JPH08295073A - セキュリティ・デザインを生成する方法、該セキュリティ・デザインを備えた有価証券及び該有価証券の印刷用の印刷版 - Google Patents
セキュリティ・デザインを生成する方法、該セキュリティ・デザインを備えた有価証券及び該有価証券の印刷用の印刷版Info
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 ディジタル的にコピーしている間にモアレ縞
を形成するデザインを生成することを目的とする。 【解決手段】 平行する真っ直ぐなラインから成る均一
な背景を、２本の隣合うラインの長手方向の中心軸間の
距離が当該２本のライン間の間隔ｄ0 として一定となる
ように且つ各々のライン・ストロークの幅ｌ0 も一定と
なるようにすることで一定の比率ｒ0 ＝ｌ0 ／ｄ0 を決
定するように、生成する段階と、そのパラメータが予め
選択されている変調関数に従って前記ライン間の間隔ｄ
0 を変調することにより前記背景を修正する段階と、或
るラインのストロークの幅ｌn の、当該ラインの次のラ
インとの間の間隔ｄn に対する比率が一定の比率ｌn ／
ｄn＝ｒ0 となるように前記ライン・ストロークの幅を
修正する段階とを備える。
を形成するデザインを生成することを目的とする。 【解決手段】 平行する真っ直ぐなラインから成る均一
な背景を、２本の隣合うラインの長手方向の中心軸間の
距離が当該２本のライン間の間隔ｄ0 として一定となる
ように且つ各々のライン・ストロークの幅ｌ0 も一定と
なるようにすることで一定の比率ｒ0 ＝ｌ0 ／ｄ0 を決
定するように、生成する段階と、そのパラメータが予め
選択されている変調関数に従って前記ライン間の間隔ｄ
0 を変調することにより前記背景を修正する段階と、或
るラインのストロークの幅ｌn の、当該ラインの次のラ
インとの間の間隔ｄn に対する比率が一定の比率ｌn ／
ｄn＝ｒ0 となるように前記ライン・ストロークの幅を
修正する段階とを備える。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、特に流通紙幣等の
有価証券に印刷されるよう意図され且つ多数のラインか
ら成るセキュリティ・デザインを電子的手段の支援によ
り生成する方法、並びに、その方法を実施することによ
り生成された少なくとも１つのデザインを備えた有価証
券及びその印刷用の印刷版に関する。
有価証券に印刷されるよう意図され且つ多数のラインか
ら成るセキュリティ・デザインを電子的手段の支援によ
り生成する方法、並びに、その方法を実施することによ
り生成された少なくとも１つのデザインを備えた有価証
券及びその印刷用の印刷版に関する。
【０００２】
【従来の技術】特に流通紙幣、株、郵便切手等の有価証
券を再生することを困難にし或いは不可能にさえする目
的から、セキュリティ要素をその証券に組み入れること
が行われている。そのために、特別な透かし模様の入っ
た紙を使用したり、金属又は他のセキュリティ要素を紙
に組み込んだり、それを偽造することによって期待され
る利益を得るには余りにも費用がかかり過ぎるデザイン
を創作したり、再生するのが困難な色及び色の濃淡を使
用したりする様々な手段に訴えることが提案されてい
る。
券を再生することを困難にし或いは不可能にさえする目
的から、セキュリティ要素をその証券に組み入れること
が行われている。そのために、特別な透かし模様の入っ
た紙を使用したり、金属又は他のセキュリティ要素を紙
に組み込んだり、それを偽造することによって期待され
る利益を得るには余りにも費用がかかり過ぎるデザイン
を創作したり、再生するのが困難な色及び色の濃淡を使
用したりする様々な手段に訴えることが提案されてい
る。
【０００３】フォト・コピー機及びスキャナに関連した
技術の進歩により、かかる手段の幾つかは、偽造者の悪
意のある目的を妨害するにはもはや十分ではなくなって
きている。高性能フォト・コピー機が出現して以来、そ
のような有価証券の製造業者は、例えばカラー・フォト
・コピー機で書類をディジタル的にコピーしている間に
モアレ縞を形成するゾーンを作り出すことに努力を集中
してきた。このモアレ縞は、元の像を歪めて、これがコ
ピーであることを指示する。
技術の進歩により、かかる手段の幾つかは、偽造者の悪
意のある目的を妨害するにはもはや十分ではなくなって
きている。高性能フォト・コピー機が出現して以来、そ
のような有価証券の製造業者は、例えばカラー・フォト
・コピー機で書類をディジタル的にコピーしている間に
モアレ縞を形成するゾーンを作り出すことに努力を集中
してきた。このモアレ縞は、元の像を歪めて、これがコ
ピーであることを指示する。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】モアレ縞は、機械のサ
ンプリング点の大きさの距離だけ間隔をおいて配置され
た平行する又は平行しないラインがサンプリング軸の一
つに垂直に位置合わせされた時に、現れる。その場合、
情報の読み取りは妨げられ、それによって元の像は歪め
られ、特に、色相及び色の不均一な模様が見られる。こ
のようなモアレ縞の出現は、再生のために使用する装置
の特性及び設定状態に依存するため、予測するのが困難
である。
ンプリング点の大きさの距離だけ間隔をおいて配置され
た平行する又は平行しないラインがサンプリング軸の一
つに垂直に位置合わせされた時に、現れる。その場合、
情報の読み取りは妨げられ、それによって元の像は歪め
られ、特に、色相及び色の不均一な模様が見られる。こ
のようなモアレ縞の出現は、再生のために使用する装置
の特性及び設定状態に依存するため、予測するのが困難
である。
【０００５】欧州特許出願公開第２０４，５５２号で
は、平行しないライン・ストロークによって形成された
領域をもつセキュリティ・デザインが記載されており、
ここにそのライン・ストロークの幅及び／又は間隔は変
化している。欧州特許出願公開第３５３，９７４号で
は、平行するライン・ストロークによって形成された領
域をもつ有価証券のセキュリティ・ゾーンが記載されて
おり、ここにそのライン・ストロークの一部分は、隠れ
た像を形成するために、その幅及び／又は形状に関して
歪められている。
は、平行しないライン・ストロークによって形成された
領域をもつセキュリティ・デザインが記載されており、
ここにそのライン・ストロークの幅及び／又は間隔は変
化している。欧州特許出願公開第３５３，９７４号で
は、平行するライン・ストロークによって形成された領
域をもつ有価証券のセキュリティ・ゾーンが記載されて
おり、ここにそのライン・ストロークの一部分は、隠れ
た像を形成するために、その幅及び／又は形状に関して
歪められている。
【０００６】特別なセキュリティ・デザインを選択する
ことにより、モアレ縞を出現させることは可能である。
そこで、本発明の目的は、ディジタル的にコピーしてい
る間にモアレ縞を形成するデザインを生成することがで
きる方法を提供することにある。
ことにより、モアレ縞を出現させることは可能である。
そこで、本発明の目的は、ディジタル的にコピーしてい
る間にモアレ縞を形成するデザインを生成することがで
きる方法を提供することにある。
【０００７】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、特に流
通紙幣等の有価証券に印刷されるよう意図され且つ多数
のラインから成るセキュリティ・デザインを電子的手段
の支援により生成する方法であって、（ａ）平行する真
っ直ぐなラインから成る均一な背景を、２本の隣合うラ
インの長手方向の中心軸間の距離が当該２本のライン間
の間隔ｄ0 として一定となるように且つ各々のライン・
ストロークの幅ｌ0 も一定となるようにすることで一定
の比率ｒ0 ＝ｌ0 ／ｄ0 を決定するように、生成する段
階と、（ｂ）そのパラメータが予め選択されている変調
関数に従って前記ライン間の間隔ｄ0 を変調することに
より前記背景を修正する段階と、（ｃ）或るラインのス
トロークの幅ｌn の、当該ラインの次のラインとの間の
間隔ｄn に対する比率が一定の比率ｌn ／ｄn ＝ｒ0 と
なるように前記ライン・ストロークの幅を修正する段階
と、を具備するセキュリティ・デザインを生成する方法
が提供される。
通紙幣等の有価証券に印刷されるよう意図され且つ多数
のラインから成るセキュリティ・デザインを電子的手段
の支援により生成する方法であって、（ａ）平行する真
っ直ぐなラインから成る均一な背景を、２本の隣合うラ
インの長手方向の中心軸間の距離が当該２本のライン間
の間隔ｄ0 として一定となるように且つ各々のライン・
ストロークの幅ｌ0 も一定となるようにすることで一定
の比率ｒ0 ＝ｌ0 ／ｄ0 を決定するように、生成する段
階と、（ｂ）そのパラメータが予め選択されている変調
関数に従って前記ライン間の間隔ｄ0 を変調することに
より前記背景を修正する段階と、（ｃ）或るラインのス
トロークの幅ｌn の、当該ラインの次のラインとの間の
間隔ｄn に対する比率が一定の比率ｌn ／ｄn ＝ｒ0 と
なるように前記ライン・ストロークの幅を修正する段階
と、を具備するセキュリティ・デザインを生成する方法
が提供される。
【０００８】本発明に係る方法の利点は、それに対して
保護する必要のあるフォト・コピー機又はスキャナに関
して各ラインの分布の修正がパラメータ化され得ること
であり、また、或るラインのストロークの幅の、２本の
隣合うライン間の間隔に対する比率が一定のままである
という事実に基づいて、かかる修正を行っても、肉眼で
見た時の元の像の外観が歪められないことである。
保護する必要のあるフォト・コピー機又はスキャナに関
して各ラインの分布の修正がパラメータ化され得ること
であり、また、或るラインのストロークの幅の、２本の
隣合うライン間の間隔に対する比率が一定のままである
という事実に基づいて、かかる修正を行っても、肉眼で
見た時の元の像の外観が歪められないことである。
【０００９】次いで、そのようなデザインを組み込んで
製造されるべき有価証券は、異なるタイプの幾つかの機
械に対して保護され得るように、異なるパラメータに対
応する幾つかのセキュリティ・デザインを備えることが
できる。本発明の重要な利点は、幾何学的又は芸術的な
像を有するセキュリティ・デザインの創作が可能になる
という事実である。これに対し、今までは、このタイプ
のセキュリティ・デザインは幾何学的又は芸術的な像を
有していなかった。
製造されるべき有価証券は、異なるタイプの幾つかの機
械に対して保護され得るように、異なるパラメータに対
応する幾つかのセキュリティ・デザインを備えることが
できる。本発明の重要な利点は、幾何学的又は芸術的な
像を有するセキュリティ・デザインの創作が可能になる
という事実である。これに対し、今までは、このタイプ
のセキュリティ・デザインは幾何学的又は芸術的な像を
有していなかった。
【００１０】デザインの創作に関して、種々の実施態様
が提案され得る。真っ直ぐなラインは、他の形状のライ
ン、例えば正弦波形状、同心円形状、閉塞された或いは
開放された曲線形状等のラインに変形される。各実施態
様において、各々のラインのストロークの幅は、上述し
た（ｃ）の段階で得られた値に等しくなるように、変形
される。
が提案され得る。真っ直ぐなラインは、他の形状のライ
ン、例えば正弦波形状、同心円形状、閉塞された或いは
開放された曲線形状等のラインに変形される。各実施態
様において、各々のラインのストロークの幅は、上述し
た（ｃ）の段階で得られた値に等しくなるように、変形
される。
【００１１】本発明の他の実施態様によれば、背景を構
成する各ラインは、部分的に、又は全体的に、或いは像
の範囲を画定する輪郭線の内側に存在するラインのセグ
メントのみが、角度αだけ回転させられる。また、本発
明の他の実施態様によれば、或る像を形成する場合に、
前記ラインは、当該像の範囲を画定する輪郭線の内側に
カット処理される。
成する各ラインは、部分的に、又は全体的に、或いは像
の範囲を画定する輪郭線の内側に存在するラインのセグ
メントのみが、角度αだけ回転させられる。また、本発
明の他の実施態様によれば、或る像を形成する場合に、
前記ラインは、当該像の範囲を画定する輪郭線の内側に
カット処理される。
【００１２】また、本発明の他の実施態様によれば、前
記ラインによって作られる背景の上に像を形成する場
合、つまり像をレリーフ状態（くっきりと浮かび出るよ
うな状態）で形成する場合に、前記ラインは、当該像の
形状（輪郭線）に応じて変調され、それによってレリー
フ効果が、知られている手段、例えばラインの連続性を
絶つことによって作り出される。
記ラインによって作られる背景の上に像を形成する場
合、つまり像をレリーフ状態（くっきりと浮かび出るよ
うな状態）で形成する場合に、前記ラインは、当該像の
形状（輪郭線）に応じて変調され、それによってレリー
フ効果が、知られている手段、例えばラインの連続性を
絶つことによって作り出される。
【００１３】また、本発明の他の実施態様によれば、幾
何学的な像を創作する場合に、前記ストロークの幅は、
元の幾何学的な像の階調レベルの関数として各々のライ
ンに沿って修正される。また、本発明の他の実施態様に
よれば、芸術的な像を創作する場合に、前記ストローク
の幅は、スキャナで得られた元のディジタル画像の関数
として修正される。
何学的な像を創作する場合に、前記ストロークの幅は、
元の幾何学的な像の階調レベルの関数として各々のライ
ンに沿って修正される。また、本発明の他の実施態様に
よれば、芸術的な像を創作する場合に、前記ストローク
の幅は、スキャナで得られた元のディジタル画像の関数
として修正される。
【００１４】また、本発明の他の実施態様によれば、像
の形成に寄与しない各ライン・セグメントは、上述した
（ｃ）の段階で規定された比率ｒ0 に従った幅及び間隔
を保持する。また、本発明の他の形態によれば、上述し
た本発明の方法に従って生成された少なくとも１つのセ
キュリティ・デザインを備えた有価証券が提供される。
の形成に寄与しない各ライン・セグメントは、上述した
（ｃ）の段階で規定された比率ｒ0 に従った幅及び間隔
を保持する。また、本発明の他の形態によれば、上述し
た本発明の方法に従って生成された少なくとも１つのセ
キュリティ・デザインを備えた有価証券が提供される。
【００１５】さらに、本発明の他の形態によれば、上述
した本発明の方法に従って生成された少なくとも１つの
セキュリティ・デザインを備えた有価証券の印刷用の印
刷版が提供される。本発明は、種々の実施形態を示した
添付図面を参照しながら、以下詳細に記述されるであろ
う。
した本発明の方法に従って生成された少なくとも１つの
セキュリティ・デザインを備えた有価証券の印刷用の印
刷版が提供される。本発明は、種々の実施形態を示した
添付図面を参照しながら、以下詳細に記述されるであろ
う。
【００１６】
【発明の実施の形態】図１（ａ）には、２本のラインが
拡大されて示されており、各ライン・ストロークの幅は
ｌ0 で、各ラインの長手方向の中心軸間の距離はｄ0 に
等しい。図１（ｂ）には、平行する真っ直ぐなライン網
が示される。２本の隣合うライン間の間隔は一定でｄ0
に等しく、また各ライン全体に沿ったストロークの幅は
ｌ0 に等しく、両者の比率ｒ0 ＝ｌ0 ／ｄ0 は一定とな
っている。
拡大されて示されており、各ライン・ストロークの幅は
ｌ0 で、各ラインの長手方向の中心軸間の距離はｄ0 に
等しい。図１（ｂ）には、平行する真っ直ぐなライン網
が示される。２本の隣合うライン間の間隔は一定でｄ0
に等しく、また各ライン全体に沿ったストロークの幅は
ｌ0 に等しく、両者の比率ｒ0 ＝ｌ0 ／ｄ0 は一定とな
っている。
【００１７】次いで、２本のライン間の間隔は、隣合う
２本のライン間のギャップｔn+1 がｄn ＝ｄ0 ＋（ｎ・
δ）、但しδは当該間隔のリニア変調のためのパラメー
タである、となるように変調される。このルールを適用
することにより、図１（ｃ）に示されるようなライン網
が得られる。次いで、或るラインのストロークの幅の、
当該ラインの次のラインとの間の間隔に対する比率が上
記一定の比率ｒ0 の値に等しくなる条件に従うために、
当該ストロークの幅ｌn は、比率ｌn ／ｄn が常にｒ0
に等しくなるように、且つ、ｌn ＝ｌ0 ＋（ｎ・λ）、
但しλは当該ストロークの幅を変調するためのパラメー
タである、となるように修正される。この場合、図２に
示されるような形状を持つライン網が得られる。
２本のライン間のギャップｔn+1 がｄn ＝ｄ0 ＋（ｎ・
δ）、但しδは当該間隔のリニア変調のためのパラメー
タである、となるように変調される。このルールを適用
することにより、図１（ｃ）に示されるようなライン網
が得られる。次いで、或るラインのストロークの幅の、
当該ラインの次のラインとの間の間隔に対する比率が上
記一定の比率ｒ0 の値に等しくなる条件に従うために、
当該ストロークの幅ｌn は、比率ｌn ／ｄn が常にｒ0
に等しくなるように、且つ、ｌn ＝ｌ0 ＋（ｎ・λ）、
但しλは当該ストロークの幅を変調するためのパラメー
タである、となるように修正される。この場合、図２に
示されるような形状を持つライン網が得られる。
【００１８】図２のライン網のような背景に対して、或
る種のコピー機又はスキャナではモアレ効果を除去でき
ないであろう。ｌ0 、δ、λ等のパラメータは、機械の
特性に応じて適宜修正されてもよいことは明らかであ
る。かかる修正によって得られる利点は、ライン間の間
隔及び各ストロークの幅が様々に変化していることによ
り、肉眼で像を見た時にそれが均一に見えることであ
る。しかし、再生用の機械の特性を或る範囲に亘ってた
とえ修正したとしても、再生中にモアレ縞の形成を避け
ることは不可能である。間隔及び幅を変調するためのパ
ラメータは、再生用の機械に関して適宜選択される。
る種のコピー機又はスキャナではモアレ効果を除去でき
ないであろう。ｌ0 、δ、λ等のパラメータは、機械の
特性に応じて適宜修正されてもよいことは明らかであ
る。かかる修正によって得られる利点は、ライン間の間
隔及び各ストロークの幅が様々に変化していることによ
り、肉眼で像を見た時にそれが均一に見えることであ
る。しかし、再生用の機械の特性を或る範囲に亘ってた
とえ修正したとしても、再生中にモアレ縞の形成を避け
ることは不可能である。間隔及び幅を変調するためのパ
ラメータは、再生用の機械に関して適宜選択される。
【００１９】図３〜図５には他の実施形態に係るライン
網の修正例が示される。ここに図３は図１（ｂ）と同じ
である。図４において、ライン間の間隔は、以下のルー
ル：ｄn ＝ｄ0 ＋δ（１＋sin(２πｎ／Ｎ））に従って
変調される。この場合、Ｎは変調期間である。本実施形
態では、２本の隣合うライン間の間隔が図１（ｃ）に示
されるようにリニアではなく正弦波形状に変化する背景
が得られる。さらに、ストロークの幅の間隔に対する一
定の比率の条件に従うために、ストロークの幅も修正さ
れる。これは、以下のルール：ｌn ＝ｌ0 ＋λ（１＋ s
in２πｎ／Ｎ）に従って行われる。この場合、図５に示
されるような形状を持つライン網が得られる。
網の修正例が示される。ここに図３は図１（ｂ）と同じ
である。図４において、ライン間の間隔は、以下のルー
ル：ｄn ＝ｄ0 ＋δ（１＋sin(２πｎ／Ｎ））に従って
変調される。この場合、Ｎは変調期間である。本実施形
態では、２本の隣合うライン間の間隔が図１（ｃ）に示
されるようにリニアではなく正弦波形状に変化する背景
が得られる。さらに、ストロークの幅の間隔に対する一
定の比率の条件に従うために、ストロークの幅も修正さ
れる。これは、以下のルール：ｌn ＝ｌ0 ＋λ（１＋ s
in２πｎ／Ｎ）に従って行われる。この場合、図５に示
されるような形状を持つライン網が得られる。
【００２０】図５のライン網を得た後で行う更なるステ
ップは、例えば図２又は図５で得られたストロークの幅
を維持しながら各ラインの形状を修正することである。
従って、図５と同じである図６（ａ）からは、図６
（ｂ）に示されるように、正弦波形状に修正されたライ
ンが得られる。同様にして、図５と同じである図７
（ａ）からは、図７（ｂ）に示されるように、図７
（ａ）のストロークの幅を維持しながら同心円状に閉塞
された曲線に変形されたラインが得られる。
ップは、例えば図２又は図５で得られたストロークの幅
を維持しながら各ラインの形状を修正することである。
従って、図５と同じである図６（ａ）からは、図６
（ｂ）に示されるように、正弦波形状に修正されたライ
ンが得られる。同様にして、図５と同じである図７
（ａ）からは、図７（ｂ）に示されるように、図７
（ａ）のストロークの幅を維持しながら同心円状に閉塞
された曲線に変形されたラインが得られる。
【００２１】また、図５と同じである図８（ａ）から
は、図８（ｂ）に示されるように、ラインの一部に或る
像（図示の例では翼のある馬）がレリーフ状態で形成さ
れたものが得られる。この実施形態では、先ず、各ライ
ンを例えば４５°の角度だけ回転させ、次いで、ライン
を部分的に絶つことによってレリーフ効果を作り出すよ
うに当該像の輪郭線を形成する。
は、図８（ｂ）に示されるように、ラインの一部に或る
像（図示の例では翼のある馬）がレリーフ状態で形成さ
れたものが得られる。この実施形態では、先ず、各ライ
ンを例えば４５°の角度だけ回転させ、次いで、ライン
を部分的に絶つことによってレリーフ効果を作り出すよ
うに当該像の輪郭線を形成する。
【００２２】また、幾何学的な像を形成する場合に、図
５と同じである図９（ａ）からは、図９（ｂ）に示され
るように、元の幾何学的な像の階調レベルの関数として
各ストロークの幅が修正されたものが得られる。また、
芸術的な像を創作する場合に、図５と同じである図１０
（ａ）からは、図１０（ｂ）に示されるように、スキャ
ナによって予めディジタル化された画像に基づいて各ス
トロークの幅が修正されたものが得られる。
５と同じである図９（ａ）からは、図９（ｂ）に示され
るように、元の幾何学的な像の階調レベルの関数として
各ストロークの幅が修正されたものが得られる。また、
芸術的な像を創作する場合に、図５と同じである図１０
（ａ）からは、図１０（ｂ）に示されるように、スキャ
ナによって予めディジタル化された画像に基づいて各ス
トロークの幅が修正されたものが得られる。
【００２３】なお、上述した一定の比率ｒ0 は、像の形
成に寄与しない各ラインのセグメントに対して保持され
ている。また、本発明は、上述した方法の一つに従って
生成された少なくとも１つのセキュリティ・デザインを
備えた有価証券に適用され、また、かかる有価証券の印
刷用の印刷版にも適用される。
成に寄与しない各ラインのセグメントに対して保持され
ている。また、本発明は、上述した方法の一つに従って
生成された少なくとも１つのセキュリティ・デザインを
備えた有価証券に適用され、また、かかる有価証券の印
刷用の印刷版にも適用される。
【００２４】これらのセキュリティ・デザインは、例え
ばオフセット等の技術的なプロセスを用いて印刷するこ
とが可能である。以上、本発明は幾つかの実施形態を用
いて説明したが、本発明の特徴事項から逸脱することな
く他の実施形態又は変形例が可能であることは当業者に
とって明らかであろう。
ばオフセット等の技術的なプロセスを用いて印刷するこ
とが可能である。以上、本発明は幾つかの実施形態を用
いて説明したが、本発明の特徴事項から逸脱することな
く他の実施形態又は変形例が可能であることは当業者に
とって明らかであろう。
【００２５】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る方法
によれば、ディジタル的にコピーしている間にモアレ縞
を形成するデザインを生成することができる。
によれば、ディジタル的にコピーしている間にモアレ縞
を形成するデザインを生成することができる。
【図１】本発明の一実施形態に係る方法におけるライン
網の修正の説明図である。
網の修正の説明図である。
【図２】図１の補足説明図である。
【図３】本発明の他の実施形態に係る方法におけるライ
ン網の修正の説明図である。
ン網の修正の説明図である。
【図４】図３の補足説明図である。
【図５】図３の補足説明図である。
【図６】各ラインの形状の第１の修正例の説明図であ
る。
る。
【図７】各ラインの形状の第２の修正例の説明図であ
る。
る。
【図８】各ラインの形状の第３の修正例の説明図であ
る。
る。
【図９】各ラインの形状の第４の修正例の説明図であ
る。
る。
【図１０】各ラインの形状の第５の修正例の説明図であ
る。
る。
ｌ0 …ライン（ライン・ストローク）の幅 ｄ0 …隣合うライン間の間隔
Claims (10)
- 【請求項１】 特に流通紙幣等の有価証券に印刷される
よう意図され且つ多数のラインから成るセキュリティ・
デザインを電子的手段の支援により生成する方法であっ
て、 （ａ）平行する真っ直ぐなラインから成る均一な背景
を、２本の隣合うラインの長手方向の中心軸間の距離が
当該２本のライン間の間隔ｄ0 として一定となるように
且つ各々のライン・ストロークの幅ｌ0 も一定となるよ
うにすることで一定の比率ｒ0 ＝ｌ0 ／ｄ0 を決定する
ように、生成する段階と、 （ｂ）そのパラメータが予め選択されている変調関数に
従って前記ライン間の間隔ｄ0 を変調することにより前
記背景を修正する段階と、 （ｃ）或るラインのストロークの幅ｌn の、当該ライン
の次のラインとの間の間隔ｄn に対する比率が一定の比
率ｌn ／ｄn ＝ｒ0 となるように前記ライン・ストロー
クの幅を修正する段階と、 を具備するセキュリティ・デザインを生成する方法。 - 【請求項２】 前記真っ直ぐなラインは、各々のライン
のストロークの幅が前記（ｃ）の段階で得られた幅に等
しくなるように、異なる形状のラインに変形される、請
求項１に記載の方法。 - 【請求項３】 前記ラインのうち少なくとも何本かは角
度αだけ回転させられる、請求項１又は２に記載の方
法。 - 【請求項４】 或る像を形成する場合に、前記ライン
は、当該像の範囲を画定する輪郭線の内側にカット処理
される、請求項１から３のいずれか一項に記載の方法。 - 【請求項５】 或る像をレリーフ状態に形成する場合
に、前記ラインは、当該像の形状に応じて変調され、レ
リーフ効果を作り出すように変形される、請求項１から
４のいずれか一項に記載の方法。 - 【請求項６】 幾何学的な像を形成する場合に、前記ス
トロークの幅は、元の幾何学的な像の階調レベルの関数
として各々のラインに沿って修正される、請求項１から
５のいずれか一項に記載の方法。 - 【請求項７】 芸術的な像を創作する場合に、前記スト
ロークの幅は、スキャンされた元のディジタル画像の関
数として各々のラインに沿って修正される、請求項１か
ら４のいずれか一項に記載の方法。 - 【請求項８】 前記像の形成に寄与しない各ライン・セ
グメントは、前記比率ｒ0 に従った幅及び間隔を有す
る、請求項４から７のいずれか一項に記載の方法。 - 【請求項９】 請求項１から８のいずれか一項に記載の
方法に従って生成された少なくとも１つのセキュリティ
・デザインを備えた有価証券。 - 【請求項１０】 請求項１から８のいずれか一項に記載
の方法に従って生成された少なくとも１つのセキュリテ
ィ・デザインを備えた有価証券の印刷用の印刷版。
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