JPH08292125A - 非球面レンズの偏心測定方法および装置 - Google Patents

非球面レンズの偏心測定方法および装置

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JPH08292125A
JPH08292125A JP22912795A JP22912795A JPH08292125A JP H08292125 A JPH08292125 A JP H08292125A JP 22912795 A JP22912795 A JP 22912795A JP 22912795 A JP22912795 A JP 22912795A JP H08292125 A JPH08292125 A JP H08292125A
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JP
Japan
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light
lens
optical system
inspected
optical axis
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JP22912795A
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English (en)
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Nobuhiro Morita
展弘 森田
Masaaki Takai
雅明 高井
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Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】非球面レンズの偏心を簡易に測定する。 【解決手段】被検レンズ1を、被検面1aが結像光学系
6,7の側を向くように保持し、結像光学系6,7の他
方の側に、結像光学系の光軸を中心とする微小な円形開
口8Aを持つ遮光板部材8を配備し、被検面1aに対し
その近軸曲率中心1a’近傍に収束点を持つ収束性の照
射光束を照射し、近軸球面からの反射光束を結像光学系
6,7により円形開口8A部に収束させ、円形開口8A
を通過した光束を受光面手段9にスポット像として受
け、スポット像の中心を結像光学系の光軸に合致させる
ことにより被検レンズ1の光軸を結像光学系の光軸に合
致させたのち、照射光束の収束点を被検面1aにおける
所定の非球面部分における曲率中心近傍1a''に移動さ
せ、所定の非球面部分からの反射光束を結像光学系6,
7により円形開口8A部に収束させ、円形開口8Aを通
過した光束を受光面手段9にリング像として受け、リン
グ像の中心の結像光学系光軸からのずれ量とずれの方向
とにより、被検面1aの偏心量と偏心方向とを測定す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は非球面レンズの偏
心測定方法および装置に関する。
【0002】
【従来の技術】非球面レンズが広く用いられるようにな
ってきている。
【0003】非球面レンズは研磨による非球面創成が困
難であるところから、一般に型成形による非球面創成が
行なわれており、このため「非球面の偏心」が生じやす
い。非球面レンズにおける非球面の偏心測定は、例えば
製品検査において、製品の良否を判定する際に必要とな
るし、製作の途上で試作された非球面レンズの偏心によ
り型押しの向きを調整するような場合にも必要となる。
【0004】前者の製品の良否の判定だけなら「偏心
量」のみを測定すればよいが、後者の場合には、偏心量
のみならず「偏心方向」即ち、偏心がどの方向に生じて
いるかをも知る必要がある。
【0005】非球面レンズの偏心を測定する方法として
は、従来、特開平3−37544号公報や特開平1−2
96132号公報開示のものが知られている。
【0006】これら従来技術では、被検レンズの形状に
合わせて変位計を移動させ、被検面に対して垂直になる
ように変位計をセットする必要があり、変位計の設定が
必ずしも容易でないという問題があった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】この発明は上述した事
情に鑑み、非球面レンズの偏心を簡素に測定する偏心測
定方法および上記方法を実施するための偏心測定装置の
実現を課題としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】この発明の非球面レンズ
の偏心測定方法もしくは偏心測定装置において、測定の
対象となる非球面レンズは「一方の面が非球面で他方の
面が球面である非球面レンズ」である。
【0009】先ず、非球面レンズにおける測定事項であ
る「偏心量と偏心方向」を、図22を参照して説明す
る。図22において、非球面レンズ1のレンズ面1aは
「非球面」であり、レンズ面1bは「球面」である。
【0010】周知の如く、全ての非球面において、非球
面の回転対称軸の近軸領域は球面であり、この球面を
「近軸球面」、その曲率中心を「近軸曲率中心」とよ
ぶ。
【0011】非球面1aの近軸球面の曲率中心(近軸曲
率中心)1a’と球面1bの曲率中心1b’とを結ぶ直
線1Bは非球面レンズ1の「光軸」である。
【0012】非球面1aの頂部Tを通る回転対称軸1A
(回転対称軸1Aは近軸球面の回転対称軸でもあるか
ら、曲率中心1a’を通る)を非球面1aの「非球面
軸」と呼ぶ。
【0013】非球面1aの「偏心量」は、光軸1Bと非
球面軸1Aとの成す角:θとして定義される。このと
き、光軸1Bと非球面軸1Aとを含む平面が、光軸1B
に直交する面内で有する方向が「偏心方向」である。
【0014】図22の被検レンズ1では、両レンズ面と
も凸面であるが、非球面および/または球面がが凹面で
ある場合に就いても、偏心量および偏心方向は上記と同
様に定義される。
【0015】このような非球面レンズにおいて、偏心を
測定される非球面を「被検面」と呼ぶ。
【0016】請求項1記載の偏心測定方法は、光軸合わ
せ工程と、測定工程とを有する。
【0017】被検レンズは、結像光学系の一方の側に、
被検面が結像光学系の側を向くように保持され、結像光
学系の他方の側には、結像光学系の光軸を中心とする微
小な円形開口を持つ遮光板部材が配備される。
【0018】「光軸合わせ工程」は、このような配備状
態において、被検面に対し、被検面の近軸曲率中心近傍
に収束点を持つ収束性もしくは発散性の照射光束を照射
し、被検面における近軸球面からの反射光束を結像光学
系により遮光板部材の円形開口部に収束させ、円形開口
を通過した光束を受光面手段にスポット像として受け、
スポット像の中心を結像光学系の光軸位置に合致させる
ことにより被検レンズの光軸と結像光学系の光軸とを合
致させる工程である。
【0019】「測定工程」は、光軸合わせされた状態に
おいて、照射光束の収束点を被検面における所定の非球
面部分における曲率中心近傍に移動させ、上記所定の非
球面部分からの反射光束を結像光学系により遮光板部材
の円形開口部に収束させ、円形開口を通過した光束を受
光面手段にリング像として受け、リング像の中心の、結
像光学系の光軸からのずれ量もしくは上記ずれ量とずれ
の方向とにより、被検面の非球面の偏心量もしくは偏心
量と偏心方向とを測定する工程である。
【0020】請求項2記載の非球面レンズの偏心測定装
置は、上記請求項1記載の偏心測定方法を実施するため
の装置であって、保持手段と、光源と、光照射手段と、
結像光学系と、遮光板部材と、受光面手段と、収束点変
位手段と、間隔変化手段とを有する。
【0021】「保持手段」は、一方の面が非球面で他方
の面が球面である被検レンズを、上記球面の曲率中心が
定位置となるように、球面側で保持する手段である。
【0022】「光源」は、被検面に照射する光を発す
る。
【0023】「光照射手段」は、光源からの光束を被検
レンズの被検面に向けて、収束性もしくは発散性の光束
として照射する光学系であって、光軸を保持手段の中心
軸に合致させている。
【0024】「結像光学系」は、光軸を保持手段の中心
軸と合致させ、被検面による反射光束を結像させる光学
系である。
【0025】「遮光板部材」は、微小な円形開口の中心
軸を結像光学系の光軸に合致させ、結像光学系から所定
の距離離れた位置に配備される。
【0026】「受光面手段」は、遮光板部材における円
形開口を通過した光束を受ける受光面と受光面上におけ
る光束像を観察する観察手段とを有する。即ち受光面手
段は、受光面であるレチクルとこのレチクル上の光束像
を観察するための顕微鏡で構成することもできるし、受
光面を有する撮像素子と、この撮像素子の撮像状態を表
示するディスプレイ手段とにより構成することもでき
る。
【0027】「収束点変位手段」は、保持手段に相対的
に、照射光束の収束点を変位させる手段である。
【0028】「間隔変化手段」は、保持手段と結像光学
系の間隔を変化させる手段である。
【0029】保持手段による被検レンズの保持は、以下
の各発明においても共通である。
【0030】またこの明細書中において、光照射手段お
よび結像光学系の光軸は、例えば半透鏡等により分離さ
れたり光路を屈曲されたような場合には、分離され屈曲
された光束に就いても言うものとする。
【0031】上記請求項1または2記載の発明におい
て、受光面手段におけるリング像の中心の、結像光学系
の光軸からのずれ量もしくは上記ずれ量とずれの方向と
は、被検面における被検面の非球面の偏心量もしくは偏
心量と偏心方向と対応しており、この対応関係に基づ
き、偏心量あるいは偏心量と偏心方向とを実際に測定す
ることもできる。
【0032】しかし例えば、前述した「製品の良否の判
定」を行なう場合であれば、実際に必要となるのは偏心
量の大きさが「許容値」よりも大きいか小さいかを知る
ことであり、このような場合には、受光面手段における
リング像の中心の、結像光学系の光軸からのずれ量と上
記許容値とを関連付け、例えばレチクル上に表示した許
容値に対応する円を目安に、リング像の中心が上記円の
内部にあるか外部にあるかに応じて、製品の合格・不合
格を判定するようにしてもよい。
【0033】この明細書の各発明における偏心測定は、
偏心量あるいは偏心量と偏心方向とを具体的な数値とし
て測定する場合のみならず、偏心量が一定の許容値より
大きいか小さいかを判定する場合をも含む。
【0034】請求項3記載の非球面レンズの偏心測定方
法は、光軸合わせ工程と、中心位置検出工程と、演算工
程とを有する。
【0035】「光軸合わせ工程」は、上記請求項1記載
の発明における光軸合わせ工程と同様である。
【0036】即ち、被検レンズは、結像光学系の一方の
側に、被検面が結像光学系の側を向くように保持され、
結像光学系の他方の側に、結像光学系の光軸を中心とす
る微小な円形開口を持つ遮光板部材が配備される。
【0037】このような配備状態において、被検面に対
し、被検面の近軸曲率中心近傍に収束点を持つ収束性も
しくは発散性の照射光束を照射し、被検面における近軸
球面からの反射光束を結像光学系により遮光板部材の円
形開口部に収束させ、円形開口を通過した光束を受光面
手段にスポット像として受け、スポット像の中心を結像
光学系の光軸位置に合致させることにより被検レンズの
光軸と結像光学系の光軸とを合致させる。
【0038】「中心位置検出工程」は、光軸合わせされ
た状態において、照射光束の収束点を被検面における所
定の非球面部分における曲率中心近傍に移動させ、所定
の非球面部分からの反射光束を結像光学系により遮光板
部材の円形開口部に収束させ、円形開口を通過した光束
を受光面手段にリング像として受け、リング像の中心位
置を検出する工程である。
【0039】「演算工程」は、中心位置検出工程で検出
されたリング像の中心位置と「被検面のデータ」とに基
づき、被検面の偏心量もしくは偏心量および偏心方向を
演算算出する工程である。
【0040】即ち、この請求項3記載の偏心測定方法で
は、被検面の偏心量あるいは偏心量と偏心方向とが、具
体的な数値として算出されるのである。
【0041】請求項4記載の非球面レンズの偏心測定装
置は、請求項3記載の偏心測定装置を実施するための装
置であって、保持手段と、光源と、光照射手段と、結像
光学系と、遮光板部材と、撮像装置と、収束点変位手段
と、間隔変化手段と、演算手段と、表示手段とを有す
る。
【0042】これらのうちで、保持手段、光源、光照射
手段、結像光学系、遮光板部材、収束点変位手段、間隔
変化手段は、請求項2記載の偏心測定装置におけるもの
と同じである。
【0043】「撮像装置」は、受光面手段であって、遮
光板部材における円形開口部を通過した光束を受ける。
【0044】「演算手段」は、撮像装置の撮像結果と被
検面のデータとに基づき、被検面の偏心量もしくは偏心
量および偏心方向を演算算出する。即ち、演算手段は、
撮像手段が撮像するリング像の中心を検出する画像処理
機能と演算機能とを持つ。
【0045】「表示手段」は、演算手段の演算結果を表
示する手段である。
【0046】上記請求項2または4記載の非球面レンズ
の偏心測定装置は、それぞれ請求項1または3記載の偏
心測定方法を実施するための装置であるから、これら装
置を用いる偏心測定に於いては当然に「光軸合わせ工
程」が行なわれる。
【0047】請求項2または4記載の偏心測定装置は、
光軸合わせ工程における光軸合わせをより容易に行ない
得るように、「結像光学系光軸から、互いに直交する方
向へ被検レンズの半径分だけ離れた当接面を有し、被検
レンズを保持手段に保持する際に、被検レンズのレンズ
の外周面を上記当接面に当接させることにより保持手段
に対する被検レンズの位置決めを行なう位置決め基準面
部材」を有することができる(請求項5)。
【0048】請求項6記載の非球面レンズの偏心測定方
法は、一方の面が非球面で他方の面が球面である非球面
レンズにおける上記非球面の偏心を測定する方法であっ
て、光軸合わせ工程と、中心位置検出工程と、演算工程
とを有する。
【0049】被検レンズは、結像光学系の一方の側に、
被検面が結像光学系の側を向くように保持され、結像光
学系の他方の側には、結像光学系の光軸を中心とする微
小な円形開口を持つ遮光板部材が配備される。
【0050】「光軸合わせ工程」は、このような配備状
態で、被検面に対し、被検面の近軸曲率中心近傍に収束
点を持つ収束性もしくは発散性の照射光束を照射し、被
検面における近軸球面からの反射光束を結像光学系によ
り遮光板部材の円形開口部に収束させ、円形開口を通過
した光束を受光面手段にスポット像として受け、被検レ
ンズを結像光学系の光軸の回りに回転させることにより
スポット像に生ずる回転半径を0とするように保持手段
に対する被検レンズの保持態位を調整することにより被
検レンズの光軸と上記結像光学系の光軸とを合致させる
工程である。
【0051】「中心位置検出工程」は、光軸合わせされ
た状態において、照射光束の収束点を被検面における所
定の非球面部分における曲率中心に移動させ、所定の非
球面部分からの反射光束を結像光学系により遮光板部材
の円形開口部に収束させ、円形開口を通過した光束を受
光面手段にリング像として受け、被検レンズを結像光学
系光軸の回りに回転させることによりリング像の中心が
描く円軌跡の中心の位置と上記円軌跡の半径を検出する
工程である。
【0052】「演算工程」は、上記円軌跡の中心の位置
および半径と被検面のデータとから、被検面の偏心量も
しくは偏心量と偏心方向とを演算算出する工程である。
【0053】請求項7記載の非球面レンズの偏心測定装
置は、請求項6記載の偏心測定方法を実施するための装
置であって、保持手段と、光源と、光照射手段と、結像
光学系と、遮光板部材と、撮像手段と、収束点変位手段
と、間隔変化手段と、回転駆動手段と、制御・演算手段
とを有する。
【0054】これらのうち、保持手段、光源、光照射手
段、結像光学系、遮光板部材、収束点変位手段、間隔変
化手段は、前述の請求項2,4記載の偏心測定装置にお
けるものと同様である。
【0055】「撮像装置」は、この遮光板部材における
円形開口を通過した光束を受ける受光面手段としての装
置である。
【0056】「回転駆動手段」は、保持手段を、その中
心軸の回りに回転させる。
【0057】「制御・演算手段」は、撮像装置の撮像結
果と被検面のデータとに基づき、被検面の偏心量もしく
は偏心量および偏心方向を演算算出するとともに、回転
駆動手段を制御する手段である。勿論、制御・演算手段
は、撮像手段の撮像結果に基づきリング像の中心が、被
検レンズの回転にともない描く円軌跡の中心の位置およ
び円の大きさ即ち円軌跡の半径を検出する機能を持つ。
【0058】「表示手段」は、制御・演算手段の演算結
果を表示する手段である。
【0059】この請求項7記載の偏心測定装置におい
て、「保持手段に保持された被検レンズの外周面に当接
して被検レンズを保持手段の中心軸に直交する所定の方
向へ変位させる光軸合わせ用変位手段」を設け、撮像装
置が受光するスポット像の中心位置と、スポット像の回
転に伴う中心位置の円軌跡の半径に基づき、制御・演算
手段により保持手段の中心軸に対する被検レンズ光軸の
偏心量および偏心方向を算出し、制御・演算手段により
光軸合わせ用変位手段を制御するようにすることができ
る(請求項8)。
【0060】上記請求項2,4,7,8に記載した各偏
心測定装置においては、光照射手段と結像光学系とは、
互いに別個の光学系として構成することもできるが、
「光照射手段と結像光学系とがレンズ系を共有する」よ
うにできる。このようにすると、収束点変位手段と間隔
変化手段とを「上記レンズ系における保持手段側のレン
ズと保持手段との間隔を変化させる手段」として共通化
することができる(請求項9)。
【0061】このように収束点変位手段と間隔変化手段
とを共通化する場合、この共通化された手段を「保持手
段を、その中心軸方向へ変位させるステージ」として構
成してもよいし(請求項10)、「光源と光照射手段と
結像光学系と遮光板部材と撮像装置とを一体として、保
持手段の中心軸方向へ変位させるステージ」として構成
することもできる(請求項11)。
【0062】あるいはまた、共通化された収束点変位手
段と間隔変化手段とを「光照射手段と結像光学系とに共
通のレンズ系のうち、保持手段側のレンズをその光軸方
向へ変位させる手段」として構成してもよい(請求項1
2)。
【0063】請求項9または10または11または12
記載の非球面レンズの偏心測定装置において「撮像装置
を結像光学系の光軸方向へ変位させる撮像装置用変位手
段」を有することができる(請求項13)。
【0064】上に説明したように、請求項2,4,7,
8,9,10,11,12に記載の各偏心測定装置にお
いては、光軸合わせ工程を行なう際に、光照射手段によ
る光束を、被検面における近軸球面の曲率中心へ収束さ
せるように照射し、次に、収束点変位手段により照射光
束の収束点が「所定の非球面部分」の曲率中心の近傍に
収束するように光照射が行なわれる。
【0065】もし、被検レンズが特定の1種類に決まっ
ているときには、上記近軸球面の曲率中心と所定の非球
面部分の曲率中心とは、被検レンズを保持手段に保持さ
せた状態において偏心測定装置における2つの定点とな
り、収束点変位手段による収束点の変位は一定距離とな
る。
【0066】従って、偏心測定装置を上記特定の非球面
レンズを測定対象として構成する場合であれば、上記2
つの定点に応じて、光照射手段と保持手段との間の距離
を2段階に設定し、収束点変位手段によりこの2段階の
距離を切り替えることにより収束点の変位を行なうこと
ができ、この切り替えは手動で行なっても良いし、自動
的に行なうようにすることもできる。
【0067】また前述したように、光照射手段からは被
検レンズの被検面に向かって、収束性の光束もしくは発
散性の光束が照射されるが、被検面が凸面であるときは
収束性の光束が照射され、被検面が凹面であるときには
発散性の光束が照射される。
【0068】発散性の光束を照射するには、光照射手段
の、被検面に対向するレンズとして凹レンズを用い、発
散性の光束を凹レンズにより形成して被検面に照射する
(この場合は収束点は光照射手段の内部に仮想的に存在
する)ようにしてもよいし、収束性の光束を一旦収束さ
せた後、発散させつつ被検面を照射するようにしてもよ
い。
【0069】上記収束光束もしくは発散光束による被検
面の照射は、以下に説明する請求項14以下の発明にお
いても同様である。
【0070】請求項14記載の非球面レンズの偏心測定
方法は、一方の面が非球面で他方の面が球面である非球
面レンズにおける非球面の偏心を測定する方法であっ
て、光軸合わせ工程と、中心位置検出工程と、表示工程
とを有する。
【0071】被検レンズは例によって、結像光学系の一
方の側に被検面が結像光学系の側を向くように保持さ
れ、結像光学系の他方の側には、結像光学系の光軸を中
心とする微小な円形開口を持つ遮光板部材が配備され
る。
【0072】「光軸合わせ工程」は、この配備状態にお
いて、被検面に対し、被検面の近軸曲率中心近傍に収束
点を持つ収束性もしくは発散性の照射光束を照射し、被
検面における近軸球面からの反射光束を結像光学系によ
り遮光板部材の円形開口部に収束させ、円形開口を通過
した光束を受光面手段にスポット像として受け、スポッ
ト像の中心を結像光学系の光軸位置に合致させることに
より被検レンズの光軸と結像光学系の光軸とを合致させ
る工程である。
【0073】「中心位置検出工程」は、光軸合わせされ
た状態において、遮光板部材を結像光学系の光軸方向
へ、被検面の非球面形状に応じた所定距離だけ変位さ
せ、被検面における所定の非球面部分からの反射光束
を、結像光学系により遮光板部材の円形開口部に収束さ
せ、上記円形開口を通過した光束を受光面手段にリング
像として受け、リング像の中心位置を検出する工程であ
る。
【0074】「表示工程」は、中心位置検出手段による
検出結果を、被検レンズにおける被検面の偏心に関連づ
けて表示する工程である。
【0075】請求項15記載の非球面レンズの偏心測定
装置は、請求項14記載の偏心測定方法を実施する装置
であって、保持手段と、光源と、光照射手段と、結像光
学系と、遮光板部材と、撮像装置と、遮光板部材変位手
段と、検出手段と、表示手段とを有する。これらのう
ち、保持手段と光源と光照射手段と結像光学系とは、上
に説明した各偏心測定装置におけるものと同様である。
【0076】「撮像装置」は、遮光板部材における円形
開口を通過した光束を受けて撮像を行なう。
【0077】「遮光板部材」は、微小な円形開口を有
し、円形開口の中心軸を結像光学系の光軸に合致させ
て、結像光学系の像側、即ち結像光学系に関して保持手
段と逆の側に配備され、結像光学系の光軸方向へ変位可
能である。
【0078】「遮光板部材変位手段」は、遮光板部材を
結像光学系の光軸方向へ変位させる手段である。
【0079】「検出手段」は、撮像装置の撮像結果に基
づき、被検面からの反射光束の像の中心位置を検出する
手段である。
【0080】「表示手段」は、検出手段の検出結果を被
検面の偏心に関連づけて表示する手段である。
【0081】請求項16記載の非球面レンズの偏心測定
方法は、一方の面が非球面で他方の面が球面である非球
面レンズにおける非球面の偏心を測定する方法であっ
て、光軸合わせ工程と、中心位置検出工程と、演算工程
とを有する。これらの工程のうち、光軸合わせ工程と、
中心位置検出工程は上記請求項14記載の偏心測定方法
におけるのと同様である。
【0082】「演算工程」は、検出されたリング像の中
心位置と被検面のデータとに基づき、被検面の偏心量も
しくは偏心量および偏心方向を演算算出する工程であ
る。
【0083】請求項17記載の非球面レンズの偏心測定
方法は、請求項16記載の偏心測定方法を実施する装置
であって、保持手段と、光源と、光照射手段と、結像光
学系と、遮光板部材と、撮像装置と、遮光板部材変位手
段と、演算手段と、表示手段とを有する。
【0084】保持手段、光源、光照射手段、結像光学
系、遮光板部材、撮像装置および遮光板部材変位手段
は、請求項15記載の偏心測定装置におけるものと同様
である。
【0085】「演算手段」は、撮像装置の撮像結果と被
検面のデータとに基づき、被検面の偏心量もしくは偏心
量および偏心方向を演算算出する。
【0086】「表示手段」は、演算手段の演算結果を表
示する手段である。
【0087】請求項15または17記載の偏心測定装置
において、保持手段と光照射手段がレンズ系を共有する
ようにし、共有されたレンズ系のうちで、保持手段に対
向するレンズと保持手段との間の間隔を可調整とするこ
とができる(請求項18)。
【0088】請求項15または17または18記載の偏
心測定装置において、遮光板部材変位手段は、「遮光板
部材を保持したステージ」と、このステージを結像光学
系の光軸方向へ変位させる「モータ」と、このモータの
回転角から上記ステージの移動位置を検出することによ
り遮光板部材の位置を検出する「位置検出手段」とを有
するように構成し、演算手段が、遮光板部材変位手段を
制御する機能をもつように構成できる(請求項19)。
【0089】請求項20記載の非球面レンズの偏心測定
方法は、一方の面が非球面で他方の面が球面である非球
面レンズにおける非球面の偏心を測定する方法であっ
て、光軸合わせ工程と、中心位置検出工程と演算工程と
を有する。
【0090】被検レンズは、結像光学系の一方の側に、
被検面が結像光学系の側を向くように保持され、結像光
学系の他方の側には、結像光学系の光軸を中心とする微
小な円形開口を持つ遮光板部材が配備される。
【0091】「光軸合わせ工程」は、この配備状態で、
被検面に対し、被検面の近軸曲率中心近傍に収束点を持
つ収束性もしくは発散性の第1の照射光束と、被検面に
おける所定の非球面部分の曲率中心の近傍に収束点を持
つ発散性もしくは収束性の第2の照射光束を照射し、被
検面における近軸球面および所定の非球面部分からの反
射光束を共に結像光学系により遮光板部材の円形開口部
に収束させ、円形開口部を通過した光束を受光面手段に
スポット像およびリング像として受け、スポット像の中
心を結像光学系の光軸位置に合致させることにより被検
レンズの光軸と結像光学系の光軸とを合致させる工程で
ある。
【0092】「中心位置検出工程」は、光軸合わせされ
た状態において、リング像の中心位置を検出する工程で
ある。
【0093】「演算工程」は、検出された、リング像の
中心位置と被検面のデータとに基づき、被検面の偏心量
もしくは偏心量および偏心方向を演算算出する工程であ
る。
【0094】請求項21記載の非球面レンズの偏心測定
装置は、請求項20記載の偏心測定方法を実施するため
の装置であって、保持手段と、光源と、光照射手段と、
結像光学系と、遮光板部材と、撮像装置と、演算手段
と、表示手段とを有する。これらのうち、保持手段、光
源、遮光板部材は、上記各偏心測定装置におけるものと
同様である。
【0095】「光照射手段」は、光源からの光束を被検
レンズの被検面に向けて、収束位置が互いに異なり、光
軸が共通の、収束性もしくは発散性の2種の光束として
照射する光学系であって、上記共通の光軸を保持手段の
中心軸に合致させて設けられる。
【0096】「結像光学系」は、光軸を保持手段の中心
軸と合致させ、被検面による2種の反射光束を同一位置
に結像させる光学系である。
【0097】「撮像装置」は、遮光板部材における円形
開口部を通過した光束を受けて撮像する。
【0098】「演算手段」は、撮像装置の撮像結果と被
検面のデータとに基づき、被検面の偏心量もしくは偏心
量および偏心方向を演算算出する。
【0099】「表示手段」は、演算手段の演算結果を表
示する。
【0100】請求項21記載の偏心測定装置において、
光照射手段は「光軸からの距離に応じてパワーの異なる
2つのパワー領域を有し、各パワー領域による焦点位置
が、光軸上で互いに異なる2焦点光学素子」を有するこ
とができる(請求項22)。この請求項22の2焦点光
学素子としては「レンズ面がレンズ半径方向に2つのパ
ワーの異なる領域に分離された2焦点レンズ」を用いる
ことができるが、光源が単色光光源である場合には「ゾ
ーンプレート」とすることができる(請求項23)。
【0101】請求項21記載の偏心測定装置において、
光照射手段はまた「光源からの光束を等価な2光束に分
離する光束分離手段と、分離された2光束に対し、それ
ぞれ異なる収束点を与える2つの光照射手段と、これら
2つの光照射手段による光束を同一光軸に合流させる光
合流手段を有する」ように構成することができ(請求項
24)、この場合、2つの光照射手段の少なくとも一方
が、収束点を変位させることができるように構成できる
(請求項25)。
【0102】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しながら発明の
実施の形態を説明する。
【0103】図1(a)は、請求項2記載の非球面レン
ズの偏心測定装置の実施の1形態を略示している。この
装置により請求項1記載の偏心測定方法を実施できる。
【0104】図1(a)において符号1は被検レンズを
示す。被検レンズ1は図22に即して説明したように、
片面が非球面1aで他方の面が球面1bである。
【0105】被検レンズ1は保持手段3により球面1b
の側を保持される。保持手段3は、この形態において
「中空シリンダの一端を円環状の支持部とし、他端部側
を吸引手段に連結した「真空吸着式」のものであり、被
検レンズ1の球面側を吸着して保持する。図1(a)に
おいて符号2は保持手段3の「中心軸」を示す。
【0106】保持手段としては他に、中空シリンダを水
平面状支持体上に植立し、上部の円環状支持部に被検レ
ンズを載置して保持するようにしたものや、被検レンズ
の球面側を3点支持する方式のものが使用可能である。
【0107】保持手段3は被検レンズ1の球面1bの側
を上記の如く保持するので、保持された被検レンズ1の
球面1bの曲率中心(図22に符号1b’で示す)は、
被検レンズ1の保持態位に拘らず、常に中心軸2の上の
定位置に位置する。
【0108】即ち、保持手段3は「一方の面1aが非球
面で他方の面が球面1bである被検レンズ1を、球面1
bの曲率中心が定位置となるように、球面1b側で保
持」する。
【0109】図1(a)において、符号4は光源、符号
5はハーフミラー、符号6,7は集光レンズ、符号8は
遮光板部材、符号9は受光面、符号30は移動手段を示
している。
【0110】光源4としては各種ランプやLED、LD
や他のレーザー光源を利用でき、必要に応じてスペース
フィルタを配して実質的な点光源としてもよい。
【0111】光源4からの光はハーフミラー5により反
射され、集光レンズ6に入射して平行光束化され、次い
で集光レンズ7により集光され、収束光束と成って被検
レンズ1の被検面1aに照射される。
【0112】集光レンズ6,7はその光軸を互いに合致
させ、且つ、合致した光軸を保持手段3の中心軸2に合
致させている。この形態においてハーフミラー5と集光
レンズ6,7は「光照射手段」を構成している。
【0113】即ち、この光照射手段は「光源4からの光
束を被検レンズ1の被検面1aに向けて、収束性の光束
として照射する光学系」であって、光軸を保持手段3の
中心軸2に合致させている。
【0114】被検面1aに照射された光は被検面1aで
反射される。反射光は集光レンズ7に入射し、集光レン
ズ6とハーフミラー5を透過し、集光レンズ6,7の結
像作用により結像する。
【0115】即ち、この形態において集光レンズ6,7
は「結像光学系」を構成し、その光軸は「光照射手段」
の光軸および保持手段3の中心軸2に合致している。
【0116】遮光板部材8は、微小な円形開口8Aの中
心軸を結像光学系の光軸(即ち保持手段3の中心軸2)
に合致させ、結像光学系(の集光レンズ6から)所定の
距離離れた位置に配備されている。
【0117】受光面9は、遮光板部材8に関して結像光
学系と逆側に配備され「遮光板部材8における円形開口
8Aを通過した光束」を受ける。
【0118】保持手段3は、ステージ等である移動手段
30により中心軸2の方向へ変位することにより光照射
手段および結像光学系に対し、その光軸方向へ移動させ
ることができるようになっている。
【0119】即ち、移動手段30は「保持手段3に相対
的に、光照射手段による照射光束の収束点を変位させる
収束点変位手段」を構成する。上記移動手段30はまた
「保持手段3と結像光学系の間隔を変化させる間隔変化
手段」をも構成する。即ち、図1(a)の形態において
は、収束点変位手段と間隔変化手段とが、移動手段30
として共通化されている。
【0120】受光面9は、図1(b)に示すように直交
2方向に目盛9Aを印された「レチクル」であって、そ
の表面を図示されない観察用顕微鏡(観察手段)により
観察できるようになっている。即ち、この形態におい
て、受光面9と不図示の観察用顕微鏡とは「受光面手
段」を構成している。目盛9Aの原点は、保持手段3の
中心軸2、即ち結像光学系(集光レンズ6,7)の光軸
位置に合致している。
【0121】別の形態として、受光面9を撮像装置の受
光面とし、観察手段を上記撮像装置の出力を表示するデ
ィスプレイとして受光面手段を構成することもできる。
【0122】以下に、図1に示す偏心測定装置による請
求項1記載の偏心測定方法の実施を説明する。
【0123】図1(a)に示すように、結像光学系(集
光レンズ6,7)の一方の側に被検レンズ1を、その被
検面1aが結像光学系の側を向くように保持し、結像光
学系の他方の側に、結像光学系の光軸を中心とする微小
な円形開口8Aを持つ遮光板部材8を配備した状態で
「光軸合わせ工程」を行なう。
【0124】即ち、被検面1aに対し「被検面1aの近
軸曲率中心近傍に収束点を持つ収束性の照射光束」を照
射し、被検面1aにおける近軸球面からの反射光束を結
像光学系により遮光板部材8の円形開口8Aの部分に収
束させ、円形開口8Aを通過した光束を受光面9にスポ
ット像として受け、スポット像の中心を結像光学系の光
軸位置に合致させることにより被検レンズの光軸と結像
光学系の光軸とを合致させる。
【0125】図2は、光軸合わせ工程を行なうときの保
持手段3と光照射手段・結像光学系の位置関係を説明図
として示している。
【0126】保持手段3に保持された被検レンズ1の被
検面1aは、理想上は中心軸2の上に近軸球面の曲率中
心1a’が位置することになるので、光照射手段から、
即ち集光レンズ7から照射される収束性の光束が上記曲
率中心1a’に向かって収束するように光照射手段(集
光レンズ7)と保持手段3との位置関係を設定する。
【0127】集光レンズ7の焦点距離をf1、被検面1
aの近軸球面の曲率半径をR0、集光レンズ7と被検面
1aとの光軸上の間隔をZとすると、これら3者間に
は、図2に示すように関係「f1=R0+Z」が成り立
つ。
【0128】被検レンズ1は、そのデータ、即ち被検面
である非球面1aの形状、球面1bの形状および肉厚が
知れている。従って、測定が行なわれるとき、上記R0
は知られており、焦点距離:f1は測定装置における定
数である。
【0129】従って、上記関係「f1=R0+Z」におけ
るf1およびR0が既知であるから、Zも被検レンズ1に
応じて一義的に定まる。
【0130】そこで、先ず、間隔:Zが上記関係「f1
=R0+Z」を満足するように、保持手段3の位置を定
める。この状態を「準備配備状態」と呼ぶ。なお、上記
関係は被検面が凸面である場合であり、被検面が凹面で
ある場合には、関係「f1+R0=Z」を満足するように
する。
【0131】保持手段3に被検レンズ1を単に保持させ
た状態では一般に、被検面1aの近軸球面の曲率中心
は、保持手段3の中心軸2上からずれているが、このず
れは比較的小さく、このとき現実の曲率中心は図2の曲
率中心1a’の位置の近傍にある。
【0132】従って上記準備配備状態において光照射手
段から照射される収束光束は「被検面1aの近軸曲率中
心近傍に収束点を持つ収束光束」である。
【0133】さて、図3を参照すると、被検面1aに照
射された収束光束は被検面1aにより反射され、集光レ
ンズ7,6により構成される「結像光学系」に入射して
結像される。
【0134】上述の如く、準備配備状態では、収束光束
は被検面1aの近軸球面の曲率中心1a’の近傍に収束
するように照射されるので、被検面1aにおける近軸球
面部分からの反射光は、図3に破線で示すように、上記
曲率中心1a’のごく近傍から放射された発散光束によ
うに進み、集光レンズ7により平行光束化され、集光レ
ンズ6の焦点位置に結像する。
【0135】遮光板部材8は、集光レンズ6の焦点位置
に円形開口8Aの中心が合致するように配備されてい
る。
【0136】一方、被検面1aの近軸球面外に入射する
光は入射位置が被検面の非球面部分であり、その曲率中
心は収束光束の収束点とずれているため、反射光の向き
は実線で示すように、入射時の光路とは異なるものと成
り、結像光学系による結像点は、図3に示すように円形
開口8Aの位置とはずれた位置になり、遮光板部材8に
より遮光されてしまう。
【0137】このため、準備配備状態では、被検面1a
の近軸球面部分からの反射光のみが円形開口8Aを通過
し、図1における受光面9上には、図4に示すような
「スポット像」が得られることになる。
【0138】そこで、受光面9上におけるこのスポット
像を不図示の観察用顕微鏡により観察しつつ、被検レン
ズ1の保持手段3に対する保持態位を手動で調整し、受
光面9上におけるスポット像の中心が目盛9Aの原点位
置、即ち、結像光学系の光軸上に位置するようにする。
【0139】この状態が実現した状態は、被検面1aの
近軸球面部分からの反射光束が遮光板部材8の円形開口
8Aの中心、即ち結像光学系の光軸上に結像した状態で
あり、このとき物点としての近軸曲率中心1a’は現実
に結像光学系の光軸上にある。
【0140】被検レンズ1の球面1bの曲率中心は、被
検レンズ1の保持態位の如何に拘らず中心軸2上、即ち
結像光学系の光軸上にあるから、上記のように近軸曲率
中心1a’が結像光学系の光軸上に位置した状態は、図
22に即して説明した「被検レンズ1の光軸1B」と結
像光学系の光軸とが合致した状態である。
【0141】以上が「光軸合わせ工程」である。
【0142】続いて「測定工程」が行なわれる。測定工
程は、上記の如く「光軸合わせされた状態」において、
照射光束の収束点を被検面1aにおける「所定の非球面
部分における曲率中心近傍」に移動させ、この所定の非
球面部分からの反射光束を結像光学系により遮光板部材
の円形開口部に収束させ、円形開口を通過した光束を受
光面手段にリング像として得、リング像の中心の結像光
学系の光軸からのずれ量もしくは上記ずれ量とずれの方
向とにより、被検面の非球面の偏心量もしくは偏心量と
偏心方向とを測定することにより行なわれる。
【0143】図1(a)の状態において、保持手段3
を、移動手段30により保持手段3の中心軸2の方向、
即ち、光照射手段・結像光学系の光軸方向に沿って、集
光レンズ7の側へ近付けていく。
【0144】すると、光照射手段から被検面1aに照射
される光束の収束点は、近軸球面の曲率中心から離れて
いき、近軸球面部分からの反射光束の結像光学系による
結像点は遮光板部材8の円形開口8Aの部分から光軸方
向へずれる。
【0145】図5に示すように、光照射手段からの照射
光束の収束点が、被検面1aの非球面部分(光軸からの
距離:Hの非球面部分)の理想上の曲率中心1a''に入
射するとき、この非球面部分からの反射光束は曲率中心
1a''の近傍からの発散光束の如く進み、集光レンズ7
により平行光束化され、集光レンズ6の焦点面位置、即
ち円形開口8Aの部分に集光して円形開口8Aを通過す
る。
【0146】その結果、受光面9上には図6に示すよう
に、小スポット像Isとリング像Irとが得られる。こ
れらの像のうち、小スポット像Isは「近軸球面の頂部
近傍で反射され結像光学系の光軸に近い領域を進む反射
光束」によるものであり、既に被検レンズ1と結像光学
系の光軸合わせができているので、収束点を変位させる
上記工程によってはその中心位置が変化せず、同中心位
置は受光面9における目盛9Aの原点にある。
【0147】一方、リング像Irは非球面部分からの反
射光束によるものであり、もし被検面1aに偏心がなけ
れば、図6に示すように「小スポット像と同心」になる
が、実際には被検面における偏心の影響で、図7に示す
ように小スポット像Isの中心とリング像Irの中心位
置Pとは一致しない。
【0148】このとき、小スポット像Isの中心位置、
即ち、結像光学系の光軸位置とリング像Irの中心位置
Pとの間に距離である「中心位置Pの偏倚量:e」と被
検面の偏心量とは対応関係にあり、上記偏倚量:eの大
小により偏心量の大小を知ることができる。またリング
像Irの中心位置pの「偏心角:Φ」により偏心方向を
知ることができる。
【0149】前述したように、製品としての非球面レン
ズにおける偏心が許容範囲内であるか否かを調べるよう
な場合であれば、偏倚量:eと偏心量との関係を予め実
験的に定めて、受光面9に許容限界に対応する円(その
中心は目盛9Aの原点に一致させる)を印し、リング像
Irの中心位置Pが上記円の内部にあれば偏心が許容範
囲内であり、円外にあれば許容範囲外であるとすること
により、被検レンズの良非を知ることができる。
【0150】周知の如く、非球面は一般に、非球面軸方
向にf軸をとり、f軸に直交する方向にh座標をとると
き、近軸球面の曲率半径をR、円錐定数をK、高次の非
球面係数をA,B,C,Dとして、 f(h)=(1/R)・h2/[1+√{1−(1+K)(h/R)2}] +A・h4+B・h6+C・h8+D・h10+... で与えられる。
【0151】図5に即して説明した「光軸からの距離:
Hの非球面部分」は、上記非球面の式においてf(H)の
「ごく近傍の非球面部分」である。この非球面部分の理
想上の曲率中心1a''と近軸球面の曲率中心1a’との
間の距離:ΔRは、微分:df(H)/dhをf’(H)、
近軸球面の曲率半径を前記の如くR0として、 ΔR=H/f’(H)+f(H)−R0 で与えられる。
【0152】従って、被検レンズ1の被検面の形状:f
(h)が既知である状態において、Hが定まれば「ΔR」は
定数である。hの値を任意の値:Hに選択すると、その
値:Hに応じたΔRだけ、収束点位置を近軸球面の曲率
中心から変位させれば、受光面9上にはリング像Irが
得られる。
【0153】しかし、選択された「H」に応じた「Δ
R」が小さすぎるような場合には、収束点位置の変位を
精度良く行なうことが難しくなり測定操作が面倒になる
から、上記hの値の選択に際しては「ΔRが可及的に大
きくなる」ように選択を行なうのが好ましく、このよう
にして、hの値として適切に選択された「H」により定
まる非球面部分f(H)を「所定の非球面部分」と称する
のである。
【0154】ここで、前述したリング像Irの中心位置
Pの偏倚量:eと被検面1aの偏心量:θとの関係を説
明する。
【0155】集光レンズ6,7により構成される結像光
学系は「リレーレンズ系」を構成するから、集光レンズ
6,7のレンズ中心を通る光線が「光軸に対してなす
角」は互いに等しい。
【0156】被検面における所定の非球面部分:f(H)
の曲率中心が、被検レンズにおける光軸から微小距離:
ξだけずれているとすると被検面の偏心量:θ(図A参
照)と上記ξとの間には、関係「tanθ=ξ/ΔR」
が成り立つ。
【0157】非球面部分:f(H)の曲率中心が被検レン
ズの光軸から微小距離:ξだけずれていると、上記非球
面部分:f(H)の理想上の曲率中心に収束するように照
射された光の、上記非球面部分からの反射光は、あたか
も光軸から2ξだけずれた点を物点とするようにふるま
う。
【0158】上記物点からの光線は、集光レンズ6の焦
点位置に置かれた遮光板部材8の円形開口8Aの位置に
結像するが、その結像位置は上記物点の高さ:2ξに結
像光学系の横倍率:f2/f1を掛けた「2ξ・f2
1」となる。
【0159】集光レンズ6の中心を通る光線が光軸と成
す角を「α」とすると、 tanα=(2ξ・f2/f1)/f2=2ξ・/f1 である。
【0160】従って、遮光板部材8から受光面9に到る
距離をW(測定装置の定数である)とすると、リング像
Irの中心位置Pは結像光学系の光軸から、 e=(f2+W)・tanα=(f2+W)・2ξ・/f1 だけ離れた位置となり、これから「ξ=(e・f1)/
{2(f2+W)}」が得られる。
【0161】従って、偏心量:θは、 θ=tan~1(ξ/ΔR)= tan~1[(e・f1)/{2・ΔR・(f2+W)}] (1) で与えられることになる。
【0162】(1)式の右辺で「e」以外は既知である
から、観察用顕微鏡によりリング像Irの中心位置P
(図7)の座標(XP,YP)を目視で読取り、その結果か
ら偏倚量:eを演算「√(XP 2+YP 2)」により算出し、
これを(1)式に代入すれば、偏心量:θを数値として
測定できる。また、Φ=tan~1(YP/XP)により変位
方向を数値的に特定することができる。
【0163】実際に偏心量:θや偏心方向:Φを数値的
に特定するにはリング像Irの中心位置Pの座標を読み
取る必要があるが、リング像Irの中心位置Pは「像と
して結像」している訳ではなく、リング像Irに相対的
に読取られるものであり、正確な読取りには熟練が必要
になる。
【0164】請求項3,4の発明においては、このよう
な中心位置読取に関する熟練を不要とする。
【0165】図8は、請求項4記載の偏心測定装置の実
施の1形態を略示している。繁雑を避けるため、混同の
虞れがないと思われるものに就いては、図1におけると
同一の符号を用いた。
【0166】図1に示す形態との差異は、第1に「受光
面手段」として撮像装置10が用いられ、第2に「演算
手段」としての画像処理装置11および「表示手段」と
してのモニタ12を有することである。
【0167】被検レンズ1は保持手段3に「球面の曲率
中心が定位置となるように、球面側で保持」され、光源
4からの光束は「光照射手段」を構成するハーフミラー
5および集光レンズ6,7により、被検レンズ1の被検
面に向けて、収束性の光束として照射される。
【0168】被検面による反射光は、光軸を保持手段3
の中心軸2と合致させた「結像光学系」である集光レン
ズ7,6により結像される。
【0169】微小な円形開口8Aの中心軸を結像光学系
の光軸に合致させた遮光板部材8は結像光学系から所定
の距離離れた位置に配備され、円形開口8Aを通過した
光束を受ける受光面手段としての撮像装置10が設けら
れている。
【0170】保持手段3に相対的に、照射光束の収束点
を変位させる収束点変位手段および保持手段3と結像光
学系の間隔を変化させる間隔変化手段とは、図8に図示
されていないが、図1に示す移動手段30により構成さ
れる。
【0171】撮像装置10はCCDカメラであり、その
受光面で受光する像を、予め設定された平面座標(図1
におけるレチクルの目盛9Aに対応する)を持って撮像
し、その撮像データを画像処理装置11におくる。
【0172】上記平面座標の基準座標(X0,Y0)は、撮
像装置10の受光面と結像光学系の光軸との交点位置で
ある。
【0173】画像処理装置11はコンピュータ等から構
成され、撮像装置10から入力される画像データに所定
の画像処理を行ない、また所定の演算を行なう。
【0174】図8に示すように、結像光学系の一方の側
に被検レンズ1を、被検面1aが結像光学系の側を向く
ように保持した状態で「光軸合わせ工程」を行なう。
【0175】光照射手段から照射される収束性の照射光
束の集光点が被検面の近軸曲率中心近傍(理想上の近軸
曲率中心)になるように保持手段3の位置を設定し、光
源4を点灯させると、被検面1aの近軸球面からの反射
光束は結像光学系により遮光板部材8の円形開口8A部
に収束し、円形開口8Aを通過した光束は撮像装置11
の受光面上に「スポット像」を形成する。
【0176】スポット像は撮像装置10により撮像さ
れ、そのデータが画像処理装置11に送られる。
【0177】画像処理装置11は、入力されたスポット
像のデータに対する画像処理を行ない、スポット像の中
心位置を算出し、その結果を表示手段としてのモニタ1
2に表示する。
【0178】即ち、この段階では、モニタ12の画面に
は撮像装置11の受光面に関連して設定された平面座標
(直交座標で、その原点は上記基準座標(X0,Y0)に対
応する)が表示され、画像処理装置11により算出され
たスポット像の中心位置がポイント像として上記平面座
標上に表示される。
【0179】そこで、モニタ12を参照しつつ、保持手
段3に対する被検レンズ1の保持態位を調整してスポッ
ト像の中心位置をモニタ12上の平面座標の原点に一致
させれば、被検レンズ1の光軸は保持手段3の中心軸2
に合致し、被検レンズ3の光軸と結像光学系の光軸とが
一致した状態が実現し、光軸合わせ工程が完了する。
【0180】光軸合わせ工程が完了したら、図示されな
い移動手段により保持手段3を中心軸方向へ前述の距
離:ΔRだけ変位させて、照射光束の収束点が、所定の
非球面部分(光軸から距離:Hの非球面部分。ΔRはこ
の部分における非球面形状、即ち非球面のデータにより
定まる)の曲率中心近傍(理想上の曲率中心)になるよ
うにする。
【0181】すると、撮像手段11の受光面には前述の
リング像が投射される。
【0182】撮像装置10はリング像を撮像し、画像処
理装置11は撮像装置10から入力されるリング像のデ
ータに対し画像処理を行ない、リング像の中心位置座標
(XP,YP)を算出し、モニタ12の画面上の前記平面座
標にリング像とともに、算出された「リング像の中心位
置」をポイント像として表示する。
【0183】以上が「中心位置検出工程」である。
【0184】画像処理装置11また「演算工程」とし
て、算出されたリング像の中心位置座標(XP,YP)に応
じて、演算「e=√{(XP−X0)2+(YP−Y0)2}」を
実行し、演算結果「e」を、前記(1)式に代入して演
算: θ=tan~1[(e・f1)/{2・ΔR・(f2+W)}] により偏心量:θを求め、また演算: Φ=tan~1{(YP−Y0)/(XP−X0)} により変位方向:Φを求め、得られた「θ,Φ」をモニ
タ12に表示する。
【0185】画像処理装置11は、必要に応じてプリン
タやファイル出力手段を有することができ、要求に応じ
て、上記演算結果であるθ,Φをプリント出力あるいは
ファイル出力することができる。
【0186】上に説明した請求項1〜4記載の発明の実
施の形態から明らかなように、偏心測定には、被検面の
非球面形状のデータとして、近軸球面の曲率半径:R0
および所定の非球面部f(H)における曲率半径、さらに
これら2つの曲率半径の差:ΔRが必要である。
【0187】これらは、被検レンズが1種類である場合
には、光軸からの距離:Hを適正に選択すれば一義的に
定まる。この場合、収束点変位手段および間隔変位手段
により保持手段と光照射手段・結像光学系の位置関係を
変化させるとき、変化の前後における「位置関係」およ
びそれらの位置関係間の変位量:ΔRは一定であるか
ら、光軸合わせ工程を行なうときと、測定工程あるいは
中心位置検出工程を行なうときとの保持手段の位置を、
偏心測定装置における2つの基準位置として予め設定し
ておけば、光軸合わせ工程と測定工程等を容易に行なう
ことができる。
【0188】測定対象である非球面レンズが1種類であ
る場合には、偏心量:θおよび偏心方向:Φの演算に使
用する非球面のデータ:ΔRも一義的に定まるので、こ
れは演算の定数として演算手段である画像処理装置11
に記憶させておけばよい。
【0189】測定対象が特定の種類の非球面レンズに限
られない場合には、ΔRは被検レンズに応じて変化する
ので、その場合には演算手段の入力部から被検レンズの
データとして入力するようにすればよい。
【0190】図9(a)は、請求項5記載の偏心測定装
置の実施の1形態を略示している。混同の虞れが無いと
思われるものに就いては、図1におけると同一の符号を
用いた。
【0191】この実施の形態は、図1に示した形態にお
いて、位置決め基準面部材13,14(図9(b))を
配した点に特徴がある。
【0192】基準面部材13,14は、図9(b)に示
すように、結像光学系の光軸(集光レンズ6,7の共通
光軸、保持手段3の中心軸2に一致している)から、互
いに直交する方向へ被検レンズ1の半径分だけ離れた当
接面を有し、被検レンズ1を保持手段3に保持する際
に、被検レンズのレンズの外周面を上記当接面に当接さ
せることにより保持手段4に対する被検レンズの位置決
めを行なうためのものである。
【0193】一般に、レンズ外周部、所謂「コバ面」
は、その中心軸(コバ面のなす円筒面の軸)がレンズ光
軸と近似的に一致する場合が多い。
【0194】そこで上記の如く位置決めして被検レンズ
1を保持手段に保持させると、「コバ面の中心軸がレン
ズ光軸と合致している場合」は、被検レンズ1を保持手
段に保持させただけで、光軸合わせ工程が完了した状態
が実現するので、被検レンズ1を保持手段3に保持させ
た状態において、照射光束の収束点が所定の非球面部分
の曲率中心近傍になるように保持体と光照射手段・結像
光学系との位置関係を定めて良く、このようにすれば、
被検レンズ1の保持手段による保持後、いきなり「リン
グ像の中心位置」を検出することにより偏心測定を実施
でき、測定工程が有効に簡素化される。
【0195】また、コバ面の中心軸とレンズ光軸が合致
していなくても、その不一致が微小であれば、光軸合わ
せ工程における被検レンズ1の保持手段3に対する態位
調整(このときは基準面部材13,14を退避させてお
く)が容易になる。
【0196】また、上記の如く被検レンズ1を保持手段
3に位置決めして保持させた状態でリング像の中心位置
により偏心測定すると、得られる偏心量は「レンズ光軸
に対する非球面軸の偏心量」ではなく「コバ面の中心軸
に対する偏心」であるが、非球面レンズを「コバ面を基
準としてレンズ枠に組み付ける場合の」ように、さほど
高精度の偏心測定を必要としない場合には、このような
偏心測定でも十分である場合があり、その場合には、こ
の実施形態による偏心測定は短時間で簡単に実行できる
ので有効である。
【0197】図10は請求項8記載の偏心測定装置の実
施の1形態を示している。混同の虞れが無いと思われる
ものに就いては、図1,8におけると同一の符号を付し
た。
【0198】一方の面が非球面1aで他方の面が球面1
bである被検レンズ1は、球面の曲率中心が定位置とな
るように球面1b側で保持手段3に保持される。
【0199】光源4からの光束は「光照射手段」を構成
するハーフミラー5、集光レンズ6,7により被検レン
ズ1の被検面1aに向けて収束性の光束として照射され
る。
【0200】被検面1aによる反射光束は、結像光学系
を構成する集光レンズ7,6により結像される。
【0201】遮光板部材8は、微小な円形開口8Aの中
心軸を結像光学系の光軸に合致させ、結像光学系から所
定の距離(集光レンズ6の焦点距離)だけ離れた位置に
配備される。
【0202】被検面1aからの反射光のうち、遮光板部
材8の円形開口8Aを通過した光束は「受光面手段」で
ある撮像装置10の受光面に受光され、予め設定された
平面座標(その基準位置は、結像光学系の光軸と上記受
光面との交点である)に従って撮像される。撮像装置1
0はCCDカメラである。
【0203】撮像装置10の出力は制御・演算手段11
0に入力される。
【0204】ステッピングモータ111により回転駆動
されるスピンドル112が保持手段3に接続され、保持
手段3は中心軸2の回りに回転されるようになってい
る。ステッピングモータ111にはアブソリュート型の
ロータリエンコーダ113が接続されて「スピンドル1
12の回転原点位置に対するステッピングモータ111
の回転角」を検出し、これを制御・演算手段110に向
けて出力できるようになっている。
【0205】上記ステッピングモータ111とスピンド
ル112とロータリエンコーダ113とは、保持手段3
をその中心軸2の回りに回転させる「回転駆動手段」を
構成している。
【0206】図10において符号121は「径方向位置
調整部材」を示す。径方向位置調整部材121は「カム
形状」をなし、ステッピングモータ131により回転駆
動されることにより、被検レンズ1の周面部との当接面
141を中心軸2に直交する方向へ変位させ、保持手段
3に保持された被検レンズ1を、中心軸2に直交する方
向(結像光学系の光軸に直交する方向)へ変位させる。
【0207】ステッピングモータ131にはアブソリュ
ート型のロータリエンコーダ151が接続され、ステッ
ピングモータ131の回転原点に対する回転角(径方向
位置調整部材121による被検レンズ1の変位量に対応
する)を検出し、これを制御・演算手段110に向けて
出力できるようになっている。
【0208】径方向位置調整部材121とステッピング
モータ131とロータリエンコーダ151は、保持手段
3に保持された被検レンズ1の外周面に当接して被検レ
ンズ1を保持手段3の中心軸2に直交する所定の方向へ
変位させる「光軸合わせ用変位手段」を構成する。
【0209】保持手段4と上記「回転駆動手段」および
上記「光軸合わせ用変位手段」は、移動手段30に搭載
され、全体が保持手段3の中心軸2の方向へ変位できる
ようになっている。移動手段30は「保持手段3に相対
的に、照射光束の収束点を変位させる収束点変位手段」
と、「光照射手段と保持手段との間隔を変化させる間隔
変化手段」とを構成する。
【0210】制御・演算手段110はコンピュータで
「表示手段」としてのモニタを有し、撮像装置10の撮
像結果と被検面1aのデータとに基づき、被検面1aの
偏心量もしくは偏心量および偏心方向を演算算出すると
ともに、上記回転駆動手段と光軸合わせよう変位手段を
制御する。
【0211】以下、この図10の実施の形態に基づき、
請求項6記載の偏心測定方法を説明する。
【0212】上記の如く、集光レンズ6,7で構成され
る結像光学系の一方の側に、被検レンズ1を、被検面1
aが結像光学系の側を向くように保持し、結像光学系の
他方の側に、結像光学系の光軸を中心とする微小な円形
開口8Aを持つ遮光板部材8を配備した状態で光源4を
点灯する。
【0213】光源4からの光束はハーフミラー5に反射
され、ハーフミラー5とともに光照射手段を構成する集
光レンズ6,7の作用により収束性の照射光束と成って
被検面1aに照射される。
【0214】このとき保持手段3の集光レンズ7に対す
る位置は、保持した被検レンズ1被検面の(理想上の)
近軸曲率中心に照射光束の収束点が合致するように設定
されている。
【0215】被検面1aからの反射光束の内、近軸球面
からの反射光束は結像光学系により遮光板部材8の円形
開口部に収束し、円形開口8を通過した光束は受光面手
段をなす撮像装置10の受光面に円形のスポット像を形
成する(図4参照)。
【0216】この状態では、被検レンズ1の光軸と結像
光学系の光軸とは合致していないので、これら光軸を合
致させる光軸合わせ工程を行なう。前述したように、光
軸合わせは、基本的には上記円形のスポット像の中心
を、撮像装置11の予め設定された平面座標の基準位置
(結像光学系の光軸と上記受光面との交点)に合致させ
ることであるが、図11の形態においては以下のように
行なう。
【0217】即ち、被検レンズ1をスピンドル112に
より結像光学系の光軸の回りに回転させることによりス
ポット像に生ずる回転の回転半径を0とするように保持
手段3に対する被検レンズ1の保持態位を調整する。
【0218】この保持態位の調整は、例えば、制御・演
算手段110の画像処理機能により算出されたスポット
像の中心位置を上記平面座標との関連でモニタの画面に
ポイント像として表示し、スピンドル112による被検
レンズ1の回転に伴う上記ポイント像の動きを見なが
ら、ポイント像が上記平面座標の原点に合致するように
手動で行なっても良く、この場合には上記「光軸合わせ
用変位手段」は省略することも可能である(請求項
6)。
【0219】請求項8記載の偏心測定装置においては、
この光軸合わせを光軸合わせ用変位手段を制御・演算手
段110で制御して行なう。
【0220】スピンドル112により被検レンズ1を回
転させる以前の状態(被検レンズ1を保持手段3に最初
に保持させた状態)におけるスポット像の中心位置を画
像処理で算出してこれを「初期位置」として制御・演算
装置110に記憶する。
【0221】次いで、スピンドル112で被検レンズ1
を回転させつつ、ロータリエンコーダ113により回転
角を計測してその結果を制御・演算手段110に取り込
み、スポット像の中心位置を所定の回転角ごとにサンプ
リングして記憶する。
【0222】サンプリングのポイント数をn、カウント
数をi(i=0〜n−1)とし、撮像装置10の受光面
の平面座標を直交XY座標とする。カウント数:iに対
応するサンプリング位置でのスポット像の中心座標を
(Xi,Yi)とすると、スポット像の中心位置の「円軌
跡」の回転中心:Xsc,Yscは、Xsc=(ΣXi)/
n,Ysc=(ΣYi)/n(和は、何れもiに就き、0
からn−1までとる)で与えられる。
【0223】前述の如く、集光レンズ7,6の焦点距離
をそれぞれ前記の如くf1,f2、遮光板部材8と撮像装
置10の受光面との間の距離をWとすると、上記受光面
上におけるスポット像の中心の回転半径:Rs、被検面
1aの近軸曲率中心と中心軸2とのずれ:D、ずれの
角:φは、それぞれ以下のように与えられる。
【0224】Rs=√[Σ{(Xi−Xsc)2+(Yi
−Ysc)2}/n] D=[f1/{2(f2+D)}]・Rs φ=Σ√[tan~1{(Yi−Ysc)/(Xi−Xsc)}-2
πi/n]/n 和は、いずれもiにつき0からn−1までとる。
【0225】これらを演算により得たら、制御・演算手
段110はステッピングモータ111を制御して、先
ず、被検レンズ1を「初期保持位置」即ち、回転させる
以前の状態(回転原点)に戻し、次いでステッピングモ
ータ111によるスピンドル112の回転により、被検
レンズ1を上記回転原点から上記ずれの角:φだけ回転
させた状態でスピンドル112の回転を止める。なお、
このとき、径方向位置調整部材121は、被検レンズ1
に当接していない。
【0226】径方向位置調整部材121の当接面141
が、中心軸2から被検レンズ1の半径分だけ離れた位置
を当接面141の原点として記憶しておき、制御・演算
手段110は、ステッピングモータ131を制御し、径
方向位置調整部材121の当接面141に原点位置から
上記ずれ:Dだけ変位させる。その後、ステッピングモ
ータ131を逆回転させ、径方向位置調整部材121を
被検レンズ1から退避させる。
【0227】以下、上記のプロセスにより再度上記D,
φを演算算出し、「D」の値が十分に0に近くないとき
には、「光軸合わせ用変位手段」による上記光軸合わせ
の工程を行なう。この工程を必要に応じて繰返し、Dの
値が実質的に0となるようにすれば、被検レンズ1の光
軸が結像光学系の光軸に光軸合わせされた状態が実現す
る。
【0228】即ち、制御・演算手段110は、撮像装置
10が受光するスポット像の中心位置と、スポット像の
回転に伴う上記中心位置の円軌跡の半径により、保持手
段3の中心軸2に対する被検レンズ1の光軸の偏心量お
よび偏心方向を算出して光軸合わせ用変位手段を制御し
て光軸合わせを行なうのである。
【0229】続いて、中心位置検出工程が行なわれる。
【0230】移動手段30により、被検レンズ1を保持
手段3の中心軸2の方向へ、距離:ΔRだけ変位させ、
収束点変位と間隔変化とを実現する。
【0231】この状態で、撮像装置10の受光面上には
被検面の所定の非球面部分(前述のf(H)の部分)か
らの反射光束によるリング像が得られる。
【0232】ステッピングモータ111によりスピンド
ル112を回転させると、リング像自体も回転する。
【0233】制御・演算装置110による画像処理機能
により、リング像の中心が上記回転によって描く「円軌
跡」の中心を求める。これには前述のスポット像の中心
の円軌跡の中心を求めたのと同様に、上記リング像の中
心の回転を、所定の回転角毎にサンプリングする。
【0234】即ち、前記と同様にサンプリング数をn、
カウント数をi(0〜n)とし、カウント数:iに対す
るリング像の中心の座標を(Xri,Yri)とすると、こ
の中心の円軌跡の中心の座標(Xrc,Yrc)は、Xrc=
(ΣXri)/n,Yrc=(ΣYri)/n(和は、何れも
iに就き、0からn−1までとる)で与えられる。
【0235】従って、円軌跡の半径:Rrは、Rr=√
[Σ{(Xri−Xrc)2+(Yri−Yrc)2}/n](和
は、何れもiに就き、0からn−1までとる)となり、
これは(1)式における「e」に相当する。このように
して「中心位置検出工程」が完了する。
【0236】このとき被検面1aの偏心量:θおよび変
更方向:Φは、「演算工程」として、それぞれ、演算: θ=tan~1[(Rr・f1)/{2・ΔR・(f2+W)}] Φ=Σ√[tan~1{(Yri−Yrc)/(Xri−Xrc)}-2
πi/n]/n を実行するすることにより与えられる(和は、何れもi
に就き、0からn−1までとる)。「f1,f2」は勿
論、集光レンズ7,6の焦点距離、「W」は、遮光板部
材8と撮像装置10の受光面との間の距離である。
【0237】この演算結果は「表示手段」としてのモニ
タに表示される。
【0238】上記図1,8,9,10に示す偏心測定装
置の実施形態は、光照射手段と結像光学系とが集光レン
ズ6,7によるレンズ系を共有し、収束点変位手段と間
隔変位手段とは共通の手段で「集光レンズ6,7による
レンズ系における保持手段3側の集光レンズ7と保持手
段3との間隔を変化させる手段」である。従って、図
1,8,9,10に示された実施の形態は請求項9記載
の偏心測定装置の実施の形態でもある。
【0239】また、これら図1,8,9,10に示され
た形態では、共通化された収束点変位手段と間隔変位手
段とは「保持手段3をその中心軸2の方向へ変位させる
移動手段30」であるが、前述したように「ステージ」
として構成することができる(請求項10)。
【0240】図11に示す実施の形態は、図10に即し
て説明した実施形態において、保持手段3と回転駆動手
段(ステッピングモータ111とスピンドル112とロ
ータリエンコーダ113で構成される)と光軸合わせ用
変位手段(径方向位置調整部材121とステッピングモ
ータ131とロータリエンコーダ151により構成され
る)とを搭載し、中心軸2の方向へ移動可能な移動手段
30をステージとし、これをステッピングモータ181
で駆動可能とし、ステッピングモータ181に設けたア
ブソリュート型のロータリエンコーダ191により移動
手段30の移動量を検出できるようにしている。
【0241】即ち、ロータリエンコーダ191は、移動
手段30の原点位置からの変位量に対応するステッピン
グモータ181の回転角を検出する。そしてコンピュー
タにより構成された制御・演算手段110はステッピン
グモータ181を介して移動手段30の移動を制御す
る。
【0242】「リング像」を受光面上に形成するに際し
ては、光照射手段による照射光束の収束点は、被検面の
所定の非球面部分(f(H)の部分)の理想上の、即ち偏
心のない場合の曲率中心に合致させる必要がある。
【0243】前述したように、非球面における非球面軸
からの距離:hを「H」に選ぶと、それに応じて、近軸
曲率中心と非球面部分f(H)の曲率中心との距離ΔRが
変化する。そして測定を精度良く且つ容易に行なうに
は、「ΔR」は可及的に大きいことが望ましい。
【0244】図11の実施の形態においては、上記
「H」の設定を以下のようにして最適化する。即ち、被
検面の非球面データとして、近軸曲率半径:R0、円錐
定数:K、高次の非球面係数:A,B,C,D...を
制御・演算手段110の入力部(キーボード等)により
入力すると、制御・演算手段110は、ΔRを変数:h
の関数として式「ΔR(h)=(h/f’(h))+f
(h)−R0」に従って演算し(変数:hの最大値は被
検レンズ1の被検面の設計上の有効領域内に設定され
る)、ΔR(h)が最大となるhの値をHとして選択す
る。
【0245】このようにして選択された非球面部分:f
(H)は、最大のΔRを与えるのでこのΔR(H)を記憶
し、光軸合わせ工程後、照射光束の収束点を非球面部分
の曲率中心に変位させるときには、制御・演算手段11
0によりステッピングモータ181を制御して、移動手
段30をΔR(H)だけ自動的に変位させるのである。な
お、移動手段30の移動量検出は「リニヤエンコーダに
より直接的に行なう」ことも可能である。
【0246】図11の実施の形態ではまた、CCDカメ
ラである撮像装置10がステージ20に搭載され、ステ
ッピングモータ21により、結像光学系の光軸方向へ移
動できるようになっている。
【0247】ステッピングモータ21にはその回転角を
検出するロータリエンコーダ22が接続されている。ス
テージ20とステッピングモータ21とロータリエンコ
ーダ22とは「撮像装置10を結像光学系の光軸方向へ
変位させる撮像装置用変位手段」を構成する(請求項1
3)。
【0248】被検レンズ1の「被検面における有効径」
が大きいと、撮像装置10であるCCDカメラの受光面
上では大きいリング像が得られるが、リング像が大きす
ぎると受光面でカバーしきれないような場合も生じる。
【0249】そのような場合には、ステッピングモータ
21によりステージ20を結像光学系の光軸方向へ移動
させて撮像装置10を結像光学系に近付ければよい。逆
に、リング像が小さいような場合には、撮像装置10を
結像光学系から遠ざかるように変位させて、受光面上に
適正な大きさのリング像を得られるようにする。
【0250】このように、リング像の大きさに応じて撮
像装置10の位置を変化させて、受光面上に適正な大き
さのリング像を得るようにすることにより、被検レンズ
ごとのリング像の大きさのばらつきが抑えられ、測定精
度が向上する。
【0251】図11に示した実施の形態では、共通化さ
れた収束点変位手段と間隔変位手段とは「保持手段3を
その中心軸2の方向へ変位させる移動手段30」とこれ
を移動させるステッピングモータ181とロータリエン
コーダ191であった。
【0252】共通化された収束点変位手段と間隔変位手
段とは、上記の移動手段30等に代えて、光照射手段と
結像光学系とに共通のレンズ系6,7のうち、保持手段
3側のレンズ7をその光軸方向へ変位させる手段として
もよい(請求項12)。
【0253】図12は、請求項11記載の偏心測定装置
の実施の1形態を示している。この実施の形態では、図
12の形態における移動手段30等に代えて、共通化さ
れた収束点変位手段と間隔変位手段とが「光源4と光照
射手段5,6,7と結像光学系6,7と遮光板部材8と
撮像装置10とを一体として、保持手段3の中心軸2の
方向へ変位させるステージ50である」ことを特徴とす
る。
【0254】ステージ50はステッピングモータ23に
より駆動されて結像光学系の光軸方向へ変位し、その変
位量はロータリエンコーダ24により検出される。
【0255】この形態においても、被検面の非球面デー
タとして、近軸曲率半径:R0、円錐定数:K、高次の
非球面係数:A,B,C,D...を制御・演算手段1
10の入力部(キーボード等)により入力すると、制御
・演算手段110は前述したのと同様に、ΔR(h)が最
大となるhの値をHとして選択する。
【0256】このようにして選択された非球面部分:f
(H)は、最大のΔRを与えるのでこのΔR(H)を記憶
し、光軸合わせ工程後、照射光束の収束点を非球面部分
の曲率中心に変位させるときには、制御・演算手段11
0によりステッピングモータ23を制御してステージ5
0をΔR(H)だけ自動的に変位させるのである。ステー
ジ50の変位量検出はリニヤエンコーダにより直接行な
うことも可能である。
【0257】ここで、図1,8,9,10,11,12
に示す実施形態において、即ち、請求項2,4,5,
7,8,9,10,11,12,13記載の偏心測定装
置において、遮光板部材8は、結像光学系の光軸上にお
いて定位置に設けられるが、その円形開口の大きさが大
きいと、図4に示すスポット像の大きさが大きくなり、
図6に示すリング像Irの輪帯幅が広くなり、小スポッ
ト像Isも大きくなる。
【0258】また円形開口8Aが小さくなると、スポッ
ト像や小スポット像が小さくなり、リング像の輪帯幅は
狭くなる。また、円形開口の大きさが同じでも被検面の
形状により、スポット像の大きさやリング像の輪帯幅が
変化する。
【0259】スポット像の大きさや、リング像の輪帯幅
は、これらの中心位置の検出において適正値が存在す
る。従って、遮光板部材8は、円形開口の大きさが異な
るものを複数用意し、被検レンズに応じて適正な大きさ
の円形開口を持ったものを選択して用いる(複数の遮光
板部材は交換可能である)ようにしたり、あるいは円形
開口の大きさを絞り機構により変化させることができる
ようにして、常に適正な大きさの円形開口で測定を行な
うようにすることが好ましい。
【0260】このように適正な大きさの円形開口で測定
を行なうことにより、被検レンズごとのスポット像の大
きさやリング像の輪帯幅の変動を抑えて、測定の精度を
高めることができる。
【0261】図13は請求項15記載の偏心測定装置の
実施の1形態を示している。繁雑を避けるため、混同の
虞れが無いと思われるものについては、図1,図8にお
けると同一の符号を用いた。
【0262】一方の面が非球面1aで他方の面が球面1
bである被検レンズ1は、球面1bの曲率中心が定位置
となるようにして、保持手段3により球面1b側を保持
される。
【0263】光源4から放射された光束は、ハーフミラ
ー5により反射され、ハーフミラー5とともに「光照射
手段」を構成する集光レンズ6,7により収束性の光束
として被検レンズ1の被検面1aに照射される。集光レ
ンズ6,7の光軸は保持手段3の中心軸2と合致してい
る。
【0264】被検面1aで反射された反射光束は「結像
光学系」を構成する集光レンズ7,6を透過し、さらに
ハーフミラー5を透過して、結像光学系の作用により結
像される。
【0265】微小な円形開口8Aの中心軸を結像光学系
の光軸に合致させ、結像光学系の像側(結像光学系に関
して被検レンズと逆の側)に配備された遮光板部材8
は、遮光板部材変位手段80により結像光学系の光軸方
向へ変位させることができるようになっている。
【0266】遮光板部材変位手段80は「直線変位機
構」で、例えば、遮光板部材8を保持する保持体と、こ
の保持体を結像光学系光軸に平行な方向へ案内するガイ
ドとからなる。保持体を通じた遮光板部材8の変位は手
動で行なっても良いし、自動的に行なってもよく、移動
のための駆動手段として「螺子棒」や「ワイヤ」等を適
宜に利用できる。
【0267】遮光板部材8における円形開口8Aを通過
した光束は、CCDカメラである撮像装置10により撮
像され、画像処理装置11は撮像装置10の撮像結果に
基づき、被検面1aからの反射光束の像の中心位置を検
出する。「表示手段」としてのモニタ12は、画像処理
装置11の検出結果を被検面の偏心に関連づけて表示す
る。
【0268】図13に示す偏心測定装置により請求項1
4の偏心測定方法を実施することができる。
【0269】図13に示すように、集光レンズ6,7に
より構成される結像光学系の一方の側に被検レンズ1
を、被検面1aが結像光学系の側を向くように保持手段
3により保持し、結像光学系の他方の側に、結像光学系
の光軸を中心とする微小な円形開口8Aを持つ遮光板部
材8を配備した状態で、被検面1aに対し、被検面1a
の近軸曲率中心近傍に収束点を持つ収束性の照射光束を
照射する。
【0270】図14(a)は、この状態を示している。
光源4からの光束はハーフミラー5に依り反射され集光
レンズ6,7により収束光束となって被検面1aに向か
って照射されるが、その照射は、収束点が被検面1aの
近軸球面の理想上の曲率中心1a’に合致するように行
なわれる。
【0271】被検面1aの近軸球面部分を照射する光束
は破線で示すように、近軸球面部分で反射されると破線
で示すように集光レンズ7により平行光束と成り、集光
レンズ6により、その焦点面上の位置P1に結像する。
【0272】このとき遮光板部材8は、円形開口8Aを
上記焦点面位置に合致させて配備されており、従って、
撮像装置の受光面10A上には、非件面1aの近軸球面
部分による反射光束による円形のスポット像(図15
(a)参照)が得られる。
【0273】一方、被検面1aの近軸球面以外の部分で
は反射光の方向が入射方向とずれるため集光レンズ7を
通っても平行光束とはならない。従って、その結像位置
は上記位置Pからずれた位置となる。このため近軸球面
以外の部分からの反射光束は、遮光板部材8により撮像
装置10に対して遮光された状態となる。
【0274】これまでの説明から容易に理解されるよう
に、被検レンズ1を単に保持手段3に保持させた状態で
は、被検レンズ1の球面1bの曲率中心は保持手段3の
中心軸上、即ち結像光学系の光軸上にあるが、被検面1
aの近軸曲率中心1a’は結像光学系光軸からはずれて
いる。
【0275】そこで、上記スポット像の中心を結像光学
系の光軸に合致させれば被検レンズの光軸と結像レンズ
の光軸が光軸合わせされた状態となる。
【0276】この光軸合わせは以下のように行なわれ
る。CCDカメラである撮像装置10の出力は、図13
に示す画像処理装置11へ送られる。画像処理装置11
は、撮像装置10からの入力に基づき、上記円形のスポ
ット像(図15(a))をモニタ12に表示する。
【0277】画像処理装置11はまた、撮像装置10か
らの入力に基づき「スポット像の中心位置」を算出し
(縦方向と横方向とで、スポット像の最大径の位置を求
め、その交点として求める)、算出された中心位置をモ
ニター12上に例えば「ポイント像」として表示する。
【0278】即ち、撮像装置(CCDカメラ)10と画
像処理装置11とは「被検面からの反射光束の像の中心
位置を検出する検出手段」を構成する。
【0279】画像処理装置11は、「基準位置」として
記憶している「結像光学系光軸(保持手段3の中心軸2
に合致している)と撮像装置の受光面との交点の位置」
をモニター12に「十字指標」として表示する。
【0280】従って、モニター12上には図15(a)
に示す如き円形のスポット像と、その中心位置である
「ポイント像」と「十字指標」とが表示される。この状
態を観察しながら、被検レンズ1の態位を保持手段3に
対して調整し、上記「ポイント像」が「十字指標」の中
心に位置するようにする。
【0281】この状態が実現するとき、被検面の近軸球
面の曲率中心1a’は結像光学系光軸上に位置した状態
となる。
【0282】この調整が行われるとき、被検レンズの球
面側の曲率中心1b’(図A)は常に中心軸2上にある
から「ポイント像が十字指標の中心に合致」するとき、
2つの曲率中心1a’,1b’は供に中心軸2上に位置
することになり「被検レンズ1の光軸が、結像光学系光
軸と合致した状態」となる。
【0283】以上が「光軸合わせ工程」である。
【0284】次に「中心位置検出工程」が行なわれる。
【0285】図14(b)に示すように、上記の如く光
軸合わせが行なわれた状態において遮光板部材変位手段
80(図13参照)により遮光板部材8を、結像光学系
光軸方向に距離:dだけ変位させ、結像位置Qに位置さ
せる。
【0286】すると、撮像装置10の受光面上には、図
15(b)に示すようなリング像Irと小スポット像I
sとが得られる。小スポット像Isは、近軸球面の光軸
近傍からの反射光側による像であり、近軸球面の曲率中
心1a’は光軸2上にあるから小スポット像Isの中心
は常に結像光学系の光軸上にある。
【0287】画像処理装置11は、モニタ12上に上記
「十字指標」と、リング像Irと小スポット像Isとを
表示させる。画像処理装置11はまた、リング像Irの
中心の位置を算出し(前記「円形のスポット像」の中心
を算出するのと同様の演算で行う)、その位置を例えば
「ポイント像」としてモニタ12に表示する。
【0288】このように表示されたポイント像と十字指
標との「ずれ量」が、非球面の偏心に対応する。
【0289】従って、上記ポイント像と十字指標とのず
れの有無により「非球面の偏心の有無」を検出できる。
従って、モニタ11はこの実施例において「表示手段」
を構成することになる。
【0290】例えば、この偏心検出装置を非球面レンズ
の製品検査に使用する場合、上記十字指標を中心として
「所定の大きさの円」を表示し、リング像Irの中心を
表わすポイント像が上記円内に有るときは偏心が許容値
以下であるとして「合格」とし、ポイント像が円外にあ
るときは「不合格」とするようにすることができる。
【0291】図16は請求項17記載の偏心測定装置の
実施の1形態を示している。
【0292】混同の虞れが無いと想われるものに就いて
は、図13におけると同一の符号を用いた。
【0293】被検レンズ1が球面1bの曲率中心が定位
置となるように、保持手段3により球面側で保持される
こと、光源4からの光束が「光照射手段」を構成するハ
ーフミラー5、集光レンズ6,7により収束性の照射光
束とされて被検面1aに向けて照射されること、保持手
段3の中心軸2に光軸を合致させた「結像光学系」を構
成する集光レンズ6,7により被検面1aからの反射光
束が結像されること、結像光学系の像側に遮光板部材8
が配備され、その微小な円形開口を通った光束が撮像素
子10の受光面に入射すること等は図14の実施の形態
と同様である。撮像装置10はCCDカメラである。
【0294】図16の形態が図13の形態と異なる点
は、画像処理機能と演算機能とを持つ演算手段100が
配備されている点である。演算手段100はコンピュー
タであり、撮像装置10の撮像結果と被検面1aのデー
タとに基づき、被検面1aの偏心量もしくは偏心量およ
び偏心方向を演算算出する。
【0295】図16の形態においては「保持手段と光照
射手段の間隔」即ち、保持手段3と集光レンズ7との間
隔が可調整であり(請求項18)、被検レンズのデータ
に応じて上記間隔を調整でき、遮光板部材8の変位は演
算手段100により遮光板部材変位手段80を制御する
ことにより自動的に行われる(請求項19)。即ち、演
算手段100は「遮光板部材変位手段80の移動を制御
する制御機能」をも有する。
【0296】演算手段100の演算結果は表示手段であ
るモニタ12に表示される。
【0297】図14において、測定対象となる被検レン
ズの種類が異なると、被検面からの反射光束が結像する
位置P,Q、その間の間隔:dも変化するが、これらは
測定対象とされた被検レンズに応じ「光線追跡」により
予め決定され、演算手段100に入力される。
【0298】演算手段100には偏心測定の手順がプロ
グラムとして記憶され、測定はプログラムに沿って実行
される。
【0299】以下、図16に示す偏心測定装置による請
求項16記載の偏心測定方法を説明する。
【0300】図16(a)に示すように、被検レンズ1
を保持手段3に保持させ、遮光板部材8を結像位置Pに
位置させて光源4を点灯させ、円形のスポット像(図1
5の(a))の中心を光軸上に位置させる調整を行い、
被検レンズ1の光軸を結像光学系の光軸(保持手段3の
中心軸2)に合致させる「光軸合わせ工程」の手順は図
13に即して説明した請求項14記載の偏心測定方法の
場合と同じである。
【0301】上記調整はモニタ12を観察しつつ手動で
行い、調整が終了したら、その旨を演算手段100に入
力する(例えば実行キーをおす)。
【0302】すると演算手段100は遮光板部材変位手
段80を駆動制御して、遮光板部材8を前記結像位置Q
へ移動させる(図14(b)参照)。
【0303】遮光板部材変位手段80は図16(b)に
略示するように、遮光板部材8を保持して結像光学系の
光軸(保持手段3の中心軸2)の方向へ変位可能なステ
ージ81と、ステージ81を変位駆動するステッピング
モータ82と、ステッピングモータ82の回転角からス
テージ81の移動距離を検出することにより遮光板部材
8のを位置を検出するエンコーダ式の位置検出手段83
とを有している。(請求項19)。
【0304】位置検出手段83の出力は演算手段100
に取り込まれ、演算手段100は、位置検出手段83か
らの情報に基づき、ステッピングモータ82を駆動制御
して、遮光板部材8に所望の変位を行なわせる。
【0305】即ち、演算手段100は、測定開始ととも
にモータ82を駆動し、位置検出手段83によりステー
ジ81を「ホームポジション」へ移動させる。この移動
により遮光板部材8は自動的に前記結像位置Pに位置
し、この状態で「被検レンズ1の光軸を光軸2に合致さ
せる」調整が行われる(光軸合わせ工程)。
【0306】演算手段100は、上記調整が終わった旨
の入力を受けると、モータ82を駆動して位置検出手段
83からの情報に基づき、ステージを距離:dだけ所定
の向きに変位させ、遮光板部材8を前記結像位置Qへ持
ち来す。
【0307】そして図14の場合と同様、十字指標と、
リング像Irと小スポット像Is、および、リング像I
rの中心位置を表わすポイント像がモニター12上に表
示される(中心位置検出工程)。
【0308】演算手段100は、リング像Irの中心位
置と基準位置(結像光学系光軸と撮像装置10の受光面
との交点の位置)との距離:e(基準位置の座標:
0,Y0および中心位置の座標Xr,Yrを用い、演算:
√{(Xr−X0)2+(Yr−Y0)2}に従って算出される)を
算出し、これを演算手段100に送る。
【0309】演算手段100は距離:eの値を受ける
と、演算: θ=tan~1[(e・f1)/{4・{(H/f’(H))+f(h)
−R0}・(f2+W)}] に従って偏心量:θ(図6参照)を、演算: Φ=tan~1{(Yr−Y0)/(Xr−X0)} に従って偏心方向:Φをそれぞれ算出し、演算結果をモ
ニタ12に表示する(演算手段)。
【0310】なお上記偏心:θを算出する式の右辺にお
いて、Hは光軸からの所定の距離、f(H)は非球面軸か
ら所定の距離:Hの位置における非球面部分(即ち「所
定の非球面部分」、Hは遮光板部材8の移動量:dが適
切な大きさとなるように選択される)、f’(H)はH=
hにおける非球面式f(H)の微分値、f1,f2は集光レ
ンズ7,6の焦点距離、R0は被検非球面の近軸曲率半
径、Wは結像点Qと撮像装置10の受光面との間の距離
である。
【0311】図14の状態において、Q点に結像する反
射光束の物点は、非球面軸からHの距離の非球面部分f
(H)の部分に入射して反射される光束であるが、入射光
と反射光との成す角が小さいため、物点は、非球面部分
f(H)の曲率中心と近軸曲率中心との距離:ΔRを2倍
した距離だけ、近軸曲率中心から離れた位置になる。
【0312】かくして、非球面レンズ1における偏心量
を定量的に知ることができる。
【0313】図17は請求項21記載の偏心測定装置の
実施の1形態を示している。
【0314】保持手段3は、これまで説明してきた実施
の各形態に置いて用いられているのと同様のものであっ
て、一方の面が非球面1aで他方の面が球面1bである
被検レンズ1を、球面1bの曲率中心が定位置(保持手
段3の中心軸2上の定点)となるように球面1b側で保
持する。
【0315】光源51は図の形態においてはレーザー光
源である。
【0316】光源51からの光はレンズ61を透過し、
ビームスプリッター71を透過した成分はレンズ60を
透過する。レンズ61,60は「ビームエキスパンダ」
を構成し、レンズ60を透過した光束は「必要な光束径
を有する平行光束」となっている。
【0317】レンズ60からの平行光束は「2焦点光学
素子」としてのゾーンプレート7Aに入射し、これを透
過して被検レンズ1の被検面1aを照射するが、この照
射光束はゾーンプレート7Aの作用で、互いに収束位置
の異なる2つの光束となっている(請求項23)。
【0318】保持手段3は中心軸2がレンズ60,61
の共通の光軸と合致している。勿論これは測定時におけ
る状態であり、保持手段3に適宜の調整機構を付加して
保持手段3の中心軸2を上記光軸に合致させる調整を行
うようにしてもよい。
【0319】ゾーンプレート7Aは図17(b)に示す
ように、透明な輪帯部分と遮光性の輪帯部分を交互に同
心円状に組み合わせたプレート状の光学素子である。
【0320】透明な輪帯の外側の半径:rnが、nを正
整数として、 rn=√(n・λ・f) であるように形成したゾーンプレートは、波長:λの光
に対して焦点距離:fを持つレンズのように作用する。
【0321】ゾーンプレート7Aは、光源51であるレ
ーザー光源の発振波長:λに対し、図18(b)に符号
15で示す輪帯部分を境にして、その内側の領域にある
輪帯の外側半径:rnが、 rn=√(n・λ・fa) (n=1,2,3,...) を満足し、輪帯部分15の外側のの領域にある輪帯の外
側半径:rnが、 rn=√(n・λ・fb) (n=1,2,3,...) を満足するように構成されている。
【0322】ゾーンプレート7Aは、その光軸(図17
(b)において輪帯の中心を通り、図の面に直交する
軸)がレンズ60,61の光軸と合致している。
【0323】従って、レンズ60からゾーンプレート7
Aに入射する光束のうちで、図17(b)における輪帯
部分15の内側に入射する光束はゾーンプレート7Aか
ら距離:faの位置に収束し、輪帯部分15の外側に入
射する光束はゾーンプレート7Aから距離:fbの位置
に収束する。
【0324】光照射手段は「光源51からの光束を被検
レンズ1の被検面1aに向けて、収束位置が互いに異な
り、光軸が共通の収束性の2種の光束として照射する光
学系であって、共通の光軸を保持手段3の中心軸2に合
致させた」ものであり、図18の形態においては「レン
ズ60,61とビームスプリッター71およびゾーンプ
レート7A」により構成されている。
【0325】光照射手段により被検レンズ1に照射され
る2種の収束光束の収束位置と、被検レンズ1との位置
関係を図18を参照して説明する。
【0326】図19において、符号1a’は、従前通り
「非球面1aにおける近軸球面の曲率中心」を示し、符
号1a''は、非球面1aにおける非球面軸から距離:H
だけ離れた「所定の非球面部分」の曲率中心を示す。
【0327】図19において、記号:Z,R0,ΔRの
間に、関係: Z=fa−R0=fb−R0−ΔR が成り立つように被検レンズ1の保持態位が定められ
る。
【0328】即ち、図18の如くに保持された被検レン
ズ1に対し、2種の光束の内、破線で示す内側の光束
(ゾーンプレート7Aの、輪帯部分15の内側の部分の
作用による収束光束)は、被検レンズ1の近軸部分の近
軸球面(曲率半径:R0)の曲率中心1a’に向かって
収束する。即ち、この条件が満足されるようにゾーンプ
レート7Aの内側の領域の焦点距離:faが定められ
る。
【0329】このため近軸球面部分への入射光束の大部
分は、入射光線の方向が近軸球面に直交する方向と成
り、この部分で反射される光線は入射方向を逆向きに辿
る。従って、この部分からの反射光束は、図19に破線
で示すようにゾーンプレート7Aを透過すると平行光束
となり、レンズ60を透過すると収束光束と成り、ビー
ムスプリッター71により反射されると、遮光板部材8
の円形開口8Aの部分に結像する。
【0330】被検レンズ1に入射する上記2種の光束の
うち、実線で示す外側の光束(ゾーンプレート7Aの、
輪帯部分15の外側部分の作用による収束光束)は、被
検レンズ1の非球面軸から距離:Hだけ離れた所定の非
球面部分(曲率半径:R0+ΔR)の曲率中心1a''に
向かって収束する。
【0331】近軸球面部分の外側の非球面部分では、非
球面軸からの距離により曲率半径も異なるが、上記外側
の光束の入射する領域内の何処かに、曲率半径:R0
ΔRの部分があり、この部分近傍への入射光束は、入射
光線の方向が上記非球面部分に直交する向きと成り、こ
の部分で反射される反射光束は入射方向を逆向きに辿
る。
【0332】従って、この部分からの反射光束は図18
に実線で示すように、ゾーンプレート7Aを透過すると
平行光束となり、レンズ60を透過すると収束光束と成
り、ビームスプリッター71により反射されると遮光板
部材8の円形開口8Aの部位に結像する。
【0333】即ち上記「外側の光束」が入射する非球面
部分は「曲率半径:R0+ΔRを持つ所定の非球面部
分」であり、予め任意に選択され、このように選択され
た非球面部分の曲率中心に外側の光束が収束できるよう
に、ゾーンプレート7Aの外側の領域の焦点距離:fb
が決定されるのである。
【0334】 上記関係:Z=fa−R0=fb−R0−ΔR は、被検レンズ1とゾーンプレート7Aに対して一義的
であるから、保持手段3と光照射手段との位置関係は被
検レンズ1の設計仕様に応じて一義的に設定される。従
って、被検レンズが1種類に決まっているのであれば、
保持手段3と光照射手段との位置関係を被検レンズに応
じて一義的に固定して設定してよい。
【0335】ゾーンプレート7Aからの2種の光束が上
記のように照射される結果、各光束のうち被検面1aに
直交的に入射した光束部分はともに「実質的に同一位
置」即ち、遮光板部材8の円形開口8Aの部位に結像さ
れる。この結像による像は、幾何光学的には点像であ
る。
【0336】結像光学系は「被検レンズ1の非球面1a
による2種の反射光束を同一位置に結像させるための光
学系」であり、この実施例においてはゾーンプレート7
Aとレンズ60とビームスプリッター71とにより構成
される。レンズ60とゾーンプレート7Aとは、その共
通の光軸を保持手段3の中心軸2に合致させている。結
像光学系の光軸はビームスプリッター71により遮光板
部材8の側に向けて折り曲げられている。
【0337】被検面1aで反射される光束のうちには勿
論、ゾーンプレート9を透過したのちに「平行光束とな
らない成分」も含まれているが、これらは結像光学系の
光軸2上で遮光板部材8の円形開口8Aから離れた部分
に結像する(レンズ60の球面収差は良好に補正されて
いる)。
【0338】このため、遮光板部材8の円形開口8Aを
通過できるのは、円形開口8Aの部位に結像する光束の
みであることになる。
【0339】円形開口8Aを通過した光束は発散性の光
束と成り、CCDカメラである撮像装置10の受光面に
入射する。すると受光面上には図19に示すように、被
検レンズ1の、曲率半径:R0の近軸球面部分からの反
射光束による円形スポット像16Aと、曲率半径:R0
+ΔRの非球面部分からの反射光束によるリング像17
Aが得られる。
【0340】リング像17Aを与える反射光束の発生源
(被検面において曲率半径:R0+ΔRを持つ非球面部
分)の非球面軸からの上記距離:Hは、予め光線追跡に
より知られている。
【0341】撮像装置10の受光面と、結像光学系光軸
との交点は装置空間における定位置であり、この「交点
の座標」は、図1(a)の画像処理装置122に「基準
位置」として記憶されている。
【0342】画像処理装置122の出力はモニタ132
に表示されると共にコンピュータ142に入力される。
【0343】画像処理装置122とコンピュータ142
は、撮像装置10の撮像結果と被検面のデータとに基づ
き、被検面1aの偏心量もしくは偏心量および偏心方向
を演算算出する「演算手段」を構成する。
【0344】以下、図17の偏心測定装置による請求項
20の偏心測定方法を説明する。
【0345】被検レンズ1を保持手段3に保持させた状
態で、光源51を点灯すると上述の如く、撮像装置10
の受光面上に、図19に示すごとき円形のスポット像1
6Aとリング像17Aとが得られる。
【0346】この状態において、被検レンズ1の球面1
b側の曲率中心は、自動的に結像光学系の光軸上(保持
体3の中心軸2上)に位置し、保持手段3に保持させた
状態で被検レンズ1の態位を変えても、上記曲率中心の
位置は変化しない。
【0347】しかし、この状態では、非球面1aの近軸
球面部分の曲率中心1a’は、一般には上記光軸上に無
い。このように曲率中心1a’が結像光学系光軸からず
れていると、図20に示す円形スポット像16Aは、そ
の中心位置が上記基準位置からずれることになる。
【0348】撮像装置10の出力は、図17(a)に示
す画像処理装置122へ送られ、画像処理装置122は
入力情報に基づき、図19の円形のスポット像16Aと
リング像17Aをモニタ132に表示する。
【0349】画像処理装置122はまた、撮像装置10
からの入力に基づき「円形のスポット像16Aの中心位
置」を算出し(縦方向と横方向とで、円形スポット像の
最大径の位置を求め、その交点として求める)、算出さ
れた中心位置をモニタ132上に例えば「ポイント像」
として表示する。
【0350】画像処理装置122における、円形スポッ
ト像16Aの中心位置を求める手順の1例を図20
(a)にフロー図として示す。
【0351】撮像装置10の出力信号による画像を2値
化し、円形スポット像16Aをラベル:LAに、リング
像17Aをラベル:LBにそれぞれ「ラベリング」す
る。この状態からラベル:LBを白黒反転すると、円形
スポット像16Aのみが残るので、円形のスポット像1
6Aに対して上述の中心抽出(中心位置の算出)を行
う。
【0352】さらに、画像処理装置122は「基準位
置」として記憶している「結像光学系光軸と撮像装置1
0の受光面との交点の位置」を、モニタ132に「十字
指標」として表示する。従って、モニタ132上にはス
ポット像16Aと、その中心位置である「ポイント像」
と「十字指標」とが表示される。
【0353】この状態を観察しながら、被検レンズ1の
態位を保持手段3に対して調整し、上記「ポイント像」
が「十字指標」の中心に位置するようにする。
【0354】この状態が実現すると、被検面1aの近軸
球面の曲率中心1a’は結像光学系光軸上に位置した状
態となる。被検レンズ1の球面側の曲率中心1b’は常
に上記光軸上にあるから、「ポイント像」が「十字指
標」の中心に合致するとき、曲率中心1a’,1b’は
供に上記光軸2上に位置することになり、被検レンズ1
の光軸は結像光学系光軸と合致する(光軸合わせ工
程)。
【0355】この状態で、画像処理装置122はリング
像17Aの中心抽出を行う「中心位置検出工程」を行な
う。
【0356】即ち、図20(b)に示すように、ラベ
ル:LAとラベル:LBとを共に白黒反転すると,スポ
ット像16Aが黒画像に反転され、リング像17Aが白
画像に反転される。
【0357】反転されたリング像17Aを画像細線化
し、細線化画像の中心を演算する。このようにして抽出
されたリング像17Aの中心の座標を(Xr,Yr)とす
る。一方前記「基準位置」の座標は予め(X0,Y0)と
して定められている。
【0358】このようにして、画像処理装置122で検
出された中心座標(Xr,Yr)はコンピューター142
(図18(a))に送られる。
【0359】コンピューター142は被検面1aのデー
タとして前記「H」,非球面軸から上記距離:Hの位置
における非球面量:f(H)と、その微分値:f’(H)の
他、fa,fbや、遮光板部材8と撮像装置10の受光面
との間の距離:Wを「演算定数」として記憶しており、
これらと上記(Xr,Yr)を用いて以下の諸量を演算す
る(演算工程)。
【0360】e=√{(Xr−X0)2+(Yr−Y0)2} θ=tan~1[(e・fb)/{2・(H/f’(H)+f(H))
・(fa+W)}] Φ=tan~1{(Yr−Y0)/(Xr−X0)}
【0361】「e」は、スポット像16Aの中心とリン
グ像17Aの中心との「ずれ」であり、これが小さいほ
ど偏心量は小さい。「θ」は非球面の偏心量であり、
「Φ」は偏心の生じている向き、即ち偏心方向である。
【0362】このようにして、演算された「e,θ,
Φ」は、コンピューター142のディスプレイ(表示手
段)に表示される。かくして非球面レンズ1における偏
心量を定量的に知ることができる。
【0363】前述のように、円形のスポット像の中心を
モニタ132上で「十字指標」と一致させた状態におい
て、画像処理装置12により抽出されたリング像17A
の中心位置をモニタ132上に表示させるようにする
と、表示された中心位置と十字指標との「ずれ量」が非
球面の偏心量に対応する。
【0364】従って、中心位置と十字指標とのずれの有
無により「非球面の偏心の有無」を検出できることにな
る。
【0365】そこで、例えば偏心測定装置を非球面レン
ズの「製品検査」に使用する場合、上記十字指標を中心
として「所定の大きさの円」を表示し、リング像17A
の中心位置が上記円内に有るときは偏心が許容値以下で
あるとして「合格」とし、中心位置が円外にあるときは
「不合格」とするようにすることも可能である。
【0366】図21は、請求項22,24記載の偏心測
定装置の実施の1形態を説明するための図である。煩雑
を避けるため、混同の虞れが無いと想われるものに就い
ては図17(a)におけると同一の符号を用いる。
【0367】光源51から放射された光束は、レンズ6
1を透過すると「光束分離手段」であるビームスプリッ
ター182に入射して互いに等価な2光束に分離され、
一方はレンズ62に他方は222に入射する。レンズ6
2,222は夫れ夫れレンズ61と共にビームエキスパ
ンダーを構成し、レンズ62,222を透過した光束は
平行光束となる。
【0368】レンズ62により平行光束と成った光束
は、「一方の照射手段」である集光レンズ72により収
束光束となり、ビームスプリッター211を透過して被
検レンズ1の被検面1aの所定の非球面部分の曲率中心
1a''へ向かって収束するように、被検レンズ1を照射
する。
【0369】レンズ222により平行光束と成った光束
は、ミラー232,242を介して「他方の照射手段」
である集光レンズ252により収束光束とされ、ビーム
スプリッター211により反射されて被検レンズ1の非
球面の近軸球面の曲率中心1a’へ向かって収束するよ
うに被検レンズ1を照射する。
【0370】ビームスプリッター21は「光合流手段」
を構成する。
【0371】従って、レンズ61,62,222,ビー
ムスプリッター182,212、集光レンズ70,25
2により「光照射手段」が構成されることになる。
【0372】被検レンズ1の被検面に直交するように入
射する光束は、集光レンズ72,252により平行光束
に戻り、光源からの往路を逆進し、ビームスプリッター
182により合成され、共に遮光板部材8の円形開口8
Aの部位に結像する。
【0373】即ち、レンズ62,222,ビームスプリ
ッター182,212、集光レンズ72,252、ミラ
ー232,242により「結像光学系」が構成されるこ
とになる。結像光学系の「光軸」は、光束分離手段18
2,光束合流手段212により合流された各光束の光軸
を意味する。
【0374】「偏心測定の手順」は、先に説明した図1
7の装置の場合と同様である。
【0375】図17に即して説明した実施の形態の場合
には、被検レンズの種類が代わった場合、それに応じて
「2焦点光学素子」であるゾーンプレートを変えたり、
ゾーンプレートと保持手段との位置関係を調整し直した
りする必要がある。
【0376】図21の実施例に於いては、保持手段3を
ビームスプリッター21に対して光軸方向(図の左右方
向)に変位させることができ、「保持手段と光照射手段
との間隔が可調整」である。
【0377】また、2つの集光レンズ72,252が光
軸方向へ変位可能となっており(請求項25)、被検レ
ンズが代わることにより、非球面の曲率中心1a’,1
a''の位置が変化しても、保持手段3の位置と集光レン
ズ72,252の位置調整により、2種の収束光束を共
に適正な曲率中心1a’,1a''近傍へ収束させること
ができる。
【0378】保持手段3と集光レンズ72との光軸上の
間隔を変化させると、被検レンズの任意の非球面部分を
「所定の非球面部部分」として選択できる。また被検レ
ンズの近軸の近軸球面の曲率半径のみが変化するような
場合には、保持体3と集光レンズ72は変位させずに集
光レンズ252のみを変位させればよい。
【0379】また、図18(a)に示すように、回転手
段1001により保持手段3を保持手段の中心軸2の回
りに回転可能にし、リング像の中心位置の検出の際に、
保持手段3諸ともに被検レンズ1を回転させると、それ
に応じてリング像も回転し、その中心も回転するので、
その回転半径により前述の「e」を高精度に検出でき、
光学系の偏心に起因する収差や「基準位置」と撮像装置
の受光面上における結像光学系光軸の位置とのセッティ
ングのずれをキャンセルすることが可能になる。
【0380】なお、上に説明した実施の形態では、測定
の対象となっている非球面が凸面であるので、曲率中心
1a’,1a''は非球面に関して光束照射手段と逆の側
にあるが、測定対象の非球面が凹面である場合(被検レ
ンズが両凹レンズ、平凹レンズまたはメニスカスレンズ
の場合)には、曲率中心1a’,1a''は、非球面より
も光束照射手段の側にあり、この場合には、その部分に
収束光を収束させるように光束照射を行えば良い。
【0381】あるいは図17の形態における集光レンズ
70,252に代えて、負のパワーを持つ「発散レン
ズ」を用い、これら発散レンズによる発散光束の「虚光
源」の位置が上記各曲率中心に合致するようにしてもよ
い。
【0382】
【発明の効果】以上に説明したように、この発明の偏心
測定方法および偏心測定装置では、測定に際し、被検レ
ンズに対する調整は光軸合わせ工程において、被検レン
ズの態位を保持手段に対して調整するのみでよく、従っ
て、被検レンズのセッティングが容易であり、しかも精
度の良い偏心測定が可能である。
【0383】なお、非球面は一般にその近軸部分は球面
(近軸球面)であるから、上に説明した各実施の形態に
おいて、保持手段による被検レンズの保持を、近軸球面
の部分で行なうようにすれば、両面が非球面であるよう
な非球面レンズ(各非球面に対し、図Aと同様にして偏
心量および偏心方向が定義される)の任意の面の偏心測
定を行なうことも可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】請求項2記載の偏心測定装置の実施の1形態を
示す図である。
【図2】図1の実施の形態における光軸合わせ工程にお
ける、被検レンズの保持状態を説明するための図であ
る。
【図3】図1の実施形態の光軸合わせ工程における結像
光学系による結像状態を説明するための図である。
【図4】図3の状態において受光面上に得られるスポッ
ト像を示す図である。
【図5】図1の実施形態における測定工程における結像
光学系による結像状態を説明するための図である。
【図6】図5の状態における受光面上の小スポット像と
リング像を説明するための図である。
【図7】リング像の中心のずれと変位量の関係を説明す
るための図である。
【図8】請求項4記載の偏心測定装置の実施の1形態を
説明するための図である。
【図9】請求項5記載の偏心測定装置の実施の1形態を
説明するための図である。
【図10】請求項8記載の偏心測定装置の実施の1形態
を説明するための図である。
【図11】請求項10記載の偏心測定装置の実施の1形
態を説明するための図である。
【図12】請求項11記載の偏心測定装置の実施の1形
態を説明するための図である。
【図13】請求項15記載の偏心測定装置の実施の1形
態を説明するための図である。
【図14】図13の実施形態における結像光学系によ
る、光軸合わせ工程と中心位置検出工程における結像状
態を説明するための図である。
【図15】図13の実施形態におけるスポット像とリン
グ像を示す図である。
【図16】請求項17記載の偏心測定装置の実施の1形
態を説明するための図である。
【図17】請求項21記載の偏心測定装置の実施の1形
態を説明するための図である。
【図18】図17の実施形態における被検レンズの保持
状態と結像状態を説明するための図である。
【図19】図17の実施形態におけるスポット像とリン
グ像を示す図である。
【図20】図17の実施形態におけるスポット像とリン
グ像の中心位置の検出の手順を示すフロー図である。
【図21】請求項25記載の偏心測定装置の実施の1形
態を説明するための図である。
【図22】非球面の偏心を説明するための図である。
【符号の説明】
1 被検レンズ 3 保持手段 4 光源 5 ハーフミラー 6 集光ミラー 7 集光ミラー 8 遮光板部材 9 受光面
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (31)優先権主張番号 特願平7−36856 (32)優先日 平7(1995)2月24日 (33)優先権主張国 日本(JP)

Claims (25)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一方の面が非球面で他方の面が球面である
    非球面レンズにおける上記非球面の偏心を測定する方法
    であって、 結像光学系の一方の側に被検レンズを、被検面が上記結
    像光学系の側を向くように保持し、上記結像光学系の他
    方の側に、上記結像光学系の光軸を中心とする微小な円
    形開口を持つ遮光板部材を配備した状態で、上記被検面
    に対し、被検面の近軸曲率中心近傍に収束点を持つ収束
    性もしくは発散性の照射光束を照射し、上記被検面にお
    ける近軸球面からの反射光束を上記結像光学系により上
    記遮光板部材の円形開口部に収束させ、上記円形開口を
    通過した光束を受光面手段にスポット像として受け、ス
    ポット像の中心を上記結像光学系の光軸位置に合致させ
    ることにより被検レンズの光軸と上記結像光学系の光軸
    とを合致させる光軸合わせ工程と、 光軸合わせされた状態において、上記照射光束の収束点
    を被検面における所定の非球面部分における曲率中心近
    傍に移動させ、上記所定の非球面部分からの反射光束を
    上記結像光学系により上記遮光板部材の円形開口部に収
    束させ、上記円形開口を通過した光束を受光面手段にリ
    ング像として受け、上記リング像の中心の、上記結像光
    学系の光軸からのずれ量もしくは上記ずれ量とずれの方
    向とにより、被検面の非球面の偏心量もしくは偏心量と
    偏心方向とを測定する測定工程とを有することを特徴と
    する非球面レンズの偏心測定方法。
  2. 【請求項2】請求項1記載の偏心測定方法を実施するた
    めの装置であって、 一方の面が非球面で他方の面が球面である被検レンズ
    を、上記球面の曲率中心が定位置となるように、上記球
    面側で保持する保持手段と、 光源と、 この光源からの光束を被検レンズの被検面に向けて、収
    束性もしくは発散性の光束として照射する光学系であっ
    て、光軸を上記保持手段の中心軸に合致させた光照射手
    段と、 光軸を上記保持手段の中心軸と合致させ、上記被検面に
    よる反射光束を結像させる結像光学系と、 微小な円形開口の中心軸を上記結像光学系の光軸に合致
    させ、上記結像光学系から所定の距離離れた位置に配備
    された遮光板部材と、 この遮光板部材における円形開口を通過した光束を受け
    る受光面と受光面上の光束像を観察する観察手段とを有
    する受光面手段と、 上記保持手段に相対的に、照射光束の収束点を変位させ
    る収束点変位手段と、 上記保持手段と結像光学系の間隔を変化させる間隔変化
    手段とを有することを特徴とする非球面レンズの偏心測
    定装置。
  3. 【請求項3】一方の面が非球面で他方の面が球面である
    非球面レンズにおける上記非球面の偏心を測定する方法
    であって、 結像光学系の一方の側に被検レンズを、被検面が上記結
    像光学系の側を向くように保持し、上記結像光学系の他
    方の側に、上記結像光学系の光軸を中心とする微小な円
    形開口を持つ遮光板部材を配備した状態で、上記被検面
    に対し、被検面の近軸曲率中心近傍に収束点を持つ収束
    性もしくは発散性の照射光束を照射し、上記被検面にお
    ける近軸球面からの反射光束を上記結像光学系により上
    記遮光板部材の円形開口部に収束させ、上記円形開口を
    通過した光束を受光面手段にスポット像として受け、ス
    ポット像の中心を上記結像光学系の光軸位置に合致させ
    ることにより被検レンズの光軸と上記結像光学系の光軸
    とを合致させる光軸合わせ工程と、 光軸合わせされた状態において、上記照射光束の収束点
    を被検面における所定の非球面部分における曲率中心近
    傍に移動させ、上記所定の非球面部分からの反射光束を
    上記結像光学系により上記遮光板部材の円形開口部に収
    束させ、上記円形開口を通過した光束を受光面手段にリ
    ング像として受け、上記リング像の中心位置を検出する
    中心位置検出工程と、 検出された上記リング像の中心位置と被検面のデータと
    に基づき、被検面の偏心量もしくは偏心量および偏心方
    向を演算算出する演算工程とを有することを特徴とする
    非球面レンズの偏心測定方法。
  4. 【請求項4】請求項3記載の偏心測定方法を実施するた
    めの装置であって、 一方の面が非球面で他方の面が球面である被検レンズ
    を、上記球面の曲率中心が定位置となるように、上記球
    面側で保持する保持手段と、 光源と、 この光源からの光束を被検レンズの被検面に向けて、収
    束性もしくは発散性の光束として照射する光学系であっ
    て、光軸を上記保持手段の中心軸に合致させた光照射手
    段と、 光軸を上記保持手段の中心軸と合致させ、上記被検面に
    よる反射光束を結像させる結像光学系と、 微小な円形開口の中心軸を上記結像光学系の光軸に合致
    させ、上記結像光学系から所定の距離離れた位置に配備
    された遮光板部材と、 この遮光板部材における円形開口を通過した光束を受け
    る受光面手段としての撮像装置と、 上記保持手段に相対的に、照射光束の収束点を変位させ
    る収束点変位手段と、 上記保持手段と結像光学系の間隔を変化させる間隔変化
    手段と、 上記撮像装置の撮像結果と被検面のデータとに基づき、
    被検面の偏心量もしくは偏心量および偏心方向を演算算
    出する演算手段と、 この演算手段の演算結果を表示する表示手段とを有する
    ことを特徴とする非球面レンズの偏心測定装置。
  5. 【請求項5】請求項2または4記載の非球面レンズの偏
    心測定装置において、 結像光学系の光軸から、互いに直交する方向へ被検レン
    ズの半径分だけ離れた当接面を有し、被検レンズを保持
    手段に保持する際に、被検レンズのレンズの外周面を上
    記当接面に当接させることにより上記保持手段に対する
    被検レンズの位置決めを行なう位置決め基準面部材を有
    することを特徴とする非球面レンズの偏心測定装置。
  6. 【請求項6】一方の面が非球面で他方の面が球面である
    非球面レンズにおける上記非球面の偏心を測定する方法
    であって、 結像光学系の一方の側に被検レンズを、被検面が上記結
    像光学系の側を向くように保持し、上記結像光学系の他
    方の側に、上記結像光学系の光軸を中心とする微小な円
    形開口を持つ遮光板部材を配備した状態で、上記被検面
    に対し、被検面の近軸曲率中心近傍に収束点を持つ収束
    性もしくは発散性の照射光束を照射し、上記被検面にお
    ける近軸球面からの反射光束を上記結像光学系により上
    記遮光板部材の円形開口部に収束させ、上記円形開口を
    通過した光束を受光面手段にスポット像として受け、上
    記被検レンズを上記結像光学系の光軸の回りに回転させ
    ることにより上記スポット像に生ずる回転半径を0とす
    るように保持手段に対する被検レンズの保持態位を調整
    することにより被検レンズの光軸と上記結像光学系の光
    軸とを合致させる光軸合わせ工程と、 光軸合わせされた状態において、上記照射光束の収束点
    を被検面における所定の非球面部分における曲率中心に
    移動させ、上記所定の非球面部分からの反射光束を上記
    結像光学系により上記遮光板部材の円形開口部に収束さ
    せ、上記円形開口を通過した光束を受光面手段にリング
    像として受け、上記被検レンズを上記結像光学系光軸の
    回りに回転させることによる上記リング像の中心の円軌
    跡の中心の位置および上記円軌跡の半径とを検出する中
    心位置検出工程と、 上記中心の位置および半径と被検面のデータとから、被
    検面の偏心量もしくは偏心量と偏心方向とを演算算出す
    る演算工程とを有することを特徴とする非球面レンズの
    偏心測定方法。
  7. 【請求項7】請求項6記載の偏心測定方法を実施するた
    めの装置であって、 一方の面が非球面で他方の面が球面である被検レンズ
    を、上記球面の曲率中心が定位置となるように、上記球
    面側で保持する保持手段と、 光源と、 この光源からの光束を被検レンズの被検面に向けて、収
    束性もしくは発散性の光束として照射する光学系であっ
    て、光軸を上記保持手段の中心軸に合致させた光照射手
    段と、 光軸を上記保持手段の中心軸と合致させ、上記被検面に
    よる反射光束を結像させる結像光学系と、 微小な円形開口の中心軸を上記結像光学系の光軸に合致
    させ、上記結像光学系から所定の距離離れた位置に配備
    された遮光板部材と、 この遮光板部材における円形開口を通過した光束を受け
    る受光面手段としての撮像装置と、 上記保持手段に相対的に、照射光束の収束点を変位させ
    る収束点変位手段と、 上記保持手段と結像光学系の間隔を変化させる間隔変化
    手段と、 上記保持手段を、その中心軸の回りに回転させる回転駆
    動手段と、 上記撮像装置の撮像結果と被検面のデータとに基づき、
    被検面の偏心量もしくは偏心量および偏心方向を演算算
    出するとともに、上記回転駆動手段を制御する制御・演
    算手段と、 この制御・演算手段の演算結果を表示する表示手段とを
    有することを特徴とする非球面レンズの偏心測定装置。
  8. 【請求項8】請求項7記載の偏心測定装置において、 保持手段に保持された被検レンズの外周面に当接して被
    検レンズを上記保持手段の中心軸に直交する所定の方向
    へ変位させる光軸合わせ用変位手段を有し、 制御・演算手段は、撮像装置が受光するスポット像の中
    心位置と、上記スポット像の回転に伴う上記中心位置の
    円軌跡の半径により、保持手段の中心軸に対する被検レ
    ンズ光軸の偏心量および偏心方向を算出して上記光軸合
    わせ用変位手段を制御することを特徴とする非球面レン
    ズの偏心測定装置。
  9. 【請求項9】請求項2または4または7または8記載の
    偏心測定装置において、 光照射手段と結像光学系とがレンズ系を共有し、収束点
    変位手段と間隔変化手段とは共通の手段であって、上記
    レンズ系における保持手段側のレンズと保持手段との間
    隔を変化させる手段であることを特徴とする非球面レン
    ズの偏心測定装置。
  10. 【請求項10】請求項9記載の偏心測定装置において、 共通化された収束点変位手段と間隔変化手段とは、保持
    手段をその中心軸方向へ変位させるステージであること
    を特徴とする非球面レンズの偏心測定装置。
  11. 【請求項11】請求項9記載の偏心測定装置において、 共通化された収束点変位手段と間隔変化手段とは、光源
    と光照射手段と結像光学系と遮光板部材と撮像装置とを
    一体として、保持手段の中心軸方向へ変位させるステー
    ジであることを特徴とする非球面レンズの偏心測定装
    置。
  12. 【請求項12】請求項9記載の偏心測定装置において、 共通化された収束点変位手段と間隔変化手段とは、光照
    射手段と結像光学系とに共通のレンズ系のうち、保持手
    段側のレンズをその光軸方向へ変位させる手段であるこ
    とを特徴とする非球面レンズの偏心測定装置。
  13. 【請求項13】請求項9または10または11または1
    2記載の非球面レンズの偏心測定装置において、 撮像装置を結像光学系の光軸方向へ変位させる撮像装置
    用変位手段を有することを特徴とする非球面レンズの偏
    心測定装置。
  14. 【請求項14】一方の面が非球面で他方の面が球面であ
    る非球面レンズにおける上記非球面の偏心を測定する方
    法であって、 結像光学系の一方の側に被検レンズを、被検面が上記結
    像光学系の側を向くように保持し、上記結像光学系の他
    方の側に、上記結像光学系の光軸を中心とする微小な円
    形開口を持つ遮光板部材を配備した状態で、上記被検面
    に対し、被検面の近軸曲率中心近傍に収束点を持つ収束
    性もしくは発散性の照射光束を照射し、上記被検面にお
    ける近軸球面からの反射光束を上記結像光学系により上
    記遮光板部材の円形開口部に収束させ、上記円形開口を
    通過した光束を受光面手段にスポット像として受け、ス
    ポット像の中心を上記結像光学系の光軸位置に合致させ
    ることにより被検レンズの光軸と上記結像光学系の光軸
    とを合致させる光軸合わせ工程と、 光軸合わせされた状態において、上記遮光板部材を上記
    結像光学系の光軸方向へ、被検面の非球面形状に応じた
    所定距離だけ変位させ、被検面における所定の非球面部
    分からの反射光束を、上記結像光学系により上記遮光板
    部材の円形開口部に収束させ、上記円形開口を通過した
    光束を受光面手段にリング像として受け、上記リング像
    の中心位置を検出する中心位置検出工程と、 この中心位置検出工程による検出結果を、被検レンズに
    おける被検面の偏心に関連づけて表示する表示工程とを
    有することを特徴とする非球面レンズの偏心測定方法。
  15. 【請求項15】請求項14記載の偏心測定方法を実施す
    る装置であって、 一方の面が非球面で他方の面が球面である被検レンズ
    を、上記球面の曲率中心が定位置となるように、上記球
    面側で保持する保持手段と、 光源と、 この光源からの光束を被検レンズの被検面に向けて、収
    束性もしくは発散性の光束として照射する光学系であっ
    て、光軸を上記保持手段の中心軸に合致させた光照射手
    段と、 光軸を上記保持手段の中心軸と合致させ、上記被検面に
    よる反射光束を結像させる結像光学系と、 微小な円形開口の中心軸を上記結像光学系の光軸に合致
    させ、上記結像光学系の像側に配備された遮光板部材
    と、 この遮光板部材における円形開口を通過した光束を受け
    る撮像装置と、 上記遮光板部材を上記結像光学系の光軸方向へ変位させ
    る遮光板部材変位手段と、 上記撮像装置の撮像結果に基づき、被検面からの反射光
    束の像の中心位置を検出する検出手段と、 この検出手段の検出結果を被検面の偏心に関連づけて表
    示する表示手段とを有することを特徴とする非球面レン
    ズの偏心測定装置。
  16. 【請求項16】一方の面が非球面で他方の面が球面であ
    る非球面レンズにおける上記非球面の偏心を測定する方
    法であって、 結像光学系の一方の側に被検レンズを、被検面が上記結
    像光学系の側を向くように保持し、上記結像光学系の他
    方の側に、上記結像光学系の光軸を中心とする微小な円
    形開口を持つ遮光板部材を配備した状態で、上記被検面
    に対し、被検面の近軸曲率中心近傍に収束点を持つ収束
    性もしくは発散性の照射光束を照射し、上記被検面にお
    ける近軸球面からの反射光束を上記結像光学系により上
    記遮光板部材の円形開口部に収束させ、上記円形開口を
    通過した光束を受光面手段にスポット像として受け、ス
    ポット像の中心を上記結像光学系の光軸位置に合致させ
    ることにより被検レンズの光軸と上記結像光学系の光軸
    とを合致させる光軸合わせ工程と、 光軸合わせされた状態において、上記遮光板部材を上記
    結像光学系の光軸方向へ、被検面の非球面形状に応じた
    所定距離だけ変位させ、被検面における所定の非球面部
    分からの反射光束を、上記結像光学系により上記遮光板
    部材の円形開口部に収束させ、上記円形開口を通過した
    光束を受光面手段にリング像として受け、上記リング像
    の中心位置を検出する中心位置検出工程と、 検出された上記リング像の中心位置と被検面のデータと
    に基づき、被検面の偏心量もしくは偏心量および偏心方
    向を演算算出する演算工程とを有することを特徴とする
    非球面レンズの偏心測定方法。
  17. 【請求項17】請求項16記載の偏心測定方法を実施す
    る装置であって、 一方の面が非球面で他方の面が球面である被検レンズ
    を、上記球面の曲率中心が定位置となるように、上記球
    面側で保持する保持手段と、 光源と、 この光源からの光束を被検レンズの被検面に向けて、収
    束性もしくは発散性の光束として照射する光学系であっ
    て、光軸を上記保持手段の中心軸に合致させた光照射手
    段と、 光軸を上記保持手段の中心軸と合致させ、上記被検面に
    よる反射光束を結像させる結像光学系と、 微小な円形開口の中心軸を上記結像光学系の光軸に合致
    させ、上記結像光学系の像側に配備された遮光板部材
    と、 この遮光板部材における円形開口を通過した光束を受け
    る撮像装置と、 上記遮光板部材を上記結像光学系の光軸方向へ変位させ
    る遮光板部材変位手段と、 上記撮像装置の撮像結果と被検面のデータとに基づき、
    被検面の偏心量もしくは偏心量および偏心方向を演算算
    出する演算手段と、 この演算手段の演算結果を表示する表示手段とを有する
    ことを特徴とする非球面レンズの偏心測定装置。
  18. 【請求項18】請求項15または17記載の偏心測定装
    置において、 光照射手段と結像光学系とがレンズ系を共有し、 共有されたレンズ系のうちで保持手段に対向する側のレ
    ンズと保持手段との間の間隔が可調整であることを特徴
    とする非球面レンズの偏心測定装置。
  19. 【請求項19】請求項15または17または18記載の
    偏心測定装置において、 遮光板部材変位手段が、 遮光板部材を保持したステージと、 このステージを結像光学系の光軸方向へ変位させるモー
    タと、 このモータの回転角から上記ステージの移動位置を検出
    することにより遮光板部材の位置を検出する位置検出手
    段とを有し、 演算手段は、上記遮光板部材変位手段を制御する機能を
    有することを特徴とする非球面レンズの偏心測定装置。
  20. 【請求項20】一方の面が非球面で他方の面が球面であ
    る非球面レンズにおける上記非球面の偏心を測定する方
    法であって、 結像光学系の一方の側に被検レンズを、被検面が上記結
    像光学系の側を向くように保持し、上記結像光学系の他
    方の側に、上記結像光学系の光軸を中心とする微小な円
    形開口を持つ遮光板部材を配備した状態で、上記被検面
    に対し、被検面の近軸曲率中心近傍に収束点を持つ収束
    性もしくは発散性の第1の照射光束と、上記被検面にお
    ける所定の非球面部分の曲率中心の近傍に収束点を持つ
    発散性もしくは収束性の第2の照射光束を照射し、上記
    被検面における近軸球面および所定の非球面部分からの
    反射光束を共に、上記結像光学系により上記遮光板部材
    の円形開口部に収束させ、上記円形開口を通過した光束
    を受光面手段にスポット像およびリング像として受け、
    上記スポット像の中心を上記結像光学系の光軸位置に合
    致させることにより被検レンズの光軸と上記結像光学系
    の光軸とを合致させる光軸合わせ工程と、 光軸合わせされた状態において、上記リング像の中心位
    置を検出する中心位置検出工程と、 検出された上記リング像の中心位置と被検面のデータと
    に基づき、被検面の偏心量もしくは偏心量および偏心方
    向を演算算出する演算工程とを有することを特徴とする
    非球面レンズの偏心測定方法。
  21. 【請求項21】請求項20記載の偏心測定方法を実施す
    るための装置であって、 一方の面が非球面で他方の面が球面である被検レンズ
    を、上記球面の曲率中心が定位置となるように、上記球
    面側で保持する保持手段と、 光源と、 この光源からの光束を被検レンズの被検面に向けて、収
    束位置が互いに異なり、光軸が共通の、収束性もしくは
    発散性の2種の光束として照射する光学系であって、上
    記共通の光軸を上記保持手段の中心軸に合致させた光照
    射手段と、 光軸を上記保持手段の中心軸と合致させ、上記被検面に
    よる2種の反射光束を同一位置に結像させる結像光学系
    と、 微小な円形開口の中心軸を上記結像光学系の光軸に合致
    させ、上記結像光学系から所定の距離離れた位置に配備
    された遮光板部材と、 この遮光板部材における円形開口を通過した光束を受け
    る撮像装置と、 上記撮像装置の撮像結果と被検面のデータとに基づき、
    被検面の偏心量もしくは偏心量および偏心方向を演算算
    出する演算手段と、 この演算手段の演算結果を表示する表示手段とを有する
    ことを特徴とする非球面レンズの偏心測定装置。
  22. 【請求項22】請求項21記載の偏心測定装置におい
    て、 光照射手段が、光軸からの距離に応じてパワーの異なる
    2つのパワー領域を有し、各パワー領域による焦点位置
    が、光軸上で互いに異なる2焦点光学素子を有すること
    を特徴とする非球面レンズの偏心測定装置。
  23. 【請求項23】請求項22記載の偏心測定装置におい
    て、 光源が単色光光源であり、光照射手段の2焦点光学素子
    がゾーンプレートであることを特徴とする非球面レンズ
    の偏心測定装置。
  24. 【請求項24】請求項21記載の偏心測定装置におい
    て、 光照射手段が、光源からの光束を等価な2光束に分離す
    る光束分離手段と、分離された2光束に対し、それぞれ
    異なる収束点を与える2つの光照射手段と、これら2つ
    の光照射手段による光束を同一光軸に合流させる光合流
    手段を有することを特徴とする非球面レンズの偏心測定
    装置。
  25. 【請求項25】請求項24記載の偏心測定装置におい
    て、 2つの光照射手段の少なくとも一方が、収束点を変位さ
    せることができることを特徴とする非球面レンズの偏心
    測定装置。
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