JPH08300290A - 伸縮型パラレルメカニズムの駆動機構 - Google Patents

伸縮型パラレルメカニズムの駆動機構

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JPH08300290A
JPH08300290A JP10857795A JP10857795A JPH08300290A JP H08300290 A JPH08300290 A JP H08300290A JP 10857795 A JP10857795 A JP 10857795A JP 10857795 A JP10857795 A JP 10857795A JP H08300290 A JPH08300290 A JP H08300290A
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Toshio Tsubota
利雄 坪田
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Hitachi Seiki Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】ボールねじを駆動するサーボモータを用いた伸
縮型パラレルメカニズムの駆動機構において、一対の支
持体と脚部材の連結部を簡素で剛性の高い球継手とする
駆動機構の提供。 【構成】外輪部材5aの内径部および内輪部材5bの外径部
にその軸方向に円弧状に形成された複数のボール溝と、
複数のボール5cにより構成され、連結部6 は、支持体2
と脚部材3 を繋ぐに際し、支持体2 側に固定された外輪
部材6aと、ボールねじ3aに螺合するナット部材8 と固定
された内輪部材6bと、外輪部材6aの内径部および内輪部
材6bの外径部にその軸方向に円弧状に形成された複数の
ボール溝と、複数のボール6cにより構成され、サーボモ
ータ4 の回転力がボールねじ3aに伝達され、ナット部材
8 を介して支持体1,2 の一方が他方に対して昇降する際
に、脚部材3 と支持体1,2 の連結部5,6が傾動自在とな
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、一対の離隔して配設
された支持体とボールねじである複数の脚部材の連結部
を球継手とし、このボールねじを駆動するサーボモータ
を用いた伸縮型パラレルメカニズムの駆動機構におい
て、前記一対の支持体と脚部材の連結部を簡素で剛性の
高い球継手とする伸縮型パラレルメカニズムの駆動機構
に関するものであり、特に工作機械用として最適なもの
である。
【0002】
【従来の技術】パラレルメカニズムという機構が、工作
機械やロボットマニプレータ等に用いられている。パラ
レルメカニズムは3本乃至6本の脚を持ち、その機構は
大きく3種類に分けられる。すなわち、(1) 脚部材が伸
縮する「伸縮型」、(2) 脚部材が屈曲する「屈曲型」、
(3) 脚部材が開閉する「スライド型」である。このう
ち、工作機械には剛性が高い「伸縮型」を採用する場合
が多く、「屈曲型」はロボットマニプレータに用いられ
ることが多い。図6は伸縮型のパラレルメカニズムの概
念図である。図において、上下のプラットホームPa,
Pbは6本の伸縮する脚部材La〜Lfが球継手の状態
で繋いである。プラットホームの固定側(例えば図6の
下側)をベースPbとし、移動側(図6の上側)を移動
テーブルPaとする。かかる伸縮型のパラレルメカニズ
ムは移動テーブルPaを6自由度動かすことができる。
すなわち、ベースPbを固定し、6本の脚部材La〜L
fを伸縮して長さを同時制御すると、移動テーブルPa
が水平(X,Y)、垂直(Z)、旋回(C)、傾斜
(A,B)運動をする。この時、ベースPbの上に被加
工物(ワーク)を載せ、移動テーブルPaの下側に工具
を取付けて、移動テーブルPaとベースPbで挟み込む
ようにして加工することができる。ところで、この移動
テーブルPaを支持する脚部材La〜Lfはそれぞれ、
移動テーブルPaの負荷を約1/6に分散して受け止
め、脚部材La〜Lfを伸縮するために一般的にはボー
ルねじとナットを採用している。また、このボールねじ
を回す回転アクチュエータはサーボモータを使用してい
る。このように上下のプラットホームを複数の脚部材で
連結する伸縮型パラレルメカニズムの駆動機構におい
て、上下のプラットホームとボールねじである脚部材の
連結部を球継手とし、このボールねじを駆動するサーボ
モータを用いた駆動機構が提案されている。例えば、特
表平6−509284号公報のものは球形のサーボモー
タを用いた駆動機構である。また、特表平5−5003
37号公報のものはヨークアセンブリを用い、第1のベ
アリングを通る軸線を中心に回転動作を行うことができ
るとともに、第1のベアリングを通る軸線に直交する第
2のベアリングを通る軸線を中心に回転動作を行うこと
ができるものである。更に、特開平5−237732号
公報のものはすべり接触の球面継手の内側にサーボモー
タを設けたものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、特表平
6−509284号公報のものは球形のサーボモータが
球面ですべり接触しているため、隙間ができてしまうこ
とから精度が低くなり、剛性が低くなってしまうという
問題点がある。特表平5−500337号公報のものは
直交する2本の軸で支持されているため、U字形フォー
クを2重にしてジャイロスコープのように複雑な構成と
なり、かつ剛性を高くしようとすると機構自体が大きく
なってしまうという問題点がある。特開平5−2377
32号公報のものはすべり接触の球面継手の内側にサー
ボモータが付いているため、接触面に隙間ができてしま
うことから精度が低くなり、剛性が低くなってしまうと
いう問題点がある。以上から、この発明は前記問題点に
鑑みて創案されたものであり、一対の離隔して配設され
た支持体とボールねじである複数の脚部材の連結部を球
継手とし、このボールねじを駆動するサーボモータを用
いた伸縮型パラレルメカニズムの駆動機構において、前
記一対の支持体と脚部材の連結部を簡素で剛性の高い球
継手とする伸縮型パラレルメカニズムの駆動機構を提供
することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に、この発明は一対の離隔して配設された支持体(1,2)
とボールねじ(3a)である複数の脚部材(3) の連結部(5,
6) を球継手とし、前記ボールねじ(3a)を回転させるサ
ーボモータ(4) を用いて前記脚部材(3) を伸縮させ、前
記複数の脚部材(3) の長さを同時に制御して、前記一方
の支持体(2) が他方の支持体(1) に対して相対運動を行
う伸縮型パラレルメカニズムの駆動機構において、前記
一方の連結部(5) は、一方の支持体(1) と前記脚部材
(3) の一方およびサーボモータ(4) を繋ぐに際し、一方
の支持体(1) 側に固定された外輪部材(5a)と、サーボモ
ータ(4) 側に固定された内輪部材(5b)と、前記外輪部材
(5a)の内径部および内輪部材(5b)の外径部にその軸方向
に円弧状に形成された複数のボール溝(5f,5e) と、前記
ボール溝(5f,5e) に与圧を与えて挿入された複数のボー
ル(5c)により構成され、前記他方の連結部(6) は、他方
の支持体(2) と前記脚部材(3)の他方を繋ぐに際し、他
方の支持体(2) 側に固定された外輪部材(6a)と、ボール
ねじ(3a)に螺合するナット部材(8) と固定された内輪部
材(6b)と、前記外輪部材(6a)の内径部および内輪部材(6
b)の外径部にその軸方向に円弧状に形成された複数のボ
ール溝(6f,6e) と、前記ボール溝(6f,6e) に与圧を与え
て挿入された複数のボール(6c)により構成され、前記サ
ーボモータ(4) の回転力がボールねじ(3a)に伝達され、
前記ナット部材(8) を介して前記支持体(1,2) の一方が
他方に対して昇降する際に、前記脚部材(3) と前記支持
体(1,2) の連結部(5,6)が傾動自在となることを特徴と
する伸縮型パラレルメカニズムの駆動機構としたもので
ある。
【0005】またこの発明は一対の離隔して配設された
支持体(21,22) とボールねじ(23a)である複数の脚部材
(23)の連結部(25,26) を球継手とし、前記ボールねじ(2
3a)と螺合するナット部材(25)を回転させる貫通形サー
ボモータ(24)を用いて前記脚部材(23)を伸縮させ、前記
複数の脚部材(23)の長さを同時制御して、前記一方の支
持体(22)が他方の支持体(21)に対し相対運動を行う伸縮
型パラレルメカニズムの駆動機構において、前記一方の
連結部(25)は、一方の支持体(21)と前記脚部材(23)の一
方を繋ぐに際し、一方の支持体(21)側に固定された外輪
部材(25a) と、前記脚部材(23)の反ボールねじ(23b) 側
に固定された内輪部材(25b) と、前記外輪部材(25a) の
内径部および内輪部材(25b) の外径部にその軸方向に円
弧状に形成された複数のボール溝(25f,25e) と、前記ボ
ール溝(25f,25e) に与圧を与えて挿入された複数のボー
ル(25c) により構成され、前記他方の連結部(26)は、他
方の支持体(22)と前記脚部材(23)の他方および貫通形サ
ーボモータ(24)を繋ぐに際し、他方の支持体(22)側に固
定された外輪部材(26a) と、前記脚部材(23)のボールね
じ(23a) と螺合するナット部材(25)を回転自在に駆動す
る貫通形サーボモータ(24)に固定された内輪部材(26b)
と、前記外輪部材(26a) および内輪部材(26b) の外径部
にその軸方向に円弧状に形成された複数のボール溝(26
f,26e) と、前記ボール溝(26f,26e) に与圧を与えて挿
入された複数のボール(26c) により構成され、前記貫通
形サーボモータ(24)の回転力がナット部材(25)に伝達さ
れ、前記脚部材(23)を介して前記支持体(21,22) の一方
が他方に対して昇降する際に、前記脚部材(23)と支持体
(21,22) の連結部(25,26)が傾動自在となることを特徴
とする伸縮型パラレルメカニズムの駆動機構としたもの
である。
【0006】
【作用】前記の構成により、一方の支持体と脚部材およ
びサーボモータは一方の連結部を介して球継手となり、
傾動自在となる。また、他方の支持体と脚部材も他方の
連結部を介して球継手となり、傾動自在となる。外輪部
材と内輪部材との間に与圧を与えて挿入された複数のボ
ールにより構成される連結部は、脚部材の伸縮に伴う支
持体の傾動運動に際し、ラジアル方向とスラスト方向の
隙間が全く無い球継手として作用し、スラスト方向の荷
重に対しても高い剛性を有し、かつ構造がコンパクトに
なる。
【0007】
【実施例】この発明の伸縮型パラレルメカニズムの駆動
機構の一実施例について、図面に基づき説明する。な
お、この伸縮型パラレルメカニズムの駆動機構は図6に
て説明したように、一対の離隔して配設された支持体
(ベースおよび移動テーブル)とボールねじである3本
乃至6本の脚部材の連結部を球継手とし、ボールねじま
たはナットを回転させるサーボモータを用いて前記脚部
材を伸縮させ長さを同時制御して、前記一方の支持体が
他方の支持体に対し水平運動、垂直運動、旋回運動、傾
斜運動を自由にできる伸縮型パラレルメカニズムの駆動
機構に関するものである。また、この発明の連結部の特
徴は、特にサーボモータとボールねじまたはナットとの
連結部に高い剛性を有する点であり、パラレルメカニズ
ムの連結部として様々の自由度(1,2または3)を有
する連結部に適用できる。
【0008】図1はこの発明の伸縮型パラレルメカニズ
ムの駆動機構の第1の実施例の側断面図であり、ボール
ねじ回転型の例である。1はベース、2は移動テーブル
であり、このベース1と移動テーブル2は離隔して配設
されている。3は脚部材であり、ベース1と移動テーブ
ル2の間を繋ぐ複数本の内の1本を示す。この脚部材3
は段付きの丸材からなり、その上部にはボールねじ3a
が形成されている。4はこの脚部材3を回転駆動させる
サーボモータである。5はベース1と脚部材3を繋ぐ連
結部であり、6は移動テーブル2と脚部材3を繋ぐ連結
部である。連結部5はベース1側に固定された外輪部材
5aと、ブラケット7を介してサーボモータ4と固定さ
れる内輪部材5bと、外輪部材5aと内輪部材5bとの
間に挿入された複数個(例えば6個)のボール(例えば
鋼球)5cにより構成される。
【0009】ブラケット7はサーボモータ4にボルトで
固定(図示せず)されているが、ブラケット7とサーボ
モータ4は一体に形成しても良い。連結部6は移動テー
ブル2側に固定された外輪部材6aと、ボールねじ3a
に螺合するナット部材8と固定される内輪部材6bと、
外輪部材6aと内輪部材6bとの間に挿入された複数個
(例えば6個)の鋼球6cにより構成される。9はカッ
プリングであり、サーボモータ4の出力軸と脚部材3の
下端をくさび作用によって繋ぎ、サーボモータ4の回転
力をボールねじ3aに伝達する。回転力を伝達された脚
部材3はブラケット7内に設けられた2列のベアリング
(アンギュラ玉軸受)10により回転支持される。この
ベアリング10の外輪はブラケット7側に固定されたベ
アリング押え11により固定され、ベアリング10の内
輪はスペーサ12を介して脚部材3のねじ部に螺合する
ナット13により脚部材3の段付部との間で脚部材3側
に固定される。なお、14、15は防塵用のブーツであ
る。図1では、ベース1が固定側、移動テーブル2が可
動側であるが、ベース1を可動側、移動テーブル2を固
定側にしても良い。また、図1の上下関係は全く逆にし
ても良い。
【0010】図2は連結部の横断面図であり、図3は図
2のA部の拡大図である。この図2と図3を用いて連結
部を詳細に説明する。なお、連結部5と連結部6は基本
的には同じ構造であるので、ここでは連結部5として説
明する。この連結部5は内輪部材5b、外輪部材5aお
よび鋼球5cの部品で構成され、内輪部材5bと外輪部
材5aに設けられた軸方向に伸びた6個の溝に鋼球5c
がはめ込まれ、鋼球5cと内輪部材5b、外輪部材5a
の溝でトルクを受ける。また、連結部5および6の内輪
部材5b,6bには、ボールねじ3aの外径よりも大き
な径の貫通穴が明けられており、脚部材3が自由に回転
できるようにしている。図2に示すように、内輪部材5
bと外輪部材5aの同一ピッチ円上に軸方向に伸びた6
個のボール溝5e,5f(連結部6では6e,6f)が
設けられ、そのボール溝5e,5fにケージで保持され
た鋼球5cが配置され、トルクは内輪部材5b、鋼球5
c、外輪部材5aあるいは外輪部材5a、鋼球5c、内
輪部材5bの順序で受けられるため、内輪部材5bと外
輪部材5aとの間では相対的な回転は行われない。
【0011】ボール溝5e,5fは図1のように軸方向
に円弧状でその中心が鋼球5cのピッチ円の中心より左
右に、それぞれ等しい距離だけずれた位置にあり、内輪
部材5bと外輪部材5aで一方向に開いた形状になって
いる。この形状はケージ5dとの相互作用により鋼球5
cを交差角の2等分面上に保持すると同時に、内輪部材
5bの中心線と外輪部材5aの中心線の交差角が変化す
る際、鋼球5cの動きを容易にする役割を果たしてい
る。また、鋼球5cは、ボール溝5eと5fの間(連結
部6では6eと6fの間)で与圧を与えて保持されてい
るため、スラスト方向及びラジアル方向に対して、連結
部5は全くがた(隙間)の無い状態になっている。内輪
部材5bの外径および外輪部材5aの内径は、鋼球5c
のピッチ円と同一の中心を持つ球面で、その間に同一球
面をもったケージ5dがはめ込まれ、中央のポケットで
鋼球5cを保持している。角度の変化に伴い、内輪部材
5bと外輪部材5aおよびケージ5dが相対的な回転を
して鋼球5cを交差角の2等分面上に保持する。
【0012】次にこの発明の作用を説明する。ベース1
と脚部材3およびサーボモータ4は連結部5を介して球
継手となり、傾動自在となる。また、移動テーブル2と
脚部材3も連結部6を介して球継手となり、傾動自在と
なる。サーボモータ4の出力軸の回転は、カップリング
9を介して脚部材3を回転させ、ボールねじ3aと螺合
するナット部材8をボールねじ3aに沿って移動させ
る。ナット部材8の移動は、内輪部材6b、鋼球6c、
外輪部材6aを介して、移動テーブル2に伝えられ、ベ
ース1に対して移動テーブル2を相対移動させる。この
ような、ボールねじ3aとナット部材8との間の移動
(脚部材3の伸縮)が、複数本の脚部材3で同時に行わ
れるため、脚部材3と同じ数の上下の連結部6および5
が傾動し、ベース1に対して移動テーブル2が、所望の
水平運動、垂直運動、旋回運動、傾斜運動を行い、例え
ば、移動テーブル2に取付けられた加工工具により、ベ
ース1に取り付けられたワークに対し、加工を行うこと
ができる。なお、加工時に脚部材3に作用するスラスト
力は、与圧を与えた連結部5,6で受けるため、剛性が
高く、大きな切削力に耐え、従って高精度な加工を行う
ことが可能となる。
【0013】図4はこの発明の伸縮型パラレルメカニズ
ムの駆動機構の第2の実施例の側断面図であり、ナット
回転型の例である。21はベース、22は移動テーブル
であり、このベース21と移動テーブル22は離隔して
配設されている。23は脚部材であり、下部に配置され
た段付きの丸棒23b、上部に配置されたボールねじ2
3a、両者を連結する連結部材23cで構成されてい
る。連結部材23cは、カーボングラファイト等の軽量
高剛性樹脂材料でできており、脚部材23全体として重
量を軽減することにより、移動テーブル22が高速で移
動する際の慣性モーメントを軽減するのに有効である。
もちろん、第1の実施例と同様に脚部材23は、一本の
金属(鋼材)棒で製作しても良い。連結部材23cは、
接着またはピンまたはねじ込み等の方法で、上部のボー
ルねじ23aと下部の段付きの丸棒23bに接続され、
一体化されている。24はこの脚部材23を伸縮させる
貫通形サーボモータである。貫通形サーボモータ24の
ロータ24a(貫通穴が形成されている)の端面には、
ナット部材31のフランジ部が同芯にボルトで固定さ
れ、このナット部材31がボールねじ23aに螺合して
いる。ナット部材31の上部の小径のナット部25a
は、ロータ24aの貫通穴24bに挿入されている。従
って、ロータ24aが回転しそれと一体のナット部材3
1が回転すると、ナット部材31に螺合するボールねじ
23aがナット部材31に沿って上下に移動し、ボール
ねじ23aの上端部は、貫通穴24b内を自由に出入り
する。25はベース21と脚部材23を繋ぐ連結部であ
り、26は移動テーブル22と脚部材23を繋ぐ連結部
である。連結部25はベース21側に固定された外輪部
材25aと、段付きの丸棒23bの下端のねじ部に螺合
するナット30によって段付きの丸棒23bに固定され
る内輪部材25bと、外輪部材25aと内輪部材25b
との間に挿入された複数個(例えば6個)の鋼球25c
により構成される。
【0014】図5は連結部25の横断面図である。図に
おいて、段付きの丸棒23b下端には、雄のインボリュ
ートスプラインが形成され、内輪部材25bの内周に形成
された雌のインボリュートスプラインと噛み合っている
ため、段付きの丸棒23bは内輪部材25bに対して回
転しない。結局、脚部材23はベース21に対して回転
も軸方向の移動も阻止された状態に保持される。連結部
26は移動テーブル22側に固定された外輪部材26a
と、ブラケット27を介して貫通形サーボモータ24と
固定される内輪部材26bと、外輪部材26aと内輪部
材26bとの間に挿入さられた複数個(例えば6個)の
鋼球26cにより構成される。連結部26の内輪部材2
6bには、ボールねじ23aの外径よりも大きな径の貫
通穴が明けられており、ボールねじ23aが自由に上下
に移動できるようにしている。なお、28、29は防塵
用のブーツである。また、連結部25、26の上記以外
の構成(ボール溝25e,25fまたはボール溝26
e,26f、ケージ25d)は、前述した第1の実施例
と全く同一なので、その詳細な説明は省略する。図4で
は、ベース21が固定側、移動テーブル22が可動側で
あるが、ベース21を可動側にし、移動テーブル22を
固定側にしても良い。また図4の上下関係は全く逆にし
ても良い。
【0015】次にこの第2実施例の作用を説明する。移
動テーブル22と脚部材23は連結部26を介して球継
手となり、貫通形サーボモータ24の駆動により、ナッ
ト部材31が回転してボールねじ23aが上下に伸縮
し、結果的に貫通形サーボモータ24、ブラケット2
7、内輪部材25bが一体となって、傾動自在となる。
ブラケット27は貫通形サーボモータ24にボルトで固
定されているが、ブラケット27と貫通形サーボモータ
24は一体に成形しても良い。また、ベース21と脚部
材23も連結部25を介して球継手となり、ベース21
に対して脚部材23が傾動自在となる。
【0016】貫通形サーボモータ24のロータ24aの
回転は、ボールねじ23aと螺合するナット部材31を
回転させ、脚部材23をナット部材31に沿って移動さ
せる。脚部材23の移動は、内輪部材26b、鋼球26
c、外輪部材26aを介して、移動テ−ブル22に伝え
られ、ベース21に対して移動テーブル22を相対移動
させる。このような、ボールねじ23aとナット部材3
1との間の移動(脚部材23の伸縮)が、複数本の脚部
材23で同時に行われるため、脚部材23と同じ数の上
下の連結部26および25が傾動し、ベース21に対し
て移動テーブル22が、所望の水平運動、垂直運動、旋
回運動、傾斜運動を行い、例えば、移動テーブル22に
取付けられた加工工具により、ベース21に取り付けら
れたワークに対し、加工を行うことができる。加工時に
脚部材23に作用するスラスト力は、与圧を与えた連結
部25、26で受けるため、剛性が高く、大きな切削力
に耐え、従って高精度な加工を行うことが可能となる。
【0017】
【発明の効果】以上説明したようにこの発明によれば、
一対の隔離して配設された支持体と複数の脚部材の連結
部を、与圧を与えたボールで構成される点接触の球継手
で構成したので、脚部材と支持体の間のラジアル方向お
よびスラスト方向の隙間が全く無く、また従来の継手と
比較して剛性および精度が高く、しかもコンパクトな伸
縮型パラレルメカニズムの駆動機構を提供できる。この
発明の実施例では、鋼球は鉄系材料のボールとして説明
したが、他の剛性の高い材料、例えば、セラミックボー
ルで製作すれば、より高速の回転を行う場合に発熱に対
して熱変形が少ないため、より精度の高い構造となり好
ましい。また、ボールねじの材料は鋼材、または鋼材と
軽量高剛性樹脂材料との組み合わせとして説明したが、
重量を軽減し高速化に対応するために、ボールねじ全体
を軽量高剛性樹脂材料で構成しても良い。さらに、この
発明は脚部材の中心軸を通る任意の平面内で傾動する連
結部に適用したものであるが、連結部が1自由度または
2自由度しか必要としない連結部に適用しても、同様な
効果が生じる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の伸縮型パラレルメカニズムの駆動機
構の第1の実施例の側断面図であり、ボールねじ回転型
の例である。
【図2】連結部5,6の横断面図である。
【図3】図2のA部の拡大図である。
【図4】この発明の伸縮型パラレルメカニズムの駆動機
構の第2の実施例の側断面図であり、ナット回転型の例
である。
【図5】連結部25の横断面図である。
【図6】伸縮型のパラレルメカニズムの概念図である。
【符号の説明】
1…ベース 2…移動テーブル 3…脚部材 3a…ボールねじ 4…サーボモータ 5,6…連結部 5a,6a…外輪部材 5b,6b…内輪部材 5c,6c…ボール(鋼球) 5e,5f…ボール溝 6e,6f…ボール溝 8…ナット部材

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一対の離隔して配設された支持体(1,2)
    とボールねじ(3a)である複数の脚部材(3) の連結部(5,
    6) を球継手とし、前記ボールねじ(3a)を回転させるサ
    ーボモータ(4) を用いて前記脚部材(3) を伸縮させ、前
    記複数の脚部材(3) の長さを同時に制御して、前記一方
    の支持体(2) が他方の支持体(1) に対して相対運動を行
    う伸縮型パラレルメカニズムの駆動機構において、 前記一方の連結部(5) は、一方の支持体(1) と前記脚部
    材(3) の一方およびサーボモータ(4) を繋ぐに際し、一
    方の支持体(1) 側に固定された外輪部材(5a)と、サーボ
    モータ(4) 側に固定された内輪部材(5b)と、前記外輪部
    材(5a)の内径部および内輪部材(5b)の外径部にその軸方
    向に円弧状に形成された複数のボール溝(5f,5e) と、前
    記ボール溝(5f,5e) に与圧を与えて挿入された複数のボ
    ール(5c)により構成され、 前記他方の連結部(6) は、他方の支持体(2) と前記脚部
    材(3) の他方を繋ぐに際し、他方の支持体(2) 側に固定
    された外輪部材(6a)と、ボールねじ(3a)に螺合するナッ
    ト部材(8) と固定された内輪部材(6b)と、前記外輪部材
    (6a)の内径部および内輪部材(6b)の外径部にその軸方向
    に円弧状に形成された複数のボール溝(6f,6e) と、前記
    ボール溝(6f,6e) に与圧を与えて挿入された複数のボー
    ル(6c)により構成され、 前記サーボモータ(4) の回転力がボールねじ(3a)に伝達
    され、前記ナット部材(8) を介して前記支持体(1,2) の
    一方が他方に対して昇降する際に、前記脚部材(3) と前
    記支持体(1,2) の連結部(5,6)が傾動自在となることを
    特徴とする伸縮型パラレルメカニズムの駆動機構。
  2. 【請求項2】 一対の離隔して配設された支持体(21,2
    2) とボールねじ(23a) である複数の脚部材(23)の連結
    部(25,26) を球継手とし、前記ボールねじ(23a) と螺合
    するナット部材(25)を回転させる貫通形サーボモータ(2
    4)を用いて前記脚部材(23)を伸縮させ、前記複数の脚部
    材(23)の長さを同時制御して、前記一方の支持体(22)が
    他方の支持体(21)に対し相対運動を行う伸縮型パラレル
    メカニズムの駆動機構において、 前記一方の連結部(25)は、一方の支持体(21)と前記脚部
    材(23)の一方を繋ぐに際し、一方の支持体(21)側に固定
    された外輪部材(25a) と、前記脚部材(23)の反ボールね
    じ(23b) 側に固定された内輪部材(25b) と、前記外輪部
    材(25a) の内径部および内輪部材(25b) の外径部にその
    軸方向に円弧状に形成された複数のボール溝(25f,25e)
    と、前記ボール溝(25f,25e) に与圧を与えて挿入された
    複数のボール(25c) により構成され、 前記他方の連結部(26)は、他方の支持体(22)と前記脚部
    材(23)の他方および貫通形サーボモータ(24)を繋ぐに際
    し、他方の支持体(22)側に固定された外輪部材(26a)
    と、前記脚部材(23)のボールねじ(23a) と螺合するナッ
    ト部材(25)を回転自在に駆動する貫通形サーボモータ(2
    4)に固定された内輪部材(26b) と、前記外輪部材(26a)
    および内輪部材(26b) の外径部にその軸方向に円弧状に
    形成された複数のボール溝(26f,26e) と、前記ボール溝
    (26f,26e) に与圧を与えて挿入された複数のボール(26
    c) により構成され、 前記貫通形サーボモータ(24)の回転力がナット部材(25)
    に伝達され、前記脚部材(23)を介して前記支持体(21,2
    2) の一方が他方に対して昇降する際に、前記脚部材(2
    3)と支持体(21,22) の連結部(25,26)が傾動自在となる
    ことを特徴とする伸縮型パラレルメカニズムの駆動機
    構。
JP10857795A 1995-05-02 1995-05-02 伸縮型パラレルメカニズムの駆動機構 Pending JPH08300290A (ja)

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