JPH08291365A - 炭酸ガス含有凝縮水環境での耐食性に優れた鋼材 - Google Patents

炭酸ガス含有凝縮水環境での耐食性に優れた鋼材

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JPH08291365A
JPH08291365A JP22401895A JP22401895A JPH08291365A JP H08291365 A JPH08291365 A JP H08291365A JP 22401895 A JP22401895 A JP 22401895A JP 22401895 A JP22401895 A JP 22401895A JP H08291365 A JPH08291365 A JP H08291365A
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JP
Japan
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corrosion resistance
steel
carbon dioxide
corrosion
steel material
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JP22401895A
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English (en)
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Nobuhiko Hiraide
信彦 平出
Yoshio Taruya
芳男 樽谷
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Nippon Steel Corp
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Sumitomo Metal Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】SS400に代表される普通鋼に比べて腐食速
度が小さく、ステンレス鋼よりも格段に安価なことに加
えて、緻密で密着性の良い錆層が形成されるために外部
への錆の飛散を防止することが可能で、かつ溶接性に優
れた鋼材。 【構成】重量%にて、Si:0.1〜1.2、Mn:
0.1〜1.2、Cr:0.4〜6、Cu:0.1〜
1、Al:0.005〜0.1、P:0.01〜0.0
5、Ni:0.1〜2で、以下、いずれも、C:0.0
8、S:0.010、Nb:0.08、Mo:0.5以
下を含有し、Ni+Cuが0.4以上で、かつ、元素記
号は、その元素の重量%とした、Pcm=C+Si/3
0+Mn/20+Cu/20+Ni/60+Cr/20
+Mo/15が0.28以下であり、残部がFe及び不
可避不純物からなる、炭酸ガス含有凝縮水環境での耐食
性に優れた鋼材。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、LNGを燃料とす
る発電用設備の排ガス経路部材の内、煙道、煙突等にお
いて、排ガス中の水分が凝縮する水露点以下の温度部位
に使用できる耐食性に優れた鋼板、形鋼、鋼管等の鋼材
に関する。
【0002】
【従来の技術】石炭、重油焚きボイラの空気予熱器、煙
道、煙突等においては、排ガス中のSOX 分に起因する
硫酸露点腐食が生じることが知られている。このような
環境で使用される材料としては、Cr、Cu、Sbを単
独または複合で含有する低合金鋼、いわゆる耐硫酸露点
腐食鋼がよく知られている。しかしながら、外部への錆
の飛散や、その防止のための錆除去作業工程の煩雑さ等
の問題が生じている。そこで近年は、腐食が非常に軽微
でメイテナンスフリーな、Mo、Cuを多量に含有した
オーステナイトステンレス鋼あるいは高Niオーステナ
イト系ステンレス鋼が使用され始めている。
【0003】一方、LNGを燃料とする発電用設備にお
ける排ガスは、体積割合で10〜20%の水分、3〜1
5%の炭酸ガス、10〜20%の酸素、残り窒素からな
る。
【0004】この排ガスが流れる煙道、煙突等の内、温
度が低く排ガス中の水蒸気が凝縮する箇所の腐食環境
は、前記の石炭、重油焚きボイラに比べるとマイルドで
ある。すなわち、腐食環境としては、排ガス中の酸素と
炭酸ガスが溶け込んだ弱酸性の凝縮水(以下、炭酸ガス
含有凝縮水と記す)となっている。
【0005】本環境に適した鋼材は、特開平6−192
788号公報および特開平6−192789号公報に開
示されている。前者には、重量%で、C:0.05%以
下、Mn:0.2〜1.6%、Ni、Cu、Moを含
み、かつ不純物のS:0.01%以下とし、あるいは、
さらに、Si、Al、Nb、V、Ti、Ca、Bのうち
少なくとも1種を含有することを特徴としたLNG焚き
燃焼ガス凝縮水に対する腐食抵抗に優れた鋼板が示され
ている。後者には、重量%で、C:0.05%以下、M
n:0.2〜1.6%、P、Cu、Niを含み、かつ不
純物のS:0.01%以下とし、あるいは、さらに、S
i、Al、Mo、Nb、V、Ti、Ca、Bのうち少な
くとも1種を含有することを特徴としたLNG焚き燃焼
ガス凝縮水に対する腐食抵抗に優れた鋼板が示されてい
る。前者はNi、Cu、Mo、後者はP、Cu、Niの
複合添加が特徴である。Cuの効果として錆層の緻密さ
の向上、Niの効果としてNi富化層形成による耐全面
腐食性の向上、Moの効果として含水酸化鉄の自己修復
機能の向上による耐孔食性の向上作用が示されている。
また、PがCuの効果を補完することが開示されてお
り、P含有率は0.01〜0.3重量%(以下、化学組
成の%表示は重量%)としている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】炭素鋼等の鋼材が、上
記の炭酸ガス含有凝縮水環境に曝されるとオキシ水酸化
鉄を主体とする水酸化物およびマグネタイトを主体とす
る酸化物が生成する。この水酸化物、酸化物の皮膜(錆
層)は、ある程度の防食作用を持っており、鋼材の腐食
の進行を抑制する働きがある。しかし、LNGを燃料と
する発電用設備の煙道、煙突等は数十年間の耐用年数が
要求され、従来の炭素鋼あるいは低合金鋼等の鋼材で
は、要求に応えられないのが実状である。また、上記の
従来の鋼材に生成する錆層は、煙道内等の湿潤と乾燥が
繰り返され、また、風速の大きな排ガスが流れる環境で
は剥がれ落ちやすい性質があるために、防錆効果が低い
ことはもとより、剥がれ落ちた紛状ないし薄皮状の水酸
化鉄等が煙突から外部に飛散し、環境を害するという問
題がある。
【0007】本発明は、SS400に代表される普通鋼
に比べて腐食速度が小さく、ステンレス鋼よりも格段に
安価なことに加えて、緻密で密着性の良い錆層が形成さ
れるために外部への錆の飛散を防止することが可能で、
かつ溶接性に優れた鋼材を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】LNG燃焼排ガスの凝縮
水環境で耐食性を有する材料については、凝縮水中の溶
存酸素と炭酸ガスによる腐食を考慮する必要がある。溶
存酸素はそれ自身がカソード反応に寄与し、炭酸ガスは
水素イオンの供給を促進することでカソード反応に寄与
する。本環境においては、腐食はこの両者のカソード反
応に支配されて進行するので、腐食速度は溶存酸素及び
炭酸ガスの供給で律速される。
【0009】本発明者らは、溶存酸素と炭酸ガスを含む
凝縮水(炭酸ガス含有凝縮水)中での鋼板の腐食挙動お
よび鋼板の耐食性に及ぼす合金成分の影響につき実験、
研究を重ねた結果、下記の知見を得た。
【0010】A )炭酸ガス含有凝縮水環境では、溶存酸
素による腐食が支配的であり、炭酸ガスはその腐食を促
進する効果を有すること。
【0011】B )0.4%以上のCrを含有させること
により、錆層の下層に母材中のCr含有率の5〜10倍
のCrが濃化して、水和による架橋作用によりCrを含
むオキシ水酸化物が形成される。このCrの濃化したオ
キシ水酸化物は母材の腐食を防止する作用を有するが、
これを強固にするためには、NiとCuを合わせて0.
4%を下限として含ませることが有効であること。
【0012】C )Crを含有させることにより、錆層中
に安定錆層として防食作用を有するα−FeOOHの生
成が促進されること。
【0013】D )Moを含有させると、Crの濃化した
オキシ水酸化物の自己修復機能を向上させることがで
き、耐局部腐食性を向上させることができること。
【0014】E )良好な溶接性を得るには、溶接割れ感
受性指数PCMを0.28以下とする必要があること。
【0015】この発明は、このような知見に基づき完成
されたものであり、その要旨は、下記の鋼材にある。
【0016】「重量%にて、 C :0.08%以下、 Si:0.1〜1.2%、 Mn:0.1〜1.2%、 S :0.010%以下、 Cr:0.4〜6%、 Cu:0.1〜1%、 Al:0.005〜0.1%、 P :0.01〜0.05%、 Ni:0.1〜2%、 Nb:0〜0.08%、 Mo:0〜0.5%、 を含有し、さらに必要により、 Ca:0.0002〜0.01%、Mg:0.0002
〜0.01%、REM:0.001〜0.01% の内の1種以上を含有し、Ni+Cuが0.4%以上
で、かつ、下記の式で示されるPCMが0.28以下であ
り、残部がFe及び不可避不純物からなることを特徴と
する炭酸ガス含有凝縮水環境での耐食性に優れた鋼材。
【0017】PCM=C+Si/30+Mn/20+Cu/20+Ni/60+Cr/20+
Mo/15 」にある。
【0018】(元素記号は、その元素の含有率(重量
%)を表す)
【0019】
【発明の実施の形態】炭酸ガス含有凝縮水環境での鋼材
の耐食性に対する主要な合金元素の作用とその化学組成
範囲、その他の合金元素の機械的性質、溶接性等への影
響と化学組成範囲について以下に説明する。
【0020】C:C:Cは、カソードサイトとして作用
するFe3 Cを生成させて腐食を促進するため、本発明
では特に0.08%以下に限定した。またCは強度を向
上させるが、靱性、溶接性に悪影響をおよぼす作用があ
る。この点からも、0.08%以下とした。さらに優れ
た耐食性および溶接性を得る観点、あるいは圧延のまま
または焼きならしのままの状態でのパーライトの生成を
防ぎ耐食性を向上させる観点から、好ましくは0.05
%以下である。C含有率の下限は、本発明鋼の用途に必
要な強度を確保することおよび工業的な製造の容易さの
観点から、0.01%以上が望ましい。
【0021】Si:Siは、有効な脱酸元素である。ま
た、本環境での耐食性を改善する効果も有し、これらの
効果を得るためには、少なくとも0.1%必要である。
しかし、過剰な場合は靱性、加工性、溶接性を悪くする
ので、上限は1.2%とした。
【0022】Mn:Mnは、脱酸作用を有し、また熱間
加工性を向上する元素でもある。さらに、強度、靱性を
向上させる効果を有する。これらの効果は0.1%以上
で発揮されるが、1.2%を超えると耐食性が悪くなる
ので、上限は1.2%とした。
【0023】S:Sは、鋼の製造上不可避の不純物の1
つであり、Sが多いとMnSが生成する。MnSは特に
溶接部において局部腐食の起点となりやすい。したがっ
て、0.010%以下が望ましく、できるだけ低い方が
よい。
【0024】Cr:本発明において、炭酸ガス含有凝縮
水環境における耐食性を改善する必須元素である。Cr
が0.4%以上の場合には、錆層の下層に母材中のCr
含有率の5〜10倍のCrが濃化して、水和による架橋
作用によりオキシ水酸化物が形成される。このCrの濃
化したオキシ水酸化物は母材の腐食を防止する作用を有
する。また、Crの存在は錆層の安定化に寄与する。硫
酸イオン、塩素イオンをほとんど含まない本環境では、
錆層はFe3 4 、α−FeOOH、γ−FeOOHか
らなる。腐食の過程では、まずγ−FeOOHが生成
し、腐食の進行にともないFe3 4 、α−FeOOH
に変態する。このうち、α−FeOOHは安定錆層とし
て防食作用を持っており、Crの存在によりα−FeO
OHの生成が促進される。このために、Crは安定錆層
形成の促進、防食性の向上作用を持っている。Cr含有
率の増加とともに腐食速度は低下するが、6%を超える
と腐食形態が局部的となり、局部腐食深さが大きくな
る。また、溶接性および製造性を悪くするので、上限は
6%とした。十分な耐食性を確保する上では、1〜5%
が好ましい。
【0025】Cu:CuはPとともに錆層の緻密化に寄
与し、錆層の防食性を高めるとともに、Crに富むオキ
シ水酸化物の不働態化能を向上させて耐食性を改善す
る。この効果は、0.1%以上で現れるが、1%を超え
ると、効果が飽和するとともに熱間脆性を起こしやすく
なるので、上限は1%とした。好ましくは0.2〜0.
6%である。
【0026】Al:Alは、脱酸元素として知られ、靱
性向上にも効果がある。0.005%でこの効果は現れ
るが、0.1%を超えると、疵の発生や靱性の低下を招
く。したがって、0.005〜0.1%とした。
【0027】P:PはCuと共存して錆層の緻密化に寄
与し、錆層の防食性を改善する。この効果を十分に得る
には0.01%以上必要である。しかし、過剰に含む場
合には溶接性を阻害するので、上限は0.05%とし
た。
【0028】Ni:Niは、CuとともにCrに富むオ
キシ水酸化物の不働態化能を向上させて耐食性を改善す
る。また、靱性の向上にも有効である。これらの効果を
得るには0.1%以上含有させることが必要である。し
かし、過剰の場合にはその効果が飽和するとともに、コ
ストアップにつながるので、上限は2%とした。
【0029】NiとCuを共存させることは耐食性の向
上に有効であるが、その効果を十分に発揮させるために
は、合計で0.4%以上必要である。
【0030】Nb:Nbは任意添加元素で、強度、靱性
を向上させる必要がある場合に添加する。
【0031】Nbの効果は0.01%以上で現れるが、
0.08%を超えると溶接部の靱性の劣化など好ましく
ない影響が現れる。したがって、添加する場合の含有率
は、0.01〜0.08%とした。
【0032】Mo:Moは任意添加元素で、耐食性をよ
り改善する場合に必要である。Moは、Crに富むオキ
シ水酸化物の自己修復機能を高め、耐局部腐食性を向上
させる作用がある。この効果は0.02%以上で発揮さ
れ、含有率の増加とともに大きくなる。しかし、0.5
%を超えると靱性、加工性、溶接性に悪影響を及ぼすの
で、添加する場合でも含有率の上限は0.5%とした。
【0033】Ca、Mg、REM:Ca、MgおよびR
EMは必要に応じて、これらの1種以上を含有させる元
素である。Ca、Mg、REMの添加により、鋼の脱
酸、脱硫が促進されるとともに、硫化物を形成して局部
腐食の起点となるMnSの生成を抑制する。この効果
は、Ca、Mgは含有率0.0002%以上、REMは
0.001%以上で現れ、0.01%を超えると溶接
性、靱性が悪くなるので、添加する場合の含有率は、C
a、Mgで0.0002〜0.01%、REMで0.0
01〜0.01%とした。
【0034】PCM:溶接割れ感受性指数PCMを低く制限
することによって、溶接部の水素に起因する溶接割れを
抑制することができ、予備熱処理を省略することができ
る。また、PCMを低くすることは溶接部の局部腐食の抑
制にも有効である。したがって、PCMは0.28以下と
した。望ましくは0.25以下である。
【0035】なお、本発明の鋼材は、通常工業的に用い
られている設備およびプロセスによって、製造すること
が可能である。例えば、鋼板の場合には、連続鋳造スラ
ブを熱間圧延することによって熱延鋼板を製造し、必要
な場合には、さらに冷間圧延することによって冷延鋼板
を得ることができる。棒鋼、形鋼などは、角形または丸
形のビレットを粗圧延した後、形圧延する方法で製造す
ることができる。
【0036】
【実施例】以下、本発明を実施例により具体的に説明す
る。
【0037】表1および表2に示す化学組成の供試鋼
(表1は本発明鋼、表2は比較鋼)を電気炉により溶製
し、鋼塊に鋳造した後、分塊圧延、熱間圧延により厚さ
10mmの熱延鋼板を製造した。熱間圧延時の加熱温度は
1100℃とした。得られた熱延鋼板に対して、920
℃で1時間加熱後焼き入れ処理を施し、さらに、600
℃、1時間保持の条件で焼戻し処理を行った。
【0038】
【表1】
【0039】
【表2】
【0040】この熱延鋼板から、厚さ3mm、幅25mm、
長さ60mmの腐食試験片を切り出し、表面をエメリー紙
にて#600まで研磨し、アセトン中で超音波洗浄する
ことにより脱脂後、腐食試験に供した。
【0041】腐食試験においては、水分:20体積%
(水露点60℃)、炭酸ガス:10体積%、酸素ガス:
14体積%、残り窒素ガスの組成を有するガスを通気し
ながら、試験片に対して、45℃で4時間、105℃で
2時間の条件の乾湿繰り返しを合計720時間行った。
鋼板の耐食性は、腐食試験における試験片の重量減から
求めた腐食速度で評価した。
【0042】溶接性については、上記熱延鋼板を用い
て、JISZ3158に従って斜めy型溶接試験を実施
し、溶接熱影響部のルート割れの有無を調べた。「割
れ」は表2の比較鋼No. 8にだけ発生した。
【0043】表1および表2に、乾湿繰り返し試験にお
ける腐食速度および溶接割れ感受性指数PCMを示す。表
1から明かなように、本発明鋼は、腐食速度が0.30
g/m2 /h以下で耐食性に優れており、また、PCM
0.28以下であるために、すべて溶接割れが認められ
ず溶接性にも優れている。これに対し、比較鋼は、比較
鋼No.8を除き腐食速度がすべて0.30g/m2
hを超えており耐食性に劣っている。また、比較鋼N
o.8については、PCMが0.30と高く本発明の範囲
外であるために、溶接割れが発生しており、溶接性に劣
ることが確認された。
【0044】なお、上記実施例では、熱延鋼板を焼入れ
した後、焼戻しを施す熱処理条件の例を示した。この
他、本発明の鋼板は、熱間圧延のままで使用することも
可能であり、また、機械的性質の調整を目的として、熱
間圧延後放冷、焼戻しを施してもよく、熱間圧延後焼
入、焼戻しして使用することもできる。
【0045】
【発明の効果】本発明の鋼板、形鋼等の鋼材は、炭酸ガ
ス含有凝縮水中での耐食性に優れるとともに溶接性も良
好である。また、鋼材の表面に生成する錆層は密着性が
良いので、乾湿が繰り返される環境でも剥がれ落ちにく
い。さらに、高価なNiあるいはCrの含有率が低いの
で、オーステナイト系ステンレス鋼等に比べて格段に安
価であるといった優れた特長を備えている。したがっ
て、LNGを燃料とする発電設備の煙道用、煙突用ある
いはLNG燃焼排ガスの熱回収装置用等の部材に好適で
ある。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】重量%にて、 C :0.08%以下、 Si:0.1〜1.2%、 Mn:0.1〜1.2%、 S :0.010%以下、 Cr:0.4〜6%、 Cu:0.1〜1%、 Al:0.005〜0.1%、 P :0.01〜0.05%、 Ni:0.1〜2%、 Nb:0〜0.08%、 Mo:0〜0.5% を含有し、Ni+Cuが0.4%以上で、かつ下記の式
    で示されるPCMが0.28以下であり、残部がFe及び
    不可避不純物からなることを特徴とする炭酸ガス含有凝
    縮水環境での耐食性に優れた鋼材。 PCM=C+Si/30+Mn/20+Cu/20+Ni/60+Cr/20+Mo/15 (元素記号は、その元素の含有率(重量%)を表す)
  2. 【請求項2】重量%にて、 C :0.08%以下、 Si:0.1〜1.2%、 Mn:0.1〜1.2%、 S :0.010%以下、 Cr:0.4〜6%、 Cu:0.1〜1%、 Al:0.005〜0.1%、 P :0.01〜0.05%、 Ni:0.1〜2%、 Nb:0〜0.08%、 Mo:0〜0.5%、 および Ca:0.0002〜0.01%、Mg:0.0002
    〜0.01%、REM:0.001〜0.01% のうち少なくとも1種を含有し、Ni+Cuが0.4%
    以上で、かつ下記の式で示されるPCMが0.28以下で
    あり、残部がFe及び不可避不純物からなることを特徴
    とする炭酸ガス含有凝縮水環境での耐食性に優れた鋼
    材。 PCM=C+Si/30+Mn/20+Cu/20+Ni/60+Cr/20+Mo/15 (元素記号は、その元素の含有率(重量%)を表す)
JP22401895A 1995-02-23 1995-08-31 炭酸ガス含有凝縮水環境での耐食性に優れた鋼材 Pending JPH08291365A (ja)

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Cited By (6)

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