JPH0828371A - エンジンの蒸発燃料処理装置 - Google Patents
エンジンの蒸発燃料処理装置Info
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- JPH0828371A JPH0828371A JP16380794A JP16380794A JPH0828371A JP H0828371 A JPH0828371 A JP H0828371A JP 16380794 A JP16380794 A JP 16380794A JP 16380794 A JP16380794 A JP 16380794A JP H0828371 A JPH0828371 A JP H0828371A
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- air
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- Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 パージ開始直後に空燃比に与える影響を極力
小さくしながらも、パージ可能な運転域をなるべく広げ
る。 【構成】 キャニスター31は燃料タンク内で蒸発した
燃料を蓄え、このキャニスター31と吸気絞り弁32の
下流の吸気管とをパージ通路33が連通する。パージ弁
34はこのパージ通路33を信号に応じて開閉する。パ
ージガス濃度検出手段35で検出されるパージガス濃度
に応じパージガス濃度が大きいほど大きくなる値を次回
の立上がり点相当空気量QPSとして設定手段36が設
定し、吸入空気量検出手段37の検出する吸入空気量Q
が、この次回の立上がり点相当空気量QPS以上になっ
たとき、前記パージ弁34に開信号を出力手段39が出
力する。
小さくしながらも、パージ可能な運転域をなるべく広げ
る。 【構成】 キャニスター31は燃料タンク内で蒸発した
燃料を蓄え、このキャニスター31と吸気絞り弁32の
下流の吸気管とをパージ通路33が連通する。パージ弁
34はこのパージ通路33を信号に応じて開閉する。パ
ージガス濃度検出手段35で検出されるパージガス濃度
に応じパージガス濃度が大きいほど大きくなる値を次回
の立上がり点相当空気量QPSとして設定手段36が設
定し、吸入空気量検出手段37の検出する吸入空気量Q
が、この次回の立上がり点相当空気量QPS以上になっ
たとき、前記パージ弁34に開信号を出力手段39が出
力する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明はエンジンの蒸発燃料処
理装置に関する。
理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】車両の燃料タンク内で蒸発した燃料が大
気中に放出されるのを防止するため、蒸発燃料処理装置
が設けられる。燃料蒸気をエンジンの停止時に活性炭キ
ャニスターに吸着させておき、この吸着させておいた燃
料蒸気をエンジンの運転時に所定の運転条件で新気とと
もに吸気管にパージすることによってシリンダ内で燃焼
させるわけである。
気中に放出されるのを防止するため、蒸発燃料処理装置
が設けられる。燃料蒸気をエンジンの停止時に活性炭キ
ャニスターに吸着させておき、この吸着させておいた燃
料蒸気をエンジンの運転時に所定の運転条件で新気とと
もに吸気管にパージすることによってシリンダ内で燃焼
させるわけである。
【0003】この場合に、パージの前にたくさんの燃料
蒸気がキャニスターにたまっているときは、パージ開始
時のパージガスが極端に濃くなり、運転空燃比を大きく
乱してしまうので、この空燃比の乱れを小さなものとす
るには、吸入空気量に比例してパージ量を制御してやれ
ばよい。
蒸気がキャニスターにたまっているときは、パージ開始
時のパージガスが極端に濃くなり、運転空燃比を大きく
乱してしまうので、この空燃比の乱れを小さなものとす
るには、吸入空気量に比例してパージ量を制御してやれ
ばよい。
【0004】しかしながら、このときのパージ弁にデュ
ーティー制御可能なタイプのものを用いるときは、いわ
ゆるダイナミックレンジの下限未満の領域で制御精度が
極端に劣って微小流量を制御できなくなるため(図5参
照)、特開平3−85352号公報の装置では、パージ
を開始するときの吸入空気量(以下「立上がり点相当空
気量」という)を設定しておき、吸入空気量がこの立上
がり点相当空気量になると、ダイナミックレンジ下限の
ONデューティーをパージ弁に与えてパージを開始して
いる。パージ弁のダイナミックレンジの下限以下の流量
域ではパージ弁を開かないようにしているわけである。
ーティー制御可能なタイプのものを用いるときは、いわ
ゆるダイナミックレンジの下限未満の領域で制御精度が
極端に劣って微小流量を制御できなくなるため(図5参
照)、特開平3−85352号公報の装置では、パージ
を開始するときの吸入空気量(以下「立上がり点相当空
気量」という)を設定しておき、吸入空気量がこの立上
がり点相当空気量になると、ダイナミックレンジ下限の
ONデューティーをパージ弁に与えてパージを開始して
いる。パージ弁のダイナミックレンジの下限以下の流量
域ではパージ弁を開かないようにしているわけである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記装置の
ように、吸入空気量が立上がり点相当空気量に達して初
めてパージ弁を開くときは、パージ開始前後で流量の変
化がステップ的になり、パージ開始と同時に比較的多く
のパージ流量が一度に立ち上がるので、同じパージガス
濃度で比較したとき、流量の発生する最低のONデュー
ティーからパージ弁を開く場合に比べて、パージによる
空燃比の乱れもそれだけ大きくなる。さらに、パージガ
スが濃いほどこの空燃比の乱れも大きくなる。したがっ
て、立上がり点相当空気量が固定値の場合に、パージガ
スが濃いときにも空燃比に乱れが生じないようにするた
めには、立上がり点相当空気量をかなり大きな値に設定
しなければならない。
ように、吸入空気量が立上がり点相当空気量に達して初
めてパージ弁を開くときは、パージ開始前後で流量の変
化がステップ的になり、パージ開始と同時に比較的多く
のパージ流量が一度に立ち上がるので、同じパージガス
濃度で比較したとき、流量の発生する最低のONデュー
ティーからパージ弁を開く場合に比べて、パージによる
空燃比の乱れもそれだけ大きくなる。さらに、パージガ
スが濃いほどこの空燃比の乱れも大きくなる。したがっ
て、立上がり点相当空気量が固定値の場合に、パージガ
スが濃いときにも空燃比に乱れが生じないようにするた
めには、立上がり点相当空気量をかなり大きな値に設定
しなければならない。
【0006】しかしながら、パージガスが濃い場合を想
定して立上がり点相当空気量がかなり大きな値に固定さ
れてしまうと、パージガスが薄いときに、パージ可能な
運転域が狭くなって十分なパージを行うことができなく
なる。エンジン停止後すぐに再始動するときのようにパ
ージガスが薄いときは、パージガスが濃いときより立上
がり点相当空気量を小さくできるはずであるから、その
差の分だけパージされる機会が減るのである。
定して立上がり点相当空気量がかなり大きな値に固定さ
れてしまうと、パージガスが薄いときに、パージ可能な
運転域が狭くなって十分なパージを行うことができなく
なる。エンジン停止後すぐに再始動するときのようにパ
ージガスが薄いときは、パージガスが濃いときより立上
がり点相当空気量を小さくできるはずであるから、その
差の分だけパージされる機会が減るのである。
【0007】そこでこの発明は、立上がり点相当空気量
をパージガス濃度に応じて設定することにより、パージ
ガスが濃いときは、パージによる空燃比の乱れを抑えつ
つ、パージガスが薄いときはパージ可能な運転領域を拡
大することを目的とする。
をパージガス濃度に応じて設定することにより、パージ
ガスが濃いときは、パージによる空燃比の乱れを抑えつ
つ、パージガスが薄いときはパージ可能な運転領域を拡
大することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】第1の発明は、図26に
示すように、燃料タンク内で蒸発した燃料を蓄えるキャ
ニスター31と、このキャニスター31と吸気絞り弁3
2の下流の吸気管とを連通するパージ通路33と、この
パージ通路33を信号に応じて開閉するパージ弁34
と、パージガス濃度を検出する手段35と、このパージ
ガス濃度に応じパージガス濃度が大きいほど大きくなる
値を次回の立上がり点相当空気量QPSとして設定する
手段36と、吸入空気量Qを検出する手段37と、この
吸入空気量Qが前記次回の立上がり点相当空気量QPS
以上になったかどうかを判定する手段38と、この判定
結果より吸入空気量Qが次回の立上がり点相当空気量Q
PS以上になったとき前記パージ弁34に開信号を出力
する手段39とを設けた。
示すように、燃料タンク内で蒸発した燃料を蓄えるキャ
ニスター31と、このキャニスター31と吸気絞り弁3
2の下流の吸気管とを連通するパージ通路33と、この
パージ通路33を信号に応じて開閉するパージ弁34
と、パージガス濃度を検出する手段35と、このパージ
ガス濃度に応じパージガス濃度が大きいほど大きくなる
値を次回の立上がり点相当空気量QPSとして設定する
手段36と、吸入空気量Qを検出する手段37と、この
吸入空気量Qが前記次回の立上がり点相当空気量QPS
以上になったかどうかを判定する手段38と、この判定
結果より吸入空気量Qが次回の立上がり点相当空気量Q
PS以上になったとき前記パージ弁34に開信号を出力
する手段39とを設けた。
【0009】第2の発明では、第1の発明において、前
記パージガス濃度検出手段35は、図27に示すよう
に、排気中の酸素濃度に応じた出力をするセンサー(O
2センサーや空燃比センサー)41と、このセンサー出
力値にもとづいて空燃比が理論空燃比の付近に落ち着く
ように空燃比のフィードバック補正量αを算出する手段
42と、パージ前後の前記空燃比フィードバック補正量
αをサンプリングする手段43と、このサンプリングし
たパージ前後の空燃比フィードバック補正量αの差また
は比を算出する手段44と、この差または比にもとづい
てパージガス濃度を算出する手段45とからなる。
記パージガス濃度検出手段35は、図27に示すよう
に、排気中の酸素濃度に応じた出力をするセンサー(O
2センサーや空燃比センサー)41と、このセンサー出
力値にもとづいて空燃比が理論空燃比の付近に落ち着く
ように空燃比のフィードバック補正量αを算出する手段
42と、パージ前後の前記空燃比フィードバック補正量
αをサンプリングする手段43と、このサンプリングし
たパージ前後の空燃比フィードバック補正量αの差また
は比を算出する手段44と、この差または比にもとづい
てパージガス濃度を算出する手段45とからなる。
【0010】第3の発明は、図28に示すように、燃料
タンク内で蒸発した燃料を蓄えるキャニスター31と、
このキャニスター31と吸気絞り弁32の下流の吸気管
とを連通するパージ通路33と、このパージ通路33を
信号に応じて開閉するパージ弁34と、運転条件に応じ
た基本噴射量Tpを算出する手段51と、排気中の酸素
濃度に応じた出力をするセンサー41と、このセンサー
出力値にもとづいて空燃比が理論空燃比の付近に落ち着
くように空燃比のフィードバック補正量αを算出する手
段42と、この空燃比フィードバック補正量αで前記基
本噴射量Tpを補正して燃料噴射量を算出する手段52
と、この噴射量の燃料を吸気管に供給する手段53と、
パージ前後の前記空燃比フィードバック補正量αをサン
プリングする手段43と、このサンプリングしたパージ
前後の空燃比フィードバック補正量αの差または比を算
出する手段44と、この差または比が大きくなるほど大
きくなる値を次回の立上がり点相当空気量QPSとして
設定する手段54と、吸入空気量Qを検出する手段37
と、この吸入空気量Qが前記次回の立上がり点相当空気
量QPS以上になったかどうかを判定する手段38と、
この判定結果より吸入空気量が次回の立上がり点相当空
気量以上になったとき前記パージ弁34に開信号を出力
する手段39とを設けた。
タンク内で蒸発した燃料を蓄えるキャニスター31と、
このキャニスター31と吸気絞り弁32の下流の吸気管
とを連通するパージ通路33と、このパージ通路33を
信号に応じて開閉するパージ弁34と、運転条件に応じ
た基本噴射量Tpを算出する手段51と、排気中の酸素
濃度に応じた出力をするセンサー41と、このセンサー
出力値にもとづいて空燃比が理論空燃比の付近に落ち着
くように空燃比のフィードバック補正量αを算出する手
段42と、この空燃比フィードバック補正量αで前記基
本噴射量Tpを補正して燃料噴射量を算出する手段52
と、この噴射量の燃料を吸気管に供給する手段53と、
パージ前後の前記空燃比フィードバック補正量αをサン
プリングする手段43と、このサンプリングしたパージ
前後の空燃比フィードバック補正量αの差または比を算
出する手段44と、この差または比が大きくなるほど大
きくなる値を次回の立上がり点相当空気量QPSとして
設定する手段54と、吸入空気量Qを検出する手段37
と、この吸入空気量Qが前記次回の立上がり点相当空気
量QPS以上になったかどうかを判定する手段38と、
この判定結果より吸入空気量が次回の立上がり点相当空
気量以上になったとき前記パージ弁34に開信号を出力
する手段39とを設けた。
【0011】第4の発明は、第2の発明または第3の発
明において、パージ前後の前記空燃比フィードバック補
正量αをサンプリングする運転条件を所定の領域にかぎ
る(図6のステップ52相当)。
明において、パージ前後の前記空燃比フィードバック補
正量αをサンプリングする運転条件を所定の領域にかぎ
る(図6のステップ52相当)。
【0012】第5の発明は、第2の発明から第4の発明
のいずれか一つにおいて、パージ開始から所定時間経過
後に前記パージ開始後の空燃比フィードバック補正量α
をサンプリングする(図6のステップ56相当)。
のいずれか一つにおいて、パージ開始から所定時間経過
後に前記パージ開始後の空燃比フィードバック補正量α
をサンプリングする(図6のステップ56相当)。
【0013】第6の発明は、図29に示すように、燃料
タンク内で蒸発した燃料を蓄えるキャニスター31と、
このキャニスター31と吸気絞り弁32の下流の吸気管
とを連通するパージ通路33と、このパージ通路33を
信号に応じて開閉するパージ弁34と、運転条件に応じ
た基本噴射量Tpを算出する手段51と、排気中の酸素
濃度に応じた出力をするセンサー41と、このセンサー
出力値にもとづいて空燃比が理論空燃比の付近に落ち着
くように空燃比のフィードバック補正量αを算出する手
段42と、この空燃比フィードバック補正量αで前記基
本噴射量Tpを補正して燃料噴射量を算出する手段52
と、この噴射量の燃料を吸気管に供給する手段53と、
パージ開始の直前と直後に前記空燃比フィードバック補
正量αをサンプリングする手段61と、このサンプリン
グしたパージ開始前後の空燃比フィードバック補正量α
の差または比を算出する手段62と、この差または比が
大きくなるほど大きくなる値を基本立上がり点相当空気
量QPS0として設定する手段63と、前記サンプリン
グ後のパージ中のパージ量を積算する手段64と、この
パージ中からパージカットへの切換時にこのパージ量積
算値SPに応じて前記基本立上がり点相当空気量QPS
0を減量補正した値を次回の立上がり相当空気量QPS
として設定する手段65と、吸入空気量Qを検出する手
段37と、この吸入空気量Qが前記次回の立上がり点相
当空気量QPS以上になったかどうかを判定する手段3
8と、この判定結果より吸入空気量Qが次回の立上がり
点相当空気量QPS以上になったとき前記パージ弁34
に開信号を出力する手段39とを設けた。
タンク内で蒸発した燃料を蓄えるキャニスター31と、
このキャニスター31と吸気絞り弁32の下流の吸気管
とを連通するパージ通路33と、このパージ通路33を
信号に応じて開閉するパージ弁34と、運転条件に応じ
た基本噴射量Tpを算出する手段51と、排気中の酸素
濃度に応じた出力をするセンサー41と、このセンサー
出力値にもとづいて空燃比が理論空燃比の付近に落ち着
くように空燃比のフィードバック補正量αを算出する手
段42と、この空燃比フィードバック補正量αで前記基
本噴射量Tpを補正して燃料噴射量を算出する手段52
と、この噴射量の燃料を吸気管に供給する手段53と、
パージ開始の直前と直後に前記空燃比フィードバック補
正量αをサンプリングする手段61と、このサンプリン
グしたパージ開始前後の空燃比フィードバック補正量α
の差または比を算出する手段62と、この差または比が
大きくなるほど大きくなる値を基本立上がり点相当空気
量QPS0として設定する手段63と、前記サンプリン
グ後のパージ中のパージ量を積算する手段64と、この
パージ中からパージカットへの切換時にこのパージ量積
算値SPに応じて前記基本立上がり点相当空気量QPS
0を減量補正した値を次回の立上がり相当空気量QPS
として設定する手段65と、吸入空気量Qを検出する手
段37と、この吸入空気量Qが前記次回の立上がり点相
当空気量QPS以上になったかどうかを判定する手段3
8と、この判定結果より吸入空気量Qが次回の立上がり
点相当空気量QPS以上になったとき前記パージ弁34
に開信号を出力する手段39とを設けた。
【0014】第7の発明は、第1の発明から第6の発明
のいずれか一つにおいて、前記次回の立上がり点相当空
気量の設定値をパージカット中の燃料温度が高いときま
たはパージカット中の燃料温度が上昇するときに増量補
正する。
のいずれか一つにおいて、前記次回の立上がり点相当空
気量の設定値をパージカット中の燃料温度が高いときま
たはパージカット中の燃料温度が上昇するときに増量補
正する。
【0015】第8の発明は、第1の発明から第7の発明
のいずれか一つにおいて、前記パージ弁34がONデュ
ーティーに応じて開度の増す弁であり、前記吸入空気量
Qが前記次回の立上がり点相当空気量QPS以上になっ
たときに前記パージ弁34に出力するONデューティー
を、前記パージ弁34の前後差圧が小さくなるほど小さ
くなる側に補正する。
のいずれか一つにおいて、前記パージ弁34がONデュ
ーティーに応じて開度の増す弁であり、前記吸入空気量
Qが前記次回の立上がり点相当空気量QPS以上になっ
たときに前記パージ弁34に出力するONデューティー
を、前記パージ弁34の前後差圧が小さくなるほど小さ
くなる側に補正する。
【0016】第9の発明は、第1の発明から第7の発明
のいずれか一つにおいて、前記パージ弁34がONデュ
ーティーに応じて開度の増す弁であり、前記吸入空気量
Qが前記次回の立上がり点相当空気量QPS以上になっ
たときに前記パージ弁34に出力するONデューティー
を、前記パージ弁34の温度が低くなるほど小さくなる
側に補正する。
のいずれか一つにおいて、前記パージ弁34がONデュ
ーティーに応じて開度の増す弁であり、前記吸入空気量
Qが前記次回の立上がり点相当空気量QPS以上になっ
たときに前記パージ弁34に出力するONデューティー
を、前記パージ弁34の温度が低くなるほど小さくなる
側に補正する。
【0017】第10の発明は、第1の発明から第7の発
明のいずれか一つにおいて、前記パージ弁34がONデ
ューティーに応じて開度の増す弁であり、前記吸入空気
量Qが前記次回の立上がり点相当空気量QPS以上にな
ったときに前記パージ弁34に出力するONデューティ
ーを、前記パージ弁34の作動電圧(たとえばバッテリ
ー電圧)が低下するほど大きくなる側に補正する。
明のいずれか一つにおいて、前記パージ弁34がONデ
ューティーに応じて開度の増す弁であり、前記吸入空気
量Qが前記次回の立上がり点相当空気量QPS以上にな
ったときに前記パージ弁34に出力するONデューティ
ーを、前記パージ弁34の作動電圧(たとえばバッテリ
ー電圧)が低下するほど大きくなる側に補正する。
【0018】
【作用】第1の発明では、パージガス濃度が大きいとき
に次回の立上がり点相当空気量QPSが大きくなるの
で、ダイナミックレンジ下限未満での流量精度が低下す
る、いわゆるデューティー制御可能なタイプのパージ弁
でも、吸入空気量に対するパージ弁流量の特性を基本的
に変えないときは、ダイナミックレンジ下限の領域を避
けることができることによって、また吸入空気量に対す
るパージ弁流量の特性そのものを吸入空気量が大きくな
る側に平行移動させるときは、ダイナミックレンジ下限
の領域を用いてパージを開始することによっても、濃い
パージガスが導入される場合のパージ開始時の空燃比の
乱れが小さくされる。
に次回の立上がり点相当空気量QPSが大きくなるの
で、ダイナミックレンジ下限未満での流量精度が低下す
る、いわゆるデューティー制御可能なタイプのパージ弁
でも、吸入空気量に対するパージ弁流量の特性を基本的
に変えないときは、ダイナミックレンジ下限の領域を避
けることができることによって、また吸入空気量に対す
るパージ弁流量の特性そのものを吸入空気量が大きくな
る側に平行移動させるときは、ダイナミックレンジ下限
の領域を用いてパージを開始することによっても、濃い
パージガスが導入される場合のパージ開始時の空燃比の
乱れが小さくされる。
【0019】一方、第1の発明においてパージガス濃度
が小さいときは、次回の立上がり点相当空気量QPSが
小さくなり、少ない吸入空気量のときからパージが開始
される。パージガス濃度が小さいときは、少ない吸入空
気量のときからパージを開始したとしても、吸気全体に
与える空燃比の乱れがそれほどでなく、逆に少ない吸入
空気量のときからパージを開始することでパージ領域が
拡大されることになり、十分にパージが行われる。
が小さいときは、次回の立上がり点相当空気量QPSが
小さくなり、少ない吸入空気量のときからパージが開始
される。パージガス濃度が小さいときは、少ない吸入空
気量のときからパージを開始したとしても、吸気全体に
与える空燃比の乱れがそれほどでなく、逆に少ない吸入
空気量のときからパージを開始することでパージ領域が
拡大されることになり、十分にパージが行われる。
【0020】第2の発明では、パージ前後の空燃比フィ
ードバック補正量αの差または比にもとづいてパージガ
ス濃度を算出するので、パージガス濃度を検出する手段
が不要となる分、システムが簡便でコスト上有利であ
る。
ードバック補正量αの差または比にもとづいてパージガ
ス濃度を算出するので、パージガス濃度を検出する手段
が不要となる分、システムが簡便でコスト上有利であ
る。
【0021】第3の発明では、パージガス濃度を算出し
てなくてすむ分、構成が簡単である。
てなくてすむ分、構成が簡単である。
【0022】第4の発明では、ほぼ同じ運転条件におい
て、パージ前後の空燃比フィードバック補正量αがサン
プリングされるので、パージガス濃度の算出精度が向上
する。
て、パージ前後の空燃比フィードバック補正量αがサン
プリングされるので、パージガス濃度の算出精度が向上
する。
【0023】第5の発明では、パージ開始から所定時間
経過後にパージ開始後の空燃比フィードバック補正量α
がサンプリングされるので、一瞬のパージが起こる場合
にパージ開始後の空燃比フィードバック補正量αをサン
プリングすることによるパージ開始後の空燃比フィード
バック補正量αの精度低下を防止することができる。
経過後にパージ開始後の空燃比フィードバック補正量α
がサンプリングされるので、一瞬のパージが起こる場合
にパージ開始後の空燃比フィードバック補正量αをサン
プリングすることによるパージ開始後の空燃比フィード
バック補正量αの精度低下を防止することができる。
【0024】第6の発明では、パージ開始の直前と直後
に空燃比フィードバック補正量をサンプリングするの
で、2つの値をサンプリングするときの運転条件がほぼ
同じになり、基本立上がり点相当空気量QPS0の設定
精度が、2つの値をサンプリングするときの運転条件が
大きく異なる場合にくらべて向上する。また、パージカ
ットへの切換時にパージ量積算値SPで基本立上がり点
相当空気量QPS0を減量補正することで、次回のパー
ジ時にパージを行う機会を減らすことがない。
に空燃比フィードバック補正量をサンプリングするの
で、2つの値をサンプリングするときの運転条件がほぼ
同じになり、基本立上がり点相当空気量QPS0の設定
精度が、2つの値をサンプリングするときの運転条件が
大きく異なる場合にくらべて向上する。また、パージカ
ットへの切換時にパージ量積算値SPで基本立上がり点
相当空気量QPS0を減量補正することで、次回のパー
ジ時にパージを行う機会を減らすことがない。
【0025】第7の発明では、次回の立上がり点相当空
気量の設定値をパージカット中の燃料温度が高いときま
たはパージカット中の燃料温度が上昇するときに増量補
正するので、高温条件下のためパージカット中での蒸発
燃料量が多く、これがその後のパージ開始時にキャニス
ターからの離脱燃料に加わって吸気管に導入されるとき
でも、空燃比を大きく乱すことがなく、運転性および排
気性能が良好に保たれる。
気量の設定値をパージカット中の燃料温度が高いときま
たはパージカット中の燃料温度が上昇するときに増量補
正するので、高温条件下のためパージカット中での蒸発
燃料量が多く、これがその後のパージ開始時にキャニス
ターからの離脱燃料に加わって吸気管に導入されるとき
でも、空燃比を大きく乱すことがなく、運転性および排
気性能が良好に保たれる。
【0026】第8の発明では、パージ弁34がONデュ
ーティーに応じて開度の増す弁である場合において、吸
入空気量Qが次回の立上がり点相当空気量QPS以上に
なったときにパージ弁34に出力するONデューティー
を、パージ弁34の前後差圧が小さくなるほど小さくな
る側に補正するので、パージ弁の前後差圧が低下したと
きでも、流量の立上がり点が、パージ弁の前後差圧が大
きいときと同じにされる。
ーティーに応じて開度の増す弁である場合において、吸
入空気量Qが次回の立上がり点相当空気量QPS以上に
なったときにパージ弁34に出力するONデューティー
を、パージ弁34の前後差圧が小さくなるほど小さくな
る側に補正するので、パージ弁の前後差圧が低下したと
きでも、流量の立上がり点が、パージ弁の前後差圧が大
きいときと同じにされる。
【0027】第9の発明では、パージ弁34がONデュ
ーティーに応じて開度の増す弁である場合において、吸
入空気量Qが次回の立上がり点相当空気量QPS以上に
なったときにパージ弁34に出力するONデューティー
を、パージ弁34の温度が低くなるほど小さくなる側に
補正するので、パージ弁温度が低いときでも流量の立上
がり点が、パージ弁温度が高いときと同じにされる。
ーティーに応じて開度の増す弁である場合において、吸
入空気量Qが次回の立上がり点相当空気量QPS以上に
なったときにパージ弁34に出力するONデューティー
を、パージ弁34の温度が低くなるほど小さくなる側に
補正するので、パージ弁温度が低いときでも流量の立上
がり点が、パージ弁温度が高いときと同じにされる。
【0028】第10の発明では、パージ弁34がONデ
ューティーに応じて開度の増す弁である場合において、
吸入空気量Qが次回の立上がり点相当空気量QPS以上
になったときにパージ弁34に出力するONデューティ
ーを、パージ弁34の作動電圧が低下するほど大きくな
る側に補正するので、パージ弁34の作動電圧が低下し
たときでも、流量の立上がり点が、作動電圧の低下する
前と同じにされる。
ューティーに応じて開度の増す弁である場合において、
吸入空気量Qが次回の立上がり点相当空気量QPS以上
になったときにパージ弁34に出力するONデューティ
ーを、パージ弁34の作動電圧が低下するほど大きくな
る側に補正するので、パージ弁34の作動電圧が低下し
たときでも、流量の立上がり点が、作動電圧の低下する
前と同じにされる。
【0029】
【実施例】図1において、エンジンには図示しないエア
クリーナーから吸気ダクト、スロットルチャンバーおよ
び吸気マニホールドからなる吸気管2を介して空気が吸
入される。
クリーナーから吸気ダクト、スロットルチャンバーおよ
び吸気マニホールドからなる吸気管2を介して空気が吸
入される。
【0030】吸気マニホールドの各ブランチ部には、ソ
レノイドコイルへの通電で開弁し、通電の停止で閉弁す
る電磁式の開閉弁からなる燃料インジェクター6が設け
られ、後述するECU11からのパルス信号がハイレベ
ルにあるあいだだけ、プレッシャーレギュレーターによ
り吸気管との差圧が一定となるように調整された燃料
を、エンジンの回転に同期して間欠的に噴射供給する。
レノイドコイルへの通電で開弁し、通電の停止で閉弁す
る電磁式の開閉弁からなる燃料インジェクター6が設け
られ、後述するECU11からのパルス信号がハイレベ
ルにあるあいだだけ、プレッシャーレギュレーターによ
り吸気管との差圧が一定となるように調整された燃料
を、エンジンの回転に同期して間欠的に噴射供給する。
【0031】この噴射燃料は空気とともに混合気を形成
してシリンダー内で火花点火により着火燃焼したあと、
排気マニホールド8から三元触媒9を介して排出され
る。
してシリンダー内で火花点火により着火燃焼したあと、
排気マニホールド8から三元触媒9を介して排出され
る。
【0032】12はエアクリーナーのすぐ下流に設けら
れる熱線式のエアフローメーターで、吸入空気流量Qに
応じた信号を出力する。13はクランク角度センサーで
Ref信号(4気筒の場合、クランク角度で180°ご
との信号のこと)と、Pos信号(クランク角度で1°
または2°ごとの単位信号のこと)を出力する。14は
エンジンのウォータージャケットの冷却水温Twを検出
する水温センサーである。
れる熱線式のエアフローメーターで、吸入空気流量Qに
応じた信号を出力する。13はクランク角度センサーで
Ref信号(4気筒の場合、クランク角度で180°ご
との信号のこと)と、Pos信号(クランク角度で1°
または2°ごとの単位信号のこと)を出力する。14は
エンジンのウォータージャケットの冷却水温Twを検出
する水温センサーである。
【0033】これらセンサーからの信号が、排気中の酸
素濃度に応じた信号を出力するO2センサー15からの
信号とともに、主にマイクロコンピューターからなるE
CU(エレクトロニックコントロールユニットの略であ
る)11に入力され、ECU11では、空燃比のフィー
ドバック制御および空燃比の学習制御を実行しつつエン
ジンへの燃料供給を制御する。
素濃度に応じた信号を出力するO2センサー15からの
信号とともに、主にマイクロコンピューターからなるE
CU(エレクトロニックコントロールユニットの略であ
る)11に入力され、ECU11では、空燃比のフィー
ドバック制御および空燃比の学習制御を実行しつつエン
ジンへの燃料供給を制御する。
【0034】ECU11での空燃比制御は次の通りであ
る。
る。
【0035】燃料インジェクター6はRef信号に同期
して駆動される。たとえばシーケンシャル噴射方式では
エンジン2回転ごとに1回、各気筒ごとに Ti=2×Te+Ts …(1) ただし、Te:有効パルス幅 Ts:バッテリー電圧に応じた無効パルス幅 の式で与えられる噴射パルス幅Tiでインジェクター6
を作動する。Tsはインジェクターの作動に伴う実際の
噴射量との誤差を補償するための補正値である。なお、
同時噴射方式のときはエンジン1回転ごとに1回、全気
筒同時に Ti=Te+Ts …(2) の式で与えられる噴射パルス幅Tiでインジェクター6
を作動する。
して駆動される。たとえばシーケンシャル噴射方式では
エンジン2回転ごとに1回、各気筒ごとに Ti=2×Te+Ts …(1) ただし、Te:有効パルス幅 Ts:バッテリー電圧に応じた無効パルス幅 の式で与えられる噴射パルス幅Tiでインジェクター6
を作動する。Tsはインジェクターの作動に伴う実際の
噴射量との誤差を補償するための補正値である。なお、
同時噴射方式のときはエンジン1回転ごとに1回、全気
筒同時に Ti=Te+Ts …(2) の式で与えられる噴射パルス幅Tiでインジェクター6
を作動する。
【0036】図2は上記(1)式の有効パルス幅Teを
算出するための流れ図で、一定周期(たとえば10ms
ec)で実行する。
算出するための流れ図で、一定周期(たとえば10ms
ec)で実行する。
【0037】ステップ1ではエアフローメーター12で
検出した空気流量Qとクランク角度センサ13で検出し
たエンジン回転数Nから基本パルス幅Tpを、 Tp=(Q/N)×K …(3) ただし、K:定数 の式で計算する。このTpで決まる空燃比がベース空燃
比といわれている。
検出した空気流量Qとクランク角度センサ13で検出し
たエンジン回転数Nから基本パルス幅Tpを、 Tp=(Q/N)×K …(3) ただし、K:定数 の式で計算する。このTpで決まる空燃比がベース空燃
比といわれている。
【0038】ステップ2では基本パルス幅Tpを用いて
有効パルス幅Teを、 Te=Tp×Co×{(α+αm−100)/100} …(4) ただし、Co:各種補正係数 α:空燃比フィードバック補正係数〔%〕 αm:空燃比学習値〔%〕 の式で計算する。
有効パルス幅Teを、 Te=Tp×Co×{(α+αm−100)/100} …(4) ただし、Co:各種補正係数 α:空燃比フィードバック補正係数〔%〕 αm:空燃比学習値〔%〕 の式で計算する。
【0039】(4)式の各種補正係数Coはいろいろな
条件下で円滑な運転を確保するための値である。たとえ
ば始動時、暖機時、高負荷時などで水温センサー15な
どの各センサーからの信号にもとづいて基本パルス幅T
pを補正する。このとき、後述する空燃比フィードバッ
ク補正係数αの値は100%にクランプされている(第
4図のステップ21,22)。
条件下で円滑な運転を確保するための値である。たとえ
ば始動時、暖機時、高負荷時などで水温センサー15な
どの各センサーからの信号にもとづいて基本パルス幅T
pを補正する。このとき、後述する空燃比フィードバッ
ク補正係数αの値は100%にクランプされている(第
4図のステップ21,22)。
【0040】図3は燃料噴射パルス幅Tiの算出と噴射
実行の流れ図で、Ref信号に同期して実行する。
実行の流れ図で、Ref信号に同期して実行する。
【0041】シーケンシャル噴射のときはステップ11
で上記(1)式の燃料噴射パルス幅Tiを計算し、これ
をステップ12でCPU(マイクロコンピューターの構
成要素の一つ)の出力レジスターに転送する。4気筒エ
ンジンにおける点火順序を#1−#3−#4−#2とし
て、今回のRef信号の入力で、たとえば1番気筒にT
iに対応する燃料が供給されたとすれば、次回(つまり
1回後)のRef信号の入力で3番気筒に、2回後のR
ef信号の入力で4番気筒に、3回後のRef信号の入
力で2番気筒にTiの燃料が供給されるわけである。
で上記(1)式の燃料噴射パルス幅Tiを計算し、これ
をステップ12でCPU(マイクロコンピューターの構
成要素の一つ)の出力レジスターに転送する。4気筒エ
ンジンにおける点火順序を#1−#3−#4−#2とし
て、今回のRef信号の入力で、たとえば1番気筒にT
iに対応する燃料が供給されたとすれば、次回(つまり
1回後)のRef信号の入力で3番気筒に、2回後のR
ef信号の入力で4番気筒に、3回後のRef信号の入
力で2番気筒にTiの燃料が供給されるわけである。
【0042】(4)式の空燃比フィードバック補正係数
αはO2センサー15の出力にもとづく比例積分制御
(フィードバック制御の一種)によってRef信号に同
期して求められる値で、αの値が100%を越えると
(4)式より空燃比がリッチ側へ、100%を下回ると
空燃比がリーン側へと戻される。
αはO2センサー15の出力にもとづく比例積分制御
(フィードバック制御の一種)によってRef信号に同
期して求められる値で、αの値が100%を越えると
(4)式より空燃比がリッチ側へ、100%を下回ると
空燃比がリーン側へと戻される。
【0043】図4は空燃比フィードック補正係数αを算
出するための流れ図で、Ref信号に同期して実行す
る。
出するための流れ図で、Ref信号に同期して実行す
る。
【0044】ステップ21でフィードバック条件(図で
はF/B条件で略記)が成立したときは、ステップ23
でO2センサー出力(図ではO2/Sで略記)を読み込
む。このO2センサー出力は、理論空燃比よりリッチ側
でハイレベル(1V程度)、リーン側でローレベル(ほ
ぼ0V)となるので、ほぼ0.5V当たりに設けたスラ
イスレベルを越えていると、実際の空燃比がリッチ側
に、またスライスレベルより小さいときリーン側にある
ことになる。
はF/B条件で略記)が成立したときは、ステップ23
でO2センサー出力(図ではO2/Sで略記)を読み込
む。このO2センサー出力は、理論空燃比よりリッチ側
でハイレベル(1V程度)、リーン側でローレベル(ほ
ぼ0V)となるので、ほぼ0.5V当たりに設けたスラ
イスレベルを越えていると、実際の空燃比がリッチ側
に、またスライスレベルより小さいときリーン側にある
ことになる。
【0045】ステップ24では、O2センサー出力とス
ライスレベル(ほぼ0.5V)とを比較し、O2センサ
ー出力がスライスレベルよりも大きいときは空燃比が理
論空燃比よりもリッチ側にあると判断し、ステップ25
に進む。
ライスレベル(ほぼ0.5V)とを比較し、O2センサ
ー出力がスライスレベルよりも大きいときは空燃比が理
論空燃比よりもリッチ側にあると判断し、ステップ25
に進む。
【0046】ステップ25ではリッチ側にあるとの判断
が初回であるかどうかみて、初回であればステップ26
に進み、 α←α−P …(5) ただし、P:比例定数 の式で、空燃比フィードバック補正係数を表す変数αの
値を更新する。
が初回であるかどうかみて、初回であればステップ26
に進み、 α←α−P …(5) ただし、P:比例定数 の式で、空燃比フィードバック補正係数を表す変数αの
値を更新する。
【0047】また、ステップ24でO2センサー出力が
スライスレベルよりも小さくてステップ28に進んだと
きは、リーン側にあるとの判断が初回であるかどうかみ
て、初回であるとき反転時であると判断し、ステップ2
9でステップ26と同様にして α←α+P …(6) の式で変数αの値を更新する。
スライスレベルよりも小さくてステップ28に進んだと
きは、リーン側にあるとの判断が初回であるかどうかみ
て、初回であるとき反転時であると判断し、ステップ2
9でステップ26と同様にして α←α+P …(6) の式で変数αの値を更新する。
【0048】一方、ステップ25でリッチ側にあると判
断されるのが初回でないときは、ステップ27に進み、 α←α−I×Ti …(7) ただし、I:積分定数 Ti:燃料噴射パルス幅 の式で変数αの値を更新する。同様にしてステップ28
でリーン側にあると判断されるのが初回でないときも、
ステップ30において、 α←α+I×Ti …(8) の式で変数αの値を更新する。
断されるのが初回でないときは、ステップ27に進み、 α←α−I×Ti …(7) ただし、I:積分定数 Ti:燃料噴射パルス幅 の式で変数αの値を更新する。同様にしてステップ28
でリーン側にあると判断されるのが初回でないときも、
ステップ30において、 α←α+I×Ti …(8) の式で変数αの値を更新する。
【0049】なお、(7)、(8)式においてTiは基
本的にはなくてもよい。
本的にはなくてもよい。
【0050】このようにして、上記の(5)式、(7)
式、また(6)式、(8)式による変数αについての更
新の一連の繰り返しによって、実際の空燃比がほぼ1〜
2Hzの周期で変化することになり、平均の空燃比がウ
インドウ(理論空燃比を中心とする所定の空燃比範囲)
内に維持されるわけである。
式、また(6)式、(8)式による変数αについての更
新の一連の繰り返しによって、実際の空燃比がほぼ1〜
2Hzの周期で変化することになり、平均の空燃比がウ
インドウ(理論空燃比を中心とする所定の空燃比範囲)
内に維持されるわけである。
【0051】図1に戻り、燃料タンク内で蒸発した燃料
は通路21を介してキャニスター23に導かれ、キャニ
スター23内の活性炭23aに吸着される。
は通路21を介してキャニスター23に導かれ、キャニ
スター23内の活性炭23aに吸着される。
【0052】キャニスター23は、スロットル弁4の下
流の吸気管2とパージ通路24で連通され、このパージ
通路24に常閉のパージ弁25が設けられる。
流の吸気管2とパージ通路24で連通され、このパージ
通路24に常閉のパージ弁25が設けられる。
【0053】一定の条件でECU11からの信号を受け
てパージ弁25が開かれると、スロットル弁23の下流
に発達する吸入負圧によりキャニスター23の下部に設
けられた新気導入路23bから新気がキャニスター23
内に導かれ、この新気で活性炭23aから蒸発燃料を離
脱させて新気とともに吸気管にパージさせるわけであ
る。
てパージ弁25が開かれると、スロットル弁23の下流
に発達する吸入負圧によりキャニスター23の下部に設
けられた新気導入路23bから新気がキャニスター23
内に導かれ、この新気で活性炭23aから蒸発燃料を離
脱させて新気とともに吸気管にパージさせるわけであ
る。
【0054】さて、パージガス濃度が同じでも吸入空気
量の小さい領域ほどパージ開始直後にパージによる空燃
比の乱れが大きくなるので、あらかじめ設定した立上が
り点相当空気量未満の空気量域ではパージ弁を開かず、
吸入空気量がこの立上がり点相当空気量以上となって初
めてパージを開始するものがある。
量の小さい領域ほどパージ開始直後にパージによる空燃
比の乱れが大きくなるので、あらかじめ設定した立上が
り点相当空気量未満の空気量域ではパージ弁を開かず、
吸入空気量がこの立上がり点相当空気量以上となって初
めてパージを開始するものがある。
【0055】この場合に、固定値としての立上がり点相
当空気量を、パージガスが濃いときに空燃比に乱れが生
じないようにかなり大きな値に設定したのでは、パージ
ガスが薄いときに、パージ可能な運転域が狭くなって十
分にパージを行うことができなくなる。
当空気量を、パージガスが濃いときに空燃比に乱れが生
じないようにかなり大きな値に設定したのでは、パージ
ガスが薄いときに、パージ可能な運転域が狭くなって十
分にパージを行うことができなくなる。
【0056】これに対処するため、ECU11では立上
がり点相当空気量を、固定値でなくパージガス濃度に応
じた可変値として設定する。
がり点相当空気量を、固定値でなくパージガス濃度に応
じた可変値として設定する。
【0057】なお、ONデューティー(一定周期中にし
める開弁時間割合のこと)に応じて弁開度の定まるタイ
プのパージ弁では、その流量特性を図5に示すように、
ダイナミックレンジ内ではONデューティーにほぼ比例
したパージ弁流量を流すことができるものの、ダイナミ
ックレンジの下限未満の領域になると、制御精度の悪さ
からONデューティーに比例した流量を流すことができ
ないのが一般的である。このため通常は、ダイナミック
レンジ内でパージ制御を行うのが好ましく、従来例でも
ダイナミックレンジの下限に相当するONデューティー
を与えることによってパージを開始している。
める開弁時間割合のこと)に応じて弁開度の定まるタイ
プのパージ弁では、その流量特性を図5に示すように、
ダイナミックレンジ内ではONデューティーにほぼ比例
したパージ弁流量を流すことができるものの、ダイナミ
ックレンジの下限未満の領域になると、制御精度の悪さ
からONデューティーに比例した流量を流すことができ
ないのが一般的である。このため通常は、ダイナミック
レンジ内でパージ制御を行うのが好ましく、従来例でも
ダイナミックレンジの下限に相当するONデューティー
を与えることによってパージを開始している。
【0058】しかしながら、この例ではパージを行うこ
とのできる領域をなるべく拡大するため、流量の立ち上
がる最低デューティーまでを制御範囲とする。
とのできる領域をなるべく拡大するため、流量の立ち上
がる最低デューティーまでを制御範囲とする。
【0059】図6は立上がり点相当空気量QPSの算出
のための流れ図で、一定周期(たとえば10msec)
で実行する。
のための流れ図で、一定周期(たとえば10msec)
で実行する。
【0060】ステップ51で回転数Nと基本パルス幅
(エンジン負荷相当量)Tpからなる運転条件を読み込
み、ステップ52でこの運転条件が所定の領域内にある
かどうかみて、所定の領域内になければ、図6のルーチ
ンを終了する。
(エンジン負荷相当量)Tpからなる運転条件を読み込
み、ステップ52でこの運転条件が所定の領域内にある
かどうかみて、所定の領域内になければ、図6のルーチ
ンを終了する。
【0061】所定の領域内にあることを条件とするの
は、後述するαoff(パージカット時の空燃比フィー
ドバック補正係数を表す)をサンプリングするときの運
転条件とαon(パージ時の空燃比フィードバック補正
係数を表す)をサンプリングするときの運転条件とが大
きく離れないようにするためである。αoffをサンプ
リングするときの運転条件とαonをサンプリングする
ときの運転条件とが大きく離れているときは、後述する
Pa(パージガスのうちの質量空気流量)、Pf(パー
ジガスのうちの質量燃料流量)の計算精度の低下でパー
ジガス濃度Dの算出精度が低下するのである。
は、後述するαoff(パージカット時の空燃比フィー
ドバック補正係数を表す)をサンプリングするときの運
転条件とαon(パージ時の空燃比フィードバック補正
係数を表す)をサンプリングするときの運転条件とが大
きく離れないようにするためである。αoffをサンプ
リングするときの運転条件とαonをサンプリングする
ときの運転条件とが大きく離れているときは、後述する
Pa(パージガスのうちの質量空気流量)、Pf(パー
ジガスのうちの質量燃料流量)の計算精度の低下でパー
ジガス濃度Dの算出精度が低下するのである。
【0062】ただし、Pa、Pfの計算精度が問題とな
るほどαoffが運転条件によって変動するときは、パ
ージしない場合の排気性能が相当悪くなっているはずで
ある。したがって、Pa、Pfの計算精度が問題となる
ほどαoffが運転条件によって変動することはないの
が通常である。なお、αonとαoffとをサンプリン
グする2つの運転条件が大きく離れないようにガードを
設けることも可能であるが、現実的でない。
るほどαoffが運転条件によって変動するときは、パ
ージしない場合の排気性能が相当悪くなっているはずで
ある。したがって、Pa、Pfの計算精度が問題となる
ほどαoffが運転条件によって変動することはないの
が通常である。なお、αonとαoffとをサンプリン
グする2つの運転条件が大きく離れないようにガードを
設けることも可能であるが、現実的でない。
【0063】運転条件が所定の領域内にあれば、ステッ
プ53で空燃比フィードバック制御中(図ではF/B中
で略記)であるかどうかみて、空燃比フィードバック制
御中であれば、ステップ54に進んでパージ中であるか
どうかみる。
プ53で空燃比フィードバック制御中(図ではF/B中
で略記)であるかどうかみて、空燃比フィードバック制
御中であれば、ステップ54に進んでパージ中であるか
どうかみる。
【0064】パージ中でないときは、ステップ55に進
み、空燃比フィードバック補正係数を表す変数αのその
ときの値を、パージカット時の空燃比フィードバック補
正係数を表す変数αoffに移し、図6のルーチンを終
了する。なお、空燃比学習を行うものにおいては、パー
ジカット時のαは常に100%付近を摂動するので、簡
単にαoff=100〔%〕としてもかまわない。
み、空燃比フィードバック補正係数を表す変数αのその
ときの値を、パージカット時の空燃比フィードバック補
正係数を表す変数αoffに移し、図6のルーチンを終
了する。なお、空燃比学習を行うものにおいては、パー
ジカット時のαは常に100%付近を摂動するので、簡
単にαoff=100〔%〕としてもかまわない。
【0065】一方、パージ中のときはステップ56でパ
ージ開始から所定時間が経過したかどうかみて所定時間
が経過したとき、ステップ57で変数αのそのときの値
を、パージ時の空燃比フィードバック補正係数を表す変
数αonに移す。
ージ開始から所定時間が経過したかどうかみて所定時間
が経過したとき、ステップ57で変数αのそのときの値
を、パージ時の空燃比フィードバック補正係数を表す変
数αonに移す。
【0066】なお、パージ開始から所定時間が経過した
ことを条件としてステップ57に進ませるようにしてい
る理由は、パージに伴う空燃比フィードバック補正係数
αの変化が落ち着くのを待つためではない。たとえば、
図6のシーケンスにおいては、あるタイミングで立上が
り点相当空気量QPS(n-1)でパージを開始する→パー
ジ前後の空燃比フィードバック補正係数の差Δα(=α
on−αoff)が分かる→次回の立上がり点相当空気
量QPS(n)が求まる→パージカットする→立上がり点
相当吸気量QPS(n)でパージを開始する→Δαが分か
る→次回の立上がり点相当吸気量QPS(n+1)が求まる
→パージカットする、……となり、パージカット直前の
αonの値が立上がり点相当空気量QPSに関与するた
め、パージカットの直前でαの変化が落ち着いているか
ぎり、基本的にはパージ開始後にαの変化が落ち着くの
を待つ必要はないからである。Δαはリアルタイムに立
上がり点相当空気量QPSに反映させるための値でない
のである。
ことを条件としてステップ57に進ませるようにしてい
る理由は、パージに伴う空燃比フィードバック補正係数
αの変化が落ち着くのを待つためではない。たとえば、
図6のシーケンスにおいては、あるタイミングで立上が
り点相当空気量QPS(n-1)でパージを開始する→パー
ジ前後の空燃比フィードバック補正係数の差Δα(=α
on−αoff)が分かる→次回の立上がり点相当空気
量QPS(n)が求まる→パージカットする→立上がり点
相当吸気量QPS(n)でパージを開始する→Δαが分か
る→次回の立上がり点相当吸気量QPS(n+1)が求まる
→パージカットする、……となり、パージカット直前の
αonの値が立上がり点相当空気量QPSに関与するた
め、パージカットの直前でαの変化が落ち着いているか
ぎり、基本的にはパージ開始後にαの変化が落ち着くの
を待つ必要はないからである。Δαはリアルタイムに立
上がり点相当空気量QPSに反映させるための値でない
のである。
【0067】ただし、計算精度を上げるためやαon、
αoffの平均値を算出するために平均化処理を行うと
きは、パージ初期のαの追従遅れなどがその平均値に誤
差を与えることになる。この誤差に対処しようとするな
ら、また一瞬のパージが起こる場合についても対策しよ
うとするなら、ステップ56を設けて、αonのサンプ
リングを所定時間行わない方策(いわゆるデイレイを設
ける)が有効となるのである。
αoffの平均値を算出するために平均化処理を行うと
きは、パージ初期のαの追従遅れなどがその平均値に誤
差を与えることになる。この誤差に対処しようとするな
ら、また一瞬のパージが起こる場合についても対策しよ
うとするなら、ステップ56を設けて、αonのサンプ
リングを所定時間行わない方策(いわゆるデイレイを設
ける)が有効となるのである。
【0068】ステップ58では変数αoffの値を読み
だし、これと変数αonに入っている値との差αon−
αoffをステップ59で計算する。
だし、これと変数αonに入っている値との差αon−
αoffをステップ59で計算する。
【0069】ステップ60ではパージ弁に与えているO
Nデューティーを読み込み、このONデューティーから
ステップ61で図5を内容とするテーブルを参照してパ
ージ弁体積流量Cを求め、このパージ弁体積流量Cと差
αon−αoffとからステップ62でパージガス濃度
Dを、 D=Pa/Pf …(11) Pa={Q*(αon−αoff)/100+Cρf} /(1/14.7+ρf/ρa) …(12) Pf=(1/14.7)×(ρf/ρa) ×{Cρa−14.7Q*(αon−αoff)/100} /(14.7+ρa/ρf) …(13) ただし、Pa:パージガスのうちの質量空気流量 Pf:パージガスのうちの質量燃料流量 Q*:基本噴射量(Tpに質量単位への換算定数をかけ
たもの) C:パージ弁の体積流量 ρf:パージガスの燃料密度 ρa:パージガスの空気密度 の式で計算する。
Nデューティーを読み込み、このONデューティーから
ステップ61で図5を内容とするテーブルを参照してパ
ージ弁体積流量Cを求め、このパージ弁体積流量Cと差
αon−αoffとからステップ62でパージガス濃度
Dを、 D=Pa/Pf …(11) Pa={Q*(αon−αoff)/100+Cρf} /(1/14.7+ρf/ρa) …(12) Pf=(1/14.7)×(ρf/ρa) ×{Cρa−14.7Q*(αon−αoff)/100} /(14.7+ρa/ρf) …(13) ただし、Pa:パージガスのうちの質量空気流量 Pf:パージガスのうちの質量燃料流量 Q*:基本噴射量(Tpに質量単位への換算定数をかけ
たもの) C:パージ弁の体積流量 ρf:パージガスの燃料密度 ρa:パージガスの空気密度 の式で計算する。
【0070】なお、図5を内容とするテーブルを参照す
る場合に、ダイナミックレンジ下限以下の領域だとパー
ジ弁体積流量の精度が悪くなるので、ステップ52にお
ける空気量域は、ダイナミックレンジの下限を越えてい
ることが望ましい。
る場合に、ダイナミックレンジ下限以下の領域だとパー
ジ弁体積流量の精度が悪くなるので、ステップ52にお
ける空気量域は、ダイナミックレンジの下限を越えてい
ることが望ましい。
【0071】上記の(12)、(13)式は以下のよう
にして理論的に導いたものである。
にして理論的に導いたものである。
【0072】空燃比フィードバック制御中であれば、質
量燃料流量をQfuel、質量空気流量をQairとし
て、パージのあるなしに関係なく、 Qair/Qfuel=14.7 …(a) が成立するように空燃比フィードバック補正係数α
〔%〕が変化し、 Qfuel=Q*×(1+α/100) …(b) ただし、Q*:基本噴射量 の式で与えられる質量燃料流量Qfuelがシリンダに
供給される。
量燃料流量をQfuel、質量空気流量をQairとし
て、パージのあるなしに関係なく、 Qair/Qfuel=14.7 …(a) が成立するように空燃比フィードバック補正係数α
〔%〕が変化し、 Qfuel=Q*×(1+α/100) …(b) ただし、Q*:基本噴射量 の式で与えられる質量燃料流量Qfuelがシリンダに
供給される。
【0073】パージ時:パージ時に吸気管内へ流入す
るパージガスの質量流量をPaf、そのうちの質量燃料
流量をPf、質量空気流量をPaとすると、 Paf=Pa+Pf …(c) が成立するので、これを体積流量表示で表せば、 Paf/ρaf=Pa/ρa+Pf/ρf …(d) ただし、ρaf:パージガスの密度 ρa:パージガスの空気密度 ρf:パージガスの燃料密度 である。
るパージガスの質量流量をPaf、そのうちの質量燃料
流量をPf、質量空気流量をPaとすると、 Paf=Pa+Pf …(c) が成立するので、これを体積流量表示で表せば、 Paf/ρaf=Pa/ρa+Pf/ρf …(d) ただし、ρaf:パージガスの密度 ρa:パージガスの空気密度 ρf:パージガスの燃料密度 である。
【0074】ここで、パージ時に(a)、(b)式に対
応する式を作ると、 (Qair+Pa)/(Q′fuel+Pf)=14.7 …(e) Q′fuel=Q*×(1+αon/100) …(f) ただし、αon:パージ時のα であるから、(e)、(f)式よりQ′fuelを消去
して、 (Qair+Pa)/{Q*×(1+αon/100)+Pf}=14.7 …(g) の式を得る。
応する式を作ると、 (Qair+Pa)/(Q′fuel+Pf)=14.7 …(e) Q′fuel=Q*×(1+αon/100) …(f) ただし、αon:パージ時のα であるから、(e)、(f)式よりQ′fuelを消去
して、 (Qair+Pa)/{Q*×(1+αon/100)+Pf}=14.7 …(g) の式を得る。
【0075】知りたいのはパージガス濃度であるからこ
れをD〔無名数〕とすると、 D=Pa/Pf …(h) である。
れをD〔無名数〕とすると、 D=Pa/Pf …(h) である。
【0076】パージカット時:パージカット時に
(a)、(b)式に対応する式は、 Qair/Q″fuel=14.7 …(i) Q″fuel=Q*×(1+αoff/100) …(j) ただし、αoff:パージカット時のα となり、(i)、(j)式からQ″fuelを消去し
て、 Qair/{Q*×(1+αoff/100)}=14.7 …(k) ∴Qair=14.7×{Q*×(1+αoff/100)} …(l) (l)式のQairを(g)式に代入して、 (14.7Q*×(1+αoff/100)+Pa) /(Q*×(1+αon/100)+Pf)=14.7 …(m) の式を得る。
(a)、(b)式に対応する式は、 Qair/Q″fuel=14.7 …(i) Q″fuel=Q*×(1+αoff/100) …(j) ただし、αoff:パージカット時のα となり、(i)、(j)式からQ″fuelを消去し
て、 Qair/{Q*×(1+αoff/100)}=14.7 …(k) ∴Qair=14.7×{Q*×(1+αoff/100)} …(l) (l)式のQairを(g)式に代入して、 (14.7Q*×(1+αoff/100)+Pa) /(Q*×(1+αon/100)+Pf)=14.7 …(m) の式を得る。
【0077】さて、(d)式においてPaf/ρaf
(=C)はパージ弁開度により定まるパージ弁体積流量
であるから既知である。また、(g)、(m)式におい
てQ*はエンジンの運転条件が同一であればほぼ固定値
として扱える。したがって、同一の運転条件においてα
onとαoffとがわかれば、(g)と(m)の2式を
連立させて解くことよりPaとPfが Pa={Q*(αon−αoff)/100+Cρf} /(1/14.7+ρf/ρa) …(n) Pf=(1/14.7)×(ρf/ρa) ×{Cρa−14.7Q*(αon−αoff)/100} /(14.7+ρa/ρf) …(o) の式で求められ、(h)式よりパージガス濃度Dが求ま
るのである。
(=C)はパージ弁開度により定まるパージ弁体積流量
であるから既知である。また、(g)、(m)式におい
てQ*はエンジンの運転条件が同一であればほぼ固定値
として扱える。したがって、同一の運転条件においてα
onとαoffとがわかれば、(g)と(m)の2式を
連立させて解くことよりPaとPfが Pa={Q*(αon−αoff)/100+Cρf} /(1/14.7+ρf/ρa) …(n) Pf=(1/14.7)×(ρf/ρa) ×{Cρa−14.7Q*(αon−αoff)/100} /(14.7+ρa/ρf) …(o) の式で求められ、(h)式よりパージガス濃度Dが求ま
るのである。
【0078】パージガス濃度Dを求めるのには、αon
とαoffの差だけからにかぎらない。変数がαon−
αoffだけの(n)、(o)式において、この変数
を、 αon−αoff=αon(1−αoff/αon) …(p) または αon−αoff=αoff(αon/αoff−1) …(q) と変形すれば、比(αoff/αonあるいはαon/
αoff)であってもよいことがわかるはずである。
とαoffの差だけからにかぎらない。変数がαon−
αoffだけの(n)、(o)式において、この変数
を、 αon−αoff=αon(1−αoff/αon) …(p) または αon−αoff=αoff(αon/αoff−1) …(q) と変形すれば、比(αoff/αonあるいはαon/
αoff)であってもよいことがわかるはずである。
【0079】なお、変数αは鋸波状の値をとるので、α
そのものよりもその平均値(たとえば加重平均値、フィ
ードバック数周期内のピークからピークまでの平均値あ
るいはフィードバック数周期内のピークからピークまで
の平均値の加重平均値)のほうがパージガス濃度Dに相
関の高い値となる。P(比例定数)とI(積分定数)と
により変化する鋸波状の振れ幅は、いわばフィードバッ
ク補正量の誤差に相当するものであり、この誤差を小さ
くするには平均値が有効となるわけである。
そのものよりもその平均値(たとえば加重平均値、フィ
ードバック数周期内のピークからピークまでの平均値あ
るいはフィードバック数周期内のピークからピークまで
の平均値の加重平均値)のほうがパージガス濃度Dに相
関の高い値となる。P(比例定数)とI(積分定数)と
により変化する鋸波状の振れ幅は、いわばフィードバッ
ク補正量の誤差に相当するものであり、この誤差を小さ
くするには平均値が有効となるわけである。
【0080】ただし、平均化の手段と重みの設定には検
討を要する。たとえば、この種の平均化としては、一般
に加重平均やフィードバック数周期分の単純平均が用い
られることになるが、前者では重み、後者では平均する
周期数を大きく取りすぎた場合に、パージによるαの変
動に対して応答よくサンプリングできない可能性が生じ
ることに留意しておかなければならない。
討を要する。たとえば、この種の平均化としては、一般
に加重平均やフィードバック数周期分の単純平均が用い
られることになるが、前者では重み、後者では平均する
周期数を大きく取りすぎた場合に、パージによるαの変
動に対して応答よくサンプリングできない可能性が生じ
ることに留意しておかなければならない。
【0081】ステップ63では、立上がり点相当空気量
の基本値Q0を読み込み、ステップ64でパージガス濃
度DからQ0に対する補正量を図7を内容とするテーブ
ルを参照して求め、これを、立上がり点相当空気量の補
正量を表す変数QM1に入れる。ステップ65では基本
値Q0から変数QM1の値を差し引いた値を、立上がり
点相当空気量を表す変数QPSに入れる。
の基本値Q0を読み込み、ステップ64でパージガス濃
度DからQ0に対する補正量を図7を内容とするテーブ
ルを参照して求め、これを、立上がり点相当空気量の補
正量を表す変数QM1に入れる。ステップ65では基本
値Q0から変数QM1の値を差し引いた値を、立上がり
点相当空気量を表す変数QPSに入れる。
【0082】図7に示すように、QM1の値はパージガ
ス濃度Dが所定値D1以上の領域において、パージガス
濃度Dが大きいほど小さくなる値であり、これによって
立上がり点相当空気量QPSが図8のようにパージガス
濃度Dが大きいほど大きくなる。補正量(QM1の値)
を図7の特性としたのは、立上がり点相当空気量の付近
では、パージガスのリッチ度合が吸気全体のリッチ度合
に与える影響が大きいため、図8に示すように、パージ
ガスのリッチ度合(つまりパージガス濃度)が大きいと
きほど大きくなる側に立上がり点相当空気量QPSを設
定する必要があるからである。補正量の実際の値は、実
験などによりあらかじめ決定しておくことはいうまでも
ない。
ス濃度Dが所定値D1以上の領域において、パージガス
濃度Dが大きいほど小さくなる値であり、これによって
立上がり点相当空気量QPSが図8のようにパージガス
濃度Dが大きいほど大きくなる。補正量(QM1の値)
を図7の特性としたのは、立上がり点相当空気量の付近
では、パージガスのリッチ度合が吸気全体のリッチ度合
に与える影響が大きいため、図8に示すように、パージ
ガスのリッチ度合(つまりパージガス濃度)が大きいと
きほど大きくなる側に立上がり点相当空気量QPSを設
定する必要があるからである。補正量の実際の値は、実
験などによりあらかじめ決定しておくことはいうまでも
ない。
【0083】なお、最大濃度に対する立上がり点相当空
気量(つまり立上がり点相当空気量の基本値Q0)に
は、最大濃度でのパージ開始時に排気性能を悪化させな
い吸入空気量を選択する。
気量(つまり立上がり点相当空気量の基本値Q0)に
は、最大濃度でのパージ開始時に排気性能を悪化させな
い吸入空気量を選択する。
【0084】立上がり点相当空気量QPSは、基本値と
補正量の和で表すこともできる。ただし、この場合の基
本値は、運転中の最低パージ要求量を満足するときの吸
入空気量とする。
補正量の和で表すこともできる。ただし、この場合の基
本値は、運転中の最低パージ要求量を満足するときの吸
入空気量とする。
【0085】また、パージ率(吸入空気流量とパージ弁
体積流量の比である)を可変とするものにおいては、パ
ージガス濃度×パージ率が一定となるように立上がり点
相当空気量を設定する。たとえば、パージ率がP1で一
定のときの立上がり点相当空気量がQ1だったとすれ
ば、パージガス濃度が同じ条件において、パージ率がP
1の2倍になると、立上がり点相当空気量をQ1の1/
2にするのである。これによって、パージ率が変化する
ときでも、パージ開始時の空燃比の乱れを、パージ率一
定のときと同程度に抑えることができる。
体積流量の比である)を可変とするものにおいては、パ
ージガス濃度×パージ率が一定となるように立上がり点
相当空気量を設定する。たとえば、パージ率がP1で一
定のときの立上がり点相当空気量がQ1だったとすれ
ば、パージガス濃度が同じ条件において、パージ率がP
1の2倍になると、立上がり点相当空気量をQ1の1/
2にするのである。これによって、パージ率が変化する
ときでも、パージ開始時の空燃比の乱れを、パージ率一
定のときと同程度に抑えることができる。
【0086】一方、空燃比フィードバック制御中でない
ときは、ステップ66でアイドル時かどうかみて、アイ
ドル時でないときは、クランプ条件(空燃比フィードバ
ック制御停止条件のこと)であると判断し、ステップ6
7で立上がり点相当空気量の前回値を表す変数QPS-1
に入っている値を読み出し、これを変数QPSに移す。
ステップ67が必要となる理由は、変数αの値が所定値
(たとえば100%)に固定されるクランプ条件では、
αonやαoffが算出されないからで、クランプ条件
では前回の値を読み出して暫定的に用いるために必要と
なるである。
ときは、ステップ66でアイドル時かどうかみて、アイ
ドル時でないときは、クランプ条件(空燃比フィードバ
ック制御停止条件のこと)であると判断し、ステップ6
7で立上がり点相当空気量の前回値を表す変数QPS-1
に入っている値を読み出し、これを変数QPSに移す。
ステップ67が必要となる理由は、変数αの値が所定値
(たとえば100%)に固定されるクランプ条件では、
αonやαoffが算出されないからで、クランプ条件
では前回の値を読み出して暫定的に用いるために必要と
なるである。
【0087】図9は始動後初回の立上がり点相当空気量
を算出するための流れ図で、始動時に1回だけ実行す
る。
を算出するための流れ図で、始動時に1回だけ実行す
る。
【0088】ステップ71では始動後にパージを経験し
たかどうかみて、パージを経験してないときはステップ
72以降に進む。
たかどうかみて、パージを経験してないときはステップ
72以降に進む。
【0089】ステップ72では立上がり点相当空気量の
基本値Q0を読み込み、ステップ73で変数QM1に初
期値の0を入れ、ステップ74でQ0−QM1の値を、
立上がり点相当空気量を表す変数QPSに移す。
基本値Q0を読み込み、ステップ73で変数QM1に初
期値の0を入れ、ステップ74でQ0−QM1の値を、
立上がり点相当空気量を表す変数QPSに移す。
【0090】始動後の初回は、最大濃度のときの値(Q
PSは最大)でパージを開始させるわけである。最大濃
度のときの値でパージを開始させるのは、始動後の初回
は、パージガス濃度がどの程度か不明であるため、QP
Sを、空燃比に対して最も影響の少ない値に設定してお
く必要があるからである。
PSは最大)でパージを開始させるわけである。最大濃
度のときの値でパージを開始させるのは、始動後の初回
は、パージガス濃度がどの程度か不明であるため、QP
Sを、空燃比に対して最も影響の少ない値に設定してお
く必要があるからである。
【0091】図10はパージ弁を制御するための流れ図
で、一定周期(たとえば10msec)で実行する。
で、一定周期(たとえば10msec)で実行する。
【0092】ステップ81ではパージ条件(パージを行
う条件)かどうかみて、パージ条件でなければ、ステッ
プ82でパージ弁を全閉状態に保つ。
う条件)かどうかみて、パージ条件でなければ、ステッ
プ82でパージ弁を全閉状態に保つ。
【0093】パージ条件であればステップ83に進んで
エアフローメーター12からの吸入空気量(空気流量)
Qを読み込み、ステップ84で吸入空気量Qと立上がり
点相当空気量を表す変数QPSに入っている値を比較す
る。
エアフローメーター12からの吸入空気量(空気流量)
Qを読み込み、ステップ84で吸入空気量Qと立上がり
点相当空気量を表す変数QPSに入っている値を比較す
る。
【0094】Q<QPSであればパージ条件であっても
ステップ82に進んでパージ弁を全閉状態に保ち、Q≧
QPSになると、従来と同様にステップ85でパージ率
(吸入空気量Qとパージ弁体積流量Cの比のこと)が一
定となるようにパージ弁開度を制御する。この場合のパ
ージ弁開度制御については、たとえば、 C=Q×パージ率 …(14) の式でパージ弁体積流量Cを求め、このパージ弁体積流
量Cから図5を内容とするテーブルを参照してONデュ
ーティーを求め、このONデューティーをパージ弁25
に指令するわけである。
ステップ82に進んでパージ弁を全閉状態に保ち、Q≧
QPSになると、従来と同様にステップ85でパージ率
(吸入空気量Qとパージ弁体積流量Cの比のこと)が一
定となるようにパージ弁開度を制御する。この場合のパ
ージ弁開度制御については、たとえば、 C=Q×パージ率 …(14) の式でパージ弁体積流量Cを求め、このパージ弁体積流
量Cから図5を内容とするテーブルを参照してONデュ
ーティーを求め、このONデューティーをパージ弁25
に指令するわけである。
【0095】ここで、この例の作用を図11を参照しな
がら説明する。
がら説明する。
【0096】この例でも、パージガス濃度Dが大きいと
きは、立上がり点相当空気量QPSをたとえば図11に
おいてQPS1と大きくすることで、このときの特性
は、一点鎖線で示したように、ダイナミックレンジの下
限を越えた当たりでパージを開始することができ、従来
と同様に、濃いパージガスが導入される場合のパージ開
始時の空燃比の乱れを小さくすることができる。
きは、立上がり点相当空気量QPSをたとえば図11に
おいてQPS1と大きくすることで、このときの特性
は、一点鎖線で示したように、ダイナミックレンジの下
限を越えた当たりでパージを開始することができ、従来
と同様に、濃いパージガスが導入される場合のパージ開
始時の空燃比の乱れを小さくすることができる。
【0097】一方、この例では、従来例と相違してパー
ジ中にパージガス濃度Dを算出しており、この算出した
パージガス濃度Dが図7において所定値D1より小さい
ときは、図11において立上がり点相当空気量QPSが
図で小さくなるほうに移動してQPS2の位置にくる。
このときは、実線で示したように、パージ弁流量の立上
がる最低のONデューティーでパージが開始される。パ
ージガス濃度Dが小さいときは、ダイナミックレンジ下
限未満の領域からパージを開始したとしても、吸気全体
に与える空燃比の乱れがそれほどでなく、逆に少ない吸
入空気量のときからパージを開始することでパージ領域
が拡大されることになり、十分にパージを行わせること
ができるのである。
ジ中にパージガス濃度Dを算出しており、この算出した
パージガス濃度Dが図7において所定値D1より小さい
ときは、図11において立上がり点相当空気量QPSが
図で小さくなるほうに移動してQPS2の位置にくる。
このときは、実線で示したように、パージ弁流量の立上
がる最低のONデューティーでパージが開始される。パ
ージガス濃度Dが小さいときは、ダイナミックレンジ下
限未満の領域からパージを開始したとしても、吸気全体
に与える空燃比の乱れがそれほどでなく、逆に少ない吸
入空気量のときからパージを開始することでパージ領域
が拡大されることになり、十分にパージを行わせること
ができるのである。
【0098】また、パージ前後の空燃比フィードバック
補正係数の差(αon−αoff)から上述した理論式
を用いてパージガス濃度Dを算出しているので、あらた
にパージガス濃度を検出するセンサーを設ける必要がな
く、システムが簡便でコスト上有利になっている。
補正係数の差(αon−αoff)から上述した理論式
を用いてパージガス濃度Dを算出しているので、あらた
にパージガス濃度を検出するセンサーを設ける必要がな
く、システムが簡便でコスト上有利になっている。
【0099】また、運転条件が所定の領域にあるときに
かぎってパージ前後の空燃比フィードバック補正係数
(αonとαoff)をサンプリングするので、パージ
ガス濃度Dの算出精度が向上する。
かぎってパージ前後の空燃比フィードバック補正係数
(αonとαoff)をサンプリングするので、パージ
ガス濃度Dの算出精度が向上する。
【0100】また、パージが一瞬だけ起こる場合にも、
パージ中の空燃比フィードバック補正係数(αon)を
サンプリングすると、αonの精度が落ちてしまうが、
パージ開始から所定時間経過後にαonをサンプリング
することにしているので、一瞬のパージが起こる場合に
αonがサンプリングされることがなく、これによっ
て、αonの精度低下を防止することができる。
パージ中の空燃比フィードバック補正係数(αon)を
サンプリングすると、αonの精度が落ちてしまうが、
パージ開始から所定時間経過後にαonをサンプリング
することにしているので、一瞬のパージが起こる場合に
αonがサンプリングされることがなく、これによっ
て、αonの精度低下を防止することができる。
【0101】図12は第2実施例で、図6に対応する。
この例は、図6のステップ60から64に代えて、ステ
ップ63、91としたもので、ステップ91では2つの
変数の差αon−αoffから図13を内容とするテー
ブルを参照して基本値Q0に対する補正量を求め、これ
を変数QM1に入れている。
この例は、図6のステップ60から64に代えて、ステ
ップ63、91としたもので、ステップ91では2つの
変数の差αon−αoffから図13を内容とするテー
ブルを参照して基本値Q0に対する補正量を求め、これ
を変数QM1に入れている。
【0102】空燃比フィードバック制御中において、パ
ージ開始により空燃比がリッチ側にずれたときは、変数
αが空燃比をリーン側に戻す向き(100%より小さい
側)に移動してゆき、パージによるリッチ化を打ち消す
程度にフィードバック制御が進むと、変数αが再び鋸波
状に振れる。
ージ開始により空燃比がリッチ側にずれたときは、変数
αが空燃比をリーン側に戻す向き(100%より小さい
側)に移動してゆき、パージによるリッチ化を打ち消す
程度にフィードバック制御が進むと、変数αが再び鋸波
状に振れる。
【0103】このときの変数αのずれ幅(つまりαon
−αoff)は、パージ率一定でパージを行っていると
きパージガス濃度にほぼ比例するのであるから、結局の
ところ、変数αのずれ幅に対して補正量(QM1の値)
が割り付けられればよいのである。
−αoff)は、パージ率一定でパージを行っていると
きパージガス濃度にほぼ比例するのであるから、結局の
ところ、変数αのずれ幅に対して補正量(QM1の値)
が割り付けられればよいのである。
【0104】なお、パージガス濃度が大きくなるほど、
αon−αoff<0かつ|αon−αoff|の値が
大きくなるので、補正量の特性は図13のようになって
いる。
αon−αoff<0かつ|αon−αoff|の値が
大きくなるので、補正量の特性は図13のようになって
いる。
【0105】この例では、αon−αoffから直接に
補正量を与えるようにしているので、第1実施例より構
成が簡単である。
補正量を与えるようにしているので、第1実施例より構
成が簡単である。
【0106】図14は第3実施例で、これも図6に対応
する。図6と異なるのは、ステップ101、102,1
03,104,105,106,107,108であ
る。
する。図6と異なるのは、ステップ101、102,1
03,104,105,106,107,108であ
る。
【0107】パージカット中の燃料温度が高いと、図1
6のように燃料タンクからの蒸発燃料量が増し、この蒸
発燃料がその後のパージ開始時に、図17に示したよう
にキャニスター23に吸着されることなく吸気管へと流
れてパージガス濃度が大きくなるので、燃料温度が高い
ときは、燃料温度が低いときより、次回の立上がり点相
当空気量を若干高めにしなければ、空燃比の乱れが大き
くなる。そこでこの例では、パージカット中に燃料温度
の上昇があるときは、温度上昇に応じて次回の立上がり
点相当空気量QPSを増量補正するようにしたものであ
る。
6のように燃料タンクからの蒸発燃料量が増し、この蒸
発燃料がその後のパージ開始時に、図17に示したよう
にキャニスター23に吸着されることなく吸気管へと流
れてパージガス濃度が大きくなるので、燃料温度が高い
ときは、燃料温度が低いときより、次回の立上がり点相
当空気量を若干高めにしなければ、空燃比の乱れが大き
くなる。そこでこの例では、パージカット中に燃料温度
の上昇があるときは、温度上昇に応じて次回の立上がり
点相当空気量QPSを増量補正するようにしたものであ
る。
【0108】図14において、パージカット中のとき、
ステップ101で燃料温度を検出し、この燃料温度をス
テップ102で変数T1に入れる。ステップ103では
前回の燃料温度を入れている変数T2との差を変数ΔT
に入れる。このΔTと0を比較し、ΔT>0であれば温
度上昇があったと判断し、ステップ105で変数ΔTの
値から図15を内容とするテーブルを参照して補正量を
求め、これを変数QM2に入れる。ステップ106では
立上がり点相当空気量QPSを QPS←QPS+QM2 …(21) の式で増量補正する。
ステップ101で燃料温度を検出し、この燃料温度をス
テップ102で変数T1に入れる。ステップ103では
前回の燃料温度を入れている変数T2との差を変数ΔT
に入れる。このΔTと0を比較し、ΔT>0であれば温
度上昇があったと判断し、ステップ105で変数ΔTの
値から図15を内容とするテーブルを参照して補正量を
求め、これを変数QM2に入れる。ステップ106では
立上がり点相当空気量QPSを QPS←QPS+QM2 …(21) の式で増量補正する。
【0109】一方、パージ中においては、ステップ10
7と108で燃料温度を検出し、変数T1に格納してお
く。
7と108で燃料温度を検出し、変数T1に格納してお
く。
【0110】この例では、パージカット中の燃料温度の
上昇が考慮されるので、高温条件下での走行時において
も、パージ開始時に空燃比を大きく乱すことがなく、運
転性および排気性能が良好に保たれる。
上昇が考慮されるので、高温条件下での走行時において
も、パージ開始時に空燃比を大きく乱すことがなく、運
転性および排気性能が良好に保たれる。
【0111】なお、燃料温度そのものに対してQM2を
割り付けることも可能である。その場合、実用的な燃料
温度の範囲では図15の横軸を燃料温度とするだけでよ
い(横軸が燃料温度のときの特性は図15とほぼ同
等)。
割り付けることも可能である。その場合、実用的な燃料
温度の範囲では図15の横軸を燃料温度とするだけでよ
い(横軸が燃料温度のときの特性は図15とほぼ同
等)。
【0112】図18と図19は第4実施例で、図6に対
応する。
応する。
【0113】この例は、パージ開始直後にそのパージ開
始前後の変数αの差から算出したパージガス濃度Dに応
じて基本立上がり点相当空気量を求めた後は、次のパー
ジカットへの切換時までパージ量を積算するだけとし、
パージカットへの切換時にこの積算値に応じて前記パー
ジ開始直後に求めた基本立上がり点相当空気量を減量補
正した値を次回の立上がり点相当空気量とするものであ
る。
始前後の変数αの差から算出したパージガス濃度Dに応
じて基本立上がり点相当空気量を求めた後は、次のパー
ジカットへの切換時までパージ量を積算するだけとし、
パージカットへの切換時にこの積算値に応じて前記パー
ジ開始直後に求めた基本立上がり点相当空気量を減量補
正した値を次回の立上がり点相当空気量とするものであ
る。
【0114】図18において、図6と異なる部分を主に
説明すると、空燃比のフィードバック制御中かつパージ
中に、パージ開始から所定時間が経過したときはステッ
プ111に進み、ステップ111に進んだのが初めてで
あるときだけ(つまりパージ開始直後であるときだ
け)、図6と同様にして、そのパージ開始前後の空燃比
フィードバック補正係数の差(αon−αoff)から
パージガス濃度Dを算出し、そのパージガス濃度Dに応
じて立上がり相当空気量QPSを求める(図18のステ
ップ57,58,59,60,61、図19のステップ
62,63,64,65)。変数αonにはパージ開始
直後にサンプリングした値が、また変数αoffにはパ
ージ開始直前にサンプリングした値が入っているのだか
ら、両者をサンプリングしたときの運転条件がほぼ同じ
になるわけである。
説明すると、空燃比のフィードバック制御中かつパージ
中に、パージ開始から所定時間が経過したときはステッ
プ111に進み、ステップ111に進んだのが初めてで
あるときだけ(つまりパージ開始直後であるときだ
け)、図6と同様にして、そのパージ開始前後の空燃比
フィードバック補正係数の差(αon−αoff)から
パージガス濃度Dを算出し、そのパージガス濃度Dに応
じて立上がり相当空気量QPSを求める(図18のステ
ップ57,58,59,60,61、図19のステップ
62,63,64,65)。変数αonにはパージ開始
直後にサンプリングした値が、また変数αoffにはパ
ージ開始直前にサンプリングした値が入っているのだか
ら、両者をサンプリングしたときの運転条件がほぼ同じ
になるわけである。
【0115】ステップ111に進むのが2回目からは、
ステップ112でパージ量積算値SPを SP←SP+ΔSP …(22) ただし、ΔSP:一定値 の式でインクリメントする。なお、パージ量積算値SP
の初期値は0である。
ステップ112でパージ量積算値SPを SP←SP+ΔSP …(22) ただし、ΔSP:一定値 の式でインクリメントする。なお、パージ量積算値SP
の初期値は0である。
【0116】パージカット中かつステップ113でステ
ップ113に進んだのが初めてであれば、パージカット
への切換時であると判断し、ステップ114でパージ量
積算値SPを読み出し、このパージ量積算値Sからステ
ップ115で図20を内容とするテーブルを参照して減
量補正量を求め、これを変数QM3に入れる。この変数
QPSの値を用いてステップ116では立上がり点相当
空気量QPSを QPS←QPS−QM3 …(23) の式で減量補正し、ステップ117でパージ量積算値S
Pを0にリセットする。
ップ113に進んだのが初めてであれば、パージカット
への切換時であると判断し、ステップ114でパージ量
積算値SPを読み出し、このパージ量積算値Sからステ
ップ115で図20を内容とするテーブルを参照して減
量補正量を求め、これを変数QM3に入れる。この変数
QPSの値を用いてステップ116では立上がり点相当
空気量QPSを QPS←QPS−QM3 …(23) の式で減量補正し、ステップ117でパージ量積算値S
Pを0にリセットする。
【0117】(23)式において右辺のQPSが基本立
上がり点相当空気量、左辺のQPSが次回の立上がり点
相当空気量である。
上がり点相当空気量、左辺のQPSが次回の立上がり点
相当空気量である。
【0118】パージ開始直後に求めた基本立上がり点相
当空気量を減量補正する理由は、次の通りである。運転
中かつ燃料温度がそれほど高くない状態では、燃料タン
クからの蒸発燃料が吸気管に直接導入されることはな
く、キャニスター23からの蒸発燃料だけが吸気管に導
入される。この場合にはパージ量積算値Sが大きくなる
ほどパージガス濃度が低下していくはずであるから、パ
ージ量積算値が大きいほど、次回の立上がり点相当空気
量は低くてもよいというわけである。
当空気量を減量補正する理由は、次の通りである。運転
中かつ燃料温度がそれほど高くない状態では、燃料タン
クからの蒸発燃料が吸気管に直接導入されることはな
く、キャニスター23からの蒸発燃料だけが吸気管に導
入される。この場合にはパージ量積算値Sが大きくなる
ほどパージガス濃度が低下していくはずであるから、パ
ージ量積算値が大きいほど、次回の立上がり点相当空気
量は低くてもよいというわけである。
【0119】なお、クランプ条件においても、ステップ
118でパージ中であるかどうかみて、パージ中であれ
ばステップ119でパージ量積算値SPをインクリメン
トし、パージカットへの切換時になると、ステップ11
4,115,116,117と同様にして、パージ量積
算値SPに応じて立上がり点相当空気量QPSを減量補
正する(ステップ118,119,120)。アイドル
時もクランプ条件と同様である(ステップ125,12
6,127,128,129)。ただし、エンジン回転
の不安定なアイドル時はパージを禁止しているので、パ
ージ量積算値SPをインクリメントするステップはな
い。
118でパージ中であるかどうかみて、パージ中であれ
ばステップ119でパージ量積算値SPをインクリメン
トし、パージカットへの切換時になると、ステップ11
4,115,116,117と同様にして、パージ量積
算値SPに応じて立上がり点相当空気量QPSを減量補
正する(ステップ118,119,120)。アイドル
時もクランプ条件と同様である(ステップ125,12
6,127,128,129)。ただし、エンジン回転
の不安定なアイドル時はパージを禁止しているので、パ
ージ量積算値SPをインクリメントするステップはな
い。
【0120】さて、αonとαoffをサンプリングす
るときの運転条件が同じであるかぎり、図6の例でも、
パージガス濃度Dを容易にかつ精度良く求めることがで
きるのであるが、図6の例では、αonをパージ中に一
定周期でサンプリングしているので、αonをサンプリ
ングしたときの運転条件と、αoffをサンプリングし
たときの運転条件が大きく離れてしまうことがあり、そ
の場合にはパージガス濃度Dの精度が低下してしまう。
るときの運転条件が同じであるかぎり、図6の例でも、
パージガス濃度Dを容易にかつ精度良く求めることがで
きるのであるが、図6の例では、αonをパージ中に一
定周期でサンプリングしているので、αonをサンプリ
ングしたときの運転条件と、αoffをサンプリングし
たときの運転条件が大きく離れてしまうことがあり、そ
の場合にはパージガス濃度Dの精度が低下してしまう。
【0121】これに対してこの例では、パージ開始直後
にだけαonをサンプリングするので(αoffはパー
ジ直前にサンプリングされている)、αonとαoff
をサンプリングするときの運転条件がほぼ同じであり、
図6の例のように、αonをサンプリングしたときの運
転条件と、αoffをサンプリングしたときの運転条件
が大きく離れてしまうことがないのである。
にだけαonをサンプリングするので(αoffはパー
ジ直前にサンプリングされている)、αonとαoff
をサンプリングするときの運転条件がほぼ同じであり、
図6の例のように、αonをサンプリングしたときの運
転条件と、αoffをサンプリングしたときの運転条件
が大きく離れてしまうことがないのである。
【0122】また、パージカットへの切換時にはパージ
量積算値でパージ開始直後に求めた基本立上がり点相当
空気量を減量補正することで、次回のパージ時にパージ
を行う機会を減らすことがない。
量積算値でパージ開始直後に求めた基本立上がり点相当
空気量を減量補正することで、次回のパージ時にパージ
を行う機会を減らすことがない。
【0123】実施例では、パージ弁の前後差圧、パージ
弁温度、パージ弁の作動電圧(バッテリー電圧)の変化
を考慮しなかったが、実際には、図5において、パージ
弁の前後差圧が低下してくると、流量の立上がり点が大
きくなる側にずれ、パージ弁温度が低いときは高いとき
より流量の立上がり点が大きくなる側にずれる。また、
バッテリー電圧が低下してくると流量の立上がり点が小
さくなる側にずれる。つまり、パージ弁の前後差圧、パ
ージ弁温度、バッテリー電圧の変化に伴い流量の立上が
り点が変動するので、この変動が生じないようにするに
は、パージ弁に与えるONデューティー((14)式の
パージ弁体積流量Cから図5を内容とするテーブルを参
照して求めたONデューティーのこと)を補正してやる
必要がある。たとえばパージ弁の前後差圧が小さくなる
ほど小さくなる値の差圧補正率を図23のように、パー
ジ弁温度が低くなるほど小さくなる値の温度補正率を図
24のように、バッテリー電圧が低下するほど大きくな
る値の電圧補正率を図25のように、それぞれ設定し、
パージ弁に与えるONデューティーに乗算するのであ
る。
弁温度、パージ弁の作動電圧(バッテリー電圧)の変化
を考慮しなかったが、実際には、図5において、パージ
弁の前後差圧が低下してくると、流量の立上がり点が大
きくなる側にずれ、パージ弁温度が低いときは高いとき
より流量の立上がり点が大きくなる側にずれる。また、
バッテリー電圧が低下してくると流量の立上がり点が小
さくなる側にずれる。つまり、パージ弁の前後差圧、パ
ージ弁温度、バッテリー電圧の変化に伴い流量の立上が
り点が変動するので、この変動が生じないようにするに
は、パージ弁に与えるONデューティー((14)式の
パージ弁体積流量Cから図5を内容とするテーブルを参
照して求めたONデューティーのこと)を補正してやる
必要がある。たとえばパージ弁の前後差圧が小さくなる
ほど小さくなる値の差圧補正率を図23のように、パー
ジ弁温度が低くなるほど小さくなる値の温度補正率を図
24のように、バッテリー電圧が低下するほど大きくな
る値の電圧補正率を図25のように、それぞれ設定し、
パージ弁に与えるONデューティーに乗算するのであ
る。
【0124】これによって、パージ弁の前後差圧が低下
したときでも、流量の立上がり点をパージ弁の前後差圧
が大きいときと同じに、またパージ弁温度が低いときで
も流量の立上がり点をパージ弁温度が高いときと同じに
それぞれすることができる。同様にして、バッテリー電
圧が低下したときでも、流量の立上がり点をバッテリー
電圧の低下する前と同じにすることができる。
したときでも、流量の立上がり点をパージ弁の前後差圧
が大きいときと同じに、またパージ弁温度が低いときで
も流量の立上がり点をパージ弁温度が高いときと同じに
それぞれすることができる。同様にして、バッテリー電
圧が低下したときでも、流量の立上がり点をバッテリー
電圧の低下する前と同じにすることができる。
【0125】実施例ではパージ弁についてデューティー
制御可能なタイプで説明したが、単なる開閉弁や、弁開
度をステッピングモーターで直接駆動するタイプのもの
にも適用できる。
制御可能なタイプで説明したが、単なる開閉弁や、弁開
度をステッピングモーターで直接駆動するタイプのもの
にも適用できる。
【0126】実施例ではパージ前後の変数αの差αon
−αoffからパージガス濃度Dを算出しているが、パ
ージガス濃度Dを、HCセンサーやこれに準ずるセンサ
ーなどのセンサーにより直接に検出することもできる。
−αoffからパージガス濃度Dを算出しているが、パ
ージガス濃度Dを、HCセンサーやこれに準ずるセンサ
ーなどのセンサーにより直接に検出することもできる。
【0127】また、直接にパージガス濃度を検出しなく
ても、キャニスター内の温度、キャニスターの内圧、キ
ャニスター内における蒸発燃料の充填率、およびパージ
ガス流量から予測することもできる。キャニスターの平
衡吸着量は、温度、圧力、雰囲気中のガス分圧によって
定まるから現在の充填率が平衡吸着量に対してどの程度
過剰であるかによってキャニスターからのガスの離脱速
度が推定できる。充填率は過去におけるキャニスターの
吸着と離脱の各履歴を積算することによって求めること
ができる。吸着履歴は、燃料タンク温度から蒸発燃料量
を求めることによって、また離脱履歴は、上述の離脱量
から求めることができる。
ても、キャニスター内の温度、キャニスターの内圧、キ
ャニスター内における蒸発燃料の充填率、およびパージ
ガス流量から予測することもできる。キャニスターの平
衡吸着量は、温度、圧力、雰囲気中のガス分圧によって
定まるから現在の充填率が平衡吸着量に対してどの程度
過剰であるかによってキャニスターからのガスの離脱速
度が推定できる。充填率は過去におけるキャニスターの
吸着と離脱の各履歴を積算することによって求めること
ができる。吸着履歴は、燃料タンク温度から蒸発燃料量
を求めることによって、また離脱履歴は、上述の離脱量
から求めることができる。
【0128】また、実施例では、吸入空気量に対するパ
ージ弁流量の特性を基本的に変えることなく、パージを
開始するときの吸入空気量を、図21において白抜き矢
印で示したようにパージガス濃度が大きくなるほど高く
するものであったが、図22に示したように、パージを
開始するときの吸入空気量を、図21と同様にパージガ
ス濃度が大きくなるほど高くするとともに(白抜き矢印
参照)、吸入空気量に対するパージ弁流量の特性そのも
のを、吸入空気量が大きくなる側(図で右側)に平行移
動させる(黒矢印参照)ように構成することもできる。
図22の例では、パージガス濃度が大きいときにもダイ
ナミックレンジ下限未満の制御性が悪い領域が使われる
ことになるが、この制御性が悪い領域は、吸入空気量が
比較的大きくエンジンがより安定した条件で使われるの
で、図22の例でも、制御性の悪さが問題となることは
ないのである。
ージ弁流量の特性を基本的に変えることなく、パージを
開始するときの吸入空気量を、図21において白抜き矢
印で示したようにパージガス濃度が大きくなるほど高く
するものであったが、図22に示したように、パージを
開始するときの吸入空気量を、図21と同様にパージガ
ス濃度が大きくなるほど高くするとともに(白抜き矢印
参照)、吸入空気量に対するパージ弁流量の特性そのも
のを、吸入空気量が大きくなる側(図で右側)に平行移
動させる(黒矢印参照)ように構成することもできる。
図22の例では、パージガス濃度が大きいときにもダイ
ナミックレンジ下限未満の制御性が悪い領域が使われる
ことになるが、この制御性が悪い領域は、吸入空気量が
比較的大きくエンジンがより安定した条件で使われるの
で、図22の例でも、制御性の悪さが問題となることは
ないのである。
【0129】
【発明の効果】第1の発明は、燃料タンク内で蒸発した
燃料を蓄えるキャニスターと、このキャニスターと吸気
絞り弁の下流の吸気管とを連通するパージ通路と、この
パージ通路を信号に応じて開閉するパージ弁と、パージ
ガス濃度を検出する手段と、このパージガス濃度に応じ
パージガス濃度が大きいほど大きくなる値を次回の立上
がり点相当空気量として設定する手段と、吸入空気量を
検出する手段と、この吸入空気量が前記次回の立上がり
点相当空気量以上になったかどうかを判定する手段と、
この判定結果より吸入空気量が次回の立上がり点相当空
気量以上になったとき前記パージ弁に開信号を出力する
手段とを設けたので、濃いパージガスが導入されるとき
にパージ開始時の空燃比の乱れを小さなものに抑えつ
つ、パージガスが薄いときは、パージ領域を拡大して、
十分にパージを行うことができる。
燃料を蓄えるキャニスターと、このキャニスターと吸気
絞り弁の下流の吸気管とを連通するパージ通路と、この
パージ通路を信号に応じて開閉するパージ弁と、パージ
ガス濃度を検出する手段と、このパージガス濃度に応じ
パージガス濃度が大きいほど大きくなる値を次回の立上
がり点相当空気量として設定する手段と、吸入空気量を
検出する手段と、この吸入空気量が前記次回の立上がり
点相当空気量以上になったかどうかを判定する手段と、
この判定結果より吸入空気量が次回の立上がり点相当空
気量以上になったとき前記パージ弁に開信号を出力する
手段とを設けたので、濃いパージガスが導入されるとき
にパージ開始時の空燃比の乱れを小さなものに抑えつ
つ、パージガスが薄いときは、パージ領域を拡大して、
十分にパージを行うことができる。
【0130】第2の発明では、第1の発明において、前
記パージガス濃度検出手段は、排気中の酸素濃度に応じ
た出力をするセンサーと、このセンサー出力値にもとづ
いて空燃比が理論空燃比の付近に落ち着くように空燃比
のフィードバック補正量を算出する手段と、パージ前後
の前記空燃比フィードバック補正量をサンプリングする
手段と、このサンプリングしたパージ前後の空燃比フィ
ードバック補正量の差または比を算出する手段と、この
差または比にもとづいてパージガス濃度を算出する手段
とからなるので、パージガス濃度を検出する手段が不要
となる分、システムが簡便でコスト上有利である。
記パージガス濃度検出手段は、排気中の酸素濃度に応じ
た出力をするセンサーと、このセンサー出力値にもとづ
いて空燃比が理論空燃比の付近に落ち着くように空燃比
のフィードバック補正量を算出する手段と、パージ前後
の前記空燃比フィードバック補正量をサンプリングする
手段と、このサンプリングしたパージ前後の空燃比フィ
ードバック補正量の差または比を算出する手段と、この
差または比にもとづいてパージガス濃度を算出する手段
とからなるので、パージガス濃度を検出する手段が不要
となる分、システムが簡便でコスト上有利である。
【0131】第3の発明は、燃料タンク内で蒸発した燃
料を蓄えるキャニスターと、このキャニスターと吸気絞
り弁の下流の吸気管とを連通するパージ通路と、このパ
ージ通路を信号に応じて開閉するパージ弁と、運転条件
に応じた基本噴射量を算出する手段と、排気中の酸素濃
度に応じた出力をするセンサーと、このセンサー出力値
にもとづいて空燃比が理論空燃比の付近に落ち着くよう
に空燃比のフィードバック補正量を算出する手段と、こ
の空燃比フィードバック補正量で前記基本噴射量を補正
して燃料噴射量を算出する手段と、この噴射量の燃料を
吸気管に供給する手段と、パージ前後の前記空燃比フィ
ードバック補正量をサンプリングする手段と、このサン
プリングしたパージ前後の空燃比フィードバック補正量
の差または比を算出する手段と、この差または比が大き
くなるほど大きくなる値を次回の立上がり点相当空気量
として設定する手段と、吸入空気量を検出する手段と、
この吸入空気量が前記次回の立上がり点相当空気量以上
になったかどうかを判定する手段と、この判定結果より
吸入空気量が次回の立上がり点相当空気量以上になった
とき前記パージ弁に開信号を出力する手段とを設けたの
で、パージガス濃度を算出してなくてすむ分、構成が簡
単になる。
料を蓄えるキャニスターと、このキャニスターと吸気絞
り弁の下流の吸気管とを連通するパージ通路と、このパ
ージ通路を信号に応じて開閉するパージ弁と、運転条件
に応じた基本噴射量を算出する手段と、排気中の酸素濃
度に応じた出力をするセンサーと、このセンサー出力値
にもとづいて空燃比が理論空燃比の付近に落ち着くよう
に空燃比のフィードバック補正量を算出する手段と、こ
の空燃比フィードバック補正量で前記基本噴射量を補正
して燃料噴射量を算出する手段と、この噴射量の燃料を
吸気管に供給する手段と、パージ前後の前記空燃比フィ
ードバック補正量をサンプリングする手段と、このサン
プリングしたパージ前後の空燃比フィードバック補正量
の差または比を算出する手段と、この差または比が大き
くなるほど大きくなる値を次回の立上がり点相当空気量
として設定する手段と、吸入空気量を検出する手段と、
この吸入空気量が前記次回の立上がり点相当空気量以上
になったかどうかを判定する手段と、この判定結果より
吸入空気量が次回の立上がり点相当空気量以上になった
とき前記パージ弁に開信号を出力する手段とを設けたの
で、パージガス濃度を算出してなくてすむ分、構成が簡
単になる。
【0132】第4の発明は、第2の発明または第3の発
明において、パージ前後の前記空燃比フィードバック補
正量をサンプリングする運転条件を所定の領域にかぎる
ので、ほぼ同じ運転条件において、パージ前後の空燃比
フィードバック補正量がサンプリングされることにな
り、パージガス濃度の算出精度が向上する。
明において、パージ前後の前記空燃比フィードバック補
正量をサンプリングする運転条件を所定の領域にかぎる
ので、ほぼ同じ運転条件において、パージ前後の空燃比
フィードバック補正量がサンプリングされることにな
り、パージガス濃度の算出精度が向上する。
【0133】第5の発明は、第2の発明から第4の発明
のいずれか一つにおいて、パージ開始から所定時間経過
後に前記パージ開始後の空燃比フィードバック補正量を
サンプリングするので、一瞬のパージが起こる場合にパ
ージ開始後の空燃比フィードバック補正量をサンプリン
グすることによるパージ開始後の空燃比フィードバック
補正量の精度低下を防止することができる。
のいずれか一つにおいて、パージ開始から所定時間経過
後に前記パージ開始後の空燃比フィードバック補正量を
サンプリングするので、一瞬のパージが起こる場合にパ
ージ開始後の空燃比フィードバック補正量をサンプリン
グすることによるパージ開始後の空燃比フィードバック
補正量の精度低下を防止することができる。
【0134】第6の発明は、燃料タンク内で蒸発した燃
料を蓄えるキャニスターと、このキャニスターと吸気絞
り弁の下流の吸気管とを連通するパージ通路と、このパ
ージ通路を信号に応じて開閉するパージ弁と、運転条件
に応じた基本噴射量を算出する手段と、排気中の酸素濃
度に応じた出力をするセンサーと、このセンサー出力値
にもとづいて空燃比が理論空燃比の付近に落ち着くよう
に空燃比のフィードバック補正量を算出する手段と、こ
の空燃比フィードバック補正量で前記基本噴射量を補正
して燃料噴射量を算出する手段と、この噴射量の燃料を
吸気管に供給する手段と、パージ開始の直前と直後に前
記空燃比フィードバック補正量をサンプリングする手段
と、このサンプリングしたパージ開始前後の空燃比フィ
ードバック補正量の差または比を算出する手段と、この
差または比が大きくなるほど大きくなる値を基本立上が
り点相当空気量として設定する手段と、前記サンプリン
グ後のパージ中のパージ量を積算する手段と、このパー
ジ中からパージカットへの切換時にこのパージ量積算値
に応じて前記基本立上がり点相当空気量を減量補正した
値を次回の立上がり相当空気量として設定する手段と、
吸入空気量を検出する手段と、この吸入空気量が前記次
回の立上がり点相当空気量以上になったかどうかを判定
する手段と、この判定結果より吸入空気量が次回の立上
がり点相当空気量以上になったとき前記パージ弁に開信
号を出力する手段とを設けたので、2つの値をサンプリ
ングするときの運転条件がほぼ同じになり、基本立上が
り点相当空気量の設定精度が、2つの値をサンプリング
するときの運転条件が大きく異なる場合にくらべて向上
するとともに、次回のパージ時にパージを行う機会を減
らすことがない。
料を蓄えるキャニスターと、このキャニスターと吸気絞
り弁の下流の吸気管とを連通するパージ通路と、このパ
ージ通路を信号に応じて開閉するパージ弁と、運転条件
に応じた基本噴射量を算出する手段と、排気中の酸素濃
度に応じた出力をするセンサーと、このセンサー出力値
にもとづいて空燃比が理論空燃比の付近に落ち着くよう
に空燃比のフィードバック補正量を算出する手段と、こ
の空燃比フィードバック補正量で前記基本噴射量を補正
して燃料噴射量を算出する手段と、この噴射量の燃料を
吸気管に供給する手段と、パージ開始の直前と直後に前
記空燃比フィードバック補正量をサンプリングする手段
と、このサンプリングしたパージ開始前後の空燃比フィ
ードバック補正量の差または比を算出する手段と、この
差または比が大きくなるほど大きくなる値を基本立上が
り点相当空気量として設定する手段と、前記サンプリン
グ後のパージ中のパージ量を積算する手段と、このパー
ジ中からパージカットへの切換時にこのパージ量積算値
に応じて前記基本立上がり点相当空気量を減量補正した
値を次回の立上がり相当空気量として設定する手段と、
吸入空気量を検出する手段と、この吸入空気量が前記次
回の立上がり点相当空気量以上になったかどうかを判定
する手段と、この判定結果より吸入空気量が次回の立上
がり点相当空気量以上になったとき前記パージ弁に開信
号を出力する手段とを設けたので、2つの値をサンプリ
ングするときの運転条件がほぼ同じになり、基本立上が
り点相当空気量の設定精度が、2つの値をサンプリング
するときの運転条件が大きく異なる場合にくらべて向上
するとともに、次回のパージ時にパージを行う機会を減
らすことがない。
【0135】第7の発明は、第1の発明から第6の発明
のいずれかひとつにおいて、前記次回の立上がり点相当
空気量の設定値をパージカット中の燃料温度が高いとき
または燃料温度が上昇するときに増量補正するので、高
温条件下のためパージカット中での蒸発燃料量が多く、
これがその後のパージ開始時にキャニスターからの離脱
燃料に加わって吸気管に導入されるときでも、空燃比を
大きく乱すことがなく、運転性および排気性能を良好に
保つことができる。
のいずれかひとつにおいて、前記次回の立上がり点相当
空気量の設定値をパージカット中の燃料温度が高いとき
または燃料温度が上昇するときに増量補正するので、高
温条件下のためパージカット中での蒸発燃料量が多く、
これがその後のパージ開始時にキャニスターからの離脱
燃料に加わって吸気管に導入されるときでも、空燃比を
大きく乱すことがなく、運転性および排気性能を良好に
保つことができる。
【0136】第8の発明は、第1の発明から第7の発明
のいずれか一つにおいて、前記パージ弁がONデューテ
ィーに応じて開度の増す弁であり、前記吸入空気量が前
記次回の立上がり点相当空気量以上になったときに前記
パージ弁に出力するONデューティーを、前記パージ弁
の前後差圧が小さくなるほど小さくなる側に補正するの
で、パージ弁の前後差圧が低下したときでも、流量の立
上がり点を、パージ弁の前後差圧が大きいときと同じに
することができる。
のいずれか一つにおいて、前記パージ弁がONデューテ
ィーに応じて開度の増す弁であり、前記吸入空気量が前
記次回の立上がり点相当空気量以上になったときに前記
パージ弁に出力するONデューティーを、前記パージ弁
の前後差圧が小さくなるほど小さくなる側に補正するの
で、パージ弁の前後差圧が低下したときでも、流量の立
上がり点を、パージ弁の前後差圧が大きいときと同じに
することができる。
【0137】第9の発明は、第1の発明から第7の発明
のいずれか一つにおいて、前記パージ弁がONデューテ
ィーに応じて開度の増す弁であり、前記吸入空気量が前
記次回の立上がり点相当空気量以上になったときに前記
パージ弁に出力するONデューティーを、前記パージ弁
の温度が低くなるほど小さくなる側に補正するので、パ
ージ弁温度が低いときでも、流量の立上がり点を、パー
ジ弁温度が高いときと同じにすることができる。
のいずれか一つにおいて、前記パージ弁がONデューテ
ィーに応じて開度の増す弁であり、前記吸入空気量が前
記次回の立上がり点相当空気量以上になったときに前記
パージ弁に出力するONデューティーを、前記パージ弁
の温度が低くなるほど小さくなる側に補正するので、パ
ージ弁温度が低いときでも、流量の立上がり点を、パー
ジ弁温度が高いときと同じにすることができる。
【0138】第10の発明は、第1の発明から第7の発
明のいずれか一つにおいて、前記パージ弁がONデュー
ティーに応じて開度の増す弁であり、前記吸入空気量が
前記次回の立上がり点相当空気量以上になったときに前
記パージ弁に出力するONデューティーを、前記パージ
弁の作動電圧が低下するほど大きくなる側に補正するの
で、パージ弁の作動電圧が低下したときでも、流量の立
上がり点を、作動電圧の低下する前と同じにすることが
できる。
明のいずれか一つにおいて、前記パージ弁がONデュー
ティーに応じて開度の増す弁であり、前記吸入空気量が
前記次回の立上がり点相当空気量以上になったときに前
記パージ弁に出力するONデューティーを、前記パージ
弁の作動電圧が低下するほど大きくなる側に補正するの
で、パージ弁の作動電圧が低下したときでも、流量の立
上がり点を、作動電圧の低下する前と同じにすることが
できる。
【図1】一実施例のシステム図である。
【図2】有効パルス幅Teの算出を説明するための流れ
図である。
図である。
【図3】燃料噴射パルス幅Tiの算出と燃料噴射を説明
するための流れ図である。
するための流れ図である。
【図4】空燃比フィードバック補正係数αの算出を説明
するための流れ図である。
するための流れ図である。
【図5】デューティー制御可能なパージ弁の流量特性図
である。
である。
【図6】立上がり点相当空気量QPSの設定を説明する
ための流れ図である。
ための流れ図である。
【図7】パージガス濃度に対する補正量QM1の特性図
である。
である。
【図8】パージガス濃度に対する立上がり点相当空気量
QPSの特性図である。
QPSの特性図である。
【図9】始動後初回の立上がり点相当空気量を算出する
ための流れ図である。
ための流れ図である。
【図10】パージ弁を制御するための流れ図である。
【図11】第1実施例の作用を説明するための特性図で
ある。
ある。
【図12】第2実施例の立上がり点相当空気量QPSの
設定を説明するための流れ図である。
設定を説明するための流れ図である。
【図13】第2実施例のパージガス濃度に対する補正量
QM1の特性図である。
QM1の特性図である。
【図14】第3実施例の立上がり点相当空気量QPSの
設定を説明するための流れ図である。
設定を説明するための流れ図である。
【図15】燃料温度の上昇分ΔTに対する補正量QM2
の特性図である。
の特性図である。
【図16】燃料温度に対する蒸発燃料量の特性図であ
る。
る。
【図17】第3実施例の作用説明図である。
【図18】第4実施例の立上がり点相当空気量QPSの
設定を説明するための流れ図である。
設定を説明するための流れ図である。
【図19】第4実施例の立上がり点相当空気量QPSの
設定を説明するための流れ図である。
設定を説明するための流れ図である。
【図20】パージ量積算値SPに対する補正量QM3の
特性図である。
特性図である。
【図21】上記4つの実施例をまとめた作用説明図であ
る。
る。
【図22】第5実施例の作用説明図である。
【図23】第6実施例の差圧補正率の特性図である。
【図24】第7実施例の温度補正率の特性図である。
【図25】第8実施例の電圧補正率の特性図である。
【図26】第1の発明のクレーム対応図である。
【図27】第2の発明のクレーム対応図である。
【図28】第3の発明のクレーム対応図である。
【図29】第6の発明のクレーム対応図である。
4 スロットル弁(吸気絞り弁) 6 燃料インジェクター(燃料供給手段) 11 ECU 12 エアフローメーター(吸入空気量センサー) 13 クランク角センサー 14 水温センサー 15 O2センサー(酸素濃度センサー) 23 キャニスター 24 パージ弁 31 キャニスター 32 吸気絞り弁 33 パージ通路 34 パージ弁 35 パージガス濃度検出手段 36 次回立上がり点相当空気量設定手段 37 吸入空気量センサー 38 判定手段 39 開信号出力手段 41 酸素濃度センサー 42 空燃比フィードバック補正量算出手段 43 サンプリング手段 44 差/比算出手段 45 パージガス濃度算出手段 51 基本噴射量算出手段 52 燃料噴射量算出手段 53 燃料供給手段 54 次回立上がり点相当空気量設定手段 61 サンプリング手段 62 差/比算出手段 63 基本立上がり点相当空気量設定手段 64 パージ量積算手段 65 次回立上がり点相当空気量設定手段
Claims (10)
- 【請求項1】燃料タンク内で蒸発した燃料を蓄えるキャ
ニスターと、 このキャニスターと吸気絞り弁の下流の吸気管とを連通
するパージ通路と、 このパージ通路を信号に応じて開閉するパージ弁と、 パージガス濃度を検出する手段と、 このパージガス濃度に応じパージガス濃度が大きいほど
大きくなる値を次回の立上がり点相当空気量として設定
する手段と、 吸入空気量を検出する手段と、 この吸入空気量が前記次回の立上がり点相当空気量以上
になったかどうかを判定する手段と、 この判定結果より吸入空気量が次回の立上がり点相当空
気量以上になったとき前記パージ弁に開信号を出力する
手段とを設けたことを特徴とするエンジンの蒸発燃料処
理装置。 - 【請求項2】前記パージガス濃度検出手段は、排気中の
酸素濃度に応じた出力をするセンサーと、このセンサー
出力値にもとづいて空燃比が理論空燃比の付近に落ち着
くように空燃比のフィードバック補正量を算出する手段
と、パージ前後の前記空燃比フィードバック補正量をサ
ンプリングする手段と、このサンプリングしたパージ前
後の空燃比フィードバック補正量の差または比を算出す
る手段と、この差または比にもとづいてパージガス濃度
を算出する手段とからなることを特徴とする請求項1に
記載のエンジンの蒸発燃料処理装置。 - 【請求項3】燃料タンク内で蒸発した燃料を蓄えるキャ
ニスターと、 このキャニスターと吸気絞り弁の下流の吸気管とを連通
するパージ通路と、 このパージ通路を信号に応じて開閉するパージ弁と、 運転条件に応じた基本噴射量を算出する手段と、 排気中の酸素濃度に応じた出力をするセンサーと、 このセンサー出力値にもとづいて空燃比が理論空燃比の
付近に落ち着くように空燃比のフィードバック補正量を
算出する手段と、 この空燃比フィードバック補正量で前記基本噴射量を補
正して燃料噴射量を算出する手段と、 この噴射量の燃料を吸気管に供給する手段と、 パージ前後の前記空燃比フィードバック補正量をサンプ
リングする手段と、 このサンプリングしたパージ前後の空燃比フィードバッ
ク補正量の差または比を算出する手段と、 この差または比が大きくなるほど大きくなる値を次回の
立上がり点相当空気量として設定する手段と、 吸入空気量を検出する手段と、 この吸入空気量が前記次回の立上がり点相当空気量以上
になったかどうかを判定する手段と、 この判定結果より吸入空気量が次回の立上がり点相当空
気量以上になったとき前記パージ弁に開信号を出力する
手段とを設けたことを特徴とするエンジンの蒸発燃料処
理装置。 - 【請求項4】パージ前後の前記空燃比フィードバック補
正量をサンプリングする運転条件を所定の領域にかぎる
ことを特徴とする請求項2または3に記載のエンジンの
蒸発燃料処理装置。 - 【請求項5】パージ開始から所定時間経過後に前記パー
ジ開始後の空燃比フィードバック補正量をサンプリング
することを特徴とする請求項2から4のいずれか一つに
記載のエンジンの蒸発燃料処理装置。 - 【請求項6】燃料タンク内で蒸発した燃料を蓄えるキャ
ニスターと、 このキャニスターと吸気絞り弁の下流の吸気管とを連通
するパージ通路と、 このパージ通路を信号に応じて開閉するパージ弁と、 運転条件に応じた基本噴射量を算出する手段と、 排気中の酸素濃度に応じた出力をするセンサーと、 このセンサー出力値にもとづいて空燃比が理論空燃比の
付近に落ち着くように空燃比のフィードバック補正量を
算出する手段と、 この空燃比フィードバック補正量で前記基本噴射量を補
正して燃料噴射量を算出する手段と、 この噴射量の燃料を吸気管に供給する手段と、 パージ開始の直前と直後に前記空燃比フィードバック補
正量をサンプリングする手段と、 このサンプリングしたパージ開始前後の空燃比フィード
バック補正量の差または比を算出する手段と、 この差または比が大きくなるほど大きくなる値を基本立
上がり点相当空気量として設定する手段と、 前記サンプリング後のパージ中のパージ量を積算する手
段と、 このパージ中からパージカットへの切換時にこのパージ
量積算値に応じて前記基本立上がり点相当空気量を減量
補正した値を次回の立上がり相当空気量として設定する
手段と、 吸入空気量を検出する手段と、 この吸入空気量が前記次回の立上がり点相当空気量以上
になったかどうかを判定する手段と、 この判定結果より吸入空気量が次回の立上がり点相当空
気量以上になったとき前記パージ弁に開信号を出力する
手段とを設けたことを特徴とするエンジンの蒸発燃料処
理装置。 - 【請求項7】前記次回の立上がり点相当空気量の設定値
をパージカット中の燃料温度が高いときまたはパージカ
ット中の燃料温度が上昇するときに増量補正することを
特徴とする請求項1から6のいずれか一つに記載のエン
ジンの蒸発燃料処理装置。 - 【請求項8】前記パージ弁はONデューティーに応じて
開度の増す弁であり、前記吸入空気量が前記次回の立上
がり点相当空気量以上になったときに前記パージ弁に出
力するONデューティーを、前記パージ弁の前後差圧が
小さくなるほど小さくなる側に補正することを特徴とす
る請求項1から7のいずれか一つに記載のエンジンの蒸
発燃料処理装置。 - 【請求項9】前記パージ弁はONデューティーに応じて
開度の増す弁であり、前記吸入空気量が前記次回の立上
がり点相当空気量以上になったときに前記パージ弁に出
力するONデューティーを、前記パージ弁の温度が低く
なるほど小さくなる側に補正することを特徴とする請求
項1から7のいずれか一つに記載のエンジンの蒸発燃料
処理装置。 - 【請求項10】前記パージ弁はONデューティーに応じ
て開度の増す弁であり、前記吸入空気量が前記次回の立
上がり点相当空気量以上になったときに前記パージ弁に
出力するONデューティーを、前記パージ弁の作動電圧
が低下するほど大きくなる側に補正することを特徴とす
る請求項1から7のいずれか一つに記載のエンジンの蒸
発燃料処理装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP16380794A JPH0828371A (ja) | 1994-07-15 | 1994-07-15 | エンジンの蒸発燃料処理装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP16380794A JPH0828371A (ja) | 1994-07-15 | 1994-07-15 | エンジンの蒸発燃料処理装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0828371A true JPH0828371A (ja) | 1996-01-30 |
Family
ID=15781086
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP16380794A Pending JPH0828371A (ja) | 1994-07-15 | 1994-07-15 | エンジンの蒸発燃料処理装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0828371A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN102413900A (zh) * | 2009-04-08 | 2012-04-11 | 国际壳牌研究有限公司 | 处理尾气物流的方法和设备 |
-
1994
- 1994-07-15 JP JP16380794A patent/JPH0828371A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN102413900A (zh) * | 2009-04-08 | 2012-04-11 | 国际壳牌研究有限公司 | 处理尾气物流的方法和设备 |
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