JPH08297200A - 低運動エネルギー中性粒子の照射方法及び装置 - Google Patents
低運動エネルギー中性粒子の照射方法及び装置Info
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- JPH08297200A JPH08297200A JP10404495A JP10404495A JPH08297200A JP H08297200 A JPH08297200 A JP H08297200A JP 10404495 A JP10404495 A JP 10404495A JP 10404495 A JP10404495 A JP 10404495A JP H08297200 A JPH08297200 A JP H08297200A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 物質の表面調整に適した運動エネルギーの低
い粒子を方向を揃えて照射する。 【構成】 プラズマ発生装置1から放出されるネオンイ
オンを、負のバイアス電位を印加した反射板2に引き寄
せ、反射板でその電荷とエネルギーの一部を奪い原子と
して反射する。反射板には閾値エネルギーが高いタング
ステン又はレニウムを用い、これを放出口3の近くに設
置し運動エネルギーの低いイオンを閾値エネルギー以下
の速度にバイアス電位で調整し、反射する原子の運動エ
ネルギーを制御する。 【効果】 表面の単原子層に作用する照射ビームが、汚
染されずに得られる。
い粒子を方向を揃えて照射する。 【構成】 プラズマ発生装置1から放出されるネオンイ
オンを、負のバイアス電位を印加した反射板2に引き寄
せ、反射板でその電荷とエネルギーの一部を奪い原子と
して反射する。反射板には閾値エネルギーが高いタング
ステン又はレニウムを用い、これを放出口3の近くに設
置し運動エネルギーの低いイオンを閾値エネルギー以下
の速度にバイアス電位で調整し、反射する原子の運動エ
ネルギーを制御する。 【効果】 表面の単原子層に作用する照射ビームが、汚
染されずに得られる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、表面の調整に適した
効果を与える粒子を照射する技術で、特に、粒子の運動
エネルギーや運動方向等を制御して照射する技術に関す
る。
効果を与える粒子を照射する技術で、特に、粒子の運動
エネルギーや運動方向等を制御して照射する技術に関す
る。
【0002】
【従来の技術】物質表面にイオンや原子のビームを照射
して、表面状態を変えようとする試みは多く行われてい
る。これらの粒子は、運動エネルギーが低い場合は表面
の温度を上昇させたり、表面での化学反応を促進した
り、表面を構成する一層或いは二層の原子層に作用す
る。しかし、運動エネルギーが高いと物質の内部にまで
侵入しながら結晶構造を破壊する。表面調整に適したビ
ームは、粒子の運動エネルギーが数eV乃至20数eV
の運動エネルギーが低い粒子の流れで、その方向が揃い
粒子密度の高いビームである。
して、表面状態を変えようとする試みは多く行われてい
る。これらの粒子は、運動エネルギーが低い場合は表面
の温度を上昇させたり、表面での化学反応を促進した
り、表面を構成する一層或いは二層の原子層に作用す
る。しかし、運動エネルギーが高いと物質の内部にまで
侵入しながら結晶構造を破壊する。表面調整に適したビ
ームは、粒子の運動エネルギーが数eV乃至20数eV
の運動エネルギーが低い粒子の流れで、その方向が揃い
粒子密度の高いビームである。
【0003】イオンビームを発生させる手段として、電
子線や高周波放電マイクロ波をガスに照射して発生させ
たプラズマから、引出し電極によってイオンを放出させ
る方法が一般に用いられる。
子線や高周波放電マイクロ波をガスに照射して発生させ
たプラズマから、引出し電極によってイオンを放出させ
る方法が一般に用いられる。
【0004】放出されたイオンを直接利用しようとして
照射面に引き寄せても、イオンは互いの電荷により反発
し合うので、照射面近傍のイオンが後続のイオンを排斥
して粒子の運動の方向がバラバラになり粒子密度が低下
してしまう。このため、低運動エネルギーのイオン粒子
を試料表面に方向を揃えて照射することができなかっ
た。
照射面に引き寄せても、イオンは互いの電荷により反発
し合うので、照射面近傍のイオンが後続のイオンを排斥
して粒子の運動の方向がバラバラになり粒子密度が低下
してしまう。このため、低運動エネルギーのイオン粒子
を試料表面に方向を揃えて照射することができなかっ
た。
【0005】従来、この問題に対し、イオンを加速して
反射板に衝突させ、運動エネルギーの低い中性粒子に変
えて照射する試みがなされている。例えば、特開平2−
229792号公報には、アルゴンイオンを、方向を揃
えるために一旦200eV乃至600eVに加速し、シ
リコンの反射板に反射させて粒子の運動エネルギーを奪
い、反射後、試料と同電位に保持したフィルタを通して
高運動エネルギー粒子を除くとともに電荷を中和し、低
運動エネルギーの中性粒子を得る技術が開示されてい
る。
反射板に衝突させ、運動エネルギーの低い中性粒子に変
えて照射する試みがなされている。例えば、特開平2−
229792号公報には、アルゴンイオンを、方向を揃
えるために一旦200eV乃至600eVに加速し、シ
リコンの反射板に反射させて粒子の運動エネルギーを奪
い、反射後、試料と同電位に保持したフィルタを通して
高運動エネルギー粒子を除くとともに電荷を中和し、低
運動エネルギーの中性粒子を得る技術が開示されてい
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
方法では入射するイオンの流れを揃えるために200e
Vに加速する必要があり、この運動エネルギーレベルの
粒子は反射するとともに多くのシリコン板の原子をはじ
き飛ばす。飛ばされた原子は照射ビームに混入しビーム
を汚染する。汚染粒子は不活性なアルゴン原子とは異な
り、照射される試料に望まぬ作用も引き起こす。試料に
異種原子が付着する問題を避けるため、試料と同じ材料
の反射板を用いることもできるが、この場合でも、試料
表面に堆積した汚染粒子はアルゴンビームの照射を妨げ
その効果を消失させてしまう。
方法では入射するイオンの流れを揃えるために200e
Vに加速する必要があり、この運動エネルギーレベルの
粒子は反射するとともに多くのシリコン板の原子をはじ
き飛ばす。飛ばされた原子は照射ビームに混入しビーム
を汚染する。汚染粒子は不活性なアルゴン原子とは異な
り、照射される試料に望まぬ作用も引き起こす。試料に
異種原子が付着する問題を避けるため、試料と同じ材料
の反射板を用いることもできるが、この場合でも、試料
表面に堆積した汚染粒子はアルゴンビームの照射を妨げ
その効果を消失させてしまう。
【0007】このように、従来の技術では、物質の表面
調整に適したビームを照射しようとすると、照射ビーム
の汚染が避けられないという問題が残されていた。
調整に適したビームを照射しようとすると、照射ビーム
の汚染が避けられないという問題が残されていた。
【0008】この発明は、上記の問題を解決するために
なされたもので、汚染されず、方向が揃い且つ適切な運
動エネルギーの粒子を高い密度で含むビームを照射する
技術の提供を目的とする。
なされたもので、汚染されず、方向が揃い且つ適切な運
動エネルギーの粒子を高い密度で含むビームを照射する
技術の提供を目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
の手段は、放出されたプラズマのイオンの運動エネルギ
ーが低い状態で、バイアス電圧を印加した反射板に引き
寄せて試料に向けて反射させるもので、次に述べる低運
動エネルギー中性粒子の照射方法とその装置である。
の手段は、放出されたプラズマのイオンの運動エネルギ
ーが低い状態で、バイアス電圧を印加した反射板に引き
寄せて試料に向けて反射させるもので、次に述べる低運
動エネルギー中性粒子の照射方法とその装置である。
【0010】低運動エネルギー中性粒子の照射方法は、
ネオンガスをプラズマ発生装置に導入してプラズマ化し
このプラズマ発生装置から放出される運動エネルギーが
10eV以下のネオンイオンを、タングステン又はレニ
ウムの反射板に、−35V以上−5V以下の範囲で、前
記ネオンイオンの運動エネルギーに応じてバイアス電位
を印加することによって入射し,イオンの電荷を中和す
ると同時に運動エネルギーが低下した原子に変えて反射
させ、この反射したネオン原子を試料に照射する低運動
エネルギー中性粒子の照射方法である。
ネオンガスをプラズマ発生装置に導入してプラズマ化し
このプラズマ発生装置から放出される運動エネルギーが
10eV以下のネオンイオンを、タングステン又はレニ
ウムの反射板に、−35V以上−5V以下の範囲で、前
記ネオンイオンの運動エネルギーに応じてバイアス電位
を印加することによって入射し,イオンの電荷を中和す
ると同時に運動エネルギーが低下した原子に変えて反射
させ、この反射したネオン原子を試料に照射する低運動
エネルギー中性粒子の照射方法である。
【0011】そして、低運動エネルギー中性粒子の照射
装置は、プラズマ発生装置と、プラズマ放出方向の所定
の位置に設置された反射板及びこの反射板に対向して設
けられた試料台とからなり、前記反射板の構成原子がタ
ングステン又はレニウムであり且つ前記反射板が反射板
用バイアス電源に接続されている低運動エネルギー中性
粒子の照射装置である。
装置は、プラズマ発生装置と、プラズマ放出方向の所定
の位置に設置された反射板及びこの反射板に対向して設
けられた試料台とからなり、前記反射板の構成原子がタ
ングステン又はレニウムであり且つ前記反射板が反射板
用バイアス電源に接続されている低運動エネルギー中性
粒子の照射装置である。
【0012】
【作用】プラズマ発生装置から放出されたネオンイオン
の運動エネルギーは非常に低く、運動の方向も一定して
いないが、反射板に負の電位を印加することによって、
反射板に引き寄せられる。
の運動エネルギーは非常に低く、運動の方向も一定して
いないが、反射板に負の電位を印加することによって、
反射板に引き寄せられる。
【0013】一方、イオンを積極的に放出すべくイオン
ガンを設けたプラズマ発生装置から放出されるイオン
は、放出口の近くではその運動エネルギーは低いが、イ
オンガンのつくる磁界に沿って流れ、磁場が発散するこ
とにより加速されて遠方では運動エネルギーが増加す
る。そしてこの状態では運動の方向が揃わず同時に密度
が低下する。運動エネルギーが増加したイオンを方向を
揃えて反射板に引き寄せるためには、反射板に大きなバ
イアス電圧を印加し電位(以下バイアス電位と称す)を
下げなければならい。バイアス電位を大きく下げると、
イオンは更に加速され、後に詳述するが、反射板の原子
をはじき飛ばし照射ビームを汚染することになる。
ガンを設けたプラズマ発生装置から放出されるイオン
は、放出口の近くではその運動エネルギーは低いが、イ
オンガンのつくる磁界に沿って流れ、磁場が発散するこ
とにより加速されて遠方では運動エネルギーが増加す
る。そしてこの状態では運動の方向が揃わず同時に密度
が低下する。運動エネルギーが増加したイオンを方向を
揃えて反射板に引き寄せるためには、反射板に大きなバ
イアス電圧を印加し電位(以下バイアス電位と称す)を
下げなければならい。バイアス電位を大きく下げると、
イオンは更に加速され、後に詳述するが、反射板の原子
をはじき飛ばし照射ビームを汚染することになる。
【0014】しかし、イオンガンによって放出されたイ
オンでも、放出口の近くではその運動エネルギーは低
く、イオンガンを使用しないプラズマ発生装置から放出
されたイオンと余り変わらない。
オンでも、放出口の近くではその運動エネルギーは低
く、イオンガンを使用しないプラズマ発生装置から放出
されたイオンと余り変わらない。
【0015】このため、プラズマ発生装置の放出口に近
い位置に反射板を設置し、運動エネルギーが未だ10e
V以下の状態のイオンを反射板に入射する。この位置で
は、何れのプラズマ発生装置から放出されたイオンも拡
散或いは発散しておらず、その運動エネルギーのばらつ
きも少なく、高密度で存在している。したがって、反射
板にバイアス電位を印加して、イオンを方向を揃えて入
射させることが容易である。
い位置に反射板を設置し、運動エネルギーが未だ10e
V以下の状態のイオンを反射板に入射する。この位置で
は、何れのプラズマ発生装置から放出されたイオンも拡
散或いは発散しておらず、その運動エネルギーのばらつ
きも少なく、高密度で存在している。したがって、反射
板にバイアス電位を印加して、イオンを方向を揃えて入
射させることが容易である。
【0016】反射板のバイアス電位を−5V以下にする
と、イオンは反射板に向かって加速され揃って反射板に
垂直に近い角度で入射する。
と、イオンは反射板に向かって加速され揃って反射板に
垂直に近い角度で入射する。
【0017】反射板に入射したイオンは、反射板から電
子を奪い中和された原子となって反射する。入射するイ
オンの運動エネルギーと入射角が揃い、粒子密度が高い
と、反射後も原子の運動エネルギーと入射角が揃い、粒
子密度の高いビームが得られる。
子を奪い中和された原子となって反射する。入射するイ
オンの運動エネルギーと入射角が揃い、粒子密度が高い
と、反射後も原子の運動エネルギーと入射角が揃い、粒
子密度の高いビームが得られる。
【0018】このときバイアス電位が大きいと、加速さ
れたイオンの運動エネルギーが大きくなりイオンは反射
板の原子をはじき飛ばす。原子をはじき飛ばさない上限
の運動エネルギーは閾値エネルギーとして知られてい
る。
れたイオンの運動エネルギーが大きくなりイオンは反射
板の原子をはじき飛ばす。原子をはじき飛ばさない上限
の運動エネルギーは閾値エネルギーとして知られてい
る。
【0019】反射板電位の下限を−35Vとするのは、
バイアス電位を限定して入射するイオンの運動エネルギ
ーを閾値エネルギー以下に抑えるためである。
バイアス電位を限定して入射するイオンの運動エネルギ
ーを閾値エネルギー以下に抑えるためである。
【0020】タングステン又はレニウムの反射板を用い
るのは、これらの元素の閾値エネルギーが実用できる元
素のなかでは最も高いからである。タングステンとレニ
ウムの閾値エネルギーは35eVであるが、他の元素で
は、例えば、プラチナ27eV、シリコン22eVであ
る。シリコンでは容易に原子がはじき飛ばされる。
るのは、これらの元素の閾値エネルギーが実用できる元
素のなかでは最も高いからである。タングステンとレニ
ウムの閾値エネルギーは35eVであるが、他の元素で
は、例えば、プラチナ27eV、シリコン22eVであ
る。シリコンでは容易に原子がはじき飛ばされる。
【0021】入射するイオンの運動エネルギーは、反射
板のバイアス電位によって調整されるが、この電位の調
整は放出されたイオンの運動エネルギーに応じてなされ
る。入射時に閾値エネルギーを超えてはいけないので、
バイアス電位により与えるエネルギーは35eVと放出
状態の運動エネルギーとのベクトル差を超えてはならな
い。
板のバイアス電位によって調整されるが、この電位の調
整は放出されたイオンの運動エネルギーに応じてなされ
る。入射時に閾値エネルギーを超えてはいけないので、
バイアス電位により与えるエネルギーは35eVと放出
状態の運動エネルギーとのベクトル差を超えてはならな
い。
【0022】反射の際に、イオンは反射板を構成する原
子に弾性衝突し運動エネルギーを失い、運動エネルギー
の低い原子となる。この衝突は剛体球衝突として考えら
れ、入射するイオンの運動エネルギーと反射する原子の
運動エネルギーとの間には、(1)式の剛体球衝突モデ
ルが適用できる。
子に弾性衝突し運動エネルギーを失い、運動エネルギー
の低い原子となる。この衝突は剛体球衝突として考えら
れ、入射するイオンの運動エネルギーと反射する原子の
運動エネルギーとの間には、(1)式の剛体球衝突モデ
ルが適用できる。
【0023】
【数1】
【0024】但し、E0 は入射イオンの運動エネルギ
ー、E1 は反射後の運動エネルギー、M1 はネオンの原
子量、M2 は反射板を構成する原子の原子量、θは散乱
角である。
ー、E1 は反射後の運動エネルギー、M1 はネオンの原
子量、M2 は反射板を構成する原子の原子量、θは散乱
角である。
【0025】タングステンの原子量は184、レニウム
の原子量は186、そしてネオンの原子量は20であ
り、反射板にタングステンやレニウムを用いた場合、入
射方向と反対方向に反射するネオン原子の運動エネルギ
ーは入射するネオンイオンの運動エネルギーの約64%
に低下する。運動エネルギー35eVのイオンが入射し
た場合、反射した原子の運動エネルギーは約22eVと
なる。
の原子量は186、そしてネオンの原子量は20であ
り、反射板にタングステンやレニウムを用いた場合、入
射方向と反対方向に反射するネオン原子の運動エネルギ
ーは入射するネオンイオンの運動エネルギーの約64%
に低下する。運動エネルギー35eVのイオンが入射し
た場合、反射した原子の運動エネルギーは約22eVと
なる。
【0026】反射板からの中性粒子は、もはや電荷を有
しないので互いに反撥することがなく、進行方向が揃い
密度の高い整ったビームを形成して試料表面に照射され
る。
しないので互いに反撥することがなく、進行方向が揃い
密度の高い整ったビームを形成して試料表面に照射され
る。
【0027】次に、このような低運動エネルギー中性粒
子を照射する装置について説明する。
子を照射する装置について説明する。
【0028】プラズマ発生装置にネオンガスを導入し、
充分なエネルギーを供給するとネオンガスはネオンイオ
ンと電子に分かれプラズマが発生する。発生したプラズ
マは放出口から放出される。
充分なエネルギーを供給するとネオンガスはネオンイオ
ンと電子に分かれプラズマが発生する。発生したプラズ
マは放出口から放出される。
【0029】放出方向の所定の位置に反射板を設置する
が、この位置は放出口に近い程良く離れ過ぎていてはい
けない。その距離は200mm以内が望ましい。
が、この位置は放出口に近い程良く離れ過ぎていてはい
けない。その距離は200mm以内が望ましい。
【0030】反射板を構成する原子にタングステン又は
レニウムを選ぶのは、これらの原子の閾値エネルギーが
高く、原子がはじき出される難く照射線を汚染しないか
らである。
レニウムを選ぶのは、これらの原子の閾値エネルギーが
高く、原子がはじき出される難く照射線を汚染しないか
らである。
【0031】この反射板に反射板用バイアス電源を接続
するのは、反射板に負のバイアス電位を印加し、入射す
るイオンの運動方向を揃えると同時にその運動エネルギ
ーを調整するためである。運動エネルギーを調整された
イオンは負電位の反射板に入射し、電子を奪い同時に反
射板の原子と衝突して運動エネルギーを失う。そして低
運動エネルギーの中性粒子となって反射する。反射した
中性粒子は反射板に対向して設けられた試料台に向かっ
て照射される。
するのは、反射板に負のバイアス電位を印加し、入射す
るイオンの運動方向を揃えると同時にその運動エネルギ
ーを調整するためである。運動エネルギーを調整された
イオンは負電位の反射板に入射し、電子を奪い同時に反
射板の原子と衝突して運動エネルギーを失う。そして低
運動エネルギーの中性粒子となって反射する。反射した
中性粒子は反射板に対向して設けられた試料台に向かっ
て照射される。
【0032】このような装置を用い、ネオンガスをプラ
ズマ化し反射板のバイアス電圧を−35V以上−5V以
下としてイオンを反射させると、汚染が無く、方向が揃
い且つ低運動エネルギーに制御された中性粒子の高密度
のビームが得られる。
ズマ化し反射板のバイアス電圧を−35V以上−5V以
下としてイオンを反射させると、汚染が無く、方向が揃
い且つ低運動エネルギーに制御された中性粒子の高密度
のビームが得られる。
【0033】
【実施例】ネオンガスをプラズマ化しネオンイオンを中
性粒子に変えて、その運動エネルギーを調べ、更に、シ
リコン膜に照射してその効果を調べた。
性粒子に変えて、その運動エネルギーを調べ、更に、シ
リコン膜に照射してその効果を調べた。
【0034】用いた装置の概要を図1に示す。図で、1
はプラズマ発生装置、2は反射板で、反射板2を放出口
3から50mm乃至200mm離れた位置に設置した。
4は試料台で反射板2と向き合っている。そして、反射
板2は反射板保持装置5を介して反射板用バイアス電源
6に接続されている。
はプラズマ発生装置、2は反射板で、反射板2を放出口
3から50mm乃至200mm離れた位置に設置した。
4は試料台で反射板2と向き合っている。そして、反射
板2は反射板保持装置5を介して反射板用バイアス電源
6に接続されている。
【0035】プラズマ発生装置1には、マイクロ波電子
サイクロトロン共鳴(ECR)を用い、ガス導入口7か
らネオンガスを導入し、マイクロ波発振器8から導波管
9によりプラズマ化に必要なエネルギーを入力した。発
生したプラズマを放出口3から放出したが、放出はイオ
ンガン10を用いた場合と用いない場合とで行った。イ
オンガン10を用いた時は電磁石の強度を875ガウス
とした。プラズマ発生装置1内のネオンガス圧が1.0
×10-3Torrでマイクロ波の電力は70Wである。
サイクロトロン共鳴(ECR)を用い、ガス導入口7か
らネオンガスを導入し、マイクロ波発振器8から導波管
9によりプラズマ化に必要なエネルギーを入力した。発
生したプラズマを放出口3から放出したが、放出はイオ
ンガン10を用いた場合と用いない場合とで行った。イ
オンガン10を用いた時は電磁石の強度を875ガウス
とした。プラズマ発生装置1内のネオンガス圧が1.0
×10-3Torrでマイクロ波の電力は70Wである。
【0036】反射板2にはタングステンを用い、反射板
用バイアス電源6によりバイアス電位を印加し、ネオン
イオン12を反射板2に向かって加速した。14は電子
である。反射板2に引き寄せられたネオンイオン12は
反射板2に入射し、タングステン原子と衝突して運動エ
ネルギーの一部と電荷を失い、低運動エネルギーの中性
粒子即ちネオン原子15となって反射する。反射したネ
オン原子15は、試料台4に設置された試料16に照射
される。
用バイアス電源6によりバイアス電位を印加し、ネオン
イオン12を反射板2に向かって加速した。14は電子
である。反射板2に引き寄せられたネオンイオン12は
反射板2に入射し、タングステン原子と衝突して運動エ
ネルギーの一部と電荷を失い、低運動エネルギーの中性
粒子即ちネオン原子15となって反射する。反射したネ
オン原子15は、試料台4に設置された試料16に照射
される。
【0037】反射板の位置が放出口3から200mm離
れた場合と50mm離れた場合について、反射板の電位
と反射して得られたネオン原子の運動エネルギーとの関
係を図6に示す。200mmの場合(イオンガン使用)
を●印で、50mmでイオンガンを使用した場合を○印
で、50mmでイオンガンを使用しない場合を□印で各
々示してある。
れた場合と50mm離れた場合について、反射板の電位
と反射して得られたネオン原子の運動エネルギーとの関
係を図6に示す。200mmの場合(イオンガン使用)
を●印で、50mmでイオンガンを使用した場合を○印
で、50mmでイオンガンを使用しない場合を□印で各
々示してある。
【0038】200mmの場合、放出されたイオンの運
動エネルギーは10eV近く、バイアス電位が−25V
で得られたネオン原子の運動エネルギーは約22eVで
あった。そしてこの場合照射ビームの汚染は認められな
かった。又、50mmでイオンガンを使用した場合は、
放出されたイオンの運動エネルギーは3eV程度で、バ
イアス電位が−30Vで得られたネオン原子の運動エネ
ルギーは約21eVであったが、同じく照射ビームの汚
染は認められなかった。更に、50mmでイオンガンを
使用しなかった場合は、放出されたイオンの運動エネル
ギーはほぼ零、バイアス電位−35Vで得られたネオン
原子の運動エネルギーは約22eVであったが、同様に
照射ビームの汚染は認められなかった。しかし、この場
合でもバイアス電位が−38Vでは照射ビームに若干の
汚染が見られた。
動エネルギーは10eV近く、バイアス電位が−25V
で得られたネオン原子の運動エネルギーは約22eVで
あった。そしてこの場合照射ビームの汚染は認められな
かった。又、50mmでイオンガンを使用した場合は、
放出されたイオンの運動エネルギーは3eV程度で、バ
イアス電位が−30Vで得られたネオン原子の運動エネ
ルギーは約21eVであったが、同じく照射ビームの汚
染は認められなかった。更に、50mmでイオンガンを
使用しなかった場合は、放出されたイオンの運動エネル
ギーはほぼ零、バイアス電位−35Vで得られたネオン
原子の運動エネルギーは約22eVであったが、同様に
照射ビームの汚染は認められなかった。しかし、この場
合でもバイアス電位が−38Vでは照射ビームに若干の
汚染が見られた。
【0039】この照射により試料表面に与えた効果を調
べると、ネオン原子の運動エネルギーが、3eV乃至8
eVでは表面の温度上昇のみが観測され、10eV付近
では表面の一原子層を構成する原子をはじき飛ばし、2
0eV付近では二原子層にまで影響が及んでいることが
観測された。即ち、反射板のバイアス電位を−35V乃
至−5Vの範囲で放出されたイオンの運動エネルギーに
応じて調整することによって、表面の調整に適した低運
動エネルギーの中性粒子が充分の密度で揃った方向に照
射されることが確認された。
べると、ネオン原子の運動エネルギーが、3eV乃至8
eVでは表面の温度上昇のみが観測され、10eV付近
では表面の一原子層を構成する原子をはじき飛ばし、2
0eV付近では二原子層にまで影響が及んでいることが
観測された。即ち、反射板のバイアス電位を−35V乃
至−5Vの範囲で放出されたイオンの運動エネルギーに
応じて調整することによって、表面の調整に適した低運
動エネルギーの中性粒子が充分の密度で揃った方向に照
射されることが確認された。
【0040】他の実施例では、更に粒子が制御し易い装
置を用いた。これらの装置を図2乃至図5に示す。
置を用いた。これらの装置を図2乃至図5に示す。
【0041】図2は、放出口3の前にグリッド17を設
置し、反射板2と試料台4との間にコリメータ18を設
置し、更に、試料台4を試料用バイアス電源19に接続
したものである。これらは、各々独立しても効果を奏す
るので、適宜選んで設置すればよい。
置し、反射板2と試料台4との間にコリメータ18を設
置し、更に、試料台4を試料用バイアス電源19に接続
したものである。これらは、各々独立しても効果を奏す
るので、適宜選んで設置すればよい。
【0042】グリッド17を接地すると放出されたイオ
ンの運動エネルギー増加を抑制する。コリメータ18は
反射して試料台4に向かうネオン原子の方向をより均一
に揃える。コリメータ18の材料としては、タンタル、
レニウム、イリジウム等耐酸化性がありスパッタに強く
融点の高いものが使用できる。
ンの運動エネルギー増加を抑制する。コリメータ18は
反射して試料台4に向かうネオン原子の方向をより均一
に揃える。コリメータ18の材料としては、タンタル、
レニウム、イリジウム等耐酸化性がありスパッタに強く
融点の高いものが使用できる。
【0043】又、試料台4を試料用バイアス電源19に
接続し正電位を印加すると、ネオンイオンが紛れ込むの
を防ぐことが出来る。更に、正のバイアス電位によりプ
ラズマに含まれる電子を引き寄せ試料表面の化学反応促
進に利用することもできる。
接続し正電位を印加すると、ネオンイオンが紛れ込むの
を防ぐことが出来る。更に、正のバイアス電位によりプ
ラズマに含まれる電子を引き寄せ試料表面の化学反応促
進に利用することもできる。
【0044】図3は、プラズマの流れの先に補助磁石2
0を備えたものである。イオンは、前述したように磁場
の発散によって加速されるので、磁場の発散を抑制すれ
ば加速が抑制される。イオンガン10から生じる磁力線
18は補助磁石17に吸い込まれ、磁場の発散が防が
れ、ネオンイオンの運動エネルギー増加が抑制される。
このため、この装置では反射鏡2の位置が放出口3より
離れていても低い運動エネルギーのイオンを高い密度で
入射することができる。
0を備えたものである。イオンは、前述したように磁場
の発散によって加速されるので、磁場の発散を抑制すれ
ば加速が抑制される。イオンガン10から生じる磁力線
18は補助磁石17に吸い込まれ、磁場の発散が防が
れ、ネオンイオンの運動エネルギー増加が抑制される。
このため、この装置では反射鏡2の位置が放出口3より
離れていても低い運動エネルギーのイオンを高い密度で
入射することができる。
【0045】図4では、補助磁石20にリング状電磁石
を用い、反射板2を取り囲んで設置した。これによっ
て、イオンガン10のプラズマ放出方向より大きく偏っ
て反射板2を設置しても、イオンを反射板2にほぼ垂直
に揃えて高い密度で入射させることができる。磁石の強
さはイオンガンとほぼ同じで875ガウスである。図5
は、補助磁石20に板状永久電磁石を用い、反射板2を
その中央に置いたものである。効果はリング状電磁石で
反射板を囲んだ場合と同じである。
を用い、反射板2を取り囲んで設置した。これによっ
て、イオンガン10のプラズマ放出方向より大きく偏っ
て反射板2を設置しても、イオンを反射板2にほぼ垂直
に揃えて高い密度で入射させることができる。磁石の強
さはイオンガンとほぼ同じで875ガウスである。図5
は、補助磁石20に板状永久電磁石を用い、反射板2を
その中央に置いたものである。効果はリング状電磁石で
反射板を囲んだ場合と同じである。
【0046】図4又は図5に示したように補助磁石を用
いると、反射板2はその設置位置や角度が自由になるの
で、一つの試料に向けて複数の照射装置で複数の方向か
ら照射することが容易になる。
いると、反射板2はその設置位置や角度が自由になるの
で、一つの試料に向けて複数の照射装置で複数の方向か
ら照射することが容易になる。
【0047】
【発明の効果】以上述べてきたように、この発明によれ
ば、放出された低エネルギーのイオンを、反射板にバイ
アス電位で加速エネルギーを調整して入射し、反射板で
運動エネルギーを低下させるとともに電子を奪って中性
粒子として反射させる。反射板には原子量が大きく且つ
閾値エネルギーが大きいタングステンやレニウムを用い
るので、粒子が汚染されることが無く且つ運動方向が揃
い運動エネルギーが制御された中性粒子が高密度で得ら
れる。この制御された中性粒子の照射により、試料表面
の単原子層を調整する道を開いたこの発明の効果は大き
い。
ば、放出された低エネルギーのイオンを、反射板にバイ
アス電位で加速エネルギーを調整して入射し、反射板で
運動エネルギーを低下させるとともに電子を奪って中性
粒子として反射させる。反射板には原子量が大きく且つ
閾値エネルギーが大きいタングステンやレニウムを用い
るので、粒子が汚染されることが無く且つ運動方向が揃
い運動エネルギーが制御された中性粒子が高密度で得ら
れる。この制御された中性粒子の照射により、試料表面
の単原子層を調整する道を開いたこの発明の効果は大き
い。
【図1】発明の実施例に用いた装置の概念図である。
【図2】発明の実施例に用いた、グリッド、コリメー
タ、試料用バイアス電源を付帯した装置の概念図であ
る。
タ、試料用バイアス電源を付帯した装置の概念図であ
る。
【図3】発明の実施例に用いた、リング状電磁石を付帯
した装置の概念図である。
した装置の概念図である。
【図4】発明の実施例に用いた、反射板を囲んでリング
状電磁石を付帯した装置の概念図である。
状電磁石を付帯した装置の概念図である。
【図5】発明の実施例に用いた、板状電磁石を付帯した
装置の概念図である。
装置の概念図である。
【図6】反射板のバイアス電位と中性粒子の運動エネル
ギーの関係を示す図である。
ギーの関係を示す図である。
1 プラズマ発生装置 2 反射板 3 放出口 4 試料台 5 反射板保持装置 6 反射板用バイアス電源 7 ガス導入口 8 マイクロ波発振器 9 導波管 10 イオンガン 12 ネオンイオン 13 プラズマの流れ 14 電子 15 ネオン原子 16 試料 17 グリッド 18 コリメータ 19 試料用バイアス電源 20 補助磁石 21 磁力線
Claims (2)
- 【請求項1】ネオンガスをプラズマ発生装置に導入して
プラズマ化しこのプラズマ発生装置から放出される運動
エネルギーが10eV以下のネオンイオンを、タングス
テン又はレニウムの反射板に、−35V以上−5V以下
の範囲で、前記ネオンイオンの運動エネルギーに応じて
バイアス電位を印加することによって入射し,イオンの
電荷を中和すると同時に運動エネルギーが低下した原子
に変えて反射させ、この反射したネオン原子を照射する
ことを特徴とする低運動エネルギー中性粒子の照射方
法。 - 【請求項2】プラズマ発生装置と、プラズマ放出方向の
所定の位置に設置された反射板及びこの反射板に対向し
て設けられた試料台とからなり、前記反射板の構成原子
がタングステン又はレニウムであり且つ前記反射板が反
射板用バイアス電源に接続されていることを特徴とする
低運動エネルギー中性粒子の照射装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10404495A JPH08297200A (ja) | 1995-04-27 | 1995-04-27 | 低運動エネルギー中性粒子の照射方法及び装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10404495A JPH08297200A (ja) | 1995-04-27 | 1995-04-27 | 低運動エネルギー中性粒子の照射方法及び装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08297200A true JPH08297200A (ja) | 1996-11-12 |
Family
ID=14370227
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10404495A Withdrawn JPH08297200A (ja) | 1995-04-27 | 1995-04-27 | 低運動エネルギー中性粒子の照射方法及び装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH08297200A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US8715472B2 (en) | 2005-03-07 | 2014-05-06 | Samsung Electronics Co., Ltd. | Substrate processing methods for reflectors |
-
1995
- 1995-04-27 JP JP10404495A patent/JPH08297200A/ja not_active Withdrawn
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US8715472B2 (en) | 2005-03-07 | 2014-05-06 | Samsung Electronics Co., Ltd. | Substrate processing methods for reflectors |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20020702 |