JPH08304065A - 回転ヘッドを用いた三次元座標測定装置 - Google Patents

回転ヘッドを用いた三次元座標測定装置

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JPH08304065A
JPH08304065A JP7132753A JP13275395A JPH08304065A JP H08304065 A JPH08304065 A JP H08304065A JP 7132753 A JP7132753 A JP 7132753A JP 13275395 A JP13275395 A JP 13275395A JP H08304065 A JPH08304065 A JP H08304065A
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detector
rotary head
optimum
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dimensional coordinate
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JP7132753A
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Nobukatsu Machii
暢且 町井
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 検出子の角度位置を測定中に変更するための
手間を省き、検出子を測定中に最適な角度位置へ自動的
に変更可能な三次元座標測定装置を提供する。 【構成】 互いに直交する2つの回転軸と両回転軸の回
転によって2方向に回転可能な検出子とを有する回転ヘ
ッド10と、回転ヘッド駆動部23とを備えた三次元座
標測定装置において、倣い測定中に検出子による被検物
の位置検出が不能になった状態を検出する形状測定部2
6と、その状態が測定部26により検出されたとき、そ
の検出前までに得られている測定データに基づき、検出
子が最適姿勢をとるように回転ヘッドの最適な角度位置
を設定し、その設定した角度位置へ回転ヘッドを回転さ
せるための駆動指令を回転ヘッド駆動部へ出力する最適
角度設定部28とを備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、回転ヘッドを用いた
三次元座標測定装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、このような三次元座標測定装置と
しては、互いに直交する2つの回転軸と両回転軸の回転
によって2方向に回転可能な検出子とを有する回転ヘッ
ドと、両回転軸を回転させる回転ヘッド駆動部とを備
え、検出子を被検物の形状に沿って移動させて被検物の
位置を検出子により検出しながら、各検出位置の測定デ
ータを順次取り込んで被検物の形状を測定するものが知
られている。前記検出子として非接触式プローブが用い
られている。この非接触式プローブは、光源からの光を
被検物の表面へ照射し、その表面からの反射光を光電変
換素子(例えば2分割された受光素子)で受光し、光電
変換素子の出力信号に基づいて照射光の焦点を被検物の
表面に合致させ、その合致した際の測定データにより被
検物の位置を検出するものである。
【0003】このような三次元座標測定装置では、測定
中に被検物(例えば筒状の被検物)の表面からの反射光
が検出子(非接触式プローブ)内の光電変換素子に入射
しなくなると、被検物の位置を検出子により検出するこ
とができない。そこで、測定中に検出子の角度位置を被
検物の表面形状に応じて変更するために、検出子の角度
を変更する位置(測定経路上の角度変更位置)や検出子
の変更角度等のデータを測定前に手動操作で入力するよ
うにしている。
【0004】また、検出子として先端にスタイラス球の
付いた接触式プローブを使用する従来の三次元座標測定
装置として、(1)回転ヘッドに取り付けられ1つの検
出子(接触式プローブ)を有し、測定中に予め設定され
た5つの角度位置のうちから被検物の位置検出に適した
1つの角度位置を選択し、その選択した角度位置に検出
子が位置するように、回転ヘッドを自動的に回転させる
方法、及び(2)回転ヘッドに互いに異なる角度位置で
取り付けられた5つの検出子(接触式プローブ)を有
し、測定中に被検物の位置検出に適した1つの検出子を
選択し、その選択した検出子が被検物の表面に接触する
ように、回転ヘッドを自動的に回転させる方法が知られ
ている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、検出子
として非接触式プローブを用いる上記前者の従来技術で
は、測定中に検出子の角度位置を変更するために、検出
子の角度変更位置や検出子の変更角度等のデータを測定
前に手動操作で入力しておく必要があり、その入力操作
に大変な手間がかかってしまうという問題があった。
【0006】また、上記前者の従来技術に、検出子とし
て接触式プローブを用いる上記後者の従来技術における
方法(1)又は(2)を適用することも考えられる。し
かし、この場合には、非接触式プローブは接触式プロー
ブに比べて測定可能な角度範囲が狭いので、検出子(非
接触式プローブ)を5つの方向に変更するだけでは不十
分であり、検出子を最適な角度位置に位置させることが
できず、被検物の形状を測定することができない。
【0007】この発明はこのような事情に鑑みてなされ
たもので、その課題は検出子の角度位置を測定中に変更
するための手間を省き、検出子を測定中に最適な角度位
置へ自動的に変更可能な三次元座標測定装置を提供する
ことである。
【0008】
【課題を解決するための手段】前述の課題を解決するた
め請求項1記載の発明に係る三次元座標測定装置は、互
いに直交する2つの回転軸と両回転軸の回転によって2
方向に回転可能な検出子とを有する回転ヘッドと、前記
両回転軸を回転させる回転ヘッド駆動手段とを備え、前
記検出子を被検物の形状に沿って移動させ、前記検出子
により、前記被検物の各検出位置の測定データを順次取
り込んで被検物の形状を測定する三次元座標測定装置に
おいて、前記測定中に前記検出子による前記被検物の位
置検出が不能になった状態又はその位置検出が不能にな
る前の状態を検出する測定状態検出手段と、前記検出手
段により前記状態が検出されたとき、その検出前までに
得られている前記測定データに基づき、前記検出子が前
記位置検出の可能な最適姿勢をとるように前記回転ヘッ
ドの最適な角度位置を設定し、その設定した角度位置へ
前記回転ヘッドを回転させるための駆動指令を前記回転
ヘッド駆動手段へ出力する最適角度設定手段とを備えて
いる。
【0009】請求項2記載の発明に係る三次元座標測定
装置は、前記最適角度設定手段は、前記駆動指令を出力
する前に、前記検出子が前記被検物に接触しないで回転
できる位置へ前記回転ヘッドを移動させる。
【0010】請求項3記載の発明に係る三次元座標測定
装置は、前記最適角度設定手段は、前記最適な角度位置
を前記回転ヘッドの固有パラメータを用いて設定する。
【0011】請求項4記載の発明に係る回転ヘッドを用
いた三次元座標測定装置は、前記検出子は、前記被検物
の表面へ光を照射し、その照射光の焦点を前記表面に合
致させることにより前記被検物の位置を検出する非接触
式プローブである。
【0012】
【作用】請求項1記載の三次元座標測定装置では、測定
中に検出子による被検物の位置検出が不能になった状態
又はその位置検出が不能になる前の状態が測定状態検出
手段により検出されると、最適角度設定手段は、その検
出前までに得られている測定データに基づき、検出子が
前記位置検出の可能な最適姿勢をとるように回転ヘッド
の最適な角度位置を設定し、その設定した角度位置へ回
転ヘッドを回転させるための駆動指令を回転ヘッド駆動
手段へ出力する。これによって、回転ヘッド駆動手段が
回転ヘッドを最適な角度位置へ回転させるので、検出子
が前記位置検出の可能な最適姿勢をとり、検出子による
被検物の位置検出が可能になる。
【0013】請求項2記載の回転ヘッドを用いた三次元
座標測定装置では、最適角度設定手段は、回転ヘッドを
回転させるための駆動指令を回転ヘッド駆動手段へ出力
する前に、検出子が接触子に接触しないで回転できる位
置へ回転ヘッドを移動させるので、検出子の回転時に検
出子や回転ヘッドが被検物に衝突するのを回避できる。
【0014】
【実施例】以下この発明の実施例を図面に基づいて説明
する。
【0015】図1はこの発明の一実施例に係る回転ヘッ
ドを用いた三次元座標測定装置を示すブロック図、図2
は図1に示す三次元座標測定装置の一部を構成する三次
元座標測定機を示す概略構成図である。
【0016】一実施例に係る三次元座標測定装置は、筒
状あるいは丸みを持った被検物Sの形状を測定するもの
で、図1及び図2に示す三次元座標測定機1を備えてい
る。この三次元座標測定機1は、図2に示すように、被
検物Sを載せるベース2と、ベース2上に配置されたブ
リッジ3とを備えている。ブリッジ3は、左右の支柱3
a、3bと両支柱の上部に架け渡されたX軸ガイド3c
とからなり、ベース2上に設けられたY軸ガイド(図示
略)により案内されてY軸方向に移動可能である。X軸
ガイド3cにはキャリッジ(図示略)がX軸方向に移動
可能に支持され、キャリッジにはスピンドル4がZ軸方
向(鉛直方向)に移動可能に支持されている。この三次
元座標測定機は、キャリッジのX軸方向の移動量、ブリ
ッジ3のY軸方向の移動量及びスピンドル4のZ軸方向
の移動量をそれぞれ検出するX軸用、Y軸用及びZ軸用
エンコーダ(図示略)を有し、各エンコーダの検出値に
基づき被検物Sの形状を測定する。
【0017】三次元座標測定機1のスピンドル4に、位
置検出装置5が取り付けられている。この位置検出装置
5は、互いに直交する2つの回転軸(垂直方向の回転軸
6及び水平方向の回転軸7)、垂直方向の回転軸(以
下、B軸という)6の回転によって回転する第1回転部
8及び水平方向の回転軸(以下、A軸という)7の回転
によって回転する第2回転部9からなる回転ヘッド10
と、第2回転部9の側部に固定された検出子11とを有
する。第2回転部9は、B軸6の回転によって第1回転
部8と一緒にB軸6を中心に回転すると共にA軸7の回
転によってA軸7を中心に回転するように、第1回転部
8の下端部に結合されている。これによって、検出子1
1は、B軸6を中心とする回転(図3の回転軌跡12で
示す回転)とA軸7を中心とする回転(図3の回転軌跡
13で示す回転)の2方向に回転可能である。なお、第
1回転部8及び第2回転部9は、それぞれ−180度〜
180度の範囲内で回転可能であり、第1回転部8及び
第2回転部9は、回転角度を検出する不図示のA軸用及
びB軸用のロータリエンコーダをそれぞれ備えている。
【0018】検出子11は、被検物Sの表面へ半導体レ
ーザ光源等からの光を照射し、被検物Sの表面からの反
射光を光電変換素子(例えば、2分割された受光素子)
で受光し、光電変換素子の出力信号に基づいて照射光の
焦点14(図3参照)を被検物Sの表面に合致させるこ
とにより被検物Sの位置を検出する非接触式プローブで
ある。図3において、符号15は、検出子11の焦点方
向(検出子11の姿勢)を示している。なお、この一実
施例では、検出子11に、先端にスタイラス球の付いた
接触式プローブ16が装着されており、この接触式プロ
ーブ16による測定も可能になっている。
【0019】図1に示す三次元座標測定装置は、検出子
(非接触式プローブ)11により被検物Sの表面と前記
焦点14の合致が検出された時に、X、Y、Z各軸のエ
ンコーダの検出値を測定値として読み込んで回転ヘッド
10の基準点1A(図2参照)の三次元座標値を得る座
標値取り込み部20と、A軸用及びB軸用のロータリー
エンコーダの検出値を測定値として読み込んで回転ヘッ
ド10の角度位置を検出する回転ヘッド位置検出部21
と、測定データ設定部22とを備える。測定データ設定
部22は、座標値取り込み部20で読み込んだ三次元座
標値Pmと、回転ヘッド位置検出部21で検出した回転
ヘッド10の角度位置と、後述する回転ヘッド10の固
有パラメータとから、被検物Sの表面の測定座標値(検
出子11により検出される被検物Sの各位置の測定デー
タ)Ptを算出する。
【0020】三次元座標測定装置は、さらに、回転ヘッ
ド10の回転軸6、7を回転させる回転ヘッド駆動部2
3と、三次元座標測定機1を駆動する測定機駆動部24
と、回転ヘッド10の固有パラメータを記憶する固有パ
ラメータテーブル25と、被検物Sの表面形状を測定す
る形状測定部26と、測定データテーブル27と、最適
角度設定部28とを備えている。
【0021】形状測定部26は、図8に示すような被検
物Sの表面形状を測定する(倣い測定する)ための測定
条件として、予め設定された開始点41及び終了点42
のデータを有している。開始点41及び終了点42は、
測定キー入力等の手操作で設定される。この形状測定部
26は、被検物Sの表面形状を測定する際に、検出子1
1を被検物Sの表面形状に沿って移動させるように、三
次元座標測定機1を駆動させる駆動指令を測定機駆動部
24へ与えると共に、検出子11により検出される被検
物Sの表面の各位置(図8の黒丸で示した各測定点4
3)の測定座標値(以下、測定データという)Ptを一
定のピッチで測定データ設定部22から順次読み込み、
その測定データを測定データテーブル27へ出力するよ
うに構成されている。測定データテーブル27は、形状
測定部26から出力される測定データを保存する。
【0022】また、この形状測定部26は、測定中に前
記測定データPtを測定データ設定部22から読み込む
ことができなくなったこと(検出子11による被検物S
の位置検出が不能になった状態)を検出するように構成
している。
【0023】検出子として非接触式プローブを用いて測
定する場合、検出子11の焦点方向(姿勢)15が被検
物Sの表面形状に対して最適な角度になっていないと、
検出子11により焦点14を検出することができず、検
出子11による被検物Sの位置検出ができない。そのた
め、前記最適角度設定部28は、検出子11による被検
物Sの位置検出が不能になった時、すなわち検出子11
による被検物Sの位置検出が不能になった状態が形状測
定部26によって検出された時、その直前までに得られ
ている測定データに基づき、検出子11が被検物Sの位
置を検出することができる最適な姿勢となるように、回
転ヘッド10の角度位置を設定する。そして、最適角度
設定部28は、回転ヘッド10を現在の角度位置から設
定した角度位置へ回転させるための駆動指令を回転ヘッ
ド駆動部23へ出力するように構成されている。
【0024】さらに、最適角度設定部28は、回転ヘッ
ド10及び検出子11が被検物Sと接触しないように回
転ヘッド10の角度位置を変更するために、前記駆動指
令を回転ヘッド駆動部23へ出力する前に、検出子11
が被検物Sに接触しないで回転できる位置へ回転ヘッド
10を退避移動させるための駆動指令を測定機駆動部2
3へ出力する。
【0025】回転ヘッド10の第1回転部8の角度位置
と第2回転部9の角度位置が(A、B)の関係にあると
きの測定座標値(測定データ)Ptは、座標値取り込み
部20で得られる三次元座標値Pmと、回転ヘッド10
の固有パラメータとを使用して次の式により算出され
る。
【0026】
【数1】 ここで、R1は垂直方向の回転軸(B軸)6の回転半
径、R2は水平方向の回転軸(A軸)7の回転半径、A
0はA軸7による回転の原点角度、B0はB軸6による
回転の原点角度、V1は原点角度A0の時の第2回転部
9の回転軸ベクトル、U1は原点角度B0で原点角度A
0の時の第2回転部9の基準軸ベクトル、V2は第1回
転部8の回転軸ベクトル、U2は原点角度B0の時の第
1回転部8の基準軸ベクトルである。
【0027】回転ヘッド10の角度位置(A、B)がど
のような値であっても、被検物Sを測定したときの測定
座標値Ptを常に上記式1により求めることができる。
上記R1、R2、A0、B0、V1、U1、V2及びU
2が回転ヘッド10の固有パラメータである。
【0028】次に、上記一実施例に係る三次元座標測定
装置の動作を図4〜図8に基づいて説明する。
【0029】図4のフローチャートは、図8に示すよう
な被検物Sの形状を測定していく際に実行される形状測
定部26の処理を示している。
【0030】ステップ51では、検出子11の焦点14
が倣い測定の開始点41に合うように、測定機1を駆動
させて検出子11を移動させる。このとき、測定機1を
駆動させるための駆動指令を測定機駆動部24に与え
る。
【0031】ステップ52では、被検物Sの表面形状を
終了点42まで倣い測定するための駆動指令を測定機駆
動部24へ与える。
【0032】ステップ53では、倣い測定時に検出子1
1により得られる被検物Sの各位置の測定データPt
を、測定データ設定部22から読み込む。
【0033】ステップ54では、測定データPtを読み
込めたか否かを判定する。検出子11が被検物Sの位置
を検出できない位置すなわち、被検物Sからの反射光を
受光できない位置に来ているために、測定データを読み
込めなければステップ56へ進む。検出子11が被検物
Sの位置を検出できる位置にあり、測定データを読み込
めればステップ55へ進む。なお、このステップ54で
検出子11による被検物Sの位置検出が不能になった状
態が検出される。
【0034】ステップ56では、最適角度設定部28に
より図5に示す処理を行うことにより、回転ヘッド10
を測定データの読み込みができない現在の角度位置か
ら、その読み込みが可能な角度位置(検出子11による
被検物Sの位置検出が可能な位置)への変更を行う。そ
の変更のための処理(図5に示す処理)が終了した後、
ステップ52に戻り、処理を続ける。
【0035】ステップ55では、読み込んだ測定データ
を測定データテーブル27に保存する。
【0036】ステップ57では、終了点42までの全て
の測定データが読み込みまれたか否かを判定する。その
読み込みが終了していなければステップ53に戻って処
理を続ける。その読み込みが終了していれば形状測定部
33の処理を終了する。
【0037】図5は図4のステップ56で実行される最
適角度設定部28の処理を示している。
【0038】ステップ61では、形状測定部26が前記
ステップ54で測定データの読み込みが不能になった状
態を検出する直前までに得られている測定データを用い
ることにより、測定データの読み込みが不能な位置(検
出子11による被検物Sの位置検出が不能な位置)にお
ける形状の法線方向を算出する。
【0039】ステップ62では、ステップ61で得られ
た形状の法線方向に対して最適な回転ヘッド10の角度
位置を算出する。
【0040】ステップ63では、測定データの読み込み
が不能な位置から、検出子11が安全に回転できる位置
へ回転ヘッド10を位置100(図8参照)に、退避移
動させる。
【0041】ステップ64では、位置100でステップ
62で算出した最適な角度位置へ回転ヘッド10を回転
させる。このとき、最適角度設定部28は、その回転の
ための駆動指令を回転ヘッド駆動部23へ与える。
【0042】ステップ65では、検出子11を図8に示
す直前の測定点の位置101(最新の測定データが得ら
れている位置)に、検出子11が前記安全に回転できる
位置100から回転ヘッド10を移動させる。
【0043】この移動後、図4に示す形状測定部26の
処理に戻り、終了点までの倣い測定を繰り返し行う。
【0044】図5に示す前記ステップ61における前記
形状の法線方向(以下、形状法線ベクトルVnという)
の算出処理は、例えば図6に示す手順で実行される。
【0045】この手順を、図9,図10を参照して以下
に説明する。
【0046】ステップ71では、測定データの読み込み
が不能になった状態を検出する直前の3つの測定点(直
前測定点P1、P2、P3)を読み込む。尚、図9にお
いて、P3が最後に読み込まれた測定位置であり、P4
が読み込み不能位置である。
【0047】ステップ72では、点P1から点P2へ向
かう方向ベクトルL1と、点P2から点P3へ向かう方
向ベクトルL2とを求める。
【0048】ステップ73では、方向ベクトルL1とL
2の交角aを求める。
【0049】ステップ74では、交角aが180度に近
いか否かを判定する。180度に近ければステップ75
へ進み、そうでなければステップ77へ進む。
【0050】ステップ75では、方向ベクトルL1とL
2の中線の方向ベクトルL3を求める。
【0051】ステップ76では、図9に示すように、中
線の方向ベクトルL3に直交するベクトルを求め、これ
を形状法線ベクトルVnとする。すなわち、ステップ7
5及び76において、直線補間により形状法線ベクトル
Vnを求めている。
【0052】ステップ77では、点(P1、P2、P
3)から作られる円弧を求める。
【0053】ステップ78では、図10に示すように、
ステップ77で求めた円弧の中心O′から点P3へ向か
う方向ベクトルを形状法線ベクトルVnとする。ステッ
プ77及び78において、円弧補間により形状法線ベク
トルVnを求めている。
【0054】ステップ79では、被検物Sの表面へ向か
っていく方向に形状法線ベクトルVnを合わせるよう
に、形状法線ベクトルVnに正負をつける。例えば、被
検物Sの表面へ向かっていく方向を負とし、その逆の方
向を正とする。
【0055】なお、前記形状の法線方向を算出する方法
としては、図6に示す方法以外に、前記直前測定点を3
点以上使用してスプライン補間近似近似を行い、これに
よって得られたスプライン曲線に対して形状法線ベクト
ルVnを求めるという方法がある。
【0056】図5に示す前記ステップ62において、前
記形状の法線方向に対して最適な回転ヘッド10の角度
位置(φ、θ)は、回転ヘッド10の前記固有パラメー
タを使用して以下のように算出される。
【0057】前記形状法線ベクトルVnに対して検出子
11の焦点14に向かう方向となる光軸ベクトルLがL
=ーVnの関係になる回転ヘッド10の角度位置(φ、
θ)が求める最適角度位置となる。その角度位置(φ、
θ)を前記固有パラメータを使用して求める数式は次の
ようになる。
【0058】
【数2】 このようにして被検物Sの形状に対して最適な回転ヘッ
ド10の角度位置を設定することができる。
【0059】上記一実施例によれば、倣い測定中に検出
子11が被検物Sの位置を検出できない位置に来たため
に、測定データを読み込めなくなると、被検物Sの形状
に対して最適な回転ヘッド10の角度位置が設定され、
回転ヘッド10を、検出子11により被検物Sの位置を
検出できない現在の角度位置から、その検出が可能な最
適な角度位置へ回転させるので、回転ヘッド10の角度
位置を測定中に変更するための指示データを測定前に入
力する手間が不要となり、かつ回転ヘッド10を測定中
に最適な角度位置へ自動的に変更することができる。な
お、図8に示す倣い測定例では、回転ヘッド10の角度
位置を2回変更している。
【0060】また、上記一実施例によれば、回転ヘッド
10を、検出子11が被検物Sに接触しないで回転でき
る位置まで退避移動させてから最適な角度位置へ回転さ
せているので、その回転時に検出子11や回転ヘッド1
0が被検物Sに衝突するのを回避できる。
【0061】また、上記一実施例によれば、回転ヘッド
10を最適な角度位置へ回転させた後、検出子11を直
前の測定点(最新の測定データが得られている位置)
に、回転ヘッド10を前記安全に回転できる位置から移
動させるので、検出子11による被検物の位置検出が不
能になった測定点の測定データPtを飛ばすことなく確
実に読み込むことができる。
【0062】図7のフローチャートは、この発明に係る
三次元座標測定装置の他の実施例を示している。上記一
実施例では、検出子11による被検物Sの位置検出が可
能か否かの判定を、測定データが読み込めたか否かによ
り行っている。これに対して、図7に示す他の実施例で
は、検出子11による被検物Sの位置検出が可能か否か
の判定を、検出子11の測定可能範囲角ψを使用して行
っている。その他の構成は上記一実施例と同じである。
【0063】図7は、図8に示すような被検物Sの形状
を測定していく際に実行される前記形状測定部26の処
理を示している。
【0064】ステップ81では、検出子11の焦点14
が倣い測定の開始点41に合うように、測定機1を駆動
させて回転ヘッド10を移動させる。このとき、測定機
1を駆動させるための駆動指令を測定機駆動部24に与
える。
【0065】ステップ82では、被検物Sの表面形状を
終了点42まで倣い測定するための駆動指令を測定機駆
動部24へ与える。
【0066】ステップ83では、倣い測定時に検出子1
1により得られる被検物Sの各位置の測定データPt
を、測定データ設定部22から読み込む。
【0067】ステップ84では、直前までに得られてい
る3点以上の測定データを使用して前記形状の法線方向
を求める。
【0068】ステップ85では、ステップ84で求めら
れた形状の法線方向が検出子11の測定可能範囲角ψ内
にあるか否かを判定する。形状の法線方向が測定可能範
囲角ψ内にあれば、ステップ86へ進む。形状の法線方
向が測定可能範囲角ψから外れていれば、ステップ88
へ進む。なお、このステップ85で、検出子11による
被検物Sの位置検出が不能になる直前の状態が検出され
る。
【0069】ステップ88では、倣い測定の中止の指令
を出す。これによって、検出子11による被検物Sの位
置検出が不能になる前に、倣い測定が一旦中止される。
【0070】ステップ89では、前記最適角度設定部2
8により図5に示す処理を行うことにより回転ヘッド1
0を測定データの読み込みができない現在の角度位置か
ら、その読み込みが可能な角度位置への変更を行う。そ
の変更のための処理(図5に示す処理)が終了した後、
ステップ82に戻り、処理を続ける。
【0071】ステップ86では、読み込んだ測定データ
を測定データテーブル27に保存する。
【0072】ステップ87では、終了点42までの全て
の測定データが読み込みまれたか否かを判定する。その
読み込みが終了していなければステップ53に戻って処
理を続ける。その読み込みが終了していれば形状測定部
33の処理を終了する。
【0073】なお、上記各実施例では検出子11を非接
触式プローブで構成したが、検出子としてカメラプロー
ブを回転ヘッド10に取り付け、被検物Sの画像を取り
込むように構成した場合でも、カメラプローブを、前記
検出子11と同様に、常に被検物3の形状に対して垂直
な姿勢に向けることができる。
【0074】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1記載の発
明に係る三次元座標測定装置によれば、測定中に検出子
による被検物の位置検出が不能になった状態又はその位
置検出が不能になる前の状態が測定状態検出手段により
検出されると、最適角度設定手段は、その検出前までに
得られている測定データに基づき、検出子が前記位置検
出の可能な最適姿勢をとるように回転ヘッドの最適な角
度位置を設定し、その設定した角度位置へ回転ヘッドを
回転させるための駆動指令を回転ヘッド駆動手段へ出力
する。これによって、回転ヘッド駆動手段が回転ヘッド
を最適な角度位置へ回転させるので、検出子が前記位置
検出の可能な最適姿勢をとり、検出子による被検物の位
置検出が可能になる。したがって、検出子の角度位置を
測定中に変更するための手間を省くことができ、かつ検
出子を測定中に最適な角度位置へ自動的に変更すること
ができる。
【0075】請求項2記載の回転ヘッドを用いた三次元
座標測定装置によれば、最適角度設定手段は、検出子を
回転させるための駆動指令を回転ヘッド駆動手段へ出力
する前に、検出子を被検物に接触しないで回転できる位
置へ移動させるので、検出子の回転時に検出子や回転ヘ
ッドが被検物に衝突するのを回避できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1はこの発明の一実施例に係る回転ヘッドを
用いた三次元座標測定装置を示すブロック図である。
【図2】図2は図1に示す装置が使用される三次元座標
測定機を示す概略構成図である。
【図3】図3は図2に示す回転ヘッドの固有パラメータ
説明するための図である。
【図4】図4は図1に示す形状測定部の処理を示すフロ
ーチャートである。
【図5】図5は図4のサブルーチンを示すフローチャー
トである。
【図6】図6は図5のサブルーチンを示すフローチャー
トである。
【図7】図7はこの発明の他の実施例における形状測定
部の処理を示すフローチャートである。
【図8】図8は図1に示す装置による測定動作を説明す
るための説明図である。
【図9】図9は図6のステップ75,76を説明するた
めの説明図である。
【図10】図10は図6のステップ77,78を説明す
るための説明図である。
【符号の説明】
6 垂直方向の回転軸 7 水平方向の回転軸 10 回転ヘッド 11 検出子 23 回転ヘッド駆動手段(回転ヘッド駆動) 26 形状測定部(測定状態検出手段) 28 最適角度設定(最適角度設定手段) S 被検物

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 互いに直交する2つの回転軸と両回転軸
    の回転によって2方向に回転可能な検出子とを有する回
    転ヘッドと、前記両回転軸を回転させる回転ヘッド駆動
    手段とを備え、前記検出子を被検物の形状に沿って移動
    させ、前記検出子により、前記被検物の各検出位置の測
    定データを順次取り込んで被検物の形状を測定する三次
    元座標測定装置において、 前記測定中に前記検出子による前記被検物の位置検出が
    不能になった状態又はその位置検出が不能になる前の状
    態を検出する測定状態検出手段と、 前記検出手段により前記状態が検出されたとき、その検
    出前までに得られている前記測定データに基づき、前記
    検出子が前記位置検出の可能な最適姿勢をとるように前
    記回転ヘッドの最適な角度位置を設定し、その設定した
    角度位置へ前記回転ヘッドを回転させるための駆動指令
    を前記回転ヘッド駆動手段へ出力する最適角度設定手段
    とを備えていることを特徴とする回転ヘッドを用いた三
    次元座標測定装置。
  2. 【請求項2】 前記最適角度設定手段は、前記駆動指令
    を出力する前に、前記検出子が前記被検物に接触しない
    で回転できる位置へ前記回転ヘッドを移動させることを
    特徴とする請求項1記載の三次元座標測定装置。
  3. 【請求項3】 前記最適角度設定手段は、前記最適な角
    度位置を前記回転ヘッドの固有パラメータを用いて設定
    することを特徴とする請求項1又は2記載の三次元座標
    測定装置。
  4. 【請求項4】 前記検出子は、前記被検物の表面へ光を
    照射し、その照射光の焦点を前記表面に合致させること
    により前記被検物の位置を検出する非接触式プローブで
    あることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の
    三次元座標測定装置。
JP7132753A 1995-05-02 1995-05-02 回転ヘッドを用いた三次元座標測定装置 Withdrawn JPH08304065A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004294247A (ja) * 2003-03-26 2004-10-21 Jfe Steel Kk 形鋼材の断面寸法測定装置及びその方法
JP2007198791A (ja) * 2006-01-24 2007-08-09 Mitsutoyo Corp 表面性状測定機
JP2009069069A (ja) * 2007-09-14 2009-04-02 Mitsui Zosen System Research Inc 測定領域確認装置および測定領域確認方法

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