JPH0830607A - 文字入力装置 - Google Patents

文字入力装置

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Publication number
JPH0830607A
JPH0830607A JP6167133A JP16713394A JPH0830607A JP H0830607 A JPH0830607 A JP H0830607A JP 6167133 A JP6167133 A JP 6167133A JP 16713394 A JP16713394 A JP 16713394A JP H0830607 A JPH0830607 A JP H0830607A
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JP
Japan
Prior art keywords
character
candidate
input
character string
kana
Prior art date
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Pending
Application number
JP6167133A
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English (en)
Inventor
Hiromi Tomita
ひろみ 冨田
Hiroyuki Kumai
裕之 隈井
Akira Nakajima
晃 中島
Jun Ito
純 伊藤
Yasumasa Matsuda
泰昌 松田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 かな漢字変換結果の候補とともに、入力文字
列の文字種の候補も表示させることにより、ユーザが入
力した通りの文字列の取得を容易にし、かつ円滑に入力
を行なうことができるようにする。 【構成】 文字入力部102から入力された文字列は入
力文字列バッファ104に記憶され、かな漢字変換部1
05でかな漢字混じりの文字列、かな漢字文字列に変換
される。このかな漢字文字列はこの入力文字に対する候
補として文字候補記憶バッファ108に記憶される。ま
た、この候補と入力文字列とが比較され、これらが一致
しないとき、この入力文字列と同じ文字列がこの入力文
字列の候補として入力文字候補作成部107で形成さ
れ、文字候補記憶バッファ108に記憶される。かな漢
字変換部105によるかな漢字文字列と文字候補記憶バ
ッファ108に記憶された候補とが表示部111で表示
される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ユーザが入力した文字
列に対してかな漢字変換を行なったときに、かな漢字変
換結果とともに、かな漢字変換を行なっていない入力し
た通りの文字をかな漢字変換候補として表示する文字入
力装置に関する。
【0002】
【従来の技術】ユーザが入力した文をかな漢字混じりの
文に変換する方法としては、従来、いくつかの方法が知
られている。例えば、キーボード入力などでよく使われ
ているように、全ての文字をひらがなで入力した文、例
えば、図2に201として示す文「かいぎにいく」に対
してかな漢字変換を行ない、これから図2に202とし
て示すかな漢字混じりの文「会議に行く」を得る方法が
ある。また、全ての文字をカタカナで入力した文、例え
ば、図2に203として示す文「カイギニイク」に対し
てカタカナ漢字変換を行ない、これから図2に202と
して示す文かな漢字混じりの文「会議に行く」を得る方
法も知られている。これらのかな漢字変換の対象となる
入力文字列では、文字種がひらがなまたはカタカナであ
る。
【0003】また、手書き入力の場合には、かな漢字変
換として、ひらがなと漢字とが混ざって1つの単語を構
成するような交ぜ書きの入力文字列をかな漢字混じりの
文にする交ぜ書き変換が知られている。これは、単語や
熟語などの文を手書きする場合、そのうちの書きやすい
文字を漢字で、書きにくい文字をひらがなまたはカタカ
ナですることがあるが、このような文の入力の場合、こ
の文を正しい漢字の単語あるいは熟語の文にするかな漢
字変換である。この例としては、特開平4−35785
号公報に述べられているように、かな漢字変換用辞書の
見出しに交ぜ書き、例えば「かん字」を設け、「かん
字」と入力された場合でも、これを「漢字」と変換する
ことができる。従って、図2に204,205として示
す「会ぎにいく」,「会ギにいく」のような入力文字列
も、図2に202として示す文字列「会議に行く」に変
換することができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記従来技
術は、入力した全ての文字列を対象にして、辞書に当て
嵌まった文字列を強制的に漢字に変換してしまうため、
入力した文字列のうちの一部分を入力したときの文字種
のままで、例えば、ひらがなやカタカナで残したいとユ
ーザが望んでも、それに関係なく全て漢字に変換してし
まう。例えば、ユーザが図2に201として示す文字列
「かいぎにいく」と入力し、図2に206として示す文
字列「かいぎに行く」を意図してかな漢字変換を行なっ
ても、ユーザの意図に反して、図2に202として示す
文字列「会議に行く」に変換されてしまう。ユーザが
「かいぎ」という文字列を入力し、これを文字列「かい
ぎ」として得ることを意図していた場合でも、かな漢字
変換すると、辞書に「かいぎ」という単語が登録されて
いない限り、「かいぎ」を「会議」に強制的に変換して
しまう。このため、ユーザが例えば「会議」という漢字
を知らなかったり、使わないような場合、さらには、
「会議」という漢字が読めないようなユーザを対象に文
章を作成している場合、入力通りの文字列「かいぎ」が
「会議」とかな漢字変換されることは意味がなく、さら
に、かな漢字変換の結果からは「かいぎ」は選択できな
い。これを防止するためには、ユーザが辞書に「かい
ぎ」というひらがな文字列の単語を登録するか、また
は、文字列「かいぎ」を入力した後、その文字列を確定
させてからそれ以後の文字列を入力しなければならい。
【0005】さらに、手書き入力の場合には、ユーザが
図2に208として示す文字列「会ぎに行く」という文
字列を得るために、図2に204として示す「会ぎにい
く」と手書きで入力した後、かな漢字変換を行なうと、
「会議に行く」と変換されることになり、ユーザが「会
ぎ」という入力通りの文字列を残したい場合でも、辞書
に「会ぎ」という単語が登録されていない限り、「会
ぎ」を「会議」に強制的に変換してしまう。このよう
に、ユーザが文字種を意識して手書き入力した文字列に
もかかわらず、これがかな漢字変換用の辞書に一致すれ
ば、全て漢字に変換されてしまい、ユーザが手書きで入
力した通りの文字はかな漢字変換の結果としては出力さ
れない。ユーザが希望通りの文字列「会ぎ」を得るため
には、ユーザが「会ぎ」という文字列を単語登録する
か、または、一度「会ぎ」で文字列を確定し、「に行
く」だけでかな漢字変換を行わなければならない。この
ため、ユーザにとっては、手間が掛かったり、文字の入
力を続けて行なうことができないという問題点があっ
た。
【0006】本発明の目的は、かかる問題を解消し、ユ
ーザが入力した文字種の文字をかな漢字変換の候補とし
て出力し、ユーザの意図通りの正しいかな漢字変換結果
を表示することができるようにした文字入力装置を提供
することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、文字または文字列を入力文字列として受
け付ける入力手段と、該入力手段による入力文字列を記
憶する入力文字列記憶手段と、該入力文字列記憶手段に
記憶した該入力文字列をかな漢字文字列に変換するかな
漢字変換手段と、該かな漢字文字列と該入力文字列との
関係から該入力文字列の候補として該入力文字列と同じ
文字列を作成する入力文字候補作成手段と、該かな漢字
変換手段で該入力文字列を変換して得られる該かな漢字
文字列を該入力文字列の候補としこの候補と該入力文字
候補作成手段から得られた該入力文字列の候補とを記憶
する文字候補記憶手段と、該かな漢字変換手段で得られ
たかな漢字文字列や該文字候補記憶手段に記憶している
候補を表示する表示手段とを有する。
【0008】また、本発明は、前記文字候補記憶手段に
記憶している候補のうち、前記入力文字列と同じ文字列
からなる候補を優先して表示手段に表示する。
【0009】さらに、本発明は、前記入力候補作成手段
で作成した候補を文字修飾して前記文字候補記憶手段に
記憶する。
【0010】さらに、本発明は、前記入力文字候補作成
手段が、前記かな漢字変換手段でのかな漢字変換により
辞書で切り出せない入力文字列に対してだけ、候補の形
成処理を行なう。
【0011】さらに、本発明は、前記入力文字候補作成
手段で作成した候補が選択された場合、この候補を記憶
し学習する。
【0012】さらに、本発明は、前記入力文字候補作成
手段により作成した候補が選択されたとき、その候補を
記憶し、さらに、別の文字種の文字列で入力された場合
に、記憶している候補も表示する。
【0013】さらに、本発明は、前記入力文字候補作成
手段が、入力文字列が指定した文字種の場合だけ、候補
の形成処理を行なう。
【0014】さらに、本発明は、前記入力文字候補作成
手段が候補の形成処理を行なうか否かの設定をユーザが
することができるようにする。
【0015】さらに、本発明は、前記入力文字候補作成
手段で作成された文字候補のうち前記入力文字列と同じ
文字列からなる候補を優先して表示させるか否かの設定
をすることができるようにする。
【0016】さらに、本発明は、前記入力文字候補作成
手段で作成した候補を文字修飾するか否かの設定をする
ことができるようにする。
【0017】さらに、本発明は、前記かな漢字変換手段
でかな漢字変換する際に辞書で切り出せない入力文字列
に対してだけ、前記入力文字候補作成手段が候補の形成
処理を行なうか否かの設定をすることができるようにす
る。
【0018】さらに、本発明は、前記入力文字候補作成
手段で作成した候補が選択された場合、この候補を記憶
し学習するか否かの設定をすることができるようにす
る。
【0019】さらに、本発明は、前記入力文字候補作成
手段により作成した候補が選択されたとき、その候補を
記憶し、さらに、別の文字種の文字列で入力された場合
に、記憶している候補も表示するか否かの設定をするこ
とができるようにする。
【0020】さらに、本発明は、前記入力文字候補作成
手段を働かせる条件として入力文字列の文字種を設定す
ることができるようにする。
【0021】
【作用】入力手段で受け付けられた入力文字列は入力文
字列記憶手段に記憶され、かな漢字変換手段により、か
な漢字文字列に変換される。入力文字候補作成手段は、
このかな漢字文字列と入力文字列との関係から入力文字
と同じ文字列からなる候補を作成し、この候補が文字候
補記憶手段に記憶される。また、かな漢字変換手段で得
られたかな漢字文字列も候補としてこの文字候補記憶手
段に記憶される。そして、入力文字列に対してかな漢字
変換手段で得られたかな漢字文字列が表示手段で表示さ
れるとともに、文字候補記憶手段に記憶している候補も
この表示手段で表示される。
【0022】また、文字候補記憶手段に記憶している候
補のうちの前記入力文字列と同じ文字列からなる候補を
優先して表示手段に表示するようにすることにより、ユ
ーザが入力したとおりの文字列を優先して表示すること
ができる。
【0023】さらに、入力候補作成手段で作成した候補
を文字修飾して文字候補記憶手段に記憶するようにする
ことができる。これにより、入力文字列の候補を選択し
たことが明確になり、特別に文字修飾したい語を簡単に
得ることができる。
【0024】さらに、入力文字候補作成手段が、かな漢
字変換により辞書で切り出せない入力文字列に対してだ
け、処理するようにすることにより、辞書で切り出せな
かった文字列の一部の文字を前の文字列に含ませ、残り
の文字列からなる別の文字列にすることができる。
【0025】さらに、入力文字候補作成手段で作成した
候補が選択された場合、この候補を記憶し学習するよう
にすることにより、通常のかな漢字変換と同様に、一度
選択された候補が他の候補よりも優先して表示させるこ
とができる。
【0026】さらに、入力文字候補作成手段により作成
した候補が選択されたとき、その候補を記憶し、さら
に、別の文字種の文字列で入力された場合に、記憶して
いる候補も表示するようにすることにより、別の文字種
の文字列の入力に対しても、一度選択された文字種の候
補で表示することができる。
【0027】さらに、入力文字候補作成手段が、入力文
字列が指定した文字種の場合だけ処理を行なうようにす
ることにより、ユーザが意図していない余計な文字種で
の候補を作成しないように処理を軽減するできる。
【0028】さらに、ユーザが入力文字候補作成手段の
処理を行なうか否かの設定をすることができる。
【0029】さらに、入力文字候補作成手段で作成され
た文字候補のうち入力文字通りからなる候補を優先して
表示させるか否かの設定をすることができる。
【0030】さらに、入力文字候補作成手段で作成した
候補を文字修飾するか否かの設定をすることができる。
【0031】さらに、かな漢字変換手段のかな漢字変換
に際して辞書で切り出せない入力文字列に対してだけ、
入力文字候補作成手段が候補の形成処理を行なうか否か
の設定をすることができる。
【0032】さらに、入力文字候補作成手段で作成した
候補が選択された場合、この候補を記憶し学習するか否
かの設定をすることができる。
【0033】さらに、入力文字候補作成手段により作成
した候補が選択されたとき、この候補を記憶し、さら
に、別の文字種の文字列で入力された場合に、記憶して
いる候補も表示するか否かの設定をすることができる。
【0034】さらに、入力文字候補作成手段を働かせる
条件として入力文字列の文字種を設定することができ、
ユーザの使い勝手に合った文字入力環境を提供すること
ができる。
【0035】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を用いて説明す
る。図1は本発明による文字入力装置の一実施例を示す
ブロック図であって、101は制御部、102は文字入
力部、103は認識部、104は入力文字列記憶バッフ
ァ、105はかな漢字変換部、106はかな漢字変換用
辞書、107は入力文字候補作成部、108は文字候補
記憶バッファ、109は出力文字列記憶バッファ、11
0は表示制御部、111は表示部である。
【0036】図1において、制御部101は装置全体の
動きを制御する。文字入力部102は文字や記号などの
手書きの入力を受け付けるものであり、表示している入
力枠に入力された情報を1枠1情報として受け取る。認
識部103は文字入力部102が受け付けた入力情報を
認識し、これが例えば文字ならば、この入力情報を文字
コードに変換する。入力文字列記憶バッファ104は、
入力文字に対する文字コードなど、認識部103で変換
された入力情報の変換結果を記憶する。かな漢字変換部
105は、入力文字列記憶バッファ104の入力文字列
をもとにかな漢字変換を行なう。この実施例では、交ぜ
書きの文字列に対してもかな漢字に変換できる交ぜ書き
かな漢字変換を用いるが、別にひらがな文字列またはカ
タカナ文字列をかな漢字変換する方法を使用しても何ら
問題はない。かな漢字変換用辞書106はかな漢字変換
のときに用いられる。入力文字候補作成部107はユー
ザによる入力文字をかな漢字変換の候補とする。ここで
は、かな漢字変換の結果得られた仮名や漢字の各候補に
対して、ユーザが入力した文字種の文字を候補に追加す
る。文字候補記憶バッファ108はかな漢字変換部10
5及び入力文字候補作成部107で作成した仮名や漢字
の候補を記憶する。出力文字列記憶バッファ109は画
面に表示するかな漢字変換結果の文字列を記憶する。表
示制御部110は、文字候補記憶バッファ108に記憶
されている文字候補や出力文字列記憶バッファ109に
記憶しているかな漢字変換結果の文字列を、表示部11
1で表示するための表示制御を行なう。表示部111
は、ユーザの入力を受け付ける入力枠や入力した文字や
絵などを表示したり、かな漢字変換の結果や編集のメッ
セージなどを表示する。
【0037】なお、この実施例では、手書き入力を例に
説明するが、別にキーボード入力などの入力装置で入力
するようにしても、格別問題はない。
【0038】ここで、まず、この実施例での手書き文字
入力について図6により説明する。
【0039】図6(a)において、ここでは、図1での
文字入力部102と表示部111とが一体になっている
ものとする。表示部111の画面、即ち、入力文字列を
かな漢字変換した結果や図形や絵などの画像を表示する
編集エリア604には、複数個のます目からなる入力枠
601が設けられ、1ますに1文字もしくは1記号が書
き込まれるようにする。筆記具602はユーザが文字な
どの入力や編集を行なうためのものであり、ここでは、
ライトペンとする。ユーザはこのライトペンを用いて入
力枠601の1ます毎に1文字もしくは1記号ずつ手書
き入力する。1ます中での入力を1つの情報として認識
する。ここでは、文字列「会ぎにいく」を入力するもの
とする。
【0040】なお、入力枠が6個のます目で形成される
ものとするが、別にいくつのます目からできていても何
ら問題はない。
【0041】また、図6(b)に示すように、入力枠6
01の最後のます目まで文字列607などが入力された
ときには、自動的に先頭のます目が新たなます目にな
り、連続して文字などを入力することができる。
【0042】入力枠601に入力された文字列607を
かな漢字変換するときには、図6(c)に示すように、
ライトペン602によってかな漢字変換ボタン603を
押下すると、かな漢字変換の結果のかな漢字候補を表示
するかな漢字変換候補表示エリア609が表示され、ま
た、文字列607をかな漢字変換して得られる文字列6
08がカーソル605の位置に表示され、この文字列6
08にかな漢字変換候補表示エリア609に表示されて
いる候補の対象文字列(この場合では、「会議」)の位
置を示すマーク(この場合では、アンダーライン)61
0が表示される。そして、かな漢字変換候補表示エリア
609には、候補の対象文字列としてかな漢字変換候補
の「会議」とユーザが入力した通りの文字列「会ぎ」と
が表示され、いま、文字列608でのマーク610が付
された文字列「会議」を文字列「会ぎ」に変更したい場
合には、図6(d)に示すように、かな漢字変換候補表
示エリア609で、ライトペン602によって「会ぎ」
という候補の対象文字列611を設定することにより、
「会ぎに行く」という希望の文字列612が得られるこ
とになる。
【0043】次に、通常のかな漢字変換候補以外にユー
ザが入力した文字を候補として出力する場合のこの実施
例の動作を図1及び図3を用いて説明する。
【0044】ユーザによって文字入力部102から入力
される文字列は、認識部103により、認識処理されて
文字コードに変換され、入力文字列記憶バッファ104
に記憶される。
【0045】かかる文字列の入力において、まず、制御
部101はユーザから入力文字列にたいしてかな漢字変
換の指示があったかどうかを判定し(ステップ30
1)、この指示があったならば、入力文字列の文字種の
候補を作成しないことを示すようにフラグを初期化する
(ステップ302)。そして、かな漢字変換部105は
入力文字列記憶バッファ104に格納された文字コード
列の先頭からとかな漢字変換用辞書106のレコードと
を順次比較してマッチングをとり、一致したレコードの
単語を形態素とする形態素解析処理を開始する(ステッ
プ303)。そして、かな漢字変換用辞書106で一致
したレコードの単語をかな漢字変換の候補とし、文字候
補記憶バッファ108に格納する(ステップ304)。
【0046】次に、格納したこの候補、例えば「会議」
と入力文字列中の解析対象文字コード列、例えば「会
ぎ」とを比較して一致するかどうか調べ(ステップ30
5)、一致するならば、この解析対象文字コード列の候
補を2重に作成せずに形態素解析結果で得ることができ
るため、この解析対象文字コード列に対しては、入力文
字通りの候補の作成を必要としないことを示すように、
上記のフラグを立てる(ステップ306)。
【0047】しかる後、解析対象文字コード列に対して
かな漢字変換用辞書106全体にわたる検索を行なった
か否か、つまり、解析対象文字コード列、例えば「会
ぎ」に対するかな漢字変換候補を全て抜き出したかどう
か判定する(ステップ307)。まだ、かな漢字変換用
辞書106を検索し終えていないならば、かな漢字変換
用辞書106の次のレコードにずらし(ステップ30
8)、以上のステップ303〜ステップ308の動作を
繰り返す。
【0048】かな漢字変換用辞書106全体の検索が終
ったならば(ステップ307)、対象となっている入力
文字列、例えば「会ぎ」という形態素が存在するかどう
か、つまり、この入力文字列のから漢字変換候補が文字
候補記憶バッファ108に格納されたか否かを判定し
(ステップ309)、候補が格納されていなかったなら
ば、解析中の文字列は形態素として存在しない文字列と
いうことであるから、ステップ313からステップ30
2に戻り、入力文字列中の解析対象を次の文字を含む文
字列、例えば「会ぎ」へと変更し、同様の処理を行な
う。
【0049】解析中の文字列の候補が文字候補記憶バッ
ファ108に格納されているならば(ステップ30
9)、この解析中の文字列の候補が形態素として存在す
る文字列であるため、上記のフラグの状態を判定し(ス
テップ310)、入力文字コードの候補を作らないとし
てフラグが立っているならば、既にかな漢字変換用辞書
106からこの入力文字コードに一致した候補が得られ
ているため、さらに入力文字コード列に対する候補を作
成することは行わない。フラグが立っていないならば
(ステップ310)、既にかな漢字変換用辞書106か
ら得られた候補は入力文字コード列と一致していないの
で、解析中の入力文字コード列、例えば「会ぎ」をかな
漢字変換の候補として文字候補記憶バッファ108に格
納する(ステップ311)。従って、このような入力文
字コード列に対しては、この入力文字コード列「会ぎ」
とかな漢字変換用辞書106から得られた単語「会議」
とが、候補として、文字候補記憶バッファ108に格納
されることになる。
【0050】しかる後、ユーザが入力した文字列全体に
わたって解析が終了したか否かを判定し(ステップ31
2)、まだ入力文字列の全ての形態素に対して処理が行
なっていないならば、解析対象を次の形態素、例えば
「に」に移し(ステップ313)、ステップ302から
上記の処理動作を行なう。
【0051】そして、入力文字列全体に対する上記の解
析が終わると、文字候補記憶バッファ108に記憶され
ている解析結果の候補からなる文字列が表示部111で
表示され、これとともに、まず、この入力文字列での最
初の形態素に対する各候補も表示される。従って、その
候補のいずれかを設定することにより、この形態素を所
望の候補、即ち、単語で表示することができる。そし
て、形態素を順次ずらしていくことにより、同様にし
て、各形態素を所望の単語で表示することができ、入力
文字列全体を所望の単語の文字列で表現できることにな
る。
【0052】以上の動作を、図2に204として示す文
字列「会ぎにいく」を入力し、かな漢字変換によって図
2に208として示す文字列「会ぎに行く」を得る場合
を例として説明する。
【0053】まず、図6(a)に示すように、ユーザが
文字入力部102で文字列606を手書き入力すると、
この手書き入力が認識部103で認識されて図6(b)
に示す入力文字コード列607が得られる。この入力文
字コード列607は入力文字列記憶バッファ104に格
納される。次に、ライトペン602により、かな漢字変
換を指示する漢字変換ボタン603を押下すると、制御
部101はこのかな漢字変換の指示を検知し(ステップ
301)、入力文字コードの候補を作らないことを指示
するようにフラグを初期化する(ステップ302)。そ
して、入力文字コード列607に対して形態素解析を始
める(ステップ303)。
【0054】ここで、図4により、形態素解析ツリーの
一具体例について説明する。
【0055】同図において、上記の「会ぎにいく」とい
う入力文字列401の先頭からかな漢字変換用辞書10
6(図1)の順次のレコードをマッチングさせていく
と、入力文字列「会ぎ」に対しては、かな漢字変換用辞
書106の内容の一部を示す図5において、見出しが
「会ぎ」のレコード502と一致する。そこで、かな漢
字変換部105は入力文字列「会ぎ」をこのレコード5
02の単語「会議」に変換し、図4での形態素402を
形態素解析結果として文字候補記憶バッファ108に格
納する(ステップ304)。
【0056】次に、入力文字列「会ぎ」とこの形態素4
02「会議」の文字コードが一致するか否かを調べるが
(ステップ305)、この場合、一致しないため、かな
漢字変換用辞書106をまだ全部見終わっていないかど
うか判定する(ステップ307)。かな漢字変換用辞書
106を最後まで見終わるまで、入力文字列「会ぎ」に
対して、かな漢字変換用辞書106の次のレコードから
検索する(ステップ308)。この場合、入力文字列
「会ぎ」に一致する見出しのレコードはレコード502
だけなので、かな漢字変換用辞書106検索を終える
と、入力文字列「会ぎ」に対する候補として形態素40
2での単語「会議」だけが文字候補記憶バッファ108
に格納されていることになる(ステップ309)。
【0057】次に、上記のフラグの状態をみるが(31
0)。この場合、フラグは立っておらず、入力文字列の
候補を作成することを示しているので、解析中の入力文
字列「会ぎ」も候補とし、図4の403のように、入力
文字列通りの「会ぎ」を1形態素として形態素解析ツリ
ーに登録し、文字候補記憶バッファ108に格納される
(ステップ311)。そして、入力文字列「会ぎにい
く」全体を解析し終えたどうか判定するが(ステップ3
12)、この場合、まだ終えていないので、入力文字列
「会ぎにいく」での次の形態素「に」を対象として(ス
テップ313)、さらには、形態素「いく」を対象とし
て、同様の処理を行なう。
【0058】以上の処理の結果、図6(c)に示すよう
に、「会義に行く」というかな漢字変換結果608と
「会議」というかな漢字候補609,「会ぎ」というか
な漢字候補611とが得られて表示部111に表示され
る。かかる状態でユーザがかな漢字候補611を設定す
ると、図6(d)に示すように、「会ぎに行く」という
文字列612を得ることができる。
【0059】また、この実施例においては、図9(b)
に902として示すように、通常のかな漢字変換の候補
だけを表示するのか、入力通りの文字の候補も混ぜて候
補を表示するのかをユーザが設定できるようにしてもよ
い。この場合、図9(a)に示すように、キー901を
設け、このキー901が押された場合に、図9(b)の
ようなユーザが入力文字候補の表示方法について設定で
きる画面を出力してもよい。
【0060】また、図7(a)に示すような文字列70
1を入力した場合、図8(a)に示すように、通常のか
な漢字変換の結果801を設定したときには、文字修飾
のない通常の文字列802の表示とし、図8(b)に示
すように、上記入力文字候補作成手段で作成した文字8
03を設定したときには、網かけなどの文字修飾を行な
った文字列804の表示をしてもよい。これは、図3に
おけるステップ311において、解析中の入力文字を候
補として記憶するときに、文字修飾を行なった文字を記
憶すればよい。これにより、図8(c)に示すように、
入力文字列805の候補を設定した部分は文字修飾され
ている文字列を得ることができ、入力したままの文字の
部分の強調が必要な、例えば、漢字の書きとりテキスト
などを作成する場合などに有効である。
【0061】以上、本発明の一実施例について説明した
が、本発明はかかる実施例のみに限定されるものではな
い。
【0062】即ち、図9に906として示すように、ユ
ーザが候補の文字修飾を行なうか否かの設定を行なえる
ようにしてもよい。これにより、ユーザが文字修飾の必
要があるときだけ、文字修飾を行なうことができる。
【0063】また、上記実施例では、入力文字列に一致
した候補611(図6(d))よりもかな漢字変換用辞
書106から得られた候補609(図6(c))を優先
して文字列608を得るようにしたが、ユーザが入力し
た文字列と一致する候補を優先させて出力するようにし
てもよい。例えば、図7において、「めがねをかう」と
いう文字列701をユーザが入力した場合、図7(b)
で文字コード列702に認識した後、入力文字列「めが
ね」がかな漢字変換で図5に示す「めがね」というレコ
ード504,505と一致したとき、さらに、入力文字
列「めがね」を候補とし、図7(c)に示すように、
「めがね」という候補703,「眼鏡」という候補70
4,「メガネ」という候補705をその順で優先順位を
つけるようにすればよい。これにより、ユーザが入力し
た文字列を優先して表示することができる。さらに、
「眼鏡」という漢字が読めなかったり、使わないような
ユーザに対しても、自分の入力レベルに応じたかな漢字
変換結果を優先して提供することができる。
【0064】また、図9に903として示すように、入
力文字列に一致した文字候補をかな漢字変換の結果より
も優先して表示させるか否かの設定を、ユーザが行なえ
るようにしてもよい。あるいはまた、入力文字列に一致
した文字候補をユーザが設定したことを記憶し、次のか
な漢字変換指示からは入力文字列に一致した候補を優先
して表示するようにしてもよい。
【0065】また、上記実施例では、形態素解析中の全
ての形態素に対して入力文字列の候補を作成したが、形
態素解析中にかな漢字変換用辞書で切り出せない入力文
字列(未知語)が発生したときのみ、入力文字候補形成
部107が上記処理を行なうようにしてもよい。この場
合の処理を以下に説明する。
【0066】ユーザが文字列「会ギジコク」と入力し、
「会ギ時刻」というかな漢字変換結果を得たいとする。
この場合、形態素解析が行なわれると、図5に示すかな
漢字変換用辞書106のレコード501の「会」やレコ
ード503の「会ギ」などが一致する。そこで、レコー
ド501の「会」のあとの形態素解析を行なうと、かな
漢字変換用辞書と一致しない入力文字列「ギジコク」が
未知語となる。このとき、レコード503の「会ギ」か
ら、入力文字列「会ギ」に対しては形態素が存在すると
判断できるため、入力文字候補「会ギ」をかな漢字変換
の候補として格納する。これにより、未知語となった場
合の文字列に対して、可能性のある単語をユーザの入力
したままの文字コードで提供することができる。また、
かな漢字変換用辞書で切り出せない語が発生したときだ
け、上記処理を働かせるという設定をユーザが行なえる
ようにしてもよい。
【0067】また、入力文字候補作成部107で作成し
た候補が設定された場合、その候補を記憶して、再度同
じ入力があった場合、この候補を優先して出力するよう
にしてもよい。これは、図3でのステップ303におい
て、かな漢字変換用辞書106を検索する前に記憶して
いる候補群を検索すればよい。これにより、入力文字候
補でも学習を行なうことができ、優先してこの候補を出
力することができる。さらに、図9に904として示す
ように、ユーザが入力文字候補について学習を適用させ
るか否かの設定を行なうようにしてもよい。
【0068】さらに、ユーザが設定した入力文字候補を
記憶し、別の文字種で同じ読みが入力された場合、記憶
している入力文字候補も出力できるようにしてもよい。
例えば、「会ギ」を設定した後、次には「会ぎ」と入力
した場合でも、ひらがな部分をカタカナに読み替えて辞
書検索を行ない、記憶した「会ギ」に一致した場合、
「会ギ」を入力文字候補「会ぎ」ともに、候補として出
力してもよい。また、記憶していた「会ギ」も候補とし
て表示するか否かの設定ができるようにしてもよい。
【0069】また、さらに、上記処理をひらがなとカタ
カナが混ざった文字列に対してのかな漢字変換の場合だ
け働かせてもよい。また、漢字とひらがな、カタカナが
混ざったときだけ働かせてもよい。この場合、図9に9
05として示すように、上記処理が働くための条件、例
えば、入力文字列が「ひらがなと漢字」,「ひらがなと
カタカナ」などの文字種をユーザが設定できるようにし
てもよい。
【0070】以上のようにして、ユーザが入力した文字
種での文字列をかな漢字変換後でも設定することができ
るため、ユーザの意図する文字列を効率よく得ることが
できる。
【0071】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
ユーザが入力した文字列と同じ文字列からなる候補をか
な漢字変換の結果とともに表示することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による文字入力装置の一実施例のブロッ
ク図である。
【図2】かな漢字変換の例を示す図である。
【図3】図1に示した実施例の動作を示すフローチャー
トである。
【図4】図1に示した実施例での形態素解析ツリーの一
具体例を示す図である。
【図5】図1におけるかな漢字変換用辞書の一具体例を
示す図である。
【図6】図1に示した実施例での一画面表示例である。
【図7】図1に示した実施例での他の画面表示例であ
る。
【図8】図1に示した実施例でのさらに他の画面表示例
である。
【図9】図1に示した実施例でのさらに他の画面表示例
である。
【符号の説明】
101 制御部 102 文字入力部 103 認識部 104 入力文字列記憶バッファ 105 かな漢字変換部 107 入力文字候補作成部 108 文字候補記憶バッファ 111 表示部 601 入力枠 602 入力道具 603 かな漢字変換ボタン 604 編集エリア 606 手書き情報 607 認識結果文字列 609,611 文字列候補 612 かな漢字変換結果文字列
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 伊藤 純 神奈川県横浜市戸塚区吉田町292番地 株 式会社日立製作所映像メディア研究所内 (72)発明者 松田 泰昌 神奈川県横浜市戸塚区吉田町292番地 株 式会社日立製作所映像メディア研究所内

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 文字または文字列を入力文字列として受
    けつける入力手段と、 該入力手段による該入力文字列
    を記憶する入力文字列記憶手段と、 該入力文字列記憶手段に記憶した該入力文字列をかな漢
    字文字列に変換するかな漢字変換手段と、 該かな漢字文字列と該入力文字列との関係から、該入力
    文字列の候補としての該入力文字列と同じ文字列を形成
    する入力文字候補作成手段と、 該かな漢字変換手段で該入力文字列を変換して得られた
    該かな漢字文字列を該入力文字列の候補とし、この候補
    と該入力文字候補作成手段で得られた該入力文字列の候
    補とを記憶する文字候補記憶手段と、 該かな漢字変換手段で得られたかな漢字文字列と、該文
    字候補記憶手段に記憶している候補とを表示する表示手
    段とを備えたことを特徴とする文字入力装置。
  2. 【請求項2】 請求項1において、 前記表示手段では、前記文字候補記憶手段に記憶してい
    る前記候補のうち、前記入力文字列と同じ文字列の前記
    候補を優先して表示することを特徴とする文字入力装
    置。
  3. 【請求項3】 請求項1において、 前記入力候補作成手段で作成した前記候補を文字修飾し
    て前記文字候補記憶手段に記憶することを特徴とする文
    字入力装置。
  4. 【請求項4】 請求項1において、 前記入力文字候補作成手段は、前記かな漢字変換手段で
    のかな漢字変換により辞書で切り出せない前記入力文字
    列に対してだけ、候補の形成処理を行なうことを特徴と
    する文字入力装置。
  5. 【請求項5】 請求項1において、 前記入力文字候補作成手段で作成した候補が選択された
    場合、前記候補を記憶し学習することを特徴とする文字
    入力装置。
  6. 【請求項6】 請求項1において、 前記入力文字候補作成手段で作成した候補が選択された
    とき、その候補を記憶し、さらに、別の文字種の文字列
    で入力された場合に、記憶している候補も表示すること
    を特徴とする文字入力装置。
  7. 【請求項7】 請求項1において、 前記入力文字候補作成手段は、入力文字列が指定した文
    字種の場合だけ、候補の形成処理を行なうことを特徴と
    する文字入力装置。
  8. 【請求項8】 請求項1において、 前記入力文字候補作成手段の処理を行なうか否かの設定
    を行なうための手段を有することを特徴とする文字入力
    装置。
  9. 【請求項9】 請求項2において、 前記入力文字候補作成手段で作成された候補のうち前記
    入力文字と同じ文字列の候補を優先して表示させるか否
    かの設定をするための手段を有することを特徴とする文
    字入力装置。
  10. 【請求項10】 請求項3において、 前記入力文字候補作成手段で作成した候補を文字修飾す
    るか否かの設定をするための手段を有することを特徴と
    する文字入力装置。
  11. 【請求項11】 請求項4において、 前記かな漢字変換手段でのかな漢字変換に際して前記辞
    書で切り出せない前記入力文字列に対してだけ、前記入
    力文字候補作成手段が候補の形成処理を行なうか否かの
    設定をするための手段を有することを特徴とする文字入
    力装置。
  12. 【請求項12】 請求項5において、 前記入力文字候補作成手段で作成した候補が選択された
    場合、該候補を記憶し学習するか否かの設定をするため
    の手段を有することを特徴とする文字入力装置。
  13. 【請求項13】 請求項6において、 前記入力文字候補作成手段で作成した候補が選択された
    とき、その候補を記憶し、さらに、別の文字種の文字列
    で入力された場合に、記憶している候補も表示するか否
    かの設定をするための手段を有することを特徴とする文
    字入力装置。
  14. 【請求項14】 請求項7において、 前記入力文字候補作成手段を働かせる条件として入力文
    字列の文字種を設定するための手段を有することを特徴
    とする文字入力装置。
JP6167133A 1994-07-19 1994-07-19 文字入力装置 Pending JPH0830607A (ja)

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