JPH08290486A - 熱可塑性樹脂製軸一体型歯車、その成形金型及び中空射出成形方法 - Google Patents

熱可塑性樹脂製軸一体型歯車、その成形金型及び中空射出成形方法

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JPH08290486A
JPH08290486A JP9532395A JP9532395A JPH08290486A JP H08290486 A JPH08290486 A JP H08290486A JP 9532395 A JP9532395 A JP 9532395A JP 9532395 A JP9532395 A JP 9532395A JP H08290486 A JPH08290486 A JP H08290486A
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紀彦 古谷
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    • B29CSHAPING OR JOINING OF PLASTICS; SHAPING OF MATERIAL IN A PLASTIC STATE, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; AFTER-TREATMENT OF THE SHAPED PRODUCTS, e.g. REPAIRING
    • B29C45/00Injection moulding, i.e. forcing the required volume of moulding material through a nozzle into a closed mould; Apparatus therefor
    • B29C45/17Component parts, details or accessories; Auxiliary operations
    • B29C45/1703Introducing an auxiliary fluid into the mould
    • B29C45/1704Introducing an auxiliary fluid into the mould the fluid being introduced into the interior of the injected material which is still in a molten state, e.g. for producing hollow articles
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B29WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
    • B29LINDEXING SCHEME ASSOCIATED WITH SUBCLASS B29C, RELATING TO PARTICULAR ARTICLES
    • B29L2015/00Gear wheels or similar articles with grooves or projections, e.g. control knobs
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  • Injection Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
  • Blow-Moulding Or Thermoforming Of Plastics Or The Like (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 歯車の全周に渡って寸法精度が均一・良好
で、生産性に優れた熱可塑性樹脂製軸一体型歯車、その
成形金型及び中空射出成形法を提供する。 【構成】 内部に中空部と少なくとも一つの内部リブを
有する軸一体型歯車であって、中空率が10〜90%で
あり、上記内部リブの最小厚さが0.5〜5mmである熱
可塑性樹脂製軸一体型歯車。キャビティ内への前進及び
キャビティ内からの後退を任意に行える可動部分を少な
くとも一つ有する成形金型と該成形金型を用いて中空射
出成形を行うに際し、加圧流体注入開始と同時或いは注
入中にキャビティ内の容積を拡大開始し、キャビティ容
積の拡大完了した状態で成形品内に注入された加圧流体
の圧力を5〜120秒間保持する中空射出成形方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、熱可塑性樹脂製の軸一
体型歯車、その成形金型及び中空射出成形方法に関す
る。更に詳しくは、寸法精度、歯車精度に優れる熱可塑
性樹脂製の軸一体型歯車、その成形金型及び中空射出成
形方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】軸一体型歯車は自動車、一般機械、精密
機械、電気・電子などの各分野の機構部品として幅広く
利用されている。最近の傾向としては、大量生産性に優
れること、軽量であること、錆びないという理由から熱
可塑性樹脂による歯車の利用範囲が拡大している。さら
には、最近の各分野のハイテク化に伴い、同部品に対す
る寸法精度の要求も高度化してきており、これに応える
ことが技術的な課題となっている。
【0003】軸部を有する歯車は、動力を100%伝達
できる構造が望まれる。このためには、軸部と歯車部が
一体であることが好ましい。しかし、構成部品を通常の
射出成形で一体化すると大きな肉厚や偏肉部を生じるこ
とが多く、ひけ、そり、たわみなどの変形の度合いが増
し、成形品全体の寸法精度(軸部の円筒度、真円度、歯
車部の精度など)が悪くなる傾向にある。上記の不具合
を改善するために、複数の構成部品によって目的の形状
を得る方法が考えられる。主に下記に示す3つの方法を
用いて製品設計が行われている。 軸部に金属部品を用いることにより、樹脂部分の肉
厚が薄くなるように設計する方法。 偏肉が生じないように設計した複数の構成部品によ
り目的の形状を得る方法。 樹脂の丸棒などを切削加工することにより目的の形
状を得る方法。
【0004】また、熱可塑性樹脂は射出成形を行う際、
金型内で溶融状態から固化する過程において大きく収縮
してしまうため、金型の形状通りに成形品を得られず、
精度の良い歯車を製造することは非常に困難である。こ
のため、従来から、成形条件、樹脂の特性、金型デザイ
ンなどから様々な改良が行われてきた。例えば、金型デ
ザインにおいては成形収縮を見込んだ設計が行われてお
り、主に以下に示す3つの方法を用いて金型の設計が行
われている。 (1) キャビティモジュールは製品と同一にし、圧力角及
び転移係数で成形収縮を見込む。 (2) キャビティ圧力角は製品と同一にし、モジュールで
成形収縮を見込む。 (3) モジュールと圧力角の両方で成形収縮を見込む。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、製品設計の手
段として一般的な、上記の方法はインサート成形によ
り製品を得る。この成形方法では、金型中に金属軸をセ
ットする必要があり、人手もしくはロボットによる成形
行程の増加が避けられない。また、金属軸と樹脂製歯車
が一体化していることから、リサイクルが困難な製品で
あるといえる。上記の方法は、構成部品の増加に伴っ
た組立行程の増加が避けられず、機構部品全体の寸法精
度、動力伝達精度が低下することが懸念される。上記
の方法は、樹脂の切削により製品を得るが、射出成形と
比較して多くの時間を要し、大量生産には不向きな製造
方法といえる。また、歯車精度を向上する目的で行われ
る金型修正方法として一般的な上記(1) 、(2) 及び(3)
は、何れも収縮によるインボリュート歯形そのもののズ
レ、歯筋方向の収縮は考慮されておらず、より高度な寸
法精度、歯車精度が要求される場合には、金型を試行錯
誤によって修正を繰り返すことが必要であった。このた
め、製品開発から製造までに多くの労力と時間を必要と
したので、短期間に精度の良い歯車を製品化することは
非常に困難であった。
【0006】また、通常の射出成形による歯車では、ウ
ェブ部を設けることにより精度を向上させることが一般
的に行われている。しかし、ウェブ部を設けることによ
る歯車自体の強度の低下を避けることは非常に困難であ
った。通常の中空射出成形によっても軸一体型歯車を得
ることが可能ではある。しかし、軸径に対して歯車ピッ
チ円直径が2倍以上ある場合は、歯車部分に効果的に中
空部を形成するために歯車部と軸部の接合部にコーナー
Rを設けるか、それに準じた形状とする製品デザインと
する必要があった。これは、製品設計上の自由度を狭く
することを意味する。また、移動側金型に位置する軸部
分に中空部を形成することが困難であるため、該軸部に
充填された樹脂の冷却固化には他の部分より長い時間を
要し、成形サイクル短縮の弊害となっていた。さらに、
該軸部には中空部が形成されないため、ガス保圧によっ
て軸部の寸法精度(円筒度、真円度など)を維持するこ
とは困難であった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、歯車の全周
に渡って寸法精度が均一・良好で、生産性に優れた熱可
塑性樹脂製軸一体型歯車、その成形金型及び中空射出成
形法を提供するものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明は以下の通
りである。 1. 内部に中空部と少なくとも一つの内部リブを有す
る熱可塑性樹脂製軸一体型歯車であって、中空率が10
〜90%であり、上記内部リブの最小厚さが0.5〜5
mmであることを特徴とする熱可塑性樹脂製軸一体型歯
車。 2. キャビティ内への前進及びキャビティ内からの後
退を任意に行える可動部分を少なくとも1つ有すること
を特徴とする上記1の熱可塑性樹脂製軸一体型歯車の中
空射出成形用金型。 3. 可動部分が前進することによりキャビティ内に突
き出される部分が円筒形であり、該円筒形の外径D1が
軸一体型歯車の歯底円直径の0.7〜1倍であり、内径
D2が軸一体型歯車の軸径の1〜3倍であり、上記可動
部分の可動方向に対し垂直なキャビティ面上に幅が0.
5〜10mmであり、高さが(軸一体型歯車の歯幅T−キ
ャビティ容積拡大時の可動部分移動距離L)×0.2〜
0.8であり、長さが〔(該円筒形の外径D1−内径D
2)/2〕×0.2〜1である凸形状を放射状に、少な
くとも1つ形成することを特徴とする上記2の中空射出
成形金型。
【0009】4. 可動部分の駆動方向に対して垂直な
キャビティ面上からのからの突き出しと、この突き出し
位置からの後退が任意に可能である可動中子を有し、該
可動中子を突き出すことにより、該可動部分の駆動方向
に対して垂直なキャビティ面上に凸形状を形成すること
を特徴とする上記3の中空射出成形金型。 5.可動部分がキャビティ軸部に設けられ、該可動部分
が前進した状態において、該可動部分のうちキャビティ
内に突き出された部分が円柱形であり、該円柱形の外径
D3が該軸一体型歯車の軸径の0.3〜1倍である可動
部分を有することを特徴とする上記2の中空射出成形金
型。 6.上記2、3、4または5の中空射出成形用金型を用
い、溶融樹脂の射出中或いは射出完了10秒後までの間
に加圧流体をキャビティ内樹脂内に注入開始し、この加
圧流体注入開始と同時或いは注入中にキャビティ内の容
積を拡大開始して、キャビティ容積の拡大動作を開始か
ら20秒後までに完了し、キャビティ内の容積を拡大完
了した状態でキャビティ内樹脂内に注入された加圧流体
の圧力を5〜120秒間保持することを特徴とする熱可
塑性樹脂製の軸一体型歯車の中空射出成形方法。
【0010】以下に、本発明を詳細に説明する。本発明
において「中空射出成形方法」とは、射出成形において
熱可塑性樹脂を金型キャビティ中に射出中、もしくは射
出完了後に加圧流体を樹脂中に注入することにより中空
成形品を得る射出成形方法である。本発明において「キ
ャビティ」とは、金型パーティング面に設けられた凹み
のうち、成形行程完了後に製品となる樹脂が充填される
部分を指す。本発明において「中空部」とは、巣(ボイ
ド)や発泡剤による中空部を意味するものではない。本
発明において「可動中子」とは、金型を構成する部品の
うち、可動部分の駆動方向に対し垂直なキャビティ面上
から、キャビティ内への突き出しとこの突き出し位置か
らの後退が可能な部分を指す。
【0011】本発明によって得られる熱可塑性樹脂製の
軸一体型歯車は、図2(a)〜(d)、図4(a)〜
(d)に示した通り、内部に中空部を有する。好適な中
空率は10〜90%であり、さらに好ましくは20〜8
0%である。これは、中空率が90%を越える中空射出
成形品は製品の肉厚が極端に薄くなり、製品強度の低下
を招くために好ましくない。また、製品の極端な薄肉化
は、製品内に中空部を形成するために注入する加圧流体
が薄肉部から製品外に流出し、目的の形状の中空成形品
が得られない恐れがあるために好ましくない。
【0012】尚、中空率とは次式で定義される。 中空率(%)={(V×ρ−M)/(V×ρ)}×100 ただし、上式においてVは中空部を同じ樹脂で埋めたと
きの体積、ρは用いた樹脂の比重、Mは中空成形品の質
量である。本発明による軸一体型歯車は、内部の所定の
位置に内部リブを少なくとも一つ形成し、該内部リブの
最小厚さを0.5〜5mmとすることによって、歯車強度
を保持しながら、歯車精度を歯車全周に渡って均一に向
上させることが可能になったものである。
【0013】本発明による熱可塑性樹脂製軸一体型歯車
は中空射出成形によって得られるが、軸一体型歯車内に
中空部を形成するために樹脂内に注入する加圧流体は、
シリンダーのノズル部、金型のスプルー、ランナー、製
品部より樹脂内に注入することが可能であるが、シリン
ダーのノズル部、金型のスプルー部、ランナー部のいず
れかの位置に注入口を設け、加圧流体がゲートを通過し
てキャビティ内に到達する構造とすることが金型構造を
簡略化できることから好ましい。
【0014】本発明による成形金型構造においては、ゲ
ートは固定側キャビティ軸部端面に設けることが好まし
い。軸部端面にゲートを設け、該ゲートから加圧流体を
注入することにより、固定側軸部に中空部を形成するこ
とが可能であるためである。ゲートを軸部と歯車部の間
に設けた金型構造とすると、固定側キャビティ軸部に中
空部を形成することは困難である。従って、軸部と歯車
部の間にのみゲートを設けた金型構造とする場合には、
固定側軸部に中空部を形成するための加圧流体注入口を
固定側軸部にも設けることが好ましい。本発明による成
形金型構造においては、可動部分9を有することを特徴
とするが、該可動部分の形状は該可動部分が前進するこ
とによりキャビティ内に突き出される部分が円筒形であ
り、円筒形部分の外径D1が該歯車の歯底円直径の0.
7〜1倍であり、内径D2が該軸一体型歯車の軸径の1
〜3倍であることが、軸一体型歯車の軸部と歯部の間に
効果的に中空部を形成することができることから好まし
い。
【0015】本発明においては、可動部分の駆動方向に
対して垂直であるキャビティ面上に、凸形状を放射状に
形成することが好ましい。キャビティ面に形成された凸
形状に接する軸一体型歯車の内部に内部リブが形成され
る。このため、該凸形状が設けられた位置と形状によ
り、軸一体型歯車の内部に形成される内部リブの位置と
形状が決定される。該凸形状の幅は0.5〜10mmであ
ることが好ましいが、さらに好ましくは0.5〜5mmで
ある。これは、0.5mm未満であると、形成される内部
リブの厚さが薄くなり、歯車強度を保持することが困難
になるためである。また、10mmを越えると内部リブの
厚さが、歯幅方向において均一になりにくく、その結
果、歯車精度を向上させることが困難になるためであ
る。
【0016】該凸形状は可動部分9の駆動方向に対して
垂直であるキャビティ面上に直接設けることによっても
軸一体型歯車に内部リブを形成することができるが、可
動部分9の駆動方向に対し垂直であるキャビティ面から
の突き出しと、この突き出し位置からの後退が可能な可
動中子10を有する金型構造とすることによっても実施
することができる。上記可動中子の突き出しによって凸
形状を形成し、可動中子の後退によりキャビティ面上か
ら凸形状が消滅する構造とすることにより、成形行程完
了後に製品表面に、キャビティ8の凸形状を転写した凹
部4が残らない中空成形歯車を得ることが可能であるこ
とから好ましい。これは、表面に凹部4が存在しないこ
とにより、成形後の製品の収縮が製品全体に渡って均一
に進行し、歯車精度が歯車全周に渡って均一に保持する
ことが可能であると推測されるためである。
【0017】キャビティ軸部に設けられた可動部分が前
進した状態で、該可動部分のうちキャビティ内に突き出
された部分が円柱形であり、該円柱形の外径D3が軸一
体型歯車の軸径の0.3〜1倍である可動部分を有する
成形金型も、軸一体型歯車の軸部に中空部を形成できる
ことから、歯車の精度を向上することが可能となり好ま
しい。可動部分の駆動源としては油圧シリンダーが考え
られるが、溶融樹脂の射出圧力又は樹脂圧により可動部
分が後退し、キャビティ内容積が拡大しない構造であれ
ば、如何なる装置、方法を用いても実施可能である。ま
た、可動中子の突き出し及び、後退させるための駆動源
においては、可動部分に連動させる方法が考えられる。
また、可動部分とは別系統であって、可動部分の駆動源
と同様な駆動源を用いることによっても実施が可能であ
る。何れの方法においても、溶融樹脂の射出圧力又は樹
脂圧によって、可動中子が前進位置から後退しないこと
が必要である。
【0018】本発明による中空射出成形方法において
は、樹脂の射出行程後、可動部分9を駆動することによ
り、キャビティ内容積を拡大する行程を有する。このキ
ャビティ内容積を拡大する行程において、可動部分9の
移動距離Lは、軸一体型歯車の歯幅に対し20〜90%
の範囲であることが好ましく、さらに好ましくは40〜
80%の範囲であることである。移動距離Lが軸一体型
歯車の歯幅に対して90%より大きい場合は、軸部と歯
部の間の肉厚が薄くなるため好ましくない。20%より
小さい場合は、歯車精度を向上するために効果的な中空
部を形成することが困難であるためである。
【0019】本発明による成形金型は可動部分9を有す
るため、成形行程完了後に金型を開いた状態で、該可動
部分9をパーティング面を越える位置まで突き出すこと
により、製品をキャビティ内から取り出すことが可能で
ある。従って、通常の射出成形に用いられる金型におい
て製品をキャビティから突き出す目的で設けられている
突き出しピン(エジェクターピン、EPとも称する)を
設けることは不要である。また、可動部分による製品の
キャビティ内から突き出しは、突き出しピンによる突き
出しと比較して、接触面積が大きくなるため、突き出し
時の力が製品全体に分散する。従って、製品の取り出し
時に変形が起きにくいため好ましい。
【0020】本発明による熱可塑性樹脂製歯車の成形金
型の断面の例を、図5(a)、図7(a)に示す。図5
(a)に示した成形金型構造の例は、可動部分9がキャ
ビティ8内に前進した状態で、可動部分9のうちキャビ
ティ8内に突き出された部分の形状が円筒形であり、キ
ャビティ内に突き出された部分のうち可動部分9の駆動
方向に対し垂直なキャビティ面上に6個の凸部14を放
射状に配置した例を示したものである。図5(b)は、
図5(a)に示した成形金型構造の例における、パーテ
ィング面を示したものである。図6(a)は図5(a)
に示した金型の可動部分9の形状の例を示したものであ
る。図中A部分は、可動部分がキャビティ8内に前進し
た状態で、キャビティ8内に突き出される部分であり、
A部分は外径D1、内径がD2である円筒形である。同
図中のB部分は可動部分の前進、後退に関わらず、キャ
ビティ内に露見されない部分であり、この部分の形状は
可動部分がスムーズに駆動するために必要な形状(例え
ばキー溝など)を有することによっても実施が可能であ
る。
【0021】図6(a)に示した可動部分9の形状にお
いては、該可動部分が前進した状態においてキャビティ
8内に突き出された部分のうち、駆動方向に対して垂直
な面上に、幅W1が0.5〜10mmである6個の凸部1
4が放射状に配置されている例を示したものである。該
凸部14のキャビティ面からの高さは、(T−L)の
0.2〜0.8倍の範囲であることが好ましい。ここ
で、Tは軸一体型歯車の歯幅、Lはキャビティ容積を拡
大する際に可動部分が移動する距離である。また、該凸
部14の長さは((D1−D2)/2)の0.2〜1倍
であることが好ましく、さらに好ましくは、0.4〜
0.8倍であることである。ここで、D1は前述の円筒
形状の外径であり、D2は前述の円筒形状の内径であ
る。凸部の長さが((D1−D2)/2)の0.2倍よ
り小さいと、形成される内部リブの長さが短くなり、歯
車強度の低下を招く恐れがあるためである。((D1−
D2)/2)の1倍を越えると凸部同士が接触する可能
性があり、また、キャビティ内容積の拡大時に、凸部に
付着した樹脂同士が接触することにより、軸部と歯部の
間に中空部を形成できない恐れがあるため好ましくな
い。
【0022】図7(a)に示した成形金型構造の例は、
可動部分9がキャビティ8内に前進した状態で、可動部
分9のうちキャビティ内に突き出された部分の形状が円
筒形であり、キャビティ内に突き出された部分のうち可
動部分の駆動方向に対し垂直な面からの突き出しと、こ
の突き出し位置からの後退が可能である可動中子10を
有する例を示したものである。図7(b)は、図7
(a)に示した成形金型構造の例における、パーティン
グ面を示したものである。図8(a)は、図7(a)に
示した成形金型構造の例における、可動部分9の形状の
例を示したものである。該可動部分が前進した状態にお
いてキャビティ内に突き出された部分のうち、該可動部
分の駆動方向に対して垂直な面からの突き出しと、この
突き出し位置からの後退が可能である可動中子10を有
する構造の例である。同図中に示したA及びBは、図6
(a)と同様に可動部分9の前進により、キャビティ内
に突き出される部分(A)と、可動部分9の前進、後退
に関わらずキャビティ内に露見しない部分(B)を指
す。また、D1、D2は筒形状であるA部分の外径(D
1)と内径(D2)をそれぞれ示すものである。
【0023】図8(a)に示した可動中子10の例は、
可動部分9から突き出された状態において、可動部分9
の駆動方向に対して垂直な面上に、幅W2が0.5〜1
0mmである6個の凸形状を放射状に形成する例を示した
ものである。可動中子10の突き出しにより形成される
凸形状の高さ及び長さは、前記図6の可動部分9のキャ
ビティ面上に設けた凸部と同様の範囲であることが好ま
しい。
【0024】図9は本発明を実施する際の成形方法の一
例を示したものである。該方法の第一行程を図9(a)
に示す。第一行程は可動部分9が前進した状態で、キャ
ビティ8内に溶融樹脂15を射出する。このときの溶融
樹脂の充填量は、可動部分9が前進した状態、即ち、キ
ャビティ8内容積を拡大する前のキャビティ内容積を1
00%とした場合、40〜100%に相当する量が好ま
しく、さらに好ましくは80〜100%に相当する量で
ある。これは、樹脂の充填量が40%未満であると、次
の第二行程において樹脂中に注入される加圧流体が樹脂
を突き破り、樹脂外へ流出しやすくなる。その結果、目
的の形状を得ることが困難になるために好ましくない。
【0025】第二行程を図9(b)に示す。溶融樹脂が
射出されて、キャビティ8内に流入した後、成形品内に
中空部6を形成するための加圧流体を樹脂内に注入する
行程である。加圧流体の注入開始は樹脂の射出中から射
出完了10秒後までの間、好ましくは射出中から射出完
了5秒後までの間である。これは、溶融樹脂の射出完了
から10秒以上経過すると、キャビティ内の樹脂は徐々
に冷却され、キャビテイ面に接している面から固化が始
まり、成形品内に効果的に中空部を形成することが困難
な状態になるためである。
【0026】第三行程を図9(c)に示す。加圧流体の
注入開始と同時、或いは注入中に可動部分9を後退開始
し、キャビティ8の容積を拡大する行程である。可動部
分9の後退開始から20秒後までの間、好ましくは10
秒後までの間に後退完了することによって、成形品の寸
法精度を向上させるために効果的な中空部を形成するこ
とができる。これは、前述の通り、キャビティ内に充填
された溶融樹脂は、時間の経過と共に金型キャビティ面
より冷却され固化が進行する。このため、樹脂内に中空
部を形成するためには、キャビティの容積拡大動作をキ
ャビティ内に充填された樹脂が冷却固化する以前に完了
する必要があるためである。
【0027】第四行程は図9(d)に示した通り、キャ
ビティの容積を拡大した状態で、樹脂内に注入した加圧
流体の圧力を一定時間保持する行程である。本発明にお
いては、効果的に中空部を設けるために必要である加圧
流体の圧力を保持する時間は、5〜120秒間であり、
好ましくは10〜90秒間である。また、注入される加
圧流体の圧力や、樹脂内に注入された加圧流体の圧力保
持時間を調整することによって、成形品寸法の調整が容
易に可能でになる。
【0028】図10は可動部分と可動中子とを有する構
造の金型を用いて、本発明を実施する際の成形方法の一
例を示したものである。該方法の第一行程を図10
(a)に示す。第一行程は可動部分9、可動中子10が
前進した状態で、キャビティ8内に溶融樹脂を射出す
る。このときの溶融樹脂の充填量は、可動部分8、可動
中子10が前進した状態、即ち、キャビティ8内容積を
拡大する前のキャビティ内容積を100%とした場合、
40〜100%に相当する量が好ましく、さらに好まし
くは80〜100%に相当する量である。
【0029】第二行程を図10(b)に示す。溶融樹脂
の射出中、或いは、射出終了10秒後までの間に、成形
品内に中空部を形成するための加圧流体を樹脂内に注入
する行程である。第三行程を図10(c)に示す。加圧
流体の注入開始と同時、或いは注入中に可動部分9の後
退を開始し、可動部分9の後退開始と同時、或いは後退
完了10秒後までの間に可動中子10の後退を開始する
ことによって、キャビティ内容積を拡大する行程であ
る。
【0030】第四行程を図10(d)に示す。即ち、キ
ャビティ8の容積を拡大完了した状態で、樹脂内に注入
した加圧流体の圧力を一定時間保持する行程である。本
発明で成形品内部に中空形状を得るために用いる加圧流
体としては、常温においてガス状または液状のものが用
いられる。また、射出成形の温度及び圧力下で、成形に
用いる溶融樹脂と反応又は相溶しないものが好ましい。
例えば、窒素、炭酸ガス、空気、ヘリウム、グリセリ
ン、流動パラフィンなどが挙げられる。通常は加圧ガス
が使用され、特に窒素、ヘリウム、ネオン、アルゴンな
どの不活性ガスを使用することが好ましい。また、これ
らのガス体を用いるときは通常不純物が含まれるが、あ
まり不純物が多いと成形時に樹脂の分解やヤケを生じる
場合があるので好ましくない。経済性を考慮すると工業
的には窒素ガスが好ましい。以下に加圧ガスを用いる中
空成形法の一般的な例を更に説明する。
【0031】加圧ガスを用いた中空射出成形は、通常の
射出成形機とガス注入装置の組み合わせによって行われ
る。ガス注入装置は、樹脂の射出開始後に配管を通して
樹脂中にガスを注入し、設定時間このガスを保持する装
置である。これには注入するガスを予め高圧に圧縮し、
アキュームレーターに蓄え、ガス注入時に配管を通して
高圧ガスを導入する方法や、一定量のガス体を計量しポ
ンプにより連続で送り込み加圧していく方法等が考えら
れるが、射出中及び射出後の樹脂中にガス体を送り込め
れば如何なる方法も可能である。
【0032】本発明に用いられる熱可塑性樹脂としては
ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ABS
樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリアミド、ポリアセタール、
ポリカーボネート、変性ポリフェニレンエーテル、ポリ
エチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレー
ト、ポリフェニレンスルフィド、ポリイミド、ポリアミ
ドイミド、ポリエーテルイミド、ポリアリレート、ポリ
サルフォン、ポリエーテルサルフォン、ポリエーテルケ
トン、液晶ポリマー、ポリテトラフルオロエチレン、熱
可塑性エラストマー等が挙げられるが、通常の射出成形
が可能であれば、いかなる熱可塑性樹脂も用いることが
できる。特に、ポリアセタール樹脂、及びポリアミド樹
脂は耐熱性が高く、機械的物性にも優れ、さらには摺動
特性にも優れるため、歯車用の樹脂として多く用いられ
ており本発明においても好適に用いられる。
【0033】本発明に用いられる熱可塑性樹脂には、必
要に応じて充填剤を添加することができる。好適な充填
剤としては、ガラス繊維、炭素繊維、金属繊維、アラミ
ド繊維、チタン酸カルシウム、アスベスト、炭化ケイ
素、セラミック、窒化ケイ素、硫酸バリウム、硫酸カル
シウム、カオリン、クレー、パイロフィライト、ベント
ナイト、セリサイト、ゼオライト、マイカ、雲母、ネフ
ェリンシナイト、タルク、アタルパルジャイト、ウオラ
ストナイト、PMF、フェライト、ケイ酸カルシウム、
炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、ドロマイト、酸化
亜鉛、酸化チタン、酸化マグネシウム、酸化鉄、二硫化
モリブデン、黒鉛、石膏、ガラスビーズ、ガラスパウダ
ー、ガラスバルーン、石英、石英ガラスなどの強化充填
剤を挙げることができ、これらは中空であってもよい。
また、これらの強化充填剤は2種以上を併用することが
可能であり、必要に応じてシラン系、チタン系などのカ
ップリング剤で予備処理して使用することができる。
【0034】本発明における中空射出成形方法により得
られる熱可塑性樹脂製の軸一体型歯車は、歯底円より内
側に加圧ガスを導き、中空部を効果的に形成することに
より樹脂の収縮を抑制する。本発明の中空射出成形方法
においては樹脂中に加圧ガスが供給され、樹脂の収縮を
補うことにより樹脂を効果的に金型に密着させることが
可能であるため寸法精度、歯車精度が良好になると予想
される。通常の射出成形においても、樹脂の収縮分を保
圧をかけることにより補うことが可能であるが、ゲート
シール後はゲート部で樹脂が固化しているので圧力の効
果が期待できない。しかし、中空射出成形法において
は、ゲートシール後も加圧ガスによって成形品内部より
圧力がかかるため、金型転写性が良好になると推測され
る。しかし、単に製品内に加圧流体を注入するだけで歯
車精度を向上させることは困難である。
【0035】本発明の熱可塑性樹脂製歯車は、金型キャ
ビティ内の容積を拡大できる構造を持つことを特徴とす
る金型を用意し、溶融樹脂を金型キャビティ内に射出
し、溶融樹脂の射出中或いは射出完了10秒後までの間
に成形品内に加圧ガスを注入開始し、加圧ガス注入開始
と同時、或いは注入中にキャビティ内の容積を拡大させ
ることにより、熱可塑性樹脂製歯車の歯車精度を向上す
るための中空部を効果的に形成することができるもので
ある。
【0036】本発明においては、溶融樹脂内に加圧ガス
を注入し、キャビティ8内の容積を拡大させることによ
り成形品内に中空部を得るが、キャビティ8内の樹脂が
冷却されるまでの間、中空部内に注入したガスの圧力を
保持しつつ、可動部分9を後退位置で停止させておく必
要がある。効果的に中空部を形成させるために必要な中
空部内のガス圧を保持しつつ、可動部分9の後退位置で
の停止を保つ時間は、可動部分の後退を停止してから5
〜120秒間が好ましく、さらに好ましくは10〜90
秒間である。以下に、実施例を挙げて本発明を更に詳細
に説明する。
【0037】
【実施例】各実施例、比較例を実施する際には、ポリア
セタール樹脂(旭化成工業(株)製 テナック−C 4
520 商品名)を用いて中空射出成形を行った。
【0038】
【実施例1】図5に示した構造を有する金型であって、
図1(a)、(b)に示したような、モジュール1、歯
数60枚、歯幅8mm、軸径8mm、軸長10mmである平歯
の軸一体型歯車が成形できる金型を用意した。可動部分
9のキャビティ8内に突き出される部分のうち、駆動方
向に対して垂直な面上に、歯車の軸穴から歯部に向け
て、幅4mm、高さ1mm、長さ16mmの凸部14を6個、
図6に示すように等分に放射状に設けた。ゲート17
は、固定側金型で軸一体型歯車の軸部の軸線上に1点設
けた。成形機のシリンダー温度は200℃、金型温度は
90℃に設定した。製品に中空部を形成するために注入
する加圧流体は窒素ガスとし、ガスの圧力は150kg/c
m2とした。
【0039】図9に示した成形行程に従い実施した。第
一行程は、図9(a)に示した通り、D1が54mm、
D2が12mmの可動部分9を6mm前進した状態で、キ
ャビティ8内に未充填部分が残らないようキャビティ8
内に溶融樹脂を射出する行程である。第二行程は、図9
(b)に示した通り、溶融樹脂の射出終了後直ちに、成
形品内に中空部を形成するための加圧ガスを樹脂内に注
入する行程である。このときの加圧ガスの圧力は上述の
通り150kg/cm2とした。第三行程は、図9(c)に示
した通り、加圧ガス注入中に可動部分9を後退させるこ
とにより、キャビティ8内容積を拡大する行程である。
この可動部分9の後退は加圧ガスの注入開始から1秒後
に開始し、開始後0.7秒後に終了した。このときの可
動部分の移動距離は6mmであり、この値は歯車の歯幅8
mmに対して75%に相当する値である。第四行程は、図
9(d)に示した通り、キャビティの容積を拡大した状
態で、樹脂内に注入した加圧流体の圧力を30秒間保持
する行程である。第四行程終了の後、製品内のガス圧力
を解放し、金型から製品を取り出した。得られた歯車の
断面図を図2(a)、(b)に示す。得られた歯車の精
度測定にはJIS歯車精度規格(JIS B 170
2)の歯形誤差、歯筋方向誤差を用いた。いずれの誤差
も理想的なインボリュート歯車からの寸法のズレであ
り、誤差の値が小さいほど正確に作動する歯車といえ
る。測定結果を表1に示した。
【0040】
【実施例2】図7に示した構造を有する金型であって、
実施例1における軸一体型歯車と同様のモジュール、寸
法である、図3(a)、(b)に示すような軸一体型歯
車の成形が可能である、可動部分9と可動中子10を有
する成形金型を用意した。図10に示した中空射出成形
方法に従い、中空射出成形を実施した。各温度条件、加
圧ガスの圧力、圧力の保持時間といった成形条件は、実
施例1に準じた。得られた歯車の断面を図4(a)、
(b)に、測定結果を表1に示した。
【0041】
【比較例1】実施例2で用いた金型と基本的に同じ構造
の金型を用いて比較例1を実施した。従って、成形品外
観は図3(a)、(b)と同様である。実施例2と異な
る点は、可動部分9、可動中子10を後退の位置で固定
し、樹脂の射出、加圧ガスの注入、加圧ガスの圧力保
持、圧力の解放、製品取り出しといった通常の中空射出
成形により成形品を得た。その他、成形機の各温度設定
条件、成形条件、加圧ガスの圧力、ガス圧力の保持時間
などは実施例2と同様、実施例1に準じた。得られた歯
車断面を図11(a)、(b)に示す。測定結果を表1
に示した。
【0042】
【表1】
【0043】
【発明の効果】本発明により製造された歯車は樹脂の収
縮が抑制され、金型転写性が向上し、インボリュート歯
車として誤差が小さく良好な精度を持つ熱可塑性樹脂製
軸一体型歯車である。このため、機構部品として正確な
動作が行える歯車であり、産業上、非常に有用な歯車で
ある。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は本発明による熱可塑性樹脂製軸一体型
歯車の正面図の一例を示し、(b)は側面図を示す。
【図2】(a)は図1(a)におけるA−A断面を示
し、(b)、(c)、(d)は図1(b)におけるa−
a、b−b、c−c断面をそれぞれ示す図である。
【図3】(a)は本発明による熱可塑性樹脂製軸一体型
歯車の正面図の一例を示し、(b)は側面図を示す。
【図4】(a)は図3(a)におけるA−A断面を示
し、(b)、(c)、(d)は図3(b)におけるa−
a、b−b、c−c断面をそれぞれ示す。
【図5】(a)は図1に示した軸一体型歯車を中空射出
成形する際に用いた成形金型構造の一例を示し、(b)
は(a)のパーティング面を示したものである。
【図6】図5に示した成形金型構造の例における、可動
部分9の形状の例を示した正面図及び側面図である。
【図7】(a)は図3に示した軸一体型歯車を中空射出
成形する際に用いた成形金型構造の一例を示し、(b)
は(a)のパーティング面を示したものである。
【図8】図7に示した成形金型構造の例における、可動
部分9の形状の例を示した正面図及びA−A断面図であ
る。
【図9】図5に示した成形金型を用いて中空射出成形を
実行する際の成形行程の説明図である。
【図10】図7に示した成形金型を用いた中空射出成形
を実行する際の成形行程の説明図である。
【図11】(a)は比較例1で得られた、軸一体型歯車
の断面図であり、(b)は(a)のA−A断面を示した
ものである。
【符号の説明】
1 歯先円 2 ピッチ円 3 軸部 4 凹部 5 内部リブ 6 中空部 7 歯部 8 キャビティ 9 可動部分 10 可動中子 11 パーティング面 12 キャビティ面 13 スプルー及びランナー部 14 凸部 15 樹脂 16 加圧流体通路 17 ゲート
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B29C 49/20 9268−4F B29C 49/20 49/48 9268−4F 49/48 // B29K 101:12 105:22 B29L 15:00

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内部に中空部と少なくとも一つの内部リ
    ブを有する熱可塑性樹脂製軸一体型歯車であって、中空
    率が10〜90%であり、上記内部リブの最小厚さが
    0.5〜5mmであることを特徴とする熱可塑性樹脂製軸
    一体型歯車。
  2. 【請求項2】 キャビティ内への前進及びキャビティ内
    からの後退を任意に行える可動部分を少なくとも1つ有
    することを特徴とする請求項1記載の熱可塑性樹脂製軸
    一体型歯車の中空射出成形用金型。
  3. 【請求項3】 可動部分が前進することによりキャビテ
    ィ内に突き出される部分が円筒形であり、該円筒形の外
    径D1が軸一体型歯車の歯底円直径の0.7〜1倍であ
    り、内径D2が軸一体型歯車の軸径の1〜3倍であり、
    上記可動部分の可動方向に対し垂直なキャビティ面上に
    幅が0.5〜10mmであり、高さが(軸一体型歯車の歯
    幅T−キャビティ容積拡大時の可動部分移動距離L)×
    0.2〜0.8であり、長さが〔(該円筒形の外径D1
    −内径D2)/2〕×0.2〜1である凸形状を放射状
    に、少なくとも1つ形成することを特徴とする請求項2
    記載の中空射出成形金型。
  4. 【請求項4】 可動部分の駆動方向に対して垂直なキャ
    ビティ面上からのからの突き出しと、この突き出し位置
    からの後退が任意に可能である可動中子を有し、該可動
    中子を突き出すことにより、該可動部分の駆動方向に対
    して垂直なキャビティ面上に凸形状を形成することを特
    徴とする請求項3記載の中空射出成形金型。
  5. 【請求項5】 可動部分がキャビティ軸部に設けられ、
    該可動部分が前進した状態において、該可動部分のうち
    キャビティ内に突き出された部分が円柱形であり、該円
    柱形の外径D3が該軸一体型歯車の軸径の0.3〜1倍
    である可動部分を有することを特徴とする請求項2に記
    載の中空射出成形金型。
  6. 【請求項6】 請求項2、3、4または5記載の中空射
    出成形用金型を用い、溶融樹脂の射出中或いは射出完了
    10秒後までの間に加圧流体をキャビティ内樹脂内に注
    入開始し、この加圧流体注入開始と同時或いは注入中に
    キャビティ内の容積を拡大開始して、キャビティ容積の
    拡大動作を開始から20秒後までに完了し、キャビティ
    内の容積を拡大完了した状態でキャビティ内樹脂内に注
    入された加圧流体の圧力を5〜120秒間保持すること
    を特徴とする熱可塑性樹脂製の軸一体型歯車の中空射出
    成形方法。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH10315262A (ja) * 1997-05-21 1998-12-02 Idemitsu Petrochem Co Ltd 繊維強化樹脂の成形方法および成形品
WO2005113214A1 (de) * 2004-05-24 2005-12-01 Universität Paderborn Verfahren der herstellung von kunststoffformteilen
KR100676535B1 (ko) * 1997-11-26 2007-04-25 이데미쓰 고산 가부시키가이샤 섬유강화수지성형품및그의제조방법
JP2012530886A (ja) * 2009-06-26 2012-12-06 ツバキ カーベルシュレップ ゲーエムベーハー 流体内圧射出成形工程により生産されるエネルギーガイドチェ−ンのチェーンリンクの要素

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