JPH08289782A - 新規なるフィターゼ - Google Patents

新規なるフィターゼ

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JPH08289782A
JPH08289782A JP7179698A JP17969895A JPH08289782A JP H08289782 A JPH08289782 A JP H08289782A JP 7179698 A JP7179698 A JP 7179698A JP 17969895 A JP17969895 A JP 17969895A JP H08289782 A JPH08289782 A JP H08289782A
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phytase
schwanniomyces
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microorganism
seq
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淳子 徳田
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正 鈴木
Masao Shimada
正雄 嶋田
Shinichirou Tawaki
新一郎 田脇
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  • Preparation Of Compounds By Using Micro-Organisms (AREA)
  • Micro-Organisms Or Cultivation Processes Thereof (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 フィチン酸或いはその塩をミオ−イノシトー
ルまで完全に分解することが可能で、熱安定性に優れ、
しかも従来知られているフィターゼよりも構造的に単純
で、該酵素の遺伝子工学的手法を用いた大量生産が可能
なフィターゼを提供する。 【構成】 シュワニオミセス オキシデンタリス(Schwa
nniomyces occidentalis)脱糖鎖後の分子量がSDS-ポリ
アクリルアミドゲル電気泳動で50kD±5kDであるフィタ
ーゼサブユニットをコードする遺伝子をベクタープラス
ミドYEp24にクローニングし、得られた組換えプラスミ
ドYEpGPH 1をサッカロミセス セルビッシェ(Saccharom
yces cerevisiae)W303-1B株に形質転換して得られた形
質転換株MT-40539(FERM BP-5109)を培養して、目的のフ
ィターゼを得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は新規なフィターゼ、該フ
ィターゼを構成するサブユニットをコードする遺伝子、
該遺伝子を含む組換えプラスミド、該組換えプラスミド
を含む形質転換微生物及び該微生物により生産されたフ
ィターゼを用いたフィチン酸塩をミオ−イノシトールに
変換する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】フィターゼは、フィチン酸を脱リン酸さ
せるホスファターゼであり、フィチン酸の6位のリン酸
を加水分解するものを6−フィターゼ(EC.3.1.
3.26.)、フィチン酸の3位のリン酸を加水分解す
るものを3−フィターゼ(EC.3.1.3.8.)と
呼び、通常単にフィターゼと称されるものは6−フィタ
ーゼである。フィターゼは、高等植物、動物および微生
物に存在する。例えば高等植物由来のものとしては、マ
ング・ビーン(Mung bean)(N.C.Mandalら、Phytochemist
ry,vol.11:pp.495-502,(1972))、小麦(P.E.Limら、Bioc
hemica et Biophysica Acta,vol.302:pp.316-328,(197
3))由来のものが知られており、微生物由来のものとし
ては、シュードモナス(Pseudomonas)(G.C.J.Irvingら、
Aust.J.Biol.Sci.,vol.24:pp.547-557,( 1971)),枯草菌
(Bacillus subtilis)(V.K.Paverら,J.Bacterial.,vol.
151:pp.1102-1108,(1982)),クレブシエラ(Klebsiella)
(VarshaShahら、Indian Journal of Biochemistry and
Biophysics,vol.27:pp.98-102,(1990)), アスペルギル
ス(Aspergillus)属(Abul H.J.Ullahら、Preparative B
iochemistry,vol.17:pp.63-91,(1987)(欧州特許公開0
321004、欧州特許公開0420358、欧州特許
出願92−200414、WO9403612),シュ
ワニオミセス カステリ(Schwanniomyces Castelli)CBS
2863,(P.Galzyら、J.Ferment.Bioeng.,vol.74.1:pp.7-
11,(1992)由来のものが知られている。尚、Galzyらに開
示されている、シュワニオミセス カステリ CBS 2863
は現在シュワニオミセス オキシデンタリス(Schwanniom
yces occidentalis)IFO 1840に再分類されている(Kreg
erm van Rij et al.:the yeast , a taxonomic study,
3rded.,Elsevier Sci.Publisher, Amsterdam The Nerth
erlands,(1984))(LIST OFCULTURE MICROORGANISMS, 9
th ed.:Institute For Fermentation Osaka,pp75-76,(1
992))。フィターゼの基質であるフィチン酸(イノシト
ールヘキサキスリン酸)はミオ−イノシトール(以後単
にイノシトールということがある)の6リン酸であり、
フィチン酸のカルシウム−マグネシウム混合塩であるフ
ィチンは全てのナッツ、穀物、豆類、種子、胞子、及び
花粉にリン酸の主要貯蔵物質として1〜3%含まれる
(E.Grafら、J.Am.Oil.Chem.Soc.,vol.60:pp.1861-186
7,(1983))。
【0003】近年、穀物、種子を多く含む飼料を用いて
飼育される家畜(単胃動物)の排せつ物中のリン酸が河
川等を汚染することが問題化している。その対策とし
て、フィターゼを飼料添加剤として家畜飼料中に混入さ
せ、飼料中のフィチン酸塩をフィターゼにより分解する
ことにより排せつ物中のリン酸源濃度を低減させる試み
がなされている。しかし、従来知られているフィターゼ
は、68℃、10分間の処理により活性が40%に減少する(Abu
l H.J.Ullahら、Preparative Biochemistry,vol.18:pp.
483-489,(1988))。そのため、飼料添加物として使用する
場合、飼料成形中の温度(75-85℃)では大部分の活性
が失われてしまうため飼料形成が不可能であるか、乾燥
工程を大幅に変更する必要がある。
【0004】一方、フィターゼを用いてミオ−イノシト
ールの製造に利用する試みがなされている。従来、コー
ンスティープリカーや米ぬかなどからフィチンを抽出
し、さらに高温高圧下でフィチンを加水分解することに
よりミオ−イノシトールが工業的に生産されている。し
かしフィチンの加水分解は、特殊な装置や大量のエネル
ギーを必要とするため、生産コストの点で問題がある。
そこで、常温常圧下でフィチン酸塩を加水分解すること
のできる酵素を用いてイノシトールを生産する方法が考
案され、アスペルギルス属に属する微生物(Abul H.J.Ul
lahら、Preparative Biochemistry,vol.18:pp.483-489,
(1988))やシュワニオミセス オキシデンタリス(前
出)などの微生物を用いてのフィチンの加水分解反応が
報告されている。しかし、これらの反応を触媒する酵素
のうち、アスペルギルス属に属する微生物の産生するフ
ィターゼは、フィチン酸またはその塩からイノシトール
モノリン酸までは加水分解するが、それ以上すなわちミ
オ−イノシトールまでは加水分解することができない。
そのためミオ−イノシトールまで加水分解するためには
他の酵素、例えば酸性ホスファターゼなどの併用が必要
である。このことはイノシトールの製造において経済性
の点から好ましくない。最近になって、フィチン酸のナ
トリウム塩をミオ−イノシトールまで完全に分解するこ
とが可能で、しかも熱安定性が74℃と比較的高いフィタ
ーゼをシュワニオミセス オキシデンタリスが生産する
ことが見いだされた。
【0005】一般に、フィターゼは脱リン酸酵素(ホス
ファターゼ)の一種であるからその誘導にはネガティブ
な調節を解除するためリン酸濃度を低くした培地、もし
くはポジティブな調節である誘導の強化の観点からフィ
チン酸の塩を唯一のリン酸源とした培地を使用すればよ
い。P.Galzyら(前出)は、シュワニオミセス オキシ
デンタリスの培養液中のリン酸濃度を低く保つためケモ
スタットによる連続培養を行いフィターゼの生産を行っ
ている。しかし該酵素の分泌量は、P.Galzyら(前出)
によれば0.15 mg/lと極めて低かった。この様な場合遺
伝子工学的手法を用いて該酵素の大量生産を試みること
が考えられる。しかし、当該フィターゼをコードする遺
伝子は未だ未同定である。また、P.Galzyら(前出)に
よれば該フィターゼの分子構成は、α(125kD)及びβ(70k
D)の2つのサブユニットからなる4量体(α:β=1:
3)であるため、遺伝子工学的手法を用いて該酵素を大
量生産するためには同一細胞内で2種のサブユニットを
発現させる必要がある。このことは2種のサブユニッッ
トをコードする2種の遺伝子の発現をコントロールする
ために、高度な遺伝子工学的手法を必要とし、また異種
宿主での高次(4次)構造形成の点から必ずしも望まし
くない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、フィ
チン酸塩或いはその塩をミオ−イノシトールまで完全に
分解することが可能で、熱安定性に優れ、しかも従来知
られているフィターゼよりも構造的に単純で、該酵素の
遺伝子工学的手法を用いた大量生産が可能なフィターゼ
提供することにある。また、本発明の他の目的は、上記
フィターゼをコードするの遺伝子、該遺伝子を含む形質
転換微生物を提供することにある。さらに、本発明の他
の目的は、該形質転換微生物を用いてフィチン酸塩をミ
オ−イノシトールに変換する方法を提供することにあ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、既にフィ
ターゼを生産することが報告されているシュワニオミセ
ス オキシデンタリスを弱酸のカルシウム塩を含むリン
酸源濃度の低い培地で培養することにより、公知のフィ
ターゼとは異なる単一サブユニットからなる新規なフィ
ターゼが分泌生産されることを見いだし、該知見に基づ
き本発明に至った。
【0008】即ち、本発明はフィチン酸塩をミオ−イノ
シトールまで加水分解することができ、単一のサブユニ
ットよりなるフィターゼ、シュワニオミセス オキシデ
ンタリス由来の脱糖鎖後の分子サイズがSDS-ポリアクリ
ルアミドゲル電気泳動で50kD±5kDであるフィターゼサ
ブユニットをコードする遺伝子、該遺伝子を含む形質転
換微生物、該微生物が生産するフィターゼを用いたフィ
チン酸塩をミオ−イノシトールに変換する方法を提供す
るものである。
【0009】本発明のフィターゼはフィチン酸塩をミオ
−イノシトールまで加水分解すること、即ち、フィチン
酸に結合している6つのリン酸を完全に加水分解するこ
とが出来る酵素であり、1種類のサブユニットから構成
されている。本発明のフィターゼの例として、シュワニ
オミセス オキシデンタリス(Schwanniomyces occident
alis)由来のものが挙げられる。このフィターゼは糖蛋
白質である。シュワニオミセス オキシデンタリス由来
のフィターゼを構成するサブユニットは、脱糖鎖後の分
子サイズがSDS-ポリアクリルアミドゲル電気泳動(SDS-P
AGE)で50kD±5kDである。また、該サブユニットは少な
くとも配列表の配列番号:1あるいは、及び配列番号:
2のアミノ酸配列を含んでいる。シュワニオミセス オ
キシデンタリス由来のフィターゼは上記サブユニットを
3〜5個、通常は4個会合した4量体として存在してい
るものと思われる。シュワニオミセス オキシデンタリ
ス由来のフィターゼは耐熱性を有する。即ち、該酵素は
70℃以下の温度で30分間の処理条件で約90%の残
存活性が確認され、75℃で30分間の処理条件でも約
50%の残存活性が確認される。この様に耐熱性を有す
るフィターゼは、該酵素を飼料添加剤に混合する場合、
高温での飼料の成形が可能になるので有効である。シュ
ワニオミセス オキシデンタリス由来のフィターゼはま
た、該酵母をCaCO3等の弱酸のカルシウム塩を含むリン
酸濃度の低い培地で培養することにより誘導分泌され
る。例えば、通常の酵母の培養に使用される培地にカル
シウム塩を0.01〜1%、好ましくは0.05〜0.
5%程度添加した培地で培養することにより、培地中に
誘導的に蓄積してくる。この様なシュワニオミセス オ
キシデンタリスのフィターゼの誘導的分泌の原因は必ず
しも明らかではないが、本発明者らがP.Galzyら(前
出)を参考にフィチン酸の塩を唯一のリン酸源とした培
地を用いたバッチ法による培養を検討したところ、培養
液中にフィターゼ活性はほとんど検出されず、炭酸カル
シウムを培地に添加して培養したところ、培地中のフィ
ターゼ活性が顕著に上昇したことから、フィターゼが誘
導される原因は、フィチンの分解によりわずかに遊離し
たリン酸によるフィターゼの発現の抑制が弱酸のカルシ
ウム塩で解除されるためでないかと考えらる。
【0010】シュワニオミセス オキシデンタリス由来
のフィターゼのサブユニットをコードする遺伝子は、シ
ュワニオミセス オキシデンタリスから種々の方法でク
ローニングすることができるが、該遺伝子が真核生物由
来のため、イントロンが存在する可能性があることを考
慮すれば、例えばシュワニオミセス オキシデンタリス
IFO 1840のmRNAから合成したcDNAを大腸菌の発現ベクタ
ーに組み込み作製したcDNA発現ライブラリーから該サブ
ユニットと特異的に反応する抗体をプローブとしてクロ
ーンを得ることができる。シュワニオミセス オキシデ
ンタリス由来のフィターゼのサブユニットをコードする
遺伝子のcDNAの長さは1631bpであり、該DN
Aは、具体的には例えば配列表の配列番号:5に記載の
塩基配列であり、少なくとも配列表の配列番号:3、配
列番号:4のDNA塩基配列を含んでいる。シュワニオ
ミセス オキシデンタリス由来のフィターゼのサブユニ
ットをコードする遺伝子は、宿主細胞中で複製可能なベ
クターに連結することにより組換えプラスミドを作製
し、これを適当な微生物に形質転換することにより異種
生物中で発現させることができる。本発明のシュワニオ
ミセス オキシデンタリス由来のフィターゼサブユニッ
トをコードする遺伝子を含む組換えプラスミドとしては
YEpGPH 1(図−8([図8]))が例示できる。また、
シュワニオミセス オキシデンタリスの染色体遺伝子を
部分分解して作成したゲノムライブラリーからcDNAとハ
イブリダイズするフラグメントを含むクローンが得られ
る。シュワニオミセス オキシデンタリス由来のフィタ
ーゼのサブユニットをコードする遺伝子を含む組換えプ
ラスミドは、適当な宿主に例えば形質転換などの方法で
導入することにより、該遺伝子を発現させ、更に多くの
フィターゼを菌体内或いは菌体外に生産させることがで
きる。シュワニオミセス オキシデンタリス由来のフィ
ターゼのサブユニットをコードする遺伝子を発現させる
ためには、異種タンパク質生産が可能な系がすでに開発
されている大腸菌、枯早菌、酵母、糸状菌を宿主とする
宿主ベクター系を利用することが有効である。そして、
該宿主の中で機能することが知られている適当なプロモ
ーター、分泌シグナルの直後にフィターゼの成熟蛋白を
コードする遺伝子を接続し、適当なベクターに連結する
ことより形質転換するか、染色体に組み込むことにより
本酵素を生産することができる。本発明者らは、得られ
たゲノムDNAフラグメントをサッカロミセス セルビッ
シェのベクタープラスミドであるYEp24中に組み込み、
このプラスミドでサッカロミセス セルビッシェを形質
転換することによりシュワニオミセス オキシデンタリ
ス由来のフィターゼ酵素を生産することに成功した。上
記組換えプラスミドにより形質転換することにより得ら
れた微生物としては、大腸菌、酵母が例示され、具体的
には大腸菌の中でも大腸菌(Escherichia coli)MT-10743
(FERM BP-5108)、酵母としてはサッカロミセス セルビ
ッシェ(Saccharomyces cerevisiae)MT-40539 (FERM BP-
5109)が例示される。これらの微生物は、工業技術院生
命工学工業技術研究所(茨城県つくば市東1丁目1番3
号)にブタペスト条約に基づいて寄託されており、FERM
BP-5108或いはFERM BP-5109はその寄託番号を表してい
る。尚、本発明の元の明細書においてFERM BP−
5108はFERM P−14287として、FER
M BP−5109はFERM P−14287として
記載されている。寄託番号の相違は、これら菌株が共に
平成7年5月25日をもって原寄託よりブタペスト条約
に基づく寄託への移管手続きがなされたため、これに伴
い寄託番号が上記のとおりに変更されたことによる。
【0011】上記の形質転換された微生物を培養してフ
ィターゼを製造するための培養方法は、通常の微生物の
培養方法を用いることができる。培地としては、形質転
換された微生物に好適なものであれば特に制限はない
が、遊離したリン酸によるフィターゼの発現の抑制を解
除するために弱酸のカルシウム塩を含有することが好ま
しい。上記培地を用いて通常の培養条件(温度・pH・
通気・時間)で培養することにより、フィターゼを製造
することができる。フィターゼを種々の用途に使用する
ためには、上述の通り培養して得られた培養液、菌体及
びその処理物はフィターゼ酵素源として利用することが
できる。菌体の処理物としては、菌体を自己消化や有機
溶媒による溶菌、超音波処理、ホモジナイズなどの処理
により破壊したもの、及び該破壊物の粗精製物、並びに
培養液、菌体から分離精製されたフィターゼ酵素蛋白
質、更には培養により得られた菌体、菌体或いは培養液
から分離精製された酵素蛋白質をアルギン酸ナトリウ
ム、κ−カラギーナン、ポリアクリルアミドなどの固定
化剤を用いて固定化したものを含む。
【0012】以上の通りにして得られたフィターゼ或い
はシュワニオミセス オキシデンタリス由来の、脱糖鎖
後の分子サイズがSDS-ポリアクリルアミドゲル電気泳動
で50kD±5kDであるサブユニットよりなるフィターゼは
フィターゼ酵素源として種々の用途、例えば飼料添加物
或いはイノシトールの生産に使用可能である。上記のフ
ィターゼ酵素源の存在下、フィチン酸塩をミオ−イノシ
トールに変換するためには、フィチン酸カルシウムなど
のフィチン酸塩を含むバッファー中にフィターゼ酵素源
を添加して反応させればよい。
【0013】
【実施例】本発明を実施例によりさらに詳しく説明する
が、実施例は本発明の内容を何等限定するものではな
い。
【0014】実施例1 炭酸カルシウム添加によるフィ
ターゼの高発現誘導 1リットルあたりglucose 10g、(NH4)2SO4 3g、 MgSO4
0.5g、 KCl 0.5g, CaCl2 0.1g、FeCl3 0.135g、微量金
属、イノシトール以外の各種ビタミン類、初期増殖のた
めにyeast extract 0.03g、唯一のリン酸源としてCalci
um Phytate 0.6g、高発現誘導のためCaCO3 1gを含む培
地を調製した。この培地30mlをバッフル付き三角フラス
コに入れ、シュワニオミセス オキシデンタリス(Schwa
nniomyces occidentalis) IFO 1840を植菌し、28℃で2
日間培養した。対照として上記培地からCaCO3を除いた
培地を使用して比較した。培養の終わった培養液をamic
on centricon 30 microconcentratorを用いて限外濾過
することにより10倍に濃縮した後、透析した。透析され
た液のフィターゼ活性を以下のように測定した。即ち、
透析された液100μlに基質水溶液(60mM酢酸ナトリウム
バッファー(pH 4.4)、 5mMフィチン酸ナトリウムを含
む)900μlを加え、70℃で30分間反応した。反応終了
後、反応液に5N H2SO4を100μl添加して反応を停止し
た。対照として基質を含むバッファー液に予め5N H2SO4
100μlを加えたものに酵素液を加えた画分を用意し
た。反応停止後、反応液を96穴マイクロタイタープレー
ト上で1〜2048倍に希釈し、希釈液100μlあたり50μlの
リン酸検出液(A液;1.47g/l マラカイトグリーン, 20%
H2SO4: B液;7.5% AmmoniumMolybdate: C液;11%(w/v)
Tween20とし、使用直前にA液:B液:C液=50:12.5:1に
混合したもの) を加え30分間振とう後、ABS620を測定し
た。1〜10nMの範囲のリン酸校正曲線により、得られた
測定値から、放出されたリン酸量を決定した。フィター
ゼ活性の単位は1分間にリン酸を1μmole放出する活性を
1unitとした。結果を図−1[図1]に示す。炭酸カル
シウムを加えた誘導培地で培養した培養液中にはフィタ
ーゼ活性が検出され、炭酸カルシウムを加えない非誘導
培地で培養した培養液からはフィターゼ活性は殆ど検出
されなかった。
【0015】実施例2 フィターゼ酵素活性の測定と分
子サイズの測定 (1) 酵素の脱糖鎖 次に本発明者らは実施例1に記載の培養条件で誘導さ
れ、培地中に分泌・蓄積したフィターゼの酵素学的な性
状を明らかにするために酵素の精製を試みた。本酵素は
糖蛋白であることが予備的な実験より明らかになった。
この様な蛋白質は電気泳動で明瞭なバンドを与えにくい
ことが多い。そのため、電気泳動により単一のバンドを
得るため、予めEndo Hにより脱糖鎖処理を行った。酵素
の脱糖鎖は、酵素を終濃度10mMのCH3COONa(pH 5.2)、10
0mM 2-メルカプトエタノール、0.0025% SDSを含む溶液
中で95℃で5分間処理して変性させた後ゆっくりと室温
に戻し、蛋白量1ng当り4μUのEndo H(Endoglycosidase
H)(Boehringer Mannheim Biochemica社製)を加え、37
℃で1晩反応を行った。尚、以下の実験で活性を測定す
るものと電気泳動する試料は、10mM CH3COONa(pH 5.2)
の溶液に、蛋白量1ngあたり4μUのEndo Hを加え、37℃
で1晩反応する処理を行った。
【0016】(2) 粗酵素中の加水分解活性の検出と分
子サイズの測定 実施例2でEndo Hによる脱糖鎖処理を行った粗酵素標品
をNative PAGEにより電気泳動した。銀染色、及び加水
分解活性染色を行い単一で加水分解活性を示すバンドを
検出した。加水分解活性染色は、電気泳動が終了したゲ
ルを0.1% α−ナフチルホスフェート、0.2% ファースト
ガーネットGBC塩、0.6M 酢酸ナトリウムバッファー
(pH5.0)の溶液中で一晩インキュベートした。その際加
水分解活性のあるバンドは黒色のバンドとして検出され
る。上記バンドにあたるポリペプチドのフィターゼ活性
を確認するためにこのバンドに当たるポリペプチドをフ
ィチン酸ナトリウムと反応させ、生成するリン酸量及び
ミオ−イノシトール量を定量しフィターゼ活性を測定し
たところ、リン酸及びミオ−イノシトールの生成が認め
られた。また、該ポリペプチドのSDS-PAGEで分子サイズ
を測定したところ、当該酵素の分子サイズは50kD±5kD
であることが分かった(図−5[図5])。これはシュ
ワニオミセス オキシデンタリスのフィターゼサブユニ
ットとして既に知られているα、βサブユニットとは明
らかに異なっていた。さらに詳しく解析するためにこの
ポリペプチドを精製し、家兎に免疫し、アフィニティー
カラムにより精製することで目的のポリペプチドに特異
的な抗体を得た。該抗体を用いたウエスタンブロットの
解析から、該抗体はシュワニオミセスオキシデンタリス
のフィターゼサブユニットとして既に知られているα、
βサブユニットとは明らかに分子サイズの異なる50kDの
バンドと反応した。以上のことから、炭酸カルシウムを
加えた誘導培地で培養した際に培養液中に検出されるフ
ィターゼ活性を有する酵素は、これまで知られていない
新規のものであると結論した。
【0017】実施例3 培養上清液からのフィターゼの
精製 シュワニオミセス オキシデンタリスを実施例1に記載
の培地20mlに植菌し、28℃で一晩培養した。培養後、培
養液全量を2lの同一培地に無菌的に加え、28℃で2日
間培養した。最終的に得られた培養液を遠心分離するこ
とにより培養上清約2lを得た。得られた培養上清はエ
バポレーターにより50〜60℃で200mlまで濃縮した後、
濃縮液を透析した。この透析液を再びエバポレーターに
より20mlまで濃縮し、透析した。得られた粗酵素溶液を
10mlのQ-Sepharose fast flowカラム(ファルマシア社
製)にアプライし、カラムを20mM Tris-HCl Buffer, pH
7.5, 50 mlにより洗浄した。溶出は、25、50、75、10
0、125、150、175、200mMのNaClを含む20mM Tris-HCl b
uffer, pH 7.5各20mlを順次流して行った。20ml毎に溶
出液を分取し、各溶出画分を透析後、フィターゼ活性を
測定した。得られた酵素の至適pH、至適温度、温度耐
性を調べた。酵素の至適pHは、実施例1に記載の活性
測定法に準じて活性測定を行い、その際20mM酢酸ナトリ
ウムバッファーと20mMフタル酸バッファーを用い、活性
測定中のPHを変えた。実験の結果、本酵素の至適pH
はpH 2.7-5.0の範囲であることがわかった(図−2[図
2])。酵素の至適温度は、実施例1に記載の活性測定
法に準じて活性測定を行い、その際酵素反応の温度を変
化させた。実験の結果、本酵素の至適温度は約70℃であ
ることがわかった(図−3[図3])。酵素の温度耐性
は、酵素を20mM酢酸ナトリウムバッファー(pH 4.4)中で
30分間インキュベートした後、該処理酵素液を用いて実
施例1に記載の活性測定法に準じて活性測定をして行っ
た。その結果、酵素の残存活性は70℃で約90%、75℃で5
0%あった(図−4[図4])。
【0018】実施例4 フィターゼによるミオ−イノシ
トールの生産 100 g/lのフィチン酸カルシウムを含む溶液(pH 4.0)に
実施例3で精製されたフィターゼを8U/mlになるように
添加し、50℃で反応を行った。蓄積したミオ−イノシト
ールは高速液体クロマトグラフィーにより定量した。結
果を図−6[図6]に示す。
【0019】実施例5 N末端アミノ酸配列の決定 精製した酵素をEndo Hにより脱糖鎖した後、Bio-Rad Pr
ep-Cell Model 491 により脱糖鎖が不完全であるものを
取り除いた。この酵素を12.5%のSDS-PAGEゲルにより泳
動し、Sartorius blotting装置によりPVDFブロッティン
グメンブレンフィルター(イムノビロン;ミリポア社)
へ電気泳動的に移した。メンブレンフィルターを洗浄し
た後、ポンソー試薬による発色で蛋白の位置を検出し
た。目的のバンドを切り出し、乾燥させた後、アミノ酸
シークエンサー(島津製作所製)により分析を行った。
結果を配列表の配列番号:1に示す。
【0020】実施例6 V8 proteaseによる部分分解産
物のN末端アミノ酸配列の決定 実施例2に記載の方法により脱糖鎖した50kDの分子サイ
ズを示す酵素200-400μgをサンプルバッファー(125mM
Tris-HCl(pH 6.8), 0.1% SDS, 10% グリセロールを含
む)に溶解し、Staphyrococuus属細菌由来のV8(Glu-c)p
rotease 1μgをprotease用バッファー(125mM Tris-HCl
(pH 6.8), 0.1% SDS, 5% グリセロール)に溶解した。1
7% SDS-PAGEゲルにまず酵素を溶解したサンプルをの
せ、つぎにV8 proteaseを溶解したサンプルを静かに重
層した。これを泳動し、Stacking gelとSeparation gel
の境界付近にBPBマーカーが来たところで30分間泳動を
止め、Proteaseと酵素を反応させた。その後、再び泳動
し、部分分解した酵素のN末端アミノ酸配列を実施例4
に記述した方法により決定した。結果を配列表の配列番
号:2に示す。
【0021】実施例7 フィターゼcDNAのスクリーニン
グ (1) 抗体の作製 実施例2(1)に記載の方法により脱糖鎖した50kDの分子
サイズを示す酵素溶液(1mg/ml)100μlと完全アジュバ
ンド(Freund Complete adjuvand)(DIFCO社製)100μ
lを混合してエマルジョン化し、これを接種液とした。
接種はうさぎの皮下に数回に分けて行い、2、4、6週
間後に追免疫を行った。抗体価の上昇はELISA(Enzyme-l
inked immuno sorbent assay)法により免疫前に採取し
た血清と比較することにより観察した。最終的に得られ
た血清は0.1gのCNBr-activated sepharose 4Bに1mgの脱
糖鎖後の精製酵素をcouplingして作製したアフィニティ
ーカラムにより精製した。精製された抗体はウエスタン
ブロット法により、脱糖鎖後の粗酵素から50kD、及びそ
の分解産物と思われる約30kDのバンドを示した。結果を
図−7[図7]に示す。
【0022】(2) フィターゼcDNAのクローニング 実施例4に記載の方法でOD660=1.0まで菌体を培養し、
遠心集菌後、同時に沈澱するCaCO3を除くためpH3.5の酢
酸ナトリウムバッファーで菌体を洗浄し、次に10mM Tri
s-HClpH 7.0により洗浄して菌体を得た。得られた菌体
は、液体窒素を用いて凍らせた後、海砂とともにすり鉢
を使用して破砕した。この粉にQuick Prep mRNA purifi
cation kit(ファルマシア社)のextraction bufferを
加え均一に混合した後、4℃、2000Gで遠心分離して上
清を取り、全RNAを得た。この後、Quick Prep mRNA pur
ification kitの使用法に従いmRNAを得た。以後、UniZA
P cDNA Library kit(STRATAGENE社)を用いてcDNAを合
成、GIGAPACK GOLD II(STRATAGENE社)を用いてパッケ
ージングしてcDNAライブラリーを作製した。IPTG誘導に
よりcDNAを発現させた50,000個のプラークをUniZAP cDN
A Librarykit(STRATAGENE社)の使用法に従いPVDFブロ
ッティングメンブレン(イムノビロン;ミリポア社)に
転写し、作製した抗体をプローブにスクリーニングを行
った。得られたクローンのcDNAは、UniZAP cDNA Librar
y kitの使用法に従い、INVIVO EXCISIONによりbluescri
pt SK-にサブクローニングした。得られた組換え大腸菌
MT-10743は工業技術院生命工学工業技術研究所に受託番
号:FERM BP-5108として寄託されている。サブクローニ
ングされたcDNAの塩基配列を決定したところ配列表の配
列番号:5に記載の通りであった。該塩基配列には、配
列表の配列番号:3及び4に記載のDNA塩基配列がそ
れぞれ第11−34番目と第377−400番目に存在
することが確認された。
【0023】実施例8 フィターゼゲノムDNAのクロ
ーニング 5ml YEPD培地(10% Yeast extract、 20% ポリペプト
ン、20% グルコースを含む)にシュワニオミセス オキ
シデンタリスを1白金耳植菌し、30℃で一晩培養し、こ
の培養液を1lのYEPD培地に無菌的に植菌した。これをO
D660=5.0まで培養し、2000gで遠心分離して菌体を得
た。得られた菌体を30mlのlysis buffer(1M Sorbitol,
25mM EDTA, 50mM MES(pH 5.5), 4mg/ml Novozyme234;No
vo BioLabs, 20mg/ml Zymolyase;Seikagaku) に懸濁し
て30℃で1時間インキュベートした。プロトプラスト化
を確認後、 Dietyl pyrocarbonate 500μl, 0.5M EDTA
1.2ml, 0.2M Tris base 1.6ml, 10% SDS 1.6mlを加え、
よく混合した後4℃で30分間静置した。その後、5M 酢
酸カリウムを3.5ml混合し、2000g、10分間の遠心分離を
行い、上清を得た。等量のフェノール/クロロホルムで
3回処理をした後、等量の2-プロパノールを加え、-20
℃で2時間静置した。その後、3000gで10分間遠心分離
した後、沈澱を70%エタノールで2回洗浄し、乾燥後2ml
のTE bufferに溶かした。これに1/100容量の1mg/ml RNa
se Aを加え、37℃で30分間インキュベートした。等量の
フェノール/クロロホルムで2回処理を行った後、1/10
容量の3M 酢酸ナトリウムを加え、2倍容量のエタノー
ルを加えて-20℃で2時間静置した。得られたDNAを
制限酵素Sau3AIで部分分解し、9-23kb断片を用いてLAMD
A EMBL3/BamH I VECTOR KIT(STRATAGENE社製)の使用
法に従いゲノムライブラリーを作製した。作製したゲノ
ムライブラリーを用いてLAMDA EMBL3/Bam HI VECTOR KI
T ;STRATAGENEの使用法に従い目的のフィターゼをコー
ドする遺伝子を含むフラグメントをクローニングした。
プローブには実施例7で得られたcDNAを用いた。得られ
たフラグメント中の約5.3 kbのXhoI断片をベクタープラ
スミドYEp24のsalI部位にサブクローニングし、YEpGPH
1を作製した(図−8[図8])参照)。尚、プラスミ
ドYEp24はアメリカンタイプカルチャーコレクション(Am
erican Type Culture Collection)ATCC-37051から常法
により抽出した。
【0024】実施例9 シュワニオミセス オキシデン
タリス由来フィターゼ分泌酵母の育種 Itoらの方法(Ito,H., Y.Jukuda, K.Murata, and A.Kimu
ra,J.Bacteriol.,Vol.153,p.163-168,(1983).)に従い実
施例8で得られたプラスミド(YEpGPH 1)を用いてサッカ
ロミセス セルビッシェ(Saccharomyces cerevisiae)W3
03-1B株(Matαade2-1 his3-11,15 leu2-3,112 ura3-1 t
rp1-1 can1-100)の形質転換を行った。その結果、形質
転換株MT-40539が得られた。形質転換株MT-40539は受託
番号FERMBP-5109として工業技術院生命工学工業技術研
究所に寄託されている。形質転換株MT-40539とYEp24を
実施例1に記載の培地に必要なアミノ酸(20mg/l adeni
ne,20mg/l histidine, 30mg/l leucine, 20mg/l trypto
phan)を加えた培地で培養し、培養菌体のフィターゼ活
性を測定したところ、MT-40539はYEp24で形質転換した
サッカロミセス セルビッシェW303-1B株よりも高いフ
ィターゼ活性を示した。また、MT-40539培養上清中に、
ウエスタンブロット法により、実施例7(1)で作製した
抗体で認識される蛋白質が検出された。結果を図−9
[図9]に示す。
【0025】
【発明の効果】本発明のフィターゼは1種類のポリペプ
チドによって構成される酵素であって、これにより、こ
れまで2種類のポリペプチドを生産しなければならなか
った他のフィターゼと比較して経済的に有利な酵素生
産、ミオ−イノシトール生産が可能となる。また、本発
明のフィターゼは高い至適温度および高い耐熱性を有し
ているため、従来技術では使用できなかった温度範囲で
の酵素反応が可能になる。また、この酵素をコードする
遺伝子をクローニングすることにより酵素の大量生産、
変異技術(例えば部位特異的突然変異誘発など)で本発
明の方法で生産した野生型または組換えフィターゼとは
性質(最適pH、最適温度、熱安定性、対溶媒安定性、比
活性、基質親和性、分泌能、翻訳速度、転写制御など)
の異なるフィターゼ(第二世代酵素)の作出を容易にす
る。また、この遺伝子は類似の性質を持つフィターゼの
スクリーニングにも利用することが出来る。また、本発
明によれば、より効率的なミオ−イノシトールの生産が
可能となる。
【0026】 配列番号:1 配列の長さ:8 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド フラグメント型:中間部フラグメント 起源 生物名:Schwanniomyces occidentalis 分化の程度:野生株 配列の特徴 N末端
【0027】配列番号:2 配列の長さ:8 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド フラグメント型:中間部フラグメント 起源 生物名:Schwanniomyces occidentalis 分化の程度:野生株 配列の特徴 V8プロテアーゼ部分分解フラグメントのN末端
【0028】配列番号:3 配列の長さ:24 配列の型:核酸 鎖の数:2本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:cDNA 起源 生物名:Schwanniomyces occidentalis 分化の程度:野生株
【配列表】 配列 GTCTCGATCT CAAAATTAAT TAAT 24
【0029】配列番号:4 配列の長さ:24 配列の型:核酸 鎖の数:2本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:cDNA 起源 生物名:Schwanniomyces occidentalis 分化の程度:野生株 配列 ACAAGTGCAC TGAACTCGCA AGGT 24
【0030】配列番号:5 配列の長さ:1631 配列の型:核酸 鎖の数:2本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:cDNA 起源 生物名:Schwanniomyces occidentalis 分化の程度:野生株 配列 GTCAATC ATG GTC TCG ATC TCA AAA TTA ATT AAT AAC GGT TTA CTC TTA 49 Met Val Ser Ile Ser Lys Leu Ile Asn Asn Gly Leu Leu Leu 5 10 GCT GGT CAA AGT GTT TAC CAA GAT TTA GCT ACT CCA CAA CAA TCT TCC 97 Ala Gly Gln Ser Val Tyr Gln Asp Leu Ala Thr Pro Gln Gln Ser Ser 15 20 25 30 GTC GAG CAG TAT AAT ATT ATT AGG TTT TTA GGT GGT TCG GGT CCT TAC 145 Val Glu Gln Tyr Asn Ile Ile Arg Phe Leu Gly Gly Ser Gly Pro Tyr 35 40 45 ATT CAA CGC AGT GGT TAT GGT ATT TCC ACT GAT ATT CCT GAT CAG TGC 193 Ile Gln Arg Ser Gly Tyr Gly Ile Ser Thr Asp Ile Pro Asp Gln Cys 50 55 60 ACA ATT AAG CAA GTT CAG TTG ATG TCA AGG CAT GGG GAA AGA TAC CCT 241 Thr Ile Lys Gln Val Gln Leu Met Ser Arg His Gly Glu Arg Tyr Pro 65 70 75 TCA AAA AAC TCT GGT AAG AAG TTA AAA ACA ATA TAT GGT AAA TTA AAG 289 Ser Lys Asn Ser Gly Lys Lys Leu Lys Thr Ile Tyr Gly Lys Leu Lys 80 85 90 AGC TAC AAT GGC ACT TTC ACA GGT AGC TTA GCT TTT TTG AAT GAC TAT 337 Ser Tyr Asn Gly Thr Phe Thr Gly Ser Leu Ala Phe Leu Asn Asp Tyr 95 100 105 110 GAA TAT TTT GTT CCG GAT GAT AGT TTG TAC GAA AAG GAA ACA AGT GCA 385 Glu Tyr Phe Val Pro Asp Asp Ser Leu Tyr Glu Lys Glu Thr Ser Ala 115 120 125 CTG AAC TCG CAA GGT TTA TTT GCA GGT ACT ACA GAT GCC TTA AGA CAT 433 Leu Asn Ser Gln Gly Leu Phe Ala Gly Thr Thr Asp Ala Leu Arg His 130 135 140 GGT GCT GCT TTT AGA GCT AAA TAT GGA TCA TTG TAT AAA CAA AAT TCT 481 Gly Ala Ala Phe Arg Ala Lys Tyr Gly Ser Leu Tyr Lys Gln Asn Ser 145 150 155 ACC TTG CCA GTT TTC ACT TCA AAT TCC AAC AGA GTC TAC CAG ACT TCT 529 Thr Leu Pro Val Phe Thr Ser Asn Ser Asn Arg Val Tyr Gln Thr Ser 160 165 170 GAA TAC TTT GCC AGA GGT TTC TTA GGT GAT GAA TTT TCT GAT GCT ACT 577 Glu Tyr Phe Ala Arg Gly Phe Leu Gly Asp Glu Phe Ser Asp Ala Thr 175 180 185 190 GTT CAC TTT GCT ATC ATT GAT GAA GAC CCT AAA ATG GGT GTT AAT TCA 625 Val His Phe Ala Ile Ile Asp Glu Asp Pro Lys Met Gly Val Asn Ser 195 200 205 TTA ACA CCA AGA GCC GCT TGT GAC AAT TAT AAT GAG GAT GTG AAT GAC 673 Leu Thr Pro Arg Ala Ala Cys Asp Asn Tyr Asn Glu Asp Val Asn Asp 210 215 220 GGC ATT GTC AAT CAA TAT AGC ACT GAC TAT TTG GAT GAA GCC CTT AAA 721 Gly Ile Val Asn Gln Tyr Ser Thr Asp Tyr Leu Asp Glu Ala Leu Lys 225 230 235 AGA TTC CAA TCA TCA AAT CCA GGA TTG AAT TTG ACC TCG GAA GAC GTT 769 Arg Phe Gln Ser Ser Asn Pro Gly Leu Asn Leu Thr Ser Glu Asp Val 240 245 250 TAC CAA CTT TTC GCT TAC TGT GCA TAT GAG ACT AAT GTT AAG GGT GCA 817 Tyr Gln Leu Phe Ala Tyr Cys Ala Tyr Glu Thr Asn Val Lys Gly Ala 255 260 265 270 TCC CCA TTC TGT GAC TTA TTT ACT AAT GAA GAA TAC ATT CAA TAT TCC 865 Ser Pro Phe Cys Asp Leu Phe Thr Asn Glu Glu Tyr Ile Gln Tyr Ser 275 280 285 TAC AGC GTT GAT CTT TCT AAT TAT TAT TCT CAC GGG GCA GGT CAT AAT 913 Tyr Ser Val Asp Leu Ser Asn Tyr Tyr Ser His Gly Ala Gly His Asn 290 295 300 CTA ACT AAA ACC ATT GGT TCT ACT TTA TTA AAT GCC TCA TTA ACC TTA 961 Leu Thr Lys Thr Ile Gly Ser Thr Leu Leu Asn Ala Ser Leu Thr Leu 305 310 315 TTA AAA GAT GGC ACC AAT GAC AAT AAA ATC TGG TTA TCT TTT TCA CAC 1009 Leu Lys Asp Gly Thr Asn Asp Asn Lys Ile Trp Leu Ser Phe Ser His 320 325 330 GAT ACT GAT TTG GAA ATC TTC CAT AGT GCC TTA GGA ATT GTT GAG CCA 1057 Asp Thr Asp Leu Glu Ile Phe His Ser Ala Leu Gly Ile Val Glu Pro 335 340 345 350 GCT GAA GAT TTA CCA GTT GAT TAC ATT CCT TTT CCA TCG CCA TAT ATT 1105 Ala Glu Asp Leu Pro Val Asp Tyr Ile Pro Phe Pro Ser Pro Tyr Ile 355 360 365 CAC TCA CAA ATT GTT CCA CAA GGT GCT AGA ATT TAT ACT GAG AAA TAT 1153 His Ser Gln Ile Val Pro Gln Gly Ala Arg Ile Tyr Thr Glu Lys Tyr 370 375 380 TCA TGT GGC AAC GAA ACC TAT GTT AGA TAT ATA CTT AAT GAT GCA GTT 1201 Ser Cys Gly Asn Glu Thr Tyr Val Arg Tyr Ile Leu Asn Asp Ala Val 385 390 395 GTT CCA ATT CCA AAA TGC TCT TCT GGT CCA GGG TTC TCA TGT GAG CTT 1249 Val Pro Ile Pro Lys Cys Ser Ser Gly Pro Gly Phe Ser Cys Glu Leu 400 405 410 AGT AAA TTC GAA GAA TAT ATT AAT AAA AGA CTT AGG GAT GTT GAC TTT 1297 Ser Lys Phe Glu Glu Tyr Ile Asn Lys Arg Leu Arg Asp Val Asp Phe 415 420 425 430 GTT GAA CAA TGT GAT TTA AAA GAT GCT CCA ACT GAA GTT ACT TTT TAC 1345 Val Glu Gln Cys Asp Leu Lys Asp Ala Pro Thr Glu Val Thr Phe Tyr 435 440 445 TGG GAT TAC ACG TCG GTG AAC TAT AGT GCG TCC CTT ATT AAT GGT TAA 1393 Trp Asp Tyr Thr Ser Val Asn Tyr Ser Ala Ser Leu Ile Asn Gly 450 455 460 ATTGAGTATA GGAGAATATC TTATTTCTAG TTTGATCACT ATCTGAATCC ACTTTGCTCT 1433 TTCTCCTTGT TTTGATTGCT TATCCATTGT TTAGAAATAC GTTATAAAGC AATCATTTTT 1463 ACAACTATGT CGTCTAATAC TTTGTTTCTA GAATTAAAAA AATAAATAGT ATACCTGTGT 1493 AAAGTCTTAC TTGATAGCTA ACTAGTCACT TCTTAATCAT ACACCTAATC TATCCTAA 1631
【図面の簡単な説明】
【図1】シュワニオミセス オキシデンタリスの培養液
中に含まれるフィターゼ活性の経時変化を示す図であ
る。黒丸はCaCO3を含まない低リン酸フィターゼ誘導培
地での培養液中のフィターゼ活性の変化を示し、白丸は
CaCO3を含む低リン酸フィターゼ誘導培地での培養液中
のフィターゼ活性を示している。
【図2】シュワニオミセス オキシデンタリス由来の50
kD±5kDの精製フィターゼの各pHにおける相対活性を示
す図である。活性は20mM酢酸ナトリウムバッファー(pH
4.4)中で反応を行った場合の活性を100%とした相対活
性を示し、黒丸は反応に20mM酢酸ナトリウムバッファー
を用いた場合、白丸は20mMフタル酸バッファーを用いた
場合の活性を示す。
【図3】シュワニオミセス オキシデンタリス由来の50
kD±5kDの精製フィターゼの活性に対する温度依存性を
示す図である。活性は70℃での値を100とした相対活性
で示される。
【図4】シュワニオミセス オキシデンタリス由来の50
kD±5kDの精製フィターゼの温度耐性を示す図である。
値はインキュベート前の活性を100%として相対活性で示
した。
【図5】シュワニオミセス オキシデンタリス由来の50
kD±5kDの精製フィターゼをSDS-ポリアクリルアミドゲ
ル電気泳動した場合の電気泳動写真である。レーン1は
分子サイズマーカーH(BIORAD)、レーン2は分子サイズ
マーカL(BIORAD)、レーン3は脱糖鎖前の精製酵素、レ
ーン4は実施例2に示す方法で脱糖鎖した精製酵素、レ
ーン5はEndo Hを20 unit使用して脱糖鎖を行った精製
酵素、レーン6はEndo H反応前に行う変性処理を行わず
に20unitのEndo Hにより脱糖鎖を行った精製酵素、レー
ン7はEndo Hのみをそれぞれ泳動したものであることを
示している。
【図6】精製酵素による反応後の反応液中のミオ−イノ
シトールの蓄積濃度の経時変化を示す図である。
【図7】シュワニオミセス オキシデンタリスの培養上
清及び菌体破砕物のウエスタンブロット法による解析を
示す電気泳動写真である。レーン1は分子サイズマーカ
L(BIORAD社)、レーン2及び3はそれぞれEndo H処理
を施した培養上清及び菌体破砕物のSDS-PAGE、レーン4
及び5は同泳動条件における培養上清及び菌体破砕物の
ウエスタン解析をそれぞれ示している。
【図8】YEp24およびYEpGPH 1のプラスミドマップを示
す。
【図9】MT-40539の培養上清の銀染色法およびウエスタ
ンブロット法による解析を示す電気泳動写真である。レ
ーン1及びレーン6は分子サイズマーカL(BIORAD
社)、レーン2及びレーン7はシュワニオミセス オキ
シデンタリスの培養上清より精製したフィターゼをEndo
Hにより脱糖鎖を行ったサンプル、レーン3及びレーン
8は空きレーン、レーン4及びレーン9はサッカロミセ
ス セルビッシェW303-1B株にYEp24を形質転換した菌体
の培養上清をEndo Hにより脱糖鎖を行ったサンプル、レ
ーン5及びレーン10はMT-40539の培養上清をEndo Hに
より脱糖鎖を行ったサンプルをそれぞれ示している。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 //(C12N 9/16 C12R 1:19) (C12N 9/16 C12R 1:865) (C12N 1/19 C12R 1:865) (C12N 15/09 ZNA C12R 1:645) (72)発明者 嶋田 正雄 神奈川県大和市林間2−6−16 南林間ハ イツ204 (72)発明者 田脇 新一郎 東京都千代田区霞が関三丁目2番5号 三 井東圧化学株式会社内

Claims (28)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 フィチン酸塩をミオ−イノシトールまで
    加水分解することができ、単一のサブユニットよりなる
    フィターゼ。
  2. 【請求項2】 70℃以下の温度で30分間の熱処理で
    少なくとも90%の残存活性を有する請求項1記載のフ
    ィターゼ。
  3. 【請求項3】 脱糖鎖後のサブユニットの分子サイズが
    SDS-ポリアクリルアミドゲル電気泳動で50kD±5kDであ
    る請求項1或いは2記載のフィターゼ。
  4. 【請求項4】 微生物由来であることを特徴とする請求
    項1、2あるいは3に記載のフィターゼ。
  5. 【請求項5】 微生物が酵母であることを特徴とする請
    求項4に記載のフィターゼ。
  6. 【請求項6】 酵母がシュワニオミセス属(Schwanniomy
    ces)に属する酵母であることを特徴とする請求項5に記
    載のフィターゼ。
  7. 【請求項7】 シュワニオミセス属に属する酵母がシュ
    ワニオミセス オキシデンタリス(Schwanniomyces occi
    dentalis)であることを特徴とする請求項6に記載のフ
    ィターゼ。
  8. 【請求項8】 シュワニオミセス オキシデンタリス(S
    chwanniomyces occidentalis)を培養することにより誘
    導的に発現されることを特徴とする請求項7に記載のフ
    ィターゼ。
  9. 【請求項9】 該酵素が弱酸のカルシウム塩を含み、リ
    ン酸源濃度の低い培地でシュワニオミセス オキシデン
    タリス(Schwanniomyces occidentalis)を培養すること
    により誘導的に発現されることを特徴とする請求項8に
    記載のフィターゼ。
  10. 【請求項10】 弱酸のカルシウム塩がCaCO3である請
    求項9に記載のフィターゼ。
  11. 【請求項11】 少なくとも配列番号:1および/また
    は配列番号:2のアミノ酸配列を含むことを特徴とする
    請求項1〜10に記載のフィターゼ。
  12. 【請求項12】 配列表の配列番号:5に記載のアミノ
    酸配列を含むことを特徴とする請求項11に記載のフィ
    ターゼ。
  13. 【請求項13】 大腸菌(Escherichia coli)FERM BP-51
    08により生産されるフィターゼ。
  14. 【請求項14】 サッカロミセス セルビッシェ(Sacch
    aromyces cerevisiae)FERM P-14333により生産されるフ
    ィターゼ。
  15. 【請求項15】 シュワニオミセス オキシデンタリス
    (Schwanniomyces occidentalis)由来の遺伝子であり、
    脱糖鎖後の分子サイズがSDS-ポリアクリルアミドゲル電
    気泳動で50kD±5kDであるフィターゼサブユニットをコ
    ードする遺伝子。
  16. 【請求項16】 遺伝子のDNA配列が配列表の配列番
    号:5に記載のアミノ酸配列をコードするDNA配列で
    ある請求項15に記載の遺伝子。
  17. 【請求項17】 配列表の配列番号:3、配列番号:
    4、配列番号:5に記載のDNA配列のうち、少なくと
    も1種のDNA配列を含む請求項16に記載の遺伝子。
  18. 【請求項18】 DNA配列が配列表の配列番号:5に
    記載のDNA配列である請求項17に記載の遺伝子。
  19. 【請求項19】 シュワニオミセス オキシデンタリス
    (Schwanniomyces occidentalis)由来の遺伝子であり、
    脱糖鎖後の分子サイズがSDS-ポリアクリルアミドゲル電
    気泳動で50kD±5kDであるフィターゼサブユニットをコ
    ードする遺伝子を含む組換えプラスミド。
  20. 【請求項20】 組換えプラスミドがYEpGPH 1。
  21. 【請求項21】 シュワニオミセス オキシデンタリス
    (Schwanniomyces occidentalis)由来の遺伝子であり、
    脱糖鎖後の分子サイズがSDS-ポリアクリルアミドゲル電
    気泳動で50kD±5kDであるフィターゼサブユニットをコ
    ードする遺伝子を含む組換えプラスミドにより形質転換
    された微生物。
  22. 【請求項22】 微生物が大腸菌(Escherichia coli)で
    ある請求項21に記載の微生物。
  23. 【請求項23】 大腸菌(Escherichia coli)FERM BP-51
    08。
  24. 【請求項24】 微生物が酵母である請求項21に記載
    の微生物。
  25. 【請求項25】 酵母がサッカロミセス セルビッシェ
    (Saccharomyces cerevisiae)である請求項24に記載の
    微生物。
  26. 【請求項26】 サッカロミセス セルビッシェ(Sacch
    aromyces cerevisiae)FERM BP-5109。
  27. 【請求項27】 シュワニオミセス オキシデンタリス
    (Schwanniomyces occidentalis)由来の遺伝子であり、
    脱糖鎖後の分子サイズがSDS-ポリアクリルアミドゲル電
    気泳動で50kD±5kDであるフィターゼサブユニットをコ
    ードする遺伝子を含む組換えプラスミドにより形質転換
    された微生物を培養して得られた培養液或いは菌体の処
    理物。
  28. 【請求項28】 シュワニオミセス オキシデンタリス
    (Schwanniomyces occidentalis)由来の遺伝子であり、
    脱糖鎖後の分子サイズがSDS-ポリアクリルアミドゲル電
    気泳動で50kD±5kDであるフィターゼサブユニットをコ
    ードする遺伝子を含む組換えプラスミドにより形質転換
    された微生物を培養して得られた培養液、菌体あるいは
    菌体の処理物を用いて、フィチン酸塩をミオ−イノシト
    ールに変換する方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2001005995A1 (fr) * 1999-07-15 2001-01-25 Mitsui Chemicals, Inc. Procede de preparation de surnageant de culture cellulaire
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JP2009500028A (ja) * 2005-07-08 2009-01-08 アディッソ・フランス・エス.エー.エス. フィチン酸の加水分解におけるフィターゼの併用の相乗効果
JP2009532043A (ja) * 2006-04-04 2009-09-10 ノボザイムス アクティーゼルスカブ フィターゼ変異体
JP2016525354A (ja) * 2013-07-25 2016-08-25 ビーエーエスエフ エンザイムズ エルエルシー フィターゼ

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