JPH083040A - ベンゾジチイン誘導体を有効成分とする抗ウイルス剤 - Google Patents
ベンゾジチイン誘導体を有効成分とする抗ウイルス剤Info
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- JPH083040A JPH083040A JP6138546A JP13854694A JPH083040A JP H083040 A JPH083040 A JP H083040A JP 6138546 A JP6138546 A JP 6138546A JP 13854694 A JP13854694 A JP 13854694A JP H083040 A JPH083040 A JP H083040A
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- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C07—ORGANIC CHEMISTRY
- C07D—HETEROCYCLIC COMPOUNDS
- C07D339/00—Heterocyclic compounds containing rings having two sulfur atoms as the only ring hetero atoms
- C07D339/08—Six-membered rings
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61P—SPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
- A61P11/00—Drugs for disorders of the respiratory system
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61P—SPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
- A61P31/00—Antiinfectives, i.e. antibiotics, antiseptics, chemotherapeutics
- A61P31/12—Antivirals
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Abstract
(57)【要約】
【構成】 下記一般式
【化1】
で示される1,4−ジヒドロ−2,3−ベンゾジチイン
誘導体またはその薬理学的に許容される塩を有効成分と
して含有する抗ウイルス剤。 【効果】 優れた抗ウイルス活性を有し、RSウイルス
に代表されるウイルス性疾患の予防的または治療的処置
に有効な抗ウイルス剤が提供される。
誘導体またはその薬理学的に許容される塩を有効成分と
して含有する抗ウイルス剤。 【効果】 優れた抗ウイルス活性を有し、RSウイルス
に代表されるウイルス性疾患の予防的または治療的処置
に有効な抗ウイルス剤が提供される。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、1,4−ジヒドロ−
2,3−ベンゾジチイン誘導体またはその薬理学的に許
容される塩を有効成分として含有する抗ウイルス剤、お
よび該抗ウイルス剤の有効成分となる1,4−ジヒドロ
−2,3−ベンゾジチイン誘導体に関する。本発明によ
り提供される抗ウイルス剤は、RSウイルス(Respirat
ory syncytial virus )が関与する上気道炎、下気道
炎、気管支炎、毛細気管支炎、クループなどの呼吸器系
疾患に代表される、ウイルス性疾患の予防的または治療
的処置に有効である。
2,3−ベンゾジチイン誘導体またはその薬理学的に許
容される塩を有効成分として含有する抗ウイルス剤、お
よび該抗ウイルス剤の有効成分となる1,4−ジヒドロ
−2,3−ベンゾジチイン誘導体に関する。本発明によ
り提供される抗ウイルス剤は、RSウイルス(Respirat
ory syncytial virus )が関与する上気道炎、下気道
炎、気管支炎、毛細気管支炎、クループなどの呼吸器系
疾患に代表される、ウイルス性疾患の予防的または治療
的処置に有効である。
【0002】
【従来の技術】従来、ウイルス性疾患の治療に用いられ
る薬剤としては、抗ヘルペス剤としてアシクロビル(グ
アニン誘導体)、ガンシクロビル(グアニン誘導体)、
イドクスウリジン(2′−デオキシ−5−ヨードウリジ
ン)、ビダラビン(アデニン誘導体)などが知られてお
り、また抗インフルエンザ剤としてアマンタジン(1−
アミノ−トリシクロ[3.3.1.13,7 ]デカン)な
どが知られている。一方、乳幼児に重篤な呼吸器系疾患
を引き起こすRSウイルスに対する抗ウイルス剤として
は、核酸類似化合物であるリバビリン(Ribavirin )が
用いられているにすぎない。
る薬剤としては、抗ヘルペス剤としてアシクロビル(グ
アニン誘導体)、ガンシクロビル(グアニン誘導体)、
イドクスウリジン(2′−デオキシ−5−ヨードウリジ
ン)、ビダラビン(アデニン誘導体)などが知られてお
り、また抗インフルエンザ剤としてアマンタジン(1−
アミノ−トリシクロ[3.3.1.13,7 ]デカン)な
どが知られている。一方、乳幼児に重篤な呼吸器系疾患
を引き起こすRSウイルスに対する抗ウイルス剤として
は、核酸類似化合物であるリバビリン(Ribavirin )が
用いられているにすぎない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、ウイル
ス性疾患に対して十分な治療効果を有し、毒性や副作用
の少ない薬剤はまだなく、例えば、リバビリンはRSウ
イルスに対する有効性は認められるものの、毒性が高い
ために経口投与では用いることができず、吸入法による
局所投与で用いられているのみである。また、リバビリ
ンには、催奇形性、発癌性、変異原性があることが認め
られており、臨床における使用上の難しさが指摘されて
いる。したがって、臨床上十分な治療効果を有し、かつ
毒性や副作用の少ない抗ウイルス剤が望まれているのが
現状である。
ス性疾患に対して十分な治療効果を有し、毒性や副作用
の少ない薬剤はまだなく、例えば、リバビリンはRSウ
イルスに対する有効性は認められるものの、毒性が高い
ために経口投与では用いることができず、吸入法による
局所投与で用いられているのみである。また、リバビリ
ンには、催奇形性、発癌性、変異原性があることが認め
られており、臨床における使用上の難しさが指摘されて
いる。したがって、臨床上十分な治療効果を有し、かつ
毒性や副作用の少ない抗ウイルス剤が望まれているのが
現状である。
【0004】しかして、本発明の目的は、優れた抗ウイ
ルス活性を有し、しかも毒性や副作用が少ない抗ウイル
ス剤を提供することにある。
ルス活性を有し、しかも毒性や副作用が少ない抗ウイル
ス剤を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、上記の
目的は、 下記一般式(I)
目的は、 下記一般式(I)
【0006】
【化3】
【0007】(式中、R1 、R2 、R3 およびR4 はそ
れぞれ水素原子、置換基を有していてもよい低級アルキ
ル基、置換基を有していてもよい低級アルケニル基、置
換基を有していてもよいアリール基、置換基を有してい
てもよいアラルキル基、ニトロ基、シアノ基、カルボキ
シル基、アルコキシカルボニル基、低級アルキルスルフ
ィニル基、アリールスルフィニル基、低級アルキルスル
ホニル基、アリールスルホニル基、スルファモイル基、
カルバモイル基、アシル基、ヒドラジノ基、ハロゲン原
子、式OR5 で示される基、式SR5 で示される基また
は式NR6 R7 で示される基を表し、R5 は水素原子、
置換基を有していてもよい低級アルキル基、置換基を有
していてもよい低級アルケニル基または置換基を有して
いてもよいアリール基を表し、R6 およびR7 はそれぞ
れ水素原子、置換基を有していてもよい低級アルキル
基、置換基を有していてもよい低級アルケニル基または
置換基を有していてもよいアリール基を表す。)で示さ
れる1,4−ジヒドロ−2,3−ベンゾジチイン誘導体
(以下、これを1,4−ジヒドロ−2,3−ベンゾジチ
イン誘導体(I)と略記する。)またはその薬理学的に
許容される塩(以下、単に塩と略記する。)を有効成分
として含有する抗ウイルス剤、および 下記一般式(II)
れぞれ水素原子、置換基を有していてもよい低級アルキ
ル基、置換基を有していてもよい低級アルケニル基、置
換基を有していてもよいアリール基、置換基を有してい
てもよいアラルキル基、ニトロ基、シアノ基、カルボキ
シル基、アルコキシカルボニル基、低級アルキルスルフ
ィニル基、アリールスルフィニル基、低級アルキルスル
ホニル基、アリールスルホニル基、スルファモイル基、
カルバモイル基、アシル基、ヒドラジノ基、ハロゲン原
子、式OR5 で示される基、式SR5 で示される基また
は式NR6 R7 で示される基を表し、R5 は水素原子、
置換基を有していてもよい低級アルキル基、置換基を有
していてもよい低級アルケニル基または置換基を有して
いてもよいアリール基を表し、R6 およびR7 はそれぞ
れ水素原子、置換基を有していてもよい低級アルキル
基、置換基を有していてもよい低級アルケニル基または
置換基を有していてもよいアリール基を表す。)で示さ
れる1,4−ジヒドロ−2,3−ベンゾジチイン誘導体
(以下、これを1,4−ジヒドロ−2,3−ベンゾジチ
イン誘導体(I)と略記する。)またはその薬理学的に
許容される塩(以下、単に塩と略記する。)を有効成分
として含有する抗ウイルス剤、および 下記一般式(II)
【0008】
【化4】
【0009】(式中、R8 、R9 、R10およびR11はそ
れぞれ置換基を有していてもよい低級アルキル基または
ハロゲン原子を表す。)で示される1,4−ジヒドロ−
2,3−ベンゾジチイン誘導体(以下、これを1,4−
ジヒドロ−2,3−ベンゾジチイン誘導体(II)と略記
する。)を提供することにより達成される。
れぞれ置換基を有していてもよい低級アルキル基または
ハロゲン原子を表す。)で示される1,4−ジヒドロ−
2,3−ベンゾジチイン誘導体(以下、これを1,4−
ジヒドロ−2,3−ベンゾジチイン誘導体(II)と略記
する。)を提供することにより達成される。
【0010】前記一般式(I)および(II)において、
R1 、R2 、R3 、R4 、R5 、R6 、R7 、R8 、R
9 、R10およびR11がそれぞれ表す置換基を有していて
もよい低級アルキル基の低級アルキル基は、直鎖状であ
っても分岐鎖状であってもよく、該低級アルキル基とし
ては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソ
プロピル基、ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基、
ペンチル基などが挙げられる。これらの基は、置換基を
有していてもよいシクロアルキル基;置換基を有してい
てもよい複素環基;メチルアミノ基、ジメチルアミノ
基、イソプロピルアミノ基、t−ブチルアミノ基などの
低級アルキルアミノ基;メトキシ基、イソプロポキシ
基、t−ブトキシ基などの低級アルコキシル基;水酸
基;カルボキシル基;メトキシカルボニル基、プロポキ
シカルボニル基、t−ブトキシカルボニル基などのアル
コキシカルボニル基;シアノ基などの基を、置換基とし
て有していてもよい。
R1 、R2 、R3 、R4 、R5 、R6 、R7 、R8 、R
9 、R10およびR11がそれぞれ表す置換基を有していて
もよい低級アルキル基の低級アルキル基は、直鎖状であ
っても分岐鎖状であってもよく、該低級アルキル基とし
ては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソ
プロピル基、ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基、
ペンチル基などが挙げられる。これらの基は、置換基を
有していてもよいシクロアルキル基;置換基を有してい
てもよい複素環基;メチルアミノ基、ジメチルアミノ
基、イソプロピルアミノ基、t−ブチルアミノ基などの
低級アルキルアミノ基;メトキシ基、イソプロポキシ
基、t−ブトキシ基などの低級アルコキシル基;水酸
基;カルボキシル基;メトキシカルボニル基、プロポキ
シカルボニル基、t−ブトキシカルボニル基などのアル
コキシカルボニル基;シアノ基などの基を、置換基とし
て有していてもよい。
【0011】ここで、置換基を有していてもよいシクロ
アルキル基のシクロアルキル基としては、シクロヘキシ
ル基、シクロペンチル基などを挙げることができる。こ
れらの基は、メチル基、イソプロピル基、ペンチル基な
どの低級アルキル基;水酸基;メトキシ基、イソプロポ
キシ基、t−ブトキシ基などの低級アルコキシル基;フ
ッ素原子、塩素原子、臭素原子などのハロゲン原子;メ
チルアミノ基、ジメチルアミノ基、イソプロピルアミノ
基、t−ブチルアミノ基などの低級アルキルアミノ基;
メチルチオ基、エチルチオ基、イソプロピルチオ基、ネ
オペンチルチオ基などの低級アルキルチオ基;フェニル
チオ基、トルイルチオ基、1−ナフチルチオ基などのア
リールチオ基;アセチル基、プロピオニル基、t−ブト
キシ基などのアシル基;アセチルオキシ基、イソプロピ
オニルオキシ基、t−ブチリルオキシ基などの低級アル
キルカルボニルオキシ基などの基を置換基として有して
いてもよい。また、置換基を有していてもよい複素環基
の複素環基としては、ピリジル基、ピラジル基、キノリ
ル基、チエニル基、テトラゾリル基、フラニル基、ピロ
リジル基、ピペラジル基、モルホリル基などを挙げるこ
とができる。これらの基は、上記の置換基を有していて
もよいシクロアルキル基の定義に用いたのと同様の基
を、置換基として有していてもよい。
アルキル基のシクロアルキル基としては、シクロヘキシ
ル基、シクロペンチル基などを挙げることができる。こ
れらの基は、メチル基、イソプロピル基、ペンチル基な
どの低級アルキル基;水酸基;メトキシ基、イソプロポ
キシ基、t−ブトキシ基などの低級アルコキシル基;フ
ッ素原子、塩素原子、臭素原子などのハロゲン原子;メ
チルアミノ基、ジメチルアミノ基、イソプロピルアミノ
基、t−ブチルアミノ基などの低級アルキルアミノ基;
メチルチオ基、エチルチオ基、イソプロピルチオ基、ネ
オペンチルチオ基などの低級アルキルチオ基;フェニル
チオ基、トルイルチオ基、1−ナフチルチオ基などのア
リールチオ基;アセチル基、プロピオニル基、t−ブト
キシ基などのアシル基;アセチルオキシ基、イソプロピ
オニルオキシ基、t−ブチリルオキシ基などの低級アル
キルカルボニルオキシ基などの基を置換基として有して
いてもよい。また、置換基を有していてもよい複素環基
の複素環基としては、ピリジル基、ピラジル基、キノリ
ル基、チエニル基、テトラゾリル基、フラニル基、ピロ
リジル基、ピペラジル基、モルホリル基などを挙げるこ
とができる。これらの基は、上記の置換基を有していて
もよいシクロアルキル基の定義に用いたのと同様の基
を、置換基として有していてもよい。
【0012】前記一般式(I)において、R1 、R2 、
R3 、R4 、R5 、R6 およびR7がそれぞれ表す置換
基を有していてもよい低級アルケニル基の低級アルケニ
ル基は、直鎖状であっても分岐鎖状であってもよく、か
かる低級アルケニル基としては、例えば、ビニル基、プ
ロペニル基、イソプロペニル基、プレニル基などを挙げ
ることができる。これらの基は、前記の置換基を有して
いてもよい低級アルキル基の定義に用いたのと同様の基
を、置換基として有していてもよい。
R3 、R4 、R5 、R6 およびR7がそれぞれ表す置換
基を有していてもよい低級アルケニル基の低級アルケニ
ル基は、直鎖状であっても分岐鎖状であってもよく、か
かる低級アルケニル基としては、例えば、ビニル基、プ
ロペニル基、イソプロペニル基、プレニル基などを挙げ
ることができる。これらの基は、前記の置換基を有して
いてもよい低級アルキル基の定義に用いたのと同様の基
を、置換基として有していてもよい。
【0013】R1 、R2 、R3 、R4 、R5 、R6 およ
びR7 がそれぞれ表す置換基を有していてもよいアリー
ル基のアリール基としては、例えば、フェニル基、ナフ
チル基などを挙げることができる。これらの基は、前記
の置換基を有していてもよいシクロアルキル基の定義に
用いたのと同様の基を、置換基として有していてもよ
い。
びR7 がそれぞれ表す置換基を有していてもよいアリー
ル基のアリール基としては、例えば、フェニル基、ナフ
チル基などを挙げることができる。これらの基は、前記
の置換基を有していてもよいシクロアルキル基の定義に
用いたのと同様の基を、置換基として有していてもよ
い。
【0014】R1 、R2 、R3 およびR4 がそれぞれ表
す置換基を有していてもよいアラルキル基のアラルキル
基としては、例えば、ベンジル基、フェネチル基、フェ
ニルプロピル基、ナフチルエチル基などを挙げることが
できる。これらの基は、前記の置換基を有していてもよ
いシクロアルキル基の定義に用いたのと同様の基を、置
換基として有していてもよい。
す置換基を有していてもよいアラルキル基のアラルキル
基としては、例えば、ベンジル基、フェネチル基、フェ
ニルプロピル基、ナフチルエチル基などを挙げることが
できる。これらの基は、前記の置換基を有していてもよ
いシクロアルキル基の定義に用いたのと同様の基を、置
換基として有していてもよい。
【0015】R1 、R2 、R3 およびR4 がそれぞれ表
すアルコキシカルボニル基としては、メトキシカルボニ
ル基、エトキシカルボニル基、イソプロポキシカルボニ
ル基、t−ブトキシカルボニル基などを挙げることがで
きる。
すアルコキシカルボニル基としては、メトキシカルボニ
ル基、エトキシカルボニル基、イソプロポキシカルボニ
ル基、t−ブトキシカルボニル基などを挙げることがで
きる。
【0016】R1 、R2 、R3 およびR4 がそれぞれ表
す低級アルキルスルフィニル基としては、メチルスルフ
ィニル基、イソピロピルスルフィニル基などを挙げるこ
とができ、アリールスルフィニル基としては、フェニル
スルフィニル基、p−メトキシフェニルスルフィニル基
などを挙げることができる。また、R1 、R2 、R3お
よびR4 がそれぞれ表す低級アルキルスルホニル基とし
ては、メチルスルホニル基、イソピロピルスルホニル基
などを挙げることができ、アリールスルホニル基として
は、フェニルスルホニル基、p−メトキシフェニルスル
ホニル基などを挙げることができる。
す低級アルキルスルフィニル基としては、メチルスルフ
ィニル基、イソピロピルスルフィニル基などを挙げるこ
とができ、アリールスルフィニル基としては、フェニル
スルフィニル基、p−メトキシフェニルスルフィニル基
などを挙げることができる。また、R1 、R2 、R3お
よびR4 がそれぞれ表す低級アルキルスルホニル基とし
ては、メチルスルホニル基、イソピロピルスルホニル基
などを挙げることができ、アリールスルホニル基として
は、フェニルスルホニル基、p−メトキシフェニルスル
ホニル基などを挙げることができる。
【0017】R1 、R2 、R3 およびR4 がそれぞれ表
すアシル基としては、アセチル基、プロピオニル基、イ
ソブチリル基、ピバロイル基などを挙げることができ
る。
すアシル基としては、アセチル基、プロピオニル基、イ
ソブチリル基、ピバロイル基などを挙げることができ
る。
【0018】前記一般式(I)および(II)において、
R1 、R2 、R3 、R4 、R8 、R9 、R10およびR11
がそれぞれ表すハロゲン原子としては、フッ素原子、塩
素原子、臭素原子などが挙げられる。
R1 、R2 、R3 、R4 、R8 、R9 、R10およびR11
がそれぞれ表すハロゲン原子としては、フッ素原子、塩
素原子、臭素原子などが挙げられる。
【0019】1,4−ジヒドロ−2,3−ベンゾジチイ
ン誘導体(I)の塩としては、例えば、塩酸、硫酸、臭
化水素酸、リン酸などの無機酸との酸付加塩;またはフ
マル酸、酒石酸、コハク酸、クエン酸、メタンスルホン
酸などの有機酸との酸付加塩などが挙げられる。
ン誘導体(I)の塩としては、例えば、塩酸、硫酸、臭
化水素酸、リン酸などの無機酸との酸付加塩;またはフ
マル酸、酒石酸、コハク酸、クエン酸、メタンスルホン
酸などの有機酸との酸付加塩などが挙げられる。
【0020】1,4−ジヒドロ−2,3−ベンゾジチイ
ン誘導体(I)の代表例を次に示す。 (1)1,4−ジヒドロ−2,3−ベンゾジチイン(化
合物1) (2)1,4−ジヒドロ−6−ニトロ−2,3−ベンゾ
ジチイン(化合物2) (3)6−アミノ−1,4−ジヒドロ−2,3−ベンゾ
ジチイン(化合物3) (4)1,4−ジヒドロ−2,3−ベンゾジチイン−6
−カルボン酸メチルエステル(化合物4) (5)1,4−ジヒドロ−2,3−ベンゾジチイン−6
−カルボン酸(化合物5) (6)1,4−ジヒドロ−6−メチル−2,3−ベンゾ
ジチイン(化合物6) (7)6−ベンジロキシ−1,4−ジヒドロ−2,3−
ベンゾジチイン(化合物7) (8)1,4−ジヒドロ−6−メトキシ−2,3−ベン
ゾジチイン(化合物8) (9)1,4−ジヒドロ−6−フルオロ−2,3−ベン
ゾジチイン(化合物9) (10)1,4−ジヒドロ−5−フルオロ−2,3−ベ
ンゾジチイン(化合物10) (11)6−クロロ−1,4−ジヒドロ−2,3−ベン
ゾジチイン(化合物11) (12)1,4−ジヒドロ−6−N,N−ジメチルアミ
ノ−2,3−ベンゾジチイン(化合物12) (13)6−tert−ブチル−1,4−ジヒドロ−2,3
−ベンゾジチイン(化合物13)
ン誘導体(I)の代表例を次に示す。 (1)1,4−ジヒドロ−2,3−ベンゾジチイン(化
合物1) (2)1,4−ジヒドロ−6−ニトロ−2,3−ベンゾ
ジチイン(化合物2) (3)6−アミノ−1,4−ジヒドロ−2,3−ベンゾ
ジチイン(化合物3) (4)1,4−ジヒドロ−2,3−ベンゾジチイン−6
−カルボン酸メチルエステル(化合物4) (5)1,4−ジヒドロ−2,3−ベンゾジチイン−6
−カルボン酸(化合物5) (6)1,4−ジヒドロ−6−メチル−2,3−ベンゾ
ジチイン(化合物6) (7)6−ベンジロキシ−1,4−ジヒドロ−2,3−
ベンゾジチイン(化合物7) (8)1,4−ジヒドロ−6−メトキシ−2,3−ベン
ゾジチイン(化合物8) (9)1,4−ジヒドロ−6−フルオロ−2,3−ベン
ゾジチイン(化合物9) (10)1,4−ジヒドロ−5−フルオロ−2,3−ベ
ンゾジチイン(化合物10) (11)6−クロロ−1,4−ジヒドロ−2,3−ベン
ゾジチイン(化合物11) (12)1,4−ジヒドロ−6−N,N−ジメチルアミ
ノ−2,3−ベンゾジチイン(化合物12) (13)6−tert−ブチル−1,4−ジヒドロ−2,3
−ベンゾジチイン(化合物13)
【0021】1,4−ジヒドロ−2,3−ベンゾジチイ
ン誘導体(I)は、例えば、次の反応工程にしたがって
製造することができる。
ン誘導体(I)は、例えば、次の反応工程にしたがって
製造することができる。
【0022】
【化5】
【0023】(上記反応工程中、R1 、R2 、R3 およ
びR4 は前記定義のとおりであり、Xはハロゲン原子を
表す。ここでXが表すハロゲン原子としては、フッ素原
子、塩素原子、臭素原子などが挙げられる。)
びR4 は前記定義のとおりであり、Xはハロゲン原子を
表す。ここでXが表すハロゲン原子としては、フッ素原
子、塩素原子、臭素原子などが挙げられる。)
【0024】上記反応工程を次に説明する。触媒量の過
酸化ベンゾイルまたは光の共存下、一般式(III )で示
されるジメチルベンゼン誘導体に、N−ハロゲノサクシ
ンイミドなどのハロゲン化剤を作用させることにより、
一般式(V)で示されるジハロゲノメチルベンゼン誘導
体を得る。一般式(V)で示されるジハロゲノメチルベ
ンゼン誘導体は、一般式(IV)で示されるジヒドロキシ
メチルベンゼン誘導体に、三臭化リンなどのハロゲン化
剤を作用させることにより得ることもできる。
酸化ベンゾイルまたは光の共存下、一般式(III )で示
されるジメチルベンゼン誘導体に、N−ハロゲノサクシ
ンイミドなどのハロゲン化剤を作用させることにより、
一般式(V)で示されるジハロゲノメチルベンゼン誘導
体を得る。一般式(V)で示されるジハロゲノメチルベ
ンゼン誘導体は、一般式(IV)で示されるジヒドロキシ
メチルベンゼン誘導体に、三臭化リンなどのハロゲン化
剤を作用させることにより得ることもできる。
【0025】得られた一般式(V)で示されるジハロゲ
ノメチルベンゼン誘導体に、チオ酢酸カリウムを作用さ
せることにより得られるジチオアセチルベンゼン誘導
体、または一般式(V)で示されるジハロゲノメチルベ
ンゼン誘導体にチオ尿素を作用させることにより得られ
るビスイソチオウロニウム塩に、水酸化ナトリウムなど
の塩基を作用させることにより、一般式(VI)で示され
るジメルカプトメチルベンゼン誘導体を得ることができ
る。次いで、得られた一般式(VI)で示されるジメルカ
プトメチルベンゼン誘導体に、過酸化水素などの酸化剤
を反応させることにより、1,4−ジヒドロ−2,3−
ベンゾジチイン誘導体(I)を得ることができる。
ノメチルベンゼン誘導体に、チオ酢酸カリウムを作用さ
せることにより得られるジチオアセチルベンゼン誘導
体、または一般式(V)で示されるジハロゲノメチルベ
ンゼン誘導体にチオ尿素を作用させることにより得られ
るビスイソチオウロニウム塩に、水酸化ナトリウムなど
の塩基を作用させることにより、一般式(VI)で示され
るジメルカプトメチルベンゼン誘導体を得ることができ
る。次いで、得られた一般式(VI)で示されるジメルカ
プトメチルベンゼン誘導体に、過酸化水素などの酸化剤
を反応させることにより、1,4−ジヒドロ−2,3−
ベンゾジチイン誘導体(I)を得ることができる。
【0026】1,4−ジヒドロ−2,3−ベンゾジチイ
ン誘導体(I)は、一般式(V)で示されるジハロゲノ
メチルベンゼン誘導体に、テトラチオモリブデン酸ビス
(ベンジルトリエチルアンモニウム)を作用させること
により得ることもできる。
ン誘導体(I)は、一般式(V)で示されるジハロゲノ
メチルベンゼン誘導体に、テトラチオモリブデン酸ビス
(ベンジルトリエチルアンモニウム)を作用させること
により得ることもできる。
【0027】このようにして得られる1,4−ジヒドロ
−2,3−ベンゾジチイン誘導体(I)の反応混合物か
らの単離・精製は、一般に有機化合物を反応混合物から
単離・精製するに際して用いられている方法と同様の方
法により行われる。例えば、反応混合物を水にあけ、ジ
エチルエーテル、酢酸エチルなどの有機溶媒で抽出し、
抽出液を冷希塩酸、重曹水、食塩水などで順次洗浄し、
乾燥後、濃縮して粗生成物を得、該粗生成物を必要に応
じて再結晶、クロマトグラフィーなどにより精製し、
1,4−ジヒドロ−2,3−ベンゾジチイン誘導体
(I)を得る。
−2,3−ベンゾジチイン誘導体(I)の反応混合物か
らの単離・精製は、一般に有機化合物を反応混合物から
単離・精製するに際して用いられている方法と同様の方
法により行われる。例えば、反応混合物を水にあけ、ジ
エチルエーテル、酢酸エチルなどの有機溶媒で抽出し、
抽出液を冷希塩酸、重曹水、食塩水などで順次洗浄し、
乾燥後、濃縮して粗生成物を得、該粗生成物を必要に応
じて再結晶、クロマトグラフィーなどにより精製し、
1,4−ジヒドロ−2,3−ベンゾジチイン誘導体
(I)を得る。
【0028】1,4−ジヒドロ−2,3−ベンゾジチイ
ン誘導体(I)の塩は、通常の塩形成反応によって製造
することができる。
ン誘導体(I)の塩は、通常の塩形成反応によって製造
することができる。
【0029】また、原料となる一般式(III )で示され
るジメチルベンゼン誘導体は、ジャーナル オブ アメ
リカン ケミカル ソサエティー(Journal of America
n Chemical Society)、70巻、2218-2219 頁(1948年)
または同72巻、4809-4810 頁(1950年)に記載されてい
る方法により製造することができる。一般式(IV)で示
されるジヒドロキシメチルベンゼン誘導体は、シンセテ
ィック コミュニケーションズ(Synthetic Communicat
ions)、21巻、8-9 合併号、1055-1069 頁(1991年)ま
たは特開昭57-45126号公報に記載されている方法により
製造することができる。
るジメチルベンゼン誘導体は、ジャーナル オブ アメ
リカン ケミカル ソサエティー(Journal of America
n Chemical Society)、70巻、2218-2219 頁(1948年)
または同72巻、4809-4810 頁(1950年)に記載されてい
る方法により製造することができる。一般式(IV)で示
されるジヒドロキシメチルベンゼン誘導体は、シンセテ
ィック コミュニケーションズ(Synthetic Communicat
ions)、21巻、8-9 合併号、1055-1069 頁(1991年)ま
たは特開昭57-45126号公報に記載されている方法により
製造することができる。
【0030】1,4−ジヒドロ−2,3−ベンゾジチイ
ン誘導体(I)またはその塩は、有用な薬理学的性質、
特に抗ウイルス作用を有しており、ウイルスに感染し
た、または感染する恐れのある人間の予防的または治療
的処置に有用である。該ウイルスとしては、例えば、D
NA型ウイルスでは、ヘルペスウイルス科(Herpesviri
dae )の単純ヘルペスウイルス1型(Herpes simplex v
irus type 1 )、単純ヘルペスウイルス2型(Herpes s
implex virus type 2 )、ヒトサイトメガロウイルス
(Human cytomegalovirus )、エプスタイン−バールウ
イルス(Epstein-Barr virus)、水痘帯状疱疹ウイルス
(Varicella Zoster virus)、ヘルペスウイルス6型
(Human herpes virus type 6 );アデノウイルス科の
ヒトアデノウイルス(Human adenovirus);ヘパドナウ
イルス科(Hepadnaviruridae)のB型肝炎ウイルス(He
patitis B virus );パポーバウイルス科(Papovaviri
dae )のヒトパピローマウイルス(Human papilloma vi
rus )などが挙げられる。
ン誘導体(I)またはその塩は、有用な薬理学的性質、
特に抗ウイルス作用を有しており、ウイルスに感染し
た、または感染する恐れのある人間の予防的または治療
的処置に有用である。該ウイルスとしては、例えば、D
NA型ウイルスでは、ヘルペスウイルス科(Herpesviri
dae )の単純ヘルペスウイルス1型(Herpes simplex v
irus type 1 )、単純ヘルペスウイルス2型(Herpes s
implex virus type 2 )、ヒトサイトメガロウイルス
(Human cytomegalovirus )、エプスタイン−バールウ
イルス(Epstein-Barr virus)、水痘帯状疱疹ウイルス
(Varicella Zoster virus)、ヘルペスウイルス6型
(Human herpes virus type 6 );アデノウイルス科の
ヒトアデノウイルス(Human adenovirus);ヘパドナウ
イルス科(Hepadnaviruridae)のB型肝炎ウイルス(He
patitis B virus );パポーバウイルス科(Papovaviri
dae )のヒトパピローマウイルス(Human papilloma vi
rus )などが挙げられる。
【0031】また、RNA型ウイルスとしては、トガウ
イルス科(Togaviridae )の風疹ウイルス(Rubella vi
rus )、日本脳炎ウイルス(Japanese encephalitis vi
rus)、C型肝炎ウイルス(Hepatitis C virus );パ
ラミクソウイルス科(Paramyxoviridae )の麻疹ウイル
ス(Measles virus )、パラインフルエンザウイルス
(Parainfluenza virus )、RSウイルス(Respirator
y syncytial virus )、おたふくかぜウイルス(Mumps
virus );オルソミクソウイルス科(Orthomyxovirida
e)のインフルエンザウイルス(Influenza virus );
レトロウイルス科(Retroviridae)のT細胞白血病ウイ
ルス(Human T-lymphotropic virus);ラブドウイルス
科(Rhabdoviridae )の狂犬病ウイルス(Rabies viru
s);ピコルナウイルス科(Picornaviridae)のヒトポ
リオウイルス(Human polio virus )、A型肝炎ウイル
ス(Hepatitis A virus )などを挙げることができる。
イルス科(Togaviridae )の風疹ウイルス(Rubella vi
rus )、日本脳炎ウイルス(Japanese encephalitis vi
rus)、C型肝炎ウイルス(Hepatitis C virus );パ
ラミクソウイルス科(Paramyxoviridae )の麻疹ウイル
ス(Measles virus )、パラインフルエンザウイルス
(Parainfluenza virus )、RSウイルス(Respirator
y syncytial virus )、おたふくかぜウイルス(Mumps
virus );オルソミクソウイルス科(Orthomyxovirida
e)のインフルエンザウイルス(Influenza virus );
レトロウイルス科(Retroviridae)のT細胞白血病ウイ
ルス(Human T-lymphotropic virus);ラブドウイルス
科(Rhabdoviridae )の狂犬病ウイルス(Rabies viru
s);ピコルナウイルス科(Picornaviridae)のヒトポ
リオウイルス(Human polio virus )、A型肝炎ウイル
ス(Hepatitis A virus )などを挙げることができる。
【0032】1,4−ジヒドロ−2,3−ベンゾジチイ
ン誘導体(I)またはその塩が、優れた抗RSウイルス
作用を有していることは、後述の試験例から明らかであ
る。さらに、1,4−ジヒドロ−2,3−ベンゾジチイ
ン誘導体(I)またはその塩は、低毒性であり、副作用
が少ないことが確認されている。
ン誘導体(I)またはその塩が、優れた抗RSウイルス
作用を有していることは、後述の試験例から明らかであ
る。さらに、1,4−ジヒドロ−2,3−ベンゾジチイ
ン誘導体(I)またはその塩は、低毒性であり、副作用
が少ないことが確認されている。
【0033】1,4−ジヒドロ−2,3−ベンゾジチイ
ン誘導体(I)またはその塩の投与量は、疾病、患者の
重篤度、薬物に対する忍容性などにより異なるが、通常
成人1日あたり、10〜1000mg、好ましくは10
0〜500mgの量であり、これを1回または分割して
投与することができる。投与に際しては、投与ルートに
適した任意の形態を取ることができる。
ン誘導体(I)またはその塩の投与量は、疾病、患者の
重篤度、薬物に対する忍容性などにより異なるが、通常
成人1日あたり、10〜1000mg、好ましくは10
0〜500mgの量であり、これを1回または分割して
投与することができる。投与に際しては、投与ルートに
適した任意の形態を取ることができる。
【0034】1,4−ジヒドロ−2,3−ベンゾジチイ
ン誘導体(I)またはその塩は、任意慣用の製剤方法を
用いて投与用に調製することができる。従って、本発明
の抗ウイルス剤は、1,4−ジヒドロ−2,3−ベンゾ
ジチイン誘導体(I)またはその塩を含有する医薬組成
物をも包含するものである。このような組成物は、任意
所要の製薬用担体、賦形剤などの医薬上許容される添加
剤などを使用して慣用の手段によって調製される。
ン誘導体(I)またはその塩は、任意慣用の製剤方法を
用いて投与用に調製することができる。従って、本発明
の抗ウイルス剤は、1,4−ジヒドロ−2,3−ベンゾ
ジチイン誘導体(I)またはその塩を含有する医薬組成
物をも包含するものである。このような組成物は、任意
所要の製薬用担体、賦形剤などの医薬上許容される添加
剤などを使用して慣用の手段によって調製される。
【0035】この組成物が経口用製剤である場合には、
該製剤は消化管からの吸収に好適な形態で提供されるの
が望ましい。経口投与の錠剤およびカプセルは単位量投
与形態であり、結合剤、例えばシロップ、アラビアゴ
ム、ゼラチン、ソルビット、トラガカント、ポリビニル
ピロリドンなど;賦形剤、例えば乳糖、とうもろこし澱
粉、リン酸カルシウム、ソルビット、グリシンなど;潤
滑剤、例えばステアリン酸マグネシウム、タルク、ポリ
エチレングリコール、シリカなど;崩壊剤、例えば馬鈴
薯澱粉など;または許容し得る湿潤剤、例えばラウリル
硫酸ナトリウムなどを含有していてもよい。錠剤は当業
界において周知の方法でコーティングしてもよい。経口
用液体製剤は水性または油性懸濁液、溶液、シロップ、
エリキシル剤、その他であってもよい。このような液体
製剤は普通に用いられる添加剤、例えば懸濁化剤、例え
ばソルビットシロップ、メチルセルロース、グルコース
/糖シロップ、ゼラチン、ヒドロキシエチルセルロー
ス、カルボキシメチルセルロース、ステアリン酸アルミ
ニウムゲル、水素化食用脂など;乳化剤、例えばレシチ
ン、モノオレイン酸ソルビタン、アラビアゴムなど;非
水性ビヒクル、例えばアーモンド油、分別ココナット
油、油性エステル、プロピレングリコール、エタノール
など;防腐剤、例えばp−ヒドロキシ安息香酸メチル、
p−ヒドロキシ安息香酸プロピル、ソルビン酸などを含
有してもよい。また経口用製剤は、使用する前に水また
は他の適当なビヒクルで溶解させる固形製剤であっても
よい。
該製剤は消化管からの吸収に好適な形態で提供されるの
が望ましい。経口投与の錠剤およびカプセルは単位量投
与形態であり、結合剤、例えばシロップ、アラビアゴ
ム、ゼラチン、ソルビット、トラガカント、ポリビニル
ピロリドンなど;賦形剤、例えば乳糖、とうもろこし澱
粉、リン酸カルシウム、ソルビット、グリシンなど;潤
滑剤、例えばステアリン酸マグネシウム、タルク、ポリ
エチレングリコール、シリカなど;崩壊剤、例えば馬鈴
薯澱粉など;または許容し得る湿潤剤、例えばラウリル
硫酸ナトリウムなどを含有していてもよい。錠剤は当業
界において周知の方法でコーティングしてもよい。経口
用液体製剤は水性または油性懸濁液、溶液、シロップ、
エリキシル剤、その他であってもよい。このような液体
製剤は普通に用いられる添加剤、例えば懸濁化剤、例え
ばソルビットシロップ、メチルセルロース、グルコース
/糖シロップ、ゼラチン、ヒドロキシエチルセルロー
ス、カルボキシメチルセルロース、ステアリン酸アルミ
ニウムゲル、水素化食用脂など;乳化剤、例えばレシチ
ン、モノオレイン酸ソルビタン、アラビアゴムなど;非
水性ビヒクル、例えばアーモンド油、分別ココナット
油、油性エステル、プロピレングリコール、エタノール
など;防腐剤、例えばp−ヒドロキシ安息香酸メチル、
p−ヒドロキシ安息香酸プロピル、ソルビン酸などを含
有してもよい。また経口用製剤は、使用する前に水また
は他の適当なビヒクルで溶解させる固形製剤であっても
よい。
【0036】この組成物が注射剤である場合には、ナフ
ト[1,8−cd]−1,2−ジチオール誘導体(I)
またはその塩に必要に応じてpH調整剤、緩衝剤、安定
化剤、保存剤、可溶化剤などを添加し、常法により皮
下、筋肉内または静脈内注射剤とすることができる。ま
た、この組成物がエアロゾル剤である場合には、例えば
クロロフルオロ炭化水素などの噴射基剤を含ませること
ができる。
ト[1,8−cd]−1,2−ジチオール誘導体(I)
またはその塩に必要に応じてpH調整剤、緩衝剤、安定
化剤、保存剤、可溶化剤などを添加し、常法により皮
下、筋肉内または静脈内注射剤とすることができる。ま
た、この組成物がエアロゾル剤である場合には、例えば
クロロフルオロ炭化水素などの噴射基剤を含ませること
ができる。
【0037】
【実施例】以下、実施例によりさらに詳しく本発明を説
明するが、本発明はこれらの実施例により限定されるも
のではない。
明するが、本発明はこれらの実施例により限定されるも
のではない。
【0038】参考例1 o−キシレン−α,α′−ジチオールの合成 窒素雰囲気下、α,α′−ジブロモ−o−キシレン6.
6g(25.0mmol)をエタノール130mlに溶
かして得られた溶液に、チオ尿素4.8g(63.0m
mol)を加え、9時間加熱還流した。反応液を室温ま
で冷却後、減圧下に溶媒を留去し、水100mlおよび
3.3M水酸化ナトリウム水溶液30mlを順に加え、
窒素雰囲気下に5時間加熱還流した。反応液を室温まで
冷却した後、濃硫酸を酸性となるまで加え、塩化メチレ
ンで抽出し、有機抽出液を無水硫酸ナトリウムで乾燥
後、次いで濾過、濃縮して得られた残留物をヘキサンよ
り再結晶を行うことにより、o−キシレン−α,α′−
ジチオール2.7gを白色結晶として得た(収率64
%)。
6g(25.0mmol)をエタノール130mlに溶
かして得られた溶液に、チオ尿素4.8g(63.0m
mol)を加え、9時間加熱還流した。反応液を室温ま
で冷却後、減圧下に溶媒を留去し、水100mlおよび
3.3M水酸化ナトリウム水溶液30mlを順に加え、
窒素雰囲気下に5時間加熱還流した。反応液を室温まで
冷却した後、濃硫酸を酸性となるまで加え、塩化メチレ
ンで抽出し、有機抽出液を無水硫酸ナトリウムで乾燥
後、次いで濾過、濃縮して得られた残留物をヘキサンよ
り再結晶を行うことにより、o−キシレン−α,α′−
ジチオール2.7gを白色結晶として得た(収率64
%)。
【0039】実施例1 1,4−ジヒドロ−2,3−ベンゾジチイン(化合物
1)の合成 参考例1で得られたo−キシレン−α,α′−ジチオー
ル1.7g(10.0mmol)を酢酸50mlおよび
メタノール50mlの混合溶液に溶かして得られた溶液
に、塩化第二鉄六水和物8.1g(30.0mmol)
を酢酸25mlに溶かして得られた溶液を60℃で滴下
し、同温度で1時間加熱撹拌した。反応液に水を加え、
塩化メチレンで抽出し、有機抽出液が中性となるまで5
%炭酸水素ナトリウム水溶液で洗浄した後、無水硫酸ナ
トリウムで乾燥、次いで濾過、濃縮して得られた残留物
をヘキサンより再結晶を行うことにより、下記の物性を
有する1,4−ジヒドロ−2,3−ベンゾジチイン(化
合物1)907mgを白色結晶として得た(収率54
%)。 m.p. 77〜78℃ NMRスペクトル(270MHz,CDCl3 ,トリメチルシラ
ン)δ(ppm) 7.30-6.98(m,4H), 4.07(s,4H)
1)の合成 参考例1で得られたo−キシレン−α,α′−ジチオー
ル1.7g(10.0mmol)を酢酸50mlおよび
メタノール50mlの混合溶液に溶かして得られた溶液
に、塩化第二鉄六水和物8.1g(30.0mmol)
を酢酸25mlに溶かして得られた溶液を60℃で滴下
し、同温度で1時間加熱撹拌した。反応液に水を加え、
塩化メチレンで抽出し、有機抽出液が中性となるまで5
%炭酸水素ナトリウム水溶液で洗浄した後、無水硫酸ナ
トリウムで乾燥、次いで濾過、濃縮して得られた残留物
をヘキサンより再結晶を行うことにより、下記の物性を
有する1,4−ジヒドロ−2,3−ベンゾジチイン(化
合物1)907mgを白色結晶として得た(収率54
%)。 m.p. 77〜78℃ NMRスペクトル(270MHz,CDCl3 ,トリメチルシラ
ン)δ(ppm) 7.30-6.98(m,4H), 4.07(s,4H)
【0040】参考例2 1,2−ジブロモメチル−4−ニトロベンゼンの合成 1,2−ジメチル−4−ニトロベンゼン151g(1.
0mol)を四塩化炭素1リットルに溶かして得られた
溶液に、N−ブロモコハク酸イミド356g(1.0m
ol)および過酸化ベンゾイル5g(16.7mmo
l)を室温下に加え、加熱下2.5時間還流した。反応
液を室温まで冷却後、析出した結晶を濾過し、減圧下溶
媒を留去した。得られた残査を、エタノールにより再結
晶を行うことにより、1,2−ジブロモメチル−4−ニ
トロベンゼン96gを得た(収率29%)。
0mol)を四塩化炭素1リットルに溶かして得られた
溶液に、N−ブロモコハク酸イミド356g(1.0m
ol)および過酸化ベンゾイル5g(16.7mmo
l)を室温下に加え、加熱下2.5時間還流した。反応
液を室温まで冷却後、析出した結晶を濾過し、減圧下溶
媒を留去した。得られた残査を、エタノールにより再結
晶を行うことにより、1,2−ジブロモメチル−4−ニ
トロベンゼン96gを得た(収率29%)。
【0041】参考例3 テトラチオモリブデン酸ビス(ベンジルトリエチルアン
モニウム)の合成チオモリブデン酸50.9g(196
mmol)を水80mlに溶かして得られる懸濁液に、
室温下、塩化ベンジルトリエチルアンモニウム91.2
g(400mmol)を水190mlに溶かして得られ
た溶液を滴下し、室温で2時間撹拌した。析出した結晶
を濾取し、イソプロピルアルコールおよびジエチルエー
テルで順次洗浄し、5酸化リン存在下真空乾燥すること
により、テトラチオモリブデン酸ビス(ベンジルトリエ
チルアンモニウム)104gを得た(収率87%)。
モニウム)の合成チオモリブデン酸50.9g(196
mmol)を水80mlに溶かして得られる懸濁液に、
室温下、塩化ベンジルトリエチルアンモニウム91.2
g(400mmol)を水190mlに溶かして得られ
た溶液を滴下し、室温で2時間撹拌した。析出した結晶
を濾取し、イソプロピルアルコールおよびジエチルエー
テルで順次洗浄し、5酸化リン存在下真空乾燥すること
により、テトラチオモリブデン酸ビス(ベンジルトリエ
チルアンモニウム)104gを得た(収率87%)。
【0042】実施例2 1,4−ジヒドロ−6−ニトロ−2,3−ベンゾジチイ
ン(化合物2)の合成参考例3で得られたテトラチオモ
リブデン酸ビス(ベンジルトリエチルアンモニウム)1
8.4g(30.2mmol)をクロロホルム120m
lに溶かして得られた溶液に、室温下、参考例2で得ら
れた1,2−ジブロモメチル−4−ニトロベンゼン4.
24g(13.7mmol)をクロロホルム120ml
に溶かして得られた溶液を滴下し、室温で2時間撹拌し
た。反応液を濾過し、減圧下に溶媒を留去した後、シリ
カゲルカラムクロマトグラフィー[展開液:クロロホル
ムとヘキサンの混合液(容量比:2対1)]で分離精製
することにより、下記の物性を有する1,4−ジヒドロ
−6−ニトロ−2,3−ベンゾジチイン(化合物2)9
00mgを得た(収率31%)。 質量スペクトル [M]+ :213 NMRスペクトル(270MHz,CDCl3 ,トリメチルシラ
ン)δ(ppm) 8.12-7.38(m,4H), 4.28(s,4H)
ン(化合物2)の合成参考例3で得られたテトラチオモ
リブデン酸ビス(ベンジルトリエチルアンモニウム)1
8.4g(30.2mmol)をクロロホルム120m
lに溶かして得られた溶液に、室温下、参考例2で得ら
れた1,2−ジブロモメチル−4−ニトロベンゼン4.
24g(13.7mmol)をクロロホルム120ml
に溶かして得られた溶液を滴下し、室温で2時間撹拌し
た。反応液を濾過し、減圧下に溶媒を留去した後、シリ
カゲルカラムクロマトグラフィー[展開液:クロロホル
ムとヘキサンの混合液(容量比:2対1)]で分離精製
することにより、下記の物性を有する1,4−ジヒドロ
−6−ニトロ−2,3−ベンゾジチイン(化合物2)9
00mgを得た(収率31%)。 質量スペクトル [M]+ :213 NMRスペクトル(270MHz,CDCl3 ,トリメチルシラ
ン)δ(ppm) 8.12-7.38(m,4H), 4.28(s,4H)
【0043】実施例3 6−アミノ−1,4−ジヒドロ−2,3−ベンゾジチイ
ン(化合物3)の合成実施例2で得られた1,4−ジヒ
ドロ−6−ニトロ−2,3−ベンゾジチイン340mg
(1.59mmol)をメタノール50mlに溶かして
得られた溶液に、5%アンモニア水12mlおよびナト
リウムハイドロサルファイト2.79g(16.0mm
ol)を加え、室温で10分間撹拌した。反応液に水を
加え、酢酸エチルで抽出し、有機抽出液を飽和食塩水で
洗浄した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。次いで濾
過、濃縮した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー
[展開液:クロロホルム]で分離精製することにより、
下記の物性を有する6−アミノ−1,4−ジヒドロ−
2,3−ベンゾジチイン(化合物3)33.7mgを得
た(収率9.9%)。 質量スペクトル [M]+ :183 NMRスペクトル(270MHz,CDCl3 ,トリメチルシラ
ン)δ(ppm) 6.83-6.41(m,4H), 3.85(s,4H), 3.47(brd,2H)
ン(化合物3)の合成実施例2で得られた1,4−ジヒ
ドロ−6−ニトロ−2,3−ベンゾジチイン340mg
(1.59mmol)をメタノール50mlに溶かして
得られた溶液に、5%アンモニア水12mlおよびナト
リウムハイドロサルファイト2.79g(16.0mm
ol)を加え、室温で10分間撹拌した。反応液に水を
加え、酢酸エチルで抽出し、有機抽出液を飽和食塩水で
洗浄した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。次いで濾
過、濃縮した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー
[展開液:クロロホルム]で分離精製することにより、
下記の物性を有する6−アミノ−1,4−ジヒドロ−
2,3−ベンゾジチイン(化合物3)33.7mgを得
た(収率9.9%)。 質量スペクトル [M]+ :183 NMRスペクトル(270MHz,CDCl3 ,トリメチルシラ
ン)δ(ppm) 6.83-6.41(m,4H), 3.85(s,4H), 3.47(brd,2H)
【0044】参考例4 3,4−ジメチル安息香酸メチルエステルの合成 3,4−ジメチル安息香酸64.4g(429mmo
l)をメタノール600mlに溶かして得られた溶液
に、硫酸9mlを加え、加熱下に5時間還流した。反応
液を160mlまで濃縮した後、これに水を加え、酢酸
エチルで抽出し、有機抽出液を水、10%水酸化ナトリ
ウム水溶液、および飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸
ナトリウムで乾燥し、次いで濾過、濃縮することによ
り、3,4−ジメチル安息香酸メチルエステル68.0
gを得た(収率97%)。
l)をメタノール600mlに溶かして得られた溶液
に、硫酸9mlを加え、加熱下に5時間還流した。反応
液を160mlまで濃縮した後、これに水を加え、酢酸
エチルで抽出し、有機抽出液を水、10%水酸化ナトリ
ウム水溶液、および飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸
ナトリウムで乾燥し、次いで濾過、濃縮することによ
り、3,4−ジメチル安息香酸メチルエステル68.0
gを得た(収率97%)。
【0045】参考例5 3,4−ジブロモメチル安息香酸メチルエステルの合成 参考例2において、1,2−ジメチル−4−ニトロベン
ゼンに代えて、参考例4で得られた3,4−ジメチル安
息香酸メチルエステルを用いた以外は、参考例2と同様
にして反応および分離・精製を行うことにより、3,4
−ジブロモメチル安息香酸メチルエステルを得た。
ゼンに代えて、参考例4で得られた3,4−ジメチル安
息香酸メチルエステルを用いた以外は、参考例2と同様
にして反応および分離・精製を行うことにより、3,4
−ジブロモメチル安息香酸メチルエステルを得た。
【0046】参考例6 3,4−ジブロモメチル安息香酸の合成 参考例5で得られた3,4−ジブロモメチル安息香酸メ
チルエステル10.0g(31.1mmol)を酢酸1
00mlに溶かして得られた溶液に、47%臭化水素酸
100mlを加え、加熱下に3.5時間還流した。反応
液を室温まで冷却した後、氷水に注ぎ、析出した結晶を
濾取した。得られた結晶を酢酸エチルに溶解し、無水硫
酸ナトリウムで乾燥した後、減圧下溶媒を留去すること
により、3,4−ジブロモメチル安息香酸8.12gを
得た(収率81%)。
チルエステル10.0g(31.1mmol)を酢酸1
00mlに溶かして得られた溶液に、47%臭化水素酸
100mlを加え、加熱下に3.5時間還流した。反応
液を室温まで冷却した後、氷水に注ぎ、析出した結晶を
濾取した。得られた結晶を酢酸エチルに溶解し、無水硫
酸ナトリウムで乾燥した後、減圧下溶媒を留去すること
により、3,4−ジブロモメチル安息香酸8.12gを
得た(収率81%)。
【0047】実施例4および実施例5 1,4−ジヒドロ−2,3−ベンゾジチイン−6−カル
ボン酸メチルエステル(化合物4)および1,4−ジヒ
ドロ−2,3−ベンゾジチイン−6−カルボン酸(化合
物5)の合成 実施例2において、1,2−ジブロモメチル−4−ニト
ロベンゼンに代えて、参考例5で得られた3,4−ジブ
ロモメチル安息香酸メチルエステル(実施例4)、また
は参考例6で得られた3,4−ジブロモメチル安息香酸
(実施例5)を用いた以外は、実施例2と同様にして反
応および分離・精製を行うことにより、それぞれ対応す
る1,4−ジヒドロ−2,3−ベンゾジチイン−6−カ
ルボン酸メチルエステル(化合物4)および1,4−ジ
ヒドロ−2,3−ベンゾジチイン−6−カルボン酸(化
合物5)を得た。
ボン酸メチルエステル(化合物4)および1,4−ジヒ
ドロ−2,3−ベンゾジチイン−6−カルボン酸(化合
物5)の合成 実施例2において、1,2−ジブロモメチル−4−ニト
ロベンゼンに代えて、参考例5で得られた3,4−ジブ
ロモメチル安息香酸メチルエステル(実施例4)、また
は参考例6で得られた3,4−ジブロモメチル安息香酸
(実施例5)を用いた以外は、実施例2と同様にして反
応および分離・精製を行うことにより、それぞれ対応す
る1,4−ジヒドロ−2,3−ベンゾジチイン−6−カ
ルボン酸メチルエステル(化合物4)および1,4−ジ
ヒドロ−2,3−ベンゾジチイン−6−カルボン酸(化
合物5)を得た。
【0048】化合物4の物性は以下の通りである。 質量スペクトル [M]+ :226 NMRスペクトル(270MHz,CDCl3 ,トリメチルシラ
ン)δ(ppm) 7.86−7.06(m,4H), 4.08(s,4
H), 3.90(s,3H) 化合物5の物性は以下の通りである。 質量スペクトル [M]+ :212 NMRスペクトル(270MHz,CDCl3 ,トリメチルシラ
ン)δ(ppm) 13.00(s,1H), 7.82-7.25(m,4H), 4.22(s,4H)
ン)δ(ppm) 7.86−7.06(m,4H), 4.08(s,4
H), 3.90(s,3H) 化合物5の物性は以下の通りである。 質量スペクトル [M]+ :212 NMRスペクトル(270MHz,CDCl3 ,トリメチルシラ
ン)δ(ppm) 13.00(s,1H), 7.82-7.25(m,4H), 4.22(s,4H)
【0049】参考例7 3,4−ジヒドロキシメチルトルエンの合成 アルゴン雰囲気下に、4−メチルフタル酸1.40g
(7.8mmol)をテトラヒドロフラン80mlに溶
かして得られた溶液に水素化アルミニウムリチウム74
2mg(19.5mmol)を加え、4時間加熱還流し
た。氷浴中、反応液に水を注ぎ、酢酸エチルで抽出し、
有機抽出液をを飽和酒石酸カリウムナトリウム水溶液、
水、および飽和食塩水で順次洗浄し、無水流酸ナトリウ
ムで乾燥した。次いで濾過、濃縮し、シリカゲルカラム
クロマトグラフィー[展開液:酢酸エチルとヘキサンの
混合溶液(混合比:2対3)]で分離精製することによ
り、3,4−ジヒドロキシメチルトルエン759mgを
得た(収率64%)。
(7.8mmol)をテトラヒドロフラン80mlに溶
かして得られた溶液に水素化アルミニウムリチウム74
2mg(19.5mmol)を加え、4時間加熱還流し
た。氷浴中、反応液に水を注ぎ、酢酸エチルで抽出し、
有機抽出液をを飽和酒石酸カリウムナトリウム水溶液、
水、および飽和食塩水で順次洗浄し、無水流酸ナトリウ
ムで乾燥した。次いで濾過、濃縮し、シリカゲルカラム
クロマトグラフィー[展開液:酢酸エチルとヘキサンの
混合溶液(混合比:2対3)]で分離精製することによ
り、3,4−ジヒドロキシメチルトルエン759mgを
得た(収率64%)。
【0050】参考例8 3,4−ジブロモメチルトルエンの合成 参考例7で得られた3,4−ジヒドロキシメチルトルエ
ン579mg(4.99mmol)をベンゼン5mlに
溶かして得られた溶液に、三臭化リン276ml(2.
91mmol)を加え、室温下で4時間撹拌した。反応
液を氷水に注ぎ塩化メチレンで抽出した後、有機抽出液
を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液および飽和食塩水で順
次洗浄した。次いで濾過、濃縮した後、シリカゲルカラ
ムクロマトグラフィー[展開液:酢酸エチルとヘキサン
の混合溶液(混合比:1対3)]で分離精製することに
より、3,4−ジブロモメチルトルエン1.11g(収
率80%)を得た。
ン579mg(4.99mmol)をベンゼン5mlに
溶かして得られた溶液に、三臭化リン276ml(2.
91mmol)を加え、室温下で4時間撹拌した。反応
液を氷水に注ぎ塩化メチレンで抽出した後、有機抽出液
を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液および飽和食塩水で順
次洗浄した。次いで濾過、濃縮した後、シリカゲルカラ
ムクロマトグラフィー[展開液:酢酸エチルとヘキサン
の混合溶液(混合比:1対3)]で分離精製することに
より、3,4−ジブロモメチルトルエン1.11g(収
率80%)を得た。
【0051】実施例6 1,4−ジヒドロ−6−メチル−2,3−ベンゾジチイ
ン(化合物6)の合成 実施例2において、1,2−ジブロモメチル−4−ニト
ロベンゼンに代えて、参考例8により得られた3,4−
ジブロモメチルトルエンを用いた以外は、実施例2と同
様にして反応および分離・精製を行うことにより、下記
物性を有する1,4−ジヒドロ−6−メチル−2,3−
ベンゾジチイン(化合物6)を得た。 NMRスペクトル(270MHz,CDCl3 ,トリメチルシラ
ン)δ(ppm) 6.98(s,2H), 6.90(s,1H), 4.02(s,4H), 2.30(s,3H)
ン(化合物6)の合成 実施例2において、1,2−ジブロモメチル−4−ニト
ロベンゼンに代えて、参考例8により得られた3,4−
ジブロモメチルトルエンを用いた以外は、実施例2と同
様にして反応および分離・精製を行うことにより、下記
物性を有する1,4−ジヒドロ−6−メチル−2,3−
ベンゾジチイン(化合物6)を得た。 NMRスペクトル(270MHz,CDCl3 ,トリメチルシラ
ン)δ(ppm) 6.98(s,2H), 6.90(s,1H), 4.02(s,4H), 2.30(s,3H)
【0052】実施例7 6−ベンジロキシ−1,4−ジヒドロ−2,3−ベンゾ
ジチイン(化合物7)の合成 参考例7において、4−メチルフタル酸に代えて、4−
ベンジロキシフタル酸を用いた以外は、参考例7と同様
に反応および分離・精製を行うことにより、1−ベンジ
ロキシ−3,4−ジヒドロキシメチルベンゼンを得た。
続いて、参考例8において、3,4−ジヒドロキシトル
エンに代えて、1−ベンジロキシ−3,4−ジヒドロキ
シメチルベンゼンを用いた以外は、参考例8と同様に反
応および分離・精製を行うことにより、1−ベンジロキ
シ−3,4−ジブロメチルモベンゼンを得た。続いて、
実施例2において、1,2−ジブロモメチル−4−ニト
ロベンゼンに代えて、1−ベンジロキシ−3,4−ジブ
ロモメチルトルエンを用いた以外は、実施例2と同様に
して反応および分離・精製を行うことにより、下記の物
性を有する6−ベンジロキシ−1,4−ジヒドロ−2,
3−ベンゾジチイン(化合物7)を得た。 NMRスペクトル(270MHz,CDCl3 ,トリメチルシラ
ン)δ(ppm) 7.30(m,5H), 6.99-6.71(m,3H), 5.04(s,2H), 4.02(s,2
H), 4.01(s,2H)
ジチイン(化合物7)の合成 参考例7において、4−メチルフタル酸に代えて、4−
ベンジロキシフタル酸を用いた以外は、参考例7と同様
に反応および分離・精製を行うことにより、1−ベンジ
ロキシ−3,4−ジヒドロキシメチルベンゼンを得た。
続いて、参考例8において、3,4−ジヒドロキシトル
エンに代えて、1−ベンジロキシ−3,4−ジヒドロキ
シメチルベンゼンを用いた以外は、参考例8と同様に反
応および分離・精製を行うことにより、1−ベンジロキ
シ−3,4−ジブロメチルモベンゼンを得た。続いて、
実施例2において、1,2−ジブロモメチル−4−ニト
ロベンゼンに代えて、1−ベンジロキシ−3,4−ジブ
ロモメチルトルエンを用いた以外は、実施例2と同様に
して反応および分離・精製を行うことにより、下記の物
性を有する6−ベンジロキシ−1,4−ジヒドロ−2,
3−ベンゾジチイン(化合物7)を得た。 NMRスペクトル(270MHz,CDCl3 ,トリメチルシラ
ン)δ(ppm) 7.30(m,5H), 6.99-6.71(m,3H), 5.04(s,2H), 4.02(s,2
H), 4.01(s,2H)
【0053】実施例8 1,4−ジヒドロ−6−メトキシ−2,3−ベンゾジチ
イン(化合物8)の合成 参考例2において、1,2−ジメチル−4−ニトロベン
ゼンに代えて、1,2−ジメチル−4−メトキシベンゼ
ンを用いた以外は、参考例2と同様に反応および分離・
精製を行うことにより、1,2−ジブロモメチル−4−
メトキシベンゼンを得た。続いて、実施例2において、
1,2−ジブロモメチル−4−ニトロベンゼンに代え
て、1,2−ジブロモメチル−4−メトキシベンゼンを
用いた以外は、実施例2と同様にして反応および分離・
精製を行うことにより、下記の物性を有する1,4−ジ
ヒドロ−6−メトキシ−2,3−ベンゾジチイン(化合
物8)を得た。 NMRスペクトル(270MHz,CDCl3 ,トリメチルシラ
ン)δ(ppm) 7.00-6.62(m,4H), 4.03(s,2H), 4.01(s,2H), 3.78(s,3
H)
イン(化合物8)の合成 参考例2において、1,2−ジメチル−4−ニトロベン
ゼンに代えて、1,2−ジメチル−4−メトキシベンゼ
ンを用いた以外は、参考例2と同様に反応および分離・
精製を行うことにより、1,2−ジブロモメチル−4−
メトキシベンゼンを得た。続いて、実施例2において、
1,2−ジブロモメチル−4−ニトロベンゼンに代え
て、1,2−ジブロモメチル−4−メトキシベンゼンを
用いた以外は、実施例2と同様にして反応および分離・
精製を行うことにより、下記の物性を有する1,4−ジ
ヒドロ−6−メトキシ−2,3−ベンゾジチイン(化合
物8)を得た。 NMRスペクトル(270MHz,CDCl3 ,トリメチルシラ
ン)δ(ppm) 7.00-6.62(m,4H), 4.03(s,2H), 4.01(s,2H), 3.78(s,3
H)
【0054】実施例9 1,4−ジヒドロ−6−フルオロ−2,3−ベンゾジチ
イン(化合物9)の合成 参考例2において、1,2−ジメチル−4−ニトロベン
ゼンに代えて、1,2−ジメチル−4−フルオロベンゼ
ンを用いた以外は、参考例2と同様に反応および分離・
精製を行うことにより、1,2−ジブロモメチル−4−
フルオロベンゼンを得た。続いて、実施例2において、
1,2−ジブロモメチル−4−ニトロベンゼンに代え
て、1,2−ジブロモメチル−4−フルオロベンゼンを
用いた以外は、実施例2と同様にして反応および分離・
精製を行うことにより、下記の物性を有する1,4−ジ
ヒドロ−6−フルオロ−2,3−ベンゾジチイン(化合
物9)を得た。 NMRスペクトル(270MHz,CDCl3 ,トリメチルシラ
ン)δ(ppm) 7.05-6.81(m,3H), 4.03(s,4H)
イン(化合物9)の合成 参考例2において、1,2−ジメチル−4−ニトロベン
ゼンに代えて、1,2−ジメチル−4−フルオロベンゼ
ンを用いた以外は、参考例2と同様に反応および分離・
精製を行うことにより、1,2−ジブロモメチル−4−
フルオロベンゼンを得た。続いて、実施例2において、
1,2−ジブロモメチル−4−ニトロベンゼンに代え
て、1,2−ジブロモメチル−4−フルオロベンゼンを
用いた以外は、実施例2と同様にして反応および分離・
精製を行うことにより、下記の物性を有する1,4−ジ
ヒドロ−6−フルオロ−2,3−ベンゾジチイン(化合
物9)を得た。 NMRスペクトル(270MHz,CDCl3 ,トリメチルシラ
ン)δ(ppm) 7.05-6.81(m,3H), 4.03(s,4H)
【0055】実施例10 1,4−ジヒドロ−5−フルオロ−2,3−ベンゾジチ
イン(化合物10)の合成 参考例2において、1,2−ジメチル−4−ニトロベン
ゼンに代えて、1,2−ジメチル−3−フルオロベンゼ
ンを用いた以外は、参考例2と同様に反応および分離・
精製を行うことにより、1,2−ジブロモメチル−3−
フルオロベンゼンを得た。続いて、実施例2において、
1,2−ジブロモメチル−4−ニトロベンゼンに代え
て、1,2−ジブロモメチル−3−フルオロベンゼンを
用いた以外は、実施例2と同様にして反応および分離・
精製を行うことにより、下記の物性を有する1,4−ジ
ヒドロ−5−フルオロ−2,3−ベンゾジチイン(化合
物10)を得た。 NMRスペクトル(270MHz,CDCl3 ,トリメチルシラ
ン)δ(ppm) 7.17-6.88(m,3H), 4.06(s,2H), 4.02(s,2H)
イン(化合物10)の合成 参考例2において、1,2−ジメチル−4−ニトロベン
ゼンに代えて、1,2−ジメチル−3−フルオロベンゼ
ンを用いた以外は、参考例2と同様に反応および分離・
精製を行うことにより、1,2−ジブロモメチル−3−
フルオロベンゼンを得た。続いて、実施例2において、
1,2−ジブロモメチル−4−ニトロベンゼンに代え
て、1,2−ジブロモメチル−3−フルオロベンゼンを
用いた以外は、実施例2と同様にして反応および分離・
精製を行うことにより、下記の物性を有する1,4−ジ
ヒドロ−5−フルオロ−2,3−ベンゾジチイン(化合
物10)を得た。 NMRスペクトル(270MHz,CDCl3 ,トリメチルシラ
ン)δ(ppm) 7.17-6.88(m,3H), 4.06(s,2H), 4.02(s,2H)
【0056】実施例11 6−クロロ−1,4−ジヒドロ−2,3−ベンゾジチイ
ン(化合物11)の合成 参考例2において、1,2−ジメチル−4−ニトロベン
ゼンに代えて、4−クロロ−1,2−ジメチルベンゼン
を用いた以外は、参考例2と同様に反応および分離・精
製を行うことにより、4−クロロ−1,2−ジブロモメ
チルベンゼンを得た。続いて、実施例2において、1,
2−ジブロモメチル−4−ニトロベンゼンに代えて、4
−クロロ−1,2−ジブロモメチルベンゼンを用いた以
外は、実施例2と同様にして反応および分離・精製を行
うことにより、下記の物性を有する6−クロロ−1,4
−ジヒドロ−2,3−ベンゾジチイン(化合物11)を
得た。 NMRスペクトル(270MHz,CDCl3 ,トリメチルシラ
ン)δ(ppm) 7.15-7.02(m,3H), 4.02(s,4H)
ン(化合物11)の合成 参考例2において、1,2−ジメチル−4−ニトロベン
ゼンに代えて、4−クロロ−1,2−ジメチルベンゼン
を用いた以外は、参考例2と同様に反応および分離・精
製を行うことにより、4−クロロ−1,2−ジブロモメ
チルベンゼンを得た。続いて、実施例2において、1,
2−ジブロモメチル−4−ニトロベンゼンに代えて、4
−クロロ−1,2−ジブロモメチルベンゼンを用いた以
外は、実施例2と同様にして反応および分離・精製を行
うことにより、下記の物性を有する6−クロロ−1,4
−ジヒドロ−2,3−ベンゾジチイン(化合物11)を
得た。 NMRスペクトル(270MHz,CDCl3 ,トリメチルシラ
ン)δ(ppm) 7.15-7.02(m,3H), 4.02(s,4H)
【0057】参考例9 4−N,N−ジメチルアミノフタル酸ジメチルエステル
の合成 4−ニトロフタル酸ジメチルエステル24.5g(10
2mmol)をメタノール350mlに溶解し、35%
ホルマリン40ml、パラジウム炭素(パラジウム5%
含有)5gを加え、水素雰囲気下、水素の吸収がなくな
るまで9時間室温で撹拌した。触媒を除いた後、濃縮す
ることにより、4−N,N−ジメチルアミノフタル酸ジ
メチルエステル28gを組成生物として得た。
の合成 4−ニトロフタル酸ジメチルエステル24.5g(10
2mmol)をメタノール350mlに溶解し、35%
ホルマリン40ml、パラジウム炭素(パラジウム5%
含有)5gを加え、水素雰囲気下、水素の吸収がなくな
るまで9時間室温で撹拌した。触媒を除いた後、濃縮す
ることにより、4−N,N−ジメチルアミノフタル酸ジ
メチルエステル28gを組成生物として得た。
【0058】実施例12 1,4−ジヒドロ−6−N,N−ジメチルアミノ−2,
3−ベンゾジチイン(化合物12)の合成 参考例7において、4−メチルフタル酸に代えて、4−
N,N−ジメチルアミノフタル酸ジメチルエステルを用
いた以外は、参考例7と同様に反応および分離・精製を
行うことにより、3,4−ジヒドロキシメチル−N,N
−ジメチルアミノベンゼンを得た。続いて、参考例8に
おいて、3,4−ジヒドロキシメチルトルエンに代え
て、3,4−ジヒドロキシメチル−N,N−ジメチルア
ミノベンゼンを用いた以外は、参考例8と同様に反応お
よび分離・精製を行うことにより、3,4−ジブロモメ
チル−N,N−ジメチルアミノベンゼンを得た。続い
て、実施例2において、1,2−ジブロモメチル−4−
ニトロベンゼンに代えて、3,4−ジブロモメチル−
N,N−ジメチルアミノベンゼンを用いた以外は、実施
例2と同様にして反応および分離・精製を行うことによ
り、下記の物性を有する1,4−ジヒドロ−6−N,N
−ジメチルアミノ−2,3−ベンゾジチイン(化合物1
2)を得た。 NMRスペクトル(270MHz,CDCl3 ,トリメチルシラ
ン)δ(ppm) 7.01-6.38(m,3H), 3.99(s,4H), 2.90(s,6H)
3−ベンゾジチイン(化合物12)の合成 参考例7において、4−メチルフタル酸に代えて、4−
N,N−ジメチルアミノフタル酸ジメチルエステルを用
いた以外は、参考例7と同様に反応および分離・精製を
行うことにより、3,4−ジヒドロキシメチル−N,N
−ジメチルアミノベンゼンを得た。続いて、参考例8に
おいて、3,4−ジヒドロキシメチルトルエンに代え
て、3,4−ジヒドロキシメチル−N,N−ジメチルア
ミノベンゼンを用いた以外は、参考例8と同様に反応お
よび分離・精製を行うことにより、3,4−ジブロモメ
チル−N,N−ジメチルアミノベンゼンを得た。続い
て、実施例2において、1,2−ジブロモメチル−4−
ニトロベンゼンに代えて、3,4−ジブロモメチル−
N,N−ジメチルアミノベンゼンを用いた以外は、実施
例2と同様にして反応および分離・精製を行うことによ
り、下記の物性を有する1,4−ジヒドロ−6−N,N
−ジメチルアミノ−2,3−ベンゾジチイン(化合物1
2)を得た。 NMRスペクトル(270MHz,CDCl3 ,トリメチルシラ
ン)δ(ppm) 7.01-6.38(m,3H), 3.99(s,4H), 2.90(s,6H)
【0059】実施例13 6−tert−ブチル−1,4−ジヒドロ−2,3−ベンゾ
ジチイン(化合物13)の合成 参考例2において、1,2−ジメチル−4−ニトロベン
ゼンに代えて、4−tert−ブチル−1,2−ジメチルベ
ンゼンを用いた以外は、参考例2と同様に反応および分
離・精製を行うことにより、1−tert−ブチル−3,4
- ジブロモメチルベンゼンを得た。続いて、実施例2に
おいて、1,2−ジブロモメチル−4−ニトロベンゼン
に代えて、1−tert−ブチル−3,4−ジブロモメチル
ベンゼンを用いた以外は、実施例2と同様にして反応お
よび分離・精製を行うことにより、6−tert−ブチル−
1,4−ジヒドロ−2,3−ベンゾジチイン(化合物1
3)を得た。
ジチイン(化合物13)の合成 参考例2において、1,2−ジメチル−4−ニトロベン
ゼンに代えて、4−tert−ブチル−1,2−ジメチルベ
ンゼンを用いた以外は、参考例2と同様に反応および分
離・精製を行うことにより、1−tert−ブチル−3,4
- ジブロモメチルベンゼンを得た。続いて、実施例2に
おいて、1,2−ジブロモメチル−4−ニトロベンゼン
に代えて、1−tert−ブチル−3,4−ジブロモメチル
ベンゼンを用いた以外は、実施例2と同様にして反応お
よび分離・精製を行うことにより、6−tert−ブチル−
1,4−ジヒドロ−2,3−ベンゾジチイン(化合物1
3)を得た。
【0060】試験例1 MTT法によるRSウイルス抑制作用 96穴丸底マイクロプレート中に、各種濃度の化合物1
〜13、またはリバビリン(対照薬)を含む維持培地
(2%牛血清アルブミンを含むイーグルMEM培地)、
ならびに予めトリプシン消化により調製したHeLa細
胞懸濁液およびRSウイルスLong株を含む維持培地
を添加し、室温で5分間低速遠心(700×g)した。
遠心終了後、35℃の炭酸ガスインキュベーター中で5
日間培養した。培養終了4時間前にMTT法(MTT:
3−(4,5−ジメチルチアゾール−2−イル)−2,
5−ジフェニルテトラゾリウム ブロマイド)を実施
し、生細胞の割合をマイクロプレートリーダーにより比
色定量した。RSウイルス感染による細胞破壊を50%
抑制する化合物濃度を抗ウイルス活性(EC50)として
示した。また、同時に行ったRSウイルスを接種しない
試験によって化合物の50%細胞毒性値(CC50)を算
出した。CC50とEC50の比をS.I.(selectivity
index 、CC50/EC50)として求めた。結果を表1に
示した。
〜13、またはリバビリン(対照薬)を含む維持培地
(2%牛血清アルブミンを含むイーグルMEM培地)、
ならびに予めトリプシン消化により調製したHeLa細
胞懸濁液およびRSウイルスLong株を含む維持培地
を添加し、室温で5分間低速遠心(700×g)した。
遠心終了後、35℃の炭酸ガスインキュベーター中で5
日間培養した。培養終了4時間前にMTT法(MTT:
3−(4,5−ジメチルチアゾール−2−イル)−2,
5−ジフェニルテトラゾリウム ブロマイド)を実施
し、生細胞の割合をマイクロプレートリーダーにより比
色定量した。RSウイルス感染による細胞破壊を50%
抑制する化合物濃度を抗ウイルス活性(EC50)として
示した。また、同時に行ったRSウイルスを接種しない
試験によって化合物の50%細胞毒性値(CC50)を算
出した。CC50とEC50の比をS.I.(selectivity
index 、CC50/EC50)として求めた。結果を表1に
示した。
【0061】
【表1】
【0062】試験例2 プラーク減少法によるRSウイルス抑制作用 24穴平底マルチトレイ中で単層化状態に培養したHe
La細胞に、維持培地(2%牛胎児血清を含むイーグル
MEM培地)で調製したRSウイルスLong株を接種
して、35℃の炭酸ガスインキュベーター中で1時間イ
ンキュベートした。培養液を捨て、維持培地で洗浄後、
各種濃度の化合物1、またはリバビリン(対照薬)を含
む維持培地(0.6%メチルセルロース添加)を添加
し、35℃の炭酸ガスインキュベーター中で4日間培養
した。培養終了後、5%ホルマリン水溶液で6時間固定
し、水道水で洗浄した。次いで0.025%のクリスタ
ルバイオレッド水溶液で細胞を染色した。クリスタルバ
イオレッドにより染まらない感染細胞巣(プラーク)の
数を顕微鏡下で計測した。各濃度の化合物群のプラーク
数と化合物を加えない対照群のプラーク数を比較し、プ
ラーク数が50%に抑えられる化合物濃度を抗ウイルス
活性(EC50)として示した。また、化合物の50%細
胞毒性値(CC50)をMTT法により算出した。CC50
とEC50の比をS.I.(selectivity index 、CC50
/EC50)として求めた。結果を表2に示した。
La細胞に、維持培地(2%牛胎児血清を含むイーグル
MEM培地)で調製したRSウイルスLong株を接種
して、35℃の炭酸ガスインキュベーター中で1時間イ
ンキュベートした。培養液を捨て、維持培地で洗浄後、
各種濃度の化合物1、またはリバビリン(対照薬)を含
む維持培地(0.6%メチルセルロース添加)を添加
し、35℃の炭酸ガスインキュベーター中で4日間培養
した。培養終了後、5%ホルマリン水溶液で6時間固定
し、水道水で洗浄した。次いで0.025%のクリスタ
ルバイオレッド水溶液で細胞を染色した。クリスタルバ
イオレッドにより染まらない感染細胞巣(プラーク)の
数を顕微鏡下で計測した。各濃度の化合物群のプラーク
数と化合物を加えない対照群のプラーク数を比較し、プ
ラーク数が50%に抑えられる化合物濃度を抗ウイルス
活性(EC50)として示した。また、化合物の50%細
胞毒性値(CC50)をMTT法により算出した。CC50
とEC50の比をS.I.(selectivity index 、CC50
/EC50)として求めた。結果を表2に示した。
【0063】
【表2】
【0064】実施例14 カプセル剤 化合物1 20g 微結晶セルロース 65g トウモロコシ澱粉 20g 乳糖 22g ポリビニルピロリドン 3g 全量 130g 上記成分を常法により顆粒化した後、ゼラチン硬カプセ
ル1000カプセルに充填した。1カプセルは化合物1
を20mg含有する。
ル1000カプセルに充填した。1カプセルは化合物1
を20mg含有する。
【0065】実施例15 散剤 化合物1 50g 微結晶セルロース 400g トウモロコシ澱粉 550g 全量 1000g 化合物1をアセトンに溶解し、得られた溶液を微結晶セ
ルロースに吸着させた後、乾燥させた。乾燥物をトウモ
ロコシ澱粉と混合し、常法により散剤として化合物1の
20倍散を調製した。
ルロースに吸着させた後、乾燥させた。乾燥物をトウモ
ロコシ澱粉と混合し、常法により散剤として化合物1の
20倍散を調製した。
【0066】実施例16 錠剤 化合物1 10g 微結晶セルロース 35g トウモロコシ澱粉 10g 乳糖 20g カルボキシメチルセルロースカルシウム 10g ポリビニルピロリドン 5g タルク 10g 全量 100g 化合物1をアセトンに溶解し、得られた溶液を微結晶セ
ルロースに吸着させた後、乾燥させた。乾燥物をトウモ
ロコシ澱粉、乳糖およびカルボキシメチルセルロースカ
ルシウムと混合し、次いでポリビニルピロリドンの水溶
液を結合剤として加えて混合した後、1錠100mgの
錠剤に打錠した。1錠は化合物1を10mg含有する。
ルロースに吸着させた後、乾燥させた。乾燥物をトウモ
ロコシ澱粉、乳糖およびカルボキシメチルセルロースカ
ルシウムと混合し、次いでポリビニルピロリドンの水溶
液を結合剤として加えて混合した後、1錠100mgの
錠剤に打錠した。1錠は化合物1を10mg含有する。
【0067】
【発明の効果】優れた抗ウイルス活性を有し、RSウイ
ルスに代表されるウイルス性疾患の予防的または治療的
処置に有効な抗ウイルス剤が提供される。
ルスに代表されるウイルス性疾患の予防的または治療的
処置に有効な抗ウイルス剤が提供される。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 渡辺 渡 福島県福島市東浜町16−6 (72)発明者 茂田 士郎 福島県福島市大森字久保内147−28
Claims (2)
- 【請求項1】 下記一般式(I) 【化1】 (式中、R1 、R2 、R3 およびR4 はそれぞれ水素原
子、置換基を有していてもよい低級アルキル基、置換基
を有していてもよい低級アルケニル基、置換基を有して
いてもよいアリール基、置換基を有していてもよいアラ
ルキル基、ニトロ基、シアノ基、カルボキシル基、アル
コキシカルボニル基、低級アルキルスルフィニル基、ア
リールスルフィニル基、低級アルキルスルホニル基、ア
リールスルホニル基、スルファモイル基、カルバモイル
基、アシル基、ヒドラジノ基、ハロゲン原子、式OR5
で示される基、式SR5 で示される基または式NR6 R
7 で示される基を表し、R5 は水素原子、置換基を有し
ていてもよい低級アルキル基、置換基を有していてもよ
い低級アルケニル基または置換基を有していてもよいア
リール基を表し、R6 およびR7 はそれぞれ水素原子、
置換基を有していてもよい低級アルキル基、置換基を有
していてもよい低級アルケニル基または置換基を有して
いてもよいアリール基を表す。)で示される1,4−ジ
ヒドロ−2,3−ベンゾジチイン誘導体またはその薬理
学的に許容される塩を有効成分として含有する抗ウイル
ス剤。 - 【請求項2】 下記一般式(II) 【化2】 (式中、R8 、R9 、R10およびR11はそれぞれ置換基
を有していてもよい低級アルキル基またはハロゲン原子
を表す。)で示される1,4−ジヒドロ−2,3−ベン
ゾジチイン誘導体。
Priority Applications (6)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6138546A JPH083040A (ja) | 1994-06-21 | 1994-06-21 | ベンゾジチイン誘導体を有効成分とする抗ウイルス剤 |
US08/750,730 US5698580A (en) | 1994-06-21 | 1995-06-06 | Antiviral agent containing benzodithiin derivative as active ingredient |
PCT/JP1995/001107 WO1995035292A1 (fr) | 1994-06-21 | 1995-06-06 | Agent antiviral renfermant, a titre d'ingredient actif, un derive de benzodithiine |
AU25766/95A AU2576695A (en) | 1994-06-21 | 1995-06-06 | Antiviral agent containing benzodithiin derivative as active ingredient |
CA002193496A CA2193496A1 (en) | 1994-06-21 | 1995-06-06 | Antiviral agent containing benzodithiin derivative as active ingredient |
EP95920263A EP0770609A4 (en) | 1994-06-21 | 1995-06-06 | ANTIVIRAL AGENT CONTAINING, AS ACTIVE INGREDIENT, A BENZODITHIIN DERIVATIVE |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6138546A JPH083040A (ja) | 1994-06-21 | 1994-06-21 | ベンゾジチイン誘導体を有効成分とする抗ウイルス剤 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH083040A true JPH083040A (ja) | 1996-01-09 |
Family
ID=15224686
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6138546A Pending JPH083040A (ja) | 1994-06-21 | 1994-06-21 | ベンゾジチイン誘導体を有効成分とする抗ウイルス剤 |
Country Status (6)
Country | Link |
---|---|
US (1) | US5698580A (ja) |
EP (1) | EP0770609A4 (ja) |
JP (1) | JPH083040A (ja) |
AU (1) | AU2576695A (ja) |
CA (1) | CA2193496A1 (ja) |
WO (1) | WO1995035292A1 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2013155144A (ja) * | 2012-01-31 | 2013-08-15 | Sumitomo Seika Chem Co Ltd | ジチオール化合物及び環状ジスルフィド化合物の製造方法 |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US9994519B2 (en) * | 2012-11-28 | 2018-06-12 | Yansong Lu | Synthetic antioxidants and their uses |
KR102394038B1 (ko) * | 2020-06-10 | 2022-05-06 | 원광대학교산학협력단 | 다이설파이드 화합물 및 이의 제조 방법 |
Family Cites Families (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
GB1290913A (ja) * | 1969-03-01 | 1972-09-27 | ||
US3682963A (en) * | 1970-07-06 | 1972-08-08 | Kazimir Sestanj | Dimethylbenzodithian-2-oxide |
ZA714360B (en) * | 1970-07-06 | 1972-03-29 | Ciba Geigy Ag | New heterocyclic compounds and process for their manufacture |
US4004018A (en) * | 1974-06-20 | 1977-01-18 | Uniroyal Inc. | 2,3-Dihydro-1,4-dithiin 1,1,4,4-tetroxide antimicrobials |
-
1994
- 1994-06-21 JP JP6138546A patent/JPH083040A/ja active Pending
-
1995
- 1995-06-06 EP EP95920263A patent/EP0770609A4/en not_active Ceased
- 1995-06-06 AU AU25766/95A patent/AU2576695A/en not_active Abandoned
- 1995-06-06 US US08/750,730 patent/US5698580A/en not_active Expired - Fee Related
- 1995-06-06 WO PCT/JP1995/001107 patent/WO1995035292A1/ja not_active Application Discontinuation
- 1995-06-06 CA CA002193496A patent/CA2193496A1/en not_active Abandoned
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2013155144A (ja) * | 2012-01-31 | 2013-08-15 | Sumitomo Seika Chem Co Ltd | ジチオール化合物及び環状ジスルフィド化合物の製造方法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
WO1995035292A1 (fr) | 1995-12-28 |
US5698580A (en) | 1997-12-16 |
CA2193496A1 (en) | 1995-12-28 |
AU2576695A (en) | 1996-01-15 |
EP0770609A1 (en) | 1997-05-02 |
EP0770609A4 (en) | 1997-09-03 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20040128 |
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A02 | Decision of refusal |
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