JPH08304616A - グレーティングレンズ及びこれを用いた光学ヘッド - Google Patents

グレーティングレンズ及びこれを用いた光学ヘッド

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JPH08304616A
JPH08304616A JP7127158A JP12715895A JPH08304616A JP H08304616 A JPH08304616 A JP H08304616A JP 7127158 A JP7127158 A JP 7127158A JP 12715895 A JP12715895 A JP 12715895A JP H08304616 A JPH08304616 A JP H08304616A
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JP
Japan
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grating
lens
substrate
quantum well
optical head
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Application number
JP7127158A
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English (en)
Inventor
Toshisada Sekiguchi
利貞 関口
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Fujikura Ltd
Original Assignee
Fujikura Ltd
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Publication date
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  • Diffracting Gratings Or Hologram Optical Elements (AREA)
  • Optical Head (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 電気的に焦点制御を可能としたグレーティン
グレンズ及びこれを用いた光学ヘッドを提供する。 【構成】 入射平面波を球面波に変換するグレーティン
グレンズであって、p型半導体基板11上にMQW層1
2が形成され、MQW層12の表面にグレーティング輪
帯14が加工され、このMQW層12を覆ってn型クラ
ッド層13が形成される。クラッド層13の表面と基板
11の裏面にはそれぞれ電極15,16が形成され、こ
れらの電極15,16間に電圧を印加してMQW層12
の実効屈折率を可変制御することにより、焦点制御を行
う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、入射平面波を球面波
に変換するグレーティングレンズ及びこれを用いた光学
ヘッドに関する。
【0002】
【従来の技術】CD等の光学ディスクに用いられる光学
ヘッド(ピックアップヘッド)を小型且つ安価にする技
術として、従来より対物レンズをプラスチック材料によ
り形成されたグレーティングレンズに置き換える提案が
なされている。高精度が要求される光学系には高価なガ
ラス組み合わせレンズが必要であるが、光学ヘッドの対
物レンズは自動焦点制御機能をもつアクチュエータと共
に用いられるため、それ程の精度が要求されないためで
ある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、光学ヘッドの
対物レンズにグレーティングレンズを用いた場合にも、
焦点制御のためにモータを用いたのでは、光学ヘッド機
構全体はまだ複雑で、アクセスの高速化も難しい。
【0004】この発明は、上記の点に鑑みなされたもの
で、モータ等を用いることなく、電気的に焦点制御を可
能としたグレーティングレンズ及びこれを用いた光学ヘ
ッドを提供することを目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】この発明は、入射平面波
を球面波に変換するグレーティングレンズであって、第
1導電型の半導体基板と、この基板上に形成され表面に
グレーティング輪帯が加工された多重量子井戸層と、こ
の多重量子井戸層を覆って形成された第2導電型のクラ
ッド層と、このクラッド層の表面と前記基板の裏面に形
成された前記多重量子井戸層の実効屈折率を可変制御す
る電界を印加するための電極とを有することを特徴とし
ている。
【0006】この発明はまた、入射平行光を集光して光
学ディスクの記録面に照射する対物レンズを有する光学
ヘッドにおいて、前記対物レンズは、第1導電型の半導
体基板と、この基板上に形成され表面にグレーティング
輪帯が加工された多重量子井戸層と、この多重量子井戸
層を覆って形成された第2導電型のクラッド層と、この
クラッド層の表面と前記基板の裏面に形成された前記多
重量子井戸層の実効屈折率を可変制御する電界を印加す
るための電極とを有するグレーティングレンズであるこ
とを特徴としている。
【0007】
【作用】多重量子井戸(MQW)層に電界を印加する
と、その実効屈折率が変化することは、量子閉じ込めシ
ュタルク効果(QCSE)として知られている。この発
明によるグレーティングレンズは、チャープグレーティ
ング部をMQW構造とし、且つこのMQW層を上下から
逆導電型半導体で挟む構造として、電界を印加してMQ
W層の実効屈折率を可変制御することにより、電気的に
焦点を制御できるようにしている。このようなグレーテ
ィングレンズを対物レンズとして光学ヘッドを構成すれ
ば、焦点制御のためのモータを必要とせず、光学ヘッド
機構が小型且つ軽量化され、従来にない高速アクセスも
可能になる。
【0008】
【実施例】以下、図面を参照して、この発明の実施例を
説明する。図1(a)(b)は、この発明の一実施例に
かかるグレーティングレンズの平面図とそのA−A′断
面図である。このグレーティングレンズは、p型半導体
基板11と、この上に形成されたi型MQW層層12
と、このMQW層12を覆うように形成されたn型クラ
ッド層13とから構成されている。
【0009】具体的には例えば、基板11にInPを用
いたとき、MQW層12はInGaAsP/InP又は
InGaAsP/InGaAsPとし、クラッド層はI
nPとする。また基板11にGaAsを用いた場合に
は、MQW層12として、AlGaAs/GaAsを用
い、クラッド層13としてGaAsを用いることができ
る。
【0010】MQW層12の表面には、クラッド層13
の形成前に、グレーティング輪帯14が加工されてい
る。グレーティング輪帯14は、中央部から周辺に行く
につれて周期が徐々に小さくなる、いわゆるチャープグ
レーティングである。この様なグレーティング輪帯14
の加工は、MQW層12の表面にレジストを塗布し、露
光量分布を制御したEB直接描画を行い、現像処理して
斜面をもつレジストパターンを形成した後、エッチング
を行うことで可能である。
【0011】クラッド層13の表面には、グレーティン
グ輪帯14の周囲を取り囲むように電極15が形成さ
れ、基板11の裏面にはこれに対向する電極16が形成
されている。これらの電極15,16に、n型クラッド
層13側が正、基板11側が負となる逆バイアス電圧を
印加することにより、MQW層12に電界をかけること
ためのものである。
【0012】この実施例のグレーティングレンズは、基
板11の裏面側に平面波を入射させたとき、グレーティ
ング輪帯14での回折により球面波に変換される。即ち
入射平行光をグレーティング輪帯14で決まる所定の焦
点距離位置に集光させることができる。そしてこのと
き、電極15,16間に逆バイアスとなる電圧を印加す
ると、MQW層12の実効屈折率を可変制御することが
でき、これにより焦点制御を行うことができる。
【0013】具体的にどの程度の焦点制御が可能である
かを、次に説明する。図2は、図1のグレーティングレ
ンズの一部を拡大して、入射平行光が集光する様子を示
している。図2に示すように、m番目の輪帯(最内周の
輪帯をm=1とする)を出た光線と中心を通る基準光線
との光路差が波長の整数倍であれば、二つの光は互いに
強め合うから、m番目の輪帯半径rm とグレーティング
溝の深さhm の間に下記数1が成立する。
【0014】
【数1】 [{rm −(d−hm )tanθm 2 +(f−d)21/2 +nc (d−hm )/cosθm +nM m −{f−d+nc (d−h1 )+nM 1 } =[{rm −(d−hm )tanθm 2 +(f−d)21/2 −(f−d)−nc (hm /cosθm −hm )+nM (hm −h1 ) =mλ
【0015】また、下記数2の関係が得られる。
【0016】
【数2】 nc m /cosθm −nM m −hm tanθm sinθm ′=λ hm =λ/(nc /cosθm −nM −tanθm sinθm ′)
【0017】以上において、hm ,λ,f,nc 及びn
M はそれぞれ、グレーティング輪帯の深さ,レーザ波
長,レンズ焦点距離,クラッド層の屈折率及びMQW層
の屈折率である。また、スネルの法則から、sinθm
=sinθm ′/nc であり、これを用いて下記数3が
得られる。
【0018】
【数3】 sinθm ′= (rm −dtanθm )/{(f−d)2 +(rm −dtanθm 21/2
【0019】ここで、hm 《d《rm 《fであるから、
数3は、近似的に下記数4のように書き換えられる。
【0020】
【数4】sinθm ′=rm /(f2 +rm 2 1/2
【0021】これを用いて数1は、下記数5のように近
似される。
【0022】
【数5】 {rm 2 +(f−d)21/2 −(f−d)=mλ
【0023】数5を変形すると、下記数6が得られる。
【0024】
【数6】rm ={m2 λ2 +2mλ(f−d)}1/2
【0025】以上の条件で作られたグレーティングレン
ズ輪帯群においてMQW層の屈折率を可変すると、下記
数7の関係が得られる。
【0026】
【数7】 nc d/cosθm +(f−d)cosθm ′ −{f−d+nc (d−h)+nM 1 } =nc d(1/cosθm −1)+(f−d)(1/cosθm ′−1)nc h −nM 1 =mλ
【0027】上の関係を図に示すと、図4のようにな
る。即ち、図4を用いてMQW層の屈折率変化に応じた
焦点距離を求めることができ、屈折率変化がない場合
(電界無印加時)の焦点距離が20.3mmであるのに
対し、例えば屈折率変化が0.2%の場合には焦点距離
は約0.4mm程度変化する事が分かる。
【0028】図3は、上記実施例によるグレーティング
レンズを対物レンズとして用いた光学ヘッドの実施例で
ある。CD等のピット記録がなされたディスク31に対
向する対物レンズ32に上記実施例のグレーティングレ
ンズを用いている。半導体レーザ33の出力光ビーム
は、偏光ビームスプリッタ34を通り、コリメータレン
ズ35で平行光ビームに変換され、プリズムミラー3
6、1/4波長板37を介して対物レンズ32に入射さ
れる。ディスク31からの反射光は、ビームスプリッタ
34により分離されてレンズ38を通り、4分割フォト
ダイオード39により受光される。
【0029】4分割フォトダイオード39からは、フォ
ーカスエラー信号が得られる。このフォーカスエラー信
号を用いて、対物レンズ32の電極に印加する電圧を制
御することにより、自動焦点制御が行われることにな
る。従って、従来のような機械的な焦点制御、そのため
の対物レンズ駆動モータを必要としない。
【0030】
【発明の効果】以上述べたようにこの発明によれば、チ
ャープグレーティング部をMQW構造とし、電界を印加
してMQW層の実効屈折率を可変制御することにより、
電気的に焦点を制御できるようにしたグレーティングレ
ンズが得られる。またこのようなグレーティングレンズ
を対物レンズとして光学ヘッドを構成することにより、
焦点制御のためのモータを必要とせず、光学ヘッド機構
の小型軽量化と高速アクセスを実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の一実施例によるグレーティングレ
ンズを示す。
【図2】 同実施例のグレーティングレンズによる集光
の様子を示す。
【図3】 同実施例のグレーティングレンズを対物レン
ズとして用いた光学ヘッドの構成を示す。
【図4】 同実施例のグレーティングレンズの焦点可変
特性を示す。
【符号の説明】
11…p型半導体基板、12…i型MQW層、13…n
型クラッド層、14…グレーティング輪帯、15,16
…電極、31…ディスク、32…対物レンズ、33…半
導体レーザ、34…ビームスプリッタ、35…コリメー
タレンズ、36…プリズムミラー、37…1/4波長
板、38…レンズ、39…4分割フォトダイオード。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入射平面波を球面波に変換するグレーテ
    ィングレンズであって、 第1導電型の半導体基板と、 この基板上に形成され表面にグレーティング輪帯が加工
    された多重量子井戸層と、 この多重量子井戸層を覆って形成された第2導電型のク
    ラッド層と、 このクラッド層の表面と前記基板の裏面に形成された前
    記多重量子井戸層の実効屈折率を可変制御する電界を印
    加するための電極とを有することを特徴とするグレーテ
    ィングレンズ。
  2. 【請求項2】 入射平行光を集光して光学ディスクの記
    録面に照射する対物レンズを有する光学ヘッドにおい
    て、 前記対物レンズは、 第1導電型の半導体基板と、この基板上に形成され表面
    にグレーティング輪帯が加工された多重量子井戸層と、
    この多重量子井戸層を覆って形成された第2導電型のク
    ラッド層と、このクラッド層の表面と前記基板の裏面に
    形成された前記多重量子井戸層の実効屈折率を可変制御
    する電界を印加するための電極とを有するグレーティン
    グレンズであることを特徴とする光学ヘッド。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN106289100A (zh) * 2016-08-04 2017-01-04 中国科学院长春光学精密机械与物理研究所 斐索激光干涉仪标准镜头及斐索激光干涉仪

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN106289100A (zh) * 2016-08-04 2017-01-04 中国科学院长春光学精密机械与物理研究所 斐索激光干涉仪标准镜头及斐索激光干涉仪
WO2018023868A1 (zh) * 2016-08-04 2018-02-08 中国科学院长春光学精密机械与物理研究所 斐索激光干涉仪镜头及斐索激光干涉仪

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