JPH0830035A - 静電潜像現像剤及びそれを用いた静電潜像現像方法 - Google Patents

静電潜像現像剤及びそれを用いた静電潜像現像方法

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JPH0830035A
JPH0830035A JP6161936A JP16193694A JPH0830035A JP H0830035 A JPH0830035 A JP H0830035A JP 6161936 A JP6161936 A JP 6161936A JP 16193694 A JP16193694 A JP 16193694A JP H0830035 A JPH0830035 A JP H0830035A
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Japan
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electrostatic latent
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developer
magnetic powder
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JP6161936A
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Inventor
Kisho Sato
紀章 佐藤
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Brother Industries Ltd
Original Assignee
Brother Industries Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 静電潜像現像剤中の電界調整剤38により、
画像非印字部へのかぶりを効果的に抑制できるととも
に、感光体10上にできた潜像に対して忠実な現像を有
利に行い、線や文字の鮮鋭度を高める。 【構成】 静電潜像現像剤は、特定のキャリヤ36とト
ナー40と電界調整剤38とが、重量基準で、キャリ
ヤ:トナー:電界調整剤=50〜80%:10〜40
%:5〜40%の割合にて配合され、且つ電界調整剤3
8の平均粒子径が5〜30μmの範囲内であって、キャ
リア36よりも平均粒子径が小さく、トナー40と逆の
極性に帯電するあるため、その電界調整剤38の存在に
よって、画像非印字部へのかぶりを効果的に押さえるこ
とができ、また、感光体10上に形成された静電潜像に
忠実にトナー40を付着させることができ、以て文字あ
るいは線の鮮鋭度を効果的に向上せしめ得るものであ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、静電潜像現像剤及びそ
れを用いた静電潜像現像方法に係り、特に主としてプリ
ンタやファクシミリ等の電子写真現像方式に適用される
新規な静電潜像現像剤であって、静電潜像を現像する印
字方法であれば、何れの現像方式にも好適に適用され得
る現像剤並びにそのような現像剤を用いた現像方法に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から、静電潜像を現像する電子写真
現像方式として、各種のものが提案されてきているが、
それらは1成分現像方式と2成分現像方式とに大きく分
けられる。それらの方式のうち1成分現像方式は、感光
体への静電潜像に現像されるトナーだけから構成される
現像剤を用いている。この1成分現像方式には、磁性ト
ナーと非磁性トナーを使用したタイプがあり、両タイプ
ともトナーの担持体上に薄い現像剤層を形成している。
また、2成分現像方式は、重量基準でキャリヤ95〜9
8%、トナー2〜5%の混合比率の現像剤が用いられて
いる。なお、この時のトナーは非磁性のトナーであり、
トナーの混合比率を5%以上にすると、非印字部にトナ
ーのかぶりが生じて、画質を低下させる結果となる。
【0003】また、かかる2成分現像方式における現像
剤のトナーを磁性トナーとして、トナーの混合比率を高
める方法が提案されており、それは、上記した1成分現
像方式と2成分現像方式との中間であるということか
ら、1.5成分現像方式とも呼ばれている。この1.5
成分現像方式は、キャリヤ30〜80重量%、トナー2
0〜70重量%の混合比率で現像剤を構成している。そ
して、この1.5成分現像方式は、上記の2成分現像方
式と同様に、磁石ロールを内蔵した現像スリーブを担持
体として、その担持体上に1成分現像方式よりは層厚の
ある現像剤層を形成している。
【0004】更に、1.5成分現像方式における現像ス
リーブと磁石ロールから形成される磁気ブラシは、2成
分現像方式における磁気ブラシよりも穂立ち高さが低い
特徴があり、その低い分だけ、感光体と現像スリーブと
の間の距離を狭くすることができるため、1.5成分現
像方式の方が、感光体と現像スリーブとの間にできた電
界に忠実に現像することができる利点を有している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記
1.5成分現像方式は、2成分現像方式に比べて、キャ
リヤの混合比率が低いにも拘らず、現像スリーブ上での
層厚が厚いため、トナーの非印字部へのかぶりが多く生
じるばかりでなく、線や文字の鮮鋭度が鈍くなるという
問題を内在している。
【0006】更に、電界に忠実に現像することができる
1.5成分現像方式でも、細線の再現性は満足の得られ
るものではなかった。例えば、レーザーのドット径が8
0μmであるのに対して、線の太さは100〜150μ
mの大きさになり、線と線の間に1ドット空間のある画
像を印字しても繁がって印字され、塗り潰し画像を出力
した時と同じ印字結果が現れていた。また、レーザーの
ドットに対して忠実な再現が行われないと、文字の周り
に飛散したトナーで、文字の鮮明性が鈍くなるという問
題も内在している。
【0007】本発明は、上記問題点を解決するためにな
されたものであり、静電潜像を現像する現像方式におい
て、画像非印字部へのかぶりを効果的に抑制するととも
に、感光体上にできた潜像に対して忠実な現像を有利に
行い、線や文字の鮮鋭度を高めることのできる静電潜像
現像剤を提供することを目的としている。
【0008】また、本発明は、そのような現像剤を用い
て、感光体上に担持された静電潜像を有利に現像する静
電潜像現像方法を提供することも目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1の発明の静電潜像現像剤は、実質的に磁性
粉から構成され、平均粒子径が20〜100μmのキャ
リヤと、磁性粉含有量が35〜55重量%で、且つ平均
粒子径が5〜15μmのトナーと、少なくとも磁性粉及
び結着樹脂を含んで構成され、且つ磁性粉含有量が60
〜85重量%であるとともに、該磁性粉の一部が粒子表
面を覆うように付着し、平均粒子径が5〜30μmの範
囲内であって、キャリアよりも平均粒子径が小さく、ト
ナーと逆の極性に帯電する電界調整剤とを含んでいる。
【0010】また、請求項2の発明の静電潜像現像方法
は、現像剤収容室内に収容された現像剤を現像スリーブ
の表面に供給して、かかる現像スリーブの表面に磁気吸
着せしめた現像剤にて、感光体表面に担持された静電潜
像を現像するようにした静電潜像現像方法であって、現
像剤を、実質的に磁性粉から構成され、平均粒子径が2
0〜100μmのキャリヤと、磁性粉含有量が35〜5
5重量%で、且つ平均粒子径が5〜15μmのトナー
と、少なくとも磁性粉及び結着樹脂を含んで構成され、
且つ磁性粉含有量が60〜85重量%であるとともに、
該磁性粉の一部が粒子表面を覆うように付着し、平均粒
子径が5〜30μmの範囲内であって、キャリアよりも
平均粒子径が小さく、トナーと逆の極性に帯電する電界
調整剤とを含んで構成する一方、かかる現像の進行に伴
う現像剤中のトナーの消費に応じて、該トナーを現像剤
収容室内に新たに供給するようにしたものである。
【0011】
【作用】上記構成を有する請求項1記載の発明の静電潜
像現像剤においては、所定のキャリヤ及びトナーととも
に、平均粒子径が5〜30μmの範囲内であって、キャ
リアよりも平均粒子径が小さい粒子にて構成され、磁性
粉含有量がキャリヤよりも少なく、且つトナーよりも多
い特定割合とされ、更に磁性粉が粒子表面に付着させら
れて、かかる粒子表面を実質的に覆い、トナーと逆の極
性に帯電する電界調整剤が添加されている。電界調整剤
は、その表面に付着する磁性粉とシリカとによって電荷
をスムーズに行き来させる導電層が有利に形成される
上、トナーと平均粒子径がほぼ同じであることにより電
荷量を一定にすることもできるので、それによって、現
像スリーブと感光体との間に形成される電界に対して、
それを強調する作用を為し、以て潜像間に働く電界によ
って惹起されるエッジ効果を防ぐ役割を果たす。
【0012】また、電界調整剤は、ギャップ間での誘導
率を高める効果も発揮することになり、トナーと逆の極
性に帯電することにより、トナーの帯電量を調整し、基
準の高い帯電量となるように働き、感光体上に形成され
た潜像の忠実な現像に効果的に寄与する。
【0013】また、請求項2の発明の静電潜像現像方法
は、請求項1記載の静電潜像現像剤を現像剤収容室内に
収容し、その現像剤を現像スリーブの表面に供給して、
かかる現像スリーブの表面に磁気吸着せしめた現像剤に
て、感光体表面に担持された静電潜像を現像する。そし
て、かかる現像の進行に伴う現像剤中のトナーの消費に
応じて、該トナーを現像剤収容室内に新たに供給する。
【0014】
【具体的構成】ところで、このような本発明に従う静電
潜像現像剤は、特定のキャリヤとトナーと電界調整剤と
が所定の割合にて配合含有されており、それらは、一般
に、重量基準で、キャリヤ:トナー:電界調整剤=10
〜80%:10〜55%:5〜60%、好ましくはキャ
リヤ:トナー:電界調整剤=50〜80%:10〜40
%:5〜40%(但し、キャリヤとトナーと電界調整剤
の合計量は100%となる)の割合にて配合されてい
る。
【0015】そして、本発明に従う静電潜像現像剤を構
成するキャリヤは、実質的に磁性粉から構成された一般
に球形の粒子からなるいわゆるハードキャリヤであり、
具体的には磁性粉末からなるキャリヤコア材、若しくは
その表面を適当な樹脂にて被覆したものが用いられる。
因みに、キャリヤコア材としての原料は、鉄、ニッケ
ル、コバルト、フェライト等の磁性を示す粉末であれ
ば、何れもが使用され得、それら粉末を必要に応じて適
当な混合比率で混合してなる原料を用い、それを仮焼き
して、平均粒子径2μm以下に粉砕し、そして所定の粒
度に造粒してから、1250〜1350℃の温度で3〜
5時間焼成した後、解砕あるいは分級して、平均粒子径
(ここでは、重量平均粒子径を意味する。以下同じ)が
20〜100μm、好ましくは40〜60μmの略球状
の粒子として製造される。そして、キャリヤは、このよ
うにして得られたキャリヤコア材のままの状態でも使用
され得る他、適当な樹脂で被覆して使用することもでき
る。この被覆樹脂としては、フッ素系樹脂、スチレン樹
脂、アクリル樹脂、シリコン樹脂、エポキシ樹脂、ポリ
エステル樹脂、ポリアルキレン樹脂等が挙げられ、これ
らの樹脂の単独あるいは複数を用いて、キャリヤコア材
の表面をコートして、目的とするキャリヤに仕上げるこ
とも有利に行われる。
【0016】また、静電潜像現像剤を構成する1成分た
るトナーは、結着樹脂、磁性粉、離型剤、荷電制御剤等
から構成される。それらの中で、結着樹脂としては、ポ
リスチレン、ポリアクリレート、ポリメタクリレート、
ビニル系樹脂、ポリエステル樹脂、ポリエチレン、ポリ
プロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリカーボネート、ポリ
アクリロニトリル、ポリエーテル、セルロース系樹脂、
ポリアミド、及びこれらの樹脂を与えるモノマの共重合
体を使用することができ、中でもスチレンモノマとアク
リル系モノマの共重合体が有利に用いられる。
【0017】また、磁性粉としては、それ自身が磁性を
示すか、磁化可能な材料であれば、何れも使用すること
ができ、例えば、鉄、マンガン、ニッケル、コバルト、
クロム等のような金属やマグネタイト、ヘマタイト、フ
ェライトのような金属酸化物を微粉末にして磁性粉材料
として用いることができる。更に、離型剤としては、ポ
リアルキレンあるいは天然系のワックスを用いることが
でき、その具体的な例としては、ポリエチレン、ポリプ
ロピレン、カルバナワックス、キャンデリラワックス、
ライスワックス等を使用することができる。そして、荷
電制御剤としては、ニグロシン系染料、4級アンモニウ
ム塩、アルコキシ化アミン、アルキルアミド、アゾ系染
料の金属錯体、高級脂肪酸の金属塩等が挙げられる。
【0018】なお、これらトナー構成成分の配合割合に
関して、磁性粉は、重量基準にして35〜55%の含有
量となるように配合される。なぜならば、トナー中の磁
性粉含有量が55%を超えると、現像スリーブ側への磁
気拘束力が強くなって、現像スリーブの回転数や現像ス
リーブと感光体との間のギャップを極端に調整しない
と、充分な濃度の画像が得られないという問題があり、
また、トナー中の磁性粉含有量が35%よりも少なくな
ると、現像スリーブへの充分な磁気拘束力が得られず、
帯電されていないトナーはかぶりとなって感光体上に付
着するという問題を惹起する。また、離型剤は、一般
に、重量基準にして0.5〜10%程度、荷電制御剤は
重量基準で0.1〜5%程度の割合にてそれぞれ配合さ
れ、そして、残余の割合が結着樹脂とされる。
【0019】また、かかるトナーの平均粒子径は、5〜
15μmの範囲内で適宜に選定されることが望ましい。
即ち、5μmよりも小さな平均粒子径では、粉体として
のトナーの取扱いが難しく、流動性が低下して、摩擦帯
電が均一に行われ難くなる。一方、15μmを超える大
きな平均粒子径のトナーでは、現像された画像の解像度
が悪くなり、現状のプリンタでは一般的である300d
piの解像度を得ることが困難となる。
【0020】本発明の静電潜像現像剤は、上記のような
キャリヤ及びトナーを配合してなる現像剤に対して、更
に、該キャリヤよりも平均粒子径が小さく、該トナーよ
りも磁性粉含有量の多い電界調整剤を配合させるもので
あり、そのような電界調整剤は、少なくとも磁性粉及び
結着樹脂を含んで構成されることにより、結着樹脂にて
形成される粒子内部に磁性粉を含有しているとともに、
磁性粉が粒子表面の略全面を覆うように付着され、その
表面に磁性粉からなる導電層を形成している。そして、
そのような電界調整剤が配合されることによって、所期
の効果を享受することができる。
【0021】このような電界調整剤は、前記したトナー
と同様な製造工程に従って製造され得るものであり、具
体的には、先ず、結着樹脂と磁性粉、更には必要な離型
剤(ワックス)や荷電制御剤が粉末形態において均一に
混合される。なお、それら混合成分としては、何れも、
前述のトナーの調製に際して用いられる各成分が選択し
て使用される。また、離型剤や荷電制御剤は、必須の配
合成分ではなく、必要に応じて配合される成分ではある
が、離型剤の添加によって、現像装置内で受ける電荷調
整剤の負荷を緩和することができる利点があり、また、
荷電制御剤を配合させることによって、キャリヤに対す
る帯電性やトナーに対する帯電性を明確に区別させるこ
とができる利点がある。
【0022】次いで、かかる結着樹脂及び磁性粉を少な
くとも含む均一な混合物は、溶融混練されて、混合バル
クとされた後、粗粉砕、更に微粉砕され、分級によっ
て、所定の粒子径の電界調整剤とされる。そして、この
ような磁性粉を多量に含む混合バルクの粉砕、分級操作
によって得られる電界調整剤の粒子表面には、その理由
は不明であるが、混合した磁性粉が付着し、粒子表面の
全体に亘って覆い、かかる磁性粉からなる導電層が粒子
表面に形成された電界調整剤粒子が形成されるようにな
る。
【0023】なお、かかる電界調整剤中の磁性粉含有量
は、重量基準にて60〜85%の範囲内に維持される必
要がある。なぜならば、磁性粉含有量が60%よりも少
なくなると、粉砕、分級、更には流動性改質剤(流動性
改善剤)としてのシリカ等の外添混合と、各工程を経て
来た電界調整剤の表面に磁性粉の付着する割合が少なく
なり、現像スリーブと感光体との間に形成される電界強
度を強調するという電界調整剤としての効果が薄れると
いう問題がある一方、磁性粉含有量が85%を超えるよ
うになると、結着樹脂と磁性粉を加熱混合してもバルク
状態を形成することができず、電界調整剤としての粒子
を得ることが困難となるからである。
【0024】また、かかる電界調整剤の平均粒子径は、
5〜30μmの範囲且つキャリアより小さい、好ましく
は8〜15μmの範囲内で選定される。即ち、電界調整
剤の平均粒子径が30μmよりも大きくなると、その粒
度分布が広がり、かなり画質が低下する可能性があるか
らであり、また、平均粒子径が5μmよりも小さな平均
粒子径の電界調整剤にあっては、粒子内に磁性粉が存在
しない電界調整剤が存在するようになって、その添加効
果を充分に発揮することが困難となるからである。
【0025】そして、このような電界調整剤を現像剤中
に配合して、静電潜像現像剤を調整するに際しては、公
知の各種の混合手法ないしは添加手法が採用され、例え
ば、各添加成分を同時に添加配合させたり、それら各成
分を順次添加配合させたり、あるいはそれら各成分を組
合せて予め添加配合させたものを、残余の成分を混合さ
せたりする等の手法が適宜に採用される。
【0026】このような本発明に従う静電潜像現像剤
は、電子写真現像方式の各種装置に充填されて、静電潜
像を現像する印字方法に適用されることとなるが、その
現像原理について、本発明の静電潜像現像剤をレーザー
プリンタに充填した場合を示す図1に基づいて説明す
る。
【0027】先ず、図1に示すレーザープリンタにおい
ては、アルミ導電筒に光導電層を塗布した感光体10の
周りに、該感光体10に表面電位を与える帯電器12、
画像情報を提供するレーザースキャナ14、該感光体1
0上の静電潜像にトナーを現像する現像器16、該感光
体10上に形成されたトナーの現像を、紙等の記録媒体
18に転写する転写器20、該転写器20で転写されな
かった感光体10上のトナーを除去するクニーリング装
置22が配置されていて、電子写真現像方式が実現され
ており、更に記録媒体18上のトナー像を熱溶融によっ
て固定化する熱定着器24が設けられている。
【0028】そして、現像器16においては、磁石ロー
ル26の周りに非磁性の現像スリーブ28が配置され、
それらが相対的に逆方向に回転せしめられ得るように構
成されている一方、現像スリーブ28は、感光体10に
対して逆方向に回転するように構成されている。この静
電潜像現像剤30は、現像器16の現像剤収容室内に充
填され、適当な攪拌手段にて攪拌されて、現像スリーブ
28に接触されるようになっている。なお、現像スリー
ブ28は、静電潜像現像剤30を搬送するために、必ず
回転させなければならないが、磁石ロール26は必ずし
も回転させる必要はなく、静止させておいても良い。
【0029】具体的には、本発明に従う静電潜像現像剤
30は、かかる現像スリーブ28の位置する部屋に収容
されるようになっている。この現像剤収容室たる部屋
を、キャリヤ閉込め室32と称呼し、現像の開始に先立
って、予め混合された現像剤、即ち少なくともキャリヤ
とトナーと電界調整剤とが混合されてなる静電潜像現像
剤30が充填されている。なお、かかる静電潜像現像剤
30中のキャリヤは、このキャリヤ閉込め室32と現像
スリーブ28上以外に存在したり、あるいは移動したり
することはない。現像スリーブ28上で感光体10まで
搬送されても、キャリヤは、感光体10上に現像される
ことはないためである。しかし、トナーは感光体10上
へ現像されて消費されるため、キャリヤ閉込め室32に
連通するように設けられたトナーボックス(図示せず)
より、トナーの消費に応じて、トナーが新たに供給され
るようになっている。
【0030】更に、現像器16においては、現像スリー
ブ28に対して静電潜像現像剤30が接触していること
により、現像スリーブ28上には、図2に示すように、
キャリヤ36、トナー40、電界調整剤38等の混合さ
れた静電潜像現像剤30が存在し、そして、該現像スリ
ーブ28上に形成される現像剤層の層厚を均一にするた
めに、現像スリーブ28から現像剤層が形成されるだけ
の間隔をおいてブレード34が設けられている。現像ス
リーブ28とブレード34との間の間隔は、画質に影響
を与え、一般に、感光体10と現像スリーブ28との間
のギャップ(通常、250〜450μm)よりも狭くさ
れる。例えば、感光体10と現像スリーブ28とのギャ
ップが350μmであれば、ブレード34と現像スリー
ブ28との間のギャップは200〜300μmの間で制
御される。
【0031】また、帯電器12においては、3〜5kV
程度の電圧が印加されてコロナ放電せしめられ、感光体
10上に+700V程度の表面電位を形成するようにな
っている。なお、この帯電器12には、コロナ放電で感
光体10に所定の表面電位を与えるスコロトロン、感光
体10に接触して、所定の表面電位を与える半導電性の
ブラシ、ローラ、ブレード等の部材を用いることができ
る。
【0032】ところで、電気信号に変換された画像情報
は、レーザースキャナ14から光信号として感光体10
に供給され、その表面の光導電層の作用によって、光の
露光された部分の電位が低下して、感光体10上に電位
分布の異なった静電潜像を形成する。
【0033】そして、現像器16における現像スリーブ
28にて搬送される静電潜像現像剤30は、かかる現像
スリーブ28の表面において所定厚さの現像剤層を形成
し、その現像剤層が感光体10に接触して、該感光体上
10に形成された静電潜像にトナーだけが現像される。
その状態が図2に拡大して示されている。一方、現像さ
れなかったキャリヤ36、電界調整剤38、トナー40
等は、再びキャリヤ閉込め室32内に搬送されて、トナ
ー40の摩擦帯電のために使用される。感光体10上の
静電潜像は、帯電器12から与えられた表面電位が70
0Vである状態下においてレーザースキャナ14による
露光によって、その露光された部分の電位が100Vに
低下していることにより形成されている。一方、現像ス
リーブ28には、バイアス電位として600Vの電位が
与えられており、これによって、正に帯電したトナー4
0が感光体10上の100Vの電位部分に現像されるこ
ととなる。なお、これに使用されるトナー40の帯電性
は、ここでは正帯電とされているが、負帯電であって
も、各部材に与える電位を逆極性にすれば適用可能であ
る。
【0034】そして、このようにして、感光体10上に
形成されたトナー40の顕像は、転写器20を用いて紙
等の記録媒体18上に転写され、そして、熱定着器24
によって、記録媒体18上にトナー40が定着されるの
であり、これによって目的とする記録画像を得ることが
できる。
【0035】このような現像操作において、静電潜像現
像剤30は、現像器16のキャリヤ閉込め室32内に予
め充填されるものであって、そして該静電潜像現像剤3
0への電界調整剤38の配合によって、現像スリーブ2
8と感光体10との間に形成される電界強度が効果的に
強調され、以てトナー40の帯電量が均一となることに
より、感光体10上に形成された静電潜像をトナー40
にて忠実に現像することができ、かかる感光体10上
に、良好なトナー40の顕像を形成することができる。
【0036】
【実施例】以下に、本発明の代表的な実施例を示し、本
発明を更に具体的に明らかにすることとするが、本発明
が、そのような実施例の記載によって、何等の制約をも
受けるものでないことは、言うまでもないところであ
る。また、本発明には、以下の実施例の他にも、更には
上記の具体的構成記述以外にも、本発明の趣旨を逸脱し
ない限りにおいて、当業者の知識に基づいて種々なる変
更、修正、改良等を加え得るものであることが理解され
るべきである。なお、以下の実施例中の部及び百分率
は、特に断わりのない限り、何れも、重量基準によって
示されるものである。
【0037】先ず、次の3種類のキャリヤA〜Cを準備
した。
【0038】キャリヤA ポリエチレンコート・フェライト(出光興産株式会社
製) 平均粒子系:70μmキャリヤB 樹脂コート無しのマグネタイト(パウダーテック株式会
社製) 平均粒子径:40μmキャリヤC シリコーン樹脂コート・マグネタイト(パウダーテック
株式会社製) 平均粒子径:43μm 一方、下記表1に示される割合の樹脂、磁性粉、離型剤
及び荷電制御剤を秤取して、それらをミキサーで混合
し、そして溶融混練して、電界調整剤材料の混合バルク
を形成した後、この得られたバルクを1〜2mm程度に
粗粉砕せしめ、更に微粉砕、分級して、それぞれ、表1
に示される平均粒子径を有する7種の電界調整剤a〜g
を得た。なお、この得られた電界調整剤a〜gには、そ
れぞれ、その100部に対して流動性向上剤としての負
帯電性の疎水性シリカ(H2000:日本アエロジル株
式会社製)0.3部が配合され、ミキサーで混合攪拌さ
れている。また、電界調整剤c、d及びfにおいては、
磁性粉としてBL−50が用いられている。
【0039】
【表1】
【0040】また、下記表2に示される割合の樹脂、磁
性粉、離型剤及び荷電制御剤を用いて、前記電界調整剤
と同様にして、それぞれ平均粒子径が約8μmの3種の
トナーX、Y、Zを調整した。そして、それら得られた
トナーX〜Zに対して、それぞれ、その100部当り流
動性向上剤としての疎水性シリカ(RA200H:日本
アエロジル株式会社製)0.5部を配合して、ミキサー
にて混合攪拌した。
【0041】
【表2】
【0042】このようにして得られた各種のキャリヤA
〜C、電界調整剤a〜g及びトナーX〜Zを適宜に組み
合わせ、それらを下記表3に示される混合比率において
タンブラーミキサーを用いて混合して、目的とする静電
潜像現像剤を得た。
【0043】
【表3】
【0044】そして、この得られた各種の静電潜像現像
剤について、図1に示される如きレーザープリンタを用
いて、そのキャリヤ閉込め室32内に、それぞれの静電
潜像現像剤を供給する一方、トナーボックス内には各静
電潜像現像剤に対応するトナーだけを充填して、感光体
10上の静電潜像に対して現像を行い、感光体10から
記録媒体18上に転写し、そして、その定着された画像
について、濃度、かぶり、線間飛散率の点より、その評
価を行い、その結果を下記表4に示した。
【0045】なお、それぞれの評価項目の評価手法は、
以下の通りである。
【0046】濃度測定 マクベス透過濃度計(マクベス(株)製TD−904)
を用いて、印字サンプルのベタ黒部分の透過濃度を測定
し、その光の透過率Tにて、−logTなる式に基づい
て計算された値を出力させた。そこでは、その値が小さ
い程、濃度の濃い印字であることを示している。なお、
この透過濃度を測定する径は、5mmφであり、最低5
mm角程度のベタ黒部分があれば測定可能である。
【0047】かぶり測定 スガ試験機分光測色計を用いて、白色度Wを測定する。
この白色度Wは、C光源でLab表色系における測定か
ら得られた値に基づいて、下記の数式1によって求めら
れた値である。
【0048】
【数1】
【0049】なお、この白色度Wは、30mmφの径の
範囲の白色度から判断される。ここでは、印字サンプル
の印字した裏側の白色度Wと、印字した側(表側)にお
ける非印字部の白色度Wの差で評価し、その値が小さい
ほど、かぶりが生じていないことを示している。
【0050】線間飛散率測定 PIAS画像処理装置を用い、印字された線と線の間に
飛散したトナーの比率を測定する。具体的には、1ドッ
ト3スペースの線群から形成された印字パターンのうち
の3本の線と3本の線との間の非印字領域を画像データ
として取り込み、あるスレッシュレベルの濃度で2値化
して、解析に使用できるデータの形とし、そのデータを
処理することで、線と線の間に飛散したトナーの比率を
計算するようにしたものであり、その値が大なる程、文
字ないしは線の鮮明性が悪化することを示している。
【0051】
【表4】
【0052】かかる表4の結果から明かなように、本発
明に従う現像剤I、VIII、IX、X及びXIIIを用い
て、静電潜像を現像して、画像出力された画像について
は、充分な濃度や少ないかぶりに加えて、線間飛散率が
低く、これによって文字あるいは線の鮮明性の向上が図
られ、更にトナーと逆極性を有する電界調整剤を用いた
現像剤を用いて静電潜像を現像して、画像出力された画
像については、かぶりを同等に抑えつつ、より一層の濃
度及び低い線間飛散率が得られることがわかったのに対
して、電界調整剤又はキャリヤの何れか一方あるいは両
方が配合されていない現像剤II〜VIIを用いて、現像を
行った場合には、何れも、線間飛散率が高く、文字ある
いは線の鮮明性に劣るものであることが認められ、また
かぶりが著しくなったものもあった。また、電界調整剤
中の磁性粉含有量の少ない現像剤XI及びXIIにあって
は、線間飛散率が低く、線のきれ、文字の鮮明さが得ら
れたものの、白地部へのかぶりの多い画質となった。
【0053】
【発明の効果】以上の説明から明かな如く、本発明の静
電潜像現像剤は、キャリヤとトナーに加えて、更に平均
粒子径が5〜30μmの範囲内であって、キャリアより
も平均粒子径が小さく、トナーと逆の極性に帯電する電
界調整剤を配合したものであり、また、それを用いて静
電潜像を現像するものであることから、かかる電界調整
剤の存在によって、画像非印字部へのかぶりを効果的に
押さえることができ、また、感光体上に形成された静電
潜像に忠実にトナーを付着させることができ、以て文字
あるいは線の鮮鋭度を効果的に向上せしめ得るものであ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明に従う静電潜像現像剤が適用さ
れるレーザープリンタの要部の構成の一例を示す説明図
である。
【図2】図2は、図1に示されるレーザープリンタの現
像スリーブを感光体との間における現像状態を模式的に
示す説明図である。
【符号の説明】
10 感光体 12 帯電器 14 レーザースキャナ 16 現像器 18 記録媒体 20 転写器 22 クリーニング装置 24 熱定着器 26 磁石ロール 28 現像スリーブ 30 現像剤 32 キャリヤ閉込め室 34 ブレード 36 キャリヤ 38 電界調整剤 40 トナー

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 実質的に磁性粉から構成され、平均粒子
    径が20〜100μmのキャリヤと、 磁性粉含有量が35〜55重量%で、且つ平均粒子径が
    5〜15μmのトナーと、 少なくとも磁性粉及び結着樹脂を含んで構成され、且つ
    磁性粉含有量が60〜85重量%であるとともに、該磁
    性粉の一部が粒子表面を覆うように付着し、平均粒子径
    が5〜30μmの範囲内であって、前記キャリアよりも
    平均粒子径が小さく、前記トナーと逆の極性に帯電する
    電界調整剤とを含むことを特徴とする静電潜像現像剤。
  2. 【請求項2】 現像剤収容室内に収容された現像剤を現
    像スリーブの表面に供給して、かかる現像スリーブの表
    面に磁気吸着せしめた現像剤にて、感光体表面に担持さ
    れた静電潜像を現像するようにした静電潜像現像方法に
    おいて、 前記現像剤を、 実質的に磁性粉から構成され、平均粒子径が20〜10
    0μmのキャリヤと、 磁性粉含有量が35〜55重量%で、且つ平均粒子径が
    5〜15μmのトナーと、 少なくとも磁性粉及び結着樹脂を含んで構成され、且つ
    磁性粉含有量が60〜85重量%であるとともに、該磁
    性粉の一部が粒子表面を覆うように付着し、平均粒子径
    が5〜30μmの範囲内であって、前記キャリアよりも
    平均粒子径が小さく、前記トナーと逆の極性に帯電する
    電界調整剤とを含んで構成する一方、 かかる現像の進行に伴う前記現像剤中のトナーの消費に
    応じて、該トナーを前記現像剤収容室内に新たに供給す
    るようにしたことを特徴とする静電潜像現像方法。
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