JPH0830778A - 図形データの最適化方法およびその装置 - Google Patents

図形データの最適化方法およびその装置

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JPH0830778A
JPH0830778A JP16659694A JP16659694A JPH0830778A JP H0830778 A JPH0830778 A JP H0830778A JP 16659694 A JP16659694 A JP 16659694A JP 16659694 A JP16659694 A JP 16659694A JP H0830778 A JPH0830778 A JP H0830778A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】本発明は、ビットマップから作られたアウトラ
イン画像データ、切り抜きマスクデータ等の図形データ
を、細部の形状を崩さずに、大きくなめらかに変化する
曲線も最小の点数で表現することを最も主要な目的とし
ている。 【構成】本発明は、2次元平面の座標の点列の集合で表
現された任意のアウトライン図形データを、連続する数
点からなるベクトルの変化から直線成分を切り出し、切
り出したアウトラインの座標点列の連続する数点が作る
ベクトルがなす角度と距離からノイズ成分を判定して除
去し、緩やかに大きく変化する角の場合に起点からの距
離を常時監視して規定の距離を超えた場合に現在の点を
保存してその点を新たな基準点として処理し角の形状を
保ち、大きく階段状になった斜線用に一つ以上飛ばして
点同志を結んでできるベクトルを求め、全体の変化する
方向を求めて直線化し点数を減らすことを特徴としてい
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えばコンピュータ上
で画像を切り抜いて表示、印刷するために作られたマス
クデータをアウトライン化したマスクデータや、コンピ
ュータで作成されたビットマップの図形データをアウト
ライン化した画像データ等の図形データに対して、後処
理での負荷を低減させる目的で、最も少ない点の数で形
状を表現するためにデータ数を最適化して削減するよう
にした図形データの最適化方法およびその装置に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、コンピュータ上で画像の切り抜
きマスクを作成する場合、画像をモニタースクリーン上
に表示して、オーバーレイ等の画像プレーンとは別プレ
ーン上で、不必要な部分をある単色の画像で塗りつぶし
て行なって2値画像を作成し、最終的にこの2値画像の
マスクデータと画像データの各画素を論理演算すること
によって、切り抜き画像が得られることになる。
【0003】ところが、処理系によってこのマスクデー
タの記述が一定ではなく、DTPで一般に用いられるE
PSFフォーマット等では、マスクデータはクリッピン
グパスというアウトラインデータで記述することになっ
ており、アウトラインデータの並び方等によって、アウ
トラインデータで示された閉領域の内側が下の画像を透
過させるのか、それともマスクするのかを指定するよう
になっている。
【0004】このように、アウトラインでクリッピング
パスという形でマスクデータを扱えば、画像を変倍、変
形した時にも、マスクを滑らかに変倍、変形することが
可能である。
【0005】また、ペイントソフトウェア等を使って作
られる画像やイラストに関しても、上記のマスクと同様
にアウトラインで示され、属性が色情報になるだけであ
る。これらの属性を持った2値画像は、2次元空間でビ
ットマップという形で一度作成され、EPSFやCAD
へ変換する場合に、変倍、変形しても滑らかな曲線や直
線が保てるように、ベクトルで扱われることが望まれて
いる。
【0006】以下、ビットマップ画像からアウトライン
を作った場合の問題点について、図面を用いて説明す
る。図14はアウトラインで表現(描画)された図形の
一例とその一部を拡大して示す図、図15は角の拡大図
とその一部を拡大して示す図である。
【0007】アウトラインのデータは、もともとビット
マップ画像から作られており、ラスターの始点、終点か
ら変換されたものにすぎず、データ量としては、もとの
ビットマップの解像度に比例し、例えば100dot/
mmの解像度で直径10cmの丸を描いて、これをアウ
トライン化したら20000本のラスターベクターが必
要なことがわかり、これをアウトライン化したら、始点
と終点の座標から、この丸一つで40000個のデータ
が必要になることがわかる。
【0008】一方、ポストスクリプトプリンターやディ
スプレイの出力装置では、最終的にビットマップに展開
する必要があり、このときデータ数が多いと、装置のメ
モリー容量が不足して出力が不足したり、展開演算で時
間がかかったりして、不都合を生じてしまうという問題
があり、なるべく少ないデータ数で図形を表現しなけれ
ばならないという必要性がある。因みに、ポストスクリ
プトでは、2000点が上限である。
【0009】ところで、このようなアウトラインデータ
の点数を減らす方法として、従来では、アウトラインデ
ータに対して解像度を減らす方法で間引きを行なう方
法、あるいは図16に示すように、一つの直線上にある
点列を求めて直線近似する方法等が提案されてきてい
る。
【0010】なお、図16中、3−1は直線状の点列、
3−2は直線近似されたデータをそれぞれ示している。
しかしながら、このような方法では、単純な間引きのた
め、細かな図形の場合にはディテールが無くなったり、
緩やかでなめらかな曲線が歪んでしまったり、斜めの直
線等の場合には、細かな階段状であるため、直線近似に
ならず点数が減らせないという問題がある。
【0011】以下、かかる点についてより詳細に説明す
る。まず、ビットマップ画像から抽出されたアウトライ
ンデータの特徴として、元がラスター型であったため
に、図17に示すように縦方向データが密集しているの
が特徴であり、5−2に示すように細かい階段状の点列
で斜線ができていることがわかる。そして、これを直線
近似したとしても、直線上にある点は、5−4に示すよ
うな白丸で示したようなデータのみで、全体としてはほ
とんど変わらず、5−5に示すような階段状の線になっ
てしまい、点の数を減らすことが困難である。
【0012】また、図18に示すような緩やかに大きく
変化するような角の形状のものは、直線近似で隣り合う
ベクトルの変化の直線判定臨界角度を大きくすると、6
−4,6−8に示すようにミクロでは変動幅が小さいの
で、単純に直線にしてしまうと、全体として6−5,6
−6に示すように角が欠けてしまうのと、6−7に示す
ように、緩やかな大きな曲線が直線になったり、歪を生
じてしまうという問題がある。
【0013】図19は、同様の部分をさらに詳細に示し
た図であり、15−3の太い実線で示しているのが、単
純な直線化方式により角が欠けた例を示している。すな
わち、このような大きく緩やかに変化する部分のアウト
ラインデータは、ミクロ的にとなり同志が直線状に並ぶ
ため、計算上ではほとんど隣り合うベクトルの角度が0
度に限りなく近くなってしまうためである。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】以上のように、従来の
アウトラインデータの点数を減らす方法においては、細
部の形状が崩れてしまう、大きくなめらかに変化する曲
線を少ない点の数で表現することが困難であるという問
題があった。
【0015】本発明は、上記のような問題点を解消する
ために成されたもので、ビットマップから作られたアウ
トライン画像データ、切り抜きマスクデータ等の図形デ
ータを、細部の形状を崩さずに、大きくなめらかに変化
する曲線も最小の点数で表現することが可能な図形デー
タの最適化方法およびその装置を提供することを目的と
する。
【0016】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、まず、請求項1に係る発明では、アウトラインで
表現された任意の図形データを最適化する方法におい
て、2次元平面の座標の点列の集合で表現された任意の
アウトライン図形データを、連続する数点からなるベク
トルの変化から直線成分を切り出し、切り出したアウト
ラインの座標点列の連続する数点が作るベクトルがなす
角度と距離からノイズ成分を判定して除去し、緩やかに
大きく変化する角の場合に起点からの距離を常時監視し
て規定の距離を超えた場合に現在の点を保存してその点
を新たな基準点として処理し角の形状を保ち、大きく階
段状になった斜線用に一つ以上飛ばして点同志を結んで
できるベクトルを求め、全体の変化する方向を求めて直
線化し点数を減らすようにしている。
【0017】一方、請求項2に係る発明では、アウトラ
インで表現された任意の図形データを最適化する装置に
おいて、2次元平面の座標の点列の集合で表現された任
意のアウトライン図形データを、連続する数点からなる
ベクトルの変化から直線成分を切り出す手段と、切り出
したアウトラインの座標点列の連続する数点が作るベク
トルがなす角度と距離(ベクトルの長さ)からノイズ成
分を判定して除去する手段と、微小部分では階段状であ
り大きく見て全体的には斜線である部分で一つ以上飛ば
した点同志を結んでできるベクトルを求め、全体の変化
する方向を求めて直線化し点数を減らす手段と、ベクト
ルのなす角度が直線判定基準内である場合に、起点から
現在直線と判定されている点までの距離を常時監視して
規定の距離を超えた場合に現在の点を保存してその点を
新たな基準点として処理し、再度直線判定を続けて角の
形状を保つ手段とを備えて成る。
【0018】
【作用】従って、本発明の図形データの最適化方法およ
びその装置においては、アウトラインで表現された任意
の図形データを最適化する方法において、2次元平面の
座標の点列の集合で表現された任意のアウトライン図形
データを、連続する数点からなるベクトルの変化から直
線成分を切り出し、切り出したアウトラインの座標点列
の連続する数点が作るベクトルがなす角度と距離からノ
イズ成分を判定して除去し、緩やかに大きく変化する角
の場合に起点からの距離を常時監視して規定の距離を超
えた場合に現在の点を保存してその点を新たな基準点と
して処理し角の形状を保ち、大きく階段状になった斜線
用に一つ以上飛ばして点同志を結んでできるベクトルを
求め、全体の変化する方向を求めて直線化し点数を減ら
すようにすることにより、ビットマップから作られたア
ウトライン画像データ、切り抜きマスクデータ等の図形
データを、形状を崩さずに最小の点数で表現することが
できる。
【0019】これにより、従来ビットマップから作られ
たアウトライン画像データ、切り抜きマスクデータ等の
図形データでは、アウトライン点数が多すぎて印刷も何
もできなかったようなものでも、上記の処理をアウトラ
インデータに対して繰り返し行なって最適化し、他の処
理系へ低負荷で移植することが可能となり、出力演算時
にも低負荷、高速化を実現することが可能となる。
【0020】
【実施例】以下、本発明の一実施例について図面を参照
して詳細に説明する。図1は、本実施例による図形デー
タの最適化装置の構成例を示すハードブロック図であ
る。
【0021】すなわち、本実施例の図形データの最適化
装置は、図1に示すように、データ入力装置1と、記憶
装置2と、表示装置3と、中央処理装置(CPU)4
と、データ出力装置5とから構成している。
【0022】ここで、データ入力装置1は、アウトライ
ンで表現された任意の図形データ、例えば他の処理系の
コンピュータ上で画像を切り抜いて表示、印刷するため
に作られたマスクデータをアウトライン化したマスクデ
ータや、他の処理系のコンピュータで作成されたビット
マップの図形データをアウトライン化した画像データ等
の図形データを読み込むためのものである。
【0023】また、記憶装置2は、例えばハードディス
クからなり、中央処理装置4で実行するための図形デー
タおよびそのデータの最適化処理機能を持つプログラム
を記憶しているものである。
【0024】すなわち、この最適化処理プログラムは、 (a)2次元平面の座標の点列の集合で表現された任意
のアウトライン図形データを、連続する数点からなるベ
クトルの変化から直線成分を切り出す機能 (b)切り出したアウトラインの座標点列の連続する数
点が作るベクトルがなす角度と距離(ベクトルの長さ)
からノイズ成分を判定して除去する機能 (c)微小部分では階段状であり大きく見て全体的には
斜線である部分で一つ以上飛ばした点同志を結んででき
るベクトルを求め、全体の変化する方向を求めて直線化
し点数を減らす機能 (d)ベクトルのなす角度が直線判定基準内である場合
に、起点から現在直線と判定されている点までの距離を
常時監視して規定の距離を超えた場合に現在の点を保存
してその点を新たな基準点として処理し、再度直線判定
を続けて角の形状を保つ機能 を持つプログラムを記憶しているものである。
【0025】さらに、記憶装置2は、実行中のプログラ
ム、データ入力装置1により読み込まれたアウトライン
データや、中央処理装置4で実行された処理結果のアウ
トラインデータを、一時的に保存するためのRAMを含
む。
【0026】一方、表示装置3は、メニュー画面、指示
画面、結果表示画面等の各種画面を表示し、オペレータ
とのインターフェースをとるためのものである。また、
中央処理装置4は、記憶装置2に記憶された最適化処理
プログラムを実行することにより、アウトラインデータ
の最適化処理を行なうものである。
【0027】さらに、データ出力装置5は、中央処理装
置4で実行された処理結果のアウトラインデータを、後
処理系に出力するためのものである。次に、以上のよう
に構成した本実施例による図形データの最適化装置にお
ける図形データの最適化方法について、図2に示すフロ
ーチャートを用いながら説明する。なお、図2は、本実
施例の全体的な処理内容を示すフローチャートである。
【0028】すなわち、図2に示すように、まず、デー
タ入力装置1により、アウトラインデータが読み込まれ
て(ステップS14−1)、記憶装置2に保存される。
次に、中央処理装置4により、直線成分の切り出しが行
なわれ(ステップS14−2)、次にノイズ除去処理が
行なわれ(ステップS14−3)、アウトライン平滑化
の前処理が行なわれ。
【0029】この前処理によって、直線成分のみで細か
なノイズが取れた状態で平滑化処理にかけられ(ステッ
プS14−4)、最終的なアウトラインが作り出されて
(ステップS14−5)、必要に応じて補助記憶装置3
に保存される。
【0030】最後に、データ出力装置5により、中央処
理装置4で上記のように処理したアウトラインデータ
が、後処理系に対して出力される。以下に、上記直線成
分の切り出し処理(ステップS14−2)、ノイズ除去
処理(ステップS14−3)、アウトラインの平滑化処
理(ステップS14−4)について、それぞれより具体
的に説明する。
【0031】まず、図3は、上記直線成分の切り出し処
理の一例を示すフローチャートである。なお、ここでは
図16に示すような完全に直線上にあるデータの切り出
しと、図4に示すように隣り同志のベクトルのなす角度
が微小である場合の直線化を行なう場合について述べ
る。通常、この角度は、計算上の誤差を考えて0.01
程度以下の角度とするのが好ましい。
【0032】すなわち、図3に示すように、まず、直線
判定の臨界角度が設定され(ステップS11−1)、ア
ウトラインデータが読み込まれ(ステップS11−
2)、最初の2つの点からなるベクトルV1を基準ベク
トルとして(ステップS11−4)、ベクトルV1の始
点である最初のデータが開始点として保存される(ステ
ップS11−5)。
【0033】次に、ベクトルV1と隣り合うベクトルV
2を求めて、ベクトルV1となす角度が計算され(ステ
ップS11−7)、直線判定臨界角度と比較される(ス
テップS11−9) その結果、規定値以下であれば、ベクトルV2を基準ベ
クトルV1とし(ステップS11−8),(ステップS
11−7)、同様にして順次比較されていく。また、も
し隣り合う角度が規定値よりも大きければ、ベクトルV
2の始点が保存され(ステップS11−10)、ベクト
ルV2を新たな基準ベクトルとし、以下同様の処理が行
なわれる(ステップS11−11)。
【0034】このようにすることにより、起点から始ま
って順次アウトラインデータが直線上にあるかどうかが
判定され、直線上にある点は全て除外され、直線上にな
いアウトラインデータが出現したところでその点が保存
され、その点から新たに同様の直線上にアウトラインデ
ータがあるかどうかがトレースされていく。
【0035】次に、図5は、ノイズ除去処理の一例を示
すフローチャートである。すなわち、図5に示すよう
に、まず、ノイズ判定最小ベクトル長が設定され(ステ
ップS12−1)、アウトラインデータが読み込まれ
(ステップS12−2)、ベクトルV1の始点である最
初のデータが開始点として保存される(ステップS12
−4)。
【0036】次に、ベクトルV2と隣り合うベクトルV
3を求めて、ベクトルV2となす角度が計算され(ステ
ップS12−6)、ベクトルV1,V2の変化とベクト
ルV2,V3の変化が逆かどうかが比較される(ステッ
プS12−7)。
【0037】すなわち、図6に示すように微細なゴミの
ような髭を取る処理7−1で、V1-->V2,V2-->
V3が反対方向の変化で(ステップS12−7)、ベク
トルV2の長さが規定値よりも小さければ(ステップS
12−8)、点 *2, *3を削除(ステップS12−
9)する処理が行なわれている。
【0038】この処理は、ビットマップで微細な直線の
ビリつき部分の変化等をアウトライン化した時に起こる
もので、以後データ点数を減らして平滑はアウトライン
を作成する時にはあまりにも微小な部分であるので、ノ
イズとして除去される。
【0039】ここで、ノイズであるかどうかは、図6の
7−1にあるベクトルV2の長さが小さく、V1-->V
2とV2-->V3の変化の方向が逆であり、 *1--> *
4の距離が近ければ、7−2に示すようなノイズと判定
できる。
【0040】なお、図7は、ノイズと判定されてはなら
ない場合の一例を示す図である。次に、図8は、アウト
ラインデータの平滑化処理の一例を示すフローチャート
である。
【0041】以上までの処理で、直線で表わされるとこ
ろは全て直線で表わされているのであるが、図9に示す
ように、図17の5−5のように比較的大きくなってき
た階段状の斜線を平滑化し、図10に示すような大きく
緩やかに変化するような曲線を壊さないように平滑化を
進める。
【0042】すなわち、図8に示すように、まず、直線
判定臨界角度と最大ベクトル長が設定され(ステップS
13−1)、アウトラインデータが読み込まれる(ステ
ップS11−2)。
【0043】次に、読み込んだアウトラインデータに対
して、図9に示すように一つおきに点を結んでいって、
その最初のベクトルをv1としてその向いている方向が
絶対方位で求められ(ステップS13−4)、ベクトル
v1の始点が開始点として保存される(ステップS13
−5)。
【0044】次に、図9に示すv2のように、ベクトル
v1のマスクの点からベクトルv1をまたぐように一つ
おきにベクトルv2が求められ、ベクトルv2の方向の
絶対方位が求められ、ベクトルv1との方位の差が求め
られる(ベクトルS13−7)。
【0045】次に、ベクトルv1,v2の方位の差が規
定値以下であれば、ベクトルv1の始点とベクトルv2
の終点との距離が求められ(ステップS13−12)、
これが規定値を超えていればベクトルv2の終点の座標
が保存され、ベクトルv2を新たな基準ベクトルv1と
し(ステップS13−10)、もし規定以下であれば、
さらにベクトルv2より先のベクトルに移って同様の処
理が繰り返されるが、同時に現在追跡中の直線の起点で
ある基準ベクトルの始点と現在の追跡点であるベクトル
v2の終点との距離が計算され(ステップS13−1
2)、その距離が(ステップS13−1)で指定した最
大ベクトル長よりも長くなった場合(ステップS13−
13)には、ベクトルv2の終点を保存して(ステップ
S13−14)一度直線トレースを終了させ、このベク
トルv2を新たな基準ベクトルv1として(ステップS
13−10)、再び上記の処理が繰り返されていく。
【0046】このようにすることにより、図10に示す
ような同じ方向に大きく緩やかに変化する角の場合等に
直線であると判断されている場合には、常に角の形状保
存が可能となる。なお、10−1は、最大ベクトル長を
示している。
【0047】一方、上記ステップS13−8で、ベクト
ルv1,v2のなす角度が、図9に示すv6-->v7の
ように規定値を超えた場合には、この部分は変化がある
箇所と判定され、ベクトルv2の始点と、始点と終点に
挟まれる点が保存される(ステップS13−9)。
【0048】これは、図9では、 *7, *8の点に相当
する。こうして、ベクトルv2を新たな基準点(ステッ
プS13−10)として、同様の処理が繰り返される。
以上のような処理を必要なだけ処理結果に再び繰り返し
て行なうことにより、さらなるアウトラインデータの最
適化が可能となり、本実施例は解像度を落とすような処
理は行なわず、ベクトルの角度や大きさのみで判断を繰
り返すので、一度の処理結果でベクトルが直線上に並ん
だりすることが新たに起こり、その部分が次の処理で最
適化されたり、何度処理を繰り返しても全体の形状が崩
れないという特徴を有している。
【0049】すなわち、図19は、従来方法での直線近
似処理により角が欠けた場合の一例を示しており、15
−3の太い実線が結果である。これに対して、図11
は、本実施例により処理された結果である大きく緩やか
な角の部分の保存例であり、角全体の形状が良く保存さ
れていることがわかる。
【0050】また、図12は、従来方法では階段上でし
か表わせなかった斜め線17−1が、本実施例により処
理され17−2、結果として滑らかな直線17−3にな
ったことを示している。
【0051】さらに、図13は、同様に微細な部分が、
本実施例により形を崩さず平滑化されていることを示し
ている。上述したように、本実施例による図形データの
最適化装置は、アウトラインで表現された任意の図形デ
ータ(他の処理系のコンピュータ上で画像を切り抜いて
表示、印刷するために作られたマスクデータをアウトラ
イン化したマスクデータや、他の処理系のコンピュータ
で作成されたビットマップの図形データをアウトライン
化した画像データ等の図形データ)を読み込むためのデ
ータ入力装置1と、中央処理装置4で実行するための図
形データの最適化処理機能(2次元平面の座標の点列の
集合で表現された任意のアウトライン図形データを、連
続する数点からなるベクトルの変化から直線成分を切り
出す機能と、切り出したアウトラインの座標点列の連続
する数点が作るベクトルがなす角度と距離(ベクトルの
長さ)からノイズ成分を判定して除去する機能と、微小
部分では階段状であり大きく見て全体的には斜線である
部分で一つ以上飛ばした点同志を結んでできるベクトル
を求め、全体の変化する方向を求めて直線化し点数を減
らす機能と、ベクトルのなす角度が直線判定基準内であ
る場合に、起点から現在直線と判定されている点までの
距離を常時監視して規定の距離を超えた場合に現在の点
を保存してその点を新たな基準点として処理し、再度直
線判定を続けて角の形状を保つ機能と)を持つプログラ
ムを記憶していると共に、データ入力装置1により読み
込まれたアウトラインデータや、中央処理装置4で実行
された処理結果のアウトラインデータを、一時的に保存
するための記憶装置2と、メニュー画面、指示画面、結
果表示画面等の各種画面を表示し、オペレータとのイン
ターフェースをとるための表示装置3と、記憶装置2に
記憶された最適化処理プログラムを実行することによ
り、アウトラインデータの最適化処理を行なう中央処理
装置4と、中央処理装置4で実行された処理結果のアウ
トラインデータを、後処理系に出力するためのデータ出
力装置5とから構成したものである。
【0052】従って、2次元平面の座標の点列の集合で
表現された任意のアウトライン図形データを、連続する
数点からなるベクトルの変化から直線成分を切り出し、
切り出したアウトラインの座標点列の連続する数点が作
るベクトルがなす角度と距離からノイズ成分を判定して
除去し、緩やかに大きく変化する角の場合に起点からの
距離を常時監視して規定の距離を超えた場合に現在の点
を保存してその点を新たな基準点として処理し角の形状
を保ち、大きく階段状になった斜線用に一つ以上飛ばし
て点同志を結んでできるベクトルを求め、全体の変化す
る方向を求めて直線化し点数を減らすようにしているの
で、従来のような間引きによる点数削減は行なわず、直
線近似法を基本に元データ上で複数点列から成る微小ベ
クトルの変化角度と変化量から、ビットマップから作ら
れたアウトライン画像データ、切り抜きマスクデータ等
の図形データを、形状を崩さずに、大きくなめらかに変
化する曲線も最小の点数で最適化することが可能とな
る。
【0053】これにより、結果的に、メモリー使用量の
節約、計算時間の低減化、高速表示、高速印刷、印刷適
正の増大等の種々の効果が得られるものである。すなわ
ち、従来ビットマップから作られたアウトライン画像デ
ータ、切り抜きマスクデータ等では、アウトライン点数
が多すぎて印刷も何もできなかったようなものでも、本
実施例の処理を繰り返してアウトラインデータに対し行
なって最適化し、他の処理系へ低負荷で移植することが
でき、出力演算時にも低負荷、高速化を実現することが
できる。
【0054】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、2
次元平面の座標の点列の集合で表現された任意のアウト
ライン図形データを、連続する数点からなるベクトルの
変化から直線成分を切り出す手段と、切り出したアウト
ラインの座標点列の連続する数点が作るベクトルがなす
角度と距離からノイズ成分を判定して除去する手段と、
微小部分では階段状であり大きく見て全体的には斜線で
ある部分で一つ以上飛ばした点同志を結んでできるベク
トルを求め、全体の変化する方向を求めて直線化し点数
を減らす手段と、ベクトルのなす角度が直線判定基準内
である場合に、起点から現在直線と判定されている点ま
での距離を常時監視して規定の距離を超えた場合に現在
の点を保存してその点を新たな基準点として処理し、再
度直線判定を続けて角の形状を保つ手段とを備え、2次
元平面の座標の点列の集合で表現された任意のアウトラ
イン図形データを、連続する数点からなるベクトルの変
化から直線成分を切り出し、切り出したアウトラインの
座標点列の連続する数点が作るベクトルがなす角度と距
離からノイズ成分を判定して除去し、緩やかに大きく変
化する角の場合に起点からの距離を常時監視して規定の
距離を超えた場合に現在の点を保存してその点を新たな
基準点として処理し角の形状を保ち、大きく階段状にな
った斜線用に一つ以上飛ばして点同志を結んでできるベ
クトルを求め、全体の変化する方向を求めて直線化し点
数を減らすようにしたので、ビットマップから作られた
アウトライン画像データ、切り抜きマスクデータ等の図
形データを、細部の形状を崩さずに、大きくなめらかに
変化する曲線も最小の点数で表現することが可能な図形
データの最適化方法およびその装置が提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による図形データの最適化装置の一実施
例を示すハードブロック図。
【図2】同実施例の図形データの最適化装置における最
適化処理の内容を説明するためのフローチャート。
【図3】同実施例の図形データの最適化装置における最
適化処理の一部である直線成分の切り出し処理の内容を
説明するためのフローチャート。
【図4】微小変化の直線近似の一例を示す図。
【図5】同実施例の図形データの最適化装置における最
適化処理の一部であるノイズ除去処理の内容を説明する
ためのフローチャート。
【図6】微細なノイズ除去の一例を示す図。
【図7】ノイズと判定されてはならない場合の一例を示
す図。
【図8】同実施例の図形データの最適化装置における最
適化処理の一部であるアウトラインデータの平滑化処理
の内容を説明するためのフローチャート。
【図9】ベクトル変化の追跡方法を説明するための図。
【図10】緩やかな角の形状保存のためのリミットを示
す図。
【図11】同実施例による大きく緩やかな角の部分の保
存例を示す図。
【図12】同実施例による階段状の斜め線の平滑化を示
す図。
【図13】同実施例によるディテール部分の形状保存例
を示す図。
【図14】アウトラインで描画された図形の一例を示す
図。
【図15】角を拡大した一例を示す図。
【図16】一直線上に並んだアウトラインデータの一例
を示す図。
【図17】斜めの直線の一例を示す図。
【図18】直線化最適化による歪の発生の一例を示す
図。
【図19】従来技術の直線近似により角が欠けた場合の
一例を示す図。
【符号の説明】
1…データ入力装置、2…記憶装置、3…表示装置、4
…中央処理装置(CPU)、5…データ出力装置、3−
1…直線状の点列、3−2…直線近似されたデータ、5
−2…斜線の拡大図、5−3…直線近似では保存される
点、5−4…直線近似では削除される点、6−5…直線
近似で歪んだ箇所、6−6,6−7…直線近似で欠けた
角、7−1…微小ノイズの例、10−1…最大ベクトル
長、15−3…従来の直線近似により角が欠けた角、1
6−3…本実施例による処理結果の角。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アウトラインで表現された任意の図形デ
    ータを最適化する方法において、 2次元平面の座標の点列の集合で表現された任意のアウ
    トライン図形データを、連続する数点からなるベクトル
    の変化から直線成分を切り出し、 前記切り出したアウトラインの座標点列の連続する数点
    が作るベクトルがなす角度と距離からノイズ成分を判定
    して除去し、 緩やかに大きく変化する角の場合に起点からの距離を常
    時監視して規定の距離を超えた場合に現在の点を保存し
    てその点を新たな基準点として処理し角の形状を保ち、 大きく階段状になった斜線用に一つ以上飛ばして点同志
    を結んでできるベクトルを求め、全体の変化する方向を
    求めて直線化し点数を減らすようにしたことを特徴とす
    る図形データの最適化方法。
  2. 【請求項2】 アウトラインで表現された任意の図形デ
    ータを最適化する装置において、 2次元平面の座標の点列の集合で表現された任意のアウ
    トライン図形データを、連続する数点からなるベクトル
    の変化から直線成分を切り出す手段と、 前記切り出したアウトラインの座標点列の連続する数点
    が作るベクトルがなす角度と距離からノイズ成分を判定
    して除去する手段と、 微小部分では階段状であり大きく見て全体的には斜線で
    ある部分で一つ以上飛ばした点同志を結んでできるベク
    トルを求め、全体の変化する方向を求めて直線化し点数
    を減らす手段と、 前記ベクトルのなす角度が直線判定基準内である場合
    に、起点から現在直線と判定されている点までの距離を
    常時監視して規定の距離を超えた場合に現在の点を保存
    してその点を新たな基準点として処理し、再度直線判定
    を続けて角の形状を保つ手段と、 を備えて成ることを特徴とする図形データの最適化装
    置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2004063986A1 (ja) * 2003-01-14 2004-07-29 Max Co., Ltd 画像補正処理プログラムとドライバプログラムと画像出力装置とカッティングシステムとカッティングマシン
CN112327575A (zh) * 2020-10-29 2021-02-05 中国科学院微电子研究所 光刻仿真中斜线图形的光源掩模优化方法、工艺窗口形成方法以及光刻方法

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