド・パターンを備
えた空気入りタイヤであるから、このようなトレッド・
パターン構成の必然的な結果として、パターン・センタ
ー寄りの領域ではV字型センター・ブロックの先細先端
部のネガティブ比が大きく、V字型センター・ブロック
の太幅部のネガティブ比が小さくなり、タイヤの周方向
にネガティブ比の不均一が発生することは避けられな
い。しかしながら、本発明の空気入りタイヤは、タイヤ
をリム組みし内圧を充填した状態で、V字型センター・
ブロックの表面が周辺のブロックの表面とほぼ同じレベ
ルとなるように、タイヤに内圧を充填する前の状態で、
該V字型センター・ブロックの表面は、該方向性低傾斜
溝の周方向間隔であるピッチの40%以上、好ましくは
50乃至85%の領域に亙って面取りされていて、その
面取り深さがV字型の先細先端部から太幅部に向けて徐
々に浅くなっているので、タイヤの転動時に接地反力が
均一化され、ラジアル・ランアウトひいてはユニフォー
ミティー・レベルの悪化および騒音(打撃音)の発生を
抑制することができる。
【0011】本発明の空気入りタイヤでは、方向性低傾
斜溝の傾斜角度が5乃至30度であることが好ましく、
10乃至20度であることがさらに好ましい。この角度
が小さすぎると、方向性低傾斜溝の間に形成されるブロ
ックが小さくなり、ブロック剛性が不足しドライ路面上
での操縦安定性が低下する。そこで、ブロック剛性を高
めるためにブロックを大きくするには、ピッチを大きな
値にしなければならず、そうするとピッチの個数を減少
させなければならず、ピッチ個数が少なすぎて、低周波
成分の騒音が目立ってしまう。この角度が大きすぎる
と、方向性低傾斜溝による濡れた路面上での排水性能が
低下し、ハイドロプレーニング現象を防止または抑制す
る機能が低減する。さらに、方向性低傾斜溝と方向性高
傾斜溝との交差角度が小さくなって、ブロック剛性が不
足しドライ路面上での操縦安定性が低下するとともに偏
摩耗が発生しやすくなる。
斜溝の傾斜角度が5乃至30度であることが好ましく、
10乃至20度であることがさらに好ましい。この角度
が小さすぎると、方向性低傾斜溝の間に形成されるブロ
ックが小さくなり、ブロック剛性が不足しドライ路面上
での操縦安定性が低下する。そこで、ブロック剛性を高
めるためにブロックを大きくするには、ピッチを大きな
値にしなければならず、そうするとピッチの個数を減少
させなければならず、ピッチ個数が少なすぎて、低周波
成分の騒音が目立ってしまう。この角度が大きすぎる
と、方向性低傾斜溝による濡れた路面上での排水性能が
低下し、ハイドロプレーニング現象を防止または抑制す
る機能が低減する。さらに、方向性低傾斜溝と方向性高
傾斜溝との交差角度が小さくなって、ブロック剛性が不
足しドライ路面上での操縦安定性が低下するとともに偏
摩耗が発生しやすくなる。
【0012】本発明の空気入りタイヤでは、方向性高傾
斜溝の傾斜角度が45乃至90度であることが好まし
く、60乃至80度であることがさらに好ましい。この
角度が小さすぎると、方向性低傾斜溝と方向性高傾斜溝
との交差角度が小さくなって、ブロック剛性が不足しド
ライ路面上での操縦安定性が低下するとともに偏摩耗が
発生しやすくなる。また、方向性低傾斜溝と方向性高傾
斜溝との間に形成されるブロックが小さくなり、ブロッ
ク剛性が不足しドライ路面上での操縦安定性が低下す
る。この角度が大きすぎると、トレッドの接地形状の踏
み込み端部が方向性高傾斜溝の踏み込み隅部と一致し
て、騒音が大きくなる。
斜溝の傾斜角度が45乃至90度であることが好まし
く、60乃至80度であることがさらに好ましい。この
角度が小さすぎると、方向性低傾斜溝と方向性高傾斜溝
との交差角度が小さくなって、ブロック剛性が不足しド
ライ路面上での操縦安定性が低下するとともに偏摩耗が
発生しやすくなる。また、方向性低傾斜溝と方向性高傾
斜溝との間に形成されるブロックが小さくなり、ブロッ
ク剛性が不足しドライ路面上での操縦安定性が低下す
る。この角度が大きすぎると、トレッドの接地形状の踏
み込み端部が方向性高傾斜溝の踏み込み隅部と一致し
て、騒音が大きくなる。
【0013】
【実施例】本発明に従う実施例について図面を参照して
説明すると、図1は本発明に従う実施例の乗用車用空気
入りタイヤのトレッド・パターンであって、タイヤ・サ
イズは225/50R16である。図1に示す本発明に
よる実施例のタイヤは、パターン・センターであるタイ
ヤの赤道線(E)を挟み左右にV字状に延びる多数の方
向性低傾斜溝(1)がタイヤ周方向に間隔(P)を置い
て配置され、方向性低傾斜溝(1)によってV字型セン
ター・ブロック(3)が形成されたトレッド・パターン
を備えている。方向性低傾斜溝(1)の他に方向性高傾
斜溝(2)も多数備えていて、方向性低傾斜溝(1)の
傾斜角度が約18度で、方向性高傾斜溝(2)の傾斜角
度が約65度である。方向性低傾斜溝(1)の周方向間
隔である大ピッチ(P)が、方向性高傾斜溝(2)の周
方向間隔である小ピッチ(p)より5倍程度大きい。パ
ターンに起因するタイヤ騒音(パターン・ノイズ)を低
減するために、大ピッチ(P)および小ピッチ(p)に
はそれぞれピッチ・バリエーションが施されているが、
本発明が目的とするタイヤ騒音(打撃音)とは直接には
関係しないので詳細説明を省略する。方向性低傾斜溝
(1)と同様、方向性高傾斜溝(2)もタイヤの赤道線
(E)を挟み左右にV字状に延びていて、後者の周方向
間隔が小さいので、方向性低傾斜溝(1)によって形成
されたV字型センター・ブロック(3)は、複数の小ブ
ロックに分割されている。図1には、方向性低傾斜溝
(1)の周方向間隔である大ピッチ(P)が3ピッチ示
されていて、V字型センター・ブロック(3)も3個出
現するが、理解を容易にするために、その内の最上部の
1個にハッチングが施されたV字型センター・ブロック
(3)が示されている。タイヤの車両への装着姿勢の正
面視で、パターンセンターを境に下方から上方に向けて
延びる2つのタイヤ低傾斜溝(1)、(1)によりV字
型センター・ブロック(3)が形成され、タイヤ回転に
際してV字型センター・ブロック(3)先細先端部が後
方太幅部に先立って接地することになる。
説明すると、図1は本発明に従う実施例の乗用車用空気
入りタイヤのトレッド・パターンであって、タイヤ・サ
イズは225/50R16である。図1に示す本発明に
よる実施例のタイヤは、パターン・センターであるタイ
ヤの赤道線(E)を挟み左右にV字状に延びる多数の方
向性低傾斜溝(1)がタイヤ周方向に間隔(P)を置い
て配置され、方向性低傾斜溝(1)によってV字型セン
ター・ブロック(3)が形成されたトレッド・パターン
を備えている。方向性低傾斜溝(1)の他に方向性高傾
斜溝(2)も多数備えていて、方向性低傾斜溝(1)の
傾斜角度が約18度で、方向性高傾斜溝(2)の傾斜角
度が約65度である。方向性低傾斜溝(1)の周方向間
隔である大ピッチ(P)が、方向性高傾斜溝(2)の周
方向間隔である小ピッチ(p)より5倍程度大きい。パ
ターンに起因するタイヤ騒音(パターン・ノイズ)を低
減するために、大ピッチ(P)および小ピッチ(p)に
はそれぞれピッチ・バリエーションが施されているが、
本発明が目的とするタイヤ騒音(打撃音)とは直接には
関係しないので詳細説明を省略する。方向性低傾斜溝
(1)と同様、方向性高傾斜溝(2)もタイヤの赤道線
(E)を挟み左右にV字状に延びていて、後者の周方向
間隔が小さいので、方向性低傾斜溝(1)によって形成
されたV字型センター・ブロック(3)は、複数の小ブ
ロックに分割されている。図1には、方向性低傾斜溝
(1)の周方向間隔である大ピッチ(P)が3ピッチ示
されていて、V字型センター・ブロック(3)も3個出
現するが、理解を容易にするために、その内の最上部の
1個にハッチングが施されたV字型センター・ブロック
(3)が示されている。タイヤの車両への装着姿勢の正
面視で、パターンセンターを境に下方から上方に向けて
延びる2つのタイヤ低傾斜溝(1)、(1)によりV字
型センター・ブロック(3)が形成され、タイヤ回転に
際してV字型センター・ブロック(3)先細先端部が後
方太幅部に先立って接地することになる。
【0014】図1に示す本発明の実施例のタイヤは、内
圧を充填する前の状態で、V字型センター・ブロック
(3)の表面が、方向性低傾斜溝(1)の周方向間隔で
ある大ピッチ(P)の70%の領域(4)に亙って面取
りされていて、この面取り深さがV字型の先細先端部か
ら太幅部に向けて徐々に浅くなっている。図1には、理
解を容易にするために、3ピッチの内の中央のピッチの
V字型センター・ブロック(3)について、この面取り
された領域(4)がハッチングを施されて示されてい
る。A−A断面図に示すように、V字型センター・ブロ
ック(3)の表面が、V字型の先細先端部で最も深く
0.7mm面取りされ、そこから太幅部に向けて面取り
深さが徐々に浅くなるように、大ピッチ(P)の70%
の領域(4)に亙って単一の曲率半径で面取りされてい
る。この最深面取り深さ0.7mmは、方向性低傾斜溝
(1)の溝深さの9%に相当する。なお、A−A断面図
は、V字型センター・ブロック(3)の表面が面取りさ
れている様子が分かるように誇張して作成された断面略
図である。このタイヤをリム組みし内圧を充填すると、
A−A断面図に二点鎖線の仮想線で示すように、V字型
センター・ブロック(3)の面取りされた表面が周辺の
ブロックの表面とほぼ同じレベルとなる。
圧を充填する前の状態で、V字型センター・ブロック
(3)の表面が、方向性低傾斜溝(1)の周方向間隔で
ある大ピッチ(P)の70%の領域(4)に亙って面取
りされていて、この面取り深さがV字型の先細先端部か
ら太幅部に向けて徐々に浅くなっている。図1には、理
解を容易にするために、3ピッチの内の中央のピッチの
V字型センター・ブロック(3)について、この面取り
された領域(4)がハッチングを施されて示されてい
る。A−A断面図に示すように、V字型センター・ブロ
ック(3)の表面が、V字型の先細先端部で最も深く
0.7mm面取りされ、そこから太幅部に向けて面取り
深さが徐々に浅くなるように、大ピッチ(P)の70%
の領域(4)に亙って単一の曲率半径で面取りされてい
る。この最深面取り深さ0.7mmは、方向性低傾斜溝
(1)の溝深さの9%に相当する。なお、A−A断面図
は、V字型センター・ブロック(3)の表面が面取りさ
れている様子が分かるように誇張して作成された断面略
図である。このタイヤをリム組みし内圧を充填すると、
A−A断面図に二点鎖線の仮想線で示すように、V字型
センター・ブロック(3)の面取りされた表面が周辺の
ブロックの表面とほぼ同じレベルとなる。
【0015】従来例の空気入りタイヤは、V字型センタ
ー・ブロック(3)の表面が面取りされていないことを
除き、実施例のタイヤとほぼ同じである。
ー・ブロック(3)の表面が面取りされていないことを
除き、実施例のタイヤとほぼ同じである。
【0016】上記本発明に従う実施例の空気入りタイヤ
および上記従来例の空気入りタイヤについて、自動車規
格タイヤ騒音試験方法JASOC606に準じたタイヤ
騒音の評価試験で、速度60km/hのときの本発明に
従う実施例の空気入りタイヤのタイヤの騒音(音圧レベ
ル)が、従来例の空気入りタイヤと比べ2.1dB低下
していることが分かった。また、上記本発明に従う実施
例の空気入りタイヤおよび上記従来例の空気入りタイヤ
について、回転するドラムにタイヤを押し付けて荷重を
負荷し、タイヤとドラムの軸間隔を一定にした状態でユ
ニフォーミティー・レベルを測定したところ、ラジアル
・フォース・バリエーション(ラジアル方向の力の変
動)が、従来例の空気入りタイヤと比べ実施例の空気入
りタイヤは40%改良されていることが分かった。
および上記従来例の空気入りタイヤについて、自動車規
格タイヤ騒音試験方法JASOC606に準じたタイヤ
騒音の評価試験で、速度60km/hのときの本発明に
従う実施例の空気入りタイヤのタイヤの騒音(音圧レベ
ル)が、従来例の空気入りタイヤと比べ2.1dB低下
していることが分かった。また、上記本発明に従う実施
例の空気入りタイヤおよび上記従来例の空気入りタイヤ
について、回転するドラムにタイヤを押し付けて荷重を
負荷し、タイヤとドラムの軸間隔を一定にした状態でユ
ニフォーミティー・レベルを測定したところ、ラジアル
・フォース・バリエーション(ラジアル方向の力の変
動)が、従来例の空気入りタイヤと比べ実施例の空気入
りタイヤは40%改良されていることが分かった。
【0017】
【発明の効果】上記の評価試験結果から、本発明に基づ
く実施例の空気入りタイヤは従来例の空気入りタイヤと
比べて、ユニフォーミティー・レベルが大幅に改良さ
れ、しかもタイヤ騒音が極めて低減されていることが分
かる。
く実施例の空気入りタイヤは従来例の空気入りタイヤと
比べて、ユニフォーミティー・レベルが大幅に改良さ
れ、しかもタイヤ騒音が極めて低減されていることが分
かる。
【図1】本発明による空気入りタイヤのトレッド・パタ
ーン図である。
ーン図である。
E トレッド赤道線 P 大ピッチ p 小ピッチ 1 方向性低傾斜溝 2 方向性高傾斜溝 3 V字型センター・ブロック 4 面取りされた領域
Claims (8)
- 【請求項1】 パターン・センターを挟み左右に、周方
向に対して比較的小さな傾斜角度でV字状に延びる多数
の方向性低傾斜溝がタイヤ周方向に間隔を置いて配置さ
れ、該方向性低傾斜溝によってV字型センター・ブロッ
クが形成されているトレッド・パターンを備えた空気入
りタイヤおいて、(1)タイヤに内圧を充填する前の状
態で、該V字型センター・ブロックの表面は、面取り深
さがV字型の先細先端部から太幅部に向けて徐々に浅く
なるように、該方向性低傾斜溝の周方向間隔であるピッ
チの40%以上の領域に亙って面取りされ、(2)タイ
ヤをリム組みし内圧を充填した状態で、該V字型センタ
ー・ブロックの面取りされた表面が周辺のブロックの表
面とほぼ同じレベルとなることを特徴とする空気入りタ
イヤ。 - 【請求項2】 該V字型センター・ブロックの表面は、
面取り深さがV字型の先細先端部から太幅部に向けて徐
々に浅くなるように、該方向性低傾斜溝の周方向間隔で
あるピッチの50乃至85%の領域に亙って面取りされ
ていることを特徴とする請求項1記載の空気入りタイ
ヤ。 - 【請求項3】 該V字型の先細先端部の最深面取り深さ
が該方向性低傾斜溝の溝深さの3乃至20%であること
を特徴とする請求項1乃至2記載の空気入りタイヤ。 - 【請求項4】 該V字型の先細先端部の最深面取り深さ
が該方向性低傾斜溝の溝深さの5乃至15%であること
を特徴とする請求項1乃至3記載の空気入りタイヤ。 - 【請求項5】 該V字型センター・ブロックの面取りさ
れた表面が、タイヤの表面に凸となる実質上単一の曲率
半径で形成されることを特徴とする請求項1乃至4記載
の空気入りタイヤ。 - 【請求項6】 該方向性低傾斜溝の傾斜角度が5乃至3
0度であることを特徴とする請求項1乃至5記載の空気
入りタイヤ。 - 【請求項7】 該方向性低傾斜溝の傾斜角度が10乃至
20度であることを特徴とする請求項1乃至6記載の空
気入りタイヤ。 - 【請求項8】 周方向に対して45乃至90度、好まし
くは60乃至80度の傾斜角度で延びる多数の方向性高
傾斜溝を備え、該方向性高傾斜溝の本数が該方向性低傾
斜溝の本数より多いことを特徴とする請求項1乃至7記
載の空気入りタイヤ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7122717A JPH08310205A (ja) | 1995-05-22 | 1995-05-22 | V字型方向性低傾斜溝を有する空気入りタイヤ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7122717A JPH08310205A (ja) | 1995-05-22 | 1995-05-22 | V字型方向性低傾斜溝を有する空気入りタイヤ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08310205A true JPH08310205A (ja) | 1996-11-26 |
Family
ID=14842854
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7122717A Pending JPH08310205A (ja) | 1995-05-22 | 1995-05-22 | V字型方向性低傾斜溝を有する空気入りタイヤ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH08310205A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP0916524A2 (en) * | 1997-11-12 | 1999-05-19 | Bridgestone Corporation | Pneumatic radial tires |
US20160243899A1 (en) * | 2013-10-24 | 2016-08-25 | The Yokohama Rubber Co., Ltd. | Pneumatic Tire |
-
1995
- 1995-05-22 JP JP7122717A patent/JPH08310205A/ja active Pending
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP0916524A2 (en) * | 1997-11-12 | 1999-05-19 | Bridgestone Corporation | Pneumatic radial tires |
US6098681A (en) * | 1997-11-12 | 2000-08-08 | Bridgestone Corporation | Pneumatic radial tire including chamfered blocks |
EP0916524A3 (en) * | 1997-11-12 | 2000-11-08 | Bridgestone Corporation | Pneumatic radial tires |
US20160243899A1 (en) * | 2013-10-24 | 2016-08-25 | The Yokohama Rubber Co., Ltd. | Pneumatic Tire |
US10131188B2 (en) * | 2013-10-24 | 2018-11-20 | The Yokohama Rubber Co., Ltd. | Pneumatic tire |
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