JPH08301907A - 水性分散体 - Google Patents

水性分散体

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JPH08301907A
JPH08301907A JP11427995A JP11427995A JPH08301907A JP H08301907 A JPH08301907 A JP H08301907A JP 11427995 A JP11427995 A JP 11427995A JP 11427995 A JP11427995 A JP 11427995A JP H08301907 A JPH08301907 A JP H08301907A
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JP
Japan
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hydrophobic polymer
aqueous dispersion
film
resistance
weight
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Withdrawn
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JP11427995A
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English (en)
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Yasuhiro Yamazaki
泰裕 山崎
Ikuo Ueda
育雄 上田
Takahiko Kotani
貴彦 小谷
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Asahi Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Asahi Chemical Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 成膜性が優れ、耐水性、耐酸性、耐アルカリ
性が良く、透湿性が優れたコート膜を与える水性分散体
を提供する。 【構成】 疎水性高分子(a)、親水性高分子(b)、
水(c)、及び,(c)と混和性でかつ(a)と親和性
のある有機溶剤及び可塑剤(d),とを少なくとも含有
する水性分散体であって、疎水性高分子(a)は、2〜
20重量%の親水性官能基を含有するモノマーを含む疎
水性高分子であり、(a)/(b)、(c)/(d)が
重量比でそれぞれ、95/5〜70/30、95/5〜
50/50である水性分散体。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、成膜性が優れ、耐水
性、耐酸性、耐アルカリ性が良く、かつ透湿性が優れた
コート膜を与える水性分散体に関する。本発明の水性分
散体は、繊維、紙や写真フィルムのコート剤、または、
各種基材への塗装膜に使用して、カール防止や優れたフ
ィルムの寸法安定性、あるいは、湿度呼吸性の塗装膜を
与える。
【0002】
【従来の技術】繊維や紙または写真フィルムのコート剤
として、透湿性があり、かつ、耐水性、耐酸性、耐アル
カリ性のよい皮膜を形成する水性分散体が熱望されてい
た。近年、かかる目的のために、特開平06ー1752
52号には、高分子ラテックスとゼラチンとブロック化
したイソシアネート基を含む化合物とを含有した水性分
散体が記載されている。しかし、ここに開示された水性
分散体から得られた膜は、透湿性はよいものの、耐水
性、耐酸性、耐アルカリ性が満足のいくものではなかっ
た。
【0003】また、特公昭52ー39088号には、疎
水性高分子と親水性高分子と有機溶剤を含む水性分散体
からなる光沢加工剤が開示されている。ここに記載され
た水性分散体は、光沢、成膜性、接着性はよいものの、
本発明の目的である透湿性について何ら記載が無いもの
であった。そして本発明の疎水性高分子(a)にふくま
れる親水性官能基を含有していないため使用時の制限が
多く、安定して使用できなかった。
【0004】更に、特開平02ー70741号には、
0.5〜45重量%の親水性官能基を含有する疎水性高
分子と親水性高分子としてヒドロキシエチルセルロー
ス、有機溶剤を含む水性分散体からなる塗料、紙用コー
ティング剤が開示されている。ここに記載された水性分
散体は、光沢、白色度が良く使用時の制限が少なく、安
定して使用できるものの、塗料、紙用コーティング剤と
して、添加剤の酸化チタンやカオリンクレーが多量に使
用されていており、本発明の目的である透湿性や耐水
性、耐酸性、耐アルカリ性が不十分なもので実用に使用
できるものではなかった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、成膜
性が優れ、耐水性、耐酸性、耐アルカリ性が良く、透湿
性が優れた皮膜を形成する水性分散体を提供することを
目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の問
題に鑑み、成膜性が優れ、かつ、耐水性、耐酸性、耐ア
ルカリ性の優れたコート膜を得るため、疎水性高分子
(a)、(a)と親和性のある有機溶剤及び可塑剤
(d)に注目し、鋭意検討した結果、下記の水性分散体
の卓越した性能を見いだし本発明をなすに至った。すな
わち、本発明は、疎水性高分子(a)、親水性高分子
(b)、水(c)、及び、(c)と混和性でかつ(a)
と親和性のある有機溶剤及び可塑剤(d)、とを少なく
とも含有する水性分散体であって、疎水性高分子(a)
は、2〜20重量%の親水性官能基を含有するモノマ−
を含む疎水性高分子であり、(a)/(b)、(c)/
(d)が重量比でそれぞれ、95/5〜70/30、9
5/5〜50/50である水性分散体に関するものであ
る。
【0007】本発明における疎水性高分子(a)は、2
〜20重量%の親水性官能基を含有するモノマーを含む
疎水性高分子である。また、親水性官能基を含有するモ
ノマーとは、例示すれば、アクリル酸、メタクリル酸、
クロトン酸などの不飽和一塩基酸、イタコン酸、フマル
酸、マレイン酸などの不飽和二塩基酸又はこれらのモノ
エステル類から選択された1種または2種以上で、特に
アクリル酸、メタクリル酸が好ましい。親水性官能基を
含有するモノマーは、2重量%未満では、成膜性が不良
で耐水性、耐酸性、耐アルカリ性が不十分であり、20
重量%を越えると耐アルカリ性が不十分である問題があ
り、より好ましくは3〜10重量%である。
【0008】疎水性高分子(a)を構成する親水性官能
基を含有するモノマー以外の疎水性モノマーは、従来、
アクリル系共重合ラテックス、塩化ビニリデン系疎水性
高分子ラテックスやSBラテックス等の製造に使用され
ているものであれば何でもよいが、例示すれば、メチル
(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、
ブチル(メタ)アクリレート、2ーエチルヘキシル(メ
タ)アクリレート等の(メタ)アクリル酸エステル類、
(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリロニトリル、グリ
シジル(メタ)アクリレート、塩化ビニル、塩化ビニリ
デン、スチレン等がある。
【0009】疎水性高分子(a)としては、重量基準で
塩化ビニリデン単量体ユニットを30〜93重量%含む
ことが好ましい。塩化ビニリデン単量体ユニットの含有
量が30重量%未満では、耐水性、耐酸性、耐アルカリ
性が不十分で、93重量%を超えると膜の強度が弱くな
り耐水性、耐酸性、耐アルカリ性が低下する傾向があ
り、より好ましくは70〜90重量%であり、更に好ま
しくは80〜90重量%である。
【0010】本発明における疎水性高分子(a)は、1
段重合でも良いし、1段目として親水性官能基を含有す
るモノマーを比較的多く含むものを乳化重合し、ついで
第2段目として上記疎水性高分子を種粒子として1段目
と異なる組成のビニル系単量体を重合した2段重合疎水
性高分子、更に3段以上の疎水性高分子でも良い。本発
明における親水性高分子(b)としては、水溶性の高分
子類が使用可能であり、例示すれば、ゼラチン、メチル
セルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシ
メチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、カ
ルボキシアルキルセルロースの硝酸エステル、カゼイ
ン、デンプン、アラビアゴム、アルギン酸、キチン、キ
トサン、ポリビニルアルコール、ポリアクリル酸、ポリ
ビニルピロリドン、スチレンーマレイン酸系、デキスト
ラン、ポリアクリルアミド等が挙げられ、特にゼラチン
が好ましい。(a)/(b)の重量比は、一般的には、
95/5〜70/30である。親水性高分子(b)の量
が5未満では、得られる膜の透湿性が不十分で、30を
超えると膜の耐水性、耐酸性、耐アルカリ性が低下する
傾向があり、(b)のより好ましい範囲は10〜25で
ある。
【0011】本発明において、水(c)と混和性でかつ
(a)と親和性のある有機溶剤及び可塑剤(d)として
は、メチルアルコール、エチルアルコール、n−プロピ
ルアルコール、イソプロピルアルコール、n−ブチルア
ルコール、イソブチルアルコール、t−ブチルアルコー
ル等のアルコール系溶剤、アセトン、テトラヒドロフラ
ン、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリ
エチレングリコール、ブチルセルソルブ等のグリコール
およびモノアルキルエーテルグリコール系溶剤、エチレ
ンアルコールモノメチルエーテルアセテート等のエーテ
ルアルコール類、ダイアセトンアルコール、テトラヒド
ロフルフリルアルコール、2ーエチルヘキサノール、オ
クタノールおよび3ーメチル3ーブトキシブタノール等
のアルコール類、その他、ジオキオサン、ジメチルホル
ムアミド等が挙げられる。(d)の量は、(c)/
(d)の重量比で、一般的には95/5〜50/50で
ある。(d)の量が5未満では、成膜性が低下し、耐水
性、耐酸性、耐アルカリ性も十分とは言えず、また、5
0を超えると疎水性高分子の分散安定性が低下し、実用
上の観点から見て適切とは言えない。
【0012】本発明では、ムコハロゲン酸類、アルデヒ
ド類、活性ビニル化合物,活性ハロゲン化合物、アジリ
ジン系架橋剤、N−メチロール化合物、クロム塩、N−
カルバモイルピリジニウム塩類、ハロアミジニウム塩類
から選ばれる架橋剤(e)を含有させることが、耐水
性、耐酸性、耐アルカリ性の点から好ましい。架橋剤
(e)を例示すれば、ムコクロル酸などのムコハロゲン
酸類、ホルムアルデヒド、グリオキザール、サクシンア
ルデヒド、クリタールアルデヒドなどのアルデヒド類、
1,3,5−トリアクリロイル−ヘキサヒドロ−s−ト
リアジン、ビス(ビニルスルホニル)メチルエーテル、
N,N'−メチレンビス−[β−(ビニルスルホニル)
プロピオンアミド]などの活性ビニル化合物、2,4−
ジクロル−6−ヒドロキシ−s−トリアジン、2,4−
ジクロル−6−メトキシ−s−トリアジンなどの活性ハ
ロゲン化合物、2,2,2−トリスヒドロキシメチルエ
タノール−トリス[3−(1−アジリジニル)プロピオ
ネート]、2,2−ビスヒドロキシメチルブタノール−
トリス[3−(1−アジリジニル)プロピオネート]な
どのアジリジン系架橋剤、ジメチロール尿素などのN−
メチロール化合物、クロム塩、(1−モルモリノカルボ
ニル−3−ピロジニオ)メタンスルホナートなどのN−
カルバモイルピリジニウム塩類、(1−(1−クロロ−
1−ピロジノメチレン)ピロジニウム、2−ナフタレン
スルホナートなどのハロアミジニウム塩類が挙げられ
る。
【0013】架橋剤(e)の量は、((a)+(b))
/(e)の重量比で、一般的には、99/1〜70/3
0の比率で含むことが好ましい。(e)の量が1未満で
は、得られる膜の強度が弱くなる傾向があり、また耐水
性、耐酸性、耐アルカリ性も十分とは言えず、30を超
えると膜がすぐに固化をおこし操作性が低下する傾向が
あり、(e)のより好ましい範囲は7〜23である。本
発明の水性分散体を成膜する方法としては、一般に知ら
れている種々の方法を採用することが出来る。例示する
と、水性分散体を室温または加温状態で公知の塗工方
法、たとえば、ロ−ル塗り法、ハケ塗り法、カ−テンフ
ロ−コ−ト、スプレ−コ−ト、ドクタ−コ−トなどの手
段を使用して、目的とする基材にコ−ト後、乾燥して塗
膜を得ることが出来る。
【0014】
【実施例】以下、実施例で本発明を更に詳細に説明す
る。なお、実施例中の部数は、特に断らない限り重量部
である。 1)評価方法 成膜性の評価 実施例1記載の成膜状態から以下の方法で判定した。 <判定基準> ○;透明な塗膜である。 △;ややヘイジーな塗膜である。 ×;ヘイジーな塗膜である。 耐水性、耐酸性、耐アルカリ性の測定 試料の縁をウレタン樹脂でかため防水し、試料を、20
℃の水、38℃pH2.0の塩酸水、あるいは、38℃
pH10.0のアルカリ溶液液に1分間漬けたのち、液
から取り出し、直ちに表層の水分を除去して重量の増加
を測定した。 透湿性の評価 塗布、乾燥後の試料を5mm×105mmに切断し、2
5℃10%RHの雰囲気下で両末端の距離を測定した。
測定値が小さいほど透湿性が優れると判断した。
【0015】(疎水性高分子1の調製)表1に示す初期
添加組成の混合物10部を、イオン交換水100部、ド
デシルベンゼンスルフォン酸ナトリウム(以下、DBS
という)0.1部とオートクレーブ中で混合し、過硫酸
ナトリウム(以下、NPSという)0.07部を定量連
続添加して50℃でシード重合を行った。続いてDBS
0.6部を追加後、表1に示す連続添加組成の混合物9
0部を連続添加し、50℃で同様に重合して疎水性高分
子1を含むラテックスを得た。 (疎水性高分子2〜8の調製)表1に示す初期添加組成
の混合物と連続添加組成の混合物を、それぞれ表1に記
載した量で使用して、疎水性高分子1の場合と同様に重
合して、疎水性高分子を得た。
【0016】
【実施例1〜8、比較例1〜5】基材PET(100μ
m)に、ゼラチン;50gと、架橋剤;1,3ービニル
スルホニル2ープロパノール 0.4gを混合したもの
を乾燥後の厚みが5μmとなるように塗布し、その上に
以下の混合物を乾燥後の厚みが2μmとなるように塗布
した。 疎水性高分子(a)(アンモニアにてpH8 表2に記載 にしたもの) 媒体組成(c)/(d) 表2に記載 ゼラチン(b) 表2に記載 架橋剤(e) 表2に記載 塗布後、成膜性の評価、耐水性、耐酸性、耐アルカリ性
の測定、透湿性の評価を行った。結果を表2に示す。
【0017】
【表1】
【0018】
【表2】
【0019】
【発明の効果】本発明の水性分散体は、成膜性が優れ、
耐水性、耐酸性、耐アルカリ性が良く、優れた透湿性を
示すコート膜を与え、繊維、紙や写真フィルムのコート
剤、または、各種基材への塗装膜に使用して、カール防
止や優れたフィルムの寸法安定性、あるいは、湿度呼吸
性に極めて優れた効果がある。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 疎水性高分子(a)、親水性高分子
    (b)、水(c)、及び、(c)と混和性でかつ(a)
    と親和性のある有機溶剤及び可塑剤(d)、とを少なく
    とも含有する水性分散体であって、疎水性高分子(a)
    は、2〜20重量%の親水性官能基を含有するモノマー
    を含む疎水性高分子であり、(a)/(b)、(c)/
    (d)が重量比でそれぞれ、95/5〜70/30、9
    5/5〜50/50である水性分散体
  2. 【請求項2】 疎水性高分子(a)が、重量基準で塩化
    ビニリデン単量体ユニットを30〜93重量%含むこと
    を特徴とする請求項1記載の水性分散体
  3. 【請求項3】 ムコハロゲン酸類、アルデヒド類、活性
    ビニル化合物,活性ハロゲン化合物、アジリジン系架橋
    剤、N−メチロール化合物、クロム塩、N−カルバモイ
    ルピリジニウム塩類、ハロアミジニウム塩類から選ばれ
    る架橋剤(e)を、((a)+(b))/(e)の重量
    比で、99/1〜70/30の比率で含むことを特徴と
    する請求項1又は請求項2記載の水性分散体
JP11427995A 1995-05-12 1995-05-12 水性分散体 Withdrawn JPH08301907A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6451899B1 (en) 1998-05-20 2002-09-17 Basf Aktiengesellschaft Aqueous formulations comprising at least two different polymers as aqueous dispersions
US7652112B2 (en) 2005-07-06 2010-01-26 E.I. Du Pont De Nemours And Company Polymeric extenders for surface effects
CN108602906A (zh) * 2015-12-30 2018-09-28 超电介质有限公司 电活性亲水生物聚合物

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