JPH0830339A - 電圧変動補償機能付電力供給装置 - Google Patents

電圧変動補償機能付電力供給装置

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JPH0830339A
JPH0830339A JP16355294A JP16355294A JPH0830339A JP H0830339 A JPH0830339 A JP H0830339A JP 16355294 A JP16355294 A JP 16355294A JP 16355294 A JP16355294 A JP 16355294A JP H0830339 A JPH0830339 A JP H0830339A
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voltage
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circuit
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JP16355294A
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Inventor
Yasutaka Hoshino
康隆 星野
Tsutomu Fujisawa
努 藤沢
Hideyuki Nemoto
秀之 根本
敦浩 ▲吉▲崎
Atsuhiro Yoshizaki
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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    • H02JCIRCUIT ARRANGEMENTS OR SYSTEMS FOR SUPPLYING OR DISTRIBUTING ELECTRIC POWER; SYSTEMS FOR STORING ELECTRIC ENERGY
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    • H02GENERATION; CONVERSION OR DISTRIBUTION OF ELECTRIC POWER
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Abstract

(57)【要約】 【目的】本発明の目的は、小型かつ安価な電圧変動補償
機能付電力供給装置を提供することにある。 【構成】入力端(10)と、出力端(20)と、交流発
生回路(62)と、電圧異常検出回路(50)とを有し、
電圧異常検出回路(50)の出力に基づき、受けた電力を
出力端(20)から出力し、この電力の電圧が異常の場
合は交流発生回路(62)の交流電力を出力端(20)か
ら出力するものにおいて、昇圧回路(64)と、整流回
路(60)と、コンデンサ(40)とを有し、交流発生
回路(62)はコンデンサ(70)の充電電圧により交
流電力を形成するように構成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電圧変動補償機能付電
力供給装置に関する。
【0002】
【従来の技術】科学技術が進歩するにつれて、交流電源
への依存度は深まっている。これに応えて、交流電源の
供給は安定的になってきており、特に、送電線の複数回
線化、及び、高速遮断は効果を上げている。そのため、
電源の供給が停止することは極めて少なくなっている。
【0003】しかしながら、このように保護されていて
も、落雷等が有ったときには、一瞬ではあるが、交流電
源は大きく変動し、ときには、交流電源の遮断が起こ
る。一般の機器は、一瞬の交流電源の変動には影響され
ない。しかしながら、この一瞬の交流電源の変動に影響
される機器も存在する。例えば、半導体製造装置等の複
雑な電気設備がこれにあたる。そのため、瞬時電圧変動
は、設備の稼働停止をもたらし、また、生産の阻害要因
となっている。そこで、別個に、常に電力が供給可能な
電源を用意し、交流電源の電圧変動があったときには、
変動を補うように電圧を供給するようにした、いわゆ
る、電圧変動補償機能付電力供給装置が使われている。
【0004】この電圧変動補償機能付電力供給装置につ
いて、代表的な例を説明する。交流電源からの入力の一
方の端子はトランスの1次巻線を介して出力端子の一方
に接続されている。なお、このトランスの2次巻線の接
続については後に説明する。これと共に、交流電源から
の供給電圧は整流器で整流されコンデンサに蓄電され
る。そして、交流電源に異常が検出されると、コンデン
サの蓄電電圧をインバータで交流に直す。さらに、これ
は、入力端子と出力端子を結んでいるトランスの2次巻
線に接続されている。すなわち、交流電源に異常が検出
されると、コンデンサの蓄電電圧を、トランスの2次巻
線、そして、入力端子と出力端子を結んでいる1次巻線
を介して、出力端子に供給するものである(第1の従来
技術)。
【0005】さらに、他の代表的な例について説明す
る。交流電源から供給される電圧を、トランスで変圧
し、整流器で整流する。通常は、この整流された電流を
インバータで交流になおし、出力端子に供給する。これ
と共に、整流器で整流したものを、コンデンサに蓄電し
ておく。ここで、交流電源に異常が生じると、コンデン
サに蓄電してあった電圧を、インバータで交流になお
し、出力端子に供給する(第2の従来技術)。
【0006】また、一般に、これらの補償回路はラック
に収納されている。さらに、ラックに足を設け、この足
を介して地面の上に保持するようにしている。従来にお
いては、この足はラックに固定されていた。
【0007】さらに、ある種のものは移動可能なことが
要求される。この場合には、ラックにキャスターをつ
け、地面とキャスターの間を転がり摩擦により保持して
いた。従来においては、キャスターをラックに固定して
いた。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上記第1の従来技術で
は、交流電源からの入力の端子はトランスの巻線を介し
て出力端子に接続されている。このトランスは、常時、
交流電源からの電流が通電しているため、これに耐える
ように設計すると、大型にならざるを得ない。そのため
に、補償回路全体が大型になり、また、高価になる。
【0009】また、第2の従来技術では、交流を直流に
なおし、さらに、これを交流になおすようにして補償電
源としているので、これら変換のために、損失が大きく
実際の使用に耐えず、また、複雑で高価であった。
【0010】本発明の第1の目的は、大型のトランスを
用いること無く、小型で、かつ、安価な電圧変動補償機
能付電力供給装置を提供することにある。
【0011】また、従来技術では、例えば、人間が交流
電源の出力状態をチェックして、交流電源が正常に戻っ
ていることを確認してから、再び、補償電源から交流電
源に戻すようにしていた。そのため、補償電源から交流
電源に戻るまでの時間が比較的長くなってしまう。この
ように長い時間、補償電源から電圧を供給するように構
成すると、必然的に、補償電源が大型、かつ、高価にな
らざるを得ない。
【0012】本発明の第2の目的は、補償電源を小型に
保ち、装置全体が小型で安価な電圧変動補償機能付電力
供給装置を提供することにある。
【0013】また、従来技術では、例えば、交流電源の
電圧が所定値よりも低くなると、交流電源から補償電源
に切り替え、また、交流電源の電圧が前記の値よりも高
くなると、補償電源から交流電源に戻すようにしてい
た。
【0014】このような構成では、なんらかの原因で、
交流電源の電圧が比較的短い時間内に上昇及び下降を繰
返した場合に、交流電源から補償電源へ頻繁に切り替わ
り、その度に、過渡的な状態に陥り、支障が生じてい
た。
【0015】本発明の第3の目的は、短い時間内に交流
電源の変動が繰返えされても、これに耐えうる電圧変動
補償機能付電力供給装置を提供することにある。
【0016】さらに、従来の技術では、その電圧値を所
定の値と比較し、その比較により交流電源の異常を検出
していた。このような単純な比較では、検出誤差を避け
ることが事実上難しく、交流電源が異常な状態に陥って
いないにもかかわらず、交流電源から補償電源に切替わ
っていた。また、交流電源が異常な状態に陥っているに
もかかわらず、交流電源から補償電源に切替わらず、電
源が供給されなかったりしていた。
【0017】本発明の第4の目的は、異常状態の検出が
正確で、交流電源が異常に陥ったときに、正確に、交流
電源から補償電源に切替わるような電圧変動補償機能付
電力供給装置を提供することにある。
【0018】また、一般に、補償回路をラックに収納
し、このラックに足を設け、この足を介して地面の上に
保持するようにしているが、従来においては、この足は
ラックに固定されていたために、例えば、装置全体をわ
ずかな空間に収納しなければならなくなったときに、こ
の足が支障になっていた。また、装置の置きかたに工夫
が必要になったとき、例えば、立てた状態であったの
を、横にして設置しなければならなくなったときに、こ
の足が支障になっていた。
【0019】本発明の第5の目的は、装置全体の設置に
柔軟性を有した電圧変動補償機能付電力供給装置を提供
することにある。
【0020】さらに、ある種の補償回路では、移動のた
め、ラックにキャスターをつけ、地面とキャスターの間
を転がり摩擦により保持していたが、従来においては、
キャスターをラックに固定していたので、例えば、比較
的高い丈のものが置いてあると、そこを避けて移動せざ
るを得なく、移動が不便であった。
【0021】本発明の第6の目的は、移動が簡単な電圧
変動補償機能付電力供給装置を提供することにある。
【0022】
【課題を解決するための手段】次に、上記の目的を達成
するための、本発明の構成をそれぞれ説明するが、理解
が容易になるよう、実施例に用いられる符号を付して説
明する。この符号は、本発明の構成の理解を容易にする
ことを意図して付すものであって、本発明を実施例に限
定するものではない。
【0023】上記第1の目的を達成するために、第1の
発明では、交流電力を受ける入力端(10)と、交流電
力を出力する出力端(22)と、上記受けた電力を導い
て変換し交流電力を出力する交流発生回路(62)と、
上記受けた電力の電圧異常の有無を検出する電圧異常検
出回路(50)とを有し、上記受けた電力の電圧が正常
な場合は上記電圧異常検出回路(50)の出力に基づき
上記受けた電力を上記出力端(22)から出力し、上記
受けた電力の電圧が異常の場合は上記電圧異常検出回路
(50)の出力に基づき上記交流発生回路(62)の交
流電力を上記出力端(22)から出力するものにおい
て、上記受けた交流電力を昇圧する昇圧回路(34)
と、上記昇圧回路(34)の出力を整流する整流回路
(36)と、上記整流回路(36)の出力を充電するコ
ンデンサ(40)とを有し、上記交流発生回路(62)
は上記コンデンサ(40)の充電電圧により交流電力を
形成するように構成されている。
【0024】さらに、上記第2の目的を達成するため
に、第2の発明では、交流電力を受ける入力端(10)
と、交流電力を出力する出力端(22)と、上記受けた
電力を導いて変換し交流電力を出力する交流発生回路
(62)と、上記受けた電力の電圧異常の有無を検出す
る電圧異常検出回路(50)とを有し、上記受けた電力
の電圧が正常な場合は上記電圧異常検出回路(50)の
出力に基づき上記受けた電力を上記出力端(22)から
出力し、上記受けた電力の電圧が異常の場合は上記電圧
異常検出回路(50)の出力に基づき上記交流発生回路
(62)の交流電力を上記出力端(22)から出力する
ものにおいて、上記交流発生回路の出力開始から所定時
間後に上記交流発生回路(62)の出力を遮断する遮断
回路(70)を有するように構成した。
【0025】さらに、上記第3の目的を達成するため
に、第3の発明では、交流電力を受ける入力端(10)
と、交流電力を出力する出力端(22)と、上記受けた
電力を導いて変換し交流電力を出力する交流発生回路
(62)と、上記受けた電力の電圧異常の有無を検出す
る電圧異常検出回路(50)とを有し、上記受けた電力
の電圧が正常な場合は上記電圧異常検出回路(50)の
出力に基づき上記受けた電力を上記出力端(22)から
出力し、上記受けた電力の電圧が異常な場合は上記電圧
異常検出回路(50)の出力に基づき上記交流発生回路
(62)の交流電力を上記出力端(22)から出力する
ものにおいて、上記電圧異常検出回路(50)は上記受け
た電圧が所定範囲よりも大きく偏差したときに異常を示
す出力をするように構成した。
【0026】さらに、上記第4の目的を達成するため
に、第4の発明では、交流電力を受ける入力端(10)
と、交流電力を出力する出力端(22)と、上記受けた
電力を導いて変換し交流電力を出力する交流発生回路
(62)と、上記受けた電力の電圧異常の有無を検出す
る電圧異常検出回路(50)とを有し、上記受けた電力
の電圧が正常な場合は上記電圧異常検出回路(50)の
出力に基づき上記受けた電力を上記出力端(22)から
出力し、上記受けた電力の電圧が異常の場合は上記電圧
異常検出回路(50)の出力に基づき上記交流発生回路
(62)の交流電力を上記出力端(22)から出力する
ものにおいて、上記受けた電力を3相交流に変換する3
相変換回路(102)を有し、上記電圧異常検出回路
(50)は上記3相変換回路(102)の出力する3相
交流の少なくとも一相に基づいて異常を示す出力をなす
ように構成されている。
【0027】さらに、上記第5の目的を達成するため
に、第5の発明では、交流電力を受ける入力端(10)
と、交流電力を出力する出力端(22)と、上記受けた
電力を導いて変換し交流電力を出力する交流発生回路
(62)と、上記受けた電力の電圧が正常な場合は上記
受けた電力を上記出力端(22)から出力し、上記受け
た電力の電圧が異常な場合は上記交流回路(62)の交
流電力を上記出力端(22)から出力する保障回路とを有
するものにおいて、上記入力端(10)及び上記出力端
(22)を外部と接続可能に配置すると共に、上記交流
発生回路(62)及び上記保障回路を格納するラック
(200)と、着脱可能に構成されて上記ラック(20
0)を支える足(203)を有するように構成した。
【0028】さらに、上記第6の目的を達成するため
に、第6の発明では、交流電力を受ける入力端(10)
と、交流電力を出力する出力端(22)と、上記受けた
電力を導いて変換し交流電力を出力する交流発生回路
(62)と、上記受けた電力の電圧が正常な場合は上記
受けた電力を上記出力端(22)から出力し、上記受け
た電力の電圧が異常の場合は上記交流回路(62)の交
流電力を上記出力端(22)から出力する保障回路とを有
するものにおいて、上記入力端(10)及び上記出力端
(22)を外部と接続可能に配置すると共に、上記交流
発生回路(62)及び上記保障回路を格納するラック
(209)と、上記ラック(209)を移動可能とする
ように取り付けられたキャスター(211)とを有する
ように構成した。
【0029】
【作用】第1の発明では、交流電源の異常時には交流電
源からの電圧を遮断し、補償電源からの電圧を接続でき
るように構成されており、通常使用において、交流電源
は、トランスなどを介さず、そのまま出力端子に接続さ
れることが可能な構成となっている。
【0030】第2の発明では、補償回路からの電圧供給
を所定時間で終了し、その後、交流電源を出力端に出力
する。
【0031】第3の発明では、交流電源が所定範囲より
も大きく変化したときに、異常と判断し、交流電源から
補償回路に切換える。
【0032】第4の発明では、交流電圧は3相交流に変
換され、この3相交流を検出することにより交流電圧を
異常として検出する。
【0033】第5の発明では、足がラックから着脱可能
となっている。
【0034】第6の発明では、アジャスターにより調接
が可能となってる。
【0035】
【実施例】図1は本発明の一実施例である瞬時電圧変動
補償装置の具体的回路を示す。入力端子10に商用交流
電圧が加えられ、この交流電圧は、ブレーカ12と高周
波ノイズを除去するためのフィルタ18と半導体スイッ
チ20を介して出力端子22へ送られ出力される。上記
ブレーカ12は、スイッチ14の操作に基づき動作する
リレー16によって、動作するよう構成されている。
【0036】スイッチ14を操作することにより、フィ
ルタ等後述する後方の回路への電力の供給及び遮断がで
きる。操作の1例として、出力端子22から電力が供給
される後方機器やこの瞬時電圧変動補償装置自身に生じ
た原因、例えば異常状態になったなどの原因で、手動で
あるいは自動的に上記スイッチ14を動作させることに
より、緊急に上記ブレーカ12を開きこのブレーカ以降
の電力の供給を緊急に停止できる。もちろん異常状態で
なくても、単に電力の供給を停止したい時にも使用でき
る。
【0037】上記半導体スイッチ20は、後述する電圧
変動検出回路50からの制御信号に基づき、極めて短時
間に交流電流の供給や遮断を行う回路で、例えばトライ
アック素子で構成される。半導体スイッチ20はこのト
ライアック以外の素子であっても、短時間に交流電流の
供給や遮断を行えるものであれば使用できる。もちろん
この半導体スイッチは複数の半導体素子を組み合わせて
構成した回路であってもよい。
【0038】次にヒューズ32,トランス34,整流回
路36,インピーダンス38及び電解コンデンサ40は
直流充電回路を形成する。ここでヒューズ32は電解コ
ンデンサ40が短絡事故を起こしたとき短絡電流を遮断
するために設けられており、充電回路の上流で短絡電流
を遮断するとの観点で図のような配置が最適であるが、
トランス34から電解コンデンサ40までの直流回路の
中に設けられていれば、上記短絡電流遮断の作用が可能
である。
【0039】トランス34は入力電圧を昇圧する働きを
し、例えば入力電圧が100Vであれば200Vや27
0Vなど入力電圧より高い電圧を出力する。この目的は
ブレーカ12が投入されてから、つまり充電回路に電圧
が供給されてから、出来るだけ短時間に電解コンデンサ
40を充電すること、及び後述するようにインバータ6
2とLC回路64により発生する交流電圧が入力端子1
0から入力される商用交流電圧に極めて近い電圧を発生
させることである。
【0040】つまり入力端子10から入力された交流電
圧を昇圧しないまま整流して充電する場合、次の原因で
インバータ62の出力電圧が必要な電圧に達しないこと
が生じる恐れがある。このためLC回路64の出力電圧
が望ましい電圧より低くなってしまう問題がある。トラ
ンス34による昇圧はこれを解決するためである。
【0041】上記問題の原因として、充電回路の電圧降
下により上記入力端子10から入力された交流電圧の理
想充電回路による直流充電電圧より実際の充電電圧が低
下する、あるいは、上記電解コンデンサの充電電圧は時
間の関数で上昇していき、十分な充電時間が無いとコン
デンサより出力される電圧は充電電圧より低下する。ま
た、放電時間の関数でコンデンサの出力電圧は低下し、
従って昇圧しない場合放電時間の経過で直ぐに電圧が不
足することとなる。また、インバータ62はその内部で
電圧が低下することが必ず生じ、その分高い電圧が入力
されてはじめて目的の電圧を出力できる。
【0042】また、これとは別に、トランスを設けた効
果として、電気的にトランス34の入力側の回路と同じ
く出力側の回路を切り離し、電気的な干渉をなくするこ
とがある。この干渉とは例えば半導体スイッチ20と7
0が同時に導通しているような状態が生じた場合、ヒュ
ーズ32,整流器36,インピーダンス38,インバー
タ62,LC回路64,半導体スイッチ70が半導体ス
イッチ20に並列に接続されることとなり、または半導
体スイッチ20と閉ループ回路を形成することとなり、
電圧差などで電流が流れたり、干渉したりする恐れがあ
る。トランス34は電気的にこれを切離し、磁気的に接
続させるのでトランスの入力側と出力側に電位の差が生
じても、この影響を防止出来る。上記スイッチ20と7
0とが同時に導通する状態とは、例えばどちらかのスイ
ッチが短絡した場合などの故障状態である。あるいは、
故障ではないがスイッチ20と70の一方例えばスイッ
チ20が導通状態、他方スイッチ70が遮断状態で、電
圧変動検出回路50からなどの指令により、スイッチ2
0を遮断し、スイッチ70を導通する場合、スイッチ2
0と70の上記指令の応答動作中に同時に導通状態であ
る。スイッチの特性のバラツキでこのようなことが起こ
りうる。
【0043】直流入力を交流に変換するインバータ回路
62は市販されている製品を使用できる。なお、本実施
例ではインバータ回路62はラフな交流を発生させる。
このラフな交流をLC回路64に加えることにより、き
れいな交流を発生する。本実施例では、インバータ62
とLC回路64で、直流を交流に変換する直流交流変換
回路として動作する。
【0044】上記インバータ62には入力端子aとbと
cがあり、入力端子aには交流出力を作るための直流が
入力され、入力端子bには交流出力の発生のタイミング
つまり上記入力端子10に入力されていた交流電圧と同
相の交流を発生するため、同期を取るための信号が入力
される。この入力端子bの入力信号に同期して入力端子
aに加わる直流により交流が出力される。半導体スイッ
チ20から供給される交流を半導体スイッチ70から供
給される交流に切り替えたとき、切り替えのつながりが
スムーズになり、その後、入力端子10からの交流が停
止して同期信号が入力されなくても、上記つながりがス
ムーズであれば、出力端子22につながる交流を供給す
る機器に悪影響を与えない。端子cはインバータ62を
動作させるための直流電源の入力端子である。
【0045】半導体スイッチ70は上記直流から作られ
た交流を出力端子22に送るかどうかを制御するスイッ
チで、例えばトライアックで構成される。上記半導体ス
イッチ20及び70は、電圧変動検出回路あるいは外部
制御回路の動作に基づき制御される。以下更に詳細に説
明する。
【0046】入力端子10から入力される交流入力の異
常を電圧変動検出回路50で検出する。電圧変動の検出
は上記の通り交流入力の異常を検出するもので、必ずし
も電圧でなくても電流の変動を検出しても良いが、ここ
ではそれらを行う回路を総称して、電圧変動検出回路と
呼ぶ。しかし、上記電圧変動検出回路50は、送電線が
雷の影響で短時間(数十msecから数百msec)停電する
場合を極めて短い時間で検出することが必要であり、電
圧の変化を検出する方が他の方法より検出が容易であ
る。
【0047】電源52は上記電圧変動検出回路50を動
作させるのに必要な直流電圧を供給する電源である。こ
の電源は入力端子10から供給された電圧つまり半導体
スイッチ20の入力側の電圧に基づいて上記直流電圧を
発生したり、あるいは出力端子22から出力する電圧に
基づいて上記直流電圧を発生することができる。上記出
力端子22から出力する電圧に基づいて上記直流電圧を
発生するようにすれば入力端子10の入力電圧が異常で
も回路62と64で発生した電圧で動作出来るメリット
がある。この場合ブレーカ12が開いており、最初に投
入する場合まだ出力端子22には交流電圧が供給されて
おらず、電源52から電圧変動検出回路50に電圧を供
給出来ない。従ってこの場合、電圧変動検出回路50か
ら半導体スイッチ20や70の制御信号を出力出来な
い。この場合例えば外部制御回路54またはタイマー5
6の動作で最初半導体スイッチ20を導通させ、一方半
導体スイッチ70を遮断することが必要である。
【0048】上述の入力端子10に入力された交流に基
づき上記電源52を動作する場合、そもそもこの図1の
回路は0.5秒以下程度の短い期間の電圧低下(停電も含
む)に対応することを目的とするもので、電源52にそ
のような短時間の上記電圧低下に耐えて必要な電圧の供
給を維持出来る機能を有する回路を持たせておけば、こ
の問題は解決できる。
【0049】外部制御回路54は、外部信号発生回路5
8の信号によりまたは半導体スイッチの温度を監視する
センサ60により、電圧変動検出回路50の出力に関係
無く、強制的に半導体スイッチ20及び70を制御する
信号、例えば導通状態にある半導体スイッチを遮断する
信号あるいは遮断状態のスイッチを導通させる信号、を
発生し、タイマー回路56を介して上記スイッチ20及
び70に加える。これにより例えば、入力端子10から
正常な交流が供給されているにもかかわらず、外部信号
発生回路58により出力端子22からの出力を強制的に
停止するため、半導体スイッチ20と70を強制的に遮
断する制御が可能である。また半導体スイッチ20の温
度が規定値(第2レベル)より高くなった場合、このス
イッチ20を遮断することや、場合によっては半導体ス
イッチ20を一時的に遮断すると同時に半導体スイッチ
70を導通することも可能である。
【0050】なお、温度センサ60の出力に基づいて温
度が第2レベルよりも低い第1レベルを越えて上昇した
ときに警報を発するようにしても良い。警報は、例え
ば、赤ランプを点灯させたり、ブザーを発したりするこ
とが望ましい。また、この温度が第1レベルより上昇し
たことを電圧変動回路50に伝えるようにしても良い。
電圧変動回路50は、この回数をカウントし、所定の回
数を越えたときに、回路が異常であると判断し、上位の
警告を発したり、その他適当な制御をおこなうようにし
ても良い。
【0051】タイマー56は半導体スイッチ70を所定
時間経過後強制的に遮断するよう作用する。所定時間と
は、1秒以下の決められた時間で、例えば0.5 秒であ
る。図1の回路は、入力端子10に入力される交流が、
落雷の影響で極めて短時間、例えば0.5 秒に満たない
時間、遮断あるいは電圧低下する場合に、これを補償す
るものであり、長時間の停電の補償を考えていない。こ
のため、充電回路34,36,38、及びコンデンサ4
0からなる直流電源は上記短時間だけ直流を供給する機
能をもち、長時間の対応は考えていない。このことによ
り、回路を構成する部品が小型で安価となり、この電源
装置全体が極めて小型でしかも安価になり、据付けが便
利となる。この反面予定時間以上この直流電源を働かせ
ると、コンデンサ40の放電により、上記インバータ6
2に入力される電圧が低下し、規定の電圧の交流を発生
できなくなる。コンデンサ40より直流を供給すること
から電圧の低下した直流をいつまでもインバータ62に
供給し続けることとなり、このため、電圧の低下した質
の悪い交流をいつまでも供給することとなる。タイマー
56により、半導体スイッチ70を遮断し、質の悪い電
圧の供給を停止することができる。また出力端子22に
接続された機器の保守点検で誤ってそれらの機器の電源
を接続したままであっても、タイマー56により、半導
体スイッチ70を遮断していれば、安全性が確保でき
る。
【0052】図2により、上記図1の回路の動作を説明
する。入力端子10につながる交流母線の電圧が規定値
例えば10%変動、入力端子10の交流電圧が100V
であれば、例えば、90V以下になったとき、すると電
圧変動検出回路50で例えば、これを検知し、スイッチ
20を遮断してスイッチ70を導通する。図2(イ)は
入力端子10に入力される交流波形であり、時点t0で
正常な交流が入力されていたとすると、上記説明の動作
でコンデンサ40に直流電流が供給され、充電電圧がイ
ンバータ62の入力端子aに入力される。これによりイ
ンバータ62でラフな交流が発生し、LC回路64で質
の高い交流が発生し、スイッチ70に加えられる。しか
し回路50の動作でスイッチ70は遮断状態となってお
り、出力端子22にはスイッチ20を介して入力端子1
0の、図2(イ)に示す、交流が供給される。
【0053】時点t1で電圧が所定値以下に低下したと
仮定する。この時点t1で上記回路50の動作により、
スイッチ20が遮断され、一方スイッチ70が導通す
る。図2(ハ)はスイッチ20の出力波形であり、時点
t1で交流の供給が停止される。一方図2(ニ)はスイ
ッチ70の出力波形であり、時点t1で交流を供給す
る。従って出力端子22の出力は(ロ)に示すごとく、
引き続き良質の交流を供給可能である。また、時点t1
で電圧が所定値以下になった状態を所定時間(例えば
0.2sec)継続したときに、スイッチ20を遮断し、ス
イッチ70を導通するようにしても良い。
【0054】落雷により交流母線の電圧が数十ミリセッ
クから数百ミリセックの間異常になることが度々起こる
が、これらは長くても0.35秒以内に回復する。今0.
35秒以下の時間である時点t2に回復したとする。こ
の時点t2で上記回路50は回復したことを検知し、ス
イッチ20を導通しスイッチ70を遮断する制御信号を
発生する。この制御信号により回路54とタイマー56
を介してスイッチ20と70が制御され、スイッチ20
が導通し、スイッチ70が遮断する。インバータ62の
消費電流が減るのでコンデンサ40の放電より、充電が
多くなり、コンデンサ40は再び充電される。上記
(ロ)に示すごとく、出力端子22から上記入力交流の
異常に影響されない、良質の交流が供給される。
【0055】なお、入力端子10の電圧が95%(95
V)になった場合に回復したと判断しても良い。このよ
うに、ヒステリシスをもたせれば、入力端子10の電圧
が90%前後でハンチングしたときも、ハンチングに影
響されずに、制御が可能である。また、ほんの少しの時
間、スイッチ20及びスイッチ70を共に導通させても
良い。
【0056】上で述べた通り、もし入力端子10の入力
の異常が予定時間を超えて続く場合、出力端子22の出
力電流が多いとインバータ62のコンデンサ40からの
供給電流が増大し、コンデンサ40は急激に放電し、所
定時間を超えると質の高い交流を供給できなくなるので
タイマー56でスイッチ70を遮断する。なおコンデン
サ40の放電状態はインバータ62に供給される放電電
流で決まるので、上記タイマー56により所定時間経過
後遮断する場合の所定時間は、一定にしてもよいが、放
電電流で決めてもよい。所定の時間を、コンデンサ40
の端子電圧が規定の値以下に低下したことを検出しその
検出時点としてもよい。
【0057】上記入力端子に供給される交流電圧が正常
な場合、半導体スイッチ20が導通し、半導体スイッチ
70が遮断状態であることは上で述べた通りである。こ
の状態で上述の通りコンデンサ40に直流が充電される
と共にインバータ62は交流を発生し続ける。スイッチ
70が遮断状態なので、インバータ62の発生電圧はス
イッチ70で遮断され、インバータ62から出力される
電力は極めて少ない。従ってインバータ62とLC回路
64が常時動作しているにもかかわらず、発熱が極めて
少ない。このため、インバータ62やLC回路64は上
記スイッチ70が動作する(導通する)、短時間の発熱
に対応できるように設計すれば良く、小型で安価にな
る。またコンデンサ40は上記正常時充電されると共に
インバータ62に直流を常時加えている。上述の通り、
上記正常時インバータの出力電力が極めて小さいので、
コンデンサ40からインバータ62に供給することによ
り流れるコンデンサの放電電流は非常に少ない。従って
放電電流が常時流れるが、特に悪影響が無い。
【0058】本実施例では直流エネルギーの蓄積手段と
して使用するコンデンサ40に電解コンデンサを使用す
る。その理由は非常にその寿命が長いからである。電解
コンデンサの寿命は温度に大きく依存する。使用温度が
10度下がれば寿命は2倍になる。逆に温度が上昇する
と電解液の蒸発飛散が起こり、特性が加速度的に劣化す
る。リップル除去など一般的に使用されている電解コン
デンサは周囲温度に加え、リップル電流による内部電極
の温度上昇が生じ、その寿命は3年から5年と言われて
いる。しかし本実施例では次の理由により寿命が非常に
長くなる。(1)ブレーカ12の投入時にコンデンサ40
が充電されるとその後充放電を繰り返すことが非常に少
ないので、電流がほとんど流れず、自己発熱が極めて少
ない。上記説明で雷による短期間の異常が度々起こると
述べたが、これは相対的問題で、年に5回以上起これば
多い方である。10回はまず起こらない。従ってコンデ
ンサは常時飽和充電状態にあると考えられる。従って流
れる電流は上記インバータに供給する無負荷供給電流く
らいで、ほとんど流れない。(2)リップル電流が流れ
ない。(1)で述べたごとく、コンデンサはほとんど飽
和状態に充電されており、リップル電流がほとんど流れ
ない。(3)入力端子10への供給電圧の異常が生じる
のは数えるほどであり、この時生じる充放電電流による
内部電極の温度上昇はコンデンサの全体の使用からする
と無視できる程度であり、これに伴うコンデンサの劣化
も極めて少ない。(4)上記供給電圧の異常でスイッチ
70が導通する回数や時間は非常に少なく、このため、
トランス34や整流器36,インピーダンス38,コン
デンサ40,インバータ62,LC回路64等の回路の
発熱は非常に少なく、コンデンサ40の配置されている
周囲温度はほとんど常温と変わらない。このためコンデ
ンサ40の温度は低く、長寿命となる。今、周囲温度が
40度とするとコンデンサの寿命は約14年,30度と
すると28年,23度とすると46年となり、本実施例
の方法ではバッテリに比べ、非常に長寿命となる。
【0059】なお、入力端子10と出力端子22を接続
可能な第3のスイッチを設け、スイッチ20が加熱状態
になったり、また、インバータ62の出力が異常となっ
たりしたときに、このスイッチにより、入力端子10と
出力端子22を接続しても良い。この第3のスイッチは
通常は遮断されている。
【0060】図3は安全装置に関する。図1で入力端子
10へ送られてくる電力が遮断された場合に、出力端2
2の出力が発生していないと考え、出力端22あるいは
その後段に手を触れる可能性がある。さらに出力端22
の後段のみならず図1の回路が実現されている装置に手
を触れるかも知れない。今入力端10への入力の遮断と
いったが、この遮断は入力10の前段で遮断される場合
もあるが、この実施例のブレーカ12を開く場合もあ
る。これらは図1の回路の異常あるいは図1の出力以後
に接続される回路の異常が原因で、これらに基づく損傷
を少なくするために行われる。図3は一例で、ブレーカ
の開放動作をリレー16の動作信号により検知し、電力
遮断検出回路48のオアゲートに入力したり、他の回路
58からの信号がオアゲートに入力されたりする。
【0061】他の回路58とは、図1の回路の異常をあ
るいは図1の後段の回路の異常により信号を発生する回
路である。すなわち図1の回路内で電圧を発生させない
状態をあるいは電力を出力しない状態を電力遮断検出回
路48で検出する。例えば図1の実現装置の内部の部品
に手を触れるための扉が開いている状態を検知してもよ
い。上記扉ではなく高い電圧の部分安全カバーが開いて
いる状態を検知してもよい。
【0062】以上のように電力遮断検出回路48でイン
バータ62の電圧の発生停止状態などを検出すると、ス
イッチ46を閉じ、コンデンサ40の放電回路を形成
し、コンデンサ40の保持電力を放電する。抵抗42は
最大放電電流を押えるための抵抗であり、コンデンサ4
0の破損や急激な劣化を生じるような大きな放電電流を
防止する。
【0063】抵抗42とスイッチ46は図1のインバー
タ62の入力端aとアース端との間に接続される。上記
抵抗42とスイッチ46を有する放電回路でコンデンサ
40の電力の放電のみならず、もしインバータ62の内
部に電力が図示されていないコンデンサに保持されてい
たとしてもこれを放電することができ、安全性が向上す
る。また抵抗42はスイッチ46が閉じたとき、コンデ
ンサ40やコンデンサ40への充電回路の短絡電流の制
限のみならず、必要に応じインバータ62の放電電流の
最大値を押えるのに効果がある。
【0064】図3の抵抗42とスイッチ46を有する放
電回路は図1の整流器36の出力端とアース間に設けて
もよい。この場合抵抗42と同じ作用をインピーダンス
38が行うので、抵抗42の値を小さくしたり、あるい
は省略したりすることができる。
【0065】図3でスイッチを抵抗42に対し、アース
側つまり低電圧側に設けている。可動部を有するスイッ
チをアース側に設けることによりスイッチに加わる電圧
を低くできる。保守や点検の安全性の上でのぞましい。
【0066】次に、電圧変動回路50における異常検出
回路の詳細の一例を説明する。図4において、入力端子
10からの交流電圧はフィルタ18を介して移相回路1
01に入力される。移相回路101は、交流波形131
(図4(c))を3相交流波形132(図4(c))に変換
する。3相交流波形132は、3相全波整流回路102に
より、3相脈流波形133(図4(c))に変換される。
さらに、この3相脈流波形133は、比較回路103に
より所定電圧(例えば90V)と比較され、所定電圧よ
りも低いときに、比較回路103は出力パルスをOFF
出力からON出力に変化させる。
【0067】さらに、具体的な回路の詳細を説明する。
移相回路101はトランス111,コンデンサ122及
び抵抗113より構成される。トランス111の1次巻
線はフィルタ18に接続される。一方、2次巻線の2つ
の出力端間にコンデンサ112及び抵抗113が直列につ
ながっている。3相全波整流回路はダイオード114〜
119によって構成される。3相交流132の各相は、
それぞれ、ダイオード114とダイオード117の結合
点、ダイオード115とダイオード118の結合点、及
びダイオード116とダイオード119の結合点に出力
される。3相全波整流回路102から出力される3相脈
流133の各相は、それぞれ、可変抵抗120を介して
比較器123の一方の入力端子に入力される。比較器1
23の他方の入力端子は、抵抗122及び可変抵抗12
1で調整された電圧が印加されており、比較器123は
これらを比較してパルス状の出力電圧を出力する。
【0068】次に、図1に示される瞬時電圧変動補償装
置の目的を包囲するラックについて説明する。図5にお
いて、ラック200の側面には出力端子10及び出力端
子22が並べて設けられている。またラック200の他
の側面にはゴム足201が四隅に設けられている。ゴム
足201は、ラック200を横置きにするときに便利な
ように設けられている。ラック200の底面には転倒防
止金具202を介してアジャスタ203が設けられてい
る。転倒防止金具202は、ラック200の底面よりも
幅広で、ラック200を支えるためのものである。ま
た、転倒防止金具200はネジによってラック200に
固定されている。なお、このネジの回転により、転倒防
止金具200とアジャスタ203は、ラック200の地
面からの高さを調整するものであり、ネジ機構によりラ
ック200は着脱可能である。
【0069】転倒防止金具200に固定されている。こ
こで、アジャスタ203のネジ部を回転させることによ
って、ラック200を高くしたり低くしたりすることが
できる。さらに、アジャスタ203のネジ部を回転させ
ると、アジャスタ203をラック200から取りはずす
ことができる。
【0070】他のラックの例を示す。ラック209は主
に運搬に便利なように工夫されている。図6において、
ラック209の底面の4ケ所にアジャスタ212が設け
られると共に、ラック209の底面の3ケ所にキャスタ
211が設けられている。アジャスタ212のネジ部を
回転させラック209の高さを低くしていくと、キャス
タ211が地面と接触するようになる。このような状態
にすれば、ラック209はキャスタ211により容易に移
動可能となる。
【0071】一方、アジャスタ212のネジ部を回転さ
せラック209の高さを高くすると、キャスタ211は
地面から離れ、ラック209は固定状態になる。なお、
キャスタ211とラック209の距離を調節可能とすれ
ば良い。このために、キャスタ211とラック209の
アジャスタを介して接続しても良い。
【0072】
【発明の効果】以上説明したように、第1の発明では、
交流電源の異常時に交流電源を遮断し、交流電源の正常
時には交流電源からの電圧をそのまま接続できるように
構成されており、交流電源は、トランスなどを介さず、
そのまま出力端子に接続される構成となっている。その
ため、大型のトランスを用いることなく、異常検出及び
交流電源補償が可能となり、装置が小型かつ安価とな
る。
【0073】第2の発明では、補償回路からの電圧の供
給を所定時間で終了し、交流電源からの電圧を出力端に
出力する。そのため、補償回路を大型複雑にすることが
避けられ、装置が小型かつ安価となる。
【0074】第3の発明では、交流電源が所定範囲より
も大きく変動したときに、異常と判断し、交流電源から
補償回路に切替える。そのために、交流電源が短時間に
変化を繰返したときにも、適切に、異常検出及び交流電
源補償が可能となる。
【0075】第4の発明では、交流電圧は3相交流に変
換され、この3相交流を検出することにより交流電圧の
異常を検出する。このため、交流電源の異常の検出の精
度が向上し、適切に、異常検出及び交流電源補償が可能
となる。
【0076】第5の発明では、足はラックから着脱可能
となり、装置の設置の柔軟性が確保される。
【0077】第6の発明では、キャスターにより装置の
移動が容易になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】瞬時電圧変動補償装置の具体的回路を示す図で
ある。
【図2】瞬時電圧変動補償装置の動作を示す図である。
【図3】インバータ62の周辺回路の詳細図である。
【図4】電圧変動検出回路における異常電圧検出する回
路の詳細図である。
【図5】ラックを示す図である。
【図6】他のラックの例を示す図である。
【符号の説明】
10…入力端、22…出力端、34…昇圧回路、36…
整流回路、40…コンデンサ、50…電圧異常検出回
路、62…交流発生回路、209…ラック、211…キャ
スター、212…アジャスタ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ▲吉▲崎 敦浩 東京都千代田区神田駿河台四丁目6番地 株式会社日立製作所内

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】交流電力を受ける入力端(10)と、交流
    電力を出力する出力端(22)と、上記受けた電力を導
    いて変換し交流電力を出力する交流発生回路(62)
    と、上記受けた電力の電圧異常の有無を検出する電圧異
    常検出回路(50)とを有し、上記受けた電力の電圧が
    正常な場合は上記電圧異常検出回路(50)の出力に基
    づき上記受けた電力を上記出力端(22)から出力し、
    上記受けた電力の電圧が異常の場合は上記電圧異常検出
    回路(50)の出力に基づき上記交流発生回路(62)
    の交流電力を上記出力端(22)から出力するものにお
    いて、上記受けた交流電力を昇圧する昇圧回路(34)
    と、上記昇圧回路(34)の出力を整流する整流回路
    (36)と、上記整流回路(36)の出力を充電するコ
    ンデンサ(40)とを有し、上記交流発生回路(62)
    は上記コンデンサ(40)の充電電圧により交流電力を
    形成するように構成されていることを特徴とする電圧変
    動補償機能付電力供給装置。
  2. 【請求項2】請求項1において、上記昇圧回路(34)
    はトランスを含んでいることを特徴とする電圧変動補償
    機能付電力供給装置。
  3. 【請求項3】交流電力を受ける入力端(10)と、交流
    電力を出力する出力端(22)と、上記受けた電力を導
    いて変換し交流電力を出力する交流発生回路(62)
    と、上記受けた電力の電圧異常の有無を検出する電圧異
    常検出回路(50)とを有し、上記受けた電力の電圧が
    正常な場合は上記電圧異常検出回路(50)の出力に基
    づき上記受けた電力を上記出力端(22)から出力し、
    上記受けた電力の電圧が異常な場合は上記電圧異常検出
    回路(50)の出力に基づき上記交流発生回路(62)
    の交流電力を上記出力端(22)から出力するものにお
    いて、上記交流発生回路の出力開始から所定時間後に上
    記交流発生回路(62)の出力を遮断する遮断回路(7
    0)を有することを特徴とする電圧変動補償機能付電力
    供給装置。
  4. 【請求項4】請求項3において、上記遮断回路(70)
    を作動させるための電源は上記入力端(10)から供給
    されていることを特徴とする電圧変動補償機能付電力供
    給装置。
  5. 【請求項5】請求項3において、上記遮断回路(70)
    を作動させるための電源は上記出力端(22)から供給
    されていることを特徴とする電圧変動補償機能付電力供
    給装置。
  6. 【請求項6】請求項3において、電圧遮断から所定時間
    経過後、上記受けた電力を上記出力端(22)に出力す
    るように構成されていることを特徴とする電圧変動補償
    機能付電力供給装置。
  7. 【請求項7】請求項3において、外部からの信号によ
    り、上記受けた電力の出力端子(22)への接続が制御可
    能に構成されていることを特徴とする電圧変動補償機能
    付電力供給装置。
  8. 【請求項8】請求項1又は3において、少なくとも上記
    交流発生回路(62)を構成する素子の一部は通常定格
    よりも低く抑えられていることを特徴とする電圧変動補
    償機能付電力供給装置。
  9. 【請求項9】交流電力を受ける入力端(10)と、交流
    電力を出力する出力端(22)と、上記受けた電力を導
    いて変換し交流電力を出力する交流発生回路(62)
    と、上記受けた電力の電圧異常の有無を検出する電圧異
    常検出回路(50)とを有し、上記受けた電力の電圧が
    正常な場合は上記電圧異常検出回路(50)の出力に基
    づき上記受けた電力を上記出力端(22)から出力し、
    上記受けた電力の電圧が異常の場合は上記電圧異常検出
    回路(50)の出力に基づき上記交流発生回路(62)
    の交流電力を上記出力端(20)から出力するものにお
    いて、上記電圧異常検出回路(50)は上記受けた電圧
    が所定範囲から大きく偏差したときに異常を示す出力を
    するように構成されていることを特徴とする電圧変動補
    償機能付電力供給装置。
  10. 【請求項10】交流電力を受ける入力端(10)と、交
    流電力を出力する出力端(22)と、上記受けた電力を
    導いて変換し交流電力を出力する交流発生回路(62)
    と、上記受けた電力の電圧異常の有無を検出する電圧異
    常検出回路(50)とを有し、上記受けた電力の電圧が
    正常な場合は上記電圧異常検出回路(50)の出力に基
    づき上記受けた電力を上記出力端(22)から出力し、
    上記受けた電力の電圧が異常の場合は上記電圧異常検出
    回路(50)の出力に基づき上記交流発生回路(62)
    の交流電力を上記出力端(22)から出力するものにお
    いて、上記電圧異常検出回路(50)は上記受けた電力
    による異常判断が所定時間連続したときに異常を示す出
    力をするように構成されていることを特徴とする電圧変
    動補償機能付電力供給装置。
  11. 【請求項11】交流電力を受ける入力端(10)と、交
    流電力を出力する出力端(22)と、上記受けた電力を
    導いて変換し交流電力を出力する交流発生回路(62)
    と、上記受けた電力の電圧異常の有無を検出する電圧異
    常検出回路(50)とを有し、上記受けた電力の電圧が
    正常な場合は上記電圧異常検出回路(50)の出力に基
    づき上記受けた電力を上記出力端(22)から出力し、
    上記受けた電力の電圧が異常の場合は上記電圧異常検出
    回路(50)の出力に基づき上記交流発生回路(62)
    の交流電力を上記出力端(22)から出力するものにお
    いて、上記受けた電力を3相交流に変換する3相変換回
    路(102)を有し、上記電圧異常検出回路(50)は
    上記3相変換回路(102)の出力する3相交流の少な
    くとも一相に基づいて異常を示す出力をなすように構成
    されていることを特徴とする電圧変動補償機能付電力供
    給装置。
  12. 【請求項12】交流電力を受ける入力端(10)と、交
    流電力を出力する出力端(22)と、上記受けた電力を
    導いて変換し交流電力を出力する交流発生回路(62)
    と、上記受けた電力の電圧が正常な場合は上記受けた電
    力を上記出力端(22)から出力し、上記受けた電力の
    電圧が異常の場合は上記交流回路(62)の交流電力を
    上記出力端(22)から出力する保障回路を有するもの
    において、上記入力端(10)及び上記出力端(22)
    を外部と接続可能に配置すると共に、上記交流発生回路
    (62)及び上記保障回路を格納するラック(200)
    と、着脱可能に構成されて上記ラック(200)を支え
    る足(203)を有することを特徴とする電圧変動補償
    機能付電力供給装置。
  13. 【請求項13】交流電力を受ける入力端(10)と、交
    流電力を出力する出力端(22)と、上記受けた電力を
    導いて変換し交流電力を出力する交流発生回路(62)
    と、上記受けた電力の電圧が正常な場合は上記受けた電
    力を上記出力端(22)から出力し、上記受けた電力の
    電圧が異常の場合は上記交流回路(62)の交流電力を
    上記出力端(22)から出力する保障回路とを有するも
    のにおいて、上記入力端(10)及び上記出力端(2
    2)を外部と接続可能に配置すると共に、上記交流発生
    回路(62)及び上記保障回路を格納するラック(20
    9)と、上記ラック(209)を移動可能とするように
    取り付けられたキャスター(211)を有することを特
    徴とする電圧変動補償機能付電力供給装置。
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