JP2000110905A - パラレルリンク機構の継手構造 - Google Patents

パラレルリンク機構の継手構造

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JP2000110905A JP10292804A JP29280498A JP2000110905A JP 2000110905 A JP2000110905 A JP 2000110905A JP 10292804 A JP10292804 A JP 10292804A JP 29280498 A JP29280498 A JP 29280498A JP 2000110905 A JP2000110905 A JP 2000110905A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 構造が簡単で十分な剛性および精度と耐摩耗
性を備えたパラレルリンク機構の継手構造を提供するこ
と。 【解決手段】 ベースプレート2の面に対して垂直な軸
の周りに回転する回転軸8を有する第1の軸受9をベース
プレート2上に設ける。ベースプレート2の面に対して平
行な軸の周りに回転する回転軸10を有する第2の軸受11
をベースプレート2の厚み方向に重合させて回転軸8と一
体に配備し、回転軸10に略直交させてリンク4を接続す
る。継手構造を形成する第1の軸受9と第2の軸受11の重
合方向に沿ってトラべリングプレート3の荷重が作用す
るので、軸受およびその周辺構造に曲げモーメントが作
用することがなく、継手構造の剛性および動作精度が確
保される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、パラレルリンク機
構の継手構造の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】ベースプレートとトラベリングプレート
との間を接続する複数のリンクを協調させて伸縮するこ
とでベースプレートに対するトラべリングプレートの位
置および姿勢を変化させるようにしたパラレルリンク機
構が公知である。この種のパラレルリンク機構は、シリ
アル式のリンク機構に比べて剛性が高い、トラべリング
プレートの動作の高速化が容易である、動作精度が高
い、駆動源となるモータの小型化や省電力化に有利であ
る、全体構造が簡略化される、規格化された同一パーツ
の使用が可能であるので設計や製造およびメンテナンス
等の手間が簡略化される等の面でメリットがあり、レー
ザー加工機を始めとする各種の工作機械やハンドリング
ロボット等の作業装置におけるツールの移動手段等とし
て様々なかたちで利用されている。
【0003】トラべリングプレートに取り付けられたツ
ールの位置や姿勢を変化させるためには、リンクの伸縮
動作に加えて各リンクの自由な姿勢変化が必要である。
これを達成するための継手構造としては、特開平9-6648
0号において従来技術として紹介されるように、2つの回
転軸をリンクと直交する平面内で垂直方向に組み合わせ
ることによってリンクの取付け部に対する2方向の揺動
自由度を確保した構造のもの、および、特開平10-29178
号に示されるように、直交する2つの回転軸に換えて球
面継手を使用することによって前記と同様の2方向の揺
動自由度を与えるようにしたものが公知である。しか
し、2つの揺動軸を同一平面内で垂直方向に組み合わせ
たものは構造の複雑化や大型化の面で問題があり、ま
た、球面継手を使用することによって構造の簡略化や小
型化を図ろうとすると、継手部分の摩擦自体が大きくな
って、リンクの揺動動作に支障が生じる等の点で問題が
生じる場合がある。
【0004】また、パラレルリンク機構における位置決
め精度や耐久性を向上させるための継手構造として、ベ
ースプレートやトラベリングプレートの外周の端面にそ
の端面に垂直な軸の周りに回転する第1の回転体を設
け、更に、この第1の回転体の直径方向に第2の回転体の
回転軸を取り付けて、前記第1の回転体と第2の回転体と
で構成されるジョイントにリンクの先端を固着すること
によってリンクに対する2方向の揺動自由度を与えるよ
うにしたものが、特開平10-118966号として提案されて
いる。しかし、このものは、トラべリングプレートに装
着されたツールやその駆動機構の重量およびツールでハ
ンドリングされる搬送物の重量が、常に、第1の回転体
の回転軸に直交する方向から作用し、しかも、その荷重
が大抵の場合において鉛直方向、要するに、トラべリン
グプレートの法線方向に向けて作用することになるの
で、前述した第1の回転体の軸受に局所的な摩耗が生じ
やすくなるといった問題が生じる可能性がある。また、
ベースプレートやトラベリングプレートの外周の端面に
突出させてジョイントを取り付けているため、ジョイン
トおよびその取り付け部に前述した荷重による曲げモー
メントが作用し、十分な剛性を発揮できなくなるといっ
た場合もある。
【0005】更に、リンクの端部に取り付けられた第1,
第2の回転体からなるジョイントをそれとは独立してベ
ースプレート上に配備した別の送り手段で上下方向に移
動させることによってリンクを伸縮させる構造であるた
め、ベースプレートとトラべリングプレートとの間の接
続部のノードやスライド部の数が増え、全体としての組
み立て精度や動作精度の確保が困難となる問題がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明の課題
は、前記従来技術の欠点を解消し、構造が簡単で十分な
剛性および精度と耐摩耗性を備えたパラレルリンク機構
の継手構造を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、ベースプレー
トまたはトラべリングプレートのプレートの面に対して
垂直な軸の周りに回転する回転軸を有する第1の軸受
と、該プレートの面に対して略平行な軸の周りに回転す
る回転軸を有し、前記プレートの厚み方向に重合させて
前記第1の軸受の回転軸に一体に配備された第2の軸受の
回転軸に略直交させてパラレルリンク機構のリンクを接
続したことを特徴とする構成により前記課題を達成し
た。プレートの厚み方向に設けられた第1の軸受と第2の
軸受けの重合方向に沿ってトラべリングプレートの荷重
が作用するので、軸受およびその周辺に曲げモーメント
が作用することがなく、継手構造の剛性および動作精度
が確保される。また、トラべリングプレートの荷重が、
円環状の支持面全体(第1の軸受けの支持面)で支えられ
るため、軸受における局所的な摩耗の問題が解消され
る。
【0008】更に、第2の軸受の回転軸を第1の軸受の回
転軸の回転中心から径方向にオフセットして配備するよ
うにしたので、第1の軸受の回転中心とリンクとが一直
線上に位置した場合であっても、リンクの姿勢変化の自
由度を確実に維持することができる。
【0009】また、リンクを伸縮させるための駆動機構
を第2の軸受の回転軸に一体的に配備することによって
ベースプレートとトラべリングプレートとの間の接続部
のノードやスライド部の数を減らして、組立て精度や動
作精度の向上を図った。
【0010】リンクを伸縮させるための駆動機構として
は、第2の軸受けの回転軸上に設けられた駆動源と該駆
動源の回転出力を直線運動に変換するボールネジ/ナッ
ト機構を採用することができる。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施形態の幾つかについて詳細に説明する。図1は、本発
明の継手構造をYAGレーザーロボットのパラレルリンク
機構に適用した場合の一実施形態について示す斜視図で
ある。
【0012】パラレルリンク機構の主要部は、図1に示
すように、4本の脚1によって水平に支えられたベースプ
レート2と、ツールとしてのYAGレーザーを取り付けるた
めのトラべリングプレート3、および、ベースプレート2
とトラべリングプレート3とを接続するための6本のリン
ク4と、ベースプレート2とトラべリングプレート3との
間でリンク4を伸縮させてベースプレート2に対するトラ
べリングプレート3の位置および姿勢を変化させるため
の6つの駆動機構5、ならびに、ベースプレート2に対し
てリンク4の上端部を揺動自在に支持するための6つの固
定側継手6(継手構造)と、トラべリングプレート3に対し
てリンク4の下端部を揺動自在に支持するための6つの可
動側継手7(継手構造)の各々によって構成される。ツー
ルとなるYAGレーザーはトラべリングプレート3の下面側
に取り付けられるが、YAGレーザー自体の構造に関して
は本発明と直接の関係はないので、図1では記載を省略
している。無論、パラレルリンク機構を利用した作業装
置のツールとしてはYAGレーザー等に限定する必要はな
く、その他に、例えば、バリ取り用のルータや各種のエ
ンドミルおよび溶接ガンやハンドリング用のマニピュレ
ータ等であってもよい。
【0013】また、この実施形態では6組のリンク4,駆
動機構5,固定側継手6,可動側継手7を採用しているが、
これらの構成要素に関しては、トラべリングプレート3
の位置や姿勢を変化させるに足るだけの数、具体的に
は、3組以上を配備すれば十分である。トラべリングプ
レート3の位置や姿勢を変化させるための各リンク4の協
調動作については既に公知であるので、ここでは伸縮動
作の制御等に関する詳細な説明は省略する。例えば、ト
ラべリングプレート3を下方に移動させる場合には、6本
のリンク4を完全に同期させてベースプレート2の下方に
突出させればよく、また、トラべリングプレート3の姿
勢を変化させる場合には、対向する2本のリンク4の状態
をそのまま保持して、残る4本のリンク4のうち隣接する
2本を突出させ、残る2本をそれに応じて縮退させるよう
にすればよい。
【0014】次に、本実施形態の主要部を構成する固定
側継手6と駆動機構5および可動側継手7の構造について
説明する。
【0015】図2は固定側継手6と駆動機構5、および、
ベースプレート2とリンク4の一部を取り出して詳細に示
す斜視図である。固定側継手6は、ベースプレート2の面
に対して垂直な軸の周りに回転する回転軸8を有する第1
の軸受9と、ベースプレート2の面に対して平行な軸の周
りに回転する回転軸10を有する第2の軸受11とによって
構成され、更に、第2の軸受11の回転軸10には、この回
転軸10に一体的に配備された駆動機構5を介して、該回
転軸10に対して直交するかたちでリンク4の上端部が接
続されている。つまり、第1の軸受9は、軸方向および径
方向に作用する負荷に対する耐性を考慮して形成された
アンギュラベアリングの外輪によって構成され、ベース
プレート2に穿設された孔12の内側に、前記アンギュラ
ベアリングの外輪が第1の軸受9として一体的に組み込ま
れると共に、このアンギュラベアリングの内輪によって
回転軸8それ自体が構成されているのである。リンク4
は、アンギュラベアリングの内輪によって形成される回
転軸8の中央部に位置する開口を貫通して揺動自在な状
態でベースプレート2の上下方向に突出している。ま
た、第2の軸受11は、前述したアンギュラベアリングの
厚み方向、要するに、ベースプレート2の厚み方向に重
合して前記アンギュラベアリングの内輪上に一体的に突
設された2つの舌片11a,11aによって構成され、前述した
回転軸10は、各舌片11a,11aの中央部に穿設された孔に
内嵌されたブッシュ13,13によって回転自在に軸支され
ている。
【0016】なお、「ベースプレート2の厚み方向に重
合して」の記載で代表される概念は、第2の軸受11が前
述したアンギュラベアリングやベースプレート2の面と
同一平面上に位置することを妨げるものではない。従っ
て、加工が可能であれば、前述したアンギュラベアリン
グの内輪それ自体に直径方向の孔を穿設し、その2つの
孔を第2の軸受として回転軸10を軸支するようにしても
構わない(この場合は、舌片11a,11aは不要である)。
【0017】ベースプレート2に平行な回転軸10は、図2
に示すように、リンク4を保持するスリーブ14の外周面
から径方向外側に突出するようにして一体に形成された
2つの柱状突起14a,14aによって構成され、スリーブ14の
上端部には、リンク4を伸縮動作させるための駆動機構5
が一体的に取り付けられている。駆動機構5は、リンク4
に軸方向の送りを掛けるための減速機構部15と、この減
速機構部15を作動させるためのサーボモータ16とからな
る。減速機構部15の内部には、リンク4の外周に形成さ
れたボールネジ部4aと螺合するボールナットがスリーブ
14に対して回転自在かつ軸方向移動不能な状態で取り付
けられており、更に、スリーブ14の内周面とボールネジ
部4aとの嵌合部には、スリーブ14および減速機構部15に
対するリンク4の回転を禁止するためのボス&セレーショ
ンが設けられている。要するに、減速機構15に取り付け
られたサーボモータ16で前述のボールナットを回転駆動
してリンク4のボールネジ部4aに軸方向の送りを掛け
て、ベースプレート2とトラべリングプレート3との間で
リンク4の伸縮動作を行わせる構成である。従って、リ
ンク4自体はスリーブ14および減速機構部15に対して軸
方向に移動可能で、かつ、回転は不能である。
【0018】図2から明らかなように、リンク4は、回転
軸10に直交する平面内において揺動自在であり、しか
も、回転軸10を備えた第2の軸受11を固設した回転軸8
は、ベースプレート2と直交する軸の周りに回転自在と
されているので、回転軸10の回転角度と回転軸8の回転
角度との組み合わせにより、リンク4は、ベースプレー
ト2の面に対して完全に自由に姿勢を変化させることが
できる。
【0019】図3は、可動側継手7およびトラべリングプ
レート3とリンク4の一部を取り出して詳細に示す斜視図
である。可動側継手7の構造に関しては、前述した固定
側継手6と概ね同様である。可動側継手7は、トラべリン
グプレート3の面に対して垂直な軸の周りに回転する回
転軸17を有する第1の軸受18と、トラべリングプレート3
の面に対して平行な軸の周りに回転する回転軸19を有す
る第2の軸受20とによって構成され、更に、第2の軸受20
の回転軸19に一体的に固設されたスリーブ21を介して、
該回転軸19に対して直交するかたちでリンク4の下端部
が固着されている。固定側継手6の場合と同様、第1の軸
受18は、軸方向および径方向に作用する負荷に対する耐
性を考慮して形成されたアンギュラベアリングの外輪に
よって構成され、トラべリングプレート3に穿設された
孔22の内側に前記アンギュラベアリングの外輪が一体的
に組み込まれると共に、このアンギュラベアリングの内
輪によって回転軸17それ自体が構成されている。また、
第2の軸受20は、前述したアンギュラベアリングの厚み
方向、要するに、トラべリングプレート3の厚み方向に
重合して前記アンギュラベアリングの内輪上に一体的に
突設された2つの舌片20a,20aによって形成され、各舌片
20a,20aの中央部に穿設された孔に内嵌されたブッシュ2
3,23によって回転軸19が回転自在に軸支されている。な
お、この実施形態においてはリンク4の上端部から下端
部に掛けてボールネジ部4aを全体的に刻設するようにし
ているが、リンク4の下端部に関しては、必ずしもボー
ルネジ部4aを設ける必要はない。固定側継手6の場合と
同様、リンク4は、回転軸19に直交する平面内において
揺動自在であり、しかも、回転軸19を備えた第2の軸受2
0を固設した回転軸17は、トラべリングプレート3と直交
する軸の周りに回転自在とされているので、回転軸19の
回転角度と回転軸17の回転角度との組み合わせにより、
トラべリングプレート3の面に対するリンク4の姿勢は完
全に自由である。
【0020】従って、リンク4毎に設けられた駆動機構5
のサーボモータ16を駆動制御することにより各リンク4
を協調させて伸縮させれば、ベースプレート2に対する
トラべリングプレート3の位置や姿勢を自由に変化させ
ることができる。この際、トラべリングプレート3の位
置や姿勢の変化に追従して各々のリンク4が様々な姿勢
を取らなければならないが、回転軸10の回転角度と回転
軸8の回転角度との組み合わせ、および、回転軸19の回
転角度と回転軸17の回転角度との組み合わせの各々がト
ラべリングプレート3の位置や姿勢の変化に追従して受
動的に変化し、ベースプレート2やトラべリングプレー
ト3に対する各リンク4の姿勢が自動的に最適位置に調整
されるので、後述する極めて特殊な場合を除き、リンク
4に無理な曲げモーメントが作用することはない。
【0021】トラべリングプレート3にはYAGレーザーや
バリ取り用のルータまたは各種のエンドミルおよび溶接
ガン等の重量物が取り付けられ、また、ハンドリング用
のマニピュレータ等を取り付けて物品の移送や取り回し
作業を行うような場合もある。これらの荷重は、リンク
4の軸に沿って固定側継手6における第1の軸受9と回転軸
8の係合面、および、可動側継手7における第1の軸受18
と回転軸17との係合面に作用するが、前述した通り、い
ずれの係合面もアンギュラベアリングで構成されてお
り、その軸方向に沿って荷重が作用することになるの
で、軸受に局所的な摩耗が生じることはなく、また、荷
重に対する十分な強度と剛性が確保される。また、固定
側継手6側の第1の軸受9と第2の軸受11、および、可動側
継手7側の第1の軸受18と第2の軸受20は、その夫々がプ
レート2,3の厚み方向に重合して配備されており、その
重合方向とリンク4の軸心の方向、即ち、力の作用線と
が略一致するので、各軸受やその取り付け部に曲げモー
メントによる捩り力が作用することはなく、継手構造の
剛性が確保される。しかも、各リンク4を伸縮させるた
めの駆動機構5は、固定継手6側の第2の軸受11の回転軸1
0に一体に取り付けられているので、駆動機構を独立さ
せてベースプレート上に配備してジョイント部自体を上
下に移動させることでリンクを伸縮させるような構造
(例えば特開平10-118966号等のもの)に比べ、ベースプ
レート2とトラべリングプレート3との間に介在させるノ
ードやスライド部の数を少なくすることができ、全体と
しての接続部のがたつきが減少するので、組立て精度や
トラべリングプレート3の動作精度も向上する。
【0022】但し、前述した実施形態の場合、図2にお
いて符号Fで示す方向、つまり、リンク4がベースプレー
ト2に対して直交した姿勢にある状態で第2の軸受11の回
転軸10に平行な力がリンク4に作用すると、リンク4は回
転軸10に対して揺動することができず、また、第2の軸
受11を取り付けた回転軸8も、第1の軸受9に対して回転
することができなくなる。従って、このような場合に限
り、ベースプレート2に対するトラべリングプレート3の
位置および姿勢の変化に伴ってリンク4に要求される姿
勢変化をリンク4自体の受動的な姿勢変化によって自動
的に達成することができなくなる。このような問題を解
消するためには、図4に示すように、第1の軸受9の回転
軸8の中心から径方向にオフセットして第2の軸受11の取
り付け位置を配備するようにすればよい。図4に示すよ
うな構成の下で、第2の軸受11の回転軸10に平行な力Fが
リンク4に作用すると、この力Fは回転軸8の回転中心の
周りの回転モーメントTに置き換えられ、この回転モー
メントTによって回転軸8自体が受動的に回転するので、
回転軸8に取り付けられた回転軸10の方向と前述した力F
の方向とが自動的に斜交するかたちとなり、回転軸10を
中心とするリンク4の揺動動作が他の場合と同様にして
許容されるので、リンク4は、ベースプレート2に対する
トラべリングプレート3の位置および姿勢の変化に応じ
て自らに要求される姿勢変化を受け入れるべく、その姿
勢を受動的に変化させられるようになる。これと同じ問
題は、図3に示すように、可動側継手7側の第2の軸受20
の回転軸19とリンク4との間にも生じるが、前記と同
様、図5に示すように、第1の軸受18の回転軸17の中心か
ら径方向にオフセットして第2の軸受20の取り付け位置
を配備することによって解消される。
【0023】図6は、本発明の継手構造を溶接ロボット
のパラレルリンク機構に適用した場合の一実施形態につ
いて示す斜視図である。
【0024】この実施形態においてはベースプレート2
によりリンク4を介してトラべリングプレート3を支え、
トラべリングプレート3を作業テーブルとして使用して
溶接対象となるワーク、例えば、車のドア等を載置し、
トラべリングプレート3の位置や姿勢を変化させながら
溶接作業を行うことになるので、図1で示した実施形態
とは逆にベースプレート2が床面側に位置する。パラレ
ルリンク機構の主要部は、図6に示すように、床面に載
置されたベースプレート2と、作業テーブルとなるトラ
べリングプレート3、および、ベースプレート2とトラべ
リングプレート3とを接続するための6本のリンク4、お
よび、その各々に嵌合する長尺スリーブ24、ならびに、
ベースプレート2とトラべリングプレート3との間でリン
ク4を伸縮させてベースプレート2に対するトラべリング
プレート3の位置および姿勢を変化させるための6つの駆
動機構5、および、ベースプレート2に対してリンク4の
下端部を揺動自在に支持するための6つの固定側継手6
(継手構造)と、トラべリングプレート3に対して長尺ス
リーブ24の上端部を揺動自在に支持するための6つの可
動側継手7(継手構造)の各々によって構成される。図1で
示した実施形態の場合と同様、リンク4,長尺スリーブ2
4,駆動機構5,固定側継手6,可動側継手7の数は、トラべ
リングプレート3の位置や姿勢を変化させるに足るだけ
の数、即ち、最低で3組以上を配備すれば十分である。
【0025】図6に示される固定側継手6の構造は、図2
もしくは図4で述べた固定側継手6と同様であり、また、
図6に示される可動側継手7の構造は、図3もしくは図5で
述べた可動側軸受7と同様である。但し、図6の実施形態
においては、可動側軸受7の回転軸19に図3もしくは図5
のスリーブ21に代え、実質的にリンク構造の一部となる
長尺スリーブ24が揺動自在に取り付けられ、長尺スリー
ブ24の内周面には、リンク4のボールネジ部4aに螺合す
るボールナット部が設けられている。駆動機構5は、リ
ンク4を回転させるための減速機構部15と、この減速機
構部15を作動させるためのサーボモータ16とからなり、
減速機構15に取り付けられたサーボモータ16でリンク4
それ自体を回転させることにより、長尺スリーブ24とリ
ンク4との螺合位置を軸方向に変化させて長尺スリーブ2
4とリンク4の実質的な全長を変え、ベースプレート2に
対するトラべリングプレート3の位置および姿勢を変化
させるようになっている。なお、リンク4自体は減速機
構部15に対して回転可能かつ軸方向に移動不能である。
図6に示される実施形態の場合、リンク4を回転させるこ
とにより、長尺スリーブ24とリンク4との間の摩擦抵抗
によって長尺スリーブ24およびリンク4の双方に反動ト
ルクが発生するが、リンク4または長尺スリーブ24がベ
ースプレート2またはトラべリングプレート3に対して垂
直な状態とならない限り、ベースプレート2に対するリ
ンク4の揺動角度やトラべリングプレート3に対する長尺
スリーブ24の揺動角度に拘束されて固定側継手6におけ
る第1の軸受の回転軸8の回転、および、可動側継手7に
おける第1の軸受の回転軸17の回転が禁止されるので、
駆動機構5や長尺スリーブ24がその場で定地旋回して不
用意な空回りが生じるといった問題は発生しない。従っ
て、図6に示されるような構成、つまり、減速機構15に
対してリンク4が回転し、かつ、減速機構15および長尺
スリーブ24がベースプレート2およびトラべリングプレ
ート3に対して回転自在であって、しかも、長尺スリー
ブ24に対してリンク4を回転させることによってリンク4
の実質的な長さを変化させる構成にあっては、基本的に
は、リンク4がベースプレート2に対して垂直になった
り、または、長尺スリーブ24がトラべリングプレート3
に対して垂直になったりしないような環境下で使用され
るべきである。なお、図6の実施形態の場合、6つの可動
側継手7を配設した仮想円の直径に比べて6つの固定側継
手6を配設した仮想円の直径の方が十分に大きく形成さ
れているので、実際にリンク4がベースプレート2に対し
て垂直になったり、または、長尺スリーブ24がトラべリ
ングプレート3に対して垂直になったりするような事態
は発生しない。
【0026】その他、図6に示した実施形態の作用効果
の点については図1等で述べた実施形態の場合と同様で
あり、従来の装置と比べ、軸受に局所的な摩耗が生じる
ことなくトラべリングプレート3の荷重に対して十分な
強度と剛性が確保される、各軸受およびその取り付け部
に曲げモーメントが作用せず継手構造の剛性が確保され
る、ベースプレート2とトラべリングプレート3との間に
介在させるノードやスライド部の数を少なくすることが
でき、全体としての接続部のがたつきが減少して組立て
精度やトラべリングプレート3の動作精度が向上する等
のメリットがある。
【0027】
【発明の効果】本発明によれば、パラレルリンク機構の
継手構造を形成する第1の軸受と第2の軸受けとの重合方
向に沿ってトラべリングプレートの荷重が作用するの
で、継手を形成する軸受およびその周辺に曲げモーメン
トが作用することがなく、継手構造の剛性および動作精
度が確保される。しかも、トラべリングプレートの荷重
が、軸受の係合面によって形成される環状の支持面全体
で支えられるため、軸受における局所的な摩耗が防止さ
れる。
【0028】また、第2の軸受の回転軸を第1の軸受の回
転軸の回転中心から径方向にオフセットして配備するよ
うにしているので、第1の軸受の回転中心とリンクとが
一直線上に位置した場合であっても、リンク自体の受動
的な姿勢変化の自由度を確実に維持することができる。
【0029】更に、リンクを伸縮させるための駆動機構
を第2の軸受の回転軸に一体的に配備することによって
ベースプレートとトラべリングプレートとの間の接続部
のノードやスライド部の数を減らすようにしているの
で、構造上のがたつきがなくなり、パラレルリンク機構
全体の組立て精度や動作精度が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の継手構造をYAGレーザーロボットのパ
ラレルリンク機構に適用した場合の一実施形態について
示す斜視図である。
【図2】同実施形態における固定側継手(継手構造)と駆
動機構の要部を取り出して詳細に示す斜視図である。
【図3】同実施形態における可動側継手(継手構造)を取
り出して詳細に示す斜視図である。
【図4】他の実施形態における固定側継手(継手構造)を
示す斜視図である。
【図5】他の実施形態における可動側継手(継手構造)を
示す斜視図である。
【図6】本発明の継手構造を溶接ロボットのパラレルリ
ンク機構に適用した場合の一実施形態について示す斜視
図である。
【符号の説明】
1 脚 2 ベースプレート 3 トラべリングプレート 4 リンク 4a ボールネジ部 5 駆動機構 6 固定側継手(継手構造) 7 可動側継手(継手構造) 8 回転軸(第1の軸受の回転軸) 9 第1の軸受 10 回転軸(第2の軸受の回転軸) 11 第2の軸受 11a 舌片 12 孔 13 ブッシュ 14 スリーブ 14a 円柱突起 15 減速機構部 16 サーボモータ 17 回転軸(第1の軸受の回転軸) 18 第1の軸受 19 回転軸(第2の軸受の回転軸) 20 第2の軸受 20a 舌片 21 スリーブ 22 孔 23 ブッシュ 24 長尺スリーブ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 松本 邦保 山梨県南都留郡忍野村忍草字古馬場3580番 地 ファナック株式会社内 (72)発明者 安部 健一郎 山梨県南都留郡忍野村忍草字古馬場3580番 地 ファナック株式会社内 Fターム(参考) 3C048 BC02 DD22

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ベースプレートとトラベリングプレート
    との間を接続する複数のリンクを協調させて伸縮するこ
    とによってベースプレートに対するトラべリングプレー
    トの位置および姿勢を変化させるようにしたパラレルリ
    ンク機構に用いられる継手構造であって、前記ベースプ
    レートまたは前記トラべリングプレートのプレートの面
    に対して垂直な軸の周りに回転する回転軸を有する第1
    の軸受と、該プレートの面に対して略平行な軸の周りに
    回転する回転軸を有し、前記プレートの厚み方向に重合
    させて前記第1の軸受の回転軸に一体に配備された第2の
    軸受の回転軸に略直交させてパラレルリンク機構のリン
    クを接続したことを特徴とするパラレルリンク機構の継
    手構造。
  2. 【請求項2】 前記第2の軸受の回転軸を前記第1の軸受
    の回転軸の回転中心から径方向にオフセットして配備し
    たことを特徴とする請求項1記載のパラレルリンク機構
    の継手構造。
  3. 【請求項3】 前記第2の軸受の回転軸に、前記リンク
    を伸縮させるための駆動機構を一体的に配備したことを
    特徴とする請求項1または請求項2記載のパラレルリンク
    機構の継手構造。
  4. 【請求項4】 前記駆動機構は、第2の軸受けの回転軸
    上に設けられた駆動源と該駆動源の回転出力を直線運動
    に変換するボールネジ/ナット機構によって構成されて
    いることを特徴とする請求項3記載のパラレルリンク機
    構の継手構造。
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