JPH08294006A - 画像のダイナミックレンジ圧縮処理方法および装置 - Google Patents

画像のダイナミックレンジ圧縮処理方法および装置

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JPH08294006A
JPH08294006A JP7094932A JP9493295A JPH08294006A JP H08294006 A JPH08294006 A JP H08294006A JP 7094932 A JP7094932 A JP 7094932A JP 9493295 A JP9493295 A JP 9493295A JP H08294006 A JPH08294006 A JP H08294006A
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JP7094932A
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Hideya Takeo
英哉 武尾
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Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
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Publication date
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    • G06COMPUTING; CALCULATING OR COUNTING
    • G06TIMAGE DATA PROCESSING OR GENERATION, IN GENERAL
    • G06T5/00Image enhancement or restoration
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    • G06T5/75Unsharp masking
    • GPHYSICS
    • G06COMPUTING; CALCULATING OR COUNTING
    • G06TIMAGE DATA PROCESSING OR GENERATION, IN GENERAL
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  • Compression Of Band Width Or Redundancy In Fax (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 画像のダイナミックレンジ圧縮処理装置にお
いて、濃度域を圧縮することにより画像内の適性観察領
域を広げつつ、各領域内の微細構造の観察適性を確保す
るとともに、濃度が急峻に変化する関心領域においても
アーティファクトの形成を低減させる。 【構成】 非鮮鋭マスク信号算出手段45により、オリジ
ナル画像信号Dorg を中心画素とした、濃度変化が急峻
な方向に短辺を有する縦長の非鮮鋭マスクによる非鮮鋭
マスク信号Luを算出し、圧縮割合決定用関数記憶手段
46に記憶された、この非鮮鋭マスク信号Luを基礎とす
るダイナミックレンジの圧縮割合を決定する関数f(L
u)値を求め、ダイナミックレンジ圧縮処理演算手段47
により、式Dproc=Dorg +f(Lu)にしたがって各
画素のダイナミックレンジ圧縮処理を行い、アーティフ
ァクトが低くダイナミックレンジが圧縮処理された処理
済み画像信号Dprocを得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は画像のダイナミックレン
ジ圧縮処理方法および装置に関し、詳細には、オリジナ
ル画像を表わすオリジナル画像信号を処理してオリジナ
ル画像よりもダイナミックレンジの狭い画像を担持する
処理済画像信号を求める画像のダイナミックレンジ圧縮
処理方法および装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、放射線写真フイルムに記録さ
れた放射線画像を光電的に読み取って画像信号を得、こ
の画像信号に適切な画像処理を施した後、画像を再生記
録することが種々の分野で行われている。たとえば、後
の画像処理に適合するように設計されたガンマ値の低い
X線フィルムを用いてX線画像を記録し、このX線画像
が記録されたフィルムからX線画像を読み取って電気信
号に変換し、この電気信号(画像信号)に画像処理を施
した後、コピー写真等に可視像として再生することによ
り、コントラスト,シャープネス,粒状性等の画質性能
の良好な再生画像を得ることが行われている(特公昭61
-5193 号参照)。
【0003】また本願出願人により、放射線(X線,α
線,β線,γ線,電子線,紫外線等)を照射すると、こ
の放射線エネルギーの一部が蓄積され、その後可視光等
の励起光を照射すると蓄積されたエネルギーに応じて輝
尽発光を示す蓄積性蛍光体(輝尽性蛍光体)を利用し
て、人体等の被写体の放射線画像情報を一旦シート状の
蓄積性蛍光体に記録し、この蓄積性蛍光体シートをレー
ザー光等の励起光で走査して輝尽発光光を生ぜしめ、得
られた輝尽発光光を光電的に読み取って画像信号を得、
この画像データに基づき被写体の放射線画像を写真感光
材料等の記録材料、CRT等に可視像として出力させる
放射線画像記録再生システムがすでに提案されている
(特開昭55-12429号,同56-11395号,同55-163472 号,
同56-104645号,同55- 116340号等)。このシステム
は、従来の銀塩写真を用いる放射線写真システムと比較
して極めて広い放射線露出域にわたって画像を記録しう
るという実用的な利点を有している。
【0004】上記のように画像信号を得てこの画像信号
に基づいて可視画像を得るシステムにおいて、観察対象
領域が低濃度域から高濃度域の広い濃度域に亘っている
場合や、どの濃度域を観察対象とするかが不明な場合等
に、オリジナル画像の高濃度域が観察に適した濃度とな
るように画像処理を施した画像とオリジナル画像の低濃
度域が観察に適した濃度となるように画像処理を施した
画像との双方を並べて再生することが行なわれている。
【0005】しかしながら、複数の画像を並べて再生す
ると各画像の寸法が小さくなり見ずらいという問題があ
る。
【0006】また、一つの画像で観察対象濃度域を広げ
るために、最高濃度と最低濃度との差、即ちダイナミッ
クレンジを狭めるように高濃度域もしくは低濃度域もし
くは画像全体のコントラストを下げることも行なわれて
いる。
【0007】しかし、コントラストを下げると、そのコ
ントラストを下げた領域内の微細構造も見にくくなると
いう問題が生じる。
【0008】そこで本出願人は、オリジナル画像信号D
org について、各画素を中心画素とする、その周囲N列
×N行の画素マトリクスからなる非鮮鋭マスク(ボケマ
スク)内の画像データの平均値Lu(以下、非鮮鋭マス
ク信号という)を下記式(5)により求め、 Lu=(ΣDorg )/N2 (5) この得られた低空間周波数成分が強調された非鮮鋭マス
ク信号Luに基づく関数f(Lu)を用いて、 Dproc=Dorg +f(Lu) (1) に従ったダイナミックレンジの圧縮処理を行なう画像の
ダイナミックレンジ圧縮処理方法を提案している(特開
平3−222577号参照)。
【0009】この処理方法によれば、画像全体のダイナ
ミックレンジの圧縮の割合を非鮮鋭マスク信号Luに基
づいて変更しているため、画像全体のダイナミックレン
ジが圧縮される一方、低濃度領域や高濃度領域等の各領
域内の比較的高空間周波数成分の多い微細構造のコント
ラストは維持されることとなり、これにより一つの画像
で広い適性観察領域を確保することができる、という効
果が得られる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記式
(1)に示す非鮮鋭マスク信号Luをダイナミックレン
ジ圧縮処理の圧縮割合の変更の基礎とした場合、画像の
濃度変化が急峻な領域においては、処理済画像信号Dpr
ocに基づいた画像は、濃度にじみによるアーティファク
トが生じる。
【0011】すなわち、図3に示すようなX線の股関節
部画像において、人工骨部のエッジ部を横切る領域(走
査線Y−Y′)におけるオリジナル画像信号Dorg 、縦
N画素×横N画素の画素マトリクスによる非鮮鋭マスク
信号はLuはそれぞれ図4に示す太実線の曲線、細実線
の曲線のように変化するが、ここで関数f(Lu)が例
えば図6に示すような信号値に基づく関数である場合、
人工骨部の近傍のある画素Xにおける関数f(Lu)の
値は、オリジナル画像信号Dorg に基づいたものとした
場合と非鮮鋭マスク信号Luに基づいたものとした場合
とで、|f(a)−f(b)|の差が生じることとな
る。
【0012】この人工骨部のエッジ周辺部のように濃度
変化が急峻な領域においては、ダイナミックレンジ圧縮
処理の圧縮割合を決定する関数fの値に差が生じること
となり、ダイナミックレンジ圧縮処理後の画像信号(以
下、処理済画像信号という)Dprocに基づいた再生画像
のエッジ近傍において、濃度にじみが生じてアーティフ
ァクトが形成され、画像の画質を劣化させることにな
る。
【0013】なお、特開平6−292013号に開示されてい
るように、上記非鮮鋭マスク信号Luとして、この非鮮
鋭マスク信号Luを得るために設定された非鮮鋭マスク
内の画像データDorg のメディアン値Dmed を採用する
ことにより、非鮮鋭マスク信号Luは図4の一点鎖線で
示す曲線のようになり、濃度変化に対する追従性が向上
するが、非鮮鋭マスクは通常 100×100 画素以上の画素
マトリクスであるため、入力される画像データの数は10
4 以上であり、この多数の画像データのメディアン値D
med を算出するのは非常に時間がかかり実用的ではな
い。
【0014】本発明は上記事情に鑑みなされたものであ
って、濃度域を圧縮することにより画像内の適性観察領
域を広げつつ、各領域内の微細構造の観察適性をも確保
するとともに、濃度の変化が急峻なエッジ部分において
もアーティファクトの形成を低減して高画質の画像を得
ることを可能にした、画像のダイナミックレンジ圧縮処
理方法および装置を提供することを目的とするものであ
る。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明の第1の画像のダ
イナミックレンジ圧縮処理方法は、オリジナル画像を表
わすオリジナル画像信号Dorg の超低空間周波数に対応
する非鮮鋭マスク信号Luに応じて、前記オリジナル画
像を表す各画素毎に、該オリジナル画像のダイナミック
レンジの圧縮割合を変更しながら、該各画素について下
記式(1)にしたがったダイナミックレンジの圧縮処理
を施して処理済画像信号Dprocを求める画像のダイナミ
ックレンジ圧縮処理方法において、 Dproc=Dorg +f(Lu) (1) 前記非鮮鋭マスク信号Luを、前記放射線画像のうち関
心領域のエッジ部分を横切る方向を短辺、該エッジ部分
の延びる方向を長辺、とする矩形の非鮮鋭マスク内にお
ける全画素の画像データの平均値としたことを特徴とす
るものである。
【0016】また、上記エッジ部分の延びる方向が斜め
方向である場合には、矩形の非鮮鋭マスクに代えて、エ
ッジ部分を横切る方向を短辺、該エッジ部分の延びる方
向を長辺とする平行四辺形の非鮮鋭マスクを用いても良
い。
【0017】本発明の第2の画像のダイナミックレンジ
圧縮処理方法は、オリジナル画像を表わすオリジナル画
像信号Dorg の超低空間周波数に対応する非鮮鋭マスク
信号Luに応じて、前記オリジナル画像を表す各画素毎
に、該オリジナル画像のダイナミックレンジの圧縮割合
を変更しながら、該各画素について下記式(1)にした
がったダイナミックレンジの圧縮処理を施して処理済画
像信号Dprocを求める画像のダイナミックレンジ圧縮処
理方法において、 Dproc=Dorg +f(Lu) (1) 前記非鮮鋭マスク信号Luを、前記非鮮鋭マスク信号L
uを得るための非鮮鋭マスク内における全画素の画像デ
ータのうち、該非鮮鋭マスクの中心画素の画像データと
の差が予め設定された閾値以内の画像データのみに基づ
く平均値としたことを特徴とするものである。
【0018】すなわち、具体的には、前記非鮮鋭マスク
信号Luを得るための非鮮鋭マスク内における全画素の
画像データ{D1,D2,…,DN2 }のうち、該非鮮鋭
マスクの中心画素の画像データDXとの差が予め設定さ
れた閾値T以内の画像データ(例えば、{D1,D3,D
4,D6,D8,D9,D10})のみを用い、これらの画像
データの平均値((D1+D3+D4+D6+D8+D9+D
10)/7)を、非鮮鋭マスク全体の非鮮鋭マスク信号L
uとするものである。
【0019】本発明の第3の画像のダイナミックレンジ
圧縮処理方法は、オリジナル画像を表わすオリジナル画
像信号Dorg の超低空間周波数に対応する非鮮鋭マスク
信号Luに応じて、前記オリジナル画像を表す各画素毎
に、該オリジナル画像のダイナミックレンジの圧縮割合
を変更しながら、該各画素について下記式(1)にした
がったダイナミックレンジの圧縮処理を施して処理済画
像信号Dprocを求める画像のダイナミックレンジ圧縮処
理方法において、 Dproc=Dorg +f(Lu) (1) 前記非鮮鋭マスク信号Luを、前記非鮮鋭マスク信号L
uを得るための非鮮鋭マスク内における全画素の画像デ
ータについて、該非鮮鋭マスクの中心画素の画像データ
との差が予め設定された閾値以内の画像データについて
は該画像データをそのまま使用し、該閾値を上回る画像
データについては該閾値を画像データとして使用して、
これらの画像データに基づく平均値としたことを特徴と
するものである。
【0020】すなわち、具体的には、前記非鮮鋭マスク
信号Luを得るための非鮮鋭マスク内における全画素の
画像データ{D1,D2,…,DN2 }のうち、該非鮮鋭
マスクの中心画素の画像データDXとの差が予め設定さ
れた閾値T以内の画像データ(例えば、{D1,D3,D
4,D6,D8,D9,D10})についてはその画像データ
をそのまま使用し、閾値Tを超える画像データ(例え
ば、{D2,D5,D7,D11,…,DN2 })については
閾値Tを画像データとして使用して、これらの平均値
({(D1+D3+D4+D6+D8+D9+D10)+T・
(N2 −7)}/N2 )を、非鮮鋭マスク信号Luとす
るものである。
【0021】なお、上記第1から第3の画像のダイナミ
ックレンジ圧縮処理方法において、式(1)における非
鮮鋭マスク信号Luに基づいた関数f(Lu)を、非鮮
鋭マスク信号Luが増加するにしたがって減少する単調
減少関数としてもよい。
【0022】ここで単調減少関数とは、Luの値の増大
に伴ってf(Lu)の値が必ず減少するものである必要
はなく、部分的にはLuが変化してもf(Lu)が変化
しない領域が存在していてもよい。以下の発明において
も同様である。
【0023】本発明の第4の画像のダイナミックレンジ
圧縮処理方法は、オリジナル画像を表わすオリジナル画
像信号Dorg に対して、前記画像のうちの読影に不要な
組織またはノイズを表す画像部分に対応する画像データ
の空間的な変動範囲よりも大きな構造要素Bとスケール
係数λとを用いた下記式(2)または(3)で表される
モーフォロジー演算を施し、
【0024】
【数1】
【0025】該モーフォロジー演算により得られたモー
フォロジー信号Dmor に応じて、前記オリジナル画像を
表す各画素毎に、該オリジナル画像のダイナミックレン
ジの圧縮割合を変更しながら、該各画素について下記式
(4)にしたがったダイナミックレンジの圧縮処理を施
して処理済画像信号Dprocを求めることを特徴とするも
のである。
【0026】 Dproc=Dorg +f(Dmor ) (4) ここでモーフォロジー演算について詳しく説明する。
【0027】モーフォロジー演算は、画像のうち特定の
形状の画像部分だけを選択的に抽出する、モーフォロジ
ー(Morphology;モフォロジーまたはモルフォロジーと
も称する)のアルゴリズムに基づく処理(以下、モーフ
ォロジー演算またはモーフォロジー処理という)であっ
て、特に乳癌における特徴的形態である微小石灰化像を
検出するのに有効な手法として研究されているが、対象
画像としては、このようなマンモグラムにおける微小石
灰化像に限るものではなく、検出しようとする特定の画
像部分(異常陰影等)の大きさや形状が予め分かってい
るものについては、いかなる画像に対しても適用するこ
とができる。
【0028】以下、このモーフォロジー処理をマンモグ
ラムにおける微小石灰化像の検出に適用した例により、
モーフォロジー処理の概要について説明する。
【0029】(モーフォロジーの基本演算)モーフォロ
ジー処理は一般的にはN次元空間における集合論として
展開されるが、直感的な理解のために2次元の濃淡画像
を対象として説明する。
【0030】濃淡画像を座標(x,y)の点が濃度値f
(x,y)に相当する高さをもつ空間とみなす。ここ
で、濃度値f(x,y)は、濃度が低い(CRTに表示
した場合には輝度が高い)程大きな画像信号値となる高
輝度高信号レベルの信号とする。
【0031】まず、簡単のために、その断面に相当する
1次元の関数f(x)を考える。モーフォロジー演算に
用いる構造要素gは次式(6)に示すように、原点につ
いて対称な対称関数
【0032】
【数2】
【0033】であり、定義域内で値が0で、その定義域
Gが下記式(7)であるとする。
【0034】
【数3】
【0035】このとき、モーフォロジー演算の基本形は
式(8)〜(11)に示すように、非常に簡単な演算とな
る。
【0036】
【数4】
【0037】すなわち、dilation(ダイレーション)処
理は、注目画素を中心とした、±m(構造要素Bに応じ
て決定される値)の幅の中の最大値を探索する処理であ
り(図8(A)参照)、一方、erosion (エロージョ
ン)処理は、注目画素を中心とした、±mの幅の中の最
小値を探索する処理である(図8(B)参照)。また、
opening (またはclosing )処理は最小値(または最大
値)の探索の後に、最大値(または最小値)を探索する
ことに相当する。すなわちopening (オープニング)処
理は、低輝度側から濃度曲線f(x)を滑らかにし、マ
スクサイズ2mより空間的に狭い範囲で変動する凸状の
濃度変動部分(周囲部分よりも輝度が高い部分)を取り
除くことに相当する(図8(C)参照)。一方、closin
g (クロージング)処理は、高輝度側から濃度曲線f
(x)を滑らかにし、マスクサイズ2mより空間的に狭
い範囲で変動する凹状の濃度変動部分(周囲部分よりも
輝度が低い部分)を取り除くことに相当する(図8
(D)参照)。
【0038】なお、構造要素gが原点に対して対称では
ない場合の、式(8)に示すダイレーション演算をMink
owski (ミンコフスキー)和、式(9)に示すエロージ
ョン演算をMinkowski 差という。
【0039】ここで、濃度の高いもの程大きな値となる
高濃度高信号レベルの信号の場合においては、濃度値f
(x)の画像信号値が高輝度高信号レベルの場合に対し
ては大小関係が逆転するため、高濃度高信号レベルの信
号におけるダイレーション処理は、高輝度高信号レベル
におけるエロージョン処理(図8(B))と一致し、高
濃度高信号レベルの信号におけるエロージョン処理は、
高輝度高信号レベルにおけるダイレーション処理(図8
(A))と一致し、高濃度高信号レベルの信号における
オープニング処理は、高輝度高信号レベルにおけるクロ
ージング処理(図8(D))と一致し、高濃度高信号レ
ベルの信号におけるクロージング処理は、高輝度高信号
レベルにおけるオープニング処理(図8(C))と一致
する。
【0040】なお、本項では高輝度高信号レベルの画像
信号(輝度値)の場合について説明する。
【0041】(石灰化陰影検出への応用)石灰化陰影の
検出には、原画像から平滑化した画像を引き去る差分法
が考えられる。単純な平滑化法では石灰化陰影と細長い
形状の非石灰化陰影(乳腺、血管および乳腺支持組織
等)との識別が困難であるため、東京農工大の小畑ら
は、多重構造要素を用いたオープニング演算に基づく下
記式(12)で表されるモーフォロジーフィルターを提案
している(「多重構造要素を用いたモルフォロジーフィ
ルタによる微小石灰化像の抽出」電子情報通信学会論文
誌 D-II Vol.J75-D-II No.7 P1170 〜1176 1992年7月
等)。
【0042】
【数5】
【0043】ここでBi (i=1,2,…,M)は、例
えば図9に示す直線状の4つ(この場合M=4)の構造
要素(これら4つの構造要素の全体をもって多重構造要
素という)である。構造要素Bi を検出対象である石灰
化陰影よりも大きく設定すれば、上記オープニング演算
による処理で、構造要素Bi よりも細かな凸状の信号変
化部分(空間的に狭い範囲で変動する画像部分)である
石灰化陰影は取り除かれる。一方、細長い形状の非石灰
化陰影はその長さが構造要素Bi よりも長く、その傾き
が4つの構造要素Bi のいずれかに一致すればオープニ
ング処理(式(12)の第2項の演算)をしてもそのまま
残る。したがってオープニング処理によって得られた平
滑化画像(石灰化陰影のみが取り除かれた画像)を原画
像fから引き去ることで、小さな石灰化陰影のみが含ま
れる画像が得られる。これが式(12)の考え方である。
【0044】なお、前述したように、高濃度高信号レベ
ルの信号の場合においては、石灰化陰影は周囲の画像部
分よりも濃度値が低くなり、石灰化陰影は周囲部分に対
して凹状の信号変化部分となるため、オープニング処理
に代えてクロージング処理を適用し、式(12)に代えて
式(13)を適用する。
【0045】
【数6】
【0046】このように、モーフォロジー処理は、 (1)石灰化陰影そのものの抽出に有効であること (2)複雑なバックグラウンド情報に影響されにくいこ
と (3)抽出した石灰化陰影がひずまないこと などの特徴がある。すなわち、この手法は一般の微分処
理に比べて、石灰化陰影のサイズ・形状・濃度分布など
の幾何学的情報をより良く保った検出が可能である。
【0047】なお、スケール係数λは上記ミンコフスキ
ー和の演算およびミンコフスキー差の演算を行う回数を
意味し、回数を増加するに応じて平滑化の程度が進む。
【0048】また、上記本発明の第4の画像のダイナミ
ックレンジ圧縮処理方法において、上記式(4)におけ
るモーフォロジー信号Dmor に基づいた関数f(Dmor
)を、モーフォロジー信号Dmor が増加するにしたが
って減少する単調減少関数としてもよい。
【0049】本発明の第1の画像のダイナミックレンジ
圧縮処理装置は、オリジナル画像を表わすオリジナル画
像信号Dorg の超低空間周波数に対応する非鮮鋭マスク
信号Luを算出する非鮮鋭マスク信号算出手段と、該非
鮮鋭マスク信号算出手段により算出された非鮮鋭マスク
信号Luを変数とする、前記オリジナル画像のダイナミ
ックレンジを圧縮処理する圧縮割合f(Lu)を表す関
数を記憶しておく圧縮割合決定用関数記憶手段と、該圧
縮割合決定用関数記憶手段に記憶された前記関数に基づ
いて求められた各画素ごとの前記圧縮割合f(Lu)を
用いて、該各画素の画像信号のダイナミックレンジを下
記式(1)にしたがって圧縮処理することにより、処理
済画像信号Dprocを求めるダイナミックレンジ圧縮処理
演算手段とを備えた画像のダイナミックレンジ圧縮処理
装置において、 Dproc=Dorg +f(Lu) (1) 前記非鮮鋭マスク信号算出手段が、前記放射線画像のう
ち関心領域のエッジ部分を横切る方向を短辺、該エッジ
部分の延びる方向を長辺、とする矩形の非鮮鋭マスク内
における全画素の画像データの平均値を前記非鮮鋭マス
ク信号Luとして算出するものであることを特徴とする
ものである。
【0050】本発明の第2の画像のダイナミックレンジ
圧縮処理装置は、オリジナル画像を表わすオリジナル画
像信号Dorg の超低空間周波数に対応する非鮮鋭マスク
信号Luを算出する非鮮鋭マスク信号算出手段と、該非
鮮鋭マスク信号算出手段により算出された非鮮鋭マスク
信号Luを変数とする、前記オリジナル画像のダイナミ
ックレンジを圧縮処理する圧縮割合f(Lu)を表す関
数を記憶しておく圧縮割合決定用関数記憶手段と、該圧
縮割合決定用関数記憶手段に記憶された前記関数に基づ
いて求められた各画素ごとの前記圧縮割合f(Lu)を
用いて、該各画素の画像信号のダイナミックレンジを下
記式(1)にしたがって圧縮処理することにより、処理
済画像信号Dprocを求めるダイナミックレンジ圧縮処理
演算手段とを備えた画像のダイナミックレンジ圧縮処理
装置において、 Dproc=Dorg +f(Lu) (1) 前記非鮮鋭マスク信号算出手段が、前記非鮮鋭マスク信
号Luを得るための非鮮鋭マスク内における全画素の画
像データのうち、該非鮮鋭マスクの中心画素の画像デー
タとの差が予め設定された閾値以内の画像データのみに
基づく平均値を前記非鮮鋭マスク信号Luとして算出す
るものであることを特徴とするものである。
【0051】本発明の第3の画像のダイナミックレンジ
圧縮処理装置は、オリジナル画像を表わすオリジナル画
像信号Dorg の超低空間周波数に対応する非鮮鋭マスク
信号Luを算出する非鮮鋭マスク信号算出手段と、該非
鮮鋭マスク信号算出手段により算出された非鮮鋭マスク
信号Luを変数とする、前記オリジナル画像のダイナミ
ックレンジを圧縮処理する圧縮割合f(Lu)を表す関
数を記憶しておく圧縮割合決定用関数記憶手段と、該圧
縮割合決定用関数記憶手段に記憶された前記関数に基づ
いて求められた各画素ごとの前記圧縮割合f(Lu)を
用いて、該各画素の画像信号のダイナミックレンジを下
記式(1)にしたがって圧縮処理することにより、処理
済画像信号Dprocを求めるダイナミックレンジ圧縮処理
演算手段とを備えた画像のダイナミックレンジ圧縮処理
装置において、 Dproc=Dorg +f(Lu) (1) 前記非鮮鋭マスク信号算出手段が、前記非鮮鋭マスク信
号Luを得るための非鮮鋭マスク内における全画素の画
像データについて、該非鮮鋭マスクの中心画素の画像デ
ータとの差が予め設定された閾値以内の画像データにつ
いては該画像データをそのまま使用し、該閾値を上回る
画像データについては該閾値を画像データとして使用し
て、これらの画像データに基づく平均値を前記非鮮鋭マ
スク信号Luとして算出するものであることを特徴とす
るものである。
【0052】なお、上記第1から第3の画像のダイナミ
ックレンジ圧縮処理装置において、式(1)における非
鮮鋭マスク信号Luに基づいた関数f(Lu)を、非鮮
鋭マスク信号Luが増加するにしたがって減少する単調
減少関数としてもよい。
【0053】本発明の第4の画像のダイナミックレンジ
圧縮処理装置は、オリジナル画像を表わすオリジナル画
像信号Dorg に対して、前記画像のうちの読影に不要な
組織またはノイズを表す画像部分に対応する画像データ
の空間的な変動範囲よりも大きな構造要素Bとスケール
係数λとを用いた下記式(2)または(3)で表される
モーフォロジー演算を施して、該式(2)または(3)
で表されるモーフォロジー信号Dmor を出力するモーフ
ォロジー信号演算手段と、
【0054】
【数1】
【0055】該モーフォロジー信号演算手段により算出
された前記モーフォロジー信号Dmor を変数とする、前
記オリジナル画像のダイナミックレンジを圧縮処理する
圧縮割合f(Dmor )を表す関数を記憶しておく圧縮割
合決定用関数記憶手段と、該圧縮割合決定用関数記憶手
段に記憶された前記関数に基づいて求められた各画素ご
との前記圧縮割合f(Dmor )を用いて、該各画素の画
像信号のダイナミックレンジを下記式(4)にしたがっ
て圧縮処理することにより、処理済画像信号Dprocを求
めるダイナミックレンジ圧縮処理演算手段とを備えたこ
とを特徴とするものである。
【0056】 Dproc=Dorg +f(Dmor ) (4) また、上記本発明の第4の画像のダイナミックレンジ圧
縮処理装置において、上記式(4)におけるモーフォロ
ジー信号Dmor に基づいた関数f(Dmor )を、モーフ
ォロジー信号Dmor が増加するにしたがって減少する単
調減少関数としてもよい。
【0057】
【作用および発明の効果】本発明の第1の画像のダイナ
ミックレンジ圧縮処理方法および装置は、オリジナル画
像信号Dorg の低空間周波数成分が強調された非鮮鋭マ
スク信号Luに基づいた関数f(Lu)を用いて、 Dproc=Dorg +f(Lu) (1) に従ってダイナミックレンジの圧縮の行なわれた処理済
画像信号Dprocを求めるようにしたため、画像全体のダ
イナミックレンジは圧縮されるとともに各領域内の比較
的高空間周波数成分の多い微細構造はそのコントラスト
が維持されることとなり、これにより一つの画像で広い
適性観察領域が確保される。
【0058】また、非鮮鋭マスク信号Luを、放射線画
像のうち関心領域のエッジ部分を横切る方向を短辺、エ
ッジ部分の延びる方向を長辺、とする矩形の非鮮鋭マス
ク内における全画素の画像データの平均値としたことに
より、非鮮鋭マスク信号Luが、画像のエッジ部分を横
切る方向の濃度に依存する割合が、正方形の非鮮鋭マス
クを用いた場合よりも高くなり、この急峻な濃度変化に
対して非鮮鋭マスク信号Luの追従性が向上する(図4
において一点鎖線で示すLuの曲線)。
【0059】したがって、この非鮮鋭マスク信号Luを
基礎とした、式(1)に示すダイナミックレンジ圧縮の
割合を決定する関数f(Lu)の値は、オリジナル画像
信号Dorg を基礎とした関数f(Lu)の値に近い値を
採ることができ、画像のエッジ近傍における、画像の濃
度にじみを低減することができアーティファクトの形成
を抑制することができる。
【0060】本発明の第2の画像のダイナミックレンジ
圧縮処理方法および装置は、オリジナル画像信号Dorg
の低空間周波数成分が強調された非鮮鋭マスク信号Lu
に基づいた関数f(Lu)を用いて、式(1)の演算に
従ってダイナミックレンジの圧縮の行なわれた処理済画
像信号Dprocを求めるようにしたため、画像全体のダイ
ナミックレンジは圧縮されるとともに各領域内の比較的
高空間周波数成分の多い微細構造はそのコントラストが
維持されることとなり、これにより一つの画像で広い適
性観察領域が確保される。
【0061】また、非鮮鋭マスク信号Luを、非鮮鋭マ
スク内における全画素の画像データのうち、非鮮鋭マス
クの中心画素の画像データとの差が予め設定された閾値
以内の画像データのみに基づく平均値としたことによ
り、非鮮鋭マスク信号Luの変化も濃度変化に追従し易
くなる。
【0062】すなわち前記本発明の第1のダイナミック
レンジ圧縮処理方法と同様に、Luは図4に示す太実線
の曲線(Dorg )に近い値をとる。
【0063】したがって、この非鮮鋭マスク信号Luを
基礎とした、式(1)に示すダイナミックレンジ圧縮の
割合を決定する関数f(Lu)の値は、オリジナル画像
信号Dorg を基礎とした関数f(Lu)の値に近い値を
採ることができ、画像のエッジ近傍における、画像の濃
度にじみを低減することができアーティファクトの形成
を抑制することができる。
【0064】本発明の第3の画像のダイナミックレンジ
圧縮処理方法および装置は、オリジナル画像信号Dorg
の低空間周波数成分が強調された非鮮鋭マスク信号Lu
に基づいた関数f(Lu)を用いて、式(1)の演算に
従ってダイナミックレンジの圧縮の行なわれた処理済画
像信号Dprocを求めるようにしたため、画像全体のダイ
ナミックレンジは圧縮されるとともに各領域内の比較的
高空間周波数成分の多い微細構造はそのコントラストが
維持されることとなり、これにより一つの画像で広い適
性観察領域が確保される。
【0065】また、非鮮鋭マスク信号Luを、非鮮鋭マ
スク内における全画素の画像データについて、非鮮鋭マ
スクの中心画素の画像データとの差が予め設定された閾
値以内の画像データについては該画像データをそのまま
使用し、閾値を上回る画像データについては該閾値を画
像データとして使用して、これらの画像データに基づく
平均値としたことにより、非鮮鋭マスク信号Luの変化
も濃度変化に追従し易くなる。
【0066】すなわち前記本発明の第1のダイナミック
レンジ圧縮処理方法と同様に、Luは図4に示す太実線
の曲線(Dorg )に近い値をとる。
【0067】したがって、この非鮮鋭マスク信号Luを
基礎とした、式(1)に示すダイナミックレンジ圧縮の
割合を決定する関数f(Lu)の値は、オリジナル画像
信号Dorg を基礎とした関数f(Lu)の値に近い値を
採ることができ、画像のエッジ近傍における、画像の濃
度にじみを低減することができアーティファクトの形成
を抑制することができる。
【0068】本発明の第4の画像のダイナミックレンジ
圧縮処理方法および装置は、オリジナル画像を表わすオ
リジナル画像信号Dorg に対して、前記画像のうちの読
影に不要な組織またはノイズを表す画像部分に対応する
画像データの空間的な変動範囲よりも大きな構造要素B
とスケール係数λとを用いた式(2)または(3)で表
されるモーフォロジー演算を施し、このモーフォロジー
演算により得られたモーフォロジー信号Dmor に基づい
た関数f(Dmor )を用いて、式(4)の演算に従って
ダイナミックレンジの圧縮の行なわれた処理済画像信号
Dprocを求めるようにしたため、画像全体のダイナミッ
クレンジは圧縮されるとともに各領域内の比較的高空間
周波数成分の多い微細構造もそのコントラストが維持さ
れることとなり、これにより一つの画像で広い適性観察
領域が確保される。
【0069】また、この方法によれば濃度変化の急峻な
画像のエッジ部分を略完全に保存することができるた
め、このモーフォロジー信号Dmor を非鮮鋭マスク信号
Luとした、式(4)に示すダイナミックレンジ圧縮処
理の割合を決定する関数f(Dmor )の値は、オリジナ
ル画像信号Dorg を基礎としたパラメータの値に近い値
を採ることができ、画像のエッジ近傍における、画像の
濃度にじみを低減することができアーティファクトの形
成を抑制することができる。
【0070】
【実施例】以下、本発明のダイナミックレンジ圧縮処理
方法を具体的に実施する装置の例について図面を参照し
て説明する。
【0071】図1はX線撮影装置の一例の概略図、図2
はX線画像読取装置の一例を表わした斜視図、図3は図
1のX線撮影装置で撮影された人工骨部を含むX線画
像、図4は図3に示した人工骨近傍の走査線Y−Y′に
おける濃度プロファイルを示すグラフである。
【0072】図1に示したX線撮影装置10のX線源11か
らX線12が被写体13に向けて照射され、被写体13を透過
したX線が蓄積性蛍光体シート14に照射されることによ
り、被写体13の透過X線画像が蓄積性蛍光体シート14に
蓄積記録される。
【0073】X線撮影装置で撮影が行なわれ、X線画像
が記録された蓄積性蛍光体シート14はX線画像読取装置
の読取部20の所定位置にセットされる。蓄積性蛍光体シ
ート14が読取部20の所定位置にセットされると、このシ
ート14はモータ21により駆動されるエンドレスベルト22
により、矢印Y方向に搬送(副走査)される。一方、レ
ーザー光源23から発せられた光ビーム24はモータ25によ
り駆動され矢印方向に高速回転する回転多面鏡26によっ
て反射偏向され、fθレンズ等の集束レンズ27を通過し
た後、ミラー28により光路を変えて前記シート14に入射
し副走査の方向(矢印Y方向)と略垂直な矢印X方向に
主走査する。シート14の励起光24が照射された箇所から
は、蓄積記録されているX線画像情報に応じた光量の輝
尽発光光29が発散され、この輝尽発光光29は光ガイド30
によって導かれ、フォトマルチプライヤ(光電子増倍
管)31によって光電的に検出される。
【0074】この光ガイド30はアクリル板等の導光性材
料を成形して作られたものであり、直線状をなす入射端
面30a が蓄積性蛍光体シート14上の主走査線に沿って延
びるように配され、円環状に形成された射出端面30b に
フォトマルチプライヤ31の受光面が結合されている。入
射端面30a から光ガイド30内に入射した輝尽発光光29
は、該光ガイド30の内部を全反射を繰り返して進み、射
出端面30b から射出してフォトマルチプライヤ31に受光
され、X線画像を表わす輝尽発光光29がフォトマルチプ
ライヤ31によって電気信号に変換される。
【0075】フォトマルチプライヤ31から出力されたア
ナログ出力信号Sはログアンプ32で対数的に増幅され、
A/D変換器33でデジタル信号化され、これによりオリ
ジナル画像信号Dorg が得られ、画像信号Dorg は画像
処理表示部40の内部メモリに一旦記憶される。
【0076】この画像処理表示部40は、本発明のダイナ
ミックレンジ圧縮処理方法を実施する装置(以下、ダイ
ナミックレンジ圧縮処理装置という)の一実施例を内包
するものであり、可視画像を再生表示するためのCRT
ディスプレイ41、CPU,内部メモリ,インターフェイ
ス等が内蔵された本体部42、フロッピィディスクが装填
され駆動されるフロッピィディスクドライブ部43、およ
びこのX線画像読取装置に必要な情報を入力するための
キーボード44を備えている。
【0077】また、ダイナミックレンジ圧縮処理装置に
は、図5に示すように、内部メモリに記憶されたオリジ
ナル画像信号Dorg を中心画素として、例えば縦 127列
×横21行の、人工骨のエッジを横切る方向に短辺を有
し、エッジの延びる方向に沿った方向に長辺を有する画
素マトリクスを設定して、そのマトリクス内の画素の画
像信号の平均値(=ΣΣDorg /( 127×21);以下、
非鮮鋭マスク信号という)Luを算出する非鮮鋭マスク
信号算出手段45と、この非鮮鋭マスク信号算出手段45に
より設定された非鮮鋭マスク信号Luを変数とする、図
6に示すダイナミックレンジの圧縮割合を決定する関数
f(Lu)を記憶しておく圧縮割合決定用関数記憶手段
46と、この記憶手段46に記憶された関数に基づいて求め
られた各画素ごとの圧縮割合f(Lu)を用いて、下記
式(1)にしたがって各画素のダイナミックレンジ圧縮
処理を行うことにより、ダイナミックレンジが圧縮処理
された処理済み画像信号Dprocを出力するダイナミック
レンジ圧縮処理演算手段47とが備えられている。
【0078】 Dproc=Dorg +f(Lu) (1) 図6に示すダイナミックレンジの圧縮割合を決定する関
数f(Lu)は、非鮮鋭マスク信号Lu(0≦Lu≦10
23)の増加に応じて減少する単調減少関数であり、途中
のd点(Lu≦d)までは直線的に傾斜し、それ以上の
範囲(d<Lu)では一定値0(ゼロ)を採る関数形を
有している。
【0079】画像処理表示装置40内の内部メモリに記憶
されたオリジナル画像信号Dorg は、この内部メモリか
ら読み出され、非鮮鋭マスク信号算出手段45により、画
像信号Dorg の低空間周波数成分が強調された非鮮鋭マ
スク信号Luが求められる。
【0080】この非鮮鋭マスク信号Luは圧縮割合決定
用関数記憶手段46に入力され、この関数記憶手段46に予
め記憶された、ダイナミックレンジの圧縮割合を決定す
る変換テーブル(図6参照)によって、式(1)に示す
圧縮割合f(Lu)が算出される。
【0081】この算出された圧縮割合f(Lu)はダイ
ナミックレンジ圧縮処理演算手段47に入力され、ここで
前記式(1)にしたがってダイナミックレンジ圧縮処理
が行なわれ、非鮮鋭マスク信号Luが小さな領域、即ち
平均的な濃度が低い人工骨部(図4参照)内のダイナミ
ックレンジは圧縮され、しかもこの人工骨部を含む各画
像部分内の比較的高空間周波数成分からなる微細構造の
コントラストは圧縮前の状態が維持される。したがって
この処理済画像信号Sprocに基づいて、CRTディスプ
レイ41には、低濃度領域の濃度がその内部の微細構造の
コントラストを維持したまま全体としてダイナミックレ
ンジが圧縮された可視画像として再生表示される。
【0082】このように本実施例のダイナミックレンジ
圧縮処理装置によれば、画像全体のダイナミックレンジ
を圧縮しつつ、各領域内の比較的高空間周波数成分の多
い微細構造についてはそのコントラストを維持すること
ができ、これにより一つの画像で広い適性観察領域が確
保される。
【0083】また、圧縮処理の割合を決定する関数fの
基礎となる非鮮鋭マスク信号Luを、X線画像のうち濃
度変化の急峻な人工骨の縦方向に延びるエッジ部を横切
る方向を短辺、このエッジ部の延びる方向を長辺、とす
る縦長矩形の非鮮鋭マスク内における画素の画像データ
Dorg の平均値としたことにより、非鮮鋭マスク信号L
u(図4の一点鎖線で示す)が、人工骨のエッジ部を横
切る方向のオリジナル画像信号の濃度変化(図4の太線
で示すDorg 曲線)に依存する割合が、正方形の非鮮鋭
マスクを用いた場合(図4の細線で示すLu曲線)より
も高くなり、この急峻な濃度変化に対して非鮮鋭マスク
信号Luの追従性が向上する。
【0084】したがって、この非鮮鋭マスク信号Luを
基礎とした、式(1)に示すダイナミックレンジ圧縮処
理の圧縮割合を決定する関数fの値は、オリジナル画像
信号Dorg を基礎とした関数の値に近い値を採ることが
でき(本実施例においては、同一値となる)、ダイナミ
ックレンジ圧縮処理画像のエッジ近傍における濃度にじ
みを低減することができアーティファクトの形成を抑制
することができる。
【0085】なお、圧縮割合決定用関数記憶手段46に記
憶せしめられた、圧縮割合を決定する関数f(Lu)
を、図6に示すものに代えて、図7に示すような、非鮮
鋭マスク信号Luの途中のe点(Lu≦e)までは一定
値0を採り、それ以上の範囲(e<Lu)では直線的に
傾斜した関数形の、非鮮鋭マスク信号Luの増加に応じ
て減少する単調減少関数とした場合には、非鮮鋭マスク
信号Luが大きな領域、即ち平均的な濃度が高い領域の
ダイナミックレンジを圧縮しつつ、各領域内の比較的高
空間周波数成分からなる微細構造のコントラストは圧縮
前の状態を維持させることができる。
【0086】また、圧縮割合を決定する関数f(Lu)
としては、非鮮鋭マスク信号Luが増大するにつれて単
調減少するとともに、その微係数が連続する関数を適用
することもできる。具体的には、例えば図10に示すよう
な、非鮮鋭マスク信号Lu(0≦Lu≦1023)の増加に
応じて減少する単調減少関数であり、途中のd点(Lu
≦d)の直前までは直線的に傾斜し、d点を僅かに超え
た範囲(d<Lu)では一定値0(ゼロ)を採る関数形
であって、d点において折れ線とはならずに微係数が連
続する関数形を採用することもできる。
【0087】さらにまた、本実施例は、式(1)に示す
非鮮鋭マスク信号Luとして、濃度変化が急峻な方向に
短辺を有する長方形マスク内の画像信号の平均値を採用
した例について説明したが、本発明の画像のダイナミッ
クレンジ圧縮処理方法はこれに限るものではなく、例え
ば正方形マスクを使用した場合であっても非鮮鋭マスク
信号Luとして、(1) 非鮮鋭マスク内の画像データのう
ち、そのマスク内の中心画素の画像データとの点が予め
設定された閾値以内の画像データのみに基づく平均値を
採用したもの、(2) 非鮮鋭マスク内における全画素の画
像データについて、非鮮鋭マスクの中心画素の画像デー
タとの差が予め設定された閾値以内の画像データについ
ては画像データをそのまま使用し、閾値を上回る画像デ
ータについては閾値を画像データとして使用して、これ
らの画像データに基づく平均値を採用したもの、(3) オ
リジナル画像信号Dorg に対して、放射線画像のうちの
読影に不要な組織またはノイズを表す画像部分に対応す
る画像データの空間的な変動範囲よりも大きな構造要素
Bとスケール係数λとを用いた式(2)または(3)で
表されるモーフォロジー演算を施し、このモーフォロジ
ー演算により得られたモーフォロジー信号Dmor を採用
したものなど、種々の態様を採ることができる。
【0088】さらに、本実施例においては、圧縮割合を
決定する関数f(Lu)として単調減少する関数形のも
のを示したが、本発明においては、このような単調減少
するものに限るものではない。
【0089】すなわち、例えば図11に示すような関数形
を有する関数f(Lu)であってもよい。図11に示した
関数f(Lu)は、(i) 信号値0からs1までの範囲に
ついては、非鮮鋭マスク信号Luの値に拘らず一定値0
を採り、(ii)信号値s1からs2までの範囲について
は、非鮮鋭マスク信号Luの増大にしたがって単調増加
し、(iii) 信号値s2からs5までの範囲については、
非鮮鋭マスク信号Luの増大にしたがって単調減少し、
(iv)信号値s5からs6までの範囲については、非鮮鋭
マスク信号Luの増大にしたがって単調増加し、(v) 信
号値s6から1023までの範囲については、非鮮鋭マスク
信号Luの値に拘らず一定値0を採る関数である。
【0090】このような関数f(Lu)によれば、画像
の関心領域(上記信号範囲(iii) 、(iv))に対応する低
濃度領域や高濃度領域等の各領域内の比較的高空間周波
数成分の多い微細構造のコントラストは維持される一
方、関心領域を外れた画像部分(上記信号範囲(i) 、(i
i)、(iv)、(v) )、例えば放射線の素抜け部や照射野絞
りの部分については必要以上の圧縮がなされないため、
関心領域と関心領域を外れた領域とのコントラストを保
持することができる。
【0091】なお、上記実施例は蓄積性蛍光体シートに
記録されたX線画像を読み取って画像信号を得るシステ
ムであるが、本発明は蓄積性蛍光体シートを用いるシス
テムに限られるものではなく、X線フイルム等に記録さ
れたX線画像、その他記録シートに記録された一般の画
像等を読み取って画像信号を得るシステムに広く適用で
きるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】X線撮影装置を示す概略図
【図2】本発明のダイナミックレンジ圧縮処理方法を実
施する装置の一例を包含するX線読取装置を示す斜視図
【図3】人工骨を含む被写体のX線画像を示す図
【図4】図3に示した画像のY−Y′走査線上の信号値
プロファイルを示す図
【図5】ダイナミックレンジの圧縮処理装置の一例を示
すブロック図
【図6】画像信号に依存した、画像のダイナミックレン
ジの圧縮割合を決定する関数f(Lu)のテーブルを示
すグラフ
【図7】ダイナミックレンジの圧縮割合を決定する関数
f(Lu)の他の例を示すグラフ
【図8】モーフォロジー演算の基本的作用を示す図
【図9】多重構造要素Biを示す図
【図10】ダイナミックレンジの圧縮割合を決定する関
数f(Lu)の他の例を示すグラフ
【図11】ダイナミックレンジの圧縮割合を決定する関
数f(Lu)の他の例を示すグラフ
【符号の説明】
40 画像処理表示装置 45 非鮮鋭マスク信号算出手段 46 圧縮割合決定用関数記憶手段 47 ダイナミックレンジ圧縮処理演算手段 48 CRTディスプレイ Dorg オリジナル画像信号 Lu 非鮮鋭マスク信号 f(Lu) 圧縮割合を決定する関数値 Dproc ダイナミックレンジ圧縮処理済みの処理済画
像信号

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 オリジナル画像を表わすオリジナル画像
    信号Dorg の超低空間周波数に対応する非鮮鋭マスク信
    号Luに応じて、前記オリジナル画像を表す各画素毎
    に、該オリジナル画像のダイナミックレンジの圧縮割合
    を変更しながら、該各画素について下記式(1)にした
    がったダイナミックレンジの圧縮処理を施して処理済画
    像信号Dprocを求める画像のダイナミックレンジ圧縮処
    理方法において、 Dproc=Dorg +f(Lu) (1) 前記非鮮鋭マスク信号Luを、前記放射線画像のうち関
    心領域のエッジ部分を横切る方向を短辺、該エッジ部分
    の延びる方向を長辺、とする矩形の非鮮鋭マスク内にお
    ける全画素の画像データの平均値としたことを特徴とす
    る画像のダイナミックレンジ圧縮処理方法。
  2. 【請求項2】 オリジナル画像を表わすオリジナル画像
    信号Dorg の超低空間周波数に対応する非鮮鋭マスク信
    号Luに応じて、前記オリジナル画像を表す各画素毎
    に、該オリジナル画像のダイナミックレンジの圧縮割合
    を変更しながら、該各画素について下記式(1)にした
    がったダイナミックレンジの圧縮処理を施して処理済画
    像信号Dprocを求める画像のダイナミックレンジ圧縮処
    理方法において、 Dproc=Dorg +f(Lu) (1) 前記非鮮鋭マスク信号Luを、前記非鮮鋭マスク信号L
    uを得るための非鮮鋭マスク内における全画素の画像デ
    ータのうち、該非鮮鋭マスクの中心画素の画像データと
    の差が予め設定された閾値以内の画像データのみに基づ
    く平均値としたことを特徴とする画像のダイナミックレ
    ンジ圧縮処理方法。
  3. 【請求項3】 オリジナル画像を表わすオリジナル画像
    信号Dorg の超低空間周波数に対応する非鮮鋭マスク信
    号Luに応じて、前記オリジナル画像を表す各画素毎
    に、該オリジナル画像のダイナミックレンジの圧縮割合
    を変更しながら、該各画素について下記式(1)にした
    がったダイナミックレンジの圧縮処理を施して処理済画
    像信号Dprocを求める画像のダイナミックレンジ圧縮処
    理方法において、 Dproc=Dorg +f(Lu) (1) 前記非鮮鋭マスク信号Luを、前記非鮮鋭マスク信号L
    uを得るための非鮮鋭マスク内における全画素の画像デ
    ータについて、該非鮮鋭マスクの中心画素の画像データ
    との差が予め設定された閾値以内の画像データについて
    は該画像データをそのまま使用し、該閾値を上回る画像
    データについては該閾値を画像データとして使用して、
    これらの画像データに基づく平均値としたことを特徴と
    する画像のダイナミックレンジ圧縮処理方法。
  4. 【請求項4】 前記式(1)における前記非鮮鋭マスク
    信号Luに基づいた関数f(Lu)が、該非鮮鋭マスク
    信号Luが増加するにしたがって減少する単調減少関数
    であることを特徴とする請求項1から3のうちいずれか
    1項に記載の画像のダイナミックレンジ圧縮処理方法。
  5. 【請求項5】 オリジナル画像を表わすオリジナル画像
    信号Dorg に対して、前記画像のうちの読影に不要な組
    織またはノイズを表す画像部分に対応する画像データの
    空間的な変動範囲よりも大きな構造要素Bとスケール係
    数λとを用いた下記式(2)または(3)で表されるモ
    ーフォロジー演算を施し、 【数1】 該モーフォロジー演算により得られたモーフォロジー信
    号Dmor に応じて、前記オリジナル画像を表す各画素毎
    に、該オリジナル画像のダイナミックレンジの圧縮割合
    を変更しながら、該各画素について下記式(4)にした
    がったダイナミックレンジの圧縮処理を施して処理済画
    像信号Dprocを求めることを特徴とする画像のダイナミ
    ックレンジ圧縮処理方法。 Dproc=Dorg +f(Dmor ) (4)
  6. 【請求項6】 前記式(4)における前記モーフォロジ
    ー信号Dmor に基づいた関数f(Dmor )が、該モーフ
    ォロジー信号Dmor が増加するにしたがって減少する単
    調減少関数であることを特徴とする請求項5記載の画像
    のダイナミックレンジ圧縮処理方法。
  7. 【請求項7】 オリジナル画像を表わすオリジナル画像
    信号Dorg の超低空間周波数に対応する非鮮鋭マスク信
    号Luを算出する非鮮鋭マスク信号算出手段と、 該非鮮鋭マスク信号算出手段により算出された非鮮鋭マ
    スク信号Luを変数とする、前記オリジナル画像のダイ
    ナミックレンジを圧縮処理する圧縮割合f(Lu)を表
    す関数を記憶しておく圧縮割合決定用関数記憶手段と、 該圧縮割合決定用関数記憶手段に記憶された前記関数に
    基づいて求められた各画素ごとの前記圧縮割合f(L
    u)を用いて、該各画素の画像信号のダイナミックレン
    ジを下記式(1)にしたがって圧縮処理することによ
    り、処理済画像信号Dprocを求めるダイナミックレンジ
    圧縮処理演算手段とを備えた画像のダイナミックレンジ
    圧縮処理装置において、 Dproc=Dorg +f(Lu) (1) 前記非鮮鋭マスク信号算出手段が、前記放射線画像のう
    ち関心領域のエッジ部分を横切る方向を短辺、該エッジ
    部分の延びる方向を長辺、とする矩形の非鮮鋭マスク内
    における全画素の画像データの平均値を前記非鮮鋭マス
    ク信号Luとして算出するものであることを特徴とする
    画像のダイナミックレンジ圧縮処理装置。
  8. 【請求項8】 オリジナル画像を表わすオリジナル画像
    信号Dorg の超低空間周波数に対応する非鮮鋭マスク信
    号Luを算出する非鮮鋭マスク信号算出手段と、 該非鮮鋭マスク信号算出手段により算出された非鮮鋭マ
    スク信号Luを変数とする、前記オリジナル画像のダイ
    ナミックレンジを圧縮処理する圧縮割合f(Lu)を表
    す関数を記憶しておく圧縮割合決定用関数記憶手段と、 該圧縮割合決定用関数記憶手段に記憶された前記関数に
    基づいて求められた各画素ごとの前記圧縮割合f(L
    u)を用いて、該各画素の画像信号のダイナミックレン
    ジを下記式(1)にしたがって圧縮処理することによ
    り、処理済画像信号Dprocを求めるダイナミックレンジ
    圧縮処理演算手段とを備えた画像のダイナミックレンジ
    圧縮処理装置において、 Dproc=Dorg +f(Lu) (1) 前記非鮮鋭マスク信号算出手段が、前記非鮮鋭マスク信
    号Luを得るための非鮮鋭マスク内における全画素の画
    像データのうち、該非鮮鋭マスクの中心画素の画像デー
    タとの差が予め設定された閾値以内の画像データのみに
    基づく平均値を前記非鮮鋭マスク信号Luとして算出す
    るものであることを特徴とする画像のダイナミックレン
    ジ圧縮処理装置。
  9. 【請求項9】 オリジナル画像を表わすオリジナル画像
    信号Dorg の超低空間周波数に対応する非鮮鋭マスク信
    号Luを算出する非鮮鋭マスク信号算出手段と、 該非鮮鋭マスク信号算出手段により算出された非鮮鋭マ
    スク信号Luを変数とする、前記オリジナル画像のダイ
    ナミックレンジを圧縮処理する圧縮割合f(Lu)を表
    す関数を記憶しておく圧縮割合決定用関数記憶手段と、 該圧縮割合決定用関数記憶手段に記憶された前記関数に
    基づいて求められた各画素ごとの前記圧縮割合f(L
    u)を用いて、該各画素の画像信号のダイナミックレン
    ジを下記式(1)にしたがって圧縮処理することによ
    り、処理済画像信号Dprocを求めるダイナミックレンジ
    圧縮処理演算手段とを備えた画像のダイナミックレンジ
    圧縮処理装置において、 Dproc=Dorg +f(Lu) (1) 前記非鮮鋭マスク信号算出手段が、前記非鮮鋭マスク信
    号Luを得るための非鮮鋭マスク内における全画素の画
    像データについて、該非鮮鋭マスクの中心画素の画像デ
    ータとの差が予め設定された閾値以内の画像データにつ
    いては該画像データをそのまま使用し、該閾値を上回る
    画像データについては該閾値を画像データとして使用し
    て、これらの画像データに基づく平均値を前記非鮮鋭マ
    スク信号Luとして算出するものであることを特徴とす
    る画像のダイナミックレンジ圧縮処理装置。
  10. 【請求項10】 前記式(1)における前記非鮮鋭マス
    ク信号Luに基づいた関数f(Lu)が、該非鮮鋭マス
    ク信号Luが増加するにしたがって減少する単調減少関
    数であることを特徴とする請求項7から9のうちいずれ
    か1項に記載の画像のダイナミックレンジ圧縮処理装
    置。
  11. 【請求項11】 オリジナル画像を表わすオリジナル画
    像信号Dorg に対して、前記画像のうちの読影に不要な
    組織またはノイズを表す画像部分に対応する画像データ
    の空間的な変動範囲よりも大きな構造要素Bとスケール
    係数λとを用いた下記式(2)または(3)で表される
    モーフォロジー演算を施して、該式(2)または(3)
    で表されるモーフォロジー信号Dmor を出力するモーフ
    ォロジー信号演算手段と、 【数1】 該モーフォロジー信号演算手段により算出された前記モ
    ーフォロジー信号Dmor を変数とする、前記オリジナル
    画像のダイナミックレンジを圧縮処理する圧縮割合f
    (Dmor )を表す関数を記憶しておく圧縮割合決定用関
    数記憶手段と、 該圧縮割合決定用関数記憶手段に記憶された前記関数に
    基づいて求められた各画素ごとの前記圧縮割合f(Dmo
    r )を用いて、該各画素の画像信号のダイナミックレン
    ジを下記式(4)にしたがって圧縮処理することによ
    り、処理済画像信号Dprocを求めるダイナミックレンジ
    圧縮処理演算手段とを備えたことを特徴とする画像のダ
    イナミックレンジ圧縮処理装置。 Dproc=Dorg +f(Dmor ) (4)
  12. 【請求項12】 前記式(4)における前記モーフォロ
    ジー信号Dmor に基づいた関数f(Dmor )が、該モー
    フォロジー信号Dmor が増加するにしたがって減少する
    単調減少関数であることを特徴とする請求項11記載の画
    像のダイナミックレンジ圧縮処理装置。
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