JPH0830192B2 - ビチユ−メンの製造方法 - Google Patents
ビチユ−メンの製造方法Info
- Publication number
- JPH0830192B2 JPH0830192B2 JP62082168A JP8216887A JPH0830192B2 JP H0830192 B2 JPH0830192 B2 JP H0830192B2 JP 62082168 A JP62082168 A JP 62082168A JP 8216887 A JP8216887 A JP 8216887A JP H0830192 B2 JPH0830192 B2 JP H0830192B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- bitumen
- residue
- distillation
- boiling point
- temperature
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
Links
Classifications
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C10—PETROLEUM, GAS OR COKE INDUSTRIES; TECHNICAL GASES CONTAINING CARBON MONOXIDE; FUELS; LUBRICANTS; PEAT
- C10C—WORKING-UP PITCH, ASPHALT, BITUMEN, TAR; PYROLIGNEOUS ACID
- C10C3/00—Working-up pitch, asphalt, bitumen
- C10C3/06—Working-up pitch, asphalt, bitumen by distillation
Landscapes
- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
- Civil Engineering (AREA)
- General Chemical & Material Sciences (AREA)
- Structural Engineering (AREA)
- Materials Engineering (AREA)
- Oil, Petroleum & Natural Gas (AREA)
- Organic Chemistry (AREA)
- Working-Up Tar And Pitch (AREA)
- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
- Production Of Liquid Hydrocarbon Mixture For Refining Petroleum (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 本発明はビチューメンの製法と、この製法により製造
したビチューメンと、このようにして得られたビチュー
メンを含むビチューメン組成物とに係わる。
したビチューメンと、このようにして得られたビチュー
メンを含むビチューメン組成物とに係わる。
ビチューメンは道路建設、屋根葺き、パイプラインの
コーティング等で使用される他、練炭用結合剤としても
広く使用されている。多くの場合ビチューメンは、得ら
れる混合物に強度を与える骨材及び/又は充填材と混合
して用いられる。例えば道路建設では、ビチューメンを
砂及び石と混合し、この混合物を道路のアスファルトと
して使用する。言うまでもなく、道路用アスファルトは
十分な耐摩耗性及び耐微動摩耗(fretting)性を有して
いなければならない。従って、充填材及び/又は骨材と
混合した時により大きい耐微動摩耗性を示すようなビチ
ューメンを製造できれば有利なことになる。
コーティング等で使用される他、練炭用結合剤としても
広く使用されている。多くの場合ビチューメンは、得ら
れる混合物に強度を与える骨材及び/又は充填材と混合
して用いられる。例えば道路建設では、ビチューメンを
砂及び石と混合し、この混合物を道路のアスファルトと
して使用する。言うまでもなく、道路用アスファルトは
十分な耐摩耗性及び耐微動摩耗(fretting)性を有して
いなければならない。従って、充填材及び/又は骨材と
混合した時により大きい耐微動摩耗性を示すようなビチ
ューメンを製造できれば有利なことになる。
ビチューメンの別の重要な特徴は水の侵入に対する耐
性である。この特徴は、ビチューメン混合物が建造物の
防水処理に使用される場合、例えば屋根葺き、パイプラ
インコーティング及び道路建設等に使用される場合には
特に重要である。
性である。この特徴は、ビチューメン混合物が建造物の
防水処理に使用される場合、例えば屋根葺き、パイプラ
インコーティング及び道路建設等に使用される場合には
特に重要である。
熱分解した炭化水素供給原料に由来するビチューメン
又はこの種のビチューメンを含むビチューメン組成物
は、微動摩耗と水の侵入とに対して優れた耐性を示すこ
とが判明した。
又はこの種のビチューメンを含むビチューメン組成物
は、微動摩耗と水の侵入とに対して優れた耐性を示すこ
とが判明した。
しかしながら周知のように、熱分解した炭化水素供給
原料から得られるビチューメンはFuel誌60(1981年)40
1〜404及びFuel誌63、(1984年)1515〜1517に記載のご
とくエージング及び安定性に関する特性が不十分であ
る。従ってこの種のビチューメンは例えば道路用アスフ
ァルトには不向きとみなされている。
原料から得られるビチューメンはFuel誌60(1981年)40
1〜404及びFuel誌63、(1984年)1515〜1517に記載のご
とくエージング及び安定性に関する特性が不十分であ
る。従ってこの種のビチューメンは例えば道路用アスフ
ァルトには不向きとみなされている。
しかしながらここに至って、熱分解した供給原料を特
定の方法で処理すると微動摩耗及び水侵入に対して優れ
た耐性を示し且つ安定性及びエージング特性も十分なビ
チューメンが得られることが判明した。
定の方法で処理すると微動摩耗及び水侵入に対して優れ
た耐性を示し且つ安定性及びエージング特性も十分なビ
チューメンが得られることが判明した。
そこで本発明は、熱分解した炭化水素供給原料の残留
物画分を、常圧沸点455〜540℃の炭化水素の減圧沸点に
相当する最高蒸留温度で減圧蒸留にかけ、該蒸留残留物
の少なくとも一部分をビチューメンとして回収すること
からなるビチューメン製造方法を提供する。
物画分を、常圧沸点455〜540℃の炭化水素の減圧沸点に
相当する最高蒸留温度で減圧蒸留にかけ、該蒸留残留物
の少なくとも一部分をビチューメンとして回収すること
からなるビチューメン製造方法を提供する。
常圧下での炭化水素の沸点としてはInd.Eng.Chem.,49
(1957年)1187〜1196に記載のMaxwell−Bonnellの関係
式に従い減圧下での沸点を換算して得たものを用いる。
実際には炭化水素の沸点は減圧下で測定されるが、その
場合は種々の減圧に応じて様々な沸点が得られるため、
当業者は換算による明確な常圧沸点を好んで使用する。
(1957年)1187〜1196に記載のMaxwell−Bonnellの関係
式に従い減圧下での沸点を換算して得たものを用いる。
実際には炭化水素の沸点は減圧下で測定されるが、その
場合は種々の減圧に応じて様々な沸点が得られるため、
当業者は換算による明確な常圧沸点を好んで使用する。
最高蒸留温度は常圧沸点455℃の炭化水素(455℃/バ
ール−炭化水素)の沸点以上の温度でなければならな
い。さもないと、比較的軽量の炭化水素の除去が十分に
行なわれず、そのため前述のFuel誌に記載のごとく比較
的不安定でエージングの早いビチューメンが形成される
ことになる。一方、最高蒸留温度が540℃/バール炭化
水素沸点を越えると、得られる残留物が硬質になりすぎ
て例えば道路のアスファルトに使用し得なくなり、且つ
ビチューメン混合物に使用すると不適合性の問題を生じ
得る。
ール−炭化水素)の沸点以上の温度でなければならな
い。さもないと、比較的軽量の炭化水素の除去が十分に
行なわれず、そのため前述のFuel誌に記載のごとく比較
的不安定でエージングの早いビチューメンが形成される
ことになる。一方、最高蒸留温度が540℃/バール炭化
水素沸点を越えると、得られる残留物が硬質になりすぎ
て例えば道路のアスファルトに使用し得なくなり、且つ
ビチューメン混合物に使用すると不適合性の問題を生じ
得る。
減圧蒸留にかけられる残留物画分は熱分解ユニットか
らの画分の殆どいずれのものであってもよい。熱分解生
成物は常圧蒸留ユニットに送って、常圧残留物からガ
ス、ガソリン、ケロシン及びガスオイルのごとき留出物
を分離するようにするとよい。この常圧残留物は有利に
は減圧蒸留にかける。常圧蒸留は300〜370℃の底部温度
で実施するのが適切である。従って、減圧蒸留に送られ
る残留物画分は、適切には、少なくとも300℃の常圧沸
点を有する成分を少なくとも80重量%有する。
らの画分の殆どいずれのものであってもよい。熱分解生
成物は常圧蒸留ユニットに送って、常圧残留物からガ
ス、ガソリン、ケロシン及びガスオイルのごとき留出物
を分離するようにするとよい。この常圧残留物は有利に
は減圧蒸留にかける。常圧蒸留は300〜370℃の底部温度
で実施するのが適切である。従って、減圧蒸留に送られ
る残留物画分は、適切には、少なくとも300℃の常圧沸
点を有する成分を少なくとも80重量%有する。
熱分解は比較的簡単な分解処理である。約400〜500℃
の温度レベルでは長鎖炭化水素が不安定になって様々な
大きさ及びタイプのより小さい分子に破壊される。熱分
解にかけられる原料は通常、原油の常圧蒸留又は真空蒸
留の結果残る複雑な重質炭化水素の混合物からなる。ビ
スブレーキング、即ち分子の破壊によって粘度を低下さ
せる操作は熱分解の重要な応用操作である。なぜなら、
この操作は熱分解の結果得られる雑留物の粘度を大幅に
減少させるからである。ビスブレーキングを行なうには
先ず適当に予加熱した材料を炉内で分解温度に加熱す
る。次いでこの材料を炉の下流のソーキング装置に送
り、そこで分解処理の大部分を生起させる。このソーキ
ング装置は過度のバックミクシングを回避すべく内部バ
ッフルを有すると有利である。生成物はガス、留出物及
び残留物である。この残留物は原料より低い粘度を示
す。このような残留物、即ちビスブレーキング処理した
炭化水素原料の残留物は本発明の方法で残留物画分とし
て好適に使用される。適切なビスブレーキング操作条件
は圧力2〜30バール、温度400〜500℃、滞留時間5〜60
分である。
の温度レベルでは長鎖炭化水素が不安定になって様々な
大きさ及びタイプのより小さい分子に破壊される。熱分
解にかけられる原料は通常、原油の常圧蒸留又は真空蒸
留の結果残る複雑な重質炭化水素の混合物からなる。ビ
スブレーキング、即ち分子の破壊によって粘度を低下さ
せる操作は熱分解の重要な応用操作である。なぜなら、
この操作は熱分解の結果得られる雑留物の粘度を大幅に
減少させるからである。ビスブレーキングを行なうには
先ず適当に予加熱した材料を炉内で分解温度に加熱す
る。次いでこの材料を炉の下流のソーキング装置に送
り、そこで分解処理の大部分を生起させる。このソーキ
ング装置は過度のバックミクシングを回避すべく内部バ
ッフルを有すると有利である。生成物はガス、留出物及
び残留物である。この残留物は原料より低い粘度を示
す。このような残留物、即ちビスブレーキング処理した
炭化水素原料の残留物は本発明の方法で残留物画分とし
て好適に使用される。適切なビスブレーキング操作条件
は圧力2〜30バール、温度400〜500℃、滞留時間5〜60
分である。
前記残留物画分は減圧下で蒸留する。この場合、最高
蒸留温度に関する条件を満たせば、前記残留物画分を従
来の真空蒸留で処理する。ただし好ましくはフラッシュ
蒸留にかける方がよい。フラッシュ蒸留では前記残留物
画分を当該液のより低い圧力下での沸騰範囲内の温度に
加熱して減圧フラッシュゾーン内に導入し、留出物及び
残留物を回収する。この残留物は少なくとも一部分がビ
チューメンとして回収される。
蒸留温度に関する条件を満たせば、前記残留物画分を従
来の真空蒸留で処理する。ただし好ましくはフラッシュ
蒸留にかける方がよい。フラッシュ蒸留では前記残留物
画分を当該液のより低い圧力下での沸騰範囲内の温度に
加熱して減圧フラッシュゾーン内に導入し、留出物及び
残留物を回収する。この残留物は少なくとも一部分がビ
チューメンとして回収される。
本発明の方法では種々の減圧を使用し得る。蒸留実施
温度範囲は加えられる各圧力毎に決定される。実際の蒸
留温度は400℃を越えないのが好ましい。温度を400℃以
下にすれば、残留物中の炭化水素(間)の反応、例えば
分解反応がほぼ回避されるからである。400℃までの高
温では滞留時間が比較的長いと分解反応が生起し得るた
め、実際の蒸留温度は更に低い値、特に310〜370℃にす
るのが好ましい。炭化水素の沸点に関する条件を満たす
ために、減圧蒸留の圧力は2〜120mmHg(0.27〜16.0kP
a)にするのが好ましい。
温度範囲は加えられる各圧力毎に決定される。実際の蒸
留温度は400℃を越えないのが好ましい。温度を400℃以
下にすれば、残留物中の炭化水素(間)の反応、例えば
分解反応がほぼ回避されるからである。400℃までの高
温では滞留時間が比較的長いと分解反応が生起し得るた
め、実際の蒸留温度は更に低い値、特に310〜370℃にす
るのが好ましい。炭化水素の沸点に関する条件を満たす
ために、減圧蒸留の圧力は2〜120mmHg(0.27〜16.0kP
a)にするのが好ましい。
前述のごとく最高蒸留温度は、比較的軽質の炭化水素
が十分に除去されると共に、許容し得ない程硬質のビチ
ューメンが形成されないように選択する。最高蒸留温度
は460〜510℃/バール炭化水素の沸点に対応するのが好
ましい。
が十分に除去されると共に、許容し得ない程硬質のビチ
ューメンが形成されないように選択する。最高蒸留温度
は460〜510℃/バール炭化水素の沸点に対応するのが好
ましい。
本発明の方法で製造されるビチューメンは良好なエー
ジング特性及び安定性を有する。酸化安定性を更に向上
させるには、蒸留の底部画分を所望のビチューメンとし
て回収する前に少なくとも部分的にブローイングにかけ
るのが好ましい。このブローイング処理は通常、ブロー
イングカラムに液体ビチューメンを導入し、その中の液
体レベルを底面近傍でビチューメンを除去することによ
りほぼ一定に維持しながら連続的に実施する。空気はカ
ラム底部の分配器を介して液体中に吹き込まれる。適切
なブローイング温度は170〜320℃、特に220〜275℃であ
る。
ジング特性及び安定性を有する。酸化安定性を更に向上
させるには、蒸留の底部画分を所望のビチューメンとし
て回収する前に少なくとも部分的にブローイングにかけ
るのが好ましい。このブローイング処理は通常、ブロー
イングカラムに液体ビチューメンを導入し、その中の液
体レベルを底面近傍でビチューメンを除去することによ
りほぼ一定に維持しながら連続的に実施する。空気はカ
ラム底部の分配器を介して液体中に吹き込まれる。適切
なブローイング温度は170〜320℃、特に220〜275℃であ
る。
所望の特性を示すビチューメン組成物を得るために種
々のビチューメンを混合することは当業者に良く知られ
ている。本発明は本発明の方法で製造されたビチューメ
ンを含むビチューメン組成物にも係わる。ただし、この
ようなビチューメン組成物はアスファルテンを過剰に含
まないようにする必要がある。その場合には不均質性が
生じ得るからである。熱分解した残留物を混合成分とし
て使用すると、アスファルテン含量が過剰になる可能性
がある。なぜなら、例えば前述のFuel誌に記載のごと
く、熱分解した残留物のアスファルテン含量はかなり高
いからである。これは、重質炭化水素油は熱分解中に沸
点のより低い化合物に変換されるが、アスファルテンは
残留物中で濃縮されるという理由による。加えて、分解
処理の間にも新たなアスファルテンが形成される。本発
明の方法の最高蒸留温度を540℃/バール炭化水素沸
点、好ましくは510℃/バール炭化水素沸点より低くす
れば、アスファルテンの量が過剰になる危険はほとんど
回避される。ビチューメン組成物は本発明の方法で製造
されたビチューメンを5〜60重量%、他の少なくとも1
種類のビチューメン成分を95〜40重量%含むのが適当で
ある。当業者は他のビチューメン成分を任意に選択し得
る。適切な他のビチューメン成分としては、直留ビチュ
ーメン、プロパンビチューメン、フルフラール抽出物の
ごときブライトストック抽出物が挙げられる。これらの
成分はブローイングにかけてもかけなくてもよく、フラ
ックス油を含んでも含まなくてもよい。他のビチューメ
ン成分を選択するための基準は揮発度、密度、針入度、
軟化点等であり、これらは当業者によって測定され得
る。
々のビチューメンを混合することは当業者に良く知られ
ている。本発明は本発明の方法で製造されたビチューメ
ンを含むビチューメン組成物にも係わる。ただし、この
ようなビチューメン組成物はアスファルテンを過剰に含
まないようにする必要がある。その場合には不均質性が
生じ得るからである。熱分解した残留物を混合成分とし
て使用すると、アスファルテン含量が過剰になる可能性
がある。なぜなら、例えば前述のFuel誌に記載のごと
く、熱分解した残留物のアスファルテン含量はかなり高
いからである。これは、重質炭化水素油は熱分解中に沸
点のより低い化合物に変換されるが、アスファルテンは
残留物中で濃縮されるという理由による。加えて、分解
処理の間にも新たなアスファルテンが形成される。本発
明の方法の最高蒸留温度を540℃/バール炭化水素沸
点、好ましくは510℃/バール炭化水素沸点より低くす
れば、アスファルテンの量が過剰になる危険はほとんど
回避される。ビチューメン組成物は本発明の方法で製造
されたビチューメンを5〜60重量%、他の少なくとも1
種類のビチューメン成分を95〜40重量%含むのが適当で
ある。当業者は他のビチューメン成分を任意に選択し得
る。適切な他のビチューメン成分としては、直留ビチュ
ーメン、プロパンビチューメン、フルフラール抽出物の
ごときブライトストック抽出物が挙げられる。これらの
成分はブローイングにかけてもかけなくてもよく、フラ
ックス油を含んでも含まなくてもよい。他のビチューメ
ン成分を選択するための基準は揮発度、密度、針入度、
軟化点等であり、これらは当業者によって測定され得
る。
本発明のビチューメン組成物は勿論他の添加物、例え
ば希釈剤及び/又はポリマー、特にスチレン−ブタジエ
ンもしくはスチレン−イソプレンブロックコポリマー、
又はアタクチックポリプロペンも含み得る。
ば希釈剤及び/又はポリマー、特にスチレン−ブタジエ
ンもしくはスチレン−イソプレンブロックコポリマー、
又はアタクチックポリプロペンも含み得る。
本発明は以下の実施例からより明らかにされよう。
実施例1 この実施例では熱分解した残留物の特性を幾つか調べ
た。残留物Iはフラッシング処理にかけなかった熱分解
残留物である。残留物IIは残留物Iを496℃/バールに
相当する364℃/30mmHg(4.0pKa)でフラッシング処理し
て得たものである。残留物IIIは残留物Iを460℃/バー
ルに相当する330℃/30mmHg(4.0kPa)でフラッシングに
かけ、且つ空気消費量20〜30Nl/hg、温度280〜300℃で
ブローイングにかけることにより得たものである。薄膜
オーブンテスト(TFOT、ASTM D1754)でこれらの残留物
を熱(163℃)及び空気の作用下におき、そのエージン
グ性状を調べた。このテストの後、針入度を測定し、初
期針入度と比較して針入度保持率(%)を計算した。針
入度保持率が高ければ高いほど残留物の耐熱性及び耐空
気性は高い。テスト中の重量損失も測定した。また、Ri
ng及びBellの方法によって測定される軟化点の変化も調
べた(△R&B)。結果を表Iに示す。
た。残留物Iはフラッシング処理にかけなかった熱分解
残留物である。残留物IIは残留物Iを496℃/バールに
相当する364℃/30mmHg(4.0pKa)でフラッシング処理し
て得たものである。残留物IIIは残留物Iを460℃/バー
ルに相当する330℃/30mmHg(4.0kPa)でフラッシングに
かけ、且つ空気消費量20〜30Nl/hg、温度280〜300℃で
ブローイングにかけることにより得たものである。薄膜
オーブンテスト(TFOT、ASTM D1754)でこれらの残留物
を熱(163℃)及び空気の作用下におき、そのエージン
グ性状を調べた。このテストの後、針入度を測定し、初
期針入度と比較して針入度保持率(%)を計算した。針
入度保持率が高ければ高いほど残留物の耐熱性及び耐空
気性は高い。テスト中の重量損失も測定した。また、Ri
ng及びBellの方法によって測定される軟化点の変化も調
べた(△R&B)。結果を表Iに示す。
残留物I及びIIの結果の比較から明らかなように、本
発明の方法によって形成されるビチューメンは針入度保
持率がより高く、従ってエージング性状が向上してお
り、加熱時の損失がなく、軟化点変化も小さい。残留物
II及びIIIの結果の比較は、より穏やかなフラッシング
とブローイングとを順次行えば同様の特性が得られるこ
とを示している。
発明の方法によって形成されるビチューメンは針入度保
持率がより高く、従ってエージング性状が向上してお
り、加熱時の損失がなく、軟化点変化も小さい。残留物
II及びIIIの結果の比較は、より穏やかなフラッシング
とブローイングとを順次行えば同様の特性が得られるこ
とを示している。
実施例II 数種の組成物に関して、アスファルト配合物への使用
適性をテストした。そのために種々のアスファルト配合
物をマーシャル(Marshall)テストにかけ、60℃で水中
に2週間保存した後でマーシャル値保持率を測定し、こ
れら配合物の安定性の水に対する感度を調べた。
適性をテストした。そのために種々のアスファルト配合
物をマーシャル(Marshall)テストにかけ、60℃で水中
に2週間保存した後でマーシャル値保持率を測定し、こ
れら配合物の安定性の水に対する感度を調べた。
これらの配合物は100%m/mの鉱物性骨材をベースとす
るビチューメン組成物を6.0%m/m含み、典型的な空隙率
は2%v/vであった。
るビチューメン組成物を6.0%m/m含み、典型的な空隙率
は2%v/vであった。
ビチューメン組成物は中東減圧蒸留残油と、495℃/
バールに相当する条件でフラッシング処理した真空フラ
ッシング処理熱分解残留物とからなる。結果を表IIに示
した。
バールに相当する条件でフラッシング処理した真空フラ
ッシング処理熱分解残留物とからなる。結果を表IIに示
した。
アスファルト配合物中のビチューメン組成物に関して
同様のテストを行った。これらの組成物はプロパンビチ
ューメン(PB)、ブライトストックフルフラール抽出物
(BFE)、及び500℃/バールに相当する条件でフラッシ
ングした真空フラッシング処理熱分解残留物(VFCR)か
らなる。これらの組成物のマーシャル値保持率を表III
に示す。
同様のテストを行った。これらの組成物はプロパンビチ
ューメン(PB)、ブライトストックフルフラール抽出物
(BFE)、及び500℃/バールに相当する条件でフラッシ
ングした真空フラッシング処理熱分解残留物(VFCR)か
らなる。これらの組成物のマーシャル値保持率を表III
に示す。
これらの結果から明らかなように、本発明のビチュー
メン組成物は優れた耐水性を有する。
メン組成物は優れた耐水性を有する。
実施例III 実施例IIの組成物6及び7を微動摩耗テストにかけ
た。このテストでは40℃で240時間水中に保存した後で
摩耗物質の割合を測定した。このテストはAAPT会報、46
3、vol.32、380〜411ページに記載されている。
た。このテストでは40℃で240時間水中に保存した後で
摩耗物質の割合を測定した。このテストはAAPT会報、46
3、vol.32、380〜411ページに記載されている。
物質の損失が少ないほど耐摩耗性及び耐微動摩耗性が
大きい。結果を表IVに示す。
大きい。結果を表IVに示す。
これらの結果から明らかなように、VFCR含量の高い組
成物では耐摩耗性及び耐微動摩耗性が更に向上してい
る。
成物では耐摩耗性及び耐微動摩耗性が更に向上してい
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ヨアンネス・コルネリウス・アントニウ ス・スヘレケンス オランダ国、1031・セー・エム・アムステ ルダム、バトハアイスウエヒ・3 (56)参考文献 米国特許1891890(US,A) 米国特許2305440(US,A) 米国特許2768119(US,A) 米国特許2004210(US,A)
Claims (6)
- 【請求項1】熱分解した炭化水素供給原料の残留物画分
を、2〜120mmHg(0.27〜16.0kPa)の範囲の減圧下、及
び常圧沸点455〜540℃の炭化水素の当該減圧下における
沸点に相当する310〜370℃の範囲の蒸留温度で減圧蒸留
にかけ、該蒸留残留物の少なくとも一部分をビチューメ
ンとして回収することからなるビチューメン製造方法。 - 【請求項2】残留物画分がビスブレーキング処理した炭
化水素供給原料の残留物である特許請求の範囲第1項に
記載の方法。 - 【請求項3】炭化水素供給原料が圧力2〜30バール、温
度400〜500℃、滞留時間5〜60分でビスブレーキング処
理したものである特許請求の範囲第2項に記載の方法。 - 【請求項4】残留物画分をフラッシュ蒸留にかける特許
請求の範囲第1項から第3項のいずれかに記載の方法。 - 【請求項5】蒸留温度が常圧沸点460〜510℃の炭化水素
の減圧沸点に相当する特許請求の範囲第1項から第4項
のいずれかに記載の方法。 - 【請求項6】蒸留の底部画分をビチューメンとして回収
する前にブローイング処理する特許請求の範囲第1項か
ら第5項のいずれかに記載の方法。
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
GB8608302 | 1986-04-04 | ||
GB868608302A GB8608302D0 (en) | 1986-04-04 | 1986-04-04 | Preparation of bitumen |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS62236888A JPS62236888A (ja) | 1987-10-16 |
JPH0830192B2 true JPH0830192B2 (ja) | 1996-03-27 |
Family
ID=10595714
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP62082168A Expired - Lifetime JPH0830192B2 (ja) | 1986-04-04 | 1987-04-02 | ビチユ−メンの製造方法 |
Country Status (12)
Country | Link |
---|---|
EP (1) | EP0240090B1 (ja) |
JP (1) | JPH0830192B2 (ja) |
CN (1) | CN1015111B (ja) |
AR (1) | AR248420A1 (ja) |
AU (1) | AU591765B2 (ja) |
BR (1) | BR8701512A (ja) |
CA (1) | CA1279598C (ja) |
DE (1) | DE3764133D1 (ja) |
ES (1) | ES2016964B3 (ja) |
GB (1) | GB8608302D0 (ja) |
MY (1) | MY101289A (ja) |
ZA (1) | ZA872390B (ja) |
Families Citing this family (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN1087766C (zh) * | 1999-06-16 | 2002-07-17 | 刘景慧 | 超稠油生产道路沥青装置 |
JP3848935B2 (ja) * | 2003-06-30 | 2006-11-22 | 新日本石油株式会社 | 舗装用アスファルト |
CN103865557B (zh) * | 2012-12-10 | 2015-10-28 | 中国石油天然气股份有限公司 | 一种建筑沥青的制备方法 |
EP2994520A2 (en) * | 2013-05-10 | 2016-03-16 | Statoil Canada Limited | Method and system for preparing a pipelineable hydrocarbon mixture |
WO2016076804A1 (en) * | 2014-11-13 | 2016-05-19 | Turkiye Petrol Rafinerileri A.S. Tupras | Petrocoke and extract-doped modified bitumen composition for use in production of asphalt and method of producing the same |
FR3113678B1 (fr) * | 2020-08-31 | 2022-08-12 | Ifp Energies Now | Bitumes comportant des bases bitumes non conventionnelles |
Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US1891890A (en) | 1928-07-10 | 1932-12-20 | Gasoline Prod Co Inc | Method of making asphalt |
US2004210A (en) | 1929-11-25 | 1935-06-11 | Universal Oil Prod Co | Method of producing asphalt |
US2305440A (en) | 1940-07-25 | 1942-12-15 | Standard Oil Dev Co | Bitumen of high softening point |
US2768119A (en) | 1952-12-31 | 1956-10-23 | Phillips Petroleum Co | Pitches from petroleum and process for producing same |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US2850436A (en) * | 1954-03-16 | 1958-09-02 | Gulf Research Development Co | Method for the preparation of solid petroleum pitch |
FR2510133A1 (fr) * | 1981-07-23 | 1983-01-28 | Viabilite Ste Indle | Procede de valorisation d'un goudron de vapocraquage a teneur elevee en aromatiques et produits ainsi obtenus |
-
1986
- 1986-04-04 GB GB868608302A patent/GB8608302D0/en active Pending
-
1987
- 1987-03-11 CA CA000531700A patent/CA1279598C/en not_active Expired - Fee Related
- 1987-04-02 BR BR8701512A patent/BR8701512A/pt not_active IP Right Cessation
- 1987-04-02 JP JP62082168A patent/JPH0830192B2/ja not_active Expired - Lifetime
- 1987-04-02 ZA ZA872390A patent/ZA872390B/xx unknown
- 1987-04-02 AR AR87307200A patent/AR248420A1/es active
- 1987-04-02 AU AU70995/87A patent/AU591765B2/en not_active Ceased
- 1987-04-02 CN CN87102480A patent/CN1015111B/zh not_active Expired
- 1987-04-02 MY MYPI87000417A patent/MY101289A/en unknown
- 1987-04-03 DE DE8787200630T patent/DE3764133D1/de not_active Expired - Fee Related
- 1987-04-03 ES ES87200630T patent/ES2016964B3/es not_active Expired - Lifetime
- 1987-04-03 EP EP87200630A patent/EP0240090B1/en not_active Expired - Lifetime
Patent Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US1891890A (en) | 1928-07-10 | 1932-12-20 | Gasoline Prod Co Inc | Method of making asphalt |
US2004210A (en) | 1929-11-25 | 1935-06-11 | Universal Oil Prod Co | Method of producing asphalt |
US2305440A (en) | 1940-07-25 | 1942-12-15 | Standard Oil Dev Co | Bitumen of high softening point |
US2768119A (en) | 1952-12-31 | 1956-10-23 | Phillips Petroleum Co | Pitches from petroleum and process for producing same |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
EP0240090A2 (en) | 1987-10-07 |
DE3764133D1 (de) | 1990-09-13 |
AU7099587A (en) | 1987-10-08 |
BR8701512A (pt) | 1988-01-19 |
CA1279598C (en) | 1991-01-29 |
EP0240090A3 (en) | 1987-12-02 |
EP0240090B1 (en) | 1990-08-08 |
CN87102480A (zh) | 1987-10-14 |
MY101289A (en) | 1991-09-05 |
JPS62236888A (ja) | 1987-10-16 |
CN1015111B (zh) | 1991-12-18 |
AU591765B2 (en) | 1989-12-14 |
ZA872390B (en) | 1987-11-25 |
ES2016964B3 (es) | 1990-12-16 |
AR248420A1 (es) | 1995-08-18 |
GB8608302D0 (en) | 1986-05-08 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US3173851A (en) | Electrode pitch binders | |
US5248410A (en) | Delayed coking of used lubricating oil | |
US2992181A (en) | Process for producing a petroleum base pitch | |
US4389302A (en) | Process for vis-breaking asphaltenes | |
JPS6035087A (ja) | 低苛酷性デイレードコーキング | |
DE102004035934B4 (de) | Verfahren zur Erzeugung von Nadelkoks | |
US2850436A (en) | Method for the preparation of solid petroleum pitch | |
JPH0830192B2 (ja) | ビチユ−メンの製造方法 | |
JPH06116499A (ja) | 舗装用アスファルトの製造方法 | |
NO864098L (no) | Forbedret veidekkingsasfalt. | |
JP2003514055A (ja) | アスファルト特性の向上方法 | |
DE2935039A1 (de) | Verfahren zur herstellung eines hocharomatischen pechaehnlichen kohlenwertstoffs | |
GB1558979A (en) | Asphalt of ductility containing cracking bottoms | |
JPS6126952B2 (ja) | ||
US2733192A (en) | Conversion of heavy hydrocarbonaceous materials | |
US3537976A (en) | Process for preparing binder pitches | |
EP0245888B1 (en) | Process for the preparation of a hydrocarbonaceous distillate and a residue | |
JP2004346156A (ja) | プロパン脱れきアスファルト及びこれを用いて製造したストレートアスファルト | |
US2944958A (en) | Process of making pitch | |
CA1069846A (en) | Process for making pitch from ethylene bottoms | |
US2070961A (en) | Process of treating tar and pitch | |
JPH10237481A (ja) | ろうそく用ワックス組成物 | |
US2716085A (en) | Adhesive petroleum lubricant | |
US2049000A (en) | Manufacture of asphalt and lubricating oils | |
RU2262519C1 (ru) | Способ переработки резиносодержащих отходов |