JPH08294922A - 熱硬化性樹脂化粧パネルならびにその製造方法 - Google Patents

熱硬化性樹脂化粧パネルならびにその製造方法

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JPH08294922A
JPH08294922A JP12708495A JP12708495A JPH08294922A JP H08294922 A JPH08294922 A JP H08294922A JP 12708495 A JP12708495 A JP 12708495A JP 12708495 A JP12708495 A JP 12708495A JP H08294922 A JPH08294922 A JP H08294922A
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thermosetting resin
core material
mold
decorative panel
resin composition
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JP12708495A
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Tsuneo Mihashi
恒夫 三橋
Tatsuyoshi Muramatsu
達由 村松
Hirobumi Kumagai
博文 熊谷
Takahiro Nagai
隆弘 永井
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Aica Kogyo Co Ltd
Original Assignee
Aica Kogyo Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 軽量化ならびに比重の調節が容易であり、芯
材の配置位置による表裏の寸法変化の相違、或いは吸湿
による伸びなどに起因するソリ,変形が殆どなく、且
つ、強靱で、耐衝撃性がすぐれると共に外観性のよい熱
硬化性樹脂化粧パネルを低コストで得る。 【構成】 注型成形型4の型内に、合成樹脂発泡体より
なる芯材1の板面の一面がパネルの裏面を構成すると共
に、他の板面と型面との間に型空間45を有するように
配置し、熱硬化性樹脂組成物2を型内に注入充填して硬
化させ、合成樹脂発泡体よりなる芯材1を熱硬化性樹脂
組成物2の硬化物21で被覆させた熱硬化性樹脂化粧パ
ネル3を得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、流し台,洗面台などの
住宅設備機器,家具部材,カウンター,食卓天板などに
用いられる熱硬化性樹脂化粧パネルならびにその製造方
法に関する。とりわけ、本発明の熱硬化性樹脂化粧パネ
ルを人工大理石製品に応用した場合、その質感を損うこ
となく、軽量化,寸法安定性ならびに加工性が向上する
ものである。
【0002】
【従来の技術】従来、熱硬化性樹脂化粧パネルは、枠材
及び桟材,ペーパーコアなどの補強材よりなるフラッシ
ュ芯材の少なくとも片面ならびに木口面に熱硬化性樹脂
化粧材を貼着したフラッシュ構造の化粧パネル。
【0003】合板,パーチクルボード,中質繊維板など
木質のソリッド材を芯材とし、表面及び木口面に熱硬化
性樹脂化粧材を貼着した複合構造の化粧パネル。
【0004】熱硬化性樹脂と無機充填剤よりなる熱硬化
性樹脂組成物を成形型を用いて注型成形,或いは、圧縮
成形することによって得られる単層無垢構造の化粧パネ
ルである、謂ゆる人工大理石パネル。
【0005】発泡板の上下面に繊維強化材布状物を重
ね、型内に於いて、この積層物をラジカル重合性液状樹
脂の含浸硬化で一体化し、繊維強化材布状物を貫通する
複数の樹脂硬化物からなる樹脂柱で連結することによ
り、軽量で剛性が高く、且つ製造価格の低いパネルを得
る方法(特開平6−114980号)などがあった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、フラッ
シュ芯材に化粧材を貼着した化粧パネル,或いは、木質
芯材に化粧材を貼着した化粧パネルは、その製造工程が
簡単であると共に、軽量で、加工性がよいなどの長所は
あるものの、表面と木口の境界で化粧材の継目が目立ち
易く、人工大理石の如き無垢材としての質感を表現する
ことが困難であり、水廻りの用途では、長期間の使用中
に化粧材の継目より浸水し易く、使用に適するものでは
なかった。
【0007】また、木口部を曲面など変化のある形状に
仕上げる場合、加工に工数を要し、正確な形状を再現す
るには熟練を要するものであった。
【0008】熱硬化性樹脂と無機充填剤よりなる熱硬化
性樹脂組成物を型内で成形した人工大理石パネルは、単
一層の無垢材でできているため、継目がなく、大理石の
ような特有の質感を有し、外観性が優れ、水等の影響を
受けることがない。
【0009】また、型を用いて、同一寸法形状のものを
精度よく再現して製造することが可能であるなど、多く
の特長をもっているが、比較的高価な熱硬化性樹脂を多
く用いる点から、原料費が高くなり、重量が嵩むもので
あった。
【0010】更に、材質が硬く脆いため、木ネジなどの
取付が困難であり、部品の取付加工が容易ではなかっ
た。
【0011】発泡板の上下面に繊維強化材布状物を重
ね、ラジカル重合性液状樹脂を含浸硬化させる方法に於
いては、型内に注入される樹脂組成物に充填剤を含むス
ラリー状の粘度の高い樹脂液を用いた場合、含浸性及び
脱泡性が低下し、充填剤の効果による大理石のような質
感の表現が難しく、気泡が混入しやすいなどの問題点が
あった。
【0012】また、木質芯材を用いて型内で熱硬化性樹
脂組成物を被覆する方法も考えられるが、木質芯材では
ある程度軽量化されるものの、任意に、所望の比重のも
のを得ることが困難であると共に、部品取付個所から水
分が浸透し、芯材の吸水による寸法の狂いを生じ易く、
とりわけ、裏面に木質芯材が露出している場合は顕著な
ソリが発生する欠点を有していた。
【0013】合成樹脂発泡体よりなる芯材の全面を熱硬
化性樹脂組成物で被覆する方法では、該芯材が型空間に
宙づりされるように配置しなければならないため、特別
の型構造、或いは該芯材の配置の方法が必要となり、手
数がかかると共に全面に熱硬化性樹脂の被覆層を形成す
るため、芯材の片面を露出させたものに較べ重量が嵩
み、経済的に有利でない。
【0014】本発明は、軽量化ならびに比重の調節が容
易であり、芯材の配置位置による表裏の寸法変化の相
違、或いは吸湿による伸びなどに起因するソリ,変形が
殆どなく、且つ、強靱で、耐衝撃性がすぐれると共に外
観性のよい熱硬化性樹脂化粧パネルを低コストで得るこ
とを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明は、注型成形型内
に合成樹脂発泡体よりなる芯材の板面のうち、一面を残
し、熱硬化性樹脂組成物で被覆されるように、注型成形
型内に該芯材を配置した後、該熱硬化性樹脂組成物を該
注型成形型内に注入充填し、硬化させたことを特徴とす
る熱硬化性樹脂化粧パネルならびにその製造方法であ
り、とりわけ、前記の合成樹脂発泡体よりなる芯材を被
覆するために、注型成形型内に注入充填し、硬化させる
熱硬化性樹脂組成物が、20〜50重量%の熱硬化性樹
脂ならびに、50〜80重量%の無機質充填剤により構
成されており、更に、好ましくは前記の該熱硬化性樹脂
組成物を構成する樹脂が、不飽和ポリエステル樹脂,ビ
ニルエステル樹脂,不飽和メラミン樹脂,メチルメタク
リル樹脂より選ばれた少なくとも一種類の樹脂であるこ
とによって、軽量化,寸法安定性,意匠性などの点に於
いて、目的とする熱硬化性樹脂化粧パネルが効果的に得
られるものである。
【0016】本発明に用いられる注型成形型は、金属,
或いは、強化プラスチックスでつくられた密閉型であ
り、型面に光沢,半光沢,ツヤ消しなど所望の仕上げが
施されており、注型に先だち、必要に応じ、離型剤処理
を行う。
【0017】離型剤処理方法としては、ワックス,シリ
コーン樹脂などを塗布し拭き取るか、或いは、ポリビニ
ルアルコール水溶液を塗布乾燥させフィルムを形成させ
る。
【0018】注型成形型内に配置される合成樹脂発泡体
よりなる芯材としては、ポリウレタン樹脂発泡体,フェ
ノール樹脂発泡体,塩化ビニル樹脂発泡体などがある
が、これらの合成樹脂発泡体は、被覆される熱硬化性樹
脂組成物中に含有される単量体成分によって溶解したり
膨潤したりすることがないものを選ぶ必要がある。
【0019】また、合成樹脂発泡体よりなる芯材の発泡
倍率,寸法を適宜変えることによって、所望の重量,強
度をもった化粧パネルを得ることができると共に、被覆
される熱硬化性樹脂組成物の使用量を減少させ、材料費
を節約することが可能になる。
【0020】合成樹脂発泡体よりなる芯材の板面のう
ち、一面を残し、熱硬化性樹脂で被服されるように、注
型成形型内に芯材を配置する方法としては、芯材を型内
の所定の位置に載置し、該芯材と型面との間の空間に、
注型成形に用いる熱硬化性樹脂組成物と略同質の材質で
つくられた位置決め用成形物を挿入し、芯材を固定する
方法、該型面に設けられた吸引孔により吸引する方法、
或いは、型面に芯材を固定するピンを設け、芯材の所定
の位置に、あらかじめ設けられたピン挿入孔に挿入し固
定する方法などによって行う。
【0021】本発明に用いられる熱硬化性樹脂組成物
は、好ましくは、20〜50重量%の熱硬化性樹脂と、
50〜80重量%の無機質充填剤よりなる液状ないし、
スラリー状物であり、硬化することにより、大理石状の
質感が得られるものである。
【0022】熱硬化性樹脂が50重量%以上では、経済
的に有利でなく、強度,外観性などが十分でない。ま
た、20重量%以下に於いては、流動性が低下し脱泡や
注入に於ける作業性が低下する。
【0023】本発明の熱硬化性樹脂組成物を構成する熱
硬化性樹脂成分としては、不飽和ポリエステル樹脂,不
飽和メラミン樹脂,メチルメタアクリレート樹脂が適し
ており、成形性,成形品の物性などの要求により、これ
らの樹脂を単独、或いは、2種類以上混合して用いる。
【0024】本発明に用いる不飽和ポリエステル樹脂
は、不飽和多塩基酸,飽和多塩基酸とグリコールを加熱
し、エステル化して得た樹脂,或いは、エポキシ樹脂と
メチル(メタ)アクリル酸を反応して得たビニルエステ
ル樹脂を、これと架橋剤として作用するビニル単量体に
溶解して得た液状樹脂である。
【0025】本発明に於ける不飽和メラミン樹脂は、メ
ラミン,パラホルムアルデヒド及び2−ヒドロキシエチ
ル(メタ)アクリレートから縮合反応によって合成され
る平均分子量200〜8000のプレポリマーである。
また、メチルメタアクリレート樹脂とは、メチルメタア
クリレートプレポリマーをメチルメタアクリレートモノ
マーに溶解したシロップ状の樹脂液を云うものである。
【0026】これらの樹脂を硬化させるための硬化剤と
しては、メチルエチルケトンパーオキサイド,ベンゾイ
ルパーオキサイドなどの有機過酸化物硬化剤が用いら
れ、硬化促進剤として、ナフテン酸コバルト,ジメチル
アニリンなどが用いられる。
【0027】本発明の熱硬化性樹脂組成物に配合される
無機質充填剤は、水酸化アルミニウム,炭酸カルシウ
ム,シリカ,或いは、天然石を粉砕した石粉などであ
り、好ましくは粒子径3〜100μmのものが適してい
る。
【0028】また、必要に応じ、着色剤として無機顔
料,有機顔料,着色樹脂硬化物の粉砕粒子などが用いられ
るが、無機系の着色剤が一般的に堅ろう性の点で優れて
いる。
【0029】前記の熱硬化性樹脂組成物を構成する各材
料は、配合比に基づいて計量された後、混合機で撹拌混
合を行い、液状ないし、スラリー状の略、均一な組成物
になるように調整する。この撹拌混合は、減圧下で行う
ことによって、気泡の混入を少なくすることができる。
この熱硬化性樹脂組成物は、成形型内に容易に注入充填
できる流動性を有し、且つ、脱泡が可能で、充填剤が分
離沈降しない粘度の範囲に調合することが必要である。
また、常温ないし、比較的低温度で、必要な可使時間を
もって硬化するように、硬化剤,硬化促進剤などの量比
の調整を行う。
【0030】撹拌の終った熱硬化性樹脂組成物は、加圧
空気などを用いて、混合機より圧送し、型内に注入充填
する。熱硬化性樹脂組成物の粘度が好ましくは、25℃
に於いて200〜6000Pa・Sの範囲であることによっ
て、適度の流動性ならびに成形型への良好な充填性が得
られるもので、前記の熱硬化性樹脂の種類及び充填剤の
種類,配合比を熱硬化性樹脂20〜50重量%,充填剤
50〜80重量%の範囲内で適宜選択することによって
なされるものである。
【0031】注型を終った成形型は、常温,或いは、比
較的低温度の加熱状態に於いて放置し、熱硬化性樹脂組
成物を硬化させる。硬化の終った熱硬化性樹脂組成物
は、型より脱型し、更に、加熱養生し、アフタキュアを
行って、製品である熱硬化性樹脂化粧パネルを得る。こ
のアフタキュアにより、製品としての必要な物性を得る
ことができる。
【0032】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。尚、実施例に於ける部及び%は、それぞれ、重量
部及び重量%をあらわす。 実施例1 熱硬化性樹脂化粧パネルである人工大理石パネルを製造
するための芯材1として、厚さ12mm,巾0.880
m,長さ1.780mであり、比重0.03の硬質ポリ
ウレタン樹脂発泡体板状物を用いた。この芯材1を注型
成形型4の型内の所望の位置に配置させる方法として
は、注型成形に用いる熱硬化性樹脂組成物2と同一成分
でつくられた寸法10mm×10mm×10mmの位置決め用
成形物22を予め用意し、合成樹脂発泡体よりなる芯材
1と、型を構成するガスケット41との空間に嵌め込む
ことによって芯材1の位置決めをするものである。
【0033】この位置決め用成形物22は、注型成形に
用いる熱硬化性樹脂組成物2と同一の材質であるため、
注型された該熱硬化性樹脂組成物2と一体化し、異和感
がないものである。
【0034】熱硬化性樹脂化粧パネル3を成形するため
の注型成形型4としては、ウレタンゴムよりなるガスケ
ット41と、該ガスケット41を上下より密閉する当板
42により構成され、油圧プレス機の加圧板5の間に挿
入して圧締することにより、型空間45を形成させるも
のである。
【0035】該ガスケット41は、高さ25mm,厚さ4
0mmの長方形枠状で、巾0.900m,長さ 1.800mの型空
間45を形成する開口部を有するものであり、当板42
は、厚さ3mm,巾 1.000m,長さ 1.900mのステンレス
板を用いる。
【0036】型空間45の下側の当板42上に芯材1を
載置し、該芯材1のそれぞれの木口面とガスケット41
との間に予め用意されている位置決め用成形物22を嵌
め込み、芯材1を型内の所定の位置に固定した。
【0037】また、該ガスケット41には、熱硬化性樹
脂組成物2を注入、排出するために、開閉可能な注入口
43ならびに、排出口44が設けられている。注入口4
4は型の下側に近い位置に、排出口44は注入口43に
対して、略、型の対角線上で、上側に近い位置にそれぞ
れ設置した。
【0038】熱硬化性樹脂化粧パネル3の製造工程に於
いて、熱硬化性樹脂組成物2の注型に先立って、ウレタ
ンゴムのガスケット41ならびに、ステンレスよりなる
当板42の型面となる部分に離型剤としてシリコーン樹
脂系ワックスを薄く均一に塗布した。
【0039】下側となる当板42とガスケット41で型
空間45を構成し、型内の所定の位置に芯材1を固定し
た後、上側の当板42を載置し、油圧プレスの加圧板5
の間に挿入して、圧力4.9Paで圧締し、密閉型を形成
した。この圧締により、ガスケット41の上下の当板4
2が密着し、注型成形型4が形成される。
【0040】熱硬化性樹脂組成物2は表1に示す材料,
混合比にしたがって、密閉型混合撹拌機を用いて調合し
た。先づ、NO.1,NO.7,NO.3,およびNO.5の材料を混合
撹拌機槽内に投入し、常圧で5分間撹拌した後、NO.2,
NO.4の材料を添加し、86.660Paの減圧下で、10分間、
混合撹拌し、次に、NO.6の材料を加え、再び86.660Paの
減圧下で5分間撹拌した。このようにして得られた熱硬
化性樹脂組成物2は、温度25℃に於ける粘度1.950 Pa
・Sのスラリー状物であった。
【0041】次に、混合撹拌機槽内に空気を送り込み、
更に、加圧空気により、調合の終った熱硬化性樹脂組成
物2を4.9Paの圧力で加圧し、注型成形型4の注入口
43より型内に注入して、芯材1と型面との間に形成さ
れた型空間45に充填し、排出口44より脱気し、注入
口43及び排出口44を閉ざして40℃で30分間放置
して硬化させ、脱型した。
【0042】次に、成形物を水平な台上に載置して、温
度100℃の加熱室で2時間、養生してアフタキュアを
行い、合成樹脂発泡体よりなる芯材1の全面が熱硬化性
樹脂組成物2の硬化物21で被覆された熱硬化性樹脂化
粧パネル3である人工大理石パネルを得た。
【0043】比較例1 合成樹脂発泡体よりなる芯材を使用しない他は、実施例
1と同一の製造条件で、熱硬化性樹脂組成物のみからな
る単層の熱硬化性樹脂化粧パネルである人工大理石パネ
ルを製造した。
【0044】比較例2 芯材として、厚さ12mm,巾 0.880m,長さ 1.780mの
2類合板を使用した他は、実施例1と同一組成の材料な
らびに同一の製造条件で、木質芯材の片方の板面を除い
た他の面が熱硬化性樹脂組成物で被覆された人工大理石
パネルを製造した。実施例1,比較例1,ならびに比較
例2で得られた人工大理石パネルの物性を表2に示す。
【0045】
【試験方法】(1)反り 成形された熱硬化性樹脂化粧パネルを、水平なコンクリ
ート製台上に載置し、室温まで冷却した後、更に、24
時間放置し、上側が凹形になるように置き、パネルの長
さ方向の最大矢高を求めた。 (2)衝撃強さ 300mm×300mmの試験体を切り取り、水平なコンク
リート製台上に置き、重量1000gの鋼球を試験体に
垂直に落下させ、ヘコミ,クラックなど異状を生じない
最大高さを求めた。
【0046】
【表1】
【0047】
【表2】
【0048】
【発明の効果】本発明の熱硬化性樹脂化粧パネルは、熱
硬化性樹脂組成物の単一層よりなる化粧パネルに較べる
と著しく軽く、木質芯材を用いたものに較べても、芯材
を構成する合成樹脂発泡体の比重を変えることにより、
所望の重量の化粧パネルを得ることができるなどの利点
がある。また、芯材が化粧パネル裏面側を構成するよう
に配置することにより、芯材を化粧パネルの中心部に配
置しものに較べ、注型に用いる熱硬化性樹脂組成物の量
を減らすことができ、軽量化が一段と容易になると共
に、材料費が低減する。
【0049】芯材が合成樹脂発泡体であるため、クッシ
ョン効果のあり、注型された熱硬化性樹脂組成物の硬化
時の収縮に対して追随するので、比較的収縮率が大きい
熱硬化性樹脂組成物で被覆した場合でも、ソリやネジレ
を生じ難く、特に芯材面が成形物の裏面側に露出するよ
うに偏在させた場合に於いても、寸法の狂いを生ずるこ
とがない。更に、木質芯材に較べ吸水による寸法変化,
腐朽がないので湿潤的な場所で使用しても、ソリが発生
したり強度が低下することが殆どなく、水廻りの用途な
どに於いて、すぐれた耐久性を有するものである。
【0050】また、部品取付位置に強度を必要とする場
合、木質材料,その他の補強材を埋設することによっ
て、軽量化を損うことなく、合成樹脂発泡体の弱点であ
る、ネジ保持力などの強度の不足を補うことが可能にな
る。更に、芯材にクッション効果のある合成樹脂発泡体
を用いることによって、木質芯材を用いた化粧パネルに
較べ耐衝撃性が向上する。
【0051】合成樹脂発泡体は熱硬化性樹脂組成物或い
は木質芯材よりも一般的に単位容積当りの価格が低いの
で、材料費が低下し、経済性が高まる。
【0052】本発明に於いては、化粧パネル面に継目な
どがなく、全面的に芯材を被覆しているので、大理石の
ような質感を表現することができると共に、注型成形の
特長である寸法,形状の再現性がすぐれた熱硬化性樹脂
化粧パネルが得られる。
【0053】
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の熱硬化性樹脂化粧パネルの構
造の一例を示す断面図である。
【図2】図2は、本発明於いて、型内に合成樹脂発泡体
よりなる芯材が配置された状態の一例を示す断面図であ
る。
【図3】図3は、本発明於いて、型内に熱硬化性樹脂が
注型された状態の一例を示す断面図である。
【符号の説明】
1 芯材 2 熱硬化性樹脂組成物 21 硬化物 22 位置決め用成形物 3 熱硬化性樹脂化粧パネル 4 注型成形型 41 ガスケット 42 当板 43 注入口 44 排出口 45 型空間 5 加圧板
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B29K 105:16 B29L 9:00 31:44 (72)発明者 永井 隆弘 愛知県海部郡甚目寺町大字上萱津字深見24 番地 アイカ工業株式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 合成樹脂発泡体よりなる芯材の板面のう
    ち、一面を残し、熱硬化性樹脂組成物で被覆されるよう
    に、注型成形型内に該芯材を配置した後、該熱硬化性樹
    脂組成物を該注型成形型内に注入充填し、硬化させたこ
    とを特徴とする熱硬化性樹脂化粧パネル。
  2. 【請求項2】 前記の合成樹脂発泡体よりなる芯材を被
    覆するために注型成形型内に注入充填し硬化させる熱硬
    化性樹脂組成物が、20〜50重量%の熱硬化性樹脂な
    らびに、50〜80重量%の無機質充填剤により構成さ
    れていることを特徴とする請求項1記載の熱硬化性樹脂
    化粧パネル。
  3. 【請求項3】 前記の合成樹脂発泡体よりなる芯材を被
    覆するために、注型成形型内に注入充填し、硬化させる
    熱硬化性樹脂組成物を構成する樹脂が、不飽和ポリエス
    テル樹脂,ビニルエステル樹脂,不飽和メラミン樹脂,
    メチルメタクリル樹脂より選ばれた少なくとも一種類の
    樹脂であることを特徴とする請求項1または、請求項2
    記載の熱硬化性樹脂化粧パネル。
  4. 【請求項4】 合成樹脂発泡体よりなる芯材の板面のう
    ち、一面を残し、熱硬化性樹脂組成物で被覆されるよう
    に、注型成形型内に該芯材を配置した後、該熱硬化性樹
    脂組成物を該注型成形型内に注入充填し、硬化させるこ
    とを特徴とする熱硬化性樹脂化粧パネルの製造方法。
JP12708495A 1995-04-26 1995-04-26 熱硬化性樹脂化粧パネルならびにその製造方法 Pending JPH08294922A (ja)

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GB2346827A (en) * 1999-02-17 2000-08-23 Virgo Originals Limited Composite structures
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