JPH08309343A - 耐失透性ガラスを用いた紫外線照射装置 - Google Patents

耐失透性ガラスを用いた紫外線照射装置

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JPH08309343A
JPH08309343A JP12210695A JP12210695A JPH08309343A JP H08309343 A JPH08309343 A JP H08309343A JP 12210695 A JP12210695 A JP 12210695A JP 12210695 A JP12210695 A JP 12210695A JP H08309343 A JPH08309343 A JP H08309343A
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JP
Japan
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regulated
glass
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contained
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JP12210695A
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Inventor
Tatsuo Hara
龍雄 原
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Shinko Pantec Co Ltd
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Shinko Pantec Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 長期の紫外線照射によっても窓部材たるガラ
ス管の失透性が大きく低下することがなく、従来に比較
して長い性能寿命を有する紫外線照射装置の提供。 【構成】 被処理水Wが流通するガラス管4の材料が、
そこに含有せる非移動性OH基の濃度が所定値以下に規
制され、アルカリ金属元素の濃度が所定値以下に規制さ
れ、アルカリ土類金属元素の濃度が所定値以下に規制さ
れ、所定範囲の割合でアルミニウム元素が含有され、所
定値以上の酸素欠損型欠陥量を含み、1100°Cにお
ける粘度が所定値以上であるシリカガラスから形成され
ている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は耐失透性ガラスを用いた
紫外線照射装置に関する。さらに詳しくは、原子力発電
所の一次冷却水または半導体製造用超純水等に対して紫
外線を照射することにより、水中の有機物を分解、除去
するTOC分解の他、種々の水処理装置、さらには固体
や気体の各種処理に用いられる紫外線照射装置に関す
る。なお、本紫外線照射装置が水処理装置に適用される
場合、被処理水には水のような低粘度流体はもとより、
高粘度流体および液中に粒体や粉体等の固体が分散され
たものも含まれる。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】従
来、エキシマ紫外線照射装置には、被処理物を電極から
物理的に隔離する目的で、および希ガスやハロゲンガス
等の封入ガスを散逸させない目的で紫外線透過性を有す
るガラス板、ガラス容器またはガラス管等のいわば窓部
材(以下、ガラス容器で代表させる)が組み込まれてい
る。すなわち、ランプとして形成されている。このガラ
ス容器の材料としては一般的に石英ガラスやCaF2
が用いられる。
【0003】しかし、これら窓部材材料は、電極間放電
により発光された紫外線が透過するときにその一部を吸
収してしまう。たとえば、一般に紫外線ランプに用いら
れている石英ガラスは、10mmの厚さに対して172
nmの紫外線を透過させるとそのほぼ83%が吸収され
るといわれている。しかも、長期の使用により窓部材が
とくに真空紫外線照射によって変質、劣化し、紫外線透
過性が著しく低下し(失透し)て使用に耐えなくなるこ
とがある。たとえば、前記石英ガラスでは、1000時
間の紫外線照射によって紫外線透過率は照射前のほぼ7
0%程度となるといわれている。結果的に、1000時
間の使用後には紫外線の約12%程度しか透過しないこ
とになる。
【0004】水処理装置において、被処理水が流通させ
るためのガラス管を用いた場合、あらゆる方面で要望さ
れている被処理水量の増加に対応するために被処理水が
流通するガラス管の径を大きくすると、耐圧強度維持の
ためにガラス厚さを大きくしなければならなず、そのた
めに紫外線の強度が一層低下してしまう。
【0005】本発明はかかる課題を解決するためになさ
れたものであり、真空紫外線を照射する各種処理装置に
対して、今まで何人も実施はおろか提案すらしていなか
った、耐失透性ガラスを放電空間と被処理物空間とを仕
切る窓部材として採用することにより、長期間の使用に
対しても窓部材の失透性が大きく低下することがなく、
その結果、性能寿命の延長が可能となった紫外線照射装
置を提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の第一態様に係る
紫外線照射装置は、少なくとも一対の電極が内装され、
且つ放電エネルギによって紫外線を発光するガスが封入
される空間と、前記紫外線を照射することによって処理
される被処理物が装入される空間とが、窓部材によって
隔離された密閉容器からなり、前記窓部材が、そこに含
有せる非移動性OH基の濃度が所定値以下に規制され、
アルカリ金属元素の濃度が所定値以下に規制され、アル
カリ土類金属元素の濃度が所定値以下に規制され、所定
範囲の割合でアルミニウム元素が含有され、所定値以上
の酸素欠損型欠陥量を含み、1100°Cにおける粘度
が所定値以上であるシリカガラスから形成されているこ
とを特徴としている。
【0007】本発明の第二態様に係る紫外線照射装置
は、少なくとも一対の電極が内装され、且つ放電エネル
ギによって紫外線を発光するガスが封入される空間と、
前記紫外線を照射することによって処理される被処理物
が装入される空間とが、窓部材によって隔離された密閉
容器からなり、前記窓部材が、そこに含有せるアルカリ
金属元素の濃度が所定値以下に規制され、非移動性OH
基の濃度が所定範囲に規制され、アルカリ土類金属元素
の濃度が所定値以下に規制され、1000°C且つ真空
下での水蒸気放出濃度が所定値以下に規制さたシリカガ
ラスから形成されていることを特徴としている。
【0008】前記第一および第二の態様に係る紫外線照
射装置において、そのシリカガラスに含有せる水素分子
の濃度を所定値以下に規制するのが、失透の一要因たる
水素分子の低減によって失透程度が一層低減される点で
好ましい。
【0009】また、前記電極の表面にグラスライニング
層を形成するのが無声放電やコロナ放電がアーク放電に
移行するのを防止するために、剥離のおそれの少ない保
護層を形成しうる点で好ましい。さらに、前記電極を中
空にし、該電極の空洞に冷却剤を供給し且つ排出するた
めの冷却剤供給手段を装備するのが放電によって加熱さ
れる電極の損傷を防止し且つ電極を冷却するによって放
電効率を向上せしめうる点で好ましい。
【0010】
【作用】本発明の紫外線照射装置によれば、その窓部材
材料が、紫外線が透過する過程で分解されて酸素を発生
して失透の原因となるガスや金属等の酸化物を生成する
うえに加熱分解によって失透の原因となる水素分子を発
生するOH基や水分子、および紫外線によって失透の原
因となる再結晶化が促進されるアルカリ金属元素やアル
カリ土類金属元素の含有量が所定値以下に規制されてお
り、また、失透の原因となる再結晶化や化学的エッチン
グを抑制する作用を奏するアルミニウム元素および酸素
欠損型欠陥を含有し且つ高粘度であるため、紫外線照射
による透過性の低下が抑制される。かかる作用効果は特
開平6−305767号公報および特開平6−3057
68号公報の記載から明らかである。したがって、紫外
線照射装置は、その性能寿命が延長されうる。
【0011】
【実施例】つぎに、添付の図面を参照しつつ本発明の紫
外線照射装置の実施例を説明する。
【0012】図1(a)は本発明の紫外線照射装置の一
実施例を示す概略縦断面図であって図1(b)のB−B
線断面図、図1(b)は図1(a)のA−A線断面図で
ある。
【0013】図1に示されているのは紫外線照射装置1
であって、放電エネルギによってエキシマ化されうるガ
スが封入された円筒状の密閉容器2と、この密閉容器2
内部に該容器2の軸線に沿って配設された二対の電極3
(図1(b)参照)と、密閉容器2の軸線に沿って配設
された被処理水W流通用の四本のガラス管4(図1
(b)参照)とから構成されている。そして、各対の電
極3間には高周波高圧電源5が接続されており(図1
(b)参照)、通電によって電極3間に放電が生じるよ
うにされている。この放電のエネルギにより、密閉容器
2内に封入されているガス(希ガス、ハロゲンガスまた
はこれらの混合ガス等)に固有の波長の紫外線が発光さ
れる。
【0014】本実施例では電極3は二対装備されている
が、本発明では二対に限定されることはなく、被処理水
の量等に応じて一対または三対以上備えてもよい。
【0015】図示のごとく、電極3は角部が丸みをおび
た五角形断面を呈しており、隣り合う電極の対向する面
同士が互いに平行となるように取り付けられている。こ
れは、通電時に前記平行面間にほぼ均一な電界を生ぜし
めるとともに、角部に生じやすい電界集中を防止するた
めである。また、電極3の外表面にはグラスライニング
6が施されている。正常なコロナ放電や無声放電を生ぜ
しめ、アーク放電への移行を防止するためである。かか
る目的からして、剥離、破損のおそれがきわめて少ない
点でグラスライニングが最適である。
【0016】さらに、前記電極3は中空にされており、
その内部空洞3aに冷却剤Cが流れるように構成されて
いる。なぜなら、放電によって加えられたエネルギによ
る電極の加熱を抑制して損傷を防止し、また、電極を冷
却することによって放電効率を向上しうるからである。
冷却剤としては、冷水やエチレングリコール等の公知の
ものが用いられる。
【0017】また、本実施例ではその密閉容器2が円筒
状に形成されているが、本発明ではとくに円筒状に限定
されることはない。たとえば、角筒状等にしてもよい。
【0018】本紫外線照射装置1の特徴は、前記ガラス
管4に耐失透性のガラス材を用いていることである。こ
のガラス材は、含有非移動性OH基の濃度が50wt.
ppm以下にされており、リチウム、ナトリウムおよび
カリウムの含有アルカリ金属元素の濃度が2wt.pp
m以下にされており、カルシウムおよびマグネシウムの
含有アルカリ土類金属元素の濃度が1wt.ppm以下
にされており、5〜50wt.ppmの範囲の濃度のア
ルミニウム元素が含有されており、1100°Cにおい
て1014ポアズ以上の粘度があり、250nm吸収帯の
吸収係数で5×10-2cm-1以上の酸素欠損型欠陥が含
有されている。これは、前記特開平6−305767号
公報および特開平6−305768号公報に記載されて
いるとおり、白色失透や黒色失透を低減するのにきわめ
て効果的な成分条件である。
【0019】または、下記のごとく成分が規制されたガ
ラス材を用いてもよい。すなわち、1000°Cで且つ
真空下での水蒸気放出濃度が5×1015molecul
es/cm2 以下にされており、含有非移動性OH基の
濃度が2〜200wt.ppm以下にされており、リチ
ウム、ナトリウムおよびカリウムの含有アルカリ金属元
素の濃度が2wt.ppm以下にされており、カルシウ
ムおよびマグネシウムの含有アルカリ土類金属元素の濃
度が1wt.ppm以下にされたガラス材である。かか
る成分条件のガラス材も、前記特開平6−305767
号公報および特開平6−305768号公報に記載され
ているとおり、白色失透や黒色失透を低減するのにきわ
めて効果的である。
【0020】特許請求の範囲に記載の成分条件は上記数
値をいうものである。
【0021】前記実施例では、前記耐失透性ガラス材を
被処理水Wが流通するガラス管4に用いたが、本発明は
とくにかかる実施例に限定されることはなく、たとえ
ば、密閉容器を耐失透性ガラス材からなるガラス板によ
って二分し、一方の隔室を電極が配設され且つガスが封
入された放電空間とし、他方の隔室を被処理物が装入さ
れる空間とした紫外線照射装置をも含むものである。
【0022】また、本発明の紫外線照射装置は低粘度流
体はもとより、高粘度流体および液中に粒体や粉体等の
固体が分散された被処理物、さらには固体や気体の非処
理物にも適用しうることは明らかである。
【0023】
【発明の効果】本発明によれば、耐失透性ガラスを放電
空間と被処理物空間とを仕切る窓部材として採用するこ
とにより、長期間の使用に対しても窓部材の失透性が大
きく低下することがなく、その結果、性能寿命の延長が
可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は本発明の紫外線照射装置の一実施例を
示す概略縦断面図であって(b)のB−B線断面図、
(b)は(a)のA−A線断面図である。
【符号の説明】
1・・・紫外線照射装置 2・・・密閉容器 3・・・電極 4・・・ガラス管 6・・・グラスライニング

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも一対の電極が内装され、且つ
    放電エネルギによって紫外線を発光するガスが封入され
    る空間と、前記紫外線を照射することによって処理され
    る被処理物が装入される空間とが、窓部材によって隔離
    された密閉容器からなり、前記窓部材が、そこに含有せ
    る非移動性OH基の濃度が所定値以下に規制され、アル
    カリ金属元素の濃度が所定値以下に規制され、アルカリ
    土類金属元素の濃度が所定値以下に規制され、所定範囲
    の割合でアルミニウム元素が含有され、所定値以上の酸
    素欠損型欠陥量を含み、1100°Cにおける粘度が所
    定値以上であるシリカガラスから形成されてなる紫外線
    照射装置。
  2. 【請求項2】 少なくとも一対の電極が内装され、且つ
    放電エネルギによって紫外線を発光するガスが封入され
    る空間と、前記紫外線を照射することによって処理され
    る被処理物が装入される空間とが、窓部材によって隔離
    された密閉容器からなり、前記窓部材が、そこに含有せ
    るアルカリ金属元素の濃度が所定値以下に規制され、非
    移動性OH基の濃度が所定範囲に規制され、アルカリ土
    類金属元素の濃度が所定値以下に規制され、1000°
    C且つ真空下での水蒸気放出濃度が所定値以下に規制さ
    たシリカガラスから形成されてなる紫外線照射装置。
  3. 【請求項3】 前記シリカガラスに含有せる水素分子の
    濃度が所定値以下に規制されてなる請求項1または2記
    載の紫外線照射装置。
  4. 【請求項4】 前記電極の表面にグラスライニング層が
    形成されてなる請求項1または2記載の紫外線照射装
    置。
  5. 【請求項5】 前記電極が中空にされており、該電極の
    空洞に冷却剤を供給し且つ排出するための冷却剤供給手
    段が装備されてなる請求項1または2記載の紫外線照射
    装置。
JP12210695A 1995-05-22 1995-05-22 耐失透性ガラスを用いた紫外線照射装置 Pending JPH08309343A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011235281A (ja) * 2010-05-05 2011-11-24 Eheim Gmbh & Co Kg 媒体に紫外線光を照射するための装置

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011235281A (ja) * 2010-05-05 2011-11-24 Eheim Gmbh & Co Kg 媒体に紫外線光を照射するための装置

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