JPH08281423A - フラックスレスはんだ付方法およびその装置 - Google Patents

フラックスレスはんだ付方法およびその装置

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JPH08281423A
JPH08281423A JP8295495A JP8295495A JPH08281423A JP H08281423 A JPH08281423 A JP H08281423A JP 8295495 A JP8295495 A JP 8295495A JP 8295495 A JP8295495 A JP 8295495A JP H08281423 A JPH08281423 A JP H08281423A
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JP
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plasma
soldering
processed
chamber
plasma processing
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Application number
JP8295495A
Other languages
English (en)
Inventor
Tsugunori Masuda
二紀 増田
Junichi Onozaki
純一 小野崎
Koji Saito
浩司 斎藤
Susumu Shigeta
進 繁田
Masahiko Furuno
雅彦 古野
Sueyoshi Ookura
末代史 大倉
Koji Matsui
宏司 松井
Yoshiyuki Tomita
喜之 富田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Daido Steel Co Ltd
Tamura Corp
Original Assignee
Daido Steel Co Ltd
Tamura Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 フラックスを完全に不要としたフラックスレ
スはんだ付方法およびその装置を提供する。 【構成】 はんだ付される被処理物Wの表面を高周波プ
ラズマにより活性化処理するプラズマ処理部2と、この
プラズマ処理部2にて活性化処理された被処理物Wをは
んだ付するはんだ付処理部3とを連続的に設ける。そし
て、はんだ付直前に、高周波プラズマによって被処理物
Wの表面を活性化処理し、その後、被処理物Wをはんだ
付処理部3の噴流式はんだ槽34にてはんだ付する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、フラックスを完全に不
要としたフラックスレスはんだ付方法およびその装置に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】環境破壊につながる特定フロンや有機系
溶剤の使用規制や全廃に向けて、フロンなどによる洗浄
を要するフラックスをなるべく使用しないではんだ付を
行う技術開発が進んでいる。
【0003】現状では、固形分の極端に少ない超低残渣
フラックスを、例えば特開平5−192766号公報に
示されるスプレー方式などで被処理物としてのプリント
配線基板に塗布し、窒素ガスなどの不活性ガス雰囲気中
ではんだ付を行う方法が主流である。
【0004】また、レーザを使用して被処理物の酸化物
を除去した後、はんだ付する方法や、はんだ付工程で塗
布したフラックスの活性力を消滅させる特殊な失活性フ
ラックスを使用する方法なども開発されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来のはんだ
付では、いずれもフラックスの使用を前提としており、
フラックスを全く使用しないはんだ付技術として確立さ
れていない。
【0006】本発明は、このような点に鑑みなされたも
ので、フラックスを完全に不要としたフラックスレスは
んだ付方法およびその装置を提供することを目的とする
ものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載された発
明は、被処理物を活性化処理した後、はんだ付するはん
だ付方法において、はんだ付直前に高周波プラズマによ
って被処理物の表面を活性化処理し、その後、被処理物
をはんだ付する構成のフラックスレスはんだ付方法であ
る。
【0008】請求項2に記載された発明は、被処理物を
活性化処理した後、はんだ付するはんだ付装置におい
て、はんだ付される被処理物の表面を高周波プラズマに
より活性化処理するプラズマ処理部と、このプラズマ処
理部にて活性化処理された被処理物をはんだ付するはん
だ付処理部とを具備した構成のフラックスレスはんだ付
装置である。
【0009】請求項3に記載された発明は、請求項2記
載のフラックスレスはんだ付装置におけるプラズマ処理
部として、被処理物を搬入した状態で密閉可能のプラズ
マ処理室本体と、このプラズマ処理室本体の内部を減圧
する真空ポンプと、この減圧されたプラズマ処理室本体
内の被処理物に対し外部より高周波プラズマを供給する
プラズマ供給手段とが設けられた構成である。
【0010】請求項4に記載された発明は、請求項2記
載のフラックスレスはんだ付装置において、被処理物を
搬入した状態で密閉してプラズマ発生用ガスの供給を受
けるチャンバ内に、プラズマ処理部およびはんだ付処理
部が共に設けられ、プラズマ処理部として、被処理物の
搬送装置を挟んで高周波プラズマ発生用の電極が配置さ
れた構成である。
【0011】請求項5に記載された発明は、請求項2記
載のフラックスレスはんだ付装置におけるプラズマ処理
部として、被処理物を搬入した状態で密閉してプラズマ
発生用ガスの供給を受けるチャンバが高周波プラズマ発
生用の一方の電極として設けられ、前記チャンバ内のは
んだ付処理部より手前の位置に被処理物に対面する他方
の電極が配置された構成である。
【0012】
【作用】請求項1に記載された発明は、高周波プラズマ
によって被処理物の表面を活性化処理した後で、その表
面にてはんだ付を行う。
【0013】請求項2に記載された発明は、プラズマ処
理部にて、はんだ付される被処理物の表面を高周波プラ
ズマにより活性化処理し、次に、はんだ付処理部にて、
プラズマ処理部にて活性化処理された被処理物をはんだ
付する。
【0014】請求項3に記載された発明は、被処理物を
搬入した状態でプラズマ処理室本体を密閉し、このプラ
ズマ処理室本体の内部を真空ポンプにより減圧し、外部
のプラズマ供給手段より供給されたプラズマを被処理物
に照射し、この被処理物の表面を高周波プラズマにより
活性化処理する。
【0015】請求項4に記載された発明は、被処理物を
搬入したチャンバを密閉して内部にプラズマ発生用ガス
を供給し、チャンバ内の電極間に高周波プラズマを発生
させ、電極間を通して搬送される被処理物の表面を活性
化処理する。
【0016】請求項5に記載された発明は、被処理物を
搬入した状態で密閉してプラズマ発生用ガスの供給を受
けるチャンバ自体が高周波プラズマ発生用の一方の電極
となり、このチャンバ内の他方の電極との間で高周波プ
ラズマを発生させ、これらの電極間を通して搬送される
被処理物の表面を活性化処理する。
【0017】
【実施例】以下、請求項1に係る発明を図1乃至図3に
示されるそれぞれの実施例を参照しながら、請求項2に
係る発明を図1乃至図3に示されるそれぞれの実施例を
参照しながら、請求項3に係る発明を図1および図2に
示されるそれぞれの実施例を参照しながら、請求項4に
係る発明を図3および図4に示される実施例を参照しな
がら、請求項5に係る発明を図5に示される実施例を参
照しながら、それぞれ説明する。
【0018】先ず、図1は、請求項1、2または3に係
る発明の実施例を示す。本実施例は、電子部品の実装さ
れたプリント配線基板などの被処理物Wを処理する工程
順に、ローディング部1と、プラズマ処理部2と、はん
だ付処理部3とが連続的に設けられている。
【0019】前記ローディング部1は、前記被処理物W
を搬送する搬送装置11と、この搬送装置11を進退するた
めのアクチュエータ12、例えば流体圧シリンダとにより
構成され、被処理物Wを定期的にプラズマ処理部2に送
込むものである。
【0020】前記プラズマ処理部2は、できるだけ小さ
く形成されたプラズマ処理室本体21を中心に構成されて
おり、このプラズマ処理室本体21の被処理物搬入側およ
び搬出側にアクチュエータ22a ,22b により昇降される
可動仕切板23a ,23b 、すなわちシャッタが設けられ、
これにより完全に密閉可能のプラズマ処理室本体21の内
部に被処理物Wを搬送する搬送装置24、例えば基板搬送
爪を備えたチェンコンベヤが設置されている。
【0021】前記プラズマ処理室本体21には、室内の圧
力を低下させるためのロータリ真空ポンプ25と、その低
下した圧力を計測する真空計26と、処理後の室内を大気
圧に戻すために室内に窒素または空気を導入するための
復圧弁27とが設けられている。
【0022】前記プラズマ処理室本体21に対し、外部よ
り高周波プラズマを供給するプラズマ供給手段40が次の
ように設けられている。
【0023】すなわち、前記プラズマ処理室本体21の外
部には、フッ化炭素(CF4 )、フッ化硫黄(S
6 )、アルゴン(Ar )、ヘリウム(He )、水素
(H2 )、窒素(N2 )、酸素(O2 )、塩化メチル
(CH3 Cl )などのガスの中から選択されて混合され
た特殊なプラズマ発生用混合ガスを封入してなるガスボ
ンベ41が、ガス供給源として設置されている。
【0024】このガスボンベ41に流量計42を経てプラズ
マ発生炉43のプラズマ発生管44が連通され、このプラズ
マ発生管44の先端部が前記プラズマ処理室本体21の内部
に挿入され、このプラズマ発生管44の先端にシャワー管
45が設けられている。
【0025】前記プラズマ発生炉43には、マイクロ波を
発振するマイクロ波発振機46がマイクロ波伝送回路47を
経て接続されている。マイクロ波発振機46は、商用周波
数(50Hz または60Hz )を、マイクロ波(例えば
2.45ギガHz )に周波数変換する。
【0026】そして、ガスボンベ41内の特殊なプラズマ
発生用混合ガスは、流量計42を経てプラズマ発生炉43の
プラズマ発生管44に導入される。一方、マイクロ波発振
機46は、通常の商用周波数を所定のマイクロ波周波数
(2.45ギガHz )に変換し、この発振機46より発生
したマイクロ波をマイクロ波伝送回路47を経てプラズマ
発生炉43へ供給する。
【0027】ここでマイクロ波は電離エネルギーに変換
され、前記混合ガスの供給されているプラズマ発生管44
内でプラズマを発生させる。このプラズマは、シャワー
管45から被処理物Wに照射され、被処理物Wの表面を改
質処理する。
【0028】前記はんだ付処理部3は、通常の不活性雰
囲気を用いた噴流式はんだ付装置であり、はんだ付装置
本体31の内部に被処理物Wを搬送する搬送装置32、すな
わちチェンコンベヤが前記搬送装置24の延長上に配置さ
れ、この搬送装置32の下側に予加熱装置33および噴流式
はんだ槽34が配置されている。
【0029】これらの予加熱装置33および噴流式はんだ
槽34はチャンバ35により覆われ、このチャンバ35は、窒
素ガスなどの不活性ガスを供給されて、予加熱領域およ
びはんだ付領域を不活性雰囲気とすることにより、被処
理物Wの酸化を防止している。前記はんだ付装置本体31
の一側には被処理物Wを外部へ搬出するための搬出口36
が開口されている。
【0030】前記噴流式はんだ槽34は、槽内に一次ノズ
ル34a および二次ノズル34b を備え、図示されない槽内
ポンプから供給される溶融はんだをこれらのノズルから
噴流することにより、被処理物Wの下面に対しはんだ付
処理を行っている。
【0031】次に、この図1に示された実施例の作用を
説明する。
【0032】可動仕切板23a をアクチュエータ22a によ
って開放し、アクチュエータ12により搬送装置11をプラ
ズマ処理室本体21内に挿入するとともに、この搬送装置
11を駆動して被処理物Wをプラズマ処理室本体21内の搬
送装置24に移載する。
【0033】それから、可動仕切板23a をアクチュエー
タ22a によって閉じた後、ロータリ真空ポンプ25により
プラズマ処理室本体21内を0.01Torr 程度まで減圧
し、その後、ガスボンベ41を開放して、内圧を0.1〜
5Torr 、好ましくは0.4〜0.6Torr に調圧す
る。そして、プラズマ発生管44内でプラズマを発生さ
せ、このプラズマ発生管44からのプラズマをシャワー管
45から被処理物Wに照射して、被処理物Wの表面を改質
処理(活性化処理)する。この時の処理時間は、30秒
〜60秒である。
【0034】それから、復圧弁27を開け、室内を大気圧
に戻すために窒素ガスを導入する。その後、可動仕切板
23b をアクチュエータ22b によって開放し、被処理物W
をプラズマ処理室本体21内の搬送装置24からはんだ付装
置本体31内の搬送装置32に移載し、被処理物Wを従来通
り予加熱処理および噴流式はんだ付処理して外部に搬出
する。
【0035】この可動仕切板23b はアクチュエータ22b
によって閉じられ、当初の工程を繰返す。
【0036】なお、前記可動仕切板23b は、はんだ付装
置本体31内の搬出口36に設けてもよいが、図示されたよ
うにプラズマ処理室本体21の搬出側に設けて、小さなプ
ラズマ処理室本体21のみを減圧するようにしたので、減
圧に要する時間が短くて済む利点がある。
【0037】次に、図2は、図1に示された実施例の変
形例であるが、請求項1、2または3に係る発明の実施
例でもある。この実施例は、プラズマ処理室本体21の内
部において搬送装置24の下側にシャワー管45を上向きに
配置するとともに、真空ポンプ25をプラズマ処理室本体
21の上側に接続した点で、図1に示された実施例と異な
るが、前記シャワー管45に対するプラズマ供給手段40な
どの他の構造およびプラズマによる活性化処理作用は同
じであるから、図1に示された実施例と同様の部分に同
一符号を付して、それらの説明を省略する。
【0038】次に、図3は、請求項1、2または4に係
る発明の実施例を示し、図4はその実施例の作用を示
す。
【0039】この実施例は、共通のチャンバ51内に、は
んだ付される被処理物Wの表面を高周波プラズマにより
活性化処理するプラズマ処理部52と、このプラズマ処理
部52にて活性化処理された被処理物Wをはんだ付するは
んだ付処理部53とが共に設けられている。
【0040】前記チャンバ51は、電子部品の実装された
プリント配線基板などの被処理物Wを搬入した状態で密
閉してプラズマ発生用ガスの供給を受けるもので、被処
理物Wの搬入口および搬出口にエアシリンダなどのアク
チュエータ54により昇降されるシャッタ55,56が設けら
れ、これにより完全に密閉可能となっている。
【0041】このチャンバ51には、チャンバ51内の圧力
を低下させるための真空ポンプ(図示せず)に接続され
る減圧排気口57と、チャンバ51内にプラズマ発生用の特
殊ガスを供給するためのガス供給口58と、処理後のチャ
ンバ51内を大気圧に戻すためにチャンバ51内に空気を導
入するための復圧口59とが設けられている。
【0042】チャンバ51内に供給されるプラズマ発生用
の特殊ガスは、フッ化炭素(CF4)、フッ化硫黄(S
6 )、アルゴン(Ar )、ヘリウム(He )、水素
(H2)、窒素(N2 )、酸素(O2 )、塩化メチル
(CH3 Cl )などのガスの中から選択されて混合され
た混合ガスであり、これらのガスを封入してなるガスボ
ンベなどから流量計(図示せず)を経て供給される。
【0043】前記はんだ付処理部53は、チャンバ51の内
部に被処理物搬入口から搬出口にわたって被処理物Wを
搬送する搬送装置61が設けられ、この搬送装置61の下側
に予加熱装置(プリヒータ)62および噴流式はんだ槽63
が配置されている。
【0044】前記搬送装置61は、平行に配設されたガイ
ドフレーム64に沿って一対のエンドレスチェン65が同期
して無端回行可能に設けられ、両側のエンドレスチェン
65に取付けられた基板搬送爪66により被処理物Wを挟持
して搬送する。
【0045】前記噴流式はんだ槽63は、槽内に一次ノズ
ル63a および二次ノズル63b を備え、図示されない槽内
ポンプから供給される溶融はんだをこれらのノズル63a
,63b から噴流させることにより、被処理物Wの下面
に対しはんだ付処理を行う。
【0046】前記プラズマ処理部52は、前記予加熱装置
62の左右両側にて被処理物Wの搬送装置61を挟んで高周
波プラズマ発生用の一対の電極67,68が配置されてい
る。この電極67,68には、図4に示されるように高周波
電源69が接続されている。一方の電極67と高周波電源69
との間には整合器70が設けられている。高周波電源69の
周波数は、例えば13.56メガHz の高周波を使用す
る。
【0047】次に、この図3および図4に示された実施
例の作用を説明する。
【0048】搬入口のシャッタ55をアクチュエータ54に
よって引下げることにより搬入口を開け、チャンバ51内
の搬送装置61に被処理物Wを挿入した後、シャッタ55を
アクチュエータ54によって閉じ、チャンバ51を密閉す
る。
【0049】図示されない真空ポンプにて減圧排気口57
よりチャンバ51内の空気を外部に排出し、チャンバ51内
を0.01Torr 程度まで減圧する。その後、ガス供給
口58よりチャンバ51内にプラズマ発生用の特殊ガスを供
給し、内圧を0.1〜5Torr 、好ましくは0.4〜
0.6Torr に調整する。
【0050】そして、搬送装置61を駆動して被処理物W
を予加熱装置62の上側で搬送しながら予加熱処理すると
同時に、図4に示されるようにこの予加熱装置62の左右
に位置する一対の電極67,68間に高周波電源69より高周
波電流を供給して、プラズマを発生させ、電極間を経て
搬送される被処理物Wの表面をこのプラズマにより活性
化処理する。
【0051】すなわち、高周波電源69により高周波(1
3.56メガHz )の電圧が印加された一対の電極67,
68間では、この電極67,68間に供給された特殊な混合ガ
スにより高周波が電離エネルギーに変換され、電極部分
でプラズマが発生する。このプラズマを、前記予加熱装
置62の上側で搬送装置61により搬送中の処理物Wに照射
して、予加熱中の被処理物Wの表面を活性化処理(改質
処理)する。
【0052】それから、噴流式はんだ槽63の一次ノズル
63a および二次ノズル63b より噴流する溶融はんだによ
り被処理物Wをはんだ付処理し、その後、チャンバ搬出
口のシャッタ56をアクチュエータによって開放し、被処
理物Wを外部に搬出する。
【0053】このように、前記プラズマ処理部52および
はんだ付処理部53が設けられた共通の密閉チャンバ51内
にプラズマ発生用の特殊ガスを供給し、チャンバ内プラ
ズマ処理部52の電極67,68間に高周波プラズマを発生さ
せるようにしたから、はんだ付直前に電極67,68間の高
周波プラズマによって活性化処理された被処理物Wを、
はんだ付処理部53にて連続的に処理することができる。
【0054】その際に、プラズマ発生用ガスとして不活
性ガスを使用している場合は、同ガスをはんだ付処理部
53にて酸化防止ガスとして有効利用することができる。
【0055】なお、図3に示される実施例では、予加熱
装置62の中央部分を挟んで一対の電極67,68を配置して
いるが、予加熱装置62の被処理物搬入側、予加熱装置62
のはんだ槽側、または噴流式はんだ槽63の被処理物搬入
側などを挟んで一対の電極をそれぞれ配置してもよい。
いずれにしても、被処理物Wの搬送方向に従来のような
フラックス塗布手段用の設置スペースを設ける必要がな
く、装置全長をコンパクトにできる。
【0056】次に、図5は、請求項5に係る発明の実施
例を示し、フラックスレスはんだ付装置におけるプラズ
マ処理部として、被処理物を搬入した状態で密閉してプ
ラズマ発生用ガスの供給を受けるチャンバ51が高周波プ
ラズマ発生用の一方の電極として設けられ、前記チャン
バ51内のはんだ付処理部より手前、例えば図3における
予加熱装置62の搬入側、予加熱装置62と噴流式はんだ槽
63との間などであって被処理物Wの下面と対面する位置
に他方の電極67が配置された構成である。他の構成は前
述の実施例と同様であるから、その説明を省略する。
【0057】そして、被処理物Wを搬入した状態で密閉
してプラズマ発生用ガスの供給を受けるチャンバ51自体
が高周波プラズマ発生用の一方の電極となり、このチャ
ンバ51と他方の電極67との間で高周波プラズマを発生さ
せ、これらの電極間を通して搬送される被処理物Wの表
面を改質処理(活性化処理)する。
【0058】以上の各実施例に示されるように、本発明
にかかる発明者は、被処理物Wに対しプラズマによって
表面処理を実施した後ではんだ付を行うことによって、
フラックスを全く使用しないでフラックスを使用した場
合と同等のはんだ付品質の得られるフラックスレスはん
だ付方法およびその装置を開発した。
【0059】このプラズマを応用した装置は、半導体工
業におけるエッチング技術や、スパッタリング技術など
の幅広い分野で使用されている。また、その種類も直流
放電すなわちグロー放電や、高周波放電などの多岐にわ
たる。
【0060】しかし、本発明は、低圧下における混合ガ
スにマイクロ波(2.45ギガHz)またはマイクロ波
よりも周波数の低い高周波(13.56メガHz )を照
射することによってプラズマを生成し、このプラズマ中
にあるイオンやラジカルすなわち活性粒子の作用によっ
て、被処理物Wのはんだ付面の活性化処理すなわち表面
改質処理を行うものである。
【0061】これに対し、従来のはんだ付工程における
フラックスの果す役割は、はんだ付される被処理物の表
面の酸化物を化学的に除去し、表面を清浄に保持するこ
とである。換言すれば、はんだ付面の化学的な表面改質
効果である。
【0062】このように、本発明は、フラックスを全く
使用しないため、フラックスを洗浄するための洗浄装置
が必要ない、フロン洗浄などにおける環境汚染の問題が
ない、フラックス残渣がないため品質の信頼性が高い、
検査用コンタクトピンを清掃する必要もない、メンテナ
ンスが容易である、防湿コーティング材の密着性が向上
するなどの優れた効果を数多く有している。
【0063】
【発明の効果】請求項1記載の発明によれば、高周波プ
ラズマにより被処理物の表面を活性化処理してから被処
理物をはんだ付処理することにより、従来のようにフラ
ックスを完全に不要とすることができ、フラックス残渣
などの後処理の問題がない。
【0064】請求項2記載の発明によれば、はんだ付処
理部の前にプラズマ処理部を設けることにより、従来の
フラックス塗布装置と同等の優れた前処理を行うことが
できる。
【0065】請求項3記載の発明によれば、はんだ付処
理部に対し限られたプラズマ処理室本体を密閉して真空
ポンプにより減圧するので、減圧に要する時間が短くて
済み、かつ密閉されたプラズマ処理室本体内で外部のプ
ラズマ供給手段より供給された高周波プラズマを被処理
物に照射して確実な活性化処理を行うことができる。
【0066】請求項4記載の発明によれば、プラズマ処
理部およびはんだ付処理部が設けられた共通の密閉チャ
ンバ内にプラズマ発生用ガスを供給し、チャンバ内プラ
ズマ処理部の電極間に高周波プラズマを発生させるよう
にしたから、電極間にて活性化処理された被処理物を、
はんだ付処理部にて連続的に処理することができるとと
もに、プラズマ発生用ガスをはんだ付処理部にて酸化防
止ガスとして有効利用することも可能である。
【0067】請求項5記載の発明によれば、チャンバ自
体を一方の電極とし、このチャンバ内に被処理物に対面
する他方の電極を配置したから、この対面電極構造によ
り被処理物の全面にわたって均質なプラズマ処理を行う
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るフラックスレスはんだ付装置の第
1実施例を示す断面図である。
【図2】本発明に係るフラックスレスはんだ付装置の第
2実施例を示す断面図である。
【図3】本発明に係るフラックスレスはんだ付装置の第
3実施例を示す斜視図である。
【図4】同上第3実施例の作用を示す断面図である。
【図5】本発明に係るフラックスレスはんだ付装置の第
4実施例を示す断面図である。
【符号の説明】
W 被処理物 2 プラズマ処理部 3 はんだ付処理部 21 プラズマ処理室本体 25 真空ポンプ 40 プラズマ供給手段 51 チャンバ 52 プラズマ処理部 53 はんだ付処理部 61 搬送装置 67,68 電極
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 斎藤 浩司 東京都練馬区東大泉一丁目19番43号 株式 会社タムラ製作所内 (72)発明者 繁田 進 東京都練馬区東大泉一丁目19番43号 株式 会社タムラ製作所内 (72)発明者 古野 雅彦 東京都練馬区東大泉一丁目19番43号 株式 会社タムラ製作所内 (72)発明者 大倉 末代史 愛知県名古屋市天白区天白町大字植田字東 屋敷86番地の1 (72)発明者 松井 宏司 愛知県大府市東新町一丁目226番地 (72)発明者 富田 喜之 愛知県知多市原1丁目8番地5号

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被処理物を活性化処理した後、はんだ付
    するはんだ付方法において、 はんだ付直前に高周波プラズマによって被処理物の表面
    を活性化処理し、 その後、被処理物をはんだ付することを特徴とするフラ
    ックスレスはんだ付方法。
  2. 【請求項2】 被処理物を活性化処理した後、はんだ付
    するはんだ付装置において、 はんだ付される被処理物の表面を高周波プラズマにより
    活性化処理するプラズマ処理部と、 このプラズマ処理部にて活性化処理された被処理物をは
    んだ付するはんだ付処理部とを具備したことを特徴とす
    るフラックスレスはんだ付装置。
  3. 【請求項3】 プラズマ処理部として、被処理物を搬入
    した状態で密閉可能のプラズマ処理室本体と、このプラ
    ズマ処理室本体の内部を減圧する真空ポンプと、この減
    圧されたプラズマ処理室本体内の被処理物に対し外部よ
    り高周波プラズマを供給するプラズマ供給手段とが設け
    られたことを特徴とする請求項2記載のフラックスレス
    はんだ付装置。
  4. 【請求項4】 被処理物を搬入した状態で密閉してプラ
    ズマ発生用ガスの供給を受けるチャンバ内に、プラズマ
    処理部およびはんだ付処理部が共に設けられ、プラズマ
    処理部として、被処理物の搬送装置を挟んで高周波プラ
    ズマ発生用の電極が配置されたことを特徴とする請求項
    2記載のフラックスレスはんだ付装置。
  5. 【請求項5】 プラズマ処理部として、被処理物を搬入
    した状態で密閉してプラズマ発生用ガスの供給を受ける
    チャンバが高周波プラズマ発生用の一方の電極として設
    けられ、前記チャンバ内のはんだ付処理部より手前の位
    置に被処理物に対面する他方の電極が配置されたことを
    特徴とする請求項2記載のフラックスレスはんだ付装
    置。
JP8295495A 1995-04-07 1995-04-07 フラックスレスはんだ付方法およびその装置 Pending JPH08281423A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN105252099A (zh) * 2015-11-24 2016-01-20 武汉工程大学 一种利用微波等离子体焊接金刚石真空窗口的方法

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