JPH08309636A - 工作機械の自動アタッチメント交換装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 清掃処理作業などの面倒な保守作業を要する
ことなく常に良好に動作する工作機械の自動アタッチメ
ント交換装置を提供すること。 【構成】 工作機械の主軸駆動部を有するラム部材１１
に交換可能に装着される主軸アタッチメントの自動交換
を行う自動アタッチメント交換装置において、ラム部材
１１の移動可能範囲内に設定されたアタッチメント交換
位置Ｃより離れた位置に基体１９を固定配置し、基体１
９に案内レール部材２３をアタッチメント交換位置Ｃよ
り離れた収納位置と基体１９よりアタッチメント交換位
置Ｃへ繰り出された交換動作位置との間に往復移動可能
に設ける。案内レール部材２３上にアタッチメント受け
台３７をアタッチメントストッカ３７とのアタッチメン
ト受け渡し位置とアタッチメント交換位置Ｃとの間に往
復移動可能に設ける。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、マシンニングセンタな
どの工作機械に付属する自動アタッチメント交換装置
（ＡＡＣ）に関し、特に主軸駆動部を有するラム部材に
交換可能に装着される主軸アタッチメントの自動交換を
行う自動アタッチメント交換装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】マシンニングセンタなどの工作機械に
は、主軸駆動部を有するラム部材に、アングルヘッド、
スナウスなどの主軸アタッチメントが交換可能に取り付
けられるものがある。

【０００３】この主軸アタッチメント交換式の工作機械
の付属装置として、主軸アタッチメントを、工作機械の
近傍に配置されたアタッチメントストッカ（ＡＡＣスト
ッカ）とラム部材の移動可能範囲内に設定されたアタッ
チメント交換位置との間に搬送し、主軸アタッチメント
の自動交換を行う自動アタッチメント交換装置が知られ
ている。

【０００４】自動アタッチメント交換装置は、アタッチ
メントストッカとのアタッチメント受け渡し位置とアタ
ッチメント交換位置との間に延在する固定配置の案内レ
ール部材と、案内レール部材に係合してアタッチメント
交換位置とアタッチメント受け渡し位置との間に往復移
動するアタッチメント受け台とを有し、アタッチメント
受け台によって主軸アタッチメントをアタッチメント受
け渡し位置とアタッチメント交換位置との間に搬送す
る。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】従来の自動アタッチメ
ント交換装置では、アタッチメント受け渡し位置とアタ
ッチメント交換位置との間に案内レール部材が固定配置
されていることにより、アタッチメント交換位置部分に
案内レール部材が常に存在するから、この部分の案内レ
ール部材上に工作機械の稼動によって発生する切粉など
が溜り、案内レール部材の汚損によって工アタッチメン
ト受け台の移動が阻害されることがある。

【０００６】このため、案内レール部材上に堆積した切
粉を取り除く清掃処理作業を定期的に行う必要が生じ、
作業者は面倒な清掃処理作業を定期的に行わなければな
らなくなる。

【０００７】本発明は、上述の如き問題点に着目してな
されたものであり、清掃処理作業などの面倒な保守作業
を要することなく常に良好に動作する工作機械の自動ア
タッチメント交換装置を提供することを目的としてい
る。

【０００８】

【課題を解決するための手段】上述の如き目的を達成す
るために、請求項１による工作機械の自動アタッチメン
ト交換装置は、工作機械の主軸駆動部を有するラム部材
に交換可能に装着される主軸アタッチメントの自動交換
を行う自動アタッチメント交換装置において、前記ラム
部材の移動可能範囲内に設定されたアタッチメント交換
位置より離れた位置に固定配置された基体と、前記基体
上に設けられ前記アタッチメント交換位置より離れた収
納位置と前記基体より前記アタッチメント交換位置へ繰
り出された交換動作位置との間に往復移動可能に設けら
れた案内レール部材と、前記案内レール部材を前記収納
位置と前記交換動作位置との間に往復駆動する案内レー
ル部材駆動手段と、前記案内レール部材上に移動可能に
設けられ前記案内レール部材が前記交換動作位置に位置
している状態において前記アタッチメント交換位置と前
記基体の側部に配置されているアタッチメントストッカ
とのアタッチメント受け渡し位置との間に往復移動する
アタッチメント受け台と、前記アタッチメント受け台を
前記アタッチメント交換位置と前記アタッチメント受け
渡し位置との間に往復駆動する受け台駆動手段とを有し
ていることに特徴としている。

【０００９】請求項２による工作機械の自動アタッチメ
ント交換装置は、請求項１に記載の自動アタッチメント
交換装置において、前記案内レール部材は前記交換動作
位置においては前記基体と工作機械の構造物に設けられ
た受け台との間に橋渡しされこれらより両持ち支持され
ることを詳細な特徴としている。

【００１０】

【作用】請求項１による工作機械の自動アタッチメント
交換装置では、不使用時には、案内レール部材駆動手段
によって案内レール部材が収納位置に駆動されることに
より、案内レール部材はアタッチメント交換位置より離
れ、工作機械の稼動によって発生する切粉などが案内レ
ール部材上に堆積することがない。

【００１１】アタッチメント交換時には、案内レール部
材駆動手段によって案内レール部材が交換動作位置へ繰
り出されることにより、案内レール部材はアタッチメン
ト受け渡し位置とアタッチメント交換位置との間に延在
し、受け台駆動手段によってアタッチメント受け台が案
内レール部材上をアタッチメント交換位置とアタッチメ
ント受け渡し位置との間に往復駆動され、主軸アタッチ
メントの自動交換が行われる。

【００１２】請求項２による工作機械の自動アタッチメ
ント交換装置では、交換動作位置においては案内レール
部材は、基体と工作機械の構造物に設けられた受け台と
の間に橋渡しされてこれらより両持ち支持され、充分な
支持強度を与えられる。

【００１３】

【実施例】以下に本発明の実施例を図面を用いて詳細に
説明する。

【００１４】図１〜図４は本発明による自動アタッチメ
ント交換装置を付設された門型マシングセンタを示して
いる。門型マシングセンタ１は、Ｘ軸方向へ往復動する
ワークテーブル３の両側にコラム５を有し、この両側の
コラム５にクロスレール部材７が上下方向（Ｚ軸方向）
に移動可能に取り付けられている。クロスレール部材７
にはサドル９がＹ軸方向に往復動可能に取り付けられて
おり、サドル９には主軸駆動部を搭載されたラム部材１
１がＺ軸方向に移動可能に取り付けられている。

【００１５】ラム部材１１の下端部には主軸１３を有す
る主軸アタッチメント１５が交換可能に取り付けられ
る。

【００１６】門型マシングセンタ１はラム部材１１の移
動可能範囲内であるサドル９のＹ軸方向の一方のストロ
ークエンド部にアタッチメント交換位置Ｃを設定されて
いる。

【００１７】門型マシングセンタ１の一側方部には、自
動アタッチメント交換装置１７が配置されている。自動
アタッチメント交換装置１７は、アタッチメント交換位
置Ｃより離れた位置に固定配置された基体１９を有して
いる。

【００１８】基体１９にはＸ軸方向に一連のガイドロー
ラ２１が設けられており、ガイドローラ２１に案内レー
ル部材２３がＸ軸方向に移動可能に係合している。案内
レール部材２３は、ガイドローラ２１より支持されて基
体１９上にあり、図１に示されているように基体１９上
に整合してアタッチメント交換位置Ｃより離れた収納位
置と、図２に示されているように基体１９よりアタッチ
メント交換位置Ｃへ繰り出された交換動作位置との間に
往復移動する。

【００１９】交換動作位置においては、案内レール部材
２３は、図３に示されているように、コラム５に固定さ
れた受け台２５と基体１９との間に橋渡しされて、これ
らより両持ち支持され、基体１９の側部に配置されてい
るアタッチメントストッカ２７とのアタッチメント受け
渡し位置とアタッチメント交換位置Ｃとの間に水平に延
在する。

【００２０】基体１９にはブラケット２９によって流体
圧シリンダ装置３１が取り付けられており、流体圧シリ
ンダ装置３１のピスントロッド３３が案内レール部材２
３に駆動連結されている。流体圧シリンダ装置３１は案
内レール部材２３を上述の収納位置と交換動作位置との
間に往復駆動する。

【００２１】案内レール部材２３の上面部には、その全
長に亙ってＸ軸方向のリニアガイドレール部３５が設け
られており、リニアガイドレール部３１にアタッチメン
ト受け台３７がＸ軸方向に移動可能に係合している。

【００２２】アタッチメント受け台３７は、リニアガイ
ドレール部３１に案内されて案内レール部材２３の全長
に亙ってＸ軸方向に往復動可能であることから、案内レ
ール部材２３が前記交換動作位置に位置している状態に
おいては、上述のアタッチメント交換位置Ｃとアタッチ
メント受け渡し位置との間に往復移動し、アタッチメン
ト交換位置Ｃにおいては、アタッチメント交換位置Ｃに
移動されたラム部材９に対して主軸アタッチメント１１
の着脱交換を行い、アタッチメント受け渡し位置におい
ては、アタッチメントストッカ２７との間に主軸アタッ
チメント１１の受け渡しを行う。

【００２３】案内レール部材２３にはＸ軸方向の送りね
じ３９が回転可能に設けられており、アタッチメント受
け台３７には送りねじ３９と螺合した送りナット４１が
固定配置されており、送りねじ３９はモータ４３によっ
て回転駆動される。案内レール部材２３は送りねじ３９
の回転によって上述のアタッチメント交換位置Ｃとアタ
ッチメント受け渡し位置との間に往復駆動される。

【００２４】次に上述のような構成よりなる自動アタッ
チメント交換装置１７の作用を説明する。

【００２５】アタッチメント交換を行わない不使用時に
は、流体圧シリンダ装置３１によって案内レール部材２
３を図１に示されているような収納位置に移動させる。
この収納位置においては、案内レール部材２３はアタッ
チメント交換位置Ｃより離れ、門型マシングセンタ１の
稼動によって発生する切粉などが案内レール部材２３上
に堆積することがない。これにより案内レール部材２３
より切粉などを排除する清掃処理作業を行う必要がなく
なる。

【００２６】アタッチメント交換時には、流体圧シリン
ダ装置３１によって案内レール部材２３を図２に示され
ているような交換動作位置に移動させる。交換動作位置
においては、案内レール部材２３は、基体１９と受け台
２５との間に橋渡しされた状態で、これらより両持ち支
持されてアタッチメント受け渡し位置Ｃとアタッチメン
ト交換位置との間に水平に延在することになる。

【００２７】案内レール部材２３は、基体１９と受け台
２５より両持ち支持されることから、充分な支持強度を
与えられる。

【００２８】この状態で、モータ４３によって送りねじ
３９が回転駆動されることにより、タッチメント受け台
３７がリニアガイドレール部３１に案内されて案内レー
ル部材２３上をアタッチメント交換位置Ｃとアタッチメ
ント受け渡し位置との間に往復移動し、主軸アタッチメ
ント１１の自動交換を行う。

【００２９】これにより自動アタッチメント交換装置１
７は清掃処理作業などの面倒な保守作業を要することな
く常に良好に動作する。

【００３０】以上に於ては、本発明を特定の実施例につ
いて詳細に説明したが、本発明は、これに限定されるも
のではなく、本発明の範囲内にて種々の実施例が可能で
あることは当業者にとって明らかであろう。

【００３１】

【発明の効果】以上の説明から理解される如く、本発明
による請求項１による工作機械の自動アタッチメント交
換装置においては、不使用時には、案内レール部材が収
納位置に位置し、アタッチメント交換時のみ所要の交換
動作位置へ繰り出されることにより、案内レール部材上
に切粉等が堆積することが回避され、清掃処理作業など
の面倒な保守作業を要することなく常に良好なアタッチ
メント交換動作が得られる。

【００３２】請求項２による工作機械の自動アタッチメ
ント交換装置では、交換動作位置においては案内レール
部材は基体と工作機械の構造物に設けられた受け台との
間に橋渡しされてこれらより両持ち支持されるから、ア
タッチメント交換動作時において案内レール部材に充分
な支持強度が与えられ、重量物である主軸アタッチメン
トの交換時に案内レール部材が変形することが回避され
る。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明による自動アタッチメント交換装置を付
設された門型マシングセンタのの一実施例を、案内レー
ル部材が収納位置に位置している状態を示す平面図であ
る。

【図２】本発明による自動アタッチメント交換装置を付
設された門型マシングセンタのの一実施例を、案内レー
ル部材が交換動作位置に位置している状態を示す平面図
である。

【図３】本発明による自動アタッチメント交換装置を付
設された門型マシングセンタのの一実施例を、案内レー
ル部材が交換動作位置に位置している状態を示す側面図
である。

【図４】本発明による自動アタッチメント交換装置を付
設された門型マシングセンタのの一実施例を示す要部の
断面図である。

【符号の説明】

１ 門型マシングセンタ ３ ワークテーブル ５ コラム ７ クロスレール部材 ９ サドル １１ ラム部材 １３ 主軸 １５ 主軸アタッチメント １７ 自動アタッチメント交換装置 １９ 基体 ２１ ガイドローラ ２３ 案内レール部材 ２５ 受け台 ２７ アタッチメントストッカ ２９ ブラケット ３１ 流体圧シリンダ装置 ３３ ピスントロッド ３５ リニアガイドレール部 ３７ アタッチメント受け台 ３９ 送りねじ ４１ 送りナット ４３ モータ

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 工作機械の主軸駆動部を有するラム部材
   に交換可能に装着される主軸アタッチメントの自動交換
   を行う自動アタッチメント交換装置において、 前記ラム部材の移動可能範囲内に設定されたアタッチメ
   ント交換位置より離れた位置に固定配置された基体と、 前記基体上に設けられ、前記アタッチメント交換位置よ
   り離れた収納位置と前記基体より前記アタッチメント交
   換位置へ繰り出された交換動作位置との間に往復移動可
   能に設けられた案内レール部材と、 前記案内レール部材を前記収納位置と前記交換動作位置
   との間に往復駆動する案内レール部材駆動手段と、 前記案内レール部材上に移動可能に設けられ、前記案内
   レール部材が前記交換動作位置に位置している状態にお
   いて前記アタッチメント交換位置と前記基体の側部に配
   置されているアタッチメントストッカとのアタッチメン
   ト受け渡し位置との間に往復移動するアタッチメント受
   け台と、 前記アタッチメント受け台を前記アタッチメント交換位
   置と前記アタッチメント受け渡し位置との間に往復駆動
   する受け台駆動手段と、 を有していることに特徴とする工作機械の自動アタッチ
   メント交換装置。
2. 【請求項２】 前記案内レール部材は、前記交換動作位
   置においては前記基体と工作機械の構造物に設けられた
   受け台との間に橋渡しされ、これらより両持ち支持され
   ることを特徴とする請求項１に記載の工作機械の自動ア
   タッチメント交換装置。