JPH083095A - トランスオクタヒドロインダン誘導体 - Google Patents
トランスオクタヒドロインダン誘導体Info
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- JPH083095A JPH083095A JP13268494A JP13268494A JPH083095A JP H083095 A JPH083095 A JP H083095A JP 13268494 A JP13268494 A JP 13268494A JP 13268494 A JP13268494 A JP 13268494A JP H083095 A JPH083095 A JP H083095A
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- mmol
- octahydroindane
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-
- G—PHYSICS
- G03—PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
- G03F—PHOTOMECHANICAL PRODUCTION OF TEXTURED OR PATTERNED SURFACES, e.g. FOR PRINTING, FOR PROCESSING OF SEMICONDUCTOR DEVICES; MATERIALS THEREFOR; ORIGINALS THEREFOR; APPARATUS SPECIALLY ADAPTED THEREFOR
- G03F7/00—Photomechanical, e.g. photolithographic, production of textured or patterned surfaces, e.g. printing surfaces; Materials therefor, e.g. comprising photoresists; Apparatus specially adapted therefor
- G03F7/70—Microphotolithographic exposure; Apparatus therefor
- G03F7/70425—Imaging strategies, e.g. for increasing throughput or resolution, printing product fields larger than the image field or compensating lithography- or non-lithography errors, e.g. proximity correction, mix-and-match, stitching or double patterning
- G03F7/7045—Hybrid exposures, i.e. multiple exposures of the same area using different types of exposure apparatus, e.g. combining projection, proximity, direct write, interferometric, UV, x-ray or particle beam
Landscapes
- Physics & Mathematics (AREA)
- General Physics & Mathematics (AREA)
- Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
- Photosensitive Polymer And Photoresist Processing (AREA)
- Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)
- Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】ビタミンDなどの光学活性ステロイド化合物の
合成中間体として有用なトランスオクタヒドロインダン
誘導体を提供する。 【構成】 一般式(I) 【化1】 [式中、R1 は水酸基の保護基を表す。]で示されるト
ランスオクタヒドロインダン誘導体。
合成中間体として有用なトランスオクタヒドロインダン
誘導体を提供する。 【構成】 一般式(I) 【化1】 [式中、R1 は水酸基の保護基を表す。]で示されるト
ランスオクタヒドロインダン誘導体。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は新規なトランスオクタヒ
ドロインダン誘導体に関する。本発明により提供される
トランスオクタヒドロインダン誘導体は光学活性ステロ
イド化合物、特にビタミンD誘導体の中間体として有用
である。
ドロインダン誘導体に関する。本発明により提供される
トランスオクタヒドロインダン誘導体は光学活性ステロ
イド化合物、特にビタミンD誘導体の中間体として有用
である。
【0002】
【従来の技術】ステロイド化合物の中間体として利用さ
れるヒドロインダン誘導体としては、ビタミンD2 (エ
ルゴカルシフェロール)の酸化的開裂反応によりデ−
A,B−23,24−ジノルコラン−8β,22−ジオ
ールを得る方法[例えばエフ・ジェー・サルディナ
(F.J.Sardina)、エー・ムリーニョ(A.
Mourino)、エル・カステド(L.Casted
o)、ジャーナル・オブ・オーガニック・ケミストリー
(Journal of Organic Chemi
stry)、第51巻、1264から1269ページ
(1986年)参照]、光学活性アミノ酸を用いるプロ
キラルなトリオンの不斉アルドール反応による光学活性
ヘキサヒドロインダンジオンを得る方法[例えばエヌ・
コーエン(N.Cohen)、アカウンツ・オブ・ケミ
カル・リサーチ(Accounts ofChemic
al Research)、第9巻、412から417
ページ(1976年)参照]などが知られている。
れるヒドロインダン誘導体としては、ビタミンD2 (エ
ルゴカルシフェロール)の酸化的開裂反応によりデ−
A,B−23,24−ジノルコラン−8β,22−ジオ
ールを得る方法[例えばエフ・ジェー・サルディナ
(F.J.Sardina)、エー・ムリーニョ(A.
Mourino)、エル・カステド(L.Casted
o)、ジャーナル・オブ・オーガニック・ケミストリー
(Journal of Organic Chemi
stry)、第51巻、1264から1269ページ
(1986年)参照]、光学活性アミノ酸を用いるプロ
キラルなトリオンの不斉アルドール反応による光学活性
ヘキサヒドロインダンジオンを得る方法[例えばエヌ・
コーエン(N.Cohen)、アカウンツ・オブ・ケミ
カル・リサーチ(Accounts ofChemic
al Research)、第9巻、412から417
ページ(1976年)参照]などが知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記の方法のうちビタ
ミンD2 の酸化的開裂反応によるものは、原料が高価
でありしかも分子のごく一部しか利用できないこと、原
料がもともと光学活性であること、大量に得ようとする
とオゾンなどの酸化剤が大量に必要であること、などの
問題点を有し必ずしも工業的な方法として有利ではな
い。また不斉アルドール反応による方法は、原料がプロ
キラル(光学不活性)であり、不斉源を触媒的に用いる
ことができるというすぐれた方法であるけれども、ビタ
ミンD誘導体の合成中間体として用いるためには、煩雑
な官能基変換が必要であり、必ずしも有利とは云えな
い。
ミンD2 の酸化的開裂反応によるものは、原料が高価
でありしかも分子のごく一部しか利用できないこと、原
料がもともと光学活性であること、大量に得ようとする
とオゾンなどの酸化剤が大量に必要であること、などの
問題点を有し必ずしも工業的な方法として有利ではな
い。また不斉アルドール反応による方法は、原料がプロ
キラル(光学不活性)であり、不斉源を触媒的に用いる
ことができるというすぐれた方法であるけれども、ビタ
ミンD誘導体の合成中間体として用いるためには、煩雑
な官能基変換が必要であり、必ずしも有利とは云えな
い。
【0004】しかして本発明の目的は、ステロイド化合
物、特にビタミンD誘導体の合成中間体として有用な新
規なヒドロインダン誘導体、すなわちトランスオクタヒ
ドロインダン誘導体を提供することにある。
物、特にビタミンD誘導体の合成中間体として有用な新
規なヒドロインダン誘導体、すなわちトランスオクタヒ
ドロインダン誘導体を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、上記の
目的は一般式(I)
目的は一般式(I)
【0006】
【化2】
【0007】(式中、R1 は水酸基の保護基を表す。)
で示されるトランスオクタヒドロインダン誘導体[以
下、これをトランスオクタヒドロインダン誘導体(I)
と称することがある]を提供することにより達成され
る。
で示されるトランスオクタヒドロインダン誘導体[以
下、これをトランスオクタヒドロインダン誘導体(I)
と称することがある]を提供することにより達成され
る。
【0008】上記一般式(I)において、R1 が表す水
酸基の保護基としては、水酸基の保護の目的を達成する
ことができればどのような保護基でもよく、具体的には
アセチル基、クロロアセチル基、メトキシアセチル基、
フェノキシアセチル基、4−オキソペンタノイル基、ピ
バロイル基、ベンゾイル基、4−ニトロベンゾイル基、
3,5−ジニトロベンゾイル基などのアシル基;メトキ
シカルボニル基、エトキシカルボニル基、2,2,2−
トリクロロエトキシカルボニル基、イソブチロキシカル
ボニル基、アリロキシカルボニル基、4−ニトロフェノ
キシカルボニル基、ベンジロキシカルボニル基、4−メ
トキシベンジロキシカルボニル基などのオキシカルボニ
ル基;トリメチルシリル基、トリエチルシリル基、トリ
イソプロピルシリル基、tert−ブチルジメチルシリ
ル基、tert−ブチルジフェニルシリル基などのシリ
ル基;メトキシメチル基、ベンジロキシメチル基、1−
エトキシエチル基、2−メトキシ−2−プロピル基、2
−テトラヒドロフラニル基、2−テトラヒドロピラニル
基、4−メトキシ−4−テトラヒドロピラニル基などの
置換基を有していてもよいオキシメチル基、などが挙げ
られる。
酸基の保護基としては、水酸基の保護の目的を達成する
ことができればどのような保護基でもよく、具体的には
アセチル基、クロロアセチル基、メトキシアセチル基、
フェノキシアセチル基、4−オキソペンタノイル基、ピ
バロイル基、ベンゾイル基、4−ニトロベンゾイル基、
3,5−ジニトロベンゾイル基などのアシル基;メトキ
シカルボニル基、エトキシカルボニル基、2,2,2−
トリクロロエトキシカルボニル基、イソブチロキシカル
ボニル基、アリロキシカルボニル基、4−ニトロフェノ
キシカルボニル基、ベンジロキシカルボニル基、4−メ
トキシベンジロキシカルボニル基などのオキシカルボニ
ル基;トリメチルシリル基、トリエチルシリル基、トリ
イソプロピルシリル基、tert−ブチルジメチルシリ
ル基、tert−ブチルジフェニルシリル基などのシリ
ル基;メトキシメチル基、ベンジロキシメチル基、1−
エトキシエチル基、2−メトキシ−2−プロピル基、2
−テトラヒドロフラニル基、2−テトラヒドロピラニル
基、4−メトキシ−4−テトラヒドロピラニル基などの
置換基を有していてもよいオキシメチル基、などが挙げ
られる。
【0009】トランスオクタヒドロインダン誘導体
(I)は例えば以下の様にして合成することができる。
(I)は例えば以下の様にして合成することができる。
【0010】
【化3】
【0011】(式中、R1 は前記定義のとおりであり、
R2 およびR3 はそれぞれ低級アルキル基を表すか、ま
たはR2 とR3 は一緒になって置換されていてもよい低
級アルキレン基を表す。)
R2 およびR3 はそれぞれ低級アルキル基を表すか、ま
たはR2 とR3 は一緒になって置換されていてもよい低
級アルキレン基を表す。)
【0012】すなわち、ヘキサヒドロインダン誘導体
(II)の二重結合を還元することにより一般式(III )
で示されるトランスオクタヒドロインダン誘導体[以
下、これをトランスオクタヒドロインダン誘導体(III
)と称することがある。]を得る。さらにこのアセタ
ール保護基を脱保護することによりトランスオクタヒド
ロインダン誘導体(I)を得る。
(II)の二重結合を還元することにより一般式(III )
で示されるトランスオクタヒドロインダン誘導体[以
下、これをトランスオクタヒドロインダン誘導体(III
)と称することがある。]を得る。さらにこのアセタ
ール保護基を脱保護することによりトランスオクタヒド
ロインダン誘導体(I)を得る。
【0013】ここで、一般式(II)および一般式(III
)においてR2 およびR3 が表すことのある低級アル
キル基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピ
ル基、イソプロピル基、ブチル基などが挙げられ、R2
とR3 が一緒になって表すことのある置換されていても
よい低級アルキレン基としては、エチレン基、トリメチ
レン基、1,2−ジメチルエチレン基、1,3−ジメチ
ルトリメチレン基、2,2−ジメチルトリメチレン基な
どが挙げられる。
)においてR2 およびR3 が表すことのある低級アル
キル基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピ
ル基、イソプロピル基、ブチル基などが挙げられ、R2
とR3 が一緒になって表すことのある置換されていても
よい低級アルキレン基としては、エチレン基、トリメチ
レン基、1,2−ジメチルエチレン基、1,3−ジメチ
ルトリメチレン基、2,2−ジメチルトリメチレン基な
どが挙げられる。
【0014】ヘキサヒドロインダン誘導体(II)からト
ランスオクタヒドロインダン誘導体(III )への変換
は、ヘキサヒドロインダン誘導体(II)の二重結合を還
元することによって行われる。この二重結合の還元は、
一般に炭素−炭素二重結合を還元する方法、例えば、金
属触媒下に水素添加することによって行われる[例え
ば、新実験化学講座、第15巻、酸化と還元(II)、第
3章、接触水素添加、日本化学会編、丸善、1977年
など参照]。この反応において触媒として使用される金
属の具体例としては、ロジウム、ルテニウム、イリジウ
ム、コバルト、白金、パラジウムなどが挙げられる。金
属触媒は、適当な配位子共存下均一系触媒として、また
は適当な担体の共存下もしくは非共存下に不均一系触媒
として用いることが可能である。金属触媒の使用量は、
通常ヘキサヒドロインダン誘導体(II)1モルに対し
て、0.0001から0.5g原子の範囲内である。こ
の反応は、通常常圧または加圧下の水素雰囲気下で行わ
れる。またこの際炭酸水素ナトリウムなどの添加剤を共
存させることも可能である。
ランスオクタヒドロインダン誘導体(III )への変換
は、ヘキサヒドロインダン誘導体(II)の二重結合を還
元することによって行われる。この二重結合の還元は、
一般に炭素−炭素二重結合を還元する方法、例えば、金
属触媒下に水素添加することによって行われる[例え
ば、新実験化学講座、第15巻、酸化と還元(II)、第
3章、接触水素添加、日本化学会編、丸善、1977年
など参照]。この反応において触媒として使用される金
属の具体例としては、ロジウム、ルテニウム、イリジウ
ム、コバルト、白金、パラジウムなどが挙げられる。金
属触媒は、適当な配位子共存下均一系触媒として、また
は適当な担体の共存下もしくは非共存下に不均一系触媒
として用いることが可能である。金属触媒の使用量は、
通常ヘキサヒドロインダン誘導体(II)1モルに対し
て、0.0001から0.5g原子の範囲内である。こ
の反応は、通常常圧または加圧下の水素雰囲気下で行わ
れる。またこの際炭酸水素ナトリウムなどの添加剤を共
存させることも可能である。
【0015】この還元反応は、通常溶媒中で行われる。
使用される溶媒は還元反応に悪影響を与えないかぎり特
に限定されないが、具体例としては、メタノール、エタ
ノールなどのアルコール系溶媒;酢酸エチル、炭酸ジメ
チルなどのエステル系溶媒;ジエチルエーテル、テトラ
ヒドロフラン、ジオキサンなどのエーテル系溶媒;ベン
ゼン、トルエンなどの芳香族炭化水素系溶媒、またはこ
れらの混合物などが挙げられる。溶媒の使用量は、ヘキ
サヒドロインダン誘導体(II)に対して、通常5から2
00倍重量の範囲内である。
使用される溶媒は還元反応に悪影響を与えないかぎり特
に限定されないが、具体例としては、メタノール、エタ
ノールなどのアルコール系溶媒;酢酸エチル、炭酸ジメ
チルなどのエステル系溶媒;ジエチルエーテル、テトラ
ヒドロフラン、ジオキサンなどのエーテル系溶媒;ベン
ゼン、トルエンなどの芳香族炭化水素系溶媒、またはこ
れらの混合物などが挙げられる。溶媒の使用量は、ヘキ
サヒドロインダン誘導体(II)に対して、通常5から2
00倍重量の範囲内である。
【0016】この還元反応は、通常−30から120℃
の範囲内の温度で行われる。
の範囲内の温度で行われる。
【0017】このようにして得られたトランスオクタヒ
ドロインダン誘導体(III )の単離・精製は、通常の有
機化合物の単離・精製に一般的に用いられる方法と同様
にして行うことができる。例えば、反応混合物から有機
溶媒に不溶な物質を濾別し、得られる濾液を濃縮するこ
とにより粗生成物を得、これを再結晶、クロマトグラフ
ィなどにより精製することにより、トランスオクタヒド
ロインダン誘導体(III )が得られる。なお、この粗生
成物を精製することなく次の反応に用いることも可能で
ある。
ドロインダン誘導体(III )の単離・精製は、通常の有
機化合物の単離・精製に一般的に用いられる方法と同様
にして行うことができる。例えば、反応混合物から有機
溶媒に不溶な物質を濾別し、得られる濾液を濃縮するこ
とにより粗生成物を得、これを再結晶、クロマトグラフ
ィなどにより精製することにより、トランスオクタヒド
ロインダン誘導体(III )が得られる。なお、この粗生
成物を精製することなく次の反応に用いることも可能で
ある。
【0018】トランスオクタヒドロインダン誘導体(II
I )は、アセタール保護基の脱保護反応に付することに
よりトランスヒドロインダン誘導体(I)に変換され
る。この脱保護反応は、アセタールを対応するケトンに
変換する際に一般的に用いられる方法と同様にして行う
ことができる。例えば、酸触媒下に加水分解反応または
他のカルボニル化合物とのアセタール交換反応により行
うことができる。使用される酸触媒としては、塩酸、硫
酸、過塩素酸などの無機酸;酢酸、プロピオン酸、トリ
フルオロ酢酸などのカルボン酸;メタンスルホン酸、p
−トルエンスルホン酸、カンファースルホン酸、トリフ
ルオロメタンスルホン酸などのスルホン酸;p−トルエ
ンスルホン酸ピリジニウムなどのスルホン酸塩、などが
挙げられ、その使用量は、使用する酸触媒の性質によっ
ても異なるが、トランスオクタヒドロインダン誘導体
(III )1モルに対して、通常0.01から20モルの
範囲内である。
I )は、アセタール保護基の脱保護反応に付することに
よりトランスヒドロインダン誘導体(I)に変換され
る。この脱保護反応は、アセタールを対応するケトンに
変換する際に一般的に用いられる方法と同様にして行う
ことができる。例えば、酸触媒下に加水分解反応または
他のカルボニル化合物とのアセタール交換反応により行
うことができる。使用される酸触媒としては、塩酸、硫
酸、過塩素酸などの無機酸;酢酸、プロピオン酸、トリ
フルオロ酢酸などのカルボン酸;メタンスルホン酸、p
−トルエンスルホン酸、カンファースルホン酸、トリフ
ルオロメタンスルホン酸などのスルホン酸;p−トルエ
ンスルホン酸ピリジニウムなどのスルホン酸塩、などが
挙げられ、その使用量は、使用する酸触媒の性質によっ
ても異なるが、トランスオクタヒドロインダン誘導体
(III )1モルに対して、通常0.01から20モルの
範囲内である。
【0019】アセタール交換反応に用いられるカルボニ
ル化合物の具体例としては、アセトン、2−ブタノン、
シクロヘキサノンなどのケトン類が挙げられ、その使用
量は、トランスオクタヒドロインダン誘導体(III )1
モルに対して、通常5から1000モルの範囲内であ
る。
ル化合物の具体例としては、アセトン、2−ブタノン、
シクロヘキサノンなどのケトン類が挙げられ、その使用
量は、トランスオクタヒドロインダン誘導体(III )1
モルに対して、通常5から1000モルの範囲内であ
る。
【0020】この脱保護反応は通常溶媒中で行われる
が、加水分解反応に用いられる水、またはアセタール交
換反応に用いられるカルボニル化合物を溶媒として用い
ることも可能であり、またメタノール、エタノール、テ
トラヒドロフラン、ジオキサンなどのトランスオクタヒ
ドロインダン誘導体(III )および水またはアセタール
交換反応に用いられるカルボニル化合物のいずれとも親
和性のある溶媒を用いることもできる。溶媒の使用量
は、トランスオクタヒドロインダン誘導体(III )に対
して、通常5から200倍重量の範囲内である。反応
は、通常0から120℃の範囲内の温度で行われる。
が、加水分解反応に用いられる水、またはアセタール交
換反応に用いられるカルボニル化合物を溶媒として用い
ることも可能であり、またメタノール、エタノール、テ
トラヒドロフラン、ジオキサンなどのトランスオクタヒ
ドロインダン誘導体(III )および水またはアセタール
交換反応に用いられるカルボニル化合物のいずれとも親
和性のある溶媒を用いることもできる。溶媒の使用量
は、トランスオクタヒドロインダン誘導体(III )に対
して、通常5から200倍重量の範囲内である。反応
は、通常0から120℃の範囲内の温度で行われる。
【0021】このようにして得られたトランスオクタヒ
ドロインダン誘導体(I)の反応混合物からの単離・精
製は、通常の有機化合物の単離・精製において用いられ
る方法にしたがって行うことができる。例えば、反応混
合物を炭酸水素ナトリウム水溶液などにより中和したの
ち、必要に応じて溶媒を留去し、酢酸エチル、ジエチル
エーテル、ジクロロメタンなどの溶媒で抽出し、抽出液
を必要に応じて水、炭酸水素ナトリウム水溶液、食塩水
などで洗浄したのち、硫酸マグネシウム、硫酸ナトリウ
ムなどにより乾燥後濃縮することにより粗生成物を得、
これを再結晶、クロマトグラフィなどにより精製するこ
とによってトランスオクタヒドロインダン誘導体(I)
を得る。
ドロインダン誘導体(I)の反応混合物からの単離・精
製は、通常の有機化合物の単離・精製において用いられ
る方法にしたがって行うことができる。例えば、反応混
合物を炭酸水素ナトリウム水溶液などにより中和したの
ち、必要に応じて溶媒を留去し、酢酸エチル、ジエチル
エーテル、ジクロロメタンなどの溶媒で抽出し、抽出液
を必要に応じて水、炭酸水素ナトリウム水溶液、食塩水
などで洗浄したのち、硫酸マグネシウム、硫酸ナトリウ
ムなどにより乾燥後濃縮することにより粗生成物を得、
これを再結晶、クロマトグラフィなどにより精製するこ
とによってトランスオクタヒドロインダン誘導体(I)
を得る。
【0022】トランスオクタヒドロインダン誘導体
(I)は、例えば以下に示す様にして1,25−ジヒド
ロキシビタミンD3 に変換される。
(I)は、例えば以下に示す様にして1,25−ジヒド
ロキシビタミンD3 に変換される。
【0023】
【化4】
【0024】(式中、EEは1−エトキシエチル基を表
し、THPは2−テトラヒドロピラニル基を表し、TE
Sはトリエチルシリル基を表す。)
し、THPは2−テトラヒドロピラニル基を表し、TE
Sはトリエチルシリル基を表す。)
【0025】すなわち、トランスオクタヒドロインダン
誘導体(I)のうち、式(I−1)で示されるケトンに
対して、例えばMandaiらの方法[テトラヘドロン
(Tetrahedron)、第50巻、475から4
86ページ(1994年)参照]に従って側鎖を導入
し、側鎖二重結合を還元して式(IV)で示される化合物
に誘導し、水酸基の脱保護、一級水酸基の酸化、三級水
酸基の保護により式(V)で示されるアルデヒドへと変
換する。このアルデヒドと式(VI)で示される1,25
−ジヒドロキシビタミンD3 のA環部に相当するスルホ
ンとを縮合し、脱離反応、脱保護反応を行うことにより
式(VIII)で示される1,25−ジヒドロキシビタミン
D3 へと変換することができる。
誘導体(I)のうち、式(I−1)で示されるケトンに
対して、例えばMandaiらの方法[テトラヘドロン
(Tetrahedron)、第50巻、475から4
86ページ(1994年)参照]に従って側鎖を導入
し、側鎖二重結合を還元して式(IV)で示される化合物
に誘導し、水酸基の脱保護、一級水酸基の酸化、三級水
酸基の保護により式(V)で示されるアルデヒドへと変
換する。このアルデヒドと式(VI)で示される1,25
−ジヒドロキシビタミンD3 のA環部に相当するスルホ
ンとを縮合し、脱離反応、脱保護反応を行うことにより
式(VIII)で示される1,25−ジヒドロキシビタミン
D3 へと変換することができる。
【0026】ヘキサヒドロインダン誘導体(II)は、例
えば以下のようにして調製することができる。
えば以下のようにして調製することができる。
【0027】
【化5】
【0028】(式中、R1 、R2 およびR3 はそれぞれ
前記定義の通りであり、R4 は光学活性アルコール残基
を表し、R5 は置換されていてもよい低級アルキル基を
表し、Zは水素原子、置換されていてもよい低級アルキ
ル基、置換されていてもよいアリール基、置換されてい
てもよい低級アルコキシ基または置換されていてもよい
アリールオキシ基を表す。)
前記定義の通りであり、R4 は光学活性アルコール残基
を表し、R5 は置換されていてもよい低級アルキル基を
表し、Zは水素原子、置換されていてもよい低級アルキ
ル基、置換されていてもよいアリール基、置換されてい
てもよい低級アルコキシ基または置換されていてもよい
アリールオキシ基を表す。)
【0029】すなわち、式(IX)で示される2−メチル
シクロペンタン−1,3−ジオンの2位をアリル化して
式(X)で示されるアリル化体とし、この2つのケトン
をエチレンアセタールとして保護して式(XI)で示され
るビスアセタールへと誘導する。これをヨウ素化し式
(XII)で示されるヨウ化物に導き、このヨウ化物を一
般式(XIII)で示されるホスホノ酢酸誘導体と縮合させ
ることにより一般式(XIV)で示されるホスホノエステ
ル誘導体とする。これを不斉環化反応により一般式(X
V)で示される光学活性ヒドロインダノン誘導体へ導
く。このエステルをイソプロペニル化することによって
一般式(XVI)で示されるアルコールを得る。このアル
コールをエステル化後脱酸素化反応に付すことによって
一般式(XVIII)で示されるヘキサヒドロインダンカル
ボン酸誘導体へと変換する。この側鎖の二重結合を酸化
的に開裂し、生成する一般式(XIX )で示されるケトン
をアセタール化することによって一般式(XX)で示され
るヘキサヒドロインダンカルボン酸誘導体へと導く。つ
いで二重結合を異性化し、エステルを還元し一般式(XX
II)で示されるアルコールを得、この水酸基を保護する
ことによりヘキサヒドロインダン誘導体(II)を得る。
シクロペンタン−1,3−ジオンの2位をアリル化して
式(X)で示されるアリル化体とし、この2つのケトン
をエチレンアセタールとして保護して式(XI)で示され
るビスアセタールへと誘導する。これをヨウ素化し式
(XII)で示されるヨウ化物に導き、このヨウ化物を一
般式(XIII)で示されるホスホノ酢酸誘導体と縮合させ
ることにより一般式(XIV)で示されるホスホノエステ
ル誘導体とする。これを不斉環化反応により一般式(X
V)で示される光学活性ヒドロインダノン誘導体へ導
く。このエステルをイソプロペニル化することによって
一般式(XVI)で示されるアルコールを得る。このアル
コールをエステル化後脱酸素化反応に付すことによって
一般式(XVIII)で示されるヘキサヒドロインダンカル
ボン酸誘導体へと変換する。この側鎖の二重結合を酸化
的に開裂し、生成する一般式(XIX )で示されるケトン
をアセタール化することによって一般式(XX)で示され
るヘキサヒドロインダンカルボン酸誘導体へと導く。つ
いで二重結合を異性化し、エステルを還元し一般式(XX
II)で示されるアルコールを得、この水酸基を保護する
ことによりヘキサヒドロインダン誘導体(II)を得る。
【0030】以下、本発明を実施例により具体的に説明
するが、本発明はこれら実施例により限定されるもので
はない。
するが、本発明はこれら実施例により限定されるもので
はない。
【0031】参考例1 ヨウ化物(XII)の調製 2−メチル−1,3−シクロペンタンジオン(5.65
g;50.4ミリモル)、酢酸パラジウム(201m
g;0.90ミリモル)及びトリフェニルホスフィン
(707mg;2.70ミリモル)をテトラヒドロフラ
ン(15ml)中で混合し、この混合物に炭酸アリルメ
チル(7.31g、63ミリモル)のテトラヒドロフラ
ン(10ml)溶液を加えた。得られた混合物を室温で
3時間撹拌した。反応混合物をジエチルエーテル(50
ml)で希釈し、フロリジルを用いて濾過した。濾液を
減圧下に濃縮し、得られた薄茶色の残渣を蒸留した(9
5℃、0.2mmHg)。蒸留残渣をシリカゲルカラム
クロマトグラフィにより精製し、6.74g(収率88
%)の2−メチル−2−(2−プロペニル)−1,3−
シクロペンタンジオンを得た。1 H核磁気共鳴スペクトル(重クロロホルム)化学シフ
ト(ppm ):1.05(s,3H),2.28(d,J
=7.32Hz,2H),2.59−2.75(m,4
H),4.98−5.02(m,2H),5.47−
5.58(m,1H).
g;50.4ミリモル)、酢酸パラジウム(201m
g;0.90ミリモル)及びトリフェニルホスフィン
(707mg;2.70ミリモル)をテトラヒドロフラ
ン(15ml)中で混合し、この混合物に炭酸アリルメ
チル(7.31g、63ミリモル)のテトラヒドロフラ
ン(10ml)溶液を加えた。得られた混合物を室温で
3時間撹拌した。反応混合物をジエチルエーテル(50
ml)で希釈し、フロリジルを用いて濾過した。濾液を
減圧下に濃縮し、得られた薄茶色の残渣を蒸留した(9
5℃、0.2mmHg)。蒸留残渣をシリカゲルカラム
クロマトグラフィにより精製し、6.74g(収率88
%)の2−メチル−2−(2−プロペニル)−1,3−
シクロペンタンジオンを得た。1 H核磁気共鳴スペクトル(重クロロホルム)化学シフ
ト(ppm ):1.05(s,3H),2.28(d,J
=7.32Hz,2H),2.59−2.75(m,4
H),4.98−5.02(m,2H),5.47−
5.58(m,1H).
【0032】2−メチル−2−(2−プロペニル)−
1,3−シクロペンタンジオン(2.75g;18.1
ミリモル)と1,2−ビス(トリメチルシリルオキシ)
エタン(10.6ml;43.4ミリモル)を混合し、
撹拌しながら−2℃でトリフルオロメタンスルホン酸ト
リメチルシリル(0.17ml;0.91ミリモル)を
加えた。混合物を−2℃から0℃の間で10時間撹拌し
たのち、ピリジン(1ml)を加え、ジエチルエーテル
(40ml)と飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(40m
l)との混合物に注いだ。有機層を分離し、水層をジエ
チルエーテル(20ml)で2回抽出した。有機層をす
べて合わせ、硫酸マグネシウム上で乾燥し、濃縮したと
ころ油状物が得られ、これをシリカゲルカラムクロマト
グラフィにより精製することにより4.21g(収率9
5%)の2−メチル−2−(2−プロペニル)−1,3
−シクロペンタンジオンのビスエチレンアセタールが得
られた。
1,3−シクロペンタンジオン(2.75g;18.1
ミリモル)と1,2−ビス(トリメチルシリルオキシ)
エタン(10.6ml;43.4ミリモル)を混合し、
撹拌しながら−2℃でトリフルオロメタンスルホン酸ト
リメチルシリル(0.17ml;0.91ミリモル)を
加えた。混合物を−2℃から0℃の間で10時間撹拌し
たのち、ピリジン(1ml)を加え、ジエチルエーテル
(40ml)と飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(40m
l)との混合物に注いだ。有機層を分離し、水層をジエ
チルエーテル(20ml)で2回抽出した。有機層をす
べて合わせ、硫酸マグネシウム上で乾燥し、濃縮したと
ころ油状物が得られ、これをシリカゲルカラムクロマト
グラフィにより精製することにより4.21g(収率9
5%)の2−メチル−2−(2−プロペニル)−1,3
−シクロペンタンジオンのビスエチレンアセタールが得
られた。
【0033】1H核磁気共鳴スペクトル(重クロロホル
ム)化学シフト(ppm ):1.08(s,3H),1,
87−1.98(m,4H),2.24(d,J=7.
3Hz,2H),3.82−4.01(m,8H),
4.94−5.03(m,2H),5.80−5.91
(m,1H).13 C核磁気共鳴スペクトル(重クロロホルム)化学シフ
ト(ppm ):17.4,32.4,34.2,50.
6,64.1,64.7,115.8,117.2,1
36.1
ム)化学シフト(ppm ):1.08(s,3H),1,
87−1.98(m,4H),2.24(d,J=7.
3Hz,2H),3.82−4.01(m,8H),
4.94−5.03(m,2H),5.80−5.91
(m,1H).13 C核磁気共鳴スペクトル(重クロロホルム)化学シフ
ト(ppm ):17.4,32.4,34.2,50.
6,64.1,64.7,115.8,117.2,1
36.1
【0034】2−メチル−2−(2−プロペニル)−
1,3−シクロペンタンジオンのビスエチレンアセター
ル(4.13g;17.2ミリモル)をテトラヒドロフ
ラン(25ml)に溶解し、この溶液に0℃でボラン−
ジメチルスルフィド複合体(2.2ml;21.1ミリ
モル)を滴下した。混合物を室温で4時間撹拌したの
ち、過酸化水素水(25ml)と3規定水酸化ナトリウ
ム水溶液(25ml)の混合物をゆっくりと加え、室温
で14時間撹拌を続けた。反応混合物を飽和チオ硫酸ナ
トリウム水溶液(70ml)に注ぎ、ジエチルエーテル
(50ml)で2回抽出した。抽出液を合わせ、飽和チ
オ硫酸ナトリウム水溶液(30ml)、水(30ml、
2回)で洗浄した。有機層を硫酸マグネシウム上で乾燥
し、濃縮したところ4.42gの無色油状物が得られ
た。これをジクロロメタン(20ml)に溶解し、この
溶液に0℃でトリエチルアミン(4.79ml;34.
4ミリモル)、塩化メタンスルホニル(2.0ml;2
5.8ミリモル)を順次加えた。室温で10分間撹拌し
たのち、反応混合物を酢酸エチル(50ml)及び飽和
炭酸水素ナトリウム水溶液(50ml)に注いだ。有機
層を分離し、水層を酢酸エチル(20ml)で抽出し
た。有機層を合わせ、硫酸マグネシウム上で乾燥し、濃
縮することにより5.32gの粗メタンスルホン酸エス
テルを得た。これをアセトン(50ml)中、ヨウ化ナ
トリウム(5.16g;34.4ミリモル)及び炭酸水
素ナトリウム(4.33g;51.6ミリモル)と一緒
に2.5時間還流下に加熱した。反応混合物を飽和炭酸
水素ナトリウム水溶液(50ml)に注ぎ、酢酸エチル
(50ml)で2回抽出した。有機層を飽和炭酸水素ナ
トリウム水溶液(50ml)で洗浄し、乾燥後減圧下に
濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィにより精製
することにより3.94g(収率56%)の2−(3−
ヨードプロピル)−2−メチル−1,3−シクロペンタ
ンジオンのビスエチレンアセタールを得た。
1,3−シクロペンタンジオンのビスエチレンアセター
ル(4.13g;17.2ミリモル)をテトラヒドロフ
ラン(25ml)に溶解し、この溶液に0℃でボラン−
ジメチルスルフィド複合体(2.2ml;21.1ミリ
モル)を滴下した。混合物を室温で4時間撹拌したの
ち、過酸化水素水(25ml)と3規定水酸化ナトリウ
ム水溶液(25ml)の混合物をゆっくりと加え、室温
で14時間撹拌を続けた。反応混合物を飽和チオ硫酸ナ
トリウム水溶液(70ml)に注ぎ、ジエチルエーテル
(50ml)で2回抽出した。抽出液を合わせ、飽和チ
オ硫酸ナトリウム水溶液(30ml)、水(30ml、
2回)で洗浄した。有機層を硫酸マグネシウム上で乾燥
し、濃縮したところ4.42gの無色油状物が得られ
た。これをジクロロメタン(20ml)に溶解し、この
溶液に0℃でトリエチルアミン(4.79ml;34.
4ミリモル)、塩化メタンスルホニル(2.0ml;2
5.8ミリモル)を順次加えた。室温で10分間撹拌し
たのち、反応混合物を酢酸エチル(50ml)及び飽和
炭酸水素ナトリウム水溶液(50ml)に注いだ。有機
層を分離し、水層を酢酸エチル(20ml)で抽出し
た。有機層を合わせ、硫酸マグネシウム上で乾燥し、濃
縮することにより5.32gの粗メタンスルホン酸エス
テルを得た。これをアセトン(50ml)中、ヨウ化ナ
トリウム(5.16g;34.4ミリモル)及び炭酸水
素ナトリウム(4.33g;51.6ミリモル)と一緒
に2.5時間還流下に加熱した。反応混合物を飽和炭酸
水素ナトリウム水溶液(50ml)に注ぎ、酢酸エチル
(50ml)で2回抽出した。有機層を飽和炭酸水素ナ
トリウム水溶液(50ml)で洗浄し、乾燥後減圧下に
濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィにより精製
することにより3.94g(収率56%)の2−(3−
ヨードプロピル)−2−メチル−1,3−シクロペンタ
ンジオンのビスエチレンアセタールを得た。
【0035】1H核磁気共鳴スペクトル(重クロロホル
ム)化学シフト(ppm ):1.07(s,3H),1.
50−1.54(m,2H),1.79−1.95
(m,8H),3.13(t,J=7.0Hz,2
H),3.80−4.01(m,8H).13 C核磁気共鳴スペクトル(重クロロホルム)化学シフ
ト(ppm ):8.38,17.0,28.5,30.
5,32.2,49.9,64.1,64.6,11
7.3
ム)化学シフト(ppm ):1.07(s,3H),1.
50−1.54(m,2H),1.79−1.95
(m,8H),3.13(t,J=7.0Hz,2
H),3.80−4.01(m,8H).13 C核磁気共鳴スペクトル(重クロロホルム)化学シフ
ト(ppm ):8.38,17.0,28.5,30.
5,32.2,49.9,64.1,64.6,11
7.3
【0036】参考例2 ホスホノ酢酸エステルの調製 (−)−8−フェニルメントール(5.42g;23.
4ミリモル)のジエチルエーテル(40ml)溶液に−
50℃でピリジン(5.7ml)及び臭化ブロモアセチ
ル(4.1ml;46.7ミリモル)を順次加え、反応
混合物を3時間かけて室温まで加温した。反応混合物を
氷冷した1規定塩酸に注ぎ、酢酸エチル(30ml)で
2回抽出した。抽出液を合わせ、1規定塩酸(50m
l、2回)、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(50m
l、2回)で洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥した。
濃縮により得られる黄色油状物をシリカゲルカラムクロ
マトグラフィにより精製し、7.55gの白色結晶を得
た。エタノールより再結晶することにより純品のブロモ
酢酸(1R,2S,5R)−8−フェニルメンチルを得
た。
4ミリモル)のジエチルエーテル(40ml)溶液に−
50℃でピリジン(5.7ml)及び臭化ブロモアセチ
ル(4.1ml;46.7ミリモル)を順次加え、反応
混合物を3時間かけて室温まで加温した。反応混合物を
氷冷した1規定塩酸に注ぎ、酢酸エチル(30ml)で
2回抽出した。抽出液を合わせ、1規定塩酸(50m
l、2回)、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(50m
l、2回)で洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥した。
濃縮により得られる黄色油状物をシリカゲルカラムクロ
マトグラフィにより精製し、7.55gの白色結晶を得
た。エタノールより再結晶することにより純品のブロモ
酢酸(1R,2S,5R)−8−フェニルメンチルを得
た。
【0037】融点:64.0〜65.0℃ 比旋光度:[α]D +34.5°(c=2.16、四
塩化炭素)1 H核磁気共鳴スペクトル(重クロロホルム)化学シフ
ト(ppm ):0.88(d,J=6.6Hz,3H),
0.90−2.10(m,8H),1.31(s,3
H),2.96(d,J=12.5Hz,1H),3.
05(d,J=12.5Hz,1H),4.86(d
t,J=10.6Hz,4.4Hz,1H),7.08
−7.31(m,5H).13 C核磁気共鳴スペクトル(重クロロホルム)化学シフ
ト(ppm ):21.7,22.9,26.2,26.
2,26.4,29.5,31.2,34.4,39.
4,41.2,50.2,75.8,125.1,12
5.3,128.0,151.7,166.3.
塩化炭素)1 H核磁気共鳴スペクトル(重クロロホルム)化学シフ
ト(ppm ):0.88(d,J=6.6Hz,3H),
0.90−2.10(m,8H),1.31(s,3
H),2.96(d,J=12.5Hz,1H),3.
05(d,J=12.5Hz,1H),4.86(d
t,J=10.6Hz,4.4Hz,1H),7.08
−7.31(m,5H).13 C核磁気共鳴スペクトル(重クロロホルム)化学シフ
ト(ppm ):21.7,22.9,26.2,26.
2,26.4,29.5,31.2,34.4,39.
4,41.2,50.2,75.8,125.1,12
5.3,128.0,151.7,166.3.
【0038】ブロモ酢酸(1R,2S,5R)−8−フ
ェニルメンチル(7.69g、21.8ミリモル)と亜
リン酸トリメチル(5.14ml、43.6ミリモル)
とを混合し、この混合物を還流下1.5時間加熱した。
混合物より過剰の亜リン酸トリメチルを蒸留により除去
し、得られた無色の油状物をシリカゲルカラムクロマト
グラフィにより精製し、8.15g(収率98%)のホ
スホノ酢酸ジメチルの(1R,2S,5R)−8−フェ
ニルメンチルエステルを得た。
ェニルメンチル(7.69g、21.8ミリモル)と亜
リン酸トリメチル(5.14ml、43.6ミリモル)
とを混合し、この混合物を還流下1.5時間加熱した。
混合物より過剰の亜リン酸トリメチルを蒸留により除去
し、得られた無色の油状物をシリカゲルカラムクロマト
グラフィにより精製し、8.15g(収率98%)のホ
スホノ酢酸ジメチルの(1R,2S,5R)−8−フェ
ニルメンチルエステルを得た。
【0039】1H核磁気共鳴スペクトル(重クロロホル
ム)化学シフト(ppm ):0.88(d,J=6.6H
z,3H),0.90−2.10(m,8H),1.2
0(s,3H),1.30(s,3H),2.08(d
d,J=21.3Hz,14.6Hz,1H),2.3
6(dd,J=21.3Hz,14.6Hz,1H),
3.69(d,J=11.4Hz,3H),3.72
(d,J=11.4Hz,3H),4.83(dt,J
=10.6Hz,4.4Hz,1H),7.08−7.
31(m,5H).13 C核磁気共鳴スペクトル(重クロロホルム)化学シフ
ト(ppm ):21.7,22.9,26.2,26.
4,29.3,31.2,32.3,33.6,34.
4,39.4,41.2,50.2,52.9,75.
2,125.1,125.3,127.9,151.
8,164.9.
ム)化学シフト(ppm ):0.88(d,J=6.6H
z,3H),0.90−2.10(m,8H),1.2
0(s,3H),1.30(s,3H),2.08(d
d,J=21.3Hz,14.6Hz,1H),2.3
6(dd,J=21.3Hz,14.6Hz,1H),
3.69(d,J=11.4Hz,3H),3.72
(d,J=11.4Hz,3H),4.83(dt,J
=10.6Hz,4.4Hz,1H),7.08−7.
31(m,5H).13 C核磁気共鳴スペクトル(重クロロホルム)化学シフ
ト(ppm ):21.7,22.9,26.2,26.
4,29.3,31.2,32.3,33.6,34.
4,39.4,41.2,50.2,52.9,75.
2,125.1,125.3,127.9,151.
8,164.9.
【0040】参考例3 ホスホノエステル誘導体の調製 水素化ナトリウム(60%、700mg;17.4ミリ
モル)をN,N−ジメチルホルムアミド(10ml)に
懸濁し、0℃でホスホノ酢酸ジメチルの(1R,2S,
5R)−8−フェニルメンチルエステル(6.92g;
18.1ミリモル)のN,N−ジメチルホルムアミド
(10ml)溶液を加え、この混合物を室温で1時間撹
拌した。こうして得られた混合物に2−(3−ヨードプ
ロピル)−2−メチル−1,3−シクロペンタンジオン
のビスエチレンアセタール(5.57g;15.1ミリ
モル)のN,N−ジメチルホルムアミド(10ml)溶
液を滴下した。反応混合物は室温でさらに13時間撹拌
した。反応混合物に水(100ml)を加え、ベンゼン
と酢酸エチルの混合物(1対1、100ml)で抽出し
た。抽出液を水(100ml)で2回洗浄し、硫酸マグ
ネシウム上で乾燥した。濃縮して得られる明黄色油状物
(10.3g)をシリカゲルカラムクロマトグラフィに
より精製し、6.62g(収率70%)の5−(2−メ
チル−1,3−ジオキソ−2−シクロペンチル)−2−
ホスホノペンタン酸ジメチルの(1R,2S,5R)−
8−フェニルメンチルエステルのビスエチレンアセター
ルをふたつのジアステレオマの混合物として得た。この
5−(2−メチル−1,3−ジオキソ−2−シクロペン
チル)−2−ホスホノペンタン酸ジメチルの(1R,2
S,5R)−8−フェニルメンチルエステルのビスエチ
レンアセタール(6.62g)をアセトン(30ml)
中アンバーリスト−15(200mg)と一緒に室温で
14時間撹拌した。反応混合物をセライト−545を用
いて濾過し、濾液を濃縮して6.19gの油状物を得
た。副生成物であるアセトンのアルドール成績体を蒸留
で除去し、5.43g(収率95%)の5−(2−メチ
ル−1,3−ジオキソ−2−シクロペンチル)−2−ホ
スホノペンタン酸ジメチルの(1R,2S,5R)−8
−フェニルメンチルエステルを淡黄色油状物として得
た。
モル)をN,N−ジメチルホルムアミド(10ml)に
懸濁し、0℃でホスホノ酢酸ジメチルの(1R,2S,
5R)−8−フェニルメンチルエステル(6.92g;
18.1ミリモル)のN,N−ジメチルホルムアミド
(10ml)溶液を加え、この混合物を室温で1時間撹
拌した。こうして得られた混合物に2−(3−ヨードプ
ロピル)−2−メチル−1,3−シクロペンタンジオン
のビスエチレンアセタール(5.57g;15.1ミリ
モル)のN,N−ジメチルホルムアミド(10ml)溶
液を滴下した。反応混合物は室温でさらに13時間撹拌
した。反応混合物に水(100ml)を加え、ベンゼン
と酢酸エチルの混合物(1対1、100ml)で抽出し
た。抽出液を水(100ml)で2回洗浄し、硫酸マグ
ネシウム上で乾燥した。濃縮して得られる明黄色油状物
(10.3g)をシリカゲルカラムクロマトグラフィに
より精製し、6.62g(収率70%)の5−(2−メ
チル−1,3−ジオキソ−2−シクロペンチル)−2−
ホスホノペンタン酸ジメチルの(1R,2S,5R)−
8−フェニルメンチルエステルのビスエチレンアセター
ルをふたつのジアステレオマの混合物として得た。この
5−(2−メチル−1,3−ジオキソ−2−シクロペン
チル)−2−ホスホノペンタン酸ジメチルの(1R,2
S,5R)−8−フェニルメンチルエステルのビスエチ
レンアセタール(6.62g)をアセトン(30ml)
中アンバーリスト−15(200mg)と一緒に室温で
14時間撹拌した。反応混合物をセライト−545を用
いて濾過し、濾液を濃縮して6.19gの油状物を得
た。副生成物であるアセトンのアルドール成績体を蒸留
で除去し、5.43g(収率95%)の5−(2−メチ
ル−1,3−ジオキソ−2−シクロペンチル)−2−ホ
スホノペンタン酸ジメチルの(1R,2S,5R)−8
−フェニルメンチルエステルを淡黄色油状物として得
た。
【0041】1H核磁気共鳴スペクトル(重クロロホル
ム)化学シフト(ppm ):0.87(d,J=7.3
2,3H),1.08,1.13(2本のs,合わせて
3H),2.70−2.80(m,1.14H),2.
78(s,2.86H),3.59,3.62,3.6
5,3.67,3.77,3.80(6本のs,合わせ
て6H),4.80(dt,J=10.6Hz,4.4
Hz,1H),7.13−7.30(m,5H).13 C核磁気共鳴スペクトル(重クロロホルム)化学シフ
ト(ppm ):14.0,18.5,18.7,21.
6,22.5,22.6,22.7,23.4,23.
4,24.3,25.6,26.3,26.7,26.
8,27.5,28.1,31.1,31.13,3
1.4,34.3,34.4,35.0,39.3,3
9.7,40.6,41.1,43.1,44.0,4
4.4,45.4,50.0,50.2,52.9,5
6.1,56.2,75.8,125.0,125.
2,125.5,127.8,128.2,151.
1,151.7,167.6,167.53,168.
6,215.8,215.9,215.93.
ム)化学シフト(ppm ):0.87(d,J=7.3
2,3H),1.08,1.13(2本のs,合わせて
3H),2.70−2.80(m,1.14H),2.
78(s,2.86H),3.59,3.62,3.6
5,3.67,3.77,3.80(6本のs,合わせ
て6H),4.80(dt,J=10.6Hz,4.4
Hz,1H),7.13−7.30(m,5H).13 C核磁気共鳴スペクトル(重クロロホルム)化学シフ
ト(ppm ):14.0,18.5,18.7,21.
6,22.5,22.6,22.7,23.4,23.
4,24.3,25.6,26.3,26.7,26.
8,27.5,28.1,31.1,31.13,3
1.4,34.3,34.4,35.0,39.3,3
9.7,40.6,41.1,43.1,44.0,4
4.4,45.4,50.0,50.2,52.9,5
6.1,56.2,75.8,125.0,125.
2,125.5,127.8,128.2,151.
1,151.7,167.6,167.53,168.
6,215.8,215.9,215.93.
【0042】参考例4 不斉環化反応 5−(2−メチル−1,3−ジオキソ−2−シクロペン
チル)−2−ホスホノペンタン酸ジメチルの(1R,2
S,5R)−8−フェニルメンチルエステル(1.17
g、2.17ミリモル)のテトラヒドロフラン(10m
l)溶液に−80℃でカリウムtert−ブトキシド
(0.5Mテトラヒドロフラン溶液、5.0ml;2.
50ミリモル)を滴下し、得られた混合物を−50℃で
24時間撹拌した。反応混合物に1規定塩酸(60m
l)を加え、ベンゼンと酢酸エチルの混合物(1対1、
40ml)で2回抽出した。抽出液を飽和炭酸水素ナト
リウム水溶液(30ml)で2回洗浄し、硫酸マグネシ
ウム上で乾燥した。濃縮して得られた残渣をシリカゲル
カラムクロマトグラフィにより精製し、712mg(収
率80%)の(6S)−6−メチルビシクロ[4.3.
0]−1−ノネン−7−オン−2−カルボン酸の(1
R,2S,5R)−8−フェニルメンチルエステルを粘
稠な油状物として得た。ジアステレオマ選択率は98%
であった。
チル)−2−ホスホノペンタン酸ジメチルの(1R,2
S,5R)−8−フェニルメンチルエステル(1.17
g、2.17ミリモル)のテトラヒドロフラン(10m
l)溶液に−80℃でカリウムtert−ブトキシド
(0.5Mテトラヒドロフラン溶液、5.0ml;2.
50ミリモル)を滴下し、得られた混合物を−50℃で
24時間撹拌した。反応混合物に1規定塩酸(60m
l)を加え、ベンゼンと酢酸エチルの混合物(1対1、
40ml)で2回抽出した。抽出液を飽和炭酸水素ナト
リウム水溶液(30ml)で2回洗浄し、硫酸マグネシ
ウム上で乾燥した。濃縮して得られた残渣をシリカゲル
カラムクロマトグラフィにより精製し、712mg(収
率80%)の(6S)−6−メチルビシクロ[4.3.
0]−1−ノネン−7−オン−2−カルボン酸の(1
R,2S,5R)−8−フェニルメンチルエステルを粘
稠な油状物として得た。ジアステレオマ選択率は98%
であった。
【0043】比旋光度:[α]D +137.5°(c
=0.589、クロロホルム)1 H核磁気共鳴スペクトル(重クロロホルム)化学シフ
ト(ppm ):0.87(d,J=6.9Hz,3H),
0.85−1.87(m,14H),1.14(s,3
H),1.21(s,3H),1.33(s,3H),
2.03−2.21(m,2H),2.59−2.80
(m,2H),3.38−3.47(m,1H),4.
99(dt,J=10.6Hz,4.4Hz,1H),
7.05−7.30(5H).13 C核磁気共鳴スペクトル(重クロロホルム)化学シフ
ト(ppm ):17.7,21.7,23.7,24.
3,24.5,25.2,26.5,27.2,28.
4,31.3,34.5,35.5,39.6,42.
2,49.8,50.4,73.5,123.6,12
4.8,125.3,127.8,151.7,15
4.6,166.2,219.2. 元素分析:実測値 C 79.50, H 9.20
%;計算値(C27H36O3 ) C 79.37, H
8.88%
=0.589、クロロホルム)1 H核磁気共鳴スペクトル(重クロロホルム)化学シフ
ト(ppm ):0.87(d,J=6.9Hz,3H),
0.85−1.87(m,14H),1.14(s,3
H),1.21(s,3H),1.33(s,3H),
2.03−2.21(m,2H),2.59−2.80
(m,2H),3.38−3.47(m,1H),4.
99(dt,J=10.6Hz,4.4Hz,1H),
7.05−7.30(5H).13 C核磁気共鳴スペクトル(重クロロホルム)化学シフ
ト(ppm ):17.7,21.7,23.7,24.
3,24.5,25.2,26.5,27.2,28.
4,31.3,34.5,35.5,39.6,42.
2,49.8,50.4,73.5,123.6,12
4.8,125.3,127.8,151.7,15
4.6,166.2,219.2. 元素分析:実測値 C 79.50, H 9.20
%;計算値(C27H36O3 ) C 79.37, H
8.88%
【0044】参考例5 イソプロペニル化反応および脱
酸素化反応 (6S)−6−メチルビシクロ[4.3.0]−1−ノ
ネン−7−オン−2−カルボン酸の(1R,2S,5
R)−8−フェニルメンチルエステル(398mg;
0.976ミリモル)のジエチルエーテル(12ml)
溶液に−80℃でイソプロペニルリチウム(0.20規
定ジエチルエーテル溶液、5.4ml;1.07ミリモ
ル)を加え、得られた混合物を30分間撹拌した。反応
混合物に水(30ml)を加え、ジエチルエーテル(2
0ml)で2回抽出した。抽出液を水(30ml)で洗
浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥した。濃縮することに
より441mgの淡黄色油状物を得、これをシリカゲル
カラムクロマトグラフィにより精製し245mg(収率
56%)の(6S,7R)−6−メチル−7−(2−プ
ロペニル)ビシクロ[4.3.0]−1−ノネン−7−
オール−2−カルボン酸の(1R,2S,5R)−8−
フェニルメンチルエステルを白色結晶として、また原料
の(6S)−6−メチルビシクロ[4.3.0]−1−
ノネン−7−オン−2−カルボン酸の(1R,2S,5
R)−8−フェニルメンチルエステルを152mg(回
収率38%)得た。(6S,7R)−6−メチル−7−
(2−プロペニル)ビシクロ[4.3.0]−1−ノネ
ン−7−オール−2−カルボン酸の(1R,2S,5
R)−8−フェニルメンチルエステルの物性値は下記の
通りである。
酸素化反応 (6S)−6−メチルビシクロ[4.3.0]−1−ノ
ネン−7−オン−2−カルボン酸の(1R,2S,5
R)−8−フェニルメンチルエステル(398mg;
0.976ミリモル)のジエチルエーテル(12ml)
溶液に−80℃でイソプロペニルリチウム(0.20規
定ジエチルエーテル溶液、5.4ml;1.07ミリモ
ル)を加え、得られた混合物を30分間撹拌した。反応
混合物に水(30ml)を加え、ジエチルエーテル(2
0ml)で2回抽出した。抽出液を水(30ml)で洗
浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥した。濃縮することに
より441mgの淡黄色油状物を得、これをシリカゲル
カラムクロマトグラフィにより精製し245mg(収率
56%)の(6S,7R)−6−メチル−7−(2−プ
ロペニル)ビシクロ[4.3.0]−1−ノネン−7−
オール−2−カルボン酸の(1R,2S,5R)−8−
フェニルメンチルエステルを白色結晶として、また原料
の(6S)−6−メチルビシクロ[4.3.0]−1−
ノネン−7−オン−2−カルボン酸の(1R,2S,5
R)−8−フェニルメンチルエステルを152mg(回
収率38%)得た。(6S,7R)−6−メチル−7−
(2−プロペニル)ビシクロ[4.3.0]−1−ノネ
ン−7−オール−2−カルボン酸の(1R,2S,5
R)−8−フェニルメンチルエステルの物性値は下記の
通りである。
【0045】融点:124.0〜125.0℃1 H核磁気共鳴スペクトル(重クロロホルム)化学シフ
ト(ppm ):0.85(d,J=6.6Hz,3H),
0.80−1.81(m,14H),1.15(s,3
H),1.22(s,3H),1.32(s,3H),
1.60(s,3H),1.97−2.14(m,3
H),2.78−2.89(m,1H),2.98−
3.11(m,1H),4.79(bs,1H),4.
90(bs,1H),4.95(dt,J=10.6H
z,4.4Hz),7.07−7.29(m,5H).13 C核磁気共鳴スペクトル(重クロロホルム)化学シフ
ト(ppm ):14.1,18.5,20.8,21.
8,22.6,23.0,23.9,25.9,26.
8,27.3,29.0,29.7,31.4,34.
6,36.4,39.8,42.3,49.0,50.
5,73.1,86.0,110.4,121,0,1
24.9,125.4,127.8,149.6,15
1.6,161.7,166.5.
ト(ppm ):0.85(d,J=6.6Hz,3H),
0.80−1.81(m,14H),1.15(s,3
H),1.22(s,3H),1.32(s,3H),
1.60(s,3H),1.97−2.14(m,3
H),2.78−2.89(m,1H),2.98−
3.11(m,1H),4.79(bs,1H),4.
90(bs,1H),4.95(dt,J=10.6H
z,4.4Hz),7.07−7.29(m,5H).13 C核磁気共鳴スペクトル(重クロロホルム)化学シフ
ト(ppm ):14.1,18.5,20.8,21.
8,22.6,23.0,23.9,25.9,26.
8,27.3,29.0,29.7,31.4,34.
6,36.4,39.8,42.3,49.0,50.
5,73.1,86.0,110.4,121,0,1
24.9,125.4,127.8,149.6,15
1.6,161.7,166.5.
【0046】(6S,7R)−6−メチル−7−(2−
プロペニル)ビシクロ[4.3.0]−1−ノネン−7
−オール−2−カルボン酸の(1R,2S,5R)−8
−フェニルメンチルエステル(393mg;0.87ミ
リモル)のテトラヒドロフラン(5ml)溶液に−80
℃でtert−ブチルリチウム(1.6規定ペンタン溶
液、0.64ml;1.02ミリモル)を滴下した。得
られた混合物を1時間撹拌したのち、−80℃でクロル
蟻酸メチル(0.11ml;1.34ミリモル)を加え
た。反応混合物を6時間かけて室温まで加温し、飽和炭
酸水素ナトリウム水溶液(30ml)を加え、ジエチル
エーテル(30ml)で2回抽出した。抽出液を硫酸マ
グネシウム上で乾燥し濃縮することにより466mgの
残渣を得た。これをシリカゲルカラムクロマトグラフィ
により精製し、420mg(収率95%)の(6S,7
R)−7−(メトキシカルボニルオキシ)−6−メチル
−7−(2−プロペニル)ビシクロ[4.3.0]−1
−ノネン−2−カルボン酸の(1R,2S,5R)−8
−フェニルメンチルエステルを半固体として得た。
プロペニル)ビシクロ[4.3.0]−1−ノネン−7
−オール−2−カルボン酸の(1R,2S,5R)−8
−フェニルメンチルエステル(393mg;0.87ミ
リモル)のテトラヒドロフラン(5ml)溶液に−80
℃でtert−ブチルリチウム(1.6規定ペンタン溶
液、0.64ml;1.02ミリモル)を滴下した。得
られた混合物を1時間撹拌したのち、−80℃でクロル
蟻酸メチル(0.11ml;1.34ミリモル)を加え
た。反応混合物を6時間かけて室温まで加温し、飽和炭
酸水素ナトリウム水溶液(30ml)を加え、ジエチル
エーテル(30ml)で2回抽出した。抽出液を硫酸マ
グネシウム上で乾燥し濃縮することにより466mgの
残渣を得た。これをシリカゲルカラムクロマトグラフィ
により精製し、420mg(収率95%)の(6S,7
R)−7−(メトキシカルボニルオキシ)−6−メチル
−7−(2−プロペニル)ビシクロ[4.3.0]−1
−ノネン−2−カルボン酸の(1R,2S,5R)−8
−フェニルメンチルエステルを半固体として得た。
【0047】1H核磁気共鳴スペクトル(重クロロホル
ム)化学シフト(ppm ):0.86(d,J=6.6H
z,3H),0.80−1.83(m,13H),1.
20(s,3H),1.22(s,3H),1.32
(s,3H),1.63(s,3H),1.97−2.
08(m,1H),2.20−2.30(m,1H),
2.70−2.91(m,2H),3.04−3.17
(m,1H),3.76(s,3H),4.65(b
s,1H),4.89(bs,1H),4.95(d
t,J=10.6Hz,4.4Hz),7.08−7.
30(m,5H).13 C核磁気共鳴スペクトル(重クロロホルム)化学シフ
ト(ppm ):14.1,18.4,21.0,21.
8,22.6,23.2,23.8,25.6,26.
7,27.5,29.5,29.8,31.4,31.
6,34.0,34.5,39.7,42.3,50.
5,50.8,54.5,73.2,94.8,11
1.8,122.1,124.9,125.4,12
7.8,151.7,154.6,158.3,16
6.3.
ム)化学シフト(ppm ):0.86(d,J=6.6H
z,3H),0.80−1.83(m,13H),1.
20(s,3H),1.22(s,3H),1.32
(s,3H),1.63(s,3H),1.97−2.
08(m,1H),2.20−2.30(m,1H),
2.70−2.91(m,2H),3.04−3.17
(m,1H),3.76(s,3H),4.65(b
s,1H),4.89(bs,1H),4.95(d
t,J=10.6Hz,4.4Hz),7.08−7.
30(m,5H).13 C核磁気共鳴スペクトル(重クロロホルム)化学シフ
ト(ppm ):14.1,18.4,21.0,21.
8,22.6,23.2,23.8,25.6,26.
7,27.5,29.5,29.8,31.4,31.
6,34.0,34.5,39.7,42.3,50.
5,50.8,54.5,73.2,94.8,11
1.8,122.1,124.9,125.4,12
7.8,151.7,154.6,158.3,16
6.3.
【0048】パラジウム(II)ビス(アセチルアセトナ
ート)(34mg;0.111ミリモル)のベンゼン
(5ml)溶液に室温でトリn−ブチルホスフィン
(0.028ml;0.111ミリモル)を加えたとこ
ろ、数分で暗黄色の溶液が淡黄色になった。この混合物
にトリエチルアミン(0.8ml;5.72ミリモ
ル)、蟻酸(0.22ml;5.72ミリモル)および
(6S,7R)−7−(メトキシカルボニルオキシ)−
6−メチル−7−(2−プロペニル)ビシクロ[4.
3.0]−1−ノネン−2−カルボン酸の(1R,2
S,5R)−8−フェニルメンチルエステル(566m
g;1.114ミリモル)のベンゼン(3ml)溶液を
順次加え、室温で3時間撹拌した。反応混合物に水(3
0ml)を加え、酢酸エチル(30ml)で抽出した。
有機層を硫酸マグネシウム上で乾燥し、油状物を得た。
これをシリカゲルカラムクロマトグラフィにより精製
し、460mg(収率95%)の(6R,7R)−6−
メチル−7−(2−プロペニル)ビシクロ[4.3.
0]−1−ノネン−2−カルボン酸の(1R,2S,5
R)−8−フェニルメンチルエステルおよびその(6
R,7S)−異性体を10対1の比率で含む混合物を無
色油状物として得た。1 H核磁気共鳴スペクトル(重クロロホルム)化学シフ
ト(ppm ):4.56(bs,0.1H),4.61
(bs,0.1H),4.77(bs,0.9H),
4.92(bs,0.1H).
ート)(34mg;0.111ミリモル)のベンゼン
(5ml)溶液に室温でトリn−ブチルホスフィン
(0.028ml;0.111ミリモル)を加えたとこ
ろ、数分で暗黄色の溶液が淡黄色になった。この混合物
にトリエチルアミン(0.8ml;5.72ミリモ
ル)、蟻酸(0.22ml;5.72ミリモル)および
(6S,7R)−7−(メトキシカルボニルオキシ)−
6−メチル−7−(2−プロペニル)ビシクロ[4.
3.0]−1−ノネン−2−カルボン酸の(1R,2
S,5R)−8−フェニルメンチルエステル(566m
g;1.114ミリモル)のベンゼン(3ml)溶液を
順次加え、室温で3時間撹拌した。反応混合物に水(3
0ml)を加え、酢酸エチル(30ml)で抽出した。
有機層を硫酸マグネシウム上で乾燥し、油状物を得た。
これをシリカゲルカラムクロマトグラフィにより精製
し、460mg(収率95%)の(6R,7R)−6−
メチル−7−(2−プロペニル)ビシクロ[4.3.
0]−1−ノネン−2−カルボン酸の(1R,2S,5
R)−8−フェニルメンチルエステルおよびその(6
R,7S)−異性体を10対1の比率で含む混合物を無
色油状物として得た。1 H核磁気共鳴スペクトル(重クロロホルム)化学シフ
ト(ppm ):4.56(bs,0.1H),4.61
(bs,0.1H),4.77(bs,0.9H),
4.92(bs,0.1H).
【0049】参考例6 二重結合の酸化的開裂反応 (6R,7R)−6−メチル−7−(2−プロペニル)
ビシクロ[4.3.0]−1−ノネン−2−カルボン酸
の(1R,2S,5R)−8−フェニルメンチルエステ
ルおよびその(6R,7S)−異性体を10対1の比率
で含む混合物(332mg;0.756ミリモル)およ
びトリメチルアミン−N−オキシド二水和物(170m
g;1.53ミリモル)をジオキサン(10ml)中に
混合し、室温で四酸化オスミウム(0.08M水溶液、
1.94ml;0.153ミリモル)を加えた。反応混
合物を室温で2時間撹拌したのち、飽和チオ硫酸ナトリ
ウム水溶液(50ml)および酢酸エチル(50ml)
との混合物に注ぎ、有機層を分離した。水層を酢酸エチ
ル(30ml)で2回抽出し、有機層をすべて合わせて
水(30ml)で2回洗浄した。硫酸マグネシウム上で
乾燥したのち、濃縮したところ暗色の油状物が得られ、
これをシリカゲルカラムクロマトグラフィにより精製す
ることにより220mg(収率61.5%)のジオール
誘導体が得られた。このようにして得られたジオール誘
導体(220mg;0.47ミリモル)をアセトン(1
0ml)および水(5ml)の混合物に溶解し、過ヨウ
素酸ナトリウム(201mg;0.94ミリモル)を加
え、室温で5時間撹拌した。反応混合物を飽和チオ硫酸
ナトリウム水溶液に注ぎ、酢酸エチル(25ml)で2
回抽出した。抽出液を水(30ml)で2回洗浄し、硫
酸マグネシウム上で乾燥したのち濃縮したところ白色結
晶が得られ、これをシリカゲルカラムクロマトグラフィ
により精製し、174mg(収率85%)の(6R,7
S)−7−アセチル−6−メチルビシクロ[4.3.
0]−1−ノネン−2−カルボン酸の(1R,2S,5
R)−8−フェニルメンチルエステルを得た。このもの
は高速液体クロマトグラフィ分析により1対10の比率
で異性体を含んでいた。メタノールより再結晶すること
により純品の(6R,7S)−7−アセチル−6−メチ
ルビシクロ[4.3.0]−1−ノネン−2−カルボン
酸の(1R,2S,5R)−8−フェニルメンチルエス
テルを得た。
ビシクロ[4.3.0]−1−ノネン−2−カルボン酸
の(1R,2S,5R)−8−フェニルメンチルエステ
ルおよびその(6R,7S)−異性体を10対1の比率
で含む混合物(332mg;0.756ミリモル)およ
びトリメチルアミン−N−オキシド二水和物(170m
g;1.53ミリモル)をジオキサン(10ml)中に
混合し、室温で四酸化オスミウム(0.08M水溶液、
1.94ml;0.153ミリモル)を加えた。反応混
合物を室温で2時間撹拌したのち、飽和チオ硫酸ナトリ
ウム水溶液(50ml)および酢酸エチル(50ml)
との混合物に注ぎ、有機層を分離した。水層を酢酸エチ
ル(30ml)で2回抽出し、有機層をすべて合わせて
水(30ml)で2回洗浄した。硫酸マグネシウム上で
乾燥したのち、濃縮したところ暗色の油状物が得られ、
これをシリカゲルカラムクロマトグラフィにより精製す
ることにより220mg(収率61.5%)のジオール
誘導体が得られた。このようにして得られたジオール誘
導体(220mg;0.47ミリモル)をアセトン(1
0ml)および水(5ml)の混合物に溶解し、過ヨウ
素酸ナトリウム(201mg;0.94ミリモル)を加
え、室温で5時間撹拌した。反応混合物を飽和チオ硫酸
ナトリウム水溶液に注ぎ、酢酸エチル(25ml)で2
回抽出した。抽出液を水(30ml)で2回洗浄し、硫
酸マグネシウム上で乾燥したのち濃縮したところ白色結
晶が得られ、これをシリカゲルカラムクロマトグラフィ
により精製し、174mg(収率85%)の(6R,7
S)−7−アセチル−6−メチルビシクロ[4.3.
0]−1−ノネン−2−カルボン酸の(1R,2S,5
R)−8−フェニルメンチルエステルを得た。このもの
は高速液体クロマトグラフィ分析により1対10の比率
で異性体を含んでいた。メタノールより再結晶すること
により純品の(6R,7S)−7−アセチル−6−メチ
ルビシクロ[4.3.0]−1−ノネン−2−カルボン
酸の(1R,2S,5R)−8−フェニルメンチルエス
テルを得た。
【0050】融点:146〜146.5℃ 比旋光度:[α]D +81.7°(c=0.933、
ベンゼン) 元素分析:実測値 C 79.57, H 9.50
%;計算値(C29H40O3 ) C 79.77, H
9.24%1 H核磁気共鳴スペクトル(重クロロホルム)化学シフ
ト(ppm ):0.85(s,3H),0.86(d,J
=7.0Hz,3H),0.85−2.15(m,16
H),1.20(s,3H),1.32(s,3H),
2.16(s,3H),2.44(dd,J=11.9
Hz,7.0Hz,1H),2.55−2.72(m,
2H),4.96(dt,J=10.6Hz,4.4H
z,1H),7.05−7.28(m,5H).13 C核磁気共鳴スペクトル(重クロロホルム)化学シフ
ト(ppm ):18.1,19.6,21.8,23.
6,23.63,24.4,26.6,28.4,2
8.7,31.3,31.5,34.5,34.8,3
9.6,42.3,45.6,50.5,62.1,7
3.1,120.7,124.7,125.3,12
7.7,151.9,161.4,166.7,20
9.1.
ベンゼン) 元素分析:実測値 C 79.57, H 9.50
%;計算値(C29H40O3 ) C 79.77, H
9.24%1 H核磁気共鳴スペクトル(重クロロホルム)化学シフ
ト(ppm ):0.85(s,3H),0.86(d,J
=7.0Hz,3H),0.85−2.15(m,16
H),1.20(s,3H),1.32(s,3H),
2.16(s,3H),2.44(dd,J=11.9
Hz,7.0Hz,1H),2.55−2.72(m,
2H),4.96(dt,J=10.6Hz,4.4H
z,1H),7.05−7.28(m,5H).13 C核磁気共鳴スペクトル(重クロロホルム)化学シフ
ト(ppm ):18.1,19.6,21.8,23.
6,23.63,24.4,26.6,28.4,2
8.7,31.3,31.5,34.5,34.8,3
9.6,42.3,45.6,50.5,62.1,7
3.1,120.7,124.7,125.3,12
7.7,151.9,161.4,166.7,20
9.1.
【0051】参考例7 ケトンの保護反応 (6R,7S)−7−アセチル−6−メチルビシクロ
[4.3.0]−1−ノネン−2−カルボン酸の(1
R,2S,5R)−8−フェニルメンチルエステル(7
5.0mg;0.172ミリモル)のジクロロメタン
(1ml)溶液に1,2−ビス(トリメチルシリルオキ
シ)エタン(0.21ml、0.86ミリモル)を加
え、得られた溶液に−35℃でトリフルオロメタンスル
ホン酸トリメチルシリル(0.002ml;0.009
ミリモル)を加えた。反応混合物を−25℃で3時間撹
拌した。反応混合物にピリジン(0.25ml)および
飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(20ml)を加えた。
得られた混合物を酢酸エチル(20ml)で2回抽出
し、抽出液を硫酸マグネシウム上で乾燥した。濃縮する
ことにより136mgの油状物を得、これをシリカゲル
カラムクロマトグラフィにより精製することにより80
mg(収率97%)の(6R,7S)−6−メチル−7
−(2−メチル−1,3−ジオキソラン−2−イル)ビ
シクロ[4.3.0]−1−ノネン−2−カルボン酸の
(1R,2S,5R)−8−フェニルメンチルエステル
を無色油状物として得た。
[4.3.0]−1−ノネン−2−カルボン酸の(1
R,2S,5R)−8−フェニルメンチルエステル(7
5.0mg;0.172ミリモル)のジクロロメタン
(1ml)溶液に1,2−ビス(トリメチルシリルオキ
シ)エタン(0.21ml、0.86ミリモル)を加
え、得られた溶液に−35℃でトリフルオロメタンスル
ホン酸トリメチルシリル(0.002ml;0.009
ミリモル)を加えた。反応混合物を−25℃で3時間撹
拌した。反応混合物にピリジン(0.25ml)および
飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(20ml)を加えた。
得られた混合物を酢酸エチル(20ml)で2回抽出
し、抽出液を硫酸マグネシウム上で乾燥した。濃縮する
ことにより136mgの油状物を得、これをシリカゲル
カラムクロマトグラフィにより精製することにより80
mg(収率97%)の(6R,7S)−6−メチル−7
−(2−メチル−1,3−ジオキソラン−2−イル)ビ
シクロ[4.3.0]−1−ノネン−2−カルボン酸の
(1R,2S,5R)−8−フェニルメンチルエステル
を無色油状物として得た。
【0052】1H核磁気共鳴スペクトル(重クロロホル
ム)化学シフト(ppm ):0.85(d,J=6.2H
z,3H),0.96(s,3H),0.80−1.9
0(m,15H),1.21(s,3H),1.32
(s,3H),1.33(s,3H),1.98−2.
08(m,2H),2.54−2.70(m,2H),
3.86−4.03(m,4H),4.96(dt,J
=10.6Hz,4.4Hz,1H),7.05−7.
28(m,5H).13 C核磁気共鳴スペクトル(重クロロホルム)化学シフ
ト(ppm ):18.2,19.6,21.8,23.
2,23.7,24.7,25.2,26.7,27.
8,28.8,31.4,34.6,35.5,39.
7,42.4,44.6,50.6,57.0,63.
4,64.8,73.1,111.4,119.9,1
24.9,125.4,127.8,151.9,16
4.1,167.2.
ム)化学シフト(ppm ):0.85(d,J=6.2H
z,3H),0.96(s,3H),0.80−1.9
0(m,15H),1.21(s,3H),1.32
(s,3H),1.33(s,3H),1.98−2.
08(m,2H),2.54−2.70(m,2H),
3.86−4.03(m,4H),4.96(dt,J
=10.6Hz,4.4Hz,1H),7.05−7.
28(m,5H).13 C核磁気共鳴スペクトル(重クロロホルム)化学シフ
ト(ppm ):18.2,19.6,21.8,23.
2,23.7,24.7,25.2,26.7,27.
8,28.8,31.4,34.6,35.5,39.
7,42.4,44.6,50.6,57.0,63.
4,64.8,73.1,111.4,119.9,1
24.9,125.4,127.8,151.9,16
4.1,167.2.
【0053】参考例8 二重結合の異性化反応 ジイソプロピルアミン(0.14ml;1.00ミリモ
ル)のテトラヒドロフラン(4ml)溶液に0℃でn−
ブチルリチウム(1.56Mヘキサン溶液、0.58m
l;0.91ミリモル)を加えた。0℃で10分間撹拌
したのち、得られたリチウムジイソプロピルアミド溶液
を−50℃まで冷却した。この溶液に(6R,7S)−
6−メチル−7−(2−メチル−1,3−ジオキソラン
−2−イル)ビシクロ[4.3.0]−1−ノネン−2
−カルボン酸の(1R,2S,5R)−8−フェニルメ
ンチルエステル(218mg;0.454ミリモル)の
テトラヒドロフラン(5ml)溶液を滴下し、得られた
混合物を−50℃で1時間撹拌した。この反応混合物に
無水メタノール(4ml)と塩化アセチル(0.5m
l)とより調製した溶液を−80℃で一度に加えた。反
応混合物を−80℃でピリジン(2ml)により中和
し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(40ml)に注い
だ。有機層を分離し、水層を酢酸エチルにより抽出し
た。抽出液を硫酸マグネシウム上で乾燥し、濃縮するこ
とにより213mgの油状物を得た。これをシリカゲル
カラムクロマトグラフィにより精製し、122mg(収
率56%)の(2S,6R,7S)−6−メチル−7−
(2−メチルジオキソラン−2−イル)ビシクロ[4.
3.0]−8−ノネン−2−カルボン酸の(1R,2
S,5R)−8−フェニルメンチルエステル、12mg
(収率5.5%)の(2R,6R,7S)−異性体およ
び80mg(回収率36.6%)の原料を得た。(2
S,6R,7S)−6−メチル−7−(2−メチルジオ
キソラン−2−イル)ビシクロ[4.3.0]−8−ノ
ネン−2−カルボン酸の(1R,2S,5R)−8−フ
ェニルメンチルエステルの物性値は下記の通りである。
ル)のテトラヒドロフラン(4ml)溶液に0℃でn−
ブチルリチウム(1.56Mヘキサン溶液、0.58m
l;0.91ミリモル)を加えた。0℃で10分間撹拌
したのち、得られたリチウムジイソプロピルアミド溶液
を−50℃まで冷却した。この溶液に(6R,7S)−
6−メチル−7−(2−メチル−1,3−ジオキソラン
−2−イル)ビシクロ[4.3.0]−1−ノネン−2
−カルボン酸の(1R,2S,5R)−8−フェニルメ
ンチルエステル(218mg;0.454ミリモル)の
テトラヒドロフラン(5ml)溶液を滴下し、得られた
混合物を−50℃で1時間撹拌した。この反応混合物に
無水メタノール(4ml)と塩化アセチル(0.5m
l)とより調製した溶液を−80℃で一度に加えた。反
応混合物を−80℃でピリジン(2ml)により中和
し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(40ml)に注い
だ。有機層を分離し、水層を酢酸エチルにより抽出し
た。抽出液を硫酸マグネシウム上で乾燥し、濃縮するこ
とにより213mgの油状物を得た。これをシリカゲル
カラムクロマトグラフィにより精製し、122mg(収
率56%)の(2S,6R,7S)−6−メチル−7−
(2−メチルジオキソラン−2−イル)ビシクロ[4.
3.0]−8−ノネン−2−カルボン酸の(1R,2
S,5R)−8−フェニルメンチルエステル、12mg
(収率5.5%)の(2R,6R,7S)−異性体およ
び80mg(回収率36.6%)の原料を得た。(2
S,6R,7S)−6−メチル−7−(2−メチルジオ
キソラン−2−イル)ビシクロ[4.3.0]−8−ノ
ネン−2−カルボン酸の(1R,2S,5R)−8−フ
ェニルメンチルエステルの物性値は下記の通りである。
【0054】1H核磁気共鳴スペクトル(重クロロホル
ム)化学シフト(ppm ):0.86(d,J=6.6H
z,3H),0.99(s,3H),0.80−2.5
2(m,18H),1.22(s,3H),1.32
(s,3H),1.34(s,3H),3.86−4.
03(m,4H),4.85(dt,J=10.6H
z,4.4Hz,1H),5.40(bs,1H),
7.05−7.28(m,5H).13 C核磁気共鳴スペクトル(重クロロホルム)化学シフ
ト(ppm ):17.9,21.5,21.8,22.
6,24.2,25.9,26.7,27.1,30.
0,31.2,31.5,34.6,39.8,41.
6,43.2,46.8,50.3,59.6,63.
4,64.9,74.3,111.2,119.9,1
25.0,125.4,127.9,144.6,15
1.6,173.0.
ム)化学シフト(ppm ):0.86(d,J=6.6H
z,3H),0.99(s,3H),0.80−2.5
2(m,18H),1.22(s,3H),1.32
(s,3H),1.34(s,3H),3.86−4.
03(m,4H),4.85(dt,J=10.6H
z,4.4Hz,1H),5.40(bs,1H),
7.05−7.28(m,5H).13 C核磁気共鳴スペクトル(重クロロホルム)化学シフ
ト(ppm ):17.9,21.5,21.8,22.
6,24.2,25.9,26.7,27.1,30.
0,31.2,31.5,34.6,39.8,41.
6,43.2,46.8,50.3,59.6,63.
4,64.9,74.3,111.2,119.9,1
25.0,125.4,127.9,144.6,15
1.6,173.0.
【0055】また、(2R,6R,7S)−異性体の物
性値は以下の通りである。1 H核磁気共鳴スペクトル(重クロロホルム)化学シフ
ト(ppm ):0.84(d,J=6.7Hz,3H),
0.86(s,3H),1.18(s,3H),1.3
0(s,6H),1.20−2.40(m,18H),
3.82−4.01(m,4H),4.79(dt,J
=10.6Hz,4.4Hz,1H),5.10(b
s,1H),7.05−7.30(m,5H).
性値は以下の通りである。1 H核磁気共鳴スペクトル(重クロロホルム)化学シフ
ト(ppm ):0.84(d,J=6.7Hz,3H),
0.86(s,3H),1.18(s,3H),1.3
0(s,6H),1.20−2.40(m,18H),
3.82−4.01(m,4H),4.79(dt,J
=10.6Hz,4.4Hz,1H),5.10(b
s,1H),7.05−7.30(m,5H).
【0056】参考例9 エステルの還元反応 水素化アルミニウムリチウム(19mg;0.5ミリモ
ル)をジエチルエーテル(2ml)中に懸濁し、室温で
(2S,6R,7S)−6−メチル−7−(2−メチル
ジオキソラン−2−イル)ビシクロ[4.3.0]−8
−ノネン−2−カルボン酸の(1R,2S,5R)−8
−フェニルメンチルエステル(122mg;0.254
ミリモル)のジエチルエーテル(3ml)溶液を加え、
得られた混合物を1時間撹拌した。反応混合物をジエチ
ルエーテル(30ml)で希釈し、0℃で飽和炭酸水素
ナトリウム水溶液(40ml)を加えた。有機層を分離
し、硫酸マグネシウム上で乾燥したのち濃縮することに
より無色油状物を得た。これをシリカゲルカラムクロマ
トグラフィにより精製し、53mg(収率83%)の
(2R,6R,7S)−2−(ヒドロキシメチル)−6
−メチル−7−(2−メチル−1,3−ジオキソラン−
2−イル)ビシクロ[4.3.0]−8−ノネンを白色
結晶として得た。
ル)をジエチルエーテル(2ml)中に懸濁し、室温で
(2S,6R,7S)−6−メチル−7−(2−メチル
ジオキソラン−2−イル)ビシクロ[4.3.0]−8
−ノネン−2−カルボン酸の(1R,2S,5R)−8
−フェニルメンチルエステル(122mg;0.254
ミリモル)のジエチルエーテル(3ml)溶液を加え、
得られた混合物を1時間撹拌した。反応混合物をジエチ
ルエーテル(30ml)で希釈し、0℃で飽和炭酸水素
ナトリウム水溶液(40ml)を加えた。有機層を分離
し、硫酸マグネシウム上で乾燥したのち濃縮することに
より無色油状物を得た。これをシリカゲルカラムクロマ
トグラフィにより精製し、53mg(収率83%)の
(2R,6R,7S)−2−(ヒドロキシメチル)−6
−メチル−7−(2−メチル−1,3−ジオキソラン−
2−イル)ビシクロ[4.3.0]−8−ノネンを白色
結晶として得た。
【0057】融点:73.0〜74.0℃1 H核磁気共鳴スペクトル(重クロロホルム)化学シフ
ト(ppm ):0.85−1.04(m,1H),1.0
4(s,3H),1.18−1.28(m,1H),
1.34(s,3H),1.54(bs,1H),1.
57−1.67(m,2H),1.80−1.89
(m,1H),2.02−2.09(m,1H),2.
17−2.39(m,4H),3.67(dd,J=1
0.4Hz,5.9Hz,1H),3.82(dd,J
=10.4Hz,5.1Hz,1H),3.86−4.
04(m,4H),5.25(bs,1H).13 C核磁気共鳴スペクトル(重クロロホルム)化学シフ
ト(ppm ):18.1,21.9,24.2,29.
8,31.5,38.5,42.3,47.1,60.
0,63.4,65.0,65.4,111.3,11
6.8,149.9.
ト(ppm ):0.85−1.04(m,1H),1.0
4(s,3H),1.18−1.28(m,1H),
1.34(s,3H),1.54(bs,1H),1.
57−1.67(m,2H),1.80−1.89
(m,1H),2.02−2.09(m,1H),2.
17−2.39(m,4H),3.67(dd,J=1
0.4Hz,5.9Hz,1H),3.82(dd,J
=10.4Hz,5.1Hz,1H),3.86−4.
04(m,4H),5.25(bs,1H).13 C核磁気共鳴スペクトル(重クロロホルム)化学シフ
ト(ppm ):18.1,21.9,24.2,29.
8,31.5,38.5,42.3,47.1,60.
0,63.4,65.0,65.4,111.3,11
6.8,149.9.
【0058】参考例10 水酸基の保護反応 (2R,6R,7S)−2−(ヒドロキシメチル)−6
−メチル−7−(2−メチル−1,3−ジオキソラン−
2−イル)ビシクロ[4.3.0]−8−ノネン(53
mg;0.21ミリモル)、4−ジメチルアミノピリジ
ン(10mg)およびトリエチルアミン(0.15m
l;1.05ミリモル)をジクロロメタン(2ml)に
溶解し、塩化ベンゾイル(0.05ml;0.42ミリ
モル)を加えた。室温で30分間撹拌したのち、反応混
合物を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(30ml)と酢
酸エチル(30ml)の混合物に注ぎ、有機層を分離し
た。得られた有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液
(30ml)で洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥した
後、濃縮することにより、明黄色の油状物が得られた。
塩化ベンゾイルを蒸留で除去し、残渣の油状物をシリカ
ゲルカラムクロマトグラフィにより精製し、74mg
(収率99%)の(2R,6R,7S)−2−(ベンゾ
イルオキシメチル)−6−メチル−7−(2−メチル−
1,3−ジオキソラン−2−イル)ビシクロ[4.3.
0]−8−ノネンを無色油状物として得た。
−メチル−7−(2−メチル−1,3−ジオキソラン−
2−イル)ビシクロ[4.3.0]−8−ノネン(53
mg;0.21ミリモル)、4−ジメチルアミノピリジ
ン(10mg)およびトリエチルアミン(0.15m
l;1.05ミリモル)をジクロロメタン(2ml)に
溶解し、塩化ベンゾイル(0.05ml;0.42ミリ
モル)を加えた。室温で30分間撹拌したのち、反応混
合物を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(30ml)と酢
酸エチル(30ml)の混合物に注ぎ、有機層を分離し
た。得られた有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液
(30ml)で洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥した
後、濃縮することにより、明黄色の油状物が得られた。
塩化ベンゾイルを蒸留で除去し、残渣の油状物をシリカ
ゲルカラムクロマトグラフィにより精製し、74mg
(収率99%)の(2R,6R,7S)−2−(ベンゾ
イルオキシメチル)−6−メチル−7−(2−メチル−
1,3−ジオキソラン−2−イル)ビシクロ[4.3.
0]−8−ノネンを無色油状物として得た。
【0059】1H核磁気共鳴スペクトル(重クロロホル
ム)化学シフト(ppm ):0.95−1.10(m,1
H),1.07(s,3H),1.21−1.32
(m,1H),1.36(s,3H),1.59−1.
70(m,2H),1.93−2.40(m,5H),
2.50−2.60(m,1H),3.86−4.04
(m,4H),4.27(dd,J=10.6Hz,
7.3Hz,1H),4.54(dd,J=10.6H
z,5.5Hz,1H),5.30(bs,1H),
7.40−7.47(m,2H),7.53−7.58
(m,1H),8.00−8.06(m,2H).13 C核磁気共鳴スペクトル(重クロロホルム)化学シフ
ト(ppm ):18.1,21.9,24.2,30.
3,31.6,35.5,42.3,47.1,60.
0,63.4,65.0,67.4,111.3,11
7.4,128.3,129.5,130.4,13
2.8,148.9,166.6.
ム)化学シフト(ppm ):0.95−1.10(m,1
H),1.07(s,3H),1.21−1.32
(m,1H),1.36(s,3H),1.59−1.
70(m,2H),1.93−2.40(m,5H),
2.50−2.60(m,1H),3.86−4.04
(m,4H),4.27(dd,J=10.6Hz,
7.3Hz,1H),4.54(dd,J=10.6H
z,5.5Hz,1H),5.30(bs,1H),
7.40−7.47(m,2H),7.53−7.58
(m,1H),8.00−8.06(m,2H).13 C核磁気共鳴スペクトル(重クロロホルム)化学シフ
ト(ppm ):18.1,21.9,24.2,30.
3,31.6,35.5,42.3,47.1,60.
0,63.4,65.0,67.4,111.3,11
7.4,128.3,129.5,130.4,13
2.8,148.9,166.6.
【0060】実施例1 二重結合の還元反応およびケト
ンの脱保護反応 10%パラジウム炭素(200mg)および炭酸水素ナ
トリウム(200mg)を酢酸エチル(2ml)に懸濁
し、水素雰囲気下(1気圧)30分間撹拌した。この混
合物に(2R,6R,7S)−2−(ベンゾイルオキシ
メチル)−6−メチル−7−(2−メチル−1,3−ジ
オキソラン−2−イル)ビシクロ[4.3.0]−8−
ノネン(60mg;0.169ミリモル)の酢酸エチル
(2ml)溶液を加え、水素雰囲気下(1気圧)14時
間撹拌した。反応混合物をセライト−545を用いて濾
過し、不溶物を酢酸エチルで洗浄した。濾液と洗浄液を
合わせて濃縮し、無色油状物を得た。これをアセトン
(30ml)中触媒量のp−トルエンスルホン酸で処理
した。反応混合物を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(2
0ml)で中和し、酢酸エチル(30ml)で抽出し
た。抽出液を硫酸マグネシウム上で乾燥し、濃縮して油
状物を得た。これをシリカゲルカラムクロマトグラフィ
により精製し、50.3mg(収率95%)の(2R,
6S,7S)−7−アセチル−2−(ベンゾイルオキシ
メチル)−6−メチルビシクロ[4.3.0]ノナンを
白色結晶として得た。
ンの脱保護反応 10%パラジウム炭素(200mg)および炭酸水素ナ
トリウム(200mg)を酢酸エチル(2ml)に懸濁
し、水素雰囲気下(1気圧)30分間撹拌した。この混
合物に(2R,6R,7S)−2−(ベンゾイルオキシ
メチル)−6−メチル−7−(2−メチル−1,3−ジ
オキソラン−2−イル)ビシクロ[4.3.0]−8−
ノネン(60mg;0.169ミリモル)の酢酸エチル
(2ml)溶液を加え、水素雰囲気下(1気圧)14時
間撹拌した。反応混合物をセライト−545を用いて濾
過し、不溶物を酢酸エチルで洗浄した。濾液と洗浄液を
合わせて濃縮し、無色油状物を得た。これをアセトン
(30ml)中触媒量のp−トルエンスルホン酸で処理
した。反応混合物を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(2
0ml)で中和し、酢酸エチル(30ml)で抽出し
た。抽出液を硫酸マグネシウム上で乾燥し、濃縮して油
状物を得た。これをシリカゲルカラムクロマトグラフィ
により精製し、50.3mg(収率95%)の(2R,
6S,7S)−7−アセチル−2−(ベンゾイルオキシ
メチル)−6−メチルビシクロ[4.3.0]ノナンを
白色結晶として得た。
【0061】融点:72.5〜73.5℃ 比旋光度:[α]D +55.0°(c=0.34、ベ
ンゼン) 元素分析:実測値 C 76.35, H 8.53
%;計算値(C20H26O3 )C 76.40, H
9.34%.1 H核磁気共鳴スペクトル(重クロロホルム)化学シフ
ト(ppm ):0.66(s,3H),0.98−2.2
2(m,12H),2.13(s,3H),2.56
(t,J=9.3Hz,1H),4.11(dd,J=
10.6Hz,6.60Hz,1H),4.23(d
d,J=10.6Hz,4.8Hz,1H),7.40
−7.48(m,2H),7.52−7.58(m,1
H),7.99−8.06(m,2H).13 C核磁気共鳴スペクトル(重クロロホルム)化学シフ
ト(ppm ):13.1,21.5,22.6,24.
8,29.7,31.6,36.2,38.9,44.
6,52.7,63.4,68.7,128.3,12
9.5,130.3,132.9,166.6,20
9.3.
ンゼン) 元素分析:実測値 C 76.35, H 8.53
%;計算値(C20H26O3 )C 76.40, H
9.34%.1 H核磁気共鳴スペクトル(重クロロホルム)化学シフ
ト(ppm ):0.66(s,3H),0.98−2.2
2(m,12H),2.13(s,3H),2.56
(t,J=9.3Hz,1H),4.11(dd,J=
10.6Hz,6.60Hz,1H),4.23(d
d,J=10.6Hz,4.8Hz,1H),7.40
−7.48(m,2H),7.52−7.58(m,1
H),7.99−8.06(m,2H).13 C核磁気共鳴スペクトル(重クロロホルム)化学シフ
ト(ppm ):13.1,21.5,22.6,24.
8,29.7,31.6,36.2,38.9,44.
6,52.7,63.4,68.7,128.3,12
9.5,130.3,132.9,166.6,20
9.3.
【0062】
【発明の効果】光学活性ステロイド化合物、とくにビタ
ミンD誘導体の合成中間体として有用な新規なトランス
オクタヒドロインダン誘導体が提供される。
ミンD誘導体の合成中間体として有用な新規なトランス
オクタヒドロインダン誘導体が提供される。
Claims (1)
- 【請求項1】 一般式(I) 【化1】 (式中、R1 は水酸基の保護基を表す。)で示されるト
ランスオクタヒドロインダン誘導体。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP13268494A JP3558682B2 (ja) | 1994-06-15 | 1994-06-15 | トランスオクタヒドロインダン誘導体 |
JP10240009A JPH11126749A (ja) | 1994-06-15 | 1998-08-26 | 微細レジストパタンの形成方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP13268494A JP3558682B2 (ja) | 1994-06-15 | 1994-06-15 | トランスオクタヒドロインダン誘導体 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH083095A true JPH083095A (ja) | 1996-01-09 |
JP3558682B2 JP3558682B2 (ja) | 2004-08-25 |
Family
ID=15087110
Family Applications (2)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP13268494A Expired - Fee Related JP3558682B2 (ja) | 1994-06-15 | 1994-06-15 | トランスオクタヒドロインダン誘導体 |
JP10240009A Pending JPH11126749A (ja) | 1994-06-15 | 1998-08-26 | 微細レジストパタンの形成方法 |
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Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP10240009A Pending JPH11126749A (ja) | 1994-06-15 | 1998-08-26 | 微細レジストパタンの形成方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (2) | JP3558682B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100685861B1 (ko) | 2005-11-14 | 2007-02-22 | 재단법인서울대학교산학협력재단 | 전자빔 레지스트 패턴 형성방법 |
-
1994
- 1994-06-15 JP JP13268494A patent/JP3558682B2/ja not_active Expired - Fee Related
-
1998
- 1998-08-26 JP JP10240009A patent/JPH11126749A/ja active Pending
Also Published As
Publication number | Publication date |
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JP3558682B2 (ja) | 2004-08-25 |
JPH11126749A (ja) | 1999-05-11 |
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