JPH08302022A - シリコーン複合高分子体の製造方法 - Google Patents

シリコーン複合高分子体の製造方法

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JPH08302022A
JPH08302022A JP12920295A JP12920295A JPH08302022A JP H08302022 A JPH08302022 A JP H08302022A JP 12920295 A JP12920295 A JP 12920295A JP 12920295 A JP12920295 A JP 12920295A JP H08302022 A JPH08302022 A JP H08302022A
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JP
Japan
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polymer
double bond
silicone
methyl
pentene
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JP12920295A
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English (en)
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Koji Osugi
宏治 大杉
Nobuo Iga
伸郎 井賀
Hisanori Tanabe
久記 田辺
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Nippon Paint Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 シリコーン複合高分子体を工業化可能な容易
な方法により製造する。 【構成】 シリコーン複合高分子体の製造方法は、末端
に二重結合を有するポリマーを用意する工程と、当該ポ
リマーとヒドロシリル基を有するシリコーン化合物とを
ヒドロシリル化反応により結合する工程とを含んでい
る。ここで、末端に二重結合を有するポリマーは、例え
ば、2,4−ジフェニル−4−メチル−1−ペンテンの
単独重合体、または2,4−ジフェニル−4−メチル−
1−ペンテンと他の重合性二重結合含有モノマーとの共
重合体である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、高分子体の製造方法、
特に、シリコーン複合高分子体の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術とその課題】塗料用樹脂、成型材料用樹
脂、医療材料用樹脂あるいは化粧品材料用樹脂等の各種
コーティング材料用に用いられる樹脂、および消泡剤や
フロー剤等の表面調整剤に用いられる樹脂等の有機高分
子体においては、必要に応じて、耐熱性、耐候性、離型
性、成形加工性、耐熱衝撃性等の各種特性を改善するた
めに、耐熱性や耐候性が良好なシリコーン化合物と複合
することが検討されている。
【0003】上述の各種用途に用いられる有機高分子体
とシリコーン化合物との複合方法として、特開昭59−
126478号には、シリコーン/ビニル系のグラフト
ポリマーの合成方法が示されている。この方法は、リビ
ング重合により得られるシリコーンマクロモノマーを共
重合することによりグラフトポリマーを得る方法である
が、リビング重合そのものの工業化が困難であるため、
工業化が容易ではない。
【0004】また、特開平1−254719号には、シ
リコーン/ビニル系のブロックポリマーの合成方法が示
されている。この方法は、高分子開始剤を用いた2段階
重合法によるブロックポリマーの合成方法であるが、ブ
ロック化の効率が小さく、工業化が困難である。
【0005】本発明の目的は、シリコーン複合高分子体
を工業化可能な容易な方法により製造することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明に係るシリコーン
複合高分子体の製造方法は、末端に二重結合を有するポ
リマーを用意する工程と、当該末端に二重結合を有する
ポリマーとヒドロシリル基を有するシリコーン化合物と
をヒドロシリル化反応により結合する工程とを含んでい
る。
【0007】ここで、末端に二重結合を有するポリマー
は、例えば、2,4−ジフェニル−4−メチル−1−ペ
ンテンの単独重合体、或いは2,4−ジフェニル−4−
メチル−1−ペンテンと他の重合性二重結合含有モノマ
ーとの共重合体である。この共重合体は、例えば、2,
4−ジフェニル−4−メチル−1−ペンテン2〜50重
量%と、他の重合性二重結合含有モノマー50〜98重
量%との共重合体である。
【0008】また、末端に二重結合を有するポリマーと
ヒドロシリル基を有するシリコーン化合物とをヒドロシ
リル化反応により結合する工程では、例えば、末端に二
重結合を有するポリマーの当該二重結合(A)と、シリ
コーン化合物のヒドロシリル基(B)とのモル比がA:
B=2:1〜1:20になるよう末端に二重結合を有す
るポリマーとシリコーン化合物とを結合する。
【0009】末端に二重結合を有するポリマー 本発明で用いられる、末端に二重結合を有するポリマー
としては、分子末端に重合性の二重結合を有するもので
あれば、特に制限なく用いることができる。末端に二重
結合を有するポリマーとして好ましいものは、下記の一
般式(1)で示される2,4−ジフェニル−4−メチル
−1−ペンテンの単独重合体、または2,4−ジフェニ
ル−4−メチル−1−ペンテンと他の重合性二重結合含
有モノマーとの共重合体である。
【0010】
【化1】
【0011】2,4−ジフェニル−4−メチル−1−ペ
ンテン以外の他の重合性二重結合含有モノマーとして
は、スチレン、α−メチルスチレン、(メタ)アクリル
酸メチル,(メタ)アクリル酸エチル,(メタ)アクリ
ル酸プロピル,(メタ)アクリル酸ブチル,(メタ)ア
クリル酸ターシャルブチル,(メタ)アクリル酸2−エ
チルヘキシル,(メタ)アクリル酸ラウリル,(メタ)
アクリル酸シクロヘキシル等の(メタ)アクリル酸エス
テル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル,(メ
タ)アクリル酸2−ヒドロキシプロピル,(メタ)アク
リル酸4−ヒドロキシブチル等の水酸基含有重合性二重
結合含有モノマー、(メタ)アクリル酸,無水マレイン
酸等のカルボン酸含有重合性二重結合含有モノマー、
(メタ)アクリル酸3−トリメトキシシリルプロピル等
のアルコキシシリル基含有重合性二重結合含有モノマ
ー、(メタ)アクリル酸グリシジル等のエポキシ基含有
重合性二重結合含有モノマー、および(メタ)アクリル
酸トリフルオロエチル等のフッ素含有重合性二重結合含
有モノマー等が例示できる。なお、これらの重合性二重
結合含有モノマーは、2種以上併用されてもよい。
【0012】末端に二重結合を有するポリマーが2,4
−ジフェニル−4−メチル−1−ペンテンと他の重合性
二重結合含有モノマーとの共重合体の場合、2,4−ジ
フェニル−4−メチル−1−ペンテンと他の重合性二重
結合含有モノマーとの割合は、前者を2〜50重量%に
設定し、後者を50〜98重量%に設定するのが好まし
い。2,4−ジフェニル−4−メチル−1−ペンテンの
割合が2重量%未満でありかつ他の重合性二重結合含有
モノマーが98重量%を越える場合は、末端に二重結合
を含有しないポリマーが生成しやすくなる。逆に、2,
4−ジフェニル−4−メチル−1−ペンテンの割合が5
0重量%を越えかつ他の重合性二重結合含有モノマーが
50重量%未満の場合は、モノマーの反応率が低下しや
すい。
【0013】このような末端に二重結合を有するポリマ
ーは、2,4−ジフェニル−4−メチル−1−ペンテン
を単独で、あるいは2,4−ジフェニル−4−メチル−
1−ペンテンと他の重合性二重結合含有モノマーとをラ
ジカル重合することにより得られる。ラジカル重合法と
しては、ラジカル開始剤を用いる方法、およびラジカル
開始剤を用いない熱重合法のいずれの方法も採用するこ
とができる。また、溶液重合法およびバルク重合法のい
ずれの方法を採用してもよい。なお、反応温度は、通
常、60〜150℃に設定するのが好ましい。
【0014】ラジカル開始剤としては、例えば、2、
2’−アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビ
ス−2−メチルブチロニトリル、2,2’−アゾビス−
2,4−ジメチルバレロニトリル、ジメチル−2,2’
−アゾビスイソブチレート、4,4’−アゾビス−4−
シアノバレリックアシッド、2,2’−アゾビス(2−
メチル−N−(2−ヒドロキシエチル)プロピオンアミ
ド等のアゾ系、およびターシャルブチルパーオキシ−2
−エチルヘキサノエート、ベンゾイルパーオキサイド、
ターシャルヘキシルパーオキシ−2−エチルヘキサノエ
ート、ジターシャルブチル、ターシャルブチルパーオキ
シベンゾエート、1,1−ビス(ターシャルブチルパー
オキシ)シクロヘキサン等のパーオキサイド系のものが
用いられる。
【0015】末端に重合性二重結合を有するポリマーの
数平均分子量は、20,000未満が好ましく、10,
000以下がより好ましい。数平均分子量が20,00
0以上の場合は、後述するヒドロシリル化反応の反応率
が低下するので、工業的にシリコーン複合高分子体を製
造するのが困難になる。
【0016】ヒドロシリル基を有するシリコーン化合物 本発明で用いられる、ヒドロシリル基を有するシリコー
ン化合物は、下記の一般式(2)で示されるシロキサン
結合の繰返しを主鎖とし、側基としてアルキル基、アリ
ール基等をもつ重合体であって、少なくとも1つのヒド
ロシリル基(SiH)を有するものである。
【0017】
【化2】
【0018】このようなシリコーン化合物の具体例とし
ては、例えば、下記の構造式で示されるものが挙げられ
る。
【0019】
【化3】
【0020】なお、上記構造式中、aは0〜50、bは
2〜50、cは0〜50、dは3〜5、eは2〜4であ
り、また、Rはメチル基、エチル基、プロピル基、フェ
ニルエチル基またはフェニル基である。
【0021】このようなヒドロシリル基を有するシリコ
ーン化合物の数平均分子量は、20,000未満が好ま
しく、10,000以下がより好ましい。数平均分子量
が20,000以上の場合は、後述するヒドロシリル化
反応の反応率が低下するので、工業的にシリコーン複合
高分子体を製造するのが困難になる。
【0022】ヒドロシリル化反応 本発明に係るシリコーン複合高分子体の製造方法は、末
端に二重結合を有する上述のポリマーと、ヒドロシリル
基を有する上述のシリコーン化合物とをヒドロシリル化
反応により結合する工程を含んでいる。このヒドロシリ
ル化反応では、上述のポリマーの末端の二重結合にシリ
コーン化合物のヒドロシリル基が付加し、上述のポリマ
ーと上述のシリコーン化合物とが結合する。これによ
り、目的とするシリコーン複合高分子体が得られる。
【0023】このようなヒドロシリル化反応では、末端
に二重結合を有するポリマーの当該重合性二重結合
(A)と、ヒドロシリル基を有するシリコーン化合物の
当該ヒドロシリル基(B)とのモル比が、A:B=2:
1〜1:20になるよう当該ポリマーと当該シリコーン
化合物とを反応させる。比率がこの範囲外の場合は、均
一なシリコーン複合高分子体を得るのが困難である。
【0024】ヒドロシリル化反応は、無溶剤で行っても
よく、また、溶剤を用いて行ってもよい。溶剤を用いる
場合は、例えば、トルエンやキシレンが用いられる。ま
た、反応温度は、室温〜150℃に設定するのが好まし
い。
【0025】さらに、反応触媒として、VIII族遷移
金属またはその化合物、例えば、白金、パラジウム、ロ
ジウム、ルテニウムの各錯体を用いることができる。具
体的には、PtCl4 、H2PtCl6・6H2O 、例え
ばPtn(ViMe2SiOSiMe2Vi)mで示され
るPt−ビニルシロキサン錯体、例えばPt(PPh)
4 で示されるPt−ホスフィン錯体、例えばPtCl2
(cod) で示されるPt−オレフィン錯体、Pt
(acac)2 、trans−またはcis−〔PtC
2(NH2Pr)2〕 、PdCl2(PPh32 、Pd
Cl2(PhCN)2、RhCl2(PPh33 、〔Rh
Clcod〕2 およびRu(cpd)2等が挙げられ
る。なお、この例示中、Meはメチル基、Viはビニル
基、Phはフェニル基、Prはプロピル基、codはシ
クロオクタジエン、acacはアセチルアセテート、c
pdはシクロペンタジエンを示している。また、nおよ
びmは整数である。反応触媒としては、上述のものの
他、公知のヒドロシリル化触媒が用いられてもよい。ま
た、反応触媒は、2種以上のものを併用してもよい。
【0026】このような反応触媒の使用量は、製造しよ
うとするシリコーン複合高分子体の固形分100重量部
当り5〜10,000ppmに設定するのが好ましく、
20〜1,000ppmに設定するのがより好ましい。
5ppm未満の場合は、ヒドロシリル化反応が進行しに
くく、反応触媒を用いることによる有効性を十分に達成
できない。逆に、10,000ppmを越えると、触媒
によっては、反応系に着色が起こる場合がある。
【0027】本発明の方法により製造されたシリコーン
複合高分子体は、良好な耐熱性、耐候性、離型性、成形
加工性、耐熱衝撃性等の各種特性を実現するために、塗
料用樹脂、成型材料用樹脂、医療材料用樹脂、化粧品材
料用樹脂等の各種コーティング材料用樹脂として、或い
は消泡剤やフロー剤等の表面調整剤として用いられる。
【0028】
【実施例】製造例1 コンデンサー、撹拌器、窒素導入管および温調機を備え
た反応容器を用意し、これにキシレン100gを仕込ん
で130℃に加熱した。加熱後、ジメチル−2,2’−
アゾビスイソブチレート8g、スチレン80gおよび
2,4−ジフェニル−4−メチル−1−ペンテン20g
の混合液を3時間かけて滴下し、さらに3時間保温し
た。これにより得られた樹脂溶液をメタノールを沈殿剤
として用いて精製し、ポリマーAを得た(収率=72
%)。
【0029】得られたポリマーAは、GPCにより求め
た数平均分子量(1780:標準ポリスチレン換算値)
および1H−NMRスペクトル(図1) の積分比から、
下記の平均構造式(3)で示される、末端に二重結合を
有するポリマーであることがわかった。なお、図1の1
H−NMRスペクトル に示したa、bおよびcのシグ
ナルは、平均構造式(3)中に示したそれぞれa、bお
よびcの水素に対応している。
【0030】
【化4】
【0031】製造例2 製造例1で用いたものと同様の反応容器にキシレン10
0gを仕込み、これを120℃に加熱した。加熱後、ジ
メチル−2,2’−アゾビスイソブチレート8g、2,
4−ジフェニル−4−メチル−1−ペンテン30g、メ
タクリル酸シクロヘキシル35gおよびメタクリル酸グ
リシジル35gの混合液を3時間かけて滴下し、さらに
3時間保温した。これにより得られた樹脂溶液(以下、
樹脂溶液Bと称する)は、キシレン100gと下記の平
均構造式(4)で示されるポリマー(以下、ポリマーB
と称する)76.5gと2,4−ジフェニル−4−メチ
ル−1−ペンテン20gとを含む混合溶液であることが
わかった。樹脂溶液Bの1H−NMRスペクトル を図2
に示す。なお、図2の1H−NMRスペクトル に示した
dおよびeのシグナルは、それぞれ平均構造式(4)中
に示したdの水素および2,4−ジフェニル−4−メチ
ル−1−ペンテンを示す下記の構造式中に示したeの水
素に対応している。
【0032】
【化5】
【0033】
【化6】
【0034】製造例3 デカンターをさらに備えた製造例1で用いたものと同じ
反応容器にキシレン100gを仕込み、これを110℃
に加熱した。加熱後、2,2’−アゾビス(2−メチル
−N−(2−ヒドロキシエチル)プロピオンアミド)1
0gとメタノール10gとの混合液、及び2,4−ジフ
ェニル−4−メチル−1−ペンテン40gとスチレン6
0gとの混合液をそれぞれ3時間かけて滴下し、以後製
造例1と同様にしてポリマーCを得た(収率=54
%)。なお、メタノールは反応中にデカンターより留去
させた。
【0035】得られたポリマーCは、GPCにより求め
た数平均分子量が1410(標準ポリスチレン換算値)
であり、下記の平均構造式(5)で示される、末端に二
重結合を有するポリマーであることがわかった。
【0036】
【化7】
【0037】実施例1 製造例1で用いたものと同様の反応容器に、下記の構造
式(6)で示されるシリコーン化合物A36.3g、製
造例1で得られたポリマーA168gおよびキシレン1
00gを仕込み、これを120℃に加熱した。加熱後、
塩化白金酸イソプロパノール溶液(2重量%)30.6
gを30分かけて滴下し、その後5時間保温した。加熱
前および加熱後のIRスペクトルを、それぞれ図3およ
び図4に示す。
【0038】
【化8】
【0039】IRスペクトル測定によりSiH基を示す
2150cm-1の吸収の消失が確認され、1H−NMR
スペクトルによりビニル基を示す4.75および5.1
ppmのシグナルの消失が確認され、さらに図5に示す
ようにGPCカーブがポリマーAに比べて高分子量域に
シフトしたことから、下記の平均構造式(7)で示され
るブロックポリマーA(シリコーン複合高分子体)が得
られたことが確認できた。
【0040】
【化9】
【0041】実施例2 製造例1で用いたものと同様の反応容器に、下記の構造
式(8)で示されるシリコーン化合物B8.4gと製造
例2で得られた樹脂溶液B128gとを仕込み、120
℃に加熱した。加熱後、塩化白金酸イソプロパノール溶
液(2重量%)1.09gを30分かけて滴下し、その
後5時間保温した。
【0042】
【化10】
【0043】IRスペクトル測定によりSiH基を示す
2150cm-1の吸収ピークからSiH基の減少が確認
され、1H−NMR スペクトルによりビニル基を示す
4.75および5.1ppmのシグナルの消失が確認さ
れ、さらに図6に示すようにGPCカーブが樹脂溶液B
中のポリマーBに比べて高分子量域にシフトしたことか
ら、下記の平均構造式(9)で示されるグラフトポリマ
ーA(シリコーン複合高分子体)が得られたことが確認
できた。
【0044】
【化11】
【0045】実施例3 製造例1で用いたものと同様の反応容器に、下記の構造
式(10)で示されるシリコーン化合物C24g、製造
例3で得られたポリマーC415gおよびキシレン20
0gを仕込み、120℃に加熱した。加熱後、塩化白金
酸イソプロパノール溶液(2重量%)3.3gを30分
かけて滴下し、その後5時間保温した。
【0046】
【化12】
【0047】IRスペクトル測定によりSiH基を示す
2150cm-1の吸収ピークからSiH基の減少が確認
され、1H−NMR スペクトルによりビニル基を示す
4.75および5.1ppmのシグナルの消失が確認さ
れ、下記の平均構造式(11)で示されるグラフトポリ
マーB(シリコーン複合高分子体)が得られた。
【0048】
【化13】
【0049】
【発明の効果】本発明に係るシリコーン複合高分子体の
製造方法では、末端に重合性二重結合を有するポリマー
と、ヒドロシリル基を有するシリコーン化合物とをヒド
ロシリル化反応により結合しているので、これまでは工
業的に生産するのが困難であったシリコーン複合高分子
体を工業的に容易に製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】製造例1で得られたポリマーAの1H−NMR
スペクトル。
【図2】製造例2で得られた樹脂溶液Bの1H−NMR
スペクトル。
【図3】実施例1における、加熱前の反応容器の内容物
のIRスペクトル。
【図4】実施例1における、加熱後の反応容器の内容物
のIRスペクトル。
【図5】ポリマーAとブロックポリマーAとのGPCカ
ーブを示す図。
【図6】ポリマーBと2,4−ジフェニル−4−メチル
−1−ペンテンとの混合物と、グラフトポリマーAとの
GPCカーブを示す図。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】末端に二重結合を有するポリマーを用意す
    る工程と、 前記末端に二重結合を有するポリマーと、ヒドロシリル
    基を有するシリコーン化合物とをヒドロシリル化反応に
    より結合する工程と、を含むシリコーン複合高分子体の
    製造方法。
  2. 【請求項2】前記末端に二重結合を有するポリマーが、
    2,4−ジフェニル−4−メチル−1−ペンテンの単独
    重合体である、請求項1に記載のシリコーン複合高分子
    体の製造方法。
  3. 【請求項3】前記末端に二重結合を有するポリマーが、
    2,4−ジフェニル−4−メチル−1−ペンテンと、他
    の二重結合含有モノマーとの共重合体である、請求項1
    に記載のシリコーン複合高分子体の製造方法。
  4. 【請求項4】前記共重合体が、前記2,4−ジフェニル
    −4−メチル−1−ペンテン2〜50重量%と、前記二
    重結合含有モノマー50〜98重量%との共重合体であ
    る、請求項3に記載のシリコーン複合高分子体の製造方
    法。
  5. 【請求項5】前記ポリマーの前記二重結合(A)と、前
    記シリコーン化合物の前記ヒドロシリル基(B)とのモ
    ル比が、A:B=2:1〜1:20になるよう前記ポリ
    マーと前記シリコーン化合物とを結合する、請求項1、
    2、3または4に記載のシリコーン複合高分子体の製造
    方法。
JP12920295A 1995-04-28 1995-04-28 シリコーン複合高分子体の製造方法 Pending JPH08302022A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004256661A (ja) * 2003-02-26 2004-09-16 Ge Toshiba Silicones Co Ltd ポリエーテル変性ポリオルガノシロキサンおよびその製造方法および皮膚化粧料

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004256661A (ja) * 2003-02-26 2004-09-16 Ge Toshiba Silicones Co Ltd ポリエーテル変性ポリオルガノシロキサンおよびその製造方法および皮膚化粧料

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