JP3410896B2 - 非球面レンズの偏心測定方法および装置 - Google Patents

非球面レンズの偏心測定方法および装置

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JP3410896B2
JP3410896B2 JP05781296A JP5781296A JP3410896B2 JP 3410896 B2 JP3410896 B2 JP 3410896B2 JP 05781296 A JP05781296 A JP 05781296A JP 5781296 A JP5781296 A JP 5781296A JP 3410896 B2 JP3410896 B2 JP 3410896B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は非球面レンズの偏
心測定方法および装置に関する。
【0002】
【従来の技術】「非球面レンズ」が広く用いられるよう
になってきている。
【0003】非球面レンズは研磨による非球面創成が困
難であるところから、一般に型成形による非球面創成が
行なわれており、このため「非球面の偏心」が生じやす
い。非球面レンズにおける非球面の偏心測定は、例えば
製品検査において、製品の良否を判定する際に必要とな
るし、製作の途上で試作された非球面レンズの偏心によ
り型押しの向きを調整するような場合にも必要となる。
【0004】偏心測定の目的が、前者の場合のように製
品の良否の判定だけなら「偏心量」のみを測定すればよ
いが、後者の場合のように型押しの向きの調整を意図す
るような場合には、偏心量のみならず「偏心方向」即
ち、偏心がどの方向に生じているかをも知る必要があ
る。
【0005】非球面レンズの偏心を測定する方法として
は、従来、特開平3−37544号公報や特開平1−2
96132号公報開示の技術が知られている。
【0006】これら従来技術では、被検レンズの形状に
合わせて変位計を移動させ、被検面に対して垂直になる
ように変位計をセットする必要があり、変位計の設定が
面倒であるという問題があった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】この発明は上述した事
情に鑑み、被検レンズにおける非球面の偏心を容易且つ
確実に測定することを課題とする(請求項1〜9)。
【0008】この発明はまた、両面が非球面である被検
レンズの各非球面の偏心を、容易且つ確実に測定するこ
とを課題とする(請求項10〜19)。
【0009】この発明はさらに、非球面レンズの偏心測
定において、被検非球面の近軸曲率中心を保持手段の中
心軸に合致させる操作の容易化を課題とする(請求項2
0〜29)。
【0010】この発明はさらにまた、非球面レンズの偏
心測定装置において、被検非球面の近軸曲率中心を保持
手段の中心軸に合致させる操作を不要とすることを課題
とする(請求項30,31)。
【0011】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の非球面レ
ンズの偏心測定装置は、保持手段と、照明用の光源と、
照射用光学系と、結像光学系と、重心位置検出手段と、
間隔調整手段と、制御・演算手段とを有する。
【0012】「保持手段」は、被検レンズを被検面と逆
側の面の球面部で保持する手段である。「光源」は、光
照射用であって被検レンズを照明するための光を発す
る。「照射用光学系」は、光源からの光束を収束性もし
くは発散性の光束として被検面に照射するための光学系
である。
【0013】「結像光学系」は、被検面からの反射光を
結像させる光学系である。「重心位置検出手段」は、結
像光学系により結像される「反射光の像」の重心位置を
検出する手段である。
【0014】「間隔調整手段」は、保持手段に保持され
た被検レンズと照射用光学系との間隔を調整する手段で
ある。
【0015】「制御・演算手段」は、重心位置検出手段
が検出する、被検面の近軸球面による反射光の像の重心
位置および、所定の非球面部分からの反射光の像の重心
位置と、上記近軸球面の曲率半径と上記所定の非球面部
分の曲率半径との差:ΔRとをデータとして、被検面の
偏心量もしくは「被検面の偏心量および偏心の方向」を
演算し、間隔調整手段を制御する手段である。
【0016】保持手段の中心軸と、照射用光学系から被
検レンズの被検面に照射される光束の光軸と、結像光学
系の光軸とは実質的に合致し、間隔調整手段は、上記光
軸の合致性を実質的に保って間隔調整を行なう。
【0017】請求項1記載の非球面レンズの偏心測定装
置において、間隔調整手段としては「保持手段を保持し
て保持手段の中心軸方向へ変位させるステージ機構」を
用いることができる(請求項2)。
【0018】また上記請求項1記載の非球面レンズの偏
心測定装置において、照射用光学系が「光源からの光束
を平行光束化するレンズと、平行光束化された光束を被
検面に照射する照射レンズ」とを有する場合には、間隔
調整手段として「照射レンズを光軸方向へ変位させるス
テージ機構」を用いることができる(請求項3)。上記
照射レンズは「正レンズもしくは負レンズ」である。
【0019】請求項4記載の非球面レンズの偏心測定装
置は、保持手段と、光源と、照射用光学系と、結像光学
系と、重心位置検出手段と、制御・演算手段とを有す
る。
【0020】これらの内、保持手段と光源と照射用光学
系および結像光学系は、請求項1記載の偏心測定装置に
おけるものと同様のものである。
【0021】「重心位置検出手段」は、光路分離手段
と、第1および第2の重心検出手段を有する。
【0022】「光路分離手段」は、結像光学系における
結像光路を2分する手段である。「第1の重心検出手
段」は、光路分離手段により分離された一方の光路にお
いて、被検面の近軸球面からの反射光の像の重心位置を
検出する手段である。「第2の重心検出手段」は、光路
分離手段により分離された他方の光路において、所定の
非球面部分からの反射光の像の重心位置を検出する手段
である。
【0023】「制御・演算手段」は、重心位置検出手段
が検出する、被検面の近軸球面による反射光の像の重心
位置および、所定の非球面部分からの反射光の像の重心
位置と、上記近軸球面の曲率半径と上記所定の非球面部
分の曲率半径との差:ΔRとをデータとして、被検面の
偏心量もしくは「被検面の偏心および偏心の方向」を演
算する手段である。
【0024】保持手段の中心軸と、照射用光学系から被
検レンズの被検面に照射される光束の光軸と、結像光学
系の光軸とは実質的に合致している。
【0025】上記請求項1〜4の任意の1つに記載の偏
心測定装置は、上記構成に加えて、「被検レンズのデー
タを制御・演算手段に入力する入力手段」を有すること
ができる(請求項5)。
【0026】即ち、測定の対象となる非球面レンズが所
定種類のレンズに決まっている場合には、測定対象とな
る被検レンズに関するデータは、予め制御・演算手段に
記憶させておけば良いが、請求項5記載の偏心測定装置
のように、被検レンズに関するデータを入力できるよう
にすれば、測定対象が異なる場合にも対処するとことが
できる。
【0027】上記請求項1または2または3または4ま
たは5記載の非球面レンズの偏心測定装置において、保
持手段は「保持した被検レンズを中心軸の回りに回転さ
せる回転手段と、回転角検出手段とを有する」ことがで
きる(請求項6)。
【0028】請求項7記載の非球面レンズの偏心測定方
法は、上記請求項1または2または3または4または5
に記載の非球面レンズの偏心測定装置を用いる非球面レ
ンズの偏心測定方法であって、「被検面における近軸球
面からの反射光の像の重心位置と、所定の非球面部分か
らの反射光の像の重心位置、および上記2つの重心位置
の間の距離に基づき、被検面の偏心量または偏心量と偏
心方向を所定の演算により算出する」ことを特徴とす
る。
【0029】請求項8記載の非球面レンズの偏心測定方
法は、上記請求項6に記載の非球面レンズの偏心測定装
置を用いる非球面レンズの偏心測定方法であって、「回
転手段の回転に伴い、被検面の近軸球面からの反射光の
像の重心位置が描く円の大きさと、所定の非球面部分か
らの反射光の像の重心位置が描く円の大きさに基づき、
所定の演算により被検面の偏心量を算出し、または上記
偏心量の算出に加え、上記回転における初期位相に基づ
き所定の演算により偏心方向を所定の演算により算出す
る」ことを特徴とする。
【0030】上記請求項7または8記載の非球面の偏心
測定方法において「保持体中心軸に対して互いに180
度異なる2つの保持態位で、被検レンズを保持させ、各
保持態位に対して、反射光の像の重心位置もしくは重心
位置の描く円の大きさを測定し、測定データの演算によ
り保持手段の形状誤差を消去したのち、所定の演算によ
り被検面の偏心量を算出し、または上記偏心量の算出に
加え、上記回転における初期位相に基づき所定の演算に
より偏心方向を所定の演算により算出する」ことができ
る(請求項9)。
【0031】上記請求項1〜9記載の発明において偏心
測定の対象となる「非球面レンズ」は、少なくとも片面
が非球面であるレンズである。従って、測定対象として
の非球面レンズは「片面が球面(極限の場合として平面
を含む)で、他方の面が非球面であるレンズ(以下、片
非球面レンズという)」あるいは「両面が非球面である
両非球面レンズ」である。
【0032】「被検面」は非球面レンズにおいて偏心測
定の対象となる非球面であり、従って、片非球面レンズ
では被検面は一義的に定まる。両非球面レンズにおいて
は、どちらの側の非球面も被検面と成り得る。
【0033】請求項1〜9記載の発明において、保持手
段は、被検レンズを被検面と逆側の面の球面部で保持す
るので、被検レンズが片非球面レンズである場合には、
保持手段は球面の側を保持することになる。また両非球
面レンズが被検レンズであるときには、保持手段は被検
面とは逆の側の非球面を保持することになる。
【0034】周知の如く、どのような非球面でも、その
対称軸に近い部分は球面であり、この球面部分は「近軸
球面」と呼ばれる。また、近軸球面の曲率中心を「近軸
曲率中心」、その曲率半径を「近軸曲率半径」という。
【0035】被検レンズが片非球面レンズである場合に
は、保持手段は、被検レンズを文字通り「その球面部で
保持する」が、被検レンズが両非球面レンズである場合
には、保持手段は、被検レンズの被検面とは逆側の非球
面の球面部、即ち「近軸球面部分」を保持するのであ
る。
【0036】ここで、非球面レンズが片非球面レンズで
ある場合を例にとって「非球面の偏心量」および「偏心
方向」を、図7を参照して説明する。
【0037】図7において、非球面レンズ1のレンズ面
1aを「非球面」とし、レンズ面1bは「球面」とす
る。非球面1aの近軸球面の曲率中心1a’と球面1b
の曲率中心1b’とを結ぶ直線3は非球面レンズ1の
「光軸」である。
【0038】非球面1aの回転対称軸2(この回転対称
軸は近軸球面の回転対称軸でもあるから、当然に近軸曲
率中心1a’を通る)が非球面1aの「非球面軸」であ
る。
【0039】非球面1aの「偏心量」は、光軸3と非球
面軸2との成す角:θとして定義される。このとき、光
軸3と非球面軸3とを含む平面が、光軸3に直交する面
内で有する方向が「偏心の方向」である。
【0040】なお、図7の被検レンズ1は両レンズ面と
も凸面であるが、凹レンズ面に対しても、偏心量および
偏心方向は上記と同様に定義される。請求項1〜9記載
の発明において、偏心を測定される被検レンズ1はその
「データ」即ち、非球面1a,や球面1bの形状および
レンズ肉厚:t等が既知である。
【0041】被検レンズが「両非球面レンズ」である場
合に就いては、請求項10〜19記載の発明との関連に
おいて詳述する。
【0042】上述のように照射用光学系は「光源からの
光束を収束性もしくは発散性の光束として被検面に照
射」するが、「光源からの光束を発散性の光束として被
検面に照射」する場合とは「被検面が凹面の場合」であ
る。
【0043】発散性の光束を被検面に照射するには、照
射用光学系に負レンズを用いて発散性の光束を発生させ
てもよいし、照射用光学系から収束性の光束を放射し、
この収束性の光束が収束した後の発散性の光束を利用し
ても良い。
【0044】以下に説明する請求項10〜19記載の発
明においては、偏心測定の対象となる「被検レンズ」は
両面が非球面である「両非球面レンズ」である。ここで
測定対象となる「偏心量および偏心方向」に就き図17
を参照して説明する。なお、図7における非球面レンズ
は「型非球面レンズ」であり、図17に示す非球面レン
ズは「両非球面レンズ」であるから、図7,17の非球
面レンズは互いに異なるが、繁雑を避けるため混同の虞
れがないと思われるものについては図17においても図
7におけると同一の符号を用いた。
【0045】図17において、両非球面レンズ1の各レ
ンズ面1a,1bは共に「非球面」である。非球面1a
の近軸曲率中心1a’と非球面1bの近軸曲率中心1
b’とを結ぶ直線3が両非球面レンズ1の「光軸」であ
る。非球面1aの回転対称軸2a(この回転対称軸は近
軸球面の回転対称軸でもあるから、当然に近軸曲率中心
1a’を通る)が非球面1aの「非球面軸」であり、非
球面1bの回転対称軸2b(近軸曲率中心1b’を通
る)が非球面1bの非球面軸である。
【0046】非球面1aの「偏心量」は、光軸3と非球
面軸2aとの成す角:εaとして定義される。このとき
光軸3と非球面軸2aとを含む平面が、光軸3に直交す
る面内で有する方向が非球面1aにおける「偏心方向」
である。
【0047】同様に、非球面1bの「偏心量」は、光軸
3と非球面軸2bとの成す角:εbとして定義され、光
軸3と非球面軸2bとを含む平面が、光軸3に直交する
面内で有する方向が非球面1bにおける「偏心方向」で
ある。
【0048】図17の被検レンズ1は両レンズ面とも凸
面であるが、凹レンズ面に対しても偏心量および偏心方
向は上記と同様に定義される。
【0049】偏心を測定される被検レンズ1はその「デ
ータ」即ち、非球面1a,1bの形状およびレンズ肉
厚:t、レンズ材質の屈折率:nが既知である。
【0050】請求項10記載の発明の「非球面レンズの
偏心測定方法」は、以下の如き特徴を有する。
【0051】両面が非球面である被検レンズは、保持手
段により「一方の面の側の非球面部分」で保持される。
「非球面部分」とは、非球面における「近軸球面の外側
にある部分」である。
【0052】保持手段に保持された被検レンズは、他方
の面の側から光照射される。
【0053】この光照射により上記一方の面および他方
の面で反射される反射光を「結像光学系を介して撮像手
段に入射」せしめる。
【0054】他方の面の近軸球面の「曲率中心近傍を物
点とする第1の結像スポット」が結像光学系の光軸上に
位置するように被検レンズの保持状態を調整する。
【0055】この状態で、他方の面の所定の非球面部の
曲率中心近傍を物点とする第2の結像スポットの位置
と、一方の面の近軸球面の曲率中心近傍を物点とする第
3の結像スポットの位置とを撮像手段の出力により測定
する。
【0056】上記被検レンズの「データ」と「第2,第
3の結像スポットの位置」とにより、他方の面における
偏心量:εaもしくは、偏心量:εaと偏心方向:θa
とを算出する。
【0057】さらに、第3の結像スポットの位置と所定
の係数:ξとにより、一方の面(保持手段に保持されて
いる側の非球面)の偏心量:εbもしくは偏心量:εb
と偏心方向:θbとを算出する。
【0058】係数:ξは、一方の面の近軸曲率中心の所
定位置からのずれ量を表す量であり、「一方の面の非球
面形状と保持手段におけるレンズ保持部の形状と」に応
じて一義的に定まる。
【0059】請求項11記載の発明の「非球面レンズの
偏心測定装置」は上記請求項10記載の偏心測定方法を
実施する装置であって、保持手段と、照明用の光源と、
照射用光学系と、結像光学系と、撮像手段と、撮像対象
選択手段と、演算手段とを有する。
【0060】「保持手段」は被検レンズを保持するため
の手段で、被検レンズを一方の面の側の非球面部分で可
調整に保持する。被検レンズを「可調整に保持する」と
は、被検レンズ保持状態のままで、保持手段に対して被
検レンズの保持態位を調整できるという意味である。
【0061】「光源」は光照射用であって、被検レンズ
を照明するための光を放射する。
【0062】「照射用光学系」は、保持手段に保持され
た被検レンズに対し他方の面の側から、収束性もしくは
発散正正の光を照射する光学系である。「結像光学系」
は、保持手段の中心軸を光軸に略合致させ、被検レンズ
による反射光を結像させる光学系である。「撮像手段」
は、結像光学系による結像スポットを撮像する手段であ
る。「撮像対象選択手段」は、撮像手段による撮像対象
として前記第1,第2,第3の結像スポットを選択する
手段である。
【0063】「演算手段」は、撮像手段の出力により、
他方の面における偏心量:εaもしくは「偏心量と:ε
aと偏心方向:θa」および、一方の面の偏心量:εb
もしくは「偏心量:εbと偏心方向:θb」とを算出す
る手段である。
【0064】請求項11記載の偏心測定装置においては
「撮像手段が単一の撮像素子を有し、この単一の撮像素
子により撮像する結像スポットを選択するための撮像対
象選択手段が、保持手段と結像光学系との間の距離を結
像光学系の光軸方向に調整する間隔調整手段を有する」
ようにすることができる(請求項12)。
【0065】この場合において、間隔調整手段により、
保持手段と結像光学系との間の距離を自動的に調整する
制御手段を有することができる(請求項13)。
【0066】あるいは請求項11記載の偏心測定装置に
おいて「撮像手段が3つの撮像素子を有し、これら撮像
素子が第1,第2,第3の結像スポットを別個に撮像で
きる位置関係を有し、撮像対象選択手段が、これら撮像
素子の演算手段への出力を切り替える手段である」よう
にすることができる(請求項14)。
【0067】請求項11または12または13または1
4記載の偏心測定装置において「保持手段のレンズ保持
部に非反射処理する」ことができ(請求項15)、ある
いは保持手段のレンズ保持部を中空円筒状とし、その外
周面を「保持位置側を頂点側とする円錐面状」とするこ
とができる(請求項16)。
【0068】また、保持手段のレンズ保持部の少なくと
もレンズ面に当接する部分を、真鍮のような「軟質且つ
滑りやすい材質」とすることができる(請求項17)。
【0069】保持手段は「開口径の異なる複数種の中空
円筒状のレンズ保持部を交換可能に有する」ことができ
る(請求項18)。
【0070】演算手段は「測定系の形状・組立て誤差を
データとして有し、これらの影響を除去する演算機能を
有する」ことができる(請求項19)。
【0071】請求項20記載の非球面レンズの偏心測定
装置は、保持手段と、照明用の光源と、照射用光学系
と、結像光学系と、像分離手段と、重心位置検出手段
と、制御・演算手段を有する。
【0072】「保持手段」は、非球面レンズを被検レン
ズとして保持する手段である。「照明用の光源」は、被
検レンズを照明する光を放射する光照射用の光源で、レ
ーザ光源等を利用できる。「照射用光学系」は、照明用
光源からの光束を収束性もしくは発散性の光束として被
検レンズに照射する光学系である。「結像光学系」は、
保持手段の中心軸と実質的に合致した光軸を持ち、被検
レンズの偏心を測定すべき被検非球面からの反射光束を
結像させる光学系である。
【0073】「像分離手段」は、結像光学系による、被
検非球面の近軸曲率中心近傍を物点とする像と、所定非
球面部分の曲率中心近傍を物点とする像とを分離する手
段である。
【0074】「重心位置検出手段」は、像分離手段によ
り分離された各像の重心位置を検出する手段である。
【0075】「制御・演算手段」は、被検レンズのデー
タと、重心位置検出手段の検出結果に基づき、被検レン
ズにおける被検非球面の偏心量もしくは偏心量と偏心方
向とを演算する手段である。
【0076】請求項20記載の偏心測定装置は「保持手
段に保持される被検レンズの、保持手段に対する保持態
位を規制し、もしくは規制と調整とを行なう規制・調整
手段とを有する」ことを特徴とする。
【0077】この「規制・調整手段」は、保持手段の中
心軸に直交する面内で、上記中心軸から被検レンズのレ
ンズ径の1/2の距離の位置に2つの互いに直交する当
接面をもつ「L字状の規制部材」とすることができ(請
求項21)、この場合、規制・調整手段は、L字状の規
制部材の他に「保持手段に保持された被検レンズを、保
持手段の中心軸を回転軸として回転させる回転手段」を
有することができる(請求項22)。
【0078】上記「規制・調整手段」はまた、保持手段
の中心軸に直交する面内において、互いに直交する所定
の2方向へ被検レンズを独立に変位させる2つの押圧部
材と、これら押圧部材を変位させる変位手段とを有する
ことができ、制御・演算手段が、被検レンズの被検非球
面の近軸曲率中心近傍を物点とする反射光束の像の重心
位置に応じて、上記近軸曲率中心を保持手段の中心軸上
に位置させるための2つの押圧部材の変位量を算出する
ようにすることができる(請求項23)。
【0079】この請求項23記載の偏心測定装置におい
ては、制御・演算手段が、算出した変位量に応じて、被
検レンズの被検非球面の近軸曲率中心が保持手段の中心
軸上に位置するように、変位手段を制御するようにでき
る(請求項24)。
【0080】また規制・調整手段は、保持手段の中心軸
に直交する面内において、保持手段の中心軸方向へ被検
レンズを変位させる押圧部材と、この押圧部材を変位さ
せる変位手段と、保持手段に保持された被検レンズを、
保持手段の中心軸を回転軸として回転させる回転手段と
を有することができ、制御・演算手段が上記回転手段を
制御するとともに、被検レンズの被検非球面の近軸曲率
中心近傍を物点とする反射光束の像の重心位置に応じ
て、上記近軸曲率中心を保持手段の中心軸上に位置させ
るための上記押圧部材の変位量を算出するようにできる
(請求項25)。
【0081】請求項25の場合においては、制御・演算
手段が、算出した変位量に応じて、被検レンズの被検非
球面の近軸曲率中心近傍が保持手段の中心軸上に位置す
るように変位手段を制御するようにできる(請求項2
6)。
【0082】上記請求項23〜26の任意の1に記載さ
れた偏心測定装置において、重心位置検出手段は「倍率
の異なる像検出系を有する」ことができる(請求項2
7)。
【0083】請求項20記載の偏心測定装置における規
制・制御手段はまた、保持手段の中心軸に直交する面内
において、保持手段の中心軸方向へ被検レンズを変位さ
せる押圧部材と、この押圧部材を変位させる変位手段
と、保持手段に保持された被検レンズを、保持手段の中
心軸を回転軸として回転させる回転手段と、保持部材に
保持された被検レンズの外径部の偏倚量を検出する偏倚
量検出手段とを有することができ、制御・演算手段が上
記回転手段を制御するとともに、上記偏倚量検出手段の
検出した偏倚量に応じ、偏倚量が0となるような上記押
圧部材の変位量を算出するようにできる(請求項2
8)。
【0084】請求項28記載の偏心測定装置において
は、制御・演算手段が、算出した変位量に応じて、偏倚
量が0となるように、変位手段を制御するようにできる
(請求項29)。
【0085】請求項30記載の偏心測定装置は、前記保
持手段と照明用の光源と照射用光学系と結像光学系と像
分離手段と重心位置検出手段と制御・演算手段とを有
し、制御・演算手段が「被検非球面の近軸球面による反
射光束の像の重心位置に基づき、被検非球面の所定非球
面部分の曲率中心近傍を物点とする像の重心位置を補正
する演算機能」を有することを特徴とする。
【0086】この請求項30記載の偏心測定装置におい
ては、重心位置検出手段が、結像光学系による結像光束
を2光路に分割する光路分割素子と2系列の像検出系を
有するようにできる。
【0087】これら2系列の像検出系の一方は上記分割
された光路の一方に設けられて、被検非球面の近軸曲率
中心近傍を物点とする像を撮像するように位置を定めら
れ、他方の像検出系は上記分割された光路の他方に設け
られて、被検非球面の所定非球面部分の曲率中心近傍を
物点とする像を撮像するように位置を定められる(請求
項31)。
【0088】
【発明の実施の形態】図1〜図3を参照して、請求項1
記載の偏心測定装置および請求項7記載の偏心測定方法
の実施の態様を説明する。
【0089】図1において、被検レンズ1(片非球面レ
ンズであるとする)は、真空吸着式の保持手段4により
「被検面と逆側の面の球面部」で保持されている。保持
手段4はステージ11上に設置されている。
【0090】レーザ光源である照明用の光源5から放射
された光束はレンズ6により集光され、集光後に発散光
束と成って偏光ビームスプリッタ7と1/4波長板8を
透過してレンズ9により平行光束に戻され、レンズ10
により収束性の光束となって、被検レンズ1の被検面に
向かって照射される。
【0091】レンズ6,9,10は光軸を互いに合致さ
せて配備され、偏光ビームスプリッタ7および1/4波
長板8と共に「照射用光学系」を構成する。従って、光
源5からの光束は「照射用光学系」により収束性の光束
として被検面に照射される。
【0092】照射された光束は被検面により反射され、
レンズ10,9と1/4波長板8を透過すると偏光面が
当初の方向から90度旋回した方向になる。従って、反
射光は偏向ビームスプリッタ7により反射され、レンズ
10,9の作用により結像する。即ち、レンズ9,10
および1/4波長板8と偏光ビームスプリッタ7とは
「結像光学系」を構成し、被検面からの反射光を結像さ
せる。
【0093】この例では、レンズ6,9,10は光軸を
互いに合致させて配備され、照射用光学系と結像光学系
が共にレンズ9,10を含むので、照射用光学系と結像
光学系とは光軸が合致している。保持手段4はその中心
軸がレンズ9,10の光軸と合致するように設置されて
おり、ステージ11は、保持手段4を上記中心軸の方向
に変位させるようになっている。
【0094】ステージ11の変位量はリニヤスケール1
2により読み取られるようになっている。ステージ11
とリニヤスケール12とは「間隔調整手段」である「ス
テージ機構」を構成し(請求項2)、保持手段4に保持
された被検レンズ1と照射用光学系との間隔を調整す
る。
【0095】即ち、保持手段4の中心軸と、照射用光学
系から被検レンズ1の被検面に照射される光束の光軸
と、結像光学系の光軸とは実質的に合致し、間隔調整手
段は上記光軸の合致性を実質的に保って間隔調整を行な
うようになっている。
【0096】さて、被検面からの反射光の結像する部位
にはレチクル13が設けられ、レチクル13に入射する
光の像は、顕微鏡対物レンズ14aとカメラレンズ14
bとによりCCDカメラ14c上に結像される。上記顕
微鏡対物レンズ14aとカメラレンズ14bとCCDカ
メラ14cとは像検出系14をなす。
【0097】CCDカメラ14cの出力は画像処理装置
15に送られ、画像処理装置15は上記レチクル13上
の「反射光の像」の重心位置を検出する。従って、前記
像検出系14と画像処理装置15とは「重心位置検出手
段」を構成し、結像光学系による上記反射光の像の重心
位置を検出する。
【0098】なお、CCDカメラ14cによる撮像の状
態はモニタ16に表示される。モニタ16は、省略する
こともできるし「重心位置検出手段の一部」として用い
ても良い。
【0099】画像処理装置15の出力は、コンピュータ
である制御・演算手段17に入力される。制御・演算手
段17は制御装置として上記間隔調整手段を制御する。
【0100】さて、被検レンズ1における形状のデータ
(被検面である非球面の形状、球面の曲率半径、肉厚
等)は制御・演算手段17内に設定されている。
【0101】即ち、被検レンズ1が1種類で、偏心測定
装置がこの特定の種類の被検レンズの偏心測定を行なう
場合でれば、上記データは上述のように、制御・演算手
段17内に予め演算・制御用のデータとして設定してお
くことができる。
【0102】偏心測定装置が種々の種類のレンズに対応
する必要がある場合は、制御・演算手段17であるコン
ピュータのキーボードを「入力手段」として、被検レン
ズ1のデータを制御・演算手段17に入力すればよい
(請求項5)。
【0103】図2は、図1に示す実施の形態による偏心
測定における被検レンズ1の初期配備状態を説明図的に
示している。図2において「f1」はレンズ10の焦点
距離、「R0」は被検面1aの近軸曲率半径、「Z」は
レンズ10と被検面との距離をそれぞれ表す。レンズ1
0の光軸AXは保持手段4の中心軸と合致している。
【0104】図2に示すように、関係:f1=Z+R0
成り立つようにすると、レンズ10からの収束光束、即
ち、照射光学系から被検面1aに照射される収束性の光
束は(もし被検面1aの非球面軸が保持手段4の中心軸
と合致していれば)非球面1aの近軸曲率中心1a’に
集光するようにして被検面に入射することになる。
【0105】被検レンズ1の被検面1aの偏心測定は以
下の如き手順で行なわれる。図1において、被検レンズ
1を保持手段4に保持させ、制御・演算手段17により
測定準備プログラムを実行させると、制御・演算手段1
7はステージ11とリニヤスケール12により構成され
る「間隔調整手段」を制御して、被検面の位置が図2に
示すように、レンズ10から距離:Zの位置になるよう
にする。
【0106】即ち、制御・演算手段17は先ずステージ
11を所定の基準位置に移動させ、この基準位置から
「被検面の位置がレンズ10から距離:Zの位置にな
る」ためのステージ11の移動量(制御・演算手段17
中に予め設定されているか、もしくは入力されたデータ
に基づき演算で算出される)に従って、ステージ11を
移動させる。移動量はリニヤスケール12により正確に
設定される。
【0107】被検レンズ1が偏心測定の「初期配備状
態」を占めると測定準備が完了し、その旨が制御・演算
手段17のディスプレイに表示される。
【0108】そこで、CCDカメラ14cと画像処理装
置15を動作状態にし、光源5を点灯すると被検面から
の反射光がレチクル13上に結像する。即ちレチクル1
3はレンズ9から「レンズ9の焦点距離:f2だけ離れ
た位置」に配備されている。
【0109】被検レンズ1は、その球面部で保持手段4
に保持されているから、保持状態の如何に拘らず、保持
側の球面の曲率中心(図7の曲率中心1b’)は常に、
保持手段4の中心軸上にある。
【0110】保持手段4に保持された状態において、被
検レンズ1の光軸が保持手段4の中心軸と合致していれ
ば、図2に示すように、被検面1aの近軸曲率中心1
a’は光軸AX上に位置し、曲率中心1a’は結像光学
系による結像の物点となり、結像光学系による像(被検
面の反射光の像)は、レンズ9の焦点位置(レチクル1
3の中心)に結像する。
【0111】実際には、被検レンズ1を保持手段4に保
持させただけでは、被検レンズ1の光軸と保持手段4の
中心軸とは合致していない。
【0112】そこで、先ずは図1におけるモニタ16を
観察しながら、被検面による反射光の像がCCDカメラ
14cの「撮像領域」内に入るように、保持手段4に対
して被検レンズ1の保持態位を調整する。この調整は、
上記像がレチクル13の中心に適当に近ければよく、従
って「おおまかな調整」でよい。
【0113】このようにして調整された状態を「第1配
備状態」という。
【0114】このように、第1配備状態を実現するには
保持手段4に対して被検レンズ1を大まかに調整するの
みでよいから、適当な保持治具を用いて被検レンズ1の
保持手段4に対する保持状態を規制することにより、被
検レンズ1を保持手段4に保持すると自動的に「第1配
備状態」が実現するようにすることもできる。
【0115】第1配備状態で、画像処理装置15が検出
する前記像の重心位置(物点の幾何光学像の位置に対応
する)が制御・演算手段17に取り込まれ、第1配備状
態における重心位置:X1,Y1として記憶される。
【0116】上記反射光の像は、被検面の近軸球面から
の反射光の像であり、反射光の反射角は入射角に等しい
から、被検面の近軸球面の曲率中心が結像光学系の光軸
から光軸直交方向に「δ」だけずれているとすると、上
記重心位置:X1,Y1に対応する物点は、上記光軸から
上記曲率中心の位置へ向かって「2δ」だけずれた点で
ある。
【0117】次いで、制御・演算手段17は間隔調整手
段を制御し、照射光学系から照射される光束が、被検面
における「所定の非球面部分」の曲率中心(理想上の曲
率中心)に向かって集光するように被検レンズ1の位置
を調整する。
【0118】図3において符号1aは被検面を示す。被
検面の非球面形状を一般に、 f(h)=(h2/R)2/[1+√{1−(K+1)(h2/R
2)}]+Ah4+Bh6+Dh8+.. とするとき、変数:hが特定の値:Hをとるときのf
(H)が所定の非球面部分である。この所定の非球面部分
の曲率中心を図3に示すように1a''とすると、近軸曲
率中心1a’との距離:ΔRは、Hと近軸球面の曲率半
径:R0と、上記f(H)の微分:f'(H)=df(H)/d
hとを用いて、 ΔR={1/f'(H)}H+f(H)−R0 で与えられる。
【0119】特定の値:Hは、被検面1aの非球面形状
に応じ、測定がし易いように、間隔調整手段による間隔
調整の可能な範囲で、できるだけ大きくとるのが望まし
く、このような条件が満足されるように上記Hの大きさ
を定めるのであり、このように定められたHにおける非
球面部分を「所定の非球面部分」というのである。
【0120】偏心測定装置の測定対象が「所定の被検レ
ンズ」に定まっているときには、選択されたHに対して
ΔRは一義的に定まるので、ΔRも制御・演算手段17
に制御・演算パラメータとして記憶させておけば良く、
複数の種類の被検レンズに対処する場合には、キーボー
ドから入力される非球面データに基づいてΔRを算出す
るようにすればよい。
【0121】被検レンズ1の上記位置調整が完了した状
態を「第2配備状態」と言う。第2配備状態において画
像処理装置15が検出する、レチクル13上の反射光の
像の重心位置は制御・演算手段17に取り込まれ、第2
配備状態における重心位置:X2,Y2として記憶され
る。
【0122】このときの反射光の像は所定の非球面部
分:f(H)からの反射光の像であり、被検面の非球面部
分の曲率中心が結像光学系の光軸から光軸直交方向に
「δ’」だけずれているとすると、上記重心位置:
2,Y2に対応する物点は、上記光軸から上記曲率中心
の位置へ向かって「2δ’」だけずれた点である。
【0123】制御・演算手段17は、上記の如く得られ
た2つの配備状態におけるデータ:X1,Y1および
2,Y2から、演算: D=√[{X2−(R0−R1−t+ΔR)・X1/(R0
−R1−t)}2+{Y2−(R0−R1−t+ΔR)・Y1
/(R0−R1−t)}2] (但し、R0:被検面1aの近軸球面の曲率半径、R1
被検面と逆側の面1bの曲率半径、t:被検レンズの肉
厚) により、2つの重心位置の間の距離:Dを算出する。D
は、物点側では上記「2δ’」と「2δ」の差「2δ’
−2δ(=2(δ’−δ))」に対応する。
【0124】結像光学系の「結像倍率」はレンズ10の
焦点距離:f1とレンズ9の焦点距離:f2の比:f2
1で与えられるから、CCDカメラ14cにおける1
画素あたりの大きさを「γ」とすると、被検面1aの偏
心量:θ(ラジアン)は、 sinθ=(δ’−δ)/ΔR =(f1・D・γ)/(2・f2・ΔR) を満足する。従って偏心量:θは、分単位では、 θ=sin~1{(f1・D・γ)/(2・f2・ΔR)}・180×60/π (1) を演算することにより求めることができる。
【0125】また偏心の方向:φは、演算: φ=tan~1[{Y2−(R0−R1−t+ΔR)・Y1/(R0−R1−t)}/ {X2−(R0−R1−t+ΔR)・X1/(R0−R1−t)}] ・180/π (2) により「度単位」で求めることができる。
【0126】制御・演算手段17は、これら(1),
(2)式の演算を実行し、その結果をディスプレイに表
示する。このようにして、上記第1,第2配備状態にお
ける反射光の像の重心位置:X1,Y1およびX2,Y
2と、曲率中心間距離:ΔRとをデータとして、被検レ
ンズ1の被検面における偏心量と偏心の方向とを知るこ
とができる。
【0127】例えば、製造された非球面レンズの製品検
査として、被検面の偏心量が許容値内のものであるか否
かを調べるような場合には、上記偏心量:θのみを算出
し、その結果を許容値と比較し、許容値より大きい偏心
量を持つ被検体につき、その不合格である旨をディスプ
レイに表示するようにしてもよい。
【0128】なお、上の説明で、ΔRをなるべく大きく
設定できるようにHを定めるべきことを述べたが、これ
が困難である場合には、レンズ9の焦点距離を大きくし
て、結像光学系の結像倍率:(f2/f1)を大きくして
もよい。
【0129】図1の装置において「ステージ11とリニ
ヤスケール12」によるステージ機構を用いずに、レン
ズ10を照射レンズとして、別のステージ機構により光
軸AX方向へ変位可能とし、レンズ10を光軸方向AX
へ移動させることにより、照射光学系と被検レンズの間
隔調整を行なうようにしても良い(請求項3)。
【0130】上に説明した偏心測定では、間隔調整手段
により照射光学系と被検レンズとの距離を調整する際に
「被検レンズが結像光学系の光軸に沿って変位する」こ
とが前提である。
【0131】しかし実際に組み立てられた測定装置で
は、被検レンズを結像光学系の光軸に完全に平行に変位
させることは困難であり、被検レンズの変位方向と結像
光学系の光軸との間に若干の「誤差角」があるのが普通
であり、誤差角がある程度大きくなると正確な偏心測定
が困難になる。
【0132】請求項6記載の偏心測定装置を用いて請求
項8記載の測定方法を実施することにより上記誤差角に
基づく測定後差を補正できる。
【0133】図4は、請求項6記載の偏心測定装置の実
施の1形態を略示している。繁雑を避けるため、混同の
虞れがないと思われるものに就いては図1におけると同
じ符号を用いた。
【0134】図1の実施の形態との差異は、保持手段4
に保持された被検レンズ1を中心軸の回りに回転させる
ための回転手段と回転角検出手段を保持手段の一部とし
て有することである。
【0135】回転手段は、保持手段4をその中心軸の回
りに回転させるエアスピンドル18bとステッピングモ
ータ18aとを組み合わせた回転駆動系18と、上記ス
テッピングモータ18aを駆動するドライバ20とによ
り構成されて制御・演算手段17により制御される。
【0136】回転角検出手段はロータリエンコーダ19
により構成され、その出力を取り込むことにより制御・
演算手段17が被検レンズ1の回転角:ξを検出できる
ようになっている。
【0137】偏心測定は、図1に即して説明した形態と
同様、先ず第1配備状態を実現し、この状態で回転手段
により被検レンズ1を回転させ、1回転をn等分(2以
上の自然数:nは適当に設定する)する回転角ごとに、
反射光の像の重心位置を検出し、その結果:X1i,Y1i
(i=0〜n−1)を記憶する。
【0138】次に第2配備状態を実現して、上記と同様
にn個の像の重心位置を検出し、その結果:X2i,Y2i
(i=0〜n−1)を記憶する。
【0139】上記X1i,Y1iを用いて、演算:XC1
(ΣX1i)/n,YC1=(ΣY1i)/n(和は、何れも
iに就き0からn−1までとる)により(XC1,YC1
を算出すると、これは第1配備状態において被検レンズ
1の回転に伴い反射光の像が描く円の中心の座標であ
る。
【0140】同様にして、演算:XC2=(ΣX2i)/
n,YC2=(ΣY2i)/n(和は、何れもiに就き0か
らn−1までとる)により(XC2,YC2)を算出する
と、これは第2配備状態において被検レンズ1の回転に
伴い反射光の像が描く円の中心の座標である。
【0141】間隔調整手段により被検レンズ1を「Δ
R」だけ変位させるときに、変位の方向と結像光学系の
光軸との間に「誤差角」が存在すると、上記の各円の中
心の座標(XC1,YC1),(XC2,YC2)は影響を受け
るが、各円の半径は影響を受けない。
【0142】そこで制御・演算手段17は、演算: τ=Σ√[{(X2i−XC2)− (R0−R1−t+ΔR)・(X1i−XC1)/(R0−R1−t)}2 +{(Y2i−YC2)− (R0−R1−t+ΔR)・(Y1i−YC1)/(R0−R1−t)}2] (3) によりτを算出する。和はiに就き0からn−1までと
る。
【0143】「τ」は前記演算式(1)の「D」に代入
され、(1)式が演算される。このようにして上記誤差
角の影響を補正した偏心量を得ることができる。
【0144】また、偏心の方向は、制御・演算手段17
により演算: φ=(1/n)Σtan~1[{(Y2i−YC2)− (R0−R1−t+ΔR)・(Y1i−YC1)/(R0−R1−t)}/ {(X2i−XC2)− (R0−R1−t+ΔR)・(X1i−XC1)/(R0−R1−t)}] (4) により演算され、このφ(ラジアン単位で、基準方向:
ξ=0から図った角)が偏心の方向を与える。
【0145】図5は、請求項4記載の偏心測定装置の実
施の1形態を示している。混同の虞れがないと思われる
ものに就いては図4におけると同一の符号を付した。
【0146】この実施の形態では、結像光学系による
「反射光の像の重心位置を検出する手段」は、結像光学
系における結像光路を2分する光路分離手段21と、分
離された一方の光路において、被検面の近軸球面からの
反射光の像の重心位置を検出する第1の重心検出手段
(レチクル13と顕微鏡対物レンズ14aとカメラレン
ズ14bとCCDカメラ14cとセレクタ24と画像処
理装置15とにより構成される)と、他方の光路におい
て、所定の非球面部分からの反射光の像の重心位置を検
出する第2の重心検出手段(レチクル22と顕微鏡対物
レンズ23aとカメラレンズ23bとCCDカメラ23
cとセレクタ24と画像処理装置15とにより構成され
る)とを有する重心位置検出手段とを有する。符号1
4,23は「像検出系」を表す。
【0147】レチクル13は前記図1,4の形態におけ
ると同様の位置に配備される。保持手段4は被検レンズ
1を、照射光学系による照射光束が被検面の近軸球面の
理想上の曲率中心に集光するように保持する。このとき
の近軸球面からの反射光はレチクル13上に結像する。
【0148】即ち、上記理想上の曲率中心とレチクル1
3とは結像光学系により共役関係になっている。これに
対しレチクル22のほうは、保持対4に保持された被検
レンズ1の被検面の所定の非球面部分の理想上の曲率中
心と共役関係なるように、即ちレンズ9の焦点位置から
ΔP=(f2/f12・ΔRだけ離れた位置に配備され
ている。
【0149】但し、図5の結像光学系の光軸上で、図の
左へ向かう側が正、右へ向かう側が負となる。従って、
0+ΔR>R0(1a’’が1a’より左側)のときΔ
P>0、R0+ΔR<R0(1a’’が1a’より右側)
のときΔP<0である。
【0150】このようにすると間隔調整手段を用いなく
ても、前記第1配備状態に関するデータを第1の重心検
出手段により、第2配備状態に関するデータを第2の重
心検出手段により得ることができる。セレクタ24はC
CDカメラ14c,23cのいずれの出力を画像処理装
置15に取り込むかを選択する。(この場合、間隔調整
は必要無いので、被検レンズ1が1種類で、保持手段4
とレンズ10との間の距離を固定化出来る場合であれば
リニヤスケール12は不要であり、ステージ11は固定
ステージとすることができる。) 被検レンズ1を回転させないときは演算式(1),
(2)により、被検レンズを回転させるときは演算式
(1),(3),(4)に従って偏心量及び偏心の方向
を知ることができる。演算は演御・演算手段17が行な
い、その結果はディスプレイに表示される。
【0151】上記の偏心測定装置では、保持手段4の中
心軸は「結像光学系の光軸と合致している」ことが前提
であるが、保持手段4の「形状誤差」として中心軸と結
像光学系との平行度に誤差があると測定結果に誤差が生
じる。
【0152】この場合には請求項9記載の測定方法によ
り上記平行度の誤差に基づく測定誤差を補正できる。
【0153】この方法は図1,4,5の装置の何れを用
いても実施できるが、ここでは図4の装置を用いる場合
に就き説明する。なお、図4,5の装置を用いる場合に
は、被検レンズを保持手段にセットする前に、回転駆動
系を原点復帰させておく必要がある。
【0154】図6のように被検レンズ1の「コバ部」に
目印1Aを付ける。そして先ず、被検レンズ1を、上記
目印1Aが上を向くように保持手段に保持し、この状態
で前記第1配備態位と第2配備態位に関する反射光の重
心位置の検出を行なう。
【0155】次に、被検レンズ1を光軸の回りに180
度回転させた状態で、同様に反射光の重心位置の検出を
行なう。
【0156】最初の保持状態において、被検レンズ1の
保持手段4の中心軸に対する初期位相をφ1、中心軸の
傾き方向(平行度誤差による)初期位相をφ2とする。
【0157】この状態で被検レンズ1を回転させると、
回転に伴うn個の重心位置Xi,Yi(i=0〜n−1)
は、被検面の偏心に起因する回転半径をT1、保持手段
4の中心軸の平行度誤差(形状誤差)に起因する回転半
径をT2として Xi=T1・cos{(2πi/n)+φ1)+T2・cos{(2πi/n)+φ2} (5) Yi=T1・sin{(2πi/n)+φ1)+T2・sin{(2πi/n)+φ2} (6) となる。
【0158】被検レンズを180度回転させて保持した
ときのn個の重心位置Xi’,Yi’(i=0〜n−1)
は、 Xi’=T1・cos{(2πi/n)+φ1+π)+T2・cos{(2πi/n)+φ2} =−T1・cos{(2πi/n)+φ1)+T2・cos{(2πi/n)+φ2} (5A) Yi’=T1・sin{(2πi/n)+φ1+π)+T2・sin{(2πi/n)+φ2} =−T1・sin{(2πi/n)+φ1)+T2・sin{(2πi/n)+φ2} (6A) となる。
【0159】従って、{(5)−(5A)}/2を計算
すると (Xi−Xi’)/2=T1・cos{(2πi/n)+φ1)=xi が得られ、{(6)−(6A)}/2を計算すると、 (Yi−Yi’)/2=T1・sin{(2πi/n)+φ1)=yi が得られ、保持手段4の中心軸の平行度の誤差成分:φ
2が消去されている。
【0160】これらxi,yiは、第1配備状態、第2配
備状態に就いても同様に成り立つので、前記(3)にお
けるXC1,YC1,XC2,YC2の演算及び(3)式の演算
において、第1,第2配備状態におけるxi,yiを、X
1i,Y1iおよびX2i,Y2iの代わりに用いて(3)式を
演算することにより、保持手段4の形状誤差を除いた回
転半径:T1を得ることができるので、これを(1)式
の「D」に代入することにより偏心量:θを算出するこ
とができる。同様に(4)式を演算することにより偏心
の方向:φを選出できる。
【0161】また、上記(5),(5A)から、
{(5)+(5A)}/2を計算すると (Xi+Xi’)/2=T2・cos{(2πi/n)+φ2) が得られ、(6),(6A)から、{(6)+(6
A)}/2を計算すると (Yi+Yi’)/2=T2・sin{(2πi/n)+φ1) が得られ、左辺は「保持手段4の形状誤差のみに起因す
る回転成分による反射光の像の重心位置」を与えるの
で、これを利用して、予め回転半径:T2を演算でき、
この回転半径を予め測定し、実測の重心位置データから
差し引くことで被検面の偏心による回転成分のみによる
重心位置を求めることも可能である。
【0162】図8〜図12を参照して、請求項10記載
の偏心測定方法および請求項11,12,13記載の偏
心測定装置の実施の形態を説明する。
【0163】請求項11,12,13記載の偏心測定装
置の実施の1形態を示す図8において、被検レンズ1は
真空吸着式の保持手段4により「非球面1b(一方の
面)の側の非球面部分」で「可調整」に保持されてい
る。即ち、保持された被検レンズ1は非球面1bの側を
保持手段4に吸着されたままで保持手段4に対して保持
態位を調整することができる。
【0164】レーザー光源である照明用の光源5から放
射された光束はレンズ6により集光され、集光後に発散
光束と成って偏光ビームスプリッタ7と1/4波長板8
を透過し、レンズ9により平行光束に戻され、レンズ1
0により収束性の光束となって被検レンズ1の非球面1
a(他方の面)に向かって照射される。
【0165】レンズ6,9,10は光軸AXを互いに合
致させて配備され、偏光ビームスプリッタ7および1/
4波長板8とともに「照射用光学系」を構成する。即
ち、光源5からの光束は「照射用光学系」により「収束
性の光束」として被検面に照射される。
【0166】照射された光束は被検レンズ1の各レンズ
面により反射され、レンズ10,9と1/4波長板8を
透過すると、偏光面が当初の方向から90度旋回した方
向になる。従って、反射光は偏向ビームスプリッタ7に
より反射され、レンズ10,9の作用により結像する。
即ち、レンズ9,10および1/4波長板8と偏光ビー
ムスプリッタ7とは「結像光学系」を構成し、非球面1
aからの反射光を結像させる。
【0167】この例では、レンズ6,9,10は光軸A
Xを共通にして配備され、照射用光学系と結像光学系が
共にレンズ9,10を含むので、照射用光学系と結像光
学系とは光軸AXが互いに合致している。
【0168】保持手段4は、その中心軸がレンズ9,1
0の光軸AXと合致するように設置されており、ステー
ジ11は保持手段4を上記中心軸の方向、即ち結像光学
系の光軸方向に変位させるようになっている。ステージ
11の変位量はリニヤスケール12により読み取られる
ようになっている。
【0169】非球面1aからの反射光が結像する部位
(レンズ9の焦点面位置)にはレチクル13が設けら
れ、レチクル13に入射する光の像は、顕微鏡対物レン
ズ14aとカメラレンズ14bとによる拡大結像系によ
りCCDカメラ14c上に結像される。
【0170】顕微鏡対物レンズ14aとカメラレンズ1
4bとCCDカメラ14cとは像検出系14をなす。像
検出系14とレチクル13とは「撮像手段」を構成す
る。
【0171】CCDカメラ14cの出力は画像処理装置
15に送られ、画像処理装置15はレチクル13上の
「反射光の像」の重心位置を検出する。
【0172】CCDカメラ14cによる撮像の状態はモ
ニター16に表示される。
【0173】画像処理装置15の出力はコンピュータ1
7に入力される。画像処理装置15およびコンピュータ
17は「演算手段」を構成する。モニター16は省略す
ることもできるし、演算手段の一部として、図の形態の
ように設けることもできる。
【0174】前述した如く、測定に際しては被検レンズ
1の各非球面の形状、レンズ肉厚、材質の屈折率が「被
検レンズのデータ」として既知であり、このデータはコ
ンピュータ17内のメモリに設定されている。
【0175】即ち、被検レンズ1が1種類で、偏心測定
装置がこの特定の種類の被検レンズの偏心測定を行なう
場合でれば、上記データは上述のようにコンピュータ1
7に予め演算用データとして設定しておくことができ
る。あるいは、被検レンズが代わるような場合には、新
たな被検レンズに関するデータをコンピュータ17の入
力部(キーボード等)から入力するようにすれば良い。
【0176】前述のように、保持手段4は、ステージ1
1により結像光学系の光軸方向へ変位可能であり、その
変位量はリニヤスケール12により検出されるようにな
っている。
【0177】コンピュータ17はリニヤスケール12の
出力を取り込みつつ、保持手段の所望の変位を実現すべ
くステージ11の駆動系(ステッピングモータ)を制御
するようになっている。
【0178】即ち、この実施の形態において、保持手段
4とステージ11とリニヤスケール12とコンピュータ
17とが「保持手段と結像光学系との間の距離を、結像
光学系の光軸方向に調整する間隔調整手段」を構成し
(請求項12)、リニヤスケール12とコンピュータ1
7とは間隔調整手段の「制御手段」を構成する(請求項
13)。
【0179】このようにして、保持手段を結像光学系の
光軸方向へ変位調整すると、レチクル13上に前記第
1,第2,第3の結像スポットの任意のものを選択的に
結像させることができる。即ち、図1の実施の形態で
は、撮像素子として単一のCCDカメラ14cを有し、
上記間隔調整手段により保持手段4と結像光学系との間
隔を調整することにより、CCDカメラが撮像する結像
スポットを上記第1〜第3の結像スポットのなかから任
意に選択できる。
【0180】従ってステージ11、リニヤスケール12
およびコンピュータ17は「撮像対象選択手段」を構成
する。勿論、リニヤスケール12とコンピュータ17と
によりステージ11の移動を自動調整せず、ステージ1
1を「手動式」とし、手動により保持手段と結像光学系
との間の距離を、結像光学系の光軸方向に調整するよう
にしてもよい。
【0181】以下、測定の手順を説明する。保持手段4
に被検レンズ1を、その非球面1bの側において非球面
部分で保持して装置を動作させると、コンピュータ17
はステージ11により保持手段4を変位させて図9の状
態を実現し、図8における光源5を点灯する。
【0182】図9において、距離:f1は結像光学系の
レンズ10の焦点距離である。また距離:Raは非球面
1aの近軸曲率半径、距離:Zはレンズ10と非球面1
aの間の距離である。
【0183】図2の状態はこれらの距離:f1,Ra,
Zが、関係:f1=Ra+Zを満たす状態である。この
とき、非球面1aの非球面軸(図17の直線2a)が結
像光学系の光軸AXに合致していれば、レンズ10の焦
点位置と非球面1aの近軸曲率中心1a’とは合致する
ことになる。
【0184】レンズ10に光源5の側から入射する光束
は「平行光束」であるから、図9に示すように曲率中心
1a’とレンズ10の焦点位置が合致していれば、非球
面1aの近軸球面により反射された反射光は入射光の光
路を逆進することになる。
【0185】即ち、このような理想的な状態において
は、レンズ10に非球面1a側から入射する光束は、曲
率中心1a’から発散する光束と等価な光束になる。換
言すれば、この場合、結像光学系によりレチクル13上
に結像される「反射光の像である結像スポット」は曲率
中心1a’を物点とする像である。
【0186】実際には、単に被検レンズ1を上記の如く
保持手段4に保持させた状態では、非球面1aの非球面
軸は結像光学系の光軸AXと合致しないから曲率中心1
a’は光軸AX上にはない。しかし被検レンズを普通に
保持手段4に保持させれば、曲率中心1a’の実際の位
置と光軸AXとの「ずれ:δ」は大きくない。
【0187】このとき、非球面1aの近軸球面からの反
射光で、結像光学系により結像される結像スポットに対
する物点は光軸から光軸直交方向へ距離:2δだけ離れ
ており、曲率中心1a’の位置とは距離:δだけ離れて
いる。即ち上記結像スポットに対する物点は、非球面1
aの「近軸曲率中心近傍」にある。この物点に対応する
結像スポットが「第1の結像スポット」である。
【0188】そこで測定手順としては、このときのCC
Dカメラ14cの出力を画像処理装置15に取り込む。
画像処理装置15はレチクル13上の第1の結像スポッ
トの位置、即ち第1の結像スポットの像の重心位置を検
出し、これをコンピュータ17に送るとともに、その位
置をモニタ16上に表示する。
【0189】モニタ16には、結像光学系の光軸AXの
位置を原点とする座標目盛が同時に表示される。この状
態でモニタ16を見ながら、第1の結像スポットの位置
が上記座標目盛の原点に合致するように、被検レンズ1
の保持手段に対する保持状態を調整する。この調整は
「手動」で行なう。勿論、適当な調整治具を用いること
ができる。モニタ16を用いない場合には、コンピュー
タ17のディスプレイをモニタ代わりに用いれば良い。
【0190】この調整で第1の結像スポットの重心位置
が光軸AXに近づくとき、その物点と光軸との間の距
離:2δが0に近づき、非球面1aの近軸曲率中心1
a’(光軸から距離:δ離れている)が光軸AXに近づ
く。そして、第1の結像スポットの位置が結像光学系の
光軸AX上に位置するとき、曲率中心1a’も光軸上に
位置する。
【0191】このようにして「被検レンズの保持状態の
調整」が終了したら、その旨をコンピュータ17のキー
ボードの実効ボタンにより入力する。このときの被検レ
ンズ1の結像光学系に対する配置を「第1の配置」と呼
ぶ。
【0192】次にコンピュータ17は再度、保持手段の
ステージ11を変位させ、被検レンズ1を図10に示す
距離:ΔRだけ変位させる。
【0193】図10において、f(h)は、被検レンズ1
の非球面1aの非球面形状で、前述の式:f(h)=(h2
/R)2/[1+√{1−(K+1)(h2/R2)}]+Ah
4+Bh6+Dh8+..で表される。前述のように、変
数:hが特定の値:Hをとるときのf(H)が「所定の非
球面部分」である。この所定の非球面部分の曲率中心を
図10に示すように1a''とすると、近軸曲率中心1
a’と1a''との距離:ΔRは、Hと近軸球面の曲率半
径:Raと上記f(H)での微分:f’(H)=f(H)/d
hとを用いて前述の如く「ΔR={1/f’(H)}H+
f(H)−Ra」で与えられる。
【0194】特定の値:Hは、被検面1aの非球面形状
に応じ、測定し易いように、ステージ11の移動可能範
囲内で「ΔRができるだけ大きくなる」ようにとるのが
望ましい。
【0195】前述の如く、コンピュータ17には被検レ
ンズ1のデータとして非球面1aの形状を予め、あるい
は適宜に与えるから、上記Hを指定してΔRはコンピュ
ータ17で演算しても良いし、データの一部としてΔR
を予め、あるいは適宜にコンピュータ17に与えても良
い。
【0196】このようにしてステージ11は距離:ΔR
だけ変位する。もし、非球面1aに偏心が無く、非球面
1aの非球面軸が被検レンズ光軸と合致していれば、ス
テージ11の上記変位により、レンズ10の焦点位置は
上記所定の非球面部分の曲率中心1a''に合致すること
になるが、実際には、上記非球面軸は光軸AXに対して
僅かに傾いているため、曲率中心1a''は光軸AXから
若干離れた位置に位置することになる。このときの被検
レンズの配置を「第2の配置」と呼ぶ。
【0197】ステージ11に上記変位を与えると、図8
のレチクル13上には第2の結像スポットが結像する。
第2の結像スポットに対応する物点は「曲率中心1a''
近傍の点」である。
【0198】CCDカメラ14cの出力を画像処理装置
に入力し、第2の結像スポットの位置、即ち、CCDカ
メラ14cの撮像した第2の結像スポットの重心位置座
標:Xa,Yaを特定する。コンピュータ17はこの座
標を取り込み、これを非球面1aの偏心データとしてメ
モリに記憶する。
【0199】次に、コンピュータ17はステージ11を
駆動・制御し、被検レンズ1の非球面1aと結像光学系
のレンズ10との間の距離:Z(図9参照)が、 Z=−Ra(Rb−t)/[n・Ra+(1−n)・(Rb−t)] (7) を満足するようにする。ここに「Ra」は非球面1aの
近軸曲率半径、「Rb」は非球面1b(一方の面)の近
軸曲率半径、「n」は被検レンズ1の材質の屈折率、
「t」は被検レンズ1の肉厚であって、被検レンズ1に
関するデータとして予め既知である。
【0200】上記関係(7)が満足されるとき(このと
きの被検レンズ1の配置を「第3の配置」と呼ぶ)、レ
ンズ10の焦点位置は非球面1bの近軸曲率中心1b’
(図17参照)の近傍の位置になる。即ち、非球面1b
に偏心が無ければ、レンズ10の焦点位置は、このとき
非球面1bの近軸曲率中心1b’の合致する。但し、光
学距離を被検レンズ1の材質の屈折率:nおよび非球面
1aの近軸球面による透過倍率で補正してある。
【0201】「第3の配置」において、レチクル13上
に結像する第3の結像スポット(非球面1bの近軸球面
部で反射された光による像)は、曲率中心1b’近傍を
物点とする結像光学系による像である。このときのCC
Dカメラ14cの出力により、画像処理装置15は、第
3の結像スポットの位置、即ち、第3の結像スポットの
重心の座標:Xb,Ybを特定する。コンピュータ17
は、座標:Xb,Ybを非球面1bの偏心データとして
メモリに記憶する。
【0202】ここで、以下の演算に必要な定数:m,
β,ξに就き説明する。
【0203】定数:mは、次の(8)式で定義される
「非球面1aの透過倍率」である。 m=n/[n・Ra+(1−n)・(Rb−t)] (8) 第3の結像スポットは、非球面1aの近軸球面を透過す
る光により結像しており、非球面1aは曲率半径:Ra
の球面と見做すことができ、非球面1aの近軸球面の曲
率中心は結像光学系の光軸上にあるので、非球面1aの
傾きは無視することができる。
【0204】定数:βは、結像光学系を構成する2枚の
レンズ9,10の焦点距離をそれぞれ:f2,f1とする
とき、 β=f2/f1 (9) で定義される「結像光学系の横倍率」である。
【0205】定数:ξは、被検レンズ1の非球面1b
の、近軸曲率中心の所定位置からのずれ量を表す量とし
て、非球面1bの非球面形状と保持手段4のレンズ保持
部(被検レンズ1に直接接触する部分)の形状に応じて
一義的に定まる量である。
【0206】図11を参照すると、符号T,Sは保持手
段4のレンズ保持部がレンズ面1bに当接する部分であ
り、距離:Lは上記部分の「開口径」である。図に示す
よう座標系x,yを設定する。y軸は保持手段4の開口
の中心軸に合致させている。
【0207】被検レンズを非球面1bの側で保持手段4
に保持させたとき、図11に実線で示すように、非球面
1bの非球面軸が正しくy軸に合致していれば、上記
T,Sの座標は、非球面1bを関数:g(h)として、S
(h,Rb−g(h)),T(h−L,Rb−g(Rb−g
(h−L))であり、h=L/2として、 Rb−g(h)=Rb−g(Rb−g(h−L))、 即ち、g(h)=g(Rb−g(h−L))が成り立つ。
【0208】次に、非球面1bに偏心量:νの偏心があ
るとし、偏心している非球面を基準に考えると、図11
のT,SはそれぞれT',S'に移る。このとき「点:
T',S'のy座標が等しくなるh」を、方程式: hsinν+(Rb−g(h))cosν= (h−L)sinν+(Rb−g(h-L))cosν を解いて求める。この計算はhを微小量ずつ変化させて
収束法で行なえば良い。
【0209】上記方程式を満たすhをh’とすると、偏
心した非球面1bの近軸曲率中心1B(図11参照)は
「h'−L/2」の位置にあり、曲率中心1b’と1Bと
の距離:dは、−h'cosν+(Rb−g(h’))co
sν−L/2で与えられる。
【0210】図11に示すように、非球面1aの近軸曲
率中心1a’がy軸上にあると、図示の角:αは、被検
レンズ1の光軸の結像光学系光軸(y軸)に対する傾き
を与えることになり、角:ε=α−νは、偏心量:νに
対応する非球面1aの偏心量を与える。
【0211】定数:ξは、上記距離:dを用いて、次の
(10)式で定義される。
【0212】 ξ=d/ε (10) 即ち「ξ」は、非球面1bに「単位角(1分)の偏心
量」があるときに、近軸曲率中心1b’が保持手段4の
中心軸(結像光学系の光軸)からずれる割合を与え、保
持手段4の開口部の直径:Lと非球面1bの形状が定ま
れば一義的に定まる量であり、予め計算により「演算デ
ータ」として求めておくことができる。
【0213】前述の如く、第3の結像スポットの位置:
Xb,Ybが求まると、コンピュータ17は、演算: Db=√(Xb2+Yb2) により「Db」を算出し、さらに、この「Db」と前述
の定数:m,β,ξと定数:γを用い、演算: εb=γ・Db/(2β・m・ξ) (11) により、非球面1bの偏心量:εbを算出する。定数:
γはCCDカメラ14cの受光面上の1mmあたりに配
列された画素数(ピクセル/mm)を表す。即ち(1
1)式右辺の分子は「第3の結像スポットの光軸からの
ずれを、CCDカメラ14cの画素数で表したもの」で
あり、分母の「係数:2を除く部分」は、被検レンズ1
の透過倍率と結像光学系の結像倍率で補正した前記ξの
値であり、第3の結像スポットは、非球面1bの近軸曲
率中心1b’と光軸との距離をΔとして、光軸から2Δ
離れた位置を物点とするから、上記(11)式により非
球面1bの偏心量:εbが得られるのである。
【0214】コンピュータ17は、上記Xb,Ybに対
して演算: θb=tan~1(Yb/Xb)・180/π (12) を行ない、非球面1bの偏心方向:θbを「分単位」で
決定する。
【0215】コンピュータ17はまた前記:Xb,Y
b,γ,β,m,Ra,Rb,tを用いて演算: αx=sin~1「γ・Xb/{2β・m(Rb−Ra−t)] (13) αy=coa~1「γ・Yb/{2β・m(Rb−Ra−t)] (14) により「αx,αy」を算出し、これらと前述のXa,Y
a(非球面1aの偏心データとしてメモリに記憶されて
いる),γ,βおよびΔRを用いて演算: Xa’={γ/(2β)}Xa・cosαx−ΔR・sinαx (15) Ya’={γ/(2β)}Ya・cosαx−ΔR・sinαx (16) によりXa’,Ya’を求め、演算: Da=√(Xa’2+Ya’2) を行なって「Da」を求め、最後に演算: εa=sin~1(Da/ΔR) (17) により非球面1aの偏心量:εaを決定し、演算: θa=tan~1(Ya’/Xb’)・180/π (18) により偏心方向:θaを分単位で決定する。
【0216】αx,αyは被検レンズ1の光軸の結像光学
系光軸に対する傾き角のx,y成分であり、演算式(1
5),(16)は、第2の結像スポットの結像光学系光
軸からのずれから「被検レンズ光軸の傾き」を除いた部
分、即ち非球面1aの偏心のみに依存する第2の結像ス
ポットの偏倚量を表している。
【0217】このようにして、非球面1a,abの偏心
量:εa,εb、偏心方向:θa,θbが演算算出され
る。演算の結果は、コンピュータ17のディスプレイに
表示される。
【0218】図12は、図8に示す実施の形態の変形例
を示している。図8に示す形態との差異は、保持手段4
がエアスピンドル18bに保持され、ドライバ20によ
り駆動されるステッピングモータ18aによりその中心
軸(結像光学系の光軸AXに実質的に合致している)の
周りに回転駆動されるようになっており、この回転駆動
による被検レンズ1の回転量がロータリエンコーダ19
により検出できるようになっていることである。
【0219】この場合、前記第2,第3の結像スポット
の,結像光学系の光軸AXからのずれ量の測定は、被検
レンズ1を回転させつつ、第2,第3の結像スポットの
描く円軌道の半径を画像処理装置15により検出するこ
とにより行なわれる。
【0220】図13は、請求項14記載の発明の実施の
1形態を示している。繁雑を避けるため、混同の虞れが
ないと思われるものに就いては図8,図12におけると
同一の符号を用いた。
【0221】この実施の形態では、偏向ビームスプリッ
タ7とレチクル13との間にビームスプリッタ26,2
7を配して結像光学系による結像光束を3つに分岐し、
ビームスプリッタ26により反射された光束の光路上に
はレチクル28と像検出系30を配し、ビームスプリッ
タ27により反射された光束の光路上にはレチクル29
と像検出系31を配備している。像検出系30,31は
像検出系14と同様のものである。
【0222】レチクル13,28,29は、それぞれ第
1,第2,第3の結像スポットの結像位置に配備されて
いる。
【0223】被検レンズ1は保持手段(図12に示す形
態と同様である)により、結像光学系に対して所定の位
置関係を保って保持される。このとき、被検面1aの近
軸曲率中心近傍を物点とする第1の結像スポットがレチ
クル13上に結像するように、また、被検面1aの所定
の非球面部分の曲率中心近傍を物点とする第2の結像ス
ポットがレチクル28上に結像するように、更に、非球
面1bの近軸曲率中心近傍を物点とし、非球面1bの近
軸球面で反射された光による第3の結像スポットがレチ
クル29の位置に結像するようになっている。
【0224】そして、各像検出系の撮像素子(CCDカ
メラ)からの出力はセレクタ24’(撮像対象選択手段
の「演算手段への出力を切り替える手段」を構成)によ
り順次選択されて画像処理装置15に取り込まれるよう
になっている。この実施の形態では、撮像対象である第
1〜第3の結像スポットを選択するために、被検レンズ
と結像光学系の間隔を調整する必要がないので、測定の
操作性が良い。
【0225】ところで、この発明の偏心測定方法を実施
するには、保持手段に保持された被検レンズの、保持手
段側のレンズ面からの反射光束を第3の結像スポットと
して撮像するが、このとき、保持手段が照射光を反射す
ると、測定に対する迷光となって測定誤差発生の原因と
なりやすい。
【0226】従って、保持手段は「黒色塗装」等の「非
反射処理」することが好ましく、図8,12,13に示
した実施の形態では保持手段4は「非反射処理」されて
いる(請求項6)。
【0227】図14は、請求項16記載の偏心測定装置
の実施の形態を、その特徴部分のみ示している。
【0228】即ち、保持手段のレンズ保持部32は「中
空円筒状」であり、その外周面が保持位置側(図の右
側)を頂点側とする「円錐面状」に形成されている。被
検レンズは、レンズ保持部32の、図の右端の部分に当
接され、中空部で吸引されて保持される。レンズ保持部
32は外周面が図の如き「円錐面」をなしているから、
測定時に外周面に反射された光は測定系に迷光として入
射することが無い。
【0229】測定対象である被検レンズは両面が非球面
で、作製の容易さからプラスチックで形成されるものも
多く、プラスチック材料によるものは表面が傷付き易
い。
【0230】上述の実施の形態に於いては、保持手段の
「少なくともレンズ面に当接する部分(例えば、図14
のレンズ保持部32の右端部分)」を、真鍮等の「軟質
且つ滑りやすいもの」とし、被検レンズ1のレンズ面1
bが傷付きにくくするとともに、滑り易さにより「第1
の配置」を実現するときの被検レンズの態位調整を容易
にしている(請求項17)。
【0231】上に説明したように、この発明で非球面の
偏心測定を行なう場合、保持手段に保持される側の非球
面(前記非球面1b)の偏心量の測定において、演算パ
ラメータとして用いられる定数:ξは、非球面1bとレ
ンズ保持部の形状とにより定まる。従って、被検レンズ
が唯1種類である場合には、非球面1bの形状に応じて
非球面1bの偏心量の測定精度が高くなるような大きさ
(レンズ保持部の開口径)を持った保持手段を用いるこ
とができる。
【0232】この考えに基づけば、被検レンズの種類を
問わない汎用性のある偏心測定装置では、保持手段が
「開口径の異なる複数種の中空円筒状のレンズ保持部を
交換可能に有する」ことが望ましい(請求項18)。
【0233】図15は、請求項20の実施の形態を特徴
部分のみ示している。(a)は平面図、(b)は側面図
である。レンズ保持部4Aは中空円筒状で、その基部を
支持部122に螺子123により螺子止めされるように
なっている。レンズ保持部4Aとして「開口径の異なる
複数種」のものが用意され、被検レンズの被検面1bの
形状に応じて適当なものが、支持部122に付け代えて
用いられる。
【0234】これまで説明した実施の形態においては、
測定系には形状誤差や組立て誤差がないものとして説明
した。しかし実際の測定装置においては形状誤差や組立
て誤差が不可避的に発生する。このような誤差は微調整
等により、測定に実質的な影響を与えないようにするこ
ともできるが、そのための調整は必ずしも容易ではな
い。
【0235】例えば図16に示すように、保持手段4の
レンズ保持部の保持面が誤差角:ζだけ設計上の面から
傾き、さらにレンズ保持部の中心軸224が結像光学系
の光軸AXに対して「δA」の軸ずれを持つ場合を考え
てみると、これらの量を装置の固有の量と考え、これら
ζ,δAの影響を演算手段における演算で除去するよう
に演算機能を設定することができる。
【0236】図8に即して説明した実施の形態の場合、
上記ζ,δAによる影響量として、 Gh=[√{Ra2−(L/2)2}・sinζ+δA]・ΔR/(Rb−Ra−t) (19) Gr=(Ra−Rb−t)・sinα+δ (20) を予め求めておく。式(19),(20)において、R
a,Rb,tはこれまで説明したとおり、非球面1a,
1bの近軸球面の曲率半径およびレンズの肉厚であり、
αはレンズ保持部の平行度誤差による被検レンズの光軸
の傾きである。
【0237】測定に際しては、Gh,Grを第2,第3
の結像スポット位置(重心の位置)から差し引くことに
より、上記形状誤差ζ,δAの影響を演算的に除去する
ことができる(請求項19)。この形態を実施するため
にはコンピュータ17の測定演算プログラムに上記演算
プログラムを加えておけばよいのである。
【0238】以下、請求項20〜31記載の発明に関す
る実施の形態を説明する。
【0239】図18は、例えば先に図1を参照して説明
した偏心測定装置に対して、請求項20,21記載の発
明を適用した実施の形態における特徴部分を説明するた
めの図である。従って装置の基本構成は、図1に示した
ものと同じである。この実施の形態では、規制・調整手
段がL字状の規制部材180である。
【0240】規制部材180は、図18(b)に示すよ
うに、保持手段4の中心軸ax(理想的には、結像光学
系や照射用光学系の光軸AXと合致している)に直交す
る面内で、中心軸axから被検レンズ1のレンズ径の1
/2の距離の位置に2つの互いに直交する当接面180
a,180bを持つ。
【0241】図18(b)に示すように、被検レンズ1
のレンズ外径部を当接面180a,180bに当接させ
て、被検レンズ1を保持手段4に保持させる。レンズ径
が設計通りのものであれば、このように保持させること
により被検レンズ1の光軸は、保持手段4の中心軸ax
と自ずと合致することになる。またレンズ径に誤差があ
っても、上記の如く保持させた段階で、被検レンズ1の
光軸と保持手段4の中心軸axとは「大まかな合致状
態」となるから、被検非球面の近軸曲率中心を中心軸a
x上に位置させる操作は容易になる。
【0242】図18の実施の形態において、規制部材1
80は、ステージ11に固定的に設けられているが、規
制部材を偏心測定装置本体の不動部材に設け、ステージ
11がホームポジション(被検レンズ1の着脱を行なう
位置)にあるときに、ステージ11と規制部材180の
位置関係が図1(a)に示すような関係になるようにし
てもよい。
【0243】図19は、請求項22記載の発明を図1の
装置に適用した実施の形態の特徴部分のみを示してい
る。繁雑を避けるため、混同の虞れが無いと思われるも
のに就いては図18におけると同一の符号を用いた。
【0244】この実施の形態では、規制・調整手段が、
L字状の規制部材180の他に、保持手段4に保持され
た被検レンズ1を、保持手段4の中心軸axを回転軸と
して回転させる回転手段200を有する。
【0245】回転手段200は、保持手段4を有して回
転する回転部200aと、この回転部200aを通じて
保持手段4を中心軸axの回りに回転させるモータ20
0bとにより構成されてステージ11に設けられ、モー
タ200bはコンピュータ17により駆動を制御され
る。なお、回転部200aは図4におけるエアスピンド
ル18b、モータ200bは図4におけるステッピング
モータ18aにより実現できる。
【0246】図19(b)に示すように、規制部材18
0に、被検レンズ1の外径部を当接させて被検レンズ1
を回転させると、回転する被検レンズ1に規制部材18
0の当接部180a,180bが当接し、回転に伴い被
検レンズ1の中心軸axからのずれを補正するので、図
18の実施の形態に比してより精度良く、被検レンズ1
の被検非球面の近軸曲率中心を中心軸axに合致させる
ことができる。
【0247】図20は、図1に示した偏心測定装置に対
して請求項24記載の発明を適用した実施の形態を示
す。
【0248】この実施の形態において、規制・調整手段
は(a)に示すように、保持手段4の中心軸axに直交
する面内において、互いに直交する所定の2方向へ、被
検レンズ1を独立に変位させる2つの押圧部材210
A,220Aと、これら押圧部材210A,220Aを
変位させる変位手段210,220とを有する。
【0249】制御・演算手段であるコンピュータ17
は、被検レンズ1の被検非球面の近軸曲率中心近傍を物
点とする反射光束の像の重心位置(X0,Y0)に応じ
て、上記近軸曲率中心を保持手段4の中心軸ax上に位
置させるための2つの押圧部材210A,220Aの変
位量を算出する。
【0250】前述のδ(近軸曲率中心と中心軸axとの
ずれ量)、m(レンズ9,10による結像光学系の倍
率)、M(像検出系14における顕微鏡対物レンズ14
aとカメラレンズ14bとによる拡大結像系の倍率)、
d’(CCDカメラ14cにおける1画素の大きさ)を
用いると、 s=√(X0 2+Y0 2)=2δ・m・M/d’ から、 δ=s・d’/(2・m・M) であり、φ=tan~1(Y0/X0)により定まる「φ」を
用いると、押圧部材210A,220Aの変位量は、そ
れぞれδ・cosφ,δ・sinφで与えられる。
【0251】そこで、コンピュータ17により上記変量
を算出し、図20(b)に示すように変位手段210,
220を制御して、押圧部材210A,210Bを上記
変位量だけ変位させ、被検レンズ1の被検非球面の近軸
曲率中心を保持手段4の中心軸ax上に位置させる。
【0252】このようにして、被検非球面の近軸曲率中
心を自動的に保持手段4の中心軸ax(結像光学系の光
軸AXと一致している)上に位置させることができる。
【0253】この場合、コンピュータ17が算出した上
記δ・cosφとδ・sinφとをコンピュータ17の
ディスプレイに表示させ、その表示値に基づき、変位手
段210,220を手動で調整して被検レンズ1の変位
を行なうようにすることもできる(請求項23)。
【0254】なお、押圧部材210A,220Aは、そ
の変位量が常に正となるように初期位置(被検レンズを
当接させてセットするときの位置)を設定しておく。
【0255】図21は、請求項26,27記載の発明の
実施の1形態を説明するための図である。
【0256】この実施の形態において、規制・調整手段
は(a)に示すように、保持手段4の中心軸axに直交
する面内において、保持手段4の中心軸方向へ被検レン
ズ1を変位させる押圧部材230Aと、この押圧部材2
30Aを変位させる変位手段230と、保持手段4に保
持された被検レンズ1を、保持手段4の中心軸axを回
転軸として回転させる回転手段200とを有する。回転
手段は、図5も示す実施の形態におけるエアスピンドル
18aとステッピングモータ18aとで構成できる。
【0257】図21(b)に示す制御・演算手段である
コンピュータ17は、回転手段200を制御するととも
に、被検レンズ1の被検非球面の近軸曲率中心近傍を物
点とする反射光束の像の重心位置に応じて、近軸曲率中
心を保持手段4の中心軸ax上に位置させるための押圧
部材230Aの変位量を算出する。この変位量は、回転
手段200による被検レンズ1の回転に応じて、上記重
心位置が描く円の半径に基づいて定められる。
【0258】そしてコンピュータ17は、算出した変位
量に応じて、被検レンズ1の被検非球面の近軸曲率中心
近傍が保持手段4の中心軸ax上に位置するように、変
位手段230を制御する。即ち、コンピュータ17は回
転手段200を制御して、被検レンズ1の押圧されるべ
き部分を押圧部材230Aの位置に持ち来し、上記算出
された変位量に従って押圧部材230Aを変位させ、被
検レンズ1を押し動かす。
【0259】この場合も、コンピュータ17が算出した
値をコンピュータ17のディスプレイに表示させ、その
表示値に基づき、変位手段230を手動で調整して、被
検レンズ1の変位を行なうようにすることもできる(請
求項25)。
【0260】図21(b)の実施の形態では、結像光学
系の光路のビームスプリッタ7’と像検出系14との間
にビームスプリッタ21が配備され、ビームスプリッタ
21により反射された光束の光路上には、像検出計14
とは別の像検出系23’(顕微鏡対物レンズ23a’と
カメラレンズ23b’とCCDカメラ23c’とにより
構成される)が配備されている。
【0261】2つの像検出系14,23’は共に「反射
光束の同じ像」を撮像するが、互いに「倍率」が異な
る。
【0262】この場合「重心位置検出手段」は、ビーム
スプリッタ240と2系列の像検出系14,23’と、
これらからの信号のうちで画像処理装置15へ入力する
信号を選択するセレクタ24と画像処理装置15とモニ
タ16とにより構成される。
【0263】この場合、先ず、倍率の小さい像検出系の
データを用いて、被検レンズ1の変位を行なって、近軸
曲率半径と中心軸axとを大まかに合致させたのち、倍
率の大きい像検出系からのデータを利用して、近軸曲率
半径と中心軸axとを高精度に合致させることができ
る。
【0264】なお、ビームスプリッタ21を用いること
無く、像検出系23’における顕微鏡対物レンズ23
a’とカメラレンズ23b’とを、像検出系14におけ
る顕微鏡対物レンズ14aとカメラレンズ14bと交換
するようにして、倍率の高い像と低い像の撮像を時間的
に分けて撮像しても良い。この場合には、2つの像検出
系におけるCCDカメラが共通化され、CCDカメラ2
3c’は不要になる。
【0265】勿論、請求項25,26記載の発明は図1
の偏心測定装置に適用することもできる。
【0266】図22は、請求項29記載の発明の実施の
形態を特徴部分のみ示している。規制・調整手段は、保
持手段4の中心軸axに直交する面内において、保持手
段4の中心軸方向へ被検レンズ1を変位させる押圧部材
230Aと、押圧部材230Aを変位させる変位手段2
30(これら押圧部材230A,変位手段230は、図
21に示した実施の形態におけるのと同じものであるの
で、図21におけると同一の符号を付した)と、保持手
段4に保持された被検レンズ1を、保持手段4の中心軸
axを回転軸として回転させる回転手段200と、保持
部材4に保持された被検レンズ1の外径部の偏倚量を検
出する偏倚量検出手段260とを有する。
【0267】制御・演算手段であるコンピュータ17
は、回転手段200を制御するとともに、偏倚量検出手
段260の検出した偏倚量(例えば、図22(b)に示
すごとき検出結果から得られる)に応じ、偏倚量が0と
なるように押圧部材230の変位量を算出する。
【0268】そして、コンピュータ17は、算出した変
位量に応じて、偏倚量が0となるように、変位手段23
0を制御するのである。被検レンズ1の外径部が正確な
形状を持っていれば、このようにして被検レンズ1の光
軸を中心軸axの合致させることができる。
【0269】勿論この場合も、コンピュータ17が算出
した値をコンピュータ17のディスプレイに表示させ、
その表示値に基づき、変位手段230を手動で調整し
て、被検レンズ1の変位を行なうようにすることもでき
る(請求項28)。
【0270】以上に説明した自動的な位置調整は、1回
の位置調整で「被検非球面の近軸曲率中心が保持手段の
中心軸上に位置しない」ときは、目的達成まで、必要に
応じて繰り返して行なうことができる。
【0271】図23は、請求項30,31記載の発明の
実施の1形態を示している。
【0272】偏心測定装置は、非球面レンズを被検レン
ズ1として保持する保持手段4と、照明用光源5と、照
明用光源5からの光束を収束性もしくは発散性の光束と
して被検レンズに照射する照射用光学系6,7,9,1
0と、保持手段4の中心軸axと実質的に合致した光軸
AXを持ち、被検レンズ1の、偏心を測定すべき被検非
球面からの反射光束を結像させる結像光学系7,9,1
0と、結像光学系による、被検非球面の近軸曲率中心近
傍を物点とする像と、所定非球面部分の曲率中心近傍を
物点とする像とを分離する像分離手段と、像分離手段に
より分離された各像の重心位置を検出する重心位置検出
手段と、被検レンズのデータと、重心位置検出手段の検
出結果に基づき、被検レンズにおける被検非球面の偏心
量もしくは偏心量と偏心方向とを演算する制御・演算手
段とを有する。
【0273】「重心位置検出手段」は、結像光学系によ
る結像光束を2光路に分割する光路分割素子であるビー
ムスプリッタ21と2系列の像検出系14,23を有
し、一方の像検出系14は、分割された光路の一方に設
けられて、被検非球面の近軸曲率中心近傍を物点とする
像を撮像するように位置を定められ、他方の像検出系2
3は、分割された光路の他方に設けられて、被検非球面
の所定非球面部分の曲率中心近傍を物点とする像を撮像
するように位置を定められている。
【0274】即ち、像検出系14の撮像する像は、被検
非球面の近軸曲率中心近傍を物点とする像であり、像検
出系23の撮像する像は、所定非球面部分の曲率中心近
傍を物点とする像である。このようにすると、上記2つ
の像を分離するのに、レンズ10と被検レンズ1の間の
距離を変化させる必要がない。
【0275】即ち、この実施の形態において、ビームス
プリッタ21と2系列の像検出系14,23は「像分離
手段」を構成する。なお像検出系14,23は「同倍
率」である。
【0276】また、「重心位置検出手段」は、ビームス
プリッタ21および2系列の像検出系14,23とセレ
クタ24と画像処理装置15とモニタ16とにより構成
される。
【0277】制御・演算手段であるコンピュータ17は
「被検非球面の近軸球面による反射光束の像の重心位置
(X0,Y0)に基づき、被検非球面の所定非球面部分の
曲率中心近傍を物点とする像の重心位置を補正する演算
機能」を有する。
【0278】像検出系14の撮像結果に基づき、重心位
置(X0,Y0)が検出されたら、セレクタ24により像
検出系23の出力を画像処理装置15に取り込み、所定
非球面部分の曲率中心近傍を物点とする像の重心位置
(X,Y)を検出する。
【0279】コンピュータ17は、これら重心位置(X
0,Y0),(X,Y)および被検レンズ1のデータとし
て、被検レンズ1の両面の近軸曲率半径:R0,R1、前
記距離:ΔR、レンズ厚み:tを用い、以下の演算を行
なう。
【0280】 X’=X−{(R0−R1−t+ΔR)/(R0−R1−t)}・X0 (21) Y’=Y−{(R0−R1−t+ΔR)/(R0−R1−t)}・Y0 (22) このようにして得られる、X’,Y’は、被検非球面の
近軸曲率中心が保持手段4の中心軸ax上にある場合に
おける、所定非球面部分の曲率中心近傍を物点とする像
の重心位置を与える。
【0281】従って、請求項30,31記載の発明で
は、被検非球面の近軸曲率中心を保持手段4の中心軸a
x上に位置させる操作が不要になる。
【0282】上記重心位置(X0,Y0),(X,Y)の
検出は、図1の装置におけるように、1系列の像検出系
を用い、レンズ10と被検レンズ1の距離を変化させる
ことにより像分離を行なって検出しても良いが、図23
の実施の態様のように、2系列の像検出系を用いると上
記2つの重心を略同時に検出でき、測定の能率が良い。
【0283】なお、図18〜23に即して説明した請求
項20〜31記載の発明の実施の形態では、被検レンズ
1は片面が球面で他面が非球面の「片非球面レンズ」
で、球面の側を保持手段4に保持させたが、被検非球面
の側を保持手段で保持しても良いし、両面が非球面であ
る両非球面レンズに対しても、この発明は適用できる。
【0284】
【発明の効果】以上に説明したように、請求項1〜9記
載の発明では、非球レンズの保持手段に対する保持態位
の調整が容易で、測定が容易である。また請求項6,8
記載の発明では、間隔調整手段による被検レンズの移動
方向と結像光学系の光軸との平行度が誤差を有していて
も正確に偏心量測定を行なうことができ、請求項9記載
の発明によれば保持手段の形状誤差の影響を除去して偏
心量測定を行なうことができる。
【0285】また、請求項10〜19記載の発明によれ
ば、両面が非球面である被検レンズの各非球面の偏心量
もしくは偏心量と偏心方向とを、簡易且つ精度良く測定
することが可能になる。
【0286】さらに、請求項20〜29記載の発明によ
れば、偏心測定において、被検レンズにおける被検非球
面の近軸曲率中心を結像光学系の光軸上に位置させる操
作が極めて容易となる。
【0287】また請求項30,31記載の発明によれ
ば、偏心測定において、被検レンズにおける被検非球面
の近軸曲率中心を結像光学系の光軸上に位置させる操作
が不要となり、測定が極めて容易になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】発明の実施の1形態を説明するための図であ
る。
【図2】保持手段に保持された被検レンズと照射光学系
との、第1配備状態における位置関係を説明するための
図である。
【図3】所定の非球面位置の曲率中心1a''と近軸球面
の曲利中心1a’との関係を説明するための図である。
【図4】発明の実施の別の形態を説明するための図であ
る。
【図5】発明の実施の他の形態を説明するための図であ
る。
【図6】請求項9記載の発明の実施の形態を説明するた
め能図である。
【図7】被検レンズにおける被検面の偏心量を説明する
ための図である。
【図8】請求項11記載の発明の実施の1形態を説明す
るための図である。
【図9】図8の形態に基づく、請求項10記載の測定方
法を説明するための図である。
【図10】図8の形態に基づく、請求項10記載の測定
方法を説明するための図である。
【図11】図8の形態に基づく、請求項10記載の測定
方法を説明するための図である。
【図12】図8の実施の形態の変形例を示す図である。
【図13】請求項14記載の発明の実施の1形態を説明
するための図である。
【図14】請求項16記載の発明の実施の1形態を、特
徴部分のみ説明するための図である。
【図15】請求項18記載の発明の実施の1形態を、特
徴部分のみ説明するための図である。
【図16】請求項19記載の発明の実施の形態を特徴部
分のみ説明するための図である。
【図17】被検レンズにおける非球面1a,1bの非球
面軸とその偏心量を説明するための図である。
【図18】請求項20,21記載の発明の実施の1形態
を特徴部分のみ示す図である。
【図19】請求項22記載の発明の実施の1形態を特徴
部分のみ示す図である。
【図20】請求項24記載の発明の実施の1形態を示す
図である。
【図21】請求項26,27記載の発明の実施の1形態
を示す図である。
【図22】請求項29記載の発明の実施の1形態を示す
図である。
【図23】請求項30,31記載の発明の実施の1形態
を示す図である。
【符号の説明】
1 被検レンズ 4 保持手段 5 光源 6,7,5,9,10 照射光学系 7,8,9,10 結像光学系 11,12 間隔調整手段 13,14,15 重心位置検出手段 17 制御・演算手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平7−159283(JP,A) 特開 平5−312670(JP,A) 特開 平7−140038(JP,A) 特開 平3−37544(JP,A) 特開 平7−55634(JP,A) 特開 平6−273268(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01M 11/00 - 11/08

Claims (31)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】被検レンズを被検面と逆側の面の球面部で
    保持する保持手段と、 照明用の光源と、 この光源からの光束を収束性もしくは発散性の光束とし
    て被検面に照射する照射用光学系と、 被検面からの反射光を結像させる結像光学系と、 この結像光学系による上記反射光の像の重心位置を検出
    する重心位置検出手段と、 上記保持手段に保持された被検レンズと照射用光学系と
    の間隔を調整する間隔調整手段と、 上記重心位置検出手段が検出する、被検面の近軸球面に
    よる反射光の像の重心位置および、所定の非球面部分か
    らの反射光の像の重心位置と、上記近軸球面の曲率半径
    と上記所定の非球面部分の曲率半径との差:ΔRとをデ
    ータとして、被検面の偏心量もしくは被検面の偏心量お
    よび偏心の方向を演算し、上記間隔調整手段を制御する
    制御・演算手段とを有し、 上記保持手段の中心軸と、照射用光学系から被検レンズ
    の被検面に照射される光束の光軸と、上記結像光学系の
    光軸とが実質的に合致し、 上記間隔調整手段は、上記光軸の合致性を実質的に保っ
    て間隔調整を行なうものであることを特徴とする非球面
    レンズの偏心測定装置。
  2. 【請求項2】請求項1記載の非球面レンズの偏心測定装
    置において、 間隔調整手段が、保持手段を保持して保持手段の中心軸
    方向へ変位させるステージ機構であることを特徴とする
    非球面レンズの偏心測定装置。
  3. 【請求項3】請求項1記載の非球面レンズの偏心測定装
    置において、 照射用光学系が、光源からの光束を平行光束化するレン
    ズと、平行光束化された光束を被検面に照射する照射レ
    ンズとを有し、 間隔調整手段が、上記照射レンズを光軸方向へ変位させ
    るステージ機構であることを特徴とする非球面レンズの
    偏心測定装置。
  4. 【請求項4】被検レンズを被検面と逆側の面の球面部で
    保持する保持手段と、 照明用の光源と、 この光源からの光束を収束性もしくは発散性の光束とし
    て被検面に照射する照射用光学系と、 被検面からの反射光束を結像させる結像光学系と、 この結像光学系による上記反射光の像の重心位置を検出
    する手段であって、結像光学系における結像光路を2分
    する光路分離手段と、分離された一方の光路において、
    被検面の近軸球面からの反射光の像の重心位置を検出す
    る第1の重心検出手段と、他方の光路において、所定の
    非球面部分からの反射光の像の重心位置を検出する第2
    の重心検出手段とを有する重心位置検出手段と、 上記重心位置検出手段が検出する、被検面の近軸球面に
    よる反射光の像の重心位置および、所定の非球面部分か
    らの反射光の像の重心位置と、上記近軸球面の曲率半径
    と上記所定の非球面部分の曲率半径との差:ΔRとをデ
    ータとして、被検面の偏心量もしくは被検面の偏心量お
    よび偏心の方向を演算する制御・演算手段とを有し、 上記保持手段の中心軸と、照射用光学系から被検レンズ
    の被検面に照射される光束の光軸と、上記結像光学系の
    光軸とが実質的に合致していることを特徴とする非球面
    レンズの偏心測定装置。
  5. 【請求項5】請求項1または2または3または4記載の
    非球面レンズの偏心測定装置において、 被検レンズのデータを制御・演算手段に入力する入力手
    段を有することを特徴とする非球面レンズの偏心測定装
    置。
  6. 【請求項6】請求項1または2または3または4または
    5記載の非球面レンズの偏心測定装置において、 保持手段が、保持した被検レンズを中心軸の回りに回転
    させる回転手段と、回転角検出手段とを有することを特
    徴とする非球面レンズの偏心測定装置。
  7. 【請求項7】請求項1または2または3または4または
    5記載の非球面レンズの偏心測定装置を用いる非球面レ
    ンズの偏心測定方法であって、 被検面における近軸球面からの反射光の像の重心位置
    と、所定の非球面部分からの反射光の像の重心位置、お
    よび上記2つの重心位置の間の距離に基づき、被検面の
    偏心量または偏心量と偏心方向を所定の演算により算出
    することを特徴とする非球面レンズの偏心測定方法。
  8. 【請求項8】請求項6記載の非球面レンズの偏心測定装
    置を用いる非球面レンズの偏心測定方法であって、 回転手段の回転に伴い、被検面の近軸球面からの反射光
    の像の重心位置が描く円の大きさと、所定の非球面部分
    からの反射光の像の重心位置が描く円の大きさに基づ
    き、所定の演算により被検面の偏心量を算出し、 または、上記偏心量の算出に加え、上記回転における初
    期位相に基づき所定の演算により偏心方向を所定の演算
    により算出することを特徴とする非球面レンズの偏心測
    定方法。
  9. 【請求項9】請求項7または8記載の非球面の偏心測定
    方法において、 保持体中心軸に対して互いに180度異なる2つの保持
    態位で、被検レンズを保持させ、各保持態位に対して、
    反射光の像の重心位置もしくは重心位置の描く円の大き
    さを測定し、測定データの演算により保持手段の形状誤
    差を消去したのち、所定の演算により被検面の偏心量を
    算出し、 または、上記偏心量の算出に加え、上記回転における初
    期位相に基づき所定の演算により偏心方向を所定の演算
    により算出することを特徴とする非球面レンズの偏心測
    定方法。
  10. 【請求項10】両面が非球面である被検レンズを、保持
    手段により一方の面の側の非球面部分で保持し、 他方の面の側から光照射し、 上記一方の面および他方の面からの反射光を結像光学系
    を介して撮像手段に入射せしめ、 上記他方の面の近軸球面の曲率中心近傍を物点とする第
    1の結像スポットが上記結像光学系の光軸上に位置する
    ように被検レンズの保持状態を調整し、 上記他方の面の所定の非球面部の曲率中心近傍を物点と
    する第2の結像スポットの位置と上記一方の面の近軸球
    面の曲率中心近傍を物点とする第3の結像スポットの位
    置とを上記撮像手段の出力により測定し、 上記被検レンズのデータと、上記第2,第3の結像スポ
    ットの位置とにより、上記他方の面における偏心量:ε
    aもしくは偏心量:εaと偏心方向:θaとを算出し、 上記第3の結像スポットの位置および、上記一方の面の
    近軸球面の曲率中心の所定位置からのずれ量を表す量と
    して、上記一方の面の非球面形状と上記保持手段におけ
    るレンズ保持部の形状に応じて一義的に定まる係数:ξ
    により、上記一方の面の偏心量:εbもしくは偏心量:
    εbと偏心方向:θbとを算出することを特徴とする非
    球面レンズの偏心測定方法。
  11. 【請求項11】請求項10記載の偏心測定方法を実施す
    る装置であって、 両面が非球面である被検レンズを、一方の面の側の非球
    面部分で可調整に保持する保持手段と、 照明用の光源と、 上記保持手段に保持された被検レンズに対し、上記光源
    からの光を、他方の面の側から収束性しくは発散性の光
    束として照射する照射用光学系と、 上記保持手段の中心軸を光軸に略合致させ、被検レンズ
    による反射光を結像させる結像光学系と、 結像光学系による結像スポットを撮像する撮像手段と、 撮像手段による撮像対象として、第1,第2,第3の結
    像スポットを選択する撮像対象選択手段と、 撮像手段の出力により、上記他方の面の偏心量:εaも
    しくは偏心量:εaと偏心方向:θaおよび、上記一方
    の面の偏心量:εbもしくは偏心量:εbと偏心方向:
    θbとを算出する演算手段とを有することを特徴とする
    非球面レンズの偏心測定装置。
  12. 【請求項12】請求項11記載の偏心測定装置におい
    て、 撮像手段が単一の撮像素子を有し、この撮像素子により
    撮像する結像スポットを選択するための撮像対象選択手
    段が、保持手段と結像光学系との間の距離を、結像光学
    系の光軸方向に調整する間隔調整手段を有することを特
    徴とする非球面レンズの偏心測定装置。
  13. 【請求項13】請求項12記載の偏心測定装置におい
    て、 間隔調整手段により、保持手段と結像光学系との間の距
    離を自動的に調整する制御手段を有することを特徴とす
    る非球面レンズの偏心測定装置。
  14. 【請求項14】請求項11記載の偏心測定装置におい
    て、 撮像手段が3つの撮像素子を有し、これら撮像素子が第
    1,第2,第3の結像スポットを別個に撮像できる位置
    関係を有し、 撮像対象選択手段が、上記3つの撮像素子の演算手段へ
    の出力を切り替える手段を有することを特徴とする非球
    面レンズの偏心測定装置。
  15. 【請求項15】請求項11または12または13または
    14記載の偏心測定装置において、 保持手段のレンズ保持部が非反射処理されていることを
    特徴とする非球面レンズの偏心測定装置。
  16. 【請求項16】請求項11または12または13または
    14記載の偏心測定装置において、 保持手段のレンズ保持部が中空円筒状であり、その外周
    面が保持位置側を頂点側とする円錐面状であることを特
    徴とする非球面レンズの偏心測定装置。
  17. 【請求項17】請求項11または12または13または
    14または15または16記載の偏心測定装置におい
    て、 保持手段のレンズ保持部の、少なくともレンズ面に当接
    する部分を軟質且つ滑り易い材質としたことを特徴とす
    る非球面レンズの偏心測定装置。
  18. 【請求項18】請求項11または12または13または
    14または15または16記載の偏心測定装置におい
    て、 保持手段が、開口径の異なる複数種の中空円筒状のレン
    ズ保持部を交換可能に有することを特徴とする非球面レ
    ンズの偏心測定装置。
  19. 【請求項19】請求項11または12または13または
    14または15または16または17または18記載の
    偏心測定装置において、 演算手段が、測定系の形状誤差・組立て誤差をデータと
    して有し、これらの影響を除去する演算機能を有するこ
    とを特徴とする非球面レンズの偏心測定装置。
  20. 【請求項20】非球面レンズを被検レンズとして保持す
    る保持手段と、 照明用の光源と、 この照明用の光源からの光束を収束性もしくは発散性の
    光束として被検レンズに照射する照射用光学系と、 上記保持手段の中心軸と実質的に合致した光軸を持ち、
    被検レンズの、偏心を測定すべき被検非球面からの反射
    光束を結像させる結像光学系と、 この結像光学系による、被検非球面の近軸曲率中心近傍
    を物点とする像と、所定非球面部分の曲率中心近傍を物
    点とする像とを分離する像分離手段と、 この像分離手段により分離された各像の重心位置を検出
    する重心位置検出手段と、 被検レンズのデータと、重心位置検出手段の検出結果に
    基づき、被検レンズにおける被検非球面の偏心量もしく
    は偏心量と偏心方向とを演算する制御・演算手段と、 上記保持手段に保持される被検レンズの、保持手段に対
    する保持態位を規制し、もしくは規制と調整とを行なう
    規制・調整手段とを有することを特徴とする非球面レン
    ズの偏心測定装置。
  21. 【請求項21】請求項20記載の偏心測定装置におい
    て、 規制・調整手段が、保持手段の中心軸に直交する面内
    で、上記中心軸から被検レンズのレンズ径の1/2の距
    離の位置に2つの互いに直交する当接面をもつ、L字状
    の規制部材であることを特徴とする非球面レンズの偏心
    測定装置。
  22. 【請求項22】請求項21記載の偏心測定装置におい
    て、 規制・調整手段が、L字状の規制部材の他に、 保持手段に保持された被検レンズを、保持手段の中心軸
    を回転軸として回転させる回転手段を有することを特徴
    とする非球面レンズの偏心測定装置。
  23. 【請求項23】請求項20記載の偏心測定装置におい
    て、 規制・調整手段が、 保持手段の中心軸に直交する面内において、互いに直交
    する所定の2方向へ、被検レンズを独立に変位させる2
    つの押圧部材と、 これら押圧部材を変位させる変位手段とを有し、 制御・演算手段が、被検レンズの被検非球面の近軸曲率
    中心近傍を物点とする反射光束の像の重心位置に応じ
    て、上記近軸曲率中心を保持手段の中心軸上に位置させ
    るための上記2つの押圧部材の変位量を算出することを
    特徴とする非球面レンズの偏心測定装置。
  24. 【請求項24】請求項23記載の偏心測定装置におい
    て、 制御・演算手段が、算出した変位量に応じて、被検レン
    ズの被検非球面の近軸曲率中心が保持手段の中心軸上に
    位置するように、変位手段を制御するようにしたことを
    特徴とする非球面レンズの偏心測定装置。
  25. 【請求項25】請求項20記載の偏心測定装置におい
    て、 規制・調整手段が、 保持手段の中心軸に直交する面内において、保持手段の
    中心軸方向へ被検レンズを変位させる押圧部材と、 この押圧部材を変位させる変位手段と、 上記保持手段に保持された被検レンズを、保持手段の中
    心軸を回転軸として回転させる回転手段とを有し、 制御・演算手段が上記回転手段を制御するとともに、被
    検レンズの被検非球面の近軸曲率中心近傍を物点とする
    反射光束の像の重心位置に応じて、上記近軸曲率中心を
    保持手段の中心軸上に位置させるための上記押圧部材の
    変位量を算出することを特徴とする非球面レンズの偏心
    測定装置。
  26. 【請求項26】請求項25記載の偏心測定装置におい
    て、 制御・演算手段が、算出した変位量に応じて、被検レン
    ズの被検非球面の近軸曲率中心近傍が保持手段の中心軸
    上に位置するように、変位手段を制御するようにしたこ
    とを特徴とする非球面レンズの偏心測定装置。
  27. 【請求項27】請求項23または24または25または
    26記載の偏心測定装置において、 重心位置検出手段が、倍率の異なる像検出系を有するこ
    とを特徴とする非球面レンズの偏心測定装置。
  28. 【請求項28】請求項20記載の偏心測定装置におい
    て、 規制・調整手段が、 保持手段の中心軸に直交する面内において、保持手段の
    中心軸方向へ被検レンズを変位させる押圧部材と、 この押圧部材を変位させる変位手段と、 上記保持手段に保持された被検レンズを、保持手段の中
    心軸を回転軸として回転させる回転手段と、 保持部材に保持された被検レンズの外径部の偏倚量を検
    出する偏倚量検出手段とを有し、 制御・演算手段が上記回転手段を制御するとともに、上
    記偏倚量検出手段の検出した偏倚量に応じ、上記偏倚量
    が0となるような上記押圧部材の変位量を算出すること
    を特徴とする非球面レンズの偏心測定装置。
  29. 【請求項29】請求項28記載の偏心測定装置におい
    て、 制御・演算手段が、算出した変位量に応じて、偏倚量が
    0となるように、変位手段を制御するようにしたことを
    特徴とする非球面レンズの偏心測定装置。
  30. 【請求項30】非球面レンズを被検レンズとして保持す
    る保持手段と、 照明用の光源と、 この照明用光源からの光束を収束性もしくは発散性の光
    束として被検レンズに照射する照射用光学系と、 上記保持手段の中心軸と実質的に合致した光軸を持ち、
    被検レンズの、偏心を測定すべき被検非球面からの反射
    光束を結像させる結像光学系と、 この結像光学系による、被検非球面の近軸曲率中心近傍
    を物点とする像と、所定非球面部分の曲率中心近傍を物
    点とする像とを分離する像分離手段と、 この像分離手段により分離された各像の重心位置を検出
    する重心位置検出手段と、 被検レンズのデータと、重心位置検出手段の検出結果に
    基づき、被検レンズにおける被検非球面の偏心量もしく
    は偏心量と偏心方向とを演算する制御・演算手段とを有
    し、 この制御・演算手段が、被検非球面の近軸球面による反
    射光束の像の重心位置に基づき、被検非球面の所定非球
    面部分の曲率中心近傍を物点とする像の重心位置を補正
    する演算機能を有することを特徴とする非球面レンズの
    偏心測定装置。
  31. 【請求項31】請求項30記載の偏心測定装置におい
    て、 重心位置検出手段が、結像光学系による結像光束を2光
    路に分割する光路分割素子と2系列の像検出系を有し、 一方の像検出系は、上記分割された光路の一方に設けら
    れて、被検非球面の近軸曲率中心近傍を物点とする像を
    撮像するように位置を定められ、 他方の像検出系は、上記分割された光路の他方に設けら
    れて、被検非球面の所定非球面部分の曲率中心近傍を物
    点とする像を撮像するように位置を定められていること
    を特徴とする非球面レンズの偏心測定装置。
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