JP2000065313A - ボイラ装置及びボイラ起動運転方法 - Google Patents

ボイラ装置及びボイラ起動運転方法

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JP2000065313A
JP2000065313A JP10235727A JP23572798A JP2000065313A JP 2000065313 A JP2000065313 A JP 2000065313A JP 10235727 A JP10235727 A JP 10235727A JP 23572798 A JP23572798 A JP 23572798A JP 2000065313 A JP2000065313 A JP 2000065313A
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boiler
primary superheater
exhaust gas
superheater
inlet
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JP10235727A
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English (en)
Inventor
Masanori Funakura
正典 船倉
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Mitsubishi Power Ltd
Original Assignee
Babcock Hitachi KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ボイラ起動時に排煙脱硝装置の入口ガス温度
を上昇させて早期に排煙脱硝装置を稼働できるようにす
ること。 【解決手段】 石炭を主燃料とするボイラ排ガスの流路
内に、排ガスの熱量を回収する1次過熱器4及び節炭器
2と、排ガス中の窒素酸化物を低減するための触媒式排
煙脱硝装置を設け、節炭器入口から触媒式排煙脱硝装置
の入口へ、1次過熱器を通過した排ガスの一部をバイパ
スさせる煙道を設けたボイラ装置であって、1次過熱器
の入口からその出口へ、1次過熱器を構成する伝熱管内
を流通する蒸気量の一部をバイパスさせる系統7aを設
けたボイラ装置。ボイラ起動時に油から石炭への主燃料
の切り替えを行うボイラの起動運転方法において、1次
過熱器を流通する蒸気量の1部をバイパス7aさせて、
1次過熱器での排ガスの熱量回収を少なくし、1次過熱
器の出口における排ガス温度を上昇させるボイラの起動
運転方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、石炭を主燃料とす
るボイラにおいて、ボイラ起動時に早期に排煙脱硝装置
を稼動させ、石炭の燃焼可能負荷を低減させるのに好適
なボイラ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】最近の発電用プラントは、燃料コスト、
立地条件の面から石炭を主燃料とする火力発電システム
が主流となっている。近年までは、発電コストの安い原
子力発電、石炭火力発電は連続運転を行ない、比較的運
用性の良い油、ガス焚火力発電は、電力負荷調整用とし
て負荷変化、起動停止を頻繁に繰り返すパターンとなっ
ていた。しかし、電力需要の昼夜隔差は年々増大する傾
向にあり、石炭焚火力発電も頻繁な起動停止を余儀なく
されつつある。
【0003】石炭焚ボイラの排ガス中には、燃料の性質
上窒素酸化物、硫黄酸化物、ばいじん等の環境悪化物質
が大量に存在するため、それらを除去する装置を設置す
るのが一般的である。このうち窒素酸化物の除去につい
ては、排煙ダクトの途中に触媒を設置してその前流側で
アンモニアを噴霧し、窒素酸化物とアンモニアを窒素と
水に分解し、処理する排煙脱硝装置15が通常使われる
(図2参照)。
【0004】図2は排煙脱硝装置廻りの概略的な排ガス
の流れを示す。この排煙脱硝装置15は触媒の化学作業
を利用していることから温度によりその触媒効果が変化
し、特に排ガス温度が260°C以下の時にアンモニア
を噴霧すると、アンモニアが触媒に吸着し活性が低下
し、再度温度を上げても元の性能に回復しない性質を有
している。
【0005】このため、ボイラ負荷が低い領域で排ガス
温度を所要温度以上に上げる方法として、節炭器2を通
る排ガスの一部をバイパスさせて節炭器の熱吸収量を減
少させて排煙脱硝装置15入口ガス温度を上げる、いわ
ゆる節炭器ガスバイパス方式が採用されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記従来技術では、低
負荷時に過熱器側ガス分配、ダンパ12を全閉にし、節
炭器ガスバイパスダンパ14を全開にしても、過熱器側
ガス分配ダンパ12は制御用ダンパであるため締切性能
が良くなく、従って節炭器2を通過する排ガス量は全排
ガス量の20%程度までしか絞ることができない。この
ため節炭器2で排ガスの熱エネルギーはかなり給水側に
移動してしまい、排ガス温度上昇効果が減ってしまう。
【0007】また、過熱器側ガス分配ダンパ12を締切
性能の良いタイトシャットオフ型にする考え方もある
が、このダンパ12は、再熱器側ガス分配ダンパ11と
協調して排ガスを適切に分配する必要があることから、
全開または全閉の状態で使用することを前提に設計され
ているタイトシャットオフ型ダンパでは十分に機能しな
いことになる。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に、本発明は次のような構成を採用する。
【0009】石炭を主燃料とするボイラ排ガスの流路内
に、排ガスの熱量を回収する1次過熱器及び節炭器と、
排ガス中の窒素酸化物を低減するための触媒式排煙脱硝
装置を設け、前記節炭器入口から前記触媒式排煙脱硝装
置の入口へ、前記1次過熱器を通過した排ガスの一部を
バイパスさせる煙道を設けたボイラ装置であって、前記
1次過熱器の入口からその出口へ、前記1次過熱器を構
成する伝熱管内を流通する蒸気量の一部をバイパスさせ
る系統を設けたボイラ装置。
【0010】また、ボイラ起動時に油から石炭への主燃
料の切り替えを行うボイラの起動運転方法において、1
次過熱器を構成する伝熱管内を流通する蒸気量の1部を
バイパスさせて、前記1次過熱器での排ガスの熱量回収
を少なくし、前記1次過熱器の出口における排ガス温度
を上昇させるボイラの起動運転方法。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明の実施形態に係るボイラ及
びその起動運転方法について、図1を用いて以下説明す
る。図1において、給水加熱器1で加熱された給水は、
節炭器2で排ガスの熱エネルギーの一部を回収し、水壁
3、過熱器4,5,6で所定の温度まで過熱されてター
ビンへ送られる。過熱器の途中には節炭器入口給水の一
部を注入して蒸気温度を制御する過熱低減器8,9が設
けられている。
【0012】1次過熱器4の入口側蒸気管と出口側蒸気
管を結ぶ1次過熱器蒸気バイパス管7aを設置し、その
途中に1次過熱器バイパス蒸気流量調整弁7bを設け、
この弁により1次過熱器を通過する蒸気量を調整し、排
ガス温度の調整を行なう。
【0013】本発明の実施形態によると、節炭器ガスバ
イパスによる排ガス温度上昇効果を増加させるために、
1次過熱器の入口側から蒸気の一部を抜き出し、1次過
熱器の出口側に導入する蒸気バイパス系統を設け、1次
過熱器の熱吸収量を低減させる構成となっている。
【0014】このような構成とすることによって、節炭
器ガスバイパス装置だけでは排煙脱硝装置入口ガス温度
を十分に上げられないボイラ負荷の状況において、1次
過熱器バイパス蒸気流量調整弁7bを開くと1次過熱器
4を通過する蒸気量が減少する。1次過熱器4の熱交換
はほぼ接触伝熱のみであり、かつ管外熱伝達率は管内熱
伝達率に比べて非常に低いため、排ガス量が同一であれ
ば熱交換量はほぼ蒸気と排ガスの温度差で決まってしま
う。
【0015】1次過熱器を通過する蒸気量を減らせば1
次過熱器内の蒸気温度は上昇し、その結果、排ガスとの
熱交換量が減少するため、1次過熱器出口の排ガスすな
わち節炭器をバイパスする排ガスの温度を上昇させるこ
とが可能となる。
【0016】
【発明の効果】本発明によれば、ボイラ起動時に排煙脱
硝装置の入口ガス温度を上昇させて早期に排煙脱硝装置
を稼働でき、ボイラ起動時の油から石炭への切替負荷を
従来の25〜30%程度から10〜15%程度にまで低
減でき、高価な油の消費量を抑制することが可能とな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る蒸気・給水系統を示す
図である。
【図2】従来技術に係る排ガス系の系統図である。
【符号の説明】
1 給水加熱器 2 節炭器 3 水壁 4 1次過熱器 5 2次過熱器 6 3次過熱器 7a 1次過熱器蒸気バイパス弁 7b 1次過熱器バイパス蒸気流量調整弁 8 1次過熱低減器 9 2次過熱低減器 10 再熱器 11 再熱器側ガス分配ダンパ 12 過熱器側ガス分配ダンパ 13 節炭器ガスバイパスダクト 14 節炭器ガスバイパスダンパ 15 排煙脱硝装置 16 アンモニア注入装置

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 石炭を主燃料とするボイラ排ガスの流路
    内に、排ガスの熱量を回収する1次過熱器及び節炭器
    と、排ガス中の窒素酸化物を低減するための触媒式排煙
    脱硝装置を設け、前記節炭器入口から前記触媒式排煙脱
    硝装置の入口へ、前記1次過熱器を通過した排ガスの一
    部をバイパスさせる煙道を設けたボイラ装置であって、 前記1次過熱器の入口からその出口へ、前記1次過熱器
    を構成する伝熱管内を流通する蒸気量の一部をバイパス
    させる系統を設けたことを特徴とするボイラ装置。
  2. 【請求項2】 ボイラ起動時に油から石炭への主燃料の
    切り替えを行うボイラの起動運転方法において、 1次過熱器を構成する伝熱管内を流通する蒸気量の1部
    をバイパスさせて、前記1次過熱器での排ガスの熱量回
    収を少なくし、前記1次過熱器の出口における排ガス温
    度を上昇させることを特徴とするボイラの起動運転方
    法。
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