JPH08295637A - 口腔部局所投与剤 - Google Patents
口腔部局所投与剤Info
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- JPH08295637A JPH08295637A JP10446095A JP10446095A JPH08295637A JP H08295637 A JPH08295637 A JP H08295637A JP 10446095 A JP10446095 A JP 10446095A JP 10446095 A JP10446095 A JP 10446095A JP H08295637 A JPH08295637 A JP H08295637A
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Abstract
(57)【要約】
【構成】 鎮痛剤と増粘剤とを含む口腔部局所投与剤。
又水溶性鎮痛剤と水溶性増粘剤とを含む口腔部局所投与
剤。アセチルサリチル酸リジン塩と水溶性増粘剤とを含
む口腔部局所投与剤。更に水溶性増粘剤が水溶性高分子
である、又含嗽剤である上記口腔部局所投与剤。 【効果】 本発明の口腔部局所投与剤は、患部への主薬
の残存量が多く、鎮痛作用に関して速効性、且つ持続性
があり、特に含嗽剤とした場合には口中全体に存在する
ことになり、例えば難治性口腔内潰瘍、抜歯後の疼痛、
口内炎、口内潰瘍、上気道炎等の治療に有用である。
又水溶性鎮痛剤と水溶性増粘剤とを含む口腔部局所投与
剤。アセチルサリチル酸リジン塩と水溶性増粘剤とを含
む口腔部局所投与剤。更に水溶性増粘剤が水溶性高分子
である、又含嗽剤である上記口腔部局所投与剤。 【効果】 本発明の口腔部局所投与剤は、患部への主薬
の残存量が多く、鎮痛作用に関して速効性、且つ持続性
があり、特に含嗽剤とした場合には口中全体に存在する
ことになり、例えば難治性口腔内潰瘍、抜歯後の疼痛、
口内炎、口内潰瘍、上気道炎等の治療に有用である。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、口腔部局所投与剤に関
し、詳しくは鎮痛用口腔部局所投与剤、特に含嗽剤であ
る鎮痛用口腔部局所投与剤に関する。
し、詳しくは鎮痛用口腔部局所投与剤、特に含嗽剤であ
る鎮痛用口腔部局所投与剤に関する。
【0002】
【従来技術・発明が解決しようとする課題】近年、癌に
対する放射線治療、制ガン剤投与の副作用として難治性
口腔内潰瘍がしばしば発生し、著しい疼痛により食事摂
取だけでなく、薬剤の経口投与も難しくなる事がある。
この疼痛の除去は、制ガン治療の続行にも、患者のQO
L(Quality of life)のためにも是非必要である。ま
た、これらの患者以外においても、抜歯後の疼痛、口内
炎・口内潰瘍の疼痛除去、更に上気道炎等の咽喉部の鎮
痛に対しては速効性のものが望まれている。しかし、経
口投与による鎮痛消炎剤では速効性に欠け、かつ全身投
与する事になるため副作用が起きやすい。
対する放射線治療、制ガン剤投与の副作用として難治性
口腔内潰瘍がしばしば発生し、著しい疼痛により食事摂
取だけでなく、薬剤の経口投与も難しくなる事がある。
この疼痛の除去は、制ガン治療の続行にも、患者のQO
L(Quality of life)のためにも是非必要である。ま
た、これらの患者以外においても、抜歯後の疼痛、口内
炎・口内潰瘍の疼痛除去、更に上気道炎等の咽喉部の鎮
痛に対しては速効性のものが望まれている。しかし、経
口投与による鎮痛消炎剤では速効性に欠け、かつ全身投
与する事になるため副作用が起きやすい。
【0003】本発明の目的は、経口投与以外の投与ルー
トを採用しえる製剤であって、速効性、且つ副作用の少
ない製剤を提供することである。また、口腔局所患部へ
の主薬の残存量が多く、鎮痛に関して速効性および持続
性がある製剤を提供することにある。
トを採用しえる製剤であって、速効性、且つ副作用の少
ない製剤を提供することである。また、口腔局所患部へ
の主薬の残存量が多く、鎮痛に関して速効性および持続
性がある製剤を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記目的
を達成するため鋭意研究を重ねた結果、口腔部局所投与
剤を着想し、さらに研究を重ねたところ、鎮痛剤と増粘
剤とを含む口腔部局所投与剤、特に水溶性鎮痛剤と水溶
性増粘剤とを含む口腔部局所投与剤、就中含嗽剤にあっ
ては、速効的、且つ持続的に目的とする薬理作用が発揮
されることを見出した。本発明は係る知見に基づいて完
成されたものである。
を達成するため鋭意研究を重ねた結果、口腔部局所投与
剤を着想し、さらに研究を重ねたところ、鎮痛剤と増粘
剤とを含む口腔部局所投与剤、特に水溶性鎮痛剤と水溶
性増粘剤とを含む口腔部局所投与剤、就中含嗽剤にあっ
ては、速効的、且つ持続的に目的とする薬理作用が発揮
されることを見出した。本発明は係る知見に基づいて完
成されたものである。
【0005】即ち、本発明は、 鎮痛剤と増粘剤とを含む口腔部局所投与剤、 水溶性鎮痛剤と水溶性増粘剤とを含む口腔部局所投与
剤、 アセチルサリチル酸リジン塩と水溶性増粘剤とを含む
口腔部局所投与剤に関し、好ましくは 水溶性増粘剤が水溶性高分子であるまたは記載の
口腔部局所投与剤、 含嗽剤である〜のいずれかに記載の口腔部局所投
与剤に関する。
剤、 アセチルサリチル酸リジン塩と水溶性増粘剤とを含む
口腔部局所投与剤に関し、好ましくは 水溶性増粘剤が水溶性高分子であるまたは記載の
口腔部局所投与剤、 含嗽剤である〜のいずれかに記載の口腔部局所投
与剤に関する。
【0006】鎮痛剤としては、例えばアセチルサリチル
酸リジン塩、サリチル酸ナトリウム、スルピリン、塩酸
トラマドール、塩酸ブプレノルフィン、臭化水素酸エプ
タゾシン、酒石酸プトルファノール、フェニルアセチル
グリシンジメチルアミド、ジクロフェナックナトリウ
ム、エモルファゾン、塩酸チアラミド、メピリゾール、
トルメチンナトリウム、ロキソプロフェンナトリウム、
アルミノプロフェン、フェノプロフェンカルシウム、メ
ロキシカム、ケトプロフェン等が挙げられ、水溶性のも
のが好ましい。中でも、水への速溶性および均一溶解性
の点から、アセチルサリチル酸リジン塩、サリチル酸ナ
トリウム、スルピリン、塩酸トラマドール、臭化水素酸
エプタゾシン、エモルファゾン、トルメチンナトリウ
ム、ロキソプロフェンナトリウムが好ましく、特にアセ
チルサリチル酸リジン塩が好ましい。アセチルサリチル
酸リジン塩としては、「日本薬局方外医薬品成分規格」
(1993年)に掲載されているアスピリン−DL−リ
ジンが代表的であり、その他にリジンがD−体、L−体
であるものでも良い。
酸リジン塩、サリチル酸ナトリウム、スルピリン、塩酸
トラマドール、塩酸ブプレノルフィン、臭化水素酸エプ
タゾシン、酒石酸プトルファノール、フェニルアセチル
グリシンジメチルアミド、ジクロフェナックナトリウ
ム、エモルファゾン、塩酸チアラミド、メピリゾール、
トルメチンナトリウム、ロキソプロフェンナトリウム、
アルミノプロフェン、フェノプロフェンカルシウム、メ
ロキシカム、ケトプロフェン等が挙げられ、水溶性のも
のが好ましい。中でも、水への速溶性および均一溶解性
の点から、アセチルサリチル酸リジン塩、サリチル酸ナ
トリウム、スルピリン、塩酸トラマドール、臭化水素酸
エプタゾシン、エモルファゾン、トルメチンナトリウ
ム、ロキソプロフェンナトリウムが好ましく、特にアセ
チルサリチル酸リジン塩が好ましい。アセチルサリチル
酸リジン塩としては、「日本薬局方外医薬品成分規格」
(1993年)に掲載されているアスピリン−DL−リ
ジンが代表的であり、その他にリジンがD−体、L−体
であるものでも良い。
【0007】本発明に用いる増粘剤としては、水への速
溶性、均一溶解性および生体内への非吸収性の点から、
水溶性高分子が好ましい。水溶性高分子としては、具体
的にはプルラン、キサンタンガム、メチルセルロース、
ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメ
チルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウ
ム、ポリビニルピロリドン、アラビアゴム、アルギン酸
ナトリウム、アルギン酸プロピレングリコールエステ
ル、グアーガム、ポリビニルアルコール、カルボキシビ
ニルポリマー、ポリメタクリル酸ヒドロキシエチル、ケ
ルコゲル(グルコース二分子とグルクロン酸、ラムノー
ス各一分子を一構成体とする醗酵多糖類)等が挙げら
れ、プルラン、キサンタンガム、ポリビニルピロリドン
がより好ましい。
溶性、均一溶解性および生体内への非吸収性の点から、
水溶性高分子が好ましい。水溶性高分子としては、具体
的にはプルラン、キサンタンガム、メチルセルロース、
ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメ
チルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウ
ム、ポリビニルピロリドン、アラビアゴム、アルギン酸
ナトリウム、アルギン酸プロピレングリコールエステ
ル、グアーガム、ポリビニルアルコール、カルボキシビ
ニルポリマー、ポリメタクリル酸ヒドロキシエチル、ケ
ルコゲル(グルコース二分子とグルクロン酸、ラムノー
ス各一分子を一構成体とする醗酵多糖類)等が挙げら
れ、プルラン、キサンタンガム、ポリビニルピロリドン
がより好ましい。
【0008】本発明の口腔部局所投与剤は、例えば含嗽
剤、噴霧剤として用いられる。該製剤は、通常鎮痛剤と
増粘剤、或いは自体既知のキャリアー等と共に、また必
要に応じて公知の添加剤等を加えて、液剤(特に、水
剤)、粉末剤、錠剤、顆粒剤、散剤等に調製される。該
キャリアーとしては、例えば注射用蒸留水、生理食塩
水、その他の水性溶剤が例示される。液剤の場合には、
そのまま或いは水等で希釈して、また固形剤の場合には
用時、水等に溶解させて投与される。
剤、噴霧剤として用いられる。該製剤は、通常鎮痛剤と
増粘剤、或いは自体既知のキャリアー等と共に、また必
要に応じて公知の添加剤等を加えて、液剤(特に、水
剤)、粉末剤、錠剤、顆粒剤、散剤等に調製される。該
キャリアーとしては、例えば注射用蒸留水、生理食塩
水、その他の水性溶剤が例示される。液剤の場合には、
そのまま或いは水等で希釈して、また固形剤の場合には
用時、水等に溶解させて投与される。
【0009】本発明の口腔部局所投与剤における鎮痛剤
の配合量は、使用する鎮痛剤の種類、疾患の程度及び疾
患部位により異なるが、用時水等に溶解した場合に、通
常約0.0001〜10w/v%、好ましくは0.00
1〜5w/v%程度となるに相当する量である。例えば
含嗽剤としては、用時の溶液中に通常約0.0001〜
10w/v%、好ましくは0.001〜3w/v%程度
となるに相当する量が含有され、また噴霧剤として用時
の溶液中に通常約0.0001〜10w/v%、好まし
くは0.001〜5w/v%程度となるに相当する量が
含有される。
の配合量は、使用する鎮痛剤の種類、疾患の程度及び疾
患部位により異なるが、用時水等に溶解した場合に、通
常約0.0001〜10w/v%、好ましくは0.00
1〜5w/v%程度となるに相当する量である。例えば
含嗽剤としては、用時の溶液中に通常約0.0001〜
10w/v%、好ましくは0.001〜3w/v%程度
となるに相当する量が含有され、また噴霧剤として用時
の溶液中に通常約0.0001〜10w/v%、好まし
くは0.001〜5w/v%程度となるに相当する量が
含有される。
【0010】また、本発明において増粘剤の配合量は、
使用する増粘剤の種類、鎮痛剤の種類及び含量、疾患の
程度及び疾患部位により異なるが、用時水等に溶解した
場合に0.01〜10w/v%、好ましくは0.1〜5
w/v%程度となるに相当する量である。例えば含嗽剤
としては、用時の溶液中に通常約0.05〜5w/v
%、好ましくは0.1〜1w/v%程度含有され、また
噴霧剤として用時の溶液中に通常約0.01〜5w/v
%、好ましくは0.05〜1w/v%程度含有される。
使用する増粘剤の種類、鎮痛剤の種類及び含量、疾患の
程度及び疾患部位により異なるが、用時水等に溶解した
場合に0.01〜10w/v%、好ましくは0.1〜5
w/v%程度となるに相当する量である。例えば含嗽剤
としては、用時の溶液中に通常約0.05〜5w/v
%、好ましくは0.1〜1w/v%程度含有され、また
噴霧剤として用時の溶液中に通常約0.01〜5w/v
%、好ましくは0.05〜1w/v%程度含有される。
【0011】また、本発明の製剤は、例えば含嗽剤の場
合、用時水等に溶解した場合にその粘度が20センチポ
イズ以上、好ましくは50センチポイズ以上となるよう
に、また用時の噴霧剤の粘度が3〜500センチポイズ
となるように、上記増粘剤を配合することが好ましい。
粘度の上限は均一溶液で含嗽または噴霧可能なものであ
ればよく、これらは前記要因、特に疾患の状況により適
宜選択される。
合、用時水等に溶解した場合にその粘度が20センチポ
イズ以上、好ましくは50センチポイズ以上となるよう
に、また用時の噴霧剤の粘度が3〜500センチポイズ
となるように、上記増粘剤を配合することが好ましい。
粘度の上限は均一溶液で含嗽または噴霧可能なものであ
ればよく、これらは前記要因、特に疾患の状況により適
宜選択される。
【0012】ここで粘度は、用時の水溶液について、第
十二改正日本薬局方の粘度測定法に基づいて、回転粘度
計(B型粘度計)を用い、25℃で測定したものであ
る。
十二改正日本薬局方の粘度測定法に基づいて、回転粘度
計(B型粘度計)を用い、25℃で測定したものであ
る。
【0013】本発明の口腔部局所投与剤には、必要に応
じて他の添加剤が配合されていてもよい。これら添加剤
としては、キシロース、グルコース、ガラクトース、フ
ラクトース等の単糖類、麦芽糖、乳糖、ショ糖等の二糖
類、マンニトール、ソルビトール、イノシトール、ラク
チトール、エリスリトール等の糖アルコール、サッカリ
ンナトリウム、アミノ酸系の甘味料、塩化カルシウム、
微細シリカゲル、アミノ酢酸等が例示される。
じて他の添加剤が配合されていてもよい。これら添加剤
としては、キシロース、グルコース、ガラクトース、フ
ラクトース等の単糖類、麦芽糖、乳糖、ショ糖等の二糖
類、マンニトール、ソルビトール、イノシトール、ラク
チトール、エリスリトール等の糖アルコール、サッカリ
ンナトリウム、アミノ酸系の甘味料、塩化カルシウム、
微細シリカゲル、アミノ酢酸等が例示される。
【0014】本発明の口腔部局所投与剤は、鎮痛剤と増
粘剤を混和し、また必要に応じて糖類、塩化カルシウ
ム、アミノ酢酸等の添加剤を加え、通常の方法で最終剤
型に製する。
粘剤を混和し、また必要に応じて糖類、塩化カルシウ
ム、アミノ酢酸等の添加剤を加え、通常の方法で最終剤
型に製する。
【0015】本発明の口腔部局所投与剤は、患部への主
薬の残存量が多く、鎮痛作用に関して速効性、且つ持続
性があり、特に含嗽剤とした場合には口中全体に残存す
ることになり、例えば難治性口腔内潰瘍、抜歯後の疼
痛、口内炎、口内潰瘍、上気道炎等の治療に有用であ
る。
薬の残存量が多く、鎮痛作用に関して速効性、且つ持続
性があり、特に含嗽剤とした場合には口中全体に残存す
ることになり、例えば難治性口腔内潰瘍、抜歯後の疼
痛、口内炎、口内潰瘍、上気道炎等の治療に有用であ
る。
【0016】本発明の口腔部局所投与剤を医薬として使
用する場合、鎮痛剤の投与量は、これらの種類、患者の
年齢および状態、疾患の症状等により変わりうる。例え
ば、鎮痛剤として、アスピリン−DL−リジンを含む口
腔部局所投与剤を、口内炎、口内潰瘍による疼痛の治療
に成人患者に対して含嗽剤として用いる場合、アスピリ
ン−DL−リジン450mgに対し、25〜100ml
の水に溶解したものを1〜4回に分けて口に含み、1〜
5分/回含嗽し、これを食事摂取または薬剤投与前、極
度の疼痛時等に随時行う。また、噴霧剤として用いる場
合、アスピリン−DL−リジン450mgに対し、5〜
100mlの水に溶解し、1日1〜10回、1日当たり
1〜10ml程度患部に噴霧する。
用する場合、鎮痛剤の投与量は、これらの種類、患者の
年齢および状態、疾患の症状等により変わりうる。例え
ば、鎮痛剤として、アスピリン−DL−リジンを含む口
腔部局所投与剤を、口内炎、口内潰瘍による疼痛の治療
に成人患者に対して含嗽剤として用いる場合、アスピリ
ン−DL−リジン450mgに対し、25〜100ml
の水に溶解したものを1〜4回に分けて口に含み、1〜
5分/回含嗽し、これを食事摂取または薬剤投与前、極
度の疼痛時等に随時行う。また、噴霧剤として用いる場
合、アスピリン−DL−リジン450mgに対し、5〜
100mlの水に溶解し、1日1〜10回、1日当たり
1〜10ml程度患部に噴霧する。
【0017】
【実施例】以下、実施例、実験例により本発明を具体的
に説明する。しかし、本発明はこれらに限定される事は
ない。
に説明する。しかし、本発明はこれらに限定される事は
ない。
【0018】実施例1〜8 表1に示される各組成を、乾燥下、順次混合攪拌し、微
粉末製剤化して、口腔部局所投与剤を得た。また、表1
に対照例の組成物を示し、実施例と同様にして対照製剤
を得た。
粉末製剤化して、口腔部局所投与剤を得た。また、表1
に対照例の組成物を示し、実施例と同様にして対照製剤
を得た。
【0019】
【表1】
【0020】実験例1 実施例1、5の口腔部局所投与剤および対照製剤1g
を、それぞれ所定量の水に溶解させ、各水温における製
剤の溶解性について検討した。その結果を表2に示す。
を、それぞれ所定量の水に溶解させ、各水温における製
剤の溶解性について検討した。その結果を表2に示す。
【0021】
【表2】
【0022】実験例2 実施例1、5の口腔部局所投与剤および対照製剤1g
を、それぞれ25ml、50ml、100mlの水に溶
かし、溶解直後、溶解後6時間経過後の水溶液の粘度を
測定した(24℃)。その結果を図1〜3に示す。
を、それぞれ25ml、50ml、100mlの水に溶
かし、溶解直後、溶解後6時間経過後の水溶液の粘度を
測定した(24℃)。その結果を図1〜3に示す。
【0023】実験例3 実施例1、5の口腔部局所投与剤1gを、それぞれ25
ml、50ml、100mlの水に溶解させ、また同じ
く対照製剤を水に溶解した。各濃度の水溶液を25ml
ずつ、それぞれ1回、2回、4回に分けて、1回当たり
30秒間および2分間ずつ含嗽した。高速液体クロマト
グラフィーで測定した吐き出した溶液中のアスピリン−
DL−リジン含量と、投与量と含嗽後の吐き出し量の差
から、含嗽直後のアスピリン−DL−リジンの口腔内残
存量を求めた。その結果を図4〜5に示す。
ml、50ml、100mlの水に溶解させ、また同じ
く対照製剤を水に溶解した。各濃度の水溶液を25ml
ずつ、それぞれ1回、2回、4回に分けて、1回当たり
30秒間および2分間ずつ含嗽した。高速液体クロマト
グラフィーで測定した吐き出した溶液中のアスピリン−
DL−リジン含量と、投与量と含嗽後の吐き出し量の差
から、含嗽直後のアスピリン−DL−リジンの口腔内残
存量を求めた。その結果を図4〜5に示す。
【0024】また、本発明の口腔部局所投与剤を用いた
臨床例を以下に示す。
臨床例を以下に示す。
【0025】臨床例1 17歳女子。口内潰瘍が口腔内ほぼ半分にでき、水、唾
も飲み込む時苦痛を伴うので、実施例1の製剤を約50
mlの水に溶解し、二回分服で約3分/回含嗽した。含
嗽後約30分で疼痛が緩和し、この効果は持続し、水、
食事の摂取が可能となった。
も飲み込む時苦痛を伴うので、実施例1の製剤を約50
mlの水に溶解し、二回分服で約3分/回含嗽した。含
嗽後約30分で疼痛が緩和し、この効果は持続し、水、
食事の摂取が可能となった。
【0026】臨床例2 9歳男子。口内炎により苦痛を訴えるので、実施例1の
製剤を約50mlの水に溶解し、三分服で約5分/回含
嗽した。含嗽後20分で鎮痛効果が現れ、痛みが除去さ
れた。
製剤を約50mlの水に溶解し、三分服で約5分/回含
嗽した。含嗽後20分で鎮痛効果が現れ、痛みが除去さ
れた。
【0027】臨床例3 46歳男子。奥歯の抜歯後、激痛が現れたので、実施例
1の製剤を約50mlの水に溶解し、二分服で約5分/
回含嗽した。含嗽後、15〜20分で疼痛は除去され
た。
1の製剤を約50mlの水に溶解し、二分服で約5分/
回含嗽した。含嗽後、15〜20分で疼痛は除去され
た。
【0028】臨床例4 26歳女子。粒状の腫れ物が口内に発生し、苦痛を伴っ
たので、実施例1の製剤を約40mlのぬるま湯に溶解
し、二分服で約1分/回含嗽した。含嗽後、30分程で
疼痛が緩和し、この疼痛緩和は持続した。
たので、実施例1の製剤を約40mlのぬるま湯に溶解
し、二分服で約1分/回含嗽した。含嗽後、30分程で
疼痛が緩和し、この疼痛緩和は持続した。
【0029】臨床例5 50歳男子。咽喉部の炎症による疼痛がひどく、食事摂
取が苦痛のため、実施例2の製剤を約50mlの水に溶
解し、二分服で約1分/回含嗽した。含嗽後、約30分
後には疼痛も弱まり、この効果は持続し、食事摂取可能
となった。
取が苦痛のため、実施例2の製剤を約50mlの水に溶
解し、二分服で約1分/回含嗽した。含嗽後、約30分
後には疼痛も弱まり、この効果は持続し、食事摂取可能
となった。
【0030】以下、本発明の口腔部局所投与剤の製剤例
を示す。
を示す。
【0031】 製剤例1(粉末剤) アスピリン−DL−リジン 450mg キサンタンガム 50mg ショ糖 500mg 塩化カルシウム(無水物) 25mg アミノ酢酸 50mg 上記組成を、乾燥下、順次混合攪拌し、粉末剤を得た。
【0032】 製剤例2(粉末剤) アスピリン−DL−リジン 450mg プルラン 200mg ショ糖 350mg 塩化カルシウム(無水物) 25mg アミノ酢酸 50mg 上記組成を、乾燥下、順次混合攪拌し、粉末剤を得た。
【0033】 製剤例3(粉末剤) 塩酸ブプレノルフィン 0.15mg プルラン 50 mg マンニトール 200 mg 上記組成を、乾燥下、順次混合攪拌し、粉末剤を得た。
【0034】 製剤例4(粉末剤) ロキソプロフェンナトリウム 50mg ポリビニルピロリドン 100mg 乳糖 250mg 上記組成を、乾燥下、順次混合攪拌し、粉末剤を得た。
【0035】 製剤例2(粉末剤) スルピリン 150mg プルラン 200mg ショ糖 350mg 上記組成を、乾燥下、順次混合攪拌し、粉末剤を得た。
【0036】
【発明の効果】本発明の口腔部局所投与剤は、経口投与
以外の投与ルートを採用しえる製剤であって、速効性、
且つ副作用の少ない製剤である。また、本発明の口腔部
局所投与剤は、主薬の患部における残存量を大幅に伸ば
すこと、口腔内全体へ行き渡ることにより、口内炎、口
内潰瘍などの口腔内疾患および咽喉部の炎症疾患の局所
治療に有用であり、また速効的、持続的に鎮痛効果を発
揮するので、当面の患者の疼痛を速やかに除去し、治療
の続行、食事摂取を可能とした。これにより患者のQO
Lを尊重でき、医師の治療方法の選択の幅を拡げる事と
なるので、治療効果の大きな改善がなされる。また、投
与が極めて容易であり、特に鎮痛剤としてアセチルサリ
チル酸リジン塩を用いることにより安全性が高く、一般
薬としても各家庭内で口内炎など炎症性疾患、口腔内お
よび咽喉部周辺の疼痛、抜歯後の疼痛などの治療に極め
て有効なものとなる。
以外の投与ルートを採用しえる製剤であって、速効性、
且つ副作用の少ない製剤である。また、本発明の口腔部
局所投与剤は、主薬の患部における残存量を大幅に伸ば
すこと、口腔内全体へ行き渡ることにより、口内炎、口
内潰瘍などの口腔内疾患および咽喉部の炎症疾患の局所
治療に有用であり、また速効的、持続的に鎮痛効果を発
揮するので、当面の患者の疼痛を速やかに除去し、治療
の続行、食事摂取を可能とした。これにより患者のQO
Lを尊重でき、医師の治療方法の選択の幅を拡げる事と
なるので、治療効果の大きな改善がなされる。また、投
与が極めて容易であり、特に鎮痛剤としてアセチルサリ
チル酸リジン塩を用いることにより安全性が高く、一般
薬としても各家庭内で口内炎など炎症性疾患、口腔内お
よび咽喉部周辺の疼痛、抜歯後の疼痛などの治療に極め
て有効なものとなる。
【図1】製剤1g/水25ml溶液の24℃における粘
度の経時変化を示す図である。
度の経時変化を示す図である。
【図2】製剤1g/水50ml溶液の24℃における粘
度の経時変化を示す図である。
度の経時変化を示す図である。
【図3】製剤1g/水100ml溶液の24℃における
粘度の経時変化を示す図である。
粘度の経時変化を示す図である。
【図4】1回当たり25mlで30秒間ずつ含嗽した後
のアスピリン−DL−リジンの口腔内残存量を示す図で
ある。
のアスピリン−DL−リジンの口腔内残存量を示す図で
ある。
【図5】1回当たり25mlで2分間ずつ含嗽した後の
アスピリン−DL−リジンの口腔内残存量を示す図であ
る。
アスピリン−DL−リジンの口腔内残存量を示す図であ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 A61K 47/36 A61K 47/36 F 47/38 47/38 F (72)発明者 関山 泰司 大阪市城東区中央一丁目1番47号 株式会 社ミドリ十字城東分室内 (72)発明者 石井 昭三 大阪市城東区中央一丁目1番47号 株式会 社ミドリ十字城東分室内 (72)発明者 高橋 雅人 静岡県富士宮市中里東町560番地 東洋カ プセル株式会社内
Claims (5)
- 【請求項1】 鎮痛剤と増粘剤とを含む口腔部局所投与
剤。 - 【請求項2】 水溶性鎮痛剤と水溶性増粘剤とを含む口
腔部局所投与剤。 - 【請求項3】 アセチルサリチル酸リジン塩と水溶性増
粘剤とを含む口腔部局所投与剤。 - 【請求項4】 水溶性増粘剤が水溶性高分子である請求
項2または3記載の口腔部局所投与剤。 - 【請求項5】 含嗽剤である請求項1〜4のいずれかに
記載の口腔部局所投与剤。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10446095A JPH08295637A (ja) | 1995-04-27 | 1995-04-27 | 口腔部局所投与剤 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10446095A JPH08295637A (ja) | 1995-04-27 | 1995-04-27 | 口腔部局所投与剤 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08295637A true JPH08295637A (ja) | 1996-11-12 |
Family
ID=14381213
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10446095A Pending JPH08295637A (ja) | 1995-04-27 | 1995-04-27 | 口腔部局所投与剤 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH08295637A (ja) |
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- 1995-04-27 JP JP10446095A patent/JPH08295637A/ja active Pending
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