JP2001509636A - イオンビーム中の空間電荷を中性化するための方法と装置 - Google Patents

イオンビーム中の空間電荷を中性化するための方法と装置

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JP2001509636A
JP2001509636A JP2000502518A JP2000502518A JP2001509636A JP 2001509636 A JP2001509636 A JP 2001509636A JP 2000502518 A JP2000502518 A JP 2000502518A JP 2000502518 A JP2000502518 A JP 2000502518A JP 2001509636 A JP2001509636 A JP 2001509636A
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ions
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polar
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Abstract

(57)【要約】 イオン注入装置における空間電荷効果は、イオンビーム中の特定極性のイオンの相互反発によって生じ、ビームを「ブローアップ」させ、制御不能にする。これは、例えばイオン注入装置においてイオンビーム路に沿って、特に外部電界領域で発生する。

Description

【発明の詳細な説明】
本発明は、イオンビーム中の空間電荷の中性化に関する。
【0001】 イオンビームは多くの用途に用いることができる。特に、半導体基板に所望の
ドーパント種のイオンを注入することができる。いわゆる「イオン注入装置」は
、所望のドーパント種のイオンビームを生成し、これを、半導体材料に注入する
ために基板に向かわせる。
【0002】 何ら中性化効果がない場合、特定極性のイオンだけを含むビームに空間電荷効
果が出現する。ビーム中のイオン同士の相互反発は、ビームを「ブローアップ(
blow up)」させ、制御不能にする傾向がある。ゼロ電界領域では、ビームが通過
する真空チャンバ内の残留ガスの低速飛行原子とビームイオンとの衝突に起因す
る電子生成によって、イオンビームの自己中性化が生ずる傾向がある。しかし電
界領域では、例えばイオンビームが加速又は減速され、又はビームが静電気的に
偏向されると、中性化を行なう電子はその高い移動性により急速にビームから排
除される。
【0003】 従って、特に外部電界を含む領域では、イオンビームをコントロールし、ブロ
ーアップを防ぐことが課題である。ビーム空間電荷効果は、比較的低いエネルギ
のビームにおいて深刻である。これは、同じビーム電流に対して、低エネルギの
ビームには、より高いイオン密度が存在するからである。
【0004】 ターゲット上に所定エネルギを有するビームを提供することが求められるイオ
ン注入装置のような機器においては、イオンソースからイオンビームが最初に抽
出されるところ、他の場合であれば、ビームエネルギが変化させられるところ、
特に、ビームがターゲットへ衝突する前に減速させられるビーム路上で、特別な
問題が発生する。イオンソースからイオンを抽出する場合、有用な大きさのビー
ム電流を得る必要があるので、ソースのアークチャンバからのイオン抽出が可能
な最少エネルギは制限を受ける。ソースアークチャンバの出口ウインドウと抽出
電極との間の領域は実質的な電界領域であり、この領域内で電子は有意時間にわ
たって存在することはできない。極端に、電流が大きくかつ抽出エネルギが低い
場合、ソースを離れるビーム中のイオンの理論密度は、抽出電極上の電位に近い
ビーム電位を発生する。そのような場合、明らかに、ビーム中のイオンは、必要
とされる加速場にさらされることはなく、また実際にビームも発生しない。実際
、空間電荷効果は、低抽出エネルギにおいてイオンソースからの抽出効率を著し
く低下させる。
【0005】 従ってイオン注入装置においては、最低抽出エネルギ以上、普通は10 keV 以上、効率を改善するためにはしばしば更に高いエネルギで、イオンソースから
イオンを抽出するのが慣行である。ターゲット基板上により低いエネルギのビー
ムを送るために、続いてビームを減速する必要があるが、そうすると、減速場の
領域でも空間電荷問題が発生する。
【0006】 従って、比較的低いエネルギでイオンソースからイオンを効率的に抽出するた
めの何らかのメカニズムが必要であり、更に一般的には、特に外部から印加され
る電界の領域において、イオンビーム中の空間電荷効果をコントロールして、中
性化する構成が必要である。
【0007】 本発明によれば、第一の極性のイオンを含むイオンビーム中の空間電荷を中性
化する方法は、第二の極性のイオンを発生させるステップと、前記第二の極性の
イオンを導入して、イオンビーム中の空間電荷を中性化するステップと、を含む
【0008】 第二の極性のイオンは、イオンビームプロセスにおいて許容され得る種のイオ
ンであるのがよい。例えば、イオン注入プロセスでは、He、Ne、Ar、Kr 又は Xe
などの原子、又は N2、CO2、CO、O2、Cl2、Br2、I2 などの分子のイオンとす ることができる。いずれの場合も、適切な種は、ビームプロセス中の望ましくな
い反応や効果を避けるようにして選択される。例えば、O2は、ベルナスソース(
Bernas source)などの熱陰極を用いるイオンソースから抽出されるイオンビー ムを中性化するには、カソードを急速に腐食するので適さない。しかし、O2は R
F 又はマイクロ波をエネルギとするイオンソースには可能である。
【0009】 空間電荷の効果的な中性化のためには、イオンと粒子とが単独で荷電されてい
ると仮定すれば、イオンビームの或る領域での第一極性のイオンの密度を、反対
極性の荷電粒子の密度と等しくするのがよい。しかし、ビーム中の荷電粒子の密
度は、ビーム中のそれら粒子の電流密度に比例してビーム方向の粒子速度に反比
例する。他方、荷電粒子の速度は、粒子エネルギの平方根に比例して粒子質量の
平方根に反比例する。
【0010】 全体としての効果は、同じエネルギ対して、個々に荷電された高質量粒子が、
それより軽い粒子、特に電子と比較した場合にかなり遅い速度を有することであ
る。従って、ビーム空間電荷は、電子による中性化の可能性がないビームの領域
では、反対極性のイオンによる効果的な中性化が可能である。
【0011】 中性化の維持が必要とされる電界印加領域において、ビーム中の第二極性イオ
ンの電流密度を下げるためには、第二極性イオンの質量を可能な限り高くするの
がよい。その場合、B10H12,CxHy(炭化水素)、又は CxHyOH (アルコール)な ど、有機分子を含む大型分子が有用である。代替として、大型クラスタイオンを
用いることもできる。
【0012】 好ましくは、第二極性イオンの「質量対電荷」比は少なくとも 400 である。
【0013】 好ましい実施形態において、本方法はイオンビームの或る領域に外部電界を印
加し、前記第二極性イオンを前記領域へ導入することを含む。先に説明したよう
に、ビーム中性化問題は、特に外部電界領域で起こる。
【0014】 次に、前記第二極性イオンを、前記外部電界によって電界勾配方向へ加速し、
前記第二極性イオンを、前記電界勾配方向に関して上流側の位置で前記領域へ導
入する。
【0015】 第一電位の第一電極と、それより高い第二電位の第二電極との間で、正のイオ
ンビームを加速又は減速するイオンビーム装置においては、第一電極と第二電極
との間に、第一電極よりも負側の電位の電子抑制電極を設け、第二電極への電位
の影響によって電子がビームから第一電極を越えて吸引されないようにすること
が慣行的に行なわれている。そうすると、そのような正のイオンビームに関して
は、負極性のイオンを、電子抑制電極に近接して導入することが好ましい。
【0016】 本発明はまた、第一極性イオンのビームを発生させる手段と、第二極性イオン
のビームを発生させる手段と、前記第二極性イオンのビームを導入してイオンビ
ーム中の空間電荷を中性化する手段とを備える、イオンビーム中の空間電荷を中
性化する装置を提供する。
【0017】 本発明の一実施形態を組込んだ抽出編成を備えた正イオン用のイオンソースの
概略説明図を参照して、本発明の複数の実施形態を以下に説明する。
【0018】 図を参照すると、イオンソースはアークチャンバ10を備えるが、これはベル
ナス(Bernas)ソース又は他の任意の既知のイオンソースとして構成してもよい
。ここでは BF3 として示すフィードガスがパイプ11に沿ってアークチャンバ に供給され、アークチャンバが作動してアークチャンバ内にプラズマを生成し、
その中では、例えば B と BF2 などのイオンが形成される。これら正イオン
は、次にアークチャンバから出口12を通って抽出されて、ビームを形成する。
上記実施形態では、ソースが、ホウ素によるシリコン基板への注入に好都合なホ
ウ素イオン(又は BF2イオン)のビームを供給している。しかし、他のイオン、
例えば As, P, 又は Ar も必要であれば生成することができる。
【0019】 イオンは、電極13、14が生成する電界によってアークチャンバ10から抽
出される。ソースから正イオンを抽出するように、アークチャンバ10、詳細に
は開口部12を含む前面15を、電極13、14に対して正の電位に保持する。
実施上、電極14は質量分析磁石への入口開口を形成することができ、その電位
は接地電位とされるのが普通である。質量分析磁石とそれに続く質量選択スリッ
トとを用いて、アークチャンバ10から吸入したイオンから、注入に必要な精確
な質量のイオンを選択する。例えば質量分析装置及び質量選択スリットが、B
イオンのみ選択して前方の半導体基板ターゲットへ伝達させるために使用される
。質量分析装置磁石も、それに続く、ターゲットに至るビーム路の構成要素も、
図示しなかった。これら構成要素は、当該技術において慣行的に用いられる典型
的なものでよい。
【0020】 電極14を通過して質量分析装置磁石に入る電子が、良好に画成されたエネル
ギを確実に持つように、アークチャンバ10の前面15の電位が電源16によっ
て制御される。図示の実施形態では、電源16は、前記前面へ約 2 kV 以下の電
位を印加し、その結果、質量分析装置内のビームのエネルギは、印加電位に応じ
て 2 keV 以下となるであろう。
【0021】 電極13は、電子抑制電極を構成し、矢印方向電極14の下流側のビーム中の
電子がアークチャンバ10上の正電位によってビーム外へ引き出されないように
、電源17によって電極14に対して負電位に設定される。このようにして、分
析装置磁石内の、電極14の下流の空間電荷中性化がほぼ保たれる。
【0022】 上記実施形態においては、抑制電極13上の電位は約 -200 ボルトであるが、
分析装置磁石と電極14の接地電位よりも数キロボルト負側の抑制電位を用いて
もよい。
【0023】 図から分かるように、アークチャンバの出口開口12と抑制電極13との間に
はかなりの電界が存在し、また程度は低いものの、抑制電極13と接地電極14
との間の、質量分析装置への入口にも電界が存在する。これら領域では、ビーム
中のいずれの電子も、自らの質量は小さく運動性も高いので、滞留時間(reside
nce time)が極めて短い。その結果、これら領域でのビーム中の電子による空間
電荷中性化が効果的ではない。
【0024】 上記実施形態では、パイプ20に沿ってアルゴンガスのソースが供給され、チ
ャンバ21内で膨張する。チャンバ21内でのアルゴンガスの急激な膨張により
、アルゴン原子が凝縮結合してクラスタとなり、各クラスタの原子数は少なくと
も100個、適切な条件では1000個以上にものぼる。
【0025】 チャンバ21内では、加熱された陰極22から電子が放出され、グリッド電極
23を介して加速される。陰極22には、電源24によってグリッド23に対し
てバイアスがかけられ、低エネルギ(約 50 eV 未満)の電子を生成する。それ によって得られた、グリッド23を通過する低エネルギ電子の「スプレー」は、
チャンバ21内でアルゴンクラスタをイオン化し、負電荷のクラスタイオンを形
成する。チャンバ21内のクラスタイオンは、チャンバから電子抑制電極13直
近の開口部25を通って拡散する。
【0026】 その結果得られた、開口部25を通って出現する、負に帯電したクラスタイオ
ンのフラッド(flood:大量の流れ)は、アークチャンバ10の出口開口12と抑
制電極13との間の一部のイオンビームの空間電荷を中性化する助けとなる。
【0027】 先に説明したように、全体的な空間電荷中性化には、特定領域内の正イオンの
イオンビームの密度が、負のクラスタイオンの密度に等しいことが望ましい。(
Nb = Nc)。
【0028】 更に、Nb = Jb/evb = Nc = Jc/evc ここで、 Jbは正ビームイオンに起因する電流密度、 vb はビーム中のそれらイオンの速度、 Jcは負のクラスタイオンのビーム中の電流密度、 vcはそれらイオンの速度である。
【0029】 ビーム中の特定位置において、必要な正イオンのエネルギが負のクラスタイオ
ンのエネルギに等しければ、 mbvb 2= mcvc 2であり、 ここで、mb は正イオンの質量、mc はクラスタイオンの質量である。
【0030】 上記から、Jb/Jc = vb/vc = √(mc/mb) である。
【0031】 チャンバ21内には普通、200個〜300個のアルゴン原子を含むクラスタ
イオンが形成される。しかし、クラスタイオン中の原子数を最少100個とする
と、 mc ≧ 4000 a.u.である。イオンビーム中の正イオンが B+ であれば(質量
≒10.8), mc/mb ≒ 400, 及び Jb/Jc ≒ 20 である。
【0032】 従って、正イオンと負クラスタイオンとが同じエネルギをもつビームの領域に
おいて空間電荷を完全に中性化するためには、チャンバ10の出口12へ向けて
電界により加速される、ビーム中のクラスタイオンの電流は、アークチャンバか
らのホウ素イオンのビーム電流の約 1/20 でなければならない。これは、5 mA という典型的なホウ素ビーム電流に関しては、クラスタイオン電流が 0.25 mA であることを意味する。
【0033】 図において、電源26は、電子抑制電極13に対して負のバイアスをクラスタ
イオンソースにかけるように接続された状態で示してある。実際、クラスタイオ
ンソースを抑制電極13と同じ電位に保持し、イオンビーム中の残留正電荷に依
存して、クラスタイオンを開口部25からビーム中へと引き出すことができる。
しかし、クラスタイオンソースへ追加して弱い負バイアスをかけて、クラスタイ
オンの流れをコントロールしてもよい。
【0034】 図示の実施形態では、クラスタイオンソースは、クラスタイオンを抑制電極の
上流側へ送るように示してある。アークチャンバ10と抑制電極13との間の電
位差は、抑制電極13と接地された電極14との間の電位差より大きくなる傾向
があるので、空間電荷抑制の問題はこの領域において、特にアークチャンバ10
から比較的大電流を低エネルギで抽出したい場合、最も厳しい。しかし、クラス
タイオンは、抑制電極13と、接地された電極14との間の領域におけるイオン
ビームの空間電荷を中性化するため、抑制電極13の他方の側へ送ることもでき
る。
【0035】 本発明の上記実施形態は、ホウ素イオンを含む正イオンビームを引用した。し
かし、本発明は、他の望ましい正イオンのビームにも適用できる。本発明はまた
、負イオンのビームにも適用でき、その場合、正のクラスタイオンが導入される
。正のクラスタイオンは、高エネルギのイオンを有する原子の凝縮されたクラス
タをスプレーすることによって、チャンバ21内に生成することができる。
【0036】 更に上記実施形態では、アルゴンのクラスタイオンを用いて説明している。大
型の原子クラスタを生成可能な他のガスを用いてもよい。イオン注入の目的にと
って、クラスタイオンは、注入プロセスで許容される種のものでなければならな
い。また、イオンビームの電界領域におけるクラスタイオンの最小移動度(minim
um mobility)にとっては、キセノンなどの比較的重い原子が好ましい。
【0037】 また、上記実施形態では、イオンソースのアークチャンバからの抽出点で、イ
オンビームを中性化することを説明している。本発明の実施形態はまた、外部電
界によってビーム中のいずれの電子も寿命が著しく短くなり、そのため空間電荷
中性化が問題になるような、ビーム中の領域にも用いることができる。例えば、
イオンビームがターゲットに衝突する前に電界によって加速、また特に減速され
る領域に、負のクラスタイオン中性化を採用することができる。
【0038】 また、クラスタイオンは、ビームが横断走査される領域にビーム空間電荷中性
化をもたらすために用いることができる。この場合、ビーム走査が電界ではなく
磁界によって行なわれても、上記のクラスタイオン中性化プロセスは有用である
。そのような領域では、残留ガス原子との衝突による電子生成によるイオンビー
ムの自己中性化は、ビーム電位の十分なコントロール維持には不十分かも知れな
い。ビームの走査が速すぎて、ビーム中に十分な中性化を提供するための十分な
数の電子を蓄積させることができないかもしれない。走査領域に大量の負のクラ
スタイオンを浴びせかければ、ビームの中性化が著しく改善されるはずである。
【0039】 反対極性のイオンを、イオンビーム源とイオンビームプロセスターゲットとの
間のビームに沿った他の位置で、イオンビームの中性化にも用いることができる
。例えば、そのような反対極性のイオンを、質量分析(又はエネルギ分析)に用
いる磁石の容量を含むイオンビームへ注入することができる。これにより、特に
低ビームエネルギと大ビーム電流で、磁石におけるビームの中性化とコントロー
ルの改善が達成できる。反対極性のイオンはまた、電界又は磁界のない、いわゆ
るドリフト領域におけるビームの中性化に用いることができる。イオン注入装置
のドリフト領域の実施形態としては、イオンソース抽出オプティックスと質量分
析磁石の入口開口との間、質量分析磁石と質量分解システムとの間、及び質量選
択加速(又は減速)後ステージと基板中性化システムとの間がある。
【0040】 本発明は、ビームの中性化のためにクラスタイオンを用いることに限定されな
い。第二極性のイオン(正イオンビームに関しては負イオン)によって、ビーム
コントロールがある程度改善される。He-でさえ、残りの電子の質量(約 5.5 x
10-4 a.u.)の104倍である質量4しか持たないので、同じ中性化効果に関する
He-の電流密度は、電子の 1/100 である。一般に、第二極性イオンは、プロセ スに実質的悪影響を及ぼさない種のものでなければならない。特に、印加された
電界の領域における中性化のためには、より重いイオンとクラスタイオンが好ま
しい。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態を組込んだ抽出編成を備えた正イオン用のイオンソースの
概略説明図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 モファット, ステファン イギリス, サーリー ケーティー23 3 キューユー, ブッカム, ハイクロフト コート 6 Fターム(参考) 4K029 AA06 BD01 CA10 DE00 5C030 DD10 DE10 DG01 DG03 DG09 5C034 CC13

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】第一極性イオンを含むイオンビーム中の空間電荷を中性化する
    方法であって、 第二極性イオンを生成するステップと、前記イオンビーム中の空間電荷を中性
    化するため前記第二極性イオンを導入するステップと、 を有する方法。
  2. 【請求項2】イオンビームの一領域へ外部電界を印加するステップを含み、
    前記第二極性イオンが前記領域へ導入される、 請求の範囲1記載の方法。
  3. 【請求項3】前記第二極性イオンが、前記外部電界によって電界勾配の方向
    に加速され、前記第二極性イオンが、前記電界勾配の上流の位置で前記領域へ導
    入される、 請求の範囲2記載の方法。
  4. 【請求項4】前記第二極性イオンが負極性を有し、正イオンソースのビーム
    抽出システムの電子抑制電極の近傍に導入される、 請求の範囲3記載の方法。
  5. 【請求項5】前記第二極性イオンがクラスタイオンである、 請求の範囲1〜4の何れか一項記載の方法。
  6. 【請求項6】前記クラスタイオンの質量/電荷比が少なくとも400である
    、 請求の範囲5記載の方法。
  7. 【請求項7】イオンビーム中の空間電荷を中性化する装置であって、 第一極性イオンのビームを生成する手段と、第二極性イオンのビームを生成する
    手段と、前記第二極性のイオンのビームを導入してイオンビームの空間電荷を中
    性化する手段と、 を備える装置。
  8. 【請求項8】イオンビーム中の空間電荷を中性化する装置であって、 第一極性イオンソースであって、前記第一極性イオンを生成するイオンソースと
    、内部で前記第二極性のイオンを生成するチャンバと、前記ビームの空間電荷を
    中性化するため前記第二極性イオンが通って拡散する、前記ビームの近傍にある
    、前記チャンバからの開口部と、 を備える装置。
JP2000502518A 1997-07-10 1998-07-10 イオンビーム中の空間電荷を中性化するための方法と装置 Pending JP2001509636A (ja)

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