JPH08290106A - 塗工シート - Google Patents
塗工シートInfo
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- JPH08290106A JPH08290106A JP7119024A JP11902495A JPH08290106A JP H08290106 A JPH08290106 A JP H08290106A JP 7119024 A JP7119024 A JP 7119024A JP 11902495 A JP11902495 A JP 11902495A JP H08290106 A JPH08290106 A JP H08290106A
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- sheet
- coating film
- coating
- urethane resin
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- Application Of Or Painting With Fluid Materials (AREA)
- Coating Of Shaped Articles Made Of Macromolecular Substances (AREA)
- Laminated Bodies (AREA)
- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
Abstract
ートを提供すること。 【構成】 オレフィン系ポリマーからなるシートの片面
または両面に、ポリウレタンビーズおよびウレタン樹脂
を主体とする塗膜を形成させる。
Description
からなるシート、特に文具用キャリングケース、バイン
ダーなど、頻繁に手に持って使用する分野に用いられる
シートに関する。
で、強度、耐熱性、安全性などに優れるため種々の用途
に、中でも、バインダーやファイルの表紙、キャリング
ケースの本体など、文房具用品の分野で多く利用されて
いる。ところで、近年、文房具用品はそのデザインが売
上に大きく影響するようになったために、カラーバリエ
ーションを豊富に揃えたり、表面に模様を施したりした
ものが多く販売されている。しかしながら、彩色や表面
模様によるだけでは、デザイン性に乏しく応用の範囲も
限られるため、色の深みや手触りの良さなどの今までに
ない質感を有する文房具用品が求められている。また、
頻繁に手に持って使用する文房具用品は、デザイン性だ
けでなく、表面の傷付きにくさ、持ち易さなどの機能を
も満足する必要がある。
な従来の課題を背景になされたもので、デザイン性、機
能性の両方に優れ、しかも、折り曲げ加工によっても折
り曲げ部の美観が損なわれない塗工シートを提供するこ
とを目的とする。
ポリマーからなるシート(以下単に「シート」ともい
う)の片面または両面に、ポリウレタンビーズおよびウ
レタン樹脂を主体とする塗膜を形成させたことを特徴と
する塗工シート、および該塗工シートを折り曲げ加工し
てなる塗工シートを提供するものである。
としては、エチレン、プロピレン、ブテンなどのモノオ
レフィンの重合体および共重合体を主成分とするもので
あり、例えば高密度ポリエチレン、中低密度ポリエチレ
ン、結晶性ポリプロピレン、結晶性エチレン−プロピレ
ンブロック共重合体、ポリブテン、ポリ−3−メチルブ
テン−1、ポリ−4−メチルペンテン−1などが挙げら
れるが、中でもポリプロピレンが好適である。また、オ
レフィン系ポリマーは単独であっても、これらの混合物
であってもよい。シートの厚さは、塗工シートの用途に
もよるが、好ましくは0.05〜3.0mm、特に好ま
しくは0.1〜2.0mmである。
あってもよい。有彩色の場合には、黒色、白色のほか、
あらゆる色を選択することができ、単色のみならず、2
種以上の複数色としてもよい。また、シートは透明であ
っても、不透明であってもよい。
すための顔料としては、低収縮性フタロシアニンブル
ー、フタロシアニングリーン、イソインドリノン系イエ
ロー、キナクリドン系レッド、ペリレン系レッドなどの
ほか、群青、コバルトブルー、クロムオキサイドグリー
ン、チタンホワイト、カーボンブラック、ベンガラ、カ
ドミウムイエロー、カドミウムレッドなどの無機顔料を
用いることもできる。
選択することができるが、好ましくは0.1〜5.0重
量%、特に好ましくは1.0〜2.5重量%である。添
加量が0.1重量%未満であると、着色力が劣り、所望
の色が得られにくく、一方、5.0重量%を超えると、
物性の低下が生じ、経済的にもコストアップをもたらす
ため好ましくない。ただし、シートに透明性を持たせる
場合には、極力添加量を少なくする必要があるため、
0.25重量%以下であることが望ましい。
応じて帯電防止剤、熱安定剤、紫外線吸収剤、酸化防止
剤、安定剤、滑剤、防曇剤などを配合することもでき
る。
3級アミン、第4級アンモニウム化合物、ピリジン誘導
体などのカチオン系の帯電防止剤、硫酸化油、石鹸、硝
酸化エステル油、硫酸化アミド油、硫酸エステル塩類、
脂肪族アルコール、アルキル硫酸エステル塩、炭素数4
〜10の飽和脂肪酸、炭素数10以上の飽和、不飽和脂
肪酸、炭素数8以上の飽和、不飽和脂肪酸のリチウム、
マグネシウム、カルシウム、亜鉛、アルミニウムなどの
金属塩などの高級脂肪酸の金属塩、アルキルフェノール
スルホン酸塩、脂肪酸エチルスルホン酸塩、アルキルス
ルホン酸塩、アルキルナフタレンスルホン酸塩、アルキ
ルベンゼンスルホン酸塩、コハク酸エステルスルホン酸
塩、リン酸エステル塩などのアニオン系帯電防止剤、ポ
リオキシエチレングリコール、ポリオキシプロピレング
リコール、ポリオキシプロピレントリオール、ポリオキ
シプロピレンテトラオール、エチレンオキサイドまたは
プロピレンオキサイドとアルキルアミンとの縮合物、エ
チレンオキサイドまたはプロピレンオキサイドとアルキ
ルアミドとの縮合物、エチレングリコールもしくはプロ
ピレングリコールまたはポリエチレングリコールもしく
はポリプロピレングリコールのエーテルもしくはエステ
ルと3価以上の多価アルコールまたは多価アルコールの
アルキルエステルとのエーテル化物、エチレングリコー
ルもしくはプロピレングリコールまたはポリエチレング
リコールもしくはポリプロピレングリコールのアルキル
エーテルもしくはアルキルエーテルまたはアルキルアリ
ルエーテルもしくはアルキルエステルなどのエチレンオ
キサイドやプロピレンオキサイドの誘導体、グリコー
ル、グリセリン、ポリグリセリン、ペンタエリスリトー
ル、ソルビトールなどの多価アルコール、多価アルコー
ルの部分脂肪酸エステル、ナフテン酸エステル、分子量
1万以下の低分子量ポリビニルアルコール、低分子量ポ
リビニルアルコールの部分エステル化物脂肪族アルコー
ルのエチレンオキサイド付加物、脂肪酸のエチレンオキ
サイド付加物、脂肪族アミンまたは脂肪酸アミドのエチ
レンオキサイド付加物、アルキルフェノールのエチレン
オキサイド付加物、多価アルコールの部分脂肪酸エステ
ルのエチレンオキサイド付加物、ポリエチレングリコー
ルなどの非イオン系の帯電防止剤、カルボン酸誘導体、
イミダゾリン誘導体などの両性系の帯電防止剤などが挙
げられる。帯電防止剤の使用量は、オレフィン系ポリマ
ー100重量部に対して0.05〜20重量部、好まし
くは0.4〜0.8重量部である。20重量部を超える
と、帯電防止剤がオレフィン系ポリマーからなるシート
の表面にブリードし外観を損なう場合があるので、好ま
しくない。
ンゾフェノン系、2−(2′ヒドロキシフェニル)ベン
ゾトリアゾール系、サリチル酸系、フタル酸系などが挙
げられる。紫外線吸収剤の使用量は、オレフィン系ポリ
マー100重量部に対して0.05〜1.0重量部、好
ましくは0.1〜0.5重量部である。
チルアミン、フェニル−β−ナフチルアミン、ジフェニ
ルアミン、N,N′−ジフェニル−P−フェニレンジア
ミンなどのアミン系、2,6ジ−t−ブチル−4メチル
フェノール、2,4ジメチル−6−t−ブチルフェノー
ル、3−t−ブチル−4−ヒドロキシアニゾール、n−
オクタデシル−β(4′−ハイドロキシ−3′,5′−
ジ−t−ブチルフェニル)プロピオネートなどのフェノ
ール系が挙げられる。酸化防止剤の使用量は、オレフィ
ン系ポリマー100重量部に対して0.05〜1.0重
量部、好ましくは0.1〜0.5重量部である。
ステアリン酸アルミニウム、ステアリン酸亜鉛、ステア
リン酸カドミウム、リン酸エステル類などが挙げられ
る。滑剤の使用量は、オレフィン系ポリマー100重量
部に対して0.05〜1.0重量部、好ましくは0.1
〜0.5重量部である。
ィン系ポリマーおよび必要に応じて添加する顔料、その
他の添加物とともにドラムブレンダー、Vタイプブレン
ダー、リボンブレンダーなどの混合機で予備混合し、押
し出し機などを用いて、例えば溶融押し出しなどにより
成形することにより製造される。その際、後述する塗膜
をシートの片面にのみ設ける場合には、塗膜を設けない
面に、しぼ模様を付したり、梨地加工をしてもよい。
ズおよびウレタン樹脂を主体とするものである。本発明
において、この塗膜をシートの片面または両面に設ける
方法として、ウレタン樹脂を含有するベース塗料(以下
単に「ベース塗料」ともいう)およびポリウレタンビー
ズを主体とする液状塗料(以下単に「液状塗料」ともい
う)を、シートに塗布したのち、乾燥させる方法を用い
ることができる。
チルイソブチルケトン、シクロヘキサノンなどのケトン
系溶媒、酢酸エチル、酢酸ブチルなどのエステル系溶
媒、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素系溶剤、
ブチルセロソルブなどのセロソルブ系溶媒などにより希
釈され、液状のベース塗料となる。
有量としては、好ましくは10〜50重量%、特に好ま
しくは20〜40重量%である。含有量が10重量%未
満であると、スクリーン印刷の場合、塗料の流れが生じ
て均一な塗工が困難となり、一方50重量%を超える
と、粘度が高くなり、版の離れが悪く、ムラの原因とな
る。
色であってもよい。有彩色の場合、顔料の含有量は、
0.05〜0.5重量%が好ましく、特に0.1〜0.
3が好ましい。含有量が0.05重量%未満であると、
微量のため、精度的な問題から、色バラツキが生じる恐
れがあり、一方、0.5重量%を超えると、ウレタンビ
ーズの色彩による発色効果を阻害し、単なる艶消し塗料
と変わらなくなる。
タンビーズは、好ましくは平均粒径5〜20μm、特に
好ましくは10〜18μmである。平均粒径が5μm未
満であると、塗工面において弾性ウレタンビーズの突起
が減少するため、塗膜が単なるウレタンビーズ皮膜と大
差なくなり、一方20μmを超えると、表面に必要以上
のザラツキ感が生じ、手触りが悪くなる恐れがある。ポ
リウレタンビーズの形状は、球形でも、それ以外の形状
であってもよく、また、定型であっても、不定型であっ
てもよいが、より滑らかな手触りとなすためには、球形
のポリウレタンビーズを用いることが好ましい。
であっても、有彩色であってもよく、シートの色彩や透
明度を考慮して、選択することができる。また、有彩色
の場合には、単色に限らず、例えば更に色の深みを増す
ために、2色以上の複数色としてもよい。さらに、ポリ
ウレタンビーズは、透明であっても不透明であってもよ
い。
は、二酸化チタン、黄色酸化鉄、ベンガラ、紺青、クロ
ムグリーン、カーボンブラック、ハンザイエロー、レー
キレッド、カナクリドンバイオレット、銅フタロシアニ
ン、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、タルク、クレーな
どの無機顔料、または有機顔料が使用できる。顔料の添
加量は、求める色彩により選択することができるが、好
ましくは5〜30重量%、特に好ましくは10〜20重
量%である。5重量%未満であると、着色力が劣り、所
望の発色を得るために多量のポリウレタンビーズが必要
となり、一方、30重量%を超えると、顔料過多により
ウレタン特有の弾性が損なわれ、触感が悪くなる。本発
明に用いるポリウレタンビーズには、架橋ウレタンビー
ズを用いることが好ましい。好ましい架橋剤としては、
耐光性を考慮し、無黄変性の多官能イソシアネート化合
物が好ましい。
じて、可塑剤、安定剤、界面活性剤、分散剤、消泡剤、
レベリング剤、増粘剤、造膜助剤、防黴剤、老化防止
剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、熱安定剤、光安定剤な
どを添加することができる。
固形分が10〜50重量%、特に20〜40重量%が好
ましい。固形分が10重量%未満であると、スクリーン
印刷の場合、塗料の流れが生じて均一な塗工が困難とな
り、一方、50重量%を超えると、粘度が高くなり、版
の離れが悪く、ムラの原因になる。
重量部に対するウレタン樹脂の割合は、10〜60重量
部が好ましく、特に20〜40重量部が特に好ましい。
ポリウレタンビーズの割合が10重量部未満であると、
ポリウレタンビーズによる触感、色感の変化が少なく、
一方60重量部を超えると、塗料の増粘による加工性の
低下を招く上、経済的にもコストアップにつながるため
好ましくない。
性、耐アルコール性、耐油性などを向上させるために、
硬化剤を含有させることができる。硬化剤としては、特
に限定されないが、ポリイソシアネートプレポリマー
〔R(NCO)n 〕であり、Rに芳香族を含まない無黄
変型が好ましい。硬化剤の添加量としては、3〜20重
量%が好ましく、特に5〜8重量%が好ましい。添加量
が3重量%未満であると、架橋度が不足することがあ
り、所望の強度が得られない恐れがあり、一方、20重
量%を超えると、樹脂の硬化が生じて、割れの発生や触
感の悪化の原因となる。
橋促進剤などを添加することができる。
ト、リバースコート、キスコート、フローコート、スク
リーン印刷、ナイフコート、バーコート、スプレーコー
ト、ディプコートなどの一般的塗布方法が採用できる
が、本発明においては、スクリーン印刷が最も好適であ
る。なお、液体塗料の粘度は、好ましくは20℃におい
て、1,000〜5,000cps、特に2,000〜
3,000cpsが好ましい。粘度が1,000cps
未満であると、塗料の流れが生じて均一な塗工ができ
ず、一方、5,000cpsを超えると、版との離れが
悪くなり、ムラの原因となる。
主体とする塗膜(以下単に「塗膜」ともいう)の乾燥後
の厚みは、好ましくは5〜50μmであり、特に10〜
30μmが好ましい。塗膜の厚みが5μm未満である
と、塗料の絶対量が不足のため手触りによるソフト感が
得られにくい上、表面強度も低下する。一方、50μm
を超えると、ポリウレタンビーズが塗料の中に埋没する
部分が多くなるため好ましい触感が得られにくくなる
上、シートの色彩が塗膜を通して現れることによる色の
深みが得られにい。
において、平均光線透過率が10〜45%、好ましくは
20〜35%の透明性を有するものとする。光線透過率
は、塗膜を構成するウレタン樹脂からなるベース塗料お
よびポリウレタンビーズの配合割合、粒子径、着色度、
塗膜厚さ等の諸要因によって設定することができる。光
線透過率が10%未満であると、塗膜としての透明性が
不充分であるため、塗膜を通してシートの色彩を透視す
ることが困難となり、塗膜とシートの色彩の相互作用に
よる複雑な色合い、色の深み、立体感が得られにくくな
り、一方45%を超えると、塗膜の色彩が弱くなりす
ぎ、塗膜とシートの色彩の相互作用が得られにくくなる
ため、色の深みが乏しくなる。
なるシートにあらかじめ表面処理を施し、シート表面の
濡れ性を向上させることが好ましい。表面処理として
は、コロナ放電処理、プラズマ処理、火炎処理、紫外線
処理、電子線・放射線処理、化学薬品処理、物理的粗面
処理、および表面コーティング処理が挙げられるが、中
でも、コロナ処理が好適に行われる。コロナ処理を施す
ことにより、シート表面に水酸基が導入されるため、シ
ート表面の濡れ性が向上して塗膜とシートの密着性が向
上する。
いては、前述のとおり、シート、塗膜のそれぞれを無色
または有彩色として組み合わせることができる。その結
果、シートの色彩と、塗膜の色彩を種々組み合わせるこ
とにより、立体感、複雑な透明感、色の深み、温かみな
どの質感を有するシートが得られる。例えば、シートと
塗膜に同系色の色彩を施した場合には、重厚で深みのあ
るスエード調外観の塗工シートが得られる。シートと塗
膜に異なる系統の色彩を施した場合では、複雑な色彩と
なり、立体感ある外観が得られる。中でも、シートが黒
色である場合には、塗膜が同系色であるなしにかかわら
ず、高級なスエード調外観が得られる。また、不透明で
無色のシートに有彩色の塗膜を形成することにより、透
明感が抑制され、マット感が付与される。反対に、有彩
色のシートに無色の塗膜を形成することにより、明るい
マット感となる。さらに、白色のシートに有彩色の塗膜
を形成することにより、デニム生地調の外観が得られ
る。
組み合わせることにより、同系色において、微妙に異な
る色彩を得ることが可能である。例えば、黄色系の場合
には、黄色のシートに無色の塗膜を形成したもの、黄色
のシートに黄色の塗膜を形成したもの、白色のシートに
黄色の塗膜を形成したもの、無色のシートに黄色の塗膜
を形成したものでは、それぞれの、明度、色味、透明度
などが異なる。このことは、黄色以外の色についても同
様である。
タンビーズにのみ施す場合、ベース塗料にのみ施す場
合、または両方に施す場合とでは、その効果は異なる。
すなわち、ポリウレタンビーズにのみ色彩を施した場合
には、無色のベース塗料(乾燥後はウレタン樹脂)を通
じて、塗膜の表面だけでなく無色のベース塗料を通して
シートが透視されるので、立体感、色の深みなどが顕著
となる。また、ベース塗料にもに色彩を施した場合に
は、塗膜を通してシートの透視が困難になるので立体
感、色の深みは減少することがある。両方に彩色を施し
た場合、特にベース塗料に透明感のある色彩を施した場
合には、マット感あふれる深い色調の外観となる。
施態様は次のとおりである。 透明塗膜/透明シートからなる塗工シート。 彩色塗膜/透明シートからなる塗工シート。 透明塗膜/不透明彩色シートからなる塗工シート。 彩色塗膜/不透明黒色シートからなる塗工シート。 同系色塗膜/不透明同系色シートからなる塗工シー
ト。 黒色塗膜/不透明彩色シートからなる塗工シート。 異色塗膜/不透明彩色シートからなる塗工シート。
り曲げ加工により、多種多様な形状の塗工シートとな
る。この塗工シートは、バインダー、ファイル、キャリ
ングケースなどの文房具など、あらゆる用途に用いられ
る。折り曲げ加工の方法としては、特に限定されない
が、好ましくは加熱・加圧による罫線型押しにより行う
ことができる。
たは両面に、架橋されたポリウレタンビーズおよびウレ
タン樹脂を主体とする塗膜を形成したため、架橋された
ポリウレタンビーズが塗膜表面に表出し、引っかき傷な
どに対する表面強度が向上する。さらに、塗膜は、ポリ
ウレタンビーズとともにウレタン樹脂を主体とすること
から、ポリウレタンビーズに局所的な力が加えられて
も、ウレタン樹脂の持つ弾力性によりこれが吸収されて
傷が付きにくい上、もし傷が付いても、ウレタン樹脂の
復元力により傷が回復し易い。また、この弾力性によ
り、手に持ったときにソフトな感触が得られる。さら
に、この塗膜表面にはウレタン樹脂も表出しているた
め、塗膜を形成していないオレフィン系ポリマーの表面
よりも、シート表面の摩擦係数が増大するため、手に持
った際に滑りにくい。さらに、ポリウレタンビーズの凹
凸により、表面の結露が防止される。
リマーからなるシートの片面または両面に、ポリウレタ
ンビーズおよびウレタン樹脂を主体とする塗膜を形成さ
せたものであるから、これを加熱・加圧加工により折れ
線を形成させ、折り曲げ加工をした塗工シートは、オレ
フィン系ポリマーからなるシート単体のものを、同様に
して折り曲げ加工したものと比較しても、表面塗膜の緩
衝、保護作用により、圧着した折れ線部分は比較的に光
沢が少なく、外観に暖かみがあるので、折り曲げ成型品
の外観を損ねることがない。
表面に突出して凹凸を形成することにより、光の乱反射
が生じ艶消し効果が得られる。シートの色彩と、塗膜の
色彩を種々組み合わせることにより、同系色であっても
微妙に異なる色彩となるとともに、立体感、複雑な透明
感、色の深み、温かみなどの質感を有するシートが得ら
れる。特に、ポリウレタンビーズのみ彩色を施してベー
ス塗料が透明をしたことにより、塗膜全体が透明である
場合には、塗膜の表面だけでなくウレタン樹脂を通して
オレフィン系ポリマーからなるシートが透視されるの
で、さらに前記した質感が増幅される。また、シートが
透明である場合には、塗工シート全体が透明性を有する
こととなり、塗工シートの内側を透視することができ
る。さらに、シートおよびポリウレタンビーズを有彩色
とした場合には、高級感あふれるスエード調の表面をも
つシートが得られ、特に、シートの色を黒色とした場合
には顕著となる。
明する。 実施例1〜4、比較例1〜5 ポリプロピレンからなるからなるシートに、あらかじめ
コロナ処理を施したのち、ポリウレタンビーズ8重量
部、ウレタン樹脂25重量部、硬化剤5重量部、溶剤6
2重量部を用いて液体塗料を調製し、これを該シートの
片面に塗布し、70℃で120秒間、乾燥処理を行い、
20℃で48時間養生した。このように作成された塗工
シートを部材として用いて、バインダーを製造し、塗工
シートに使用したポリウレタンビーズの粒径、塗工シー
トに形成されている塗膜の乾燥後の厚さを表1〜2に示
したものとし、それぞれについて機能を評価した。ただ
し、コロナ処理以下の処理を施さないポリプロピレンか
らなるシートを部材として用いたバインダーを比較実験
例1とした。結果を、表1〜2に示す。なお、コロナ処
理は、シート表面の濡れ指数が40〜58dyne/c
mの範囲になるように行った。
ィン系ポリマーおよびポリウレタンビーズの色彩を表3
〜4に示したものとし、これらからなる塗工シートにつ
いて、その外観を評価した。その結果を表3〜4に示
す。 比較例6〜7 表5に示した色彩を施したオレフィン系ポリマーからな
るシートについて、塗膜の形成を行わなかった場合の外
観を評価した。その結果を表5に示す。
る表面強度に優れ、しかも、もし傷がついてもウレタン
樹脂の復元力により、傷が回復しやすい塗工シートが得
られる。また、この塗工シートは、摩擦係数が大きいた
めにすべりずらく、手触りがソフトなため、これを加工
した製品は手に持ち易い。さらに、表面が結露しずらい
ため、手に汗をかいていたり、雨水でぬれていたりする
ときでも、持ち易さは変わらない上、手に不快感を感じ
ない。
トの色彩と、塗膜の色彩を種々組み合わせることによ
り、微妙に異なる色彩が得られるためカラーバリエーシ
ョンが豊富となるとともに、立体感、複雑な透明感、色
の深み、温かみなどの質感を有するシートとなることか
ら、多様なデザインの製品の製造が可能となる。中で
も、オレフィン系ポリマーからなるシートおよびポリウ
レタンビーズを有彩色とした場合にはマット感のある外
観が得られる。また、オレフィン系ポリマーからなるシ
ートが黒色である場合には、高級感あふれるスエード調
の表面をもつシートとなり、近年の高級指向に合致した
製品の製造が可能となる。このとき、製品の製造を折り
曲げ加工により行っても、表面塗膜の緩衝、保護作用に
より、圧着した折れ線部分は比較的に光沢が少なく、外
観に暖かみのある外観の製品が得られる。
Claims (7)
- 【請求項1】 オレフィン系ポリマーからなるシートの
片面または両面に、ポリウレタンビーズおよびウレタン
樹脂を主体とする塗膜を形成させたことを特徴とする塗
工シート。 - 【請求項2】 オレフィン系ポリマーからなるシートの
片面または両面に、ポリウレタンビーズおよびウレタン
樹脂を主体とする塗膜を形成させ、折り曲げ加工してな
る塗工シート。 - 【請求項3】 ポリウレタンビーズの平均粒径が、5〜
20μmである請求項1〜2のいずれか1項記載の塗工
シート。 - 【請求項4】 シートおよび塗膜が、透明である請求項
1〜3いずれか1項記載の塗工シート。 - 【請求項5】 シートが不透明であり、塗膜が透明であ
る請求項1〜3いずれか1項記載の塗工シート。 - 【請求項6】 塗膜を形成するポリウレタンビーズが、
無色または有彩色である請求項1〜5いずれか1項記載
の塗工シート。 - 【請求項7】 塗膜が、波長380〜780nmの可視
光線領域における平均光線透過率が10〜45%の透明
性を有するものである請求項4〜6いずれか1項記載の
塗工シート。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11902495A JP3541495B2 (ja) | 1995-04-21 | 1995-04-21 | 塗工シート |
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JP11902495A JP3541495B2 (ja) | 1995-04-21 | 1995-04-21 | 塗工シート |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JPH08290106A true JPH08290106A (ja) | 1996-11-05 |
JP3541495B2 JP3541495B2 (ja) | 2004-07-14 |
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ID=14751105
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP11902495A Expired - Fee Related JP3541495B2 (ja) | 1995-04-21 | 1995-04-21 | 塗工シート |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3541495B2 (ja) |
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1995
- 1995-04-21 JP JP11902495A patent/JP3541495B2/ja not_active Expired - Fee Related
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