JP2537338B2 - 光ヘッド装置 - Google Patents

光ヘッド装置

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JP2537338B2
JP2537338B2 JP7020431A JP2043195A JP2537338B2 JP 2537338 B2 JP2537338 B2 JP 2537338B2 JP 7020431 A JP7020431 A JP 7020431A JP 2043195 A JP2043195 A JP 2043195A JP 2537338 B2 JP2537338 B2 JP 2537338B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、情報担体の情報記録面
に光を照射し、情報の検出又は記録を行なう光ヘッド装
置に関し、特に小型・軽量で量産に適した光ヘッド装置
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、光ヘッド装置は例えば図12に示
すように構成されていた。ここで、レーザ光源1から射
出した発散光束は、コリメータレンズ2に入射して平行
光束となり、偏光ビームスプリッタ3に入射する。ここ
で偏光ビームスプリッタ3は特定の方向に振動面を有す
る直線偏光をほぼ100%透過し、これに直交する方向
に振動面を有する直線偏光をほぼ100%反射する特性
を有している。この偏光ビームスプリッタ3を透過した
直線偏光はλ/4板4を通過して円偏光となり、対物レ
ンズ5によって情報担体の基板6上に設けられた情報記
録面7に集光され、スポット径1μm前後のスポットを
形成する。また、この情報記録面7によって反射された
光束は、対物レンズ5を通って平行光束となり、λ/4
板4を通過して入射時とは振動面の方向が直交する直線
偏光となり、偏光ビームスプリッタ3に再び入射する。
ここで偏光ビームスプリッタ3は前述の様な特性により
光分割器として働き、情報記録面7からの反射光を反射
して入射光と分離せしめ、センサーレンズ8を介して収
束光束として光検出器9に導く。
【0003】この様な光ヘッド装置を用いて情報を記録
する場合には、情報信号に従ってレーザ光源1を駆動
し、情報記録面7への入射光を変調せしめる事によって
行なう。また情報を検出する場合には無変調の光を凹凸
のピット或いは反射率の変化等によって情報が記録され
た情報記録面7に照射し、この記録情報によって変調を
受けた反射光を光検出器9で検出し、情報を再生する。
この際、情報記録面7には、記録信号列から成るトラッ
ク或いは予め基板6等に設けられた案内トラックが、図
12においては紙面に垂直な方向に延びる形で、密に形
成されている。従って、情報を正しく記録または検出す
る為には前述のトラックを常にスポットがトレースする
様に制御、所謂オートトラッキングを行なう必要があ
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来、オートトラッキ
ングの方法として、トラックの幅方向に対応する方向に
分割された複数の受光面を有する素子を光検出器9とし
て用い、各々の受光面から得られた信号を差分する事に
よってトラッキングエラー信号を得る方法が知られてい
る。このトラッキングエラー信号に従って、不図示の機
構により対物レンズ5を光軸と垂直に動かす等の方法に
よって、スポットを正しくトラック上に導く。しかしな
がら、このような従来の方法においては、情報記録面7
との結像位置近傍に光検出器9が設けられていたため、
この光検出器の取り付け誤差がトラッキングエラー信号
の正確さに非常に大きく影響し、装置の組立時に構成要
素間の高精度の位置調整が必要となる欠点を有してい
た。また、組立精度の許容度を増す為に、大型の光検出
器を用いて情報記録面からの反射光の平行光束中でトラ
ッキングエラー信号を検出する方法も行なわれていた。
しかしこの方法においても、光検出器が大型化すること
により、高い周波数帯域に対する光検出器の応答が低下
する或いは光検出器自体が高価なものとなる等の欠点を
有していた。
【0005】一方、光ヘッド装置においては、前述のオ
ートトラッキングとは別に情報記録面に高密度に情報を
記録し、また高密度の記録情報を検出する為に、光源か
らの光を常に情報記録面に合焦させるオートフォーカシ
ングが行なわれている。従来、このオートフォーカシン
グには、所謂非点収差法、臨界角法、フーコー法、ナイ
フエッジ法、ビーム横ずらし法等、種々の方法が知られ
ているが、その一例を図13で説明する。図13に概略
構成を示した装置は、特開昭57−64335号公報で
提案されているものである。ここで半導体レーザ11か
ら発した光はコリメータレンズ12で平行化され、対物
レンズ15によって基板16上の情報記録面17に集光
される。この情報記録面17上の信号読出しは情報記録
面17で反射され、入射時と同一光路を通って半導体レ
ーザ11に戻る戻り光の光量変化による半導体レーザ1
1の出力変化をモニター用センサ25によって検出す
る、所謂スクープ(SCOOP)方式が用いられてい
る。また、焦点距離fのセンサーレンズ21は、対物レ
ンズ15の瞳面の一部を占めていて、情報記録面による
反射光の一部26は、このセンサーレンズ21により集
束光束27となり、2分割の光検出器22に入射する。
情報記録面17が対物レンズ15の焦点位置から遠くな
ったり、近くなったりしたときに集束光束27は光検出
器22上を左右に移動する。そこで分割された受光面の
各々の出力を減算器23によって減算することによって
フォーカスエラー信号が得られる。このフォーカスエラ
ー信号によりフォーカシングアクチュエータ24を駆動
し、入射光が常に情報記録面17上に合焦する様、オー
トフォーカスが行なわれる。
【0006】図13に示した装置においては、対物レン
ズの軸外光束を取り出している為、焦点ずれに対して検
出光束が大きく働き、高感度のフォーカスエラー検出を
行なう事が出来る。しかしその反面、半導体レーザ11
から対物レンズ15に入射する光束が、センサーレンズ
21によりけられて変形し、その結果、情報記録面17
上のスポットが大きくなってしまう欠点を有していた。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の目的は、光検出
器の位置調整が容易で、また、情報記録面への入射光に
影響を与える事なく、情報記録面からの反射光を部分的
に光分割器により取り出す事の出来る光ヘッド装置を提
供する事にある。
【0008】本発明の他の目的は、良好なトラッキング
エラー信号,フォーカスエラー信号の検出が可能な光ヘ
ッド装置を提供する事にある。
【0009】本発明の上記目的は、光源から発した光束
を情報記録面に照射するとともに、前記光源より前記情
報記録面に至る光路中に配設された光分割器により前記
情報記録面からの反射光束を光検出器の受光面に導き、
トラッキングエラー信号,フォーカスエラー信号の検出
を行なう光ヘッド装置において、前記光分割器の分割面
は、互いに異なる格子パターンが形成された、第1の格
子,第2の格子,第3の格子を有する回折格子からな
り、前記光検出器は、第1の光検出器,第2の光検出
器,第3の光検出器,第4の光検出器からなり、前記第
1の格子と前記第2の格子との分割線は、前記情報記録
面上のトラックの延在方向と一致し、各々の回折光束を
前記第1の光検出器,前記第2の光検出器で検出し、そ
の出力信号の差をとることによって前記トラッキングエ
ラー信号が得られ、前記第3の格子は前記分割線に対し
て左右対称な形状に形成され、前記第3の格子からの光
束を前記第3の光検出器,前記第4の光検出器で検出
し、その出力信号の差をとることによって前記フォーカ
スエラー信号を得る、事によって達成される。
【0010】
【実施例】以下、本発明の実施例の基となる参考例を図
面を用いて説明する。
【0011】図1は、本発明に基づく光ヘッド装置の第
1参考例の構成を示す略断面図である。レーザ光源31
からの光束は、コリメータレンズ32により平行光束と
なり、平行平板から成る基板42,43中に回折格子4
4が形成された光分割器41に入射する。この光分割器
41は入射光束に対しては何の働きもしない為、光束は
そのまま透過し、λ/4板34に入射して円偏光と成っ
た後、対物レンズ35によって基板36を介して情報記
録面37に集光される。情報記録面37で反射された光
束は、対物レンズ35を通って平行光束となり、再びλ
/4板34を透過して入射時とは直交する方向に振動す
る偏光となって光分割器41に入射する。この反射光は
光分割器41中の回折格子44によって回折或いは反射
されて、基板43中を全反射を繰り返しながら導波し、
光検出器39,40に入射する。ここで、情報を記録す
る場合には、情報信号に従ってレーザ光源31を駆動
し、情報記録面37への入射光を変調せしめる事によっ
て行なう。また情報を検出する場合には無変調の光を情
報記録面37に照射し、そこに記録された情報に従って
変調を受けた反射光を光検出器39,40で検出し、情
報を再生する。
【0012】図2は、図1に示した光分割器41を光源
31の方向から見た図である。光分割器41の分割面を
構成する回折格子44は線分AA′を境にして2つの領
域に分割されており、各々異なる格子パターンが形成さ
れた2つの格子44a及び44bは情報記録面37から
の反射光を異なる方向に回折せしめ、各々異なる光検出
器40及び39に導く。この光検出器39,40の出力
信号を適宜処理することにより、光ヘッド装置として必
要なフォーカスエラー信号,トラッキングエラー信号及
び情報再生信号が得られる。
【0013】まず、フォーカスエラー信号の検出原理に
ついて説明する。前述の光検出器39は、図3に示すよ
うに受光面が三分割されている。いま、情報記録面37
上に最小の光スポットが生じているとき(即ち合焦状
態)に、図3(b)に斜線部で示すような光量分布とな
るように、光検出器が配置されているものとする。この
とき、情報記録面37と対物レンズ35との距離が離れ
すぎる(即ち焦点外れの状態となる)と、図3(a)の
ように受光面配列方向の光束の広がりは減少し逆に情報
記録面37と対物レンズ35が近づきすぎて焦点外れの
状態になると、図3(c)のように光量分布は広がる。
従って、光検出器39の受光面39A,39B,39C
の各々の出力IA,IB,ICを演算器45により下記の
ように演算処理する事により、フォーカスエラー信号I
Fが得られる。
【0014】IF=(IA+IC)−IB
【0015】次に、トラッキングエラー信号の検出につ
いて説明する。光分割器の分割面は前述のように線分A
A′によって2つの領域に分けられているが、このA
A′の方向は、情報記録面37に記録された信号列から
成るトラック或いは予め基板36上等に設けられた案内
トラックの延在方向と一致する様に配置されている。従
って光検出器39,40で受光する光は、夫々トラック
の右側および左側からの情報を含んだものであり、これ
らの光検出器39,40の出力を演算器46で差分する
ことにより、所謂プッシュプル方式のトラッキングエラ
ー信号ITが検出できる。ここで光検出器40の出力を
Dとして演算式で示すと、 IT=(IA+IB+IC)−ID となる。
【0016】また、演算器47によって、光検出器3
9,40の信号出力の総和、 IRF=(IA+IB+IC)+ID を算出すると、これは情報再生信号IRFとなる。尚、こ
こで用いた光検出器40は、光検出器39と同種の素子
でも良いし、受光面の分割されていないものでも良い。
また光検出器40に受光面の3分割された素子を用いる
場合には、それぞれの受光面からの出力をID1,ID2
D3とすると、 I′T=(ID1+IC)−(ID3+IA) の演算を行なう事によって、ヘテロダイン法によるトラ
ッキングエラー信号I′Tを得ることも可能である。
【0017】本参考例においては、光分割器が平行平板
型に形成されている為、光ヘッド装置全体を薄型に構成
できる特徴がある。また、この光分割器自体も大型の基
板上に複数個まとめて加工し、それを切り出す事によっ
て簡単に作製する事が出来、量産性に優れている。そし
て、本参考例では情報記録面からの反射光を光分割器の
分割面で分け、夫々を別々の光検出器で検出しているの
で、トラッキングエラー信号検出の為の光検出器の取付
精度が緩和され、組立調整が容易である。更に、光検出
器を光分割器の基板端面に一体に形成した場合には、こ
の様な組立調整も不要である。また、一般に良好なトラ
ッキングエラー信号を得る為には、対物レンズの瞳面に
おける強度分布を検出する事が望ましい事が良く知られ
ているが、本参考例においては対物レンズの近くにおか
れた光分割器の分割面における強度分布を検出している
為、実効的に瞳面分割による検出をしている事になり、
信頼性の高いトラッキング制御が行なえるものである。
【0018】図4は、図1に示した参考例に用いる回折
格子の構造を模式的にあらわしたものである。図4
(a)は体積型回折格子を用いた光分割器41の部分断
面図である。回折格子44は、平行平板から成る基板4
2及び43の間に挾まれ、屈折率の低い層50と屈折率
の高い層51とから構成されている。情報記録面からの
入射光52は、この回折格子44により回折されて回折
光53となる。回折格子44が入射光52に対してブラ
ック条件を大略満足している場合には、回折光53は特
定の回折方向に大半のエネルギーが集中する。また、入
射光52と回折光53のなす角が直角に近いときにはこ
の回折効率は光束の偏光状態の影響を大きく受け、P偏
光には100%の透過率を有し、S偏光には100%近
い回折効率を有する。従って図1のような構成でレーザ
光源31から情報記録面37に向かう光をP偏光の直線
偏光とすることによって、この光は光分割器41にほと
んど影響されることなく透過し、λ/4板34の働きに
よって情報記録面37からの反射光はS偏光となって効
率良く回折されて光検出器39,40に導かれる。
【0019】図4(a)のような回折格子44は、重ク
ロム酸ゼラチン等の体積型ホログラム感材を用いて作製
される。例えば、基板上に前述の感材を一様な厚さに形
成し、これに同一レーザからの光束を分割した後、所定
の角度で重ね合せる事によって生ずる干渉縞を露光し、
更に現像処理する事によって回折格子が形成される。本
発明のように光束を異なった方向に回折する回折格子を
作製するにはまず第1の過程で感材の一部をマスクで覆
い、一方の干渉縞を露光する。次に第2の過程でこの露
光部分をマスキングして、先程マスクで覆っていた部分
に第1の過程とは異なる角度から入射せしめた光によっ
て異なるパターンの干渉縞を露光する。最後にマスクを
取り払い、第1及び第2の過程で露光された干渉縞を現
像処理して作製する。また、このように2回焼付けを行
なわなくても2組の光束を感材の異なる部分に同時に照
射せしめ、異なるパターンの干渉縞を所望の領域に露光
するような光学系を用いて、一度に焼付けを行なうこと
も出来る。
【0020】図4(b)は、本発明の参考例に用いられ
る光分割器41の他の構成例を示す部分断面図である。
回折格子44は、適当な反射特性,例えば偏光ビームス
プリッタ特性を有する反射膜60を凹凸を持ったほぼ同
一の屈折率を有する層54,55で挾んだ形状をしてい
る。従って、P偏光として入射する直線偏光56に対し
ては、この回折格子44は何の作用もせずに単なる平行
平板としてふるまい、またS偏光として入射する直線偏
光57に対しては反射鏡として働き、回折光58を生ず
る。
【0021】図4(b)のような回折格子44は、フォ
トレジスト等のレリーフ型の感光材料に適当な光学系を
介して格子パターンを露光し、現像する事によって作製
できる。また他に機械的に金型を加工し、インジェクシ
ョン,コンプレッション,薄層コピー等の方法で基板と
なる層に転写する方法や、基板を直接切削する方法等に
よっても作製可能である。
【0022】また図2に示した参考例においては、回折
格子44からの回折光は集束光となって回折されている
が、このようにレンズ作用を生ずる回折格子は例えば図
4(a)(b)のような構成において、格子を円錐形に
作製する事によって実現できる。回折格子44の作製に
光学的手段を用いる場合には、図5に示す様な光学系に
よって、集束作用を持たせることが出来る。図5におい
て、同一のレーザ光源から発し、不図示の光学系によっ
て分割された平行光束61と62は夫々回転軸65を共
有する円錐ミラー63,64に回転軸65に平行に入射
する。各々の円錐ミラーで反射された2つの光束は、回
転軸65上に焦線を有する円錐波面となり、基板66上
のホログラム感材67に入射する。このときに感材面上
の領域68に生ずる干渉縞は三次元的に円転軸65を回
転中心とした円錐形となる。従って、このように露光さ
れた干渉縞を現像処理することにより、図2に示したよ
うな集束作用を持つ回折格子が形成される。
【0023】以上、第1参考例について説明したが、本
発明の参考例はこれに限らず、光分割器の分割面の構成
によって種々の変形が可能である。以下にその例を示
す。以下の参考例は全て光分割器を光源側から見た図で
説明し、光分割器以外の光学素子は不図示であるが、図
1に示した参考例と同様に構成される。
【0024】図6は、本発明の第2参考例に用いられる
光分割器を示す図である。本参考例は第1参考例におい
て光分割器の別々の端面に導かれた2つの回折光を同一
側の端面で検出する様にしたもので、図中図2と同一の
部材には同一の符号を付し、詳細な説明は省略する。こ
こで、光分割器71の分割面を構成する回折格子74は
情報記録面上のトラックの延在方向に対応する線分A
A′を境にして異なる格子パターンの2つの領域に分割
されている。各々の格子74a及び74bは情報記録面
からの反射光を集束させながら光分割器71の片方の端
面の異なる位置に回折せしめ、夫々光検出器40及び3
9に導く。この光検出器の出力信号を図2,図3で説明
したのと全く同様に処理することによって、フォーカス
エラー信号IF,トラッキングエラー信号IT,情報再生
信号IRFが得られる。本参考例は光検出器を光分割器の
片側に集中して配置できる為、第1参考例に比べ、更に
光ヘッド装置を小型化に構成できる利点がある。
【0025】図7は、本発明の第3参考例に用いられる
光分割器を示す図である。光分割器81に形成された回
折格子は前述の参考例と同様の方法で作製され、格子8
2,83に分割されている。各々の格子82,83は、
回折光が所定の方向に焦線を形成する様にレンズ作用を
持って形成され、各々の回折光を光分割器の一方の端面
に形成された4分割光検出器80に導く。ここで格子8
2の焦線の方向は情報記録面上のトラックの延在方向A
A′と一致している。この4分割光検出器80の分割さ
れた夫々の受光面からの出力IA,IB,IC,IDを不図
示の演算器によって適宜処理し、光学ヘッド装置に必要
な様々な信号を得ることが出来る。例えば情報再生信号
RFは前記出力の総和、 IRF=IA+IB+IC+ID から得られる。また、フォーカスエラー信号IFは格子
83によりほぼ対物レンズの瞳面位置で分割された光束
の、図7紙面内の振れ及び広がりの検出によって得られ
る。格子83の位置及びこれによって回折される光の回
折方向は前述のように任意に作製可能であり、光検出器
80もどこに配置しても良いが図7のように光検出器8
0の受光面の分割方向に回折光の変化が大きいよう配置
する事によりフォーカシングエラー信号IFを感度良く
検出する事が出来る。具体的には受光面の出力IA,IB
の差をとって、 IF=IA−IB のように得られる。トラッキングエラー信号ITは、情
報記録面からの反射光束内の光量分布から得られるか
ら、トラックの延在方向AA′と一致する格子82の焦
線で分けられる光束の光量差から得られる。実際には4
分割光検出器80の夫々の受光面からの出力を演算する
事により、 IT=IA+IB+IC−ID のように求められる。
【0026】以上のようにして得られた光束制御信号
(フォーカスエラー信号,トラッキングエラー信号)に
より、情報記録面に所望の光束が入射するように光ヘッ
ド装置を制御し、情報の検出又は記録を確実に行なう事
が出来るものである。尚、図7図示の参考例において、
前述のように回折格子の構成が任意に設定可能であるか
ら特に図示はしないが、4分割光検出器を2分割光検出
器の組み合せ或いは2分割光検出器と受光面の分割され
ていない光検出器との組み合せ等に代えても実施可能で
ある。また格子83の位置を格子面内の任意の位置に設
定出来る事は言うまでもない。
【0027】図8に、本発明の第4参考例に用いられる
光分割器を示す。本参考例においては光分割器91に第
3参考例と同様にフォーカスエラー信号検出の為の格子
93が設けられている他に、その他の部分がトラックの
延在方向AA′と一致した分割線で更に分割され、夫々
格子92a,92bが形成されている。格子93によっ
て回折又は反射された光は2分割光検出器95に導かれ
る。また格子92a及び92bで回折又は反射された2
つの光束は光分割器内を各々の格子による焦線方向に導
波し、対応する夫々の光検出器97及び96に導かれ
る。2分割光検出器95の夫々の受光面の出力をIA
B、光検出器96の出力をIC、光検出器97の出力を
Dとすると、これらを不図示の演算器によって、第3
参考例と全く同様に処理する事によって、フォーカスエ
ラー信号,トラッキングエラー信号,情報再生信号が得
られる。本参考例においては、情報記録面からの光が格
子92a,92bによって、トラックの延在方向に一致
する分割線で分割し、各々異なる光検出器に導く為、ト
ラックの位置情報を含んだ光束の光量分布をほぼ対物レ
ンズの瞳面位置で分割,検出する事により、より確実な
トラッキングエラー信号の検出が可能である。
【0028】図9は、本発明の第5参考例に用いる光分
割器を示す図である。本参考例において光分割器101
上の回折格子は、格子102,103,104に分割さ
れ、丁度第3参考例の構成に格子104を追加した様な
形になっている。格子102及び103によって回折又
は反射された光束は4分割光検出器100によって検出
され、格子104によって回折又は反射された光束は光
検出器105によって検出される。本参考例は、このよ
うに格子104を追加して、格子102内の光束の情報
記録面上のトラックの延在方向AA′を対称軸とした対
称性を補償することにより、光検出器以降の信号の演算
処理を簡略化出来るものである。具体的には4分割光検
出器100の分割された受光面からの出力を夫々IA
B,IC,IDとし、光検出器105の出力をIEとする
と、情報再生信号IRFは、 IRF=IA+IB+IC+ID+IE のように得られる。またフォーカスエラー信号IFは IF=IA−IB のようにIA,IBの差として得られる。トラッキングエ
ラー信号ITは、格子104の追加により、単純に光検
出器100の出力信号IC,IDの差として得られる。
【0029】IT=IC−ID
【0030】また、参考例においては、光検出器105
を除去し、情報再生信号IRFを IRF=IA+IB+IC+ID として得る事も可能である。この場合、格子104によ
って回折又は反射された光束は、光分割器101の端面
において反射,散乱され迷光を生ずる事もあるので、光
検出器105を除去した位置に光吸収体を設置しても良
い。尚、本参考例においても、第3参考例で説明したよ
うな光検出器の置換等の変形は同様に可能である。
【0031】以下、本発明の実施例を図面を用いて説明
する。本発明の実施例は上述した参考例における複数の
格子,光検出器の配置を改良したものである。
【0032】図10は、本発明の第1実施例に用いる光
分割器を示す図である。本実施例において光分割器11
1上の回折格子は互いに異なる格子パターンが形成され
た格子112a,112b,113に分割され、夫々の
格子は異なる方向に焦線を形成する様、光束を集束させ
ながら回折又は反射する。格子113は情報記録面上の
トラックの延在方向AA′に対して左右対称な形状に形
成され、格子113からの光束は光分割器内を導波し、
2分割光検出器114(114a,114b)で検出さ
れる。また格子112aと112bとの分割線は情報記
録面上のトラックの延在方向AA′と一致し、各々の回
折光束は光検出器115及び116で検出される。2分
割光検出器114の夫々の受光面の出力をIA,IB、光
検出器115の出力をIC、光検出器116の出力をID
とすると、情報再生信号IRFはこれら出力の総和、 IRF=IA+IB+IC+ID から得られる。また、フォーカスエラー信号IFは、格
子113によりほぼ対物レンズの瞳面位置で分割された
光束の光検出器114の受光面上での振れ及び広がりの
検出によって得られる。格子の位置及び回折方向は第3
参考例でも述べたように任意に作製可能であり、高感度
な検出が可能な最適設計がなされる。具体的には2分割
光検出器114a,114bの2つの出力信号の差をと
ることにより、 IF=IA−IB のように得られる。トラッキングエラー信号ITは、情
報記録面上のトラックの延在方向AA′を境に分割され
た格子112a,112bからの光量を対応した光検出
器116,115で検出し、その出力信号の差をとる事
によって得られる。
【0033】IT=IC−ID
【0034】尚、本実施例では、光検出器115,11
6を1つの2分割光検出器に置き換えることも出来る
し、また、光検出器114a,114b,115,11
6をまとめて4分割光検出器とする事も自由である。
【0035】尚、本実施例では、トラッキングエラー信
号を検出するための光束を取り出す格子112a,11
12bとフォーカスエラー信号を検出するための光束を
取り出す格子113とを別々の格子で構成し、そして、
トラッキングエラー信号を検出する光検出器115,1
16とフォーカスエラー信号を検出する光検出器114
とを独立の光検出器で構成している。そのため、クロス
トークを防止出来るので、良好なトラッキングエラー信
号,フォーカスエラー信号の検出が可能である。
【0036】尚、本実施例では、トラッキングエラー信
号を検出する光検出器115,116とフォーカスエラ
ー信号を検出する光検出器114とを独立の光検出器で
構成しているので、検出した信号の演算処理が容易にな
る。
【0037】尚、本実施例では、トラッキングエラー信
号を検出するための光束を取り出す第1の格子(112
a)と第2の格子(112b)とが、情報記録面上のト
ラックの延在方向と一致した分割線で分割されている。
そのため、トラックの位置情報を含んだ光束の光量分布
は前記第1の格子(112a),前記第2の格子(11
2b)で完全に分割されてから第1の光検出器(11
5),第2の光検出器(116)に入射するので、格子
と光検出器の精密な位置合わせが不要となる。
【0038】尚、本実施例では、フォーカスエラー信号
を検出するための光束を取り出す第3の格子(113)
は上記分割線に対して左右対称な形状に形成されてい
る。そのため、スポットがトラックを横断する時の明暗
パターンが第3の光検出器(114a)と第4の光検出
器(114b)に等しく入射することにより、トラック
を横断する時に発生するトラッキングエラー信号のフォ
ーカスエラー信号へのクロストークを効果的に低減する
ことが可能となる。
【0039】図11は、本発明の第6参考例に用いる光
分割器を示す図である。本参考例ではトラックの延在方
向AA′が光分割器121と任意の角度θをなしている
場合を示している。ここで光分割器121の回折格子
は、格子122a,112b,123,124に分割さ
れ、各々異なる方向に焦線を形成するように光束を集束
させながら回折又は反射する。格子122a,122b
を分割する線は、トラックの延在方向AA′と一致し、
格子123,124はこの分割線を対称軸として線対称
な位置に作製されている。格子122a及び122bで
回折又は反射された光束は2分割光検出器126の各々
の受光面に導かれる。格子123からの光束は2分割光
検出器125で検出される。また、格子124からの光
束は光吸収体127によって吸収される。2分割光検出
器125の各々の受光面の出力をIA,IB、2分割光検
出器126の各々の受光面の出力をIC,IDとすると、
情報再生信号IRF,フォーカスエラー信号IF,トラッ
キングエラー信号ITは、不図示の演算器によって上記
出力を第1実施例と全く同様に演算処理することによっ
て得られる。
【0040】本参考例において、格子124はトラッキ
ングエラー信号検出の際、格子122a及び122bで
分割された2光束の対称性を補償するために設けたもの
で、図9の格子104と同じ役割を果たすものである。
従って、光吸収体127を光検出器に置き換え、図9に
示した第5参考例と同様の過程で情報再生信号、光束制
御信号を得るようにしてもかまわない。また本参考例で
格子124を除去し、図8に示した第4参考例の様に光
検出器以降の演算処理によって上述の補償を行なう構成
も考えられる。
【0041】以上、様々な光分割器の構成例を示した
が、本発明は更に別の光分割器を用いたもの或いは光分
割器以外の構成も異ならしめたもの等の変形も可能であ
る。例えば、光磁気記録を読み取る場合には、図1に示
した構成において、λ/4板34を取り除き光検出器3
9,40の直前に偏光板を置く、或いはλ/4板34を
ファラデー素子に置換する等によって検出が可能にな
る。また実施例では、光分割器からの光束を直接光検出
器に導く構成としたが、光分割器の端面にシリンドリカ
ルレンズを加工したりして適当な光学系を介して光束を
光検出器に導くようにしても良い。
【0042】
【発明の効果】以上説明したように、本発明は、光源か
ら発した光束を情報記録面に照射するとともに、前記光
源より前記情報記録面に至る光路中に配設された光分割
器により前記情報記録面からの反射光束を光検出器の受
光面に導き、トラッキングエラー信号,フォーカスエラ
ー信号の検出を行なう光ヘッド装置において、前記光分
割器の分割面は、互いに異なる格子パターンが形成され
た、第1の格子,第2の格子,第3の格子を有する回折
格子からなり、前記光検出器は、第1の光検出器,第2
の光検出器,第3の光検出器,第4の光検出器からな
り、前記第1の格子と前記第2の格子との分割線は、前
記情報記録面上のトラックの延在方向と一致し、各々の
回折光束を前記第1の光検出器,前記第2の光検出器で
検出し、その出力信号の差をとることによって前記トラ
ッキングエラー信号が得られ、前記第3の格子は前記分
割線に対して左右対称な形状に形成され、前記第3の格
子からの光束を前記第3の光検出器,前記第4の光検出
器で検出し、その出力信号の差をとることによって前記
フォーカスエラー信号を得る、事によって、光検出器の
位置調整を容易にし、また、情報記録面への入射光に影
響を与える事なく、情報記録面からの反射光を部分的に
光検出器により取り出す事が出来、更に、良好なトラッ
キングエラー信号,フォーカスエラー信号の検出が可能
となる等の効果を有するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に基づく光ヘッド装置の第1参考例を示
す概略構成図である。
【図2】図1に示した装置の光分割器の光源側から見た
図である。
【図3】図1に示した装置におけるフォーカスエラー信
号の検出原理を説明する図である。
【図4】本発明の参考例に用いられる回折格子の構成例
を示す略断面図である。
【図5】回折格子の作成法の一例を説明する図である。
【図6】本発明の第2参考例に用いられる光分割器の構
成を示す図である。
【図7】本発明の第3参考例に用いられる光分割器の構
成を示す図である。
【図8】本発明の第4参考例に用いられる光分割器の構
成を示す図である。
【図9】本発明の第5参考例に用いられる光分割器の構
成を示す図である。
【図10】本発明の第1実施例に用いられる光分割器の
構成を示す図である。
【図11】本発明の第6参考例に用いられる光分割器の
構成を示す図である。
【図12】従来の光ヘッド装置の構成を示す概略図であ
る。
【図13】従来の光ヘッド装置の構成を示す概略図であ
る。
【符号の説明】
31 レーザ光源 32 コリメータレンズ 34 λ/4板 35 対物レンズ 36 基板 37 情報記録面 39 光検出器 40 光検出器 41 光分割器 42 平行平板から成る基板 43 平行平板から成る基板 44 回折格子
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 遠藤 清伸 東京都大田区下丸子3丁目30番2号キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 桑山 哲郎 東京都大田区下丸子3丁目30番2号キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 大沢 大 東京都大田区下丸子3丁目30番2号キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 中村 保夫 埼玉県秩父市大字下影森1248番地キヤノ ン電子株式会社内

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光源から発した光束を情報記録面に照射
    するとともに、前記光源より前記情報記録面に至る光路
    中に配設された光分割器により前記情報記録面からの反
    射光束を光検出器の受光面に導き、トラッキングエラー
    信号,フォーカスエラー信号の検出を行なう光ヘッド装
    置において、 前記光分割器の分割面は、互いに異なる格子パターンが
    形成された、第1の格子,第2の格子,第3の格子を有
    する回折格子からなり、 前記光検出器は、第1の光検出器,第2の光検出器,第
    3の光検出器,第4の光検出器からなり、 前記第1の格子と前記第2の格子との分割線は、前記情
    報記録面上のトラックの延在方向と一致し、各々の回折
    光束を前記第1の光検出器,前記第2の光検出器で検出
    し、その出力信号の差をとることによって前記トラッキ
    ングエラー信号が得られ、 前記第3の格子は前記分割線に対して左右対称な形状に
    形成され、前記第3の格子からの光束を前記第3の光検
    出器,前記第4の光検出器で検出し、その出力信号の差
    をとることによって前記フォーカスエラー信号を得る事
    を特徴とする光ヘッド装置。
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