JPH08307815A - 画像信号記録方法および装置、画像信号再生方法および装置、ならびに画像信号記録媒体 - Google Patents

画像信号記録方法および装置、画像信号再生方法および装置、ならびに画像信号記録媒体

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JPH08307815A
JPH08307815A JP7129187A JP12918795A JPH08307815A JP H08307815 A JPH08307815 A JP H08307815A JP 7129187 A JP7129187 A JP 7129187A JP 12918795 A JP12918795 A JP 12918795A JP H08307815 A JPH08307815 A JP H08307815A
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image
signal
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JP7129187A
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English (en)
Inventor
Katsumi Tawara
勝己 田原
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Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 現行のテレビジョン信号が記録された光ディ
スクと両立性を保ちつつ、ノンインターレース画像の記
録/再生を可能とする。 【構成】 ノンインターレース画像が入力され、変換回
路101によって、第1および第2のインターレース画
像信号が形成される。第1のインターレース画像信号が
現行のテレビジョン信号と同一の信号とされる。符号化
装置104、105によって、第1および第2のインタ
ーレース画像信号がそれぞれ圧縮符号化される。符号化
装置104からのビットストリームが記録媒体106の
第1の情報記録層に記録され、符号化装置105からの
ビットストリームが記録媒体106の第2の情報記録層
に記録される。これらの層を同時に読み出し、それぞれ
復号し、インターレース・ノンインターレース変換を行
なうことによって、ノンインターレース画像を再生でき
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、動画像信号を、光磁
気ディスクなどの記録媒体に記録し、これを再生し表示
する場合などに用いて好適な画像信号記録方法および装
置、画像信号再生方法および装置、ならびに画像信号記
録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】現行のテレビジョン信号を記録再生する
ような装置、および光ディスクが実用化されている。こ
のような動画像信号を、光磁気ディスクなどの記録媒体
に記録し、これを再生してディスプレイなどに表示する
場合においては、記録媒体を効率良く利用するため、画
像信号のライン相関やフレーム間相関を利用して、画像
信号を圧縮符号化するようになされている。この圧縮符
号化には、ISO/IEC JTC-1/SC29 WG11 が制定するところ
の通称MPEG 2と呼ばれるISO/IEC 13818-2 などが利用さ
れる。ライン相関を利用すると、画像信号を、例えばD
CT(離散コサイン変換)処理するなどして圧縮するこ
とができる。また、フレーム間相関を利用すると、画像
信号をさらに圧縮して符号化することが可能となる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このように、現行のテ
レビジョン信号を動画像データとして圧縮符号化し、光
ディスクなどの記録媒体に記録する手法は、実用化され
ている。しかし、現在さらに高画質化の要求があり、ま
た片面多層式/張り合わせ両面式のディスクによる記録
方法が検討されている。また、現行のテレビジョン信号
を動画像データとして符号化した光ディスクは既に市場
導入されているため、この既存の光ディスクとの両立性
が必要である。
【0004】従って、この発明の目的は、効率良く、ノ
ンインターレース画像を再生することが可能な画像信号
記録方法および装置、再生方法および装置、ならびに画
像信号記録媒体を提供することにある。
【0005】また、この発明の他の目的は、既に市場導
入されている現行のテレビジョン信号のみが記録されて
いる光ディスクとの両立性を実現することができる画像
信号記録方法および装置、再生方法および装置、ならび
に画像信号記録媒体を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】この発明は、画像信号
を、圧縮符号化を利用して複数の情報記録層を有する光
ディスクに記録する方法において、入力されたノンイン
ターレース画像信号を、それぞれ逆の位相を持つ第1お
よび第2のインターレース画像信号に分離するステップ
と、第1のインターレース画像信号を画像圧縮符号化に
より符号化して第1の符号化データを生成するステップ
と、第1の符号化データを光ディスクの第1の情報記録
層に記録するステップと、第2のインターレース画像信
号を画像圧縮符号化により符号化して第2の符号化デー
タを生成するステップと、第2の符号化データを光ディ
スクの第2の情報記録層に記録するステップとからなる
ことを特徴とする画像信号記録方法である。また、この
発明は、このように記録する画像信号記録装置である。
【0007】また、この発明は、複数の情報記録層を有
する光ディスクであって、入力されたノンインターレー
ス画像信号がそれぞれ逆の位相を持つ第1および第2の
インターレース画像信号に分離され、第1のインターレ
ース画像信号を画像圧縮符号化により符号化して生成し
た第1の符号化データが第1の情報記録層に記録され、
第2のインターレース画像信号を画像圧縮符号化により
符号化して生成した第2の符号化データが第2の情報記
録層に記録された光ディスクから、第1の情報記録層に
記録された第1の符号化データを復号することによっ
て、第1のインターレース画像信号を再生するステップ
と、第2の情報記録層に記録された第2の符号化データ
を復号することによって、第2のインターレース画像信
号を再生するステップと、第1および第2のインターレ
ース画像信号を組み合わせることによってノンインター
レース画像信号を再生するステップとからなることを特
徴とする画像信号再生方法である。また、この発明は、
このように再生する画像信号再生装置である。
【0008】さらに、この発明は、複数の情報記録層を
有する光ディスクであって、入力されたノンインターレ
ース画像信号がそれぞれ逆の位相を持つ第1および第2
のインターレース画像信号に分離され、第1のインター
レース画像信号を画像圧縮符号化により符号化して生成
した第1の符号化データが第1の情報記録層に記録さ
れ、第2のインターレース画像信号を画像圧縮符号化に
より符号化して生成した第2の符号化データが第2の情
報記録層に記録されたことを特徴とするディスク状記録
媒体である。
【0009】
【作用】この発明を適用することによって、現行のテレ
ビジョン信号が記録されている層からのビットストリー
ムのみを再生し、復号すれば現行のインターレース方式
のテレビジョン信号が再生される。また、現行のテレビ
ジョン信号が記録されている層からの第1のビットスト
リームと、この第1のビットストリームと組み合わせる
ことによってノンインターレース信号をなすように符号
化を行った第2のビットストリームとの両者を再生し、
復号することによって、ノンインターレースの動画像信
号が再生される。
【0010】さらに、このとき既に市場導入されている
現行のテレビジョン信号のみを記録した光ディスクと、
この発明における多層式ディスクにおける現行のテレビ
ジョン信号を記録した層を、同一に構成すれば、既に市
場導入されている現行のテレビジョン信号のみが記録さ
れている光ディスクとの両立性が実現される。
【0011】
【実施例】以下、この発明の一実施例について図面を参
照して説明する。この発明の説明に先立って、フレーム
間相関を利用するようにした画像信号の圧縮符号化の一
例について説明する。例えば図5に示すように、時刻t
1、t2、t3において、フレーム画像PC1、PC
2、PC3がそれぞれ発生しているとき、フレーム画像
PC1とPC2の画像信号の差を演算して、PC12を
生成し、また、フレーム画像PC2とPC3の差を演算
して、PC23を生成する。一般に連続した動画では、
時間的に隣接するフレームの画像は、それ程大きな変化
を有していないため、両者の差を演算すると、その差分
信号は小さな値のものとなる。そこで、この差分信号を
符号化すれば、符号量を圧縮することができる。
【0012】しかしながら、差分信号のみを伝送したの
では、元の画像を復号することができない。そこで、各
フレームの画像を、Iピクチャ、PピクチャまたはBピ
クチャの3種類のピクチャのいずれかのピクチャとし、
画像信号を圧縮符号化するようにしている。図6は画像
信号を圧縮符号化するときの処理の一例を示す。
【0013】図6において、フレームF1乃至F17ま
での17フレームの画像信号をグループオブピクチャと
し、処理の1単位とする。そして、その先頭のフレーム
F1の画像信号はIピクチャとして符号化し、第2番目
のフレームF2はBピクチャとして、また第3番目のフ
レームF3はPピクチャとして、それぞれ処理する。以
下、第4番目以降のフレームF4乃至F17は、Bピク
チャまたはPピクチャとして交互に処理する。
【0014】Iピクチャの画像信号としては、その1フ
レーム分の画像信号をそのまま符号化し伝送する。これ
に対して、Pピクチャの画像信号としては、基本的に
は、図6Aに示すように、予測画像としてそれより時間
的に先行するIピクチャまたはPピクチャの画像信号か
らの差分を符号化し伝送する。さらにBピクチャの画像
信号としては、基本的には、図6Bに示すように、予測
画像として時間的に先行するフレームまたは後行するフ
レームの両方の平均値からの差分を求め、その差分を符
号化し伝送する。
【0015】図7は、このようにして、動画像信号を符
号化する方法の原理を示している。同図に示すように、
最初のフレームF1はIピクチャとして処理されるた
め、そのまま伝送データF1Xとして伝送路に伝送され
る(フレーム内符号化)。これに対して、第2のフレー
ムF2は、Bピクチャとして処理されるため、時間的に
先行するフレームF1と、時間的に後行するフレームF
3の平均値との差分が演算され、その差分が伝送データ
F2Xとして伝送される。
【0016】このBピクチャとしての処理について、さ
らに詳細に説明すると、4種類存在する。その第1の処
理は、元のフレームF2のデータをそのまま伝送データ
F2Xとして伝送するものであり(SP1)(イントラ
符号化)、Iピクチャにおける場合と同様の処理とな
る。第2の処理は、時間的に後行するフレームF3から
の差分を演算し、その差分(SP2)を伝送するもので
ある(後方予測符号化)。第3の処理は、時間的に先行
するフレームF1との差分(SP3)を伝送するもので
ある(前方予測符号化)。さらに第4の処理は、時間的
に先行するフレームF1と後行するフレームF3の平均
値との差分(SP4)を生成し、これを伝送データF2
Xとして伝送するものである(両方向予測符号化)。こ
れら4つの方法のうち、伝送データが最も少なくなる方
法が採用される。
【0017】尚、差分データを伝送するとき、現フレー
ムの画像と差分を演算する対象となるフレームの画像
(予測画像)との間の動きベクトルx1(フレームF1
とF2の間の動きベクトル)(前方予測の場合)、もし
くはx2(フレームF3とF2の間の動きベクトル)
(後方予測の場合)、またはx1とx2の両方(両方向
予測の場合)が差分データとともに伝送される。
【0018】また、PピクチャのフレームF3は、時間
的に先行するフレームF1を予測画像として、このフレ
ームとの差分信号(SP3)と、動きベクトルx3が演
算され、これが伝送データF3Xとして伝送される(前
方予測符号化)。あるいはまた、元のフレームF3のデ
ータがそのまま伝送データF3Xとして伝送される(S
P1)(イントラ符号化)。いずれの方法により伝送さ
れるかは、Bピクチャにおける場合と同様に、伝送デー
タがより少なくなる方が選択される。
【0019】図8は、上述した原理に基づいて、動画像
信号を符号化して伝送し、これを復号化する装置の構成
例を示している。符号化装置1は、入力された映像信号
を符号化し、伝送路としての記録媒体3に伝送するよう
になされている。ここでは、記録媒体3として光ディス
クを想定している。そして、復号化装置2は、記録媒体
3に記録された信号を再生し、これを復号して出力する
ようになされている。
【0020】符号化装置1において、入力された映像信
号が前処理回路11に入力され、そこで輝度信号と色信
号(この例の場合、色差信号)が分離され、それぞれA
/D変換器12、13でA/D変換される。A/D変換
器12、13によりA/D変換されてデジタル信号とな
った映像信号は、フレームメモリ14に供給され、記憶
される。フレームメモリ14では、輝度信号が輝度信号
フレームメモリ15に、また色差信号が色差信号フレー
ムメモリ16に、それぞれ記憶される。
【0021】フォーマット変換回路17は、フレームメ
モリ14に記憶されたフレームフォーマットの信号をブ
ロックフォーマットの信号に変換する。即ち、図9Aに
示すように、フレームメモリ14に記憶された映像信号
は、1ライン当りHドットのラインがVライン集められ
たフレームフォーマットのデータとされている。フォー
マット変換回路17は、この1フレームの信号を、16
ラインを単位としてN個のスライスに区分する。そして
図9Bに示すように各スライスは、M個のマクロブロッ
クに分割される。各マクロブロックは、16×16個の
画素(ドット)に対応する輝度信号により構成される。
この輝度信号は図9Cに示すように、さらに8×8ドッ
トを単位とするブロックY[1]乃至Y[4]に区分さ
れる。そして、この16×16ドットの輝度信号には、
8×8ドットのCb信号と、8×8ドットのCr信号が
対応される。
【0022】このように、ブロックフォーマットに変換
された信号は、フォーマット変換回路17からエンコー
ダ18に供給され、ここでエンコード(符号化)が行わ
れる。その詳細については、図10を参照して後述す
る。
【0023】エンコーダ18によりエンコードされた信
号は、ビットストリームとして、例えば記録媒体3に記
録される。ここでは、記録媒体3として光ディスクに、
ビットストリームが記録される。
【0024】記録媒体3の光ディスクより再生されたデ
ータは、復号化装置2のデコーダ31に供給され、デコ
ード(復号化)される。デコーダ31の詳細について
は、図13を参照して後述する。
【0025】デコーダ31によりデコードされたデータ
は、フォーマット変換回路32に入力され、ブロックフ
ォーマットの信号からフレームフォーマットの信号に変
換される。そして、フレームフォーマットの輝度信号
は、フレームメモリ33の輝度信号フレームメモリ34
に供給され、記憶される。また、色差信号は色差信号フ
レームメモリ35に供給され、記憶される。輝度信号フ
レームメモリ34と色差信号フレームメモリ35よりそ
れぞれ読み出された輝度信号と色差信号は、D/A変換
器36と37によりそれぞれD/A変換され、後処理回
路38に供給され、合成される。そして、図示せぬ例え
ばCRTなどのディスプレイに出力され、表示される。
【0026】次に、図10を参照して、エンコーダ18
の構成例について説明する。符号化されるべき画像デー
タは、マクロブロック単位で動きベクトル検出回路50
に入力される。動きベクトル検出回路50は、所定のシ
ーケンスに従って、各フレームの画像データを、Iピク
チャ、Pピクチャ、またはBピクチャとして処理する。
シーケンシャルに入力される各フレームの画像を、I、
P、Bのいずれのピクチャとして処理するかは、例え
ば、図6に示したように、フレームF1乃至F17によ
り構成されるグループオブピクチャが、I、B、P、
B、P、・・・B、Pとして処理されるように予め定め
られている。
【0027】Iピクチャとして処理されるフレーム(例
えばフレームF1)の画像データは、動きベクトル検出
回路50からフレームメモリ51の前方原画像部51a
に転送、記憶され、Bピクチャとして処理されるフレー
ム(例えばフレームF2)の画像データは、参照原画像
部51bに転送、記憶され、Pピクチャとして処理され
るフレーム(例えばフレームF3)の画像データは、後
方原画像部51cに転送、記憶される。
【0028】また、次のタイミングにおいて、さらにB
ピクチャ(フレームF4)またはPピクチャ(フレーム
F5)として処理すべきフレームの画像が入力されたと
き、それまで後方原画像部51cに記憶されていた最初
のPピクチャ(フレームF3)の画像データが、前方原
画像部51aに転送され、次のBピクチャ(フレームF
4)の画像データが、参照原画像部51bに記憶(上書
き)され、次のPピクチャ(フレームF5)の画像デー
タが、後方原画像部51cに記憶(上書き)される。こ
のような動作が順次繰り返される。
【0029】フレームメモリ51に記憶された各ピクチ
ャの信号は、そこから読み出され、予測モード切り替え
回路52において、フレーム予測モード処理、またはフ
ィールド予測モード処理が行なわれる。さらにまた予測
判定回路54の制御の下に、演算部53において、画像
内予測、前方予測、後方予測、または両方向予測の演算
が行なわれる。これらの処理のうち、いずれの処理を行
なうかは、予測誤差信号(処理の対象とされている参照
画像と、これに対する予測画像との差分)に対応して決
定される。このため、動きベクトル検出回路50は、こ
の判定に用いられる予測誤差信号の絶対値和(自乗和で
もよい)を生成する。
【0030】ここで、予測モード切り替え回路52にお
けるフレーム予測モードとフィールド予測モードについ
て説明する。
【0031】フレーム予測モードが設定された場合にお
いては、予測モード切り替え回路52は、動きベクトル
検出回路50より供給される4個の輝度ブロックY
[1]乃至Y[4]を、そのまま後段の演算部53に出
力する。即ち、この場合においては、図11Aに示すよ
うに、各輝度ブロックに奇数フィールドのラインのデー
タと、偶数フィールドのラインのデータとが混在した状
態となっている。このフレーム予測モードにおいては、
4個の輝度ブロック(マクロブロック)を単位として予
測が行われ、4個の輝度ブロックに対して1個の動きベ
クトルが対応する。
【0032】これに対して、フィールド予測モードが設
定された場合においては、予測モード切り替え回路52
は、図11Aに示す構成で動きベクトル検出回路50よ
り入力される信号を、図11Bに示すように、4個の輝
度ブロックのうち、輝度ブロックY[1]とY[2]
を、例えば奇数フィールドのラインのデータのみで構成
させ、他の2個の輝度ブロックY[3]とY[4]を、
偶数フィールドのラインのデータのみで構成させて、演
算部53に出力する。この場合においては、2個の輝度
ブロックY[1]とY[2]に対して、1個の動きベク
トルが対応され、他の2個の輝度ブロックY[3]とY
[4]に対して、他の1個の動きベクトルが対応され
る。
【0033】動きベクトル検出回路50は、フレーム予
測モードにおける予測誤差の絶対値和と、フィールド予
測モードにおける予測誤差の絶対値和を、予測モード切
り替え回路52に出力する。予測モード切り替え回路5
2は、フレーム予測モードとフィールド予測モードにお
ける予測誤差の絶対値和を比較し、その値がより小さい
予測モードに対応する処理を施して、データを演算部5
3に出力する。
【0034】但し、このような処理は、実際には動きベ
クトル検出回路50で行われる。即ち、動きベクトル検
出回路50は、決定されたモードに対応する構成の信号
を予測モード切り替え回路52に出力し、予測モード切
り替え回路52は、その信号を、そのまま後段の演算部
53に出力する。
【0035】尚、色差信号は、フレーム予測モードの場
合、図12Aに示すように、奇数フィールドのラインの
データと偶数フィールドのラインのデータとが混在する
状態で、演算部53に供給される。また、フィールド予
測モードの場合、図12Bに示すように、各色差ブロッ
クCb,Crの上半分の4ラインが、輝度ブロックY
[1],Y[2]に対応する奇数フィールドの色差信号
とされ、下半分の4ラインが、輝度ブロックY[3],
Y[4]に対応する偶数フィールドの色差信号とされ
る。
【0036】また、動きベクトル検出回路50は、次の
ようにして、予測判定回路54において、画像内予測、
前方予測、後方予測、または両方向予測のいずれの予測
を行なうかを決定するための予測誤差の絶対値和を生成
する。
【0037】即ち、画像内予測の予測誤差の絶対値和と
して、参照画像のマクロブロックの信号Aijの和ΣAij
の絶対値|ΣAij|と、マクロブロックの信号Aijの絶
対値|Aij|の和Σ|Aij|との差を求める。また、前
方予測の予測誤差の絶対値和として、参照画像のマクロ
ブロックの信号Aijと、予測画像のマクロブロックの信
号Bijの差Aij−Bijの絶対値|Aij−Bij|の和Σ|
Aij−Bij|を求める。また、後方予測と両方向予測の
予測誤差の絶対値和も、前方予測における場合と同様に
(その予測画像を前方予測における場合と異なる予測画
像に変更して)求める。
【0038】これらの絶対値和は、予測判定回路54に
供給される。予測判定回路54は、前方予測、後方予測
および両方向予測の予測誤差の絶対値和のうち、最も小
さいものを、インター予測の予測誤差の絶対値和として
選択する。さらに、このインター予測の予誤差の絶対値
和と、画像内予測の予測誤差の絶対値和とを比較し、そ
の小さい方を選択し、この選択した絶対値和に対応する
モードを予測モードとして選択する。即ち、画像内予測
の予測誤差の絶対値和の方が小さければ、画像内予測モ
ードが設定される。インター予測の予測誤差の絶対値和
の方が小さければ、前方予測、後方予測または両方向予
測モードのうち、対応する絶対値和が最も小さかったモ
ードが設定される。
【0039】このように、動きベクトル検出回路50
は、参照画像のマクロブロックの信号を、フレームまた
はフィールド予測モードのうち、予測モード切り替え回
路52により選択されたモードに対応する構成で、予測
モード切り替え回路52を介して演算部53に供給する
とともに、4つの予測モードのうち、予測判定回路54
により選択された予測モードに対応する予測画像と参照
画像の間の動きベクトルを検出し、この動きベクトルを
可変長符号化回路58と動き補償回路64に出力する。
上述したように、この動きベクトルとしては、対応する
予測誤差の絶対値和が最小となるものが選択される。
【0040】予測判定回路54は、動きベクトル検出回
路50が前方原画像部51aよりIピクチャの画像デー
タを読み出しているとき、予測モードとして、フレーム
(画像)内予測モード(動き補償を行わないモード)を
設定し、演算部53のスイッチ53dを接点a側に切り
替える。これにより、Iピクチャの画像データがDCT
モード切り替え回路55に入力される。
【0041】このDCTモード切り替え回路55は、図
12AまたはBに示すように、4個の輝度ブロックのデ
ータを、奇数フィールドのラインと偶数フィールドのラ
インが混在する状態(フレームDCTモード)、また
は、分離された状態(フィールドDCTモード)、のい
ずれかの状態にして、DCT回路56に出力する。
【0042】即ち、DCTモード切り替え回路55は、
奇数フィールドと偶数フィールドのデータを混在してD
CT処理した場合における符号化効率と、分離した状態
においてDCT処理した場合の符号化効率とを比較し、
符号化効率の良好なモードを選択する。
【0043】例えば、入力された信号を、図12Aに示
すように、奇数フィールドと偶数フィールドのラインが
混在する構成とし、上下に隣接する奇数フィールドのラ
インの信号と偶数フィールドのラインの信号の差を演算
し、さらにその絶対値の和(または自乗和)を求める。
また、入力された信号を、図12Bに示すように、奇数
フィールドと偶数フィールドのラインが分離した構成と
し、上下に隣接する奇数フィールドのライン同士の信号
の差と、偶数フィールドのライン同士の信号の差を演算
し、それぞれの絶対値の和(または自乗和)を求める。
さらに、図12Aのデータ構成で求められた絶対値和
と、図12Bのデータ構成で求められた絶対値和の両者
を比較し、より小さい値に対応するDCTモードを設定
する。即ち、前者の方がより小さければ、フレームDC
Tモードを設定し、後者の方がより小さければ、フィー
ルドDCTモードを設定する。
【0044】そして、選択したDCTモードに対応する
構成のデータをDCT回路56に出力するとともに、選
択したDCTモードを示すDCTフラグを、可変長符号
化回路58と動き補償回路64に出力する。
【0045】予測モード切り替え回路52における予測
モード(図11)と、このDCTモード切り替え回路5
5におけるDCTモード(図12)を比較して明らかな
ように、輝度ブロックに関しては、両者の各モードにお
けるデータ構造は実質的に同一である。
【0046】予測モード切り替え回路52において、フ
レーム予測モード(奇数ラインと偶数ラインが混在する
モード)が選択された場合、DCTモード切り替え回路
55においても、フレームDCTモード(奇数ラインと
偶数ラインが混在するモード)が選択される可能性が高
く、また予測モード切り替え回路52において、フィー
ルド予測モード(奇数フィールドと偶数フィールドのデ
ータが分離されたモード)が選択された場合、DCTモ
ード切り替え回路55において、フィールドDCTモー
ド(奇数フィールドと偶数フィールドのデータが分離さ
れたモード)が選択される可能性が高い。
【0047】しかしながら、必ずしも常にそのような選
択がなされるわけではなく、予測モード切り替え回路5
2においては、予測誤差の絶対値和が小さくなるように
モードが決定され、DCTモード切り替え回路55にお
いては、符号化効率が良好となるようにモードが決定さ
れる。
【0048】DCTモード切り替え回路55より出力さ
れたIピクチャの画像データは、DCT回路56に入力
され、DCT(離散コサイン変換)処理され、DCT係
数に変換される。このDCT係数は、量子化回路57に
入力され、送信バッファ59のデータ蓄積量(バッファ
蓄積量)に対応した量子化スケールで量子化された後、
可変長符号化回路58に入力される。
【0049】可変長符号化回路58は、量子化回路57
より供給される量子化スケールに対応して、量子化回路
57より供給される画像データ(いまの場合、Iピクチ
ャのデータ)を、例えばハフマン符号などの可変長符号
に変換し、送信バッファ59に出力する。
【0050】可変長符号化回路58にはまた、量子化回
路57より量子化スケール、予測判定回路54より予測
モード(画像内予測、前方予測、後方予測、または両方
向予測のいずれが設定されたかを示すモード)、動きベ
クトル検出回路50より動きベクトル、予測モード切り
替え回路52より予測フラグ(フレーム予測モードまた
はフィールド予測モードのいずれが設定されたかを示す
フラグ)、およびDCTモード切り替え回路55が出力
するDCTフラグ(フレームDCTモードまたはフィー
ルドDCTモードのいずれが設定されたかを示すフラ
グ)が入力されており、これらも可変長符号化される。
【0051】送信バッファ59は、入力されたデータを
一時的に蓄積し、蓄積量に対応するデータを量子化回路
57に出力する。送信バッファ59は、そのデータ残量
が許容上限値まで増量すると、量子化制御信号によって
量子化回路57の量子化スケールを大きくすることによ
り、量子化データのデータ量を低下させる。また、これ
とは逆に、データ残量が許容下限値まで減少すると、送
信バッファ59は、量子化制御信号によって量子化回路
57の量子化スケールを小さくすることにより、量子化
データのデータ量を増大させる。このようにして、送信
バッファ59のオーバフローまたはアンダフローが防止
される。そして、送信バッファ59に蓄積されたデータ
は、所定のタイミングで読み出され、伝送路に出力さ
れ、例えば記録媒体3に記録される。
【0052】一方、量子化回路57より出力されたIピ
クチャのデータは、逆量子化回路60に入力され、量子
化回路57より供給される量子化スケールに対応して逆
量子化される。逆量子化回路60の出力は、IDCT
(逆DCT)回路61に入力され、逆DCT処理された
後、演算器62を介してフレームメモリ63の前方予測
画像部63aに供給され、記憶される。
【0053】動きベクトル検出回路50は、シーケンシ
ャルに入力される各フレームの画像データを、たとえ
ば、I、B、P、B、P、B・・・のピクチャとしてそ
れぞれ処理する場合、最初に入力されたフレームの画像
データをIピクチャとして処理した後、次に入力された
フレームの画像データをBピクチャとして処理する前
に、さらにその次に入力されたフレームの画像データを
Pピクチャとして処理する。これはBピクチャは、後方
予測を伴うため、後方予測画像としてのPピクチャが先
に用意されていないと復号することができないためであ
る。
【0054】そこで動きベクトル検出回路50は、Iピ
クチャの処理の次に、後方原画像部51cに記憶されて
いるPピクチャの画像データの処理を開始する。そし
て、上述した場合と同様に、マクロブロック単位でのフ
レーム間差分(予測誤差)の絶対値和が、動きベクトル
検出回路50から予測モード切り替え回路52と予測判
定回路54に供給される。予測モード切り替え回路52
と予測判定回路54は、このPピクチャのマクロブロッ
クの予測誤差の絶対値和に対応して、フレーム/フィー
ルド予測モード、または画像内予測、前方予測、後方予
測、もしくは両方向予測の予測モードを設定する。
【0055】演算部53はフレーム内予測モードが設定
されたとき、スイッチ53dを上述したように接点a側
に切り替える。従って、このデータは、Iピクチャのデ
ータと同様に、DCTモード切り替え回路55、DCT
回路56、量子化回路57、可変長符号化回路58、送
信バッファ59を介して伝送路に伝送される。また、こ
のデータは、逆量子化回路60、IDCT回路61、演
算器62を介してフレームメモリ63の後方予測画像部
63bに供給され、記憶される。
【0056】前方予測モードの時、スイッチ53dが接
点bに切り替えられるとともに、フレームメモリ63の
前方予測画像部63aに記憶されている画像(いまの場
合Iピクチャの画像)データが読み出され、動き補償回
路64により、動きベクトル検出回路50が出力する動
きベクトルに対応して動き補償される。すなわち、動き
補償回路64は、予測判定回路54より前方予測モード
の設定が指令されたとき、前方予測画像部63aの読み
出しアドレスを、動きベクトル検出回路50がいま出力
しているマクロブロックの位置に対応する位置から動き
ベクトルに対応する分だけずらしてデータを読み出し、
予測画像データを生成する。
【0057】動き補償回路64より出力された予測画像
データは、演算器53aに供給される。演算器53a
は、予測モード切り替え回路52より供給された参照画
像のマクロブロックのデータから、動き補償回路64よ
り供給された、このマクロブロックに対応する予測画像
データを減算し、その差分(予測誤差)を出力する。こ
の差分データは、DCTモード切り替え回路55、DC
T回路56、量子化回路57、可変長符号化回路58、
送信バッファ59を介して伝送路に伝送される。また、
この差分データは、逆量子化回路60、IDCT回路6
1により局所的に復号され、演算器62に入力される。
【0058】この演算器62にはまた、演算器53aに
供給されている予測画像データと同一のデータが供給さ
れている。演算器62は、IDCT回路61が出力する
差分データに、動き補償回路64が出力する予測画像デ
ータを加算する。これにより、元の(復号した)Pピク
チャの画像データが得られる。このPピクチャの画像デ
ータは、フレームメモリ63の後方予測画像部63bに
供給され、記憶される。
【0059】動きベクトル検出回路50は、このよう
に、IピクチャとPピクチャのデータが前方予測画像部
63aと後方予測画像部63bにそれぞれ記憶された
後、次にBピクチャの処理を実行する。予測モード切り
替え回路52と予測判定回路54は、マクロブロック単
位でのフレーム間差分の絶対値和の大きさに対応して、
フレーム/フィールドモードを設定し、また、予測モー
ドをフレーム内予測モード、前方予測モード、後方予測
モード、または両方向予測モードのいずれかに設定す
る。
【0060】上述したように、フレーム内予測モードま
たは前方予測モードの時、スイッチ53dは接点aまた
は接点bに切り替えられる。このとき、Pピクチャにお
ける場合と同様の処理が行われ、データが伝送される。
【0061】これに対して、後方予測モードまたは両方
向予測モードが設定された時、スイッチ53dは、接点
cまたは接点dにそれぞれ切り替えられる。
【0062】スイッチ53dが接点cに切り替えられて
いる後方予測モードの時、後方予測画像部63bに記憶
されている画像(いまの場合、Pピクチャの画像)デー
タが読み出され、動き補償回路64により、動きベクト
ル検出回路50が出力する動きベクトルに対応して動き
補償される。すなわち、動き補償回路64は、予測判定
回路54より後方予測モードの設定が指令されたとき、
後方予測画像部63bの読み出しアドレスを、動きベク
トル検出回路50がいま出力しているマクロブロックの
位置に対応する位置から動きベクトルに対応する分だけ
ずらしてデータを読み出し、予測画像データを生成す
る。
【0063】動き補償回路64より出力された予測画像
データは、演算器53bに供給される。演算器53b
は、予測モード切り替え回路52より供給された参照画
像のマクロブロックのデータから、動き補償回路64よ
り供給された予測画像データを減算し、その差分を出力
する。この差分データは、DCTモード切り替え回路5
5、DCT回路56、量子化回路57、可変長符号化回
路58、送信バッファ59を介して伝送路に伝送され
る。
【0064】スイッチ53dが接点dに切り替えられて
いる両方向予測モードの時、前方予測画像部63aに記
憶されている画像(いまの場合、Iピクチャの画像)デ
ータと、後方予測画像部63bに記憶されている画像
(いまの場合、Pピクチャの画像)データが読み出さ
れ、動き補償回路64により、動きベクトル検出回路5
0が出力する動きベクトルに対応して動き補償される。
すなわち、動き補償回路64は、予測判定回路54より
両方向予測モードの設定が指令されたとき、前方予測画
像部63aと後方予測画像部63bの読み出しアドレス
を、動きベクトル検出回路50がいま出力しているマク
ロブロックの位置に対応する位置から動きベクトル(こ
の場合の動きベクトルは、前方予測画像用と後方予測画
像用の2つとなる)に対応する分だけずらしてデータを
読み出し、予測画像データを生成する。
【0065】動き補償回路64より出力された予測画像
データは、演算器53cに供給される。演算器53c
は、動きベクトル検出回路50より供給された参照画像
のマクロブロックのデータから、動き補償回路64より
供給された予測画像データの平均値を減算し、その差分
を出力する。この差分データは、DCTモード切り替え
回路55、DCT回路56、量子化回路57、可変長符
号化回路58、送信バッファ59を介して伝送路に伝送
される。Bピクチャの画像は、他の画像の予測画像とさ
れることがないため、フレームメモリ63には記憶され
ない。
【0066】尚、フレームメモリ63において、前方予
測画像部63aと後方予測画像部63bは、必要に応じ
てバンク切り替えが行われ、所定の参照画像に対して、
一方または他方に記憶されているものを、前方予測画像
あるいは後方予測画像として切り替えて出力することが
できる。
【0067】以上の説明においては、輝度ブロックを中
心として説明をしたが、色差ブロックについても同様
に、図12に示すマクロブロックを単位として処理さ
れ、伝送される。尚、色差ブロックを処理する場合の動
きベクトルは、対応する輝度ブロックの動きベクトルを
垂直方向と水平方向に、それぞれ1/2にしたものが用
いられる。
【0068】次に、図13は、図8中のデコーダ31の
構成例を示すブロック図である。伝送路(記録媒体3)
を介して伝送された符号化された画像データは、図示せ
ぬ受信回路で受信されたり、再生装置で再生され、受信
バッファ81に1時記憶された後、可変長復号化回路8
2に供給される。可変長復号化回路82は、受信バッフ
ァ81より供給されたデータを可変長復号化し、動きベ
クトル、予測モード、予測フラグおよびDCTフラグを
動き補償回路87に、また、量子化スケールを逆量子化
回路83に、それぞれ出力するとともに、復号された画
像データを逆量子化回路83に出力する。
【0069】逆量子化回路83は、可変長復号化回路8
2より供給された画像データを、同じく可変長復号化回
路82より供給された量子化スケールに従って逆量子化
し、IDCT回路84に出力する。逆量子化回路83よ
り出力されたデータ(DCT係数)は、IDCT回路8
4で、逆DCT処理され、演算器85に供給される。
【0070】IDCT回路84より供給された画像デー
タが、Iピクチャのデータである場合、そのデータは演
算器85より出力され、演算器85に後に入力される画
像データ(PまたはBピクチャのデータ)の予測画像デ
ータ生成のために、フレームメモリ86の前方予測画像
部86aに供給されて記憶される。また、このデータ
は、図8に示したフォーマット変換回路32に出力され
る。
【0071】IDCT回路84より供給された画像デー
タが、その1フレーム前の画像データを予測画像データ
とするPピクチャのデータであって、前方予測モードの
データである場合、フレームメモリ86の前方予測画像
部86aに記憶されている、1フレーム前の画像データ
(Iピクチャのデータ)が読み出され、動き補償回路8
7で可変長復号化回路82より出力された動きベクトル
に対応する動き補償が施される。そして、演算器85に
おいて、IDCT回路84より供給された画像データ
(差分のデータ)と加算され、出力される。この加算さ
れたデータ、即ち、復号されたPピクチャのデータは、
演算器85に後に入力される画像データ(Bピクチャま
たはPピクチャのデータ)の予測画像データ生成のため
に、フレームメモリ86の後方予測画像部86bに供給
されて記憶される。
【0072】Pピクチャのデータであっても、画像内予
測モードのデータは、Iピクチャのデータと同様に、演
算器85で特に処理は行わず、そのまま後方予測画像部
86bに記憶される。このPピクチャは、次のBピクチ
ャの次に表示されるべき画像であるため、この時点で
は、まだフォーマット変換回路32へ出力されない(上
述したように、Bピクチャの後に入力されたPピクチャ
が、Bピクチャより先に処理され、伝送されている)。
【0073】IDCT回路84より供給された画像デー
タが、Bピクチャのデータである場合、可変長復号化回
路82より供給された予測モードに対応して、フレーム
メモリ86の前方予測画像部86aに記憶されているI
ピクチャの画像データ(前方予測モードの場合)、後方
予測画像部86bに記憶されているPピクチャの画像デ
ータ(後方予測モードの場合)、または、その両方の画
像データ(両方向予測モードの場合)が読み出され、動
き補償回路87において、可変長復号化回路82より出
力された動きベクトルに対応する動き補償が施されて、
予測画像が生成される。但し、動き補償を必要としない
場合(画像内予測モードの場合)、予測画像は生成され
ない。
【0074】このようにして、動き補償回路87で動き
補償が施されたデータは、演算器85において、IDC
T回路84の出力と加算される。この加算出力は、フォ
ーマット変換回路32に出力される。
【0075】但し、この加算出力はBピクチャのデータ
であり、他の画像の予測画像生成のために利用されるこ
とがないため、フレームメモリ86には記憶されない。
【0076】Bピクチャの画像が出力された後、後方予
測画像部86bに記憶されているPピクチャの画像デー
タが読み出され、動き補償回路87を介して演算器85
に供給される。但し、このとき、動き補償は行われな
い。
【0077】尚、このデコーダ31には、図10のエン
コーダ18における予測モード切り替え回路52とDC
Tモード切り替え回路55に対応する回路が図示されて
いないが、これらの回路に対応する処理、即ち、奇数フ
ィールドと偶数フィールドのラインの信号が分離された
構成を、元の混在する構成に必要に応じて戻す処理は、
動き補償回路87が実行する。
【0078】また、以上においては、輝度信号の処理に
ついて説明したが、色差信号の処理も同様に行われる。
但し、この場合、動きベクトルは、輝度信号用のもの
を、垂直方向および水平方向に1/2にしたものが用い
られる。
【0079】この発明は、上述した、現行のテレビジョ
ン信号を動画像データとして圧縮符号化し、光ディスク
などの記録媒体に記録する方法を用いて、ノンインター
レース/インターレース信号を記録するものである。
【0080】図1は、この発明の一実施例の構成を示
す。まず、記録時の処理に関して説明する。入力画像で
あるプログレッシブノンインターレース画像信号100
は、ノンインターレース・インターレース変換回路10
1によって2種類の逆の位相を成すインターレースフレ
ーム102、103に分解される。この2種類の逆の位
相を成すインターレースフレームは、片側のみを見れ
ば、それぞれ現行のテレビジョン信号と互換性を持つ信
号である。
【0081】例えば現行のNTSC方式の場合では、2
フィールドで525ラインの1フレーム(1/30秒)
が構成されるインターレース画像信号である。一方、入
力されるノンインターレース画像信号100は、各フレ
ーム(1/60秒)が525ラインのノンインターレー
ス画像信号である。変換回路101は、入力ノンインタ
ーレース画像信号の第1フレームの奇数番目のライン
(黒いドットで示す)と、第2フレームの偶数番目のラ
イン(黒いドットで示す)を順次選択して第1のインタ
ーレースフレームを構成し、また、第1フレームの偶数
番目のライン(白いドットで示す)と、第2フレームの
奇数番目のライン(白いドットで示す)を順次選択して
第2のインターレースフレームを構成する。従って、第
1のインターレースフレームが現行のNTSC方式のテ
レビジョン信号と同一のものとなる。ノンインターレー
ス画像信号の信号源としては、テレビジョンカメラ、コ
ンピュータ等の種々のものが存在する。
【0082】第1のインターレース画像信号が符号化装
置104に供給され、上述したようなMPEG方式で圧
縮符号化される。また、第2のインターレース画像信号
が符号化装置105に供給され、上述したようなMPE
G方式で圧縮符号化される。そして、符号化装置10
4、105の符号化出力が記録媒体(多層光ディスク)
106の第1および第2の情報記録層にそれぞれ書き込
まれる。
【0083】再生時では、記録媒体106の第1および
第2の情報記録層からそれぞれのビットストリームを読
み出し、復号装置107、108にそれぞれ入力する。
復号装置107、108は、符号化装置104、105
と対応するものであって、復号装置107から第1のイ
ンターレース画像信号が得られ、復号装置108から第
2のインターレース画像信号が得られる。再生された第
1のインターレース画像信号が出力として取り出される
とともに、インターレース・ノンインターレース変換回
路109に供給される。第2のインターレース画像信号
も変換回路109に供給される。
【0084】現行のテレビジョン信号を再生したい場合
は、復号装置107からの第1のインターレース画像信
号のみを用いることによって、現行のテレビジョン信号
に互換性のあるインターレース画像信号110が得られ
る。プログレッシブノンインターレース画像信号を再生
したい場合、2種類のビットストリームを同時に読み出
し、復号装置107、108にそれぞれ入力することに
よって逆の位相を成すインターレース信号の対を得るこ
とができ、これらをインターレース・ノンインターレー
ス信号変換回路109に入力する。これによって、イン
ターレース・ノンインターレース変換が行われ、プログ
レッシブフレーム111を得ることができる。
【0085】記録媒体について説明すると、図2は、単
一の情報記録層702を有する単一層の光ディスク70
1を光ピックアップ703によって、記録、読み出す方
式を示す。これは、現行の方式で用いられていたもの
で、単純に現行のテレビジョン方式の画像信号を記録す
る場合は、この方式で記録、読み出しが行われる。
【0086】これに対して、図3は、ディスクの厚み方
向に、第1層の情報記録層705と、第2層の情報記録
層706とが設けられ、片面から光ピックアップ70
7、708によって情報を記録、読出す形式の片面2層
式ディスク704を示す。上述のように、第1および第
2のインターレース画像信号のうち、現行テレビジョン
方式の信号と同一の第1のインターレース画像信号を、
片面2層式ディスク704の第1層705に記録する。
【0087】これにより、従来の単一層の光ディスク7
01を再生できる再生装置の場合では、第1層705の
みを読み出して復号することによって、現行テレビジョ
ン信号が復号される。また、両方の情報記録層705、
706を光ピックアップ707、708によって同時に
読み出し、組み合わせて復号することによってノンイン
ターレース画像信号を再生できる。この方式によって、
単一層のディスクとの両立性を実現できる。
【0088】また、図4は、両面にそれぞれ情報記録層
710、711を有する両面張り合わせ式の光ディスク
709を示す。表面の記録層710を第1層とし、裏面
の記録層711を第2層とすると、第1層710に対し
て記録、読出しのための光ピックアップ712が設けら
れ、第2層711に対して記録、読出しのための光ピッ
クアップ713が設けられている。この場合は、片面2
層式の光ディスク704と同様に、第1のインターレー
ス画像信号を第1層710に記録する。また、第2のイ
ンターレース画像信号を第2層711に記録することに
よって、両立性を保ちつつ、ノンインターレース画像信
号の再生が可能という、効果が達成できる。
【0089】なお、記録/再生可能な光ディスクとして
は、何回も記録できるMO(光磁気)ディスク、PD
(相変化型)ディスク、並びに1回の記録が可能なWO
ディスクを使用できる。さらに、再生のみを考慮すると
きには、ROM形式の光ディスクを使用できる。よりさ
らに、2枚の単一層ディスクを透明接着材にて張り合わ
せた張り合わせ型であって、片面記録/読出しの光ディ
スクを使用することもできる。
【0090】
【発明の効果】この発明は、ノンインターレース画像信
号を逆相の第1および第2のインターレース画像信号に
分解し、各インターレース画像信号を多層光ディスクの
第1および第2の情報記録層に記録する。従って、この
発明は、効率良く、ノンインターレースの動画像信号を
記録/再生できる。
【0091】また、この発明では、第1のインターレー
ス画像信号を現行のテレビジョン信号と同一のものとす
ることによって、既存の現行のテレビジョン信号のみを
記録した光ディスクとの両立性を実現できる利点があ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例の記録/再生回路の構成を
示すブロック図である。
【図2】単一層のディスクの記録、読み出しを行う方法
を説明する略線図である。
【図3】片面2層式の光ディスクの記録、読み出しを行
う方法を説明する略線図である。
【図4】表裏の両面張り合わせからなるディスクの記
録、読み出しを行う方法を説明する略線図である。
【図5】この発明に使用することができる高能率符号化
の原理を説明する略線図である。
【図6】画像データを圧縮する場合におけるピクチャの
タイプを説明する略線図である。
【図7】動画像信号を符号化する原理を説明する略線図
である。
【図8】先に提案されている画像信号符号化装置と復号
化装置の構成例を示すブロック図である。
【図9】図8におけるフォーマット変換回路のフォーマ
ット変換の動作を説明する図である。
【図10】図8におけるエンコーダの構成例を示すブロ
ック図である。
【図11】図10の予測モード切り替え回路の動作を説
明する略線図である。
【図12】図10のDCTモード切り替え回路55の動
作を説明する略線図である。
【図13】図8のデコーダ31の構成例を示すブロック
図である。
【符号の説明】
100 入力ノンインターレース画像 101 ノンインターレース・インターレース変換回路 104 符号化装置 105 符号化装置 106 記録媒体 107 復号装置 108 復号装置 109 インターレース・ノンインターレース変換回路

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 画像信号を、圧縮符号化を利用して複数
    の情報記録層を有する光ディスクに記録する方法におい
    て、 入力されたノンインターレース画像信号を、それぞれ逆
    の位相を持つ第1および第2のインターレース画像信号
    に分離するステップと、 上記第1のインターレース画像信号を画像圧縮符号化に
    より符号化して第1の符号化データを生成するステップ
    と、 上記第1の符号化データを上記光ディスクの第1の情報
    記録層に記録するステップと、 上記第2のインターレース画像信号を画像圧縮符号化に
    より符号化して第2の符号化データを生成するステップ
    と、 上記第2の符号化データを上記光ディスクの第2の情報
    記録層に記録するステップとからなることを特徴とする
    画像信号記録方法。
  2. 【請求項2】 複数の情報記録層を有する光ディスクで
    あって、 入力されたノンインターレース画像信号がそれぞれ逆の
    位相を持つ第1および第2のインターレース画像信号に
    分離され、 上記第1のインターレース画像信号を画像圧縮符号化に
    より符号化して生成した第1の符号化データが第1の情
    報記録層に記録され、 上記第2のインターレース画像信号を画像圧縮符号化に
    より符号化して生成した第2の符号化データが第2の情
    報記録層に記録された光ディスクから、 上記第1の情報記録層に記録された上記第1の符号化デ
    ータを復号することによって、第1のインターレース画
    像信号を再生するステップと、 上記第2の情報記録層に記録された上記第2の符号化デ
    ータを復号することによって、第2のインターレース画
    像信号を再生するステップと、 上記第1および第2のインターレース画像信号を組み合
    わせることによってノンインターレース画像信号を再生
    するステップとからなることを特徴とする画像信号再生
    方法。
  3. 【請求項3】 複数の情報記録層を有する光ディスクで
    あって、 入力されたノンインターレース画像信号がそれぞれ逆の
    位相を持つ第1および第2のインターレース画像信号に
    分離され、 上記第1のインターレース画像信号を画像圧縮符号化に
    より符号化して生成した第1の符号化データが第1の情
    報記録層に記録され、 上記第2のインターレース画像信号を画像圧縮符号化に
    より符号化して生成した第2の符号化データが第2の情
    報記録層に記録されたことを特徴とするディスク状記録
    媒体。
  4. 【請求項4】 画像信号を、圧縮符号化を利用して複数
    の情報記録層を有する光ディスクに記録する装置におい
    て、 入力されたノンインターレース画像信号を、それぞれ逆
    の位相を持つ第1および第2のインターレース画像信号
    に分離する手段と、 上記第1のインターレース画像信号を画像圧縮符号化に
    より符号化して第1の符号化データを生成する手段と、 上記第1の符号化データを上記光ディスクの第1の情報
    記録層に記録する手段と、 上記第2のインターレース画像信号を画像圧縮符号化に
    より符号化して第2の符号化データを生成する手段と、 上記第2の符号化データを上記光ディスクの第2の情報
    記録層に記録する手段とからなることを特徴とする画像
    信号記録装置。
  5. 【請求項5】 複数の情報記録層を有する光ディスクで
    あって、 入力されたノンインターレース画像信号がそれぞれ逆の
    位相を持つ第1および第2のインターレース画像信号に
    分離され、 上記第1のインターレース画像信号を画像圧縮符号化に
    より符号化して生成した第1の符号化データが第1の情
    報記録層に記録され、 上記第2のインターレース画像信号を画像圧縮符号化に
    より符号化して生成した第2の符号化データが第2の情
    報記録層に記録された光ディスクから、 上記第1の情報記録層に記録された上記第1の符号化デ
    ータを復号することによって、第1のインターレース画
    像信号を再生する手段と、 上記第2の情報記録層に記録された上記第2の符号化デ
    ータを復号することによって、第2のインターレース画
    像信号を再生する手段と、 上記第1および第2のインターレース画像信号を組み合
    わせることによってノンインターレース画像信号を再生
    する手段とからなることを特徴とする画像信号再生装
    置。
  6. 【請求項6】 上記光ディスクは片面多層式ディスクで
    あることを特徴とする請求項1に記載の画像信号記録方
    法。
  7. 【請求項7】 上記光ディスクは片面多層式ディスクで
    あることを特徴とする請求項2に記載の画像信号再生方
    法。
  8. 【請求項8】 上記光ディスクは片面多層式ディスクで
    あることを特徴とする請求項3に記載のディスク状記録
    媒体。
  9. 【請求項9】 上記光ディスクは片面多層式ディスクで
    あることを特徴とする請求項4に記載の画像信号記録装
    置。
  10. 【請求項10】 上記光ディスクは片面多層式ディスク
    であることを特徴とする請求項5に記載の画像信号再生
    装置。
  11. 【請求項11】 上記光ディスクは張り合わせ両面式デ
    ィスクであることを特徴とする請求項1に記載の画像信
    号記録方法。
  12. 【請求項12】 上記光ディスクは張り合わせ両面式デ
    ィスクであることを特徴とする請求項2に記載の画像信
    号再生方法。
  13. 【請求項13】 上記光ディスクは張り合わせ両面式デ
    ィスクであることを特徴とする請求項3に記載のディス
    ク状記録媒体。
  14. 【請求項14】 上記光ディスクは張り合わせ両面式デ
    ィスクであることを特徴とする請求項4に記載の画像信
    号記録装置。
  15. 【請求項15】 上記光ディスクは張り合わせ両面式デ
    ィスクであることを特徴とする請求項5に記載の画像信
    号再生装置。
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