JPH082900B2 - チアゾリジン誘導体 - Google Patents

チアゾリジン誘導体

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JPH082900B2
JPH082900B2 JP6000994A JP99494A JPH082900B2 JP H082900 B2 JPH082900 B2 JP H082900B2 JP 6000994 A JP6000994 A JP 6000994A JP 99494 A JP99494 A JP 99494A JP H082900 B2 JPH082900 B2 JP H082900B2
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栄一 北沢
知之 車田
岳 藤田
勉 金井
光郎 山崎
和雄 長谷川
大能 掘越
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Sankyo Co Ltd
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    • Y02P20/00Technologies relating to chemical industry
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    • Y02P20/55Design of synthesis routes, e.g. reducing the use of auxiliary or protecting groups

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  • Plural Heterocyclic Compounds (AREA)
  • Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の目的】
【0002】
【産業上の利用分野】本発明は、血中脂質代謝改善作
用、血糖代謝改善作用並びにアルドース還元酵素阻害作
用を有するチアゾリジン誘導体に関する。
【0003】
【従来技術】従来、チアゾリジン誘導体が血中脂質、血
糖低下作用を有することは、特開昭55−22636号
公報およびChem. Pharm. Bull.30,3580(198
2)において公知である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは、循環器
官用薬の開発を目的としてチアゾリジン誘導体について
鋭意研究を行ない、後記一般式(I)を有する新規化合
物が血中脂質代謝改善作用、血糖代謝改善作用並びにア
ルドース還元酵素阻害作用を有し、かつ極めて低毒性で
あることを見出して本発明を完成するに至った。
【0005】
【発明の構成】
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の新規なチアゾリ
ジン誘導体は、一般式
【0007】
【化2】
【0008】で表わされる化合物またはその塩を含むも
のである。
【0009】上記式(I)中、R1 は水素原子、アルキ
ル基、置換基を有していてもよいアラルキル基または置
換基を有していてもよいシクロアルキル基を示し、R2
は水素原子またはアルキル基を示し、R3 および後述す
るR3 ′は同一または異なって水素原子または水酸基の
保護基を示し、R4 は水素原子、アルキル基、置換基を
有していてもよいアラルキル基、置換基を有していても
よいシクロアルキル基、置換基を有していてもよいアリ
ール基またはアルコキシ基を示し、R5 は水素原子、ア
ルキル基またはアルコキシ基を示し、R6 およびR7
同一または異なって水素原子またはアルキル基を示し、
8 は水素原子または置換基を有していてもよいアルキ
ル基を示し、R9 は水素原子または置換基を有していて
もよいアルキル基を示し、Arは置換基を有していても
よい二価の芳香環基または置換基を有していてもよい二
価の複素芳香環基を示し、Wはメチレン基、カルボニル
基、式>CH−OR3 ′基(式中、R3 ′は前述したも
のと同意義を示す。)、式>=N−OV基(式中、Vは
水素原子、置換基を有していてもよいアルキル基または
置換基を有していてもよいアラルキル基を示す。)また
は式>=N−OR3a 基(式中、R3 a は前述した
3 ′における水酸基の保護基を示す。)を示すかある
いは後述するUと共に二重結合を形成してもよく、Uは
単結合またはメチレン基を示すかあるいはWと共に二重
結合を形成するか、Wがカルボニル基、式>=N−OV
基若しくは式>=N−OR3 a 基(式中、V、R3
a は前述したものと同意義を示す。)を示すときにはR
1 と共に二重結合を形成してもよく、nは1乃至10の
整数を示し、Yは酸素原子またはイミノ基を示し、Zは
酸素原子またはイミノ基を示すかあるいはWがメチレン
基である場合には硫黄原子を示してもよい。
【0010】前記一般式(I)において、R1 は水素原
子、直鎖状または分枝鎖状の炭素数1乃至25のアルキ
ル基、置換基を有してもよい炭素数7乃至10のアラル
キル基、または置換基を有してもよい炭素数5乃至8の
シクロアルキル基を示し、R2 は水素原子または直鎖状
若しくは分枝鎖状の炭素数1乃至12のアルキル基を示
し、R3 は水素原子、置換基としてカルボキシ基、低級
アルコキシカルボニル基、カルバモイル基、モノ若しく
はジアルキル置換カルバモイル基、5若しくは6員環状
アミノカルボニル基、水酸基、低級アルコキシ基または
脂肪族若しくは芳香族アシルオキシ基を有していてもよ
い直鎖状若しくは分枝鎖状の炭素数1乃至10のアルキ
ル基、あるいは不飽和結合を有してもよく、また、置換
基を有してもよい炭素数1乃至23の脂肪族アシル基、
脂環式アシル基、置換基を有していてもよい芳香族アシ
ル基、複素環アシル基、置換基を有していてもよい芳香
脂肪族アシル基、アルコキシカルボニル基、アラルキル
オキシカルボニル基またはアルキル基、アラルキル基若
しくはアリール基で置換されていてもよいカルバモイル
基を示し、R3 ′は水素原子または前記R3 における当
該アシル基を示し、R4 は水素原子、直鎖状若しくは分
枝鎖状の炭素数1乃至20のアルキル基、置換基を有し
てもよい炭素数7乃至10のアラルキル基、置換基を有
してもよい炭素数5乃至8のシクロアルキル基、置換基
を有していてもよいアリール基または直鎖状若しくは分
枝鎖状の炭素数1乃至12のアルコキシ基を示し、R5
は水素原子、直鎖状若しくは分枝鎖状の炭素数1乃至2
0のアルキル基または直鎖状若しくは分枝鎖状の炭素数
1乃至12のアルコキシ基を示し、R6 およびR7 は同
一または異なって、水素原子または直鎖状若しくは分枝
鎖状の炭素数1乃至4個のアルキル基を示し、R8 は水
素原子または前述したR3 と同意義を有する置換されて
いてもよい炭素数1乃至10のアルキル基を示し、R9
は前述したR3 と同意義を有する置換されていてもよい
炭素数1乃至10のアルキル基を示し、Arは置換基を
有してもよい二価の芳香環基、または置換基を有しても
よい二価の複素芳香環基を示し、Wはメチレン基、カル
ボニル基、式>=CH−OR3 ′基(式中、R3 ′は前
述したものと同意義を示す。)、式>=N−OV基(式
中、Vは水素原子、前述したR3 におけるものと同意義
を有する置換基を有していてもよい直鎖状若しくは分枝
鎖状の炭素数1乃至10のアルキル基または置換基を有
していてもよい炭素数7乃至11のアラルキル基を示
す。)または式>=N−O−R3 a (式中、R3 a
は前述したR3 ′における水素原子を除く同意義を有す
る基を示す。)を示すかあるいは後述するUと共に二重
結合を形成してもよく、Uは単結合またはメチレン基を
示すかあるいはWと共に二重結合を形成するか、さらに
Wがカルボニル基、式>=N−OV基若しくは式>=N
−OR3a 基を示すときにはR1 と共に二重結合を形
成してもよく、nは1乃至10の整数を示し、Yは酸素
原子またはイミノ基を示し、Zは酸素原子またはイミノ
基を示すかあるいはWがメチレン基である場合には硫黄
原子を示してもよい。
【0011】前記一般式(I)において、R1 がアルキ
ル基を示す場合、R1 としてメチル、エチル、プロピ
ル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、ペンチル、イ
ソペンチル、ネオペンチル、2−メチルブチル、1−エ
チルプロピル、ヘキシル、イソヘキシル、ネオヘキシ
ル、1−メチルペンチル、3−メチルペンチル、1,3
−ジメチルブチル、2−エチルブチル、ヘプチル、1−
メチルヘキシル、1−プロピルブチル、4,4−ジメチ
ルペンチル、オクチル、1−メチルヘプチル、2−エチ
ルヘキシル、5,5−ジメチルヘキシル、ノニル、デシ
ル、1−メチルノニル、3,7−ジメチルオクチル、
7,7−ジメチルオクチル、ウンデシル、4,8−ジメ
チルノニル、ドデシル、トリデシル、テトラデシル、ペ
ンタデシル、3,7,11−トリメチルドデシル、ヘキ
サデシル、4,8,12−トリメチルトリデシル、ヘプ
タデシル、オクタデシル、ノナデシル、エイコシル、
3,7,11,15−テトラメチルヘキサデシル、ドコ
シルまたはペンタコシルなどのような直鎖状若しくは分
枝鎖状の炭素数1乃至25のものがあげられ;R1 が、
置換されていてもよいアラルキル基を示す場合、R1
してベンジル、フェネチル、3−フェニルプロピル、ま
たは4−フェニルブチルなど炭素数7乃至10のものが
あげられ、そのベンゼン環の置換基としては、メチル、
エチル、プロピルなどの低級アルキル基、メトキシ、エ
トキシ、プロポキシなどの低級アルコキシ基、またはフ
ッ素、塩素、臭素、ヨウ素などのハロゲン原子があげら
れ;R1 が置換されていてもよいシクロアルキル基を示
す場合、シクロアルキル基としてシクロペンチル、シク
ロヘキシル、シクロヘプチル、またはシクロオクチル基
などの炭素数5乃至8のものがあげられ、その置換基と
してはメチル、エチル、プロピルなどの低級アルキル基
があげられる。
【0012】R2 がアルキル基を示す場合、R2 として
メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イ
ソブチル、ペンチル、ヘキシル、オクチル、ドデシルな
ど炭素数1乃至12のものがあげられる。
【0013】R3 および後述するR8 、R9 およびVが
置換基を有していてもよいアルキル基を示す場合、
3 、R8 、R9 およびVとして同一または異なってメ
チル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソ
ブチル、tert−ブチル、ペンチル、イソペンチル、
2−メチルブチル、1−エチルプロピル、ヘキシル、イ
ソヘキシル、ネオヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニ
ルまたはデシルのような直鎖状若しくは分枝鎖状の炭素
数1乃至10のアルキル基または式R10−(Alk)−
基(式中、Alkはメチレン、エチレン、トリメチレ
ン、テトラメチレン、ペンタメチレン、ヘキサメチレ
ン、ヘプタメチレン、オクタメチレン、ノナメチレン、
デカメチレン、
【0014】
【化3】
【0015】基のような直鎖状若しくは分枝鎖状の炭素
数1乃至10のアルキレン基を示し、R10はカルボキシ
基、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、ter
t−ブトキシカルボニルまたはヒドロキシエトキシカル
ボニル若しくはメトキシエトキシカルボニルのような水
酸基若しくは低級アルコキシ基で置換されていてもよい
炭素数2乃至5のアルコキシカルボニル基、カルバモイ
ル基、N−メチルカルバモイル、N−エチルカルバモイ
ル、N,N−ジメチルカルバモイルまたはN,N−ジエ
チルカルバモイルのようなモノ若しくはジアルキル置換
カルバモイル基、1−ピロリジニルカルボニル、ピペリ
ジノカルボニル、モルホリノカルボニルまたは4−メチ
ル−1−ピペラジニル、4−フェニル−1−ピペラジニ
ル、4−アセチル−1−ピペラジニルのような置換基を
有していてもよい5若しくは6員環状アミノカルボニル
基、水酸基、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプ
ロポキシ、ブトキシ、イソブトキシまたはペンチルオキ
シのような直鎖状若しくは分枝鎖状の炭素数1乃至5の
アルコキシ基、アセトキシ、プロピオニルオキシ、ブチ
リルオキシ、イソブチリルオキシまたはピバロイルオキ
シのような炭素数2乃至5の脂肪族アシルオキシ基、ま
たはベンゾイルオキシ、p−トルオイルオキシ、o−ア
ニソイルオキシ、3−フルオロベンゾイルオキシ、4−
クロロベンゾイルオキシ、4−アミノベンゾイルオキシ
または4−ジメチルアミノベンゾイルオキシのような芳
香族アシルオキシ基を示す。)があげられる。
【0016】R3 がアシル基を示す場合、R3 としてホ
ルミル、アセチル、プロピオニル、ブチリル、イソブチ
リル、ピバロイル、ヘキサノイル、アクリロイル、メタ
クリロイル、クロトノイル、オクタノイル、デカノイ
ル、トリデカノイル、ペンタデカノイル、ヘキサデカノ
イル、オクタデカノイル、ノナデカノイル、2,6,1
0,14−テトラメチルペンタデカノイル、エイコサノ
イル、3−カルボキシプロパノイル、4−カルボキシブ
タノイル、5−カルボキシペンタノイル、7−カルボキ
シヘプタノイル、3−エトキシカルボニルプロパノイ
ル、3−フェノキシカルボニルプロパノイル、3−(4
−メチルフェノキシカルボニル)プロパノイル、3−
(4−メトキシフェノキシカルボニル)プロパノイル、
3−(3−フルオロフェノキシカルボニル)プロパノイ
ル、cis−3−カルボキシプロペノイル、trans
−3−カルボキシプロペノイルのような不飽和結合を有
してもよい炭素数1乃至23個の脂肪族アシル基(該ア
シル基はカルボキシ基、低級アルコキシカルボニル基ま
たは置換されていてもよいアリールオキシカルボニル基
で置換されてもよい。)、シクロペンタンカルボニル、
シクロヘキサンカルボニル、シクロヘプタンカルボニル
のような脂環式アシル基、ベンゾイル、p−トルオイ
ル、4−ニトロベンゾイル、3−フルオロベンゾイル、
2−クロロベンゾイル、4−アミノベンゾイル、3−ジ
メチルアミノベンゾイル、2−メトキシベンゾイル、
3,4−ジクロロベンゾイル、3,5−ジ−t−ブチル
−4−ヒドロキシベンゾイル、1−ナフトイルのような
芳香族アシル基、2−フロイル、3−テノイル、3−ピ
リジンカルボニル、4−ピリジンカルボニルのような複
素環アシル基、フェニルアセチル、4−クロロフェニル
アセチル、3−フェニルプロピオニル、シンナモイルの
ような置換基を有してもよく、また不飽和結合を有して
もよい芳香脂肪族アシル基、メトキルカルボニル、エト
キシカルボニル、ベンジルオキシカルボニルのような低
級アルコキシ若しくはアラルキルオキシカルボニル基ま
たは、カルバモイル、N,N−ジメチルカルバモイル、
N,N−ジフェニルカルバモイル、N−ベンジル−N−
プロピルカルバモイルのような置換若しくは非置換カル
バモイル基などがあげられる。
【0017】R3 ′がアシル基を示す場合、R3 ′とし
てはアセチル、プロピオニル、ブチリル、イソブチリル
のような炭素数2乃至4個の脂肪族アシル基またはベン
ゾイル、p−トルオイル、4−ニトロベンゾイルのよう
な芳香族アシル基があげられるが、R3 ′としてはメタ
ンスルホニル、ベンゼンスルホニル、p−トルエンスル
ホニルのようなスルホニル基を示してもよい。
【0018】R4 がアルキル基を示す場合、R4 として
メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イ
ソブチル、t−ブチル、ペンチル、イソペンチル、ネオ
ペンチル、t−ペンチル、ヘキシル、1,1−ジメチル
ブチル、1,3−ジメチルブチル、ヘプチル、1,1−
ジエチルプロピル、オクチル、1−メチルヘプチル、2
−エチルヘキシル、1,1,3,3−テトラメチルブチ
ル、ノニル、デシル、3,7−ジメチルオクチル、ウン
デシル、ドデシル、ペンタデシルまたはエイコシルなど
のような直鎖状若しくは分枝鎖状の炭素数1乃至20の
ものがあげられる。
【0019】R4 が置換基を有していてもよい、炭素数
7乃至10のアラルキル基を示す場合、R4 としてベン
ジル、1−フェニルエチル、1−メチル−1−フェニル
エチル、1−メチル−1−(4−メチルフェニル)エチ
ル、2−フェニルエチル、2−(3−メトキシフェニ
ル)−1,1−ジメチルエチル、3−(2−クロロフェ
ニル)プロピル、または4−フェニルブチルなどがあげ
られる。
【0020】R4 が置換基を有していてもよい炭素数5
乃至8のシクロアルキル基を示す場合、R4 としてシク
ロペンチル、シクロヘキシル、1−メチルシクロヘキシ
ル、2−メチルシクロヘキシル、1−エチルシクロヘキ
シル、1−プロピルシクロヘキシル、1−イソブチルシ
クロヘキシル、シクロヘプチル、1−メチルシクロヘプ
チル、またはシクロオクチルなどがあげられる。
【0021】R4 が置換基を有してもよいアリール基を
示す場合、R4 としてフェニル、4−メチルフェニル、
3−メトキシフェニル、2−クロロフェニル、2,4−
ジメチルフェニルなどがあげられる。
【0022】R4 がアルコキシ基を示す場合、R4 とし
てメトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、
ブトキシ、オクチルオキシ、またはドデシルオキシなど
のような直鎖状若しくは分枝鎖状の炭素数1乃至12の
ものがあげられる。
【0023】R5 がアルキル基を示す場合、R5 として
メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イ
ソブチル、ペンチル、イソペンチル、ヘキシル、ヘプチ
ル、オクチル、デシル、ドデシル、ペンタデシル、エイ
コシルなどのような直鎖状若しくは分枝鎖状の炭素数1
乃至20のものがあげられる。
【0024】R5 がアルコキシ基を示す場合、R5 とし
てメトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、
ブトキシ、オクチルオキシ、またはドデシルオキシなど
があげられる。また、隣接するR4 およびR5 は一緒に
なって形成するメチレンジオキシあるいはエチレンジオ
キシのような低級アルキレンジオキシ基を示してもよ
く;さらにR4 およびR5 は一緒になって、置換基を有
してもよい式−CH=CH−CH=CH−を示し、隣接
するベンゼン環と共にナフタリン環を形成してもよく、
該置換基としてはメチル、エチル、イソプロピルなどの
ような低級アルキル基、メトキシ、エトキシなどのよう
な低級アルコキシ基があげられる。
【0025】R6 およびR7 がアルキル基を示す場合、
6 およびR7 として同一または異なってメチル、エチ
ル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、ペ
ンチル、イソペンチルなどのような直鎖状若しくは分枝
鎖状の炭素数1乃至5のものがあげられる。
【0026】Arが置換基を有してもよい二価の芳香環
基を示す場合、Arはp−フェニレン基、o−フェニレ
ン基またはm−フェニレン基であり得、その場合Arの
置換基R11はメチル、エチル、プロピル、イソプロピ
ル、ブチル、またはペンチルのような低級アルキル基、
メトキシ、エトキシ、イソプロポキシ、t−ブトキシ、
またはペンチルオキシのような低級アルコキシ基であり
得る。
【0027】Arが置換基を有してもよい二価の複素芳
香環基を示す場合、Arはピリジン環、フラン環、チオ
フェン環、またはピロール環であり得、その結合位置
は、式
【0028】
【化4】
【0029】(上記式中、Qは酸素原子、硫黄原子、ま
たはイミノ基を示す。)で示すことができ、その場合A
rの置換基R11としては、メチル、エチル、イソプロピ
ル、t−ブチル、またはペンチルのような低級アルキル
基、メトキシ、エトキシ、イソプロポキシ、t−ブトキ
シ、またはペンチルオキシのような低級アルコキシ基が
あげられる。
【0030】Wとしては、メチレン基;カルボニル基;
式>CH−OR3 ′基(式中、R3′は前述したものと
同意義を示す。);式>=NOV基〔式中、Vは水素原
子、前述したR3 と同意義を有する置換基を有していて
もよい直鎖状若しくは分枝鎖状の炭素数1乃至10のア
ルキル基またはベンジル、4−メチルベンジル、3−メ
トキシベンジル、1−クロロベンジル、1−フェニルエ
チル、2−フェニルエチル、3−(2−クロロフェニ
ル)プロピルまたは4−フェニルブチル、1−ナフチル
メチル、2−ナフチルメチルのような置換基を有してい
てもよい炭素数7乃至11のアラルキル基を示す。〕ま
たは式>=N−OR3 a 基(式中、R3a は前述し
たものと同意義を示す。)があげられるが、後述するU
と共に二重結合を形成してもよい。
【0031】Uは通常メチレン基を示すが、Wと共に二
重結合を示してもよい。Uは、さらに、Wがカルボニル
基、式>=N−OV基(式中、Vは前述したものと同意
義を示す。)若しくは式>=N−OR3 a 基(式中、
3 a は前述したものと同意義を示す。)を示すとき
には、R1 と共に二重結合を示してもよい。Uは、さら
に、単結合を示すこともできる。
【0032】Yは酸素原子またはイミノ基を示す。
【0033】Zは酸素原子またはイミノ基を示すが、W
がメチレン基のときには、硫黄原子を示すこともでき
る。
【0034】本発明の前記一般式(I)で表わされる目
的化合物は、常法に従って薬理上許容し得る無毒性塩と
することができるが、そのような塩として例えばナトリ
ウム、カリウムのようなアルカリ金属の塩あるいはカル
シウムのようなアルカリ土類金属の塩などをあげること
ができる。
【0035】本発明の前記一般式(I)で表わされる目
的化合物が塩基性の基を所有するときには、前述のよう
な無毒性の塩とすることができ、たとえば、塩酸塩、硫
酸塩、硝酸塩、リン酸塩のような無機酸塩;酢酸塩、コ
ハク酸塩、マレイン酸塩、フマール酸塩、リンゴ酸塩、
グルタミン酸塩、アスパラギン酸塩、パラトルエンスル
ホン酸塩、メタンスルホン酸塩のような有機酸塩をあげ
ることができる。
【0036】更に、本発明の前記一般式(I)で表わさ
れる目的化合物において、好適な化合物としては、R1
が水素原子または直鎖状若しくは分枝鎖状の炭素数1乃
至20のアルキル基、さらに直鎖状若しくは分枝鎖状の
炭素数1乃至12のアルキル基であり、特に直鎖状若し
くは分枝鎖状の炭素数1乃至9のアルキル基であり;R
2 が水素原子または低級アルキル基、さらに水素原子ま
たはメチル若しくはイソプロピル基であり、特にメチル
基であり;R3 が水素原子、置換されていてもよい直鎖
状若しくは分枝鎖状の炭素数1乃至5のアルキル基〔ア
ルキル基の置換分としてはカルボキシ基、直鎖状若しく
は分枝鎖状の炭素数2乃至5のアルコキシカルボニル基
(アルコキシカルボニル基のアルキル基部分は水酸基ま
たは直鎖状若しくは分枝鎖状の炭素数1乃至5のアルコ
キシ基で置換されていてもよい)、水酸基、直鎖状若し
くは分枝鎖状の炭素数1乃至5のアルコキシ基、炭素数
2乃至5個の脂肪族アシルオキシ基または炭素数1乃至
5のアルキル若しくは炭素数1乃至5のアルコキシで置
換されていてもよいベンゾイルオキシを示す。〕、カル
ボキシル基で置換されていてもよい炭素数2乃至5の脂
肪族アシル基または芳香族アシル基である。さらに好適
には水素原子、置換分としてカルボキシ基、炭素数2乃
至5のアルコキシカルボニル基、水酸基若しくは炭素数
1乃至5のアルコキシ基を有する炭素数1乃至5のアル
キル基、アセチル基またはベンゾイル基であり、特に好
適には水素原子、カルボキシメチル、1−カルボキシエ
チル、3−カルボキシプロピル、エトキシカルボニルメ
チル、t−ブトキシカルボニルメチル、ペントキシカル
ボニルメチル若しくは式
【0037】
【化5】
【0038】基のような置換分としてカルボキシ若しく
は炭素数2乃至5のアルコキシカルボニルを有する炭素
数1乃至3のアルキル基であり;R3 ′は水素原子、ア
セチル基またはベンゾイル基であり、特に好適には水素
原子であり;R4 が直鎖状若しくは分枝鎖状の炭素数1
乃至12のアルキル基であり、さらに好適には、直鎖状
若しくは分枝鎖状の炭素数1乃至9のアルキル基であ
り、特にメチル、イソプロピル、t−ブチル、t−ペン
チル、1,1−ジメチルブチル、1,1−ジエチルプロ
ピル若しくは1,1,3,3−テトラメチルブチル基で
あり;R5 が水素原子、低級アルキル基、さらに水素原
子、メチル基であり、特にメチル基であり;R6 および
7 はそれぞれ水素原子であり;R8 の好適な置換基は
水素原子またはR3 と同意義を有する置換アルキル基で
あり、特に水素原子であり;R9 の好適な置換基はR3
と同意義を有する置換アルキル基であり、更にアルコキ
シカルボニルアルキル基、カルボキシアルキル基であ
り、特にメトキシカルボニルメチル基、カルボキシメチ
ル基であり;Arがp−フェニレン基、o−フェニレン
基、m−フェニレン基、または式
【0039】
【化6】
【0040】の型式で示されるときであり、さらにp−
フェニレン基、m−フェニレン基、または式
【0041】
【化7】
【0042】のときであり、特にp−フェニレン基であ
り;R11は低級アルキル基、特にメチル基であり;Wが
メチレン基、カルボニル基、
【0043】
【化8】
【0044】であり、特に、メチレン基、カルボニル基
または式>=N−OHであり、さらに特に、メチレン基
であり;Uがメチレン基若しくはR1 とともに二重結合
であり、特にメチレン基であり;nが1、2あるいは
3、さらに1あるいは2、特に1であり;Yが酸素原子
であり;Zが酸素原子あるいはイミノ基、特に酸素原子
である化合物をあげることができる。
【0045】本発明のチアゾリジン誘導体(I)の原料
化合物であるR9 が水素原子である化合物の具体例とし
てはたとえば、以下に示すような構造式を有する化合物
(第1表乃至第5表)があげられる。
【0046】なお、以下の表において、Me−はメチル
置換を示す。
【0047】
【化9】
【0048】
【表1】
【0049】
【表2】
【0050】
【表3】
【0051】
【表4】
【0052】
【表5】
【0053】
【表6】
【0054】
【表7】
【0055】
【表8】
【0056】
【表9】
【0057】
【表10】
【0058】
【表11】
【0059】
【表12】
【0060】
【表13】
【0061】
【表14】
【0062】
【表15】
【0063】
【表16】
【0064】
【表17】
【0065】
【表18】
【0066】
【表19】
【0067】
【表20】
【0068】
【表21】
【0069】
【表22】
【0070】
【表23】
【0071】
【表24】
【0072】
【表25】
【0073】
【表26】
【0074】
【表27】
【0075】
【表28】
【0076】
【表29】
【0077】
【表30】
【0078】
【表31】
【0079】
【表32】
【0080】
【表33】
【0081】
【表34】
【0082】
【表35】
【0083】
【表36】
【0084】
【表37】
【0085】
【表38】
【0086】
【表39】
【0087】
【表40】
【0088】
【表41】
【0089】
【表42】
【0090】
【表43】
【0091】
【表44】
【0092】
【表45】
【0093】
【表46】
【0094】
【表47】
【0095】
【表48】
【0096】
【表49】
【0097】
【表50】
【0098】
【表51】
【0099】
【表52】
【0100】
【表53】
【0101】
【表54】
【0102】
【表55】
【0103】
【表56】
【0104】
【表57】
【0105】
【表58】
【0106】また、以下に示すような構造式を有する化
合物(第2表)があげられる。
【0107】
【化10】
【0108】
【表59】
【0109】
【表60】
【0110】
【表61】
【0111】
【表62】
【0112】
【表63】
【0113】
【表64】
【0114】また、以下に示すような構造式を有する化
合物(第3表)があげられる。
【0115】
【化11】
【0116】
【表65】
【0117】
【表66】
【0118】
【表67】
【0119】
【表68】
【0120】
【表69】
【0121】なお、以下の表において、TMBは1,
1,3,3−テトラメチルブチル基、5,5−dMHは
5,5−ジメチルヘキシル基、3,3−dMBは3,3
−ジメチルブチル基、3,7−dMOは3,7−ジメチ
ルオクチル基、7,7−dMOは7,7−ジメチルオク
チル基を示す。
【0122】
【表70】
【0123】
【表71】
【0124】
【表72】
【0125】
【表73】
【0126】
【表74】
【0127】
【表75】
【0128】
【表76】
【0129】
【表77】
【0130】
【表78】
【0131】
【表79】
【0132】
【表80】
【0133】
【表81】
【0134】
【表82】
【0135】
【表83】
【0136】
【表84】
【0137】次に、本発明の一般式(I)を有する化合
物の具体例として、以下に示すような構造式を有する化
合物(第6表乃至第12表)があげられる。但し、第1
1表および第12表において、R9 が水素原子を示す化
合物は本発明の原料化合物の具体例である。
【0138】
【表85】
【0139】
【表86】
【0140】
【表87】
【0141】
【表88】
【0142】
【表89】
【0143】
【表90】
【0144】
【表91】
【0145】
【表92】
【0146】
【表93】
【0147】
【表94】
【0148】
【表95】
【0149】
【表96】
【0150】
【表97】
【0151】
【表98】
【0152】
【表99】
【0153】
【表100】
【0154】
【表101】
【0155】
【表102】
【0156】
【表103】
【0157】
【表104】
【0158】本発明のチアゾリジン誘導体(I)は、た
とえば次のようにして製造することができる。すなわ
ち、式(I)中、R9 が水素原子である化合物をアルキ
ル化することによって得られる。式(I)中、Wがメチ
レン基またはカルボニル基であり、Zがイミノ基である
化合物(III) は、一般式(II)
【0159】
【化12】
【0160】で表わされる化合物とチオ尿素を反応させ
ることによって得られる。
【0161】上記式中、R1 ,R2 ,R3 ,R4
5 ,R6 ,R7 ,Ar,nおよびYは前述したものと
同意義を示し、R8 ′は水素原子またはアルキル基を示
し、W1はメチレン基若しくはカルボニル基を示し、A
はシアノ基、カルボキシ基、例えばメトキシカルボニ
ル、エトキシカルボニル、プロポキシカルボニル、イソ
プロポキシカルボニル、ブトキシカルボニルのようなア
ルコキシカルボニル基、カルバモイル基または式−CO
OM基(式中、Mは例えばナトリウム、カリウム、カル
シウム、アルミニウムのような金属原子またはアンモニ
ウム等の等価の陽イオンを示す。)を表わし、Xは例え
ば塩素、臭素、沃素のようなハロゲン原子を表わす。な
お、化合物(III) には下記で示されるように、互変異性
体が考えられるが、便宜上これらを単に式(III) として
表わす。
【0162】Yが酸素原子のとき
【0163】
【化13】
【0164】Yがイミノ基であるとき、
【0165】
【化14】
【0166】化合物(II)とチオ尿素との反応は通常溶
媒中で行なわれる。該溶媒としては、たとえばメタノー
ル、エタノール、プロパノール、ブタノール、エチレン
グリコールモノメチルエーテルなどのアルコール類、テ
トラヒドロフラン、ジオキサンなどのエーテル類、アセ
トン、ジメチルスルホキシド、スルホラン、ジメチルホ
ルムアミドなどがあげられる。化合物(II)とチオ尿素
との使用モル比は特に限定されないが、化合物(II)に
対して等モルよりやや過剰のチオ尿素を使用するのがよ
い。好ましくは化合物(II)1モルに対し、1〜2モル
である。反応温度、反応時間などの反応条件は用いられ
る原料、溶媒などにより異なるが、通常反応は溶媒の沸
点もしくは80乃至150℃で、1時間乃至約20時間
行なわれる。
【0167】式(I)中、Wがメチレン基およびカルボ
ニル基であり、YとZが共に酸素原子である本発明の原
料化合物(IV)は、化合物(III) を、単離もしくは単離
することなく、加水分解することによって製造すること
ができる。
【0168】
【化15】
【0169】化合物(IV)には下記で示されるように、
互変異性体が考えられるが、便宜上これらを単に式(I
V)として表わす。
【0170】
【化16】
【0171】加水分解工程は化合物(III) を適当な溶媒
中(たとえばスルホラン、メタノール、エタノール、エ
チレングリコールモノメチルエーテルなど)、水、酢酸
のような有機酸、あるいは硫酸、塩酸のような鉱酸の存
在下加熱することにより行なわれる。酸の添加量は、通
常化合物(III) 1モルに対し、0.1〜10モル、好ま
しくは0.2〜3モル、水あるいは水性溶媒の添加量
は、化合物(III) に対し通常大過剰である。反応温度は
通常、50乃至100℃であり、加熱時間は通常数時間
乃至約20時間である。なお、この加水分解工程を経た
のちは、化合物(IV)中のR3 は通常水素原子を示す
〔R3 が水素原子である(IV)を特に(IVH)で示
す。〕が、反応条件をえらぶことにより、アシル基を残
すこともできる。
【0172】
【化17】
【0173】該工程において得られたチアゾリジン誘導
体(IV)は、常法により、ナトリウム、カリウムのよう
なアルカリ金属;カルシウムのようなアルカル土類金
属;もしくはアルミニウムのような三価の金属で例示さ
れる種々の金属;好適には、ナトリウム、カリウムのよ
うなアルカリ金属;カルシウムのようなアルカリ土類金
属;さらに好適には、ナトリウム、カリウムのようなア
ルカリ金属との塩を形成することができる。
【0174】またフェノール性水酸基を有するチアゾリ
ジン誘導体においては、例えば、ナトリウム、カリウム
のような一価の金属に対しては、モノ塩もしくはジ塩
を、必要に応じて形成せしめることができる。
【0175】該工程において得られたチアゾリジン誘導
体(IV)が塩基性の基を有するときには、所望により塩
酸塩、硫酸塩、硝酸塩、リン酸塩のような無機酸塩類;
酢酸塩、コハク酸塩、マレイン酸塩、フマール酸塩、リ
ンゴ酸塩、グルタミン酸塩、アルパラギン酸塩、パラト
ルエンスルホン酸塩、メタンスルホン酸塩のような有機
酸塩類に導くことができる。
【0176】また(IVH )は、酸ハロゲン化物、酸無水
物のようなアシル化剤、または芳香族カルボン酸、脂肪
族カルボン酸のような有機酸と、塩酸、硫酸のような鉱
酸、パラトルエンスルホン酸のような有機酸からなる脱
水剤または脱水触媒を用いることによって、目的とする
エステル類に変換することができる。反応は通常溶媒中
で行なわれる。使用される溶媒としてはエーテル、テト
ラヒドロフラン、ジオキサンのようなエーテル類、ベン
ゼン、トルエンのような芳香族炭化水素類、ヘキサン、
シクロヘキサン、ヘプタンのような脂肪族炭化水素類、
ジクロロメタン、クロロホルムのようなハロゲン化炭化
水素類、アセトン、メチルエチルケトンのようなケトン
類、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミドのよ
うなアミド類、ピリジン、トリエチルアミンのような有
機塩基類、ジメチルスルホキシドのようなスルホキシド
類、スルホランのようなスルホン類、水などがあげられ
る。化合物(IVH )とアシル化剤の割合は特に限定はな
いが、化合物(IVH )に対して等モルよりやや過剰のア
シル化剤を使用するのがよい。好ましくは化合物(I
VH )1モルに対し、アシル化剤1〜10モルである。
反応温度、反応時間などの反応条件は用いられる原料、
溶媒の種類によって異なるが、通常0℃乃至100℃
で、数分乃至約20時間である。
【0177】式(I)中、Wがヒドロキシメチレン基で
あり、Zがイミノ基である化合物(VI)は、一般式
(V)で表わされる化合物と水素化ホウ素ナトリウム、
K−セレクトライドのような還元剤、特に水素化ホウ素
ナトリウムを反応させることによって得られる。
【0178】
【化18】
【0179】上記式中、R1 ,R2 ,R3 ,R4
5 ,R6 ,R7 ,R8 ′,Ar,nおよびYは前述し
たものと同意義を示す。なお、化合物(VI)には下記で
示されるように、互変異性体が考えられるが、便宜上こ
れらを単に式(VI)として表わす。
【0180】Yが酸素原子のとき
【0181】
【化19】
【0182】Yがイミノ基であるとき、
【0183】
【化20】
【0184】化合物(V)と水素化ホウ素ナトリウムと
の反応は通常溶媒中で行なわれる。該溶媒としては、た
とえばメタノール、エタノール、プロパノール、ブタノ
ール、エチレングリコールモノメチルエーテルなどのア
ルコール類、テトラヒドロフラン、ジオキサンなどのエ
ーテル類などがあげられる。化合物(V)と水素化ホウ
素ナトリウムとの使用モル比は特に限定されないが、化
合物(V)に対して過剰の水素化ホウ素ナトリウムを使
用するのがよい。好ましくは化合物(V)1モルに対し
1〜20モルである。反応温度、反応時間などの反応条
件は用いられる原料、溶媒などにより異なるが、通常反
応は0乃至100℃で1時間乃至約20時間行なわれ
る。
【0185】式(I)中、Wがヒドロキシメチレン基で
あり、YとZが共に酸素原子である化合物(VIII)は、
一般式(VII)で表わされる化合物と水素化ホウ素ナトリ
ウム、K−セレクトライドのような還元剤、特に水素化
ホウ素ナトリウムを反応させることによって得られる。
【0186】
【化21】
【0187】上記式中、R1 ,R2 ,R3 ,R4
5 ,R6 ,R7 ,R8 ′,Ar,およびnは前述した
ものと同意義を示す。なお、化合物(VIII)には下記で
示されるように、互変異性体が考えられるが、便宜上こ
れらを単に式(VIII)として表わす。
【0188】
【化22】
【0189】化合物(VII)と水素化ホウ素ナトリウムと
の反応は通常溶媒中で行なわれる。該溶媒としては、た
とえばメタノール、エタノール、プロパノール、ブタノ
ール、エチレングリコールモノメチルエーテルなどのア
ルコール類、テトラヒドロフラン、ジオキサンなどのエ
ーテル類などがあげられる。化合物(VII)と水素化ホウ
素ナトリウムとの使用モル比は特に限定されないが、化
合物(VII)に対して過剰の水素化ホウ素ナトリウムを使
用するのがよい。好ましくは化合物(VII)1モルに対し
1〜20モルである。反応温度、反応時間などの反応条
件は用いられる原料、溶媒などにより異なるが、通常反
応は0乃至100℃で1時間乃至約20時間である。
【0190】また、化合物(VI)は酸ハロゲン化物ある
いは酸無水物のようなアシル化剤と反応させることによ
って、目的とするアシル化物(IX)に変換することがで
きる。
【0191】
【化23】
【0192】上記式中、R1 ,R2 ,R3 ,R4
5 ,R6 ,R7 ,R8 ′,Ar,n,およびYは前述
したものと同意義を示し、R3 a は前述したR3 ′の
定義から水素原子を除外したものを示す。なお、化合物
(IX)には下記で示されるように、互変異性体が考えら
れるが、便宜上これらを単に式(IX)として表わす。
【0193】Yが酸素原子のとき
【0194】
【化24】
【0195】Yがイミノ基のとき
【0196】
【化25】
【0197】反応は通常溶媒中で行なわれる。使用され
る溶媒としては、エーテル、テトラヒドロフラン、ジオ
キサンのようなエーテル類、ベンゼン、トルエン、キシ
レンのような芳香族炭化水素類、ヘキサン、シクロヘキ
サン、ヘプタンのような脂肪族炭化水素類、ジクロロメ
タン、クロロホルムのようなハロゲン化炭化水素類、ピ
リジン、トリエチルアミンのような有機塩基類、ジメチ
ルホルムアミド、ジメチルアセトアミドのようなアミド
類、ジメチルスルホキシドのようなスルホキシド類、ス
ルホランのようなスルホン類などがあげられる。
【0198】化合物(VI)とアシル化剤の割合は特に限
定はないが、化合物(VI)に対して等モルよりやや過剰
のアシル化剤を使用するのがよい。好ましくは化合物
(VI)1モルに対し、アシル化剤1〜10モルである。
反応温度、反応時間などの反応条件は用いられる原料、
溶媒の種類によって異なるが、通常は0乃至100℃
で、数分乃至約20時間である。
【0199】また化合物(VIII)は、酸ハロゲン化物ま
たは酸無水物のようなアシル化剤と反応させることによ
って、目的とするアシル化物(X)に変換することがで
きる。
【0200】
【化26】
【0201】上記式中、R1 ,R2 ,R3 ,R3 a
4 ,R5 ,R6 ,R7 ,R8 ′,Ar,およびnは前
述したものと同意義を示す。なお化合物(X)には下記
で示されるように、互変異性体が考えられるが、便宜上
これらを単に式(X)として表わす。
【0202】
【化27】
【0203】反応は通常溶媒中で行なわれる。使用され
る溶媒としては、エーテル、テトラヒドロフラン、ジオ
キサンのようなエーテル類、ベンゼン、トルエン、キシ
レンのような芳香族炭化水素類、ヘキサン、シクロヘキ
サン、ヘプタンのような脂肪族炭化水素類、ジクロロメ
タン、クロロホルムのようなハロゲン化炭化水素類、ピ
リジン、トリエチルアミンのような有機塩基類、ジメチ
ルホルムアミド、ジメチルアセトアミドのようなアミド
類、ジメチルスルホキシドのようなスルホキシド類、ス
ルホランのようなスルホン類などがあげられる。化合物
(VIII)とアシル化剤の割合は特に限定はないが、化合
物(VIII)に対して等モルよりやや過剰のアシル化剤を
使用するのがよい。好ましくは化合物(VIII)1モルに
対し、アシル化剤1〜10モルである。反応温度、反応
時間などの反応条件は用いられる原料、溶媒の種類によ
って異なるが、通常0乃至100℃で、数分乃至約20
時間である。
【0204】式(I)中、WとUで炭素・炭素二重結合
を形成し、Zがイミノ基である化合物(XI)は一般式
(VI) あるいは(IX)で表わされる化合物より、それぞ
れ、水あるいはR3 a OH(式中、R3 a は前述し
たものと同意義を示す。)を脱離させることによって得
られる。
【0205】
【化28】
【0206】上記式中、R1 ,R2 ,R3 ,R3 a
4 ,R5 ,R6 ,R7 ,R8 ′,Ar,nおよびYは
前述したものと同意義を示す。なお、化合物(XI)には
下記で示されるように、互変異性体が考えられるが、便
宜上これらを単に式(XI)として表わす。
【0207】Yが酸素原子のとき
【0208】
【化29】
【0209】Yがイミノ基であるとき、
【0210】
【化30】
【0211】化合物(VI)あるいは(IX)より、それぞ
れ、水あるいはR3 a OHを脱離させる反応は酸触媒
の存在下、もしくは非存在下において、通常溶媒中で行
われるが、酸触媒を特に使用することなく、酸性溶媒中
で反応を行なってもよい。該触媒としては、塩酸、硫酸
のような無機酸類、酢酸、パラトルエンスルホン酸のよ
うな有機酸類があげられる。該溶媒としては、エーテ
ル、テトラヒドロフラン、ジオキサンのようなエーテル
類、ベンゼン、トルエン、キシレンのような芳香族炭化
水素類、ヘキサン、シクロヘキサン、ヘプタンのような
脂肪族炭化水素類、ジクロロメタン、クロロホルムのよ
うなハロゲン化炭化水素類、アセトン、メチルエチルケ
トンのようなケトン類、ジメチルホルムアミド、ジメチ
ルアセトアミドのようなアミド類、水、および上記溶媒
の混合溶媒などがあげられる。
【0212】上記該酸性溶媒としては、酢酸のような有
機酸があげられる。化合物(VI)あるいは(IX)と該触
媒との割合は、特に限定はないが、化合物(VI)あるい
は(IX)に対して0.1モル%乃至100モル%であ
り、好ましくは1乃至10モル%である。反応温度、反
応時間などの反応条件は用いられる原料、溶媒の種類な
どによって異なるが、通常0乃至100℃で、数分乃至
約20時間である。
【0213】式(I)中、WとUで炭素・炭素二重結合
を形成し、YとZが共に酸素原子である化合物(XII)は
一般式(VIII)あるいは(X)で表わされる化合物よ
り、それぞれ、水あるいはR3 a OH(式中、R3
a は前述したものと同意義を示す。)を脱離させること
によって得られる。
【0214】
【化31】
【0215】上記式中、R1 ,R2 ,R3 ,R3 a
4 ,R5 ,R6 ,R7 ,R8 ′,Ar,およびnは前
述したものと同意義を示す。なお、化合物(XII)には下
記で示されるように、互変異性体が考えられるが、便宜
上これらを単に式(XII)として表わす。
【0216】
【化32】
【0217】化合物(VIII)あるいは(X)より、それ
ぞれ、水あるいはR3 a OHを脱離する反応は酸触媒
の存在下、もしくは非存在下において、通常溶媒中で行
われるが、酸触媒を特に使用することなく、酸性溶媒中
で反応を行なってもよい。該触媒としては、塩酸、硫酸
のような無機酸類、酢酸、パラトルエンスルホン酸のよ
うな有機酸類があげられる。該溶媒としては、エーテ
ル、テトラヒドロフラン、ジオキサンのようなエーテル
類、ベンゼン、トルエン、キシレンのような芳香族炭化
水素類、ヘキサン、シクロヘキサン、ヘプタンのような
脂肪族炭化水素類、ジクロロメタン、クロロホルムのよ
うなハロゲン化炭化水素類、アセトン、メチルエチルケ
トンのようなケトン類、水および、上記溶媒の混合溶媒
などがあげられる。
【0218】上記該酸性溶媒としては、酢酸のような有
機酸があげられる。化合物(VIII)あるいは(X)と該
触媒との割合は、特に限定はないが、化合物(VIII)あ
るいは(X)に対して、0.1モル%乃至100モル%
であり、好ましくは1乃至10モル%である。反応温
度、反応時間などの反応条件は用いられる原料、溶媒の
種類などによって異なるが、通常0乃至100℃で、数
分乃至約20時間である。
【0219】式(I)中、WとUで炭素・炭素二重結合
を形成し、Zが酸素原子である化合物(XII)はZがイミ
ノ基である化合物(XI)を加水分解することによっても
製造することができる。
【0220】
【化33】
【0221】上記式中、R1 ,R2 ,R3 ,R4
5 ,R6 ,R7 ,R8 ′,Ar,nおよびYは前述し
たものと同意義を示す。
【0222】加水分解工程は化合物(XI)を適当な溶媒
中(たとえばスルホラン、メタノール、エタノール、エ
チレングリコールモノメチルエーテルなど)、水、酢酸
のような有機酸、あるいは硫酸、塩酸のような鉱酸の存
在下加熱することにより行なわれる。酸の添加量は、通
常化合物(XI)1モルに対し、0.1〜10モル、好ま
しくは0.2〜3モル、水あるいは水性溶媒の添加量
は、化合物(XI)に対し通常大過剰である。反応温度は
通常、50乃至100℃であり、加熱時間は通常数時間
乃至約20時間である。なお、この加水分解工程を経た
のちは、化合物(XII)中のR3 は通常水素原子を示す
〔R3 が水素原子である(XII)を特に式(XIIH ) で示
す。〕が、反応条件をえらぶことにより、アシル基を残
すこともできる。
【0223】
【化34】
【0224】式(I)中、Wがメチレン基であり、Yと
Zが共に酸素原子である化合物〔IV,(W1 =C
2 )〕は、式(I)中、WとUで炭素・炭素二重結合
を形成し、YとZが共に酸素原子である化合物(XII)を
水素添加することによって製造することができる。式
中、R1 ,R2 ,R3 ,R4 ,R5 ,R6 ,R7
8 ′,Ar,およびnは前述と同意義を示す。
【0225】
【化35】
【0226】水素添加反応としては接触還元法が用いら
れる。接触還元に用いられる触媒はパラジウム−炭素、
ラネ−ニッケル、酸化白金などがあげられるが、好まし
くは、パラジウム−炭素である。水素圧は1気圧乃至1
00気圧であるが、1気圧乃至6気圧が好ましい。溶媒
としては、メタノール、エタノールのようなアルコール
類、ベンゼン、トルエンのような芳香族炭化水素類、テ
トラヒドロフランのようなエーテル類、酢酸のような有
機酸、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミドの
ようなアミド類、水およびこれらのものの混合物があげ
られる。反応温度、反応時間は用いられる原料、溶媒に
よって異なるが、通常室温乃至50℃で数分乃至約20
時間である。
【0227】式(I)中、Wがカルボニル基を示し、U
がR1 とともに二重結合を示し、YとZがともに酸素原
子である化合物(XV)は、一般式(XIII) で表わされる
化合物とチオ尿素から得られる一般式(XIV)で表わされ
る化合物を経由して製造される。式(XIII),(XIV)、あ
るいは(XV)中、
【0228】
【化36】
【0229】R2 ,R3 ,R4 ,R5 ,R6 ,R7 ,R
8 ′,A,Ar,n,X,Y,およびZは前述したもの
と同意義を示し、Lは−OR3 (R3 は前述したものと
同意義を示す。)、若しくは、Uと共に二重結合を示
し、Uは、Lが−OR3 (R3は前述したものと同意義
を示す。)の場合には、メチレン基を示す。式(XIV)お
よび式(XV)で表わされるチアゾリジン誘導体には、先
に、式(III)および式(IV)で示したような互変異性体
が考えられるが、便宜上、該異性体をも、それぞれ、式
(XIV)および式(XV)として表わす。
【0230】化合物(XIII) から(XIV)、ついで(XV)
を得る反応の条件等は化合物(II)から(III)ついで
(IV)を得る反応の条件等と同様である。
【0231】式(I)中、Wが式>=N−OV(式中、
Vは前述したものと同意義を示す。)であり、Zがイミ
ノ基である化合物(XVI)は、Wがカルボニル基を示す一
般式(V′)で表わされる化合物に、一般式H2 N−O
V(当該化合物は塩酸、硫酸のような鉱酸の塩であって
もよく、Vは前述したものと同意義を示す。)を有する
化合物を反応させることによって得られる。
【0232】
【化37】
【0233】上記(V′)および(XVI)式中、R1 ,R
2 ,R3 ,R4 ,R5 ,R6 ,R7 ,R8 ′,Ar,
n,U,VおよびYは前述したものと同意義を示す。な
お化合物(XVI)には、たとえば下記で示されるように互
変異性体が考えられるが、便宜上、これらを単に、式
(XVI)として表わす。
【0234】Yが酸素原子のとき、
【0235】
【化38】
【0236】Yがイミノ基であるとき、
【0237】
【化39】
【0238】化合物(V′)と化合物:H2 NOV(当
該化合物は前述した塩であってもよく、Vは前述したも
のと同意義を示す。)との反応は、通常、水酸化ナトリ
ウム、水酸化カリウムのようなアルカリ金属水酸化物ま
たは炭酸ナトリウム、炭酸カリウムのようなアルカリ金
属炭酸塩で示される脱酸剤の存在下もしくは非存在下に
化合物:H2 NOV(当該化合物は前述した塩であって
もよく、Vは前述したものと同意義を示す。)であらわ
されるヒドロキシルアミン誘導体類を作用せしめること
によって達成される。
【0239】化合物(V′)と式H2 NOVを有する化
合物との反応は、通常、溶媒中で行なわれる。該溶媒と
しては、たとえば、メタノール、エタノール、プロパノ
ール、ブタノール、エチレングリコールモノメチルエー
テルなどのようなアルコール類、テトラヒドロフラン、
ジオキサンなどのようなエーテル類、ジメチルホルムア
ミド、ジメチルアセトアミドのようなアミド類、ジメチ
ルスルホキシドのようなスルホキシド類、スルホランの
ようなスルホン類、トリエチルアミン、ピリジンなどの
ような有機塩基類または水、あるいはこれらの混合溶媒
があげられる。
【0240】化合物(V′)と式H2 NOVで示される
ヒドロキシルアミン誘導体類との反応において、その使
用モル比は、特に限定されないが、化合物(V′)に対
して式H2 NOVを有する化合物は等モルより大過剰で
よく、好ましくは化合物(V′)1モルに対して、式H
2 NOVを有する化合物は1乃至50モルである。式H
2 NOVを有する化合物がヒドロキシルアミン誘導体類
の無機酸塩類を示すとき、反応に際しては、脱酸剤を使
用してもよく、その使用モル比は、該無機酸塩類に対し
て脱酸剤は等モル以下でよい。
【0241】反応温度、反応時間などの反応条件は、用
いられる原料、溶媒などにより異なるが、通常、0乃至
100℃で、数分乃至約10日である。
【0242】特に式(I)中、Wが式>=N−OV(式
中、Vは前述したものと同意義を示す。)であり、Yお
よびZが共に酸素原子である化合物(XVII)は、Wがカ
ルボニル基を示す一般式(VII′) で表わされる化合物
に、一般式H2 N−OV(当該化合物は塩酸、硫酸のよ
うな鉱酸の塩であってもよく、Vは前述したものと同意
義を示す。)を有する化合物を反応させることによって
得られる。
【0243】
【化40】
【0244】上記(VII′) および(XVII)式中、R1
2 ,R3 ,R4 ,R5 ,R6 ,R7,R8 ′,Ar,
n,UおよびVは前述したものと同意義を示す。なお化
合物(XVII)には、たとえば下記で示されるように互変
異性体が考えられるが、便宜上、これらを単に、式(XV
II)として表わす。
【0245】
【化41】
【0246】化合物(VII′) と式H2 NOVを有する化
合物(当該化合物は前述した塩であってよく、Vは前述
したものと同意義を示す。)との反応は、通常、水酸化
ナトリウム、水酸化カリウムのようなアルカリ金属水酸
化物または炭酸ナトリウム、炭酸カリウムのようなアル
カリ金属炭酸塩で示される脱酸剤の存在下もしくは非存
在下に式H2 NOVを有する化合物(当該化合物は前述
した塩であってよく、Vは前述したものと同意義を示
す。)で表わされるヒドロキシルアミン誘導体類を作用
せしめることによって達成される。
【0247】化合物(VII′) と式H2 NOVを有する化
合物との反応は、通常、溶媒中で行なわれる。該溶媒と
しては、たとえば、メタノール、エタノール、プロパノ
ール、ブタノール、エチレングリコールモノメチルエー
テルなどのようなアルコール類、テトラヒドロフラン、
ジオキサンなどのようなエーテル類、ジメチルホルムア
ミド、ジメチルアセトアミドのようなアミド類、ジメチ
ルスルホキシドのようなスルホキシド類、スルホランの
ようなスルホン類、トリエチルアミン、ピリジンなどの
ような有機塩基類または水、あるいはこれらの混合溶媒
があげられる。
【0248】化合物(VII′) と式H2 NOVを有する化
合物で示されるヒドロキシルアミン誘導体類との反応に
おいて、その使用モル比は、特に限定されないが、化合
物(VII′) に対して式H2 NOVを有する化合物は等モ
ルより大過剰でよく、好ましくは化合物(VII′) 1モル
に対して、式H2 NOVを有する化合物は1乃至50モ
ルである。式H2 NOVを有する化合物がヒドロキシル
アミン誘導体類の無機酸塩類を示すとき、反応に際して
は、脱酸剤を使用してもよく、その使用モル比は、化合
物(VII′) に対して脱酸剤は等モル以下でよい。反応温
度、反応時間などの反応条件は、用いられる原料、溶媒
などにより異なるが、通常、0乃至100℃で、数分乃
至約10日である。
【0249】式(I)中、Wが式>=N−O−R3 a
(式中、R3 a は前述したものと同意義を示す。)で
あり、Zがイミノ基である化合物(XX)は、前述の一般
式(XVI)において、Vが水素原子である化合物(XVIII)
に、酸ハロゲン化物または酸無水物のようなアシル化剤
を反応させることによって得られる。
【0250】
【化42】
【0251】上記(XVIII)または(XX)式中、R1 ,R
2 ,R3 ,R3 a ,R4 ,R5 ,R6 ,R7
8 ′,Ar,U,nおよびYは前述したものと同意義
を示す。なお化合物(XX)には、たとえば、下記で示さ
れるように互変異性体が考えられるが、便宜上、これら
を単に、式(XX)として表わす。
【0252】Yが酸素原子のとき、
【0253】
【化43】
【0254】Yがイミノ基であるとき、
【0255】
【化44】
【0256】化合物(XVIII)と該アシル化剤との反応
は、通常、溶媒中で行なわれる。使用される溶媒として
は、エーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサンのよう
なエーテル類、ベンゼン、トルエン、キシレンのような
芳香族炭化水素類、ヘキサン、シクロヘキサン、ヘプタ
ンのような脂肪族炭化水素類、ジクロロメタン、クロロ
ホルムのようなハロゲン化炭化水素類、ピリジン、トリ
エチルアミンのような有機塩基類、ジメチルホルムアミ
ド、ジメチルアセトアミドのようなアミド類、ジメチル
スルホキシドのようなスルホキシド類、スルホランのよ
うなスルホン類および水、あるいはこれらの混合溶媒が
あげられる。化合物(XVIII)とアシル化剤との割合は、
特に限定はないが化合物(XVIII)に対して等モルより過
剰のアシル化剤を用いるのが良く、好ましくは、化合物
(XVIII)1モルに対し、アシル化剤1乃至10モルであ
る。反応温度、反応時間などの反応条件は用いられる原
料、溶媒の種類などによって異なるが、通常、0°乃至
100℃で、数分乃至約20時間である。
【0257】特に式(I)中、Wが式>=N−O−
3 a (式中、R3 a は前述したものと同意義を示
す。)であり、YとZが共に酸素原子である化合物(XX
I)は、前述の一般式(XVII)において、特にVが水素原
子である化合物(XIX)に、酸ハロゲン化物または酸無水
物のようなアシル化剤を反応させることによって得られ
る。
【0258】
【化45】
【0259】上記(XIX)および(XXI)式中、R1
2 ,R3 ,R3 a ,R4 ,R5 ,R6,R7
8 ′,Ar,Uおよびnは前述したものと同意義を示
す。なお化合物(XXI)には、たとえば、下記で示される
ように互変異性体が考えられるが、便宜上、これらを単
に、式(XXI)として表わす。
【0260】
【化46】
【0261】化合物(XIX)と該アシル化剤との反応は、
通常、溶媒中で行なわれる。使用される溶媒としては、
エーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサンのようなエ
ーテル類、ベンゼン、トルエン、キシレンのような芳香
族炭化水素類、ヘキサン、シクロヘキサン、ヘプタンの
ような脂肪族炭化水素類、ジクロロメタン、クロロホル
ムのようなハロゲン化炭化水素類、ピリジン、トリエチ
ルアミンのような有機塩基類、ジメチルホルムアミド、
ジメチルアセトアミドのようなアミド類、ジメチルスル
ホキシドのようなスルホキシド類、スルホランのような
スルホン類および水、あるいはこれらの混合溶媒があげ
られる。化合物(XIX)とアシル化剤との割合は、特に限
定はないが、化合物(XIX)に対して等モルより過剰のア
シル化剤を用いるのが良く、好ましくは、化合物(XIX)
1モルに対し、アシル化剤1乃至10モルである。反応
温度、反応時間などの反応条件は用いられる原料、溶媒
の種類などによって異なるが、通常、0°乃至100℃
で、数分乃至約20時間である。
【0262】式(I)中、Wがメチレン基またはカルボ
ニル基であり、Uがメチレン基であり、R3 ,R8 およ
びR9 の少なくとも1個が置換されていてもよいアルキ
ル基、特に前述した置換アルキル基であり、YとZがと
もに酸素原子である化合物は、以下に示す3段階の工程
で製造することができる。
【0263】第1段目の工程は、R3 ,R8 およびR9
の少なくとも1個が前述したアルコキシカルボニル基若
しくはアシルオキシ基で置換されていてもよいアルキル
基である化合物を製造する工程である。
【0264】本工程の反応は、R3 ,R8 およびR9
ともに水素原子である化合物(IV′H
【0265】
【化47】
【0266】(式中、R1 ,R2 ,R4 ,R5 ,R6
7 ,Ar,W1 およびnは前述したものと同意義を示
す。)を好ましくは塩基の存在下でアルキルハライド
〔該アルキル基は、前述したアルコキシカルボニル基若
しくはアシルオキシ基で置換されていてもよく、ハライ
ドは好適にはブロミドである。〕と反応させることによ
って達成される。反応終了後、通常の方法、例えばカラ
ムクロマトグラフィーまたは分取用薄層クロマトグラフ
ィーによって、生成物の分離を行ない、所望の化合物を
得ることができる。
【0267】本工程の反応は通常溶媒中で行なわれる。
該溶媒としては、たとえばエチルエーテル、テトラヒド
ロフラン、ジオキサンなどのエーテル類、ヘキサン、ヘ
プタン、シクロヘキサンなどの脂肪族炭化水素類、ベン
ゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素類、メ
チレンクロリド、クロロホルムなどのハロゲン化炭化水
素類、メタノール、エタノール、tert−ブタノール
などのアルコール類、アセトン、メチルエチルケトンな
どのケトン類、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセト
アミドなどのアミド類、ジメチルスルホキシドのような
スルホキシド類、スルホランのようなスルホン類、ピリ
ジン、トリエチルアミンなどの有機塩基、水およびこれ
らの溶剤の混合溶剤があげられる。
【0268】使用される塩基としては、炭酸ナトリウ
ム、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリ
ウムなどのアルカリ金属炭酸塩若しくは重炭酸塩、水酸
化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウムなど
の水酸化アルカリ金属若しくはアルカリ土類金属、水素
化ナトリウム、水素化カリウムなどの水素化アルカリ金
属、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、カ
リウムtert−ブトキシなどのアルカリ金属アルコキ
シド、ブチルリチウム、tert−ブチルリチウムなど
の有機リチウム化合物、リチウムジイソプロピルアミ
ド、リチウムジシクロヘキシルアミドなどのリチウムジ
アルキルアミド、ピリジン、トリエチルアミンなどの有
機塩基があげられるが、好適には炭酸カリウムのような
アルカリ金属炭酸塩である。
【0269】原料化合物(IV′H )とアルキルハライド
の割合は原料化合物1モルに対し、アルキルハライド1
〜10モルであり、原料化合物と塩基の割合は原料化合
物1モルに対し、塩基1〜10モルである。反応温度、
反応時間などの反応条件は用いられる原料、アルキルハ
ライド、溶媒の種類によって異なるが、通常−10乃至
100℃で、数分乃至数日である。
【0270】更に、上記反応において生成したR9 が水
素原子である化合物は前述と同様のアルキル化反応に付
すことによって、R3 および/またはR8 と同一または
異なったアルキル基または置換アルキル基を導入し、目
的の化合物を得ることができる。本反応の反応条件は上
記に用いたものと同様である。
【0271】なお、本工程の反応において、6位のフェ
ノール性水酸基をアシル基などの保護基で保護した化合
物を用いることによって、R8 および/またはR9 にア
ルキル基を導入し、反応生成物より常法に従って保護基
を除去し、目的の化合物を得ることができる。
【0272】第2段目の工程は、所望により行なわれる
反応であり、R3 ,R8 およびR9の少なくとも1個が
前述したカルボキシ基若しくは水酸基で置換されている
アルキル基である化合物を製造する工程である。
【0273】本工程の反応は、第1段目の工程で得られ
たR3 ,R8 およびR9 の少なくとも1個が対応するア
ルコキシカルボニル基若しくはアシルオキシ基で置換さ
れているアルキル基である化合物を、たとえば酸性若し
くは塩基性加水分解反応または酸性オレフィン脱離反
応、好ましくは酸性加水分解反応または酸性オレフィン
脱離反応に付することによって達成される。
【0274】酸性加水分解反応の反応条件は、常法、た
とえば特開昭58−158375号明細書に示した6位
フェノール性水酸基のエステルまたはチアゾリジン環2
位のイミノ基の加水分解反応条件と同様である。
【0275】塩基性加水分解反応の反応条件は、常法、
たとえば前記公開明細書に示したα−ハロゲノカルボン
酸類に関する加水分解および加溶媒分解反応条件と同様
である。
【0276】酸性オレフィン脱離反応は、好ましくはア
ルコキシカルボニル基がtert−ブトキシカルボニル
基である場合に行なわれるものであるが、無機若しくは
有機の酸の存在下で達成される。
【0277】本工程の反応は、常法に従って無水条件下
で有機溶媒中で行なわれる。使用される溶剤としては前
記第1段目の工程であげたものと同様であるが、好適に
はジオキサンのようなエーテル類である。
【0278】使用される酸としては、塩化水素酸、硫
酸、リン酸などの鉱酸、酢酸、トリフルオロ酢酸などの
有機酸、メタンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸な
どのスルホン酸があげられるが、好適には塩化水素酸の
ような鉱酸である。反応温度、反応時間などの反応条件
は、通常0乃至100℃で数分乃至24時間である。
【0279】第3段目の工程は、所望により行なわれる
反応であり、R3 ,R8 およびR9の少なくとも1個が
前述したアルコキシカルボニル基若しくはアシルオキシ
基で置換されているアルキル基である化合物を製造する
工程である。
【0280】本工程の反応は、第2段目の工程で得られ
たR3 ,R8 およびR9 の少なくとも1個が対応するカ
ルボキシ基若しくは水酸基で置換されているアルキル基
である化合物を、通常のエステル化反応の条件に従って
処理することによって達成される。
【0281】式(I)中、Wがメチレン基またはカルボ
ニル基であり、Uがメチレン基であり、R3 およびR8
が水素原子であり、R9 が前述した置換されていてもよ
いアルキル基であり、YとZがともに酸素原子である化
合物は、前述した化合物(IV′H )の選択的アルキル化
反応によって得ることができる。本反応の反応条件は前
述したアルキル化反応において、原料化合物とアルキル
ハライドの割合は原料化合物1モルに対し、アルキルハ
ライド1〜5モル、好ましくは1〜3モルであり、反応
温度および反応時間は0乃至100℃で、30分乃至3
時間である。
【0282】式(I)中、Wがメチレン基またはカルボ
ニル基であり、Uがメチレン基であり、YとZがともに
酸素原子であって、(a)R8 が水素原子であり、R3
およびR9 が前述した置換されていてもよいアルキル基
(ジアルキル置換体)であるか、あるいは(b)R3
8 およびR9 が置換されていてもよいアルキル基(ト
リアルキル置換体)である化合物は、前述した化合物
(IV′H )の選択的アルキル化反応によって得ることが
できる。本反応の反応条件は、前述したアルキル化反応
において、原料化合物とアルキルハライドの割合は原料
化合物1モルに対し、アルキルハライド3〜6モルであ
り、反応温度および反応時間は15乃至40℃で、5時
間乃至2日間である。反応生成物はさらに、クロマトグ
ラフィーなどの分離法を用いて精製することができる。
【0283】式(I)中、Wがメチレン基またはカルボ
ニル基であり、Uがメチレン基であり、R8 およびR9
が水素原子であり、R3 がR3 b 〔式中、R3 b
3の定義より水素原子およびアシル基を除き、かつ、
置換されていてもよいアルキル基の置換基が前述したも
のと同意義を有するアルコキシカルボニル基若しくはア
シルオキシ基を示す。〕であり、YがZがともに酸素原
子である化合物(IVa)は、以下に示すように、対応す
るハロゲノカルボン酸誘導体(IIa )とチオ尿素を反応
させ、ついで加水分解反応を付することによって得られ
る。
【0284】
【化48】
【0285】上記式中、R1 ,R2 ,R3 b ,R4
5 ,R6 ,R7 ,Ar,W1 ,n,AおよびXは前述
したものと同意義を示す。
【0286】本工程の反応は、前述した化合物(II)と
チオ尿素との反応、ついで得られた2−イミノ化合物
(III)の加水分解反応と同様に実施されるが、該イミノ
基の加水分解反応において使用される溶媒がアルコール
類である場合には、置換基R3b がエステル残基を有
するとき、該溶媒アルコールとエステル交換を起しても
よく、たとえば2−メトキシエタノールを用いる場合、
目的化合物(IVa )のR3 b は2−メトキシエトキシ
カルボニルアルキル基を示してもよい。
【0287】化合物(IVa )は、前述した第2段目の工
程により、置換基R3 b がカルボキシ基若しくは水酸
基で置換されているアルキル基である化合物に導くこと
ができる。
【0288】本製法における原料化合物(IIa )は、た
とえば後述するA法の化合物(II)(W:>CH2 )あ
るいはD法の化合物(II)(W:>=O)に対応する化
合物であるが、以下に示すアルキル化反応に従って、化
合物(3′)あるいは(12′)を製造し、以下、A法
あるいはD法に従って得ることができる。
【0289】すなわち、6−ヒドロキシ−2−(4−ニ
トロフェノキシアルキル)クロマンで代表されるクロマ
ン類(3H)または(12H)に対し、後述するA−2
工程におけるメトキシメチルハライドのような、置換さ
れていてもよいアルキルハライドとして、アルコキシカ
ルボニルメチルハライドのような、置換されていてもよ
いアルキルハライドを反応せしめることによって、本発
明における出発物質(3′)または(12′)の製造が
達成される。
【0290】
【化49】
【0291】上記式中、R1 ,R2 ,R3 b ,R4
5 ,Ar,W1 ,nおよびXは前述したものと同意義
を示す。
【0292】本工程の反応は前述したアルキル化反応の
反応条件と同様である。
【0293】式(I)中、Wがヒドロキシメチレン基で
あり、YとZがともに酸素原子であり、R3 ,R8 およ
びR9 の少なくとも1個が置換されていてもよいアルキ
ル基である化合物は、上述のアルキル化反応によって得
られたWがカルボニル基である化合物を還元することに
よって得ることができる。その反応条件は前述した化合
物(VII)の還元による化合物(VIII)の製造と同様であ
る。
【0294】式(I)中、Wが>=N−OV基であり、
YおよびZがともに酸素原子であり、R3 ,R8 および
9 の少なくとも1個が置換されていてもよいアルキル
基である化合物は、上述のアルキル化反応によって得ら
れたWがカルボニル基である化合物を式H2 N−OV
(式中、Vは前述したものと同意義を示す。)を有する
ヒドロキシルアミン誘導体と反応させることによって得
ることができる。その反応条件は前述した化合物(VI
I′) とH2 N−OVとの反応と同様である。
【0295】式(I)中、Wが>=NOR3 a 基であ
り、YおよびZがともに酸素原子であり、R3 ,R8
よびR9 の少なくとも1個が置換されていてもよいアル
キル基である化合物は、上述のオキシム化反応によって
得られたWが>=N−OH基である化合物を常法に従っ
てアシル化することによって得ることができる。その反
応条件は、前述した化合物(XVIII)のアシル化による化
合物(XX)の製造と同様である。
【0296】式(I)中、Wが>CH−OR3 a 基で
あり、YおよびZがとれに酸素原子であり、R3 ,R8
およびR9 の少なくとも1個が置換されていてもよいア
ルキル基である化合物は、上述の還元反応によって得ら
れたWがヒドロキシメチレン基である化合物を常法に従
ってアシル化することによって得ることができる。その
反応条件は、前述した化合物(VIII) のアシル化による
化合物(X)の製造と同様である。
【0297】式(I)中、WとUで炭素・炭素二重結合
を形成し、YおよびZがともに酸素原子であり、R3
8 およびR9 の少なくとも1個が置換されていてもよ
いアルキル基である化合物は、上述の反応によって得ら
れたWがヒドロキシメチレン基あるいは>CH−O
3 a 基である化合物よりそれぞれ水あるいはR3
aOHを脱離することによって得ることができる。その
反応条件は前述した化合物(VII)の脱水反応あるいは化
合物(X)のR3 a OHの脱離反応による化合物(XI
I)の製造と同様である。
【0298】本工程の反応によって得られたWとUで炭
素・炭素二重結合を形成している化合物を水素添加する
ことによってWがメチレン基である対応する化合物を得
ることができる。その反応条件は前述した化合物(XII)
の水素添加による化合物(IV)の製造と同様である。
【0299】式(I)中、Wがカルボニル基を示し、U
がR1 とともに二重結合を示し、YとZがともに酸素原
子であり、R8 およびR9 が水素原子でありR3
3 bであり、YとZがともに酸素原子である化合物
(XVa )は、対応するハロゲノカルボン酸誘導体(XIII
a )とチオ尿素を反応させ、ついで反応生成物を加水分
解することによって得られる。本工程の原料化合物(XI
IIa )は、後述するH法に準じて製造することができ、
目的化合物(XVa )を製造する反応条件は前述した化合
物(XIII)のチオ尿素との反応、ついで加水分解による
化合物(XV)の製造と同様である。
【0300】式(I)中、Wがカルボニル基を示し、U
がR1 とともに二重結合を示し、YおよびZがともに酸
素原子であり、R3 ,R8 およびR9 の少なくとも1個
が置換されていてもよいアルキル基である化合物は、R
3 ,R8 およびR9 がともに水素原子である化合物(X
V′H
【0301】
【化50】
【0302】(式中、R2 ,R4 ,R5 ,R6 ,R7
Arおよびnは前述したものと同意義を示す。)を塩基
の存在下でアルキルハライドと反応させることによって
達成される。その反応条件は、前述した化合物(X
V′H )のアルキル化反応の場合と同様である。
【0303】式(I)中、Wが>=N−OV基または>
=N−OR3 a 基であり、UがR1 とともに二重結合
を示し、YおよびZがともに酸素原子であり、R3 ,R
8 およびR9 の少なくとも1個が置換されたアルキル基
である化合物は、上記の反応によって得られたWがカル
ボニル基である化合物より、前述したオキシム化反応お
よびそのアシル化反応によって得ることができる。
【0304】上記の各反応によって得られたR3 ,R8
およびR9 の少なくとも1個がカルボキシ基若しくはア
ルコキシカルボニル基で置換されたアルキル基を有する
化合物またはその反応性誘導体を用いて、常法に従って
アミド化反応を行なうことによって、置換基R3 ,R8
およびR9 の少なくとも1個が対応する置換若しくは非
置換のカルバモイル基で置換されたアルキル基である化
合物を得ることができる。
【0305】式(I)中、Wが式>=N−OV(式中、
Vは前述したものと同意義を示す。)あるいは式>=N
−OR3 a (式中、R3 a は前述したものと同意義
を示す。)であるいわゆるオキシム型、オキシムエーテ
ル型、ならびにオキシムエステル型に属する化合物は、
アンチ型であってもシン型であってもよく、いずれの異
性体も本発明の化合物に包含される。
【0306】該オキシム型に属する化合物もまた、常法
に従った塩とすることができ、その塩が陽イオンとの塩
である場合は陽イオンとして、ナトリウム、カリウムの
ようなアルカリ金属イオン、カルシウムのようなアルカ
リ土類金属イオン、アルミニウムのような三価の金属イ
オンなどがあげられる。
【0307】前記一般式(I)において、Wがメチレン
基、カルボニル基、式>=N−OV基(式中、Vは前述
と同意義を示す。)式>=N−O−R3 a 基(式中、
3a は前述と同意義を示す。)またはWがUと共に
炭素・炭素二重結合を形成するとき、式(I)によって
示されるチアゾリジン誘導体においてクロマン環の2位
およびチアゾリジン環の5位の炭素原子はそれぞれ不斉
炭素原子であり、それらに基づく各異性体もまた本発明
の化合物に包含される。
【0308】また、式(I)中、Wが式>CH−O
3 ′〔R3 ′は前述したものと同意義を示す。〕を示
すとき、式(I)によって示されるチアゾリジン誘導体
において、クロマン環の2位、4位およびチアゾリジン
環の5位の炭素原子はそれぞれ不斉炭素原子であり、そ
れらに基づく各異性体もまた本発明の化合物に包含され
る。
【0309】また、式(I)中、Wがカルボニル基、式
=N−OV基若しくは式=N−O−R3 a 基(式中お
よびR3 a は前述と同意義を示す。)を示し、UがR
1 と共に二重結合を示すチアゾリジン誘導体において、
チアゾリジン5位の炭素原子は不斉炭素原子であり、そ
れに基づく異性体もまた本発明の化合物に包含される。
【0310】以上の反応によって得られたチアゾリジン
誘導体(I)は公知の分離、精製手段、たとえば濃縮、
減圧濃縮、溶媒抽出、晶出再結晶、転溶、クロマトグラ
フィー、さらに光学分割法などによって単離精製するこ
とが可能である。
【0311】本発明の前記一般式(I)で表わされる目
的化合物を製造する際の原料化合物であるα−ハロゲノ
カルボン酸誘導体類(II)は、例えば以下の方法によっ
て製造することができる。
【0312】A法 A法はすでに本発明者らによって、特願昭58−158
375号(前号1と略す)に詳述された方法と同等のも
のであり、一般式(II)においてWがメチレン基である
化合物を製造するのに有利に使用される。一般式(II)
において、W1がメチレン基である化合物を(II)(W1:C
H2)で示す。
【0313】
【化51】
【0314】上記式中、R1 ,R2 ,R3 ,R4
5 ,R6 ,R7 ,R8 ′,Ar,n,XおよびAは前
述したものと同意義を示し、R12は水酸基の保護基を示
し、mは0乃至9の整数を示す。
【0315】A−1 A−1工程は還元工程であり、前号1に示したものと本
質的に同等である。
【0316】A−2 A−2工程もまた前号1に示したもと本質的に同等であ
る。A−1工程で得られたクロマンアルコール類(2)
は、Ar(Arは前述したものと同意義を示す。)にニ
トロ基を有するクロマン類(3)に導かれる。該反応に
先立ちフェノール性水酸基を保護することが好ましく、
水酸基の保護基R12としては、たとえば、メトキシメチ
ル、2−テトラヒドロピラニル、メトキシカルボニルメ
チル、tert−ブトキシカルボニルメチルなどのよう
な置換されていてもよいアルキル基が好ましい。保護さ
れたフェノール性水酸基を有するクロマンアルコール類
は、単離することもできるが、単離することなく、式X
−(Ar)−NO2 を有する化合物(該化合物中、Ar
およびXは前述と同意義を表わす。)と反応させ、Ar
にニトロ基を有するクロマン類(3)に導かれる。
【0317】A−3 A−3工程もまた前号1に示されたものと本質的に同等
である。A−2で得られたニトロ体(3)は、対応する
アミノ体(4)に還元される。該還元反応に際して、該
ニトロ体(3)のフェノール性水酸基の保護基R12はそ
のままでもよいが、脱保護してもよく、さらに他の基、
たとえばアセチル基、ベンゾイル基のようなアシル基に
変えてもよく、アシル基に変えることが好ましい。化合
物(3)の脱保護をおこなう場合、脱保護工程は(3)
を低濃度の酸の存在下に加水分解することによって達成
される。化合物(3)の保護基をアシル基などに変える
場合、該アシル化は上記加水分解によって脱保護された
化合物をさらにアセチルクロリド、ベンゾイルクロリド
のような酸ハライド類、無水酢酸のような酸無水物類で
示されるアシル化剤で処理することによって達成され
る。ニトロ体(3)からアミノ体(4)への還元反応と
しては、接触還元あるいは亜鉛、鉄などの金属と酸(た
とえば、塩酸、硫酸などの鉱酸、あるいは酢酸などの有
機酸)による還元があげられるが、好ましくは接触還元
があげられる。
【0318】A−4 A−4工程もまた、前号1に示したものと本質的に同等
である。
【0319】A−4工程において、Ar(Arは前述と
同意義を示す。)にアミノ基を有するクロマン類(4)
をジアゾ化し、ついでメイルバイン アリーレイション
(Meerwein Arylation)をおこなうことによって、本発
明における目的化合物(I)の原料である、α−ハロゲ
ノカルボン酸誘導体類(II)(W:CH2) の製造が達成され
る。該反応は塩酸、臭化水素酸などの存在下、亜硝酸ソ
ーダなどの亜硝酸塩類で、ジアゾ化し、ついで、アクリ
ル酸、アクリル酸メチル、アクリル酸エチルのようなア
クリル酸エステル類、クロトン酸エチル、メタクリル酸
エチル、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、アク
リル酸アミド、メタクリル酸アミドなどの一般式R6
7 C=CR8 ′A(式中、R6 ,R7 ,R8 ′およびA
は前記したものと同意義を示す。)で示されるアクリル
酸誘導体、もしくはアクリル酸同族体、(ここにおい
て、R6 あるいはR7 は好ましくは水素原子;R8 ′は
好ましくは水素原子またはメチル基、特に水素原子を示
す。)の存在下に、触媒量の塩化第一銅、酸化第一銅な
どの第一銅塩類を作用せしめることによって開始する。
アクリル酸誘導体としてはアクリル酸エステル類が好ま
しく、第一銅塩類としては酸化第一銅が好ましい。該反
応の溶媒としては、メタノール、エタノールのようなア
ルコール類、アセトン、メチルエチルケトンのようなケ
トン類、水、およびこれらの混合物があげられる。アミ
ノ体(4)とアクリル酸誘導体の割合は、化合物(4)
1モルに対して、アクリル酸誘導体類1〜15モル、好
ましくは5〜10モルである。化合物(4)と第一銅塩
類との割合は化合物(4)1モルに対し、第一銅塩類
0.01〜1モルであり、好ましくは0.03〜0.3
モルである。反応温度、反応時間は、用いられる原料、
溶媒などにより異なるが、通常、室温乃至100℃で約
10分乃至約20時間、好ましくは40乃至60℃で3
0分乃至2時間である。
【0320】B法 B法もまた、一般式(II)においてWがメチレン基であ
る化合物を合成するのに有利に使用される。
【0321】
【化52】
【0322】クロマンアルコール類(2)において、特
にnが2である化合物は、例えばジャーナル・オブ・ア
メリカン・オイル・ケミスツ・ソサイアティ 51巻,
200頁(1974)〔J. Am. Oil Chemist's Soc., 5
1, 200 (1974) 〕に記載された方法で、ハイドロキノン
類(5)より多段階を経て製造することができるが、特
開昭58−201775号に示された方法に準じて、1
段階で製造することも可能である。上記反応式中、R1
2 ,R3 ,R4 ,およびR5 は前述したものと同意義
を示す。以後A−2工程以下の方法に準じた、数段階に
渡る方法を用いることによって、α−ハロゲノカルボン
酸誘導体類(II)(W:CH2) の合成が達成される。
【0323】C法 C法もまた、一般式(II)においてWおよびUがメチレ
ン基である化合物を合成するのに有利に使用される。
【0324】本法はジャーナル・オブ・メディシナルケ
ミストリー 18巻,934頁(1975)〔J. Med.
Chem., 18, 934 (1975) 〕に記載された方法に準じたも
のであり、クロマン環2位にR1 ′(R1 ′は、前述し
たR1 の定義から水素原子を除外したものを示す)を導
入するのに、有利に用いることができる。
【0325】
【化53】
【0326】上記式中、R1 ′,R2 ,R4 ,R5 ,お
よびR12は前述したものと同意義を示し、B1 はカルボ
ン酸の保護基たとえば、アルキル、アルケニル、アルキ
ニル、アラルキル基、置換されていてもよいフェニル基
を、好ましくは低級アルキル基を示すが、特に保護を必
要とせぬ場合は水素原子を示してもよい。
【0327】C−1乃至C−4 C−1工程乃至C−4工程は上記文献に記載された方法
と本質的に同等である。
【0328】C−5 C−5工程は必要に応じてなされる、フェノール性水酸
基を保護する工程であるが、C−6工程に先立ちフェノ
ール性水酸基を保護することが好ましい。水酸基を保護
する場合その保護基R12としては、通常のフェノール性
水酸基の保護基たとえば、メトキシメチル、2−テトラ
ヒドロピラニルなどのようなアルコキシアルキル基もし
くは置換していてもよいベンジル基が、また、アセチ
ル、ベンゾイルのようなアシル基があげられるが、アル
コキシアルキル基が好ましい。保護基を導入する反応
は、通常、水素化ナトリウム、水素化カリウム、水素化
カルシウムのような水素化アルカリもしくはアルカリ土
類金属、また、ナトリウムメトキサイド、ナトリウムエ
トキサイド、カリウムターシャリーブトキサイドのよう
なアルカリ金属のアルコラートなどの塩基の存在下、ク
ロロメチルメチルエーテルのようなアルコキシアルキル
化剤、もしくはベンジルハライドのようなアルキル化剤
を用いることによって達成される。該反応において、溶
媒としては、たとえばジエチルエーテル、テトラヒドロ
フラン、ジオキサンのようなエーテル類、ベンゼン、ト
ルエン、キシレンのような芳香族炭化水素類、ヘキサ
ン、ヘプタンのような脂肪族炭化水素類、ジメチルホル
ムアミド、ジメチルアセトアミドのようなアミド類、ジ
メチルスルホキシドのようなスルホキシド類、スルホラ
ンのようなスルホン類などがあげられる。化合物(9)
と該アルキル化剤との割合は、特に限定しないが、
(9)に対してやや過剰の該アルキル化剤を用いるのが
有利である。好ましくは化合物(9)1モルに対して、
該アルキ化剤は1乃至2モルである。反応温度、反応時
間などの反応条件は、用いられる原料、溶媒などにより
異なるが、通常反応は0乃至50℃、好適には10乃至
25℃で、数分乃至数時間行なわれる。このようにして
保護されたクロマンカルボン酸誘導体類は、単離するこ
ともできるが、単離することなく、C−6工程において
クロマン環2位のアルキル化反応に使用することができ
る。
【0329】C−6 C−6工程は、所望に応じて、クロマン環6位に保護さ
れた水酸基、同環2位にR1 ′を有するクロマンカルボ
ン酸誘導体類(11)を製造する工程で、クロマン環6
位に保護された水酸基を有するクロマンカルボン酸(1
0)を不活性溶媒中、塩基と処理し、反応液中にカルバ
ニオンを発生させた後、一般式R1 ′−X′(式中、R
1 ′は前述したものと同意義を示し、X′は塩素、臭
素、沃素のようなハロゲン原子又はメタンスルホニルオ
キシ、エタンスルホニルオキシ、ベンゼンスルホニルオ
キシ、p−トルエンスルホニルオキシのようなスルホニ
ルオキシ基を示す。)を有する化合物を反応させること
によって達成される。使用される塩基としては、例え
ば、メチルリチウム、n−ブチルリチウム、t−ブチル
リチウム、フェニルリチウムのような有機リチウム化合
物;リチウムジイソプロピルアミド、リチウムジシクロ
ヘキシルアミド、リチウムイソプロピル シクロヘキシ
ルアミドなどのようなリチウムジアルキルアミド類;ま
たは、水素化リチウム、水素化ナトリウム、水素化カリ
ウムなどのような水素化アルカリ金属類をあげることが
できるが、好適には有機リチウム化合物、またはリチウ
ムジアルキルアミド類である。
【0330】使用される不活性溶剤としては反応に関与
しなければ特に限定されないが、例えば、エーテル、テ
トラヒドロフラン、ジオキサンのようなエーテル類をあ
げることができる。
【0331】反応温度は前段のアニオンの発生では、−
78℃乃至室温であり、後段のアニオンとR1 ′−X′
との反応では、0℃乃至60℃であり、反応に要する時
間は前段では30分間乃至2時間であり、後段では1時
間乃至24時間である。
【0332】以後、A−1工程以下の方法に準じた方法
を逐次用いることによってα−ハロゲノカルボン酸誘導
体類(II)(W:CH2) の製造が達成される。
【0333】なお、所望に応じて、R1 が水素原子であ
るクロマンカルボン酸類(10)を用い、C−6工程を
経由することなく、直接にA−1工程に準じた反応並び
に以降の各反応を実施することにより、R1 が水素原子
であるα−ハロゲノカルボン酸誘導体類(II)(W:CH2)
の製造が達成される。
【0334】D法 D法はすでに本発明者らによって、特開昭61−362
84号(前号2と略す)に詳述された方法と同等のもの
であり、一般式(II)において、Wがカルボニル基であ
る化合物〔(II)(W:>=O) と表わす。〕を製造するのに
有利に使用される。
【0335】
【化54】
【0336】上記式中、R1 ,R2 ,R3 ,R4
5 ,R6 、R7 ,R8 ′,Ar,n,XおよびAは前
述したものと同意義を示す。
【0337】D−1およびD−2 D−1およびD−2工程は前号2に示したものと本質的
に同等である。
【0338】D−3 D−3工程は、前述したA−4工程に相当するものであ
り、A−4工程と同様にして達成される。
【0339】E法 E法は一般式(II)においてWがカルボニル基であり、
かつクロマン環の2位に置換基R1 ′(R1 ′は前述と
同意義を示す。)を有する化合物を製造するのに有利に
使用される。
【0340】本法は、先のC−3工程で得られたクロモ
ンカルボン酸類(8)を、C−4工程において使用した
条件よりも緩和な条件で、2位と3位の炭素原子が形成
する二重結合のみを還元(E−1)する工程;ならびに
E−2乃至E−7の各工程;によって構成される。
【0341】
【化55】
【0342】式中、R1 ′,R2 ,R4 、R5 ,R12
ArおよびB1 は前述と同意義を示し、B2 は保護され
たカルボニル基を示す。以下各工程について詳述する。
【0343】E−1 E−1工程はクロモンカルボン酸類(8)より4−オキ
ソクロマンカルボン酸類(14)を得る工程である。還
元方法としては、接触還元が用いられる。接触還元に用
いられる触媒はパラジウム−炭素、ラネ−ニッケル、酸
化白金などがあげられるが、好ましくは、パラジウム−
炭素である。水素圧は1気圧乃至100気圧であるが、
1気圧乃至6気圧が好ましい。溶媒としては、メタノー
ル、エタノールのようなアルコール類、ベンゼン、トル
エンのような芳香族炭化水素類、テトラヒドロフランの
ようなエーテル類、ジメチルホルムアミド、ジメチルア
セトアミドのようなアミド類、酢酸のような有機酸類、
水およびこれらのものの混合物があげられるが、アミド
類が好ましい。反応温度、反応時間などの反応条件は用
いられる原料、溶媒によって異なるが、通常室温乃至5
0℃、好ましくは室温乃至40℃で、数分乃至数日、好
ましくは、約30分乃至約20時間である。
【0344】E−2 E−2工程は4−オキソクロマンカルボン酸類(14)
のカルボニル基を、所望により、保護する工程である
が、E−4工程による、クロマン環2位のアルキル化反
応に先立ち該保護を行なうことが望ましい。保護基とし
ては通常のカルボニル基の保護基であれば特に限定はな
く、該オキソ化合物を、たとえば、エノールエーテル
類、あるいはエノールエステル類のような保護されたエ
ノール類に変換してもよいが、環状もしくは非環状のケ
トンアセタール類、もしくはケトンジチオアセタール類
に変換してもよく、ケトンジチオアセタール類への変換
が好ましい。保護されたカルボニル基を有するクロマン
カルボン酸類(15)〔式中、R2 ,R4 ,R5 ,およ
びB1 は前述と同意義を示し、B2 は式−B3 −B4
3 −を示し、B3 は酸素原子もしくは硫黄原子、好ま
しくは硫黄原子を示し、B4 はたとえば式−(CH2
2 −,式−(CH2 3 −,式−(CH2 4 −もしく
は式−CH2 −CH=CH−CH2 −(cis)、好ましくは式−
(CH2 2 −もしくは式−(CH2 3 −特に式−
(CH2 3 −を示す。〕の製造は、通常、4−オキソ
クロマンカルボン酸類(14)と、エチレングリコー
ル、1,3−プロパンジオール、1,2−エタンジチオ
ール、1,3−プロパンジチオールあるいはcis−2
−ブテン−1,4−ジオールのような H−B3−B4−B3
H (式中、B3 ,B4 は前述と同意義を示す。)で表わ
される化合物、好ましくは1,3−プロパンジチオール
とを触媒の存在下もしくは非存在下に脱水反応させるこ
とによって達成される。該触媒としては三フッ化ホウ
素、そのエーテル錯塩、その酢酸錯塩、塩化アルミニウ
ムのようなルイス酸類;もしくは塩酸、硫酸のような無
機酸類;酢酸、コハク酸、フマール酸、マレイン酸、パ
ラトルエンスルホン酸、またはメタンスルホン酸のよう
な有機酸類があげられるが、ルイス酸が好ましく、特に
三フッ化ホウ素の酢酸錯塩が好ましい。溶媒は使用しな
くても良いが、溶媒を使用する場合には、該溶媒として
ベンゼン、キシレンのような芳香族炭化水素類、クロロ
ホルム、ジクロロメタンのようなハロゲン化炭化水素類
を、好ましくはクロロホルムのようなハロゲン化炭化水
素類をあげることができる。化合物(14)と H−B3
B4−B3−H との割合は特に限定はないが、化合物(1
4)に対して等モルよりやや過剰の H−B3−B4−B3−H
を使用するのがよい。好ましくは化合物(14)1モル
に対して、式 H−B3−B4−B3−H を有する化合物1乃至
2モルである。化合物(14)と触媒との割合は特に限
定はないが、化合物(14)1モルに対して、触媒1乃
至4モルである。反応温度、反応時間などの反応条件は
用いられる原料、溶媒の種類によって異なるが、通常0
℃〜100℃好ましくは10°乃至40℃で、数分乃至
数日、好ましくは1時間乃至30時間である。
【0345】E−3 E−3工程は、クロマン環4位に、保護されたカルボニ
ル基を有するクロマンカルボン酸類(15)の同環6位
のフェノール性水酸基を、必要に応じて保護する工程で
ある。E−4工程によるクロマン環2位のアルキル化反
応に先立ち該保護を行なうことが好ましい。水酸基の保
護基R12としては、通常のフェノール性水酸基の保護
基、たとえば、メトキシメチル、2−テトラヒドロピラ
ニル、メトキシカルボニルメチル、t−ブトキシカルボ
ニルメチルなどのような置換されていてもよいアルキル
基もしくは置換していてもよいベンジル基が、また、ア
セチル、ベンゾイルのようなアシル基があげられるが、
アルコキシアルキル基あるいはアルコキシカルボニルア
ルキル基が好ましい。保護基を導入する反応は、通常、
水素化ナトリウム、水素化カリウム、水素化カルシウム
のような水素化アルカリもしくはアルカリ土類金属、ま
た、ナトリウムメトキサイド、ナトリウムエトキサイ
ド、カリウムターシャリーブトキサイドのようなアルカ
リ金属のアルコラートなどの塩基類の存在下、クロロメ
チルメチルエーテル、ブロモ酢酸メチル、ブロモ酢酸t
−ブチルのようなアルキル化剤、もしくはベンジルハラ
イドのようなアルキル化剤を用いることによって達成さ
れる。該反応において、溶媒としては、たとえばジエチ
ルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサンのような
エーテル類、ヘキサン、ヘプタンのような脂肪族炭化水
素類、ベンゼン、トルエン、キシレンのような芳香族炭
化水素類、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミ
ドのようなアミド類、ジメチルスルホキシドのようなス
ルホキシド類、スルホランのようなスルホン類があげら
れる。化合物(15)と該アルキル化剤との割合は、特
に限定しないが、(15)に対して等モルよりやや過剰
の該アルキル化剤を用いるのがよく、好ましくは(1
5)1モルに対して、該アルキル化剤は1乃至2モルで
ある。反応温度、反応時間などの反応条件は、用いられ
る原料、溶媒などにより異なるが、通常反応は0乃至5
0℃で、数分乃至数時間行なわれる。このようにして保
護されたクロマンカルボン酸類(16)は単離すること
もできるが単離することなくE−4工程で使用すること
もできる。
【0346】E−4 E−4工程は、所望に応じて、クロマン環6位に保護さ
れた水酸基、同環4位に保護されたカルボニル基、同環
2位にR1 ′を有するクロマンカルボン酸類(17)を
製造する工程で、クロマン環6位に保護された水酸基、
同環4位に保護されたカルボニル基を有するクロマンカ
ルボン酸類(16)を不活性溶媒中、塩基と処理し、反
応液中にカルバニオンを発生させた後、一般式R1 ′−
X′(式中、R1 ′は前述したものと同意義を示し、
X′は塩素、臭素、沃素のようなハロゲン原子又はメタ
ンスルホニルオキシ、エタンスルホニルオキシ、ベンゼ
ンスルホニルオキシ、p−トルエンスルホニルオキシの
ようなスルホニルオキシ基を示す。)を有する化合物を
反応させることによって達成される。使用される塩基と
しては、例えば、メチルリチウム、n−ブチルリチウ
ム、t−ブチルリチウム、フェニルリチウムのような有
機リチウム化合物;リチウムジイソプロピルアミド、リ
チウムジシクロヘキシルアミド、リチウムイソプロピル
シクロヘキシルアミドなどのようなリチウムジアルキ
ルアミド類;または、水素化リチウム、水素化ナトリウ
ム、水素化カリウムなどのような水素化アルカル金属類
をあげることができるが、好適には有機リチウム化合
物、またはリチウムジアルキルアミド類である。
【0347】使用される不活性溶媒としては反応に関与
しなければ特に限定されないが、例えば、エーテル、テ
トラヒドロフラン、ジオキサンのようなエーテル類をあ
げることができる。
【0348】反応温度は前段のアニオンの発生では、−
78℃乃至室温であり、後段のアニオンとR1 ′−X′
との反応では、0℃乃至60℃であり、反応に要する時
間は前段では30分間乃至2時間であり、後段では1時
間乃至24時間である。
【0349】なお、所望に応じて、R1 が水素原子であ
るクロマンカルボン酸類(16)を用い、E−4工程を
経由することなく、直接にE−5工程に準じた還元反応
並びに以降に示した各反応を実施することにより、R1
が水素原子であるα−ハロゲノカルボン酸誘導体類(I
I)(W:>=O) を製造することができる。
【0350】E−5 E−5工程は、クロマン−2−カルボン酸類(17)
を、A−1工程に準じて、対応するアルコール類(1
8)に還元する工程であり、還元剤としては、たとえば
リチウム アルミナム ハイドライド、ビトライド(ソ
ディウム ビス〔2−メトキシエトキシ〕アルミナム
ハイドライド)などのようなハイドライド類が使用され
る。還元反応で使用される溶媒としては、たとえば、ジ
エチルエーテル、テトラヒドロフラン、エチレングリコ
ールジメチルエーテルのようなエーテル類、ベンゼン、
トルエン、キシレンのような芳香族炭化水素類、ヘキサ
ン、ヘペタン、シクロヘキサン、石油エーテル、リグロ
イン、エチルシクロヘキサンのような脂肪族炭化水素
類、などがあげられる。
【0351】化合物(17)と還元剤の割合は特に限定
はないが、化合物(17)に対してやや過剰の還元剤を
使用するのが良い。好ましくは、化合物(17)1モル
に対して、1〜2モルである。反応温度、反応時間など
の反応条件は用いられる原料、溶媒などによって異なる
が、通常−50°乃至120℃で約10分乃至約20時
間反応を行なう。
【0352】E−6 E−6工程はE−5工程で得られたアルコール類(1
8)に式(Ar)−NO2 基(式中、Arは前述の定義と同じ
である。)を導入する工程である。該工程は化合物(1
8)に、通常、塩基たとえば、水素化ナトリウム、水素
化カルシウムのような水素化アルカリもしくはアルカリ
土類金属、また、ナトリウムメトキサイド、ナトリウム
エトキサイド、カリウムターシャリーブトキサイドのよ
うなアルカリ金属のアルコラート、好適には水素化ナト
リウム、もしくはナトリウムエトキサイドを反応させ
て、化合物(18)を対応するアルコキサイドとし、こ
れに式X−(Ar)−NO2 を有する化合物(式中、X,Ar
は前述したものと同意義を示す。)を反応させることに
よって達成される。該反応において、溶媒としては、た
とえばジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキ
サンのようなエーテル類、ベンゼン、トルエン、キシレ
ンのような芳香族炭化水素類、ヘキサン、ヘプタンのよ
うな脂肪族炭化水素類、ジメチルホルムアミド、ジメチ
ルアセトアミドのようなアミド類、ジメチルスルホキシ
ドのようなスルホキシド類、スルホランのようなスルホ
ン類があげられるが、アミド類が好適に使用される。化
合物(18)と塩基との割合は特に限定はないが、化合
物(18)に対して、やや過剰の塩基を使用するのが良
く、好ましくは化合物(18)1モルに対して塩基1乃
至2モルである。化合物(18)と式 X−(Ar)−NO2
有する化合物(式中、XとArは前述と同意義を示
す。)との割合は特に限定はないが、化合物(18)に
対して過剰の式 X−(Ar)−NO2 を有する化合物を用いる
のがよく、好ましくは(18)1モルに対して、1乃至
10モルである。反応温度、反応時間などの反応条件
は、用いられる原料、溶媒などによって異なるが、通常
30℃乃至100℃で数分乃至数時間である。
【0353】本工程で得られた、クロマン環4位に保護
されたカルボニル基を有するニトロ化合物(19)は、
A法に準じて、還元反応、メイルバイン アリーレイシ
ョンを経て、α−ハロゲノカルボン酸誘導体類さらに目
的化合物(I)へと段階的に変換されるが、該クロマン
環4位に関する脱保護反応は上記いずれの段階で実施し
てもよく、例えば好ましい方法の一つとして、E−7に
示す工程をあげることができる。
【0354】E−7 E−7工程は、所望に応じて、クロマン環6位に保護さ
れた水酸基、4位に保護されたカルボニル基を有するニ
トロ体(19)の脱保護を行なう工程である。本工程に
おいては、通常4位の脱保護反応が実施されるが、やや
過激な反応条件を設定することにより、同6位の脱保護
を、同時に達成することが可能である。
【0355】脱保護剤としては、特に限定はないが、通
常の脱保護剤、たとえば塩酸、硫酸のようなプロトン
酸;三フッ化ホウ素、そのエーテル錯塩、その酢酸錯
塩、塩化アルミニウムのようなルイス酸;特にB3 が硫
黄原子の場合、重金属塩類、重金属酸化物または重金属
過酸化物;またはこれらの2者もしくは3者の混合物が
あげられ、重金属イオンとしては銀、カドミウム、二価
の水銀、二価の銅、三価のタリウムがあげられ、重金属
イオンの対イオンとしては、塩素、臭素、ヨウ素のよう
なハロゲンイオン、硝酸イオン、過塩素酸イオンのよう
な過酸化物イオンがあげられ、その他ヨウ素、スルフリ
ルクロリドのようなスルフリルハライド類、N−クロロ
サクシンイミド、N−ブロモサクシンイミドのようなN
−ハロイミド類があげられるが、好適には塩化第二水
銀、あるいは酸化水銀、あるいはそれらの混合物、特に
その混合物である。使用される溶媒としては、メタノー
ル、エタノール、プロパノール、イソプロパノールのよ
うなアルコール類、アセトン、メチルエチルケトンのよ
うなケトン類、クロロホルム、ジクロロメタン、ジクロ
ロエタンのようなハロゲン化炭化水素類、テトラヒドロ
フラン、ジオキサンのようなエーテル類、酢酸のような
有機酸類、アセトニトリルのようなニトリル類、および
水、およびこれらの混合溶媒をあげることができる。
【0356】化合物(19)と脱保護剤との割合は特に
限定はなく、通常(19)1モルに対して脱保護剤1乃
至10モル、好適には1乃至4モルである。反応温度、
反応時間などの反応条件は、用いられる原料および溶媒
などによって異なるが、通常室温乃至100℃、好適に
は40乃至80℃で、数分乃至数時間、好適には0.5
乃至4時間である。
【0357】以後、D−2工程以下の方法に準じた方法
を逐次用いることによってα−ハロゲノカルボン酸誘導
体類(II)(W:>=O) の製造が達成される。
【0358】F法 F法は、一般式(II)においてWがメチレン基である化
合物を、D法に関する記載で述べた、クロマン環4位が
カルボニル基である化合物(12)から製造するのに、
有利に使用される。
【0359】
【化56】
【0360】式中、R1 ,R2 ,R3 ,R3 a
4 ,R5 ,Ar,nおよび(II)(W1:CH2)は前述した
ものと同意義を示す。
【0361】F−1 F−1工程は、ニトロ基を有する4−オキソクロマン化
合物(12)を、対応する4−ヒドロキシ化合物(2
1)に還元する工程である。還元剤としては、水素化ホ
ウ素ナトリウム、K−セレクトライドのような還元剤が
あげられ、特に水素化ホウ素ナトリウムが好適である。
【0362】化合物(12)と水素化ホウ素ナトリウム
との反応は通常溶媒中で行なわれる。該溶媒としては、
たとえばメタノール、エタノール、プロパノール、ブタ
ノール、エチレングリコールモノメチルエーテルなどの
アルコール類、テトラヒドロフラン、ジオキサンなどの
エーテル類などがあげられる。化合物(12)と水素化
ホウ素ナトリウムとの使用モル比は特に限定されない
が、化合物(12)に対して過剰の水素化ホウ素ナトリ
ウムを使用するのがよい。好ましくは化合物(12)1
モルに対し1〜20モルである。反応温度、反応時間な
どの反応条件は用いられる原料、溶媒などにより異なる
が、通常反応は0℃乃至100℃で1時間乃至約20時
間である。
【0363】F−2 F−2工程は、所望に応じて、該ヒドロキシ体(21)
をアシル化する工程である。化合物(21)は酸ハロゲ
ン化物あるいは酸無水物のようなアシル化剤と反応させ
ることによって、目的とするアシル化物(23)に変換
することができる。
【0364】反応は通常溶媒中で行なわれる。使用され
る溶媒としては、エーテル、テトラヒドロフラン、ジオ
キサンのようなエーテル類、ベンゼン、トルエン、キシ
レンのような芳香族炭化水素類、ヘキサン、シクロヘキ
サン、ヘプタンのような脂肪族炭化水素類、ジクロロメ
タン、クロロホルムのようなハロゲン化炭化水素類、ピ
リジン、トリエチルアミンのような有機塩基類、ジメチ
ルホルムアミド、ジメチルアセトアミドのようなアミド
類、ジメチルスルホキシドのようなスルホキシド類、ス
ルホランのようなスルホン類などがあげられる。
【0365】化合物(21)とアシル化剤の割合は特に
限定はないが、化合物(21)に対して等モルよりやや
過剰のアシル化剤を使用するのがよい。好ましくは化合
物(21)1モルに対し、アシル化剤1〜10モルであ
る。反応温度、反応時間などの反応条件は用いられる原
料、溶媒の種類によって異なるが、通常0乃至100℃
で、数分乃至約20時間である。
【0366】F−3 F−3工程は、ニトロ基を有する4−ヒドロキシクロマ
ン化合物(21)から水を脱離させることによって2H
−クロメン類(22)を製造する工程である。
【0367】該脱離反応は、脱水剤もしくは脱水触媒の
存在下もしくは非存在下に達成される。脱水剤もしくは
脱水触媒としては、塩酸、硫酸、硝酸、リン酸のような
無機酸類、酢酸、コハク酸、マレイン酸のような有機酸
塩、パラトルエンスルホン酸、ナフタレンスルホン酸、
メタンスルホン酸のようなスルホン酸類、塩化アンモニ
ウム、塩化カルシウムなどの無機塩類、五酸化燐、ポリ
燐酸、シリカゲル、アルミナ等があげられるが、酢酸な
どの有機酸類、パラトルエンスルホン酸などのスルホン
酸類が好適である。
【0368】該脱離反応に際して、溶媒は使用しなくて
もよいが、溶媒を使用する場合は、メタノール、エタノ
ール、イソプロパノールのようなアルコール類、アセト
ン、メチル エチル ケトンのようなケトン類、エーテ
ル、テトラヒドロフラン、ジオキサンのようなエーテル
類、ベンゼン、トルエン、キシレンのような芳香族炭化
水素類、ヘキサン、シクロヘキサン、ヘプタンのような
脂肪族炭化水素類、ジクロロメタン、クロロホルムのよ
うなハロゲン化炭化水素類、酢酸、プロピオン酸などの
有機酸類、ピリジン、トリエチルアミンのような有機塩
基類、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミドの
ようなアミド類、ジメチルスルホキシドのようなスルホ
キシド類、スルホランのようなスルホン類、水などがあ
げられ、好適にはベンゼンのような芳香族炭化水素類も
しくは酢酸のような有機酸類があげられる。脱水剤、も
しくは脱水触媒を使用する場合は、化合物(21)と脱
水剤、もしくは脱水触媒との割合は、特に限定はない
が、通常化合物(21)1モルに対して該脱水剤もしく
は脱水触媒は0.01乃至10モル、好適には、0.1
乃至3モルである。反応温度、反応時間などの反応条件
は用いられる原料、溶媒の種類によって異なるが、通常
0乃至100℃、数分乃至約20時間である。
【0369】F−4 F−4工程は、ニトロ基を有する4−アシルオキシクロ
マン化合物(23)から、化合物R3 a OH(R3
a は前述と同意義を示す。)を脱離させることによっ
て、2H−クロメン類(22)を製造する工程である。
【0370】該脱離反応は脱酸剤もしくは脱酸触媒の存
在下もしくは非存在下に達成される。脱酸剤、もしくは
脱水触媒として、塩酸、硫酸、硝酸、リン酸のような無
機酸類、酢酸、コハク酸、マレイン酸のような有機酸
類、パラトルエンスルホン酸、ナフタレンスルホン酸、
メタンスルホン酸のようなスルホン酸類、塩化アンモニ
ウム、塩化カルシウムのような無機塩類、ピリジン、ト
リエチルアミン、のような有機塩基類、シリカゲル、ア
ルミナ等があげられるが、好適には酢酸などの有機酸
類、パラトルエンスルホン酸などのスルホン酸類があげ
られる。
【0371】該脱酸反応に際して、溶媒は使用しなくて
もよいが、溶媒を使用する場合には、メタノール、エタ
ノール、イソプロパノールのようなアルコール類、アセ
トン、メチル エチル ケトンのようなケトン類、エー
テル、テトラヒドロフラン、ジオキサンのようなエーテ
ル類、ベンゼン、トルエン、キシレンのような芳香族炭
化水素類、ヘキサン、シクロヘキサン、ヘプタンのよう
な脂肪族炭化水素類、ジクロロメタン、クロロホルムの
ようなハロゲン化炭化水素類、酢酸、プロピオン酸など
の有機酸類、ピリジン、トリエチルアミンのような有機
塩基類、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド
のようなアミド類、ジメチルスルホキシドのようなスル
ホキシド類、スルホランのようなスルホン類、水などが
あげられ、好適にはベンゼンのような芳香族炭化水素
類、もしくは酢酸のような有機酸類があげられる。
【0372】脱酸剤もしくは脱酸触媒を使用する場合
は、化合物(23)と脱酸剤もしくは脱酸触媒との割合
は、特に限定はないが、通常、化合物(23)1モルに
対して、該脱酸剤もしくは脱酸触媒は0.01モル乃至
10モル、好適には、0.1乃至3モルである。反応温
度、反応時間などの反応条件は用いられる原料、溶媒の
種類などによって異なるが、通常、0乃至120℃、好
適には40°乃至100℃で、数分乃至数日、好適に
は、10分乃至10時間である。
【0373】F−5 F−5工程は、ニトロ基を有する2H−クロメン類(2
2)のニトロ基を還元し、かつ炭素・炭素二重結合を同
時に還元することによりアミノ基を有するクロマン類
(4)を製造する工程である。
【0374】該還元反応には接触還元法が好適に使用さ
れる。接触還元に用いられる触媒はパラジウム−炭素、
ラネ−ニッケル、酸化白金などがあげられるが、好まし
くは、パラジウム−炭素である。水素圧は1気圧乃至1
00気圧であるが、1気圧乃至6気圧が好ましい。溶媒
としては、メタノール、エタノールのようなアルコール
類、ベンゼン、トルエンのような芳香族炭化水素、テト
ラヒドロフランのようなエーテル類、酢酸のような有機
酸、水およびこれらのものの混合物があげられる。反応
温度、反応時間は用いられる原料、溶媒によって異なる
が、通常室温乃至50℃で数分乃至約20時間である。
【0375】以後、A−4工程によって、α−ハロゲノ
カルボン酸誘導体類(II)(W:CH2)の製造が達成され
る。
【0376】なお、F−1,F−2,F−3,F−4,
F−5,A−4および/もしくは、目的とするチアゾリ
ジン誘導体を製造する最終工程は順次、所望に応じて中
間体(21),(22),(23),(4)および/あ
るいは(II)(W1:CH2)を単離することなく実施し得る。
【0377】また、なお、たとえばF法に示した工程
は、示された順序に限定されることはない。すなわち、
たとえば、クロマン環4位がカルボニル基である化合物
(12)の有するニトロ基を最初に還元し、次いで、4
位カルボニル基の還元を行ないさらに脱水して2H−ク
ロメン誘導体として、次いで二重結合の還元を行ないア
ミノ化合物(4)とすることなどはF法と同等である。
【0378】G法 G法は、F法と類似的で、一般式(II)においてWがメ
チレン基である化合物を、クロマン環4位がカルボニル
基である化合物から、製造するのに使用することができ
る。すなわち、D法、E法、およびA法で述べたクロマ
ン環6位の水酸基の保護基の脱保護反応、同、水酸基の
アシル化反応により製造された、B2 が式−S−(CH2)
p −S−基(式中pは2,3,4を示す。)を示す化合
物(24)あるいは(26)をラネ−ニッケルなどのニ
ッケル触媒により、接触還元するとクロマン環4位がメ
チレン基である化合物(25)あるいは(27)を、そ
れぞれ得ることができる。
【0379】
【化57】
【0380】本反応の水素圧は1気圧乃至100気圧で
あるが、1気圧乃至6気圧が好ましい。溶媒としては、
メタノール、エタノールのようなアルコール類、ベンゼ
ン、トルエンのような芳香族炭化水素類、テトラヒドロ
フランのようなエーテル類、酢酸のような有機酸、水お
よびこれらのものの混合物があげられる。反応温度、反
応時間は用いられる原料、溶媒によって異なるが、通常
室温乃至50℃で数分乃至約20時間である。
【0381】H法 H法は、式(I)で表わされる目的化合物のうち、Wが
カルボニル基を示し、Uがメチレン基若しくはR1 と共
に二重結合を示す、前述した化合物(XV)の前駆体、す
なわち、クロマン環2位がL(Lは前述したものと同意
義を示す。)であるα−ハロゲノカルボン酸誘導体類
(XIII) を製造するのに使用することができる。
【0382】
【化58】
【0383】式中、R2 ,R3 ,R4 ,R5 ,R6 ,R
7 ,R8 ′,A,Ar,L,n,UおよびXは前述した
ものと同意義を示す。
【0384】H−1 H−1工程はC−2工程と同等であり、通常、Lは基−
OR3 を示し、Uはメチレン基を示すが、必要に応じ
て、LとUで二重結合を形成させることができる。化合
物(28)は化合物(6)に式 O2N−(Ar)−O −(CH2)
n −COX を有する化合物(式中、Ar,nおよびXは前
述したものと同意義を示す。)を反応せしめ、次いでナ
トリウムエトキシド、カリウムt−ブトキシドのような
有機塩基で処理することによって与えられる。
【0385】H−2 H−2工程はA−3工程と同等であり、LとUとの関連
はH−1の記載と同じである。
【0386】H−3 H−3工程はA−4工程と同等であり、LとUとの関連
はH−1の記載と同じである。
【0387】原料化合物、すなわちα−ハロゲノカルボ
ン酸類(II)の、A法乃至H法による製造方法のうち好
ましいものは、A,B,C,D,E,FおよびH法であ
り、さらには、A,C,D,E,FおよびH法である。
D法、F法、A法を組合せて用いることはさらに好まし
い。
【0388】式(II)によって示されるα−ハロゲノカ
ルボン酸類においてクロマン環2位および置換基Aのα
位の炭素原子はそれぞれ不斉炭素原子であり、それらに
基づく各異性体もまた化合物(II)に包含される。
【0389】なお、このようにして得られるα−ハロゲ
ノカルボン酸誘導体類(II)もまた、血中過酸化脂質低
下作用を有するのみならず、血中トリグリセライドおよ
びコレステロール低下作用を有することが認められ、従
って高脂血症治療剤として有用である。
【0390】かくして得られたクロマン環を有するα−
ハロゲノカルボン酸誘導体類(II)は所望に応じて相互
に各種の加水分解成績体、エステル交換成績体へ、ある
いは、ナトリウム、カリウム、カルシウム、アルミニウ
ムなどの金属塩類へ、あるいは逆に、金属塩類から、あ
るいは遊離のフェノール類および/または遊離のカルボ
ン酸類からエステル体、アミド体などへ変換することが
できる。
【0391】とりわけ、α−ハロゲノカルボン酸誘導体
類(II)を所望の、各種の加水分解成績体に導く場合、
該成績体の製造は例えば以下のごとく達成される。
【0392】R3 が水素原子であり、Aがカルボキシ基
である化合物は、R3 が例えばアシル基、Aがアルコキ
シカルボニル基である化合物(II)を、炭酸ナトリウ
ム、炭酸カリウムのようなアルカリ金属炭酸塩、水酸化
ナトリウム、水酸化カリウムのような水酸化アルカリ金
属などの無機塩基、あるいはナトリウムメトキサイド、
ナトリウムエトキサイド、カリウムターシャリーブトキ
サイドのようなアルカリ金属のアルコラートなどの塩基
の存在下、加水分解反応を行なうことによって得ること
ができる。溶媒としては、たとえばメタノール、エタノ
ールのような低級アルコール類、テトラヒドロフラン、
ジオキサンのようなエーテル類、水およびこれらの混合
溶剤があげられる。該化合物(II)と該無機塩基、ある
いは該塩基との割合は、該化合物(II)1モルに対し
て、1乃至5、好ましくは2乃至3である。反応温度、
反応時間などの反応条件は、用いられる原料、塩基、溶
媒などにより異なるが、通常反応温度は−10乃至30
℃、好ましくは0乃至10℃、反応時間は数分乃至数十
時間である。
【0393】R3 が水素原子であり、Aがアルコキシカ
ルボニル基である化合物は、R3 が例えばアシル基、A
がアルコキシカルボニル基である化合物(II)をナトリ
ウムメトキサイド、ナトリウムエトキサイド、カリウム
ターシャリーブトキサイドのようなアルカリ金属のアル
コラートなどの塩基の存在下、加溶媒分解反応を行なう
ことによって得ることができる。溶媒としては、メタノ
ール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、
t−ブチルアルコールのようなアルコール類、テトラヒ
ドロフラン、ジオキサンのようなエーテル類およびこれ
らの混合溶剤をあげることができる。特に原料の基Aに
示すアルコキシカルボニル基を、そのまま保有すること
が所望される場合には、該アルコキシ基に対応するアル
カリ金属のアルコラートを選択することおよび溶媒とし
て、該アルコキシ基に対応するアルコールを選択するこ
とが望ましい。さらに、所望により任意のアルカリ金属
のアルコラートおよび溶媒としてのアルコール類を選択
することにより、原料中のアルコキシカルボニル基を、
所望のアルコキシカルボニル基に交換することができ
る。該原料化合物(II)と該塩基との割合は、該化合物
(II)1モルに対して、1乃至3、好ましくは1乃至2
である。反応温度、反応時間などの反応条件は、用いら
れる原料、塩基、溶媒などにより異なるが、通常反応温
度は−10乃至30℃、好ましくは0乃至10℃、反応
時間は数分乃至数十時間である。
【0394】R3 がアシル基であり、Aがカルボキシ基
である化合物は、R3 が例えばアシル基、Aがアルコキ
シカルボニル基である化合物(II)を、炭酸ナトリウ
ム、炭酸カリウムのようなアルカリ金属炭酸塩、水酸化
ナトリウム、水酸化カリウムのような水酸化アルカリ金
属などの無機塩基、あるいはナトリウムメトキサイド、
ナトリウムエトキサイド、カリウムターシャリーブトキ
サイドのようなアルカリ金属のアルコラートなどの塩基
の存在下、加水分解反応を行なうことによって得ること
ができる。溶媒としては、たとえば、メタノール、エタ
ノールのような低級アルコール類、テトラヒドロフラ
ン、ジオキサンのようなエーテル類、水およびこれらの
混合溶剤があげられる。該化合物(II)と該無機塩基、
あるいは該塩基との割合は、該化合物(II)1モルに対
して、1乃至5、好ましくは1乃至2である。反応温
度、反応時間などの反応条件は、用いられる原料、塩
基、溶媒などにより異なるが、通常反応温度は−10乃
至30℃、好ましくは0乃至10℃、反応時間は数分乃
至約十時間である。
【0395】上記の薬理活性を示す式(II)で表わされ
る好適な化合物として、下記の構造式を有する、第13
表に示すような化合物をあげることができる。
【0396】
【化59】
【0397】
【表105】
【0398】
【表106】
【0399】
【表107】
【0400】
【表108】
【0401】
【表109】
【0402】
【表110】
【0403】
【表111】
【0404】
【表112】
【0405】
【表113】
【0406】
【表114】
【0407】
【表115】
【0408】
【表116】
【0409】また、以下に示すような構造式を有する第
14表に示すような化合物があげられる。
【0410】
【化60】
【0411】
【表117】
【0412】
【表118】
【0413】
【表119】
【0414】
【表120】
【0415】
【表121】
【0416】
【作用】前記一般式(I)で表わされる本発明の目的化
合物は、リノール酸、リノール酸エチルのような不飽和
脂肪酸およびそのエステル類に対し、高い酸化防止作用
を有することから、生体内において不飽和脂肪酸の構成
率の高いリン脂質の酸化を防止し得ることが予想され;
Biochem.Biophys.Res.Commun, 95,734−737
(1980)に示されるラット肝ミクロソーム脂質の過
酸化抑制試験において、強力な過酸化脂質低下作用を有
するのみならず、アロキサンで誘発せしめた実験的高脂
血症マウスの試験において、血中過酸化脂質、トリグリ
セライドおよびコレステロールを低下せしめ、さらに、
遺伝的高血糖症KKマウスの試験において、血糖低下作
用を有し、また、ウシの水晶体を用いたアルドース還元
酵素活性測定の試験において、酵素阻害作用を表わすな
どのきわめて優れた薬理効果を示し、毒性に関しては実
験動物たとえばラットに対し、食欲減退作用、体重増加
抑制作用、とりわけ、肝腫大作用がきわめて低い化合物
である。
【0417】以上の試験の結果から本発明のチアゾリジ
ン誘導体(I)は人の高脂血症、糖尿病およびそれらの
合併症、例えば糖尿病性白内障、糖尿病性神経障害など
の治療に有用であることが期待される。投与方法は、た
とえば錠剤、カプセル剤、散剤、顆粒剤などとして経口
的に用いられるほか注射剤(静脈内、皮下、筋肉内)、
坐剤などとして、非経口的に投与することができ、眼粘
膜投与としては点眼剤、眼軟膏剤が好ましい。その投与
量は症状、年令などによって異なるが、例えば高脂血症
および/または糖尿病およびそれらの合併症の治療剤と
して用いる場合は成人につき通常1日50mg〜5gを
経口的または非経口的に、投与することができる。
【0418】
【実施例】以下に実施例、製造例(R9 が水素原子の化
合物)および参考例をあげて本発明をさらに具体的に説
明する。
【0419】製造例15−〔4−(6−アセトキシ−5,7,8−トリメチル
−2−オクチルクロマン−2−イルメトキシ)ベンジ
ル〕チアゾリジン−2,4−ジオン エチル 3−〔4−(6−アセトキシ−5,7,8−ト
リメチル−2−オクチルクロマン−2−イルメトキシ)
フェニル〕−2−クロロプロピオネート2.1g、チオ
尿素0.35g、スルホラン2.5mlの混合物を窒素
雰囲気下、120−130℃で7時間加熱する。反応混
合物にベンゼンを加えて溶かし、ベンゼン溶液を水洗し
て、無水硫酸ナトリウムで乾燥する。溶媒を減圧下に留
去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶
離液;ベンゼン:酢酸エチル=10:1)に付し、目的
化合物(淡黄色泡状固体)を得た。
【0420】シリカゲル薄層クロマトグラフィーのRf
値=0.55(展開溶剤;ベンゼン:酢酸エチル=4:
1)。
【0421】NMRスペクトル(δppm,CDC
3 ):0.7-1.0(3H,m),1.1-2.0(16H,m),1.97(3H,s),2.
03(3H,s),2.08(3H,s),2.31(3H,s),2.60(2H,br.t,J=6H
z),3.03(1H,dd,J=10および15Hz),3.44(1H,dd,J=3および
15Hz),3.92(2H,s),4.45(1H,dd,J=3および10Hz),6.85(2
H,d,J=9Hz),7.13(2H,d,J=9Hz),8.0-8.9(1H,br., 重水添
加で消失)。
【0422】製造例25−〔4−(6−アセトキシ−5,7,8−トリメチル
−2−オクチルクロマン−2−イルメトキシ)ベンジ
ル〕−2−イミノチアゾリジン−4−オン 製造例1におけるシリカゲルカラムクロマトグラフィー
において、該チアゾリジン−2,4−ジオンの次に溶出
する部分(溶離液;ベンゼン:テトラヒドロフラン=
4:1)から、目的化合物(白色粉末)を得た。
【0423】軟化点:85−90℃ NMRスペクトル(δppm,CDCl3 ):0.87(3H,
br.t,J=4.5Hz),1.0-2.0(16H,m),1.97(3H,s),2.02(3H,
s),2.08(3H,s),2.30(3H,s),2.4-2.7(2H,m),2.88(1H,dd,
J=10および15Hz),3.50(1H,dd,J=3および15Hz),3.9(2H,b
r.s),4.41(1H,dd,J=3 および10Hz),6.0-7.8(2H,br., 重
水添加で消失),6.83(2H,d,J=9Hz),7.10(2H,d,J=9Hz)
【0424】製造例35−〔4−(6−ヒドロキシ−5,7,8−トリメチル
−2−オクチルクロマン−2−イルメトキシ)ベンジ
ル〕チアゾリジン−2,4−ジオン エチル 3−〔4−(6−アセトキシ−5,7,8−ト
リメチル−2−オクチルクロマン−2−イルメトキシ)
フェニル〕−2−クロロプロピオネート2.1g、チオ
尿素0.35g、スルホラン2.5mlの混合物を窒素
雰囲気下、120−130℃で7時間加熱する。その
後、反応混合物に2N塩酸3.6ml、エチレングリコ
ールモノメチルエーテル5mlの混合物を加え、85−
90℃で5時間さらに加熱する。反応混合物を水にあ
け、ベンゼンで抽出し、抽出液を水で洗い、無水硫酸ナ
トリウムで乾燥する。溶媒を減圧下に留去し、残渣をシ
リカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離液;ベンゼ
ン:酢酸エチル=10:1)に付し、目的化合物(淡黄
色泡状固体)を得た。
【0425】シリカゲル薄層クロマトグラフィーのRf
値=0.43(テイリング)(展開溶剤;ベンゼン:酢
酸エチル=4:1) NMRスペクトル(δppm,CDCl3 ):0.7-1.0
(3H,m),1.1-2.1(16H,m),2.10(6H,s),2.15(3H,s),2.61(2
H,br.t,J=6Hz),3.05(1H,dd,J=10および15Hz),3.42(1H,d
d,J=3および15Hz),3.92(2H,s),4.22(1H,s, 重水添加で
消失),4.47(1H,dd,J=3 および10Hz),6.85(2H,d,J=9H
z),7.13(2H,d,J=9Hz),8.33(1H,br.s, 重水添加で消
失)。
【0426】製造例45−〔4−〔6−アセトキシ−2−メチル−7−(1,
1,3,3−テトラメチルブチル)クロマン−2−イル
メトキシ〕ベンジル〕チアゾリジン−2,4−ジオン 製造例1に準じてエチル 3−〔4−〔6−アセトキシ
−2−メチル−7−(1,1,3,3−テトラメチルブ
チル)クロマン−2−イルメトキシ〕フェニル〕−2−
クロロプロピオネート7.0g、チオ尿素1.2g、ス
ルホラン9mlから製造された目的物は、次の物性を有
する。
【0427】 軟化点:75−80℃(淡黄色ガラス状固体) NMRスペクトル(δppm,CDCl3 ):0.79(9H,
s),1.36(6H,s),1.45(3H,s),1.66-2.28(2H,nd),1.80(2H,
s),2.29(3H,s),2.73(2H,br.t,J=6Hz),3.28(1H,dd,J=9お
よび14Hz),3.45(1H,dd,J=4および14Hz),3.93(2H,AB型,J
=9Hz),4.49(1H,dd,J=4および9Hz),6.75(1H,s),6.86(1H,
s),6.90(2H,d,J=9Hz),7.13(2H,d,J=9Hz),8.1-8.7(1H,b
r.,重水添加で消失)。
【0428】製造例55−〔4−〔6−アセトキシ−2−メチル−7−(1,
1,3,3−テトラメチルブチル)クロマン−2−イル
メトキシ〕ベンジル〕−2−イミノチアゾリジン−4−
オン 製造例2に準じてエチル 3−〔4−〔6−アセトキシ
−2−メチル−7−(1,1,3,3−テトラメチルブ
チル)クロマン−2−イルメトキシ〕フェニル〕−2−
クロロプロピオネート7.0g、チオ尿素1.2g、ス
ルホラン9mlから製造された目的物は、次の物性を有
する。
【0429】融点:120−128℃ NMRスペクトル(δppm,重アセトン):0.78(9H,
s),1.35(6H,s),1.41(3H,s),1.82(2H,s),1.90-2.17(2H,n
d),2.26(3H,s),2.77(2H,br.t,J=6.5Hz),2.73-3.10(1H,n
d),3.41(1H,dd,J=4 および14Hz),4.00(2H,s),4.49(1H,d
d,J=4 および10Hz),6.75(1H,s),6.78(1H,s),6.92(2H,d,
J=9Hz),7.22(2H,d,J=9Hz),7.4-8.6(2H,br., 重水添加で
消失)。
【0430】製造例65−〔4−〔6−ヒドロキシ−2−メチル−7−(1,
1,3,3−テトラメチルブチル)クロマン−2−イル
メトキシ〕ベンジル〕チアゾリジン−2,4−ジオン 製造例3に準じてエチル 3−〔4−〔6−アセトキシ
−2−メチル−7−(1,1,3,3−テトラメチルブ
チル)クロマン−2−イルメトキシ〕フェニル〕−2−
クロロプロピオネート7g,チオ尿素1.2g、スルホ
ラン9ml、2N塩酸13ml、およびエチレングリコ
ールモノメチルエーテル20mlから製造された目的物
は、次の物性を有する。
【0431】軟化点:80−85℃(淡黄色ガラス状) NMRスペクトル(δppm,CDCl3 ):0.78(9H,
s),1.41(9H,s),1.60-2.30(2H,nd),1.91(2H,s),2.67(2H,
br.t,J=6.5Hz),3.07(1H,dd,J=10 および14Hz),3.45(1H,
dd,J=4および14Hz),3.93(2H,AB型,J=9Hz),4.45(1H,s,重
水添加で消失),4.49(1H,dd,J=4 および10Hz),6.34(1H,
s),6.77(1H,s),6.88(2H,d,J=9Hz),7.17(2H,d,J=9Hz),8.
4(1H,br.s,重水添加で消失)。
【0432】製造例75−〔4−〔6−アセトキシ−2−メチル−4−オキソ
−7−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)クロマ
ン−2−イルメトキシ〕ベンジル〕チアゾリジン−2,
4−ジオン 製造例1に準じて、エチル 3−〔4−〔6−アセトキ
シ−2−メチル−4−オキソ−7−(1,1,3,3−
テトラメチルブチル)クロマン−2−イルメトキシ〕フ
ェニル〕−2−クロロプロピオネート7.3g,チオ尿
素1.3g、スルホラン8mlから製造された目的物
は、次の物性を有する。
【0433】軟化点:80−88℃(淡黄色粉末) NMRスペクトル(δppm,CDCl3 ):0.78(9H,
s),1.37(6H,s),1.53(3H,s),1.83(2H,s),2.30(3H,s),2.7
0(1H,d,J=17Hz),2.8-3.2(1H,nd),3.10(1H,d,J=17Hz),3.
45(1H,dd,J=4および15Hz),4.00および4.12(2H,AB型,J=9
Hz),4.48(1H,dd,J=4および9Hz),6.85(2H,d,J=9Hz),7.02
(1H,s),7.17(2H,d,J=9Hz),7.51(1H,s),8.3-9.0(1H,br.,
重水添加で消失)。
【0434】製造例85−〔4−〔6−アセトキシ−2−メチル−4−オキソ
−7−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)クロマ
ン−2−イルメトキシ〕ベンジル〕−2−イミノチアゾ
リジン−4−オン 製造例2に準じて、エチル 3−〔4−〔6−アセトキ
シ−2−メチル−4−オキソ−7−(1,1,3,3−
テトラメチルブチル)クロマン−2−イルメトキシ〕フ
ェニル〕−2−クロロプロピオネート7.3g,チオ尿
素1.3g、スルホラン8mlから製造された目的物
は、次の物性を有する。
【0435】融点:125−130℃ NMRスペクトル(δppm,重アセトン):0.77(9H,
s),1.39(6H,s),1.53(3H,s),1.89(2H,s),2.34(3H,s),2.6
-3.0(1H,nd),2.75(1H,d,J=16Hz),3.13(1H,d,J=16Hz),3.
40(1H,dd,J=4および14Hz),4.17(2H,s),4.48(1H,dd,J=4
および10Hz),6.87(2H,d,J=9Hz),7.01(1H,s),7.20(2H,d,
J=9Hz),7.46(1H,s),7.8-8.7(2H,br., 重水添加で消
失)。
【0436】製造例95−〔4−〔6−ヒドロキシ−2−メチル−4−オキソ
−7−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)クロマ
ン−2−イルメトキシ〕ベンジル〕チアゾリジン−2,
4−ジオン 5−〔4−〔6−アセトキシ−2−メチル−4−オキソ
−7−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)クロマ
ン−2−イルメトキシ〕ベンジル〕−2−イミノチアゾ
リジン−4−オン5.2g,2N塩酸16ml、エチレ
ングリコールモノメチルエーテル25mlの混合物を、
窒素雰囲気下、85〜90℃で6時間加熱する。反応混
合物を水にあけ、ベンゼンで抽出し、抽出液を水で洗浄
後、無水硫酸ナトリウムで乾燥する。溶媒を減圧下に留
去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶
離液;ベンゼン:酢酸エチル=4:1)に付し、目的化
合物(淡黄色泡状固体)を得た。
【0437】軟化点:100−105℃ NMRスペクトル(δppm,CDCl3 ):0.77(9H,
s),1.43(6H,s),1.52(3H,s),2.00(2H,s),2.70(1H,d,J=17
Hz),2.8-3.2(1H,nd),3.12(1H,d,J=17Hz),3.43(1H,dd,J=
4 および15Hz),4.00および4.10(2H,AB型,J=9Hz),4.49(1
H,dd,J=4および9Hz),6.1(1H,br.s, 重水添加で消失),
6.85(2H,d,J=9Hz),6.93(1H,s),7.15(2H,d,J=9Hz),7.30
(1H,s),8.2-9.3(1H,br.,重水添加で消失)。
【0438】製造例105−〔4−〔2−(3,7−ジメチルオクチル)−6−
ヒドロキシ−5,7,8−トリメチル−4−オキソクロ
マン−2−イルメトキシ〕ベンジル〕チアゾリジン−
2,4−ジオン 製造例3に準じて、エチル 3−〔4−〔6−アセトキ
シ−2−(3,7−ジメチルオクチル)−5,7,8−
トリメチル−4−オキソクロマン−2−イルメトキシ〕
フェニル〕−2−クロロプロピオネート1.1g,チオ
尿素0.2g、スルホラン1.5ml、2N塩酸5m
l、およびエチレングリコールモノメチルエーテル10
mlから目的化合物を得た。
【0439】軟化点:41−45℃(淡黄色粉末) NMRスペクトル(δppm,CDCl3 ):0.85(9H,
d,J=7Hz),1.0-2.0(12H,m),2.13(3H,s),2.22(3H,s),2.55
(3H,s),2.65-3.2(3H,m),3.43(1H,dd,J=4および14Hz),4.
05(2H,s),4.35-5.3(1H,br., 重水添加で消失),4.46(1
H,dd,J=4 および10Hz),6.83(2H,d,J=9Hz),7.15(2H,d,J=
9Hz),8.0-9.5(1H,br., 重水添加で消失)。
【0440】製造例115−〔2−(6−ヒドロキシ−2,5,7,8−テトラ
メチルクロマン−2−イルメトキシ)ピリジン−5−イ
ルメチル〕チアゾリジン−2,4−ジオン 製造例3に準じて、エチル 3−〔2−(6−アセトキ
シ−2,5,7,8−テトラメチルクロマン−2−イル
メトキシ)ピリジン−5−イル〕−2−クロロプロピオ
ネート3.8g,チオ尿素0.77g、スルホラン5.
0ml、エチレングリコールモノメチルエーテル4.5
ml、濃塩酸1.5mlおよび水4.5mlから目的物
を得た。
【0441】軟化点:87−94℃ NMRスペクトル(δppm,CDCl3 ):1.38(3H,
s),1.7-2.3(2H,m),2.06(3H,s),2.09(3H,s),2.14(3H,s),
2.63(2H,br.t,J=6Hz),3.10(1H,dd,J=15 および7.5Hz),
3.33(1H,dd,J=15および4.5Hz),4-5(1H,br.,重水添加で
消失する),4.32(3H,s),4.47(1H,dd,J=7.5および4.5H
z),6.75(1H,d,J=9Hz),7.46(1H,dd,J=9および3Hz),8.02
(1H,d,J=3Hz) 。
【0442】製造例125−〔3−(7−t−ブチル−6−ヒドロキシ−2−メ
チル−4−オキソクロマン−2−イルメトキシ)−4−
メチルベンジル〕チアゾリジン−2,4−ジオン 製造例3に準じて、エチル 3−〔3−(6−アセトキ
シ−7−t−ブチル−2−メチル−4−オキソクロマン
−2−イルメトキシ)−4−メチルフェニル〕−2−ク
ロロプロピオネート2.4g,チオ尿素0.7g、スル
ホラン5ml、2N塩酸10ml、およびエチレングリ
コールモノメチルエーテル15mlから目的化合物を得
た。
【0443】シリカゲル薄層クロマトグラフィーによる
Rf値=0.44(展開溶剤;ベンゼン:酢酸エチル=
1:1) NMRスペクトル(δppm,CDCl3 ):1.40(9H,
s),1.57(3H,s),2.14(3H,s),2.77(1H,d,J=16Hz),3.01(1
H,dd,J=10および14Hz),3.07(1H,d,J=16Hz),3.44(1H,dd,
J=4および14Hz),3.99および4.13(2H,AB型,J=10Hz),4.50
(1H,dd,J=4 および10Hz),5.84(1H,br.s, 重水添加で消
失),6.6-6.85(2H,nd),6.91(1H,s),7.08(1H,d,J=7.5Hz),
7.31(1H,s),8.3-9.0(1H,br.,重水添加で消失)。
【0444】製造例135−〔4−(6−ヒドロキシ−5,7,8−トリメチル
クロモン−2−イルメトキシ)ベンジル〕チアゾリジン
−2,4−ジオン 製造例3に準じて、エチル 3−〔4−(6−アセトキ
シ−2−ヒドロキシ−5,7,8−トリメチル−4−オ
キソクロマン−2−イルメトキシ)フェニル〕−2−ク
ロロプロピオネート2.2g,チオ尿素0.8g、スル
ホラン4.5g、エチレングリコールモノメチルエーテ
ル70ml、水8ml、35%塩酸4mlより目的化合
物を得た。
【0445】融点;249−252℃ NMRスペクトル(δppm,DMSO−d6 ):2.25
(6H,s),2.63(3H,s),2.7-3.8(2H,nd),4.88(1H,dd,J=4 お
よび9Hz),5.11(2H,s),6.28(1H,s),7.05(2H,d,J=9Hz),7.
24(2H,d,J=9Hz),8.3-8.7(1H,br.s, 重水添加により消
失)。
【0446】製造例145−〔4−(6−ヒドロキシ−2,5,7,8−テトラ
メチルクロマン−2−イルメトキシ)ベンジル〕−5−
メチルチアゾリジン−2,4−ジオン 製造例3に準じて、エチル 3−〔4−(6−アセトキ
シ−2,5,7,8−テトラメチルクロマン−2−イル
メトキシ)フェニル〕−2−クロロ−2−メチルプロピ
オネート1.17g,チオ尿素0.63g、スルホラン
3g、エチレングリコールモノメチルエーテル10m
l、水3ml、35%塩酸2mlから製造された目的化
合物は次の物性を有する。
【0447】軟化点;69−72℃ NMRスペクトル(δppm,CDCl3 ):1.40(3H,
s),1.72(3H,s),1.6-2.3(2H,nd),2.10(6H,s),2.16(3H,
s),2.62(2H,br.t,J=7Hz),2.94(1H,d,J=14Hz),3.24(1H,
d,J=14Hz),3.84 および3.97(2H,AB型,J=9Hz),4.40(1H,b
r.s, 重水添加により消失),6.84(2H,d,J=9Hz),7.13(2
H,d,J=9Hz),8.4-8.9(1H,br.s, 重水添加により消失)。
【0448】製造例155−〔4−(6−ヒドロキシ−4−(E)−ヒドロキシ
イミノ−2,5,7,8−テトラメチルクロマン−2−
イルメトキシ)ベンジル〕チアゾリジン−2,4−ジオ
前記のD法、ついで製造例1と同様な方法で製造された
5−〔4−(6−ヒドロキシ−2,5,7,8−テトラ
メチル−4−オキソクロマン−2−イルメトキシ)ベン
ジル〕チアゾリジン−2,4−ジオン5g,塩酸ヒドロ
キシルアミン3g、メタノール50gおよびピリジン3
gの混合物を室温下、1週間撹拌した。反応混合物に酢
酸エチルおよび炭酸カリウム水溶液を加え、有機層を分
液し無水硫酸ソーダ上にて乾燥した。溶媒を留去し残渣
をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離液;ヘキ
サン:酢酸エチル=1:1)に付し目的化合物を得た。
【0449】軟化点:84−100℃ NMRスペクトル(δppm,重アセトン):1.42(3H,
s),2.09(3H,s),2.18(3H,s),2.48(3H,s),3.03(1H,dd,J=9
およびJ=14Hz),3.07(2H,s),3.43(1H,dd,J=4 およびJ=14
Hz),4.05(2H,s),4.72(1H,dd,J=4 およびJ=9Hz),6.92(2
H,d,J=9Hz),7.21(2H,d,J=9Hz),9.7-10.5(1H,br.s,重水
添加により消失)。
【0450】製造例165−〔4−(6−ヒドロキシ−4−(E)−ヒドロキシ
イミノ−2,5,7,8−テトラメチルクロマン−2−
イルメトキシ)ベンジル〕チアゾリジン−2,4−ジオ
5−〔4−(6−ヒドロキシ−4−(Z)−ヒドロキシ
イミノ−2,5,7,8−テトラメチルクロマン−2−
イルメトキシ)ベンジル〕チアゾリジン−2,4−ジオ
ン62mgを140±5℃の油浴にて5時間加熱した。
反応混合物を液体クロマトグラフィーに付し目的物(製
造例15の化合物)の生成を確認した。
【0451】製造例175−〔4−(6−ヒドロキシ−4−(Z)−ヒドロキシ
イミノ−2,5,7,8−テトラメチルクロマン−2−
イルメトキシ)ベンジル〕チアゾリジン−2,4−ジオ
製造例15におけるカラムクロマトグラフィーにおいて
製造例15の目的化合物の後に溶離された分画から目的
化合物を得た。
【0452】軟化点:100−105℃ NMRスペクトル(δppm,重アセトン):1.46(3H,
s),2.04(3H,s),2.18(6H,s),2.58(1H,d,J=13Hz),2.87(1
H,d,J=13Hz),3.10(1H,dd,J=9 および14Hz),3.43(1H,dd,
J=4および14Hz),4.01(2H,s),4.74(1H,dd,J=4 および9H
z),6.92(2H,d,J=9Hz),7.22(2H,d,J=9Hz),9.4-10.6(1H,b
r.s,重水添加により消失)。
【0453】製造例185−〔4−(6−ヒドロキシ−4−(Z)−ヒドロキシ
イミノ−2,5,7,8−テトラメチルクロマン−2−
イルメトキシ)ベンジル〕チアゾリジン−2,4−ジオ
5−〔4−(6−ヒドロキシ−4−(E)−ヒドロキシ
イミノ−2,5,7,8−テトラメチルクロマン−2−
イルメトキシ)ベンジル〕チアゾリジン−2,4−ジオ
ン27mgを140±5℃の油浴にて5時間加熱した。
反応混合物を液体クロマトグラフィーに付し目的物(製
造例17の化合物)の生成を確認した。
【0454】製造例195−〔4−(6−アセトキシ−4−(E)−アセトキシ
イミノ−2,5,7,8−テトラメチルクロマン−2−
イルメトキシ)ベンジル〕チアゾリジン−2,4−ジオ
5−〔4−(6−ヒドロキシ−4−(E)−ヒドロキシ
イミノ−2,5,7,8−テトラメチルクロマン−2−
イルメトキシ)ベンジル〕チアゾリジン−2,4−ジオ
ン1g,無水酢酸1.3gおよびピリジン10mlの混
合物を室温下8日間放置しさらに60〜80℃で8時間
加熱した。反応混合物中に炭酸カリウム水溶液及び酢酸
エチルを加え、有機層を分液し無水硫酸ソーダで乾燥し
た。溶媒を留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグ
ラフィー(溶離液;ヘキサン:酢酸エチル=4:1)に
付し、目的化合物を得た。
【0455】軟化点:93−97℃ NMRスペクトル(δppm,CDCl3 ):1.48(3H,
s),2.07(3H,s),2.10(3H,s),2.22(3H,s),2.33(3H,s),2.4
2(3H,s),3.00(1H,d,J=17Hz),3.26(1H,d,J=17Hz),3.0-3.
3(1H,nd),3.41(1H,dd,J=4 および14Hz),3.91および4.06
(2H,AB型,J=9Hz),4.47(1H,dd,J=4およびJ=9Hz),6.84(2
H,d,J=9Hz),7.14(2H,d,J=9Hz)。
【0456】製造例205−〔4−(6−ベンゾイルオキシ−4−(E)−ベン
ゾイルオキシイミノ−2,5,7,8−テトラメチルク
ロマン−2−イルメトキシ)ベンジル〕チアゾリジン−
2,4−ジオン 5−〔4−(6−ヒドロキシ−4−(E)−ヒドロキシ
イミノ−2,5,7,8−テトラメチルクロマン−2−
イルメトキシ)ベンジル〕チアゾリジン−2,4−ジオ
ン1g、臭化ベンゾイル1.7g、ピリジン10mlお
よびジメチルホルムアミド5mlの混合物を室温下6日
間放置しさらに60〜80℃で8時間加熱した。反応混
合物中に炭酸カリウム水浴液および酢酸エチルを加え、
有機層を分液し無水硫酸ソーダで乾燥した。溶媒を留去
し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離
液;ヘキサン:酢酸エチル=4:3)に付し目的化合物
を得た。
【0457】軟化点:101−107℃ NMRスペクトル(δppm,CDCl3 ):1.55(3H,
s),2.14(6H,s),2.58(3H,s),2.8-3.7(4H,nd),3.98および
4.12(2H,AB型,J=9Hz),4.45(1H,dd,J=4および9Hz),6.84
(2H,d,J=9Hz),7.14(2H,d,J=9Hz),7.3-7.8(6H,m),7.9-8.
5(4H,m)。
【0458】製造例215−〔4−(2,5,7,8−テトラメチル−6−ニコ
チノイルオキシ−4−(E)−ニコチノイルオキシイミ
ノクロマン−2−イルメトキシ)ベンジル〕チアゾリジ
ン−2,4−ジオン 5−〔4−(6−ヒドロキシ−4−(E)−ヒドロキシ
イミノ−2,5,7,8−テトラメチルクロマン−2−
イルメトキシ)ベンジル〕チアゾリジン−2,4−ジオ
ン1g、塩化ニコチノイル塩酸塩1.1g、ピリジン1
2mlおよびジメチルホルムアミド12mlの混合物を
室温下6日間放置しさらに60〜80℃で8時間加熱し
た。反応混合物に炭酸カリウム水溶液および酢酸エチル
を加え、有機層を分液し無水硫酸ソーダで乾燥した。溶
媒を留去し残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー
(溶離液;ヘキサン:酢酸エチル=2:3)に付し、さ
らに分取用薄層シリカゲルクロマトグラフィー(展開溶
剤;ヘキサン:酢酸エチル=1:10)に付し目的化合
物を得た。
【0459】軟化点;123−130℃ NMRスペクトル(δppm,CDCl3 ):1.56(3H,
s),2.13(3H,s),2.17(3H,s),2.57(3H,s),2.8-3.7(4H,n
d),3.99 および4.16(2H,AB型,J=9Hz),4.45(1H,dd,J=4お
よび9Hz),6.84(2H,d,J=9Hz),7.15(1H,d,J=9Hz),7.4-7.7
(2H,m),8.3-8.7(2H,m),8.7-9.0(2H,m),9.2-9.6(2H,m),1
0-11(1H,br.,重水添加で消失)。
【0460】製造例225−〔4−(7−t−ブチル−6−ヒドロキシ−4−
(E)−ヒドロキシイミノ−2−メチルクロマン−2−
イルメトキシ)ベンジル〕チアゾリジン−2,4−ジオ
製造例15に準じて、5−〔4−(7−t−ブチル−6
−ヒドロキシ−2−メチル−4−オキソクロマン−2−
イルメトキシ)ベンジル〕チアゾリジン−2,4−ジオ
ン1.32g、塩酸ヒドロキシルアミン2.0g、ピリ
ジン0.5mlおよびメタノール20mlから製造され
た目的化合物(無色結晶)は次の物性を有する。
【0461】融点235−237℃(分解) NMRスペクトル(δppm,重アセトン):1.40(12
H,s),2.6-4.0(1H,br.,重水添加で消失),2.98(2H,s),
3.10(1H,dd,J=9 および14Hz),3.43(1H,dd,J=4および14H
z),4.05(2H,s),4.74(1H,dd,J=4 および9Hz),6.73(1H,
s),6.95(2H,d,J=9Hz),7.2-8.5(1H,br.,重水添加で消
失),7.25(2H,d,J=9Hz),7.30(1H,s),9.7-10.6(1H,br.,重
水添加で消失) 。
【0462】製造例235−〔4−〔6−ヒドロキシ−4−(E)−ヒドロキシ
イミノ−2−メチル−7−(1,1,3,3−テトラメ
チルブチル)クロマン−2−イルメトキシ〕ベンジル〕
チアゾリジン−2,4−ジオン 製造例15に準じて、5−〔4−〔6−ヒドロキシ−2
−メチル−4−オキソ−7−(1,1,3,3−テトラ
メチルブチル)クロマン−2−イルメトキシ〕ベンジ
ル〕チアゾリジン−2,4−ジオン1.0g、塩酸ヒド
ロキシルアミン0.26g、ピリジン0.3g、メタノ
ール10mlから製造された目的化合物は次の物性を有
する。
【0463】軟化点:115−120℃(白色粉末) NMRスペクトル(δppm,重アセトン):0.76(9H,
s),1.40(9H,s),2.00(2H,s),2.5-3.6(1H,br.,重水添加で
消失),2.98(2H,s),3.09(1H,dd,J=9 および15Hz),3.44
(1H,dd,J=4および15Hz),4.03(2H,s),4.76(1H,dd,J=4 お
よびJ=9Hz),6.75(1H,s),6.93(2H,d,J=9Hz),7.22(2H,d,J
=9Hz),7.25(1H,s),7.5-8.4(1H,br.,重水添加で消失) 。
【0464】製造例245−〔4−(6−ヒドロキシ−4−(E)−ヒドロキシ
イミノ−2−イソブチル−5,7,8−トリメチルクロ
マン−2−イルメトキシ)ベンジル〕チアゾリジン−
2,4−ジオン 製造例15に準じて、5−〔4−(6−ヒドロキシ−2
−イソブチル−5,7,8−トリメチル−4−オキソク
ロマン−2−イルメトキシ)ベンジル〕チアゾリジン−
2,4−ジオン155mg、塩酸ヒドロキシルアミン6
00mg、エタノール4ml、およびピリジン6mlか
ら製造された目的物は、次の物性を有する。
【0465】軟化点:77−80℃ NMRスペクトル(δppm,重アセトン):0.97(6H,
d,J=6Hz),1.6-2.3(1H,nd),1.78(2H,d,J=6Hz),2.11(3H,
s),2.18(3H,s),2.46(3H,s),2.7-3.7(1H,br., 重水添加
により消失),2.8-3.2(1H,nd),3.09(2H,s),3.43(1H,dd,
J=4 および14Hz),4.05(2H,AB型,J=10Hz),4.72(1H,dd,J=
4 および9Hz),6.91(2H,d,J=9Hz),7.22(2H,d,J=9Hz),9.8
-10.5(1H,br.s,重水添加により消失) 。
【0466】製造例255−〔4−〔2−(3,7−ジメチルオクチル)−6−
ヒドロキシ−4−(E)−ヒドロキシイミノ−5,7,
8−トリメチルクロマン−2−イルメトキシ〕ベンジ
ル〕チアゾリジン−2,4−ジオン 製造例15に準じて、5−〔4−〔2−(3,7−ジメ
チルオクチル)−6−ヒドロキシ−5,7,8−トリメ
チル−4−オキソクロマン−2−イルメトキシ〕ベンジ
ル〕チアゾリジン−2,4−ジオン150mg,塩酸ヒ
ドロキシルアミン36mg,ピリジン41mg、メタノ
ール2mlから製造された目的化合物は次の物性を有す
る。
【0467】軟化点:55−60℃(淡黄色粉末) NMRスペクトル(δppm,CDCl3 ):0.83(9H,
d,J=7Hz),1.0-2.0(12H,m),2.10(3H,s),2.18(3H,s),2.41
(3H,s),2.9-3.2(1H,nd),2.92(1H,d,J=17Hz),3.2-3.55(1
H,nd),3.23(1H,d,J=17Hz),3.94(2H,s),4.3-4.8(1H,nd),
4.46(1H,dd,J=4および10Hz),6.83(2H,d,J=9Hz),7.15(2
H,d,J=9Hz),7.8-8.9(2H,br., 重水添加で消失) 。
【0468】製造例265−〔4−(6−ヒドロキシ−2,5,7,8−テトラ
メチル−4−(E)−メトキシイミノクロマン−2−イ
ルメトキシ)ベンジル〕チアゾリジン−2,4−ジオン 5−〔4−(6−ヒドロキシ−2,5,7,8−テトラ
メチル−4−オキソクロマン−2−イルメトキシ)ベン
ジル〕チアゾリジン−2,4−ジオン1g、メトキシア
ミン塩酸塩0.6gおよびメタノール5gの混合物を室
温下10日間放置した。反応混合物に酢酸エチル及び炭
酸カリウム水溶液を加え、有機層を分液し無水硫酸ソー
ダで乾燥した。溶媒を留去し残渣をシリカゲルカラムク
ロマトグラフィー(溶離液;ヘキサン:酢酸エチル=
3:1)に付し目的化合物を得た。
【0469】軟化点:72−76℃ NMRスペクトル(δppm,CDCl3 ):1.41(3H,
s),2.08(3H,s),2.17(3H,s),2.50(3H,s),2.88および3.08
(2H,AB型,J=17Hz),3.00(1H,dd,J=9 および14Hz),3.42(1
H,dd,J=4および14Hz),3.92(2H,s),3.96(3H,s),4.2-4.9
(1H,br),4.45(1H,dd,J=4 および9Hz),6.83(2H,d,J=9H
z),7.12(2H,d,J=9Hz)。
【0470】製造例275−〔4−(4−(E)−ベンジルオキシイミノ−6−
ヒドロキシ−2,5,7,8−テトラメチルクロマン−
2−イルメトキシ)ベンジル〕チアゾリジン−2,4−
ジオン 5−〔4−(6−ヒドロキシ−2,5,7,8−テトラ
メチル−4−オキソクロマン−2−イルメトキシ)ベン
ジル〕チアゾリジン−2,4−ジオン1g、ベンジルオ
キシアミン塩酸塩1.2gおよびメタノール10gの混
合物を室温下7日間放置した。反応混合物に酢酸エチル
および炭酸カリウム水溶液を加え、有機層を分液し無水
硫酸ソーダで乾燥した。溶媒を留去し残渣をシリカゲル
カラムクロマトグラフィー(溶離液;ヘキサン:酢酸エ
チル=3:1)に付し目的化合物を得た。
【0471】軟化点:64−69℃ NMRスペクトル(δppm,CDCl3 ):1.40(3H,
s),2.06(3H,s),2.16(3H,s),2.41(3H,s),2.92および3.18
(2H,AB型,J=17Hz),3.02(1H,dd,J=9 および14Hz),3.42(1
H,dd,J=4および14Hz),3.90(2H,s),4.43(1H,dd,J=4 およ
び9Hz),5.19(2H,s),6.82(2H,d,J=9Hz),7.11(2H,d,J=9H
z),7.2-7.5(5H,m) 。
【0472】製造例285−〔4−(4−(E)−t−ブトキシカルボニルメト
キシイミノ−6−ヒドロキシ−2,5,7,8−テトラ
メチルクロマン−2−イルメトキシ)ベンジル〕チアゾ
リジン−2,4−ジオン 5−〔4−(6−ヒドロキシ−2,5,7,8−テトラ
メチル−4−オキソクロマン−2−イルメトキシ)ベン
ジル〕チアゾリジン−2,4−ジオン1g、t−ブトキ
シカルボニルメトキシアミン・p−トルエンスルホン酸
塩2.1g、メタノール5gおよびピリジン0.6gの
混合物を室温下7日間放置した。反応混合物に酢酸エチ
ルおよび炭酸カリウム水溶液を加え、有機層を分液し無
水硫酸ソーダで乾燥した。溶媒を留去し残渣をシリカゲ
ルカラムクロマトグラフィー(溶離液;ヘキサン:酢酸
エチル=3:1)に付し目的化合物を得た。
【0473】軟化点:76−80℃ NMRスペクトル(δppm,CDCl3 ):1.44(3H,
s),1.49(9H,s),2.07(3H,s),2.17(3H,s),2.43(3H,s),3.0
2(1H,dd,J=9 および14Hz),3.08(2H,AB型,J=17Hz),3.42
(1H,dd,J=4 および14Hz),3.96(2H,s),4.43(1H,dd,J=4
および9Hz),4.57(2H,s),4.9-6.1(2H,br., 重水添加によ
り消失),6.84(2H,d,J=9Hz),7.10(2H,d,J=9Hz) 。
【0474】製造例295−〔4−(6−ヒドロキシ−2,5,7,8−テトラ
メチル−2H−クロメン−2−イルメトキシ)ベンジ
ル〕チアゾリジン−2,4−ジオン 5−〔4−(4,6−ジヒドロキシ−2,5,7,8−
テトラメチルクロマン−2−イルメトキシ)ベンジル〕
チアゾリジン−2,4−ジオン140mg、p−トルエ
ンスルホン酸10mg、ベンゼン10ml、ジメチルホ
ルムアミド0.5mlの混合物を1時間加熱還流する。
冷後、反応液を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、次いで
水で洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥する。溶媒を
減圧下留去して残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフ
ィー(溶離剤;ベンゼン:酢酸エチル=4:1)に付
し、目的化合物を得た。
【0475】軟化点:173−176℃ NMRスペクトル(δppm,重アセトン):1.50(3H,
s),2.02(3H,s),2.12(3H,s),2.18(3H,s),3.06(1H,dd,J=9
および14Hz),3.40(1H,dd,J=4および14Hz),3.94(1H,d,J=
10Hz),4.05(1H,d,J=10Hz),4.70(1H,dd,J=4および9Hz),
5.75(1H,d,J=10Hz),6.72(1H,d,J=10Hz),6.85(2H,d,J=9H
z),7.19(2H,d,J=9Hz)。
【0476】製造例302−〔4−(2,4−ジオキソチアゾリジン−5−イル
メチル)フェノキシメチル〕−2,5,7,8−テトラ
メチルクロマン−6−イルハイドロジエンサクシネート 前記のA法、ついで製造例1と同様な方法で製造された
5−〔4−(6−ヒドロキシ−2,5,7,8−テトラ
メチルクロマン−2−イルメトキシ)ベンジル〕チアゾ
リジン−2,4−ジオン1.0g、無水コハク酸0.3
1gおよびピリジン1mlの混合物を室温で一夜放置し
た。反応混合物をシクロヘキサン10mlで3回洗浄
し、得られた不溶物をシリカゲルカラムクロマトグラフ
ィー(溶離液;ベンゼン:酢酸エチル=5:1乃至1:
1)に付し、目的化合物を得た。
【0477】融点:197−202℃ NMRスペクトル(δppm,重ピリジン):1.36(3H,
s),1.5-2.3(2H,m),2.10(6H,s),2.14(3H,s),2.5(2H,br.
t,J=6Hz),2.7-3.35(5H,m),3.60(1H,dd,J=4 および15H
z),3.95および4.05(2H,AB型,J=9Hz),4.90(1H,dd,J=4お
よび9Hz),6.98(2H,d,J=9Hz),7.30(2H,d,J=9Hz)。
【0478】ナトリウム塩 本サクシネート246mgをメタノール100mlに懸
濁し、室温で2.5%ナトリウムメトキシドメタノール
溶液1mlを加える。少量の不溶部分を濾去後、メタノ
ールを減圧で留去する。得られた残渣をエーテルで洗
い、ナトリウム塩を得た。
【0479】融点:178−180℃ 製造例315−〔4−(4−カルボキシメトキシイミノ−6−ヒド
ロキシ−2,5,7,8−テトラメチルクロマン−2−
イルメトキシ)ベンジル〕チアゾリジン−2,4−ジオ
製造例28で得られた5−〔4−(4−t−ブトキシカ
ルボニルメトキシイミノ−6−ヒドロキシ−2,5,
7,8−テトラメチルクロマン−2−イルメトキシ)ベ
ンジル〕チアゾリジン−2,4−ジオン0.7gと4N
塩化水素ジオキサン溶液7mlの混合物を、室温で15
時間放置する。反応終了後、溶媒を留去して得られた残
渣を温水で洗い目的物を得た。
【0480】軟化点:75−85℃ NMRスペクトル(δppm,DMSO−d6 ):1.33
(3H,s),1.98(3H,s),2.09(3H,s),2.34(3H,s),2.9-3.5(2
H,m),3.0(2H,s),4.02(2H,s),4.65(2H,s),4.84(1H,dd,J=
4および9Hz),6.90(2H,d,J=9Hz),7.17(2H,d,J=9Hz),7.5-
7.95(1H,br., 重水添加で消失) 。
【0481】製造例322−〔4−(2,4−ジオキソチアゾリジン−5−イル
メチル)フェノキシメチル〕−2,5,7,8−テトラ
メチル−4−オキソクロマン−6−イルオキシ酢酸2−
メトキシエチル 3−〔4−(6−t−ブトキシカルボニルメトキシ−
2,5,7,8−テトラメチル−4−オキソクロマン−
2−イルメトキシ)フェニル〕−2−クロロプロピオン
酸エチル13g、チオ尿素2.6g、およびスルホラン
15mlの混合物を窒素気流中、120〜130℃で5
時間加熱した。次いで、2N塩酸30mlおよび2−メ
トキシエタノール60mlを加え、110℃で3時間加
熱した。反応混合物を水に注ぎ、酢酸エチルで抽出し
た。該抽出液を水で洗い、無水硫酸ナトリウムで乾燥し
た。溶媒を留去し残渣をシリカゲルカラムクロマトグラ
フィー(溶離液;ベンゼン:酢酸エチル=4:1)に付
し標記のエステル交換したチアゾリジン誘導体を得た。
【0482】Rf値(以下、シリカゲル薄層クロマトグ
ラフィーによる値を示す。):0.14(展開溶剤;ベ
ンゼン:酢酸エチル=4:1) NMRスペクトル(δppm,CDCl3 ):1.50(3H,
s),2.10(3H,s),2.26(3H,s),2.45-2.8(1H,nd),2.56(3H,
s),2.9-3.25(1H,nd),3.07(1H,d,J=16Hz),3.40(3H,s),3.
4-3.6(1H,nd),3.6-3.75(2H,m),3.98 および4.11(2H,AB
型,J=10Hz),4.3-4.45(2H,m),4.34(2H,s),4.45-4.6(1H,n
d),6.85(2H,d,J=9Hz),7.16(2H,d,J=9Hz),8.7-9.3(1H,b
r.)。
【0483】製造例335−〔4−(6−エトキシ−2,5,7,8−テトラメ
チルクロマン−2−イルメトキシ)ベンジル〕チアゾリ
ジン−2,4−ジオン 製造例32に準じて、2−クロロ−3−〔4−(6−エ
トキシ−2,5,7,8−テトラメチルクロマン−2−
イルメトキシ)フェニル〕プロピオン酸エチル5.1
g、チオ尿素1g、スルホラン6ml、2N塩酸16m
l、および2−メトキシエタノール5mlから目的化合
物を得た。
【0484】融点:56−60℃ マススペクトル(m/e):469(M+ ) NMRスペクトル(δppm,CDCl3 ):1.39(3H,
t,J=7Hz),1.41(3H,s),1.7-2.1(2H,nd),2.07(3H,s),2.14
(3H,s),2.17(3H,s),2.61(2H,br.t,J=7Hz),3.05(1H,dd,J
=10 および14Hz),3.45(1H,dd,J=4および14Hz),3.72(2H,
q,J=7Hz),3.87および3.97(2H,AB型,J=9Hz),4.47(1H,dd,
J=4および10Hz),6.87(2H,d,J=9Hz),7.14(2H,d,J=9Hz),
8.6-8.8(1H,br., 重水添加で消失) 。
【0485】製造例342−〔4−(2,4−ジオキソチアゾリジン−5−イル
メチル)フェノキシメチル〕−4−ヒドロキシ−2,
5,7,8−テトラメチルクロマン−6−イルオキシ酢
酸2−メトキシエチル 2−〔4−(2,4−ジオキソチアゾリジン−5−イル
メチル)フェノキシメチル〕−2,5,7,8−テトラ
メチル−4−オキソクロマン−6−イルオキシ酢酸2−
メトキシエチル1.2gとメチルアルコール20mlの
混合物を氷冷し、水素化ホウ素ナトリウム1.5gを加
えて、氷冷で1時間かきまぜた。反応混合物を氷水に注
ぎ、10%塩酸で中和し、ついで酢酸エチルで抽出し
た。抽出液を水で洗い、無水硫酸ナトリウムで乾燥し
た。溶媒を減圧下に留去し、淡黄色粉末状の目的化合物
を得た。
【0486】Rf値:0.20(展開溶剤;ベンゼン:
酢酸エチル=1:1) マススペクトル(m/e):573(M+ ) 製造例352−〔4−(2,4−ジオキソチアゾリジン−5−イル
メチル)フェノキシメチル〕−2,5,7,8−テトラ
メチル−2H−クロメン−6−イルオキシ酢酸メチル 2−〔4−(2,4−ジオキソチアゾリジン−5−イル
メチル)フェノキシメチル〕−4−ヒドロキシ−2,
5,7,8−テトラメチルクロマン−6−イルオキシ酢
酸2−メトキシエチル970mg、p−トルエンスルホ
ン酸50mg、ベンゼン10ml、およびジオキサン1
mlの混合物を窒素気流中1時間加熱還流した。反応混
合物を5%重炭酸ナトリウム水溶液、次いで水で洗い無
水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧下に留去し、
残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離液;
ベンゼン:酢酸エチル=7:3)に付し、標記のメチル
エステルを得た。
【0487】Rf値=0.74(展開溶剤;ベンゼン:
酢酸エチル=1:1) NMRスペクトル(δppm,重アセトン):1.51(3H,
s),2.01(3H,s),2.14(3H,s),2.22(3H,s),3.07(1H,dd,J=9
および14Hz),3.42(1H,dd,J=4および14Hz),3.74(3H,s),
4.03(2H,s),4.32(2H,s),4.73(1H,dd,J=4 および9Hz),5.
80(1H,d,J=10Hz),6.70(1H,d,J=10Hz),6.86(2H,d,J=9H
z),7.20(2H,d,J=9Hz)。
【0488】製造例362−〔4−(2,4−ジオキソチアゾリジン−5−イル
メチル)フェノキシメチル〕−2,5,7,8−テトラ
メチル−2H−クロメン−6−イルオキシ酢酸2−メト
キシエチル 製造例35におけるカラムクロマトグラフィーにおい
て、同例におけるメチルエステルの後に溶離された分画
から目的化合物を得た。
【0489】Rf値:0.59(展開溶剤;ベンゼン:
酢酸エチル=1:1) NMRスペクトル(δppm,重アセトン):1.52(3H,
s),2.02(3H,s),2.16(3H,s),2.23(3H,s),3.09(1H,dd,J=9
および15Hz),3.30-3.60(1H,nd),3.32(3H,s),3.5-3.7(2
H,m),4.04(2H,s),4.25-4.45(2H,m),4.35(2H,s),4.75(1
H,dd,J=4および9Hz),5.82(1H,d,J=10Hz),6.72(1H,d,J=1
0Hz),6.88(2H,d,J=9Hz),7.21(2H,d,J=9Hz)。
【0490】製造例375−〔4−〔6−(2−ヒドロキシエトキシ)−2,
5,7,8−テトラメチル−2H−クロメン−2−イル
メトキシ〕ベンジル〕チアゾリジン−2,4−ジオン 製造例36におけるシリカゲルカラムクロマトグラフィ
ーにおいて、該2−メトキシエチルエステルの後に溶離
された分画から標記エーテル化合物を得た。
【0491】Rf値:0.44(展開溶剤;ベンゼン:
酢酸エチル=1:1) NMRスペクトル(δppm,重アセトン):1.51(3H,
s),2.01(3H,s),2.15(3H,s),2.21(3H,s),3.08(1H,dd,J=9
および14Hz),3.42(1H,dd,J=4および14Hz),3.6-3.95(4H,
m),4.03(2H,s),4.74(1H,dd,J=4および9Hz),5.78(1H,d,J
=10Hz),6.71(1H,d,J=10Hz),6.88(2H,d,J=9Hz),7.21(2H,
d,J=9Hz)。
【0492】製造例382−〔4−(2,4−ジオキソチアゾリジン−5−イル
メチル)フェノキシメチル〕−2,5,7,8−テトラ
メチルクロマン−6−イルオキシ酢酸2−メトキシエチ
2−〔4−(2,4−ジオキソチアゾリジン−5−イル
メチル)フェノキシメチル〕−2,5,7,8−テトラ
メチル−2H−クロメン−6−イルオキシ酢酸2−メト
キシエチル260mg、10%パラジウム炭素300m
g,およびエタノール50mlの混合物を、パールの水
添装置を用い、水素圧3〜5気圧で10時間振盪した。
該パラジウム炭素を濾去後、濾液を減圧下で濃縮して無
色油状の目的物を得た。
【0493】Rf値:0.34(展開溶剤;ベンゼン:
酢酸エチル=2:1) NMRスペクトル(δppm,CDCl3 ):1.40(3H,
s),1.75-2.15(2H,nd),2.06(3H,s),2.14(3H,s),2.18(3H,
s),2.61(2H,br.t,J=7Hz),3.05(1H,dd,J=9 および14Hz),
3.35-3.8(3H,nd),3.39(3H,s),3.86 および3.96(2H,AB
型,J=10Hz),4.25-4.6(3H,nd),4.34(2H,s),6.87(2H,d,J=
9Hz),7.15(2H,d,J=9Hz),8.35-8.8(1H,br.,重水添加によ
り消失) 。
【0494】製造例395−〔4−〔6−(2−ヒドロキシエトキシ)−2,
5,7,8−テトラメチルクロマン−2−イルメトキ
シ〕ベンジル〕チアゾリジン−2,4−ジオン 製造例38に準じて、5−〔4−〔6−(2−ヒドロキ
シエトキシ)−2,5,7,8−テトラメチル−2H−
クロメン−2−イルメトキシ〕ベンジル〕チアゾリジン
−2,4−ジオン0.35g、10%パラジウム炭素
0.3g、エチルアルコール10mlから目的化合物を
得た。
【0495】Rf値:0.45(展開溶剤;ベンゼン:
酢酸エチル=1:1) NMRスペクトル(δppm,CDCl3 ):1.41(3H,
s),1.7-2.2(2H,nd),2.07(3H,s),2.13(3H,s),2.18(3H,
s),2.61(2H,br.t,J=7Hz),3.05(1H,dd,J=9 および14Hz),
3.44(1H,dd,J=4および14Hz),3.7-4.1(6H,m),4.47(1H,d
d,J=4および9Hz),4.8-5.2(2H,br),6.87(2H,d,J=9Hz),7.
14(2H,d,J=9Hz) 。
【0496】製造例402−〔4−(2,4−ジオキソチアゾリジン−5−イル
メチル)フェノキシメチル〕−2,5,7,8−テトラ
メチル−4−オキソクロマン−6−イルオキシ酢酸エチ
製造例44において得た、2−〔4−(2,4−ジオキ
ソチアゾリジン−5−イルメチル)フェノキシメチル〕
−2,5,7,8−テトラメチル−4−オキソクロマン
−6−イルオキシ酢酸0.5g、4N塩化水素ジオキサ
ン溶液0.5ml、およびエチルアルコール5mlの混
合物を室温で一夜放置した。反応混合物を水に注ぎ、重
炭酸ナトリウムで中和した後、酢酸エチルで抽出した。
抽出液を水で洗い無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒
を留去し、得られた残渣を分取用シリカゲル薄層クロマ
トグラフィー(展開溶剤;ベンゼン:酢酸エチル=7:
3)に付し目的化合物を得た。
【0497】Rf値:0.70(展開溶剤;ベンゼン:
酢酸エチル=1:1) NMRスペクトル(δppm,CDCl3 ):1.33(3H,
t,J=7Hz),1.50(3H,s),2.10(3H,s),2.26(3H,s),2.57(3H,
s),2.55-2.8(1H,nd),3.06(1H,d,J=16Hz),3.07(1H,dd,J=
9 および14Hz),3.45(1H,dd,J=4および14Hz),4.00および
4.11(2H,AB型,J=10Hz),4.29(2H,s),4.31(2H,q,J=7Hz),
4.48(1H,dd,J=4 および9Hz),6.85(2H,d,J=9Hz),7.16(2
H,d,J=9Hz),8.3-8.9(1H,br.)。
【0498】実施例15−〔4−(6−アセトキシ−2,5,7,8−テトラ
メチルクロマン−2−イルメトキシ)ベンジル〕−2,
4−ジオキソチアゾリジン−3−酢酸t−ブチル 5−〔4−(6−アセトキシ−2,5,7,8−テトラ
メチルクロマン−2−イルメトキシ)ベンジル〕チアゾ
リジン−2,4−ジオン1g、無水炭酸カリウム0.4
3gおよびアセトン8mlの混合物に、氷冷下ブロモ酢
酸t−ブチル0.87gを滴下した後、室温で2時間か
きまぜ、さらに2日間放置した。反応混合物を氷水に注
ぎ、酢酸エチルで抽出した。抽出液を食塩水で洗った
後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を留去し残渣
をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離液;ベン
ゼン)に付し目的化合物を得た。
【0499】Rf値:0.6(展開溶剤;ベンゼン:酢
酸エチル=10:1) NMRスペクトル(δppm,CDCl3 ):1.41(3H,
s),1.47(9H,s),1.7-2.1(2H,nd),1.98(3H,s),2.02(3H,
s),2.07(3H,s),2.30(3H,s),2.62(2H,br.t,J=7Hz),2.98
(1H,dd,J=10および14Hz),3.55(1H,dd,J=4および14Hz),
3.86および3.97(2H,AB型,J=9Hz),4.19(2H,s),4.45(1H,d
d,J=4 および10Hz),6.86(2H,d,J=9Hz),7.15(2H,d,J=9H
z) 。
【0500】実施例25−〔4−(6−アセトキシ−2,5,7,8−テトラ
メチルクロマン−2−イルメトキシ)ベンジル〕−2,
4−ジオキソチアゾリジン−3−酢酸メチル 実施例1に準じて、5−〔4−(6−アセトキシ−2,
5,7,8−テトラメチルクロマン−2−イルメトキ
シ)ベンジル〕チアゾリジン−2,4−ジオン2.4
g、ブロモ酢酸メチル1.5g、炭酸カリウム1.5g
およびアセトン25mlから無色油状の目的物を得た。
【0501】Rf値:0.26(展開溶剤;ベンゼン:
酢酸エチル=20:1) NMRスペクトル(δppm,CDCl3 ):1.42(3H,
s),1.8-2.25(2H,nd),1.98(3H,s),2.02(3H,s),2.08(3H,
s),2.30(3H,s),2.64(2H,br.t,J=7Hz),3.01(1H,dd,J=10
および14Hz),3.54(1H,dd,J=4.5および14Hz),3.75(3H,
s),3.87 および4.00(2H,AB型,J=9Hz),4.31(2H,s),4.50
(1H,dd,J=4.5 および10Hz),6.89(2H,d,J=9Hz),7.17(2H,
d,J=9Hz) 。
【0502】実施例35−〔4−(6−ヒドロキシ−2,5,7,8−テトラ
メチルクロマン−2−イルメトキシ)ベンジル〕−2,
4−ジオキソチアゾリジン−3−酢酸t−ブチル 実施例1に準じて、5−〔4−(6−ヒドロキシ−2,
5,7,8−テトラメチルクロマン−2−イルメトキ
シ)ベンジル〕チアゾリジン−2,4−ジオン1g、無
水炭酸カリウム0.47g、ブロモ酢酸t−ブチル0.
93g、アセトン8mlから製造された目的化合物は次
の物性を有する。
【0503】Rf値:0.52(展開溶剤;ベンゼン:
酢酸エチル=10:1) NMRスペクトル(δppm,CDCl3 ):1.42(3H,
s),1.48(9H,s),1.7-2.15(2H,nd),2.11(6H,s),2.16(3H,
s),2.64(2H,br.t,J=7Hz),2.99(1H,dd,J=10 および14H
z),3.56(1H,dd,J=4および14Hz),3.85および3.98(2H,AB
型,J=9Hz),4.21(2H,s),4.24(1H,s),4.46(1H,dd,J=4およ
び10Hz),6.88(2H,d,J=9Hz),7.15(2H,d,J=9Hz) 。
【0504】実施例45−〔4−(6−t−ブトキシカルボニルメトキシ−
2,5,7,8−テトラメチルクロマン−2−イルメト
キシ)ベンジル〕−2,4−ジオキソチアゾリジン−
3,5−二酢酸ジ−t−ブチル 5−〔4−(6−ヒドロキシ−2,5,7,8−テトラ
メチルクロマン−2−イルメトキシ)ベンジル〕チアゾ
リジン−2,4−ジオン1g、無水炭酸カリウム0.9
4g、およびアセトン10mlの混合物に、氷冷下ブロ
モ酢酸tブチル1.9gを滴下し室温で2日間かきまぜ
る。反応混合物を氷水に注ぎ、ベンゼンで抽出した。抽
出液を水で洗い無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を
留去し残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶
離液;ベンゼン:酢酸エチル=20:1)に付し目的化
合物を得た。
【0505】Rf値:0.54(展開溶剤;シクロヘキ
サン:酢酸エチル=4:1) NMRスペクトル(δppm,CDCl3 ):1.44(9H,
s),1.48(12H,s),1.54(9H,s),1.8-2.1(2H,nd),2.07(3H,
s),2.16(3H,s),2.20(3H,s),2.5-2.7(2H,m),2.9-3.15(2
H,m),3.24(2H,s),3.93(2H,br.s),4.13(2H,s),4.17(2H,
s),6.85(1H,br.d,J=9Hz),7.15(1H,br.d,J=9Hz) 。
【0506】マススペクトル(m/e):783
(M+ ) 実施例55−〔4−(6−t−ブトキシカルボニルメトキシ)−
2,5,7,8−テトラメチルクロマン−2−イルメト
キシ)ベンジル〕−2,4−ジオキソチアゾリジン−3
−酢酸t−ブチル 実施例4のカラムクロマトグラフィーによる分離工程に
おいて、該t−ブチルエステルの次に溶出される部分か
ら目的化合物を得た。
【0507】Rf値:0.42(展開溶剤;シクロヘキ
サン:酢酸エチル=4:1) NMRスペクトル(δppm,CDCl3 ):1.42(3H,
s),1.48(9H,s),1.54(9H,s),1.7-2.1(2H,nd),2.06(3H,
s),2.15(3H,s),2.19(3H,s),2.61(2H,br.t,J=7Hz),2.99
(1H,dd,J=10および14Hz),3.56(1H,dd,J=4および14Hz),
3.87および3.96(2H,AB型,J=9Hz),4.17(2H,s),4.20(2H,
s),4.46(1H,dd,J=4および10Hz),6.87(2H,d,J=9Hz),7.15
(2H,d,J=9Hz) 。
【0508】マススペクトル(m/e):669
(M+ ) 実施例65−〔4−(6−ヒドロキシ−2,5,7,8−テトラ
メチル−4−オキソクロマン−2−イルメトキシ)ベン
ジル〕−2,4−ジオキソチアゾリジン−3−酢酸t−
ブチル 実施例1に準じて、5−〔4−(6−ヒドロキシ−2,
5,7,8−テトラメチル−4−オキソクロマン−2−
イルメトキシ)ベンジル〕チアゾリジン−2,4−ジオ
ン1g、無水炭酸カリウム0.45g、ブロモ酢酸t−
ブチル0.9g、アセトン8mlから製造された目的化
合物は、次の物性を有する。
【0509】軟化点:170−180℃ NMRスペクトル(δppm,重アセトン):1.46(9H,
s),1.50(3H,s),2.10(3H,s),2.22(3H,s),2.5-2.8(1H,n
d),2.54(3H,s),3.03(1H,dd,J=10 および14Hz),3.04(1H,
d,J=16Hz),3.53(1H,dd,J=4および14Hz),4.16(2H,s),4.2
2(2H,s),4.82(1H,dd,J=4および10Hz),6.96(2H,d,J=9H
z),7.25(2H,d,J=9Hz) 。
【0510】実施例75−〔4−(6−t−ブトキシカルボニルメトキシ−
2,5,7,8−テトラメチル−4−オキソクロマン−
イルメトキシ)ベンジル〕−2,4−ジオキソチアゾリ
ジン−3,5−二酢酸ジ−t−ブチル 実施例4に準じて、5−〔4−(6−ヒドロキシ−2,
5,7,8−テトラメチル−4−オキソクロマン−2−
イルメトキシ)ベンジル〕−チアゾリジン−2,4−ジ
オン1.5g、無水炭酸カリウム1.3g、ブロモ酢酸
t−ブチル5.4g、アセトン10mlから目的化合物
を得た。
【0511】Rf値:0.57(展開溶剤;シクロヘキ
サン:酢酸エチル=7:3) NMRスペクトル(δppm,CDCl3 ):1.42(9H,
s),1.46(9H,s),1.48(3H,s),1.52(9H,s),2.10(3H,s),2.2
6(3H,s),2.55-3.20(4H,nd),2.56(3H,s),3.23(2H,s),3.9
7 および4.08(2H,AB型,J=10Hz),4.12(2H,s),4.16(2H,
s),6.82(2H,d,J=9Hz),7.15(2H,d,J=9Hz)。
【0512】マススペクトル(m/e):797
(M+ ) 実施例85−〔4−(6−t−ブトキシカルボニルメトキシ−
2,5,7,8−テトラメチル−4−オキソクロマン−
2−イルメトキシ)ベンジル〕−2,4−ジオキソチア
ゾリジン−3−酢酸t−ブチル 実施例7で得た5−〔4−(6−t−ブトキシカルボニ
ルメトキシ−2,5,7,8−テトラメチル−4−オキ
ソクロマン−2−イルメトキシ)ベンジル〕−2,4−
ジオキソチアゾリジン−3,5−二酢酸ジ−t−ブチル
の次に溶出する部分より目的化合物を得た。
【0513】Rf値:0.46(展開溶剤;シクロヘキ
サン:酢酸エチル=7:3) NMRスペクトル(δppm,CDCl3 ):1.47(9H,
s),1.50(3H,s),1.53(9H,s),2.10(3H,s),2.26(3H,s),2.5
6(3H,s),2.6-3.2(3H,nd),3.57(1H,dd,J=4 および14Hz),
3.98および4.11(2H,AB型,J=10Hz),4.17(2H,s),4.20(2H,
s),4.47(1H,dd,J=4 および10Hz),6.86(2H,d,J=9Hz),7.1
6(2H,d,J=9Hz) 。
【0514】マススペクトル(m/e):683
(M+ ) 実施例93−エチル−5−〔4−(6−ヒドロキシ−2,5,
7,8−テトラメチルクロマン−2−イルメトキシ)ベ
ンジル〕チアゾリジン−2,4−ジオン 実施例1に準じて、5−〔4−(6−ヒドロキシ−2,
5,7,8−テトラメチルクロマン−2−イルメトキ
シ)ベンジル〕チアゾリジン−2,4−ジオン0.58
g、無水炭酸カリウム0.27g、ヨウ化エチル0.6
g、アセトン5mlから目的化合物を得た。
【0515】Rf値:0.30(展開溶剤;ベンゼン:
酢酸エチル=20:1) NMRスペクトル(δppm,CDCl3 ):1.09(3H,
t,J=7Hz),1.40(3H,s),,1.7-2.2(2H,nd),2.09(6H,s),2.1
4(3H,s),2.62(2H,br.t,J=7Hz),3.02(1H,dd,J=9および14
Hz),3.25-3.5(1H,nd),3.59(2H,q,J=7Hz),3.83 および3.
96(2H,AB型,J=10Hz),4.23(1H,s, 重水添加で消失),4.36
(1H,dd,J=4および9Hz),6.84(2H,d,J=9Hz),7.11(2H,d,J=
9Hz)。
【0516】実施例105−〔4−(6−ヒドロキシ−4−ヒドロキシイミノ−
2,5,7,8−テトラメチルクロマン−2−イルメト
キシ)ベンジル〕−2,4−ジオキソチアゾリジン−3
−酢酸t−ブチル 5−〔4−(6−ヒドロキシ−2,5,7,8−テトラ
メチル−4−オキソクロマン−2−イルメトキシ)ベン
ジル〕−2,4−ジオキソチアゾリジン−3−酢酸t−
ブチル0.5g、塩酸ヒドロキシルアミン0.25g、
ピリジン0.25gおよびメタノール5mlの混合物を
25〜30℃で2日間放置した。反応混合物に酢酸エチ
ルおよび炭酸カリウム水溶液を加え、有機層を分液し
た。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を留
去し残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離
液;ベンゼン:酢酸エチル=9:1)に付し目的化合物
を得た。
【0517】Rf値:0.55(展開溶剤;ベンゼン:
酢酸エチル=4:1) NMRスペクトル(δppm,重アセトン):1.42(3H,
s),1.45(9H,s),2.07(3H,s),2.17(3H,s),2.46(3H,s),3.0
3(1H,dd,J=10および13.5Hz),3.07(2H,s),3.55(1H,dd,J=
4 および13.5Hz),4.06(2H,s),4.18(2H,s),4.83(1H,dd,J
=4および10Hz),6.94(2H,d,J=9Hz),7.25(2H,d,J=9Hz),1
0.2(1H,br.s, 重水添加により消失)。
【0518】製造例412−〔4−(2,4−ジオキソチアゾリジン−5−イル
メチル)フェノキシメチル〕−4−ヒドロキシイミノ−
2,5,7,8−テトラメチルクロマン−6−イルオキ
シ酢酸2−メトキシエチル 2−〔4−(2,4−ジオキソチアゾリジン−5−イル
メチル)フェノキシメチル〕−2,5,7,8−テトラ
メチル−4−オキソクロマン−6−イルオキシ酢酸2−
メトキシエチル0.6g、塩酸ヒドロキシルアミン0.
3g、ピリジン0.3g、メタノール6mlの混合物を
25〜30℃で2日間放置した。反応混合物に酢酸エチ
ルおよび炭酸カリウム水溶液を加え、有機層を分液し
た。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を留
去し残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離
液;ベンゼン:酢酸エチル=7:3)に付し、目的化合
物を得た。
【0519】Rf値:0.32(テーリング)〔展開溶
剤;ベンゼン:酢酸エチル=3:2〕 NMRスペクトル(δppm,重アセトン):1.43(3H,
s),2.06(3H,s),2.20(3H,s),2.46(3H,s),2.8-3.55(2H,n
d),3.10(2H,AB型,J=13.5Hz),3.32(3H,s),3.55-3.7(2H,
m),4.08(2H,AB 型,J=6Hz),4.25-4.4(2H,m),4.34(2H,s),
4.76(1H,dd,J=4および9Hz),6.93(2H,d,J=9Hz),7.24(2H,
d,J=9Hz),10.0-10.6(1H,br.,重水添加で消失)。
【0520】実施例115−〔4−(6−t−ブトキシカルボニルメトキシ−4
−ヒドロキシイミノ−2,5,7,8−テトラメチルク
ロマン−2−イルメトキシ)ベンジル〕−2,4−ジオ
キソチアゾリジン−3−酢酸t−ブチル 5−〔4−(6−t−ブトキシカルボニルメトキシ−
2,5,7,8−テトラメチル−4−オキソクロマン−
2−イルメトキシ)ベンジル〕−2,4−ジオキソチア
ゾリジン−3−酢酸t−ブチル0.5g、塩酸ヒドロキ
シルアミン0.2g、ピリジン0.2gおよびメタノー
ル5mlの混合物を25〜30℃で5日間放置した。反
応混合物に酢酸エチルおよび炭酸カリウム水溶液を加
え、有機層を分液した。有機層を無水硫酸ナトリウムで
乾燥した。溶媒を留去し残渣をシリカゲルカラムクロマ
トグラフィー(溶離液;ベンゼン:酢酸エチル=20:
1)に付し目的化合物を得た。
【0521】Rf値:0.43(展開溶剤;ベンゼン:
酢酸エチル=10:1) NMRスペクトル(δppm,CDCl3 ):1.45(3H,
s),1.47(9H,s),1.54(9H,s),2.07(3H,s),2.23(3H,s),2.4
7(3H,s),2.85-3.15(1H,nd),3.08(2H,s),3.57(1H,dd,J=4
および13.5Hz),3.97(2H,s),4.20(4H,s),4.46(1H,dd,J=4
および9Hz),6.87(2H,d,J=9Hz),7.15(2H,d,J=9Hz),7.5-
8.05(1H,br.)。
【0522】実施例125−〔4−(6−t−ブトキシカルボニルメトキシ−4
−ヒドロキシイミノ−2,5,7,8−テトラメチルク
ロマン−2−イルメトキシ)ベンジル〕−2,4−ジオ
キソチアゾリジン−3,5−二酢酸ジ−t−ブチル 5−〔4−(6−t−ブトキシカルボニルメトキシ−
2,5,7,8−テトラメチル−4−オキソクロマン−
2−イルメトキシ)ベンジル〕−2,4−ジオキソチア
ゾリジン−3,5−二酢酸ジ−t−ブチル350mg、
塩酸ヒドロキシルアミン122mg、ピリジン122m
gおよびメタノール4mlの混合物を25〜30℃で5
日間放置した。反応混合物に酢酸エチルおよび炭酸カリ
ウム水溶液を加え、有機層を分液した。有機層を無水硫
酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を留去し残渣をシリカゲ
ルカラムクロマトグラフィー(溶離液;ベンゼン:酢酸
エチル=20:1)に付し目的化合物を得た。
【0523】Rf値:0.48(展開溶剤;ベンゼン:
酢酸エチル=10:1) NMRスペクトル(δppm,CDCl3 ):1.45(21
H,s),1.53(9H,s),2.08(3H,s),2.23(3H,s),2.47(3H,s),
2.9-3.2(2H,nd),3.07(2H,br.s),3.22(2H,s),3.95(2H,b
r.s),4.11(2H,s),4.18(2H,s),6.83(2H,d,J=9Hz),7.13(2
H,d,J=9Hz),7.68(1H,br.s)。
【0524】製造例422−〔4−(2,4−ジオキソチアゾリジン−5−イル
メチル)フェノキシメチル〕−4−ヒドロキシイミノ−
2,5,7,8−テトラメチルクロマン−6−イルオキ
シ酢酸エチル 製造例41に準じて2−〔4−(2,4−ジオキソチア
ゾリジン−5−イルメチル)フェノキシメチル〕−2,
5,7,8−テトラメチル−4−オキソクロマン−6−
イルオキシ酢酸エチル330mg、塩酸ヒドロキシルア
ミン170mg、ピリジン170mg、メタノール3m
lから淡黄色粉末状の目的化合物を得た。
【0525】Rf値:0.67(展開溶剤;ベンゼン:
酢酸エチル=1:1) マススペクトル(m/e):556(M+ ) 製造例432−〔4−(2,4−ジオキソチアゾリジン−5−イル
メチル)フェノキシメチル〕−2,5,7,8−テトラ
メチルクロマン−6−イルオキシ酢酸 2−〔4−(2,4−ジオキソチアゾリジン−5−イル
メチル)フェノキシメチル〕−2,5,7,8−テトラ
メチルクロマン−6−イルオキシ酢酸2−メトキシエチ
ル220mg、4N塩化水素ジオキサン溶液3mlおよ
び水0.3mlの混合物を5時間加熱還流した。反応終
了後溶媒を留去し、得られた残渣を水で洗浄して淡黄色
粉末状の目的物を得た。
【0526】NMRスペクトル(δppm,重アセト
ン):1.38(3H,s),1.82-2.2(2H,nd),2.02(3H,s),2.15(6
H,s),2.65(2H,br.t,J=7Hz),3.08(1H,dd,J=9 および14H
z),3.41(1H,dd,J=4および14Hz),4.00(2H,s),4.27(2H,
s),4.73(1H,dd,J=4および9Hz),6.92(2H,d,J=9Hz),7.23
(2H,d,J=9Hz),9.9-11.3(1H.br., 重水添加により消失)
【0527】マススペクトル(m/e):499
(M+ ナトリウム塩 製造例30に準じてナトリウム塩を得た。
【0528】融点:165−170℃(白色粉末) 製造例442−〔4−(2,4−ジオキソチアゾリジン−5−イル
メチル)フェノキシメチル〕−2,5,7,8−テトラ
メチル−4−オキソクロマン−6−イルオキシ酢酸 製造例32で得た2−メトキシエチルエステルの次に、
溶離液(酢酸エチル:テトラヒドロフラン:メチルアル
コール=2:2:1)で溶出される部分から、淡黄色粉
末状の標記化合物を得た。
【0529】NMRスペクトル(δppm,DMSO−
6 ):1.41(3H,s),2.02(3H,s),2.18(3H,s),2.46(3H,
s),2.68(1H,d,J=16Hz),2.85-3.2(2H,nd),3.22(1H,dd,J=
4および14Hz),4.01(2H,s),4.12(2H,s),4.61(1H,dd,J=4
および9Hz),6.87(2H,d,J=9Hz),7.15(2H,d,J=9Hz)。
【0530】ナトリウム塩 製造例30に準じてナトリウム塩を得た。
【0531】融点:160−165℃(淡黄色粉末) 製造例452−〔4−(2,4−ジオキソチアゾリジン−5−イル
メチル)フェノキシメチル〕−4−ヒドロキシイミノ−
2,5,7,8−テトラメチルクロマン−6−イルオキ
シ酢酸 2−〔4−(2,4−ジオキソチアゾリジン−5−イル
メチル)フェノキシメチル〕−4−ヒドロキシイミノ−
2,5,7,8−テトラメチルクロマン−6−イルオキ
シ酢酸エチル8.9mg、エタノール1mlおよび0.
312M水酸化ナトリウム水溶液0.2mlの混合物を
0−5℃で19時間放置した。HPLCにより原料の消
失を確認した後、反応混合物に0.35%塩酸0.56
mlを加え、減圧下溶媒を留去した。残渣にクロロホル
ムと水を加えて析出した淡黄色粉末を濾取し、さらに水
洗して目的物を得た。
【0532】マススペクトル(m/e、グリセロールを
マトリックスに用いるファースト・アトム・ボンバード
メント法(FAB法)で測定): 〔M+H〕+ =529 〔M−H〕- =527 より分子量MW=528。
【0533】ナトリウム塩 製造例30に準じてナトリウム塩を得た。
【0534】融点:173−180℃(白色粉末) 実施例135−〔4−(6−ヒドロキシ−2,5,7,8−テトラ
メチルクロマン−2−イルメトキシ)ベンジル〕−2,
4−ジオキソチアゾリジン−3−酢酸 5−〔4−(6−ヒドロキシ−2,5,7,8−テトラ
メチルクロマン−2−イルメトキシ)ベンジル〕−2,
4−ジオキソチアゾリジン−3−酢酸t−ブチル1.0
gと4N塩化水素ジオキサン溶液10mlの混合物を室
温で1夜放置した。反応終了後、溶媒を留去し得られた
残渣を水で洗浄し、淡黄色粉末状の目的物を得た。
【0535】軟化点:85−90℃ NMRスペクトル:t−ブチル基に由来するジグナルが
消失した。
【0536】 マススペクトル(m/e):499(M+ ) 実施例145−〔4−(6−ヒドロキシ−2,5,7,8−テトラ
メチル−4−オキソクロマン−2−イルメトキシ)ベン
ジル〕−2,4−ジオキソチアゾリジン−3−酢酸 実施例13に準じて、5−〔4−(6−ヒドロキシ−
2,5,7,8−テトラメチル−4−オキソクロマン−
2−イルメトキシ)ベンジル〕−2,4−ジオキソチア
ゾリジン−3−酢酸t−ブチル350mgと4N塩化水
素ジオキサン溶液4mlから淡黄色粉末状の目的物を得
た。
【0537】軟化点:60−70℃ NMRスペクトル:t−ブチル基に由来するジグナルが
消失した。
【0538】 マススペクトル(m/e):513(M+ ) 実施例155−〔4−(6−ヒドロキシ−4−ヒドロキシイミノ−
2,5,7,8−テトラメチルクロマン−2−イルメト
キシ)ベンジル〕−2,4−ジオキソチアゾリジン−3
−酢酸 実施例13に準じて、5−〔4−(6−ヒドロキシ−4
−ヒドロキシイミノ−2,5,7,8−テトラメチルク
ロマン−2−イルメトキシ)ベンジル〕−2,4−ジオ
キソチアゾリジン−3−酢酸t−ブチル400mgと4
N塩化水素ジオキサン溶液5mlから、淡褐色粉末状の
目的物を得た。
【0539】軟化点:90−95℃ NMRスペクトル:t−ブチル基に由来するジグナルが
消失した。
【0540】実施例165−〔4−(6−カルボキシメトキシ−2,5,7,8
−テトラメチルクロマン−2−イルメトキシ)ベンジ
ル〕−2,4−ジオキソチアゾリジン−3−酢酸 5−〔4−(6−t−ブトキシカルボニルメトキシ−
2,5,7,8−テトラメチルクロマン−2−イルメト
キシ)ベンジル〕−2,4−ジオキソチアゾリジン−3
−酢酸−t−ブチル0.63gと4N塩化水素ジオキサ
ン溶液6mlの混合物を室温で1夜放置した。反応終了
後、実施例13に準じて処理し、淡黄色粉末状の目的物
を得た。
【0541】軟化点:95−100℃ NMRスペクトル:t−ブチル基に由来するジグナルが
消失した。
【0542】 マススペクトル(m/e):557(M+ ) 実施例175−〔4−(6−カルボキシメトキシ−2,5,7,8
−テトラメチル−4−オキソクロマン−2−イルメトキ
シ)ベンジル〕−2,4−ジオキソチアゾリジン−3−
酢酸 実施例13に準じて、5−〔4−(6−t−ブトキシカ
ルボニルメトキシ−2,5,7,8−テトラメチル−4
−オキソクロマン−2−イルメトキシ)ベンジル〕−
2,4−ジオキソチアゾリジン−3−酢酸t−ブチル5
70mgと4N塩化水素ジオキサン溶液6mlから淡黄
色粉末状の目的物を得た。
【0543】軟化点:80−85℃ NMRスペクトル:t−ブチル基に由来するジグナルが
消失した。
【0544】 マススペクトル(m/e):571(M+ ) 実施例185−〔4−(6−カルボキシメトキシ−4−ヒドロキシ
イミノ−2,5,7,8−テトラメチルクロマン−2−
イルメトキシ)ベンジル〕−2,4−ジオキソチアゾリ
ジン−3−酢酸 実施例13に準じて、5−〔4−(6−t−ブトキシカ
ルボニルメトキシ−4−ヒドロキシイミノ−2,5,
7,8−テトラメチルクロマン−2−イルメトキシ)ベ
ンジル〕−2,4−ジオキソチアゾリジン−3−酢酸t
−ブチル370mgと4N塩化水素ジオキサン溶液4m
lから、淡黄色粉末状の目的物を得た。
【0545】軟化点:90−100℃ NMRスペクトル:t−ブチル基に由来するジグナルが
消失した。
【0546】実施例195−〔4−(6−カルボキシメトキシ−2,5,7,8
−テトラメチルクロマン−2−イルメトキシ)ベンジ
ル〕−2,4−ジオキソチアゾリジン−3,5−二酢酸 5−〔4−(6−t−ブトキシカルボニルメトキシ−
2,5,7,8−テトラメチルクロマン−2−イルメト
キシ)ベンジル〕−2,4−ジオキソチアゾリジン−
3,5−二酢酸ジ−tブチル0.41gと4N塩化水素
ジオキサン溶液4mlの混合物を室温で1夜放置した。
反応終了後、実施例13に準じて処理し、淡黄色粉末状
の目的物を得た。
【0547】軟化点:105−110℃ NMRスペクトル:t−ブチル基に由来するジグナルが
消失した。
【0548】 マススペクトル(m/e):615(M+ ) 実施例205−〔4−(6−カルボキシメトキシ−2,5,7,8
−テトラメチル−4−オキソクロマン−2−イルメトキ
シ)ベンジル〕−2,4−ジオキソチアゾリジン−3,
5−二酢酸 実施例13に準じて、5−〔4−(6−t−ブトキシカ
ルボニルメトキシ−2,5,7,8−テトラメチル−4
−オキソクロマン−2−イルメトキシ)ベンジル〕−
2,4−ジオキソチアゾリジン−3,5−二酢酸ジ−t
−ブチル340mgと4N塩化水素ジオキサン溶液4m
lから淡黄色粉末状の目的物を得た。
【0549】軟化点:105−110℃ NMRスペクトル:t−ブチル基に由来するジグナルが
消失した。
【0550】 マススペクトル(m/e):629(M+ ) 実施例215−〔4−(6−カルボキシメトキシ−4−ヒドロキシ
イミノ−2,5,7,8−テトラメチルクロマン−2−
イルメトキシ)ベンジル〕−2,4−ジオキソチアゾリ
ジン−3,5−二酢酸 実施例13に準じて、5−〔4−(6−t−ブトキシカ
ルボニルメトキシ−4−ヒドロキシイミノ−2,5,
7,8−テトラメチルクロマン−2−イルメトキシ)ベ
ンジル〕−2,4−ジオキソチアゾリジン−3,5−二
酢酸ジ−t−ブチル270mgと4N塩化水素ジオキサ
ン溶液3mlから、淡黄色粉末状の目的物を得た。
【0551】軟化点:90−100℃ NMRスペクトル:t−ブチル基に由来するジグナルが
消失した。
【0552】製造例462−〔4−(2,4−ジオキソチアゾリジン−5−イル
メチル)フェノキシメチル〕−2,5,7,8−テトラ
メチルクロマン−6−イルオキシ酢酸エチル a)5−〔4−(6−ヒドロキシ−2,5,7,8−テ
トラメチルクロマン−2−イルメトキシ)ベンジル〕チ
アゾリジン−2,4−ジオン500mgをジメチルホル
ムアミド15mlに溶かし、ここに55%油性水素化ナ
トリウム100mgを加えて、室温で1時間撹拌した。
次いで氷冷下、ブロモ酢酸エチル380mgを滴下し、
同温度で30分間撹拌した。反応混合物を3N塩酸と氷
の混合物中に注ぎ、ベンゼンで抽出した。抽出液を水洗
後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧下で留
去し、得られた残渣を分取用シリカゲル薄層クロマトグ
ラフィー(展開溶剤;ベンゼン:酢酸エチル=4:1)
に付し、目的化合物を得た。
【0553】融点:104−106℃ シリカゲル薄層クロマトグラフィーのRf値=0.47
(展開溶剤;ベンゼン:酢酸エチル=4:1) NMRスペクトル(δppm,CDCl3 ):1.32(3H,
t,J=7Hz),1.40(3H,s),1.7-2.2(2H,nd),2.06(3H,s),2.14
(3H,s),2.19(3H,s),2.62(2H,br.t,J=7Hz),3.08(1H,dd,J
=9および14Hz),3.46(1H,dd,J=4および14Hz),3.87および
3.97(2H,AB型,J=10Hz),4.29(2H,s),4.30(2H,q,J=7Hz),
4.50(1H,dd,J=4 および9Hz),6.89(2H,d,J=9Hz),7.16(2
H,d,J=9Hz),7.8-8.8(1H,br.,重水添加により消失) 。
【0554】b)参考例40に準じて製造した6−エト
キシカルボニルメトキシ−2,5,7,8−テトラメチ
ル−2−(4−ニトロフェノキシメチル)クロマンを参
考例41,43、次いで製造例32に準じて、各々、接
触還元反応、ジアゾ化ならびにメイルバイン アリーレ
ーション反応、次いでチアゾリジン環生成反応ならびに
加水分解反応に付し、標記化合物を得た。その融点、薄
層クロマトグラフィーによるRf値およびNMRスペク
トルはa)におけるそれらと一致した。
【0555】実施例224−{5−〔4−(6−ヒドロキシ−2,5,7,8−
テトラメチルクロマン−2−イルメトキシ)ベンジル〕
−2,4−ジオキソチアゾリジン−3−イル}酪酸エチ
実施例1に準じて、5−〔4−(6−ヒドロキシ−2,
5,7,8−テトラメチルクロマン−2−イルメトキ
シ)ベンジル〕チアゾリジン−2,4−ジオン500m
g、γ−ブロモ酪酸エチル1.1g、炭酸カリウム1.
5gおよびアセトン20mlより製造された目的化合物
は以下の物性を有する。
【0556】シリカゲル薄層クロマトグラフィーのRf
値=0.56(展開溶剤;ベンゼン:酢酸エチル=4:
1) NMRスペクトル(δppm,CDCl3 ):1.24(3H,
t,J=7Hz),1.40(3H,s),1.7-2.4(6H,nd),2.10(6H,s),2.15
(3H,s),2.63(2H,br.t,J=7Hz),3.05(1H,dd,J=9および14H
z),3.3-3.55(1H,nd),3.61(2H,t,J=7Hz),3.85 および3.9
7(2H,AB型,J=10Hz)、4.12(2H,q,J=7Hz),4.25(1H,s, 重
水添加により消失),4.38(1H,dd,J=4および9Hz),6.86(2
H,d,J=9Hz),7.13(2H,d,J=9Hz)。
【0557】製造例46a)に準じて製造した誘導体
(W:>CH2 または>=0)ならびに同製造例41に
準じて製造した誘導体〔W:>=NOV(Vは前述と同
意義を示す。)〕は以下の物性を有する。
【0558】
【化61】
【0559】
【表122】
【0560】第15表で示したエステル類を製造例4
3、45または実施例13に準じて加水分解に付し、対
応するカルボン酸誘導体を得た。それらは以下の物性を
有する。
【0561】
【化62】
【0562】
【表123】
【0563】
【表124】
【0564】実施例234−{5−〔4−(6−ヒドロキシ−2,5,7,8−
テトラメチルクロマン−2−イルメトキシ)ベンジル〕
−2,4−ジオキソチアゾリジン−3−イル}酪酸 製造例43に準じて、4−{5−〔4−(6−ヒドロキ
シ−2,5,7,8−テトラメチルクロマン−2−イル
メトキシ)ベンジル〕−2,4−ジオキソチアゾリジン
−3−イル}酪酸エチル360mg、酢酸15mlおよ
び3N塩酸5mlから得られた目的化合物は以下の物性
を有する。
【0565】軟化点:57−63℃ NMRスペクトル(δppm,重アセトン):1.37(3H,
s),1.6-2.4(6H,nd),2.03(3H,s),2.09(3H,s),2.12(3H,
s),2.63(2H,br.t,J=7Hz),3.11(1H,dd,J=8 および14Hz),
3.3-3.55(1H,nd),3.58(2H,t,J=7Hz),3.97(2H,s),4.70(1
H,dd,J=4および8Hz),6.91(2H,d,J=9Hz),7.20(2H,d,J=9H
z)。
【0566】製造例672−〔4−(2,4−ジオキソチアゾリジン−5−イル
メチル)フェノキシメチル〕−2,5,7,8−テトラ
メチルクロマン−6−イルオキシアセトアミド 製造例46a)に準じて、5−〔4−(6−ヒドロキシ
−2,5,7,8−テトラメチルクロマン−2−イルメ
トキシ)ベンジル〕チアゾリジン−2,4−ジオン2
g、55%油性水素化ナトリウム0.4g、ヨードアセ
トアミド0.84g、およびジメチルホルムアミド25
mlから製造した目的化合物は以下の物性を有する。
【0567】軟化点:152−157℃ シリカゲル薄層クロマトグラフィーのRf値=0.19
(展開溶剤;ベンゼン:酢酸エチル=1:1) NMRスペクトル(δppm,DMSO−d6 ):1.32
(3H,s),1.7-2.1(2H,nd),1.97(3H,s),2.09(6H,s),2.4-2.
7(2H,m),3.02(1H,dd,J=8および15Hz),3.2-3.4(1H,nd),
3.99(4H,s),4.84(1H,dd,J=4および8Hz),6.91(2H,d,J=8H
z),7.16(2H,d,J=8Hz),7.3-7.7(2H,br.)。
【0568】製造例685−〔4−(2,5,7,8−テトラメチル−6−ピペ
リジノカルボニルメトキシクロマン−2−イルメトキ
シ)ベンジル〕チアゾリジン−2,4−ジオン a)2−〔4−(2,4−ジオキソチアゾリジン−5−
イルメチル)フェノキシメチル〕−2,5,7,8−テ
トラメチルクロマン−6−イルオキシ酢酸エチル0.5
gとピペリジン2mlの混合物を80℃で3時間加熱し
た。反応混合物を3N塩酸と氷の混合物中に注ぎ、酢酸
エチルで抽出した。抽出液を水洗後、無水硫酸ナトリウ
ムで乾燥した。溶媒を減圧下で留去して得られた残渣を
シリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離液;ベンゼ
ン:酢酸エチル=3:2)に付し、目的化合物を得た。
【0569】軟化点:83−90℃ シリカゲル薄層クロマトグラフィーのRf値=0.62
(展開溶剤;ベンゼン:酢酸エチル=2:3) NMRスペクトル(δppm,重アセトン):1.3-1.8
(6H,m),1.39(3H,s),1.8-2.2(2H,nd),2.01(3H,s),2.12(3
H,s),2.14(3H,s),2.64(2H,br.t,J=7Hz),3.08(1H,dd,J=9
および15Hz),3.3-3.55(1H,nd),3.4-3.8(4H,m),3.99(2
H,s),4.34(2H,s),4.73(1H,dd,J=4および9Hz),6.91(2H,
d,J=8Hz),7.21(2H,d,J=8Hz)。
【0570】 マススペクトル(m/e):566(M+ ) b)2−〔4−(2,4−ジオキソチアゾリジン−5−
イルメチル)フェノキシメチル〕−2,5,7,8−テ
トラメチルクロマン−6−イルオキシ酢酸500mg、
ピペリジン85mg、トリエチルアミン243mg、ヨ
ウ化2−クロロ−1−メチルピリジニウム307mg、
およびジオキサン7mlの混合物を40℃で3時間加温
した。反応混合物を5%塩酸で酸性にして、酢酸エチル
で抽出した。抽出液を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナ
トリウムで乾燥した。溶媒を減圧下留去して得られた残
渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離液;ベ
ンゼン:酢酸エチル=3:2)に付して目的化合物を得
た。本化合物はa)で得た化合物とシリカゲル薄層クロ
マトグラフィーのRf値、マススペクトル、およびNM
Rスペクトルのデータが一致した。
【0571】製造例695−〔4−(6−モルホリノカルボニルメトキシ−2,
5,7,8−テトラメチルクロマン−2−イルメトキ
シ)ベンジル〕チアゾリジン−2,4−ジオン 製造例68b)に準じて、2−〔4−(2,4−ジオキ
ソチアゾリジン−5−イルメチル)フェノキシメチル〕
−2,5,7,8−テトラメチルクロマン−6−イルオ
キシ酢酸500mg、モルホリン87mg、トリエチル
アミン243mg、ヨウ化2−クロロ−1−メチルピリ
ジニウム307mg、およびジオキサン5mlより製造
した目的化合物は以下の物性値を有する。
【0572】シリカゲル薄層クロマトグラフィーのRf
値=0.41(展開溶剤;ベンゼン:酢酸エチル=2:
3) NMRスペクトル(δppm,重アセトン):1.40(3H,
s),1.75-2.2(2H,nd),2.03(3H,s),2.14(6H,s),2.65(2H,b
r.t,J=6Hz),3.08(1H,dd,J=9 および15Hz),3.43(1H,dd,J
=4および15Hz),3.63(8H,s),4.00(2H,s),4.38(2H,s),4.7
3(1H,dd,J=4 および9Hz),6.92(2H,d,J=9Hz),7.22(2H,d,
J=9Hz)。
【0573】参考例1(C−4)エチル 6−ヒドロキシ−5,7,8−トリメチルクロ
マン−2−カルボキシレート エチル 6−ヒドロキシ−5,7,8−トリメチルクロ
モン−2−カルボキシレート14gを酢酸320mlに
とかし、10%パラジウム炭素3.5gの存在下、水素
圧3気圧、60〜65℃で1時間接触還元した。該触媒
を濾別し、濾液を水中にあけ析出した白色結晶を濾取し
た。この目的物の融点は108〜109℃であった。
【0574】NMRスペクトル(δppm,CDC
3 ):1.28(3H,t,J=7Hz),2.07(3H,s),2.17(6H,s),1.9
-2.3(2H,nd),2.65(2H,br.t,J=7Hz),4.22(2H,q,J=7Hz),
4.1-4.3(1H,nd),4.60(1H,dd,J=7および4Hz)。
【0575】参考例2(C−5)エチル 6−メトキシメトキシ−5,7,8−トリメチ
ルクロマン−2−カルボキシレート エチル 6−ヒドロキシ−5,7,8−トリメチルクロ
マン−2−カルボキシレート14.3g、ジメチルホル
ムアミド130mlの混合物に、窒素気流下、5−10
℃で55%油性水素化ナトリウム3g(シクロヘキサン
で2回洗う)を少しずつ加える。室温で1時間かきまぜ
たのち、3〜5℃に氷冷し、クロロメチルメチルエーテ
ル5.6gを滴下する。滴下終了後室温で1時間かきま
ぜる。反応混合物を氷水に注ぎ、シクロヘキサンで抽出
する。抽出液を水で洗い、無水硫酸ナトリウムで乾燥し
た。溶媒を減圧下に留去し、残渣をシリカゲルカラムク
ロマトグラフィー(溶離液;ベンゼン:酢酸エチル=2
5:1)に付し、目的化合物を得た。
【0576】シリカゲル薄層クロマトグラフィーのRf
値=0.41(展開溶剤;ベンゼン:酢酸エチル=2
0:1) NMRスペクトル(δppm,CDCl3 ):1.27(3H,
t,J=7Hz),2.0-2.4(2H,nd),2.15(3H,s),2.16(3H,s),2.20
(3H,s),2.64(2H,br.t,J=7Hz),3.61(3H,s),4.24(2H,q,J=
7Hz),4.64(1H,dd,J=4 および7Hz),4.87(2H,s) 。
【0577】参考例3(C−6)エチル 6−メトキシメトキシ−5,7,8−トリメチ
ル−2−オクチルクロマン−2−カルボキシレート ジイソプロピルアミン2gとテトラヒドロフラン80m
lの混合物に、窒素気流下、−60〜−50℃で、n−
ブチルリチウムのヘキサン溶液(n−ブチルリチウム
1.62m mol/ml)7.8mlを滴下し、室温
で10分間放置した。次いで−60℃でエチル6−メト
キシメトキシ−5,7,8−トリメチルクロマン−2−
カルボキシレート4gをテトラヒドロフラン約10ml
にとかして加え1時間撹拌した。次いで臭化オクチル5
gをテトラヒドロフラン約20mlにとかして加え−6
0℃で1時間、室温で1時間撹拌し、さらに50℃で1
時間加熱した。反応混合物を氷水に注ぎ、酢酸エチルで
抽出した。抽出液を水で洗い、無水硫酸ナトリウムで乾
燥した。溶媒を減圧下に留去し、残渣をシリカゲルカラ
ムクロマトグラフィー(溶離液;ベンゼン)に付し、目
的化合物を得た。
【0578】シリカゲル薄層クロマトグラフィーのRf
値=0.58(展開溶剤;ベンゼン:酢酸エチル=2
0:1) NMRスペクトル(δppm,CDCl3 ):0.89(3H,
br.t,J=6Hz),1.15(3H,t,J=7Hz),1.2-1.6(12H,m),1.6-2.
4(4H,m),2.1(3H,s),2.18(3H,s),2.2(3H,s),2.4-2.7(2H,
m),3.59(3H,s),4.11(2H,q,J=7Hz),4.85(2H,s) 。
【0579】参考例4(A−1′)6−メトキシメトキシ−5,7,8−トリメチル−2−
オクチルクロマン−2−イルメタノール リチウムアルミナムハイドライド0.45g、テトラヒ
ドロフラン30mlの混合物に、窒素気流下、エチル
6−メトキシメトキシ−5,7,8−トリメチル−2−
オクチルクロマン−2−カルボキシレート3.3gを、
テトラヒドロフラン10mlに溶かし氷冷下で滴下した
後、室温で3時間かきまぜた。反応混合物に氷冷下酢酸
エチルおよび5%塩酸を加え、有機層を分離し、水層を
さらに酢酸エチルで抽出した。両抽出液を合わせて飽和
食塩水で洗い、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を
減圧下に留去し、シリカゲル薄層クロマトグラフィー
(展開溶剤;ベンゼン:酢酸エチル=10:1)におけ
るRf値=0.45の目的化合物を得た。
【0580】NMRスペクトル(δppm,CDC
3 ):0.7-1.0(3H,m),1.0-2.3(16H,m),2.10(3H,s),2.
15(3H,s),2.20(3H,s),2.59(2H,br.t,J=7Hz),3.6(5H,s),
4.87(2H,s)。
【0581】参考例5(A−2)6−メトキシメトキシ−5,7,8−トリメチル−2−
(4−ニトロフェノキシメチル)−2−オクチルクロマ
6−メトキシメトキシ−5,7,8−トリメチル−2−
オクチルクロマン−2−イルメタノール3g、ジメチル
ホルムアミド25mlの混合物に、窒素気流下、室温で
55%油性水素化ナトリウム0.38gを加え、次いで
50℃で2時間加熱した。氷冷下でp−クロロニトロベ
ンゼン1.4gとベンゼン2mlの混合物を滴下後、5
0℃で2時間加熱した。反応混合物を氷水にあけ、ベン
ゼンで抽出し、抽出液を水で洗い、無水硫酸ナトリウム
で乾燥した。溶媒を減圧下に留去し、残渣をシリカゲル
カラムクロマトグラフィー(溶離液;ベンゼン)に付
し、目的化合物を得た。
【0582】シリカゲル薄層クロマトグラフィーのRf
値=0.46(展開溶剤;ベンゼン) NMRスペクトル(δppm,CDCl3 ):0.7-1.0
(3H,m),1.0-1.9(14H,m),1.9-2.3(2H,nd),2.06(3H,s),2.
15(3H,s),2.19(3H,s),2.6(2H,br.t,J=7Hz),3.60(3H,s),
4.05(2H,s),4.87(2H,s),6.97(2H,d,J=9Hz),8.18(2H,d,J
=9Hz)。
【0583】参考例6(A−3−脱保護工程)6−ヒドロキシ−5,7,8−トリメチル−2−(4−
ニトロフェノキシメチル)−2−オクチルクロマン 6−メトキシメトキシ−5,7,8−トリメチル−2−
(4−ニトロフェノキシメチル)−2−オクチルクロマ
ン3.7g、酢酸10ml、ベンゼン30mlおよび1
0%硫酸0.75mlの混合物を30分加熱還流した。
反応混合物を水にあけベンゼンで抽出し、抽出液を水で
洗い、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧下に
留去し、シリカゲル薄層クロマトグラフィー(展開溶
剤;ベンゼン)におけるRf値=0.34の目的化合物
を得た。
【0584】NMRスペクトル(δppm,CDC
3 ):0.7-1.0(3H,m),1.0-1.85(14H,m),1.85-2.2(2H,
nd),2.10(6H,s),2.16(3H,s),2.63(2H,br.t,J=7Hz),4.06
(2H,s),4.19(1H,s, 重水添加で消失),6.97(2H,d,J=9H
z),8.19(2H,d,J=9Hz) 。
【0585】参考例7(A−3−アシル化)6−アセトキシ−5,7,8−トリメチル−2−(4−
ニトロフェノキシメチル)−2−オクチルクロマン 6−ヒドロキシ−5,7,8−トリメチル−2−(4−
ニトロフェノキシメチル)−2−オクチルクロマン3.
5g、ピリジン10ml、ベンゼン10mlの混合物
に、無水酢酸1.2gを加えて、室温で2時間かきまぜ
た。反応混合物を水にあけ、ベンゼンで抽出し、抽出液
を5%塩酸、ついで水で洗い、無水硫酸ナトリウムで乾
燥した。溶媒を減圧下に留去し、シリカゲル薄層クロマ
トグラフィー(展開溶剤;ベンゼン)におけるRf値=
0.4の目的化合物を得た。
【0586】NMRスペクトル(δppm,CDC
3 ):0.75-1.0(3H,m),1.1-1.65(12H,m),1.65-2.15(4
H,nd),1.99(3H,s),2.04(3H,s),2.08(3H,s),2.32(3H,s),
2.63(2H,br.t,J=7Hz),4.07(2H,s),6.98(2H,d,J=9Hz),8.
20(2H,d,J=9Hz)。
【0587】参考例8(A−3−H2 6−アセトキシ−2−(4−アミノフェノキシメチル)
−5,7,8−トリメチル−2−オクチルクロマン 6−アセトキシ−5,7,8−トリメチル−2−(4−
ニトロフェノキシメチル)−2−オクチルクロマン4
g、10%パラジウム炭素0.8g、メタノール30m
l、ベンゼン10mlの混合物を、パールの水添装置を
用い、水素圧3−5気圧で5時間振盪した。該パラジウ
ム炭素を濾去し、濾液を減圧下で濃縮し、得られた結晶
をヘキサンで洗浄して目的物を得た。
【0588】融点:112−114℃ NMRスペクトル(δppm,CDCl3 ):0.7-1.05
(3H,m),1.05-1.65(12H,m),1.65-2.2(4H,nd),1.97(3H,
s),2.02(3H,s),2.10(3H,s),2.31(3H,s),2.59(2H,br.t,J
=7Hz),3.0-3.7(2H,br.s,重水添加で消失する),3.86(2H,
s),6.62(2H,d,J=10Hz),6.75(2H,d,J=10Hz)。
【0589】参考例9(A−4)エチル 3−〔4−(6−アセトキシ−5,7,8−ト
リメチル−2−オクチルクロマン−2−イルメトキシ)
フェニル〕−2−クロロプロピオネート 6−アセトキシ−2−(4−アミノフェノキシメチル)
−5,7,8−トリメチル−2−オクチルクロマン3.
2g、アセトン35mlの混合物に、窒素気流下、5〜
10℃で濃塩酸3.5ml、ついで、亜硝酸ソーダ0.
61gを水1.7mlにとかし滴下、さらにアクリル酸
エチル7.2mlを滴下した。内温を40−43℃と
し、酸化第一銅0.1gを徐々に加える。約30分で窒
素の発生が終了する。反応混合物を水にあけベンゼンで
抽出した。該抽出液を水で洗い、無水硫酸ナトリウムで
乾燥して、溶媒を減圧下に留去した。残渣をシリカゲル
カラムクロマトグラフィー(溶離液;シクロヘキサン:
酢酸エチル=10:1)に付し、目的化合物を得た。
【0590】シリカゲル薄層クロマトグラフィーのRf
値=0.27(展開溶剤;シクロヘキサン:酢酸エチル
=9:1) NMRスペクトル(δppm,CDCl3 ):0.8-1.05
(3H,m),1.05-1.65(15H,m),1.65-2.2(4H,nd),1.97(3H,
s),2.03(3H,s),2.09(3H,s),2.30(3H,s),2.6(2H,br.t,J=
7Hz),3.07(1H,dd,J=7 および14Hz),3.30(1H,dd,J=7およ
び14Hz),3.92(2H,s),4.18(2H,q,J=7Hz),4.36(1H,t,J=7H
z),6.85(2H,d,J=9Hz),7.13(2H,d,J=9Hz)。
【0591】参考例10(D−1)6−アセトキシ−2−メチル−2−(4−ニトロフェノ
キシメチル)−4−オキソ−7−(1,1,3,3−テ
トラメチルブチル)クロマン 5−アセトキシ−2−ヒドロキシ−4−(1,1,3,
3−テトラメチルブチル)アセトフェノン23g、1−
(4−ニトロフェノキシ)−2−プロパノン14.7
g、ピロリジン8g、ベンゼン300mlの混合物を、
室温で3時間かきまぜる。その後10時間加熱還流し
た。反応混合物を氷水にあけて、ベンゼンで抽出し、抽
出液を5%塩酸、次いで水で洗った後、無水硫酸ナトリ
ウムで乾燥した。溶媒を減圧下で留去し、残渣に、無水
酢酸15g、ピリジン400mlを加え室温で1日放置
した。反応混合物を氷水にあけて、ベンゼンで抽出し、
抽出液を5%塩酸、ついで水で洗った後、無水硫酸ナト
リウムで乾燥した。溶媒を減圧下に留去し、残渣をシリ
カゲルカラムクロマトグラフィー(溶離液;ベンゼン:
酢酸エチル=20:1)に付し、さらに、メタノールよ
り再結晶して、目的化合物を得た。
【0592】融点:165.5−167℃ NMRスペクトル(δppm,CDCl3 ):0.76(9H,
s),1.36(6H,s),1.57(3H,s),1.83(2H,s),2.32(3H,s),2.7
4(1H,d,J=17Hz),3.10(1H,d,J=17Hz),4.11 および4.24(2
H,AB型,J=9Hz),6.95(2H,d,J=9Hz),6.98(1H,s),7.50(1H,
s),8.20(2H,d,J=9Hz) 。
【0593】参考例11(D−2)6−アセトキシ−2−(4−アミノフェノキシメチル)
−2−メチル−4−オキソ−7−(1,1,3,3−テ
トラメチルブチル)クロマン 6−アセトキシ−2−メチル−2−(4−ニトロフェノ
キシメチル)−4−オキソ−7−(1,1,3,3−テ
トラメチルブチル)クロマン12.3gを、メタノール
200mlおよびベンゼン20mlの混合物にとかし、
10%パラジウム炭素2.4gの存在下、水素圧約1気
圧で6時間室温で還元した。該パラジウム炭素を濾去
し、濾液を減圧下に濃縮し、得られた残渣をシリカゲル
カラムクロマトグラフィー(溶離液;ベンゼン:酢酸エ
チル=4:1)に付し、目的化合物を得た。
【0594】シリカゲル薄層クロマトグラフィーのRf
値=0.29(展開溶剤;ベンゼン:酢酸エチル=4:
1) NMRスペクトル(δppm,CDCl3 ):0.78(9H,
s),1.37(6H,s),1.52(3H,s),1.83(2H,s),2.30(3H,s),2.6
6(1H,d,J=17Hz),3.10(1H,d,J=17Hz),3.4(2H,br.s, 重水
添加で消失),3.92および4.06(2H,AB型,J=9Hz),6.58(2H,
d,J=9Hz),6.76(2H,d,J=9Hz),7.00(1H,s),7.50(1H,s) 。
【0595】参考例12(D−3)エチル 3−〔4−〔6−アセトキシ−2−メチル−4
−オキソ−7−(1,1,3,3−テトラメチルブチ
ル)クロマン−2−イルメトキシ〕フェニル〕−2−ク
ロロプロピオネート 参考例9に準じて、6−アセトキシ−2−(4−アミノ
フェノキシメチル)−2−メチル−4−オキソ−7−
(1,1,3,3−テトラメチルブチル)クロマン9
g、亜硝酸ナトリウム1.8g、濃塩酸10ml、アク
リル酸エチル20g、酸化第一銅0.3g、アセトン1
00mlおよび水約8mlから製造された目的物は次の
物性を有する。
【0596】シリカゲル薄層クロマトグラフィーのRf
値=0.32(展開溶剤;ベンゼン:酢酸エチル=2
0:1) NMRスペクトル(δppm,CDCl3 ):0.78(9H,
s),1.23(3H,t,J=7Hz),1.38(6H,s),1.53(3H,s),1.85(2H,
s),2.30(3H,s),2.69(1H,d,J=17Hz),3.08(1H,dd,J=7.5お
よび15Hz),3.10(1H,d,J=17Hz),3.32(1H,dd,J=7.5および
15Hz),3.99および4.12(2H,AB型,J=10.5Hz),4.18(2H,q,J
=7Hz),4.36(2H,t,J=7Hz),6.82(2H,d,J=9Hz),7.01(1H,
s),7.16(2H,d,J=9Hz),7.52(1H,s)。
【0597】参考例13(F−1)6−アセトキシ−4−ヒドロキシ−2−メチル−2−
(4−ニトロフェノキシメチル)−7−(1,1,3,
3−テトラメチルブチル)クロマン 6−アセトキシ−2−メチル−2−(4−ニトロフェノ
キシメチル)−4−オキソ−7−(1,1,3,3−テ
トラメチルブチル)クロマン13gをメタノール100
mlとベンゼン10mlの混合溶媒に溶かし、氷冷下、
水素化ホウ素ナトリウム1gを加えて、氷冷で30分か
きまぜた。反応混合物を氷水にあけ、10%塩酸で中和
した後、ベンゼンで抽出し、抽出液を水で洗い、無水硫
酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧下に留去し、残渣
をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離液;ベン
ゼン:酢酸エチル=4:1)に付し、目的化合物を得
た。
【0598】シリカゲル薄層クロマトグラフィーのRf
値=0.32(展開溶剤;ベンゼン:酢酸エチル=4:
1) NMRスペクトル(δppm,CDCl3 ):0.77(9H,
s),1.34(6H,s),1.54(3H,s),1.80(2H,s),1.85-2.25(1H,n
d),2.29(3H,s),2.48(1H,dd,J=7および14Hz),4.02(2H,AB
型,J=12Hz),4.7-5.0(1H,m),6.85(1H,s),6.95(2H,d,J=9H
z),7.08(1H,s),8.18(2H,d,J=9Hz)。
【0599】参考例14(F−3)6−ヒドロキシ−2−メチル−2−(4−ニトロフェノ
キシメチル)−7−(1,1,3,3−テトラメチルブ
チル)−2H−クロメン (1)および、6−アセトキシ
−2−メチル−2−(4−ニトロフェノキシメチル)−
7−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)−2H−
クロメン(2) 6−アセトキシ−4−ヒドロキシ−2−メチル−2−
(4−ニトロフェノキシメチル)−7−(1,1,3,
3−テトラメチルブチル)クロマン10.2g、p−ト
ルエンスルホン酸0.4gをベンゼン200mlに溶か
し窒素気流下、30分加熱還流した。反応混合物を氷水
にあけ、ベンゼンで抽出し、抽出液を水で洗い、無水硫
酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧下に留去し、残渣
をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離液;ベン
ゼン)に付し、シリカゲル薄層クロマトグラフィー(展
開溶剤;ベンゼン:酢酸エチル=20:1)におけるR
f値=0.53の目的化合物(1)及びRf値=0.5
0の目的化合物(2)を得た。
【0600】(1)のNMRスペクトル(δppm,C
DCl3 ):0.75(9H,s),1.38(6H,s),1.56(3H,s),1.89
(2H,s),4.09(2H,s),4.43(1H,s, 重水添加で消失),5.63
(1H,d,J=10Hz),6.32(1H,s),6.41(1H,d,J=10Hz),6.73(1
H,s),6.96(2H,d,J=9Hz),8.20(2H,d,J=9Hz) 。
【0601】(2)のNMRスペクトル(δppm,C
DCl3 ):0.76(9H,s),1.32(6H,s),1.58(3H,s),1.79
(2H,s),2.29(3H,s),4.10(2H,s),5.62(1H,d,J=10Hz),6.4
3(1H,d,J=10Hz),6.69(1H,s),6.79(1H,s),6.93(2H,d,J=9
Hz),8.18(2H,d,J=9Hz) 。
【0602】参考例15(F−5)6−アセトキシ−2−(4−アミノフェノキシメチル)
−2−メチル−7−(1,1,3,3−テトラメチルブ
チル)クロマン 6−アセトキシ−2−メチル−2−(4−ニトロフェノ
キシメチル)−7−(1,1,3,3−テトラメチルブ
チル)−2H−クロメン9.1g、10%パラジウム炭
素2g、メタノール150mlの混合物を、パールの水
添装置を用い、水素圧、3−5気圧で10時間振盪し
た。該パラジウム炭素を濾去し、濾液を減圧下濃縮し
た。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離
液;ベンゼン:酢酸エチル=10:1)に付し、目的化
合物を得た。
【0603】シリカゲル薄層クロマトグラフィーのRf
値=0.27(展開溶剤;ベンゼン:酢酸エチル=9:
1) NMRスペクトル(δppm,CDCl3 ):0.77(9H,
s),1.34(6H,s),1.42(3H,s),1.7-2.2(2H,nd),1.78(2H,
s),2.27(3H,s),2.65(2H,br.q,J=7Hz),3.36(2H,br.s, 重
水添加で消失),3.85(2H,AB型,J=9Hz),6.54-6.88(6H,m)
【0604】参考例16(A−4)エチル 3−〔4−〔6−アセトキシ−2−メチル−7
−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)クロマン−
2−イルメトキシ〕フェニル〕−2−クロロプロピオネ
ート 参考例9に準じて、6−アセトキシ−2−(4−アミノ
フェノキシメチル)−2−メチル−7−(1,1,3,
3−テトラメチルブチル)クロマン7.9g、亜硝酸ナ
トリウム1.6g、濃塩酸9ml、アクリル酸エチル1
8g、酸化第一銅260mg、アセトン90mlおよび
水約5mlから製造された目的物は、次の物性を有す
る。
【0605】シリカゲル薄層クロマトグラフィーのRf
値=0.55(展開溶剤;ベンゼン:酢酸エチル=2
0:1) NMRスペクトル(δppm,CDCl3 ):0.78(9H,
s),1.22(3H,t,J=7Hz),1.35(6H,s),1.43(3H,s),1.7-2.3
(2H,nd),1.79(2H,s),2.27(3H,s),2.70(2H,br.t,J=6Hz),
3.07(1H,dd,J=7.5 および15Hz),3.32(1H,dd,J=7.5およ
び15Hz),3.91(2H,AB型,J=9Hz),4.18(2H,q,J=7Hz),4.37
(1H,t,J=7Hz),6.72(1H,s),6.85(1H,s),6.86(2H,d,J=9H
z),7.16(2H,d,J=9Hz) 。
【0606】参考例17(E−1)エチル 6−ヒドロキシ−5,7,8−トリメチル−4
−オキソクロマン−2−カルボキシレート エチル 6−ヒドロキシ−5,7,8−トリメチルクロ
モン−2−カルボキシレート12gをジメチルホルムア
ミド250mlにとかし、10%パラジウム炭素16g
の存在下、水素圧5気圧、50〜60℃で7時間接触還
元した。該触媒を濾去し、濾液を大量の水に注ぎ、析出
した結晶を濾取した。得られた結晶を酢酸エチルより再
結晶し、目的化合物を得た。
【0607】融点:120−121℃ NMRスペクトル(δppm,CDCl3 ):1.26(3H,
t,J=7Hz),2.23(6H,s),2.52(3H,s),2.98(2H,d,J=7Hz),4.
24(2H,q,J=7Hz),4.83(1H,s),4.94(1H,t,J=7Hz)。
【0608】上記目的化合物を濾取した濾液を酢酸エチ
ルで抽出し、抽出液を無水硫酸ソーダで乾燥、次いで溶
媒を留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ
ー(溶離液;ヘキサン:酢酸エチル=1:1)に付し、
第一のフラクションからは目的化合物を、第二のフラク
ションからはエチル 4,6−ジヒドロキシ−5,7,
8−トリメチルクロマン−2−カルボキシレートを得
た。
【0609】融点:138−144℃ 参考例18(E−2)エチル スピロ〔6−ヒドロキシ−5,7,8−トリメ
チルクロマン−4,2′−〔1,3〕ジチアン〕−2−
カルボキシレート エチル 6−ヒドロキシ−5,7,8−トリメチル−4
−オキソクロマン−2−カルボキシレート16.6g、
1,3−プロパンジチオール9.7gのクロロホルム5
00ml溶液に氷冷下三フッ化ホウ素酢酸錯塩(三フッ
化ホウ素:40%)20mlを滴下し、室温下にて24
時間放置した。反応混合物を氷水中にあけ、炭酸カリウ
ムで中和した後、酢酸エチルにて抽出し、抽出液を無水
硫酸ソーダ上にて乾燥した。溶媒を減圧下に留去し、残
渣を酢酸エチルより再結晶し目的化合物を得た。
【0610】融点:186−188℃ NMRスペクトル(δppm,CDCl3 ):1.35(3H,
t,J=7Hz),1.8-2.4(2H,nd),2.18(6H,s),2.5-2.9(3H,nd),
2.80(3H,s),3.0-3.5(3H,m),4.31(2H,q,J=7Hz),4.50(1H,
s),4.79(1H,dd,J=2 および10Hz) 。
【0611】参考例19(E−3)エチル スピロ〔6−メトキシメトキシ−5,7,8−
トリメチルクロマン−4,2′−〔1,3〕ジチアン〕
−2−カルボキシレート エチル スピロ〔6−ヒドロキシ−5,7,8−トリメ
チルクロマン−4,2′−〔1,3〕ジチアン〕−2−
カルボキシレート6.6g、ジメチルホルムアミド10
0ml、55%水素化ナトリウム1gの混合物に室温下
超音波処理を1時間行った後、氷冷下にクロロメチルメ
チルエーテル3gを加え、室温下に1夜放置した。反応
混合物に水を加え酢酸エチルにて抽出し、水層はさらに
ベンゼンにて抽出した。酢酸エチル溶液、ベンゼン溶液
とも3回水洗し、両者を合わせて無水硫酸ソーダ上にて
乾燥した。溶媒を減圧下に留去し、残渣をシリカゲルカ
ラムクロマトグラフィー(溶離液;ヘキサン:酢酸エチ
ル=5:1)に付し、目的化合物を得た。
【0612】シリカゲル薄層クロマトグラフィーのRf
値=0.21(展開溶剤;ヘキサン:酢酸エチル=5:
1) NMRスペクトル(δppm,CDCl3 ):1.34(3H,
t,J=7Hz),1.7-2.4(2H,nd),2.16(3H,s),2.21(3H,s),2.5-
3.0(3H,nd),2.87(3H,s),3.0-3.5(3H,nd),3.60(3H,s),4.
30(2H,q,J=7Hz),4.7-5.0(1H,nd),4.89(2H,s)。
【0613】参考例20(E−4)エチル スピロ〔2−(3,7−ジメチルオクチル)−
6−メトキシメトキシ−5,7,8−トリメチルクロマ
ン−4,2′−〔1,3〕ジチアン〕−2−カルボキシ
レート 窒素雰囲気下、ジイソプロピルアミン2.9gのテトラ
ヒドロフラン30ml溶液中、−60℃〜−50℃で、
n−ブチルリチウムのヘキサン溶液(n−ブチルリチウ
ム1.62m mol/ml)17.7mlを滴下し、
室温で10分間放置した。次いで−60℃でエチル ス
ピロ〔6−メトキシメトキシ−5,7,8−トリメチル
クロマン−4,2′−〔1,3〕ジチアン〕−2−カル
ボキシレート6gをテトラヒドロフラン10mlに溶か
して滴下した。1時間撹拌した後3,7−ジメチルオク
チルブロマイド6.4gをテトラヒドロフラン5mlに
溶かし滴下して、1時間撹拌した。その後室温で1時
間、45〜50℃で1.5時間撹拌し、さらに室温で一
夜放置した。反応混合物を氷水にあけ、酢酸エチルで抽
出し、抽出液を飽和食塩水で洗い無水硫酸ナトリウムで
乾燥した。溶媒を減圧下に留去し、残渣をシリカゲルカ
ラムクロマトグラフィー(溶離液;ヘキサン:酢酸エチ
ル=10:1)に付し、目的化合物(淡黄色油状物)を
得た。
【0614】シリカゲル薄層クロマトグラフィーのRf
値=0.57(展開溶剤;ベンゼン:酢酸エチル=2
0:1) NMRスペクトル(δppm,CDCl3 ):0.87(9H,
d,J=7Hz),1.0-2.3(14H,m),1.17(3H,t,J=7Hz),2.17(3H,
s),2.21(3H,s),2.3-2.9(2H,nd),2.62(1H,d,J=14Hz),2.8
3(3H,s),2.97-3.5(2H,m),3.59(3H,s),3.73(1H,d,J=14H
z),4.03(1H,q,J=7Hz),4.07(1H,q,J=7Hz),4.88(2H,s) 。
【0615】参考例21(E−5)スピロ〔2−(3,7−ジメチルオクチル)−6−メト
キシメトキシ−5,7,8−トリメチルクロマン−4,
2′−〔1,3〕ジチアン〕−2−イルメタノール エチル スピロ〔2−(3,7−ジメチルオクチル)−
6−メトキシメトキシ−5,7,8−トリメチルクロマ
ン−4,2′−〔1,3〕ジチアン〕−2−カルボキシ
レート4gをテトラヒドロフラン20mlに溶かし、リ
チウムアルミナムハイドライド0.41g、テトラヒド
ロフラン30mlの混合物中に、窒素気流中氷冷下で滴
下し、室温で3時間かきまぜた。反応混合物に氷冷下酢
酸エチル約10ml及び5%塩酸約30mlを加え、有
機層を分離、水層をさらに酢酸エチルで抽出した。両抽
出物を合わせて飽和食塩水で洗い、無水硫酸ナトリウム
で乾燥し、溶媒を減圧下留去して、シリカゲル薄層クロ
マトグラフィー(展開溶剤;ベンゼン:酢酸エチル=2
0:1)におけるRf値=0.36、淡黄色油状の、目
的化合物を得た。
【0616】NMRスペクトル(δppm,CDC
3 ):0.87(9H,d,J=7Hz),1.0-2.0(12H,m),2.0-2.5(2
H,nd),2.08(3H,s),2.20(3H,s),2.34(1H,br.s,重水添加
で消失),2.5-3.0(3H,m),2.92(3H,s),3.0-3.6(4H,m),3.6
1(3H,s),3.76(1H,dd,J=6および12Hz),4.89(2H,s)。
【0617】参考例22(E−6)スピロ〔2−(3,7−ジメチルオクチル)−6−メト
キシメトキシ−5,7,8−トリメチル−2−(4−ニ
トロフェノキシメチル)クロマン4,2′−〔1,3〕
ジチアン〕 スピロ〔2−(3,7−ジメチルオクチル)−6−メト
キシメトキシ−5,7,8−トリメチルクロマン−4,
2′−〔1,3〕ジチアン〕−2−イルメタノール3.
6g、ジメチルホルムアミド30mlの混合物に、窒素
気流中、室温で55%油性水素化ナトリウム0.46g
を加え、次いで50℃で2時間加熱した。氷冷下でp−
クロロニトロベンゼン1.66gとベンゼン3mlの混
合物を滴下し、次いで50℃で2時間加熱した。反応混
合物を水にあけ、ベンゼンで抽出し、抽出液を水で洗
い、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧下に留
去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶
離液;ベンゼン:酢酸エチル=50:1)に付し、目的
化合物を得た。
【0618】シリカゲル薄層クロマトグラフィーのRf
値=0.55(展開溶剤;ベンゼン:酢酸エチル=2
0:1) NMRスペクトル(δppm,CDCl3 ):0.87(9H,
d,J=7Hz),1.0-2.3(14H,m),2.08(3H,s),2.21(3H,s),2.3-
3.0(3H,m),2.89(3H,s),3.0-3.6(3H,m),3.61(3H,s),3.99
(1H,d,J=9Hz),4.45(1H,d,J=9Hz),4.89(2H,s),6.92(2H,
d,J=9Hz),8.17(2H,d,J=9Hz)。
【0619】 参考例23(E−7)および(A−3脱保護)2−(3,7−ジメチルオクチル)−6−ヒドロキシ−
5,7,8−トリメチル−2−(4−ニトロフェノキシ
メチル)−4−オキソクロマン スピロ〔2−(3,7−ジメチルオクチル)−6−メト
キシメトキシ−5,7,8−トリメチル−2−(4−ニ
トロフェノキシメチル)クロマン−4,2′−〔1,
3〕ジチアン〕3.4g、塩化第二水銀2.2g、酸化
第二水銀1.7g、テトラヒドロフラン10ml、メタ
ノール27ml、水3mlの混合物を2時間加熱還流し
た。反応混合物にベンゼンを加え、不溶物を濾去し、濾
液を硫酸アンモニウム水溶液、次いで水で洗い、無水硫
酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧下に留去し、残渣
にベンゼン30ml、酢酸10ml、10%硫酸水溶液
0.5mlを加えて、30分加熱還流した。反応混合物
を水にあけ、ベンゼンで抽出し、抽出液を水で洗い、無
水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧下に留去し、
残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離液;
ベンゼン:酢酸エチル=100:3)に付し、得られた
結晶をベンゼン、ヘキサンの混合液より再結晶し、目的
化合物を得た。
【0620】融点:121−123℃ NMRスペクトル(δppm,CDCl3 ):0.85(9H,
d,J=7Hz),1.0-1.7(10H,m),1.7-2.1(2H,m),2.11(3H,s),
2.21(3H,s),2.55(3H,s),2.76 および2.98(2H,AB型,J=16
Hz),4.16(2H,s),4.57(1H,s,重水添加で消失),7.96(2H,
d,J=9Hz),8.20(2H,d,J=9Hz) 。
【0621】参考例24(A−3−アシル化)6−アセトキシ−2−(3,7−ジメチルオクチル)−
5,7,8−トリメチル−2−(4−ニトロフェノキシ
メチル)−4−オキソクロマン 参考例7に準じて、2−(3,7−ジメチルオクチル)
−6−ヒドロキシ−5,7,8−トリメチル−2−(4
−ニトロフェノキシメチル)−4−オキソクロマン1.
8g、無水酢酸0.5g、ピリジン5ml、およびベン
ゼン10mlから製造された目的化合物は、次の物性を
有する。
【0622】シリカゲル薄層クロマトグラフィーのRf
値=0.41(展開溶剤;ベンゼン:酢酸エチル=2
0:1) NMRスペクトル(δppm,CDCl3 ):0.85(9H,
d,J=7Hz),1.0-2.0(12H,m),2.08(3H,s),2.11(3H,s),2.33
(3H,s),2.41(3H,s),2.80および3.00(2H,AB型,J=16Hz),
4.17(2H,s),6.95(2H,d,J=9Hz),8.20(2H,d,J=9Hz) 。
【0623】参考例25(D−2)6−アセトキシ−2−(4−アミノフェノキシメチル)
−2−(3,7−ジメチルオクチル)−5,7,8−ト
リメチル−4−オキソクロマン 参考例11に準じて、6−アセトキシ−2−(3,7−
ジメチルオクチル)−5,7,8−トリメチル−2−
(4−ニトロフェノキシメチル)−4−オキソクロマン
1.95g、10%パラジウム炭素0.4gより製造さ
れた目的化合物は次の物性を有する。
【0624】シリカゲル薄層クロマトグラフィーのRf
値=0.31(展開溶剤;ベンゼン:酢酸エチル=4:
1) NMRスペクトル(δppm,CDCl3 ):0.85(9H,
d,J=7Hz),1.0-2.0(12H,m),2.09(3H,s),2.13(3H,s),2.32
(3H,s),2.41(3H,s),2.77および3.00(2H,AB型,J=16Hz),
3.4(2H,br.s, 重水添加で消失),3.99(2H,s),6.60(2H,d,
J=9Hz),6.70(2H,d,J=9Hz)。
【0625】参考例26(D−3)エチル 3−〔4−〔6−アセトキシ−2−(3,7−
ジメチルオクチル)−5,7,8−トリメチル−4−オ
キソクロマン−2−イルメトキシ〕フェニル〕−2−ク
ロロプロピオネート 参考例9に準じて、6−アセトキシ−2−(4−アミノ
フェノキシメチル)−2−(3,7−ジメチルオクチ
ル)−5,7,8−トリメチル−4−オキソクロマン
1.6g、亜硝酸ナトリウム0.28g、濃塩酸1.7
ml、アクリル酸エチル3.3ml、酸化第一銅0.1
gから製造された目的化合物は、次の物性を有する。
【0626】シリカゲル薄層クロマトグラフィーのRf
値=0.45(展開溶剤;ベンゼン:酢酸エチル=2
0:1) NMRスペクトル(δppm,CDCl3 ):0.86(9H,
d,J=7Hz),1.0-2.0(12H,m),1.24(3H,t,J=7Hz),2.09(3H,
s),2.13(3H,s),2.33(3H,s),2.42(3H,s),2.80 および2.9
8(2H,AB型,J=16Hz),3.07(1H,dd,J=7 および14Hz),3.31
(1H,dd,J=7および14Hz),4.06(2H,s),4.18(2H,q,J=7Hz),
4.37(1H,t,J=7Hz),6.83(2H,d,J=9Hz),7.15(2H,d,J=9H
z)。
【0627】参考例27(D−1)6−アセトキシ−7−t−ブチル−2−メチル−2−
(2−メチル−5−ニトロフェノキシメチル)−4−オ
キソクロマン 参考例10に準じて、5−アセトキシ−4−t−ブチル
−2−ヒドロキシアセトフェノン4.78g、1−(2
−メチル−5−ニトロフェノキシ)プロパン−2−オン
4.0g、ピロリジン2.0g、ベンゼン50ml、さ
らに無水酢酸4mlおよびピリジン50mlから製造さ
れた淡赤色泡状の目的物は次の物性を有する。
【0628】シリカゲル薄層クロマトグラフィーによる
Rf値=0.24(展開溶剤;ベンゼン:酢酸エチル=
20:1) NMRスペクトル(δppm,重アセトン):1.32(9H,
s),1.63(3H,s),2.17(3H,s),2.32(3H,s),2.90(1H,d,J=1
6.5Hz),3.15(1H,d,J=16.5Hz),4.43(2H,AB型,J=12Hz),6.
97(1H,s),7.38(1H,d,J=8Hz),7.45(1H,s),7.70-7.90(2H,
m) 。
【0629】参考例28(D−2)6−アセトキシ−2−(5−アミノ−2−メチルフェノ
キシメチル)−7−t−ブチル−2−メチル−4−オキ
ソクロマン 参考例11に準じて、6−アセトキシ−7−t−ブチル
−2−メチル−2−(2−メチル−5−ニトロフェノキ
シメチル)−4−オキソクロマン7.3g、10%パラ
ジウム炭素1gおよびエタノール100mlを用いて水
素添加を行い、淡赤色泡状の目的化合物を得た。
【0630】シリカゲル薄層クロマトグラフィーによる
Rf値=0.13(展開溶剤;ベンゼン:酢酸エチル=
5:1) NMRスペクトル(δppm,重アセトン):1.33(9H,
s),1.56(3H,s),1.95(3H,s),2.31(3H,s),2.80(1H,d,J=1
6.5Hz),3.10(1H,d,J=16.5Hz),4.06(2H,s),3.90-4.70(2
H,br.,重水添加で消失),6.18(1H,dd,J=8および1.5Hz),
6.28(1H,d,J=1.5Hz),6.78(1H,d,J=8Hz),7.00(1H,s),7.4
7(1H,s)。
【0631】参考例29(D−3)エチル 3−〔3−(6−アセトキシ−7−t−ブチル
−2−メチル−4−オキソクロマン−2−イルメトキ
シ)−4−メチルフェニル〕−2−クロロプロピオネー
参考例12に準じて、6−アセトキシ−2−(5−アミ
ノ−2−メチルフェノキシメチル)−7−t−ブチル−
2−メチル−4−オキソクロマン5.53g、亜硝酸ナ
トリウム1.2g、濃塩酸2.4ml、アクリル酸エチ
ル14ml、酸化第一銅190mg、およびアセトン5
0mlから製造された淡黄色油状の目的化合物は次の物
性を有する。
【0632】シリカゲル薄層クロマトグラフィーによる
Rf値=0.41(展開溶剤;ベンゼン:酢酸エチル=
10:1) NMRスペクトル(δppm,CDCl3 ):1.22(3H,
t,J=7.5Hz),1.32(9H,s),1.57(3H,s),2.10(3H,s),2.30(3
H,s),2.74(1H,d,J=17Hz),2.94-3.25(1H,nd),3.08(1H,d,
J=17Hz),3.33(1H,dd,J=7および14Hz),3.99および4.11(2
H,AB型,J=10Hz),4.18(2H,q,J=7.5Hz),4.40(1H,t,J=7H
z),6.65-6.85(2H,nd),6.99(1H,s),7.07(1H,d,J=7.5Hz),
7.50(1H,s)。
【0633】参考例30(A−2−Ar化)6−メトキシメトキシ−2,5,7,8−テトラメチル
−2−(5−ニトロピリジン−2−イルオキシメチル)
クロマン 6−メトキシメトキシ−2,5,7,8−テトラメチル
クロマン−2−イルメタノール5.0gおよびジメチル
ホルムアミド20mlの混合物に、窒素気流中、室温で
55%油性水素化ナトリウム0.96g(シクロヘキサ
ンで4回洗浄する。)を徐々に加える。50℃で10分
加熱したのち10℃に冷却し、2−クロロ−5−ニトロ
ピリジン4.2gを少量ずつ加える。室温で一夜放置し
たのち、反応混合物を水にあけベンゼンで抽出する。抽
出液を水洗、ついで硫酸ナトリウムで乾燥する。溶媒を
減圧で留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフ
ィー(溶離液;ベンゼン:酢酸エチル=25:1)に付
し、目的物を得た。
【0634】シリカゲルカラムクロマトグラフィーのR
f値=0.56(展開溶剤;ベンゼン:酢酸エチル=1
0:1) NMRスペクトル(δppm,CDCl3 ):1.40(3H,
s),1.7-2.3(2H,m),2.02(3H,s),2.17(6H,s),2.65(2H,br.
t,J=6Hz),3.61(3H,s),4.51(2H,s),4.88(2H,s),6.87(1H,
d,J=9Hz),8.37(1H,dd,J=9 および3Hz),9.06(1H,d,J=3H
z) 。
【0635】参考例31(A−3−脱保護工程)6−ヒドロキシ−2,5,7,8−テトラメチル−2−
(5−ニトロピリジン−2−イルオキシメチル)クロマ
6−メトキシメトキシ−2,5,7,8−テトラメチル
−2−(5−ニトロピリジン−2−イルオキシメチル)
クロマン5.2gを酢酸45mlにとかし、これに10
%硫酸水溶液1gを加えて55〜58℃で15分加熱す
る。冷後、反応混合物を炭酸水素ナトリウム75gと氷
75g中に注ぎ、酢酸エチルで抽出する。抽出液を水
洗、ついで硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を減圧で留去
して、淡褐色油状の目的物を得た。
【0636】シリカゲル薄層クロマトグラフィーのRf
値=0.46(展開溶剤;ベンゼン:酢酸エチル=1
0:1) NMRスペクトル(δppm,CDCl3 ):1.39(3H,
s),1.7-2.3(2H,m),2.05(3H,s),2.11(3H,s),2.15(3H,s),
2.67(2H,br.t,J=6Hz),4.19(1H,s,重水添加で消失する),
4.50(2H,s),6.85(1H,d,J=9Hz),8.36(1H,dd,J=9および3H
z),9.06(1H,d,J=3Hz) 。
【0637】参考例32(A−3−アシル化)6−アセトキシ−2,5,7,8−テトラメチル−2−
(5−ニトロピリジン−2−イルオキシメチル)クロマ
参考例7に準じて、6−ヒドロキシ−2,5,7,8−
テトラメチル−2−(5−ニトロピリジン−2−イルオ
キシメチル)クロマン5.2g、無水酢酸3ml、ピリ
ジン3mlおよびベンゼン約20mlから製造された目
的物は次の物性を有する。
【0638】シリカゲル薄層クロマトグラフィーのRf
値=0.52(展開溶剤;ベンゼン:酢酸エチル=1
0:1) NMRスペクトル(δppm,CDCl3 ):1.40(3H,
s),1.7-2.3(2H,m),2.02(9H,s),2.32(3H,s),2.69(2H,br.
t,J=6Hz),4.52(2H,AB 型,J=12Hz),6.86(1H,d,J=9Hz),8.
36(1H,dd,J=9および3Hz),9.07(1H,d,J=3Hz) 。
【0639】参考例33(A−3−H2 6−アセトキシ−2−(5−アミノピリジン−2−イル
オキシメチル)−2,5,7,8−テトラメチルクロマ
6−アセトキシ−2,5,7,8−テトラメチル−2−
(5−ニトロピリジン−2−イルオキシメチル)クロマ
ン6gをメタノール80mlおよびベンゼン15mlの
混合物にとかし、10%パラジウム炭素1.5gの存在
下、水素圧約1気圧で、約20時間、室温で還元した。
該パラジウム炭素を濾去し、得られた濾液を減圧下に濃
縮して、目的物を得た。
【0640】シリカゲル薄層クロマトグラフィーのRf
値=0.04(展開溶剤;ベンゼン:酢酸エチル=1
0:1) NMRスペクトル(δppm,CDCl3 ):1.39(3H,
s),1.6-2.4(2H,m),1.97(3H,s),2.01(3H,s),2.07(3H,s),
2.30(3H,s),2.64(2H,br.t,J=6Hz),3.9(2H,br.s, 重水添
加で消失する),4.25(2H,AB型,J=12Hz),6.61(1H,d,J=9H
z),7.02(1H,dd,J=9および3Hz),7.64(1H,d,J=3Hz) 。
【0641】参考例34(A−4)エチル 3−〔2−(6−アセトキシ−2,5,7,8
−テトラメチルクロマン−2−イルメトキシ)ピリジン
−5−イル〕−2−クロロプロピオネート 参考例9に準じて、6−アセトキシ−2−(5−アミノ
ピリジン−2−イルオキシメチル)−2,5,7,8−
テトラメチルクロマン4.5g、亜硝酸ナトリウム1.
1g、濃塩酸5ml、アクリル酸エチル10g、酸化第
一銅175mg、アセトン40mlおよび水約2.5g
から製造された目的物は、次の物性を有する。
【0642】シリカゲル薄層クロマトグラフィーのRf
値=0.45(展開溶剤;ベンゼン:酢酸エチル=1
0:1) NMRスペクトル(δppm,CDCl3 ):1.26(3H,
t,J=7.5Hz),1.40(3H,s),1.7-2.3(2H,m),1.99(3H,s),2.0
2(3H,s),2.07(3H,s),2.31(3H,s),2.65(2H,br.t,J=6Hz),
3.07(1H,dd,J=13.5 および7.5Hz),3.30(1H,dd,J=13.5お
よび7.5Hz),4.0-4.5(5H,m),6.72(1H,d,J=9Hz),7.48(1H,
dd,J=9および3Hz),8.02(1H,d,J=3Hz) 。
【0643】参考例35(A−4)エチル 3−〔4−(6−アセトキシ−2,5,7,8
−テトラメチルクロマン−2−イルメトキシ)フェニ
ル〕−2−クロロ−2−メチルプロピオネート 参考例9に準じて、6−アセトキシ−2−(4−アミノ
フェノキシメチル)−2,5,7,8−テトラメチルク
ロマン2g、アセトン25ml、35%塩酸3ml、亜
硝酸ソーダ0.7g、水1ml、メタクリル酸エチル8
g、および酸化第一銅0.2gより製造された目的物
は、次の物性を有する。
【0644】シリカゲル薄層クロマトグラフィーのRf
値=0.54(展開溶剤;ヘキサン:酢酸エチル=2:
1) NMRスペクトル(δppm,CDCl3 ):1.29(3H,
t,J=7Hz),1.43(3H,s),1.68(3H,s),1.98(3H,s),2.03(3H,
s),2.09(3H,s),2.32(3H,s),1.5-2.5(2H,nd),2.62(2H,b
r.t,J=7Hz),3.18および3.36(2H,AB型,J=17Hz),3.84 お
よび3.98(2H,AB型,J=9Hz),4.21(2H,q,J=7Hz),6.84(2H,
d,J=9Hz),7.14(2H,d,J=9Hz)。
【0645】参考例36(H−1)6−アセトキシ−2−ヒドロキシ−5,7,8−トリメ
チル−2−(4−ニトロフェノキシメチル)−4−オキ
ソクロマン 3−アセトキシ−2,4,5−トリメチル−6−(4−
ニトロフェノキシアセトキシ)アセトフェノン15gの
テトラヒドロフラン1リットル溶液へ、氷冷下カリウム
t−ブトキシド3gのテトラヒドロフラン100ml溶
液を滴下し、同温で2.5時間撹拌した。反応混合物を
酢酸エチルおよび食塩水中に注ぎ、有機層を分液し無水
硫酸ソーダで乾燥した。溶媒を留去し残渣をシリカゲル
カラムクロマトグラフィー(溶離液;ヘキサン:酢酸エ
チル=1:1)に付し、目的化合物を得た。
【0646】融点:204−207℃ NMRスペクトル(δppm,DMSO−d6 ):2.05
(3H,s),2.11(3H,s),2.34(6H,s),2.76(1H,d,J=17Hz),3.2
4(1H,d,J=17Hz),4.28 および4.50(2H,AB型,J=10Hz),7.2
4(2H,d,J=9Hz),7.30(1H,s,重水添加により消失),8.24(2
H,d,J=9Hz)。
【0647】参考例37(H−2)6−アセトキシ−2−(4−アミノフェノキシメチル)
−2−ヒドロキシ−5,7,8−トリメチル−4−オキ
ソクロマン 参考例11に準じて、6−アセトキシ−2−ヒドロキシ
−5,7,8−トリメチル−2−(4−ニトロフェノキ
シメチル)−4−オキソクロマン7g、10%パラジウ
ム炭素5g、テトラヒドロフラン100ml、およびエ
タノール100mlから製造された目的化合物は次の物
性を有する。
【0648】シリカゲル薄層クロマトグラフィーのRf
値=0.48(展開溶剤;酢酸エチル) NMRスペクトル(δppm,CDCl3 ):2.08(3H,
s),2.10(3H,s),2.32(3H,s),2.41(3H,s),2.78および3.03
(2H,AB型,J=16Hz),3.4-4.3(3H,br.s, 重水添加により消
失),3.98および4.12(2H,AB型,J=10Hz),6.62(2H,d,J=9H
z),6.80(2H,d,J=9Hz)。
【0649】参考例38(H−3)エチル 3−〔4−(6−アセトキシ−2−ヒドロキシ
−5,7,8−トリメチル−4−オキソクロマン−2−
イルメトキシ)フェニル〕−2−クロロプロピオネート 参考例9に準じて、6−アセトキシ−2−(4−アミノ
フェノキシメチル)−2−ヒドロキシ−5,7,8−ト
リメチル−4−オキソクロマン3.4g、アセトン40
ml、35%塩酸5ml、亜硝酸ソーダ1.2g、水
1.6ml、アクリル酸エチル13gおよび酸化第一銅
0.32gから製造された目的化合物は次の物性を有す
る。
【0650】シリカゲル薄層クロマトグラフィーのRf
値=0.20(展開溶剤;ヘキサン:酢酸エチル=2:
1) NMRスペクトル(δppm,CDCl3 ):1.24(3H,
t,J=7Hz),2.09(6H,s),2.33(3H,s),2.42(3H,s),2.5-3.6
(4H,nd),3.9-4.6(5H,nd),6.93(2H,d,J=9Hz),7.20(2H,d,
J=9Hz) 。
【0651】参考例396−t−ブトキシカルボニルメトキシ−2,5,7,8
−テトラメチル−2−(4−ニトロフェノキシメチル)
−4−オキソクロマン 6−アセトキシ−2,5,7,8−テトラメチル−2−
(4−ニトロフェノキシメチル)−4−オキソクロマン
25g、ジメチルホルムアミド30mlおよびエチルア
ルコール150mlの混合物を氷冷し、水酸化ナトリウ
ム5.6g、エチルアルコール150mlおよび水20
mlの混合溶液を滴下した。ついで3時間かきまぜた
後、ブロモ酢酸t−ブチル18.3gを滴下して、室温
で1時間かきまぜ、さらに一夜放置した。反応混合物を
水に注ぎ、10%塩酸で中和し、次いでベンゼンで抽出
した。該抽出液を水で洗い無水硫酸ナトリウムで乾燥し
た。溶媒を留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグ
ラフィー(溶離液;ベンゼン:酢酸エチル=20:1)
に付し目的化合物を得た。
【0652】Rf値(以下、シリカゲル薄層クロマトグ
ラフィーによる値を示す。):0.49(展開溶剤;ベ
ンゼン:酢酸エチル=10:1) NMRスペクトル(δppm,CDCl3 ):1.53(12
H,s),2.07(3H,s),2.27(3H,s),2.57(3H,s),2.68(1H,d,J=
16.5Hz),3.05(1H,d,J=16.5Hz),4.17(2H,s,+2H,AB 型,J=
10Hz),6.97(2H,d,J=9Hz),8.19(2H,d,J=9Hz)。
【0653】参考例406−エトキシ−2,5,7,8−テトラメチル−2−
(4−ニトロフェノキシメチル)クロマン 6−ヒドロキシ−2,5,7,8−テトラメチル−2−
(4−ニトロフェノキシメチル)クロマン11gとDM
F100mlの混合物に55%油性水素化ナトリウム
1.6gを加え室温で1時間かきまぜた。氷冷下ヨウ化
エチル5.7g、ベンゼン5mlの混合物を滴下し、室
温で2時間かきまぜた。反応混合物を氷水に注ぎ、ベン
ゼンで抽出した。該抽出液を水で洗い、無水硫酸ナトリ
ウムで乾燥した。溶媒を減圧下に留去し残渣をシリカゲ
ルカラムクロマトグラフィー(溶離液;シクロヘキサ
ン:ベンゼン=3:7)に付し、目的化合物を得た。
【0654】Rf値:0.48(展開溶剤;ベンゼン) NMRスペクトル(δppm,CDCl3 ):1.39(3H,
t,J=7Hz),1.43(3H,s),1.7-2.1(2H,nd),2.06(3H,s),2.14
(3H,s),2.17(3H,s),2.63(2H,br.t,J=7Hz),3.72(2H,q,J=
7Hz),4.00 および4.08(2H,AB型,J=10Hz),6.98(2H,d,J=9
Hz),8.17(2H,d,J=9Hz)。
【0655】参考例412−(4−アミノフェノキシメチル)−6−t−ブトキ
シカルボニルメトキシ−2,5,7,8−テトラメチル
−4−オキソクロマン 6−t−ブトキシカルボニルメトキシ−2,5,7,8
−テトラメチル−2−(4−ニトロフェノキシメチル)
−4−オキソクロマン17g、10%パラジウム炭素
3.5g、メタノール150ml、およびジメチルホル
ムアミド50mlの混合物を、パールの水添装置を用い
て、水素圧3〜5気圧で7時間振盪した。該パラジウム
炭素を濾去し、濾液を減圧濃縮した。残渣をベンゼンに
溶かし、水で洗い無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒
を留去して目的化合物を得た。
【0656】Rf値:0.29(展開溶剤;ベンゼン:
酢酸エチル=4:1) NMRスペクトル(δppm,CDCl3 ):1.47(3H,
s),1.54(9H,s),2.11(3H,s),2.26(3H,s),2.55-2.75(1H,n
d),2.57(3H,s),3.05(1H,d,J=16Hz),3.15-3.65(2H,br.
s),3.90 および4.03(2H,AB型,J=10Hz),4.17(2H,s),6.60
(2H,d,J=9Hz),6.76(2H,d,J=9Hz) 。
【0657】参考例422−(4−アミノフェノキシメチル)−6−エトキシ−
2,5,7,8−テトラメチルクロマン 参考例41に準じて6−エトキシ−2,5,7,8−テ
トラメチル−2−(4−ニトロフェノキシメチル)クロ
マン11g、10%パラジウム炭素2.2g、メタノー
ル100ml、およびベンゼン30mlから目的化合物
を得た。
【0658】融点:121−123℃ NMRスペクトル(δppm,CDCl3 ):1.38(3H,
t,J=7Hz),1.40(3H,s),1.7-2.1(2H,nd),2.08(3H,s),2.12
(3H,s),2.17(3H,s),2.60(1H,br.t,J=7Hz),3.1-3.6(2H,b
r., 重水添加で消失),3.71(2H,q,J=7Hz),3.80 および
3.91(2H,AB 型,J=10Hz),6.60(2H,d,J=9Hz),6.78(2H,d,
J=9Hz)。
【0659】参考例433−〔4−(6−t−ブトキシカルボニルメトキシ−
2,5,7,8−テトラメチル−4−オキソクロマン−
2−イルメトキシ)フェニル〕−2−クロロプロピオン
酸エチル 2−(4−アミノフェノキシメチル)−6−t−ブトキ
シカルボニルメトキシ−2,5,7,8−テトラメチル
−4−オキソクロマン16gとアセトン160mlの混
合物に、窒素気流中、5〜10℃で濃塩酸16ml、亜
硝酸ナトリウム3.1gの水(7ml)溶液、さらにア
クリル酸エチル37mlを順次滴下した。内温を40〜
43℃とし、酸化第一銅0.5gを徐々に加えた。約3
0分で窒素の発生が終了する。反応混合物を水にあけベ
ンゼンで抽出した。該抽出液を水で洗い無水硫酸ナトリ
ウムで乾燥した。溶媒を留去し残渣をシリカゲルカラム
クロマトグラフィー(溶離液;シクロヘキサン:酢酸エ
チル=9:1)に付し目的化合物を得た。
【0660】Rf値:0.33(展開溶剤;シクロヘキ
サン:酢酸エチル=4:1) NMRスペクトル(δppm,CDCl3 ):1.23(3H,
t,J=7.5Hz),1.50(3H,s),1.53(9H,s),2.09(3H,s),2.26(3
H,s),2.5-2.8(1H,nd),2.57(3H,s),3.05(1H,d,J=16Hz),
3.07(1H,nd),3.32(1H,dd,J=7 および14Hz),3.98および
4.09(2H,AB型,J=10Hz),4.05-4.35(2H,nd),4.18(2H,s),
4.37(1H,t,J=7Hz),6.85(2H,d,J=8Hz),7.14(2H,d,J=8Hz)
【0661】参考例442−クロロ−3−〔4−(6−エトキシ−2,5,7,
8−テトラメチルクロマン−2−イルメトキシ)フェニ
ル〕プロピオン酸エチル 参考例43に準じて2−(4−アミノフェノキシメチ
ル)−6−エトキシ−2,5,7,8−テトラメチルク
ロマン9.5g、濃塩酸10ml、亜硝酸ナトリウム
2.4g、アクリル酸エチル26.8g、酸化第一銅
0.4g、およびアセトン100mlから目的化合物を
得た。
【0662】Rf値:0.30(展開溶剤;シクロヘキ
サン:酢酸エチル=20:1) NMRスペクトル(δppm,CDCl3 ):1.23(3H,
t,J=7Hz),1.38(3H,t,J=7Hz),1.41(3H,s),1.7-2.1(2H,n
d),2.07(3H,s),2.13(3H,s),2.17(3H,s),2.60(2H,br.t,J
=7Hz),3.07(1H,dd,J=4 および14Hz),3.31(1H,dd,J=4お
よび14Hz),3.71(2H,q,J=7Hz),3.86 および3.96(2H,AB
型,J=9Hz),4.17(2H,q,J=7Hz),4.36(1H,t,J=7.5Hz),6.85
(2H,d,J=9Hz),7.13(2H,d,J=9Hz) 。
【0663】
【発明の効果】本発明のチアゾリジン誘導体は、血中脂
質代謝改善作用、血糖代謝改善作用並びにアルドース還
元酵素阻害作用を有し、高脂血症、糖尿病、糖尿病合併
症等に有用である。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C07D 417/14 213 //(C07D 417/12 277:00 311:00) (C07D 417/14 213:00 277:00 311:00) (72)発明者 藤田 岳 東京都品川区広町1丁目2番58号 三共株 式会社内 (72)発明者 金井 勉 東京都品川区広町1丁目2番58号 三共株 式会社内 (72)発明者 山崎 光郎 東京都品川区広町1丁目2番58号 三共株 式会社内 (72)発明者 長谷川 和雄 東京都品川区広町1丁目2番58号 三共株 式会社内 (72)発明者 掘越 大能 東京都品川区広町1丁目2番58号 三共株 式会社内 (56)参考文献 特開 昭60−51189(JP,A)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式 【化1】 〔式(I)中、R1 は水素原子、アルキル基、置換基を
    有していてもよいアラルキル基または置換基を有してい
    てもよいシクロアルキル基を示し、R2 は水素原子また
    はアルキル基を示し、R3 および後述するR3 ′は同一
    または異なって水素原子または水酸基の保護基を示し、
    4 は水素原子、アルキル基、置換基を有していてもよ
    いアラルキル基、置換基を有していてもよいシクロアル
    キル基、置換基を有していてもよいアリール基またはア
    ルコキシ基を示し、R5 は水素原子、アルキル基または
    アルコキシ基を示し、R6 およびR7 は同一または異な
    って水素原子またはアルキル基を示し、R8 は水素原子
    または置換基を有していてもよいアルキル基を示し、R
    9 は置換基を有していてもよいアルキル基を示し、Ar
    は置換基を有していてもよい二価の芳香環基または置換
    基を有していてもよい二価の複素芳香環基を示し、Wは
    メチレン基、カルボニル基、式>CH−OR3′基(式
    中、R3 ′は前述したものと同意義を示す。)、式>=
    N−OV基(式中、Vは水素原子、置換基を有していて
    もよいアルキル基または置換基を有していてもよいアラ
    ルキル基を示す。)または式>=N−OR3 a 基(式
    中、R3a は前述したR3 ′における水酸基の保護基
    を示す。)を示すかあるいは後述するUと共に二重結合
    を形成してもよく、Uは単結合またはメチレン基を示す
    かあるいはWと共に二重結合を形成するか、Wがカルボ
    ニル基、式>=N−OV基若しくは式>=N−OR3
    a 基(式中、V及びR3 a は前述したものと同意義を
    示す。)を示すときにはR1 と共に二重結合を形成して
    もよく、nは1乃至10の整数を示し、Yは酸素原子ま
    たはイミノ基を示し、Zは酸素原子またはイミノ基を示
    すかあるいはWがメチレン基である場合には硫黄原子を
    示してもよい。〕で表わされるチアゾリジン誘導体また
    はその塩。
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