JPH08299766A - 透過膜モジュール - Google Patents

透過膜モジュール

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Publication number
JPH08299766A
JPH08299766A JP13581795A JP13581795A JPH08299766A JP H08299766 A JPH08299766 A JP H08299766A JP 13581795 A JP13581795 A JP 13581795A JP 13581795 A JP13581795 A JP 13581795A JP H08299766 A JPH08299766 A JP H08299766A
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JP
Japan
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permeable membrane
liquid
water
treated
outlet
Prior art date
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Application number
JP13581795A
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English (en)
Inventor
Hiroyoshi Koyama
裕喜 小山
Makio Tamura
真紀夫 田村
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Organo Corp
Original Assignee
Organo Corp
Japan Organo Co Ltd
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Publication date
Application filed by Organo Corp, Japan Organo Co Ltd filed Critical Organo Corp
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  • Separation Using Semi-Permeable Membranes (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 濃縮水等の水が滞留しない構造で、取り付け
に要するスペースが小さく、しかもメンテナンスが簡単
な透過膜モジュールを提供する。 【構成】 本透過膜モジュールは、一方の端部にエンド
プレート62を有する円筒形の筒状容器66と、それに
同心状に装填された透過膜エレメント68とから構成さ
れている。筒状容器とエレメントとの間には、被処理水
配水室70、それと連通する環状の間隙部72、間隙部
に対して封止されている濃縮水集水室78とが形成され
ている。被処理水流入口84、透過水流出口86及び濃
縮水流出口90は、全てエンドプレート62に設けてあ
る。被処理水は、被処理水流入口から入り、間隙部及び
被処理水配水室を経てエレメントに流入し、透過水は透
過水流出口から、濃縮水は濃縮水流出口からそれぞれ流
出する。これにより、水が滞留しない構造で、取り付け
に要するスペースが小さく、しかもメンテナンスが簡単
な透過膜モジュールを実現している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、透過膜モジュール、更
に詳細にはハウジング内に収容された小型の水処理装置
用に最適な透過膜モジュールに関するものである。
【0002】
【従来の技術】ハウジング内に収容された小型の水処理
装置は、大学及び研究所の実験室或いは小規模の工場等
において、実験、小規模生産等で必要となる少量の清浄
な水をその都度必要量得るために盛んに使用されてい
る。図7及び図8を参照して、従来の透過膜モジュール
の構成を説明する。図7は透過膜エレメントを筒状容器
に装填した従来の透過膜モジュールの断面図、図8は図
7の透過膜モジュールを組み込んだ小型の水処理装置の
構成を示す模式図である。尚、本明細書で、透過膜エレ
メントとは、逆浸透膜、限外濾過膜等の透過膜、透過膜
の支持体及び流路材を筒状に一体的に集合してなるエレ
メントであって、管体等の円筒形筒状容器に収めるよう
に成型加工したものを言う。透過膜モジュールとは、こ
のような透過膜エレメントを筒状容器に収容したものを
言う。また、このような透過膜モジュールは、水をはじ
め、あらゆる液体の膜分離に適用できるが、以下の説明
では液体の代表として「水」を例にして説明する。
【0003】従来の透過膜モジュール10(以下、簡単
にモジュール10と言う)は、図7に示すように、対向
する長手方向の両端部にフランジ結合のエンドプレート
12、14が装着された筒状容器16と、ほぼ同心状に
筒状容器16の長手方向に装填された筒状の透過膜エレ
メント18(以下、簡単にエレメント18と言う)とか
ら構成されている。エレメント18は、透過水集合管2
0と、透過水集合管20に逆浸透膜或いは限外濾過膜な
どの袋状の透過膜を巻き付けて形成されたスパイラル状
膜22と、その外側に被覆された外装シート24と、ス
パイラル状膜22のせり出しを防止するためにエレメン
ト18の両端部に取り付けられたテレスコープ止め2
6、28とから構成されている。テレスコープ止め26
はエレメント18の被処理水入口を開放するように、テ
レスコープ止め28は濃縮水出口を開放するようにそれ
ぞれ形成されている。
【0004】被処理水流入口30は筒状容器16のエン
ドプレート12に設けてあり、一方透過水流出口32は
エンドプレート14の中央に、また濃縮水流出口34は
エンドプレート14の外縁寄りにそれぞれ設けてある。
エンドプレート12とエレメント18のテレスコープ止
め26側の端部との間には被処理水配水室36が、エン
ドプレート14とテレスコープ止め28側の端部との間
には、濃縮水集水室38がそれぞれ設けてある。また、
エレメント18の外周面と筒状容器16の内周面との間
には環状の間隙部40が形成されている。
【0005】間隙部40と被処理水配水室36との間を
閉止するために、ブラインシール41がエレメント18
のテレスコープ止め26の外縁面と筒状容器16の内周
面との間に介装されている。透過水集合管20のテレス
コープ止め26側の突出端部20aには、エンドキャッ
プ42が装着されて閉止されており、テレスコープ止め
28側の突出端部20bには、エンドコネクタ44が濃
縮水集水室38を貫通するように装着されていて透過水
集合管20と透過水流出口32とを接続している。ま
た、筒状容器16とエンドプレート12、14との封止
のため、O−リング46が適所に介装されている。
【0006】モジュール10を使用して被処理水の処理
を行うには、被処理水を被処理水流入口30よりモジュ
ール10内に流入させる。被処理水は、被処理水配水室
36を経てテレスコープ止め26を介して被処理水入口
から透過膜エレメント18に流入し、被処理水の一部は
透過膜エレメント18のスパイラル状膜22を透過し、
清浄な透過水として透過水集合管20に集水され、透過
水流出口32から外部に流出する。一方、被処理水の残
りはスパイラル状膜22を透過することなく濃縮水集水
室38に集水され、濃縮水流出口34より流出する。
【0007】モジュール10の性能が低下した時には、
通常、エレメント18のみを交換し、その他の部品は再
利用する。エレメント18の交換は、次のようにして行
う。先ず、筒状容器16からエンドプレート12、14
を取り外し、エレメント18を筒状容器16からエンド
プレート14方向に抜き出す。次に、新しいエレメント
18の透過水集合管20の突出端部20a、20bにそ
れぞれエンドキャップ42及びエンドコネクタ44を取
り付け、一方、筒状容器16にエンドプレート14を取
り付ける。次いで、エンドプレート12側からエレメン
ト18を筒状容器16に差し込んだ後、エンドプレート
12を取り付ける。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述の従来
のモジュール10には、濃縮水が間隙部40に滞留する
と言う問題がある。即ち、濃縮水集水室38と連通する
間隙部40には、濃縮水が流れることなく滞留している
ために、濃縮水の腐敗、細菌の繁殖、異物の堆積等の衛
生上の問題が生じることである。
【0009】また、図8に示すように、上述の従来のモ
ジュール10を被処理水ポンプ48、透過水タンク50
等の他の機器と一緒にハウジング52に組み込んでパッ
ケージ式小型水処理装置54として構成した時、次に挙
げるような問題点がある。第1には、ハウジング52の
高さが高くなり、ハウジングの費用が嵩むと共に設置の
ために広い空間を要することである。即ち、パッケージ
式小型水処理装置54として構成した時、モジュール1
0上での被処理水流入口30、透過水流出口32及び濃
縮水流出口34の配置から、被処理水流入管56をモジ
ュール10の下部に配管し、透過水流出管58及び濃縮
水流出管59をモジュール10の上部に配管する必要が
ある。そのため、配管のための空間をモジュール10の
上下に確保することが必要になり、それだけハウジング
52の高さが高くなる。第2には、ハウジング52内に
設置したモジュール10のメンテナンスが厄介なことで
ある。即ち、モジュール10の性能が低下して、エレメ
ント18を交換する必要がある場合には、モジュール1
0のエンドプレート12、14を取り外す必要があるの
で、どうしてもハウジング52からモジュール10を取
り出さなくてはならなくなる。その結果、モジュール1
0の取り出し、再取り付けが必要になり、作業が煩瑣で
ある。
【0010】実験室及び小規模生産工場等は、一般に、
手狭で、メンテナンス要員も十分でないところが多いの
で、上述のような水の滞留の問題が無く、小さな取り付
け空間でメンテナンスの容易なパッケージ式小型水処理
装置を必要としている。以上の問題に照らして、本発明
の目的は、水等の液体、特に濃縮液が滞留しない構造
で、取り付けに要するスペースが小さく、しかもパッケ
ージ式小型水処理装置としてハウジングに組み込んだ場
合でもメンテナンスが簡単な透過膜モジュール、及びこ
のような透過膜モジュールを組み込んだ水処理装置を提
供することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明に係る透過膜モジュールは、長手方向に対向
した両端部の一方に被処理液流入口、透過液流出口及び
濃縮液流出口を有する筒状容器と、透過膜の集合からな
る筒状の透過膜体と、透過膜体の長手方向の一方の端部
(以下、第1の端部と言う)に設けられた被処理液入口
と、第1の端部に対向する透過膜体の第2の端部にそれ
ぞれ設けられた透過液出口及び濃縮液出口とを備え、第
2の端部と筒状容器の前記一方の端部とを対面させた配
置で筒状容器の長手方向にほぼ同心状に装填された透過
膜エレメントと、透過膜エレメントの外周面と筒状容器
の内周面とで形成され、被処理液流入口と連通する間隙
部と、筒状容器の他方の端部と透過膜エレメントの第1
の端部との間に形成されて、間隙部と透過膜エレメント
の被処理液入口とを連通させる被処理液配液室と、筒状
容器の前記一方の端部と透過膜エレメントの第2の端部
との間に形成され、透過膜エレメントの濃縮液出口と濃
縮液流出口とを連通させると共に間隙部に対して封止さ
れている濃縮液集液室と、透過膜エレメントの透過液出
口と筒状容器の透過液流出口とを接続する接続部とを備
えることを特徴としている。
【0012】本発明で使用する透過膜エレメントは、膜
の種類に関し特に限定は無く、逆浸透膜、限外濾過膜、
精密濾過膜等の透過膜からなる市販の透過膜エレメント
を使用できる。また、膜を筒状に集合させてなる透過膜
体についても、本発明を適用できる限り、スパイラル状
膜に限定されることは無い。また、筒状容器の横断面形
状は、特に限定はなく、必ずしも円筒形である必要もな
い。間隙部に対して濃縮液集液室を封止するには、例え
ばV−リング、U−リング、O−リング等の封止リング
を使用する。また、透過液出口と透過液流出口とを接続
する接続部には、透過液を集液する集合管の出口と透過
液流出口とをエンドコネクタを使用して液密に接続して
も良く、また集合管の出口を直接透過液流出口に液密に
挿入しても良い。本発明に係る透過膜モジュールは、被
処理液の種類に関係なく、水をはじめ、すべての液体の
濾過処理装置に使用できる。
【0013】本発明の好適な実施態様は、前記被処理液
流入口、前記透過液流出口及び前記濃縮液流出口が、前
記筒状容器の前記一方の端部に装着されたエンドプレー
トに設けてあることを特徴としている。これより、間隙
部での被処理液の滞留をほぼ完全に防止することができ
る。
【0014】本発明に係る透過膜モジュールを使用する
最適例は、透過膜モジュールを、その被処理液流入口、
透過液流出口及び濃縮液流出口を有する前記一方の端部
を上側にして、ハウジング内に組み込んだことを特徴と
する水処理装置である。これにより、本発明に係る透過
膜モジュールの利点を活かして、コンパクトで保守点検
の容易な小型水処理装置を実現できる。
【0015】
【作用】本発明に係る透過膜モジュールでは、被処理液
は、筒状容器の一方の端部に設けられた被処理液流入口
から透過膜モジュール内に流入し、間隙部及び被処理液
配液室を経て被処理液入口から透過膜エレメントに流入
する。透過膜を透過して清浄になった被処理液は、透過
液として透過液流出口を経て筒状容器の上記一方の端部
に設けられた透過液流出口から透過膜モジュール外に流
出する。一方、透過膜を透過しなかった被処理液は、濃
縮液となって濃縮液出口及び濃縮液集液室を経て同じく
筒状容器の上記一方の端部に設けられた濃縮液流出口か
ら透過膜モジュール外に流出する。間隙部には被処理液
が常時流れているので、従来の透過膜モジュールのよう
に、間隙部に被処理液、濃縮液等が滞留して、腐敗した
り、細菌が繁殖したり、或いは異物が堆積したりするこ
とは無い。また、筒状容器の一方の端部においてのみ配
管との取り合いを行えば良いので、配管取り付け用のス
ペースを筒状容器の上記一方の端部側にのみ設ければ良
い。
【0016】
【実施例】以下、添付図面を参照し、実施例に基づいて
本発明をより詳細に説明する。なお、以下の説明におい
ても便宜上、「液体」を「水」として説明する。透過膜モジュールの実施例1 図1は本発明に係る透過膜モジュールの実施例1の構成
を示す長手方向の断面図、図2は図1の矢視I−Iでの
テレスコープ止めの平面図及び図3は図1の領域″A″
の一部拡大図である。本実施例の透過膜モジュール60
(以下、簡単にモジュール60と言う)は、一方の端部
にフランジ結合式エンドプレート62を有し、他方の端
部が端壁64により閉止されている円筒形の筒状容器6
6と、筒状容器66内に長手方向ほぼ同心状に装填され
た透過膜エレメント68(以下、簡単にエレメント68
と言う)とから構成されている。
【0017】エレメント68は、従来のモジュール10
に装着された市販の透過膜エレメント18と同じ構成を
備えており、透過水集合管20と、袋状に形成された逆
浸透膜、限外濾過膜、或いは精密濾過膜などの透過膜を
透過水集合管20に巻き付けて作製したスパイラル状膜
22と、その外側に被覆された外装シート24と、スパ
イラル状膜22のせり出しを防止するためにエレメント
68の両端部に取り付けられたテレスコープ止め26、
28とから構成されている。
【0018】図2に示すように、テレスコープ止め26
及び28は、エレメント68の外径と同じ外径を有する
大径円環状部材27aと、透過水集合管20の外径と同
じ内径を有する小径円環状部材27bと、小径円環状部
材27bから大径円環状部材27aに放射状に伸びる複
数のスポーク状部材27cとからなる板状の部材で、ス
ポーク状部材27cとスポーク状部材27cとの間に大
きな扇状の開口を有する。このような複数個の扇状の開
口を介して、テレスコープ止め26はエレメント68の
被処理水入口を後述する被処理水配水室70に開放し、
テレスコープ止め28はエレメント68の濃縮水出口を
後述する濃縮水集水室78に開放している。
【0019】エレメント68のテレスコープ止め26側
端部と端壁64との間には被処理水配水室70が形成さ
れ、エレメント68の外周面と筒状容器66の内周面と
の間には環状の間隙部72が形成されていて、被処理水
配水室70と連通している。図3に示すように、エンド
プレート62は、エレメント68のテレスコープ止め2
8の外径より僅かに大きい内径でかつ筒状容器66の内
径より僅かに小さい外径の円筒壁74を筒状容器66の
長手方向内方に突出させている。一方、エレメント68
のテレスコープ止め28側の端部は、この円筒壁74内
に封止リング76、例えばV−リングを介して挿入され
ている。これにより、濃縮水集水室78が、エンドプレ
ート62の円筒壁74とエレメント68のテレスコープ
止め28側の端部とにより形成され、かつ間隙部72に
対して封止リング76により液密に封止されている。封
止リング76は、V−リングを図示しているが、U−リ
ングでもO−リングでも良い。エレメント66の透過水
集合管20の一方の突出端部20aは、テレスコープ止
め26から突出して被処理水配水室70内を伸び、筒状
容器66の端壁64に設けられた凹部80に封止リング
82を介して液密に固定されている。
【0020】被処理水流入口84は、図3に示すよう
に、筒状容器66のエンドプレート62の外縁近傍に設
けてあって、エンドプレート62の円筒壁74を貫通し
て間隙部72に連通している。透過水流出口86は、エ
ンドプレート62の中央に設けてあって、透過水集合管
20の突出端部20bに封止リング88を介して液密に
接続されている。濃縮水流出口90もエンドプレート6
2に設けてあって、濃縮水集水室78に連通している。
また、筒状容器66とエンドプレート62との封止のた
め、封止リング92が適所に介装されている。
【0021】本実施例のモジュール60を使用して被処
理水の処理を行うには、被処理水流入口84より被処理
水をモジュール60内に流入させる。被処理水は、間隙
部72及び被処理水配水室70を通ってテレスコープ止
め26を介して被処理水入口からエレメント68に流入
し、被処理水の一部はエレメント68のスパイラル状膜
22を透過し、清浄な透過水として透過水集合管20に
集水され、透過水流出口86から外部に流出する。一
方、被処理水の残りはスパイラル状膜22を透過するこ
となく、濃縮水として濃縮水集水室78に集水され、濃
縮水流出口90より流出する。また、モジュール60の
性能が低下した時には、エンドプレート62を取り外
し、エレメント68をエンドプレート62側に抜き出し
た後、別の新しいエレメントを挿入し、次いでエンドプ
レート62を装着する。この際、封止リング76として
使用されているV−リングの向きが図3に示すようにエ
ンドプレート62側に凸になっているので、エンドプレ
ート62の円筒壁74を平滑に挿入することができる。
【0022】以上の構成により、間隙部72に水が滞留
して、腐敗したり、細菌が繁殖したり、異物が堆積した
りすることが無くなり、従来のモジュール10で生じて
いた衛生上の問題が解消する。
【0023】透過膜モジュールの実施例2 本実施例の透過膜モジュール100(以下、簡単にモジ
ュール100と言う)は、実施例1の改変例である。図
4はモジュール100の構成を示す長手方向の断面図で
ある。本実施例のモジュール100は、図4に示すよう
に、長手方向の両端部にエンドプレート102、104
を備えた円筒形の筒状容器106と、筒状容器106内
に長手方向ほぼ同心状に装填された透過膜エレメント1
08(以下、簡単にエレメント108と言う)とから構
成されている。筒状容器106のエンドプレート102
には、中央に透過水流出口110と、それを外した位置
に濃縮水流出口112が設けてある。被処理水流入口1
14は、筒状容器106の本体部でエンドプレート10
2に出来るだけ近接した位置に設けてある。
【0024】エレメント108は、透過水集合管20の
エンドプレート104側突出端部20aにエンドキャッ
プ116が封止リング117を介して取り付けてあっ
て、これにより液密に封止され、また透過水集合管20
のエンドプレート102側突出端部20bにはエンドコ
ネクタ118が封止リング119を介して取り付けてあ
って、これにより透過水集合管20と透過水流出口11
0とが液密に接続されている。以上のことを除いて、エ
レメント108は、実施例1のエレメント68と同じ構
成で形成されている。
【0025】エレメント108のテレスコープ止め26
側の端部とエンドプレート104との間には被処理水配
水室120が形成され、またエレメント108の外周面
と筒状容器106の内周面との間には環状の間隙部12
2が形成されていて、被処理水配水室120に連通して
いる。一方、濃縮水集水室124が、エンドプレート1
02と、筒状容器106の円筒と、エレメント108の
テレスコープ止め28側の端部とにより形成され、間隙
部122に対して封止リング126により液密に封止さ
れている。
【0026】被処理水流入口114は間隙部122と連
通し、透過水集合管20の突出端部20bはエンドコネ
クタ118を介して濃縮水集水室124を貫通して透過
水流出口110と接続し、濃縮水流出口112は濃縮水
集水室124に連通している。部品と部品との接続箇所
には、必要に応じ、封止リング128が介装されてい
る。
【0027】本実施例のモジュール100では、被処理
水は筒状容器106の本体部に設けた被処理水流入口1
14から流入し、モジュール100内を実施例1のモジ
ュール60と同様に流れて処理される。また、モジュー
ル100の性能が低下した時には、エレメント108を
新しいものと交換する。交換の方法は、モジュール60
と同じくエンドプレート102のみを取り外すだけで交
換することができるが、但し、封止リング126にV−
リング或いはU−リングを使用する時には、エンドプレ
ート104側に凹になるように装着する。本実施例のモ
ジュール100も、実施例1のモジュール60と同様
に、間隙部122に水が滞留して、腐敗したり、細菌が
繁殖したり、異物が堆積したりすることがなく、従来の
モジュール10で生じていた衛生上の問題が解消する。
【0028】水処理装置の実施例 図5に示すパッケージ式小型水処理装置130(以下、
装置130と言う)は本発明に係る水処理装置の実施例
であって、実施例2のモジュール100が、図8に示し
た従来の装置54と同様にして、被処理水ポンプ48、
透過水タンク50等の他の機器と一緒に一体的にハウジ
ング52内に組み込まれている。これにより、装置13
0は、以下に説明するように、従来の装置54に比べて
一層コンパクトで保守点検の容易な小型水処理装置とし
て構成される。即ち、装置130は、従来の装置54に
比べて、以下の利点を有する。(1)先ず、モジュール
100の下部に配管用の取り付け空間を確保する必要が
ないので、ハウジング52の高さを低くすることができ
る。(2)また、下部に配管を取り付けていないので、
モジュール10に比べてモジュール100の支持構造を
遙に簡略にすることができる。(3)モジュール100
の性能が低下してエレメント108を交換する際にも、
モジュール上部のエンドプレート102のみを取り外し
てエレメント108を抜き出せば良いので、モジュール
100をハウジング52から取り出さなくても、図6に
示すように、モジュール100の上部がハウジング52
外に出るようにモジュール100を傾けるだけで良いの
で、エレメントの交換が容易になる。尚、モジュール1
00に代えて、実施例1のモジュール60を使用した水
処理装置も、上述した利点と同様の利点を有する。
【0029】上述の実施例1及び2において、封止リン
グ82、88、92、117、128等には、V−リン
グ、U−リング、或いはO−リングを使用する。また、
本発明の原理は、スパイラル状膜からなる透過膜エレメ
ントに加えて、更には、中空糸膜を使用した透過膜エレ
メントにも適用できる場合もある。
【0030】
【発明の効果】本発明によれば、被処理液流入口、透過
液流出口及び濃縮液流出口を筒状容器の一方の端部に集
中して配置し、被処理液が先ず筒状容器の内周面と透過
膜エレメントの外周面との間の環状の間隙部を流れて透
過膜エレメントに流入するようにしたことにより、間隙
部に水等の液体が滞留して、腐敗したり、細菌が繁殖し
たり、異物が堆積したりすることが無くなる。また、被
処理液流入口等を備えた端部を上部にして本発明に係る
透過膜モジュールをハウジングに組み込み、パッケージ
式小型水処理装置を構成した時には、(1)透過膜モジ
ュールの下部に配管用の取り付け空間を確保する必要が
ないので、ハウジングの高さを低くすることができ、
(2)下部に配管を取り付けていないので、透過膜モジ
ュールの支持構造を簡略にすることができ、また(3)
透過膜エレメントの交換が容易になる。よって、本発明
に係る透過膜モジュールは、濃縮液が滞留しない構造
で、取り付けに要するスペースが小さく、しかもメンテ
ナンスが簡単な透過膜モジュールを実現している。ま
た、本発明に係る透過膜モジュールをハウジング内に組
み込んで構成したパッケージ式小型水処理装置は、従来
の装置に比べて一層コンパクトで保守点検が容易であ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る透過膜モジュールの実施例1の構
成を示す長手方向の断面図である。
【図2】図1の矢視I−Iでのテレスコープ止めの平面
図である。
【図3】図1の領域″A″の拡大断面図である。
【図4】本発明に係る透過膜モジュールの実施例2の構
成を示す長手方向の断面図である。
【図5】実施例2の透過膜モジュールをハウジングに組
み込んだ模式図である。
【図6】透過膜モジュール内のエレメントを交換する時
の状態を示す模式図である。
【図7】従来の透過膜モジュールの構成を示す長手方向
の断面図である。
【図8】従来の透過膜モジュールをハウジングに組み込
んだ模式図である。
【符号の説明】
10 従来の透過膜モジュール 12、14 エンドプレート 16 筒状容器 18 透過膜エレメント 20 透過水集合管 20a、20b 透過水集合管の突出端部 22 スパイラル状膜 24 外装シート 26、28 テレスコープ止め 27a 大径円環状部材 27b 小径円環状部材 27c スポーク状部材 30 被処理水流入口 32 透過水流出口 34 濃縮水流出口 36 被処理水配水室 38 濃縮水集水室 40 間隙部 41 ブラインシール 42 エンドキャップ 44 エンドコネクタ 46 O−リング 48 被処理水ポンプ 50 透過水タンク 52 ハウジング 54 パッケージ式小型水処理装置 56 被処理水流入管 58 透過水流出管 59 濃縮水流出管 60 本発明に係る透過膜モジュールの実施例1 62 エンドプレート 64 端壁 66 筒状容器 68 透過膜エレメント 70 被処理水配水室 72 間隙部 74 円筒壁 76、82、88、92 封止リング 78 濃縮水集水室 80 凹部 84 被処理水流入口 86 透過水流出口 90 濃縮水流出口 100 本発明に係る透過膜モジュールの実施例2 102、104 エンドプレート 106 筒状容器 108 透過膜エレメント 110 透過水流出口 112 濃縮水流出口 114 被処理水流入口 116 エンドキャップ 117、119、126、128 封止リング 118 エンドコネクタ 120 被処理水配水室 122 間隙部 124 濃縮水集水室 130 パッケージ式小型水処理装置

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 長手方向に対向した両端部の一方に被処
    理液流入口、透過液流出口及び濃縮液流出口を有する筒
    状容器と、 透過膜の集合からなる筒状の透過膜体と、透過膜体の長
    手方向の一方の端部(以下、第1の端部と言う)に設け
    られた被処理液入口と、第1の端部に対向する透過膜体
    の第2の端部にそれぞれ設けられた透過液出口及び濃縮
    液出口とを備え、第2の端部と筒状容器の前記一方の端
    部とを対面させた配置で筒状容器の長手方向にほぼ同心
    状に装填された透過膜エレメントと、 透過膜エレメントの外周面と筒状容器の内周面とで形成
    され、被処理液流入口と連通する間隙部と、 筒状容器の他方の端部と透過膜エレメントの第1の端部
    との間に形成されて、間隙部と透過膜エレメントの被処
    理液入口とを連通させる被処理液配液室と、 筒状容器の前記一方の端部と透過膜エレメントの第2の
    端部との間に形成され、透過膜エレメントの濃縮液出口
    と濃縮液流出口とを連通させると共に間隙部に対して封
    止されている濃縮液集液室と、 透過膜エレメントの透過液出口と筒状容器の透過液流出
    口とを接続する接続部とを備えることを特徴とする透過
    膜モジュール。
  2. 【請求項2】 前記被処理液流入口、前記透過液流出口
    及び前記濃縮液流出口が、前記筒状容器の前記一方の端
    部に装着されたエンドプレートに設けてあることを特徴
    とする請求項1に記載の透過膜モジュール。
  3. 【請求項3】 請求項1または2に記載した透過膜モジ
    ュールを、その被処理液流入口、透過液流出口及び濃縮
    液流出口を有する前記一方の端部を上側にして、ハウジ
    ング内に組み込んだことを特徴とする水処理装置。
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