JPH08308542A - 緑色野菜ジュースの製造方法 - Google Patents

緑色野菜ジュースの製造方法

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JPH08308542A
JPH08308542A JP7144170A JP14417095A JPH08308542A JP H08308542 A JPH08308542 A JP H08308542A JP 7144170 A JP7144170 A JP 7144170A JP 14417095 A JP14417095 A JP 14417095A JP H08308542 A JPH08308542 A JP H08308542A
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green
vegetable juice
vegetables
vitamin
juice
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Hiroyuki Hoshikawa
博行 星川
Kiyoko Harada
紀代子 原田
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Yakult Honsha Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 次の工程(a)〜(e)、(a)緑色野菜か
ら不要部分を除去し、洗浄する工程、(b)緑色野菜に
ビタミンE類を添加する工程、(c)緑色野菜を破砕す
る工程、(d)破砕された緑色野菜を搾汁する工程、
(e)搾汁液を殺菌する工程を含むことを特徴とする緑
色野菜ジュースの製造方法。 【効果】 本発明方法により得られた緑色野菜ジュース
は、搾汁途中での緑色の劣化がほとんどないため、商品
化する上で好ましい。 また、ビタミンE類の抗酸化作
用は、搾汁時だけでなく、その後も作用が持続するた
め、製品保存中も緑色の劣化が防止される。 この結
果、従来使用を避けていた緑色野菜を原料として本格的
な野菜ジュースを提供することが可能となった。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、緑色野菜ジュースの製
造方法に関し、さらに詳細には、製造過程や保存中にお
いて、緑色野菜特有の緑色の色調が保持される緑色野菜
ジュースの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】野菜は各種ビタミン、ミネラル等の栄養
素や植物性繊維が豊富であり、低カロリーであるところ
から健康指向型の食品として利用が拡大しており、更に
これを摂取し易いジュースとすることも広く行われてい
る。
【0003】野菜ジュースの製造に使用できる野菜とし
ては、例えば、セロリ、レタス、キャベツ、ピーマン、
パセリ、ほうれん草等のクロロフィルを多量に含む緑色
の野菜(以下、「緑色野菜」という)も知られている
が、これらを従来の方法により、洗浄、破砕、搾汁、加
熱殺菌処理等して得た野菜ジュースは、クロロフィルが
破壊される結果、緑色野菜特有の緑色が失なわれ、茶褐
色の黒ずんだ色となり、見た目が悪く飲用に堪えないも
のとなることが多かった。
【0004】そこで、比較的変色の少ない野菜だけを原
料として選択し、野菜ジュースを製造することも行われ
ているが、使用される野菜の種類が非常に限られてしま
うという問題があった。
【0005】このような事情のため、現在野菜ジュース
として市販されているものは、赤色系のトマトジュース
やそれに他の野菜ジュースを少量混合したものが主流と
なっているが、これらは原料や栄養成分等からみても本
来の野菜ジュースとはいい難いものである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従って、一般の緑色野
菜を原料としながら、色調劣化の問題が生じない緑色野
菜ジュースが求められており、このような緑色野菜ジュ
ースの製造方法の提供が本発明の課題である。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記実情に
鑑み、緑色野菜からの野菜ジュースの製造方法について
鋭意研究を行なった結果、原料野菜を破砕する前、ある
いは破砕すると同時にビタミンEまたはその誘導体を添
加すれば、野菜ジュースの色調劣化を防止できることを
見出し本発明を完成した。
【0008】すなわち本発明は、次の工程(a)〜
(e)、(a)緑色野菜から不要部分を除去し、洗浄す
る工程、(b)緑色野菜にビタミンE類を添加する工
程、(c)緑色野菜を破砕する工程、(d)破砕された
緑色野菜を搾汁する工程、(e)搾汁液を殺菌する工程
を含むことを特徴とする緑色野菜ジュースの製造方法を
提供するものである。
【0009】本発明方法において原料として使用される
緑色野菜としては、例えばセロリ、パセリ、ミツバ、セ
リ、ピーマン、キュウリ、シソ、レタス、シュンギク、
チシャ、キャベツ、ブロッコリー、カリフラワー、ケー
ル、クレソン、キョウナ、オクラ、ホウレンソウ、マツ
ナ、エンドウ、ネギ、ニラ、アスパラガス、中国野菜
(チンゲンサイ、パクチョイ、タケノコハクサイ、タア
サイ、チンサイ、コウサイ等)等の緑色野菜を挙げるこ
とができる。 これらの野菜は二種以上を組合せて用い
ることもでき、また、ここに挙げたもの以外でも、緑色
野菜であれば特に制限なく原料とすることができる。
更に、例えばトマトなど緑色野菜以外の野菜を原料に加
えても差支えない。
【0010】本発明方法に従って緑色野菜ジュースを製
造するには、まず原料野菜の不要部分、例えば葉枯れ、
虫食い部分、根の先端等を除去し、必要に応じて芯抜き
・分割等を行った後、洗浄・水洗をおこなう(工程
(a))。 これらの作業は、いずれも野菜ジュース製
造において通常行われる方法に従って行なえば良い。
【0011】次いで、工程(a)で処理された原料野菜
にビタミンEまたはその誘導体(以下、「ビタミンE
類」という)を添加する(工程(b))。 使用される
ビタミンE類としては、ビタミンE作用を有する物質で
あれば、自然界に存在するビタミンE作用物質、化学合
成されたビタミンE作用物質のいずれであっても良く、
また、それらの異性体であっても良い。
【0012】本発明で利用できるビタミンE類の具体例
としては、α、β、γおよびδ型の4種のトコフェロー
ル類、α、β、γおよびδ型の4種のトコトリエノール
類、5,7−ジメチルトコール、7−メチルトコール、
5−メチルトコール、トコール、トコトリエノール等を
挙げることができる。 これらは二種以上を組合せて用
いてもよい。
【0013】上記のビタミンE類の中でも特に好ましい
ものとしては、抗酸化作用の持続するβ、γおよびδ型
トコフェロールが挙げられる。 また、市販のビタミン
E製剤を用いる場合にも、β、γおよびδ型トコフェロ
ールを多量に含有するものを選択することが好ましい。
【0014】このビタミンE類を原料野菜に添加するに
は、緑色野菜にふりかける方法、噴霧する方法または野
菜をビタミンE類の溶液中に浸漬する方法等によって行
えば良い。 また、原料野菜に対するビタミンE類の添
加量は、原料野菜の総重量に対するビタミンE原液の濃
度として少なくとも50ppm以上であることが必要で
あり、50ppm〜10,000ppmの範囲が好まし
い。
【0015】本発明においては、ビタミンE類を緑色野
菜全体にまんべんに添加することが重要であるので、例
えばビタミンE類を乳化したり、アルコールで希釈して
添加することが有効であるが、アルコールを用いると搾
汁液にアルコール成分が残留してしまうことがあるた
め、乳化させる方法がより好ましい。
【0016】ビタミンE類の乳化は、例えば、シュガー
エステル、グリセリン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪
酸エステル等の乳化剤をビタミンE類に対して1%〜1
0%程度の濃度で用い、これをさらに100〜1000
倍程度に水で希釈することにより行われる。 なお、乳
化剤は大量に使用しても人体に影響はないが、ジュース
が白くなって見栄えが悪くなることがあるので、その使
用量には留意する必要がある。また、予め乳化状態で市
販されているビタミンE類の製剤を購入し、利用しても
よい。
【0017】上記(b)工程で、ビタミンEが添加され
た原料野菜は、適当な大きさにまで破砕される(工程
(c))。破砕は、例えばミクログレーター、ワーニン
グブレンダー等を用いて、常法により行うことができ
る。
【0018】なお、本発明方法においては緑色野菜の細
胞が破壊される時に、ビタミンE類が細胞に接触しうる
状態にあることが重要である。 従って、野菜を破砕す
る前に別の工程として上記(b)工程を設けることの
他、破砕工程において原料野菜の破砕と同時にビタミン
E類を添加方法を採用することもでき、このような方法
も本発明の範囲内である。
【0019】以上のようにして破砕された原料野菜は、
更に搾汁され(工程(d))、得られた搾汁液は必要に
より必要に応じて濾過、濃縮等した後殺菌される(工程
(e))。
【0020】工程(d)の搾汁は、例えば圧搾機、フィ
ニッシャー(裏ごし機)等を用い、常法にしたがって行
われる。 搾汁液の濾過は、例えばパルプ分などの不溶
部分を除去し、透明な野菜ジュースを得るために行われ
る。
【0021】また、工程(e)の殺菌は、そのまま飲用
するような場合には必ずしも必要でないが、一般に流通
する商品とする場合は必要である。 殺菌方法として
は、例えば、121℃で10分間保持する等の加熱殺菌
処理によることが好ましい。
【0022】かくして得られた本発明の野菜ジュース
は、そのままで飲用に供することもできるが、必要に応
じて味覚や風味を調整するための各種の添加物、例え
ば、塩、砂糖等の甘味料、酸味料、香料、保存料等を加
えることも可能であり、本発明中にそのような工程を加
えることができる。 また、透明もしくは混濁果物ジュ
ースと混合し、ミックスジュースとすることも可能であ
る。
【0023】更に、本発明の野菜ジュースは、飲料とし
てのみならず、これを例えばペクチン、寒天、カラギナ
ン等の増粘もしくはゲル化多糖類、発酵乳、卵黄等と組
合せ、例えば、野菜ゼリー、野菜入りヨーグルト、野菜
プリン、ジャム等の食品とすることも可能である。 ま
た、グミ、チョコレート、パン、飴等の食品への利用も
可能である。
【0024】
【作用】緑色野菜の緑色はクロロフィルによるものであ
り、その含有量で緑色の程度が決定される。 しかし、
一旦破砕工程等により野菜の細胞が破壊されると、細胞
内のクロロフィルが露出して酸素と接触し、酸化反応に
よりクロロフィルを構成するマグネシウムがとれて褐変
現象が起こり、変色するものと考えられている。
【0025】本発明方法により、破砕工程における緑色
の劣化が抑制できる理由は、未だ明らかでない点もある
が、野菜の細胞が破壊されたときに露出するクロロフィ
ルを、ビタミンE類の抗酸化作用により保護するという
メカニズムによるものと解される。
【0026】なお、従来ジュースの製造工程でビタミン
類を添加する技術としては、果物ジュースの製造におい
て色調の劣化を抑制するためにビタミンCを添加する方
法(「果汁・果実飲料事典」 第218頁)や果実ジュ
ースの製造において、原料に対して0.01〜0.1%の
ビタミンEを添加して微細化することにより、フレーバ
ーの保持を図る方法(特公昭57−35949号)が知
られている。
【0027】しかし、前者の方法で添加されるビタミン
Cは、主としてアントシアン系の赤色やフラボノイド系
の橙色の色調の劣化の防止が目的であり、果物ジュース
に適用されるものであって、野菜ジュース製造中のクロ
ロフィル系色素の色調の劣化防止に使用し得るかどうか
については全く示唆はなく、しかも後記実施例で明らか
にするように、実際に緑色の劣化防止に用いても効果が
ないものである。
【0028】また、後者の方法においても、ビタミンE
はフレーバーの保持を図るために添加されるものであっ
て、色調劣化との関係や野菜ジュースへの転用について
は全く示唆さえされていない上、本発明と添加量も相違
するものである。
【0029】このような点から見ても、本発明の作用は
従来知られていたビタミン類の作用とは全く異なるもの
であると結論される。
【0030】
【発明の効果】本発明方法により得られた緑色野菜ジュ
ースは、搾汁途中での緑色の劣化がほとんどないため、
商品化する上で好ましい。 また、ビタミンE類の抗酸
化作用は、褐変現象が最も起こりやすい搾汁時だけでな
く、その後も作用が持続するため製品保存中も緑色の劣
化が防止される。この結果、従来使用を避けていた緑色
野菜を原料として野菜ジュースを製造することが可能と
なり、原料野菜の選択の幅が広がって本格的な野菜ジュ
ースの提供が可能となった。
【0031】
【実施例】次に、実施例を挙げ、本発明を更に詳しく説
明するが、本発明はこれら実施例になんら制約されるも
のでない。 なお、実施例1〜6の製造方法の概略は、
図1〜図3に示した。
【0032】実 施 例 1 パルプ成分含有野菜ジュースの製造:セロリ、レタス、
パセリおよびほうれん草の各野菜について、以下の如く
して野菜ジュースを調製した。すなわち、まず各野菜の
不要部分を除去し、必要により芯抜き・分割等を行った
後十分水洗した。 次いでそれぞれの野菜に、乳化した
ビタミンEを、野菜重量に対しビタミンEの量として表
1に示す量となるよう添加した。なお、ここではビタミ
ンEとして、理研スーパータイプ(理研ビタミン社製:
α-トコフェロール3%以下、β-およびγ-トコフェロ
ール55〜65%、δ-トコフェロール30〜50%)
を用い、これに予めシュガーエステル1%、グリセリン
脂肪酸エステル2%およびソルビタン脂肪酸エステル2
%を加え、70℃に加熱し乳化して使用した。
【0033】更にワーニングブレンダーを用いて野菜を
破砕し、フィニッシャーで搾汁し、得られた搾汁液を1
21℃で10分間加熱して殺菌した。 最後に、搾汁液
を容器に充填した後冷却して野菜ジュースを製造した
(本発明品)。
【0034】また、対照品として、ビタミンEを添加し
ない以外は本発明品と同様にして調製した対照野菜ジュ
ースを、比較品としてビタミンEに代えて同量のビタミ
ンCを使用した以外は本発明品と同様にして調製した比
較野菜ジュースを利用した。
【0035】
【0036】実 施 例 2 透明野菜ジュースの製造:搾汁液を6000rpmで1
0分間の遠心分離にかけ、パルプ分を除去する以外は実
施例1と同様の操作をおこない、セロリ、レタス、パセ
リおよびほうれん草からそれぞれ透明な野菜ジュース
(本発明品)を製造した。また、上記条件の遠心分離を
行う以外は実施例1と同様にして対照透明野菜ジュース
および比較透明野菜ジュースも調製した。
【0037】実 施 例 3 パルプ含有ミックス野菜ジュースの製造:実施例1で利
用した4種の野菜を組み合わせ、以下の如くしてミック
ス野菜ジュースを調製した。 すなわち、表2に示す組
合せおよび量の各野菜から不要部分を除去し、十分水洗
した。
【0038】次にこの混合野菜に、実施例1で使用した
ものと同じ乳化したビタミンEを、混合野菜の重量に対
して表2の量となるように添加した。 更にワーニング
ブレンダーを用いて混合野菜を破砕し、フィニッシャー
で搾汁した。得られた搾汁液を121℃で10分間加
熱、殺菌し、容器に充填した後冷却してミックス野菜ジ
ュース(本発明混合野菜ジュース)を製造した。
【0039】また、対照品として、ビタミンEを添加し
ない以外は上記と同様にして調製した対照混合野菜ジュ
ースを、比較品としてビタミンEに代えて同量のビタミ
ンCを使用する以外は本発明品と同様にして調製した比
較混合野菜ジュースを利用した。
【0040】
【0041】実 施 例 4 透明ミックス野菜ジュースの製造:搾汁液を6000r
pmで10分間遠心分離にかけ、パルプ分を除去する以
外は実施例3と同様の操作をおこない、表2の混合野菜
ジュースに対応する透明ミックス野菜ジュース(本発明
混合野菜ジュース)を製造した。また、上記条件の遠心
分離を行う以外は実施例3と同様にして対照混合野菜ジ
ュースおよび比較混合野菜ジュースを調製した。
【0042】実 施 例 5 パルプ含有ミックス野菜ジュースの製造:実施例1に従
い、セロリ、レタス、パセリおよびほうれん草からそれ
ぞれ野菜搾汁を得た。 次に、得られた各野菜の搾汁液
を表3に示す組合せおよび混合量で混合し、121℃で
10分間加熱、殺菌した後、容器に充填し、冷却してミ
ックス野菜ジュースを製造した。
【0043】また、対照品として、ビタミンEを添加し
ない以外は上記と同様にして調製した対照混合野菜ジュ
ースを、比較品としてビタミンEに代えて同量のビタミ
ンCを使用する以外は本発明品と同様にして調製した比
較混合野菜ジュースを利用した。
【0044】
【0045】実 施 例 6 透明ミックス野菜ジュースの製造:搾汁液を6000r
pmで10分間の遠心分離にかけてパルプ分を除去する
以外は実施例5と同様の操作をおこない、表3の混合野
菜ジュースに対応する透明なミックス野菜ジュース(本
発明混合野菜ジュース)を製造した。また、上記条件の
遠心分離を行う以外は実施例5と同様にして対照混合野
菜ジュースおよび比較混合野菜ジュースを調製した。
【0046】試 験 例 1 色調変化の測定:実施例1〜6で得られた野菜ジュース
を常温で保存し、製造直後(1日目)および20日目に
色差計(NDJ−300A;日本電色社製)を用いて色
調の変化を調べた。 実施例1および実施例2について
の結果を表4および表5に、実施例3および4について
の結果を表6に、実施例5および6についての結果を表
7にそれぞれ示す。
【0047】
【表4】
【0048】
【表5】
【0049】
【表6】
【0050】
【表7】
【0051】色差計において、L値が高いことは白に近
いことを、低いことは黒に近いことを意味し、また、
a、b値の絶対値が大きいことは緑色系であることを、
逆に絶対値が0に近いことは灰褐色であることを意味す
る。従って、この表4〜7の結果から、比較品および対
照品の色調は黒に近く、灰褐色であって、野菜の緑色を
失っていることがわかる。 これに対し、本発明品では
白に近く、変色がなく、緑色系の野菜特有の色調であっ
たことがわかる。
【0052】また、対照品を0として比較品と本発明品
との色調の差(△E)を比べると、比較品は対照品とほ
とんど差がないが、本発明品は大きな数値である。△E
は2程度の数値で人間の目で識別できるので、この試験
結果の数値は明らかに肉眼でも差を識別できることを示
している。
【0053】このように、対照品および比較品は1日目
ですでに茶褐色を呈したのに対し、本発明品は20日目
でも緑色を保っていた。以上の結果から、本発明方法に
よれば、野菜ジュースの緑色が有効に保持されることが
明らかである。
【0054】試 験 例 2 官 能 試 験:実施例1の本発明品、対照品および比較
品の各野菜ジュース並びに実施例1の本発明品におい
て、ビタミンE量を増やしたものを官能試験試料とし
た。 これら試料を常温で密封容器に1週間保存した
後、10名の色調専門のパネラーにより、その色調を官
能評価した。色調の評価基準は下に示す5段階とし、1
0名の平均値により評価した。 この結果を表8に示
す。
【0055】 (評点) (評価内容) 0 : かなり緑色が濃い 1 : やや緑色 2 : どちらともいえない 3 : やや褐変色 4 : かなり褐変色
【0056】 ** 対応する対照品に対し、1%危険率で有意差あり。
【0057】この結果から明らかなように、目視によっ
ても本発明の野菜ジュースが緑色を保持していることが
確認され、しかもビタミンEを増やすことによりその効
果が向上していた。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例1および2による、本発明の野菜ジュ
ースの製造工程を示すフローチャート。
【図2】 実施例3および4による、本発明の野菜ジュ
ースの製造工程を示すフローチャート。
【図3】 実施例5および6による、本発明の野菜ジュ
ースの製造工程を示すフローチャート。 以 上

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 次の工程(a)〜(e)、(a)緑色野
    菜から不要部分を除去し、洗浄する工程、(b)緑色野
    菜にビタミンE類を添加する工程、(c)緑色野菜を破
    砕する工程、(d)破砕された緑色野菜を搾汁する工
    程、(e)搾汁液を殺菌する工程を含むことを特徴とす
    る緑色野菜ジュースの製造方法。
  2. 【請求項2】 緑色野菜がセロリ、パセリ、ミツバ、セ
    リ、ピーマン、キュウリ、シソ、レタス、シュンギク、
    チシャ、キャベツ、ブロッコリー、カリフラワー、ケー
    ル、クレソン、キョウナ、オクラ、ホウレンソウ、マツ
    ナ、エンドウ、ネギ、ニラ、アスパラガス、チンゲンサ
    イ、パクチョイ、タケノコハクサイ、タアサイ、チンサ
    イおよびコウサイから選ばれる1種または2種以上の緑
    色野菜である請求項第1項記載の緑色野菜ジュースの製
    造方法。
  3. 【請求項3】 ビタミンE類として、乳化されたビタミ
    ンE類を用いる請求項第1項記載の緑色野菜ジュースの
    製造方法。
  4. 【請求項4】 ビタミンE類がα−トコフェロール、β
    −トコフェロール、γ−トコフェロール、δ−トコフェ
    ロール、α−トコトリエノール、β−トコトリエノー
    ル、γ−トコトリエノール、δ−トコトリエノール、
    5,7−ジメチルトコール、7−メチルトコール、5−
    メチルトコール、トコールおよびトコトリエノールから
    選ばれる1種または2種以上である請求項第1項記載の
    緑色野菜ジュースの製造方法。
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