JPH08287472A - 情報再生装置 - Google Patents

情報再生装置

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JPH08287472A
JPH08287472A JP7090930A JP9093095A JPH08287472A JP H08287472 A JPH08287472 A JP H08287472A JP 7090930 A JP7090930 A JP 7090930A JP 9093095 A JP9093095 A JP 9093095A JP H08287472 A JPH08287472 A JP H08287472A
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信一 太田
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 情報再生信号の変動によるジッター量を減少
させ、高い信頼性で情報を再生できるようにする。 【構成】 光カードCにマークの長さとマークのピッチ
を変化させる形態で記録されたデジタル情報を再生する
と共に、光カードCから読み出された再生信号を電気的
に交流結合した後に、再生信号を2値化してデジタル情
報を再生する情報再生装置において、再生信号を2値化
するまでの電気系の位相歪を補正するための位相補償回
路3を具備する。また、複数のトラックを同時に再生す
る場合に、複数のトラックにそれぞれ対応した複数の再
生信号処理回路のうち少なくとも1つの再生信号処理回
路に位相補償回路3を具備する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、情報記録媒体に記録さ
れた情報を再生する情報再生装置に関し、特に異なるマ
ーク長及びマークピッチの形態で記録されたデジタル情
報を再生する情報再生装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、情報をデジタル信号の形態で情報
を記録する情報記録方式としては、磁気記録方式、光記
録方式、あるいは光磁気記録方式などがあるが、以下で
は光記録を例として説明する。まず、光学的に情報を記
録したり、記録情報を読み出す記録媒体の形態として、
ディスク状、カード状、テープ状などの各種のものが知
られている。特に、カード状の記録媒体(以下、光カー
ドという)は製造性の容易さ、携帯性のよさ、アクセス
性のよさなどの特徴から用途が拡大されていくと考えら
れている。
【0003】図10はその一般的な光カードの記録面を
模式的に示した平面図である。図中のCは光カードで、
その情報記録面にはLF方向に複数の情報トラックがT
a1、Ta2、Ta3、…というように平行に配列されてい
る。各情報トラックの間にはトラッキングトラックが設
けられており、情報を記録する場合は、トラッキングト
ラックをガイドとして光スポットを情報トラック上に走
査することで、デジタル情報が情報トラック上に情報ピ
ット列として記録される。
【0004】また、光カードCの各情報トラックTa
両端のTN1 、TN2 の領域には各情報トラックTa
位置を示すトラック番号が付加されている。TN1 、T
N2は片方だけでも良いが、光カードCのどちら側から
光ビームスポットが走査しても最初にそのトラックのト
ラック番号が解るように、情報記録領域の両側に付加す
るのが良い。従って、TN1 、TN2 には同じ番号が記
録されている。
【0005】情報トラックTa に情報を記録する場合
は、S1 に示すように1つのトラックに1つの情報ファ
イルだけを記録しても良いが、記録する情報ファイルの
情報量が少ない場合は、1つのトラックを複数のセクタ
に分割して記録する方が効率が良い。S2 、S3 は1つ
の情報トラックTa を2つのセクタに分割して記録した
例である。なお、情報トラックを分割する場合は、いく
つのセクタに分割しても良いが、各セクタの記録情報量
の最小が32バイトか16バイト程度にするのが一般的
である。図10のS1 、S2 の上方のトラックは未記録
領域である。
【0006】更に、情報ファイルを記録する場合は、そ
の情報ファイルの管理情報を表わすディレクトリファイ
ルも同時に記録するのが一般的である。こうしたディレ
クトリによるファイル管理法では、まずディレクトリフ
ァイルを記録する領域はソフトウェアで前もって決めて
おき、情報ファイルを再生する時にディレクトリファイ
ルを再生して内容を判読し、その管理情報によって目的
の情報ファイルの記録位置を見付けてから目的の情報フ
ァイルの再生が行われる。
【0007】こうした光カードを対象とする光学的情報
記録再生装置としては種々のものが提案されているが、
いずれにおいても常にオートトラッキング、オートフォ
ーカス制御を行いつつ記録、再生が行われる。また、記
録媒体への情報の記録は記録情報に従って変調され、微
小光スポットに絞られた光ビームで情報トラックを走査
することにより行われ、光学的に検出可能な情報ピット
列として情報が記録される。記録媒体からの情報の再生
は、記録媒体に記録が行われない程度の一定パワーの光
ビームスポットで、情報トラックの情報ピット列を走査
し、媒体からの反射光、または透過光を検出することに
より行われる。
【0008】図11はこのような情報記録再生装置の光
学系の代表的な構成を示した図である。図11におい
て、半導体レーザ101の発光光束はコリメータレンズ
102で平行化され、これは更に回折格子103で複数
光束に分割された後、偏光ビームスプリッタ104、1
/4波長板105、更に対物レンズ106を経由して光
カードC上に集光される。光カードCからの反射光は、
対物レンズ106、1/4波長板105、偏光ビームス
プリッタ104、トーリックレンズ108を経由して光
検出器109へ入射される。この時、回折格子103で
分割された光束のうち0次回折光を用いて記録、再生、
及びオートフォーカス制御(以下、AFと略す)が行わ
れ、また±1次回折光を用いてオートトラッキング制御
(以下、ATと略す)が行われる。AFは非点収差方
式、ATは3ビ−ム方式が採用されている。
【0009】図12は光カードCの情報トラックとトラ
ッキングトラックを拡大して示した図である。トラッキ
ングトラックtt1,tt2は、溝又はトラックTa
は反射率の異なる物質で形成され、この溝を形成した
り、反射率を異なるようにすることで、情報トラックと
トラッキングトラックが区分されている。トラッキング
トラックはトラッキング制御信号を得るためのガイドと
して使用される。情報トラックTa には記録、再生、A
F用の0次回折光110が照射され、トラッキングトラ
ックtt1、tt2にはAT用の±1次回折光111、
112が照射されており、その回折光111、112か
らの反射光によりトラッキング制御信号を生成し、これ
をもとにトラッキングを制御することで、0次回折光1
10が正しくトラックTa 上を走査する様に制御が行わ
れる。
【0010】こうしてトラッキングを制御することによ
り、各回折光110、111、112は、同一の位置関
係を保ったまま図示しない駆動機構によって光カード上
を図面上上下方向に走査し、情報トラックTa上に情報
が記録される。図中の斜線で示した113a、b、c
は、0次回折光110の走査によって記録されたデジタ
ル情報であり、一般には情報ピットと呼ばれている。情
報ピット113a、b、cは周辺と反射率が異なる為、
再度弱い光スポット110で走査すると、0次回折光1
10の反射光はピット113a、b、cで変調され、情
報ピットに応じた再生信号を得ることができる。
【0011】図13は図11に示した光検出器109の
構成及び光検出器109の出力信号を処理して再生信号
及びトラッキング制御信号、フォーカス制御信号を生成
する信号処理回路を示した図である。光検出器109は
4分割光センサ114、光センサ115、116の合計
6個の光センサから構成されている。また、光スポット
110a、111a、112aは、各々図12における
各回折光110、111、112の反射光である。光ス
ポット110aは4分割光センサ114上に集光され、
光スポット111aと112aは各々光センサ115、
116上に集光されている。4分割光センサ114の各
対角方向のセンサ出力は、加算回路117、118で各
々加算される。
【0012】加算回路117、118の出力は、更に加
算回路121で加算され、情報再生信号RFとして出力
される。即ち、RFは4分割光センサ114の各検出片
の総和信号に相当する。又、加算回路117、118の
出力は差動回路120で減算され、フォーカス制御信号
Afとして出力される。即ち、Afは4分割光センサ1
14の各対角方向の和同士の差分の信号である。この非
点収差方式は文献に詳しく、又本発明に直接関係がない
ので説明を省略する。光センサ115、116の出力
は、差動回路119で減算され、トラッキング制御信号
Atとして出力される。通常、このAt信号が零になる
様に制御することで、トラッキングの制御が行われる。
【0013】図14は図13の加算回路121の出力で
ある情報再生信号RFを処理するための情報再生回路の
一例を示した図である。図14において、通常、情報再
生信号RFはアンプで大きく増幅する前にコンデンサC
101と抵抗器R101で交流結合がとられる。この理
由は、情報再生時の光スポット110aの光量は非常に
低いので、アンプのゲインを大きくしなければならない
のに対し、光センサ114は温度ドリフトがあり、直流
のまま増幅すると、この温度ドリフトでアンプが飽和し
てしまうからである。交流結合した情報再生信号RFは
オペレーションアンプ(以下、オペアンプという)12
2と抵抗器R102、R103で大きく増幅される。
【0014】増幅された情報再生信号RFは、そのまま
2値化しても良いが、通常はフィルタ回路123でフィ
ルタリングされる。このフィルタ回路の役割は、周波数
帯域を制限して信号対雑音比S/Nを良くすることであ
り、通常2次以上のシャープカットなローパスフィルタ
が用いられる。また、再生用光スポット110が情報ピ
ット113と同程度以上の大きさがあると、光スポット
によるローパス効果が大きく、短い情報ピット113c
の再正信号の振幅は長い情報ピット113a、113b
のそれよりも小さくなってしまう。そこで、フィルタ回
路123の振幅特性を情報ピット113cを再生する周
波数近辺で大きくし、情報ピットの長さによる振幅の違
いを補正するイコライザ回路とすることもある。この場
合は、イコライザ回路自身による位相歪が大きいため、
それを補正する位相補償回路と対で構成されることが多
い。
【0015】フィルタ回路123を通った情報再生信号
RFはコンデンサC102、抵抗器R104で再度交流
結合してからコンパレータ124に出力され、コンパレ
ータ124において所定の閾値と比較することで2値化
される。この2段目の交流結合の理由は、オフセットを
補正するためである。つまり、オペアンプ122の増幅
率は非常に大きいので、オフセットが出やすく、フィル
タ回路123にもオフセットがある。再生信号がオフセ
ットを持つことは、信号の平均値と2値化の閾値がずれ
てしまうことであるので、2値化する位相がずれてパル
ス幅が変化し、ジッターとなってしまう。従って、この
ようなオフセットを解決するためには、オフセット補正
回路を設けてもよいが、目的は再生信号の平均値を閾値
と合致させることであるから、図14の様な交流結合と
する方が簡単である。また、コンパレータ124は通常
ノイズで誤動作しない様にヒステリシス特性を持ってい
るが、ここでは省略してある。
【0016】コンパレータ124で2値化された2値化
RF信号の一方は、PLL回路125に入力され、2値
化RF信号に同期したクロック信号CLKが出力され
る。また、2値化RF信号の他方はフリップフロップ1
26でクロック信号CLKでサンプリングされ、クロッ
ク信号CLKに同期した2値化信号DATAとなる。記
録媒体に記録されるデ−タは通常変調されており、DA
TAはこの後復調回路(図示せ)で復調され、メモリに
記録される。CLKはこの復調回路やメモリアクセスの
ための同期クロックとしても用いられる。
【0017】以上のように交流結合の役割を光センサを
含めた温度ドリフトと電気的オフセットの補正として説
明したが、交流結合にはその他にも重要な役割がある。
以下それについて説明する。図15及び図16は図14
の情報再生回路の各部の信号を示した図である。図15
は以上説明した交流結合の時定数が大きい場合、図16
は時定数が小さい場合の信号を示している。図中のR
F′信号はコンパレータ124の入力での再生信号波
形、Dはフリップフロップ126のD端子における2値
化信号波形、CKはフリップフロップ126のCK端子
に入力されるクロック信号、DATAはフリップフロッ
プ126から出力される2値化信号データである。ま
た、RF′のピット部とは、図12において光スポット
110が情報ピット113を走査しているのに対応し、
ベタ部はそれ以外のピット間を走査しているのに対応し
ている。
【0018】記録媒体が安定している場合は、2値化R
F信号Dとクロック信号CKはTm0の時間差(位相差)
がある。ところが、記録媒体に反射率にムラがあると、
図15のRF′信号の様にベタ部及びピット部が変化
し、その平均値も二点鎖点で示すように変化する。この
場合、コンパレータ124の閾値は0レベルで一定であ
るから、2値化RF信号Dのパルス幅が変化してクロッ
ク信号CKとの時間差はTm1となって減少する。図15
の例では、エラーを起こしていないが、ジッターの原因
としてはこの他に走査速度変動やピット長のバラツキな
ど多々あり、それらに対するマージンがTm0からTm1
減少してしまい、他のジッターとの複合作用でエラーを
起こす確率が高くなってしまう。図15の信号は前述の
ように交流結合の時定数が大きく、再生信号RFとR
F′が短期間的にはほぼ等しい場合であるが、このよう
な場合はエラーが発生し易くなる。
【0019】これに対し、図16は交流結合の時定数が
小さい場合の信号であるが、交流結合には元々信号の平
均値を一定にする作用があり、そのレスポンスは時定数
に反比例する。つまり、図15においてはレスポンスが
遅く、図16においてはレスポンスが速いと言ってよ
い。従って、図16では再生信号RFは図15の場合と
同様に変化はしているが、交流結合の時定数が小さいた
め、再生信号RF′の平均値の変化は小さい。そのた
め、信号変化によるマージンはTm2であり、図15のマ
ージンTm1に比べて大きく、マージンの低下は非常に小
さくて済む。
【0020】このような交流結合の時定数をどの程度に
すべきかは、再生信号RFの変動周波数によると考えて
よい。記録媒体の反射率のムラでRFが変動すると説明
したが、この他にも再生信号RFの変動要因がある。例
えば、媒体表面の汚れ、ホコリ、傷などで再生信号RF
は同様に変動し、特に媒体表面には指紋が付き易いの
で、これも変動要因となる。通常、指紋のピッチは0.
5mm程度であり、これを高速で光走査するとかなり高
い周波数で再生信号RFは変動してしまう。この様な指
紋に対しても、ジッターのマージンの低下を押えるため
には交流結合の時定数を小さく、即ち交流結合周波数を
かなり高くしなければならない。
【0021】ところが、ピット長及びピットピッチを変
えて記録するというピットエッジ記録方式においては、
交流結合自身がジッターを発生する。この問題について
説明する。図17はピットエッジ記録方式の記録ピット
とその再生信号を示した図である。図17において、情
報トラックTa にピット127、128、129が記録
されており、そのうちピット127、128は最短単位
ピットで長さ又はその走査時間は1Tである。ピット1
27、128の間隔も1Tであり、ピットピッチは2T
である。また、ピット129は最長ピットで、その長さ
はピット127と128の4倍長の4Tである。ピット
128と129の間隔も4Tで、ピットピッチは8Tで
ある。再生信号RFは光スポット110によるローパス
効果で図17の様に1T信号はほぼ正弦波形、4T信号
はほぼ台形波形となっている。
【0022】図18は交流結合周波数を変えた場合の再
生信号波形を示した図である。まず1TRFは1T再生
信号波形を示している。この1T再生信号1TRFは、
交流結合周波数が極端に高い場合以外は交流結合周波数
によって信号波形は余り変化せず、図18のようにほぼ
正弦波形を維持する。また、4TRF(0)〜4TRF
(2)は各々4T再生信号であり、4TRF(0)は交
流結合がない場合、又は交流結合周波数が非常に低い場
合の信号波形を示している。この場合は、1T再生信号
1TRFと位相が合致してジッターは発生しない。4T
RF(1)、4TRF(2)は交流結合周波数を高くし
ていった場合の再生信号波形であり、各々Tm3、Tm4
位相差、即ちジッターが発生している。位相差Tm4はT
m3より大きく、交流結合周波数が高ければ高い程位相差
は大きくなり、再生信号波形は微分波形に近付いてジッ
ターが増大していくという傾向がある。
【0023】
【発明が解決しようとする課題】以上説明したように、
情報再生信号の変動によるジッターを低く押えるために
は、交流結合周波数を高くすればよいのであるが、そう
するとピットエッジ記録方式においては、交流結合自身
に起因するジッターが増大するという問題があった。そ
のため、従来においては、交流結合周波数を余り高くす
ることができず、情報再生信号の変動によるジッターを
低く押えるには限界があった。
【0024】本発明は、このような従来の事情に鑑み、
再生信号を2値化するまでの電気系の位相差を補正する
ための位相補償手段を設けることにより、情報再生信号
の変動によるジッター量を減少させ、高い信頼性で情報
を再生することができる情報再生装置を提供することを
目的とする。
【0025】また、本発明は、同時に再生する複数のト
ラックに対応した複数の再生信号処理回路の少なくとも
1つに、再生信号を2値化するまでの電気系の位相歪を
補正するための位相補償手段を設けることにより、回路
規模を大きくすることなく複数のトラックの再生の信頼
性を最大に確保することができる情報再生装置を提供す
ることを目的とする。
【0026】
【課題を解決するための手段】本発明の目的は、情報記
録媒体の情報トラック上にマークの長さとマークのピッ
チを変化させる形態で記録されたデジタル情報を再生す
ると共に、前記記録媒体から読み出された再生信号を電
気的に交流結合した後に、前記再生信号を2値化してデ
ジタル情報を再生する情報再生装置において、前記再生
信号を2値化するまでの電気系の位相歪を補正するため
の位相補償手段を有することを特徴とする情報再生装置
によって達成される。
【0027】また、本発明の目的は、情報記録媒体の情
報トラック上にマークの長さとマークのピッチを変化さ
せる形態で記録されたデジタル情報を再生すると共に、
前記記録媒体の複数の情報トラックのデジタル情報を一
度の走査で同時に再生する装置であって、同時に再生す
る複数の情報トラックに対応して、各情報トラックから
読み出された再生信号を電気的に交流結合した後に、前
記再生信号を2値化してデジタル情報を再生するための
複数の再生信号処理回路を有する情報再生装置におい
て、前記複数の再生信号処理回路のうち少なくとも1つ
の再生信号処理回路に、前記再生信号を2値化するまで
の電気系の位相歪を補正するための位相補償手段を配し
たことを特徴とする情報再生装置によって達成される。
【0028】
【実施例】以下、本発明の実施例について説明する。図
1は本発明の情報再生装置の一実施例を示したブロック
図である。図1において、コンデンサC1、C2、抵抗
器R1、R2、R3、R4はそれぞれ図14のコンデン
サC101、C102、抵抗器R101、R102、R
103、R104に対応している。また、オペアンプ
(オペレーションアンプ)1、フィルタ回路2、コンパ
レータ4、PLL回路5、フリップフロップ6もそれぞ
れ図14のオペアンプ122、フィルタ回路123、コ
ンパレータ124、PLL回路125、フリップフロッ
プ126に対応している。このように図14と対応して
いる構成要素については、各々図14のものと構成は同
じであるので、詳しい説明は省略するが、本実施例にお
いても光カードのような記録媒体から再生された再生信
号RFは、コンデンサC1と抵抗器R1で交流結合して
オペアンプ1に入力されている。記録媒体にはピッチエ
ッジ記録方式でデジタル情報が記録されているものとす
る。再生信号RFはオペアンプ1で所定の信号レベルに
増幅され、その後フィルタ回路2でフィルタリングされ
る。これは、前述のように周波数帯域を制限してS/N
比を向上するために行われる。ここまでは図14と同じ
である。
【0029】また、本実施例では、フィルタ回路2と次
段の交流結合のコンデンサC2の間に位相補償回路3が
設けられている。位相補償回路3の構成及び特性につい
ては詳しく後述するが、交流結合を含めた電気系の位相
歪を補正し、ジッターの発生を抑制するものである。位
相補償回路3はフィルタ回路2とコンデンサC2の間に
設けているが、フィルタ回路2と位相補償回路3の配置
を入れ換えても特性は同じである。但し、フィルタ回路
2や位相補償回路3で電気的オフセットが生じることが
あるので、図1のように位相補償回路3は2段目の交流
結合の前に設けるのが望ましい。位相補償回路3で位相
歪を補正された再生信号はコンデンサC2と抵抗器R4
で再度交流結合してコンパレータ4に入力され、コンパ
レータ4において閾値(ここでは0レベル)と比較する
ことで2値化される。2値化信号は図14と同様にPL
L回路5に入力され、再生信号RFに同期したクロック
信号CLKが作成される。また、コンパレータ4の2値
化信号はフリップフロップ6においてPLL回路5のク
ロック信号CLKでサンプリングされ、クロック信号C
LKに同期した2値化信号DATAが作成される。
【0030】次に、前述のような交流結合自身によるジ
ッターの発生原因について説明し、その後に本実施例の
位相補償回路3による具体的なジッター低減動作につい
て説明する。まず、図18において、4TRF(0)は
交流結合がない場合、または交流結合周波数が非常に低
い場合の4T再生信号、4TRF(1)、4TRF
(2)は交流結合周波数を高くしていった場合の4T再
生信号である。つまり、4TRF(0)は交流結合回路
の入力信号、4TRF(1)または4TRF(2)は出
力信号を示しており、この両者の比較から交流結合回路
自身で再生信号を歪ませていることがわかる。よって、
交流結合回路が無歪特性であれば、出力信号は入力信号
と相似になるはずであるので、交流結合回路は無歪特性
であると言ってよい。
【0031】図2は交流結合回路の振幅特性と位相特性
の例を示した図である。図2において、横軸のΩは図1
7で示した最短ピットピッチ2T分の1の周波数f1T
正規化した周波数である。つまり、Ωは、 Ω=f/f1T=f/(1/2T)=2Tf で表わされる。fは周波数である。例えば、4Tピット
の間隔が連続する周波数は、f=1/8Tであるので、 Ω=2T/8T=1/4 となる。
【0032】また、図2の特性は交流結合周波数fn
1T/12とした場合の例を示している。図18で説明
したように交流結合によって位相差が生じるのであるか
ら、交流結合回路の位相特性に問題があることが解か
る。これについて説明する。交流結合の位相特性φ1
(Ω)は、 φ1 (Ω)=tan -1{1/(f1T/fn )Ω}=tan -1
(fn /f) で表わされる。従って、図2の位相特性に示すように周
波数f=0でφ1 (0)=π/2、f=∞でφ1 (∞)
=0となり、低い周波数で大きく位相が進み、周波数が
高くなるのに従って位相進みが小さくなる。
【0033】一方、無歪位相特性は良く知られているよ
うに直線位相特性である。即ち、位相が周波数に比例す
るとして、比例係数をkとすると、無歪の位相特性φ
(f)は、 φ(f)=±kf となる。また、位相遅延時間Td は1周期1/fに位相
比を乗じて、 Td =(1/f)×φ(f)/2π =±k/2π となり、周波数に依らず一定となる。つまり、あらゆる
周波数成分の遅延時間が一定となって無歪特性となる。
【0034】従って、図2の位相特性が一点鎖線で示す
ように原点とΩ1.0における位相とを通る直線であれ
ば無歪特性となる。しかし、低周波数程位相進みが小さ
くなければならないのに、図2の交流結合の位相特性は
逆になっている。例えば、4Tピットと4T間隔が繰り
返すパターンの再生信号の周波数成分はΩが1/4の奇
数倍の周波数成分からなるのであるが、図2から明らか
なように無歪特性に対し、Ω=1/4、3/4で各々矢
印で示した位相だけずれを生じている。これが図18で
示したジッターを生じる原因である。また、図2の振幅
特性についてはΩ=1/4以下では振幅が低下している
が、4Tピットの繰り返しではΩ=1/4未満の成分は
ない。従って、振幅特性については、交流結合は余り影
響を与えない。
【0035】そこで、本実施例においては、以上のよう
なジッターの発生原因に着目し、位相補償回路3を設け
て図2のような位相特性を補正するものである。図2の
位相特性を補正するための理想的な特性としては図2の
特性を周波数軸に対して対称に、即ち位相の進み、遅れ
を反対にした特性である。つまり、周波数が零でπ/2
遅れ、高周波数で遅れが零になるような特性である。但
し、このような特性は現実には達成が困難である。従っ
て、交流結合に位相補償回路3を付加しても完全な無歪
特性を達成することは難しいと言ってよい。しかし、特
定の周波数範囲に渡って直線位相特性にすることは可能
であり、それによってジッターを充分に低減することは
可能である。
【0036】図3は位相補償回路3の具体的な回路例を
示した図である。図3においては、(A)、(B)、
(C)の3つの例を示しているが、これらは全て1次の
位相回路で、振幅の周波数特性は1で全く変調せずに位
相のみを遅らせる回路である。図3(A)、(B)は各
々アクティブフィルタを用いた例、図3(C)はインダ
クタンスLX とコンデンサCX のフィルタを用いた例で
ある。図3(A)、(B)においては、アクティブフィ
ルタは各々コンデンサCZ と抵抗器RX 、オペアンプ
6、抵抗器RG 、RF からなっている。図3の例はいず
れも1次の移相回路であるが、2次の移相回路であって
もよい。但し、2次の移相回路では素子数が多くなるの
で、その分回路構成が複雑になる。また、詳しく後述す
るように1次の移相回路であっても充分に移相歪を補正
することが可能である。なお、図14でも説明したが、
フィルタ回路2に図3のような移相回路を付加したもの
は従来からあるが、これはフィルタ回路2自身の位相特
性を補正することを目的としたもので、交流結合の位相
特性を補正するものではない。
【0037】図4は交流結合の位相歪を図3の位相補償
回路で補正した場合の位相特性を示した図である。図4
において、φ1 (Ω)は図2のφ1 (Ω)と同じ交流結
合の位相特性である。φ3 (Ω)は図3のいずれかの位
相回路の定数を適当に選んだ場合の位相特性である。こ
のときの位相は周波数零で0、周波数無限大でπ遅れで
あり、直線に対し下膨み、即ち直線に対し低周波数の位
相遅れが大きくなっている。従って、φ1 (Ω)とφ3
(Ω)の位相特性を合成すると、合成の位相特性φ4
(Ω)は、 φ4 (Ω)=φ1 (Ω)+φ3 (Ω) となり、原点とΩ=1.0における位相を結ぶ無歪特性
に対して、Ω=1/4における位相差は、合成の位相特
性φ4 (Ω)の場合が、φ1 (Ω)のみの場合よりも小
さくすることができる。
【0038】また、図4では、Ω=3/4における位相
差は、合成の位相特性φ4 (Ω)の方がφ1 (Ω)より
もむしろ大きくなっているが、遅延時間で考えると高周
波数での位相差は大きな値とはならず、また信号の周波
数成分も高周波で小さいために、かなり補正されている
と言ってよい。図4はフィルタ回路2がない場合か又は
その周波数特性が高帯域で、Ω=1.0以下で位相遅れ
が無視できる場合に相当する。なお、図1では交流結合
が2段で2次特性となっているのに対し、図4では1段
1次特性で示したが、これは後述するように2段の周波
数の比を大きくすると、1次近似が可能であるからであ
る。
【0039】図5は図1のフィルタ回路2として3次の
チェビシェフタイプのローパスフィルタを用いた場合の
位相特性を示した図である。φ1 (Ω)は図4のφ1
(Ω)と同じ交流結合の位相特性、φ2 (Ω)は3次の
チェビシェフタイプのフィルタの位相特性の例であり、
φ5 (Ω)はその合成の位相特性である。合成の位相特
性φ5 (Ω)は、 φ5 (Ω) =φ1 (Ω)+φ2 (Ω) で表わされ、図5の破線の様な特性となる。また、この
合成の位相特性φ5 (Ω)に更に図3の移相回路の位相
特性φ3 (Ω)(但し、図4とは定数が異なる)を合成
すると、その合成の位相特性φ6 (Ω)は、 φ6 (Ω)=φ5 (Ω)+φ3 (Ω) =φ1 (Ω)+φ2 (Ω)+φ3 (Ω) となり、図5に示すように合成の位相特性φ6 (Ω)は
Ω=1/4からΩ=1.0にかけてほぼ直線となる。つ
まり、ある周波数の範囲で無歪特性を実現することがで
きる。
【0040】ここで、4Tピットと4T間隔の繰り返し
の信号はΩ=1/4未満の周波数成分を持たないが、異
なるピット長とピット間隔がランダムに配されると、低
い周波数成分が発生する。但し、その成分比はΩ=1/
4よりも非常に小さいので、Ω=1/4未満の位相歪は
余り問題とはならない。また、Ω=1.0以上の成分比
も小さいので、同様にΩ=1.0以上の位相歪も余り大
きな影響を与えない。従って、このような場合は、位相
特性φ6 (Ω)は前述のようにΩ=1/4から1.0に
かけては無歪特性であるので、交流結合の位相歪を完全
に補正することができる。
【0041】図6〜図8は各々図5の位相特性の場合の
再生信号波形の例を示した。図6は2T、図7は3T、
図8は4Tの長さのピット長とピット間隔の繰り返しの
再生信号波形を示している。また、図6〜図8におい
て、(A)は無歪の場合の再生信号、(B)は位相補償
無しの場合の再生信号(位相特性がφ5 (Ω)の特性の
場合)、(C)は位相補償有りの場合の再生信号(位相
特性がφ6 (Ω)の場合)を示している。まず、図6の
2Tのピット長とピット間隔の繰り返しパターンの再生
信号について説明すると、図5の位相特性φ6 (Ω)が
Ω=1/2で直線よりも位相が遅れていることから図6
(C)の位相補償有り場合は、補正過剰となっている。
但し、図6(B)の位相補償無しの場合に比べると信号
波形もジッターも大幅に改善されていることがわかる。
【0042】また、図7の3Tのピット長とピット間隔
の繰り返しパターンの再生信号では図7(A)と図7
(C)の比較で明らかなようにほぼ完全に位相歪が補正
されていることがわかる。最後に、図8の4Tのピット
長とピット間隔の繰り返しパターンの再生信号では、図
5のφ6 (Ω)がΩ=1/4で直線よりも位相が進んで
いることからわかるように、図8(C)の位相補償有り
の場合は、補正不足となっている。但し、この場合も、
図8(B)位相補償無しの場合に比べると、やはり再生
信号波形もジッターも大幅に改善されていることがわか
る。
【0043】次に、2段の交流結合について説明する。
図14で述べたが交流結合を2段にすることは必ずしも
必須ではないが、中々便利である。そこで、交流結合周
波数を高くして情報再生信号の変動に対拠する場合、2
段の特性の組合せをどうすべきか、それについて説明す
る。まず、2段の交流結合は2次のハイパスフィルタと
して伝達関数H(s)は以下のように表わすことができ
る。
【0044】 H(s)=s2 /(s2 +2ζωn s+ωn 2) =s2 /(s+ω1 )(s+ω2 ) 但し、sはラプラス演算子、ζは弾性係数である。ωn
は、 ωn =√(ω1 ω2 ) =2π√(fn1n2) である。また、fn1、fn2は各段の交流結合周波数で、 fn1=1/2πC24n2=1/2πC11 である。ここで、fn2=fn1/mとすると、 H(s)=s2 /(s+ω1 )(s+ω1 /m) ζ=(m+1)/2√m となる。また、位相特性φ1 (f)は、 φ1 (f)=tan -1(fn1/f)+tan -1(fn1/m
f) である。よって、各段の交流結合周波数の比mが大きい
と、ω1 /m≒0でほぼ1次の場合と同じになる。ま
た、位相特性もfn1<fn で、fn1<mf≒0となって
ほぼ1次の場合と同じになる。更に、ステップ応答を5
%以下とするには、ζ>2であり、m>14となる。従
って、mは大きい方が良く、2段の交流結合周波数の比
を15:1以上にすると、位相特性は高い方の交流結合
周波数で決まり、図4、図5のような特性となる。
【0045】以上の説明から2段の交流結合の定数を設
定する場合は、まず図1のコンデンサC1、抵抗器R1
からなる1段目の交流結合は図14で説明した様に光セ
ンサ114の温度ドリフトに対拠するための回路である
ので、温度ドリフトの時定数からしてその交流結合周波
数はかなり低くて良い。よって、コンデンサC2、抵抗
器R4からなる2段目の交流結合周波数を高く設定し、
1段目の交流結合のコンデンサC1と抵抗器R1 は、そ
の1/20以下の周波数になるように設定すれば良い。
【0046】次に、本発明の他の実施例について説明す
る。近年においては、情報再生のスループットを向上さ
せるために、複数の情報トラックを一度の走査で同時に
再生する方法が採られつつある。図9はその場合の光カ
ードC上の光スポットの配置とそれに対応する光センサ
の配置を示した図である。但し、オートフォーカス、オ
ートトラッキングについては省略している。また、ここ
では図11の装置で複数トラックの同時再生を行うもの
として説明する。
【0047】まず、図11の半導体レーザ101の光ビ
ームは回拆格子103で3つの光ビームに分割され、各
々対物レンズ106で収束して3本の情報トラック上に
照射される。図9の情報トラックTa1、Ta2、Ta3上の
光スポット11、12、13はこのようにして分割照射
された同時再生用の光スポットを示している。図11の
光検出器109は図9のセンサ素子14、15、16か
らなっており、各々光スポット11、12、13に対応
して図9のように配置されている。そして、各光スポッ
トが図9のように光カードC上を矢印の方向に走査する
と、センサ素子14〜16では各々対応する光スポット
の反射光を検出し、同時に各トラックに記録されたピッ
トに応じた3トラック分の情報再生信号が得られる。セ
ンサ素子14、15、16の出力信号はプリアンプ8、
9、10(通常は、電流電圧変換アンプ)を介して各々
図1の情報再生回路に出力され、各情報再生回路におい
て前述のように2値化などの信号処理を行うことで3ト
ラック分の再生データが作成される。
【0048】つまり、図1の情報再生回路が3系統必要
となる。なお、図9の例では、3トラックを同時再生の
例を示したが、もっと多くのトラックを同時に再生する
ことも可能ではあるが、この場合は回路規模も大きくな
る。そこで、本実施例においては、この回路規模の縮少
を図るものであり、複数トラックを1度の走査で同時に
再生する場合、複数の情報再生回路のうち少なくとも1
系統に図1〜図5で説明したような回路特性を持たせ、
その他の系統はその系統よりも交流結合周波数を低くし
て位相補償回路3を省略し、装置のコストダウンとハー
ドサイズの縮小を図るというものである。従って、本実
施例では、複数の情報トラックを同時に再生する場合、
複数の情報再生回路のうち少なくとも1つの情報再生回
路に図1のように位相補償回路3を設けるものである。
こうすることにより、少なくとも1系統だけでも再生マ
ージンの大きい系統があれば、他の系統で再生エラーを
生じても、再生マージンの大きい系統で再度再生を行う
ことが可能であるので、その分時間はかかるが、再生の
信頼性は全ての系統が再生マージンが大きい場合と同じ
に確保することができる。
【0049】また、これは3トラックの同時再生での1
系統に限るものではなく、例えば5トラックを同時に再
生する場合、3系統を図1〜図5で説明した回路特性に
するなど組合としては色々な可能性がある。更に、再生
エラーが生じた場合に、再度再生するときは、その系統
に対応する光スポットで再生する様に再生ヘッドをシー
クしても良いが、再生ヘッドをシークせずに複数の系統
を切り換えるためのスイッチを設けて同じ光スポットで
回路のみを切り換える方がシーク時間が不必要な分優れ
ている。
【0050】なお、以上の実施例では、光カードという
記録媒体の光記録再生を例として説明したが、本発明は
光カードに限定される技術ではなく、例えば磁気カー
ド、光ディスク、磁気ディスクなどにも応用可能であっ
て記録媒体には依存しない。また、交流結合の位相補正
とフィルタ回路の位相補正を別々の2つの位相補償回路
で行っても良いが、コスト高になるので、1つの位相補
償回路で同時に補正するのが望ましい。この場合、図5
〜図8で説明したように単一の位相補償回路で充分な位
相補正が可能であり、コスト高にならずに性能を改善す
ることが可能である。
【0051】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、交
流結合を含めた全体の位相特性を補正する位相補償手段
を配することにより、交流結合自身によるジッターを低
減することができ、それによって交流結合周波数を高く
することができる。従って、種々の原因によって発生す
る情報再生信号の変動によるジッター量を低くでき、安
定した信頼性の高い情報再生を実現できるという効果が
ある。
【0052】また、複数の情報トラックを一度の走査で
同時に再生する場合に、複数のトラックに対応した複数
の再生信号処理回路のうち少なくとも1つの再生信号処
理回路に位相補償手段を配することにより、他の再生信
号処理回路で再生エラーが生じたときは位相補償手段の
配された再生信号処理回路で再度再生することが可能と
なるので、装置の回路規模を大きくすることなく、高い
再生の信頼性を確保することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の情報再生装置の一実施例を示したブロ
ック図である。
【図2】交流結合回路の振幅特性と位相特性の例を示し
た図である。
【図3】図1の実施例の位相補償回路3の具体例を示し
た回路図である。
【図4】交流結合の位相歪を位相補償回路で補正した場
合の位相特性の例を示した図である。
【図5】図1のフィルタ回路2として3次のチェビシェ
フタイプのローパスフィルタを用いた場合の位相特性を
示した図である。
【図6】2Tのピット長とピット間隔の繰り返しパター
ンの再生信号を位相補償がある場合とない場合で比較し
て示した図である。
【図7】3Tのピット長とピット間隔の繰り返しパター
ンの再生信号を位相補償がある場合とない場合で比較し
て示した図である。
【図8】4Tのピット長とピット間隔の繰り返しパター
ンの再生信号を位相補償がある場合とない場合で比較し
て示した図である。
【図9】複数のトラックを同時に再生する場合の光カー
ド面上の光スポットの配置及びその反射光を検出するた
めのセンサ素子の配置を示した図である。
【図10】光カードの記録フォーマットを示した図であ
る。
【図11】光情報記録再生装置の光学系の構成を示した
図である。
【図12】光カードの情報トラック上に光スポットが走
査する様子を示した図である。
【図13】図11の装置の光検出器で検出された信号を
処理して情報再生信号などを生成する信号処理回路を示
した図である。
【図14】従来例の情報再生信号を処理して再生データ
を出力する情報再生装置を示した図である。
【図15】図14の情報再生装置の交流結合の時定数が
大きい場合の各部の信号を示した図である。
【図16】図14の情報再生装置の交流結合の時定数が
小さい場合の各部の信号を示した図である。
【図17】ピットエッジ記録方式の記録ピットとその再
生信号を示した図である。
【図18】1Tの再生信号波形及び4Tの再生信号を交
流結合周波数を変えて示した信号波形図である。
【符号の説明】
1 オペアンプ 2 フィルタ回路 3 位相補償回路 4 コンパレータ 5 PLL回路 6 フリップフロップ 8〜10 プリアンプ 11〜13 光スポット 14〜16 センサ素子 C1、C2 コンデンサ R1、R2、R3、R4 抵抗器 C 光カード Ta1〜Ta3 情報トラック tt1〜tt4 トラッキングトラック

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 情報記録媒体の情報トラック上にマーク
    の長さとマークのピッチを変化させる形態で記録された
    デジタル情報を再生すると共に、前記記録媒体から読み
    出された再生信号を電気的に交流結合した後に、前記再
    生信号を2値化してデジタル情報を再生する情報再生装
    置において、前記再生信号を2値化するまでの電気系の
    位相歪を補正するための位相補償手段を有することを特
    徴とする情報再生装置。
  2. 【請求項2】 情報記録媒体の情報トラック上にマーク
    の長さとマークのピッチを変化させる形態で記録された
    デジタル情報を再生すると共に、前記記録媒体の複数の
    情報トラックのデジタル情報を一度の走査で同時に再生
    する装置であって、同時に再生する複数の情報トラック
    に対応して、各情報トラックから読み出された再生信号
    を電気的に交流結合した後に、前記再生信号を2値化し
    てデジタル情報を再生するための複数の再生信号処理回
    路を有する情報再生装置において、前記複数の再生信号
    処理回路のうち少なくとも1つの再生信号処理回路に、
    前記再生信号を2値化するまでの電気系の位相歪を補正
    するための位相補償手段を配したことを特徴とする情報
    再生装置。
  3. 【請求項3】 請求項1または請求項2に記載の情報再
    生装置において、前記位相補償手段の位相特性は、零周
    波数で零位相の原点と最短マークピッチ分の1の周波数
    における位相を結ぶ直線に対し、他の複数種類のマーク
    ピッチ分の1の周波数における位相が互いに進みと遅れ
    の関係の特性であることを特徴とする情報再生装置。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載の情報再生装置におい
    て、前記直線に対する最長マークピッチ分の1の周波数
    における位相差は、中間のマークピッチ分の1の周波数
    における位相差よりも小さいことを特徴とする情報再生
    装置。
  5. 【請求項5】 請求項1または請求項2に記載の情報再
    生装置において、前記位相補償手段の位相特性は、零周
    波数で零位相の原点と複数種類のマークピッチ分の1の
    周波数における各位相が略直線で結ばれるような特性で
    あることを特徴とする情報再生装置。
  6. 【請求項6】 請求項1または請求項2に記載の情報再
    生装置において、前記位相補償手段は、電気的交流結合
    よりも前に配置されていることを特徴とする情報再生装
    置。
  7. 【請求項7】 請求項1または請求項2に記載の情報再
    生装置において、前記位相補償手段は、1次の移相回路
    から構成されていることを特徴とする情報再生装置。
  8. 【請求項8】 請求項1または請求項2に記載の情報再
    生装置において、前記電気的交流結合は2段であって、
    該2段の電気的交流結合の比は15:1以上であること
    を特徴とする情報再生装置。
  9. 【請求項9】 請求項1または請求項2に記載の情報再
    生装置において、前記記録媒体は、光学的情報記録媒体
    であることを特徴とする情報再生装置。
  10. 【請求項10】 請求項2に記載の情報再生装置におい
    て、前記再生信号処理回路は、情報トラックから読み出
    された再生信号を電気的に交流結合し、かつこの交流結
    合した再生信号をフィルタ回路を介した後に2値化する
    ことを特徴とする情報再生装置。
  11. 【請求項11】 請求項2に記載の情報再生装置におい
    て、前記複数の再生信号処理回路のうち位相補償手段が
    配された再生信号処理回路の電気的交流結合の時定数
    は、他の再生信号処理回路の時定数よりも小さいことを
    特徴とする情報再生装置。
  12. 【請求項12】 請求項2に記載の情報再生装置におい
    て、複数の情報トラックを一度の走査で同時に再生した
    ときに1つ以上の情報トラックで再生エラーが発生した
    場合は、前記複数の再生信号処理回路のうち位相補償手
    段が配された再生信号処理回路でエラーが生じた情報ト
    ラックを再度再生することを特徴とする情報再生装置。
  13. 【請求項13】 請求項12に記載の情報再生装置にお
    いて、前記エラーの生じた情報トラックを再度再生する
    場合は、該情報トラックから読み出された再生信号を位
    相補償手段が配された再生信号処理回路に入力して再生
    することを特徴とする情報再生装置。
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