JPH08283066A - 低温焼成セラミック基板 - Google Patents

低温焼成セラミック基板

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Publication number
JPH08283066A
JPH08283066A JP7086761A JP8676195A JPH08283066A JP H08283066 A JPH08283066 A JP H08283066A JP 7086761 A JP7086761 A JP 7086761A JP 8676195 A JP8676195 A JP 8676195A JP H08283066 A JPH08283066 A JP H08283066A
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JP
Japan
Prior art keywords
weight
mullite
substrate
low temperature
ceramic substrate
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Pending
Application number
JP7086761A
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English (en)
Inventor
Satoshi Adachi
聡 足立
Seigo Ooiwa
誠五 大岩
Kinuo Sugimoto
絹夫 杉本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Metal SMI Electronics Device Inc
Original Assignee
Sumitomo Metal SMI Electronics Device Inc
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 低温焼成セラミック基板を低誘電率化・低熱
膨脹係数化する。 【構成】 低温焼成セラミック基板の材料は、CaO1
0〜55重量%、SiO2 45〜70重量%、Al2
3 0〜30重量%、不純物0〜10重量%及び外掛でB
2 3 5〜20重量%よりなる組成のガラス粉末50〜
64重量%と、Al2 3 とムライトとの混合物36〜
50重量%とからなり、前記混合物は、不純物を0〜1
0重量%含むAl2 3 と、ムライト5重量%以上を含
んでいる。このような組成のセラミック材料を800〜
1000℃で焼成することによって低温焼成セラミック
基板を製造する。このように、Al2 3 の配合量を少
なくし、その代わりに、誘電率が低く且つ熱膨張係数も
小さいムライトを5重量%以上配合することで、低誘電
率化・低熱膨脹係数化を実現すると共に、基板と導体と
を同時焼成したときの基板の反りの発生を抑える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、1000℃以下で焼成
される低温焼成セラミック基板に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、セラミック基板として最も良
く使用されているアルミナ基板は、1500℃以上の高
温で焼成する必要があり、また、導体材料としてMo,
W等のシート抵抗値の高い高融点金属を使用せざるを得
ない等の欠点があることから、近年、これらの欠点を解
決するために、1000℃以下の低温度で焼成できる種
々の組成の低温焼成セラミック基板が開発されている。
例えば、特公平3−53269号公報に示すように、低
温焼成セラミック基板材料として、CaO−SiO2
Al2 3 −B2 3 系ガラス粉末とAl2 3 粉末と
の混合物を用いて低温焼成するようにしたものがある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上述した組成の低温焼
成セラミック基板は、アルミナ基板と比較すれば、誘電
率が低く、高周波信号の応答性が良く、また、熱膨張係
数もアルミナ基板よりも小さく、大型チップのマウント
信頼性が向上するという利点がある。しかし、最近の高
密度実装・高集積化回路基板では、信号処理の一層の高
速化が要求されたり、同時焼成の際に導体と基板との間
に生ずる応力(基板の反りを発生させる応力)の一層の
低減が要求されるようになり、それに伴って、基板の一
層の低誘電率化・低熱膨張係数化や反りの低減が要求さ
れるようになってきている。
【0004】本発明はこのような事情を考慮してなされ
たものであり、従ってその目的は、一層の低誘電率化・
低熱膨張係数化や反りの低減を実現することができる低
温焼成セラミック基板を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の低温焼成セラミック基板は、CaO10〜
55重量%、SiO2 45〜70重量%、Al2 3
〜30重量%、不純物0〜10重量%及び外掛でB2
3 5〜20重量%よりなる組成のガラス粉末50〜64
重量%と、Al2 3 とムライトとの混合物36〜50
重量%とからなり、800〜1000℃で焼成されたも
のであって、前記混合物は、不純物を0〜10重量%含
むAl2 3 と、ムライト5重量%以上を含んでいる。
【0006】
【作用】前述した特公平3−53269号公報に示す低
温焼成セラミック基板材料は、骨材としてAl2 3
使用しているが、本発明では、Al2 3 の配合量を少
なくし、その代わりに、ムライト(3Al2 3 ・2S
iO2 )を配合する。このムライトは、Al2 3 −2
SiO2 二次元系における最も安定した結晶相の一つで
あり、Al2 3 と比較して誘電率が低く、熱膨張係数
も小さいことから、Al2 3 の配合量を少なくしてム
ライトを5重量%以上配合して低温焼成セラミック基板
を焼成すれば、一層の低誘電率化・低熱膨張係数化や反
りの低減が可能となる。
【0007】
【実施例】本実施例の低温焼成セラミック基板材料の組
成は、CaO10〜55重量%、SiO2 45〜70重
量%、Al2 3 0〜30重量%、不純物0〜10重量
%及び外掛でB2 3 5〜20重量%よりなる組成のガ
ラス粉末50〜64重量%と、Al2 3 とムライトと
の混合物36〜50重量%とからなり、前記混合物は、
不純物を0〜10重量%含むAl2 3 と、ムライト5
重量%以上を含んだ組成となっている。このような組成
のセラミック材料を800〜1000℃で焼成すること
によって低温焼成セラミック基板を製造するものであ
る。
【0008】以下、この低温焼成セラミック基板の製造
方法を具体的に説明する。まず、上述した組成比のCa
O、SiO2 、Al2 3 、不純物及びB2 3 を含む
混合物を1450℃で溶融してガラス化した後、水中で
急冷しこれを粉砕してCaO−SiO2 −Al2 3
2 3 系ガラス粉末を作製する。このガラス粉末50
〜64重量%に対し、不純物を0〜10重量%含むAl
2 3 粉末と、ムライト粉末5重量%以上とを混合した
低温焼成セラミック原料に溶剤(例えばトルエン、キシ
レン、ブタノール)、バインダー(例えばアクリル樹脂
あるいはブチラール樹脂)及び可塑剤(例えばDOP)
を加え、充分混練してスラリーを作製し、通常のドクタ
ーブレード法を用いてグリーンシートを作製する。
【0009】この後、打抜き型やパンチングマシーン等
を用いて、上記グリーンシートを例えば30mm角に切
断する。多層基板を作る場合には、切断されたグリーン
シートの所定位置に例えば0.3mmφのビアホールを
打ち抜き形成して、各ビアホールにAg、Ag−Pd、
Au、Cu等の導体ペーストを充填し、各グリーンシー
トに、配線用の導体パターンをスクリーン印刷する。こ
れら各グリーンシートを積層し、この積層体を例えば8
0〜150℃、50〜250kg/cm2 の条件で熱圧
着して一体化する。この後、Ag、Ag−Pd、Au等
の酸化焼成の場合には、この積層体を通常の電気式連続
ベルト炉を使用して800〜1000℃(好ましくは9
00℃)で酸化雰囲気(空気)中で焼成することで、低
温焼成セラミック多層回路基板を作製する。尚、上記焼
成の過程で、有機バインダーが分解、飛散する温度まで
は酸化熱処理した後、還元焼成しても良い。また、表層
導体については必ずしも同時焼成する必要はなく、後焼
成するようにしても良い。
【0010】本発明者は、CaO−SiO2 −Al2
3 −B2 3 系ガラス粉末と、ムライト粉末と、Al2
3 粉末との配合割合を変えて、誘電率ε、熱膨張係数
α、焼結性及び基板の反りを調べたので、その試験結果
を次の表1に示す。
【0011】
【表1】
【0012】ここで、基板の反りを調べるために用いた
サンプルは、図1に示すように、1枚の30mm角のグ
リーンシート11の表面中央部にAgペースト(Ag粒
子の平均粒径1μm程度)を用いて10mm角の導体1
2を印刷し、これを通常の電気式連続ベルト炉を使用し
て例えば900℃で同時焼成したものである。
【0013】この試験結果から次のことが確認された。 Al2 3 とムライトとの混合物の配合割合が30重
量%の場合(比較例6)は、ガラスの割合が多すぎて、
変形してしまい、正常な製品は作れない。 Al2 3 とムライトとの混合物の配合割合が60重
量%の場合(比較例7)は、ガラスの割合が少なすぎ
て、焼結しない。 Al2 3 とムライトとの混合物の配合割合が40重
量%又は50重量%の場合(実施例1〜5,比較例8)
は、ガラス粉末と混合物との配合割合が適切であり、焼
結性に問題はない。これらの試験結果から、ガラス粉末
と混合物との配合割合は焼結性に大きな影響を与えるこ
とが分かり、ガラス粉末50〜64重量%に対し混合物
36〜50重量%の配合割合であれば、焼結性が良好で
あることが確認されている。 混合物中のムライトの配合割合が2重量%の場合(比
較例8)は、ムライトの添加の効果が少なく、ムライト
を5重量%以上含む場合(実施例1〜5)と比較して、
誘電率εが高く、また熱膨張係数αも大きい。このた
め、サンプルの基板11の反りが30μm程度生じ、不
良品となる。 混合物中のムライトの割合が5〜40重量%の場合
(実施例1〜5)は、誘電率εが7.0〜7.6の範囲
に収まり、比較例8の誘電率εよりも低くなる。また、
熱膨張係数αは、4.5〜5.1(×10-6/℃)の範
囲に収まり、比較例8の熱膨張係数αよりも小さくな
る。このため、基板11と導体12との同時焼成による
サンプルの基板11の反りも30μm以下であり、反り
が少なく、基板11とフリップチップとの接合性も極め
て良好である。
【0014】以上説明したように、本実施例の低温焼成
セラミック基板は、Al2 3 の配合量を少なくし、そ
の代わりにムライト(3Al2 3 ・2SiO2 )を5
重量%以上配合したところに特徴がある。このムライト
は、Al2 3 −2SiO2二次元系における最も安定
した結晶相の一つであり、Al2 3 と比較して誘電率
が低く、熱膨張係数も小さいことから、Al2 3 の配
合量を少なくしてムライトを5重量%以上配合して低温
焼成セラミック基板を焼成すれば、一層の低誘電率化・
低熱膨張係数化が可能となる。また、ムライトを混合す
ることにより、焼成過程でアノーサイトの結晶の生成を
抑制して、ガラス分が硬化しにくくなり、基板と導体と
のマッチングが容易になり、基板の反りの発生が無くな
る。
【0015】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
の低温焼成セラミック基板によれば、CaO−SiO2
−Al2 3 −B2 3 系ガラス粉末50〜64重量%
に対しムライト5重量%以上とAl2 3 との混合物3
6〜50重量%を配合して低温焼成するようにしたの
で、ムライトの特性によって一層の低誘電率化・低熱膨
張係数化が可能となると共に、基板と導体との同時焼成
による基板の反りを極めて小さくすることができ、フリ
ップチップとの接合性も向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1〜5及び比較例6〜8で使用した試験
サンプルを説明する図である。
【符号の説明】
11…グリーンシート(低温焼成セラミック基板)、1
2…Ag導体。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 CaO10〜55重量%、SiO2 45
    〜70重量%、Al2 3 0〜30重量%、不純物0〜
    10重量%及び外掛でB2 3 5〜20重量%よりなる
    組成のガラス粉末50〜64重量%と、Al2 3 とム
    ライトとの混合物36〜50重量%とからなり、800
    〜1000℃で焼成された低温焼成セラミック基板であ
    って、 前記混合物は、不純物を0〜10重量%含むAl2 3
    と、ムライト5重量%以上を含むことを特徴とする低温
    焼成セラミック基板。
JP7086761A 1995-04-12 1995-04-12 低温焼成セラミック基板 Pending JPH08283066A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8455381B2 (en) 2004-10-26 2013-06-04 Murata Manufacturing Co., Ltd. Ceramic material composition, ceramic substrate, and nonreciprocal circuit device

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8455381B2 (en) 2004-10-26 2013-06-04 Murata Manufacturing Co., Ltd. Ceramic material composition, ceramic substrate, and nonreciprocal circuit device

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