JPH0829426A - 硝酸菌、亜硝酸菌の検出用抗体感作ラテックス - Google Patents

硝酸菌、亜硝酸菌の検出用抗体感作ラテックス

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JPH0829426A
JPH0829426A JP7633694A JP7633694A JPH0829426A JP H0829426 A JPH0829426 A JP H0829426A JP 7633694 A JP7633694 A JP 7633694A JP 7633694 A JP7633694 A JP 7633694A JP H0829426 A JPH0829426 A JP H0829426A
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nitrite
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forming bacteria
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Hisao Atobe
久男 跡部
Masami Yagishita
正美 柳下
Hiroshi Omura
浩 大村
Fumiko Nagai
冨美子 長井
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Tokyo Metropolitan Government
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Yakult Honsha Co Ltd
Tokyo Metropolitan Government
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 活性汚泥や土壌中の硝酸菌または亜硝酸菌を
簡便に検出する方法に用いる検出用抗体感作ラテックス
を提供する。 【構成】 硝酸菌または亜硝酸菌に特異的な抗体をラテ
ックス粒子に吸着させた硝酸菌または亜硝酸菌の検出用
抗体感作ラテックス。ラテックス粒子として、比重1.
5g/cc前後の高比重ラテックス粒子、平均粒径1.
0μm前後のラテックス粒子が使用される。 【効果】 従来、長期間を要したり、技術的にも熟練が
必要とされていた、硝酸菌および亜硝酸菌の検出を、容
易にかつ簡便に行うことが可能である。また、活性汚泥
や土壌中の活性のある目的微生物の数を迅速かつ適正に
管理する方法を確立することが可能である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、活性汚泥や土壌中の硝
酸菌または亜硝酸菌を簡便に検出する方法に使用される
検出用抗体感作ラテックスに関するものであり、更に詳
しくは、従来、長期間を要し、また技術的にも熟練が必
要とされていた硝酸菌または亜硝酸菌の検出を、容易に
かつ簡便に実施することを可能にすると共に、活性汚泥
や土壌中の活性のある目的微生物の菌数を迅速かつ適正
に管理する方法を確立することを可能にする新規な検出
用抗体感作ラテックスに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、活性汚泥や土壌中の硝酸菌または
亜硝酸菌を簡便に検出する方法としては、一般に、試料
を採取し、1か月〜2か月位の培養期間を経た後、当該
試料における亜硝酸の産生の有無から、それらを間接的
に測定する方法が知られていた〔最確数法(MPN法)
等〕。また、従来、かかる測定方法を利用することによ
って、活性汚泥や土壌中の活性(アンモニア酸化、亜硝
酸酸化)のある目的微生物の動向を管理することが行わ
れていた。一方、本発明者らは、硝酸菌または亜硝酸菌
を迅速に検出する方法について種々検討を行う中で、硝
酸菌または亜硝酸菌に特異的な抗体を作成し、酵素抗体
法等を用いることにより、そのような目的が達成される
ことを既に報告している(特開平5−322896号公
報)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記発明においては、
本発明者らは、硝酸菌または亜硝酸菌に特異的な抗体を
作成し、酵素抗体法等を用いることにより、硝酸菌また
は亜硝酸菌の検出が可能であることを確認したが、当該
方法は、技術的にも熟練が必要とされるものであり、従
って、更に、簡便な方法を確立することが要請されるこ
とから、より簡便に、硝酸菌または亜硝酸菌の検出を行
う方法を開発することを目標として更に検討を行った。
【0004】その結果、本発明者らは、硝酸菌または亜
硝酸菌に特異的な抗体をラテックス粒子に吸着させた抗
体感作ラテックスを用いることにより、簡便に、硝酸菌
または亜硝酸菌を検出できることを見出し、本発明を完
成するに至った。
【0005】すなわち、本発明は、活性汚泥や土壌中の
硝酸菌または亜硝酸菌を簡便に検出することを可能にす
る新規な検出用抗体感作ラテックスを提供することを目
的とするものである。
【0006】また、本発明は、上記検出用抗体感作ラテ
ックスを利用することによって、活性汚泥や土壌中の活
性(アンモニア酸化、亜硝酸酸化)のある目的微生物の
菌数を迅速かつ適正に管理する方法を確立することを目
的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の硝酸菌または亜
硝酸菌の検出用抗体感作ラテックスは、硝酸菌または亜
硝酸菌に特異的な抗体、すなわちこれらの菌を特異的に
認識する抗体をラテックス粒子に吸着させたことを特徴
とするものである。
【0008】また、本発明では、前記ラテックス粒子と
して、比重1.5g/cc前後の高比重ラテックス粒子
を用いることを特徴としてもいる。
【0009】更に、本発明では、前記ラテックス粒子と
して、平均粒径1.0μm前後のラテックス粒子を用い
ることを特徴としてもいる。
【0010】本発明では、抗体を調製するための硝酸菌
および亜硝酸菌の標準株として、ニトロバクター アギ
リス (Nitrobacter agilis) IFO14297株、ニト
ロソモナス ユウロピエ (Nitrosomonas europaea)IF
O14298株を用いたが、他の硝酸菌および亜硝酸菌
の菌株を用いても同様に抗体を調製し得ることは云うま
でもない。これらの菌に特異的な抗体は、公知の方法
(特開平5−322896号公報に記載の方法等)によ
り製造した抗血清を、更に、プロテインAカラムキット
等の適宜の精製手段で精製して使用される。これらの菌
に特異的な抗体は、それぞれ、一般的な硝酸菌および亜
硝酸菌に特異的に反応するので、硝酸菌および亜硝酸菌
全般(以下、硝化菌と記載することがある)の検出に利
用することが可能である。
【0011】すなわち、上記硝化菌に特異的な抗体を調
製するには、まず、それぞれの菌を適当な液体培地を用
いて培養し、必要に応じて殺菌し、集菌し、抗原とす
る。次いで、この抗原を、うさぎの静脈に注射し、抗体
価の上昇を確認したうえで、全採血し、遠心分離処理な
どの適宜の処理を施した後、抗血清とする。更に、必要
に応じてプロテインAカラムキットなど適宜の精製手段
で精製することによって調製される。
【0012】次いで、上記特異的な抗体を吸着させる担
体のラテックス粒子としては、比重が約1.0〜1.5
g/cc、好ましくは1.5g/cc前後で、平均粒径
は、約0.8〜2.2μm、好ましくは1.0μm前後
のものが好適に利用可能であり、例えば、バクトラテッ
クス0.8l(Difco社製、平均粒径0.8lμ
m、比重1.0g/cc)、およびH0901,H09
02,H2002(日本合成ゴム社製、平均粒径・比重
は、それぞれ、0.94μm・1.5g/cc、0.9
8μm・1.5g/ccおよび2.22μm・1.5g
/cc)等の市販製品を利用することができる。
【0013】本発明者らが検討したところによれば、後
述するように、比重が1.0g/cc程度のラテックス
粒子に感作したものでは、顕微鏡下での観察で凝集像の
判断を行う方法(顕微鏡ラテックス法)の場合は、判断
することが十分に可能であるが、肉眼で判断する方法
(マイクロタイター法)の場合は、凝集像の判断が難し
いことがわかった。一方、比重が1.5g/cc前後の
高比重ラテックス粒子に感作したものでは、凝集したラ
テックス粒子は速やかに沈降し、肉眼でも容易にかつ正
確に判断を行うことができるので、本発明においては、
比重1.5g/cc前後の高比重ラテックス粒子が好適
なものとして使用される。また、後述するように、ラテ
ックス粒子の平均粒径は1.0μm前後のものを用いる
と、感度の高い感作ラテックスが得られるので、本発明
においては、平均粒径1.0μm前後のラテックス粒子
が好適なものとして使用される。
【0014】感作ラテックスは、適当な緩衝液で希釈し
たラテックス粒子の懸濁液と抗体の溶液とを混合し、暫
く放置した後、洗浄して製造した。緩衝液としては、塩
化アンモニウム緩衝食塩液、PBS緩衝液、グリシン緩
衝食塩液等が利用できる。このなかでもグリシン緩衝食
塩液が、感作ラテックスの凝集性、自己凝集の起こりに
くさなどから好適なものとして使用される。
【0015】また、この場合、ラテックス粒子の濃度
は、0.05〜1.0%で行うのがよいが、好ましくは
0.1〜0.5%、より好ましくは0.25%前後で行
うと、凝集像の見やすいものが得られる。また、感作時
の抗体溶液の抗体蛋白の濃度は、硝酸菌の場合、0.0
3〜0.3mg/mlが適当であり、0.02mg/m
lより低いと感度が悪くなり、0.4mg/mlを越え
ると陽性・陰性の区別の判断がしにくくなる傾向があ
る。また、亜硝酸菌の場合0.05〜0.4mg/ml
が適当であり、0.04mg/mlより低いと感度が悪
くなり、0.5mg/mlを越えると陽性・陰性の判断
がしにくくなる傾向がある。
【0016】また、感作反応を行う場合の温度について
は、0℃〜60℃の範囲で行うが、室温または室温より
やや高めの温度(〜40℃)で反応を行うと、感度の高
い感作ラテックスが得られる。
【0017】これらの感作ラテックスを用いて、硝酸
菌、亜硝酸菌の菌の検出、菌数の測定を行うには、適当
な段階に希釈したサンプル液と、ラテックス溶液とを混
合し、凝集像が観察される希釈度を確認し、一方で、菌
液の標準サンプルを用いた混合試験を行い、その結果と
の比較から、菌数を算出すればよい。本発明において
は、この具体的方法として、肉眼で簡便に判断すること
ができるマイクロタイター法を利用することが可能であ
る。すなわち、U型のマイクロプレートに、緩衝液で段
階的に希釈した抗原またはサンプルの溶液をサンプリン
グし、各穴に抗体感作ラテックスを分注し、室温で3〜
15時間静置した後、肉眼または10倍程度のルーペを
用い、観察・判定することが可能である。具体的には、
緩衝液のみの場合の凝集像を陰性とし、各穴の凝集像を
判定し、陽性の凝集像を示した被験穴の希釈倍率と標準
抗原を用いた凝集試験の結果から、菌数を計算する。
【0018】本発明においては、この他にも、本発明に
係る抗体感作ラテックスと、被験サンプルとを、スライ
ドグラス上で混合し、光学顕微鏡的に凝集像の成否を判
断する方法(顕微鏡ラテックス法)等も利用できること
は云うまでもない。なお、従来、一般に、抗体を吸着さ
せる担体としてラテックス粒子が存在することは知られ
ているが、これを実際に硝酸菌、亜硝酸菌の検出に使用
した例はこれまで報告されておらず、その有効性は本発
明者らによってはじめて検討されたものであり、特に、
活性汚泥や土壌中の活性のある目的微生物の菌数を迅速
かつ適正に管理する方法を確立することを可能にし得る
との知見は、本発明者らによってはじめて得られたもの
である。また、一般に、全ての抗体にラテックス粒子が
有効であるとは限らず、これらの知見は、硝化菌に特異
的な抗体とラテックス粒子との適合性、有効性を実験的
に検討してはじめて得られたものである。
【0019】以下、実施例により、本発明を更に詳細に
説明するが、本発明は当該実施例により何ら限定される
ものではない。
【実施例】
【0020】1.抗原用菌体溶液の製造 (1)亜硝酸菌の抗原溶液の製造 亜硝酸菌、ニトロソモナス ユウロピエ (Nitrosomonas
europaea)IFO14298について、坂口フラスコ
(2l)を用い、振盪培養(培地400ml、培地組成
は、硫酸アンモニウム0.5g、塩化ナトリウム0.3
g、リン酸1水素2カリウム1g、硫酸マグネシウム7
水和物0.3g、硫酸第1鉄7水和物0.03g、炭酸
カルシウム7.5g、以上を蒸留水1lに溶解)を行っ
た。Griess-Ilosvay試薬を用い、亜硝酸の定性を経時的
に行い、菌の増殖が最大になったと考えられる時点で培
養を停止し、クエン酸粉末を加えて、pH3.5に調整
し、未溶解の炭酸カルシウムを溶解し、遠心分離により
濃縮した後、等量の0.6%ホルマリン溶液を加えて殺
菌し、洗浄後、抗原溶液とした。
【0021】(2)硝酸菌の抗原溶液の製造 硝酸菌、ニトロバクター アギリス (Nitrobacter agil
is) IFO14297について、1lジャーファーメン
ターを用い、水酸化ナトリウムでpHを7.5にコント
ロールし、亜硝酸を経時的に定量し、逐次、亜硝酸ナト
リウムを加えながら培養(培地組成は、亜硝酸ナトリウ
ム1g、塩化ナトリウム0.3g、リン酸1水素2カリ
ウム0.5g、硫酸マグネシウム7水和物0.5g、硫
酸マンガン水和物0.002g、硫酸第2鉄0.005
g、以上を蒸留水1lに溶解)を行った。この菌液を遠
心分離で濃縮し、等量の0.6%ホルマリンを加えて殺
菌し、洗浄後、抗原溶液とした。
【0022】2.対応する抗うさぎ血清の製造 KBL:Jw(日本白色種)うさぎ2羽を用い、抗原濃
度を濁度で調整(OD660 ≒0.5)した亜硝酸菌およ
び硝酸菌の抗原溶液を、1羽、1回当たり0.5ml静
脈に注射した。7〜10日ごとに4〜8回注射し、3回
目以降は、随時、酵素抗体法で抗体価の測定を行い、抗
体価の上昇が認められないときは、心臓より全採血を行
った。この血液を遠心分離して血清を採取し、56℃で
非動化を行い、亜硝酸菌および硝酸菌に対応する抗血清
とした。
【0023】3.抗体感作ラテックスの製造 前記により製造した抗血清をプロテインAカラムキット
〔アメルシャム(Amersham)社製〕で精製した後、0.
1Mグリシン緩衝食塩液(pH8.2)で蛋白濃度0.
08〜0.2mg/lになるように希釈した。この抗血
清1容にラテックス溶液〔日本合成ゴム社製、粒径0.
98μm、比重1.5g/cc)1容を加え、よく混和
した後、37℃で1時間放置して抗体をラテックスに吸
着させた。その後、1%BSAを含む緩衝液を加え反応
を停止させた。 余剰の抗体を遠心洗浄して除いた後、
ラテックス濃度が0.25%になるように保存液に懸濁
させた。
【0024】4.凝集反応試験 本発明に係る感作ラテックス抗体を用いて、マイクロタ
イター法および顕微鏡ラテックス法により、亜硝酸菌、
および硝酸菌の菌数の測定を行った。すなわち、菌数の
測定方法は、先に述べたマイクロタイター法の他に、感
作ラテックス抗体と被検体をスライドグラス上で混合
し、凝集像の成否を光学顕微鏡下で観察・判定する顕微
鏡ラテックス法を用いた。また、比較対照試験として、
血球計算盤を用い、緩衝液に浮遊する被検体中の菌体数
を光学顕微鏡を用いて測定した実測定を基準値とし、ま
た、試験管数各群5本、希釈倍率100 〜109 の10
段階による最確数法(MPN法)(培養期間40〜60
日)による測定値を比較対照群とした。
【0025】5.感作条件の検討 (1)最適温度の検討 感作時の温度を56℃、37℃、室温、4℃と変化させ
て、硝化菌検出におよぼすラテックス感作時の温度の影
響について検討した。その他の条件は、ラテックス濃度
は0.5%とし、グリシン緩衝食塩液を用い、抗体蛋白
濃度は亜硝酸菌で0.20mg/ml、硝酸菌で0.3
0mg/mlとした。その結果を表1に示す。表1から
明らかなように、硝酸菌、亜硝酸菌のいずれの場合も、
37℃で感作させて得られる抗体感作ラテックスの感度
が一番高いことがわかった。
【0026】
【表1】
【0027】(2)緩衝液の検討 感作時に使用する緩衝液として、次の〜の5種類の
ものを準備し、硝化菌検出におよぼすラテックス感作時
の各種緩衝液の影響について検討した。 0.1M塩化アンモニウム緩衝食塩液(pH8.
2) 0.2M塩化アンモニウム緩衝食塩液(pH8.
2) PBS緩衝液(pH7.2) 0.1Mグリシン緩衝食塩液(pH8.2) 0.01Mグリシン緩衝食塩液(pH8.2) その他の条件は、感作温度は37℃、ラテックス濃度は
0.5%、抗体蛋白濃度は亜硝酸菌で0.20mg/m
l、硝酸菌で0.30mg/mlとした。その結果を表
2に示す。表2から明らかなように、硝酸菌、亜硝酸菌
のいずれの場合も、0.01Mグリシン緩衝食塩液(p
H8.2)を用いて得られる抗体感作ラテックスの感度
が一番高く、かつ自己凝集も起こさないことがわかっ
た。
【0028】
【表2】
【0029】(3)最適ラテックス濃度の検討 感作時におけるラテックス濃度を0.10%、0.25
%、0.50%と変化させて、硝化菌検出におよぼすラ
テックス濃度の影響について検討した。その他の条件
は、感作温度および時間は37℃にて1時間とし、グリ
シン緩衝食塩液を用い、抗体蛋白濃度は亜硝酸菌で0.
20mg/ml、硝酸菌で0.30mg/mlとした。
その結果を表3に示す。表3から明らかなように、硝酸
菌、亜硝酸菌のいずれの場合も、0.10%では、感度
が低くなる傾向があり、沈降の速度、凝集像の観察の容
易さなどで、0.25%が適当であることがわかった。
【0030】
【表3】
【0031】(4)感作時の最適抗体蛋白濃度の検討 感作時の最適抗体蛋白濃度について検討した。亜硝酸菌
では、0.40、0.30、0.20、0.15、0.
10、0.08、0.05、0.03(mg/ml)の
8点で、硝酸菌では、0.50、0.40、0.25、
0.20、0.13、0.10、0.06、0.50
(mg/ml)の8点で、それぞれ、検討した。その他
の条件は、感作温度および時間は37℃にて1時間と
し、ラテックス濃度は0.5%とし、グリシン緩衝食塩
液を用いて行った。その結果を表4に示す。
【0032】
【表4】
【0033】表4から明らかなように、亜硝酸菌におい
ては、0.05mg/mlより低い濃度で感作した場合
は、感度が低下する傾向を示した。一方、0.30mg
/mlより高い濃度で感作した場合は、陰性・陽性の区
別が不明確になる傾向を示した。0.20、0.15、
0.10、0.08(mg/ml)で感作させた場合
は、非常に明確に判定が可能であることがわかった。ま
た、硝酸菌においては、0.06mg/mlより低い濃
度で感作した場合は、感度が低下する傾向を示した。一
方、0.40mg/mlより高い濃度で感作した場合
は、陰性・陽性の区別が不明確になる傾向を示した。
0.25〜0.10(mg/ml)で感作させた場合
は、検出限界が同等であったが、特に0.20、0.1
3、0.10(mg/ml)で感作させた場合が、感度
的に優れていることがわかった。
【0034】(5)各種ラテックス粒子の検討 抗体を感作させるラテックス粒子について検討した。ラ
テックス粒子としては、バクトラテックス0.81(D
ifco社製、平均粒径0.81μm、比重1.0g/
cc)、およびラテックスH09011,ラテックスH
0902,ラテックスH2002(日本合成ゴム社製、
平均粒径・比重は、それぞれ、0.94μm・1.5g
/cc、0.98μm・1.5g/ccおよび2.22
μm・1.5g/cc)を検討した。
【0035】その他の条件は、感作温度および時間は3
7℃にて1時間とし、ラテックス濃度は0.25%と
し、0.01Mグリシン緩衝食塩液を用いて行った。そ
の結果を表5に示す。表5から明らかなように、ラテッ
クス粒子の比重については、1.0前後のもの、また、
ラテックス粒子の平均粒子径については、2.0前後の
ものでは、凝集像の観察を肉眼で行うマイクロタイター
法では不明確であり、顕微鏡ラテックス法で行う必要が
あったが、比重が1.5前後の高比重ラテックスでは、
凝集像が明確に観察可能であることがわかった。また、
平均粒径が1.0μm前後のものが、マイクロタイター
法で好適に使用し得るものであることがわかった。
【0036】
【表5】
【0037】6.硝化菌、実試料による公定法および顕
微鏡下での測定方法との比較試験 上記本発明の高比重ラテックスによる簡便測定方法(マ
イクロタイター法)の有効性を確認するために、顕微鏡
下で凝集反応を観察定量する方法(顕微鏡ラテックス
法)と公定法である最確数法(MPN法)との結果を比
較した。なお、試料は、抗体の製造に用いた亜硝酸菌、
硝酸菌、および活性汚泥、土壌等の実試料を用いた。表
6(表6−1、表6−2)における試料No. 1〜6は、
それぞれ、抗体作成に使用した菌の菌液を適当に希釈し
て、試験サンプルとしたものである。比較する菌数は、
改良ノイバウエルを用いて顕微鏡下で計数し、その値を
基準値とし、数値の妥当性について検討した。その結果
を表6、および表7に示した。まず、表6から明らかな
ように、抗体の製造に用いた亜硝酸菌と硝酸菌において
は、マイクロタイター法と顕微鏡ラテックス法およびM
PN法での菌数は、基準値とよく一致することが確認さ
れた。
【0038】
【表6】
【0039】
【表7】
【0040】また、表7から明らかなように、実試料に
おいては、マイクロタイター法と顕微鏡ラテックス法の
値は一致したが、MPN法では全体的に菌数が少なく計
測された。この原因として、二つのことが考えられる。
すなわち、一つは、MPN法は化学反応による呈色によ
って判定し、定量しているため、実試料に包含されてい
るとみられる各種の物質による呈色妨害が生じたものと
考えられる。次に考えられることは、凝集反応は抗原抗
体反応であることより、死菌とも凝集するが、MPN法
は試料の培養結果より判定するため、生菌のみを測定し
ているものと考えられる。しかしながら、活性汚泥中の
活性(アンモニア酸化、亜硝酸酸化)のある目的微生物
の菌数を迅速かつ適正に管理することを目的とする今回
の開発目標に対しては、本発明の高比重ラテックス粒子
による検出用抗体感作ラテックスと凝集像の観察を肉眼
で行うマイクロタイター法を組み合わせた方法がより優
れた方法であることが確認された。
【0041】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明は、硝酸菌
または亜硝酸菌に特異的な抗体をラテックス粒子に吸着
させた検出用抗体感作ラテックスに係るものであり、当
該抗体感作ラテックスを用いることにより、従来、長期
間を要し、技術的にも熟練が必要とされていた、硝酸菌
および亜硝酸菌の検出を、容易にかつ簡便に行うことを
可能とするものである。また、本発明の検出用抗体感作
ラテックスは、活性汚泥や土壌中の活性(アンモニア酸
化、亜硝酸酸化)のある目的微生物の菌数を迅速かつ適
正に管理する方法を確立することを可能とするものであ
る。
【手続補正書】
【提出日】平成7年4月26日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0034
【補正方法】変更
【補正内容】
【0034】(5)各種ラテックス粒子の検討 抗体を感作させるラテックス粒子について検討した。ラ
テックス粒子としては、バクトラテックス0.81(D
ifco社製、平均粒径0.81μm、比重1.0g/
cc)、およびラテックスH0901,ラテックスH0
902,ラテックスH2002(日本合成ゴム社製、平
均粒径・比重は、それぞれ、0.94μm・1.5g/
cc、0.98μm・1.5g/ccおよび2.22μ
m・1.5g/cc)を検討した。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大村 浩 東京都港区東新橋1丁目1番19号 株式会 社ヤクルト本社内 (72)発明者 長井 冨美子 東京都港区東新橋1丁目1番19号 株式会 社ヤクルト本社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 硝酸菌または亜硝酸菌に特異的な抗体を
    ラテックス粒子に吸着させたことを特徴とする硝酸菌ま
    たは亜硝酸菌の検出用抗体感作ラテックス。
  2. 【請求項2】 前記ラテックス粒子が、比重1.5g/
    cc前後の高比重ラテックス粒子である請求項1記載の
    硝酸菌または亜硝酸菌の検出用抗体感作ラテックス。
  3. 【請求項3】 前記ラテックス粒子が、平均粒径1.0
    μm前後のラテックス粒子である請求項2記載の硝酸菌
    または亜硝酸菌の検出用抗体感作ラテックス。
JP7633694A 1994-03-24 1994-03-24 硝酸菌、亜硝酸菌の検出用抗体感作ラテックス Pending JPH0829426A (ja)

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