JPH08285682A - 基準電圧発生回路 - Google Patents

基準電圧発生回路

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JPH08285682A
JPH08285682A JP8983595A JP8983595A JPH08285682A JP H08285682 A JPH08285682 A JP H08285682A JP 8983595 A JP8983595 A JP 8983595A JP 8983595 A JP8983595 A JP 8983595A JP H08285682 A JPH08285682 A JP H08285682A
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Atsushi Okita
篤志 沖田
Shinji Sakamoto
慎司 坂本
Satoshi Sugino
聡 杉野
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Matsushita Electric Works Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】周囲温度の変化による出力電圧の変動を抑制す
る。 【構成】2つのカレントミラー回路のうちの一方の出力
側のMOSFET22cは、他方のカレントミラー回路
の入力側のMOSFET22aの電流源になる。両カレ
ントミラー回路の出力側のMOSFET21b,22b
には抵抗R3 ,R 4 が直列接続され、抵抗R3 ,R4
接続点に定電圧が印加される。一方のカレントミラー回
路の入力側のMOSFET22aには定電流源から定電
流が流される。カレントミラー回路によって定電流源か
らの電流を抵抗R3 ,R4 に流すから、周囲温度が変化
しても抵抗R3 ,R4 の両端電圧は温度変化に対して安
定性が高く、抵抗R3 ,R4 の接続点に印加された定電
圧を挟んで温度変化に対して安定な2電圧を得ることが
できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、主としてウインドコン
パレータのように入力電圧を複数段階の基準電圧と比較
する電圧比較回路とともに用いられる基準電圧発生回路
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、赤外線を用いて物体までの距離
を測定し所定の距離範囲に物体が存在するときに出力を
発生する測距式の光電スイッチでは、受光光量が過大で
あったり過小であったりすると距離を正確に測定するこ
とができないから、受光光量が所定範囲内であるか否か
を判断する必要がある。また、赤外線を投光するととも
に赤外線の遮断ないしは反射に基づく受光光量の変化を
検出することにより物体の存否を検出するような赤外線
式の光電スイッチでは、投光素子や受光素子の汚れや劣
化を検出するために、所定範囲の受光光量が得られるか
否かを判断して正常動作が可能か否かを自己診断するも
のもある。このように、受光光量が所定範囲内であるか
否かを判断するには、受光光量を許容範囲の上限値およ
び下限値の2段階の値と比較することが要求される。ま
た、上述の場合以外でも、入力値を複数段階の基準値と
比較することが要求されることは多い。この種の要求を
満たす回路としては、ウインドコンパレータのように、
複数個のコンパレータよりなる電圧比較回路を備えると
ともに、各コンパレータごとに入力電圧と比較する基準
電圧を異ならせたものが考えられている。すなわち、こ
の種の電圧比較回路は、複数段階の基準電圧を発生させ
る基準電圧発生回路とともに用いられる。
【0003】この種の基準電圧発生回路の一例として、
ウインドコンパレータ用に上限値と下限値との2段階の
基準電圧を発生する回路を図3に示す。図3に示す回路
では、直列制御形の定電圧回路3a,3bを2段階に設
け、一方の定電圧回路3aが他方の定電圧回路3bに基
準電圧を与える構成を採用している。すなわち、各定電
圧回路3a,3bは、それぞれpチャネルのMOSFE
T4a,4bのドレイン−ソース間と抵抗Ra1 ,Ra
2 、Rb1 ,Rb2 ,Rb3 との直列回路を直流電源
(たとえば、5V)の両端間に接続し、演算増幅器OP
5 ,OP6 より各MOSFET4a,4bのゲートに印
加する電圧を調節することによって、MOSFET4
a,4bの導通量を調節するように構成されている。
【0004】定電圧回路3aでは、MOSFET4aの
ドレイン電圧である出力電圧VMを抵抗Ra1 ,Ra2
により分圧し、この電圧を誤差増幅器としての演算増幅
器OP5 の反転入力端子に印加されている基準電圧Vre
f と比較するのであって、出力電圧VMを抵抗Ra1
Ra2 で分圧した電圧が基準電圧Vref に一致するよう
に、MOSFET4aの導通量が制御される。
【0005】また、定電圧回路3bでは、定電圧回路3
aの出力電圧VMが基準電圧として演算増幅器OP6
反転入力端子に印加される。定電圧回路3bのMOSF
ET4bのドレイン電圧は、抵抗Rb1 と抵抗Rb2
Rb3 の直列回路とにより分圧されて、誤差増幅器とし
ての演算増幅器OP6 で基準電圧である定電圧回路3a
の出力電圧VMと比較され、両者が一致するようにMO
SFET4bの導通量が制御される。したがって、抵抗
Rb1 と抵抗Rb2 との接続点の電位は定電圧回路3a
の出力電圧VMと等しくなる。ここに、抵抗Rb1 ,R
2 は抵抗値が等しく、抵抗Rb1 および抵抗Rb2
両端電圧は等しくなっている。すなわち、各抵抗R
1 ,抵抗Rb2 の両端電圧をVxとすれば、MOSF
ET4bのドレイン電圧は(VM+Vx)になり、抵抗
Rb2 ,Rb3 の接続点の電位は(VM−Vx)にな
る。また、抵抗Rb3 には可変抵抗器を用いている。
【0006】以上説明したように、2段階の定電圧回路
3a,3bを用いることによって、1つの基準電圧Vre
f を用いて(VM+Vx)と(VM−Vx)との2段階
の基準電圧を発生させることができる。ここで、(VM
+Vx)=VMH、(VM−Vx)=VMLとおき、V
Mを中心電圧、VMHを上側電圧、VMLを下側電圧と
呼ぶことにする。上記回路構成では、抵抗Rb3 を変化
させても中心電圧VMは変化しないが、抵抗Rb3 の抵
抗値の変化に伴って抵抗Rb1 ,Rb2 ,Rb 3 の直列
回路の抵抗値が変化し、この直列回路に流れる電流が変
化するから、抵抗Rb1 ,Rb2 の両端電圧Vxが変化
する。その結果、上側電圧VMHと下側電圧VMLとを
変化させることができる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、MOSFE
T4a,4bは一般に周囲温度の変化に伴ってドレイン
−ソース間抵抗が変化する。したがって、1段目の定電
圧回路3aにおいて抵抗Ra1 ,Ra2 の接続点の電位
を一定に保つことができるとしても、出力電圧VMは周
囲温度によって変化することになる。また、2段目の定
電圧回路3bでは、周囲温度が変化しても中心電圧VM
を定電圧回路3aの出力電圧と等しくなるように保つこ
とができるものの、上側電圧VMHや下側電圧VMLは
周囲温度によって変動することになる。結局、2段目の
定電圧回路3bから出力される中心電圧VM、上側電圧
VMH、下側電圧VMLは、周囲温度の影響を受けて変
動するという問題がある。
【0008】本発明は上記事由に鑑みて為されたもので
あり、その目的は、周囲温度の変化による出力電圧の変
動を抑制した基準電圧発生回路を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、入力
側の能動素子に定電流源からの一定電流が流され出力側
に2個の能動素子を並列的に備える第1のカレントミラ
ー回路と、第1のカレントミラー回路の出力側の一方の
能動素子に入力側の能動素子が直列接続された第2のカ
レントミラー回路と、第1のカレントミラー回路の出力
側の他方の能動素子と第2のカレントミラー回路の出力
側の能動素子との間に直列接続された一対の抵抗とを備
え、各カレントミラー回路の出力側の能動素子と両抵抗
との直列回路を電源の両端間に接続するとともに、両抵
抗の接続点に定電圧源から電圧を印加し、各カレントミ
ラー回路の能動素子と各抵抗との接続点から基準電圧を
取り出すことを特徴とする。
【0010】請求項2の発明では、第1のカレントミラ
ー回路の入力側の能動素子に電界効果トランジスタのド
レイン−ソース間を直列接続するとともに、上記能動素
子と電界効果トランジスタとの直列回路を電源の両端間
に接続し、電界効果トランジスタのゲートへの印加電圧
を調節して第1のカレントミラー回路への入力電流を調
節可能とする電流調節手段を設けたことを特徴とする。
【0011】請求項3の発明では、第1の抵抗を介して
電源の両端間にドレイン−ソース間が接続された第1の
MOSFETと、第1のMOSFETと第1の抵抗との
接続点の電位を基準電圧と比較しこの電位を一定に保つ
ように第1のMOSFETの導通量を制御する誤差増幅
器と、第1のMOSFETと同特性であって第2の抵抗
を介して電源の両端間にドレイン−ソース間が接続され
誤差増幅器の出力により導通量が制御される第2のMO
SFETと、第2のMOSFETと第2の抵抗との接続
点から電圧を取り出すボルテージフォロワと、第1のM
OSFETと同特性であって電源の一端にドレイン−ソ
ース間の一端が接続され誤差増幅器の出力により導通量
が制御される第3のMOSFETとを備え、ボルテージ
フォロワの出力電圧を上記定電圧源とし、第3のMOS
FETのドレイン−ソース間の他端から出力される電流
を上記定電流源として用いることを特徴とする。
【0012】
【作用】請求項1の発明の構成によれば、1つの定電流
源を用いて2つの定電流出力が得られるように2つのカ
レントミラー回路を用い、各カレントミラー回路の出力
電流をそれぞれ抵抗に流し、さらに両抵抗の接続点に定
電圧を印加することによって、両抵抗の接続点に印加さ
れた電圧に対して抵抗の両端電圧分の差を持った2電圧
を基準電圧として出力することができる。また、カレン
トミラー回路によって定電流源からの電流を抵抗に流し
ているから、周囲温度が変化しても抵抗には定電流源か
らの電流と同電流を流すことができ、温度変化に対する
安定性が従来構成よりも高くなる。しかも、定電流源か
らの電流が変化すれば各抵抗の両端電圧が変化するか
ら、定電圧源からの電圧を挟んで出力される2電圧の差
のみを変化させることができる。
【0013】請求項2の発明の構成によれば、第1のカ
レントミラー回路への入力電流を電流調節手段によって
調節可能としているから、出力される2電圧の差を調節
することができる。すなわち、定電流源からの電流値で
は所望の出力電圧が得られない場合でも電流調節手段に
より出力電圧を調節することが可能になる。請求項3の
発明の構成によれば、第1のMOSFETのドレイン−
ソース間に第1の抵抗を直列接続するとともに、第1の
MOSFETと第1の抵抗との接続点の電位を一定に保
つように第1のMOSFETの導通量を誤差増幅器で調
節し、第1のMOSFETと同特性を有し誤差増幅器の
出力により導通量を調節する第2のMOSFETのドレ
イン−ソース間に第2の抵抗を直列接続して、第1のM
OSFETと第1の抵抗との直列回路と第2のMOSF
ETと第2の抵抗との直列回路とを並列接続し、第2の
MOSFETと第2の抵抗との接続点からボルテージフ
ォロワを通して定電圧を取り出すので、第1の抵抗と第
2の抵抗との温度特性が揃っていれば、周囲温度が変化
しても後述するように出力電圧は一定に保たれることに
なる。すなわち、周囲温度の変化に対して安定な定電圧
源を得ることができる。しかも、第3のMOSFETを
設けて誤差増幅器で導通量を調節することにより定電流
源を設けることができるのであって、この電流値は抵抗
の温度特性の影響を受けるが半導体素子の温度特性に比
較すれば周囲温度の影響は少なく、比較的安定した定電
流を与えることができる。しかも、請求項2の発明のよ
うに電流調節手段と併用することで、定電流源の電流変
化があっても所望の基準電圧を得ることが可能である。
【0014】
【実施例】
(実施例1)本実施例では、図1(a)に示すように、
定電圧源および定電流源として機能する基準値発生回路
1と、基準値発生回路1より出力される一定電圧および
一定電流を用いて従来例で説明した上側電圧VMHと下
側電圧VMLとの2段階の基準電圧を発生させる出力回
路2とを備える。
【0015】基準値発生回路1は、pチャネルのMOS
FET11a,11b,11cを3個備え(図1(a)
には5個のMOSFETを記載しているが、そのうち2
個は機能していない)、各MOSFET11a,11
b,11cはソース同士およびゲート同士をそれぞれ共
通接続してある。MOSFET11aには抵抗R1 が直
列接続され、MOSFET11bには抵抗R2 が直列接
続され、両直列回路は直流電源(たとえば5V)の両端
間に接続される。MOSFET11a,11b,11c
のゲートには、誤差増幅器としての演算増幅器OP1
出力端が接続され、演算増幅器OP1 では、MOSFE
T11aのドレインと抵抗R1 との接続点の電位を電圧
入力端子T1 に印加される基準電圧Vref と比較し、両
者が一致するようにMOSFET11a,11b,11
cの導通量を制御する。この構成では、抵抗R1 の両端
電圧が一定に保たれるのであり、抵抗R1 は固定抵抗で
あるから、各MOSFET11a,11b,11cには
一定電流が流れることになる。つまり、各MOSFET
11a,11b,11cの特性を等しくすることで、す
べてのMOSFET11a,11b,11cのドレイン
−ソース間電流は等しくなるのであり、その値はVref
/R1 になる。
【0016】そこで、MOSFET11cのドレイン電
流(すなわち、Vref /R1 )を定電流源としてを出力
回路2に与え、MOSFET11cのドレインと抵抗R
2 の接続点で得られる一定電圧(すなわち、Vref R2
/R1 )を演算増幅器OP2よりなるボルテージフォロ
ワを通して出力回路2に与える。ここに、MOSFET
11a,11b,11cのドレイン−ソース間抵抗が周
囲温度の影響によって変動しても、MOSFET11a
のドレイン電圧を一定に保つようにMOSFET11
a,11b,11cの導通量が制御されるから周囲温度
の影響が抑制され、しかも、出力電圧はVref R2 /R
1 であるから抵抗R1 ,R2 の温度に対する変化率がほ
ぼ等しければ抵抗R1 ,R2 の温度特性の影響も除去さ
れることになり、結果的に周囲温度の変化に対して基準
電圧Vref と同程度の安定性が得られることになる。ま
た、出力電流も上述のように周囲温度の影響が抑制され
るから、基準電圧Vref の温度変化を無視すれば抵抗R
1 の温度特性程度の影響しか受けないことになる。
【0017】出力回路2では、図1(b)に示すよう
に、直流電源(たとえば、5V)の両端間に、pチャネ
ルのMOSFET21bのソース−ドレイン間と、抵抗
値の等しい2個の抵抗R3 ,R4 と、nチャネルのMO
SFET22bのソース−ドレイン間との直列回路を接
続してあり、両抵抗R3 ,R4 の接続点に基準値発生回
路1から出力された一定電圧を印加する電圧印加端子T
2 を設けてある。さらに、MOSFET21bおよびM
OSFET22bの各ドレインには、それぞれ演算増幅
器OP3 ,OP4 よりなるボルテージフォロワが接続さ
れ、各演算増幅器OP3 ,OP4 の出力端にそれぞれ電
圧出力端子T3 ,T4 が接続される。
【0018】各MOSFET21b,22bはそれぞれ
MOSFET21a,22aとともにカレントミラー回
路を構成する。さらに、MOSFET22bのゲート
は、ソース−ドレイン間をMOSFET21aのソース
−ドレイン間に直列接続したMOSFET22cのゲー
トと共通に接続される。すなわち、MOSFET22b
とMOSFET22cとはともにMOSFET22aと
カレントミラー回路を構成することになる。MOSFE
T22aのドレインにはpチャネルのMOSFET23
のドレインが接続され、両MOSFET22a,23の
ソース−ドレイン間の直列回路は、上記直流電源の両端
間に接続される。ここにおいて、MOSFET22aの
ドレインには電流入力端子T5 が接続される。この電流
入力端子T 5 を通して、基準値発生回路1からの一定電
流が流入する。さらに、MOSFET23のゲートには
調節用端子T6 が設けられ、直列接続された抵抗R5
可変抵抗器VRとの接続点が調節用端子T6 に接続され
る。抵抗R5 と可変抵抗器VRとの直列回路は、上記直
流電源の両端間に接続される。
【0019】いま、可変抵抗器VRの抵抗値を一定に保
っているものとすれば、MOSFET23のソース−ド
レイン間電流はほぼ一定であり、MOSFET22aの
ソース−ドレイン間には、MOSFET23のソース−
ドレイン間電流と電流入力端子T5 から流入する電流と
を合成したほぼ一定の電流が流れる。したがって、MO
SFET22b,22cのソース−ドレイン間にも定電
流が流れ、MOSFET22cに直列接続されたMOS
FET21aのソース−ドレイン間にも定電流が流れ
る。ここに、MOSFET21aのソース−ドレイン間
に流れる電流はMOSFET22cのソース−ドレイン
間に流れる電流と等しく、MOSFET22cのソース
−ドレイン間に流れる電流はMOSFET22aのソー
ス−ドレイン間に流れる電流と等しいから、MOSFE
T21aのソース−ドレイン間に流れる電流は、MOS
FET22aのソース−ドレイン間に流れる電流と等し
くなる。その結果、MOSFET21bとMOSFET
22bとのソース−ドレイン間に流れる電流は、各MO
SFET21b,21a、22b,22a,22cの温
度特性が揃っていれば周囲温度の変化の影響を受けるこ
となく、MOSFET22aのソース−ドレイン間に流
れる電流と等しくなる。
【0020】基準値発生回路1から出力される一定電圧
は、抵抗R3 ,R4 の接続点に印加されるから、抵抗R
3 ,R4 の接続点の電位は基準値発生回路1より電圧印
加端子T2 に印加される一定電圧に保たれる。一方、抵
抗R3 ,R4 には上述したように、MOSFET21
b,22bによって一定電流が流されているから、各抵
抗R3 ,R4 での電圧降下は一定であり、この電圧降下
をVxとし、電圧印加端子T2 への印加電圧をVMとす
れば、従来構成と同様にして電圧出力端子T3 ,T4
らそれぞれ上側電圧VMH=(VM+Vx)と下側電圧
VML=(VM−Vx)が出力されることになる。ただ
し、上述したように、抵抗R3 ,R4 に流れる電流は周
囲温度の影響をほとんど受けず一定であるから、上側電
圧VMHと下側電圧VMLとには、周囲温度の変化によ
る変動がほとんど生じないのである。
【0021】可変抵抗器VRを調節すれば、MOSFE
T23のソース−ドレイン間を流れる電流を変化させる
ことができ、MOSFET22aに流れる電流が変化す
る。その結果、抵抗R3 ,R4 での電圧降下が変化し、
電圧印加端子T2 に印加されている電圧VMを中心とし
て、上限電圧VMHと下限電圧VMLとを変化させるこ
とができるのである。要するに、可変抵抗器VRを調節
すれば、上限電圧VMHと下限電圧VMLとを調節する
ことができ、しかも、可変抵抗器VRはMOSFET2
3のゲートへの印加電圧を調節することで、MOSFE
T23のソース−ドレイン間を流れる電流を調節するの
であって、抵抗R3 ,R4 に流れる電流を直接変化させ
るのではないから、上限電圧VMHと下限電圧VMLと
の微調整が可能になる。
【0022】本実施例により発生させる上限電圧VMH
と下限電圧VMLとを用いてウインドコンパレータを構
成すれば、可変抵抗器VRでの抵抗値の調節によって、
ウインドコンパレータの上下限の間の電圧幅を調節する
ことが可能になる。 (実施例2)本実施例は、図2に示すように、実施例1
の構成においてMOSFET23を省略するとともに、
調節用端子T5 を省略したものである。この構成は、上
側電圧VMHおよび下側電圧VMLの調節はできないか
ら、上側電圧VMHおよび下側電圧VMLを一定電圧と
し、調節が不要であるときに適用することができる。他
の構成および動作については実施例1と同様である。す
なわち、本実施例でも、上側電圧VMHおよび下側電圧
VMLを周囲温度の影響をほとんど受けることなく安定
に保つことができる。
【0023】上記実施例では、2段階の基準電圧(上側
電圧と下側電圧)を発生させる構成を例示したが、さら
に多段階の基準電圧を発生させる場合でも本発明の技術
思想を適用することが可能である。また、抵抗R3 ,R
4 は必ずしも等しくしなくてもよい。
【0024】
【発明の効果】請求項1の発明は、1つの定電流源を用
いて2つの定電流出力が得られるように2つのカレント
ミラー回路を用い、各カレントミラー回路の出力電流を
それぞれ抵抗に流し、さらに両抵抗の接続点に定電圧を
印加するので、両抵抗の接続点に印加された電圧に対し
て抵抗の両端電圧分の差を持った2電圧を基準電圧とし
て出力することができ、カレントミラー回路によって定
電流源からの電流を抵抗に流しているから、周囲温度が
変化しても抵抗には定電流源からの電流と同電流を流す
ことができるのであって、温度変化に対する基準電圧の
安定性が従来構成よりも高くなるという利点がある。ま
た、定電流源からの電流が変化すれば各抵抗の両端電圧
が変化するから、定電圧源からの電圧を一定に保ちなが
ら出力される2電圧の差のみを変化させることができ
る。
【0025】請求項2の発明は、第1のカレントミラー
回路への入力電流を電流調節手段によって調節可能とし
ているから、出力される2電圧の差を調節することがで
きるのであり、定電流源からの電流値では所望の出力電
圧が得られない場合でも、電流調節手段により出力電圧
を調節することが可能になるという利点がある。請求項
3の発明は、第1のMOSFETのドレイン−ソース間
に第1の抵抗を直列接続するとともに、第1のMOSF
ETと第1の抵抗との接続点の電位を一定に保つように
第1のMOSFETの導通量を誤差増幅器で調節し、第
1のMOSFETと同特性を有し誤差増幅器の出力によ
り導通量を調節する第2のMOSFETのドレイン−ソ
ース間に第2の抵抗を直列接続して、第1のMOSFE
Tと第1の抵抗との直列回路と第2のMOSFETと第
2の抵抗との直列回路とを並列接続し、第2のMOSF
ETと第2の抵抗との接続点からボルテージフォロワを
通して定電圧を取り出すので、第1の抵抗と第2の抵抗
との温度特性が揃っていれば、周囲温度が変化しても出
力電圧は一定に保たれるのであって、周囲温度の変化に
対して安定な定電圧源を得ることができるという利点が
ある。しかも、第3のMOSFETを設けて誤差増幅器
で導通量を調節することにより定電流源を設けることが
できるのであって、この電流値は抵抗の温度特性の影響
を受けるが半導体素子の温度特性に比較すれば周囲温度
の影響は少なく、比較的安定した定電流を与えることが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1を示し、(a)は基準値発生回路を示
す回路図、(b)は出力回路を示す回路図である。
【図2】実施例2に用いる出力回路を示す回路図であ
る。
【図3】従来例を示す回路図である。
【符号の説明】
1 基準値発生回路 2 出力回路 11a MOSFET 11b MOSFET 11c MOSFET 21a MOSFET 21b MOSFET 22a MOSFET 22b MOSFET 22c MOSFET 23 MOSFET R1 抵抗 R2 抵抗 R3 抵抗 R4 抵抗 R5 抵抗 OP1 演算増幅器 OP2 演算増幅器 VR 可変抵抗器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G01V 8/12 4237−5H G05F 3/26 G05F 3/26 H03F 1/30 A H03F 1/30 9406−2G G01V 9/04 J

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入力側の能動素子に定電流源からの一定
    電流が流され出力側に2個の能動素子を並列的に備える
    第1のカレントミラー回路と、第1のカレントミラー回
    路の出力側の一方の能動素子に入力側の能動素子が直列
    接続された第2のカレントミラー回路と、第1のカレン
    トミラー回路の出力側の他方の能動素子と第2のカレン
    トミラー回路の出力側の能動素子との間に直列接続され
    た一対の抵抗とを備え、各カレントミラー回路の出力側
    の能動素子と両抵抗との直列回路を電源の両端間に接続
    するとともに、両抵抗の接続点に定電圧源から電圧を印
    加し、各カレントミラー回路の能動素子と各抵抗との接
    続点から基準電圧を取り出すことを特徴とする基準電圧
    発生回路。
  2. 【請求項2】 第1のカレントミラー回路の入力側の能
    動素子に電界効果トランジスタのドレイン−ソース間を
    直列接続するとともに、上記能動素子と電界効果トラン
    ジスタとの直列回路を電源の両端間に接続し、電界効果
    トランジスタのゲートへの印加電圧を調節して第1のカ
    レントミラー回路への入力電流を調節可能とする電流調
    節手段を設けたことを特徴とする請求項1記載の基準電
    圧発生回路。
  3. 【請求項3】 第1の抵抗を介して電源の両端間にドレ
    イン−ソース間が接続された第1のMOSFETと、第
    1のMOSFETと第1の抵抗との接続点の電位を基準
    電圧と比較しこの電位を一定に保つように第1のMOS
    FETの導通量を制御する誤差増幅器と、第1のMOS
    FETと同特性であって第2の抵抗を介して電源の両端
    間にドレイン−ソース間が接続され誤差増幅器の出力に
    より導通量が制御される第2のMOSFETと、第2の
    MOSFETと第2の抵抗との接続点から電圧を取り出
    すボルテージフォロワと、第1のMOSFETと同特性
    であって電源の一端にドレイン−ソース間の一端が接続
    され誤差増幅器の出力により導通量が制御される第3の
    MOSFETとを備え、ボルテージフォロワの出力電圧
    を上記定電圧源とし、第3のMOSFETのドレイン−
    ソース間の他端から出力される電流を上記定電流源とし
    て用いることを特徴とする請求項1または請求項2記載
    の基準電圧発生回路。
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