JPH0828855A - 排煙脱硫装置 - Google Patents

排煙脱硫装置

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JPH0828855A
JPH0828855A JP6158581A JP15858194A JPH0828855A JP H0828855 A JPH0828855 A JP H0828855A JP 6158581 A JP6158581 A JP 6158581A JP 15858194 A JP15858194 A JP 15858194A JP H0828855 A JPH0828855 A JP H0828855A
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JP
Japan
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boiler
desulfurization
outlet
flue
gas
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Application number
JP6158581A
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English (en)
Inventor
Toshio Katsube
利夫 勝部
Masakatsu Nishimura
正勝 西村
Torao Kikuchi
寅雄 菊池
Masayuki Yamamoto
正之 山本
Hiromitsu Asano
広満 浅野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Power Ltd
Original Assignee
Babcock Hitachi KK
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 排ガスのバイパス通風系列を簡略化し、合理
的でコンパクトな排煙脱硫装置を提供すること。 【構成】 吸収塔8のバイパスダクト22は吸収塔8や
BUF7の故障時に吸収塔8内に高温ガスが流入しない
ようにするためと、ボイラ起動時には吸収塔8の出口ガ
スの再加熱ができないため、煙道の腐食が生じるおそれ
があるので、これを避けるために使用する。通常運転中
はバイパスダクト22を使用しないので、その断面積は
集塵器3出口と吸収塔8を接続する煙道より小さい断面
積とすることで十分対応できる。また、BUF7はID
F6出口ダクトの圧力が設定圧力を超えた時に自動的に
停止され吸収塔8を含む脱硫装置がトリップとなる。ま
たIDF6は一般的にボイラ1の火炉圧が設定圧力を超
えた時に自動停止され、ボイラ燃料も停止されボイラト
リップさせる。上記異常時の保護のための手段を設ける
とバイパスダクト22を省略しても良い。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は排煙脱硫装置に関わり、
特に煙突からの排出物濃度を常に低減でき、かつコンパ
クトな構造の排煙脱硫装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来技術からなる代表的な排煙処理シス
テムを図11に示す。ボイラ1からの排ガスはまず脱硝
装置2で排ガス中のNOxを除去された後、空気予熱器
3でボイラ1に供給される燃焼用の空気に熱回収されて
約140℃となり、さらに熱回収器4で排熱が回収され
て排ガス温度は約90℃まで下げられる。次に電気集塵
器5では媒塵を除去されて誘引通風機(以下IDFと略
す)6でボイラ1の火炉から煙突10の出口までのドラ
フトロス分が昇圧される。IDF6で昇圧された排ガス
は脱硫装置入口ダクト11を経て脱硫通風機(以下BU
Fと略す)7でさらに排煙処理システムのドラフトロス
分が昇圧された後、吸収塔8に導入される。吸収塔8内
では排ガスは吸収液との気液接触により、その温度を約
45℃に低下されると共に除じんと脱硫処理される。処
理後のガスは再加熱器9で約95℃まで昇温されて脱硫
装置出口ダクト20を経由して煙突10から排出され
る。
【0003】またIDF6出口側の煙道には脱硫装置入
口ダクト11とほぼ同等のガス流路断面積を有し、吸収
塔8をバイパスして煙突10に接続されるバイパスダク
ト12が設けられる。バイパスダクト12には該ダクト
開閉用のバイパスダンパ13が設けられている。このバ
イパスダクト12の設置目的は、まず第一に吸収塔8や
BUF7の故障により、排煙脱硫装置の運転が継続でき
なくなった時、バイパスダンパ13を全開し、バイパス
ダクト12を経て煙突10からボイラ排ガスの全量を排
出し、ボイラ1内のドラフトロスの上昇を防止できるよ
うになっている。また、吸収塔8の入口と出口にはそれ
ぞれ脱硫装置入口ダンパ14や出口ダンパ15が設けら
れていて、吸収塔8やBUF7の故障時に吸収塔8内に
高温ガスが流入しないように該ダンパ14、15は全閉
されると共にバイパスダンパ13が全開される。
【0004】また、バイパスダクト12の設置の第2の
目的はボイラ1の起動時の運用に関するものである。ボ
イラ1を冷缶状態から起動するためには徐々に温度を上
げる必要があり、併入までに数時間必要となり、この
間、低温の排ガスを吸収塔8に導入しても吸収塔8の出
口ガスの再加熱ができないため、煙道の腐食が生じるお
それがあり、起動時には脱硫装置の必要のない低硫黄分
の燃料を使用し、吸収塔8をバイパスしてバイパスダク
ト12より煙突10に直接排出する。ただし、この起動
時のボイラ排ガス量は定格時に比べ約10%程度であ
る。
【0005】一方、通常運転中においてはバイパスダク
ト12を経由してボイラ排ガスが流れることは煙突10
から未処理ガスが排出されることになるため、通常運転
中はバイパスダンパ13は全閉され、さらに、BUF7
はバイパスダンパ13前後の差圧が、後流側(煙突10
側)が高くなるように制御される。上記したようにバイ
パスダクト12に設置されるバイパスダンパ13はボイ
ラ1や吸収塔8の耐圧保護という極めて重要な役割を負
いながら、逆に装置の起動停止時および上記した緊急時
にしか作動しないため、バイパスダンパ13の回転機構
のスティックにより、開動作不良が懸念される。このた
め、バイパスダンパ13の作動の信頼性を確実にするた
め、バイパスダンパ13は複数台に分割され、各々のバ
イパスダンパ13が独立したドライブを有し、危険分散
を図っている。また、通常運転中においても、定期的に
バイパスダンパ13の作動テストを行うなどの配慮がさ
れている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記従来技術はIDF
6出口から煙突10に至る排ガスの流路(煙道)に脱硫
装置入口ダクト11と吸収塔8を経て煙突10に接続す
る第1の通風系列と吸収塔8をバイパスし、バイパスダ
クト12により煙突10に接続する第2の通風系列から
なっている。上記従来技術の問題点は第1の通風系列と
第2の通風系列が共にボイラ排ガスの全量を流すことが
可能な設計となっているため、非常に大型のダクトが必
要となり、例えば1000MW発電用ボイラの排煙処理
システムにおいては脱硫装置入口ダクト11、バイパス
ダクト12は共に10m×10mの断面積を有するダク
トが必要であった。
【0007】図11に示す従来技術からなる排煙処理シ
ステムの脱硫装置入口ダクト11とバイパスダクト12
より後流側の排ガス流路の配置図を図12に示す。図1
2に示す通り、運転中使用しないバイパス通風経路であ
る第2の通風系列(バイパスダクト12を含む通風系
列)は、第1の通風系列と同程度の長さが必要なため、
100m以上の長さが必要となり、煙道重量も1000
トン以上となる。また、バイパスダクト12を設置する
スペースも必要となるため、排煙処理システムの設置面
積も大きくなる。さらに、従来技術の第2の問題点は上
記したように、バイパスダンパ13の制御、運用面で信
頼性の確保のため非常に複雑なシステムとなっている。
本発明の目的は、排ガスのバイパス経路である上記第2
の通風系列を簡略化し、合理的でコンパクトな排煙脱硫
装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記本発明の目的は、次
の構成によって達成される。すなわち、ボイラなどの燃
焼装置から排出される排ガス中の硫黄酸化物を吸収液と
の気液接触により吸収除去する排煙脱硫装置において、
ボイラ出口に設けられる集塵器の後流側の煙道に脱硫装
置を配置し、ボイラ出口の排ガスを、常に全量、前記脱
硫装置を通過した後、煙突から排出させる構成とし、ボ
イラ出口の煙道にボイラの燃焼用空気予熱用のボイラ空
気予熱器、ボイラ出口の排ガスからの熱を回収するため
の排熱回収器、脱硫装置への排ガスを誘引するための誘
引通風機、脱硫装置出口ガスを排出するための脱硫通風
機および脱硫装置出口ガスを加熱するための再加熱器か
らなる通風系機器を設け、該通風系機器には脱硫装置上
流側の通風系機器および煙道の少なくとも一箇所以上の
ドラフトを設定圧力の範囲内の値に制御する通風制御手
段と通風系機器およびボイラ側または排煙脱硫装置側の
いずれか一方の通風系機器またはボイラと脱硫装置自体
が異常停止した場合に、ボイラまたは脱硫装置を自動的
に停止させる保護手段のうち少なくともいずれかの手段
を設けた排煙脱硫装置、または、前記排煙脱硫装置に、
さらに誘引通風機出口と脱硫装置入口間の煙道にダンパ
を設け、ボイラまたは脱硫装置の保護手段が作動した時
に開状態を保ち、時間経過後閉じるダンパ開閉制御手段
を組み込んだ排煙脱硫装置である。
【0009】前記保護手段として、ボイラ側の通風系機
器またはボイラ自体が異常停止した場合に、ボイラを自
動的に停止させ、脱硫装置側の通風系機器を運転継続さ
せる手段を用いることもできる。これはボイラが石炭焚
ボイラである場合に、ボイラ停止時に火炉または煙道等
に石炭灰の堆積が起こり再起動に時間がかかるのを防ぐ
ためである。本発明は前記排煙脱硫装置に、ボイラ出口
の煙道にボイラの燃焼用空気予熱用のボイラ空気予熱
器、ボイラ出口の排ガスからの熱を回収するための排熱
回収器、脱硫装置への排ガスを誘引するための誘引通風
機、脱硫装置出口ガスを排出するための脱硫通風機およ
び脱硫装置出口ガスを加熱するための再加熱器からなる
通風系機器を2系列以上設けたものでも良い。
【0010】上記本発明の目的は、次の構成によっても
達成される。すなわち、ボイラなどの燃焼装置から排出
される排ガス中の硫黄酸化物を吸収液と気液接触させて
吸収除去する排煙脱硫装置において、ボイラ出口の集塵
器の後流側の煙道に脱硫装置を配置し、集塵器出口と脱
硫装置を接続する煙道の断面積より小さい断面積を有す
る脱硫装置をバイパスして集塵器出口と煙突入口とを接
続するバイパスダクトを設けた排煙脱硫装置である。前
記排煙脱硫装置において集塵器出口と煙突入口とを接続
するバイパスダクトの断面積を集塵器出口と脱硫装置を
接続する煙道の断面積の50%以下とすることことが望
ましい。
【0011】また、本発明は前記排煙脱硫装置に、さら
に、ボイラ出口の煙道にボイラの燃焼用空気予熱用のボ
イラ空気予熱器、ボイラ出口の排ガスからの熱を回収す
るための排熱回収器、脱硫装置への排ガスを誘引するた
めの誘引通風機、脱硫装置出口ガスを排出するための脱
硫通風機および脱硫装置出口ガスを加熱するための再加
熱器からなる通風系機器を設けた構成でも良い。このと
き通風系機器には脱硫装置上流側の通風系機器および煙
道の少なくとも一箇所以上のドラフトを設定圧力の範囲
内の値に制御する通風制御手段、ボイラ側または排煙脱
硫装置側のいずれか一方の通風系機器またはボイラと脱
硫装置自体が異常停止した場合に、ボイラまたは脱硫装
置を自動的に停止させる保護手段を設けることが望まし
い。また、バイパスダクトを利用してボイラ起動時およ
び停止時の排ガス温度が比較的低く、ガス量も少ない時
に脱硫装置を迂回するバイパスダクトからボイラ排ガス
を煙突に排出させることができる排ガスの流路制御手段
を設けることができる。また、前記バイパスダクトを備
えた排煙脱硫装置に、さらに、誘引通風機出口と脱硫装
置入口間の煙道にダンパを設け、ボイラまたは脱硫装置
の保護手段が作動した時に開状態を保ち、時間経過後閉
じるダンパ開閉制御手段を組み込んだ構成としても良
い。
【0012】
【作用】バイパスダクトは吸収塔や脱硫通風機(BU
F)の故障時に吸収塔内に高温ガスが流入しないように
するために使用される。また、バイパスダクトはボイラ
起動時には吸収塔の出口ガスの再加熱ができないため、
煙道の腐食が生じるおそれがあるので、これを避けるた
めに、低硫黄分の燃料を使用し、吸収塔をバイパスさせ
るために使用する。このように、通常運転中はバイパス
ダクトを使用しないので、その断面積は集塵器出口と脱
硫装置の吸収塔を接続する煙道より小さい断面積を有す
るダクトで十分対応できる。またBUFには脱硫装置上
流側の通風系機器および煙道の少なくとも一箇所以上の
ドラフトを一定に制御する通風制御手段を設けると共に
ボイラと脱硫装置の内の一方の通風系機器がトリップし
た時またはボイラと脱硫装置自体がトリップした時に他
方もトリップさせる保護手段を設けることにより排ガス
流路である煙道各部の圧力は設定圧力を超えることがな
くなる。
【0013】さらに、誘引通風機(IDF)出口と脱硫
装置入口間にダンパを設け、ボイラまたは脱硫装置の保
護手段が作動した時に開状態を保ち、時間経過後閉じる
ダンパ開閉制御手段を組み込むことでボイラまたは脱硫
装置のトリップ時の通風制御を適切に行うこともでき
る。前記保護手段、通風制御手段、ダンパ開閉制御手段
などを設ける場合には脱硫装置を迂回するバイパスダク
トを設けない通風系列とすることもできる。
【0014】
【実施例】本発明の実施例を図面とともに説明する。 実施例1 本発明の第1の実施例からなる排煙処理システムの系統
図を図1に示す。ボイラ1からの排ガスはまず脱硝装置
2で排ガス中のNOxを除去された後、空気予熱器3で
ボイラ1供給される燃焼用の空気に熱回収されて約14
0℃となり、さらに熱回収器4で排熱が回収されて排ガ
ス温度は約90℃まで下げられる。次に電気集塵器5で
は媒塵を除去されてIDF6でボイラ1の火炉から煙突
10の出口までのドラフトロス分が昇圧される。IDF
6で昇圧された排ガスは脱硫装置入口ダクト11を経て
BUF7でさらに排煙処理システムのドラフトロス分が
昇圧された後、脱硫装置の吸収塔8に導入される。吸収
塔8内では排ガスは吸収液との気液接触により、その温
度を約45℃に低下されると共に除じんと脱硫処理がな
される。処理後のガスは再加熱器9で約95℃まで昇温
されて脱硫装置出口ダクト20を経由して煙突10から
排出される。このように本実施例では通常運転中におけ
るガス流れは、従来技術と同等であるが、IDF6出口
に図11に示すバイパスダクト12は設置されておら
ず、脱硫装置入口ダンパ14は吸収塔8の入口に設置さ
れている。脱硫装置の通常運転中はBUF7はボイラ排
ガスの全量を処理するように運転され、例えばIDF6
の出口のドラフトを一定とする制御により、IDF6と
協調した運転が可能となる。
【0015】また、図3、図4に示すように、異常時の
保護としてボイラ側通風系保護インタロックと脱硫側保
護インタロックが組み合され、ボイラトリップがあると
脱硫装置もトリップとなり、逆に脱硫装置のトリップ時
にはボイラトリップとなる。ボイラトリップでは図4に
示すようにIDFトリップすなわち通風系が停止し、さ
らに自動的にボイラMFT(Main Fuel Tr
ip)となる。ここで図5に示すように吸収塔8の入口
に設置した脱硫装置入口ダンパ14は上述した脱硫装置
トリップ時またはボイラトリップ時に直ちに全閉となら
ず、全開で保持される。すなわち、TD(Time D
elay)/WD(WipeOut)回路により、脱硫
装置入口ダンパ14は全開状態のままであり、所定時間
が経過するまで入力条件(脱硫装置トリップまたはボイ
ラトリップ)が出力されない制御を行う。これによりフ
ァントリップ時の過渡的なドラフトロスの変動を抑え信
頼性の高い停止操作が可能となる。また、バイパスダク
ト12を採用しないことにより、ボイラ1と脱硫装置は
一体運用となり、基本的には脱硫装置の入口ダンパ14
と出口ダンパ15は不要となる。しかしながら、ダンパ
14、15を吸収塔8の入口と出口に設置し、脱硫装置
の停止期間中はダンパ14、15を閉とすることによ
り、吸収塔8内に保有されている約50℃の吸収液から
発生する湯気が、入口ダクト11と出口ダクト20に流
出させないようにする。こうして、前記ダクト11、2
0内の機器表面が湯気により湿潤状態とならないので腐
食を防止することができる。
【0016】また、BUF7には脱硫装置上流側の通風
系機器および煙道の少なくとも一箇所以上のドラフトを
設定圧力範囲内の値に制御する図6に示す通風制御手段
を設ける。さらに図7に示すように、ボイラ1の火炉の
異常圧力によりボイラ1側および脱硫装置の通風系機器
および煙道の少なくとも一箇所以上のドラフトが設定圧
力の範囲外となると、IDF6またはBUF7を自動的
に停止する保護手段を設ける。本実施例からなる100
0MW発電用ボイラの排煙処理システムの配置図を図2
に示す。図2を前述の従来技術からなる配置図である図
12と比較すると敷地面積で約50%、長さ方向で約3
5mの低減となり、さらに図12のバイパスダクト12
の設置を取りやめることにより、1000トン以上の重
量低減が可能となる。
【0017】実施例2 本発明の第2の実施例からなる排煙処理システムは図1
に示すものと同一である。前記実施例1ではボイラトリ
ップとして図4に示すようにボイラ側のIDF6のトリ
ップすなわち通風系機器を停止させ、さらに図4には記
載しないが通風系機器(FDF)を停止させ、自動的に
ボイラ燃料停止としている。ボイラ1の通風系を停止し
た場合、特に石炭焚き用ボイラの場合、火炉、煙道等に
石炭灰の堆積が起こるため再起動に時間を要する。そこ
で本実施例では図8に示す通り脱硫装置側のBUFトリ
ップによりボイラMFTとし、ボイラ側のIDF6の通
風系機器は運転を継続する方法とした。ここではボイラ
と脱硫装置の合計のドラフトロスをボイラ側のIDF6
でまかなえるまでIDF6の通風量を絞り込むこととな
る。
【0018】実施例3 本発明の第3の実施例からなる排煙処理システムの系統
図を図9に示す。本実施例は図1に示す排煙処理システ
ムに吸収塔8をバイパスする流路断面積の小さいバイパ
スダクト22を取り付けたものである。本実施例のバイ
パスダクト22は脱硫装置入口ダクト11の流路断面積
の1/5の流路面積を有するものである。本実施例のバ
イパスダクト22は図11に示す従来技術のバイパスダ
クト12とは機能が異なり、脱硫装置の運転の停止時に
はボイラ排ガスの全量を通す機能はない。したがって、
異常時の保護手段、通風制御手段またはダンパ開閉制御
手段は前記実施例1と同様のものを使用する。
【0019】実施例3のバイパスダクト22はボイラ起
動または停止過程においてボイラ排ガスの温度が低く、
かつ、排ガス中のSO2濃度も低い時に、脱硫装置を停
止して直接煙突に排出されるのに使用される。ボイラ1
の炉内パージ等におけるIDF6の最低風量は定格負荷
の約20%であることからバイパスダクト22にはこの
最低風量を流すことができれば十分である。したがっ
て、バイパスダクト22の断面積はそのドラフトロスと
IDF6の運転特性から個々に決定されるが集塵器出口
と脱硫装置を接続する煙道の断面積の50%以下とすれ
ばよい。本実施例の特有の効果はガス温度が低いガスを
脱硫装置に導入した場合に懸念される煙道または機器の
腐食を低減することにある。
【0020】実施例4 本発明の第4の実施例からなる排煙システムの系統図を
図10に示す。本実施例は、実施例1に対し排煙処理シ
ステムの構成機器である脱硝装置2、空気予熱器3、熱
回収器4、電気集塵器5、IDF6、BUF7、再加熱
器9からなる通風系列を2系列設けたことを特徴とする
ものである。そして、前記各系列の構成機器に不具合が
あった場合、当該不具合の発生した通風系列を停止し、
ユニット負荷を半分にして運転を継続するものである。
また、本実施例では両通風系列共に停止した時には実施
例1と同様ボイラ1または脱硫装置の異常時用の保護手
段などを作動させることになる。また、実施例1の通風
制御手段またはダンパ開閉制御手段は前記実施例1と同
様のものを使用する。
【0021】なお、本実施例では不具合の発生した通風
系列の停止時に排ガス流路である煙道を閉じるために、
ボイラ出口ダンパ16、16、脱硫装置入口ダンパ1
7、17、脱硫装置出口ダンパ18、18、再加熱器9
出口ダンパ19、19をそれぞれの通風系に設ける。本
実施例の特有の効果としては、排煙処理システムの構成
機器を2系列とすることにより、各機器の不具合におい
ても、発電プラントを全停する必要がなく多系列運転が
可能となる。
【0022】
【発明の効果】本発明によれば、脱硫装置を迂回する排
ガス流路であるバイパスダクトを取りやめることができ
るので、設置面積の低減、設備重量の低減、運用の簡素
化が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施例になる排煙処理システ
ムの系統図。
【図2】 本発明の第1の実施例になる排煙処理システ
ムの配置図。
【図3】 本発明の第1の実施例になる排煙処理システ
ムの異常時の保護手段を示す図。
【図4】 本発明の第1の実施例になる排煙処理システ
ムの異常時の保護手段を示す図。
【図5】 本発明の第1の実施例になる排煙処理システ
ムの脱硫装置入口のダンパ開閉制御手段を示す図。
【図6】 本発明の第1の実施例になる排煙処理システ
ムの脱硫装置の通風制御手段を示す図。
【図7】 本発明の第1の実施例になる排煙処理システ
ムの通風系機器または煙道のドラフトが設定圧力の範囲
外となった時の保護手段を示す図。
【図8】 本発明の第2の実施例になる排煙処理システ
ムの脱硫装置側のトリップにおけるボイラ側の通風系機
器の保護手段を示す図。
【図9】 本発明の第3の実施例になる排煙処理システ
ムの系統図。
【図10】 本発明の第4の実施例になる排煙処理シス
テムの系統図。
【図11】 従来技術になる排煙処理システムの系統
図。
【図12】 従来技術になる排煙処理システムの配置
図。
【符号の説明】
1…ボイラ、2…脱硝装置、3…空気予熱器、4…熱回
収器、5…電気集塵器、6…IDF、8…吸収塔、7…
BUF、9…再加熱器、10…煙突、11…脱硫装置入
口ダクト、12、22…バイパスダクト、13〜19…
ダンパ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B01D 53/77 B01D 53/34 125 Q (72)発明者 山本 正之 広島県呉市宝町6番9号 バブコック日立 株式会社呉工場内 (72)発明者 浅野 広満 広島県呉市宝町6番9号 バブコック日立 株式会社呉工場内

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ボイラなどの燃焼装置から排出される排
    ガス中の硫黄酸化物を吸収液との気液接触により吸収除
    去する排煙脱硫装置において、 ボイラ出口に設けられる集塵器の後流側の煙道に脱硫装
    置を配置し、ボイラ出口の排ガスを、常に全量、前記脱
    硫装置を通過した後、煙突から排出させる構成とし、ボ
    イラ出口の煙道にボイラの燃焼用空気予熱用のボイラ空
    気予熱器、ボイラ出口の排ガスからの熱を回収するため
    の排熱回収器、脱硫装置への排ガスを誘引するための誘
    引通風機、脱硫装置出口ガスを排出するための脱硫通風
    機および脱硫装置出口ガスを加熱するための再加熱器か
    らなる通風系機器を設け、該通風系機器には脱硫装置上
    流側の通風系機器および煙道の少なくとも一箇所以上の
    ドラフトを設定圧力の範囲内の値に制御する通風制御手
    段と通風系機器およびボイラ側または排煙脱硫装置側の
    いずれか一方の通風系機器またはボイラと脱硫装置自体
    が異常停止した場合に、ボイラまたは脱硫装置を自動的
    に停止させる保護手段のうち少なくともいずれかの手段
    を設けたことを特徴とする排煙脱硫装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の排煙脱硫装置に、さらに
    誘引通風機出口と脱硫装置入口間の煙道にダンパを設
    け、ボイラまたは脱硫装置の保護手段が作動した時に開
    状態を保ち、時間経過後閉じるダンパ開閉制御手段を組
    み込んだことを特徴とする排煙脱硫装置。
  3. 【請求項3】 保護手段は、ボイラ側の通風系機器また
    はボイラ自体が異常停止した場合に、ボイラを自動的に
    停止させ、脱硫装置側の通風系機器を運転継続させる手
    段であることを特徴とする請求項1または2記載の排煙
    脱硫装置。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の排煙脱硫装置に、さらに
    ボイラ出口の煙道にボイラの燃焼用空気予熱用のボイラ
    空気予熱器、ボイラ出口の排ガスからの熱を回収するた
    めの排熱回収器、脱硫装置への排ガスを誘引するための
    誘引通風機、脱硫装置出口ガスを排出するための脱硫通
    風機および脱硫装置出口ガスを加熱するための再加熱器
    からなる通風系機器を2系列以上設けたことを特徴とす
    る排煙脱硫装置。
  5. 【請求項5】 ボイラなどの燃焼装置から排出される排
    ガス中の硫黄酸化物を吸収液と気液接触させて吸収除去
    する排煙脱硫装置において、 ボイラ出口の集塵器の後流側の煙道に脱硫装置を配置
    し、集塵器出口と脱硫装置を接続する煙道の断面積より
    小さい断面積を有する脱硫装置をバイパスして集塵器出
    口と煙突入口とを接続するバイパスダクトを設けたこと
    を特徴とする排煙脱硫装置。
  6. 【請求項6】 集塵器出口と煙突入口とを接続するバイ
    パスダクトの断面積を集塵器出口と脱硫装置を接続する
    煙道の断面積の50%以下とすることを特徴とする請求
    項5記載の排煙脱硫装置。
  7. 【請求項7】 請求項5または6記載の排煙脱硫装置
    に、さらに、ボイラ出口の煙道にボイラの燃焼用空気予
    熱用のボイラ空気予熱器、ボイラ出口の排ガスからの熱
    を回収するための排熱回収器、脱硫装置への排ガスを誘
    引するための誘引通風機、脱硫装置出口ガスを排出する
    ための脱硫通風機および脱硫装置出口ガスを加熱するた
    めの再加熱器からなる通風系機器を設けたことを特徴と
    する排煙脱硫装置。
  8. 【請求項8】 通風系機器には脱硫装置上流側の通風系
    機器および煙道の少なくとも一箇所以上のドラフトを設
    定圧力の範囲内の値に制御する通風制御手段を設けたこ
    とを特徴とする請求項7記載の排煙脱硫装置。
  9. 【請求項9】 ボイラ側または排煙脱硫装置側のいずれ
    か一方の通風系機器またはボイラと脱硫装置自体が異常
    停止した場合に、ボイラまたは脱硫装置を自動的に停止
    させる保護手段を設けたことを特徴とする請求項7また
    は8記載の排煙脱硫装置。
  10. 【請求項10】 ボイラ起動時および停止時の排ガス温
    度が比較的低く、ガス量も少ない時に脱硫装置を迂回す
    るバイパスダクトからボイラ排ガスを煙突に排出させる
    ことができる排ガスの流路制御手段を設けたことを特徴
    とする請求項5ないし9のいずれかに記載の排煙脱硫装
    置。
  11. 【請求項11】 請求項7記載の排煙脱硫装置に、さら
    に、誘引通風機出口と脱硫装置入口間の煙道にダンパを
    設け、ボイラまたは脱硫装置の保護手段が作動した時に
    開状態を保ち、時間経過後閉じるダンパ開閉制御手段を
    組み込んだことを特徴とする排煙脱硫装置。
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