JPH08309491A - 金属ストリップ連続鋳造方法及び装置 - Google Patents

金属ストリップ連続鋳造方法及び装置

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JPH08309491A
JPH08309491A JP8095342A JP9534296A JPH08309491A JP H08309491 A JPH08309491 A JP H08309491A JP 8095342 A JP8095342 A JP 8095342A JP 9534296 A JP9534296 A JP 9534296A JP H08309491 A JPH08309491 A JP H08309491A
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    • B22D11/00Continuous casting of metals, i.e. casting in indefinite lengths
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    • B22D11/0637Accessories therefor
    • B22D11/0648Casting surfaces
    • B22D11/0651Casting wheels

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 双ロール鋳造機にきめ付け鋳造表面を用いる
ことにより鉄系金属の凝固時に高熱流束値を得ることが
できるようにすると共に、溶融金属へ硫黄を制御して加
えることにより凝固時の局部的過冷却を防止することが
できるようにする。 【解決手段】 溶融金属を一対の平行な鋳造ロール8間
のロール間隙へと、ロール間隙上方に配した金属供給ノ
ズルを介し導入して、ロール間隙直上のロール鋳造表面
10上に支持された溶融金属鋳造溜めを造り、鋳造ロー
ル8を回転させて凝固ストリップをロール間隙から下方
に送給する金属ストリップ鋳造方法において、鋳造ロー
ル8のロール鋳造表面10に、周方向に延びるほぼ一定
の深さ及びピッチの溝・尾根形成部111を設けること
によりきめ付けし、きめの尾根頂から溝底までの深さを
5〜50ミクロンの範囲とし、ピッチを100〜250
ミクロンの範囲とする。

Description

【発明の詳細な説明】 【発明の属する技術分野】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は金属ストリップ連続鋳造
方法及び装置に関する。
【0002】
【従来の技術】双ロール鋳造機で連続鋳造することによ
り金属ストリップを鋳造することが公知である。この技
術では、冷却され相反方向に回転する一対の水平鋳造ロ
ール間に溶融金属を導入し、動いているロール表面上で
金属殻を凝固させ、ロール間隙にてそれら金属殻を合体
させて凝固したストリップ品としてロール間隙から下方
ヘ送給する。本明細書では、「ロール間隙」という語は
ロール同士が最接近する領域全般を指す。溶融金属は取
鍋から小容器へと注がれ、更にはそこからロール間隙上
方に位置した金属供給ノズルに流れてロール間隙へと向
かい、その結果、ロール間隙直上のロール鋳造表面に支
持されロール間隙長さ方向に延びる溶融金属鋳造溜めを
形成することができる。通常、この鋳造溜めの端を構成
するのは、鋳造溜め両端からの溢流をせき止めるようロ
ール端面に摺動係合して保持される側部堰であるが、電
磁バリヤ等の代替手段も提案されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】双ロール鋳造は、冷却
によって急速に凝固する非鉄系金属にはある程度の成功
をおさめているが、鉄系金属の鋳造技術に適用するには
いろいろ問題がある。一つの大きな問題として、如何に
してロール表面上に金属を充分急速且つ均一に冷却させ
るかということがある。特に、滑らかな鋳造表面を持つ
鋳造ロール上では充分な高凝固速度を得ることが難しい
ことが判明しているので、規則的に離間した突起形成部
によって意図的にきめ付けした(textured)鋳造表面を持
つロールを使って、熱伝達を高めることにより凝固時に
鋳造表面で得られる熱流束を増加させることが提案され
ている。
【0004】鉄系金属を薄板ストリップへと鋳造する場
合、凝固時の熱流束は重要な基準となるばかりでなく、
良質の顕微鏡組織を得るためにも非常に重要である。こ
のことは、製造したストリップを後で熱処理することな
しに「鋳放し」状態で使う場合に特にそうである。即
ち、鋳放しストリップが粗粒構造になることを避けるこ
とが望ましく、理想的は微細オーステナイト構造とする
のが望ましい。
【0005】発明者はきめ付けした表面上での鉄系金属
の凝固について詳細に研究した結果、双ロール鋳造機で
の金属凝固時に熱流束と顕微鏡組織の両方の最適化を可
能にする非常に特殊な種類のきめ付け鋳造表面を開発す
ることができた。望ましいきめは、ロール鋳造表面の周
方向に延びる一連の溝・尾根形成部である。
【0006】製造するストリップに表面欠陥が生じるの
を避けるために双ロール鋳造機の鋳造ロールに周溝を提
供することは公知であり、例として、石川島播磨重工業
株式会社の日本特許公開公報平成3年第128149
号、バートレット(Bartlett)のアメリカ特許第4,86
5,117号、ユクモト他(Yukumoto et al.)のアメリカ
特許第5,010,947号がある。しかしながら、これ
ら文献はいずれも、本発明によって開発された非常に微
細なきめ溝・尾根形成部によるものよりもはるかに大き
なピッチ間隔で配したはるかに大きなサイズの溝として
いる。
【0007】上記した日本特許公開公報平成3年第12
8149号は、溶融金属と溝表面の大部分との間にはっ
きりした空間が残るように溶融金属を溝底部に触れるこ
となく溝に広げることを目的とした、深さが0.2m
m、ピッチが0.6mm台の溝を提案している。これに
より初期凝固時の熱伝達が減少し、極端な熱勾配による
縦割れの発生を防止できると言われている。
【0008】アメリカ特許第4,865,117号も、凝
固時に液体金属が溝を完全に満たさないようにした溝を
設けることを提案している。ロール表面に沿い軸線方向
に計測して1cm当たり8〜35の頻度で溝を配すると
しており、これは1mmをはるかに越えたピッチに相当
する。この明細書は、深さが最大2mmで溝幅が0.1
5mmを越える溝を考えている。これらの値では、本発
明による微細なきめによるものよりもはるかに粗い溝パ
ターンとなる。
【0009】アメリカ特許第5,010,947号は、一
方のロールと他方のロールの溝の位相が合わないように
した溝ロールを開示している。そのためには溝を溝幅の
割に広く離間させる必要があり、明細書では溝幅、深さ
及びピッチを非常に広範な可能範囲で規定しているもの
の、実際上、本発明の深さ及びピッチの微細きめ溝・尾
根形成部よりも大きなサイズで且つはるかに大きなピッ
チの溝となる。
【0010】凝固時に高熱流束値が得られるよう双ロー
ル鋳造機にきめ付け鋳造表面を用いることは、いわゆる
「鰐肌」という欠陥につながる虞れがある。「鰐肌」
は、きめ付けされた鋳造表面の特定点で局部的過冷却が
起き、その後にストリップ表面上の諸々の地点で局部変
形が起きることに起因する。発明者は、きめ付けした表
面上での鉄系金属の凝固を詳細に研究した結果、この種
の欠陥が、溶融金属へ硫黄を制御して加えることによっ
て軽減できることを見知した。本明細書で後述するよう
に、硫黄含量を増やすことは、局部的過冷却の原因であ
るロールの酸化溶融の始まりを遅らせることになる。
【0011】本発明により開発された最適の鋳造表面き
めは双ロール鋳造に特に適用されるが、溶鋼の鋳造溜め
を動いている鋳造表面と接触した状態で形成して、鋳造
溜めの溶鋼が動いている鋳造表面上で凝固するようにし
た類似の鋳造技術にも適用可能である。このような鋳造
技術としては、例えば、1ロールドラグ鋳造機や移動ベ
ルト鋳造機がある。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、1つ又
は複数の冷却された鋳造表面上で溶鋼の鋳造溜めを支持
し、冷却された鋳造表面を動かして鋳造溜めから出てい
く凝固ストリップを製造する金属ストリップ鋳造方法に
おいて、前記1つ又は複数のロール鋳造表面に、ほぼ一
定の深さ及びピッチの溝・尾根形成部を設けることによ
りきめ付けし、きめの尾根頂から溝底までの深さを5〜
50ミクロンの範囲とし、ピッチを100〜250ミク
ロンの範囲とすることを特徴とする、金属ストリップ連
続鋳造方法が提供される。
【0013】間にロール間隙を形成して相反方向に回転
される一対の冷却された鋳造ロールの周方向鋳造表面上
で鋳造溜めを支持し、ロール間隙から下方へ出ていく凝
固ストリップを製造することができる。
【0014】各鋳造表面の溝・尾根形成部を、鋳造表面
を周方向に延び前記ピッチで鋳造表面長手方向に規則的
に離間した一連の平行な環状溝により形成することがで
きる。
【0015】或いは、各鋳造表面の溝・尾根形成部を、
鋳造表面を螺旋状に延びる1つ又は複数の溝により形成
することができる。
【0016】好ましくは、溝はほぼV字の断面を有し、
尾根は鋭角の周端を有する。
【0017】好適な成果を得るためには、きめの深さが
15〜25ミクロンの範囲であり、ピッチが150〜2
50ミクロンの範囲であることが好ましい。最適の成果
はきめの深さが約20ミクロンであり、隣接溝間のピッ
チが約180ミクロンである鋳造ロールによって得られ
た。
【0018】鰐肌タイプの欠陥が生じないようにするた
め、溶鋼を、少なくとも0.02重量%の硫黄含量を有
するものとする。より明細には、鋼を、少なくとも0.
20重量%のマンガン含量、少なくとも0.10重量%
の珪素含量及び少なくとも0.03重量%の硫黄含量を
有する珪素/マンガンキルド鋼とする。硫黄含量は0.
03〜0.07重量%の範囲とすることができる。
【0019】本発明の範囲は、更には、間にロール間隙
を形成する一対の鋳造ロールと、溶融金属を鋳造ロール
のロール間隙に供給してロール間隙直上の鋳造ロール表
面上に支持された溶融金属の鋳造溜めを形成する金属供
給ノズルと、鋳造ロールを相反方向に駆動してロール間
隙から下方に送給される凝固金属ストリップを造り出す
ロール駆動手段とから成る金属ストリップ連続鋳造装置
において、鋳造ロールのロール鋳造表面に、周方向に延
びるほぼ一定の深さ及びピッチの溝・尾根形成部を設け
ることによりきめ付けし、きめの尾根頂から溝底までの
深さを5〜50ミクロンの範囲とし、ピッチを100〜
250ミクロンの範囲とすることを特徴とする金属スト
リップ連続鋳造装置にも及ぶ。
【0020】
【発明の実施の形態】本発明をより充分に説明するた
め、本発明を双ロール鋳造機における薄板鋼ストリップ
の鋳造に適用した場合について添付図面を参照して説明
する。
【0021】図1及び図2は、40×40mmの大きさ
の冷やしたブロックを、双ロール鋳造機の鋳造表面での
状態を正確にシミュレートできるような速度で溶鋼の浴
へと進めるようにした金属凝固実験装置を示す。冷やし
たブロックが溶鋼浴内を動くにつれて鋼が凝固し、ブロ
ック表面上に凝固鋼の層を造る。この層の厚みをその領
域中の諸点で計測することにより、凝固速度の変動を、
従って、種々の位置における熱伝達の有効速度をマッピ
ングすることができる。従って、全体凝固速度及び全熱
流束を測定することが可能である。ストリップ表面の顕
微鏡組織を調べて凝固顕微鏡組織の変動を観測した凝固
速度及び熱流速値の変動と関連づけることも可能であ
る。
【0022】図1及び図2に示した実験装置を構成する
インダクタ炉1は、アルゴンガスの不活性雰囲気中に溶
融金属2を含む。浸漬パドル3が取付けられたスライダ
4は、速度を選んで溶融金属2内に進入でき、後で、コ
ンピュータ制御したモータ5の作動により後退できる。
【0023】浸漬パドル3を構成する鋼体6は、径が4
6mm、厚みが18mmのクロムメッキした銅円版であ
る基質7を含む。基質7には基質7の温度上昇をモニタ
して熱流束計測値を提供する図示しない熱電対を計装す
る。
【0024】図1及び2に示した実験装置で広範なテス
トを実施し、種々のきめを持つ基質7及び滑らかな基質
7上での鉄系金属の凝固を調べた。このテストと理論的
分析とにより、きめ付けした鋳造表面を用いることによ
り凝固時の熱流束を高めることができること、及び、鉄
系金属を鋳造する場合に、凝固時の高い全熱流束値及び
鋳放し品の微細顕微鏡組織を達成する最適のきめがある
ことが証明された。これらの結果は、最適成果を提供す
る好適種類のきめを含む様々なきめの鋳造表面及び滑ら
かな鋳造表面を有する鋳造ロールを取付けて双ロール鋳
造機を操業することにより確認した。
【0025】きめの好適形状を図3及び図4に概略的に
示す。図3は、支持軸9を備えた鋳造ロール8、及び、
周に溝・尾根形成部111を備えた鋳造表面10を示
す。
【0026】溝・尾根形成部111は図4に拡大表示し
てあり、V字断面の一連の周溝112及び周溝112間
にあって鋭角の周端114を有する一連の平行な尾根1
13を構成する。溝・尾根形成部111は、図4に示す
ように、尾根113の頂から溝112底部までの深さd
を持つきめを形成し、規則的に離間した尾根113間の
ピッチはpである。深さdとピッチpの最適サイズは以
下の記述のように決められる。
【0027】図5は、滑らかな基質7及びきめ付けした
基質7上にマンガン/珪素キルド鋼を凝固させた典型的
なテストの結果を示す。即ち、この図5は、滑らかな基
質7、図3及び図4に示した連続した尾根を持つ基質
7、及び不連続のピラミッド突起状のきめを持つ基質7
について凝固時に時間を経て得られた熱流束値を示す。
滑らかな基質7や不連続突起を持つ基質7に比べ、連続
した尾根を持つ基質7の方が明らかに高い熱流束値を生
み出すことが見て取れる。この結果は種々の基質7につ
いての広範なテストにおいて首尾一貫して得られたもの
であり、最高の熱流束値はほぼ平行な連続尾根113を
有する基質7で得られる。生じた顕微鏡組織を注意深く
調べた結果、連続する平行した尾根113で形成したき
めの場合、尾根113の鋭端114が金属凝固時に密に
離間した核生成地線を提供することが判明した。
【0028】凝固時に得られる最大熱流束を決めるの
は、尾根113に沿った核生成地の間隔又は頻度であ
る。図6は、このことを示したグラフであり、きめの尾
根113に対応する凝固ストリップの線に沿って計測さ
れた観測核生成頻度に対し得られた最大熱流束値を示し
ている。1つの尾根113に沿って得られる最大熱流束
はその尾根113に沿った核生成頻度に正比例すること
が見て取れる。更にテストを行った結果、各尾根113
に沿った核生成頻度が尾根113間のピッチpにより左
右されること、及び、ピッチpを減らすと、各尾根11
3に沿った核生成間隔が対応して増加することが判明し
た。図7は、尾根113付きの基質7の尾根ピッチpに
対し各尾根113に沿った核生成頻度の典型的な結果を
示している。
【0029】基質7の表面積にわたって得られる実際の
熱流束は単位面積当たりの核生成地の数によって決ま
る。図6と図7の結果を組合わせることによって、種々
の尾根ピッチpに対する熱流束値を予想可能である。図
8は、尾根ピッチpに対する熱流束の結果予想を示し、
50〜300ミクロンの範囲内の特定の尾根ピッチpに
対する熱流束の実測値と比較している。実測値が予想値
に非常に密に合っていること、及び、尾根ピッチpが約
100〜250ミクロンの間で、最適熱流束値が得られ
ることが見て取れる。
【0030】最適な成果を得るためには、製造される鋳
造品の顕微鏡組織を考察する必要がある。尾根113付
きの基質7に広範な範囲の鋼を凝固させて研究した結
果、尾根113が凝固を独特の仕方で進行させることが
判明した。このことが、滑らかな基質7や他の種類のき
め付けした基質7で得られるよりもはるかに微細な顕微
鏡構造が可能となり、尾根113付きのきめで高熱流束
値が得られる理由である。
【0031】滑らかな基質7又は不連続の突起によって
きめ付けされた基質7では、各々の核生成地で単一のオ
ーステナイト粒が成長することによって凝固が進み、最
終オーステナイト粒サイズは核生成地の間隔によって決
まる。しかしながら、尾根113をつけたきめでは、各
核生成地からいくつかの粒が成長する。即ち、各核生成
地からいくつかの粒が尾根113端横方向の平面内を外
方に広がって成長して、扇形に外方に広がった粒列を形
成する。更に、細長の粒が尾根113縦方向に核生成地
から成長する。このような核成長を示したのが、尾根1
13付き基質7上に鋳造した鋼の顕微鏡写真である図9
及び図10であり、粒境界線が見えている。図9が基質
7の尾根113に対し横方向の断面を示し、扇状の粒成
長パターンを示しているのに対し、図10は尾根113
に対し縦方向の断面を示し、当該方向におけるほぼ平行
な細長粒成長を示している。
【0032】微細顕微鏡組織を得るためには、単位面積
当たりの粒数を最大にする必要がある。単位面積当たり
どの位の粒を詰め込めるかは尾根113のピッチpによ
って決まり、核生成頻度と尾根ピッチpとの間の関係を
知っていれば予想できる。図11は、基質7尾根113
の横方向及び縦方向でのオーステナイト粒寸法予想値と
オーステナイトステンレス鋼の凝固時の実測値を示して
いる。これから、予想値と実測値との間の非常に密接な
相互関係があり、凝固メカニズムが確認されることが見
て取れる。これらの結果から、基質7の領域全体にわた
るオーステナイト粒の詰め込みを考慮することにより、
粒数と尾根ピッチpとの間の関係を予想可能である。図
12は、そうして得た予想値と、種々異なるピッチpの
尾根113付き基質7上に凝固したオーステナイトステ
ンレス鋼での実測値を示している。予想値と実際との間
に非常に緊密な相互関係があること、及び、微細粒寸法
を得るためには尾根ピッチpを約100〜350ミクロ
ン、好ましくは150〜250ミクロンの間とすべきで
あることが見て取れる。これらの結果を、100〜25
0ミクロンの範囲が良好な熱流束値を提供すると決めら
れたことと比較すると、良好な熱流束と微細顕微鏡組織
との両方を得るためには、尾根ピッチpが150〜25
0ミクロンの範囲であるのが最も望ましいことがわか
る。
【0033】きめの適切な深さdを選択するには、主に
2つのことを考慮する必要がある。第1には、きめの輪
郭を機械加工できる正確度と、凝固核生成地を創り出す
ことに影響する溶融金属ときめ付けした表面との間の接
触の不正確性の効果とを考慮する必要がある。第2に、
きめの深さdを増加させるときめ付けした基質7にわた
る熱流抵抗が増加し、それが熱流束に直接影響するこ
と、を考慮する必要がある。尾根113の機械加工の不
正確さが原因して、溶融金属界面が比較的高い尾根11
3に掛かり、間の低い尾根113には実際には触れない
ことがあり得、こうなると核生成地のロスとなる。溶融
金属界面は、それを支持している尾根113の間でたる
む。150〜250ミクロンのきめピッチpの場合、支
持尾根113間の金属たるみが0.1〜0.5ミクロンと
なると計算できる。基質7のきめが浅ければ浅いほど、
2つの尾根ピッチp長さにわたるこの大きさのたるみに
より金属が中間の尾根113に接触しやすくなる。言い
方を変えれば、深いきめよりも浅いきめの方が、接触と
核生成地のロスなしに誤差許容度を広くして機械加工で
きる。他方、きめは浅くなればなる程、滑らか表面に近
づき、深さdが約5ミクロン近くになれば、凝固の質が
変化して、複数粒が成長できる核生成地の整列したライ
ンによって生み出される凝固の質とはかけ離れてくる。
即ち、凝固は滑らかな表面によって得られるそれに近づ
き、従って、熱流束のロスと顕微鏡組織の甚だしい粗化
が生じる。
【0034】きめを深くすることが熱伝達に与える効果
を図13及び図14に示す。図13は、広範囲のきめ深
さdについてのきめ溝112における熱流束計算値を示
す。図14は、10ミクロンと50ミクロンの深さdの
尾根113付ききめ上での鋼サンプル凝固時に得られた
熱流束値を示しており、これらを滑らかな基質7上での
凝固と比較している。前者のいずれのきめ付け表面でも
初期凝固で高流束値を提供するが、50ミクロン深さd
のきめで得られた熱流束の方が凝固の進行につれて低値
へと下落した。この作用は、きめ深さdを増やすことに
より更に顕著となる。これらの理由のため、きめ深さd
は5〜50ミクロンとすべきである。機械加工を容易に
し且つ最適の熱流束を得るためには、きめ深さdを10
〜30ミクロンの範囲とすることが望ましい。特に、2
0ミクロンのきめ深さdで良好な成果が達せられた。
【0035】上記したテストプログラムの結果として、
きめピッチpが150〜250ミクロン、きめ深さdが
5〜50ミクロンの規則的な尾根113・溝112のき
めを鋳造表面が有していれば、最適の成果を達成できる
ことが判明した。きめ深さdが20ミクロン、きめピッ
チpが180ミクロンのきめが特に効果的である。これ
らの結果は、実験プログラムによって最適であると決め
られた種類の尾根113付ききめを有するロールを持つ
双ロール鋳造機を操業させ、実験結果に符合して高凝固
速度で良質のストリップを造り出せることを確かめるこ
とにより確証された。しかしながら、鋼によっては、特
にマンガン/珪素キルド鋼では、きめ付けした鋳造表面
が凝固の早期段階で局部的過冷却を生じ、「鰐肌」とし
て知られる局部的変形の欠陥となることが判明してい
る。本発明者は、この問題が溶鋼に硫黄を制御して加え
ることにより克服できることを見知した。
【0036】図15はきめ付けした基質7上で異なる硫
黄含量の溶鋼を凝固させたテストの結果を示す。即ち、
基質7には深さdが20ミクロンでピッチpが180ミ
クロンの平行した溝112を設けた。溶鋼の組成は、炭
素含量が0.065%、マンガン含量が0.6%、珪素含
量が0.28%であった。溶鋼温度を1580℃に保持
した。硫黄含量を増やすと凝固初期では計測される熱流
束が大幅に減るものの、凝固の後の方の段階では全体に
少し増加していることがわかる。従って、硫黄を加える
ことは熱流束測定値の変化を滑らかにし、凝固初期での
過渡的ピークをなくす効果を持つことがわかる。局部的
過冷却がロールの酸化溶融の始まりと関連しており、そ
してこれが硫黄含量の増加によって遅れさせられると思
われる。
【0037】図16〜図20は本発明に応じて作動可能
な双ロール連続鋳造機を示している。この鋳造装置は工
場床12から立上がった主機械フレーム11を有する。
主機械フレーム11が支持する鋳造ロール台車13はア
センブリステーション14と鋳造ステーション15との
間を水平に移動可能である。鋳造ロール台車13が担持
する一対の平行な鋳造ロール16には、鋳造時に取鍋1
7から分配器18と金属供給ノズル19とを介して溶融
金属が供給されて溶融金属溜め30を創る。鋳造ロール
16は水冷されているので、動いているロール表面16
Aに凝固金属殻が形成され、凝固金属殻がロール間隙で
合体されて、ロール出口で凝固ストリップ品20が造ら
れる。この凝固ストリップ品20を標準コイラ21に送
り、後に第2コイラ22に送給することができる。容器
23が鋳造ステーション15に隣接して主機械フレーム
11に取付けられているので、溶融金属をタンディッシ
ュ上の溢れ口24を介して、又は凝固ストリップ品20
の甚だしい変形等、鋳造作業時に重大な不都合があった
時には緊急プラグ25を抜くことにより、容器23へと
逃すことができる。
【0038】鋳造ロール台車13を構成する台車フレー
ム31がホイール32を介してレール33に載り、レー
ル33は主機械フレーム11の一部に沿って延設されて
いるので、鋳造ロール台車13全体がレール33に移動
可能に載っていることになる。台車フレーム31が担持
する対のロールクレードル34に鋳造ロール16が回転
可能に取付けられる。ロールクレードル34は、相互に
係合した相補的な摺動部材35,36を介して台車フレ
ーム31に取付けられ、油圧シリンダ装置37,38に
よって台車13上を動いて鋳造ロール16間隔を調節す
る。鋳造ロール台車13全体をレール33に沿って移動
させることができる複動油圧ピストンシリンダ装置39
は鋳造ロール台車13の駆動ブラケット40と主機械フ
レーム11との間に接続されて、鋳造ロール台車13を
アセンブリステーション14から鋳造ステーション15
へ、又その逆へ移動させることができるようになってい
る。
【0039】鋳造ロール16は、図示しない電動モータ
のロール駆動軸41と台車フレーム31上のトランスミ
ッションとを介して相反する方向に回転される。鋳造ロ
ール16の銅製周壁に形成され縦方向に延び周方向に離
間した一連の水冷通路には、回転グランド43を介して
水冷ホース42に接続されたロール駆動軸41内の水冷
導管からロール端を介し冷却水が供給される。鋳造ロー
ル16の典型的な大きさは径が約500mmで、幅が2
000mmの凝固ストリップ品20を造るために、長さ
を2000mmまでとすることができる。
【0040】取鍋17はまったく在来の構成であって、
図示しない天井クレーンからヨーク45を介して支持さ
れており、高温金属受けステーションから定位置へと移
すことができる。取鍋17に取付けられたストッパロッ
ド46をサーボシリンダで動かすことによって、溶融金
属を取鍋17から出口ノズル47と耐火シュラウド48
とを介して分配器18へと流すことができる。
【0041】分配器18も従来の構成であって、酸化マ
グネシウム(MgO)等の耐火材で造られた広皿状のも
のである。分配器18の一側は取鍋17からの溶融金属
を受けられるようになっており、又、前記した溢れ口2
4と緊急プラグ25とを備えている。分配器18の他側
には縦方向に離間した一連の出口開口52が備えられて
いる。分配器18下部を担持する取付ブラケット53は
分配器18を台車フレーム31に取付けるためのもので
あって、取付ブラケット53に備えた開口で台車フレー
ム31の位置合わせペグ54を受けて分配器18を正確
に位置決めするようになっている。
【0042】金属供給ノズル19はアルミナグラファイ
ト等の耐火材料で造られた細長体として形成され、下部
がテーパ状になっていて下方へ行くに従い内方へすぼま
っているので、鋳造ロール16間隙に挿入できる。取付
ブラケット又は取付プレート60が、金属供給ノズル1
9を台車フレーム31で支持するために備えられ、金属
供給ノズル19上部には外方に突出する側部フランジ5
5が形成されて取付ブラケット60上に位置する。
【0043】金属供給ノズル19は一連の、水平に離間
し略上下に延びる流路を有し、鋳造ロール16幅方向に
金属の適宜の低速放出流を生み出し、初期凝固の起きる
鋳造ロール16表面に直接当てることなく溶融金属を鋳
造ロール16のロール間隙に送ることができる。若しく
は、金属供給ノズル19を単一の長孔の形にして鋳造ロ
ール16間隙に低速のカーテン状の溶融金属を直接送る
ようにしてもよく、及び/或いは、金属供給ノズル19
が溶融金属溜め30に浸ってもよい。
【0044】溶融金属溜め30は、鋳造ロール16の端
部に設けられた一対の側部閉止板56によって画成され
る。側部閉止板56は、鋳造ロール台車13が鋳造ステ
ーション15にある時には、鋳造ロール16の段付端5
7へ保持される。側部閉止板56は窒化ホウ素等の強い
耐火材で造られ、鋳造ロール16の段付端57の曲面に
合ったスカロップ形状部81を有する。側部閉止板56
が取付けられる板ホルダ82は、一対の油圧シリンダ装
置83の作動により、鋳造ステーション15において可
動となっており、側部閉止板56が鋳造ロール16の段
付端57に係合されることにより、鋳造作業中に鋳造ロ
ール16間に形成される溶融金属溜め30の端部を閉止
する。
【0045】鋳造作業中、ストッパロッド46を作動さ
せて、溶融金属が取鍋17から分配器18へと、そして
金属供給ノズル19を介して鋳造ロール16へと注がれ
るようにする。凝固ストリップ品20のクリーンな頭端
がエプロンテーブル96の作動により標準コイラ21の
顎部へガイドされる。エプロンテーブル96は主機械フ
レーム11上のピボット取付部97から吊り下げられて
おり、油圧シリンダ装置98の作動により標準コイラ2
1へ向けて揺動されるようになっている。ピストンシリ
ンダ装置101によって作動される上ストリップガイド
フラップ99に対してエプロンテーブル96が作動さ
れ、凝固ストリップ品20は一対の縦サイドロール10
2間に制限される。凝固ストリップ品20の先端が標準
コイラ21の顎部にガイドされたら、標準コイラ21を
回転させて凝固ストリップ品20を巻付け、その後、エ
プロンテーブル96を逆方向へ旋回動させて非作動位置
へ戻して、標準コイラ21に直接巻取られている凝固ス
トリップ品20から離させ、単に主機械フレーム11か
ら吊り下げられている状態とする。凝固ストリップ品2
0は、後で第2コイラ22へ送られて、鋳造装置から運
び出される最終巻取品となる。
【0046】図16〜図20に示した種類の双ロール連
続鋳造機の詳細は本出願人のアメリカ特許第5,184,
668号及び第5,277,243号、並びに、国際特許
出願第PCT/AU93/00593号で一層完全に記
述されている。
【0047】本発明によれば、鋳造ロール16の周面
を、規則的に離間したV字型の環状溝112を設けるこ
とによりきめ付けして、所要の尾根113付ききめを形
成する。鋼の凝固のためには、鋳造表面をクロムメッキ
してから機械加工してきめを付けることにより、鋳造面
をクロム表面にするのが好ましい。機械加工の容易さか
らすれば、ロールの長さに沿って規則的な間隔で別々の
環状溝112を続けて機械加工するのが好ましい。しか
しながら、鋳造表面に1又は複数本の螺旋溝112を機
械加工することによってもほぼ同等のきめ付け形成部を
造ることができる。これは溝112・尾根113形成部
の本質的な形状又はきめの熱伝達特性になんら差を生じ
ない。
【0048】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の金属スト
リップ連続鋳造方法及び装置によれば、双ロール鋳造機
にきめ付け鋳造表面を用いることにより鉄系金属の凝固
時に高熱流束値を得ることができると共に、溶融金属へ
硫黄を制御して加えることにより凝固時の局部的過冷却
を防止することができるという優れた効果を奏し得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】双ロール鋳造機をシミュレートした状態で金属
凝固速度を測定する実験装置を示す図である。
【図2】図1の実験装置に組み入れられた浸漬パドルを
示す図である。
【図3】好適形状のきめ付け表面を有する鋳造ロールを
示す図である。
【図4】きめの好適形状を示す拡大概略図である。
【図5】異なる表面仕上げの基質上での鋼サンプルの凝
固中に得られる熱流束値を示すグラフである。
【図6】凝固した鋼サンプルにおける一線の核位置に沿
っていずれも計測された、種々異なる核生成頻度で得ら
れる最大熱流束値を示すグラフである。
【図7】種々異なる尾根ピッチについて各尾根に沿った
核生成頻度の典型的な値を示すグラフである。
【図8】典型的な鋼サンプルについて尾根ピッチに対す
る熱流束の予想値及び実測値を示したグラフである。
【図9】きめ付けした基質上に鋼を鋳造することにより
得られた粒組織の横方向断面を示す顕微鏡写真である。
【図10】きめ付けした基質上に鋼を鋳造することによ
り得られた粒組織の縦方向断面を示す顕微鏡写真であ
る。
【図11】きめ付けした基質の尾根横方向及び尾根縦方
向でのオーステナイト粒寸法予測値とオーステナイトス
テンレス鋼の凝固での実測値を示すグラフである。
【図12】種々異なる尾根ピッチについての粒寸法変動
予測値とオーステナイトステンレス鋼サンプルでの実測
値とを示すグラフである。
【図13】種々異なるきめ深さのきめ溝における熱流束
計算値を示すグラフである。
【図14】10ミクロンと50ミクロンの深さを持つき
め付け基質上で鋼サンプルを凝固させる場合に得られる
熱流束値を滑らかな基質上で凝固した場合と比較して示
したグラフである。
【図15】きめ付けした基質上で硫黄含量を変えた溶鋼
の実験結果を示すグラフである。
【図16】本発明により作動可能な連続ストリップ鋳造
機の平面図である。
【図17】図16で示したストリップ鋳造機の側部立面
図である。
【図18】図16の18−18線矢視図である。
【図19】図16の19−19線矢視図である。
【図20】図16の20−20線矢視図である。
【符号の説明】
8 鋳造ロール 10 ロール鋳造表面 111 溝・尾根形成部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 レイザー ストレッチョフ オーストラリア ニュー サウス ウェー ルズ 2289 アダムスタウン マリン ス トリート 7 (72)発明者 ラーマ バラフ マハパトラ オーストラリア ニュー サウス ウェー ルズ 2291 ヤラワラー エキスマウス プレイス 6 (72)発明者 フレッド ドゥ シルヴァ オーストラリア ニュー サウス ウェー ルズ 2291 ミアウェザー ケンプスター ロード 37 (72)発明者 カナパー マカンサン オーストラリア ニュー サウス ウェー ルズ 2291 ミアウェザー ランクランド ストリート 12/21

Claims (19)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 1つ又は複数の冷却された鋳造表面上で
    溶鋼の鋳造溜めを支持し、冷却された鋳造表面を動かし
    て鋳造溜めから出ていく凝固ストリップを製造する金属
    ストリップ鋳造方法において、前記1つ又は複数のロー
    ル鋳造表面に、ほぼ一定の深さ及びピッチの溝・尾根形
    成部を設けることによりきめ付けし、きめの尾根頂から
    溝底までの深さを5〜50ミクロンの範囲とし、ピッチ
    を100〜250ミクロンの範囲とすることを特徴とす
    る、金属ストリップ連続鋳造方法。
  2. 【請求項2】 間にロール間隙を形成して相反方向に回
    転される一対の冷却された鋳造ロールの周方向鋳造表面
    上で鋳造溜めを支持し、ロール間隙から下方へ出ていく
    凝固ストリップを製造する、請求項1記載の金属ストリ
    ップ連続鋳造方法。
  3. 【請求項3】 各鋳造表面の溝・尾根形成部を、鋳造表
    面を周方向に延び前記ピッチで鋳造表面長手方向に規則
    的に離間した一連の平行な環状溝により形成した、請求
    項2記載の金属ストリップ連続鋳造方法。
  4. 【請求項4】 各鋳造表面の溝・尾根形成部を、鋳造表
    面を螺旋状に延びる1つ又は複数の溝により形成した、
    請求項3記載の金属ストリップ連続鋳造方法。
  5. 【請求項5】 溝がほぼV字の断面を有し、尾根が鋭角
    の周端を有する、請求項1乃至4のいずれかに記載の金
    属ストリップ連続鋳造方法。
  6. 【請求項6】 きめの深さが15〜25ミクロンの範囲
    であり、ピッチが150〜250ミクロンの範囲であ
    る、請求項1乃至5のいずれかに記載の金属ストリップ
    連続鋳造方法。
  7. 【請求項7】 きめの深さが約20ミクロンであり、ピ
    ッチが約180ミクロンである、請求項6に記載の金属
    ストリップ連続鋳造方法。
  8. 【請求項8】 鋳造表面がクロム表面である、請求項1
    乃至7のいずれかに記載の金属ストリップ連続鋳造方
    法。
  9. 【請求項9】 溶鋼が、少なくとも0.02重量%の硫
    黄含量を有する、請求項1乃至8のいずれかに記載の金
    属ストリップ連続鋳造方法。
  10. 【請求項10】 溶鋼が、少なくとも0.20重量%の
    マンガン含量と少なくとも0.10重量%の珪素含量を
    有する珪素/マンガンキルド鋼である、請求項9に記載
    の金属ストリップ連続鋳造方法。
  11. 【請求項11】 硫黄含量が少なくとも0.03重量%
    である、請求項9又は10に記載の金属ストリップ連続
    鋳造方法。
  12. 【請求項12】 硫黄含量が0.03〜0.07重量%の
    範囲である、請求項11に記載の金属ストリップ連続鋳
    造方法。
  13. 【請求項13】 間にロール間隙を形成する一対の鋳造
    ロールと、溶融金属を鋳造ロールのロール間隙に供給し
    てロール間隙直上の鋳造ロール表面上に支持された溶融
    金属の鋳造溜めを形成する金属供給ノズルと、鋳造ロー
    ルを相反方向に駆動してロール間隙から下方に送給され
    る凝固金属ストリップを造り出すロール駆動手段とから
    成る金属ストリップ連続鋳造装置において、鋳造ロール
    のロール鋳造表面に、周方向に延びるほぼ一定の深さ及
    びピッチの溝・尾根形成部を設けることによりきめ付け
    し、きめの尾根頂から溝底までの深さを5〜500ミク
    ロンの範囲とし、ピッチを100〜250ミクロンの範
    囲とすることを特徴とする金属ストリップ連続鋳造装
    置。
  14. 【請求項14】 各鋳造表面の溝・尾根形成部を、鋳造
    表面のまわりを周方向に延び前記ピッチで鋳造表面長手
    方向に規則的に離間した一連の平行な環状溝により形成
    した、請求項13に記載の金属ストリップ連続鋳造装
    置。
  15. 【請求項15】 各鋳造表面の溝・尾根形成部を、鋳造
    表面を螺旋状に延びる1つ又は複数の溝により形成し
    た、請求項13に記載の金属ストリップ連続鋳造装置。
  16. 【請求項16】 溝がほぼV字の断面を有し、尾根が鋭
    角の周端を有する、請求項13乃至15のいずれかに記
    載の金属ストリップ連続鋳造装置。
  17. 【請求項17】 きめの深さが15〜25ミクロンの範
    囲であり、ピッチが150〜250ミクロンの範囲であ
    る、請求項13乃至16のいずれかに記載の金属ストリ
    ップ連続鋳造装置。
  18. 【請求項18】 きめの深さが約20ミクロンであり、
    ピッチが約180ミクロンである、請求項17に記載の
    金属ストリップ連続鋳造装置。
  19. 【請求項19】 鋳造表面がクロム表面である、請求項
    13乃至18のいずれかに記載の金属ストリップ連続鋳
    造装置。
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