JPH08295606A - イソチアゾロン系包接化合物含有スラリーの安定化方法 - Google Patents
イソチアゾロン系包接化合物含有スラリーの安定化方法Info
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- JPH08295606A JPH08295606A JP10228095A JP10228095A JPH08295606A JP H08295606 A JPH08295606 A JP H08295606A JP 10228095 A JP10228095 A JP 10228095A JP 10228095 A JP10228095 A JP 10228095A JP H08295606 A JPH08295606 A JP H08295606A
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Abstract
(57)【要約】
【構成】 0.01〜50重量%の濃度でイソチアゾロ
ン系包接化合物を含有するスラリーに対し、その保存時
のpH低下を抑制するのに十分な量の臭素含有化合物を
添加することにより、イソチアゾロン系包接化合物を安
定化する方法である。 【効果】 イソチアゾロン系包接化合物を含有するスラ
リーを、凝集や固化させることなく長期間にわたって保
存することができる。
ン系包接化合物を含有するスラリーに対し、その保存時
のpH低下を抑制するのに十分な量の臭素含有化合物を
添加することにより、イソチアゾロン系包接化合物を安
定化する方法である。 【効果】 イソチアゾロン系包接化合物を含有するスラ
リーを、凝集や固化させることなく長期間にわたって保
存することができる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、イソチアゾロン系包接
化合物含有スラリーの安定化方法、特に防菌・防カビ用
組成物としてのイソチアゾロン系包接化合物含有スラリ
ーについて、その調製時のpHを保存時にもほとんど低
下させることなく保持し、該スラリーを安定化する方法
に関する。
化合物含有スラリーの安定化方法、特に防菌・防カビ用
組成物としてのイソチアゾロン系包接化合物含有スラリ
ーについて、その調製時のpHを保存時にもほとんど低
下させることなく保持し、該スラリーを安定化する方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、紙パルプ工業分野における抄紙工
程の用水系、各種産業分野における循環冷却水などの用
水系、あるいは工業用水を使用して調製される水性塗
料、紙用塗工液、ラテックスエマルション、デンプンス
ラリー、捺染糊、皮革などにあっては、それらに有害な
微生物が繁殖しやすく、これが生産性の低下や品質の低
下の原因となっている。
程の用水系、各種産業分野における循環冷却水などの用
水系、あるいは工業用水を使用して調製される水性塗
料、紙用塗工液、ラテックスエマルション、デンプンス
ラリー、捺染糊、皮革などにあっては、それらに有害な
微生物が繁殖しやすく、これが生産性の低下や品質の低
下の原因となっている。
【0003】例えば、紙パルプ工業の抄紙工程において
は、パルプスラリーの流れる場所の壁面、チェスト、フ
ローボックス、輸送パイプなどにスライムが付着し、こ
れが離脱して紙パルプ製品の中に混入して種々の着色斑
点や汚点を生じ、紙パルプ製品の汚染、紙切れ、作業能
率の低下など、好ましくない事態を招来し、紙パルプの
生産に大きな障害となっており、また、各種産業分野に
おける循環冷却水などの用水系では、通水配管などに細
菌、糸状菌、藻類などから構成されるスライムが付着
し、配管の閉鎖、金属材質の腐食及び熱効率の低下をも
たらすことが知られている。
は、パルプスラリーの流れる場所の壁面、チェスト、フ
ローボックス、輸送パイプなどにスライムが付着し、こ
れが離脱して紙パルプ製品の中に混入して種々の着色斑
点や汚点を生じ、紙パルプ製品の汚染、紙切れ、作業能
率の低下など、好ましくない事態を招来し、紙パルプの
生産に大きな障害となっており、また、各種産業分野に
おける循環冷却水などの用水系では、通水配管などに細
菌、糸状菌、藻類などから構成されるスライムが付着
し、配管の閉鎖、金属材質の腐食及び熱効率の低下をも
たらすことが知られている。
【0004】このような微生物による障害を防止するた
めに、これまで抗菌作用を有する化合物を用いて処理す
ることが行われており、近時、特に皮膚や目などに対す
る刺激性が少なく、かつ抗菌効果の持続性に優れる抗菌
剤として、イソチアゾロン系包接化合物が提案されてい
る(特公平2−34356号公報、特開昭63−295
568号公報、特開平1−316301号公報)。
めに、これまで抗菌作用を有する化合物を用いて処理す
ることが行われており、近時、特に皮膚や目などに対す
る刺激性が少なく、かつ抗菌効果の持続性に優れる抗菌
剤として、イソチアゾロン系包接化合物が提案されてい
る(特公平2−34356号公報、特開昭63−295
568号公報、特開平1−316301号公報)。
【0005】しかしながら、このイソチアゾロン系包接
化合物は、製剤化等のためスラリー化すると保存安定性
が悪く、スラリーの保存時にその調製当初のpHを維持
しえず、保存期間の経過とともにpHが低下し、また凝
集や固化を生じるため、製品管理が困難で、製品を安定
に供給しにくいという問題がある。また、紙パルプ工業
においては、殺菌剤は、自動添加装置で計画的に抄造系
に添加されることが多いが、この場合に殺菌剤として上
記イソチアゾロン系包接化合物製剤を用いると、上記凝
集の発生が、抄造系内への適量の殺菌剤の添加を困難に
し、有害微生物を発生させる原因となる。
化合物は、製剤化等のためスラリー化すると保存安定性
が悪く、スラリーの保存時にその調製当初のpHを維持
しえず、保存期間の経過とともにpHが低下し、また凝
集や固化を生じるため、製品管理が困難で、製品を安定
に供給しにくいという問題がある。また、紙パルプ工業
においては、殺菌剤は、自動添加装置で計画的に抄造系
に添加されることが多いが、この場合に殺菌剤として上
記イソチアゾロン系包接化合物製剤を用いると、上記凝
集の発生が、抄造系内への適量の殺菌剤の添加を困難に
し、有害微生物を発生させる原因となる。
【0006】このような欠点を改良するために、pH調
節剤として、硫酸、リン酸、クエン酸、マレイン酸、コ
ハク酸などの酸やその塩を配合したり、また凝固点降下
剤として、エチレングリコール、プロピレングリコー
ル、グリセリンなどを配合することが試みられている。
しかしながら、これらの技術においては、前記欠点が十
分に改良されているとはいえない。
節剤として、硫酸、リン酸、クエン酸、マレイン酸、コ
ハク酸などの酸やその塩を配合したり、また凝固点降下
剤として、エチレングリコール、プロピレングリコー
ル、グリセリンなどを配合することが試みられている。
しかしながら、これらの技術においては、前記欠点が十
分に改良されているとはいえない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
イソチアゾロン系包接化合物のスラリー化による種々の
問題を解決し、イソチアゾロン系包接化合物含有スラリ
ーの保存時も該スラリー調製当初のpHをほとんど低下
させず、凝集の発生することのない、イソチアゾロン系
包接化合物含有スラリーの安定化方法を提供することを
目的としてなされたものである。
イソチアゾロン系包接化合物のスラリー化による種々の
問題を解決し、イソチアゾロン系包接化合物含有スラリ
ーの保存時も該スラリー調製当初のpHをほとんど低下
させず、凝集の発生することのない、イソチアゾロン系
包接化合物含有スラリーの安定化方法を提供することを
目的としてなされたものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記の好
ましい特徴を有するイソチアゾロン系包接化合物含有ス
ラリーの安定化方法を開発すべく鋭意研究を重ねた結
果、所定濃度のイソチアゾロン系包接化合物含有スラリ
ーに対し、その保存時のpH低下を抑制するのに十分な
量の特定の化合物を添加することにより、その目的を達
成しうることを見出し、この知見に基づいて本発明を完
成するに至った。
ましい特徴を有するイソチアゾロン系包接化合物含有ス
ラリーの安定化方法を開発すべく鋭意研究を重ねた結
果、所定濃度のイソチアゾロン系包接化合物含有スラリ
ーに対し、その保存時のpH低下を抑制するのに十分な
量の特定の化合物を添加することにより、その目的を達
成しうることを見出し、この知見に基づいて本発明を完
成するに至った。
【0009】すなわち、本発明は、0.01〜50重量
%の濃度でイソチアゾロン系包接化合物を含有するスラ
リーに対し、その保存時のpH低下を抑制するのに十分
な量の臭素含有化合物を添加することを特徴とするイソ
チアゾロン系包接化合物の安定化方法を提供するもので
ある。
%の濃度でイソチアゾロン系包接化合物を含有するスラ
リーに対し、その保存時のpH低下を抑制するのに十分
な量の臭素含有化合物を添加することを特徴とするイソ
チアゾロン系包接化合物の安定化方法を提供するもので
ある。
【0010】本発明で用いられるイソチアゾロン系包接
化合物含有スラリーは、イソチアゾロン系包接化合物を
適当な分散媒体に懸濁させたものであり、このイソチア
ゾロン系包接化合物は、イソチアゾロン系化合物をゲス
ト化合物として、これをホスト化合物で包接してなる化
合物である。
化合物含有スラリーは、イソチアゾロン系包接化合物を
適当な分散媒体に懸濁させたものであり、このイソチア
ゾロン系包接化合物は、イソチアゾロン系化合物をゲス
ト化合物として、これをホスト化合物で包接してなる化
合物である。
【0011】このイソチアゾロン系化合物は、一般式
【化2】 (式中のR1は水素原子、アルキル基、アルケニル基、
アルキニル基又はアラルキル基、R2及びR3はそれぞれ
水素原子又はハロゲン原子であって、それらは互いに同
一であってもよいし、また異なっていてもよく、あるい
は互いに縮合してベンゼン環を形成してもよい)で表わ
されるものである。
アルキニル基又はアラルキル基、R2及びR3はそれぞれ
水素原子又はハロゲン原子であって、それらは互いに同
一であってもよいし、また異なっていてもよく、あるい
は互いに縮合してベンゼン環を形成してもよい)で表わ
されるものである。
【0012】前記一般式(I)において、符号R1で示
される基のうち、アルキル基としては、例えばメチル
基、エチル基、n‐プロピル基、イソプロピル基、n‐
ブチル基、イソブチル基、sec‐ブチル基、tert
‐ブチル基などが、アルケニル基としては、例えばビニ
ル基、アリル基、プロペニル基、イソプロペニル基、ブ
テニル基、イソブテニル基などが、アルキニル基として
は、例えばエチニル(アセチレニル)基、プロピニル
基、プロパルギル基などが、アラルキル基としては、例
えばベンジル基、フェネチル基などが挙げられる。ま
た、ハロゲン原子としては、例えばフッ素原子、塩素原
子、臭素原子などが挙げられる。
される基のうち、アルキル基としては、例えばメチル
基、エチル基、n‐プロピル基、イソプロピル基、n‐
ブチル基、イソブチル基、sec‐ブチル基、tert
‐ブチル基などが、アルケニル基としては、例えばビニ
ル基、アリル基、プロペニル基、イソプロペニル基、ブ
テニル基、イソブテニル基などが、アルキニル基として
は、例えばエチニル(アセチレニル)基、プロピニル
基、プロパルギル基などが、アラルキル基としては、例
えばベンジル基、フェネチル基などが挙げられる。ま
た、ハロゲン原子としては、例えばフッ素原子、塩素原
子、臭素原子などが挙げられる。
【0013】このような化合物としては、例えば、5‐
クロロ‐2‐メチル‐4‐イソチアゾリン‐3‐オン、
2‐メチル‐4‐イソチアゾリン‐3‐オン、2‐オク
チル‐4‐イソチアゾリン‐3‐オン、4,5‐ジクロ
ロ‐4‐イソチアゾリン‐3‐オン、1,2‐ベンゾイ
ソチアゾリン‐3‐オンなどが挙げられ、中でも特に5
‐クロロ‐2‐メチル‐4‐イソチアゾリン‐3‐オン
が殺菌性にすぐれるので好ましい。
クロロ‐2‐メチル‐4‐イソチアゾリン‐3‐オン、
2‐メチル‐4‐イソチアゾリン‐3‐オン、2‐オク
チル‐4‐イソチアゾリン‐3‐オン、4,5‐ジクロ
ロ‐4‐イソチアゾリン‐3‐オン、1,2‐ベンゾイ
ソチアゾリン‐3‐オンなどが挙げられ、中でも特に5
‐クロロ‐2‐メチル‐4‐イソチアゾリン‐3‐オン
が殺菌性にすぐれるので好ましい。
【0014】また、本発明で用いられるホスト化合物
は、前記ゲスト化合物のイソチアゾロン系化合物を包接
し、包接化合物を形成しうるものであれば特に制限はな
い。このようなものとしては、例えばシクロデキストリ
ン、1,1,6,6‐テトラフェニル‐2,4‐ヘキサ
ジイン‐1,6‐ジオール、1,1‐ビス(2,4‐ジ
メチルフェニル)‐2‐プロピン‐1‐オール、1,
1,4,4‐テトラフェニル‐2‐ブチン‐1,4‐ジ
オール、1,1‐ビス(2‐ナフトール)、1,1,
6,6‐テトラキス(2,4‐ジメチルフェニル)‐
2,4‐ヘキサジイン‐1,6‐ジオール、9,10‐
ビス(4‐メチルフェニル)‐9,10‐ジヒドロアン
トラセン‐9,10‐ジオール、1,1‐ビス(4‐ヒ
ドロキシフェニル)シクロヘキサン、N,N,N′,
N′‐テトラシクロヘキシル‐ビフェニル‐2,2′‐
ジカルボキシアミド、5,5′‐ジクロロ‐2,2′‐
ジヒドロキシジフェニルメタン、デオキシコール酸、
2,5‐ジ‐t‐ブチルヒドロキノン、2,2′‐メチ
レンビス(4‐クロロフェノール)、テトラキスフェノ
ール系化合物などが挙げられる。
は、前記ゲスト化合物のイソチアゾロン系化合物を包接
し、包接化合物を形成しうるものであれば特に制限はな
い。このようなものとしては、例えばシクロデキストリ
ン、1,1,6,6‐テトラフェニル‐2,4‐ヘキサ
ジイン‐1,6‐ジオール、1,1‐ビス(2,4‐ジ
メチルフェニル)‐2‐プロピン‐1‐オール、1,
1,4,4‐テトラフェニル‐2‐ブチン‐1,4‐ジ
オール、1,1‐ビス(2‐ナフトール)、1,1,
6,6‐テトラキス(2,4‐ジメチルフェニル)‐
2,4‐ヘキサジイン‐1,6‐ジオール、9,10‐
ビス(4‐メチルフェニル)‐9,10‐ジヒドロアン
トラセン‐9,10‐ジオール、1,1‐ビス(4‐ヒ
ドロキシフェニル)シクロヘキサン、N,N,N′,
N′‐テトラシクロヘキシル‐ビフェニル‐2,2′‐
ジカルボキシアミド、5,5′‐ジクロロ‐2,2′‐
ジヒドロキシジフェニルメタン、デオキシコール酸、
2,5‐ジ‐t‐ブチルヒドロキノン、2,2′‐メチ
レンビス(4‐クロロフェノール)、テトラキスフェノ
ール系化合物などが挙げられる。
【0015】上記テトラキスフェノール化合物の具体例
としては、1,1,2,2‐テトラキス(4‐ヒドロキ
シフェニル)エタン、1,1,2,2‐テトラキス(3
‐メチル‐4‐ヒドロキシフェニル)エタン、1,1,
2,2‐テトラキス(3‐ブロモ‐4‐ヒドロキシフェ
ニル)エタン、1,1,2,2‐テトラキス(3,5‐
ジメチル‐4‐ヒドロキシフェニル)エタン、1,1,
2,2‐テトラキス(3‐t‐ブチル‐4‐ヒドロキシ
フェニル)エタン、1,1,2,2‐テトラキス(3‐
クロロ‐4‐ヒドロキシフェニル)エタン、1,1,
2,2‐テトラキス(3,5‐ジクロロ‐4‐ヒドロキ
シフェニル)エタン、1,1,2,2‐テトラキス(3
‐フルオロ‐4‐ヒドロキシフェニル)エタン、1,
1,2,2‐テトラキス(3,5‐ジフルオロ‐4‐ヒ
ドロキシフェニル)エタン、1,1,2,2‐テトラキ
ス(3‐メトキシ‐4‐ヒドロキシフェニル)エタン、
1,1,2,2‐テトラキス(3,5‐ジメトキシ‐4
‐ヒドロキシフェニル)エタン、1,1,2,2‐テト
ラキス(3‐クロロ‐5‐メチル‐4‐ヒドロキシフェ
ニル)エタン、1,1,2,2‐テトラキス(3‐クロ
ロ‐5‐フェニル‐4‐ヒドロキシフェニル)エタン、
1,1,2,2‐テトラキス(3‐フェニル‐4‐ヒド
ロキシフェニル)エタン、1,1‐ビス(4‐ヒドロキ
シフェニル)‐2,2‐ビス(3‐メチル‐4‐ヒドロ
キシフェニル)エタン、1,1,3,3‐テトラキス
(4‐ヒドロキシフェニル)プロパン、1,1,3,3
‐テトラキス(3‐メチル‐4‐ヒドロキシフェニル)
プロパン、1,1,3,3‐テトラキス(3‐クロロ‐
4‐ヒドロキシフェニル)プロパン、1,1,4,4‐
テトラキス(4‐ヒドロキシフェニル)ブタン、1,
1,4,4‐テトラキス(3‐メチル‐4‐ヒドロキシ
フェニル)ブタン、1,1,4,4‐テトラキス(3‐
クロロ‐4‐ヒドロキシフェニル)ブタン、1,1,
5,5‐テトラキス(4‐ヒドロキシフェニル)ペンタ
ンなどが挙げられる。
としては、1,1,2,2‐テトラキス(4‐ヒドロキ
シフェニル)エタン、1,1,2,2‐テトラキス(3
‐メチル‐4‐ヒドロキシフェニル)エタン、1,1,
2,2‐テトラキス(3‐ブロモ‐4‐ヒドロキシフェ
ニル)エタン、1,1,2,2‐テトラキス(3,5‐
ジメチル‐4‐ヒドロキシフェニル)エタン、1,1,
2,2‐テトラキス(3‐t‐ブチル‐4‐ヒドロキシ
フェニル)エタン、1,1,2,2‐テトラキス(3‐
クロロ‐4‐ヒドロキシフェニル)エタン、1,1,
2,2‐テトラキス(3,5‐ジクロロ‐4‐ヒドロキ
シフェニル)エタン、1,1,2,2‐テトラキス(3
‐フルオロ‐4‐ヒドロキシフェニル)エタン、1,
1,2,2‐テトラキス(3,5‐ジフルオロ‐4‐ヒ
ドロキシフェニル)エタン、1,1,2,2‐テトラキ
ス(3‐メトキシ‐4‐ヒドロキシフェニル)エタン、
1,1,2,2‐テトラキス(3,5‐ジメトキシ‐4
‐ヒドロキシフェニル)エタン、1,1,2,2‐テト
ラキス(3‐クロロ‐5‐メチル‐4‐ヒドロキシフェ
ニル)エタン、1,1,2,2‐テトラキス(3‐クロ
ロ‐5‐フェニル‐4‐ヒドロキシフェニル)エタン、
1,1,2,2‐テトラキス(3‐フェニル‐4‐ヒド
ロキシフェニル)エタン、1,1‐ビス(4‐ヒドロキ
シフェニル)‐2,2‐ビス(3‐メチル‐4‐ヒドロ
キシフェニル)エタン、1,1,3,3‐テトラキス
(4‐ヒドロキシフェニル)プロパン、1,1,3,3
‐テトラキス(3‐メチル‐4‐ヒドロキシフェニル)
プロパン、1,1,3,3‐テトラキス(3‐クロロ‐
4‐ヒドロキシフェニル)プロパン、1,1,4,4‐
テトラキス(4‐ヒドロキシフェニル)ブタン、1,
1,4,4‐テトラキス(3‐メチル‐4‐ヒドロキシ
フェニル)ブタン、1,1,4,4‐テトラキス(3‐
クロロ‐4‐ヒドロキシフェニル)ブタン、1,1,
5,5‐テトラキス(4‐ヒドロキシフェニル)ペンタ
ンなどが挙げられる。
【0016】これらのホスト化合物を用い、前記イソチ
アゾロン系化合物をゲスト化合物とした包接化合物は、
従来知られている方法例えば、水や、メタノール、エタ
ノールなどの低級アルコール、アセトン、あるいはこれ
らの化合物から成る水性媒体中に、前記ホスト化合物の
少なくとも1種を溶解又は懸濁させたのち、これに前記
イソチアゾロン系化合物を添加し、通常0〜100℃、
好ましくは10〜50℃の範囲の温度において、10分
ないし24時間程度、好ましくは30分ないし10時間
程度かきまぜ反応させる方法により、製造することがで
きる。
アゾロン系化合物をゲスト化合物とした包接化合物は、
従来知られている方法例えば、水や、メタノール、エタ
ノールなどの低級アルコール、アセトン、あるいはこれ
らの化合物から成る水性媒体中に、前記ホスト化合物の
少なくとも1種を溶解又は懸濁させたのち、これに前記
イソチアゾロン系化合物を添加し、通常0〜100℃、
好ましくは10〜50℃の範囲の温度において、10分
ないし24時間程度、好ましくは30分ないし10時間
程度かきまぜ反応させる方法により、製造することがで
きる。
【0017】このようにして、形成されたイソチアゾロ
ン系包接化合物は、通常固体状であるので、ろ過などの
公知の手段により反応終了液から取り出し、真空乾燥な
どにより乾燥することにより、粉末状の包接化合物が得
られる。
ン系包接化合物は、通常固体状であるので、ろ過などの
公知の手段により反応終了液から取り出し、真空乾燥な
どにより乾燥することにより、粉末状の包接化合物が得
られる。
【0018】本発明においてイソチアゾロン系包接化合
物を懸濁させ、スラリー化する分散媒体としては、水、
有機溶媒、水と親水性溶媒との混合溶媒などが用いられ
る。この有機溶媒としては、エチレングリコール、プロ
ピレングリコール、グリセリンなどのポリオール、ジエ
チレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコ
ールモノブチルエーテルなどのグリコールエーテル類、
流動パラフィン、キシレン、トルエンなどのアルキルベ
ンゼン類、ひまし油、大豆油、オリーブ油などの植物
油、ヒノキオイルなどのテルペン類等が挙げられる。
物を懸濁させ、スラリー化する分散媒体としては、水、
有機溶媒、水と親水性溶媒との混合溶媒などが用いられ
る。この有機溶媒としては、エチレングリコール、プロ
ピレングリコール、グリセリンなどのポリオール、ジエ
チレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコ
ールモノブチルエーテルなどのグリコールエーテル類、
流動パラフィン、キシレン、トルエンなどのアルキルベ
ンゼン類、ひまし油、大豆油、オリーブ油などの植物
油、ヒノキオイルなどのテルペン類等が挙げられる。
【0019】本発明において、イソチアゾロン系包接化
合物含有スラリーは、所望により他の抗菌活性をもつ薬
剤、分散剤、その他各種添加成分を含有することができ
る。この各種添加成分としては、目的に応じ、希釈剤、
界面活性剤、増粘剤、比重調節剤、消泡剤、金属腐食防
止剤、凝固点降下剤などが用いられる。
合物含有スラリーは、所望により他の抗菌活性をもつ薬
剤、分散剤、その他各種添加成分を含有することができ
る。この各種添加成分としては、目的に応じ、希釈剤、
界面活性剤、増粘剤、比重調節剤、消泡剤、金属腐食防
止剤、凝固点降下剤などが用いられる。
【0020】前記分散剤は、特に水性懸濁液を調製する
場合に使用され、例えば、アルキル硫酸塩、ジアルキル
スルホコハク酸塩、ナフタレンスルホン酸塩のホルマリ
ン縮合物、リグニンスルホン酸塩、ポリカルボン酸塩な
どのアニオン性界面活性剤、ポリオキシエチレンアルキ
ルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルアリールエー
テル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブロッ
クコポリマーなどのノニオン性界面活性剤などが用いら
れる。中でも、ナフタレンスルホン酸塩のホルマリン縮
合物とリグニンスルホン酸塩が特に分散性に優れるので
好ましい。これらの分散剤は1種を用いてもよいし、ま
た2種以上を組み合わせて用いてもよい。分散剤の配合
量は、包接化合物に対し、重量比で、1:10ないし2
00:1、好ましくは1:5ないし50:1の範囲とす
るのが、良好な分散状態が得られるので好ましい。
場合に使用され、例えば、アルキル硫酸塩、ジアルキル
スルホコハク酸塩、ナフタレンスルホン酸塩のホルマリ
ン縮合物、リグニンスルホン酸塩、ポリカルボン酸塩な
どのアニオン性界面活性剤、ポリオキシエチレンアルキ
ルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルアリールエー
テル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブロッ
クコポリマーなどのノニオン性界面活性剤などが用いら
れる。中でも、ナフタレンスルホン酸塩のホルマリン縮
合物とリグニンスルホン酸塩が特に分散性に優れるので
好ましい。これらの分散剤は1種を用いてもよいし、ま
た2種以上を組み合わせて用いてもよい。分散剤の配合
量は、包接化合物に対し、重量比で、1:10ないし2
00:1、好ましくは1:5ないし50:1の範囲とす
るのが、良好な分散状態が得られるので好ましい。
【0021】前記増粘剤としては、例えばカルボキシメ
チルセルロース、ポリビニルアルコール、ポリビニルピ
ロリドン、アルギン酸ナトリウム、グアーガム、キサン
タンガム、ラムザンガム、ポリアクリル酸ナトリウム、
ポリアクリルアミド、アルキルメタクリレート/ジエチ
ルアミノエチルメタクリレート共重合体、アルキルメタ
クリレート/N‐ビニル‐2‐ピロリドンアクリレート
共重合体、アルキルメタクリレート/ポリエチレングリ
コールメタクリレート共重合体、ドデシルフマレート/
ジエチルアミノエチルメタクリレート共重合体、スチレ
ン/マレイン酸共重合体、ナトリウム系モンモリロナイ
ト、シリカなどが挙げられる。
チルセルロース、ポリビニルアルコール、ポリビニルピ
ロリドン、アルギン酸ナトリウム、グアーガム、キサン
タンガム、ラムザンガム、ポリアクリル酸ナトリウム、
ポリアクリルアミド、アルキルメタクリレート/ジエチ
ルアミノエチルメタクリレート共重合体、アルキルメタ
クリレート/N‐ビニル‐2‐ピロリドンアクリレート
共重合体、アルキルメタクリレート/ポリエチレングリ
コールメタクリレート共重合体、ドデシルフマレート/
ジエチルアミノエチルメタクリレート共重合体、スチレ
ン/マレイン酸共重合体、ナトリウム系モンモリロナイ
ト、シリカなどが挙げられる。
【0022】また、消泡剤は主に湿式粉砕時の起泡を防
止するために添加するもので、シリコーン系のものが有
用である。比重調節剤としては、分散媒体が水の場合に
は、例えば尿素などの可溶性化合物が挙げられる。分散
媒体として水を用いた場合の凝固点降下剤としては、例
えばエチレングリコール、プロピレングリコール、グリ
セリンなどの親水性溶剤が挙げられる。
止するために添加するもので、シリコーン系のものが有
用である。比重調節剤としては、分散媒体が水の場合に
は、例えば尿素などの可溶性化合物が挙げられる。分散
媒体として水を用いた場合の凝固点降下剤としては、例
えばエチレングリコール、プロピレングリコール、グリ
セリンなどの親水性溶剤が挙げられる。
【0023】本発明に用いるイソチアゾロン系包接化合
物含有スラリーについては、イソチアゾロン系包接化合
物を0.01〜50重量%好ましくは0.1〜30重量
%の濃度に調整するのが必要である。この濃度が低すぎ
ると、殺菌、防菌剤として用いる場合、その作用が不十
分になるし、またこれよりも濃度が高くなると安定性が
低下する。
物含有スラリーについては、イソチアゾロン系包接化合
物を0.01〜50重量%好ましくは0.1〜30重量
%の濃度に調整するのが必要である。この濃度が低すぎ
ると、殺菌、防菌剤として用いる場合、その作用が不十
分になるし、またこれよりも濃度が高くなると安定性が
低下する。
【0024】本発明に用いるイソチアゾロン系包接化合
物含有スラリーを調製するには、通常、水などの分散媒
体中に、前記包接化合物を好ましくは粉末状として、所
望により用いられる他の抗菌活性をもつ薬剤、分散剤、
その他各種添加成分とともに加え、通常用いられている
粉砕兼用混合機により、充分に粉砕し、混合することに
より、該包接化合物が懸濁したスラリーとして調製する
ことができる。このようにして得られるスラリー中の包
接化合物の粒径としては100μm以下、好ましくは5
μm以下にするのがよい。また、このスラリーは、固体
と液体が同時に分散して存在するサスポエマルションと
して調製することもできる。
物含有スラリーを調製するには、通常、水などの分散媒
体中に、前記包接化合物を好ましくは粉末状として、所
望により用いられる他の抗菌活性をもつ薬剤、分散剤、
その他各種添加成分とともに加え、通常用いられている
粉砕兼用混合機により、充分に粉砕し、混合することに
より、該包接化合物が懸濁したスラリーとして調製する
ことができる。このようにして得られるスラリー中の包
接化合物の粒径としては100μm以下、好ましくは5
μm以下にするのがよい。また、このスラリーは、固体
と液体が同時に分散して存在するサスポエマルションと
して調製することもできる。
【0025】本発明においては、イソチアゾロン系包接
化合物含有スラリーに、臭素含有化合物を添加すること
が必要である。
化合物含有スラリーに、臭素含有化合物を添加すること
が必要である。
【0026】この臭素含有化合物は、有機臭素化合物で
も無機臭素化合物でもよい。有機臭素化合物としては、
例えば一般式
も無機臭素化合物でもよい。有機臭素化合物としては、
例えば一般式
【化3】 で表わされる化合物が用いられる。この式中のXはニト
ロ基又はシアノ基、YとZはそれぞれ臭素原子、シアノ
基、アミノカルボニル基、アルキル基、ヒドロキシアル
キル基、アシルアルキル基、ハロゲン化アルキル基、シ
アノアルキル基、ベンジル基、ハロゲン化ベンジル基で
ある。
ロ基又はシアノ基、YとZはそれぞれ臭素原子、シアノ
基、アミノカルボニル基、アルキル基、ヒドロキシアル
キル基、アシルアルキル基、ハロゲン化アルキル基、シ
アノアルキル基、ベンジル基、ハロゲン化ベンジル基で
ある。
【0027】このような化合物の代表例としては、トリ
ブロモニトロメタン、2,2‐ジブロモ‐2‐ニトロエ
タノール、1,2‐ジブロモ‐1‐ニトロプロパノー
ル、2,2‐ジブロモ‐3‐ニトリロプロピオンアミ
ド、2‐ブロモ‐2‐ニトロプロパン‐1,3‐ジオー
ル、1,1‐ジブロモ‐1‐ニトロ‐2‐アセトキシエ
タン、1,1‐ジブロモ‐1‐ニトロ‐2‐アセトキシ
プロパン、2‐ブロモ‐2‐ニトロ‐1,3‐ジアセト
キシプロパン、1,2‐ジブロモ‐2,4‐ジシアノブ
タン、2‐ブロモ‐2‐ニトロ‐1,3‐ジホルミルオ
キシプロパン、2,2‐ジブロモプロピオンニトリル、
2‐ブロモ‐2‐ニトロプロパンなどを挙げることがで
きる。
ブロモニトロメタン、2,2‐ジブロモ‐2‐ニトロエ
タノール、1,2‐ジブロモ‐1‐ニトロプロパノー
ル、2,2‐ジブロモ‐3‐ニトリロプロピオンアミ
ド、2‐ブロモ‐2‐ニトロプロパン‐1,3‐ジオー
ル、1,1‐ジブロモ‐1‐ニトロ‐2‐アセトキシエ
タン、1,1‐ジブロモ‐1‐ニトロ‐2‐アセトキシ
プロパン、2‐ブロモ‐2‐ニトロ‐1,3‐ジアセト
キシプロパン、1,2‐ジブロモ‐2,4‐ジシアノブ
タン、2‐ブロモ‐2‐ニトロ‐1,3‐ジホルミルオ
キシプロパン、2,2‐ジブロモプロピオンニトリル、
2‐ブロモ‐2‐ニトロプロパンなどを挙げることがで
きる。
【0028】本発明の有機臭素化合物としては、また前
記一般式(II)中のX及びYの両方でベンジリデン
基、アルキル化ベンジリデン基、ハロゲン化ベンジリデ
ン基、ジオキサン環、アルキル化ジオキサン環又はハロ
ゲン化ジオキサン環を形成する化合物も用いることがで
きる。
記一般式(II)中のX及びYの両方でベンジリデン
基、アルキル化ベンジリデン基、ハロゲン化ベンジリデ
ン基、ジオキサン環、アルキル化ジオキサン環又はハロ
ゲン化ジオキサン環を形成する化合物も用いることがで
きる。
【0029】このような化合物の具体例としては、5‐
ブロモ‐2‐メチル‐5‐ニトロ‐1,3‐ジオキサ
ン、5‐ブロモ‐5‐ニトロ‐1,3‐ジオキサン、β
‐ブロモ‐β‐ニトロスチレン、β‐ブロモ‐4‐クロ
ロ‐β‐ニトロスチレン、β‐ブロモ‐β,p‐ジニト
ロスチレン、β‐ブロモ‐4‐メチル‐β‐ニトロスチ
レン、(1,2‐ジブロモ‐2‐ニトロエチル)ベンゼ
ン、1‐(1,2‐ジブロモ‐2‐ニトロエチル)‐4
‐クロロベンゼンなどを挙げることができる。
ブロモ‐2‐メチル‐5‐ニトロ‐1,3‐ジオキサ
ン、5‐ブロモ‐5‐ニトロ‐1,3‐ジオキサン、β
‐ブロモ‐β‐ニトロスチレン、β‐ブロモ‐4‐クロ
ロ‐β‐ニトロスチレン、β‐ブロモ‐β,p‐ジニト
ロスチレン、β‐ブロモ‐4‐メチル‐β‐ニトロスチ
レン、(1,2‐ジブロモ‐2‐ニトロエチル)ベンゼ
ン、1‐(1,2‐ジブロモ‐2‐ニトロエチル)‐4
‐クロロベンゼンなどを挙げることができる。
【0030】このほか、N‐ブロモコハク酸イミドも用
いることができる。他方、無機臭素化合物の代表的なも
のは臭素酸塩例えば臭素酸ナトリウム、臭素酸カリウム
であるが、そのほかアルカリ金属臭化物、亜臭素酸塩な
ども用いることができる。これらは、単独で用いてもよ
いし、2種以上組み合わせて用いてもよい。
いることができる。他方、無機臭素化合物の代表的なも
のは臭素酸塩例えば臭素酸ナトリウム、臭素酸カリウム
であるが、そのほかアルカリ金属臭化物、亜臭素酸塩な
ども用いることができる。これらは、単独で用いてもよ
いし、2種以上組み合わせて用いてもよい。
【0031】この臭素含有化合物の添加量は、前記イソ
チアゾロン系包接化合物含有スラリーの保存時にそのp
Hの低下を有効に抑制しうるに足る量である。この量
は、スラリー中のイソチアゾロン系包接化合物の量に基
づき通常0.01〜25重量%、好ましくは0.05〜
12.5重量%の範囲である。
チアゾロン系包接化合物含有スラリーの保存時にそのp
Hの低下を有効に抑制しうるに足る量である。この量
は、スラリー中のイソチアゾロン系包接化合物の量に基
づき通常0.01〜25重量%、好ましくは0.05〜
12.5重量%の範囲である。
【0032】本発明方法により得られる安定化スラリー
は、そのまま防菌防カビ用組成物として使用しうる。使
用に際しての添加量については、紙パルプ工業等の分野
における用水の場合は、有効成分量が0.1〜100p
pmになるように、また、塗工液、デンプンスラリー、
ラテックスエマルション等の場合は、有効成分量が1〜
500ppmになるように添加するのが有効である。
は、そのまま防菌防カビ用組成物として使用しうる。使
用に際しての添加量については、紙パルプ工業等の分野
における用水の場合は、有効成分量が0.1〜100p
pmになるように、また、塗工液、デンプンスラリー、
ラテックスエマルション等の場合は、有効成分量が1〜
500ppmになるように添加するのが有効である。
【0033】
【発明の効果】本発明方法によれば、イソチアゾロン系
包接化合物含有スラリーの保存時においても該スラリー
調製当初のpHをほとんど低下させず、凝集や固化が発
生することもなく、したがって、長期間にわたって保存
しても、その薬効をほとんど低下させることがない。
包接化合物含有スラリーの保存時においても該スラリー
調製当初のpHをほとんど低下させず、凝集や固化が発
生することもなく、したがって、長期間にわたって保存
しても、その薬効をほとんど低下させることがない。
【0034】
【実施例】次に、実施例により本発明をさらに詳細に説
明するが、本発明は、これらの例によってなんら限定さ
れるものではない。
明するが、本発明は、これらの例によってなんら限定さ
れるものではない。
【0035】なお、表中の各成分の量は重量部であり、
また実施例、比較例で用いた各符号で示される化合物は
次のとおりである。 A:5‐クロロ‐2‐メチル‐4‐イソチアゾリン‐3
‐オン(以下、CMIという)をゲスト化合物として4
0重量%含み、1,1,2,2‐テトラキス(4‐ヒド
ロキシフェニル)エタンをホスト化合物として60重量
%含むイソチアゾロン系包接化合物 DBNE:2,2‐ジブロモ‐2‐ニトロエタノール DBNPA:2,2‐ジブロモ‐3‐ニトリロプロピオ
ンアミド ブロノポール:2‐ブロモ‐2‐ニトロプロパンジオー
ル‐1,3 BND:5‐ブロモ‐5‐ニトロ‐1,3‐ジオキサン
また実施例、比較例で用いた各符号で示される化合物は
次のとおりである。 A:5‐クロロ‐2‐メチル‐4‐イソチアゾリン‐3
‐オン(以下、CMIという)をゲスト化合物として4
0重量%含み、1,1,2,2‐テトラキス(4‐ヒド
ロキシフェニル)エタンをホスト化合物として60重量
%含むイソチアゾロン系包接化合物 DBNE:2,2‐ジブロモ‐2‐ニトロエタノール DBNPA:2,2‐ジブロモ‐3‐ニトリロプロピオ
ンアミド ブロノポール:2‐ブロモ‐2‐ニトロプロパンジオー
ル‐1,3 BND:5‐ブロモ‐5‐ニトロ‐1,3‐ジオキサン
【0036】実施例1〜5、比較例1 表1に示す種類と量の包接化合物、表1に示す量の水、
キサンタンガムとポリビニルピロリドンとの配合比1:
5の混合物0.7重量部、リグニンスルホン酸Na塩1
重量部及びシリコーン系消泡剤1重量部をよく混合撹拌
して比較のためのスラリーを調製した。また各実施例で
は、同様に調製したスラリーに表1に示す種類と量のブ
ロム系化合物を添加し、安定化スラリーを調製した。こ
れらのスラリーについて、調製直後とそれから1週間及
び2週間それぞれ保存経過後の40℃におけるpH及び
抗凝集・凝固性を以下の方法で測定あるいは判定した。
その結果を表2に示す。
キサンタンガムとポリビニルピロリドンとの配合比1:
5の混合物0.7重量部、リグニンスルホン酸Na塩1
重量部及びシリコーン系消泡剤1重量部をよく混合撹拌
して比較のためのスラリーを調製した。また各実施例で
は、同様に調製したスラリーに表1に示す種類と量のブ
ロム系化合物を添加し、安定化スラリーを調製した。こ
れらのスラリーについて、調製直後とそれから1週間及
び2週間それぞれ保存経過後の40℃におけるpH及び
抗凝集・凝固性を以下の方法で測定あるいは判定した。
その結果を表2に示す。
【0037】(1)pH:ホリバ社製pHメーターを用
いて求めた。 (2)抗凝集・凝固性:スラリーを蓋付き容器に入れて
保存し、所定期間経過後にスラリーを容器からビーカー
に移そうとしたときの状態を目視にて観察し次の基準で
判定した。 ○:容易に流れ、固形物は確認されない。 △:容器を振らないと流れず、固形物が確認できる。。 ×:流れず、固化している。
いて求めた。 (2)抗凝集・凝固性:スラリーを蓋付き容器に入れて
保存し、所定期間経過後にスラリーを容器からビーカー
に移そうとしたときの状態を目視にて観察し次の基準で
判定した。 ○:容易に流れ、固形物は確認されない。 △:容器を振らないと流れず、固形物が確認できる。。 ×:流れず、固化している。
【0038】
【表1】
【0039】
【表2】
【0040】これより、本発明のイソチアゾロン系包接
化合物製剤は、調製直後のpHを維持しうる上に、凝集
・凝固の発生のないものであることが分る。
化合物製剤は、調製直後のpHを維持しうる上に、凝集
・凝固の発生のないものであることが分る。
Claims (6)
- 【請求項1】 0.01〜50重量%の濃度でイソチア
ゾロン系包接化合物を含有するスラリーに対し、その保
存時のpH低下を抑制するのに十分な量の臭素含有化合
物を添加することを特徴とするイソチアゾロン系包接化
合物の安定化方法。 - 【請求項2】 臭素含有化合物の添加量がイソチアゾロ
ン系包接化合物に基づき0.01〜25重量%である請
求項1記載の安定化方法。 - 【請求項3】 臭素含有化合物が有機臭素化合物である
請求項1又は2記載の安定化方法。 - 【請求項4】 有機臭素化合物が一般式 【化1】 (式中のXはニトロ基又はシアノ基、YとZはそれぞれ
臭素原子、シアノ基、アミノカルボニル基、アルキル
基、ヒドロキシアルキル基、アシルアルキル基、ハロゲ
ン化アルキル基、シアノアルキル基、ベンジル基又はハ
ロゲン化ベンジル基であるか、あるいはYとZの両方で
ベンジリデン基、アルキル化ベンジリデン基、ハロゲン
化ベンジリデン基、ジオキサン環、アルキル化ジオキサ
ン環又はハロゲン化ジオキサン環を形成するものであ
る)で表わされる化合物又はN‐ブロモコハク酸イミド
である請求項3記載の安定化方法。 - 【請求項5】 臭素含有化合物が無機臭素化合物である
請求項1又は2記載の安定化方法。 - 【請求項6】 無機臭素化合物が臭素酸塩である請求項
5記載の安定化方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10228095A JPH08295606A (ja) | 1995-04-26 | 1995-04-26 | イソチアゾロン系包接化合物含有スラリーの安定化方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10228095A JPH08295606A (ja) | 1995-04-26 | 1995-04-26 | イソチアゾロン系包接化合物含有スラリーの安定化方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08295606A true JPH08295606A (ja) | 1996-11-12 |
Family
ID=14323202
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10228095A Pending JPH08295606A (ja) | 1995-04-26 | 1995-04-26 | イソチアゾロン系包接化合物含有スラリーの安定化方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH08295606A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008239560A (ja) * | 2007-03-28 | 2008-10-09 | Sumitomo Chemical Co Ltd | 保存安定性に優れた航空散布用の水性懸濁状農薬組成物 |
JP2009533329A (ja) * | 2006-03-24 | 2009-09-17 | アイエスピー インヴェストメンツ インコーポレイテッド | Uv変性の水不溶性殺生物剤の送達用の安定な水性懸濁濃縮物 |
-
1995
- 1995-04-26 JP JP10228095A patent/JPH08295606A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009533329A (ja) * | 2006-03-24 | 2009-09-17 | アイエスピー インヴェストメンツ インコーポレイテッド | Uv変性の水不溶性殺生物剤の送達用の安定な水性懸濁濃縮物 |
US9044010B2 (en) | 2006-03-24 | 2015-06-02 | Isp Investments Inc. | Stable aqueous suspension concentrate for delivery of UV-labile water-insoluble biocides |
JP2008239560A (ja) * | 2007-03-28 | 2008-10-09 | Sumitomo Chemical Co Ltd | 保存安定性に優れた航空散布用の水性懸濁状農薬組成物 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20040317 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Effective date: 20040401 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20040722 |