JPH08301124A - 乳母車 - Google Patents

乳母車

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JPH08301124A
JPH08301124A JP13267695A JP13267695A JPH08301124A JP H08301124 A JPH08301124 A JP H08301124A JP 13267695 A JP13267695 A JP 13267695A JP 13267695 A JP13267695 A JP 13267695A JP H08301124 A JPH08301124 A JP H08301124A
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basket
support frame
baby carriage
wheel
baby
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JP13267695A
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Akiko Yokota
晶子 横田
Takefumi Yokota
建文 横田
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TOKYO UBAGURUMA KK
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TOKYO UBAGURUMA KK
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 乳幼児にとって安全かつ健康であり、母親に
とっては便利で快適なアメニティ志向のバスケット式乳
母車を提供する。 【構成】 少なくとも側面が籐の編面で構成され、乳幼
児を寝かせた姿勢で収容可能なバスケットと、該バスケ
ットを支持する支持フレームを4輪台車に備えてなる乳
母車において、前記バスケットと前記支持フレームを係
脱自在に結合する結合手段を設け、目的に応じてバスケ
ットを台車より分離または搭載できるようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は乳母車(ベビーカーと
もいう)、特に、0〜2歳程度の乳幼児の育児に用いて
好適な乳母車に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、従来の乳母車は、ベビー収納部
(ハンモックともいう)を支持するシャーシの下部に4
個の車輪を軸支した4輪構成のものが供されている(ペ
ア車輪を用いる場合、車輪の個数としては6個ないし8
個となるが、スケルトンとしては4輪構成である)。
【0003】こうした4輪構成の乳母車は、これまで、
利便性機能の向上を目的とした改良がなされてきた。即
ち、 ・台車とベビー収納部をコンパクトに収納するための折
畳構造 ・ハンモックのリクライニング機構 ・アルミニウム、プラスチックなどの軽量部材を多用し
て持ち運びを容易にする軽量構造 といった開発が続けられ、現在に至っている。このた
め、近年の乳母車は、ほとんどすべてが折畳式となり、
著しく軽量・コンパクト化されたベビーカーとして普及
している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の乳母車は、
折畳式であるから、コンパクト性や可搬性においては優
れているが、乳母車にとって最も大切な機能である乳幼
児にとっての「乗り心地」が良くないという重大な欠点
があった。
【0005】即ち、従来の折畳式乳母車は、いわゆるリ
クライニング機構を採用しており、「チェア(椅子)」
の状態と「ベッド」の状態を交互に変換できるようにな
っている。この構造は、乳幼児が目覚めている間、車体
の長さをチェア状態に短縮して走行操作を容易にできる
利点がある反面、乳幼児の背骨に負担をかける時間が多
くなりがちであるという問題点を有している。特に、乳
幼児が座ったまま寝入ってしまった場合は、背骨を斜め
にした崩れ座り状態になりがちである。乳幼児の背骨は
未発達であって、不自然な姿勢で長時間寝かせることが
健康に悪影響を及ぼすことは容易に推察できる。近年増
加している子供の側湾症(背骨がS字形やC字形に曲が
り、身体虚弱、喘息、自律神経失調などを併発する障
害)は、乳幼児期の斜め座りに一因があるともいわれて
いるほどである。
【0006】また、リクライニング機構でベッドに変換
されたとしても、ほとんどの場合、その底面は1枚の水
平板ではなく、変換機構を構成するヒンジ結合部にて、
ごくわずかに折り曲がった「く」の字形ベッドになって
いる。このような状態のベッドは、新幹線や飛行機のリ
クライニングシートで長時間寝ると腰が痛くなることか
らも分かるように、腰や背骨に負担がかかるものであ
る。従って、畳やベッドにおける自然な睡眠と比較する
と、その快適度は極めて低いものといわざるを得ない。
【0007】さらに、折り畳み機構の宿命として、ベビ
ー収納部やそれを支持するフレーム本体の各所に開閉結
合部(ヒンジ結合部)が多くなり、走行中に、きしみ、
撓み、揺れといった不快な現象が発生しやすかった。ま
た、軽量化によってフレーム本体や手押しハンドルなど
構造部材の剛性が低くなりがちで、乳母車を押した時の
安定感がなく、頼り無い走行感しか得られないという問
題点もあった。こうした特性は、コンパクト性や軽量性
の代償であるという側面を持っており、折畳式の乳母車
にあっては不可避の現象ということができる。
【0008】しかしながら、近年の製品開発において
は、「コンビニエンス(利便性)」よりも「アメニティ
(快適性)」こそが重要であるという考え方が提唱され
るようになっている。即ち、ほとんどの一般家庭で生活
必需用品は満たされているような成熟消費社会において
は、商品がある種の機能を満たす利便性を持つだけでは
不十分であり、それを使用することで味わうことのでき
る爽快感、充足感、軽快感、満足感、などが最も切実な
消費者ニーズであるいう主張である。
【0009】例えば、いわゆる折畳傘は、軽量・コンパ
クトという利便機能では優れているが、折り畳んだ状態
で手に持って歩く時の軽快感、ファッション性、スマー
トさなどは、折畳式でない普通の傘に劣っている。ま
た、傘をさした時の屋根面も、布地に皺がよってしまい
見栄えが悪い。このため、折畳傘は、旅行用などを別に
すれば、その利便性の割りにはあまり好まれて使用され
ず、折り畳みができなくても、グリップや骨が丈夫で、
ファッション性のあるプリント模様の傘の方がはるかに
多く使用されているのが現状である。
【0010】このように、アメニティがコンビニエンス
に勝っている例としては、モリブデンやセラミックスな
どの素材を用い、特殊な形状をした刃で骨切りやチーズ
切りに対応できるはずの万能包丁が、「便利なようで、
実は使いにくい」という事実、あるいは、ポリエステル
繊維を使用したノーアイロンのシャツが、「便利ではあ
るが着心地が悪く、安っぽい」という理由で高級品にな
り得ない事実など、枚挙にいとまがないほどである。同
様な理由で、折畳式の自転車に至っては、皆無といって
よいほど使用されていない。
【0011】乳母車におけるアメニティ要素とは、まず
第1義的には乳幼児にとっての寝心地であり、第2義的
には乳母車を押す母親にとっての満足感である。この場
合、寝心地は、バスケットの構成(大きさ、素材、デザ
インなど)や、台車の走行安定性とクッション性などに
よって決まり、母親にとっての満足感は、安全性、操作
のしやすさ、収納のしやすさ、全体のファッション性、
そして乳幼児が快適に寝入っている姿を見ること、など
によって決まるものである。
【0012】ところで従来の機能優先の折畳式乳母車の
対極に位置するものとして、籐の編籠を金属製フレーム
(鉄またはステンレス)に固設した4輪の籠型乳母車が
知られている。この種の籠型乳母車は、数十年の歴史を
持つ日本の籐工芸技術を踏まえたものであって、籐籠は
美麗かつ堅牢で、台車の走行安定性も抜群である。ま
た、乳幼児の周囲をバスケットがカバーしているため、
樹の枝、傘、自転車などの危険物から赤ん坊を保護でき
るという安全性で優れている。また、底面は畳と同様
に、自然素材ならではの吸湿性と柔軟性を持っているた
め、乳幼児にとっての寝心地が優れているという特徴を
有している。
【0013】しかしながら、この種の籠型乳母車は、 ・折り畳みができないため、収納スペースの確保が困難
である ・全体が大型で重く、乗用車に積むことができない ・デザインが古い といった欠点を有している。この場合、利便性の不足に
よる不快感のほうが、走行安定性の持つアメニティより
も勝っており、現代都市生活においては不適当であっ
た。また、デザインにおいても旧弊であり、この種の籠
型乳母車は、伝統技術を愛好する農村地方などで、わず
かに利用されているに過ぎない。
【0014】この発明は上記の点に鑑み、乳幼児にとっ
て安全かつ健康であり、母親にとっては便利で快適なア
メニティ志向のバスケット式乳母車を提供することを目
的としている。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、請求項1の乳母車は、少なくとも側面が籐の編面
で構成され、乳幼児を寝かせた姿勢で収容可能なバスケ
ットと、該バスケットを支持する支持フレームを4輪台
車に備えてなる乳母車において、前記バスケットと前記
支持フレームを係脱自在に結合する結合手段を設け、目
的に応じてバスケットを台車より分離または搭載できる
ようにしたものである。
【0016】請求項2の乳母車は、前記支持フレーム
は、上面に、少なくとも2本の垂直位置決めピンを備
え、かつ前記バスケットは、底面に、該位置決めピンを
嵌入可能な位置決め穴を備えてなるものとし、バスケッ
トと支持フレームの相対位置を容易に確定できるように
したものである。請求項3の乳母車は、前記バスケット
が底面に、タイミンからなる周枠を備え、かつ該周枠
に、前記位置決め穴を有してなる構成とし、バスケット
の底部を堅牢に構成しつつ、位置決め手段を簡潔に構成
できるようにしたものである。
【0017】請求項4の乳母車は、前記結合手段が、前
記支持フレームの上部外側面に錠本体を、前記バスケッ
トの底部外側面に受け金具を、それぞれ配設してなるパ
チン錠であるものとし、簡単な構成で、バスケットと台
車を固定、取り外しできるようにしたものである。請求
項5の乳母車は、前記バスケットの底部に、前記位置決
めピンを挿通可能なピン通過穴を有する水平面板と、前
記受け金具を固定可能な垂直面板とを備えてなる取付板
を固設したた構成とし、前記支持フレーム側から位置決
めピンやパチン錠を介して伝わる衝撃を、取付板にて分
散し、バスケットに直接伝わらないようにしたものであ
る。
【0018】請求項6の乳母車は、少なくとも側面が籐
の編面で構成され、乳幼児を寝かせた姿勢で収容可能な
バスケットと、該バスケットを着脱自在に支持する支持
フレームを備えた台車とからなる乳母車において、前記
台車の手押しハンドルを、前記支持フレームに対して着
脱自在に構成し、収納時には手押しハンドルを外してコ
ンパクト化できるようにしたものである。
【0019】請求項7の乳母車は、前記手押しハンドル
が、ボルト穴を備えた2本の平行な差込パイプを備え、
かつ前記支持フレームは、その後部に、該差込パイプを
差込可能な差込穴を備えたものとし、簡潔な構成で手押
しハンドルを抜き差しできるようにしたものである。請
求項8の乳母車は、前記差込パイプは、ネジ止め固定用
の手回しボルトと高さ調整ボルトを共通に通過できるボ
ルト穴を一定間隔で備えたものとし、簡単な作業で手押
しハンドルの高さ調整と固定を行えるようにしたもので
ある。
【0020】請求項9の乳母車は、少なくとも側面が籐
の編面で構成され、乳幼児を寝かせた姿勢で収容可能な
バスケットと、該バスケットを着脱自在に支持する支持
フレームを有する4輪台車とからなり、かつ該4輪台車
の手押しハンドルを、該支持フレームより着脱可能に構
成してなる乳母車において、前記バスケットと手押しハ
ンドルを外した状態の前記4輪台車が、前記支持フレー
ムの前端と前輪の前端、または前記支持フレームの後端
と後輪の後端を立脚点として、略垂直に立設できるよう
に構成し、台車を偏平空間内に収納できるようにしたも
のである。
【0021】請求項10の乳母車は、少なくとも側面が
籐の編面で構成されたバスケットと、該バスケットを支
持する支持フレームを有する4輪台車とからなる乳母車
において、左右平行な後脚部材の両上端部を、前記支持
フレームの下面前方で車軸方向に軸支し、両下端部を後
車軸の両車輪近傍に固設し、かつ左右平行な前脚部材の
両上端部を、前記支持フレームの下面後方で車軸方向に
軸支し、両下端部を前車軸の両車輪近傍で固設し、しか
も該前脚部材と後脚部材の両交差部を軸支し、1つの車
輪に発生した衝撃を前脚部材と後脚部材の両方に分散で
きるようにしたものである。
【0022】請求項11の乳母車は、前記前脚部材と後
脚部材の上端の軸支部が、各脚部材の両側で脚部材に共
通軸支された緩衝パッドを介して、前記支持フレームを
支持するように構成し、脚部材から伝わる衝撃を自由度
の多い受け部で分散・緩衝しつつ支持フレーム側へ伝達
するようにしたものである。請求項12の乳母車は、前
記緩衝パッドを偏平円柱で構成し、かつ前記支持フレー
ムに、該偏平円柱に沿う収納部を有する脚ポケットを設
け、緩衝パッドと脚ポケットの収納部が面接触しやすい
ようにするとともに、緩衝パッド自体の回転自由度によ
っても衝撃吸収できるようにしたものである。
【0023】
【作用】請求項1の乳母車において、バスケットの側面
を構成する籐の編面は、外力に対して堅牢な防御壁とし
て作用するとともに、屋外走行時は、台車とバスケット
が結合手段により一体化され、収納時や、室内にてバス
ケットをベビーバスケット替わりに使用する時は、結合
手段が解除されてバスケットは台車から分離される。請
求項2の乳母車において、バスケットを支持フレームに
積載すると、バスケット底面の2個の位置決め穴に、支
持フレーム側の位置決めピンが嵌入し、バスケットと支
持フレームの相対位置が確定される。
【0024】請求項3の乳母車において、タイミンから
なる周枠はバスケットの底面形状を堅固に保持するとと
もに、位置決め穴に嵌入された位置決めピンと係合す
る。請求項4の乳母車において、支持フレーム側のパチ
ン錠の本体から出たリング部材(鐶、かん。つるともい
う)を、バスケット側の受け金具に引っ掛けて操作した
時、パチン錠が施錠されてバスケットと支持フレームが
一体化され、逆に、リング部材を受け金具から外すよう
に操作した時、パチン錠が解除されて、バスケットが台
車から分離可能になる。
【0025】請求項5の乳母車において、車輪に衝撃が
加わった時、支持フレーム側から位置決めピンを介して
伝わる衝撃、およびパチン錠の本体側から受け金具を介
して伝わる衝撃は、それぞれ取付板にて拡散されてバス
ケットに伝達される。請求項6の乳母車において、走行
時は、手押しハンドルが支持フレームに固定されて台車
と一体化され、収納時は、手押しハンドルが支持フレー
ムから分離される。
【0026】請求項7の乳母車において、走行に供され
る時、手押しハンドルの2本の差込パイプは、支持フレ
ーム後部の差込穴に挿入固定され、収納する時、差込パ
イプは差込穴から引き抜かれる。請求項8の乳母車にお
いて、差込パイプのボルト穴のうち選択された穴に高さ
調整ボルトを締結することで所望高さが設定されるとと
もに、固定用手回しボルトの通過穴が自動選択され、手
回しボルトを締めれば手押しハンドルは固定され、緩め
れば手押しハンドルは分離可能となる。
【0027】請求項9の乳母車において、バスケットと
手押しハンドルを外した後、手押し4輪台車を床面上に
立設する時、該台車は、支持フレームの前端と前車輪の
前端、または前記支持フレームの後端と後車輪の後端を
立脚点とすることにより、壁面などに沿う偏平な立物が
形成される。請求項10の乳母車において、後輪または
前輪に発生した衝撃は、前脚部材と後脚部材の交差部で
両方に分散され、さらに、各脚部材の先端軸支部におけ
る回動自由度によって緩衝されて、支持フレーム、バス
ケットへと伝達される。
【0028】請求項11の乳母車において、前脚部材と
後脚部材の上端に伝わった車輪側の衝撃は、脚部材と緩
衝パッドの回転自由度によって緩衝されるとともに、緩
衝パッド内で減衰しつつ、支持フレーム、バスケットへ
と伝達される。請求項12の乳母車において、偏平円柱
の緩衝パッドは、脚ポケットの収納部に対して面接触に
よる緩衝作用を発現しやすいうえ、脚部材に対する回転
自由度によっても衝撃吸収作用を発現しやすい。
【0029】
【実施例】以下、この発明を添付の図面に示す一実施例
に基づいて説明する。まず、全体の概略構成を説明す
る。本願乳母車の本体100は、バスケット1と手押し
式の4輪台車(以下、単に台車という)20からなる2
分割構成になっている。即ち、図1、2、3において、
バスケット1を搭載する台車20の支持フレーム2は、
脚4、車軸5、および4個の車輪6(2個の後輪6A、
6Aと2個の前輪6B、6B)により支持されている。
該支持フレーム2の後部には、手押し手段となる手押し
ハンドル7を着脱自在に装着可能な差込部23、23が
備えられている。3は、バスケット1と支持フレーム2
を着脱自在に結合するための結合手段である。
【0030】次に、前記バスケット1の構成を説明す
る。前記バスケット1は、図3、4に示すように、その
側壁(側面)1C、1Dが籐(ラタン)の編面で構成さ
れており、内側のベビー収納空間に対して、堅牢かつ美
麗な防護壁を形成できるようになっている。ここで、側
壁1Cは、籐の丸芯(細いラタンの皮を剥いて、断面円
形に加工したもの。直径=5mm、間隔=約30mm)
を2本一組の縦芯としたものに対して、同じく籐の丸芯
(直径=3mm)を横芯として密に編成したものからな
っており、周囲の光と風を遮ることができるようになっ
ている。特に、中央より前側の側壁は前方に行くほど高
くなるように傾斜しており、ベビーの頭部周辺に、より
高い周壁を形成して遮光性と遮風性を高めてある。
【0031】これに対し、側壁1Cの上側の帯状領域で
ある側壁1Dは、前述の横芯を用いずに縦芯だけを1本
づつ交互に交差させた透かし編み面からなり、美装性を
強調するとともに、バスケット1を取り外す際、該透か
し編み面の穴に指を入れて、上枠1Eを持ちやすくなる
ように構成されている。但し、この透かし編み面の穴
は、乳幼児の指が入り込んで抜けなくなる事故を防止す
るために、直径5mm以上、13mm以下の穴が形成さ
れないように配慮してある。該バスケット1は、乳幼児
を寝かせた姿勢(背骨を真っ直ぐにした状態)で、収容
できる大きさに構成されている。即ち、該バスケット1
の底面は、全体として小判型形状になっており、前縁部
と後縁部が半径=約210mmの半円形、両側縁が直線
で、長さ=約760〜770mm、幅=約420mm、
であり、側壁1Dの高さは、35cm〜45cm程度に
なっている。該バスケット1の底面には、タイミン(太
いラタンの皮を剥いて、断面円形に加工したもの。直径
=約30mm)を曲げ加工した周枠1Aが取り付けられ
ている。該周枠1Aは、軽量でしかも強度に富むという
ラタンの優れた特性を有しており、前記バスケット1の
底部形状を安定的に保持できるようになっている。
【0032】前記周枠1Aは、両側直線部の中心位置
に、後述の位置決めピン9を嵌入するための位置決め穴
1H(直径=約9mm、深さ=10〜15mm)が設け
られている。ところで、該位置決め穴1Hには、乳母車
100の走行時、該位置決めピン9から衝撃が伝わるこ
とが考えられるが、周枠1Aを構成するタイミンは比較
的脆弱な素材であるため、ひび割れなどが発生する可能
性がある。そこで、該位置決め穴1Hの内面に沿う金属
管(図示せず)を、衝撃吸収用として予め嵌入してお
き、該金属管に位置決めピン9を嵌入させるようにして
もよい。本実施例では、後述するように、周枠1Aの底
面に固設する取付板10の穴10Hによって、同様な衝
撃吸収作用を実現できるように構成している。
【0033】前記側壁1Dの上縁に沿って設けられた上
枠1Eは、2〜4本の長尺の芯材(直径=3〜5mm程
度の丸芯)で前記縦芯の上端部を挟み込んだものに、周
囲にピール(ラタンの皮)を巻き付けたものであって、
バスケット1を持ち上げた時に、形状を保持できる強度
と籐家具独特の味わいを合わせ持つことができるように
なっている。
【0034】尚、該上枠1Eは、前記側壁1Cに対応し
て、前側(ベビーの頭部収納側)が上向きに傾斜してお
り、この領域に幌(図示せず)を取り付けた時、幌との
一体感が増し、遮光性も向上できるようになっている。
前記バスケット1の底面1Bは、直径=10mm程度の
タイミンを所定の間隔で簀の子状に並設してなり、軽量
であって強度があり、しかも通気性に富んだ床面を構成
できるようになっている。尚、該バスケット1の内側に
は、乳幼児を寝かせる敷布団と掛け布団、転倒時にベビ
ーが放り出されないようするためのシートベルトなど
(いずれも図示せず)が備えられている。
【0035】次に、台車20の構成を説明する。台車2
0は、図1〜3に示すように、前記バスケット1を支持
する支持フレーム2と、該支持フレーム2を支持する脚
4(後脚4A、前脚4B)、該脚4の下端部に固設され
た車軸5A(後車軸)、5B(前車軸)、および該車軸
5A、5Bの両端部にて回転可能に軸支された4個の車
輪6(2個の後輪6A、2個の前輪6B)により構成さ
れている。ここで、脚4と車軸5A、5Bは、ステンレ
ス、鉄、またはアルミニウムのパイプで構成されてい
る。車軸5A、5Bをステンレスパイプで構成する場合
は、直径=16〜20mm程度、アルミニウムで構成す
る場合は、直径=20〜25mm程度のものが、重量と
強度のバランスからみて好適である。車軸5A、5Bの
長さは400〜500mm程度である。
【0036】前記支持フレーム2の本体21は、前記バ
スケット1の底面の外周枠1Aより一回り大きい小判型
形状で、その前縁部と後縁部に、高さ30mm程度の半
円形のガイド壁22A,22Bがそれぞれ立設されてい
る。該ガイド壁22A,22Bは、前記バスケット1を
支持フレーム2上に積載する時、その底面外周枠1Aを
案内して積載を容易にするためのものである。前記支持
フレーム2の後部には、左右一対の差込部23、23が
設けられ、後述の手押しハンドル7の差込パイプ71
A、71Bを抜き差しできるようになっている。
【0037】24は結合手段の部品を固定するための固
定板で、該固定板24は4角形の板状部材からなり、前
記支持フレーム2の両側面に、各1個ないし2個(本実
施例では2個)が支持フレーム2と一体に形成されてい
る。25は脚ポケットで、該脚ポケット25のうち前脚
ポケット25Aは、前記支持フレーム2の前方両コーナ
ー部に、前脚ポケット25Bは、前記支持フレーム2の
後方両コーナー部に、それぞれ設けられ、後脚ポケット
25Aが後脚4Aの上端部を、前脚ポケット25Bが前
脚4Bの上端部を、それぞれ収納できるように構成され
ている。
【0038】ここで、各脚4A,4Bの上端部は、図1
1のように、両側に緩衝パッド25P、25Pを配設す
るとともに、ボルトBで回動可能により共通軸支するこ
とにより、脚支持フレーム2の脚ポケット25と連結す
るように構成されている。即ち、車輪6から脚4A,4
Bへと伝達された衝撃は、 脚→ボルト→両側の緩衝パッド→脚ポケット→支持フレ
ーム なる順序で、バスケット1側へと伝達されるようになっ
ている。このため、脚4A,4BとボルトBの間の遊
び、ボルトBと緩衝パッド25Pの間の遊び、及び緩衝
パッド25Pと脚ポケット25の間の遊びの存在によっ
て、車輪6側の衝撃は直接的には伝達されず、さまざま
に拡散・減衰されることとなる。
【0039】特に、緩衝パッド25Pの材質を適宜選択
することにより、台車全体としての剛性は失うことな
く、所望の弾性・減衰特性を持つ緩衝機構を実現するこ
とができる。該緩衝パッド25Pの材質としては、合成
ゴム、ウレタン、塩化ビニルなど比較的軟質のプラスチ
ックのほか、ポリアセタール、ポリプロピレン、ポリカ
ーボネート、ナイロンなど比較的硬質のプラスチック
を、所望する緩衝特性に応じて適宜用いればよい。ま
た、緩衝パッド25Pは、偏平円柱に構成するととも
に、脚ポケット25の受け部も、該偏平円柱と同形に構
成し、緩衝パッド25Pの衝撃が面接触によって脚ポケ
ット25(=支持フレーム2)側へ伝達されるようにな
っている(図11)。
【0040】また、脚4A,4BはボルトBに対して回
動可能に構成されているため、脚4A,4Bの(衝撃的
な)回動動作も、支持フレーム2側へ直接伝達されるこ
とはない。さらに、脚4A,4Bの上端部は、両側の緩
衝パッド25P、25Pにより保持されているため、脚
4A,4Bを構成するパイプの軸回り動作も、支持フレ
ーム2側へは直接的に伝達されることがない。これによ
って、脚4A,4Bの上端結合部は、 ・前後、左右、上下、ボルトBの軸回り、脚パイプの軸
回りの各方向の自由度に緩衝性を持つことになる。しか
も、緩衝パッド25Pは偏平円柱であるから、脚ポケッ
ト25の受け部に対して相対回転することができ、長期
運転時の磨耗によるがたつきも平均化することができ
る。
【0041】上記支持フレーム2は、アルミニウム鋳造
法により製造されており、ガイド壁22A,22B、差
込部23、4個の固定板24、および脚ポケット25
A、25Bなどはすべてフレーム本体と一体成形され、
構成の簡素化と部品点数の削減を実現できるようになっ
ている。尚、該支持フレーム2は、アルミニウムに替え
て、エンジニアリングプラスチック(ナイロン、ポリカ
ーボネート、ポリスチレン、ポリアセタール、FRP、
CFRPなど)を用いて一体成形してもよい。
【0042】前記脚4は、2本の後脚4A、4A及び前
脚4B、4Bとからなり、前述の脚ポケット25A、2
5Bを介して前記支持フレーム2を支持できるようにな
っている。即ち、該後脚4Aは、その下端部が後車軸5
Aに固設されるとともに、上端部が前記支持フレーム2
の前側の後脚ポケット25A内に収納されている。同様
に、該前脚4Bは、その下端部が前車軸5Bに固設され
るとともに、上端部が前記支持フレーム2の後側の前脚
ポケット25B内に収納されている。そして、該後脚4
Aと前脚4Bは、互いの交差部Kにて、開閉可能にボル
トで軸支され、図1のようなX字形の脚4、4を構成す
るようになっている。
【0043】このX字形交差部Kは、一方の脚(4Aま
たは4B)の衝撃を両方の脚(4A及び4B)に分散さ
せる機能を有している。例えば、台車20の走行時に、
前輪6Bが小石を踏んで衝撃を発生した場合、前脚4B
を介して伝わる衝撃エネルギーは、まず交差部Kにて両
方の脚4A、4Bへ2分の1づつ減衰しつつ分散された
後、さらに各脚ポケット25A、25Bに伝達されて、
脚ポケット25A、25Bのガタや受け部材の緩衝作用
によっても分散・減衰することとなる。
【0044】このように、脚ポケット25A、25Bの
収納部の緩衝機構に、脚4A,4Bの変形自由度を加え
ると、全体として、疑似4輪独立懸架ともいうべき緩衝
機構が形成されることとなる。通常走行においては、こ
うした緩衝機構の作用によって、ほぼすべての振動、衝
撃が拡散・減衰でき、極めて安定に静粛走行できるよう
になっている。
【0045】次に、前記バスケット1と台車20の支持
フレーム2を係脱自在に結合する結合手段について説明
する。本実施例では、この結合手段として、図7に示す
ようなパチン錠3を、台車の左右に2個づつ、計4個使
用している。
【0046】図7において、該パチン錠3は、リング部
材(鐶、かん。つるともいう)35を備えた本体3A
と、該本体3Aとは別体であり、該リング部材35を引
っ掛け可能な突起部(サガリともいう)36を備えた受
け金具3Bとにより構成されている。該本体3Aは、ベ
ース板31の穴31を介して、前記支持フレーム2側の
固定板24に固設され、一方、受け金具3Bは、ベース
板32の穴32Hを介して、バスケット1と一体の取付
板10側に固設されている。
【0047】ここで、前記リング部材35は、ベース板
33に対して回動可能なレバー(オコシともいう)34
に軸支されているため、リング部材35を受け金具3B
の突起部36に引っ掛けた状態で該レバー34を回動さ
せると、リング部材35が突起部36を牽引しつつ移動
し、受け金具3Bとの係合点とレバー34の支軸38を
通る直線に対して、リング部材35の支軸38が一方の
側から反転することでロックされ、リング部材35と突
起部36の係合状態が保持されるようになっている。
【0048】尚、37は受け金具32側に設けられた位
置決め用の舌板(メチガイともいう)、33は該舌板3
7を嵌入する本体31側の舌板収納ケース(ハコともい
う)である。該舌板37と舌板収納ケース33の係合に
より、前記リング部材35と突起部36の相対位置が確
定され、両者の係合状態がより確実に安定化するように
なっている。但し、本実施例の場合、バスケット1と支
持フレーム2の相対位置は、前述の位置決めピン9によ
り確定しているので、該舌板37と舌板収納ケース33
は省略してもよい。また、前記4個のパチン錠3のうち
少なくとも1個を鍵付きパチン錠で構成し、バスケット
1と支持フレーム2の結合をより確実にしてもよい。さ
らに、前記パチン錠3は、真鍮または金メッキにより金
色に、またはクロムメッキにより銀色に美装されたもの
が好ましく用いられる。
【0049】次に、位置決めピン9と取付板10につい
て説明する。前記位置決めピン9は、前記支持フレーム
2の上面において、左右直線域の中央(支持フレーム2
の長さを2分割する位置)に垂直に立設されている。該
位置決めピン9は、強固に構成された先細のテーパピン
であって、前記バスケット1を支持フレーム2に積載す
る時、前記周枠1Aの位置決め穴1Hに容易に嵌入し
て、バスケット1の位置決めを行うとともに、走行時の
位置ずれを防止できるようになっている。
【0050】但し、図5、8に示すように、該周枠1A
の底面には、金属製の取付板10が固設されている。従
って、位置決めピン9が直接接触して(振動・衝撃など
による)負荷を生じるのは、取付板10の穴10Hに対
してであって、周枠1Aの位置決め穴1Hに対してでは
ない。
【0051】しかも、取付板10は、「ロ」字形の面板
(外寸=420×300mm)からなっており、周枠1
Aとは両側の直線域で、幅=約15mm、長さ=約30
0mmにわたって面接触しているため、位置決めピン9
からの衝撃を広く拡散させて、比較的弱い素材である籐
のバスケット1に伝達する緩衝部材としての機能も担っ
ている(取付板10は、周枠1Aの底面を切削した取付
平面に密接させたうえで、6〜8か所を接着ないしはネ
ジ止め固定されている)。
【0052】また、前記取付板10には、前述したパチ
ン錠3の受け金具3Bを固定する固定板10Bが一体成
形されており、該固定板10Bも、周枠1Aの側面を切
削してなる取付平面に密接させたうえで、6〜8か所が
ネジ止め固定されている。このため、パチン錠3を介し
て伝達される衝撃も、取付板10によって拡散されるよ
うになっている。このように、取付板10は、タイミン
で構成された周枠1Aを外力から防御すると同時に、バ
スケット1の位置ずれを防止するという極めて重要な機
能を担っている。
【0053】次に、車輪6について説明する。前記車輪
6は、2個の後輪6Aと2個の前輪6Bとからなり、各
々の接地点が長方形(長さ=約500mm、幅=約44
0mm)の各頂点に位置するように配置されている。し
かも、後輪6Aの後端位置が前記支持フレーム2の後端
位置と一致し、前輪6Bの前端位置が前記支持フレーム
2の前端位置と一致するようになっている。
【0054】即ち、バスケット1と手押しハンドル7を
外した状態で台車20を立設すれば、後輪6Aの後端と
支持フレーム2の後端、または前輪6Bの前端と支持フ
レーム2の前端を、それぞれ立脚点として、台車20が
床面Fに直立するように構成されている(図12)。こ
れにより、本願乳母車100を収納する時、台車20か
らバスケット1を分離するとともに、手押しハンドル7
も分離すれば、玄関内や通路などの限られた偏平スペー
スであっても、台車20を立設して収納できるようにな
っている。
【0055】該台車20の高さは、適宜設定できるわけ
であるが、普通乗用車のトランクに入れたり、玄関内に
立設する場合などを想定すると、380mm〜450m
m程度の範囲内となるように、構成することが望まし
い。本実施例では、こうした実利的要請にデザイン性を
加味して、約400mmに高さ設定してある。従って、
ハンドル7を外した台車20を床面Fに立設した時の厚
さは、約400mmであり、台車収納に必要な偏平空間
は、400mm(タテ)×440(ヨコ)×770(タ
カサ)となる。
【0056】前記車輪6は、発泡合成ゴムで構成された
タイヤ64以外の部分、即ち、ハブ(軸受部)61、ス
ポーク(輻)62、フェリー63(受輪部)、及び後述
の円筒体86と内歯87などは、すべてプラスチックで
一体成形され、部品点数削減と軽量化が図られている。
該車輪6の外径は、走行安定性を満たす上で、少なくと
も150mmφ以上であることが望ましく、さらに静粛
性とデザイン性を満たすために、180〜450mmφ
の範囲内であることがより好ましい。
【0057】本実施例においては、後輪6A、前輪6B
ともに外径=約300mmのものを採用しているが、前
述の180〜450mmφの範囲内であれば、走行時
に、舗道の段差、小石などを乗り越えても、大きな振動
が発生する恐れはない。また、デザイン上の理由などに
よって、前輪と後輪の外径比を変えてもよいことはもち
ろんであり、例えば、後輪6A=400mmφ、前輪6
B=140mmφに構成して、アンティークな外観の興
趣を強調するようにしてもよい。
【0058】該車輪6の前記ハブ61は、図16のよう
に、軸受け部61Bにすべりベアリング66(ナイロン
製円筒体)が嵌入され、ワッシャWと割りピンPによっ
て両側を規制されつつ、後車軸5Aにより軸支されてい
る。該ハブ61の外側の円筒部61Aには、目隠し用キ
ャップ65を備えている。該キャップ65は、金属また
はプラスチック製の円板であり、外側円筒部61Aに圧
入されている。
【0059】また、該ハブ61の車軸側には、ストッパ
用の円筒体86が一体成形され、該円筒体86の内面に
は内歯87が設けられている。また、該内歯87は、後
述の停止ピン81と係合するためのもので、図14のよ
うに、4〜12枚(本実施例では8枚)が等配されてい
る。63Aはタイヤのすべり防止ピンである。該内歯8
7の頂部は半円形になっており、停止ピン81をラジア
ル方向へ滑らかに誘導できるようになっている。
【0060】尚、該車輪6のプラスチック一体成形部分
(タイヤ64以外の部分、即ち、フェリー63、スポー
ク62、ハブ61と、円筒体86および内歯87)は、
成形時に着色剤を混入したカラープラスチック(白、
赤、黄、緑、青、グレー、黒など)を用いることが美装
性の点から望ましい。あるいは、金色、銀色などの塗
装、ないしは金属光沢を有するメッキ処理(金、真鍮、
アルミ、シルバー、ニッケル、クロムなど)を施して、
美装性を強調するようにしてもよい。メッキ処理の方法
としては、湿式メッキ、真空蒸着、スパッタリングなど
の方法があるが、耐候性やコストなどの点から、通常の
湿式メッキが優れている。本実施例では、ABS樹脂で
成形し、金色メッキ(金または真鍮)が施されている。
これにより、室内に搬入しても違和感を生じない美装性
を有する車輪が構成される。
【0061】次に、手押しハンドル7について説明す
る。前記手押しハンドル7は、図9、10に示すよう
に、下部に差込域となる一対の差込パイプ71A、71
Bと、この両パイプ71A、71Bの中央部に架設され
た補強板73、及び両パイプ71A、71Bの上端に架
設された握り棒72とにより構成されている。該差込パ
イプ71A、71Bの差込域は平行で、前記支持フレー
ム2の差込部23、23に嵌入可能な間隔に設定されて
いる。該パイプ71A、71Bは、鉄、ステンレス、ア
ルミニウムなどのパイプからなり、その直径は、16〜
20mm程度である。
【0062】前記差込パイプ71A、71Bの差込域に
は、複数の貫通穴74が一定間隔hで開口され、手押し
ハンドル7の高さ調整とボルト締めの両方に用いること
ができるようになっている。即ち、図10のように、高
さ設定用ボルト26Aとナット26Bを所定の貫通穴7
4に締結した後、手押しハンドル7を差込部23の穴2
3Aに差し込むと、該ボルト26Aとナット26Bが前
記差込穴23の受け溝23Cに当接して、手押しハンド
ル7が停止する。この時、ボルト26Aより下方の貫通
穴74は、ネジ穴23Eと同軸になるため、手回しボル
ト24のボルト部24Bを該貫通穴74に差し込んで締
結することにより、差込パイプ71A、71Bを固定で
きるようになっている。
【0063】該間隔hは、手押しハンドル7の高さ調整
単位となるわけであるが、成人女性の平均身長が150
〜170cmの範囲内であるとすれば、身長差は最大で
20cmである。手の位置は身長のほぼ半分であり、そ
の差は約10cmであるから、h=3cmとして、3段
階調整ができるようにしておけばおおむね十分である
し、h=4cmで2段階調整に構成しても、おおむね十
分であることが分かる。本実施例では、h=4cmで2
段階調整としている。
【0064】尚、24Cはパイプ抑え用スペーサ、24
Aはグリップ、23Dはスペーサ24Cの収納穴であ
る。尚、本実施例において、前記手押しハンドル7は、
差込パイプ71A、71Bが鉄またステンレスパイプ
(φ16mm)、補強板73はアルミニウム鋳造部品、
グリップ72は天然木(ブナ、カバ、カシ、マツ、ナ
ラ、ゴムなど)にて構成され、差込パイプ71A、71
Bと補強板73には表面塗装が施されている。
【0065】次に、ストッパ8について説明する。スト
ッパ8は、前記後車軸5Aの中央部に設けられ、主ペダ
ル80とサイドペダル90とにより構成されている。該
主ペダル80は、後車軸5Aの下側に後車軸5Aと平行
に配設された停止ピン81を移動させるためのもので、
該後車軸5Aの中央を貫通し、後車軸5Aに対して直交
方向に停止ピン81を移動可能な支軸82と、該支軸8
2を押圧可能な踏板83と、該支軸82を伸長方向に付
勢するバネ84、該バネ84を規制するとともにサイド
ペダル90と連動するための係止ピン85、などを備え
ている。
【0066】そして、該踏板83を足で踏み込んで押圧
することにより、前記停止ピン81を後車軸5Aのラジ
アル方向へスライド移動できるようになっている。該停
止ピン81は、前記ハブ61に一体成形された円筒体8
6の内歯87に係止して、左右の後輪6A,6Aを同時
に停止できるように構成されている。
【0067】ここで、前記サイドペダル90は、主ペダ
ル80の近傍に位置し、前記係止ピン85に圧接する係
止板91と、支軸94の回りに回動可能な踏板92を備
えている。そして、該踏板92より立設された係止板9
1は、バネ93の伸長力により、常に係止ピン85と接
する方向へ回動付勢されている。このため、主ペダル8
0の踏板83を踏み込むと、係止ピン85の下降につれ
て係止板91が徐々に回動し、図18のように、係止ピ
ン85の最下降位置で、係止板91の段差部と係止ピン
85が係合して、主ペダル80の踏込状態をロックでき
るようになっている。
【0068】一方、前記サイドペダル90の踏板92を
前記バネ93に抗して踏み込むと、係止板91は逆方向
に回動するから、段差部と係止ピン85の係合状態は解
除されて、主ペダル80の支軸82はバネ84の付勢力
により伸長し、踏板83と停止ピン81は、ともに原位
置へと復帰できるようになっている。
【0069】88はガイドカバーで、該ガイドカバー8
8は、前記停止ピン81が傾動することなくラジアル方
向へスライドするようにガイドさせるもので、後軸6A
の両端部で、前記ハブ61の近傍に設けられている。前
記内歯87に停止ピン81が係合した状態で車輪6Aが
回転しようとする時、内歯87に接する停止ピン81に
は大きな外力が作用することになるが、該ガイドカバー
88が、停止ピン81を両側から保持することにより、
停止ピン81の変形を防止するとともに、車輪6Aの回
転を抑止できるようになっている。
【0070】以下、本願乳母車100の使用方法につい
て説明する。散歩や買い物など本願乳母車100で外出
する時、まず、乳幼児をバスケット1内に寝かせて、シ
ートベルトを装着する。この時、バスケット1は少なく
とも側面が籐の編面であるから、乳幼児の周囲は堅牢な
壁面にて囲繞され、樹の枝、道路の看板、傘など周囲の
危険物に対して防御される。
【0071】手押しハンドル7を支持フレーム2の差込
部23に差し込むと、高さ設定用ボルト26Aとナット
26Bが、差込穴23の受け溝23Cの底部に当接し、
手押しハンドル7が所望の高さで停止する。この状態で
手回しボルト24を貫通穴74に挿入してネジ止めすれ
ば、手押しハンドル7が固定される。
【0072】次に、バスケット1を、支持フレーム2上
に搭載し、結合手段3により固定する。即ち、バスケッ
ト1の底面の取付板10の穴10Hに、位置決めピン9
を嵌入させて位置決めした後、パチン錠3の本体3Aよ
り、リング部材35を取付板10に固設された受け金具
3Bの突起部36に引っ掛け、レバー34を下端位置ま
で回動させてロックする。この時、バスケット1の水平
方向の動き(前後左右方向への位置ずれ)が、位置決め
ピン9と取付板10の穴10Hの係合作用により規制さ
れるとともに、垂直方向(上下方向)の動きも4つのパ
チン錠3によって規制されることとなる。
【0073】走行にあたっては、手押しハンドル7のグ
リップ72を手で把持しつつ歩行を開始すれば、車輪6
が回転して乳母車100は走行を開始する。この時、台
車20側からバスケット1側へ伝わる衝撃や振動は、さ
まざまな緩衝機構によって拡散・低減されるから、乳幼
児にとって快適な走行状態が実現する。
【0074】ここで、本願乳母車100の緩衝メカニズ
ムについて説明しておく。車輪6が段差通過時に発生す
る衝撃は、まず、タイヤ64のクッション性により一部
吸収され、次に、 すべりベアリング66→車軸5A(5B) へと伝わる過程で、両者のクリアランスとベアリング6
6自体の緩衝性により緩和される。また、車軸5に連結
された脚4A、4Bは、交差部Kに至る領域はフリー
(外部から支えのない状態)になっているから、脚4
A、4Bの開閉動作やこの領域における撓み変形などに
よっても車輪6の衝撃は緩和される。
【0075】車輪6より脚4に伝わった衝撃は、交差部
Kにて分散され、4か所の脚ポケット25へと伝達され
る。各脚ポケット25においては、脚4→ボルトB→緩
衝パッド25P→脚ポケット25なる順序で衝撃伝達が
行われるため、各部のクリアランスと緩衝パッド25P
の緩衝作用により、大幅な衝撃緩和がなされる。
【0076】支持フレーム2に伝わった衝撃は、 パチン錠3の本体3A→受け部3B→取付板10 支持フレーム2→取付板10 位置決めピン9→取付板10の穴10H→取付板10 と、いずれも取付板10を介して、バスケット1の底面
周枠1Aへと伝達される。ここで、取付板10は周枠1
Aに対して広い面接触を介して固定されているから、応
力集中を引き起こさずに衝撃が伝達される。
【0077】周枠1Aに伝わった衝撃は、籐製の底面1
B、側壁1Cなどを介して、バスケット1内の敷布団に
伝達されるが、籐自体の緩衝性と敷布団の緩衝性によっ
て、大幅に減衰される。この結果、敷布団の上の乳幼児
に伝わる振動・衝撃は、極めてわずかなものとなる。乳
母車100から離れる時は、走行を完全に停止したこと
を確認した上で、ストッパ8の主ペダル80の踏板83
を踏み込む。これにより、停止ピン81が移動して、車
輪6のハブ61に設けられた内歯87と係合して車輪6
をロックするとともに、サイドペダル90の係止板91
が係止ピン85と係合して、踏板83を最下降位置に保
持することとなる。
【0078】再走行を開始する時は、踏板92をバネ9
3に抗して踏み込むと、係止板91が逆方向へ回動し
て、係止ピン85との係合状態が解除され、主ペダル8
0の踏板83と停止ピン81が原位置に復帰する。乳母
車100よりバスケット1を取り外すには、パチン錠3
をすべて解除した後、バスケット1を上方に引き上げれ
ばよい。位置決めピン9と取付板10は、抜け方向を規
制するメカニズムを持たないから、バスケット1は支持
フレーム2から容易に分離できる。
【0079】この時、寝ついた乳幼児を収納したままの
状態でバスケット1を外してもよいが、できれば大人二
人でバスケット1を保持することが安全性の面から望ま
しい。また、取り外したバスケット1は、部屋の床や畳
の上などに載置してベビーベッド替わりに使用すること
ができる。特に、生後数カ月程度の乳幼児用ベッドとし
ては、十分なスペースと機能を有している。
【0080】バスケット1を外した台車20を収納する
には、まず、手回しボルト24を外して手押しハンドル
7を引き抜く。これにより、専有スペースは著しく縮小
され、セダンタイプの普通乗用車のトランクに積載する
ことが可能となる。また、台車20は、後輪5Aまたは
前輪5Bの一方を下にして支持フレーム2を垂直に立て
れば、2個の後輪5A(または前輪5B)と支持フレー
ム2の後端(または前端)の3点支持で立設できる。こ
れにより、玄関や壁際などの狭い偏平空間内に収納する
ことができる。
【0081】
【発明の効果】上記のように、請求項1の発明は、少な
くとも側面が籐の編面で構成され、乳幼児を寝かせた姿
勢で収容可能なバスケットと、該バスケットを支持する
支持フレームを4輪台車に備えてなる乳母車において、
前記バスケットと前記支持フレームを係脱自在に結合す
る結合手段を設けたことを特徴としているので、外出の
時はバスケットと台車を一体に結合して通常の乳母車と
して使用し、室内で使用する時や、収納する時は、バス
ケットと台車を分離して、別々の場所に設置ないし収納
することができる。また、バスケットは、乳幼児の周囲
を堅牢な壁面で囲繞して、周囲の危険物から保護できる
うえ、自然素材の味わいを持つ美麗な外壁と底面からな
るベッド空間を提供することにより、背骨を真っ直ぐに
して安全で健康な睡眠がとれるという優れたアメニティ
効果を奏する。
【0082】請求項2の発明は、前記支持フレームが、
上面に、少なくとも2本の垂直位置決めピンを備え、か
つ前記バスケットは、底面に、該位置決めピンを嵌入可
能な位置決め穴を備えてなるものであるから、極めて簡
潔な機構によってバスケットと台車の相対位置を確定す
ることができる。請求項3の発明は、前記バスケット
が、その底面に、タイミンからなる周枠を備え、かつ該
周枠に、前記位置決め穴を設けてなるものであるから、
軽量で強固な底面を構成するとともに、位置決め穴を簡
潔に構成することができる。
【0083】請求項4の発明は、前記結合手段が、前記
支持フレームの上部外側面に錠本体を、前記バスケット
の底部外側面に受け金具を、それぞれ配設してなるパチ
ン錠であるから、簡単な操作で確実にロックできる。請
求項5の発明は、前記バスケットの底部に、前記位置決
めピンを挿通可能なピン通過穴を備えた底板と、前記パ
チン錠の受け金具を固定可能な垂直板とからなる取付板
を固設したことを特徴としているので、位置決めピンや
パチン錠から伝わる台車側の衝撃を該取付板で拡散・減
衰させて、バスケットに伝達することができ、優れたア
メニティ効果を奏する。
【0084】請求項6の発明は、少なくとも側面が籐の
編面で構成され、乳幼児を寝かせた姿勢で収容可能なバ
スケットと、該バスケットを支持する支持フレームを有
する台車を備えてなる乳母車において、前記台車の手押
しハンドルを、前記支持フレームに対して着脱自在に構
成したことを特徴としているので、収納時に、手押しハ
ンドルを台車から外してコンパクト化できるという利便
効果を奏する。
【0085】請求項7の発明は、前記手押しハンドル
が、ボルト穴を備えた2本の平行な差込パイプを備え、
かつ前記支持フレームは、その後部に、該差込パイプの
差込穴を備えてなるものであるから、簡単な抜き差し動
作によって、手押しハンドルと支持フレームを分離、ま
たは一体化することができる。請求項8の発明は、前記
差込パイプが、ネジ止め固定用の手回しボルトと高さ調
整ボルトを共通に通過できるボルト穴を一定間隔で備え
たものであるから、高さ調整と手回しボルト固定の機構
を、極めて簡潔な構成で実現することができる。
【0086】請求項9の乳母車は、少なくとも側面が籐
の編面で構成され、乳幼児を寝かせた姿勢で収容可能な
バスケットと、該バスケットを着脱自在に支持する支持
フレームを有する4輪台車とからなり、かつ該4輪台車
の手押しハンドルを、該支持フレームより着脱可能に構
成してなる乳母車において、前記バスケットと手押しハ
ンドルを外した状態の前記4輪台車を、前記支持フレー
ムの前端と前車輪の前端で、または前記支持フレームの
後端と後車輪の後端で、略垂直に立設できるように構成
しているので、非走行時、偏平空間にコンパクト収納で
きるという利便効果を奏する。
【0087】請求項10の乳母車は、少なくとも側面が
籐の編面で構成されたバスケットと、該バスケットを支
持する支持フレームを有する4輪台車とからなる乳母車
において、左右平行な後脚部材の両上端部を、前記支持
フレームの下面前方で車軸方向に軸支し、両下端部を後
車軸の両車輪近傍に固設し、かつ左右平行な前脚部材の
両上端部を、前記支持フレームの下面後方で車軸方向に
軸支し、両下端部を前車軸の両車輪近傍で固設し、しか
も該前脚部材と後脚部材の両交差部を軸支しているの
で、1つの車輪に発生した衝撃を前脚部材と後脚部材の
両方に分散することができる。
【0088】請求項11の乳母車は、前記前脚部材と後
脚部材の上端の軸支部が、各脚部材の両側で脚部材に共
通軸支された緩衝パッドを介して、前記支持フレームを
支持するように構成しているので、脚部材から伝わる衝
撃を自由度の多い受け部で分散・緩衝しつつ支持フレー
ム側へ伝達することができる。請求項12の乳母車は、
前記緩衝パッドを偏平円柱で構成し、かつ前記支持フレ
ームに、該偏平円柱に沿う収納部を有する脚ポケットを
設けているので、緩衝パッドと脚ポケットの収納部が面
接触しやすく、緩衝パッド自体の回転自由度によっても
衝撃吸収することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願乳母車の全体構成を示す正面図である。
【図2】本願乳母車の全体構成を示す背面図である。
【図3】本願乳母車の全体構成を示す分解斜視図であ
る。
【図4】バスケットとその結合手段を示す正面図であ
る。
【図5】位置決めピンと取付板の関係を示す斜視図であ
る。
【図6】(a)は結合前の位置決めピンと取付板の関係
を示す説明図である。(b)は結合後の位置決めピンと
取付板の関係を示す説明図である。
【図7】結合手段として用いるパチン錠の構成を示す正
面図である。
【図8】パチン錠と位置決めピンによるバスケットと支
持フレームの結合状態を示す説明図である。
【図9】ハンドルの構成を示す正面図である。
【図10】ハンドルの着脱機構を示す説明図である。
【図11】脚、緩衝パッド、及び脚ポケットの関係を説
明する斜視図である。
【図12】支持フレームと車輪により立設された台車の
正面図である。
【図13】外側から見た車輪の斜視図である。
【図14】内側から見た車輪の正面図である。
【図15】車輪のプラスチック一体成形部分を示す断面
図である。
【図16】ストッパ、車輪、円筒体、内歯の関係を示す
説明図である。
【図17】停止ピンと車輪の内歯の係合関係を示す説明
図である。
【図18】主ペダルとサイドペダルの関係を示す説明図
である。
【符号の説明】
1 バスケット 1A 周枠 1B 底面 1C 側壁 1H 位置決め穴 2 支持フレーム 3 結合手段(パチン錠) 4 脚 4A 後脚 4B 前脚 5 車軸 5A 後車軸 5B 前車軸 6 車輪 6A 後輪 6B 前輪 7 手押しハンドル 8 ストッパ 9 位置決めピン 10 取付板 20 台車 23 差込穴 61 ハブ 71A、71B 差込パイプ 80 主ペダル 81 停止ピン 86 円筒体 87 内歯 90 サイドペダル 100 乳母車の本体 K 脚交差部 B ボルト h 間隔(高さ調整単位)

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも側面が籐の編面で構成され、
    乳幼児を寝かせた姿勢で収容可能なバスケットと、該バ
    スケットを支持する支持フレームを有する4輪台車とか
    らなる乳母車において、前記バスケットと前記支持フレ
    ームを係脱自在に結合する結合手段を設けたことを特徴
    とする乳母車。
  2. 【請求項2】 前記支持フレームは、上面に、少なくと
    も2本の垂直な位置決めピンを備え、かつ前記バスケッ
    トは、底面に、該位置決めピンを嵌入可能な位置決め穴
    を備えてなるものである請求項1記載の乳母車。
  3. 【請求項3】 前記バスケットは、その底面に、タイミ
    ンからなる周枠を備え、かつ該周枠に、前記位置決め穴
    を設けてなる請求項1、2記載の乳母車。
  4. 【請求項4】 前記結合手段は、前記支持フレームの上
    部外側面に錠本体を、前記バスケットの底部外側面に受
    け金具を、それぞれ配設してなるパチン錠である請求項
    1〜3のうちの1項記載の乳母車。
  5. 【請求項5】 前記バスケットの底部に、前記位置決め
    ピンを挿通可能なピン通過穴を有する水平面板と、前記
    受け金具を固定可能な垂直面板とを備えてなる取付板を
    固設したことを特徴とする請求項4記載の乳母車。
  6. 【請求項6】 少なくとも側面が籐の編面で構成され、
    乳幼児を寝かせた姿勢で収容可能なバスケットと、該バ
    スケットを着脱自在に支持する支持フレームを有する4
    輪台車とからなる乳母車において、前記4輪台車の手押
    しハンドルを、前記支持フレームに対して着脱自在に構
    成したことを特徴とする乳母車。
  7. 【請求項7】 前記手押しハンドルは、ボルト穴を有す
    る2本の平行な差込パイプを備え、かつ前記支持フレー
    ムは、その後部に、該差込パイプの差込穴を備えてなる
    請求項6記載の乳母車。
  8. 【請求項8】 前記差込パイプは、ネジ止め固定用の手
    回しボルトと高さ調整ボルトを共通に通過できるボルト
    穴を一定間隔で備えたものである請求項7記載の乳母
    車。
  9. 【請求項9】 少なくとも側面が籐の編面で構成され、
    乳幼児を寝かせた姿勢で収容可能なバスケットと、該バ
    スケットを着脱自在に支持する支持フレームを有する4
    輪台車とからなり、かつ該4輪台車の手押しハンドル
    を、該支持フレームより着脱可能に構成してなる乳母車
    において、前記バスケットと手押しハンドルを外した状
    態の前記4輪台車が、前記支持フレームの前端と前輪の
    前端、または前記支持フレームの後端と後輪の後端を立
    脚点として、略垂直に立設できるように構成したことを
    特徴とする乳母車。
  10. 【請求項10】 少なくとも側面が籐の編面で構成され
    たバスケットと、該バスケットを支持する支持フレーム
    を有する4輪台車とからなる乳母車において、左右平行
    な後脚部材の両上端部を、前記支持フレームの下面前方
    で車軸方向に軸支し、両下端部を後車軸の両車輪近傍に
    固設し、かつ左右平行な前脚部材の両上端部を、前記支
    持フレームの下面後方で車軸方向に軸支し、両下端部を
    前車軸の両車輪近傍で固設し、しかも該前脚部材と後脚
    部材の両交差部を軸支したことを特徴とする乳母車。
  11. 【請求項11】 前記前脚部材と後脚部材の上端の軸支
    部が、各脚部材の両側で脚部材に共通軸支された緩衝パ
    ッドを介して、前記支持フレームを支持するように構成
    したものである請求項10記載の乳母車。
  12. 【請求項12】 前記緩衝パッドが偏平円柱であり、か
    つ前記支持フレームに、該偏平円柱に沿う収納溝を有す
    る脚ポケットを備えたものである請求項11記載の乳母
    車。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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