JPH0829679B2 - 4輪駆動トラクタ−の前輪増速機構 - Google Patents

4輪駆動トラクタ−の前輪増速機構

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JPH0829679B2
JPH0829679B2 JP62144464A JP14446487A JPH0829679B2 JP H0829679 B2 JPH0829679 B2 JP H0829679B2 JP 62144464 A JP62144464 A JP 62144464A JP 14446487 A JP14446487 A JP 14446487A JP H0829679 B2 JPH0829679 B2 JP H0829679B2
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彰 砂子
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Description

【発明の詳細な説明】 (イ) 産業上の利用分野 本発明は、トラクターの圃場端回行時において、旋回
半径を無理なく小さくする為に、前輪のみ駆動回転を増
速する機構に関するものである。
(ロ) 従来技術 従来から、圃場端において回行する場合にのみ、前輪
の周速を速くする技術は公知とされているのである。
例えば特開昭54-120138号公報の如くである。
また、副変速機構と前輪増速機構を連動した技術も公
知とされているのである。例えば、特開昭62-55226号公
報に記載の技術の如くである。
(ハ) 発明が解決しようとする問題点 本発明は、該前輪増速切換機構を具備したトラクター
において、前輪増速速度において、走行速度が後進に入
れられた場合には、前輪の速度が早い状態で後進走行を
すると、通常の後進の状態と相違することにより、オペ
レータが操作ミスをすることがあり、危険な状態となる
のである。
本発明においては、前輪増速速度で後進することが無
いように、前輪増速伝達機構に一方向クラッチを介装し
て、走行速度が後進段に変速された場合には、前輪への
動力伝達がされないように、前輪が非駆動状態となるよ
うに一方向クラッチを介装したものである。
また、路上走行中や、坂道走行中に牽引力を向上させ
る為に4輪駆動状態で走行中に、急なカーブに至って旋
回しようとすると、前輪の増速駆動機構が作動し、突然
前輪が急旋回を開始し、速度の出ているトラクターが横
転し、オペレーターが怪我をするという事故に繋がって
いたのである。
本発明においては、高速走行時における前輪の増速駆
動が発生しないようにする前輪増速の自動切換機構を、
ミッションケースの内部において、副変速切換用の摺動
ギア15と、増速クラッチ4に一体化した遊嵌ギア24との
間に構成し、遊嵌ギア24の幅を、摺動ギア15の摺動幅よ
りも小にすることにより構成したものである。
(ニ) 問題を解決するための手段 本発明の目的は以上の如くであり、次に該目的を達成
する為の構成を説明する。
特許請求の範囲第1項においては、ステアリングハン
ドル6の旋回操向操作と連動して、前輪Fへの通常駆動
速度を増速する前輪増速切換機構を設けたトラクターに
おいて、前輪増速速度を伝達する経路中に一方向クラッ
チCを介装し、該一方向クラッチCは、走行速度が前進
段の場合には前輪駆動力を伝達するが、後進段に変速さ
れた場合には前輪駆動力を伝達しない方向の一方向クラ
ッチとしたものである。
特許請求の範囲第2項においては、ミッションケース
M内に副変速軸3とピニオン軸2と前輪増速軸5とを上
下に並設し、該副変速軸3とピニオン軸2との間で摺動
ギア15の摺動により変速する走行副変速切換機構を構成
し、ピニオン軸2と前輪増速軸5との間に、通常の前輪
駆動速度を伝達する機構と、前輪増速速度を伝達する機
構を並設し、該通常の前輪駆動速度を伝達する機構は、
ピニオン軸2に固設した固設ギア20と、前輪増速軸5の
上を摺動し、前輪増速軸5の上の他の固設ギア21と噛合
する遊嵌摺動ギア22とのギア連により構成し、該前輪増
速速度を伝達する機構は、走行副変速切換機構の摺動ギ
ア15と、該摺動ギア15と噛合しかつ増速クラッチ4と一
体化した遊嵌ギア24と、前輪増速軸5上に一方向クラッ
チCを介して遊嵌した増速クラッチ4と、該増速クラッ
チ4を断接すべく前後動するクラッチ押圧体23とにより
構成し、ステアリングハンドル6の操作により、遊嵌摺
動ギア22とクラッチ押圧体23を同時に操作して、前記摺
動ギア22と固設ギア21との係合離脱と、増速クラッチ4
の断接操作を同時に行い、前記遊嵌ギア24の幅を摺動ギ
ア15の副変速の為の摺動幅よりも狭く構成し、該摺動ギ
ア15の低速位置への摺動時にのみ、前記摺動ギア15と遊
嵌ギア24とが噛合し、摺動ギア15が高速位置へ摺動され
た場合には、摺動ギア15と遊嵌ギア24が噛合しない遊嵌
ギア24の幅としたものである。
(ホ) 実施例 本発明の目的,構成は以上の如くであり、次に添付の
図面に示した実施例の構成を説明する。
第1図は4輪駆動トラクターの全体側面図である。
前輪Fと後輪Rにより構成されており、該前輪Fは前
輪駆動クラッチレバーの操作により、駆動・非駆動に切
換えることができる。
また、該前輪Fの駆動力は、後輪駆動用のミッション
ケースMの内部より、取出ギアケースDと、前輪動力伝
達軸装置51を介して、フロントデフケース52へ動力が伝
達されている。
エンジンの前方にフロントアクスルブラケット37が突
出されており、またエンジンの後面にクラッチハウジン
グ38が固設されている。該クラッチハウジング38の上面
にステアリングボックス39が配置されており、クラッチ
ハウジング38の後面にミッションケースMが付設されて
いる。
本発明は、ステアリングハンドル6を或る一定角度以
上の操向の為に回転させた場合には、自動的に前輪Fの
回転数が増速し、トラクターの圃場端における回行操作
を旋回半径を小にして行うように構成した、4輪駆動ト
ラクターの前輪増速機構に関するものである。
ステアリングハンドル6の回転と共に、ステアリング
ボックス39を介してピットマンアーム7が前後に回動
し、該ピットマンアーム7に連結されたドラッグロッド
35により操向ベルクランク8を回動させている。
第2図は、ミッションケースMと取出ギアケースDの
部分の側面断面図、第3図は前輪増速切換部の前面断面
図、第4図は同じく平面断面図である。
第2図において、前輪駆動の為の動力伝達機構につい
て説明する。
エンジンの動力が副変速軸3に伝達されている。該副
変速軸3とピニオン軸2との間で操向副変速が行われて
いる。
また、該ピニオン軸2と副変速軸3の下側に、PTO伝
達軸10が通過しており、該PTO伝達軸10の外周に遊嵌し
た前輪増速軸5の上に、増速切換機構が構成されてい
る。そしてミッションケースMの底面に突出した取出ギ
アケースDより、前方の前輪動力伝達軸装置51(第1
図)へ動力が伝達されている。
まず、副変速軸3とピニオン軸2との間の走行副変速
について説明する。
副変速軸3の上に固設ギア14,13,12が配置されてお
り、該固設ギアの中の14と12は、ピニオン軸2の上の遊
嵌ギア17,16と常時噛合している。
また、ピニオン軸2の上の係合スプライン筒18の上
に、更にスライド可能にスプライン係合された摺動ギア
15が固設ギア13と噛合可能で、更にピニオン軸2の上の
遊嵌ギア17,16の係止爪と係合を可能としている。
故に、該摺動ギア15の3位置への摺動により、走行副
変速の3段が得られるのである。
摺動ギア15が右方へ摺動して、15cの位置で、遊嵌ギ
ア16の爪と噛合することにより、固設ギア12→遊嵌ギア
16→摺動ギア15→係合スプライン筒18→ピニオン軸2と
動力が伝達されて、低速が得られる。
次に、摺動ギア15が15bの位置で固設ギア13と噛合す
ることにより、固設ギア13→摺動ギア15→係合スプライ
ン筒18→ピニオン軸2と動力が伝達されて、中速が得ら
れる。
次に、摺動ギア15が、15aの位置で遊嵌ギア17の爪と
係止することにより、固設ギア14→遊嵌ギア17→摺動ギ
ア15→係合スプライン筒18→ピニオン軸2と動力が伝達
されて、高速が得られる。
ピニオン軸2の後端にはピニオンギア19が刻接されて
おり、デフギア装置に動力伝達している。そして該低・
中・高の副変速の回転が、ピニオン軸2の上の固設ギア
20から、前輪増速軸5上に遊嵌された摺動ギア22→固設
ギア21→前輪駆動軸1上のクラッチ摺動ギア25を介し
て、前輪Fに伝達されている。
該クラッチ摺動ギア25を前後にスライドして、固設ギ
ア21との噛合状態を断接することにより、前輪の駆動と
非駆動の切換えを行うことができるものである。
該動力伝達機構だけでは、ピニオン軸2の回転に比例
した回転しか前輪駆動軸1に取り出すことが出来ないの
であるが、本発明においては圃場端に於ける旋回半径を
小さくする為に、該クラッチ摺動ギア25の回転を固設ギ
ア21の回転より増速した回転とすることができるように
構成しているのである。
即ち、通常の4輪駆動の場合には、後輪の回転よりも
僅かに速い程度の前輪Fの回転数であり、この場合に
は、ピニオン軸2の上の固設ギア20から摺動ギア22を介
して、係止爪で連結された固設ギア21に動力伝達され、
クラッチ摺動ギア25に動力が伝達されているのである。
これに対して、旋回半径を小とするために増速する場
合には、前輪Fを後輪Rの2倍程度の速度で回転するの
である。この場合には、ピニオン軸2の上の摺動ギア15
より、前輪増速軸5上の遊嵌ギア24に動力を伝達し、該
遊嵌ギア24より増速クラッチ4と一方向クラッチCを介
して、前輪増速軸5に伝達し、該前輪増速軸5より固設
ギア21を介して前輪駆動軸1の上のクラッチ摺動ギア25
に動力伝達しているのである。
以上の増速駆動と、通常駆動との切換えを、ステアリ
ングハンドル6の切り角により、自動的に行っているの
である。
即ち、ステアリングハンドル6の切り角により、アー
ム軸27を介してシフトフォーク30,31を同時に回動して
行っているのである。
該シフトフォーク30により摺動ギア22を前後にスライ
ドし、シフトフォーク31により増速クラッチ4のクラッ
チ押圧体23を前後に摺動し、両者のスライドは同時に行
っているのである。
摺動ギア22とクラッチ押圧体23は、一体化してスライ
ドしても良いものであるが、間にミッションケースMの
中間壁26が配置されているので、中間壁26の前後に分か
れた両者を同時に操作すべく構成しているのである。
摺動ギア22の前方の固設ギア21との係合・非係合によ
り断接を行い、クラッチ押圧体23は、増速クラッチ4の
摩擦板を押圧・非押圧することにより、逆に動力を断接
しているのである。
しかし、副変速の高速で、前輪Fを増速回転すること
は、高速で前輪Fの向きが一気に横向きになるので、機
体が横転する可能性があり、第2図では、副変速の高速
では増速駆動が不可能なように構成しているのである。
即ち、摺動ギア15は低速の位置15cと、中立の位置15
と、中速の位置15bと、高速の位置の15aの4位置を取る
ことができるのであるが、副変速高速の位置である15a
の位置では、摺動ギア15が遊嵌ギア24と非噛合状態とな
り、増速駆動側に切り替わっても、前輪Fに動力が伝達
されないように構成しているのである。
即ち、前輪駆動クラッチが入った状態で、かつ副変速
の高速で変速中に、ステアリングハンドル6を一定角度
以上の切り角を操作した場合には、増速駆動とならず、
前輪非駆動の状態となるものである。
また、機体が後進する場合においても、増速駆動され
ると、通常の場合以上にトラクターの後部が回行してし
まい危険な状態が発生するので、本構成においては、走
行速度が後進に入れられた場合には増速駆動しないよう
に、増速クラッチ4と前輪増速津軸5との間に一方向ク
ラッチCを介装しているのである。
該一方向クラッチCは走行速度が前進の場合には、増
速クラッチ4の内径部と前輪増速軸5とを一体化して回
転するが、主変速の部分で後進位置へ変速すると副変速
も全て後進回転となり、遊嵌ギア24も増速クラッチ4も
逆回転となるので、増速クラッチ4と前輪増速軸5の間
は遊嵌状態となり動力が伝達されず、ステアリングハン
ドル6を大きくきると、前輪駆動状態が切れることとな
るのである。
次に第3図,第4図により、増速切換アーム9の回動
によるシフトフォーク30,31の動きを説明する。
該増速切換アーム9はステアリングハンドル6に連動
して一定の切り角以上になると回動するものであり、該
増速切換アーム9が固設されたアーム軸27がミッション
ケースMの内部に挿入されている。
該アーム軸27にシフターアーム34が固設され、該シフ
ターアーム34のアーム軸27から異なる距離a,bの位置に
2本のピン32,33が植設されている。ピン32,33がシフト
フォーク30,31に係合しているのである。
即ち、摺動ギア22をスライドさせるシフトフォーク30
の方にアーム長の長いピン32が係合し、クラッチ押圧体
23をスライドさせるシフトフォーク31の方にアーム長の
短いピン33が係合しているのである。
該構成により、シフターアーム34が回動すると距離a,
bに対応して、ピニオン軸2は距離Aだけスライドし、
クラッチ押圧体23は距離Bだけスライドするものであ
る。
そして、該距離A,Bは、摺動ギア22と固設ギア21の噛
合状態が外れると前に、増速クラッチ4の半クラッチ状
態が発生すべく構成しており、両者の動力伝達状態が重
複することにより、通常駆動から増速駆動への切換時に
4輪駆動が一瞬2輪駆動に切り替わる状態が発生するの
を防いでいるのである。
第5図はステアリングハンドル6とフロントアクスル
ブラケット37の部分の側面図、第6図は同じく平面図、
第7図はピットマンアーム7と増速切換アーム9との連
動状態を示す側面図、第8図は同じく平面図、第9図は
増速切換解除機構の側面図、第10図は同じく平面図であ
る。
第5図,第6図について説明する。
クラッチハウジング38の上にステアリングボックス39
が載置されており、該ステアリングボックス39よりステ
アリングハンドル6が突出している。そしてステアリン
グハンドル6の回動により、ステアリングボックス39か
ら突出されたピットマンアーム7が前後に回動するもの
である。
従来からピットマンアーム7より前方の操向ベルクラ
ンク8に向かってドラッグロッド35が連結されていたの
であるが、本構成においては、ピットマンアーム7よ
り、ミッションケースMから突出された増速切換アーム
9に向かって調節リンク40と押動リンク42が介装されて
いるのである。
フロントアクスルブラケット37の中央部に支持された
操向ベルクランク8の他端にはタイロッド36,36が連結
枢支されている。
該タイロッド36,36の先端がナックルアームに連結さ
れて前輪Fを操向回動しているのである。
次に第7図,第8図において、増速切換解除機構の付
設されていない構成について説明する。
ピットマンアーム7にはドラックロッド35が枢結され
ているのであるが、該ドラックロッド35と同様に、ピッ
トマンアーム7に調節リンク40が枢結されているのであ
る。
該調節リンク40には、ステアリングハンドル6の切り
角が何度で増速駆動と通常駆動の切換が行われるかの調
節が可能なようにターンバックル機構が介装されている
のである。
そして、該調節リンク40が、機体に枢支されたベルク
ランク41の一端に枢結されている。そしてベルクランク
41の他端に押動リンク42が介装されて、該押動リンク42
が増速切換アーム9に連結されているのである。
そして、該押動リンク42は前部押動リンク42aと後部
押動リンク42bに分岐され、中央においてスライドシリ
ンダー42cが介装されている。該スライドシリンダー42c
の部分において、ステアリングハンドル6の切り角が増
速切換え角度40度以下の場合には、前部押動リンク42a
の摺動を吸収しているのである。
付勢バネ55により後部押動リンク42bを前方を押圧付
勢している。
次に第9図,第10図により、増速切換解除機構の付設
された構成について説明する。
該機構は、ステアリングハンドル6を一定の切り角以
上に回動しても、増速切換えが行われないように構成し
ている。
この為には、ベルクランク41と押動リンク42との間の
係合が外れるように構成しているのである。
即ち、前部押動リンク42aの前端に、三角係合板50を
固設し、該三角係合板50とベルクランク41の一端に設け
た係合ピン44が係合することにより、増速切換えが行わ
れるように構成しているのである。
そして、該係合ピン44と三角係合板50との係合しない
場合には、増速切換えが行われないように解除する機構
が設けられているのである。
トラクターの機体側に枢支して、解除レバー47が設け
られており、該解除レバー47の先端に解除ピン48が設け
られているのである。
故に、該解除レバー47を回動すると解除ピン48が外側
へ移動し、ベルクランク41のベルクランク軸45に長孔50
aの部分で遊嵌され、外方へスライド移動可能とした三
角係合板50を押し出すのである。これにより、三角係合
板50がベルクランク軸45の上を外側へ移動し、係合ピン
44が回動しても三角係合板50と接当しなくなるのであ
る。これにより増速切換解除が行われなくなるのであ
る。
増速切換解除を戻すには、解除レバー47を元の位置に
戻すことにより、ベルクランク軸45の上の戻しバネ46が
三角係合板50を元の位置に戻すことにより行われるので
ある。
該解除レバー47は、ワイヤー等により延長して、座席
に座ったオペレーターが操作し易い位置にレバーを配置
しているのである。
(ト) 発明の効果 本発明は以上の如く構成したので、次のような効果を
奏するものである。
特許請求の範囲第1項の如く構成したので、前輪増速切
換機構を具備したトラクターにおいて、前輪増速速度に
おいて、走行速度が後進に入れられた場合には、前輪の
速度が早い状態で後進走行をすると、通常の後進の状態
と相違した状態が発生する。即ち、前輪速度の方が後輪
速度よりも速い速度で回転するのである。
本発明においては、前輪増速速度で後進することが無
いように、前輪増速伝達機構に一方向クラッチを介装し
て、走行速度が後進段に変速された場合には、前輪への
動力伝達がされないように構成したのである。
これにより、従来とは相違した、前輪速度の方が後輪
速度よりも速い速度で回転する後進状態を無くすことが
出来たのである。
特許請求の範囲第2項の如く、高速走行時における前
輪の増速駆動が発生しないようにする前輪増速の自動切
換機構を、ミッションケースの内部において、副変速切
換用の摺動ギア15と、増速クラッチ4に一体化した遊嵌
ギア24との間に構成し、遊嵌ギア24の幅を、摺動ギア15
の摺動幅よりも小にすることにより構成したので、従来
の特開昭62-55226号公報に記載の技術の如く、複雑なカ
ムや係合溝のような機構を設ける必要がなく、簡単な機
構によりミッションケースMの内部に構成することが出
来たのである。
また、副変速の摺動ギア15より、遊嵌ギア24と増速ク
ラッチ4とを介して動力伝達し、該遊嵌ギア24を、摺動
ギア15が高速位置では噛合しない構造とし、上記高速走
行時の非作動状態を作り出したので、ギアを兼用するこ
とができ、増加部品を少なくして、機能を向上させるこ
とが出来たものである。
また、本発明の前輪増速切換機構は、ミッションケー
スMの内部においてギアと増速クラッチ4により構成す
ることが出来るので、潤滑油により潤滑している部分に
配置している為に、従来の技術の如く、ミッションケー
スの外部に構成したカムや係合アームにより構成した場
合の如く、長時間の使用と共に作動不良となることが無
いのである。
【図面の簡単な説明】
第1図は4輪駆動トラクターの全体側面図、第2図はミ
ッションケースMと取出ギアケースDの部分の側面断面
図、第3図は前輪増速切換部の前面断面図、第4図は同
じく平面断面図、第5図はステアリングハンドル6とフ
ロントアクスルブラケット37の部分の側面図、第6図は
同じく平面図、第7図はピットマンアーム7と増速切換
アーム9との連動状態を示す側面図、第8図は同じく平
面図、第9図は増速切換解除機構の側面図、第10図は同
じく平面図である。 1……前輪駆動軸 2……ピニオン軸 3……副変速軸 4……増速クラッチ 5……前輪増速軸 6……ステアリングハンドル 15……摺動ギア 24……遊嵌ギア

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ステアリングハンドル6の旋回操向操作と
    連動して、前輪Fへの通常駆動速度を増速する前輪増速
    切換機構を設けたトラクターにおいて、前輪増速速度を
    伝達する経路中に一方向クラッチCを介装し、該一方向
    クラッチCは、走行速度が前進段で前輪増速速度で走行
    中には前輪増速速度を伝達するが、走行速度が後進段で
    前輪増速速度に変速された場合には前輪への駆動力を伝
    達しない方向に介装したことを特徴とする4輪駆動トラ
    クターの前輪増速機構。
  2. 【請求項2】特許請求の範囲第1項記載の4輪駆動トラ
    クターの前輪増速機構において、ミッションケースM内
    に副変速軸3とピニオン軸2と前輪増速軸5とを上下に
    並設し、該副変速軸3とピニオン軸2との間で摺動ギア
    15の摺動により変速する走行副変速切換機構を構成し、
    ピニオン軸2と前輪増速軸5との間に、通常の前輪駆動
    速度を伝達する機構と、前輪増速速度を伝達する機構を
    並設し、該通常の前輪駆動速度を伝達する機構は、ピニ
    オン軸2に固設した固設ギア20と、前輪増速軸5の上を
    摺動し、前輪増速軸5の上の他の固設ギア21と噛合する
    遊嵌摺動ギア22とのギア連により構成し、該前輪増速速
    度を伝達する機構は、走行副変速切換機構の摺動ギア15
    と、該摺動ギア15と噛合しかつ増速クラッチ4と一体化
    した遊嵌ギア24と、前輪増速軸5上に一方向クラッチC
    を介して遊嵌した増速クラッチ4と、該増速クラッチ4
    を断接すべく前後動するクラッチ押圧体23とにより構成
    し、ステアリングハンドル6の操作により、遊嵌摺動ギ
    ア22とクラッチ押圧体23を同時に操作して、前記摺動ギ
    ア22と固設ギア21との係合離脱と、増速クラッチ4の断
    接操作を同時に行い、前記遊嵌ギア24の幅を摺動ギア15
    の副変速の為の摺動幅よりも狭く構成し、該摺動ギア15
    の低速位置への摺動時にのみ、前記摺動ギア15と遊嵌ギ
    ア24とが噛合し、摺動ギア15が高速位置へ摺動された場
    合には、摺動ギア15と遊嵌ギア24が噛合しない遊嵌ギア
    24の幅としたことを特徴とする4輪駆動トラクターの前
    輪増速機構。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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