JPH08306621A - 露光方法、露光装置および半導体集積回路装置の製造方法 - Google Patents

露光方法、露光装置および半導体集積回路装置の製造方法

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JPH08306621A
JPH08306621A JP22372795A JP22372795A JPH08306621A JP H08306621 A JPH08306621 A JP H08306621A JP 22372795 A JP22372795 A JP 22372795A JP 22372795 A JP22372795 A JP 22372795A JP H08306621 A JPH08306621 A JP H08306621A
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mask
pattern
light
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semiconductor integrated
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Yoshihiko Okamoto
好彦 岡本
Tsuneo Terasawa
恒男 寺澤
Akira Imai
彰 今井
Norio Hasegawa
昇雄 長谷川
Shinji Okazaki
信次 岡崎
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Hitachi Ltd
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Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 2枚のマスクを重ね合わせてなる位相シフト
マスクを用いて露光処理を行う場合に結像面の位置ずれ
を防止する。 【構成】 遮光領域および透光領域からなるパターンが
形成された第1のマスク12aと、透過光に位相差を生
じさせるための位相シフトパターンが形成された第2の
マスク12bとを各々のパターン形成面を対向させた状
態で近接または接触させて重ね合わせてなる重ね合わせ
のマスク12を用いて露光処理を行うのに先立って、半
導体ウエハ14の高さ位置を、第2のマスク12bのマ
スク基板厚さに対応させて光軸方向に移動させる工程を
有するものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、試料基板上に微細パタ
ーンを転写して、半導体集積回路や液晶パネル等を製造
するための光リソグラフィ技術に関し、特に露光に用い
る光の位相を制御するマスクを用いる露光方法、露光装
置および半導体集積回路装置の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体集積回路や液晶パネル等のパター
ン形成には、リソグラフィ技術と呼ばれる、マスク上に
描かれたパターンを被露光基板上に転写する方法が広く
採用されている。このパターン転写を行うために、一般
には、マスク上のパターンを縮小して転写する縮小投影
型の投影露光装置が用いられる。
【0003】ところで、近年のパターンの微細化ととも
に、回路素子や配線の設計ルールが、例えば、0.5μm
以下となってきており、前記投影露光装置には、従来よ
り高い解像力が要求されるようになって来つつある。
【0004】ところが、半導体集積回路の高集積化が進
み回路素子や配線の設計ルールがサブミクロンオーダに
なると、g線、i線等のような光を用いてフォトマスク
上の半導体集積回路パターンを半導体ウエハに転写する
フォトリソグラフィ工程では、半導体ウエハに転写され
る回路パターンの転写精度の低下が深刻な問題となって
いる。
【0005】例えば遮光領域を挟んで互いに隣接する透
光領域がある場合に、それら透光領域を透過する光の位
相が同相であるため、それら透光領域を透過した光がそ
れらに挟まれた遮光領域の転写位置で干渉して強め合う
結果、半導体ウエハにおける投影像のコントラストが低
下するとともに焦点深度が浅くなり、パターン転写精度
が大幅に低下し、微細な回路パターンの転写が難しくな
ってきている。
【0006】そこで、光の波長はそのままにして、解像
度を向上させるために露光装置における光学系の開口数
(NA)を大きくする技術がある。一般に、投影レンズ
の開口数(NA)が大きいほど、あるいは露光に用いる
光の波長が短いほど解像力は向上するからである。しか
し、NAを大きくする方法は、パターン転写時に焦点深
度の低下をもたらすという問題を惹き起こす。
【0007】一方、これまでに水銀ランプから発するg
線からi線へ、更にはエキシマレーザへと、露光に用い
る光の短波長化も試みられてきたが、エキシマレーザ以
降の短波長化には、光源,光学系材料あるいはレジスト
材料の面で、種々の制約を生ずるという問題が有る。
【0008】このため、現状の投影露光装置を用い、か
つ、焦点深度を確保したまま解像度の向上を図る様々な
露光技術が検討されており、その代表的な手段として、
露光処理に際し、マスクを透過する光の位相を操作する
ことによって投影像のコントラストを改善する位相シフ
ト技術が提案されている。
【0009】例えば特公昭62-59296号公報には、遮光領
域を挾む一対の透光領域の一方に透明膜を設けることに
より、露光処理の際に2つの透光領域を透過した光の間
に位相差を生じさせ、その干渉光が半導体ウエハ上の遮
光領域となる個所で弱め合うように操作する位相シフト
技術が開示されている。
【0010】また、特公昭62-50811号公報には、マスク
上の特定の光透過部に光の位相を反転させる透明部材
(位相シフタ)を設けて、光の干渉を利用することによ
り、特に、周期性を有するパターンに対して解像力が大
幅に向上することが示されている。
【0011】また、特開昭62-67514号公報には、マスク
の遮光領域内に形成されている孤立した微細な主パター
ンの周辺部に微細な開口部である補助パターンを設け
て、両パターン間に位相差を与えるマスクが開示されて
いる。これは、補助パターンの存在により主パターンの
像の拡がりを防止し、孤立パターンの解像性能を向上さ
せるマスクである。
【0012】また、特開平2-140743号公報には、マスク
の透光領域の一部に位相シフタを設けることにより、透
過光に位相差を生じさせ、位相シフタ境界部を強調させ
る位相シフト技術が開示されている。
【0013】また、特開平3-270213号公報には、透光領
域および遮光領域のパターンが形成されたマスクの異な
る箇所を通過した直後の2つの光の位相を互いに逆相と
し、その後、2つの光を合成して被照射試料上に照射す
ることにより、投影像のコントラストの改善を図る方法
が開示されている。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記した位
相シフト技術を用いる場合、以下の問題があることを本
発明者は見出した。
【0015】すなわち、本発明者の検討によれば、マス
クの透光領域の一部に透明膜を設けることにより、透明
膜を透過した光と透明膜のない透光領域を透過した光と
の間に位相差を生じさせる上記の従来技術においては、
異物の付着・発生や欠陥が生じ易いが、実際のマスクに
は異物の付着や欠陥が許容されずマスクの製作に制約が
生じるので、マスク製作に多大な時間と労力を要すると
いう問題があることを見い出した。
【0016】例えば特公昭62-50811号公報に開示されて
いるマスクを用いると、特に周期性のある微細パターン
に対しては従来の解像限界を超えるパターンの転写が容
易に実現できる。しかし、このように、従来の、同一の
マスクの光透過領域の一部に位相シフタを設け、シフタ
を透過する光とシフタのない領域を透過する光との間に
位相差を生じさせる技術は、マスク製作に多大な時間と
労力を要するという問題がある。すなわち、同一のマス
クに光透過パターンと位相シフタパターンの両方を形成
するとともに、いずれのパターンに対しても付着異物や
欠陥を避けなければならず、マスクの検査修正が極めて
煩雑になるという問題がある。
【0017】また、特開昭62-67514号公報に開示されて
いるマスクは、孤立した微細パターンの転写に優れる。
しかし、上記に述べたマスク検査や遮光膜の厚さ等のマ
スク構造に起因する投影像の劣化に対する対処について
は示されていない。
【0018】ところで、このような問題を解消する技術
に、例えば特開平4-361521号公報に記載がある。ここに
は、露光する光を透過あるいは遮光するパターンと位相
差を与える位相シフタとを別々のマスクに形成した後、
両マスクを近接または密着させて露光を行う方法が示さ
れている。この方法では、同一のマスクに遮光パターン
と位相シフタパターンとの両方を形成するという煩雑さ
を避けるとともに、欠陥検査や修正が容易なマスクが提
供されている。
【0019】すなわち、露光する光を透過あるいは遮光
するパターンと位相差を与える位相シフタとを別々のマ
スクに形成するので、検査修正を含めたマスク製作が容
易になる。しかし、この技術の場合、パターンの微細化
とともに遮光膜の厚さが無視できなくなることに対する
対処については示されていない。
【0020】また、1つの位相シフトマスクを、ある程
度の厚さを持つ2枚のマスクを物理的に重ね合わせて構
成したことにより、半導体ウエハ上に転写される像の結
像面位置が本来の結像面位置からシフトしてしまい鮮明
な像が形成されない場合が生じるので、上記した2枚重
ねのマスクを、従来の通常のマスクと組合せて半導体製
造プロセスに適用するには問題があることが判明した。
【0021】すなわち、通常の半導体集積回路装置の製
造においては、転写するパターンの寸法に応じて、2枚
のマスクから成る位相シフトマスクを用いたり、従来の
1枚のみのマスクを用いたりする。この場合、開口部が
形成されたマスクパターン面と投影レンズとの間に、第
2のマスクの基板である透明ガラスが存在したりしなか
ったりする。その結果、投影光学系には球面収差が発生
するが、これを補正して精度の高いパターン転写を行う
ことについては何ら示唆されていない。
【0022】以下、これについて、図面を用いてより詳
細に説明する。
【0023】位相シフタとしては、従来は、塗布型ガラ
ス(SOG)が用いられてきた。これは、図54(a)
〜(e)に示すように、まず、ガラス基板600上のク
ロム(Cr)等の遮光膜601に開口パターンが形成さ
れた従来型のマスクを製作し、次に、位相シフタとなる
SOG602を全面に塗布し、更に、レジスト603を
塗布してシフタパターンを露光する。レジストを現像処
理して604-1,604-2の領域を除去した後、このレ
ジストをマスクとしてSOGをエッチングして最終的に
シフタパターン605,606を得る。
【0024】このマスクを、図55(a)に示すよう
に、パターン面を下側にして使用する。また、別の方法
として、図55(b)に示す構造を得るために、まず、
ガラス基板600上にシフタパターン606を形成し、
その後に遮光膜(Cr)蒸着,レジスト塗布,パターン
露光,遮光膜のエッチングの工程を経る製作法もある。
【0025】いずれの場合も、遮光膜の厚さは0.1μm
程度であり、位相シフタの厚さdは180度の位相差を
与える厚さd=λ/2(n−1)である。ここに、λは
光の波長、nはシフタの屈折率である。例えば、露光す
る光をi線(λ=0.365μm)とすれば、dの値はほぼ
0.4μm である。
【0026】しかし、近年のパターン微細化に従って、
5倍の大きさのマスク上でもパターン寸法はサブミクロ
ン領域に突入しており、パターン開口部の寸法に比べて
遮光膜の厚さが無視できなくなってきた。その結果、図
54(e)に示すSOGの膜厚変化が相対的に大きくな
った。すなわち、開口部内においてSOGの膜厚が変化
する領域の割合が増加するとともに、開口寸法が異なる
と平均膜厚が変化して所望の位相差が得られないという
問題が生じている。
【0027】例えば、図54(e)では、シフタパター
ン605の厚さは、シフタパターン606の厚さよりも
厚くなっている。この結果、上述のような位相誤差が生
じる。一方、図55(b)に示すように、位相シフタ6
06をガラス基板と遮光膜の間に挟む構造のマスクで
は、上述のようなシフタの膜厚変化は生じにくい。
【0028】ところが、半導体ウエハ面における投影像
計算を詳細に行うと、図56(a),(b)に示す光強度
分布700,701の計算結果の比較からわかるよう
に、位相シフタの膜厚に誤差がないとしても、位相シフ
タをガラス基板と遮光膜の間に挟む構造のマスクでは、
位相シフタを除去した開口部に対応する光強度の低下が
発生する。この低下を防止するためには、図56(c)
に示すように、シフタパターン606のエッジを、遮光
膜601のエッジから後退させる構造とすれば良いこと
がわかっている。実際に、得られる光強度分布702か
ら隣接する開口部中心の投影像光強度I1 ,I2 を求
め、両者の差をシフタパターン606のエッジの後退量
dの関数として計算すると、図57(c)に示す曲線7
03が得られる。
【0029】この計算では、エッジの後退量dを遮光線
幅Wのほぼ半分に設定すると、上述の開口部中心の投影
像光強度I1 ,I2 の差を充分小さくできることが分か
る。しかし、図56(c)に示す構造では、遮光膜エッ
ジ部分の保持が不充分で、実用的ではないという問題が
ある。
【0030】また、重ね合わせた2枚のマスクの露光時
における温度変化によって転写パターンに不良が発生す
ることが判明した。すなわち、重ねられた2枚のマスク
のうち遮光膜の形成されているマスクの温度が露光処理
に際して照射される光エネルギーによって高くなり、そ
の遮光膜のあるマスクと無いマスクとで温度差が生じる
結果、2枚のマスクが変形し、マスク上のパターンを良
好に転写できないという問題である。
【0031】本発明は上記事情に鑑みてなされたもの
で、その目的とするところは、従来の技術における上述
の如き問題を解消した、位相シフト露光技術を提供する
ことにある。
【0032】すなわち、本発明の1つの目的は、製作が
容易な2枚のマスクを組み合わせた位相シフトマスクを
用い、かつ、信頼性の高い露光方法を提供することにあ
る。
【0033】また、本発明の他の目的は、ディープサブ
ミクロン領域の微細パターンの露光方法に適合して、投
影像の劣化の少ない位相シフトマスクを用いた露光方法
を提供することにある。
【0034】また、本発明の他の目的は、上述の位相シ
フトマスクを搭載できる露光装置を提供することにあ
る。
【0035】また、本発明の他の目的は、2枚のマスク
を重ね合わせてなるマスクを用いて露光処理を行う場合
に、結像面の位置ずれを防止することのできる技術を提
供することにある。
【0036】さらに、本発明の他の目的は、2枚のマス
クを重ね合わせてなるマスクを用いて露光処理を行う場
合に、重ね合わせたマスクが露光処理中に歪むのを抑制
することのできる技術を提供することにある。
【0037】本発明の前記ならびにその他の目的と新規
な特徴は、本明細書の記述および添付図面から明らかに
なるであろう。
【0038】
【課題を解決するための手段】本願において開示される
発明のうち、代表的なものの概要を簡単に説明すれば、
次のとおりである。
【0039】本発明の露光方法は、転写するパターンの
描かれたマスクを、光が透過する際に所定量の位相差を
与える凹凸パターンを有する第1のマスクと、遮光領域
と開口領域とで定義されたパターンが形成されている第
2のマスクとで構成し、両マスクのパターン面を互いに
向かい合わせて配置するとともに、更に、前記第1のマ
スクの凹凸の境界である段差部を透過し散乱する光は前
記第2のマスクの遮光領域で遮光され、前記第2のマス
クを透過する光は記第1のマスクの凹凸の境界の段差部
から離れた領域を透過する光であるように構成するもの
である。
【0040】また、本発明の露光方法は、遮光領域およ
び透光領域からなるパターンが形成された第1のマスク
と、透過光に位相差を生じさせるための位相シフトパタ
ーンが形成された第2のマスクとを各々のパターン形成
面を対向させた状態で近接または接触させて重ね合わせ
てなる重ね合わせマスクを透過した光の干渉を利用する
ことにより試料上に所定のパターンを転写する露光方法
であって、前記所定のパターンの転写に先立って、前記
試料の高さ位置または前記重ね合わせマスクの高さ位置
を、前記第1のマスクおよび前記第2のマスクのうちの
前記試料に近い方のマスク基板厚さに対応させて光軸方
向に移動させる工程を有するものである。
【0041】また、本発明の露光装置は、原画パターン
が描かれているマスクを所定位置に固定するマスク保持
手段と、試料基板を載置する試料基板保持手段と、光源
から発する光を前記マスクに照射する照明手段と、前記
マスクに描かれているパターンを前記試料基板上に投影
するための投影光学系とを有する露光装置において、マ
スクパターン面から試料基板面に至る前記投影光学系の
少なくとも一個所に、透明基板の存在に起因する球面収
差を補正する手段を設けることを特徴とする露光装置に
よって達成される。
【0042】また、本発明の半導体集積回路装置の製造
方法は、半導体ウエハ上に所定の半導体集積回路パター
ンを転写するための露光処理に際して、以下の工程を有
するものである。
【0043】(a)遮光領域および透光領域からなるパ
ターンが形成された第1のマスクと、透過光に位相差を
生じさせるための位相シフトパターンが形成された第2
のマスクとを各々のパターン形成面を対向させた状態で
近接または接触させて重ね合わせてなる重ね合わせマス
クを透過した光の干渉を利用することにより半導体ウエ
ハ上に所定の半導体集積回路パターンを転写する工程。
【0044】(b)前記重ね合わせマスクを用いた露光
処理に際して、前記所定の半導体集積回路パターンの転
写に先立って、前記半導体ウエハの高さ位置または前記
重ね合わせマスクの高さ位置を、前記第1のマスクおよ
び前記第2のマスクのうちの前記半導体ウエハに近い方
のマスク基板厚さに対応させて光軸方向に移動させる工
程。
【0045】(c)遮光領域および透光領域からなり所
望する転写パターンと同一形状のパターンが形成された
通常のマスクを透過した光の干渉を利用することにより
半導体ウエハ上に所定の半導体集積回路パターンを転写
する工程。
【0046】(d)前記通常のマスクを用いた露光処理
に際して、前記所定の半導体集積回路パターンの転写に
先立って、前記半導体ウエハの高さ位置または前記通常
のマスクの高さ位置を通常のマスクを用いる場合の結像
面位置に移動する工程。
【0047】また、本発明の半導体集積回路装置の製造
方法は、前記露光に用いる投影光学系がマスク面側およ
び試料基板である半導体ウエハ側共にテレセントリック
なレンズ系であるものである。
【0048】さらに、本発明の半導体集積回路装置の製
造方法は、前記露光処理に際して、前記第1のマスクま
たは前記第2のマスクの少なくとも一方に透過光の反射
を防止する反射防止膜を設けた重ね合わせマスクを用い
るものである。
【0049】
【作用】本発明に係る露光方法においては、以下に詳述
するように、マスクの透過光を試料基板上に露光する際
に、前記マスクを第1のマスクと第2のマスクとに分
け、露光する光に位相差を与える第1のマスクと遮光領
域および透過領域から成る第2のマスクとを重ね合わせ
て露光する方法を採用する。
【0050】ここで、第1のマスクの凹凸の段差部分
が、必ず第2のマスクの遮光領域に対応して配置されて
いることにより、位相シフト部のエッジが遮光膜の開口
端部から後退する構造になり、個々のパターン開口部内
の位相誤差およびマスク全面内における位相誤差を低減
することができるので、パターン転写の性能を向上させ
ることが可能となる。また、第2のマスクの基板が存在
するので、1枚のマスクだけで構成した場合に遮光膜の
エッジ部の保持が不安定になるという問題を解決するこ
とが可能となる。さらに、パターン面が2枚のマスク基
板に挾まれた構造になるので、重ね合わされたマスクの
表面に塵や異物等が付着しても、その異物等は焦点位置
がずれて転写され難いという効果がある。
【0051】また、上記した本発明の露光方法によれ
ば、所定のパターンの転写に先立って、試料の高さ位置
またはマスクの高さ位置を、第1のマスクおよび第2の
マスクのうちの試料に近い方のマスク基板厚さに対応さ
せて光軸方向に移動させることにより、試料上に転写さ
れる像の結像面位置ずれを補正することができるので、
試料上に鮮明な像を結像することが可能となる。
【0052】また、本発明に係る露光装置では、マスク
パターン面から試料基板面に至る投影光学系の少なくと
も一個所に、透明基板の存在に起因する球面収差を補正
する手段を設けたことにより、マスクのパターン面と試
料基板の表面との間の結像関係を正しく保つことが可能
となる。すなわち、本発明に係る露光装置では、第1の
マスクと第2のマスクとから成る位相シフトマスクを用
いることを前提として投影レンズを最適設計しておき、
干渉を利用したパターン転写を行う。そして、従来の1
枚のマスクが用いらける場合には、前記第2のマスクの
欠如に起因する球面収差を補正する手段として、透明な
平行平板をマスクと投影レンズとの間に挿入する。すな
わち、微細パターンの転写には第1のマスクと第2のマ
スクとから成る位相シフトマスクを用い、それほど微細
でないパターンの転写には従来のマスクをそれぞれ用い
て試料基板上にパターン形成を行うことができるので、
好適な半導体集積回路装置を製造することが可能とな
る。
【0053】また、上記した本発明の半導体集積回路装
置の製造方法によれば、重ね合わせマスクを用いる場合
と、通常のマスクを用いる場合とに応じて、それぞれの
場合における結像面の位置を最適な位置に設定すること
ができるので、半導体集積回路装置の製造プロセスにお
いて、重ね合わせマスクと通常のマスクとの両方を用い
た露光処理が可能となる。
【0054】また、上記した本発明の半導体集積回路装
置の製造方法によれば、前記露光に用いる投影光学系が
マスク面側および試料基板である半導体ウエハ側共にテ
レセントリックなレンズ系を用いることにより、マスク
パターン位置やマスク基板厚さの面内分布によって結像
面の位置誤差が生じるのを防止することができるので、
重ね合わせマスクを用いて良好なパターン転写が可能と
なる。
【0055】また、上記した本発明の半導体集積回路装
置の製造方法によれば、前記露光処理に際して、前記第
1のマスクまたは前記第2のマスクの少なくとも一方に
透過光の反射を防止する反射防止膜を設けた重ね合わせ
マスクを用いることにより、第1のマスクと第2のマス
クとの間で生じる反射光の干渉現象を抑制することがで
きるので、その干渉現象に起因する半導体ウエハ面内の
照度バラツキを低減することが可能となる。
【0056】さらに、本願において開示される他の発明
の概要を簡単に説明すれば、次のとおりである。
【0057】すなわち、本発明の露光方法は、遮光領域
および透光領域からなるパターンが形成された第1のマ
スクと、透過光に位相差を生じさせるための位相シフト
パターンが形成された第2のマスクとを各々のパターン
形成面を対向させた状態で近接または接触させて重ね合
わせてなる重ね合わせマスクを透過した光の干渉を利用
することにより試料上に所定のパターンを転写する露光
方法であって、前記所定のパターンの転写に先立って、
前記試料の高さ位置または前記重ね合わせマスクの高さ
位置を、前記第1のマスクおよび前記第2のマスクのう
ちの前記試料に近い方のマスク基板厚さに対応させて光
軸方向に移動させる工程を有するものである。
【0058】また、本発明の露光方法は、前記第1のマ
スクには、前記試料上に形成される周期的な実パターン
に対応する透光領域のパターンまたはそれらを含む透光
領域のパターンが形成され、前記第2のマスクにおい
て、少なくとも前記周期的な実パターンに対応する透光
領域のパターンの奇数番目または偶数番目を抜き出した
位置に透過光が位相反転する位相シフトパターンが形成
されており、その透光領域のパターンの周期で露光光の
位相を反転させて投影露光するものである。
【0059】また、本発明の露光方法は、原画パターン
が描かれているマスクを準備する工程と、試料基板を準
備する工程と、光源から発する光を前記マスクに照射し
て、該マスクに描かれている前記パターンを投影光学系
を介して前記試料基板上に転写する工程とを有する露光
方法において、前記マスクを準備する工程は、前記マス
クが、透過する光に所定量の位相差を与える凹凸部を表
面に有する第1のマスクと、前記照明光を遮光する領域
と透過させる領域とで定義されたパターンが形成されて
いる第2のマスクとから成るマスク、または、パターン
情報を含むマスク基板1枚で構成されるマスクのいずれ
か一方を選択して準備する工程であるものである。
【0060】また、本発明の露光方法は、原画パターン
が描かれているマスクを準備する工程と、試料基板を準
備する工程とを含み、光源から発する光を前記マスクに
照射して、該マスクに描かれている前記パターンを投影
光学系を介して前記試料基板上に転写する露光方法にお
いて、前記マスクは、前記照明光に対して透明でかつ透
過する光に所定量の位相差を与える凹凸を表面に有する
第1のマスクと、前記照明光を遮光する領域と透過させ
る領域とで定義されたパターンが形成されている第2の
マスクとから成るとともに、前記第1のマスクの凹凸の
境界の段差部を透過し散乱する光は前記第2のマスクの
遮光領域で遮光され、前記第2のマスクを透過する光は
前記第1のマスクの凹凸の境界の段差部から離れた領域
を透過する光であるようにし、前記光が前記第1のマス
クを透過した後に前記第2のマスクを透過することによ
って前記試料基板上にマスクパターンの像を形成する工
程を有するものである。
【0061】また、本発明の露光方法は、前記第1のマ
スクの凹凸を有する面と前記第2のマスクの前記パター
ンが形成されている面とを互いに向かい合わせて近接あ
るいは密着して配置するとともに、前記第1のマスクを
透過した光にはほぼ180度またはその奇数倍の位相差
を与え、更に前記第2のマスクを透過させて、透過光の
干渉により前記第2のマスクに定義されているパターン
の像を前記試料基板上に形成するものである。
【0062】また、本発明の露光装置は、試料台上に載
置された試料に対して露光のための光を放射する発光源
と、前記発光源から放射された光を所定のパターンに成
形するマスクと、前記マスクを取り付け取り外し可能な
状態で載置するマスク載置台と、前記発光源から放射さ
れマスクによって成形された所定のパターンを前記試料
上に投影するための投影光学系とを有する露光装置であ
って、以下の構成を有するものである。
【0063】(a)前記マスク載置台は、遮光領域およ
び透光領域からなるパターンが形成された第1のマスク
と、透過光に位相差を生じさせるための位相シフトパタ
ーンが形成された第2のマスクとを各々のパターン形成
面を対向させた状態で近接または接触させて重ね合わせ
てなる重ね合わせマスクを載置可能な構造であるととも
に、遮光領域および透光領域からなり所望する転写パタ
ーンと同一形状のパターンが形成された通常のマスクを
載置可能な構造である。
【0064】(b)前記重ね合わせマスクを用いた露光
処理に際して、前記試料台または前記マスク載置台の高
さ位置の最適値を、前記第1のマスクおよび前記第2の
マスクのうちの前記試料に近い方のマスク基板厚さに基
づいて算出する算出部を有する。
【0065】(c)前記試料台または前記マスク載置台
の高さを、前記算出部で算出した値に基づいて実際に光
軸方向に移動させるための移動機構を有する。
【0066】また、本発明の露光装置は、原画パターン
が描かれているマスクを所定位置に固定するマスク保持
手段と、試料基板を載置する試料基板保持手段と、光源
から発する光を前記マスクに照射する照明手段と、前記
マスクに描かれているパターンを前記試料基板上に投影
するための投影光学手段とを有する露光装置において、
前記マスク保持手段で保持されるマスクのパターン面と
前記試料基板保持手段との間の前記投影光学手段の光軸
を含む領域内に、透明な平行平板の有無を検知して該平
行平板の有無により変化する光学収差を補正する収差補
正手段を有するものである。
【0067】また、本発明の露光装置は、前記光学収差
を補正する収差補正手段は、所定の厚さの透明な平行平
板を挿入あるいは排出する手段であるものである。
【0068】また、本発明の露光装置は、前記光学収差
を補正する収差補正手段は、前記投影光学手段を構成す
る光学要素を移動または交換するか、圧力制御により屈
折率を変えることによって、光路長を変化させる手段で
あるものである。
【0069】また、本発明の半導体集積回路装置の製造
方法は、遮光領域および透光領域からなるパターンが形
成された第1のマスクと、透過光に位相差を生じさせる
ための位相シフトパターンが形成された第2のマスクと
を各々のパターン形成面を対向させた状態で近接または
接触させて重ね合わせてなる重ね合わせマスクを透過し
た光の干渉を利用することにより半導体ウエハ上に半導
体集積回路パターンを転写する半導体集積回路装置の製
造方法であって、前記半導体集積回路パターンの転写に
先立って、前記半導体ウエハの高さ位置または前記重ね
合わせマスクの高さ位置を、前記第1のマスクおよび前
記第2のマスクのうちの前記半導体ウエハに近い方のマ
スク基板厚さに対応させて光軸方向に移動させる工程を
有するものである。
【0070】また、本発明の半導体集積回路装置の製造
方法は、半導体ウエハ上に所定の半導体集積回路パター
ンを転写するための露光処理に際して、以下の工程を有
するものである。
【0071】(a)遮光領域および透光領域からなるパ
ターンが形成された第1のマスクと、透過光に位相差を
生じさせるための位相シフトパターンが形成された第2
のマスクとを各々のパターン形成面を対向させた状態で
近接または接触させて重ね合わせてなる重ね合わせマス
クを透過した光の干渉を利用することにより半導体ウエ
ハ上に所定の半導体集積回路パターンを転写する工程。
【0072】(b)前記重ね合わせマスクを用いた露光
処理に際して、前記所定の半導体集積回路パターンの転
写に先立って、前記半導体ウエハの高さ位置または前記
マスクの高さ位置を、前記第1のマスクおよび前記第2
のマスクのうちの前記半導体ウエハに近い方のマスク基
板厚さに対応させて光軸方向に移動させる工程。
【0073】(c)遮光領域および透光領域からなり所
望する転写パターンと同一形状のパターンが形成された
通常のマスクを透過した光により半導体ウエハ上に所定
の半導体集積回路パターンを転写する工程。
【0074】(d)前記通常のマスクを用いた露光処理
に際して、前記所定の半導体集積回路パターンの転写に
先立って、前記半導体ウエハの高さ位置または前記通常
のマスクの高さ位置を通常のマスクを用いる場合の結像
面位置に移動する工程。
【0075】また、本発明の半導体集積回路装置の製造
方法は、半導体ウエハ上に所定の半導体集積回路パター
ンを転写するための露光処理に際して、以下の工程を有
するものである。
【0076】(a)遮光領域および透光領域からなるパ
ターンが形成された第1のマスクと、透過光に位相差を
生じさせるための位相シフトパターンが形成された第2
のマスクとを各々のパターン形成面を対向させた状態で
近接または接触させて重ね合わせてなる重ね合わせマス
クを透過した光の干渉を利用することにより半導体ウエ
ハ上に所定の半導体集積回路パターンを転写する工程。
【0077】(b)遮光領域および透光領域からなり所
望する転写パターンと同一形状のパターンが形成された
第1のマスクと、平板状の透明基板からなる第2のマス
クとを各々のパターン形成面を対向させた状態で近接ま
たは接触させて重ね合わせてなる重ね合わせマスクを透
過した光の干渉を利用することにより半導体ウエハ上に
所定の半導体集積回路パターンを転写する工程。
【0078】(c)前記重ね合わせマスクを用いた露光
処理に際して、前記所定の半導体集積回路パターンの転
写に先立って、前記半導体ウエハの高さ位置または前記
重ね合わせマスクの高さ位置を、前記第1のマスクおよ
び前記第2のマスクのうちの前記半導体ウエハに近い方
のマスク基板厚さに対応させて光軸方向に移動する工
程。
【0079】また、本発明の半導体集積回路装置の製造
方法は、半導体ウエハ上に所定の半導体集積回路パター
ンを転写するための露光処理に際して、以下の工程を有
するものである。
【0080】(a)遮光領域および透光領域からなり所
望する転写パターンと同一形状のパターンが形成された
第1のマスクと、平板状の透明基板からなる第2のマス
クとを各々のパターン形成面を対向させた状態で近接ま
たは接触させて重ね合わせてなる重ね合わせマスクを透
過した光の干渉を利用することにより半導体ウエハ上に
所定の半導体集積回路パターンを転写する工程。
【0081】(b)前記重ね合わせマスクを用いた露光
処理に際して、前記所定の半導体集積回路パターンの転
写に先立って、前記半導体ウエハの高さ位置または前記
重ね合わせマスクの高さ位置を、前記第1のマスクおよ
び前記第2のマスクのうちの前記半導体ウエハに近い方
のマスク基板厚さに対応させて光軸方向に移動する工
程。
【0082】また、本発明の半導体集積回路装置の製造
方法は、半導体ウエハ上に所定の半導体集積回路パター
ンを転写するための露光処理に際して、以下の工程を有
するものである。
【0083】(a)平板状の透明基板からなる第1のマ
スクと、透過光に位相差を生じさせるための位相シフト
パターンが形成された第2のマスクとを各々のパターン
形成面を対向させた状態で近接または接触させて重ね合
わせてなる重ね合わせマスクを透過した光の干渉を利用
することにより半導体ウエハ上に所定の半導体集積回路
パターンを転写する工程。
【0084】(b)前記重ね合わせマスクを用いた露光
処理に際して、前記所定の半導体集積回路パターンの転
写に先立って、前記半導体ウエハの高さ位置または前記
重ね合わせマスクの高さ位置を、前記第1のマスクおよ
び前記第2のマスクのうちの前記半導体ウエハに近い方
のマスク基板厚さに対応させて光軸方向に移動する工
程。
【0085】(c)遮光領域および透光領域からなり所
望する転写パターンと同一形状のパターンが形成された
通常のマスクを透過した光の干渉を利用することにより
半導体ウエハ上に所定の半導体集積回路パターンを転写
する工程。
【0086】(d)前記通常のマスクを用いた露光処理
に際して、前記所定の半導体集積回路パターンの転写に
先立って、前記半導体ウエハの高さ位置または前記通常
のマスクの高さ位置を通常のマスクを用いる場合の結像
面位置に移動する工程。
【0087】また、本発明の半導体集積回路装置の製造
方法は、半導体ウエハ上に所定の半導体集積回路パター
ンを転写するための露光処理に際して、以下の工程を有
するものである。
【0088】(a)平板状の透明基板からなる第1のマ
スクと、透過光に位相差を生じさせるための位相シフト
パターンが形成された第2のマスクとを各々のパターン
形成面を対向させた状態で近接または接触させて重ね合
わせてなる重ね合わせマスクを透過した光の干渉を利用
することにより半導体ウエハ上に所定の半導体集積回路
パターンを転写する工程。
【0089】(b)前記重ね合わせマスクを用いた露光
処理に際して、前記所定の半導体集積回路パターンの転
写に先立って、前記半導体ウエハの高さ位置または前記
重ね合わせマスクの高さ位置を、前記第1のマスクおよ
び前記第2のマスクのうちの前記半導体ウエハに近い方
のマスク基板厚さに対応させて光軸方向に移動する工
程。
【0090】また、本発明の半導体集積回路装置の製造
方法は、前記半導体ウエハ上にポジ形のフォトレジスト
膜を堆積する工程と、前記ポジ形のフォトレジスト膜に
前記重ね合わせマスクを用いて接続孔形成用のパターン
を転写する工程とを有するものである。
【0091】また、本発明の半導体集積回路装置の製造
方法は、前記半導体ウエハ上にネガ形のフォトレジスト
膜を堆積する工程と、前記ネガ形のフォトレジスト膜に
前記重ね合わせマスクを用いて互いに隣接する帯状のパ
ターンを転写する工程とを有するものである。
【0092】また、本発明の半導体集積回路装置の製造
方法は、前記第2のマスクに形成されているパターンと
して半導体集積回路装置のパターンを用い、更に、前記
試料基板上に前記光に対して感光するレジスト材料を塗
布する工程と、前記露光方法を含み、前記レジスト内に
マスクパターンの像を投影した後、現像処理により前記
試料基板上に前記半導体集積回路装置のパターンを形成
するものである。
【0093】また、本発明の半導体集積回路装置の製造
方法は、前記第2のマスクに形成されているパターン
が、半導体集積回路のメモリセルアレイ部等の微細なパ
ターンが密集しているかあるいは周期的に繰り返される
パターンであるものである。
【0094】本発明の半導体集積回路装置の製造方法に
用いる重ね合わせマスクを製造する際に、以下の工程を
有するものである。
【0095】(a)前記第1のマスクに遮光領域および
透光領域からなるパターンをフォトリソグラフィ技術に
よって形成する工程。
【0096】(b)前記第2のマスクに透過光に位相差
を生じさせるための位相シフトパターンをフォトリソグ
ラフィ技術によって形成する工程。
【0097】(c)前記第1のマスクと、前記第2のマ
スクとを、その各々のパターン形成面を対向させた状態
で、真空中においてその少なくとも一部が接触されるよ
うに重ね合わせ真空吸着によって一体にした後、大気圧
に戻す工程。
【0098】また、本発明のマスクの製造方法は、以下
の工程を有するものである。
【0099】(a)前記第1のマスクを形成するための
第1透明基板上に被着した第1遮光膜上に第1電子線レ
ジスト膜を堆積した後、前記第1電子線レジスト膜に電
子線を照射することによりパターンを転写する工程。
【0100】(b)前記パターンを転写した第1透明基
板に対して現像処理を施すことにより第1電子線レジス
トパターンを形成した後、前記第1電子線レジストパタ
ーンから露出する前記第1遮光膜をエッチング除去する
ことにより、前記第1透明基板上に遮光領域および透光
領域からなる所定のパターンを形成し、前記第1のマス
クを作成する工程。
【0101】(c)前記第2のマスクを形成するための
第2透明基板上に第2電子線レジスト膜と導電性膜とを
順に堆積した後、前記第2電子線レジスト膜に電子線を
照射することによりパターンを転写する工程。
【0102】(d)前記パターンを転写した第2透明基
板に対して現像処理を施すことにより第2電子線レジス
トパターンおよび導電性膜パターンを形成した後、前記
第1電子線レジストパターンおよび導電性膜パターンか
ら露出する前記第1透明基板の上部をエッチング除去す
ることにより、前記第2透明基板上に透過光に位相差を
生じさせるための所定の深さの溝形の位相シフトパター
ンを形成する工程。
【0103】(e)前記第2電子線レジストパターンお
よび導電性膜パターンを除去することにより、前記第2
のマスクを作成する工程。
【0104】また、本発明のマスクの製造方法は、以下
の工程を有するものである。
【0105】(a)前記第1のマスクを形成するための
第1透明基板上に被着した第1遮光膜上に第1電子線レ
ジスト膜を堆積した後、前記第1電子線レジスト膜に電
子線を照射することによりパターンを転写する工程。
【0106】(b)前記パターンを転写した第1透明基
板に対して現像処理を施すことにより第1電子線レジス
トパターンを形成した後、前記第1電子線レジストパタ
ーンから露出する前記第1遮光膜をエッチング除去する
ことにより、前記第1透明基板上に遮光領域および透光
領域からなる所定のパターンを形成し、前記第1のマス
クを作成する工程。
【0107】(c)前記第2のマスクを形成するための
第2透明基板上に被着した第2遮光膜上に第3電子線レ
ジスト膜を堆積した後、前記第3電子線レジスト膜に電
子線を照射することによりパターンを転写する工程。
【0108】(d)前記パターンを転写した第2透明基
板に対して現像処理を施すことにより第3電子線レジス
トパターンを形成した後、前記第3電子線レジストパタ
ーンから露出する前記第2遮光膜をエッチング除去する
ことにより前記第2遮光膜パターンを形成する工程。
【0109】(e)前記第2遮光膜パターンから露出す
る前記第1透明基板の上部をエッチング除去することに
より、前記第2透明基板上に透過光に位相差を生じさせ
るための所定深さの溝形の位相シフトパターンを形成す
る工程。
【0110】(f)前記第2遮光膜パターンを除去する
ことにより、前記第2のマスクを作成する工程。
【0111】また、本発明のマスクの製造方法は、前記
溝形の位相シフトパターンをウェットエッチング法によ
って形成するものである。
【0112】また、本発明のマスクの製造方法は、前記
溝形の位相シフトパターンを、ドライエッチング法とウ
ェットエッチング法とを順に用いることによって形成す
るものである。
【0113】また、本発明のマスクは、前記第1のマス
クと、前記第2のマスクとが、その各々の主面を対向さ
せた状態で真空中においてその少なくとも一部が接触さ
れるように重ね合わされ真空吸着によって接合されてな
るものである。このマスクによれば、重ね合わせのマス
クの製造に際して第1のマスクと第2のマスクとを真空
吸着によって接合することにより、第1のマスクと第2
のマスクとの密着性を向上させることができるので、こ
の重ね合わせマスクが露光処理に際して温度変化に起因
し歪むのを抑制することが可能となる。したがって、パ
ターン転写精度を向上させることが可能となる。
【0114】また、本発明のマスクは、前記位相シフト
パターンは前記第2のマスクに所定深さの溝が形成され
てなり、前記位相シフトパターンのうちの少なくとも一
部は、その幅が前記第1のマスクにおいて前記位相シフ
トパターンに対応する透光領域のパターン幅よりも広く
なるようにパターン形成されているものである。
【0115】また、本発明のマスクは、照明光に対して
透明でかつ前記照明光が透過する際に所定量の位相差を
与える凹凸を有する第1のマスクと、前記照明光を遮光
する遮光領域と透過させる開口領域とで定義されたパタ
ーンが形成されている第2のマスクとから成り、前記第
1のマスクの凹凸を有する面と前記第2のマスクの前記
パターンが形成されている面とを互いに向かい合わせて
近接あるいは密着して配置し、前記第1のマスクの凹凸
を定義する段差部は前記第2のマスクの遮光領域に対向
し、かつ、前記第1および第2のマスクには互いに位置
合わせするためのマークが形成されているものである。
【0116】また、本発明のマスクは、前記第2のマス
クが前記第1のマスクより小さい大きさであって、前記
第2のマスクの周辺部を前記第1のマスクに固定し一体
化したものである。
【0117】また、本発明のマスクは、前記第1のマス
クの表面に形成されている凹凸部の段差の大きさは、前
記照明光にほぼ180度またはその奇数倍の位相差を与
える大きさであるものである。
【0118】また、本発明のマスクは、前記第1のマス
クの表面に形成されている凹凸部の段差の大きさは、前
記照明光にほぼ180度またはその奇数倍の位相差を与
える大きさを標準の大きさとし、かつ、前記第2のマス
クのパターン位置に応じて前記凹凸部の段差の大きさを
変化させたものである。
【0119】また、本発明のマスクは、前記第1のマス
クの表面に形成されている凹凸部の段差の大きさを、パ
ターンを転写する試料基板の表面の凹凸に応じて結像面
を一致させるように定めたものである。
【0120】さらに、本発明の半導体集積回路装置は、
前記マスクを用い、また、前記露光装置を用いて、前記
露光方法により製造されたものである。
【0121】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて詳細
に説明する。
【0122】(実施例1)図1は本発明の一実施例であ
る露光装置の説明図、図2は図1の露光装置における縮
小投影レンズの説明図、図3は図2とは異なる設定の他
の縮小投影レンズを用いた場合に生じる結像面の位置ず
れを説明するための説明図、図4は結像面の位置ずれを
説明するための説明図、図5は本実施例のマスクの全体
斜視図、図6および図7は図5のマスクの外周部の断面
図、図8は図5のマスクの要部断面図、図9は図5のマ
スクの要部平面図、図10は第1のマスクの要部平面
図、図11は第2のマスクの要部平面図、図12〜図1
4は図5の第1のマスクと第2のマスクとの位置合わせ
パターンを示す要部断面図、図15〜図17は図5のマ
スクを用いた場合の透過光の状態を説明するための説明
図、図18は図5のマスクの製造工程を説明するための
フロー図、図19〜図25は図5のマスクの製造工程中
における要部断面図、図26は図5のマスクの第1のマ
スクと第2のマスクとの位置合わせ工程を説明するため
の説明図である。
【0123】本実施例1の露光装置1は、例えばレンズ
式ステップアンドリピート方式の5:1縮小投影露光装
置であり、例えば日本光学(Nikon)のi線ステッ
パNRS−1755i7A(例えばNA=0.5、露光エ
リア=17.5mm角)を基本として構成されている。
【0124】露光光源2には、例えば高圧水銀ランプが
用いられている。露光光源2から放射された露光光は、
集光ミラー3によって集められ第1平面反射鏡4に照射
されるようになっている。
【0125】第1平面反射鏡4に照射された露光光は、
シャッタ5、フライアイレンズ6、アパーチャ7および
ショートカットフィルタ8を介して第2平面反射鏡9に
照射されるようになっている。
【0126】このアパーチャ7は、コヒーレンスファク
タσを調整するための構成部であり、本実施例1におい
ては、例えばσ=0.5とした。また、ショートカットフ
ィルタ8は、露光光にi線(365nm)を用いる場合
に、そのi線よりも短波長の遠紫外側をカットするため
のフィルタである。
【0127】第2平面反射鏡9に照射された露光光は、
マスクブラインド10、コンデンサレンズ11、マスク
12および縮小投影レンズ(投影光学系)13を介して
半導体ウエハ(試料)14に照射されるようになってい
る。
【0128】このマスクブラインド10は、転写領域の
範囲を設定するための構成部である。コンデンサレンズ
11は、ケーラー(Koehler)照明を形成するた
めのレンズである。
【0129】マスク12は、例えば実寸の5倍の半導体
集積回路パターンが形成されたレチクルであり、第1の
マスク12aの下方に第2のマスク12bが接合されて
構成されている。
【0130】本実施例1においては、露光光源2から半
導体ウエハ14への光路上に第1のマスク12aと第2
のマスク12bとが順に配置されている。ただし、第1
のマスク12aと第2のマスク12bとの配置順序は逆
でも良い。すなわち、第2のマスク12bにより位相差
の生じた光を第1のマスク12aを透過させることでパ
ターンを転写する構造である。
【0131】後述するように、この上側の第1のマスク
12aには、遮光領域および透光領域からなるパターン
が形成されている。また、下側の第1のマスク12bに
は、位相シフタパターンが形成されている。この位相シ
フタパターンは、第1のマスク12aの所定の遮光領域
を挟む一対の透光領域を透過した各々の光の位相を互い
に反転した状態とするためのパターンである。
【0132】このように本実施例1の露光装置1におい
ては、2枚のマスク基板を重ね合わせてなるマスク12
をマスク載置台15上に取り外し可能な状態で載置する
ことが可能な構造となっている。ただし、マスク載置台
15上には、位相シフトパターンの無い通常のマスクも
載置することが可能であるし、1枚のマスク基板からな
る通常の位相シフトマスクも載置することが可能となっ
ている。
【0133】この場合、第1のマスク12aの主面(パ
ターン形成面)が縮小投影光学系のマスク面位置に配置
されている。また、下方側の第2のマスク12bは、上
方側の第1のマスク12aよりも若干小さめに形成され
ている。これは、マスク12をマスク載置台15上に載
置し易くするためである。なお、マスク12の詳細につ
いては後述する。
【0134】縮小投影レンズ13は、多数のレンズ群か
らなり、両テレセントリックなレンズである。ここで、
上述のような重ね合わせのマスク12を用いて露光処理
を行う場合、縮小投影レンズ13は、半導体ウエハ14
側の面だけでなく、マスク12側の面もテレセントリッ
クである。すなわち、図2に示すように、マスク12を
透過する光は、マスク12面に対して垂直となってい
る。なお、図2において、αは露光光と光軸とのなす角
度、RWは光の球面波を示している。
【0135】このようにするのは、例えば以下の理由か
らである。すなわち、縮小投影レンズ13のマスク12
の面側がテレセントリックでない場合には、図3に示す
ように、露光光のマスク12に対する照射位置が光軸中
心から離れることによってマスク12を透過した露光光
と光軸との傾きが大きくなることやマスク12の面と縮
小投影レンズ13との間のマスク基板の厚さバラツキに
よって、半導体ウエハ14上での結像面の位置が変化す
るからである。ここで、マスク基板の厚さをD、露光光
と光軸とのなす角をαとすると、半導体ウエハ14上に
おける結像面の位置の変化Δは、Δ= F(α, D)と表
されることから補正が困難であることが判る。
【0136】このように、縮小投影レンズ13のマスク
12の面側がテレセントリックでない場合には、マスク
12上の露光パターンの位置やマスク基板面内の厚さバ
ラツキ等によって半導体ウエハ14上での結像面に位置
誤差が生じる。
【0137】このため、半導体集積回路装置の製造工程
のように、1つの半導体集積回路装置の製造工程におい
て、露光処理の際に、位相シフトマスクを使用する場合
と位相シフトマスクを使用しない場合とが混在する場合
には、半導体集積回路を構成する層間に重ね合わせ誤差
が生じ、半導体集積回路装置の歩留まりおよび信頼性が
低下する。
【0138】したがって、本実施例1において縮小投影
レンズ13は、図2に示したように、半導体ウエハ14
面側だけではなく、マスク12面側もテレセントリック
としてある。
【0139】半導体ウエハ14は、例えば直径5インチ
から8インチ程度のシリコン(Si)単結晶からなり、
ウエハ吸着台16上に載置されている。
【0140】ウエハ吸着台16の下方には、Z軸移動台
17が設置されている。Z軸移動台17は、半導体ウエ
ハ14を高さ方向に移動するための移動台であり、駆動
部19aと機械的に接続され、これによってその移動動
作が行われるようになっている。
【0141】Z軸移動台17の下方には、XYステージ
18が設置されている。XYステージ18は、X軸移動
台18aとY軸移動台18bとから構成されている。X
軸移動台18aは、半導体ウエハ14を図1の横方向に
水平移動する移動台であり、Y軸移動台18bは、半導
体ウエハ14を図1の前後方向に水平移動する移動台で
ある。X軸移動台18aおよびY軸移動台18bは、そ
れぞれ駆動部19b,19cと機械的に接続され、これ
によってその移動動作が行われるようになっている。
【0142】駆動部19a〜19cは、それぞれ主制御
部20と電気的に接続されており、その動作が主制御部
20によって制御されている。主制御部20は、露光装
置1の全体動作を制御するための構成部である。
【0143】ところで、本発明者の検討によれば、第1
のマスク12aと第2のマスク12bとを重ね合わせた
マスク12を用いた場合、図4に示すように、その結像
面の位置A1が、通常のマスクを用いた場合の結像面の
位置A2よりも△1(以下、ずれ量という)だけ上方に
ずれることが判明した。
【0144】ここで、縮小投影レンズ13の縮小率を
M、第2のマスク12bのマスク基板12b1 の厚さを
D、第2のマスク12bのマスク基板12b1 の露光波
長における屈折率をnとすると、ずれ量△1=(1/M
2 )D(1−1/n)と表すことができる。
【0145】本実施例1の場合、例えば第2のマスク1
2bのマスク基板12b1 が厚さ0.09インチの石英基
板とすれば、露光光がi線(365nm)、縮小率が1
/5なので、このずれ量△1は、約30μmである。
【0146】また、第1のマスク12aと第2のマスク
12bとを重ね合わせたマスク12を用いた場合、その
マスクパターン面の位置B1が、通常のマスクパターン
面の位置B2よりも下方に△2(以下、ずれ量という)
だけずれている。ここで、ずれ量△2=D(1−1/
n)と表すことができる。
【0147】そこで、本実施例1の露光装置1において
は、重ね合わせのマスク12を用いて露光処理を行う場
合、その処理に先立って、結像面の位置を補正すること
が可能な構造となっている。この方法には、例えば次の
2つの方法がある。
【0148】第1は、半導体ウエハ14を図1の上下方
向に移動することによって結像面の位置を補正する方法
である。第2は、マスク12を図1の上下方向に移動す
ることによって結像面の位置を補正する方法である。
【0149】本実施例1においては、例えば半導体ウエ
ハ14を図1の上下方向に移動する方法が採用されてい
る。この場合、半導体ウエハ14を通常のマスクを用い
た場合の結像面位置からずれ量△1だけ図1の上方に移
動すれば良い。そして、ずれ量△1の算出に際しては、
縮小投影レンズ13の縮小率Mや第2のマスク12bの
マスク基板12b1 の屈折率nが予め与えられているの
で、第2のマスク12bのマスク基板12b1 の厚さD
のみを入力すれば良い。なお、第1のマスク12aが下
方に配置されている場合は、第1のマスク12aの厚さ
を入力する。
【0150】すなわち、主制御部20は、第2のマスク
12bのマスク基板12b1 の厚さDが作業者によって
入力装置21から入力されると、予め主制御部20の記
憶部(図示せず)に記憶されたずれ量△1を導き出す式
に基づいて位置補正のための移動量を算出し、それに従
って駆動部19aを駆動して半導体ウエハ14を図1の
上下方向に移動することにより、結像面の位置を補正す
るようになっている。
【0151】また、本実施例1の露光装置1において
は、主制御部20の記憶部に通常のマスクを用いる場合
の半導体ウエハ14の高さが記憶されている。そして、
通常のマスクを用いて露光処理を行う場合は、その処理
に先立って、半導体ウエハ14の高さ位置が、通常のマ
スクを用いる場合に像が結像される位置に戻るようにな
っている。
【0152】ただし、マスク12を図1の上下方向に移
動することにより結像面の位置を補正しても良い。この
場合は、上記ずれ量△2を導き出す式を主制御部20の
記憶部に記憶しておき、これに基づいて位置補正のため
の移動量を算出し、それに従ってマスク載置台15を図
1の上下方向に移動することにより行う。
【0153】また、本実施例1においては、作業者が第
2のマスク12bのマスク基板12b1 の厚さDを入力
する場合について説明したが、これに限定されるもので
はなく、例えばマスク12をマスク載置台15に載置す
ると、半導体ウエハ14側における第2のマスク12b
のマスク基板12b1 の厚さを光学的に自動測定させる
ようにすることで結像面の位置を自動的に補正するよう
にしても良い。
【0154】次に、本実施例1の露光装置1を用いた半
導体集積回路装置の製造方法を説明する。半導体集積回
路装置の製造工程においては、位相シフトパターンを含
む重ね合わせのマスク12を用いる工程と、位相シフト
パターンを含まない通常のマスクを用いる工程とが混在
されている場合がある。
【0155】そこで、本実施例1においては、その通常
のマスクを用いて露光処理を行う場合と、位相シフトパ
ターンを含む重ね合わせのマスク12を用いて露光処理
を行う場合とで、各々の露光処理に先立って結像面の位
置を補正する。すなわち、主制御部20は、以下のよう
な制御を行う。
【0156】まず、主制御部20は、露光処理に先立っ
て、これから使用するマスクが通常のマスクか重ね合わ
せのマスク12かを作業者にモニタ(図示せず)等を通
じて質問する。
【0157】ここで、重ね合わせのマスク12を用いる
場合は、その旨を入力装置21から入力すると、主制御
部20は、第2のマスク12bの厚さ(半導体ウエハ1
4側に配置されているマスク基板の厚さ)を入力するこ
とを作業者にモニタ等を通じて指示する。
【0158】続いて、主制御部20は、入力された第2
のマスク12bの厚さに基づいて上記したずれ量△1を
算出し、半導体ウエハ14の移動量を算出した後、その
算出値に基づいて駆動部19aを駆動して半導体ウエハ
14を実際に図1の上下方向に移動する。
【0159】この際、主制御部20は以下のデータを記
憶部に記憶する。第1は、これから実行しようとしてい
る露光処理が通常のマスクを用いるのか、それとも重ね
合わせのマスク12を用いるのかのデータである。重ね
合わせのマスク12の場合は、第2のマスク12bの厚
さ等のデータも記憶する。第2は半導体ウエハ14の実
際の高さのデータである。第3は半導体ウエハ14の移
動量のデータである。
【0160】これは、これらのデータを記憶しておくこ
とにより、続く露光処理に際して、半導体ウエハ14の
高さの補正が容易になるからである。例えば続く露光処
理が前の露光処理と同じく重ね合わせのマスク12を用
いる場合は、半導体ウエハ14の高さをそのままにして
おけば良い。また、例えば重ね合わせのマスク12を用
いるが第2のマスク12bの厚さが異なる場合でも半導
体ウエハ14の高さが判っていれば、移動量の算出が可
能である。
【0161】その後、半導体ウエハ14に対して露光処
理を施すことにより、半導体ウエハ14上に所定のパタ
ーンを良好に転写することが可能となっている。
【0162】次いで、続く露光処理に際して、主制御部
20は、露光処理に先立って、これから使用するマスク
が通常のマスクか重ね合わせのマスク12かを作業者に
モニタ(図示せず)等を通じて質問する。
【0163】ここで、重ね合わせマスクを用いる場合、
主制御部20は、過去に使用された重ね合わせのマスク
12における第2のマスク12bの厚さのデータをモニ
タに表示し、どの重ね合わせマスクかを質問する。
【0164】この際、作業者が入力した重ね合わせマス
ク12のデータが直前の露光処理の際に用いた重ね合わ
せのマスク12と同一の場合、主制御部20は、露光処
理をそのまま行う。
【0165】作業者が入力した重ね合わせマスク12の
データが直前の露光処理の際に用いたものと異なる場
合、主制御部20は、ずれ量△1を算出して現在の半導
体ウエハ14の高さのデータ等から移動量を算出し、半
導体ウエハ14を上下方向に移動して実際の高さを補正
した後、半導体ウエハ14に対して露光処理を施す。こ
れより、半導体ウエハ14上に所定のパターンを良好に
転写することが可能となっている。
【0166】一方、続く露光処理に際して通常のマスク
を用いる場合は、主制御部20は、記憶部に記憶されて
いる通常のマスクにおける結像面の高さデータに基づい
て半導体ウエハ14の実際の高さを補正した後、半導体
ウエハ14に対して露光処理を施す。これより、半導体
ウエハ14上に所定のパターンを良好に転写することが
可能となっている。
【0167】ただし、半導体集積回路装置の製造プロセ
スにおいて重ね合わせのマスク12の第2のマスク12
bの厚さが一定の場合ならばそのように主制御部20に
指示することも可能となっている。この場合は、主制御
部20は、露光の際に使用するマスクの種類、すなわ
ち、重ね合わせのマスクか通常のマスクかについての質
問をするようになっている。なお、この場合も露光の際
に使用したマスクの種類のデータおよび半導体ウエハ1
4の高さの位置等のデータを露光処理前に記憶してお
く。
【0168】一方、マスク12の第2のマスク12bの
厚さを自動的に測定する場合は、以下のようにする。
【0169】まず、主制御部20は、これから使用する
マスクが通常のマスクか重ね合わせのマスク12かをモ
ニタ等を通じて作業者に質問する。ここで、重ね合わせ
のマスク12の場合は、主制御部20は、第2のマスク
12bの厚さを光学的に測定する。
【0170】その方法としては、例えば次のようにす
る。まず、検出光源(図示せず)から放射された検出光
を第2のマスク12bの所定位置に所定角度から照射す
る。そして、第1のマスク12aの遮光パターンによっ
て反射された反射された光から第2のマスク12bの厚
さを測定する。
【0171】続いて、その第2のマスク12bの厚さの
測定値から結像面位置のずれ量を算出し、その算出値に
基づいて半導体ウエハ14の移動量を算出し、その算出
値に基づいて半導体ウエハ14の高さ位置を補正する。
【0172】次いで、続く露光処理に際して、主制御部
20は、露光処理に先立って、これから使用するマスク
が通常のマスクか重ね合わせのマスク12かを作業者に
モニタ(図示せず)等を通じて質問する。
【0173】ここで、そのマスクが、直前の露光処理の
際に用いた重ね合わせのマスク12と同一の場合、主制
御部20は、露光処理をそのまま行う。また、マスクが
異なる場合は、第2のマスク12bの厚さを自動的に測
定し、上述と同じようにして、半導体ウエハ14の高さ
を補正し、露光処理を行う。一方、通常のマスクを用い
る場合は、上記と同様、主制御部20は、記憶部に記憶
されている通常のマスクにおける結像面の高さデータに
基づいて半導体ウエハ14の実際の高さを補正した後、
半導体ウエハ14に対して露光処理を施すようになって
いる。
【0174】次に、本実施例1のマスク12を図1〜図
17によって説明する。
【0175】本実施例1のマスク12は、例えば半導体
集積回路装置の製造工程において、半導体ウエハ14上
に所定の半導体集積回路パターンを転写するための実寸
の5倍の原画が形成されたレチクルであり、例えばメモ
リセルアレイ部等における繰り返しパターンを転写する
ための半導体集積回路パターンが形成されている。
【0176】マスク12の外観を図5に示す。第2のマ
スク12bは、第1のマスク12aよりも若干小さめに
形成されている。これは、上記したように、第1のマス
ク12aの外周部を突出させ、その突出部をマスク載置
台15(図1参照)上に載せることによりマスク12を
保持し易くするためである。
【0177】マスク12は、図5および図6に示すよう
に、第1のマスク12aと第2のマスク12bとが互い
の主面を対向させ接触させた状態で重ね合わされて構成
されている。特に、本実施例1においては、後述するよ
うに、第1のマスク12aと第2のマスク12bとが真
空吸着によって密着性良く接合されている。このため、
露光処理時における第1のマスク12aと第2のマスク
12bとの温度差に起因するマスク12の変形を抑制で
き、第1のマスク12aと第2のマスク12bとの重ね
合わせずれを抑制することが可能となっている。
【0178】ところで、このように、第1のマスク12
aと第2のマスク12bとは、真空吸着によって接合さ
れているが、これのみでは衝撃等に弱く剥がれる場合が
あるので、図6および図7に示すように、第2のマスク
12bの外周に接着部202a,22bを設けることに
よって第1のマスク12aと第2のマスク12bとがし
っかりと固定されている。
【0179】この接着部22a,22bは、粘性が高
く、硬化後の紫外線照射等により異物を発生しない材料
が良い。図6の接着部22aは、例えばガラスエポキシ
系の樹脂からなる。また、図7の接着部22bは、両面
テープからなり、中間スペーサ部22b1 の上下に接着
層22b2 が設けられて形成されている。中間スペーサ
部22b1 は、例えばポリエチレンフタレート等からな
るテープ材からなり、接着層22b2 は、例えばアクリ
ルエマルジョン系粘着剤からなる。
【0180】そして、本実施例1においては、接着部2
2a,22bを設けたことにより、第1のマスク12a
と第2のマスク12bとの対向面間に外部からの異物等
が入るのを防止することが可能となっている。
【0181】ここで、第1のマスク12aおよび第2の
マスク12bのマスク基板12a1,12b1 の厚さ
を、例えば2mm以上とすることにより、第1のマスク
12aおよび第2のマスク12bの裏面に異物等が存在
していたとしてもそれが半導体ウエハ14上に転写され
ないようにすることが可能となっている。すなわち、第
1のマスク12aと第2のマスク12bとは、互いに異
物付着防止膜すなわちペリクル付マスクとしての機能を
備えている。したがって、ペリクル自体は必要なくな
る。
【0182】また、第1のマスク12aおよび第2のマ
スク12bの裏面に異物等が存在したとしても、第1の
マスク12aおよび第2のマスク12bの裏面は平坦な
ので洗浄等による異物除去が容易である。
【0183】これらにより、本実施例1のマスク12に
おいては、異物に起因する転写不良を防止することが可
能となっている。
【0184】第1のマスク12aは、通常のマスクと同
様のマスクであり、その主面には、図8〜図10に示す
ように、遮光領域23aおよび透光領域23bからなる
パターンが形成されている。
【0185】第1のマスク12a上の透光領域23bの
パターンは、比較的大きめな平面四角形状のパターン
と、その各々の両側の辺に沿って延びる小さめの平面四
角形状のパターンとが少なくとも一方向に周期的に繰り
返し配置されて構成されている。
【0186】第1のマスク12a上の遮光領域23aの
パターンは、例えばクロム(Cr)等のような金属膜が
マスク基板上に被着されて構成されている。このマスク
基板は、例えば屈折率1.47の合成石英ガラスからな
る。
【0187】第2のマスク12bは、透過光に位相差を
生じさせるためマスクであり、その主面には、図8、図
9および図11に示すように、溝による平面四角形状の
位相シフトパターン24が形成されている。
【0188】位相シフトパターン24は、図8および図
9に示すように、第1のマスク12aに繰り返し配置さ
れた透光領域23bのパターンのうちの奇数番目または
偶数番目の一方に対応するように少なくとも一方向に周
期的に繰り返し配置されている。これにより、後述する
位相シフトパターン24の作用により繰り返し周期で露
光光の位相が反転し、半導体ウエハ14上に鮮明な像を
結像させることが可能になっている。
【0189】ただし、位相シフトパターン24は、その
透光領域23bのパターンよりも全体的に若干大きめに
形成されている。これは、以下の理由からである。すな
わち、第1は透過光の強度を確保するためである。第2
は位置合せ余裕を確保するためである。このマスク基板
は、例えば屈折率1.47の合成石英ガラスからなり、そ
の厚さは、例えば2.3mm(0.09インチ)程度であ
る。
【0190】このようなマスク12を用いた露光処理に
際しては、半導体ウエハ14上にネガ形のフォトレジス
トを堆積した状態で、上記したようにして露光処理を施
すことにより、そのフォトレジストに帯状のパターンを
良好に転写することが可能となる。
【0191】また、このようなマスク12の場合、第1
のマスク12aと第2のマスク12bとの重ね合わせ位
置が問題となるが、それぞれに位置合わせマークパター
ンを設けることで対処できる。
【0192】図12は第1のマスク12aの位置合わせ
マークパターン25aの一例であり、遮光領域23aに
正方形状の透光領域を設けて形成されている。図13は
第2のマスク12bの位置合わせマークパターン25b
の一例であり、透光領域に2つの正方形状の位相シフト
パターンが各々の1つの角を接触させた状態で配置され
て形成されている。
【0193】そして、第1のマスク12aと第2のマス
ク12bとの位置合わせは、図12および図13の位置
合わせマークパターン25a,25bを用い、第1のマ
スク12aと第2のマスク12bとの位置合わせマーク
パターン25a,25bを合成した回析投影像として図
14に示すような十字状のパターン26を検出すること
により行うようになっている。
【0194】すなわち、このような位置合わせマークパ
ターンをマスク基板の周囲2箇所以上に形成しておき、
それぞれ図14に示すように、十字状のパターン26と
枠との位置の差分(X1 −X2 ,Y1 −Y2 )によって
位置合わせ誤差を測定し、その誤差を無くすようにする
ことによって位置合わせを行うのである。
【0195】次に、このようなマスク12を用いた露光
処理時における透過光の位相操作の状態を図15〜図1
7によって説明する。
【0196】図15はマスク12を透過する透過光L1
〜L4の状態を示している。また、図16はマスク12
および縮小投影レンズを透過して半導体ウエハ14(図
1参照)に到達した光の振幅を示し、図17はその場合
の光の強度を示している。
【0197】この場合、幅広の透光領域23bを透過し
た透過光L1,L4が互いに位相反転し、その周囲の幅
の狭い透光領域23bを透過した透過光L2,L3が互
いに位相反転している。そして、図16に示すように、
各々の透過光L1,L4および透過光L2,L3を互い
に干渉させることによって、図17に示すように、転写
パターンのコントラストを大幅に改善することができ、
半導体ウエハ14上に鮮明な繰り返しパターンを転写す
ることができる。
【0198】次に、本実施例1のマスクの製造方法を図
18のマスク製造フローに沿って図19〜図26によっ
て説明する。本実施例1においては、第1のマスク12
aと第2のマスク12bとを途中まで別々のマスク基板
上に並行してパターンを形成し、それぞれが完成した
後、一体にすることでマスク12を製造する。
【0199】これにより、1つのマスク基板上に遮光領
域、透光領域および位相シフトパターンを形成する場合
に比べて不良発生を低減できるので、不良発生による製
造時間の長期化を無くすことができる上、製造歩留りを
向上させることが可能となっている。
【0200】上記の第1のマスク12aの製造方法を説
明する。まず、図19に示すように、合成石英ガラス等
からなるマスク基板12a1 の表面を研磨、洗浄した
後、その主面上の全面に、例えば0.05〜0.3μm程度
の厚さのCrからなる遮光膜27をスパッタリング法等
により堆積する(工程1001a)。
【0201】続いて、この遮光膜27上の全面に、例え
ば0.1〜0.8μm程度の厚さの感電子線レジストを塗布
した後(工程1002a)、その感電子線レジストに所
望の集積回路のパターンを電子線露光技術等によって描
画する(工程1003a)。
【0202】この電子線露光技術は、電子線描画装置の
記憶部に記憶された半導体集積回路パターンの位置座
標、形状等のパターンデータに従って、マスク基板12
a1 上の指定位置、指定形状に電子線を照射することに
よりパターンを形成する技術である。
【0203】その後、上記した感電子線レジストがポジ
形の場合は、露光部分を所定の現像液により除去しレジ
ストパターン28aを形成した後、そのレジストパター
ン28aから露出する遮光膜27部分をウェットエッチ
ング法等により除去することにより、図20に示すよう
に、所定形状の遮光領域23aのパターンを形成する
(1004a,1005a)。
【0204】上記した感電子線レジストがネガ形の場合
は、未露光部分を所定の現像液により除去しレジストパ
ターン28aを形成した後、そのレジストパターン28
aから露出する遮光膜部分をウェットエッチング等によ
り除去することにより、図20に示すように、所定の形
状の遮光領域23aのパターンを形成する(1004
a,1005a)。
【0205】その後、レジスト剥離液により、レジスト
パターン28aを除去し、洗浄する(1006a,10
07a)。これにより、所定の形状の遮光領域23aお
よび透光領域23bを有する第1のマスク12aを製造
する。
【0206】なお、電子線露光技術を用いる場合は、レ
ジスト塗布面のさらに上面に、例えば導電性ポリマから
なる帯電防止層を回転塗布法等により形成しておく。続
いて、上記した半導体集積回路パターンに対応させた位
相シフタ加工用のパターンデータに基づいて電子線を描
画する。この際、第1のマスク12aのパターンデータ
と第2のマスク12bのパターンデータとはミラー対称
の位置関係にあるので、電子線描画装置の座標系を反転
させて描画を行えば良いことになる。このミラー対称と
するパターンの描画は、現在市販されている電子線描画
装置の標準機能として備えられており、簡単に描画する
ことができる。
【0207】また、上記の第1のマスク12aは、レー
ザ光、集束イオンビーム等を用いて、マスク製作プロセ
スで生じたパターン欠陥等を修正することができる。す
なわち、第1のマスク12aの透光領域23b部に遮光
膜残りが生じたときは、レーザによるスポット光を該当
部に照射すれば良いし、遮光領域23aに一部欠けが生
じたときは、ピレンガス等の有機ガスを添加しながら集
束イオンビームを照射することにより、欠陥部にカーボ
ン膜を堆積することで修正すれば良い。
【0208】次いで、上記の第2のマスク12bの製造
方法を説明する。工程1001b〜1006bは、図2
1および図22にも示すように、第1のマスク12aの
製造工程における工程1001a〜1006aまでと同
じである。
【0209】第2のマスク12bの製造工程において
は、遮光膜27のパターンをエッチングマスクとして、
その遮光膜27のパターンから露出するマスク基板12
b1 に溝を形成する(工程1007b)。これにより、
透過光に位相差を生じさせるための位相シフトパターン
24を形成する。
【0210】この際のエッチング処理としては、例えば
CF4 、CHF3 等を用いたプラズマドライエッチング
法やフッ酸(HF)等を用いたウェットエッチング法に
より加工することができる。そして、この溝の深さd
は、透過光の波長λ、溝部材の屈折率をnとすると、d
=λ/2(n−1)を満たすように形成する。
【0211】ここで、溝の形成に際して、溝の幅をそれ
に対応する透光領域のパターンよりも若干大きくするに
は、例えば以下のようにする。第1は、ウェットエッチ
ング法によって溝を形成する際に、アンダーカットが生
じるようにする。第2は、ドライエッチング法によって
溝を形成した後、さらにウェットエッチングを行いアン
ダーカットが生じるようにする。第3は、単にドライエ
ッチング法を用いる場合は、予め露出領域の幅を透光領
域の大きさよりも若干大きめになるようにする。
【0212】続いて、エッチングマスクとして用いた遮
光膜27を除去した後、洗浄する(1008b,100
9b)。この際、第2のマスク12bに遮光膜が形成さ
れていないので、第2のマスク12bの洗浄の際に遮光
膜27が剥離する現象や遮光膜27と溝との間に異物が
入り込む現象を防止することができるので、製造時間を
短縮でき、マスクの歩留りを向上させることが可能とな
る。このようにして、図23に示すように、所定の形状
の位相シフトパターン24を有する第2のマスク12b
を製造する。
【0213】その後、第1のマスク12aと第2のマス
ク12bとを洗浄し、それぞれの主面に異物が付着しな
いようにした後、図24に示すように、各々の主面を互
いに向い合わせる。
【0214】そして、第1のマスク12aと第2のマス
ク12bとの相対的な位置を上記した位置合わせマーク
パターン25a,25b(図12および図13)によっ
て合わせた後、本実施例1においては、図25に示すよ
うに、第1のマスク12aと第2のマスク12bとの主
面を接触させた状態で重ね合わせた後、マスク合わせ処
理室内を10-4torr以上まで真空排気することにより、
第1のマスク12aと第2のマスク12bとを真空吸着
によって一体化する(工程1001c,1002c)。
【0215】この方法により、第1のマスク12aと第
2のマスク12bとの温度変化による歪を抑制すること
ができるので、第1のマスク12aと第2のマスク12
bとの重ね合わせ後の位置ずれを抑制することができ
る。
【0216】ただし、この真空吸着のみでは、衝撃に弱
く剥がれる場合があるので、第1のマスク12aと第2
のマスク12bとを重ね合わせる工程に先立って上記第
2のマスク12bの周囲に接着剤を付けておき第1のマ
スク12aと第2のマスク12bとをしっかりと接合す
る。
【0217】図26は、上記した第1のマスク12aと
第2のマスク12bとの位置合わせ方法の一例を示した
説明図である。第1のマスクステージ29aは、第1の
マスク12aを保持するためのホルダであり、真空チャ
ックを備えている。第2のマスクステージ29bは、第
2のマスク12bを保持するためのホルダであり、真空
チャックを備えている。
【0218】真空チャック制御部30a,30bは、そ
れぞれ第1のマスクステージ29aおよび第2のマスク
ステージ29bの真空チャックを制御するための制御部
である。ステージ駆動部31は、第1のマスクステージ
29aおよび第2のマスクステージ29bを駆動するた
めの機構部である。なお、Xは紙面に平行な水平方向の
平行移動を示し、Yは紙面に垂直な水平方向の平行移動
を示し、θはマスクのほぼ中央を通過する鉛直軸の周り
の回転を示している。
【0219】単色光源32は、実際の露光光と同一の波
長の光を放射する光源であり、単色光源32から放射さ
れた光は、コンデンサレンズ33を介してハーフミラー
34に照射され、さらに一方は反射ミラー35に照射さ
れ、一方は第1投影レンズ36aを介して第1イメージ
センサ37aに照射されるようになっている。反射ミラ
ー35に照射された光は、第2投影レンズ36bを介し
て第2イメージセンサ37bに照射されるようになって
いる。
【0220】第1イメージセンサ37aおよび第2イメ
ージセンサ37bによって検出された検出信号は、それ
ぞれ第1アンプ38aおよび第2アンプ38bを介して
コンパレータ39に入力されるようになっている。コン
パレータ39の出力は、ステージ制御部40と電気的に
接続されている。
【0221】ステージ御部部40は、コンパレータ39
からの出力信号に基づいてステージ駆動部31の駆動量
等を制御するための制御部である。さらに、本実施例1
においては、第1のマスク12aと第2のマスク12b
とをその主面を対向させた状態で真空吸着させることが
可能な真空吸着機構を備えている。
【0222】第1のマスク12aと第2のマスク12b
との位置合わせは、次のようにする。まず、第1のマス
ク12aおよび第2のマスク12bをそれぞれの主面が
対向するようにそれぞれ第1のマスクステージ29aお
よび第2のマスクステージ29b上に載置した後、それ
ぞれの主面が近接するように第1のマスクステージ29
aおよび第2のマスクステージ29bを駆動する。
【0223】続いて、第1のマスク12aの裏面から露
光波長と同一の波長の検出光を第1のマスク12a上の
位置合わせパターンに照射する。そして、第1のマスク
12aと第2のマスク12bとの位置合わせマークパタ
ーン25a,25b(図12および図13参照)によっ
て双方の相対的な位置ずれおよび回転ずれを計測し、そ
のデータを第1のマスクステージ29aにフィードバッ
クする。
【0224】すなわち、図14に示した位置合わせパタ
ーンにおける十字状のパターン26と枠とをイメージセ
ンサによって検出し、その検出信号から双方のパターン
の位置の差分(X1 −X2 ,Y1 −Y2 )をコンパレー
タ39によって測定し、その測定値に基づいてステージ
駆動部31の駆動量を算出し、第1のマスクステージ2
9aを駆動する。
【0225】位置合わせ誤差を測定した後、第1のマス
ク12a上の一転でX,Y(平面)の位置ずれを補正
し、他の一点とを合わせることにより、θ(回転)誤差
を補正することができる。
【0226】第1のマスク12aと第2のマスク12b
との位置合わせが完了した後、第1のマスクステージ2
9aをZ(高さ)方向に移動させて、第1のマスク12
aと第2のマスク12bとの主面を接触させた状態で真
空吸着によって吸着するとともに、第2のマスク12b
の外周に予め塗布しておいた接着剤によって第1のマス
ク12aと第2のマスク12bとをしっかりと固定す
る。
【0227】以上、本実施例1においては、以下の効果
を得ることが可能となる。
【0228】(1).第1のマスク12aと第2のマスク1
2bとを重ね合わせてなるマスク12を用いた露光処理
においていずれか一方のマスクによって位相差を生じさ
せることにより、通常の位相シフトマスクと同様に、投
影像のコントラストを向上させることが可能となる。
【0229】(2).第1のマスク12aと第2のマスク1
2bとを重ね合わせてなるマスク12を用いた露光処理
に先立って結像面の位置を補正することにより、重ね合
わせのマスク12を用いる露光処理に際して焦点位置や
倍率が変化するのを防止することが可能となる。
【0230】(3).上記(1) および(2) により、マスクパ
ターンの転写精度を向上させることが可能となる。
【0231】(4).上記(2) により、半導体集積回路装置
の製造工程における露光処理において、位相シフトパタ
ーンを有するマスク12を使用する場合も、位相シフト
パターンの無い通常の1枚のマスク基板からなるマスク
を使用する場合も転写精度を低下させることなく、露光
処理を行うことが可能となる。
【0232】(5).1つのマスクを通常の遮光領域23a
および透光領域23bのパターンを形成する第1のマス
ク12aと、位相シフトパターン24を形成する第2の
マスク12bとに分け、それぞれ別々に作成した後、そ
れらを一体にすることでマスク12を製造することによ
り、1つのマスク基板上に遮光領域、透光領域および位
相シフトパターンを形成する場合に比べて不良発生を低
減することが可能となる。
【0233】(6).1つのマスクを通常の遮光領域23a
および透光領域23bのパターンを形成する第1のマス
ク12aと、位相シフトパターン24を形成する第2の
マスク12bとに分け、それぞれ別々に作成した後、そ
れらを一体にすることでマスク12を製造することによ
り、1つのマスク基板上に遮光領域、透光領域および位
相シフトパターンを形成する場合において、遮光領域と
位相シフトパターンの溝との間に異物が挟まる不良や洗
浄工程等の際に生じる遮光領域の剥離を防止することが
可能となる。
【0234】(7).上記(5) および(6) により、不良発生
によるマスクの製造時間の長期化を無くすことができる
上、マスクの製造歩留りを向上させることが可能とな
る。
【0235】(8).第1のマスク12aと第2のマスク1
2bとを真空吸着によって接合したことにより、それぞ
れの密着性を向上させることが可能となる。
【0236】(9).上記(8) により、露光処理時における
第1のマスク12aと第2のマスク12bとの温度差に
起因するマスク12の変形を抑制でき、第1のマスク1
2aと第2のマスク12bとの重ね合わせずれを抑制す
ることが可能となる。
【0237】(10). 第2のマスク12bの外周に接着部
22a,22bを設けることによって第1のマスク12
aと第2のマスク12bとがしっかりと固定したことに
より、衝撃等に強くなる上、第1のマスク12aと第2
のマスク12bとの対向面間に外部からの異物等が入る
のを防止することが可能となる。
【0238】(11). 第1のマスク12aおよび第2のマ
スク12bのマスク基板12a1 ,12b1 の厚さを、
例えば2mm以上とすることにより、第1のマスク12
aおよび第2のマスク12bの裏面に異物等が存在して
いたとしてもそれが半導体ウエハ14上に転写されない
ようにすることが可能となる。
【0239】(12). 第1のマスク12aおよび第2のマ
スク12bの裏面に異物等が存在したとしても、第1の
マスク12aおよび第2のマスク12bの裏面は平坦な
ので洗浄等による異物除去を容易にすることが可能とな
る。
【0240】(13). 上記(9) 〜(12)により、マスク12
における異物の存在を低減することができるので、異物
に起因する転写不良を防止することが可能となる。
【0241】(14). 上記(11)により、第1のマスク12
aと第2のマスク12bとは、互いにペリクルとしての
機能を備えているのでペリクル自体が必要なくなる。
【0242】(15). 露光装置1の縮小投影レンズ13の
半導体ウエハ14面側およびマスク12面側をテレセン
トリックとしたことにより、マスク12上の露光パター
ンの位置やマスク基板面内の厚さバラツキ等に起因する
半導体ウエハ14上での結像面の位置誤差を防止するこ
とが可能となる。
【0243】(16). 上記(15)により、半導体集積回路装
置の製造工程のように、1つの半導体集積回路装置の製
造工程において、露光処理の際に、位相シフトマスクを
使用する場合と位相シフトマスクを使用しない場合とが
混在する場合でも、半導体集積回路を構成する層間を良
好に重ね合わせることができるので、半導体集積回路装
置の歩留まりおよび信頼性を向上させることが可能とな
る。
【0244】(実施例2)図27は本発明の他の実施例
であるマスクの要部断面図、図28は図27のマスクの
平面図である。
【0245】図27および図28に示す本実施例2のマ
スクは、前記実施例1の周期的な繰り返しパターンの間
隔が密になった場合であり、隣接する透光領域のパター
ン間に遮光領域が介在されず、半導体ウエハ14(図1
等参照)上における遮光領域を位相シフトパターン24
による光の位相差によって形成する構造となっている。
【0246】したがって、第1のマスク12aは、平板
状の透明ガラス基板となっており、その主面には、パタ
ーン転写のための遮光領域を形成する遮光膜が形成され
ていない。ただし、マスク12の外周には、遮光領域を
形成するための遮光膜27が形成されている。その周辺
の遮光領域にマスクブラインド用遮光領域や位置合わせ
マークパターンが形成されている。
【0247】第2のマスク12bには、位相シフトパタ
ーン24が形成されている。転写パターンは、マスク基
板12b1 の一方向に沿って繰り返し形成されており、
その各々のパターンの外周に半導体ウエハ14上におけ
る遮光領域を形成するためのパターンが形成されてい
る。なお、図28においては図面を見易くするため位相
シフトパターン24に斜線を付してある。
【0248】ただし、この場合には、第2のマスク12
bのパターンのシフタエッジの勾配を立たせ、第1のマ
スク12aと第2のマスク12b上のパターンの重ね合
わせ精度を例えば0.1μm 以下とすることが必要にな
る。
【0249】本実施例2によれば、前記実施例1と同様
の効果を得ることが可能となる。
【0250】(実施例3)図29は本発明の他の実施例
であるマスクの要部平面図、図30は図29のマスクの
断面図、図31は第2のマスクの断面図である。
【0251】図29〜図30に示す本実施例3のマスク
12は、前記実施例2の周期的な繰り返しパターンを有
するマスク12において、隣接する透光領域23b間に
遮光領域23aを設けた場合である。
【0252】遮光領域23aを形成するための遮光膜
は、第1のマスク12aの主面に形成されている。第2
のマスク12bには、図30および図31に示すよう
に、前記実施例2と同様の位相シフトパターン24が形
成されている。
【0253】本実施例3においても前記実施例1と同様
の効果を得ることが可能となる。
【0254】(実施例4)図32は本発明の他の実施例
であるマスクの要部断面図、図33は図32の第1のマ
スクの断面図である。
【0255】本実施例4のマスクにおいては、位相シフ
トパターンの無い通常のマスクの主面に平板状の透明ガ
ラス基板が接触した状態で接合された構造を有してい
る。すなわち、本実施例4においては、図32および図
33に示すように、第1のマスク12aに半導体集積回
路パターンを形成するための通常の遮光領域および透光
領域が形成されている。第2のマスク12bは、平板状
のガラス基板となっており、その主面には位相シフトパ
ターンが形成されていない。
【0256】この場合、第2のマスク12bの厚さを、
前記実施例1のマスク12における第2のマスク12b
の厚さと等しくすることにより、半導体集積回路装置の
製造工程における露光処理に先立って、前記実施例1で
説明した結像面位置の補正が必要なくなる。これは、位
相シフトパターンを有するマスク12と、位相シフトパ
ターンを有しない通常のマスクとの第2のマスク12b
の厚さを等しくすることにより、それぞれの露光処理に
おける結像面の位置が等しくなるからでる。
【0257】本実施例4においては、前記実施例1で得
られた効果の他に以下の効果を得ることが可能となる。
【0258】すなわち、位相シフトパターンの無い通常
の第1のマスク12a主面に、平板状の透明ガラス基板
からなる第2のマスク12bを接触させた状態で接合
し、この第2のマスク12bの厚さを、前記実施例1の
マスク12における第2のマスク12bの厚さと等しく
することにより、半導体集積回路装置の製造工程におけ
る露光処理において、位相シフトパターンを有するマス
ク12を使う場合も、位相シフトパターンの無い通常の
マスクを使う場合も、前記実施例1で説明した結像面の
位置補正が必要なくなる。したがって、露光処理時間を
短縮することが可能となる。
【0259】(実施例5)図34は本発明の他の実施例
であるマスクの要部断面図、図35は図34の第2のマ
スクの断面図である。
【0260】本実施例5のマスクにおいては、位相シフ
トマスクの主面にガラス基板が接触した状態で接合され
た構造を有している。すなわち、図34および図35に
示すように、第1のマスク12aは、平板状の透明ガラ
ス基板となっており、その主面には、遮光領域23aを
形成するための遮光膜が形成されていない。第2のマス
ク12bには、半導体集積回路パターンを形成するため
の通常の遮光領域23aおよび透光領域23bのパター
ンが形成されているとともに、透過光に位相差を生じさ
せるための位相シフトパターン24が形成されている。
【0261】本実施例5においては、前記実施例1で得
られた(1) 〜(4) および(8) 〜(14)と同様の効果を得る
ことが可能となる。
【0262】(実施例6)図36は本発明の他の実施例
であるマスクの説明図である。なお、本実施例6の技術
は、前記実施例1〜5のマスクにも適用できるし、後述
する実施例7〜11のマスクにも適用できる。
【0263】本実施例6においては、図36に示すよう
に、マスク12を構成する第1のマスク12aと第2の
マスク12bとの少なくとも一方のパターン形成面側に
反射防止膜41が設けられている。それ以外は前記実施
例1〜5と同じである。
【0264】この反射防止膜41は、第1のマスク12
aと第2のマスク12bとを重ね合わせる際、それらの
両方またはいずれか一方の露光波長に対する平坦度が充
分に確保できない場合、第1のマスク12aと第2のマ
スク12bとの間の距離にバラツキが生じ、その対向面
間において透過光が反射し、その反射光が干渉するのを
低減するために設けられている。
【0265】すなわち、本実施例6においては、このよ
うな反射防止膜41を設けたことにより、第1のマスク
12aと第2のマスク12bとの対向面で生じる透過光
の干渉現象を抑制することができるので、その干渉現象
に起因する半導体ウエハ14上での照度バラツキを低減
することが可能となっている。
【0266】この反射防止膜41は、例えばポリビニー
ルアルコール(Polivinyl-alcohol)を主成分とする水溶
性のものが用いられている。反射防止膜41の厚さd
は、露光波長をλ、屈折率をnとすると、実効的に、d
= λ/ (4n)に近い値に設定されている。
【0267】このような反射防止膜41は、前記実施例
1等で説明したマスクの製造方法に従って、マスク基板
上に遮光領域用のパターンを形成した後、例えばポリビ
ニールアルコール(Polivinyl-alcohol)を主成分とする
水溶性の溶液をスピンコート法等によってマスク基板上
に塗布することで形成されている。
【0268】なお、反射防止膜41の塗布工程以外の製
造工程は、前記実施例1等と同じである。すなわち、第
1のマスク12aと第2のマスク12bとの相対的な位
置を前記した位置合わせマークパターン25a, 25b
(図12および図13参照)によって合わせた後、図2
5に示すように、第1のマスク12aと、第2のマスク
12bとの主面を接触させた状態で重ね合わせる。
【0269】このように、本実施例6によれば、以下の
効果を得ることが可能となる。
【0270】(1).第1のマスク12aと、第2のマスク
12bとの接触面間に反射防止膜41を設けたことによ
り、第1のマスク12aと第2のマスク12bとの対向
面で生じる透過光の干渉現象を抑制することができるの
で、その干渉現象に起因する半導体ウエハ14上での照
度バラツキを低減することが可能となる。
【0271】(2).上記(1) により、良好なパターン転写
が可能となるので、半導体集積回路装置の歩留まりおよ
び信頼性を向上させることが可能となる。
【0272】(実施例7)以下、本発明の他の実施例を
実施例7〜11によって説明する。なお、実施例7〜1
1の各構成部の寸法において、前記実施例1〜6と同等
の部分の寸法については、前記実施例1〜6で記したも
のと同等とする。
【0273】まず、図37を用いて、本発明の実施例7
に係るパターン転写方法を実現する投影露光装置の構成
を説明する。光源42から発する光は、フライアイレン
ズ43,コンデンサレンズ群44,45およびミラー4
6を介してマスクを照明する。マスクは第1のマスク4
7と第2のマスク48とから構成される。マスク47,
48上に描かれたパターンは、投影レンズ49を介し
て、試料基板である半導体ウエハ14上に投影される。
なお、マスク47,48は、マスク位置制御手段50で
制御されたマスクステージ51上に載置され、その中心
と投影レンズ49の光軸とは、正確に位置合わせがなさ
れている。半導体ウエハ14は、試料台52上に真空吸
着されている。試料台52は、投影レンズ49の光軸方
向(すなわちZ方向)に移動可能なZステージ53上に
載置され、更に、XY方向に移動可能なXYステージ5
4上に搭載されている。
【0274】Zステージ53およびXYステージ54
は、主制御系55からの制御命令に応じて、それぞれの
駆動手段56,57によって駆動されるので、所望の露
光位置に移動可能である。その位置は、Zステージ53
に固定されたミラー58の位置として、レーザ測長器5
9で正確にモニタされている。また、半導体ウエハ14
の表面位置は、通常の露光装置が有する焦点位置検出手
段で計測される。計測結果に応じてZステージ53を駆
動させることにより、半導体ウエハ14の表面は常に投
影レンズ49の結像面と一致させることができる。
【0275】透明な平行平板60は、駆動手段61によ
り露光光路内に出し入れされる。すなわち、2枚のマス
ク47,48が載置された場合は露光光路から外され、
従来の1枚から成るマスクが載置された場合には露光装
置内に挿入される。この操作により、第2のマスクの有
無による球面収差の変化を補正し、半導体ウエハ14の
表面を常に投影レンズ49の所定の結像面と一致させる
ことができる。
【0276】上述の投影露光装置を用いた半導体集積回
路装置の製造のフローを、図38に示す。201はマス
クを装着する工程で、特に使用するマスクが、位相シフ
トマスクか従来のマスクかの情報を主制御系55に送
る。ここで、使用するマスクが本発明の位相シフトマス
クであれば、光学系の収差補正は不要であるが、従来の
透過型マスクまたは従来の位相シフトマスクのように、
収差補正が必要な場合には、補正工程202で補正す
る。この補正工程を選択することにより、本発明の2枚
から成る位相シフトマスクと従来の1枚構成のマスクと
の併用が可能である。
【0277】また、203はレジストを塗布した半導体
ウエハ14を投影露光装置に搭載する工程、204は通
常のアライメント方式により、マスクと半導体ウエハ1
4との位置合わせを行う工程、205はマスクパターン
を半導体ウエハ14上に露光する工程である。準備され
た所定枚数の半導体ウエハに対して工程203,20
4,205が繰り返される。206は不要なレジストを
除去する現像処理工程、207は現像後にベーク等の処
理を施すレジストパターン形成工程、208は前記レジ
ストパターンをマスクとして半導体ウエハ基板表面にエ
ッチング等を施して加工する工程である。
【0278】以上のフローを必要な回数だけ、マスクを
交換して繰り返すことにより、半導体ウエハ14上に、
所望の半導体集積回路装置を製造した。
【0279】次に、本実施例7で用いるマスクを図39
(a),(b) によって説明する。
【0280】ここで使用するマスクは、図39(a),
(b)に示すように、透過光にほぼ180度の位相差を
与えるように、表面に凹パターン62-1,62-2を設け
た第1のマスク47と、遮光領域63および透過領域6
4-1,64-2から成るパターンが形成されている第2の
マスク48とから構成される。
【0281】本実施例7では、これらの第1,第2のマ
スク47,48をパターン面を向かい合わせて密着して
ひとつのマスクとし、露光のための光は第1のマスク4
7を透過した後に第2のマスク48を透過する構成とし
た。なお、図37に示すように、第2のマスク48は第
1のマスク47より小さく、その周辺部を第1のマスク
47に固定するようにした。マスクステージ51は第1
のマスク47の周辺部を支えるので、パターン面はマス
クステージ51の表面と同一の光軸方向位置に固定され
ている。
【0282】第1のマスク47の下面には、凹部62-
1,62-2が設けられており、凹凸により露光する光に
180度の位相差を与える。第2のマスク48には、遮
光膜63と該遮光膜を部分的に除去した開口部とが設け
られており、転写したいパターンが形成されている。こ
こで、第1のマスク47の凹凸の段差部分は、必ず第2
のマスク48の遮光領域に対応して配置されている。
【0283】その結果、マスクパターンの断面は、図5
6(c)に示した構造と同等になり、パターン転写の性
能が向上する。更に、第2のマスク48の基板が存在す
るので、図56(c)に示した構造では遮光膜のエッジ
部の保持が不安定であるという問題を解決している。同
時に、パターン面がマスク基板に挾まれた構造になるの
で、マスクに塵や異物が付着しても焦点位置がずれて転
写されにくいという効果も与える。
【0284】図40は、上述のマスクの製造工程を示す
図である。図に示すように、第1のマスク47と第2の
マスク48とは、途中まで独立した別のマスクとして作
成した。
【0285】図40および図41(a)〜(e)におい
て、301は第1のマスクの基板65を作成する合成石
英基板作成工程、302は前記合成石英基板にレジスト
66と帯電防止用の薄い導電膜67をスピン塗布するレ
ジスト塗布工程、303は前記塗布されたレジスト膜を
露光する電子線露光工程、304は導電膜67を除去し
た後レジストの不要部分68-1,68-2を除去してパタ
ーンを形成するレジスト現像工程、305は前記レジス
トパターンをマスクとして第1のマスク基板の領域69
-1,69-2をエッチングする石英基板エッチング工程、
306はその後のレジストを全面除去するレジスト除去
工程、307は上記工程を経た第1のマスクの欠陥検査
修正を行う工程である。
【0286】以上の工程を経て、図41(e)に示す第
1のマスク47が完成する。
【0287】同様に、図40,図42(a)〜(f)に
おいて、401は第2のマスクの基板70を作成する合
成石英基板作成工程、402は前記合成石英基板のほぼ
全面に遮光膜であるクロム(Cr)膜71を被着する金
属遮光膜堆積工程、403は前記Cr膜上にレジスト7
2をスピン塗布するレジスト塗布工程、404は前記塗
布されたレジスト膜を露光する電子線露光工程、405
はレジストの不要部分73-1,73-2,73-3,73-4
を除去してパターンを形成するレジスト現像工程、40
6は前記レジストパターンをマスクとして前記Cr膜の
領域74-1,74-2,74-3,74-4をエッチングする
金属遮光膜エッチング工程、407はその後のレジスト
を全面除去するレジスト除去工程、408は上記工程を
経た第2のマスクの欠陥検査修正を行う工程である。
【0288】以上の工程を経て、図42(f)に示す第
2のマスク48が完成する。
【0289】次に、以上の独立した工程で製作した第
1,第2のマスクを、マスク合わせ工程501で重ね合
わせ、マスク接着工程502において接着固定して、マ
スクを完成させた。
【0290】なお、第1のマスク基板の領域69-1,6
9-2をエッチングする際のエッチングの深さdは、マス
クパターンを半導体ウエハ上に転写するために用いる光
の波長をλ、第1のマスク基板の屈折率をnとすると
き、d=λ/2(n−1)とする。このときに180度
の位相差が得られる。
【0291】ここではi線の露光を考え、d=0.38μ
m とした。なお、位相差を与える凹凸を基板のエッチン
グで形成したが、基板と類似の屈折率を有する透明薄膜
を基板上に部分的に付加する方法、あるいは、全面的に
被着させた後に部分的に除去する方法によっても、透明
膜の厚さがd=λ/2(n−1)の関係を満足する限り
同一の効果が得られることはいうまでもない。
【0292】完成したマスクの一例を示す図39におい
て、開口部63-1と開口部64-2を透過した光は、第1
のマスク47により180度の位相差を有する。同図に
示すように、第1のマスク47の凹凸の境界である段差
部が第2のマスク48のCr膜の遮光領域内に配置する
ようにした結果、段差部で散乱した光はCr膜遮により
光されて、コントラストの高い成分のみを半導体ウエハ
上に露光することができた。
【0293】図43(a)は、孤立したコンタクトホー
ルを形成するためのマスクパターンの平面図、図43
(b)は図43(a)中のX1−X1線に沿ったマスク
断面図である。両図において、遮光領域75,主開口パ
ターン76および補助パターン77は、いずれも、第2
のマスク78上のCr膜79の有無で定義されている。
第1のマスク80の表面凹凸の段差部は、第2のマスク
と重ね合わせたときに主開口パターン76と補助パター
ン77との中間に位置するようにした。補助パターン7
7の幅は、単独では半導体ウエハ上にレジストパターン
が形成できない程度の寸法となっているが、主開口パタ
ーン76とは180度の位相差を有するので、主開口パ
ターン76の投影像を強調して、ホールパターン形成の
性能を向上させている。
【0294】図44は、周期パターンと孤立パターンと
が混在するパターン例を示す図である。81は補助パタ
ーンであり、X2 ーX2 線に沿ったマスク断面構造は、
図43(b)に示す図と同様である。また、開口パター
ン82と83は、前述第1のマスクと第2のマスクと重
ね合わせによって、180度の位相差を与えている。従
って、X3 ーX3 線に沿ったマスク断面は、図39
(b)に示す構造となっている。
【0295】上述の露光工程における第1のマスクと第
2のマスクの重ね合わせは、以下のようにして行った。
すなわち、両マスクに位置合わせマークパターンを設け
ておき、それらのパターンを合成した回折像を検出しな
がら、位置合わせを行った。具体的なマーク形状は、特
開平4-361521号公報に記載されているものを用いた。な
お、位置合わせマークパターンはこれに限らず、第1の
マスクにおいては溝等の凹凸から成るパターンを、第2
のマスクにおいては遮光膜に形成した種々に形状の開口
パターンを適宜適用できる。
【0296】図45において、80は第1のマスク、7
8はCr膜79を有する第2のマスク、84は第1のマ
スクを真空吸着するホルダ、85は第2のマスクを真空
吸着するホルダである。光源から発する検出光は、コン
デンサレンズ等の照明光学系86で平行光にした後、ビ
ームスプリッタ87で分岐される。
【0297】分岐した一方の光束は直接マスクの位置合
わせマーク部へ、他方の光束はミラー88で偏向されて
マスクの他方の位置合わせマーク部を照射する。マスク
を透過した一方の検出光は、集光レンズ89を介してイ
メージセンサ90に検出像を形成する。他方の検出光
は、集光レンズ91を介してイメージセンサ92に検出
像を形成する。検出像を制御手段93で判断し、結果に
応じてホルダ駆動手段94でホルダ85を3軸方向に駆
動制御することによって、前記第1のマスクと第2のマ
スクの重ね合わせを行った。なお、ここでは、第2のマ
スク78を第1のマスク80より小さくして、第2のマ
スク78の周辺部を第1のマスク80の面に接着するよ
うにした。
【0298】以上の方法で製作した、メモリ集積回路の
パターンを有するマスクの平面レイアウトを図46に示
す。
【0299】図46において、95は前記第1のマスク
の輪郭、96は前記第2のマスクの輪郭、97は、前記
第1、第2のマスクの接着部分である。また、98はク
ロム遮光帯、99-1,99-2は、マスクパターンが転写
される半導体ウエハとマスクとの位置合わせのためのマ
ーク、100-1,100-2は、前記第1のマスクと第2
のマスクとを重ね合わせるためのマーク、101は半導
体ウエハ上のスクライブラインに対応する部分、102
-1,102-2はそれぞれ半導体ウエハ上の単位チップ領
域に対応する部分、103-1,103-2はそれぞれメモ
リ回路素子の周辺回路領域に対応する部分、104-1か
ら104-4および105-1から105-4はそれぞれ前記
メモリ回路素子のメモリマットに対応する部分である。
【0300】以上のような手順で構成したマスクを、図
1に示すように縮小投影露光装置に搭載し、感光性レジ
ストを塗布した半導体ウエハ14上にマスクパターンを
露光した。図38に示す露光およびその後のレジスト現
像処理や加工の工程を必要な回数繰り返し、所望の加工
パターンを得て、メモリ回路素子を製造した。その結
果、マスク透過光の干渉を利用して微細パターンを形成
することができ、高集積のメモリ回路素子を製造するこ
とができた。
【0301】また、マスクのパターン面と試料基板の表
面との間の結像関係に着目すると、図47(b)に示す
ように、前記マスクとして第1のマスク47と第2のマ
スク48とから成る位相シフトマスクを用いる場合と、
図47(a)に示すように、前記マスクとして従来のマ
スクPMを用いる場合とでは、パターン面と試料基板の
表面との間に前記第2のマスクの基板が存在するかしな
いかの違いがある。
【0302】例えば、第2のマスクの基板として、厚さ
tの透明な平行平板が結像光学系内に挿入されると、最
適焦点位置は、図47(b)に示す106から107に
移動し、その焦点移動量は、近似的に(1−n/n’)
tと表わされる。ここに、nおよびn’は空気および平
行平板の屈折率である。より厳密には、光線が露光光軸
となす角の二乗に比例した球面収差が発生する。この現
象については、例えば、久保田広著の光学(岩波書店)
と題する書籍の128 頁から130 頁に説明されている。
【0303】これに対して、本発明に係る投影露光装置
では、第1のマスク47と第2のマスク48とから成る
位相シフトマスクを用いることを前提として投影レンズ
49を最適設計しておき、干渉を利用したパターン転写
を行う。
【0304】従来のマスクが用いらける場合には、図4
8に示すように、前記第2のマスク48の欠如に起因す
る球面収差を補正する手段として、透明な平行平板10
8をマスク109と投影レンズ8との間に挿入する。上
述の平行平板108はホルダ110上に載置されてお
り、これを駆動手段111で駆動することにより、焦点
位置の移動を防止することができるものである。
【0305】これらの操作は、制御系55の制御の下に
行われるので、前記マスクとして第1のマスクと第2の
マスクとから成る位相シフトマスクを用いる場合と、従
来のマスクを用いる場合とで、試料基板表面の位置を光
軸方向に対して同一の位置に保つことができる。
【0306】その結果、微細パターンの転写には第1の
マスクと第2のマスクとから成る位相シフトマスクを用
い、それほど微細でないパターンの転写には従来のマス
クをそれぞれ用いて半導体ウエハ14上にパターン形成
を行うことが可能になり、好適な半導体集積回路を製造
することが可能になる。
【0307】(実施例8)図49は、本発明に係るパタ
ーン転写方法を実現する他の投影露光装置の構成を示す
図である。本図では、図37と共通する部分は極力省略
し、マスク109と半導体ウエハ14との間の光学系お
よび球面収差補正手段のみを示している。
【0308】使用するマスク、マスクを装着する工程お
よび半導体ウエハを準備する工程は、実施例7と同一で
ある。本実施例8では、装着されたマスク109が本発
明に係る位相シフトマスクか従来のマスクかを検知手段
112で検知して、投影レンズ49の球面収差補正が必
要か否かの情報を主制御系55に送る。球面収差補正が
必要な場合は、投影レンズの収差補正手段113を介し
て投影レンズ49を構成するレンズ要素の少なくとも1
個の光学素子を光軸方向に移動可能な構成として、収差
補正を行う。
【0309】具体的な補正は、レンズの構成によって異
なり、レンズの要素を自動交換する方法や、特定領域内
の圧力を変化させる方法等、種々の方法が考えられる。
いずれにせよ、実施例7における図48に示すような透
明な平行平板108の出し入れをすることなく、パター
ン転写を行うことができる。本露光装置と本発明に係る
位相シフシマスクとを用いて、半導体ウエハ14上に所
望の半導体集積回路装置を製造することができた。
【0310】(実施例9)本発明の他の実施例として、
以下、半導体集積回路装置の製造例を示す。図50
(a)〜(e)は、位相シフトマスクと半導体集積回路
装置の製造工程の一部を示す素子断面の図である。
【0311】図50(a)に示すように、第1のマスク
114は、180度の位相差を与える凹凸を有し、第2
のマスク115上の遮光膜116には、2個の開口部が
設けられている。p型基板117上に通常の方法でフィ
ールド酸化膜118を形成し、その上に酸化膜119、
多結晶シリコン膜120を形成した。その後、通常の工
程であるホトレジスト塗布,上記図50(a)に示すマ
スクを用いた露光および現像処理により、図50(b)
に示すように、レジストパターン121-1,121-2を
形成した。
【0312】そして、上記レジストパターン121-1,
121-2をマスクとして、酸化膜119、多結晶シリコ
ン膜120をドライエッチング加工した後、レジストを
除去して、図50(c)に示すように、多結晶Si/S
iO2 ゲート122-1,122-2を形成した。
【0313】その後、イオン打ち込みにより、図50
(d)に示すように、高濃度N+層123-1,123-
2,123-3を形成した。図50(e)は、形成された
ゲートの平面図である。ここでは、2個のゲート122
-1と122-2との幅の差をできるだけ小さくする必要が
あるが、本発明に係るマスクを用いることにより、2個
所の開口部の投影像光強度が相等しくなるので、これら
を精度よく形成とすることが可能となった。
【0314】(実施例10)図51(a),(b)は、本
発明の他の実施例に係る位相シフトマスクと試料基板を
示す図である。パターンの転写にあたっては、先に述べ
た投影露光装置を用いたので、ここでは図示していな
い。
【0315】図51(a)は、マスクパターンのレイア
ウト図の一部分、図51(b)は、表面に凹凸の段差を
有する半導体ウエハ等の試料基板の断面の概要を示して
いる。両図において、124は第2のマスク上に設けら
れた遮光領域、125〜129は平行に並んだ配線等に
対応する光透過部、130-1,130-2は補助パターン
を示している。
【0316】一方、試料基板131上の領域132,1
33は立体キャパシタ等から成るメモリマット部、領域
134は周辺回路部を示している。通常、両者の間に
は、平均的に0.5〜1μm の段差がある。
【0317】第1のマスクには、位相差を与えるための
凹凸を設けるが、ここでは、試料基板の表面の凹凸に応
じて異なる位相差を与えた。すなわち、光透過部125
に対応する補助パターン130-1,130-2については
180度の位相差を、光透過部127には180度より
大きい200度の位相差を、光透過部129には180
度の位相差を与えた。その結果、位相差に応じて最適な
結像面が移動して、試料基板131の表面内に125〜
129に示すマスクパターン潜像を形成することができ
た。位相差の与え方は、試料基板の表面の凹凸に応じ
て、180度より大きくも小さくも設定可能である。
【0318】本発明に係る位相シフトマスクを用いるこ
とにより、半導体集積回路の製造工程の途中で半導体ウ
エハ等の試料基板上に凹凸の段差ができても、異なる位
相差の制御が容易かつ精度よく実現できるので、それぞ
れの面上に鮮明なパターンを形成することができ、段差
面に合わせてパターン形成を行うことができ、所望の半
導体集積回路装置を製造できた。
【0319】(実施例11)図52は、本発明のパター
ン転写方法を現する他の投影露光装置の構成を示す図で
ある。図37と共通する部分は極力省略し、コンデンサ
レンズ45,マスク47,48と半導体ウエハ14との
間の光学系および球面収差補正手段の位置関係を示して
いる。使用するマスクは、前述の通り、第1のマスク4
7と第2のマスク48とを組み合わせたものである。
【0320】先に説明した実施例と異なるのは、本実施
例に係る投影露光装置では、上述の2つのマスクの位置
合わせを、投影露光装置のマスクステージ上で行えるよ
うにした点である。
【0321】すなわち、第1のマスク47はステージ1
35に固定されており、第2のマスク48はステージ1
36に固定されている。駆動手段137,138により
両ステージ135,136を微動させることにより、マ
スク位置の調整を行う。その位置合わせは、両マスクに
設けられている位置合わせマークの位置を検出し、検出
結果に応じたステージ135,136の微動により行っ
た。
【0322】すなわち、光源139から発する検出光
を、レンズ140を介して両マスクの位置合わせマーク
に照射する。マスクを透過した検出光は、レンズ141
を介してイメージセンサ142に検出像を形成する。こ
の像から得られるマスク位置の情報を制御系55に送
り、その結果に基づいて、駆動手段137,138を駆
動する。そして、第1のマスク47と第2のマスク48
との位置合わせが行われた時点で、両マスクを固定し、
マスク上のパターンを投影レンズ49を介して半導体ウ
エハ14上に転写した。
【0323】ここで、第2のマスク48が載置されてい
ない従来の1枚構成のマスクを用いる場合は、実施例1
と同様に、透明な平行平板60を露光光軸上に挿入して
球面収差補正を行った。なお、ダミーの透明な平行平板
を準備しておき、これを第2のマスクとしてマスクステ
ージ136に載置しても、全く同様の解像性能が得られ
た。この場合、補正用の透明な平行平板60とその駆動
手段61は必ずしも必要ではない。
【0324】上述の如く構成された投影露光装置を用
い、第1,第2のマスクの組み合わせから成る位相シフ
トマスクと従来のマスクとを併用することにより、オフ
ラインで、2枚のマスクを位置合わせする工程を含むこ
となく、高精度,高スループットで、半導体ウエハ14
上に所望の半導体集積回路装置を製造することができ
た。
【0325】以上、本発明者によってなされた発明を実
施例に基づき具体的に説明したが、本発明は前記実施例
1〜11に限定されるものではなく、その要旨を逸脱し
ない範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。
【0326】例えば前記実施例1〜3,5においては、
位相シフトパターンを溝によって形成した場合について
説明したが、これに限定されるものではなく、例えば透
明膜によって形成しても良い。この場合、その透明膜
を、例えばSOG(Spin On Glass)膜によって形成すれ
ば良い。
【0327】また、前記実施例1の露光装置構造に限定
されるものではなく、種々変更可能であり、例えば図5
3に示すような露光装置1の構造としても良い。図53
の露光装置1の場合、露光光源2やレンズ系の配置が異
なるのみで、それ以外は前記実施例1の露光装置とほぼ
同じ構造である。
【0328】また、前記実施例1〜5においては、半導
体ウエハ上に繰り返し周期パターンを転写する場合のマ
スクについて説明したが、これに限定されるものではな
く種々適用可能であり、例えば接続孔パターンや複雑な
幾何学的形状を有する一般のパターンを半導体ウエハ上
に転写するためのマスクにも適用できる。
【0329】また、前記各実施例においては、露光装置
として、マスクパターンを縮小して半導体ウエハに転写
し、半導体ウエハを露光フィールドに対応する距離だけ
移動した後に停止させて再度転写するという、いわゆ
る、逐次移動式の露光装置の例を示したが、本発明は、
マスクと半導体ウエハとを投影光学系の倍率に応じて同
期走査しながらパターン転写を行う露光装置にも適用可
能である。
【0330】以上の説明では主として本発明者によって
なされた発明をその背景となった利用分野である半導体
集積回路装置の製造工程における露光方法および露光装
置に適用した場合について説明したが、これに限定され
ず種々適用可能であり、例えば液晶基板等のパターン形
成に使用される他の露光方法および露光装置に適用する
ことも可能である。
【0331】
【発明の効果】本願によって開示される発明のうち、代
表的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば、
以下の通りである。
【0332】(1).本発明の露光方法によれば、所定のパ
ターンの転写に先立って、試料の高さ位置またはマスク
の高さ位置を、第1のマスクおよび第2のマスクのうち
の試料に近い方のマスク基板厚さに対応させて光軸方向
に移動させることにより、試料上に転写される像の結像
面位置のずれを補正することができるので、試料上に鮮
明な像を結像することが可能となる。したがって、パタ
ーン転写精度を向上させることが可能となる。
【0333】(2).本発明の半導体集積回路装置の製造方
法によれば、重ね合わせマスクを用いる場合と、通常の
マスクを用いる場合とに応じて、それぞれの場合におけ
る結像面の位置を最適な位置に設定することができるの
で、半導体集積回路装置の製造プロセスにおいて、重ね
合わせマスクと通常のマスクとの両方を用いた露光処理
が可能となる。
【0334】(3).上記した本発明の半導体集積回路装置
の製造方法によれば、前記露光に用いる投影光学系がマ
スク面側および試料基板である半導体ウエハ側共にテレ
セントリックなレンズ系を用いることにより、マスクパ
ターン位置やマスク基板厚さの面内分布によって結像面
の位置誤差が生じるのを防止することができるので、重
ね合わせマスクを用いて良好なパターン転写が可能とな
る。
【0335】(4).上記した本発明の半導体集積回路装置
の製造方法によれば、前記露光処理に際して、前記第1
のマスクまたは前記第2のマスクの少なくとも一方に透
過光の反射を防止する反射防止膜を設けた重ね合わせマ
スクを用いることにより、第1のマスクと第2のマスク
との間で生じる反射光の干渉現象を抑制することができ
るので、その干渉現象に起因する半導体ウエハ面内の照
度バラツキを低減することが可能となる。
【0336】(5).本発明によれば、製作が容易な2枚の
マスクを組み合わせた位相シフトマスクを用い、かつ、
信頼性の高い露光方法を実現でき、また、ディープサブ
ミクロン領域の微細パターンの露光方法に適合して、投
影像の劣化の少ない位相シフトマスクを実現できるとと
もに、更に、上述の位相シフトマスクを搭載できる露光
装置を実現できるという顕著な効果を奏するものであ
る。より具体的に述べれば、本発明により、露光光に位
相差を与える第1のマスクと遮光領域および光透過領域
から成るパターンを形成した第2のマスクとを重ねて位
相シフトマスクを構成することにより、従来では困難で
あったマスク構造、すなわち、位相シフト部をマスク基
板と遮光膜との間に挟み、かつ、位相シフト部のエッジ
を遮光膜の開口部から後退させる構造が、容易に実現で
きた。その結果として、パターン開口部内の位相誤差は
もとより、マスク全面内の位相誤差を低減でき、半導体
集積回路装置を構成する微細パターンを精度よく形成す
ることができた。
【0337】(6).本発明によれば、露光装置に球面収差
補正手段を設けたので、前述の第1,第2のマスクを組
み合わせた位相シフトマスクと従来の1枚構成のマスク
とを同一の露光装置に搭載することが可能になり、か
つ、半導体ウエハ面の光軸方向位置を殆んど変えずに、
パターン転写を行うことが可能になる。すなわち、本発
明に係る位相シフトマスクと従来の1枚構成のマスクと
を併用して半導体集積回路装置を製造できるという効果
が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例である露光装置の説明図であ
る。
【図2】図1の露光装置における縮小投影レンズの説明
図である。
【図3】図1の露光装置に用いるのに適さない縮小投影
レンズを説明するための説明図である。
【図4】結像面の位置ずれを説明するための説明図であ
る。
【図5】本実施例のマスクの全体斜視図である。
【図6】図5のマスクの外周部の断面図である。
【図7】図5のマスクの外周部の他の例における断面図
である。
【図8】図5のマスクの要部断面図である。
【図9】図5のマスクの要部平面図である。
【図10】第1のマスクの要部平面図である。
【図11】第2のマスクの要部平面図である。
【図12】図5の第1のマスクと第2のマスクとの位置
合わせパターンを示す要部断面図である。
【図13】図5の第1のマスクと第2のマスクとの位置
合わせパターンを示す要部断面図である。
【図14】図5の第1のマスクと第2のマスクとの位置
合わせパターンを示す要部断面図である。
【図15】図5のマスクを用いた場合の透過光の状態を
説明するための説明図である。
【図16】図5のマスクを用いた場合の透過光の状態を
説明するための説明図である。
【図17】図5のマスクを用いた場合の透過光の状態を
説明するための説明図である。
【図18】図5のマスクの製造工程を説明するためのフ
ロー図である。
【図19】図5のマスクの製造工程中における要部断面
図である。
【図20】図5のマスクの製造工程中における要部断面
図である。
【図21】図5のマスクの製造工程中における要部断面
図である。
【図22】図5のマスクの製造工程中における要部断面
図である。
【図23】図5のマスクの製造工程中における要部断面
図である。
【図24】図5のマスクの製造工程中における要部断面
図である。
【図25】図5のマスクの製造工程中における要部断面
図である。
【図26】図5のマスクの第1のマスクと第2のマスク
との位置合わせ工程を説明するための説明図である。
【図27】本発明の他の実施例であるマスクの要部断面
図である。
【図28】図27のマスクの平面図である。
【図29】本発明の他の実施例であるマスクの要部平面
図である。
【図30】図29のマスクの断面図である。
【図31】第2のマスクの断面図である。
【図32】本発明の他の実施例であるマスクの要部断面
図である。
【図33】図32の第1のマスクの断面図である。
【図34】本発明の他の実施例であるマスクの要部断面
図である。
【図35】図34の第2のマスクの断面図である。
【図36】本発明の他の実施例であるマスクの説明図で
ある。
【図37】本発明の他の実施例である投影露光装置の構
成図である。
【図38】本発明の半導体集積回路装置の製造のフロー
を示す図である。
【図39】実施例に係る位相シフトマスクの構造を示す
図である。
【図40】実施例に係る位相シフトマスクの製造のフロ
ーを示す図である。
【図41】実施例に係る位相シフトマスクを構成する第
1のマスクの製造工程を示す図である。
【図42】実施例に係る位相シフトマスクを構成する第
2のマスクの製造工程を示す図である。
【図43】本発明に係る位相シフトマスクを孤立パター
ンの転写に適用した例を示す図である。
【図44】本発明に係る位相シフトマスクを適用した他
の例を示す図である。
【図45】本発明に係る位相シフトマスクを製造するた
めの、第1のマスクと第2のマスクを重ね合わせる手段
を示す図である。
【図46】半導体集積回路装置のパターンを転写するた
めのマスクの、レイアウト例を示す図である。
【図47】投影露光光学系に球面収差が生じる現象を説
明するための図である。
【図48】図47に示した球面収差を補正するための第
1の手段を示す図である。
【図49】図47に示した球面収差を補正するための第
2の手段を示す図である。
【図50】実施例に係るマスクを用いて半導体集積回路
装置を製造するプロセスの例を示す図である。
【図51】異なる位相差を有するマスクを用いて段差の
ある基板上にパターン転写を行うことを示す図である。
【図52】第1のマスクと第2のマスクとを位置合わせ
する手段を備えた投影露光装置の構成例を示す図であ
る。
【図53】本発明の他の実施例である露光装置の説明図
である。
【図54】(a)〜(e)は従来の位相シフトマスクを
製造する工程を示す図である。
【図55】(a)および(b)は従来の位相シフトマス
クの構造を比較した図である。
【図56】(a)〜(c)は種々の位相シフトマスクの
構造と、そこから得られる投影像光強度分布を示す図で
ある。
【図57】(a)は図56に示した1つの位相シフトマ
スクの構造であり、(b)はその位相シフトマスクを用
いた場合の光強度分布図であり、(c)はシフタエッジ
後退寸法/ 遮光線幅と隣接開口部の光強度の差との関係
を示すグラフ図である。
【符号の説明】
1 露光装置 2 露光光源 3 集光ミラー 4 第1平面反射鏡 5 シャッタ 6 フライアイレンズ 7 アパーチャ 8 ショートカットフィルタ 9 第2平面反射鏡 10 マスクブラインド 11 コンデンサレンズ 12 マスク 12a 第1のマスク 12a1 マスク基板 12b 第2のマスク 12b1 マスク基板 13 縮小投影レンズ(投影光学系) 14 半導体ウエハ(試料) 15 マスク載置台 16 ウエハ吸着台 17 Z軸移動台 18 XYステージ 18a X軸移動台 18b Y軸移動台 19a〜19c 駆動部 20 主制御部 21 入力装置 22a,22b 接着部 22b1 中間スペーサ部 22b2 接着層 23a 遮光領域 23b 透光領域 24 位相シフトパターン 25a,25b 位置合わせマークパターン 26 パターン 27 遮光膜 28a レジストパターン 29a 第1のマスクステージ 29b 第2のマスクステージ 30a 真空チャック制御部 30b 真空チャック制御部 31 ステージ駆動部 32 単色光源 33 コンデンサレンズ 34 ハーフミラー 35 反射ミラー 36a 第1投影レンズ 36b 第2投影レンズ 37a 第1イメージセンサ 37b 第2イメージセンサ 38a 第1アンプ 38b 第2アンプ 39 コンパレータ 40 ステージ制御部 42 光源 47 第1のマスク 48 第2のマスク 49 投影レンズ 53 Zステージ 54 XYステージ 55 主制御部 59 レーザ測長器 60 透明な平行平板 61 平行平板の駆動手段 62-1, 62-2 位相差を与える凹パターン 63 遮光膜 202 マスクを露光装置にセットする工程 203 球面収差を補正する工程 204 半導体ウエハを露光装置に装着する工程 205 マスクと半導体ウエハとの位置合わせ工程 206 パターン露光工程 207 レジスト現像工程 208 レジストパターン形成工程 209 パターンのエッチング工程 700〜703 光強度分布
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H01L 21/30 526A (72)発明者 長谷川 昇雄 東京都小平市上水本町5丁目20番1号 株 式会社日立製作所半導体事業部内 (72)発明者 岡崎 信次 東京都小平市上水本町5丁目20番1号 株 式会社日立製作所半導体事業部内

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 遮光領域および透光領域からなるパター
    ンが形成された第1のマスクと、透過光に位相差を生じ
    させるための位相シフトパターンが形成された第2のマ
    スクとを各々のパターン形成面を対向させた状態で近接
    または接触させて重ね合わせてなる重ね合わせマスクを
    透過した光の干渉を利用することにより試料上に所定の
    パターンを転写する露光方法であって、前記所定のパタ
    ーンの転写に先立って、前記試料の高さ位置または前記
    重ね合わせマスクの高さ位置を、前記第1のマスクおよ
    び前記第2のマスクのうちの前記試料に近い方のマスク
    基板厚さに対応させて光軸方向に移動させる工程を有す
    ることを特徴とする露光方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の露光方法において、前記
    第1のマスクには、前記試料上に形成される周期的な実
    パターンに対応する透光領域のパターンまたはそれらを
    含む透光領域のパターンが形成され、前記第2のマスク
    において、少なくとも前記周期的な実パターンに対応す
    る透光領域のパターンの奇数番目または偶数番目を抜き
    出した位置に透過光が位相反転する位相シフトパターン
    が形成されており、その透光領域のパターンの周期で露
    光光の位相を反転させて投影露光することを特徴とする
    露光方法。
  3. 【請求項3】 原画パターンが描かれているマスクを準
    備する工程と、試料基板を準備する工程と、光源から発
    する光を前記マスクに照射して、該マスクに描かれてい
    る前記原画パターンを投影光学系を介して前記試料基板
    上に転写する工程とを有する露光方法において、前記マ
    スクを準備する工程は、前記マスクが、透過する光に所
    定量の位相差を与える凹凸部を表面に有する第1のマス
    クと、前記照明光を遮光する領域と透過させる領域とで
    定義されたパターンが形成されている第2のマスクとか
    ら成るマスク、または、パターン情報を含むマスク基板
    1枚で構成されるマスクのいずれか一方を選択して準備
    する工程であることを特徴とする露光方法。
  4. 【請求項4】 原画パターンが描かれているマスクを準
    備する工程と、試料基板を準備する工程とを含み、光源
    から発する光を前記マスクに照射して、該マスクに描か
    れている前記原画パターンを投影光学系を介して前記試
    料基板上に転写する露光方法において、前記マスクは、
    前記照明光に対して透明でかつ透過する光に所定量の位
    相差を与える凹凸を表面に有する第1のマスクと、前記
    照明光を遮光する領域と透過させる領域とで定義された
    パターンが形成されている第2のマスクとから成るとと
    もに、前記第1のマスクの凹凸の境界の段差部を透過し
    散乱する光は前記第2のマスクの遮光領域で遮光され、
    前記第2のマスクを透過する光は前記第1のマスクの凹
    凸の境界の段差部から離れた領域を透過する光であるよ
    うにし、前記光が前記第1のマスクを透過した後に前記
    第2のマスクを透過することによって前記試料基板上に
    マスクパターンの像を形成する工程を有することを特徴
    とする露光方法。
  5. 【請求項5】 請求項4記載の露光方法において、前記
    第1のマスクの凹凸を有する面と前記第2のマスクの前
    記パターンが形成されている面とを互いに向かい合わせ
    て近接あるいは密着して配置するとともに、前記第1の
    マスクを透過した光にはほぼ180度またはその奇数倍
    の位相差を与え、更に前記第2のマスクを透過させて、
    透過光の干渉により前記第2のマスクに定義されている
    パターンの像を前記試料基板上に形成することを特徴と
    する露光方法。
  6. 【請求項6】 試料台上に載置された試料に対して露光
    のための光を放射する発光源と、前記発光源から放射さ
    れた光を所定のパターンに成形するマスクと、前記マス
    クを取り付け取り外し可能な状態で載置するマスク載置
    台と、前記発光源から放射されマスクによって成形され
    た所定のパターンを前記試料上に投影するための投影光
    学系とを有する露光装置であって、以下の構成を有する
    ことを特徴とする露光装置。 (a)前記マスク載置台は、遮光領域および透光領域か
    らなるパターンが形成された第1のマスクと、透過光に
    位相差を生じさせるための位相シフトパターンが形成さ
    れた第2のマスクとを各々のパターン形成面を対向させ
    た状態で近接または接触させて重ね合わせてなる重ね合
    わせマスクを載置可能な構造であるとともに、遮光領域
    および透光領域からなり所望する転写パターンと同一形
    状のパターンが形成された通常のマスクを載置可能な構
    造である。 (b)前記重ね合わせマスクを用いた露光処理に際し
    て、前記試料台または前記マスク載置台の高さ位置の最
    適値を、前記第1のマスクおよび前記第2のマスクのう
    ちの前記試料に近い方のマスク基板厚さに基づいて算出
    する算出部。 (c)前記試料台または前記マスク載置台の高さを、前
    記算出部で算出した値に基づいて実際に光軸方向に移動
    させるための移動機構。
  7. 【請求項7】 原画パターンが描かれているマスクを所
    定位置に固定するマスク保持手段と、試料基板を載置す
    る試料基板保持手段と、光源から発する光を前記マスク
    に照射する照明手段と、前記マスクに描かれているパタ
    ーンを前記試料基板上に投影するための投影光学手段と
    を有する露光装置において、前記マスク保持手段で保持
    されるマスクのパターン面と前記試料基板保持手段との
    間の前記投影光学手段の光軸を含む領域内に、透明な平
    行平板の有無を検知して該平行平板の有無により変化す
    る光学収差を補正する収差補正手段を有することを特徴
    とする露光装置。
  8. 【請求項8】 請求項7記載の露光装置において、前記
    光学収差を補正する収差補正手段は、所定の厚さの透明
    な平行平板を挿入あるいは排出する手段であることを特
    徴とする露光装置。
  9. 【請求項9】 請求項7記載の露光装置において、前記
    光学収差を補正する収差補正手段は、前記投影光学手段
    を構成する光学要素を移動または交換するか、圧力制御
    により屈折率を変えることによって、光路長を変化させ
    る手段であることを特徴とする露光装置。
  10. 【請求項10】 遮光領域および透光領域からなるパタ
    ーンが形成された第1のマスクと、透過光に位相差を生
    じさせるための位相シフトパターンが形成された第2の
    マスクとを各々のパターン形成面を対向させた状態で近
    接または接触させて重ね合わせてなる重ね合わせマスク
    を透過した光の干渉を利用することにより半導体ウエハ
    上に半導体集積回路パターンを転写する半導体集積回路
    装置の製造方法であって、前記半導体集積回路パターン
    の転写に先立って、前記半導体ウエハの高さ位置または
    前記重ね合わせマスクの高さ位置を、前記第1のマスク
    および前記第2のマスクのうちの前記半導体ウエハに近
    い方のマスク基板厚さに対応させて光軸方向に移動させ
    る工程を有することを特徴とする半導体集積回路装置の
    製造方法。
  11. 【請求項11】 半導体ウエハ上に所定の半導体集積回
    路パターンを転写するための露光処理に際して、以下の
    工程を有することを特徴とする半導体集積回路装置の製
    造方法。 (a)遮光領域および透光領域からなるパターンが形成
    された第1のマスクと、透過光に位相差を生じさせるた
    めの位相シフトパターンが形成された第2のマスクとを
    各々のパターン形成面を対向させた状態で近接または接
    触させて重ね合わせてなる重ね合わせマスクを透過した
    光の干渉を利用することにより半導体ウエハ上に所定の
    半導体集積回路パターンを転写する工程。 (b)前記重ね合わせマスクを用いた露光処理に際し
    て、前記所定の半導体集積回路パターンの転写に先立っ
    て、前記半導体ウエハの高さ位置または前記マスクの高
    さ位置を、前記第1のマスクおよび前記第2のマスクの
    うちの前記半導体ウエハに近い方のマスク基板厚さに対
    応させて光軸方向に移動させる工程。 (c)遮光領域および透光領域からなり所望する転写パ
    ターンと同一形状のパターンが形成された通常のマスク
    を透過した光により半導体ウエハ上に所定の半導体集積
    回路パターンを転写する工程。 (d)前記通常のマスクを用いた露光処理に際して、前
    記所定の半導体集積回路パターンの転写に先立って、前
    記半導体ウエハの高さ位置または前記通常のマスクの高
    さ位置を通常のマスクを用いる場合の結像面位置に移動
    する工程。
  12. 【請求項12】 半導体ウエハ上に所定の半導体集積回
    路パターンを転写するための露光処理に際して、以下の
    工程を有することを特徴とする半導体集積回路装置の製
    造方法。 (a)遮光領域および透光領域からなるパターンが形成
    された第1のマスクと、透過光に位相差を生じさせるた
    めの位相シフトパターンが形成された第2のマスクとを
    各々のパターン形成面を対向させた状態で近接または接
    触させて重ね合わせてなる重ね合わせマスクを透過した
    光の干渉を利用することにより半導体ウエハ上に所定の
    半導体集積回路パターンを転写する工程。 (b)遮光領域および透光領域からなり所望する転写パ
    ターンと同一形状のパターンが形成された第1のマスク
    と、平板状の透明基板からなる第2のマスクとを各々の
    パターン形成面を対向させた状態で近接または接触させ
    て重ね合わせてなる重ね合わせマスクを透過した光の干
    渉を利用することにより半導体ウエハ上に所定の半導体
    集積回路パターンを転写する工程。 (c)前記重ね合わせマスクを用いた露光処理に際し
    て、前記所定の半導体集積回路パターンの転写に先立っ
    て、前記半導体ウエハの高さ位置または前記重ね合わせ
    マスクの高さ位置を、前記第1のマスクおよび前記第2
    のマスクのうちの前記半導体ウエハに近い方のマスク基
    板厚さに対応させて光軸方向に移動する工程。
  13. 【請求項13】 半導体ウエハ上に所定の半導体集積回
    路パターンを転写するための露光処理に際して、以下の
    工程を有することを特徴とする半導体集積回路装置の製
    造方法。 (a)遮光領域および透光領域からなり所望する転写パ
    ターンと同一形状のパターンが形成された第1のマスク
    と、平板状の透明基板からなる第2のマスクとを各々の
    パターン形成面を対向させた状態で近接または接触させ
    て重ね合わせてなる重ね合わせマスクを透過した光の干
    渉を利用することにより半導体ウエハ上に所定の半導体
    集積回路パターンを転写する工程。 (b)前記重ね合わせマスクを用いた露光処理に際し
    て、前記所定の半導体集積回路パターンの転写に先立っ
    て、前記半導体ウエハの高さ位置または前記重ね合わせ
    マスクの高さ位置を、前記第1のマスクおよび前記第2
    のマスクのうちの前記半導体ウエハに近い方のマスク基
    板厚さに対応させて光軸方向に移動する工程。
  14. 【請求項14】 半導体ウエハ上に所定の半導体集積回
    路パターンを転写するための露光処理に際して、以下の
    工程を有することを特徴とする半導体集積回路装置の製
    造方法。 (a)平板状の透明基板からなる第1のマスクと、透過
    光に位相差を生じさせるための位相シフトパターンが形
    成された第2のマスクとを各々のパターン形成面を対向
    させた状態で近接または接触させて重ね合わせてなる重
    ね合わせマスクを透過した光の干渉を利用することによ
    り半導体ウエハ上に所定の半導体集積回路パターンを転
    写する工程。 (b)前記重ね合わせマスクを用いた露光処理に際し
    て、前記所定の半導体集積回路パターンの転写に先立っ
    て、前記半導体ウエハの高さ位置または前記重ね合わせ
    マスクの高さ位置を、前記第1のマスクおよび前記第2
    のマスクのうちの前記半導体ウエハに近い方のマスク基
    板厚さに対応させて光軸方向に移動する工程。 (c)遮光領域および透光領域からなり所望する転写パ
    ターンと同一形状のパターンが形成された通常のマスク
    を透過した光の干渉を利用することにより半導体ウエハ
    上に所定の半導体集積回路パターンを転写する工程。 (d)前記通常のマスクを用いた露光処理に際して、前
    記所定の半導体集積回路パターンの転写に先立って、前
    記半導体ウエハの高さ位置または前記通常のマスクの高
    さ位置を通常のマスクを用いる場合の結像面位置に移動
    する工程。
  15. 【請求項15】 請求項10、11または12記載の半
    導体集積回路装置の製造方法において、前記半導体ウエ
    ハ上にポジ形のフォトレジスト膜を堆積する工程と、前
    記ポジ形のフォトレジスト膜に前記重ね合わせマスクを
    用いて接続孔形成用のパターンを転写する工程とを有す
    ることを特徴とする半導体集積回路装置の製造方法。
  16. 【請求項16】 請求項10〜14のいずれか一項に記
    載の半導体集積回路装置の製造方法において、前記半導
    体ウエハ上にネガ形のフォトレジスト膜を堆積する工程
    と、前記ネガ形のフォトレジスト膜に前記重ね合わせマ
    スクを用いて互いに隣接する帯状のパターンを転写する
    工程とを有することを特徴とする半導体集積回路装置の
    製造方法。
  17. 【請求項17】 請求項5記載の露光方法を含む半導体
    集積回路装置の製造方法において、前記第2のマスクに
    形成されているパターンとして半導体集積回路装置のパ
    ターンを用い、更に、前記試料基板上に前記光に対して
    感光するレジスト材料を塗布する工程を含み、前記レジ
    スト内にマスクパターンの像を投影した後、現像処理に
    より前記試料基板上に前記半導体集積回路装置のパター
    ンを形成することを特徴とする半導体集積回路装置の製
    造方法。
  18. 【請求項18】 請求項17記載の半導体集積回路装置
    の製造方法において、前記第2のマスクに形成されてい
    るパターンが、半導体集積回路のメモリセルアレイ部等
    の微細なパターンが密集しているかあるいは周期的に繰
    り返されるパターンであることを特徴とする半導体集積
    回路装置の製造方法。
  19. 【請求項19】 請求項10〜18のいずれか一項に記
    載の半導体集積回路装置の製造方法において、前記露光
    に用いる投影光学系がマスク面側および試料基板である
    半導体ウエハ側共にテレセントリックなレンズ系である
    ことを特徴とする半導体集積回路装置の製造方法。
  20. 【請求項20】 請求項10〜18のいずれか一項に記
    載の半導体集積回路装置の製造方法において、前記露光
    処理に際して、前記第1のマスクまたは前記第2のマス
    クの少なくとも一方に透過光の反射を防止する反射防止
    膜を設けた重ね合わせマスクを用いることを特徴とする
    半導体集積回路装置の製造方法。
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